JP5391383B2 - 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法 - Google Patents

表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法 Download PDF

Info

Publication number
JP5391383B2
JP5391383B2 JP2008219481A JP2008219481A JP5391383B2 JP 5391383 B2 JP5391383 B2 JP 5391383B2 JP 2008219481 A JP2008219481 A JP 2008219481A JP 2008219481 A JP2008219481 A JP 2008219481A JP 5391383 B2 JP5391383 B2 JP 5391383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layered structure
electron beam
metals
layers
micro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008219481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010054336A (ja
Inventor
賢徹 金
弘之 竹井
賢二 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanagawa Academy of Science and Technology
Original Assignee
Kanagawa Academy of Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanagawa Academy of Science and Technology filed Critical Kanagawa Academy of Science and Technology
Priority to JP2008219481A priority Critical patent/JP5391383B2/ja
Publication of JP2010054336A publication Critical patent/JP2010054336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5391383B2 publication Critical patent/JP5391383B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本発明は金属、遷移金属、半導体などで表面が被覆された微小体を特定する検査法に関する。
個々の細胞の特性や状態は、その細胞の表面に存在するタンパク質および細胞内に存在するmRNAの量と分布に顕著に反映される。これら「ターゲット生体分子」の発現量と分布を詳細に調べるために、微小な構造物を標的分子に対する標識として利用することが行われる。本発明者らは、特開平11−001703「超微粒子の調製方法」において、ターゲット生体分子を標識するために利用することができる微粒子の作成方法を提案した。また、特開2006−153826「生体物質標識法および生体物質の検査法」において、微粒子を標識として利用したターゲット生体分子の検査法を提案した。
特開平11−001703には、平坦な基板上にポリスチレン球を一層に分散し、金属または半導体を蒸着することにより、蒸着源から直進した金属または半導体原子をポリスチレン球の蒸着源側のみに吸着させた微粒子の形成方法が開示されている。
特開平11−001703 特開2006−153826
しかしながら、細胞内に複数種類存在するターゲット生体分子を同時に標識して検出したい場合、材質が異なる微粒子を同時に標識として利用しなければならないが、それら材質が異なる微粒子にプローブ生体分子を如何にして一様に固定するかに対する具体的な解決策と方法は提案されていない。
また、例えば、微粒子に2層以上の元素を蒸着した場合、微粒子の種類を如何にして特定するかに関する解決策と方法もこれまでに提案されていない。
したがって、様々な素材で表面が2層以上薄膜状に被覆されている、微粒子を含む微小な構造体が複数存在するとき、微小体の種類を特定する方法の開発が望まれている。
本発明は、上記状況を鑑み、下記に示す1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体の識別方法、そのような方法に用いる微小体、そのような微小体を含むキット、およびそのような微小体の製造方法を提供する。
(微小体の識別方法)
(1)1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体を識別する方法であって、
上記微小体に電子線を照射する工程、
上記層状構造からの反射電子量を測定する工程、および
上記反射電子量により上記微小体を識別する工程、
を含む、方法。
(微小体を用いる標的分子の識別方法)
(2)1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された1種または2種以上の微小体を1種または2種以上の標的分子の標識として使用する方法であって、
上記微小体を上記標的分子に固定する工程、
上記微小体に電子線を照射する工程、
上記層状構造からの反射電子量を測定する工程、および
上記反射電子量により上記微小体を識別する工程、
を含む、方法。
(3)上記層状構造において、層の数、各層を構成する元素の種類および/または各層の厚さ、またはそれらの組合せを層状構造毎に変化させることにより、上記層状構造を備える微小体毎に異なる反射電子量を示すものとし、それによって、該反射電子量に基づいて1つの微小体を他の微小体から識別可能なものとする、上記(1)または(2)に記載の方法。
(4)上記層状構造が、上記微小体表面上に積層された1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の薄膜から構成されている、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)上記薄膜の各々の厚さが、約1 nmから約1ミクロンの範囲である、上記(4)に記載の方法。
(6)上記薄膜が、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、または物理気相成長法により形成されたものである、上記(5)に記載の方法。
(7)上記微小体が、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微粒子、ブロック状の構造体、結晶成長した微小構造物、生体分子、または有機分子である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)上記微小体のサイズが、約5nmから約100ミクロンの範囲である、上記(7)に記載の方法。
(9)上記電子線を照射する工程が、
上記照射する電子線の加速電圧を適宜設定または変化させることによって、上記電子線の上記層状構造への層間方向における到達距離を適宜設定または変化させ、それにより、上記1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の所望の層からの反射電子を検出可能とすることを含み、
上記反射電子量により上記微小体を識別する工程が、
上記層状構造の所定の層からの反射電子量の特徴、または上記層状構造の複数の層からの反射電子量の特徴により、上記微小体を識別することを含む、
上記(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)上記電子線を照射する工程が、
上記電子線の加速電圧を、約0.1kVから約30 kVの範囲内の所定の値に設定するか、またはその範囲内で変化させることを含む、
上記(9)に記載の方法。
(11)上記層状構造が、1個または2個以上の基準層(reference layer)と、1個または2個以上の可変層(variable layer)とを備え、
上記基準層は他の層状構造と共通する元素から構成され、
上記可変層は他の層状構造と区別できる異なる元素または異なる元素の組合せから構成されている、
上記(1)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)上記基準層が上記層状構造の最も外側表面に形成され、上記基準層の内側に上記可変層が形成されており、上記基準層に標的分子を固定化可能である、上記(11)に記載の方法。
(微小体)
(13)1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体であって、上記微小体に対して照射された電子線の反射電子量に基づいて上記微小体を識別する方法に使用するための、微小体。
(14)上記層状構造が、1個または2個以上の基準層(reference layer)と、1個または2個以上の可変層(variable layer)とを備え、
上記基準層は他の層状構造と共通する元素から構成され、
上記可変層は他の層状構造と区別できる異なる元素または異なる元素の組合せから構成されている、
上記(13)に記載の微小体。
(15)上記基準層が上記層状構造の最も外側表面に形成され、上記基準層の内側に上記可変層が形成されており、上記基準層に標的分子を固定化可能である、上記(14)に記載の微小体。
(16)上記微小体が、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微粒子、ブロック状の構造体、結晶成長した微小構造物、生体分子、または有機分子である、上記(13)〜(15)のいずれかに記載の微小体。
(17)約5nmから約100ミクロンの範囲のサイズである、上記(13)〜(16)のいずれかに記載の微小体。
(18)上記層状構造が、上記1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の薄膜で構成されている、上記(13)〜(17)のいずれかに記載の微小体。
(19)上記薄膜の各々の厚さが、約1 nmから約1ミクロンの範囲であり、かつオングストローム単位で厳密に制御されて形成されている、上記(18)に記載の微小体。
(20)上記(1)〜(12)のいずれかに記載の方法に使用するための、上記(13)〜(19)のいずれかに記載の微小体。
(微小体を含むキット)
(21)1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された1種または2種以上の微小体を含むキットであって、上記微小体に対して照射された電子線の反射電子量に基づいて上記微小体を識別する方法に使用するための、標的分子識別用微小体キット。
(22)上記(13)〜(20)のいずれかに記載の微小体を1種または2種以上含む、標的分子識別用微小体キット。
(23)使用説明書をさらに含む、上記(21)または(22)に記載の標的分子識別用微小体キット。
(微小体の製造方法)
(24)上記(13)〜(20)のいずれかに記載の微小体の製造方法であって、
微小体の表面に1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む元素を順次蒸着させて、上記元素の薄膜の層状構造を形成する工程を含む、方法。
(25)上記薄膜が、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、または物理気相成長法により形成される、上記(24)に記載の方法。
本発明では、様々な素材で表面が2層以上、薄膜状に被覆されている微小体の種類を識別するために、微小体に電子線を照射した際に発生する反射電子を利用する。
特に、電子の加速電圧を低電圧側から高電圧側まで適宜変化させることにより、2層以上薄膜が存在する場合に表面からより深い層側の素材の情報を反映した反射電子画像が得られるため、この方法を利用することにより微小体の種類を識別することができる。
そのため微小体は、種類を識別するために利用する、様々な素材で構成された内部の可変層と、プローブ生体分子を固定するため、あるいは微小体の構造を安定に維持するために利用する、統一された素材で構成された表面の基準層から構成されるように作製することができる。
電子線を照射した際に得られる反射電子の輝度は、薄膜を構成する素材の種類の他に、薄膜の厚さにも依存するが、本発明によれば、膜厚をオングストローム単位で厳密に制御した微小体を作製することができる。
本発明によれば、様々な種類の素材で構成された微小体を容易に識別することが出来るため、素材が異なる微小体をセットとして用いることにより、細胞の複数のターゲット生体分子を同時に標識する際に利用することが出来る。また、基準層をプローブ生体分子の固定に、可変層を微小体の種類識別に利用することにより、分子固定と識別共に容易な微小体を大量に生産することが出来る。
1.1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体の識別方法
本発明は、1つの実施形態において、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体を識別する方法を提供する。この方法は、
微小体に電子線を照射する工程、
層状構造からの反射電子量を測定する工程、および
反射電子量により微小体を識別する工程、
を含む。
さらに、本発明は、1つの実施形態において、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された1種または2種以上の微小体を1種または2種以上の標的分子の標識として使用する方法を提供する。この方法は、
微小体を標的分子に固定する工程、
微小体に電子線を照射する工程、
層状構造からの反射電子量を測定する工程、および
反射電子量により微小体を識別する工程、
を含む。
本明細書中、単に「金属」という場合、典型元素の金属を指すものとする。「典型元素」とは、周期表の1族、2族と12族から18族の元素で、全ての非金属および一部の金属から構成される元素の区分である。本発明において使用される「金属」としては、例えば、Al、Ga、Ge、As、In、Sn、Sb、Tl、Pb、Biなどの金属が好ましい。
本明細書中、「遷移金属」とは、遷移元素を意味し、周期表の3族から11族の元素をいうものとする。本発明に使用する「遷移金属」としては、原子番号43番を除く21番から79番までの遷移金属が好ましい。
本明細書中、「半導体」という用語は、当該分野で通常用いられる意味(「室温における電気伝導率σが、金属と絶縁体の中間の10〜10−10S/cm程度である物質」(岩波 理化学辞典 第5版、1998 岩波書店))で用いられる。本発明において使用する「半導体」としては、例えば、Si、Se、Teなどが好ましい。
本明細書中、「微小体」は、サイズ(または粒径)が、約0.1nm〜約1mm、好ましくは、約1nm〜約500μm、より好ましくは、約5nm〜約100μm、最も好ましくは、約5nm〜1μmの微粒子を指し、特にその素材を問わない。本発明において使用する微小体として好ましいものの例には、ポリスチレンやガラス、シリコン製の微粒子、ガラスやシリコン製のブロック状の構造体、酸化亜鉛や酸化チタン等の結晶成長した微小構造物、生体分子(例:タンパク質結晶)、または有機分子(例:リポソーム)などが挙げられる。
本明細書中、「層状構造」とは、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体から形成される薄い層が重層された構造を意味する。各層の厚さは、典型的には、約1nm〜約1μmの範囲であり、より好ましくは、約1nm〜約500nm、最も好ましく、約1nm〜約100nmの範囲であるが、これらの範囲に限定されず、下限は、約0.1nmから、上限は約10μmまでの任意の範囲で目的に応じて適宜設定可能である。
「層状構造」は、当該分野で周知の方法により、任意の適当な表面上に作製することができる。より具体的には、例えば、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、物理気相成長法、などを使用して、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の薄膜を、適当な表面上に蒸着させることによって作製することができる。これらの方法によって、蒸着させる元素の厚さを適宜調節できることは当業者に理解できる。
「層状構造」は、好ましくは、1個または2個以上の基準層(reference layer)と、1個または2個以上の可変層(variable layer)とを備えている。ここで、「基準層」とは他の層状構造と共通する元素から構成されている層を意味し、「可変層」とは他の層状構造と区別できる異なる元素から構成されている層(または他の層状構造と区別できる異なる元素の組合せから構成されている複数の層)を意味する。
好ましくは、「基準層」は上記層状構造の最も外側表面に形成され、基準層の内側に可変層が形成される。このような形態とすることにより、最外側の基準層に標的分子を固定化可能である。標的分子との結合のために好ましい基準層の元素としては、例えば、金、銀、チタン、ニッケル等が挙げられる。
本明細書中、「標的分子」とは、本発明の微小体と結合しうる、本発明の微小体で標識する対象としての分子を意味する。「標的分子」の例としては、例えば、生体試料中に存在するDNA、RNA、タンパク質、糖鎖等が挙げられる。標的分子は、例えば、基準層表面に標的分子と選択的に結合するDNAやRNA、抗体を固定し、それら分子と選択的に反応させることによって、基準層に固定することができる。基準層表面にDNAやRNA、抗体を固定する方法は、例えば、金を素材とした基準層表面に対して、チオール基を末端に導入したDNAやRNA、あるいはタンパク質のシステイン残基を反応させることにより固定することができる。
このようにして、層状構造で被覆された微小体に対して標的分子を一様に結合させることができる。また、さらにもう一つの基準層が、層状構造の最も内側に設けられていてもよい。この場合、最内側の基準層は、微小体の構造を安定化させるため、あるいは微小体に対する電子線の到達侵入深さを評価するために用いることができる。
また、「可変層」が存在することにより、そのような層状構造で被覆された1つの「微粒子」は、他の「微粒子」と容易に区別されうる。本発明の微粒子を標識用タグとして使用する場合に、互いに区別されうる上記「微粒子」が多数必要なときは(例えば、互いに異なる標的分子が多数存在するとき)、上記「可変層」にバリエーションを適宜持たせることにより、他の微粒子と区別されうる多数の標識用微粒子を作製することができる。可変層にバリエーションを持たせることは、可変層を構成する層の数を変化させること、各層の元素の種類および/または組合せを変化させること、可変層の厚さを変化させること、またはこれらの組合せ等により行うことができる。
本発明の微小体の識別方法においては、上記のような層状構造で被覆された微小体に電子線を照射し、層状構造からの反射電子量を測定し、その反射電子量の差違に基づいて、各微粒子を識別する。
ここで、「電子線」は、電子線源(電子銃)から発せられるものをいう。典型的には、電子線源は、走査型電子顕微鏡に組み込まれたものである。電子線源から発せられた電子線が層状構造に入射すると、二次電子、反射電子等が発せられる。発せられるこれらの信号は検出器で検出され、増幅や変調を経て表示される。信号の処理結果が像としてディスプレイに表示され、これを観察する。
反射電子の量は入射電子が衝突した部分の材質に依存し、重い元素ほどたくさんの反射電子が生じる。反射電子の量は反射電子像の輝度に反映されるため、重い素材で構成された微小体ほど明るくなる。したがって、元素の種類に応じた反射電子の輝度が得られることにより、反射電子量(または輝度)に基づいて元素を識別することができる。
一方、入射電子線を構成する電子は加速電圧を印加することにより加速されるが、大きな加速電圧を印加するほど入射電子はより大きなエネルギーを持つようになるため、試料表面からより深い部分まで潜り込む。電子線の加速電圧を適宜設定または変化させることによって、電子線の上記層状構造への層間方向における到達距離を適宜設定または変化させることができる。電子線の加速電圧は、典型的には約0.1kVから約30 kVの範囲内の所定の値に設定するか、またはその範囲内で変化させることができるが、使用する機器(例:走査型電子顕微鏡)に依存し、その範囲は上記のものに限定されない。
可変層を1層または2層以上とし、それら各層を構成する元素の種類を適宜変化させることで、異なる種類の層状構造を種々作製することができる。このような層状構造は、電子線の該層状構造への層間方向における到達距離を適宜設定または変化させながら反射電子量を測定すると、それぞれ異なる層間方向における反射電子の輝度(もしくは反射電子量)、または輝度(もしくは反射電子量)のパターンを示すことから、その独自の輝度または輝度パターンによりその層状構造を他の層状構造から識別可能にする。
2.本発明の微小体
本発明はまた、別の実施形態において、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体を提供する。この微小体は、該微小体に対して照射された電子線の反射電子量に基づいてその微小体を識別する方法に使用されることができる。
本発明の微小体において、層状構造は、典型的には、1個または2個以上の基準層(reference layer)と、1個または2個以上の可変層(variable layer)とを備えている。ここで、基準層は他の層状構造と共通する元素から構成され、可変層は他の層状構造と区別できる異なる元素または異なる元素の組合せから構成されている。「層状構造」、「基準層」および「可変層」の説明については、本発明の微粒子識別法の説明において既に説明した通りである。
典型的には、本発明の微小体は、上記本発明の微小体の識別方法または標識(タグ)としての該微小体の使用方法において使用される。
3.本発明の微小体を含むキット
本発明はさらに別の実施形態において、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された1種または2種以上の微小体を含む、標的分子識別用微小体キットを提供する。このキットは、微小体に対して照射された電子線の反射電子量に基づいてその微小体を識別する方法において使用されることができる。本発明のキットは、本発明の微小体を1種または2種以上含むことができる。さらに本発明のキットは、使用説明書を含むことができる。本発明のキットは、典型的には、上記本発明の微小体の識別方法または標識(タグ)としての該微小体の使用方法において使用される。
4.本発明の微小体の製造方法
本発明はさらに別の実施形態において、本発明の微小体の製造方法を提供する。この方法は、任意の素材(例:ポリスチレンビーズ、ガラスビーズ、シリコン小片、酸化亜鉛結晶等)からなる「微小体」の表面に1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む元素を順次蒸着させて、上記元素の薄膜の層状構造を形成する工程を含む。この薄膜は、典型的には、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、または物理気相成長法により形成される。なかでも、扱いが容易で膜厚をオングストローム単位で厳密に制御することができる抵抗加熱式蒸着装置による方法が好ましい。
以下、図面を参照しながら、本発明のより具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの例に限定されない。
図1は本発明において識別を行おうとする、表面に薄膜が形成された微小体の模式図である。ここでは素材が異なる5種類の微小体1,2,3,4,5を例として示す。微小体のサイズは5nmから100ミクロンで、厚さ1nmから1ミクロンの金属、遷移金属および半導体からなる基準層1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,と可変層1,1,2,2,3,3,4,4,5,5から構成されている。基準層1,2,3,4,5は同じ素材が用いられている。1,2,3,4,5も同様である。可変層1,1,2,2,3,3,4,4,5,5はそれぞれ異なる素材が用いられているか、あるいは1,1と5,5のように2種類の素材が異なる順番で薄膜を形成している。ここでは2層の基準層と2層の可変層からなる微小体の例を示したが、層の数はそれぞれ用途に応じて1層から10層程度の範囲で選択すればよい。それぞれの微小体は異なるターゲット生体分子6を標識している。
図2は微小体に薄膜を形成する方法の模式図である。典型的な例として、抵抗加熱式蒸着装置によって、微小体9の表面に任意の金属、遷移金属あるいは半導体の薄膜を形成する工程を示す。微小体9の素材としては、ポリスチレンビーズなどの微粒子やシリコン小片などのブロック状の構造体、酸化亜鉛などの結晶成長した微小構造物、タンパク質結晶やリポソームなどの5nmから100ミクロンの大きさの生体分子や有機分子を使用するのがよい。ここでは扱いが容易で膜厚をオングストローム単位で制御できる抵抗加熱式蒸着装置により薄膜を形成する例を示すが、化学気相成長法や物理気相成長法を用いて任意の金属、遷移金属あるいは半導体の薄膜を形成してもよい。2種類以上の元素を蒸着する場合は、図2の蒸着源11,12のように容器を2つ以上用意し、配線を切り替えることにより蒸着する素材を選択して使用するのがよい。
図2に示すように、まず、微小体9はガラス、シリコン、プラスチックなどの支持基板8の上に予め固定しておき、蒸着源11,12を向くように抵抗加熱式蒸着装置のチャンバー内にセットする。チャンバーの真空度は、たとえば、5×10−5パスカル、チャンバー内の温度は室温である。微小体9と蒸着源11,12との間にはシャッター10が設けられる。蒸着源11(以下、蒸着源12も同様である)は蒸着源容器11と加熱用抵抗器11とから構成される。シャッター10は図の左脇に表示された矢印のように移動させることができ、シャッター10が微小体固定化支持基板8の全面を覆うときは微小体9への蒸着が阻止され、シャッター10の移動により微小体固定化支持基板8が蒸着源11に曝されるときは微小体9への蒸着が行われる。蒸着源容器11には微小体9の表面に蒸着され、基準層および可変層となる金属、遷移金属あるいは半導体が入れられる。加熱用抵抗器11は蒸着源容器11に入れられた元素を加熱し、蒸発させるための抵抗器である。
ここでは基板に固定化された微小体に蒸着を行うことで薄膜を形成する工程を示したが、この他に平坦な基板に予め元素を蒸着し、エッチングにより表面の切削と切り出しを行い、微小体を形成する方法、平坦な基板の一部をマスクにより被覆し、元素に暴露されない領域を作製した上で薄膜を形成し、一部を切り出すことにより微小体を形成する方法、微粒子や微小構造の表面にさらに微細な粒子や構造体を取り付ける方法などがある。
本発明において蒸着源(薄膜を形成する元素)として利用できる元素の例を列挙すると周期律表において以下のようである。
(1)原子番号43番を除く79番までの遷移金属、
(2)原子番号13,31,32,33,49,50,51,81,82,83番の金属、および
(3)原子番号14,34,52番の半導体
である。
図2の工程を行い微小体表面に薄膜を形成することにより、図1に示す複層の薄膜により被覆された微小体が作製される。加熱用抵抗器11,12の順に加熱を行うことにより、微小体9の表面に2層の薄膜が形成される。薄膜の厚さは、蒸着を行う際に加熱用抵抗器11,12に加える電流および電圧値と、シャッター10を解放する時間によりオングストローム単位で制御される。3層以上の薄膜を形成する際には、蒸着源の数を増やすか、蒸着源容器11,12の中の素材を順次交換するとよい。形成された薄膜は、基準層もしくは可変層として利用される。薄膜を形成する土台となる微小体9は、薄膜を形成した後の微小体では、基準層の内のひとつとみなして扱われる。
図3は微小体の種類を、電子線検査により識別する手順を説明する模式図である。ここでは5種類の微小体1,2,3,4,5で標識した試料7を試料ステージ14に載せ、走査型電子顕微鏡13で観察する例を示す。
電子銃13−1から発せられた電子線13−2の電子が微小体1,2,3,4,5に衝突した際、微小体から2次電子13−3および反射電子13−4が放出される。この2次電子を検出器13−5、反射電子を検出器13−6で捕捉する。検出器13−5で検出された2次電子をもとに、2次電子線画像が得られ、微小体の位置と大きさが特定される。検出器13−6で検出された反射電子をもとに、反射電子線画像が得られ、微小体の位置と大きさおよび材質が特定される。2次電子線画像は反射電子線画像に比べて高分解能かつ高速に得られるため、微小体の位置と大きさを詳しく調べる際に反射電子画像と適宜併用するのがよい。
図4は微小体の種類を、反射電子像により識別する原理を説明する模式図である。入射電子線13−2が微小体に照射されると、反射電子13−4が微小体から発せられるが、その量は入射電子が衝突した部分の材質に依存し、重い元素ほどたくさんの反射電子が生じる。反射電子の量は反射電子像の輝度に反映されるため、重い素材で構成された微小体ほど明るくなる。一方、入射電子線を構成する電子は加速電圧を印加することにより加速されるが、大きな加速電圧を印加するほど入射電子はより大きなエネルギーを持つようになるため、試料表面からより深い部分まで潜り込む。
微小体1,2,3,4,5は表面の基準層と内部の可変層より構成されている。入射電子線13−2に印加する加速電圧が低い場合、図4(a)に示すように入射電子は材質が統一された表面付近の基準層1,2,3,4,5までしか到達できないため、微小体1,2,3,4,5の反射電子像輝度は全て同じになる。しかし、より高い加速電圧を印加した場合、図4(b)に示すように入射電子は材質がそれぞれ異なる可変層1,2,3,4,5まで到達するため、微小体1,2,3,4,5はそれぞれ異なる反射電子像輝度となる。すなわち、反射電子像輝度から微小体の種類を特定することができる。
さらに高い加速電圧を印加した場合、入射電子はさらに深い可変層1,2,3,4,5まで到達するため、微小体1,2,3,4,5はまた異なる反射電子像輝度となる。これを利用することにより、同じ素材である1と5、および1と5の薄膜が異なる順番で積層された、微小体1と微小体5を識別することができる。
一例として、微小体表面に可変層として金および銀の薄膜を20nm構成し、その上に基準層として銅を20nm積層した場合、入射電子加速電圧が低い場合は輝度が同じであるが、加速電圧が5kVを超えるあたりから、金の上に銅を積層した微小体の反射電子輝度が、銀の上に銅を積層した微小体の反射電子輝度よりも明るくなる。入射電子の進入深さと加速電圧の関係は微小体を構成する素材の種類に依存するため、加速電圧は0.1から30kVの範囲で適切な値を選択するのがよい。
図5は表面に薄膜が積層された微小体から得られる反射電子の輝度と、薄膜を構成する素材の原子番号および薄膜の厚さの関係を示した模式図である。図5(a)に示すとおり、薄膜素材の原子番号が大きくなるほど、反射電子像の輝度は明るくなるが、その関係は線形でなく、重い元素ほど識別が難しくなる。そのため、様々な素材の微小体のセットを標識として利用する場合は、同時に利用する素材の組み合わせに配慮する必要がある。例えば、アルミニウム、クロム、銅、銀、金の5種類の元素は原子番号が離れており反射電子輝度が明確に異なるため、同時に利用することができる。
一方、図5(b)に示すとおり、反射電子輝度は微小体を被覆する薄膜の厚さが厚くなるほど明るくなり、その関係は線形である。入射電子の加速電圧が低い場合、入射電子の試料への進入深さが浅くなるため一定以上の厚さの薄膜を識別することができず、図5(b)の点線に示したような傾向となるため、使用する微小体の種類に合わせて加速電圧を0.1から30kVの範囲で適切な値を選択するのがよい。例えば、微小体を被覆する薄膜の素材が金の場合、10kVの加速電圧では20nmの膜厚まで線形性が保たれるが、5kVの場合は10nmの膜厚以上の領域で線形性が失われる。
薄膜の厚さと反射電子輝度の間に上述のような関係があるため、微小体を被覆する薄膜の厚さはオングストローム単位で厳密に制御される必要がある。抵抗加熱式蒸着装置を利用することにより、膜厚を厳密に制御した微小体を容易に作製することができる。
本発明は上述のように、表面に素材が共通でプローブ生体分子の固定などに利用される基準層と、様々な素材で構成され種類を識別するために利用される可変層の各薄膜が合計2層以上形成された微小体に対して、適切な入射電子線加速電圧を選択し可変層の素材情報を反映する反射電子像を得て輝度を比較することにより、微小体の種類を識別することができる。これを利用すれば、プローブ生体分子の固定が容易でかつ識別が可能な様々な種類の微小体を大量に作製することができるため、様々な種類のターゲット生体分子を異なる素材の微小体で一度に標識し、かつ識別計測することができる。
表面に金属等の薄膜の層が形成された本発明の種々の微小体と結合した種々の標的分子の例を示す模式図である。 抵抗加熱式蒸着装置を利用して、微小体表面に薄膜を形成する工程を示す模式図である。 微小体の種類を電子線検査により識別する手順を示す模式図である。 (a)は表面に薄膜が形成された微小体に対して、加速電圧が低い電子が入射した場合に放出される反射電子の様子を示す模式図である。(b)は加速電圧が高い場合に放出される反射電子の様子を示す模式図である。 (a)は微小体から得られる反射電子の輝度と微小体を被覆する素材の原子番号の関係を示す図である。(b)は微小体から得られる反射電子の輝度と微小体を被覆する薄膜の厚さの関係を示す図である。
符号の説明
1,2,3,4,5…複層の薄膜で被覆された微小体、1,2,3,4,5…同じ素材の基準層1、1,2,3,4,5…異なる素材の可変層1、1,2,3,4,5…異なる素材の可変層2、1,2,3,4,5…同じ素材の基準層2、6…異なる種類のターゲット生体分子、7…細胞などの有機物質、8…微小体を固定する支持基板、9…微小体、10…シャッター、11…蒸着源容器1、11…加熱用抵抗器1、12…蒸着源容器2、12…加熱用抵抗器2、13−1…電子銃、13−2…電子線、13−3…2次電子、13−4…反射電子、13−5…2次電子検出器、13−6…反射電子検出器、14…走査型電子顕微鏡試料ステージ。

Claims (19)

  1. 1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された1種または2種以上の微小体を1種または2種以上の標的分子の標識として使用する方法であって、
    前記微小体を前記標的分子に固定する工程、
    前記微小体に電子線を照射する工程、
    前記層状構造からの反射電子量を測定する工程、および
    前記反射電子量により前記微小体を識別する工程、
    含み、
    前記層状構造が、1個または2個以上の基準層と、1個または2個以上の可変層とを備え、
    前記標的分子を固定化可能な元素から構成された前記基準層の1個が前記層状構造の最も外側表面に形成され、
    前記可変層は他の微小体と区別できる異なる元素または異なる元素の組合せから構成されている、
    方法。
  2. 前記層状構造において、前記可変層の層の数、各層を構成する元素の種類および/または各層の厚さ、またはそれらの組合せを前記微小体毎に変化させることにより、前記微小体毎に異なる前記可変層からの反射電子量を示すものとし、それによって、該反射電子量に基づいて1つの微小体を他の微小体から識別可能なものとする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記層状構造が、前記微小体表面上に積層された1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の薄膜から構成されている、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記薄膜の各々の厚さが、約1 nmから約1ミクロンの範囲である、請求項に記載の方法。
  5. 前記薄膜が、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、または物理気相成長法により形成されたものである、請求項に記載の方法。
  6. 前記微小体が、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微粒子、ブロック状の構造体、結晶成長した微小構造物、生体分子、または有機分子である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. 前記微小体のサイズが、約5nmから約100ミクロンの範囲である、請求項に記載の方法。
  8. 前記電子線を照射する工程が、
    前記照射する電子線の加速電圧を適宜設定または変化させることによって、前記電子線の前記層状構造への層間方向における到達距離を適宜設定または変化させ、それにより、前記1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の所望の層からの反射電子を検出可能とすることを含み、
    前記反射電子量により前記微小体を識別する工程が、
    前記層状構造の前記可変層からの反射電子量の特徴、または前記層状構造の複数の層からの反射電子量の特徴により、前記微小体を識別することを含む、
    請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. 前記電子線を照射する工程が、
    前記電子線の加速電圧を、約0.1kVから約30 kVの範囲内の所定の値に設定するか、またはその範囲内で変化させることを含む、
    請求項に記載の方法。
  10. 小体に対して照射された電子線の反射電子量に基づいて前記微小体を識別する方法に使用するための、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微小体であって、
    前記層状構造が、1個または2個以上の基準層と、1個または2個以上の可変層とを備え、
    標的分子を固定化可能な元素から構成された前記基準層の1個が前記層状構造の最も外側表面に形成され、
    前記可変層は他の微小体と区別できる異なる元素または異なる元素の組合せから構成されている、微小体
  11. 前記微小体が、1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む層状構造で被覆された微粒子、ブロック状の構造体、結晶成長した微小構造物、生体分子、または有機分子である、請求項10に記載の微小体。
  12. 約5nmから約100ミクロンの範囲のサイズである、請求項10または11に記載の微小体。
  13. 前記層状構造が、前記1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体の薄膜で構成されている、請求項1012のいずれかに記載の微小体。
  14. 前記薄膜の各々の厚さが、約1 nmから約1ミクロンの範囲であり、かつオングストローム単位で厳密に制御されて形成されている、請求項13に記載の微小体。
  15. 請求項1〜のいずれかに記載の方法に使用するための、請求項1014のいずれかに記載の微小体。
  16. 請求項1015のいずれかに記載の微小体を1種または2種以上含む、標的分子識別用微小体キット。
  17. 使用説明書をさらに含む、請求項16に記載の標的分子識別用微小体キット。
  18. 請求項1015のいずれかに記載の微小体の製造方法であって、
    微小体の表面に1種または2種以上の金属、遷移金属、または半導体を含む元素を順次蒸着させて、前記元素の薄膜の層状構造を形成する工程を含む、方法。
  19. 前記薄膜が、抵抗加熱式蒸着法、化学気相成長法、または物理気相成長法により形成される、請求項18に記載の方法。
JP2008219481A 2008-08-28 2008-08-28 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法 Expired - Fee Related JP5391383B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008219481A JP5391383B2 (ja) 2008-08-28 2008-08-28 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008219481A JP5391383B2 (ja) 2008-08-28 2008-08-28 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010054336A JP2010054336A (ja) 2010-03-11
JP5391383B2 true JP5391383B2 (ja) 2014-01-15

Family

ID=42070429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008219481A Expired - Fee Related JP5391383B2 (ja) 2008-08-28 2008-08-28 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5391383B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5583417B2 (ja) * 2010-01-29 2014-09-03 公益財団法人神奈川科学技術アカデミー 薄膜状元素の識別方法
JP5983167B2 (ja) * 2011-08-19 2016-08-31 Jfeスチール株式会社 クラック評価方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340131A (ja) * 1998-05-29 1999-12-10 Advantest Corp 半導体集積回路の製造方法
JP2001050919A (ja) * 1999-08-05 2001-02-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 内部構造観察方法
JP2005259396A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥画像収集方法およびその装置
JP2007049002A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Horon:Kk 検査装置および異物検査方法
JP2007047060A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Horon:Kk 検査装置および検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010054336A (ja) 2010-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220018768A1 (en) Method for manufacturing nanoparticle array, surface plasmon resonance-based sensor and method for analyzing using same
US7245370B2 (en) Nanowires for surface-enhanced Raman scattering molecular sensors
US10962536B2 (en) Biological sensor and a method of the production of biological sensor
Ukoba et al. Thin films, atomic layer deposition, and 3D Printing: demystifying the concepts and their relevance in industry 4.0
US10422752B2 (en) Substrate for surfaced enhanced raman scattering, fabrication method for the same and analyzing method using the same
US8288162B2 (en) Nano-particle biochip substrates
JP4678516B2 (ja) 材料の分離、反応、および顕微鏡分析のための基板
WO2017184741A1 (en) Methods and systems for optothermal particle control
US8848183B2 (en) Apparatus having nano-fingers of different physical characteristics
JP2011208993A (ja) 分析用基板及びその製造方法
WO2002056012A1 (fr) Element d&#39;analyse par fluorescence au moyen d&#39;un nanopuits metallique et procede de production de cet element
JP5391383B2 (ja) 表面に元素薄膜が存在する微小体の識別法
JP2016505861A (ja) 低蛍光器具
JP5620154B2 (ja) 中空微小体およびその作製方法
Sachan et al. Laser‐induced self‐assembled nanostructures on electron‐transparent substrates
Miller et al. Semiconductor applications of nanoliter droplet methodology with total reflection X-ray fluorescence analysis
Choi et al. Small‐Volume Plasmonic Microwell Array with 3D Hierarchical Nanomaterials for Plasmon‐Enhanced Fluorescence Immunoassay
Kaur et al. Growth and characterization of gold nanoislands & quantum dots on marker-based SiO2/Si substrate for SEM resolution intercomparison studies
JP5583417B2 (ja) 薄膜状元素の識別方法
Ramesh Barcode Biosensors Based on Surface Plasmon Resonance
US20210102899A1 (en) Chemically and Biologically Reactive Microplate Assembly and Manufacture Thereof for Raman Spectroscopy and Other Applications
Laurvick et al. Surface feature engineering through nanosphere lithography
US20080093550A1 (en) Method For Adhering Nanostructures to End of Probe of Microscope and Microscope Having Probe Made By the Same Method
Takei et al. Mass producible, robust SERS substrates based on metal film on nanosphere (MFON) on an adhesive substrate for detection of surface-adsorbed molecules and their evaluation by helium ion microscopy
KR102158781B1 (ko) 인버스 다공성 증착막, 이의 제조 방법, 및 이를 포함하는 표면증강 라만 분광기판

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees