JP5393084B2 - 高屈折率プラスチックレンズ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、エピスルフィド系光学材料からなるプラスチックレンズの耐衝撃性を向上させることを目的に、イソシアネート基またはイソチオシアネート基を含む化合物を添加して重合硬化させて得られるプラスチックレンズ(例えば、特許文献1参照。)や、エピスルフィド光学用樹脂に耐衝撃性が良好なポリチオウレタン樹脂を積層させた複合プラスチックレンズが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明は、上記問題点に鑑み、高屈折率で優れた耐衝撃性を有し、かつ密着性の良好な高屈折率プラスチックレンズ、及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記ガスケットと前記熱可塑性フィルムと前記一対のモールドとが形成する両空間のうち、一方の空間に注入する光学樹脂用重合性組成物は、エピスルフィド化合物を主成分とする光学樹脂用重合性組成物であり、もう一方の空間に注入する光学樹脂用重合性組成物は、ポリチオウレタン化合物を主成分とする光学樹脂重合性組成物であり、前記熱可塑性フィルムは基材フィルムの両面に接着層が設けられていることを特徴とする、前記第一の発明の高屈折率プラスチックレンズの製造方法が提供される。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート等の芳香族系や、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が一般的であるがこれらに限定されるものではない。ポリオールとしては、多価アルコールにプロピレンオキサイドやエチレンオキサイドを付加したポリエーテル系ポリオールや、アジぺート、ポリカプロラクトン、オリゴカーボネート等のポリエステル系ポリオールが例示される。
ヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等があげられる。
具体的には、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブタンジオールモノアクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロペンタニル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソボニルジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールA ジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールA ジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのアクリレート系重合性モノマーの中でも、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記(メタ)アクリレート系重合性組成物に含まれる(メタ)アクリレート系重合性化合物としては、単一の(メタ)アクリレート系重合性化合物を用いることもでき、また、2種以上の(メタ)アクリレート系重合性化合物を組み合わせて用いることもできる。
1.両面に接着層を有する熱可塑性フィルムの製造
厚み0.3mmのポリカーボネートフィルムの両面に1,9−ノナンジオールアクリレート(大阪有機化学(株)製、ビスコート#215)60重量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学工業(株)製、U−4HA)37重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ−・ケミカルズ社製、ダロキュア1173)3重量部の混合物をバーコーター#24を用いて均一に塗布し、その上から厚さ40μmのポリエチレンフィルムをかぶせ2500mJ/cm2の紫外線で均一に硬化させ、アクリレート系接着層を両面に形成した厚み0.3mmの熱可塑性フィルムを得た。接着層の厚みは片面約20μm、両面で40μmであり、接着層を含めた熱可塑性フィルムの厚みは0.34mmであった。次にこの両面接着層付き熱可塑性フィルムを曲率半径300mmの半球状金型で200℃、10分間曲げ加工を行い、円形状の打ち抜き機で打ち抜き、曲率半径約260mmのプラノレンズ状ポリカーボネートフィルムとした。
1.で製造したプラノレンズ状ポリカーボネートフィルムのポリエチレンフィルムを慎重に剥離させ、度数(近視)S−1.50の眼鏡レンズ製造用硝子母型の間に、プラスチックレンズ中心部分でレンズ凸面からフィルムまでの距離が0.4mmになるようにフィルムをセットし、プラスチックレンズのトータルの厚みを1.15mmになるようにテープ型組機(タカラ社製テープ型組機)で母型端面をシールした。
表1に示されるような光学用樹脂組成物の組合せで、2.の型組母型に光学用樹脂の重合性組成物を供給し、加熱重合後、両側の母型をはずして度数(近視)S−1.50の眼鏡用レンズ(高屈折率プラスチックレンズ)を得た。
3.で得られた度数(近視)S−1.50の眼鏡用レンズ(高屈折率プラスチックレンズ)を用いて下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)レンズ中心部分での各層の実際の厚み及びトータル厚み測定
幾何中心を通るようにレンズをダイヤモンドカッターで切断し、断面を鏡面研磨して光学顕微鏡を用いて各層の実際の厚みを測定した。またトータル厚みはレンズ厚み計を用いて測定した。
(2)FDA4倍テスト
レンズ凸面側の中心に高さ1.27mから64.8gの鋼球を自然落下させてその時のレンズ破損状態を観察した。
(3)ツーポイント加工テスト(穴あけテスト)
レンズにドリル加工機で直径2mmの穴を空け、ルーペで穴の壁面等にカケ、クラックが発生していないか観察した。
(4)染色性テスト
染料を分散剤、染色助剤と共に水に溶解させたレンズ染色用水溶液を90℃に加熱したものにレンズを5分間浸漬し、染色濃度(%)を測定した。
(5)外観評価(レンズ黄味、透明性)
レンズの黄味、透明性を目視で評価した。
熱可塑性フィルムを使用せずに表1のような光学用樹脂の組合せで、特開2008−132783号公報に開示されたと同様に、度数(近視)S−1.50の眼鏡用レンズを成形した。上記実施例に記載の項目について評価を行い、結果を表1に示した。
熱可塑性フィルムを使用せずにエピスルフィド樹脂組成物のみで度数(近視)S−1.50の眼鏡用レンズを成形した。上記実施例に記載の項目について評価を行い、結果を表1に示した。
Claims (4)
- エピスルフィド樹脂を主成分とする光学用樹脂からなる第1のレンズ基材、基材フィルムの両面に接着層を有する熱可塑性フィルム、及びポリチオウレタン樹脂を主成分とする光学用樹脂からなる第2のレンズ基材が、この順に接合されていることを特徴とする高屈折率プラスチックレンズ。
- 前記基材フィルム及びその両面に設けられた接着層を合わせた熱可塑性フィルムの厚さが100〜700μmである請求項1記載の高屈折率プラスチックレンズ。
- 前記基材フィルムがポリカーボネート樹脂からなる請求項1又は2記載の高屈折率プラスチックレンズ。
- フィルム用保持部を有する光学レンズ製造用ガスケットに熱可塑性フィルムを保持させ、前記ガスケットの両端開口部に一対のモールドをはめ込み、前記ガスケットに前記熱可塑性フィルムを保持させた状態で前記ガスケットと前記熱可塑性フィルムと前記一対のモールドとが形成する両空間に光学樹脂用重合性組成物を注入し、重合硬化させるプラスチックレンズの製造方法であって、
前記ガスケットと前記熱可塑性フィルムと前記一対のモールドとが形成する両空間のうち、一方の空間に注入する光学樹脂用重合性組成物は、エピスルフィド化合物を主成分とする光学樹脂用重合性組成物であり、もう一方の空間に注入する光学樹脂用重合性組成物は、ポリチオウレタン化合物を主成分とする光学樹脂重合性組成物であり、前記熱可塑性フィルムは基材フィルムの両面に接着層が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高屈折率プラスチックレンズの製造方法。
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