JP5391838B2 - ウエハレンズの製造方法 - Google Patents

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本発明はウエハレンズの製造方法に関する。
従来、光学レンズの製造分野においては、ガラス基板に対し樹脂製のレンズ部を設けて、耐熱性の高い光学レンズを得る技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この技術を適用した光学レンズの製造方法の一例として、ガラス基板の表面に光硬化性樹脂からなる光学部材を複数設けたいわゆる「ウエハレンズ」を形成し、その後にレンズ部ごとにガラス基板をカットする方法が提案されている。
ガラス基板の表裏両面に対しレンズ部(光学部品)を形成した例が特許文献2に開示されている。特許文献2の技術では、ガラス基板の一方の面に屈折部品が、他方の面には回折部品がそれぞれ形成されている(段落0022,0037,図4A参照)。また、ガラス基板に対し光硬化性樹脂製のレンズ部を形成する方法の一例が特許文献3に開示されている。特許文献3の技術では、基板に光硬化性樹脂を塗布してその樹脂を光硬化(光照射)し、その後に賦形(成形型の樹脂への押当て),熱硬化の各処理を行っている(段落0069〜0080参照)。
特許第3926380号公報 特表2001−519601号公報 特開2003−286301号公報
ところで、ガラス基板の表裏両面に対し光硬化性樹脂製のレンズ部が形成されたウエハレンズの製造方法では、基板両面に金型との間で充填されたレンズ材料に対して同時に光照射して硬化させる事は採用し難く、一方の面に光照射させて樹脂の硬化を進めた後、次いで他方の面の光硬化工程を行う。
というのも、樹脂レンズを成形するための金型は一般に金属製であり、そのため当該金型を介して内部に硬化光を照射しようとしても光透過性が低く、十分に硬化させる事ができないためである。
ところが、このような基板の両面にレンズ部を形成する製法において表裏両面に形成する少なくとも一方のレンズ部が、入射光を集束させる正のパワーを有する場合(凸状を呈する場合など)に、次のような不都合が生じている。
図6を参照しながら簡単に説明すると、例えば、ガラス基板102の両面に対しレンズ部104とレンズ部106とが形成されるようなウエハレンズ100において、レンズ部104は凹状を呈し、レンズ部106は凸状を呈している。この場合に、先にレンズ部104を形成して(その樹脂に光照射して)その後にレンズ部106を形成しようとするときは、ガラス基板102の下方に金型(図示略)を配置するとともに、光硬化性樹脂をガラス基板102と金型110との間に充填して金型が離型しているレンズ部104の上方から光を照射するが、レンズ部104が凹状を呈しているために、光がレンズ部104の光学面で拡散し、レンズ部106を構成する樹脂には、入射光の光量が密な領域Aと疎な領域Bとが形成される。
そのため、密な領域Aには入射光が集光し樹脂の硬化が促進されるのに対し、疎な領域Bには入射光が集光せず樹脂の硬化が遅延するという問題が生じている。すなわち、凸状を呈する場合など、レンズ部が全体として正のパワーを有する場合、それを構成する樹脂を硬化させようとする際に、その樹脂の全領域にわたり均一的に硬化させることができないという不都合が生じている。
したがって、本発明の主な目的は、金属製のような光透過性の低い金型を用いた、正のパワーを有するレンズ部を構成するウエハレンズ製法においても、光硬化性樹脂を均一的に硬化させることができ、高品質のウエハレンズが得られるウエハレンズの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、
ガラス基板の表裏両面に対しそれぞれ光硬化性樹脂製のレンズ部が形成されたウエハレンズの製造方法において、
前記光硬化性樹脂に光照射して一方の面に第1のレンズ部を形成する工程と、
前記光硬化性樹脂に光照射して他方の面に第2のレンズ部を形成する工程と、
を備え、
前記第2のレンズ部が入射光を集束させる正のパワーを有し、
前記第1のレンズ部を形成する工程の後に、前記第2のレンズ部を形成する工程の処理をおこない、
前記第2のレンズ部を形成する工程では、前記第1のレンズ部の表面を平坦にした状態で、前記第1のレンズ部と前記ガラス基板とを介し、前記第2のレンズを構成する前記光硬化性樹脂に光照射することを特徴とするウエハレンズの製造方法が提供される。
本発明によれば、レンズ樹脂材料を硬化させるための硬化光に対して光透過性が低い金型で正のパワーを有するレンズ部を有するウエハレンズにおいても、構成する樹脂に対し平行光を入射させる事ができ、よって構成されるレンズ部の入射光の疎な領域が形成されるのを抑制することができ、正のパワーを有するレンズ部を構成する樹脂を均一的に硬化させることができる。
本発明の好ましい実施形態(第1の実施形態)にかかるウエハレンズの概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態にかかるウエハレンズ製造装置の概略構成を示す図面である。 第1の実施形態にかかるウエハレンズ製造装置の概略的な制御構成を示すブロック図である。 第1の実施形態にかかるウエハレンズの製造方法の一部の工程を概略的に説明するための図面である。 本発明の好ましい実施形態(第2の実施形態)にかかるウエハレンズの製造方法の一部の工程を概略的に説明するための図面である。 従来技術の問題点を概略的に説明するための図面である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1に示す通り、ウエハレンズ1はガラス基板2を有している。ガラス基板2は基板の一例であり、平面視するとウエハ状(円形状)を呈している。
ガラス基板2の上部には樹脂部4が設けられている。
樹脂部4は光硬化性の樹脂4Aで構成されており、凸状を呈した凸レンズ部4aと、入射光をそのまま透過させる非レンズ部4bとを、有している。凸レンズ部4aは光学面を構成しており、入射光を集束させる正のパワーを有している。非レンズ部4bは、凸レンズ部4a以外の部位であって凸レンズ部4aの周辺の部位であり、平板状に構成されて実質的に入射光をそのまま透過させる。凸レンズ部4aの厚さ4athは、凸レンズ部4aが凸状を呈しているため非レンズ部4bの厚さ4bthより肉厚となっている。
凸レンズ部4aが「正のパワーを有している」とは、凸レンズ部4aが全体として正のパワーを有しているという意味であり、例えば、図1に示す通り、凸レンズ部4aの中央部において凹状部位4cであって負のパワーを有する部位が存在したとしても、その部位のパワーを上回る正のパワーを凸レンズ部4aが全体として有していれば、凸レンズ部4aは正のパワーを有していることになる。
なお、非レンズ部4bとしては、必ずしも平板状である必要はなく、本発明を撮像光学系のレンズとして用いた場合に、当該レンズとしての光学機能に寄与しない範囲の部位であればよく、従って、当該領域には他の部材との位置決めや保持等にための保持に適した形状や、他のレンズ部材や撮像素子部材との間隔を規定するためのスペーサー部分としての機能を有するものであっても良い。
ガラス基板2の下部には樹脂部6が設けられている。
樹脂部6は光硬化性の樹脂6Aから構成されており、凹状を呈した凹レンズ部6aと、入射光をそのまま透過させる非レンズ部6bとを、有している。凹レンズ部6aは光学面を構成しており、入射光を発散させる負のパワーを有している。非レンズ部6bは、凹レンズ部6a以外の部位であって凹レンズ部6aの周辺の部位であり、平板状に構成されて実質入射光をそのまま透過させる。凹レンズ部6aの厚さ6athは、凹レンズ部6aが凹状を呈しているため非レンズ部6bの厚さ6bthより肉薄となっている。
凹レンズ部6aが「負のパワーを有している」とは、凹レンズ部6aが全体として負のパワーを有しているという意味であり、例えば、図1に示す通り、凹レンズ部6aの中央部において凸状部位6cであって正のパワーを有する部位が存在したとしても、その部位のパワーを上回る負のパワーを凹レンズ部6aが全体として有していれば、凹レンズ部6aは負のパワーを有していることになる。
なお、非レンズ部6bとしては、必ずしも平板状である必要はなく、本発明を撮像光学系のレンズとして用いた場合に、当該レンズとしての光学機能に寄与しない範囲の部位であればよく、従って、当該領域には他の部材との位置決めや保持等にための保持に適した形状や、他のレンズ部材や撮像素子部材との間隔を規定するためのスペーサー部分としての機能を有するものであっても良い。
図1では隣り合うレンズ部4a,6a間の非レンズ部4b,6bがつながった形で樹脂部4,6が形成されているが、必ずしもこれには限定されない。即ち、成型時に光硬化性樹脂を成形型のキャビティに対応する部分に個別に滴下して成形する事により、各々のレンズ部4a,6aは周囲に非レンズ部4b,6bは形成されても、個別に独立して形成されるものであっても良い。
ウエハレンズ1は、凸レンズ部4aと凹レンズ部6aとが1対1で対応したいわゆるメニスカスレンズであり、凸レンズ部4a,凹レンズ部6aごとに断片化され撮像装置などに組み込まれるようになっている。
続いて、ウエハレンズ1を製造する際に使用されるウエハレンズ製造装置(30)の一例について説明する。
図2に示す通り、ウエハレンズ製造装置30はベース32を有している。
ベース32の上部には内側に突出する突出部34が形成されている。ベース32の底部と突出部34との間にはガイド36が立設されている。ガイド36間にはステージ40が設けられている。ステージ40には貫通孔42が形成されており、ガイド36が貫通孔42を貫通している。
ベース32上であってステージ40の下方にはギヤードモータ50が設けられている。ギヤードモータ50はポテンショメータ51(図3参照)を内蔵している。ギヤードモータ50にはシャフト52が連結されている。
ステージ40の下部には圧力検出用のロードセル44が設けられている。ステージ40の自重でシャフト52の先端部がロードセル44と当接している。
ウエハレンズ製造装置30では、ギヤードモータ50の作動によりシャフト52が上下方向に伸縮するようになっており、これに伴いステージ40がガイド36に案内されながら上下方向に移動可能となっている。
ステージ40にはほぼ半球形状を呈した凹部46が形成されている。凹部46には平行出し部材60が埋設されている。平行出し部材60は水面に浮かぶお椀のように凹部46に対し揺動可能となっている。
平行出し部材60上にはXYステージ62,θステージ64が設けられている。XYステージ62はステージ40上のXY平面(2次元平面)において移動可能となっており、θステージ64はその中心部を回転軸として回動可能となっている。
XYステージ62,θステージ64上には真空チャック装置70が設置されている。真空チャック装置70には同心円状の連通溝72が形成されている。連通溝72には吸引機構(図示略)が連結されており、当該吸引機構の作動により連通溝72からエアを吸引し、真空チャック装置70上の部材を吸引・固定することができるようになっている。
本実施形態では、真空チャック装置70上に金型20が配置され真空チャック装置70により金型20が吸引・固定される。金型20は金属製の成形型であり、樹脂の成形に用いられる成形型の一例である。金型20上には成形しようとする樹脂(樹脂4Aや樹脂6A)が配置される。
なお、図2では詳細に図示しないが、金型20は成形しようとする対象(樹脂部4,樹脂部6)に合わせた表面形状を有しており、樹脂部4を形成する場合には凸レンズ部4aに対応した表面形状(凹状)を有する金型20が、樹脂部6を形成する場合には凹レンズ部6aに対応した表面形状(凸状)を有する金型20が、それぞれ使用される。
ベース32の上部には基板ホルダ80が固定されている。基板ホルダ80の端部には同心円状の連通溝82が形成されており、連通溝82には吸引機構(図示略)が連結されている。真空チャック装置70の作動時と同様に、当該吸引機構が作動すると、連通溝82からエアを吸引してガラス基板2が基板ホルダ80に吸引・固定される。
基板ホルダ80の上方には光源90が設けられており、光源90の点灯により光がガラス基板2を透過して金型20上の樹脂(樹脂4Aや樹脂6A)に照射されるようになっている。すなわち、光源90は樹脂4Aや樹脂6Aに対し硬化を進める光を照射するようになっている。
なお、光源90の光は平行光であり、ガラス基板2に対し直交するように入射するようになっている。
光源90としては高圧水銀ランプ,メタルハライドランプ,キセノンランプ,ハロゲンランプ,蛍光灯,ブラックライト,Gランプ,Fランプ等が使用される。
高圧水銀ランプは、365nm,436nmに狭いスペクトルを持つランプである。メタルハライドランプは、水銀灯の一種で、紫外域における出力は高圧水銀ランプよりも数倍高い。キセノンランプは、最も太陽光に近いスペクトルを持つランプである。ハロゲンランプは長波長の光を多く含んでおり、近赤外光がほとんどであるランプである。蛍光灯は光の三原色に均等な照射強度を持っている。ブラックライトはピークトップを351nmに持ち、300〜400nmの近紫外光を放射するライトである。
図3に示す通り、ロードセル44,ギヤードモータ50,ポテンショメータ51,平行出し部材60,XYステージ62,θステージ64,真空チャック装置70(吸引機構),基板ホルダ80(吸引機構),光源90は制御装置100に接続されている。制御装置100はこれら部材の動作を制御するようになっている。
特に本実施形態では、制御装置100はロードセル44,ポテンショメータ51の出力値に基づきギヤードモータ50の動作(回転量)を制御するようになっている。
続いて、ウエハレンズ製造装置30を用いたウエハレンズ1の製造方法について説明する。
本実施形態にかかる製造方法では、樹脂部4と樹脂部6とのうち、樹脂部6を先に形成し、その後に樹脂部4を形成する。
具体的には、はじめに、図2に示す通り、基板ホルダ80に対しガラス基板2を設置して吸引・固定するとともに、真空チャック装置70に対し金型20を設置して金型20を吸引・固定する。
その後、金型20上に所定量の樹脂6Aを滴下する。そして、制御装置100により平行出し部材60,XYステージ62,θステージ64を制御して、ガラス基板2の下面と金型20の上面とを平行にする(準備工程)。
なお、ここでは樹脂6Aを金型20上に滴下しているが、本発明はこれに限定されず、ガラス基板2上に滴下しても良い。また滴下の方法も所定箇所に滴下して、それらを押し広げる事で金型20に充填する方法や、予め金型20の各キャビティや、ガラス基板2の各凹レンズ部6aが形成される箇所に個別に滴下し、それらを対向配置された金型20やガラス基板2で押圧することによって充填する方法であっても良い。
この状態において、金型20を位置制御して、ガラス基板2に対し金型20を所定位置まで移動させ、金型20をその位置で保持する。
詳しくは、ギヤードモータ50を作動させてシャフト52を上方に伸ばし、金型20を上方に移動させる。この場合、制御装置100がポテンショメータ51の出力値に基づきギヤードモータ50の作動を制御し、金型20を所定の高さ位置まで移動させる。
ウエハレンズ製造装置30では、移動させようとする金型20の高さ位置が制御装置100に予め設定されており、制御装置100は金型20が基準位置Sに到達する位置までギヤードモータ50を作動させ、金型20が基準位置Sに到達したらギヤードモータ50の作動を停止させる(位置制御工程)。
その結果、樹脂6Aが、金型20からガラス基板2への押圧を受けて徐々に広がり、ガラス基板2と金型20との間に充填される。
その後、金型20を基準位置Sに対応する位置で保持したまま、光源90を点灯させ、樹脂6Aに向けて光を照射し、樹脂6Aを硬化させる(光照射工程)。
ここで、樹脂6Aが硬化する際に(樹脂6Aの硬化時又はその後に)、ステージ40が所定の高さ位置で保持されたままであると、樹脂6Aにおいて硬化収縮が生じてもガラス基板2がその収縮に追従せず、樹脂6Aの内部に歪が生じたり、樹脂6Aに対する金型20の面形状の転写が不十分になったりする可能性がある。
そこで、本実施形態では、光源90を一定時間点灯させ、樹脂6Aに対し一定量の光を照射したら、金型20を圧力制御して、ガラス基板2に対する金型20の押圧力を所定圧力に保持する。
詳しくは、ギヤードモータ50を再度作動させてシャフト52を上方に伸ばし、ステージ40を上方に移動させる。この場合、制御装置100がロードセル44の出力値に基づきギヤードモータ50の作動を制御し、ガラス基板2に対するステージ40の押圧力を所定圧力に保持しながらステージ40を上方に移動させる。
ウエハレンズ製造装置30では、ステージ40のガラス基板2に対する押圧力が制御装置100に予め設定されており、制御装置100はロードセル44から受ける出力値に基づきギヤードモータ50の作動を制御し、ステージ40のガラス基板2に対する押圧力を所定圧力に保持する(圧力制御工程)。
この場合、制御装置100はポテンショメータ51,ロードセル44の出力値に基づき、平行出し部材60,XYステージ62,θステージ64も制御して、ガラス基板3とサブマスター20との平行度や樹脂6Aへの均等荷重なども一定に保持する。
その後、光源90を消灯させて樹脂6Aに対する光照射を停止する。樹脂6Aに対する光照射は圧力制御工程の前に停止してもよい。
その後、ギヤードモータ50を作動させてシャフト52を下方に縮ませ、金型20をもとの高さ位置に戻し、硬化後の樹脂6Aをガラス基板2とともに金型20から離型する(離型工程)。
その結果、ガラス基板2に対し、複数の凹レンズ部6aが形成された樹脂部6を形成することができる。
その後、図4(a)に示す通り、樹脂部6を上方に配置し、ガラス基板2に対し樹脂部6を形成したのと同様にして(準備工程から離型工程までの処理を繰り返して)、図4(b)に示す通り、ガラス基板2に対し樹脂部4を形成する。
この場合、樹脂部6を形成するための金型20に代えて、樹脂部4を形成するための金型20を使用するとともに、樹脂6Aに代えて樹脂4Aを使用する。
ここで、樹脂部4を形成する場合には、図4(c)に示す通り、樹脂4Aに対し光を照射する前に、樹脂部6の凹レンズ部6aに光透過剤10を充填して凹レンズ部6aの表面を平坦とする。光透過剤10は、樹脂6Aを構成する材料から光開始剤を除外したものであり、樹脂部6から樹脂部4に向けて入射する光が拡散するのを防止する光透過性の樹脂材料である。
なお、樹脂4A,樹脂6Aは基本的には同一(同種)材料である。
光透過剤10は、好ましくは、凹レンズ部6aを構成する樹脂6Aとの関係において式(1)の条件を満たすものが使用される。
Figure 0005391838
式(1)中、「n1」は樹脂部6を構成する樹脂6A(凹面光学面を形成する樹脂)の屈折率であり、「n2」は光透過剤10の樹脂材料(凹レンズ部6aを充填する樹脂材料)の屈折率であり、「θ」は凹レンズ部6aの光学面においてガラス基板2に対しなす角度のうち最も大きい角度を示す(図1参照)。
この状態において、光源90を点灯させ、樹脂部6とガラス基板2とを介して、光源90の光を、樹脂部4を構成する樹脂4Aに照射する。
以上の実施形態によれば、正のパワーを有する凸レンズ部4aを形成する場合に、凹レンズ部6aに光透過剤10を充填して凹レンズ部6aの表面を平坦とするから、光源90の光を、平行光のまま凸レンズ部4aを構成する樹脂4Aに入射させることができる。そのため、凸レンズ部4aの形成時において、入射光の疎な領域が形成されるのを抑制することができ、ひいては正のパワーを有するレンズ部4aを構成する樹脂4Aを均一的に硬化させることができる。
なお、本実施形態では、負のパワーを有する凹レンズ部6aに光透過剤10を充填する例を示したが、凹レンズ部6aには、光透過剤10の充填により平坦とされる表面形状を有している場合がすべて含まれ、例えば、少なくとも一部に凹部が形成されているものも含まれるし、凹凸形状が連続するような不整な形状を呈するものも含まれる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は下記の点で第1の実施形態と異なっており、それ以外の技術的事項(構成や作用など)は第1の実施形態と同じである。
第2の実施形態では、樹脂部4と樹脂部6とを形成する順序に関し、先に樹脂部4を形成してその後に樹脂部6を形成する。すなわち、図5(a)に示す通り、先に光源90の光を、ガラス基板2のみを介し、直接的に樹脂部4を構成する樹脂4Aに硬化光を照射して樹脂部4を形成し、その後に光源90の光を、樹脂部4とガラス基板2とを介し、樹脂部6を構成する樹脂6Aに照射して樹脂部6を形成する。
以上の実施形態によっても、正のパワーを有する凸レンズ部4aを形成する場合に、光源90の光を、平行光のまま凸レンズ部4aを構成する樹脂4Aに入射させることができるため、凸レンズ部4aの形成時において、入射光の疎な領域が形成されるのを抑制することができ、ひいては正のパワーを有するレンズ部4aを構成する樹脂4Aを均一的に硬化させることができる。
なお、この場合、凹レンズ部6aは先に形成された凸レンズ部4aの影響を受けるが、凸レンズ部4aに比べて影響は少ない。
1 ウエハレンズ
2 ガラス基板
4 樹脂部
4a 凸レンズ部
4b 非レンズ部
6 樹脂部
6a 凹レンズ部
6b 非レンズ部
10 光透過剤
20 金型
30 ウエハレンズ製造装置
32 ベース
34 突出部
36 ガイド
40 ステージ
42 貫通孔
44 ロードセル
46 凹部
50 ギヤードモータ
51 ポテンショメータ
52 シャフト
60 平行出し部材
62 XYステージ
64 θステージ
70 真空チャック装置
72 連通溝
80 スタンプホルダ
82 連通溝
90 光源
100 ウエハレンズ
102 ガラス基板
104,106 レンズ部
110 金型
A 密な領域
B 疎な領域

Claims (7)

  1. ガラス基板の表裏両面に対しそれぞれ光硬化性樹脂製のレンズ部が形成されたウエハレンズの製造方法において、
    前記光硬化性樹脂に対して硬化を進める光を照射して一方の面に第1のレンズ部を形成する工程と、
    前記光硬化性樹脂に対して硬化を進める光を照射して他方の面に第2のレンズ部を形成する工程と、
    を備え、
    前記第2のレンズ部が入射光を集束させる正のパワーを有し、
    前記第1のレンズ部を形成する工程の後に、前記第2のレンズ部を形成する工程の処理をおこない、
    前記第2のレンズ部を形成する工程では、前記第1のレンズ部の表面を平坦にした状態で、前記第1のレンズ部と前記ガラス基板とを介し、前記第2のレンズを構成する前記光硬化性樹脂に光照射することを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  2. 請求項1に記載のウエハレンズの製造方法において、
    前記第1のレンズ部が入射光を発散させる負のパワーを有し、
    前記第2のレンズ部を形成する工程では、前記第1のレンズ部に光透過剤を充填して前記第1のレンズ部の表面を平坦とすることを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  3. 請求項1に記載のウエハレンズの製造方法において、
    前記第1のレンズ部が少なくとも一部に凹部を有し、
    前記第2のレンズ部を形成する工程では、前記第1のレンズ部の凹部に光透過剤を充填して前記第1のレンズ部の表面を平坦とすることを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  4. 請求項1に記載のウエハレンズの製造方法において、
    前記第1のレンズ部が不整な形状を呈し、
    前記第2のレンズ部を形成する工程では、前記第1のレンズ部の凹部に光透過剤を充填して前記第1のレンズ部の表面を平坦とすることを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のウエハレンズの製造方法において、
    前記光透過剤は、前記光硬化性樹脂から光開始剤を除外した樹脂材料であることを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  6. 請求項2〜5のいずれか一項に記載のウエハレンズの製造方法において、
    前記光透過剤は、前記光硬化性樹脂との関係において式(1)の条件を満たすことを特徴とするウエハレンズの製造方法。
    Figure 0005391838
    式(1)中、「n1」は前記光硬化性樹脂の屈折率であり、「n2」は前記光透過剤の屈折率であり、「θ」は前記第1のレンズ部の光学面において前記ガラス基板に対しなす角度のうち最も大きい角度を示す。
  7. ガラス基板の一方の面に光硬化性樹脂製の正のパワーを有する第1レンズ部、他方の面に光硬化性樹脂性の負のパワーを有する第2レンズ部が形成されたウエハレンズの製造方法において、
    前記ガラス基板の一方の面と前記第1レンズ部の形状に対応する成形面を有する成形型との間に光硬化性樹脂を充填する第1レンズ部充填工程と、
    前記ガラス基板の他方の面と前記第2レンズ部の形状に対応する成形面を有する成形型との間に光硬化性樹脂を充填する第2レンズ部充填工程と、
    前記第1レンズ部充填工程を行った後、前記第2レンズ部充填工程前に前記ガラス基板の他方の面側から前記ガラス基板を介して充填された前記第1レンズ部の光硬化性樹脂の硬化を進める光硬化工程を行うことを特徴とするウエハレンズの製造方法。
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