JP5396189B2 - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
ArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示す。このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
上記脂環炭化水素構造を有する樹脂にラクトン構造を有する繰り返し単位を含有させることで性能が向上することが見出されている。(例えば特許文献1。)
またパターンの形状、スカムの抑制、パターン倒れの抑制、露光ラチチュードの拡大が一層求められている。
また液浸露光を行った場合でも、BLOB欠陥と呼ばれる現像欠陥や液浸露光時のバブル欠陥の発生を更に低減すること等が更に求められていた。
本発明は、下記構成を有する。
〔1〕
一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される構造における−COO−で表される極性変換基を少なくとも2つ以上有し、かつ、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(a)を含有し、かつ、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)を含有する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(ただし、繰り返し単位における樹脂の主鎖に直結のエステル基は、前記極性変換基には含まれない。)。
一般式(KA−1)及び(KB−1)において、
Z ka は複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Z ka 同士が連結して環を形成しても良い。
nkaは0〜10の整数を表す。
X kb1 、X kb2 は各々独立して電子求引性基を表す。
nkb、nkb’は各々独立して0又は1を表す。
R kb1 〜R kb4 は、各々独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は電子求引性基を表し、R kb1 、R kb2 及びX kb1 の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよく、R kb3 、R kb4 及びX kb2 の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
〔2〕
繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に、少なくとも2つ以上の極性変換基と、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかと、を有する繰り返し単位(c’)であることを特徴とする〔1〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔3〕
繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に少なくとも2つ以上の極性変換基を有し、かつ、同一繰り返し単位内の前記側鎖と異なる側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(c”)であることを特徴とする、〔1〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔4〕
繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−1)で示す構造を有することを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(KY−1)において、
R ky1 、R ky4 はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。R ky1 、R ky4 が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよい。
R ky2 、R ky3 はそれぞれ独立して電子求引性基、又は、R ky1 とR ky2 が連結してラクトン環を形成するとともにR ky3 が電子求引性基である。
R ky1 、R ky2 、R ky4 はそれぞれ連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
R kb1 〜R kb4 ,nkb、nkb’は各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
〔5〕
繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−2)で示す構造を有することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
式(KY−2)中、
R ky6 〜R ky10 は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
R ky6 〜R ky10 は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
R ky5 は電子求引性基を表す。
R kb1 、R kb2 、nkbは各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
〔6〕
樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基の少なくとも1つを有することを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(F2)〜(F4)中、
R 57 〜R 68 は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又は直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。但し、R 57 〜R 61 、R 62 〜R 64 及びR 65 〜R 68 のそれぞれにおいて、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R 62 とR 63 は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(CS−1)〜(CS−3)中、
R 12 〜R 26 は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
L 3 〜L 5 は、単結合又は2価の連結基を表す。
nは、1〜5の整数を表す。
〔7〕
樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基のいずれかを有するアクリレート又はメタクリレート繰り返し単位を少なくとも1種含有することを特徴とする〔6〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔8〕
樹脂(A)の含有量が、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して30〜99質量%である〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔9〕
更に、
(C)疎水性樹脂、
を含有することを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔10〕
更に、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
を含有することを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔11〕
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)が、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物である、〔10〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(I)中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R 1 、R 2 は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR 1 、R 2 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
〔12〕
樹脂(A)が、単環式、又は多環式の酸分解性基を有する〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔13〕
樹脂(A)が下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を更に有する〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(AI)に於いて、
Xa 1 は、水素原子、メチル基又は−CH 2 −R 9 で表わされる基を表す。R 9 は、水酸基又は1価の有機基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx 1 〜Rx 3 は、それぞれ独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx 1 〜Rx 3 の2つが結合して、シクロアルキル基を形成してもよい。
〔14〕
下記一般式(A)で表される構造を有する酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)を更に含有する、〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(A)において、Raは、独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。また、n=2のとき、2つのRaは同じでも異なっていてもよく、2つのRaは相互に結合して、2価の複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
R b は、独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。但し、−C(R b )(R b )(R b )において、1つ以上のR b が水素原子のとき、残りのRbの少なくとも1つはシクロプロピル基又は1−アルコキシアルキル基である。
少なくとも2つのR b は結合して脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
nは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数をそれぞれ表し、n+m=3である。〔15〕
〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
〔16〕
〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて膜を形成し、液浸露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。 本発明は、前記〔1〕〜〔16〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記1〜12)についても記載している。
一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される構造における−COO−で表される極性変換基を少なくとも2つ以上有し、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(a)を含有し、かつ、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)、を含有する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Zkaは複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Zka同士が連結して環を形成しても良い。
nkaは0〜10の整数を表す。
Xkb1、Xkb2は各々独立して電子求引性基である。
nkb、nkb’は各々独立して0又は1を表す。
Rkb1〜Rkb4は、各々独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、、アリール基、又は電子求引性基を表し、Rkb1、Rkb2及びXkb1の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよく、Rkb3、Rkb4及びXkb2の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
2.
繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に、少なくとも2つ以上の極性変換基と、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかと、を有する繰り返し単位(c’)であることを特徴とする上記1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に少なくとも2つ以上の極性変換基を有し、かつ、同一繰り返し単位内の前記側鎖と異なる側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(c”)であることを特徴とする、上記1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
4.
繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−1)で示す構造を有することを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Rky1、Rky4はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよい。
Rky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基、又は、Rky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。
Rky1、Rky2、Rky4はそれぞれ連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rkb1〜Rkb4,nkb、nkb’は各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−2)で示す構造を有することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Rky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
Rky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky5は電子求引性基を表す。
Rkb1、Rkb2、nkbは各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基の少なくとも1つを有することを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又は直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68のそれぞれにおい
て、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。
nは、1〜5の整数を表す。
樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基のいずれかを有するアクリレート又はメタクリレート繰り返し単位を少なくとも1種含有することを特徴とする上記6に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
8.
樹脂(A)の含有量が、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して30〜99質量%である上記1〜8のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
9.
更に、
(C)疎水性樹脂、
を含有することを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
10.
更に、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
を含有することを特徴とする上記1〜9のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
11.
樹脂(A)が、単環式、又は多環式の酸分解性基を有する上記1〜10のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
12.
上記1〜11のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて膜を形成し、液浸露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表され遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)を含有する。
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂であり、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。
樹脂(A)は、好ましくはアルカリ現像液に不溶又は難溶性である。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
(A)成分の樹脂は、酸分解性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。酸分解性基を有する繰り返し単位としては下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が好ましい。
Xa1は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH2−R9で表わされる基を表す。R9は、水酸基又は1価の有機基を表し、1価の有機基としては、例えば、炭素数5以下のアルキル基、炭素数5以下のアシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。Xa1は好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Tは、単結合又は−COO−Rt−基が好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基、−(CH2)3−基がより好ましい。
Rx1〜Rx3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。
Rx1がメチル基又はエチル基であり、Rx2とRx3とが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。
具体例中、Rx、Xa1は、水素原子、CH3、CF3、又はCH2OHを表す。Rxa、Rxbはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表す。Zは、極性基又は極性基を含む置換基を表し、複数存在する場合は各々独立である。Zは具体的には後述する式(2−1)のR10と同様のものが挙げられる。pは0又は正の整数を表す。
R1、R3は、各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH2−R9で表わされる基を表す。R9は水酸基又は1価の有機基を表す。
R2、R4、R5、R6は、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
R2におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。
R2は好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10更に好ましくは1
〜5のものであり、例えばメチル基、エチル基が挙げられる。
Rが形成する脂環構造としては、好ましくは、単環の脂環構造であり、その炭素数は好ましくは3〜7、より好ましくは5又は6である。
R4、R5、R6におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
R4、R5、R6におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
R3〜R5は、一般式(II)におけるものと同義である。
R10は極性基又は極性基を含む置換基を表す。R10が複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。極性基としては、例えば、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキルアミド基又はスルホンアミド基が挙げられ、極性基を含む置換基としては好ましくはこれら極性基を有する、直鎖又は分岐のアルキル基又はシクロアルキル基が挙げられ、より好ましくは、水酸基を有するアルキル基である。更に好ましくは水酸基を有する分岐状アルキル基であり、分岐状アルキル基として特に好ましくはイソプロピル基である。
pは0〜15の整数を表す。pは好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1である。
なお、繰り返し単位(a)がフッ素原子を含有する場合、該フッ素原子は、後述する極性変換基における電子求引性基としてのフッ素原子であっても、該電子求引性基としてのフッ素原子とは異なるフッ素原子であってもよい。
繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に、少なくとも2つ以上の極性変換基と、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかと、を有する繰り返し単位(c’)であることが好ましい。即ち、複数の極性変換基を有する側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する構造をもつ繰り返し単位である。
は、主鎖の炭素原子を介してα位の位置関係、すなわち下記式(4)のような位置関係にあることが好ましい。式中、B1は極性変換基を有する部分構造、B2はフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する部分構造を表す。
一般式(KA−1)で表すラクトン構造は、ラクトン環を有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。
また、繰り返し単位(a)は、(KA−1)又は(KB−1)で表される構造全体を別個に2つ有していなくてもよく、一部を重複して、例えば1つの電子求引性基を2つのエステル構造が挟む形であっても、後述する式(KY−1)の形態であっても、2つの極性変換基を含むと解する。
また、繰り返し単位(c”)においては、極性変換基が、一般式(KA−1)で示す構造における−COO−で表される部分構造であることがより好ましい。
Zkaは複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Zka同士が連結して環を形成しても良い。Zka同士が連結して形成する環としては、例えば、シクロアルキル環、ヘテロ環(環状エーテル環、ラクトン環など)が挙げられる。
nkaは0〜10の整数を表す。好ましくは0〜8の整数、より好ましくは0〜5の整数、更に好ましくは1〜4の整数、最も好ましくは1〜3の整数である。
Xkb1、Xkb2は各々独立して電子求引性基である。
nkb、nkb’は各々独立して0又は1を表す。なお、nkb、nkb’が0の場合、Xkb1、Xkb2はエステル基(−COO−)と直結していることを表す。
Rkb1〜Rkb4は、各々独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、、アリール基、又は電子求引性基を表し、Rkb1、Rkb2及びXkb1の少なくとも2つ
が互いに連結して環を形成していてもよく、Rkb3、Rkb4及びXkb2の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
なお、「ハロ(シクロ)アルキル基」とは、少なくとも一部がハロゲン化したアルキル基及びシクロアルキル基を表す。電子求引性基が2価以上の基である場合、残る結合手は、任意の原子又は置換基との結合を形成するものであり、更なる置換基を介して樹脂(A)の主鎖に連結していてもよい。
ここでRf1はハロゲン原子、パーハロアルキル基、パーシクロハロアルキル基、又はパーハロアリール基を表し、より好ましくはフッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロシクロアルキル基、更に好ましくはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。
Rf2、Rf3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子又は有機基を表し、Rf2とRf3とが連結して環を形成してもよい。有機基としては例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等を表す。
Rf1〜Rf3とは連結して環を形成してもよく、形成する環としては、(ハロ)シクロアルキル環、(ハロ)アリール環等が挙げられる。
Rf1〜Rf3における(ハロ)アルキル基としては、例えば前記Zkaにおけるアルキル基、及びこれがハロゲン化した構造が挙げられる。
Rf1〜Rf3における、又は、Rf2とRf3とが連結して形成する環における(パー)ハロシクロアルキル基及び(パー)ハロアリール基としては、例えば前記Zkaにおけるシクロアルキル基がハロゲン化した構造、より好ましくは−C(n)F(2n−2)Hで表されるフルオロアルキル基、及び、−C(n)F(n−1)で表されるパーフルオロアリール基が挙げられる。ここで炭素数nは特に限定されないが、5〜13のものが好ましく、6がより好ましい。
Rf2、はRf1と同様の基を表すか、又はRf3と連結して環を形成していることがより好ましい。
電子求引性基としては、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
なお、上記電子求引性基は、一部のフッ素原子が別の電子求引性基で置換されていてもよい。
。
Zkaとしてのハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Zkaとしてのアルキル基は置換基を有していてもよく、直鎖、分岐のいずれでもよい。
直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Zkaとしてのシクロアルキル基は置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、有橋式であってもよい。例えば、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基あるいは下記構造等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
これらの脂環式構造の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表す。上記アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
アルカリ現像後の本発明の組成物膜の水との後退接触角は、露光時の温度、通常室温23±3℃、湿度45±5%において50°以下であることが好ましく、より好ましくは40°以下、更に好ましくは35°以下、最も好ましくは30°以下である。
後退接触角とは、液滴−基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
樹脂(A)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は0.001nm/sec以上であることが好ましく、0.01nm/sec以上であることがより好ましく、0.1nm/sec以上であることが更に好ましく、1nm/sec以上であることが最も好ましい。
ここで樹脂(A)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は23℃のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)(2.38質量%)に対して、樹脂(A)のみで樹脂膜を製膜した際の膜厚が減少する速度である。
以下、ラクトン構造を有する骨格の具体例を示すが、これに限定されるものではない。
Xkb2は好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rky1、Rky4はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。或いは、Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよく、例えばRky1、Rky4が同一の酸素原子と結合してカルボニル基の一部(=O)を形成してもよい。
Rky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基であるか、又はRky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。形成するラクトン環としては、前記(LC1−1)〜(LC1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、前記式(KB−1)におけるXkb1と同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rky1、Rky2、Rky4はそれぞれ連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rkb1〜Rkb4,nkb、nkb’は各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
Rky1とRky2が連結して形成するラクトン環としては、前記(LC1−1)〜(LC1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、前記式(KA−1)におけるXkb1と同様のものが挙げられる。
Rky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
Rky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky5は電子求引性基を表す。電子求引性基は前記X1におけるものと同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
Rkb1、Rkb2、nkbは各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
Rky5〜Rky10は具体的には式(KA−1)におけるZkaと同様の基が挙げられる。
Zka1、nkaは各々前記一般式(KA−1)と同義である。Rky5は前記式(KY−2)と同義である。
Rkb1、Rkb2、nkbは各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。
Lkyはアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。Lkyのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。Lkyは酸素原子又はメチレン基であることが好ましく、メチレン基であることが更に好ましい。
Rsは、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
Lsは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
nsは、−(Rs−Ls)−で表される連結基の繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
Rk2はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は極性変換基を表す。
但し、Rk1、Rk2は、置換基として極性変換基を合計で2つ以上有する。
なお、一般式(K0)に示されている繰り返し単位の主鎖に直結しているエステル基は
、前述したように、本発明における極性変換基には含まれない。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又は直鎖若しくは分岐アルキル基、アリール基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68のそれぞれにおいて、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF3)2OH、−C(C2F5)2OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF3)2OHが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられるが、本発明は、これに限定されるものではない。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、又はウレイレン基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。
Aは、エステル結合(−COO−で表される基)又はアミド結合(−CONH−で表される基)を表す。
R0は、複数個ある場合にはそれぞれ独立にアルキレン基、シクロアルキレン基、又はその組み合わせを表す。
Zは、複数個ある場合にはそれぞれ独立に、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、(−O−C(=O)−N(R)−)又は、(−N(R)−C(=O)−O−)で表される基)、又はウレア結合(−N(R)−C(=O)−N(R)−で表される基)を表す。ここで、Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表す。
nは、−R0−Z−で表される構造の繰り返し数であり、1〜5の整数を表す。
R7は、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Zは好ましくは、エーテル結合、エステル結合であり、特に好ましくはエステル結合である。
、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子やメルカプト基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基、アセチル基、プロピオニル基等のアセトキシ基が挙げられる。R7は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基が好ましい。
また、R8は無置換のラクトン構造を有する1価の有機基、或いはメチル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を置換基として有するラクトン構造を有する1価の有機基が好ましく、シアノ基を置換基として有するラクトン構造(シアノラクトン)を有する1価の有機基がより好ましい。
下記具体例中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、アセトキシメチル基を表す。
R7、A、R0、Z、及びnは、上記一般式(III)と同義である。
R9は、複数個ある場合にはそれぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、水酸基又はアルコキシ基を表し、複数個ある場合には2つのR9が結合し、環を形成していてもよい。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。mは0又は1であることが好ましい。
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基であり、水素原子、メチル基が特に好ましい。
一般式(III)で表される単位以外のラクトン基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の1つ又は2つが、水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子であ
る。
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
R2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、R2c〜R4cと同義である。
基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、更にはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環又は多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
Raは水素原子、アルキル基又は−CH2−O−Ra2基を表す。式中、Ra2は、水
素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Raは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH3、CH2
OH、又はCF3を表す。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。
反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、更に好ましくは60〜100℃である。
分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜2.0の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、かつレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
30〜99質量%が好ましく、より好ましくは60〜95質量%である。
例えば、一般的合成方法としては、モノマー種及び開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、更には後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
樹脂(A)を2種類以上を組み合わせて使用する場合、以下のような組み合わせが好ましい。
・酸分解性基の構造が互いに異なる2種類以上の樹脂(A)の組み合わせ。
この場合の2種類以上の樹脂(A)が各々有する酸分解性基の構造としては、前述した樹脂(A)が酸分解性基を有する繰り返し単位を併用する場合の組み合わせと同様の組み合わせが好ましく、一般式(I)で表される繰り返し単位を有する第一の樹脂(A)と、一般式(I)で表されるものの第一の樹脂とは異なる繰り返し単位を有する第二の樹脂(A)の組み合わせ、又は、一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)と、一般式(II)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)との組み合わせがより好ましい。
・水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を有する樹脂(A)と有さない樹脂(A)の組み合わせ。
前記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造のような、一般式(AI)及び(III)以外の水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を有する樹脂(A)と有さない樹脂(A)とを併用することも好ましい。
・互いに異なる水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を有する樹脂(A)と有さない樹脂(A)の組み合わせ。
前記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位のような、一般式(AI)及び(III)以外の水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位が、互いに異なる2種以上の樹脂(A)を併用することも好ましい。前記一般式(VIIa)におけるR2c及びR3cが水酸基で、R4cが水素原子である繰り返し単位を有する樹脂(A)と、一般式(VIIa)におけるR2cが水酸基で、R3c及びR4cが水素原子である繰り返し単位を有する樹脂(A)との組み合わせがより好ましい。
・極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有する樹脂と、有さない樹脂との組み合わせ
前記一般式(IV)で表される繰り返し単位のような、極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有する樹脂と、有さない樹脂との組み合わせも好ましい。
これらの組み合わせのように、2種の樹脂(A)を組み合わせる場合、その比率(質量比)は2:8〜8:2であることが好ましく、3:7〜7:3であることがより好ましい。
具体的には、一般式(AI)で表される繰り返し単位のような、酸分解性基を有する繰り返し単位、繰り返し単位(a)以外のラクトン基を有する繰り返し単位、前記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位のような、一般式(AI)及び(III)以外の水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位、前記一般式(IV)で表される繰り返し単位のような、極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を含有することができ、各繰り返し単位の好ましい含有量は、樹脂(A)と同様である。
樹脂(A’)は、樹脂(A)と異なる酸分解性基を有するものが好ましく、この場合、前述した樹脂(A)が酸分解性基を有する繰り返し単位を併用する場合の組み合わせと同様の組み合わせが好ましく、例えば、一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)と、一般式(I)で表されるものの樹脂(A)とは異なる繰り返し単位を有する樹脂(A’)との組み合わせ、又は、一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)と、一般式(II)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)との組み合わせがより好ましい。
本発明の組成物が樹脂(A’)を含有する場合、その含有量は組成物の全固形分中の10〜69質量%が好ましく、より好ましくは15〜39質量%がより好ましい。
樹脂(A’)の好ましい分子量及び分散度は樹脂(A)と同様である。樹脂(A’)は市販品を使用することもできるし、樹脂(A)と同様に合成することも出来る。
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
このような酸としては、例えば、スルホン酸、カルボン酸、スルホニルイミド酸、ビス(アルキルスルホニル)イミド酸、トリス(アルキルスルホニル)メチル酸等を挙げることができる。
シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸及びアラルキルカルボン酸におけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸におけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R1、R2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR1、R2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜4である。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfとして、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的には、フッ素原子、CF3、C2F5、C3F7、C4F9、C5F11、C6F13、C7F15、C8F17、CH2CF3、CH2CH2CF3、CH2C2F5、CH2CH2C2F5、CH2C3F7、CH2CH2C3F7、CH2C4F9、CH2CH2C4F9が挙げられ、中でもフッ素原子、CF3が好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。
Lの2価の連結基としては特に限定されず、―COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S―、−SO―、―SO2−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基などが挙げられる。これらのなかでも―COO−、−OCO−、−CO−、−O−が好ましく、―COO−、−OCO−がより好ましい。
、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基等が挙げられる。
一般式(I)で示される酸の具体例を下記に示す。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
Z−は、前記非求核性の酸に対応するアニオン(スルホン酸等の水素原子が解離した構造)を表す。
、(ZI−3)及び(ZI―4)を挙げることができる。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、直鎖若しくは分岐のアルキル基(炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜8が好ましい)、直鎖若しくは分岐のアルコキシ基(直鎖の場合炭素数1〜12が好ましく、分岐の場合炭素数3〜8が好ましい)、又はハロゲン原子を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、直鎖若しくは分岐のアルキル基(炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜8が好ましい)、アリル基又はビニル基を表す。
Zc−は、Z−と同様の一般式(I)で表される酸のアニオン構造を示す。
国特許出願公開第2003/0224288A1号明細書に式(I−1)〜(I−70)として例示されている化合物、米国特許出願公開第2003/0077540A1号明細書に式(IA−1)〜(IA−54)、式(IB−1)〜(IB−24)として例示されている化合物等を挙げることができる。
R13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。
R14は複数存在する場合は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基を表す。
R15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基を表す。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよい。
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜10の整数を表す。
Z−は、前記非求核性の酸に対応するアニオンを表す。
R13、R14及びR15のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロドデカニル、シクロベンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクタジエニル等があげられ、特にシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルが好ましい。
2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシ基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
ば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。一般式(ZI−4)におけるR15としては、メチル基、エチル基、2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
R13のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基、R14のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基は、上記のように置換されていてもよく、置換基としては、水酸基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)が好ましい。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(ZI−1)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明した各基と同様である。
Z−は、一般式(I)で表される酸のアニオン構造を示す。
一般式(ZII)で表される化合物中のカチオンの具体例を示す。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げる。
酸発生剤のポジ型レジスト組成物中の含有率は、ポジ型レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
本発明の組成物は、更に疎水性樹脂(HR)を添加することができる。疎水性樹脂(HR)は膜表層に偏在化するので、本発明の組成物からなる膜を、液浸媒体を介して露光する場合には、膜とした際の液浸媒体に対するレジスト膜表面の後退接触角を向上させ、液浸媒体追随性を向上させることができる。疎水性樹脂(HR)が添加されることにより、特に膜表面の後退接触角が向上する。膜の後退接触角は60°〜90°が好ましく、更に好ましくは70°以上である。疎水性樹脂(HR)は前述のように界面に偏在するものであるが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくても良い。
液浸露光工程に於いては、露光ヘッドが高速でウェハ上をスキャンし露光パターンを形成していく動きに追随して、液浸液がウェハ上を動く必要があるので、動的な状態に於けるレジスト膜に対する液浸液の接触角が重要になり、液滴が残存することなく、露光ヘッドの高速なスキャンに追随する性能がレジストには求められる。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
具体例中、X1は、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。X2は、−F又は−CF3を表す。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、具体的には、樹脂(A)の繰り返し単位(a)として記載の一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
(x)アルカリ可溶性基、
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、
(z)酸の作用により分解する基。
好ましいアルカリ可溶性基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(カルボニル)メチレン基が挙げられる。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、1〜50mol%が好ましく、より好ましくは3〜35mol%、更に好ましくは5〜20mol%である。
表す。
樹脂(HR)としては、極性変換基を1つ有する繰り返し単位を有しても、2つ以上の極性変換基を有する繰り返し単位を有してもよい。
極性変換基を1つ有する繰り返し単位としては、前記樹脂(A)における繰り返し単位(a)以外のラクトン構造を有する繰り返し単位と同様のものが好ましく、2つ以上の極性変換基を有する繰り返し単位としては、前記樹脂(A)における繰り返し単位(a)と同様のものが好ましい。
極性変換基を有する繰り返し単位が、1つの側鎖上に、極性変換基とフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかとを有する繰り返し単位であっても良い。また、極性変換基を有し、かつ、フッ素原子及び珪素原子を有さない繰り返し単位と共に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位を樹脂(HR)が更に有しても良い。また、極性変換基を有する繰り返し単位が、1つの側鎖上に極性変換基を有し、同一繰り返し単位内の前記側鎖と異なる側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位であってもよい。これらの態様のうち、1つの側鎖上に、極性変換基とフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかとを有する繰り返し単位を有するこ
とがより好ましい。
アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位としては、前記極性変換基を少なくとも2つ以上有する繰り返し単位(a)における極性変換基を1つ以上有するような繰返し単位が好ましく、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルによる繰り返し単位のように、樹脂の主鎖にアルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)が結合している繰り返し単位、あるいはアルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましい。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、1〜40mol%が好ましく、より好ましくは3〜30mol%、更に好ましくは5〜15mol%である。
Rc31は、水素原子、アルキル基、又はフッ素で置換されていても良いアルキル基、シアノ基又は−CH2−O−Rac2基を表す。式中、Rac2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Rc31は、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Rc32は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、又はアリール基を有する基を表す。これら基はフッ素原子、珪素原子で置換されていても良い。
Lc3は、単結合又は2価の連結基を表す。
Rc32は無置換のアルキル基又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
Lc3の2価の連結基は、エステル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基、フェニレン基、エステル結合(−COO−で表される基)が好ましい。
疎水性樹脂(HR)は、更に、下記一般式(CII−AB)で表される繰り返し単位であることも好ましい。
R c11’及びR c12’は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Zc’は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
以下に一般式(CIII)、(CII−AB)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH3、CH2OH、CF3又はCNを表す。
疎水性樹脂(HR)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(HR)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(HR)の組成物中の含有率は、本発明の組成物中の全固形分に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。
疎水性樹脂(HR)は1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記各成分を溶解させて感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2
−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
R200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
R203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミ
ノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−若しくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−若しくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−若しくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
なお、ここでの塩基性化合物は、塩基性化合物でもある場合の(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物を含まない。
本発明の組成物は、(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D成分ともいう)を含有する。酸の作用により脱離する基としては特に限定されないが、アセタール基、カルボネート基、カルバメート基、3級エステル基、3級水酸基、ヘミアミナールエーテル基が好ましく、カルバメート基、ヘミアミナールエーテル基であることが特に好ましい。
酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物の分子量範囲は100〜1000が好ましく、100〜700がより好ましく、100〜500が特に好ましい。
ことが好ましい。
Xは、独立に、水素原子又はヒドロキシ基を示し、少なくとも一つがヒドロキシ基である。
Aは単結合或いは−D−COO−で表される基を示し、Dはアルキレン基(好ましくは炭素数1〜4)を示す。)
ノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上或いは1個以上有する基を挙げることができる。これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
有する(メタ)アクリル酸3級エステルの具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
R’は、それぞれ独立に水素原子、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアルコキシアルキル基を表す。R’は相互に結合して環を形成
していても良い。
R’として好ましくは、直鎖状、又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基である。より好ましくは、直鎖状、又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基である。
このような基の具体的な構造を以下に示す。
D成分は、下記一般式(A)で表される構造を有するものであることが特に好ましい。
なお、D成分は、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物であるかぎり、前記の塩基性化合物に相当するものであってもよい。
Rbは、独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。但し、−C(Rb)(Rb)(Rb)において、1つ以上のRbが水素原子のとき、残りのRbの少なくとも1つはシクロプロピル基又は1−アルコキシアルキル基である。
少なくとも2つのRbは結合して脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
nは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数をそれぞれ表し、n+m=3である。
前記Rのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基(これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、上記官能基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい)としては、
例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン等の直鎖状、分岐状のアルカンに由来する基、これらのアルカンに由来する基を、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ノルボルナン、アダマンタン、ノラダマンタン等のシクロアルカンに由来する基、これらのシクロアルカンに由来する基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の直鎖状、分岐状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族化合物に由来する基、これらの芳香族化合物に由来する基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の直鎖状、分岐状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、インドール、インドリン、キノリン、パーヒドロキノリン、インダゾール、ベンズイミダゾール等の複素環化合物に由来する基、これらの複素環化合物に由来する基を直鎖状、分岐状のアルキル基或いは芳香族化合物に由来する基の1種以上或いは1個以上で置換した基、直鎖状、分岐状のアルカンに由来する基・シクロアルカンに由来する基をフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の芳香族化合物に由来する基の1種以上或いは1個以上で置換した基等或いは前記の置換基がヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基で置換された基等が挙げられる。
−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニルモルホリン、N−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等が挙げられる。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に界面活性剤を含有してもよく、含有する場合、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
一方、界面活性剤の添加量を少量、例えば10ppm以下とすることで、樹脂(HR)の表面偏在性があがり、それにより、レジスト膜表面をより疎水的にすることができ、液浸露光時の水追随性を向上させることが出来る。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。更に、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
本発明における感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明のカルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環又は多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。更に好ましくはこれらのアルキル基の一部又は全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
カルボン酸オニウム塩は1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物(以下、「溶解阻止化合物」ともいう)を含有してもよい。溶解阻止化合物としては、220nm以下の透過性を低下させないため、ProceedingofSPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、(A)成分の樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
溶解阻止化合物は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて更に染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、解像力向上の観点から、膜厚30〜250nmで使用されることが好ましく、より好ましくは、膜厚30〜200nmで使用されることが好ましい。感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性、製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分濃度は、一般的には1〜10質量%、より好ましくは1〜8.0質量%、更に好ましくは1.0〜6.0質量%である。
当該レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
なお、本発明においては、紫外光やX線などの電磁波も、放射線に含むものとする。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
更に、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
また、現像処理又は、リンス処理の後に、パターン上に付着している現像液又はリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつレジスト膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
また、更に屈折率が向上できるという点で屈折率1.5以上の媒体を用いることもできる。この媒体は、水溶液でもよく有機溶剤でもよい。
ルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト膜上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
また、液浸液の屈折率を高めることにより、リソグラフィー性能を高めることが可能である。このような観点から、屈折率を高めるような添加剤を水に加えても良いし、水の代わりに重水(D2O)を用いてもよい。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を豊富に含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。前述の疎水性樹脂(HR)はトップコートとしても好適なものである。トップコートから液浸液へ不純物が溶出すると光学レンズを汚染するという観点からは、トップコートに含まれるポリマーの残留モノマー成分は少ない方が好ましい。
トップコートと液浸液との間には屈折率の差がない方が、解像力が向上する。ArFエキシマレーザー(波長:193nm)において、液浸液として水を用いる場合には、ArF液浸露光用トップコートは、液浸液の屈折率に近いことが好ましい。屈折率を液浸液に近くするという観点からは、トップコート中にフッ素原子を有することが好ましい。また、透明性・屈折率の観点から薄膜の方が好ましい。
下記化合物(1)を、国際公開第07/037213号パンフレットに記載の方法で合成した。
化合物(1)35.00 gに水150.00 gを加え、更にNaOH27.30gを加えた。加熱、還流条件で、9時間攪拌した。塩酸を加え、酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、濃縮することにより化合物(2)36.90gを得た(収率93%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.56−1.59(1H),1.68−1.72(1H),2.13−2.15(1H),2.13−2.47(2H),3.49−3.51(1H),3.68(1H),4.45−4.46(1H)
化合物(2)20.00gにCHCl3200 mlを加え、更に、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール50.90g、4−ジメチルアミノピリジン30.00gを加え攪拌した。該溶液中に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩22.00gを加え、3時間攪拌した。1N HCl 500 ml中に反応溶液を加え、反応を停止した。有機層を更に1N HClで洗浄し、次に水で洗浄し、有機層を濃縮することにより化合物(3)30.00gを得た(収率85%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.62(1H),1.91−1.95(1H),2.21−2.24(1H),2.45−2.53(2H),3.61−3.63(1H),3.76(1H),4.32−4.58(1H),6.46−6.53(1H)
化合物(3)15.00gにトルエン300.00gを加え、更にメタクリル酸3.70g、p−トルエンスルホン酸・1水和物4.20gを加え、生成する水を共沸により取り除きながら、15時間還流した。反応液を濃縮し、濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより化合物(4)11.70gを得た(収率65%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.76−1.79(1H),1.93(3H),2.16−2.22(2H),2.57−2.61(1H),2.76−2.81(1H),3.73−3.74(1H),4.73(1H),4.84−4.86(1H),5.69−5.70(1H),6.12(1H),6.50−6.56(1H)
グリコール酸メチル(5)(TCI製)17.09gにTHF30.00gを加え、更にトリエチルアミン21.15gを加え、0℃に冷却し、メタクリル酸クロリド20.85gを滴下した。室温に戻した後、2時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。
有機層を集め、MgSO4を加え、ろ過し、濃縮することで、化合物(6)を28.51gを得た(収率95%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.94−2.04(3H),3.71−3.72(3H),4.73(2H),5.72(1H),6.15(1H)
化合物(6)28.5gにアセトン180 mlを加え、0℃に冷却し、1N NaOH水180mlを滴下した。30分攪拌した後、塩酸を加え、酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を集め、MgSO4を加え、ろ過し、濃縮することで、化合物(7)を21.2gを得た(収率82%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.94−
1.97(3H),4.71−4.72(2H),5.70−5.71(1H),6.15(1H)
化合物(7)15.00gにトルエン300gを加え、更に化合物(3)7.00g、p−トルエンスルホン酸・1水和物3.80gを加え、生成する水を共沸により取り除きながら、6時間還流した。反応液を濃縮し、濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより化合物(8)13.52gを得た(収率71%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.77−1.78(1H),1.95−1.96(3H),2.11−2.20(2H),2.56−2.61(1H),2.73−2.74(1H),3.73−3.75(1H),4.77−4.82(4H),5.74(1H),6.16(1H),6.52−6.53(1H)
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールのかわりに2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノールを使用した以外はモノマー合成例1と同様な方法で、化合物(9)を合成した(3工程収率30%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.73−1.76(1H),1.93(3H),2.13−2.17(1H),2.57−2.61(1H),2.71−2.72(1H),2.77−2.71(1H),3.65−3.67(1H),4.69(1H),4.79−4.80(1H),4.91−5.00(2H),5.68−5.69(1H),6.11−6.12(1H)
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールのかわりに1H,1H−トリデカフルオロ−1−ヘプタノールを使用した以外はモノマー合成例1と同様な方法で、化合物(10)を合成した(3工程収率42%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.73−1.88(1H),1.93(3H),2.08−2.17(1H),2.56−2.61(1H),2.71−2.72(1H),2.77−2.81(1H),3.66−3.68(1H),4.69(1H),4.79−4.81(1H),4.93−5.01(2H),5.68−5.69(1H),6.11−6.12(1H)
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールのかわりに2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノールを使用した以外はモノマー合成例1と同様な方法で、化合物(11)を合成した(3工程収率23%)。
1H−NMR(400MHz in (CD3)2CO):σ(ppm)=1.88−1.91(1H),1.94(3H),2.10−2.28(2H),2.66−2.71(1H),2.80(1H),3.92−3.93(1H),4.77(1H),4.90−4.92(1H),5.70−5.71(1H),6.13−6.14(1H)
下記表に示す成分を溶剤に溶解させ、これを0.1μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト組成物を調製した。調製したポジ型レジスト組成物を下記の方法で評価し、結果を表に示した。
(露光条件(1)ArFドライ露光)
8インチ口径のシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚120nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75)を用い、75nm1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。その後100℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたパターンについて後述するLWR、EL、パターン倒れ、スカム、プロファイルの評価を行った。
12インチ口径のシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚98nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製 XT1700i、NA0.85)を用い、65nm1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後100℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたパターンについて後述する現像欠陥、液浸欠陥、スカム、プロファイルの評価を行った。
得られたライン/スペース=1/1のラインパターン(ドライ:75nm)について走査型顕微鏡(日立社製S9380)で観察し、ラインパターンの長手方向のエッジ2μmの範囲について、線幅を50ポイント測定し、その測定ばらつきについて標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
ライン/スペース=1/1のラインパターン(ドライ:75nm)のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、露光量を変化させた際にパターンサイズ±10%を許容する露光量幅を求め、この値を最適露光量で割って百分率表示した。
値が大きいほど露光量変化による性能変化が小さく、露光ラチチュードが良好である。
ライン/スペース=1/1のラインパターン(ドライ:75nm)のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量から更に露光量を増大させて形成されるラインパターンの線幅を細らせた際に、パターンが倒れずに解像する線幅(nm)をもって定義した。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生しにくいことを示す。
得られたパターンにおける現像残渣(スカム)を走査型電子顕微鏡(日立製S−4800)を用いて観察し、残渣が全く発生しなかったものを◎(該当なし)、残渣が酷く発生したものを×、その中間を○及び△とした。
得られたパターンを観察し、矩形なものを◎(該当なし)、ほぼ矩形のものを○、ややテーパー形状のものを△、膜減りが発生しているものを×とした。
得られたパターンについて、欠陥検査装置KLA2360(KLAテンコール(株)製)を用い、欠陥検査装置のピクセルサイズを0.16μmに、また閾値を20に設定して、ランダムモードで測定し、比較イメージとピクセル単位の重ね合わせによって生じる差異から抽出される現像欠陥を検出して、単位面積(1cm2)あたりの現像欠陥数を算出した。値が0.5未満のものを◎(該当なし)、0.5以上0.7未満のものを○、0.7以上1.0未満のものを△(該当なし)、1.0以上のものを×とした。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
得られたパターンについて、KLA2360機(KLAテンコール(株)製)により現像欠陥数を測定した。
検出された現像欠陥部位を日立製測長SEM:S9380を用いて観察し、液浸欠陥数(バブル欠陥及び水残り欠陥)を求めた。
この際、バブル欠陥数が、0個/cm2のものを◎(該当なし)、0個/cm2より多く0.01個/cm2以下の物を○、0.01個/cm2より多く0.1個/cm2以下の物を△、0.1個/cm2より多い物を×とした。
W−1: メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4: トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−5: KH−20(旭化成(株)製)
W−6: PolyFoxTM PF−6320(OMNOVA solution inc.製)(フッ素系)
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート
SL−3: 2−ヘプタノン
SL−4: 乳酸エチル
SL−5: プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−6: シクロヘキサノン
SL−7: γ−ブチロラクトン
SL−8: プロピレンカーボネート
Claims (16)
- 一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される構造における−COO−で表される極性変換基を少なくとも2つ以上有し、かつ、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(a)を含有し、かつ、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)を含有する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(ただし、繰り返し単位における樹脂の主鎖に直結のエステル基は、前記極性変換基には含まれない。)。
Zkaは複数ある場合はそれぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
Zka同士が連結して環を形成しても良い。
nkaは0〜10の整数を表す。
Xkb1、Xkb2は各々独立して電子求引性基を表す。
nkb、nkb’は各々独立して0又は1を表す。
Rkb1〜Rkb4は、各々独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は電子求引性基を表し、Rkb1、Rkb2及びXkb1の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよく、Rkb3、Rkb4及びXkb2の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。 - 繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に、少なくとも2つ以上の極性変換基と、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかと、を有する繰り返し単位(c’)であることを特徴とする請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 繰り返し単位(a)が、1つの側鎖上に少なくとも2つ以上の極性変換基を有し、かつ、同一繰り返し単位内の前記側鎖と異なる側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(c”)であることを特徴とする、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−1)で示す構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Rky1、Rky4はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよい。
Rky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基、又は、Rky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。
Rky1、Rky2、Rky4はそれぞれ連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rkb1〜Rkb4,nkb、nkb’は各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。 - 繰り返し単位(a)が、下記一般式(KY−2)で示す構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Rky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
Rky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
Rky5は電子求引性基を表す。
Rkb1、Rkb2、nkbは各々前記式(KB−1)におけるものと同義である。 - 樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又は直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68のそれぞれにおいて、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。
nは、1〜5の整数を表す。 - 樹脂(A)が、一般式(F2)〜(F4)、及び一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基のいずれかを有するアクリレート又はメタクリレート繰り返し単位を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項6に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 樹脂(A)の含有量が、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して30〜99質量%である請求項1〜7のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 更に、
(C)疎水性樹脂、
を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 - 更に、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。 - 活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)が、下記一般式(I)で表される酸を発生する化合物である、請求項10に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(I)中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R 1 、R 2 は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR 1 、R 2 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。 - 樹脂(A)が、単環式、又は多環式の酸分解性基を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
- 樹脂(A)が下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を更に有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(AI)に於いて、
Xa 1 は、水素原子、メチル基又は−CH 2 −R 9 で表わされる基を表す。R 9 は、水酸基又は1価の有機基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx 1 〜Rx 3 は、それぞれ独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx 1 〜Rx 3 の2つが結合して、シクロアルキル基を形成してもよい。 - 下記一般式(A)で表される構造を有する酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)を更に含有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
上記一般式(A)において、Raは、独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。また、n=2のとき、2つのRaは同じでも異なっていてもよく、2つのRaは相互に結合して、2価の複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
R b は、独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。但し、−C(R b )(R b )(R b )において、1つ以上のR b が水素原子のとき、残りのRbの少なくとも1つはシクロプロピル基又は1−アルコキシアルキル基である。
少なくとも2つのR b は結合して脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
nは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数をそれぞれ表し、n+m=3である。 - 請求項1〜14のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成されたレジスト膜。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて膜を形成し、液浸露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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