JP5390723B1 - 乾留焼却炉およびそれを備えた乾留式焼却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】乾留焼却炉において、乾留による廃棄物の燃焼処理に関し、簡単な構成により、燃焼の速度の増加、および燃焼後の灰の残存量の減少を図り、廃棄物の処理性能を向上させる。
【解決手段】可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉2であって、廃棄物が投入される投入口21dを有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間2aを形成する炉本体部20と、燃焼空間2aに連通する配管経路41、および配管経路41に設けられた吸引ファン60を有し、燃焼空間2a内に燃焼用空気を供給するための空気供給系40と、を備え、空気供給系40に、燃焼空間2aの外側に設けられ、燃焼空間2a内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室70を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、廃タイヤ、プラスチック、医療廃棄物、木くず等の可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉およびそれを備えた乾留式焼却システムに関する。
近年、例えば廃タイヤ(使用済みタイヤ)等の有機質系廃棄物の処理に関し、環境面への配慮から、無害で安全、かつエネルギーを有効利用することができる処理技術の開発が顕著である。このような技術について、従来、廃タイヤ等の有機質系廃棄物を乾留して熱分解ガス(乾留ガス)を発生させ、その熱分解ガスから可燃性ガスや油等の有効成分を抽出したり、高温の熱分解ガスを熱源として蒸気加熱や乾燥等の加熱処理を行ったりするための燃焼システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、燃焼システムとして、有機質系廃棄物が上側から投入されて一次燃焼により熱分解される乾留焼却炉である乾留缶と、乾留缶で生じた熱分解ガスを燃焼させるための二次燃焼室と、二次燃焼室で生じた排ガスを冷却するための冷却塔と、冷却塔により冷却された排ガスを濾過集じん処理するためのバグフィルタと、バグフィルタにより無害化されたガスを大気に放出するための煙突部とを備える構成が記載されている。
特に、このような燃焼システムの乾留缶においては、投入された廃棄物が、着火された後、酸素不足によって自然発火が抑えられた状態で加熱され、廃棄物の熱分解反応が進行する。廃棄物が熱分解されることにより、熱分解ガスが生じ、残渣として灰(燃焼灰)が生じる。こうした乾留缶での廃棄物の熱分解においては、燃焼用空気(一次燃焼用空気)が乾留缶内に供給される。この乾留缶内への燃焼用空気の供給量の制御により、乾留缶内における加熱温度やガス成分が制御される。乾留缶においては、乾留缶内へ燃焼用空気を供給するため、吸引ファン等を含む空気供給系が設けられる。
特許第4113066号公報
上述したような乾留缶での廃棄物の熱分解処理(燃焼処理)については、廃棄物の処理性能を示す指標として、燃焼の速度、および燃焼後の灰の残存量が挙げられる。すなわち、廃棄物の処理性能は、燃焼の速度が速いほど高く、また燃焼後の灰の残存量が少ないほど高いと言える。
特許文献1に記載されているような従来の技術においては、乾留缶内で熱により一旦溶けた樹脂製の廃棄物が乾留缶内に供給される燃焼用空気によって冷やされて固まるといった現象が生じることがある。このように冷えて固まった廃棄物は、例えば乾留缶内に対する燃焼用空気の供給口の近傍に位置すること等により、乾留缶内の廃棄物に対する全体的な燃焼用空気の供給を妨げる原因となり得る。乾留缶内の廃棄物に対する燃焼用空気の供給が妨げられることは、燃焼の速度の低下や、燃焼後の灰の残存量を増加させる原因となる。このように、従来の乾留による燃焼システムにおいては、廃棄物の処理性能について改善の余地がある。
そこで、本発明は、乾留による廃棄物の燃焼処理に関し、簡単な構成により、燃焼の速度の増加、および燃焼後の灰の残存量の減少を図ることができ、廃棄物の処理性能を向上させることができる乾留焼却炉およびそれを備えた乾留式焼却システムを提供することを目的とする。
本発明に係る乾留焼却炉は、可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け、前記炉本体部は、前記燃焼空間として円筒状の空間部分を有し、前記空気加熱室は、前記円筒状の空間部分の筒軸方向の少なくとも一部を周方向に囲むように設けられ、燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを形成するものであり、前記空気加熱室には、該空気加熱室内における燃焼用空気の通路面積を部分的に狭くし、前記空気加熱室内における燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを制限する障害部が設けられているものである。
また、本発明の一態様に係る乾留焼却炉においては、前記障害部は、前記空気加熱室の周方向に適宜間隔を隔てて複数箇所に設けられている。
また、本発明の一態様に係る乾留焼却炉においては、前記障害部は、前記燃焼空間を形成する壁面をなす部材と一体的な板状の部分である
明に係る乾留焼却炉は可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け、前記空気供給系は、前記配管経路内の燃焼用空気の温度を検知する温度センサと、前記温度センサにより検知された温度があらかじめ設定された所定の温度以上となると、前記配管経路に外気を導入する外気導入部と、を有するものである。
明に係る乾留焼却炉は可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け、前記炉本体部は、前記燃焼空間として円筒状の空間部分を構成する円筒部と、該円筒部の下側に設けられ前記燃焼空間に対する燃焼用空気の導入を受ける空気導入部と、を有し、前記空気加熱室は、前記円筒状の空間部分の筒軸方向の上端部を周方向に囲むように設けられ、燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを形成するものであり、前記配管経路は、前記空気加熱室の吐出口に上流側の端部が接続されるとともに下流側の端部が前記送気手段の送入側に接続される導入配管部と、上流側の端部が前記送気手段の送出側に接続されるとともに下流側が前記空気導入部から前記燃焼空間に連通する配管構成と、を有するものである
また、本発明に係る乾留式焼却システムは、前記乾留焼却炉と、前記乾留焼却炉で生じた熱分解ガスを燃焼させるための二次燃焼室と、前記二次燃焼室で生じた排ガスを冷却するための冷却塔と、前記冷却塔により冷却された排ガスを濾過集じん処理するためのバグフィルタと、前記バグフィルタにより無害化されたガスを大気に放出するための煙突部と、を含むものである。
本発明によれば、乾留による廃棄物の燃焼処理に関し、簡単な構成により、燃焼の速度の増加、および燃焼後の灰の残存量の減少を図ることができ、廃棄物の処理性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る乾留式焼却システムの全体構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る乾留式焼却システムの全体構成を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の構成を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の下部の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の構成を示す上面一部断面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の構成を示す側面一部断面図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の燃焼空間の内部を示す図である。 本発明の一実施形態に係る乾留焼却炉の燃焼用空気の吹出し構造を示す断面図である。
本発明は、乾留焼却炉において可燃性の廃棄物の燃焼により生じた熱を利用することで、乾留焼却炉の燃焼空間に供給する燃焼用空気の温度を上昇させ、燃焼用空気として熱風を供給することを可能とし、廃棄物の処理性能を向上させようとするものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、本実施形態に係る乾留式焼却システム1の全体的な構成について、図1および図2を用いて説明する。本実施形態に係る乾留式焼却システム1は、可燃性の廃棄物である有機質系廃棄物(以下単に「廃棄物」ともいう。)を乾留して熱分解ガス(乾留ガス)を発生させ、その熱分解ガスから可燃性ガスや油等の有効成分を抽出したり、高温の熱分解ガスを熱源として蒸気加熱や乾燥等の加熱処理を行ったりするものである。本実施形態に係る乾留式焼却システム1は、例えば廃タイヤ、プラスチック、医療廃棄物、シュレッダーダスト、木くず、一般ゴミ、廃油等の各種の可燃性の廃棄物を処理対象とする。図1および図2に示すように、乾留式焼却システム1は、乾留焼却炉2と、二次燃焼室3と、冷却塔4と、バグフィルタ5と、煙突部6とを備える。
乾留焼却炉2は、廃タイヤ等の可燃性の廃棄物を乾留するための構成であり、廃棄物を燃焼(一次燃焼)させる燃焼空間を有する。乾留焼却炉2の燃焼空間に対して廃棄物が上側から投入され、投入された廃棄物は一次燃焼により熱分解される。乾留焼却炉2においては、投入された廃棄物が、着火された後、酸素不足によって自然発火が抑えられた状態、つまり低酸素状態で加熱され、廃棄物の熱分解反応が進行する。廃棄物が熱分解されることにより、可燃性の熱分解ガスが生じ、残渣として灰(燃焼灰)が生じる。本実施形態の乾留式焼却システム1は、並んだ状態で配置された2基の乾留焼却炉2を備える(図2参照)。
二次燃焼室3は、乾留焼却炉2で生じた熱分解ガスを燃焼させるための構成であり、乾留焼却炉2における燃焼温度に対して比較的高温の燃焼室である。二次燃焼室3と乾留焼却炉2との間には、乾留焼却炉2で生じた熱分解ガスを二次燃焼室3に導くためのガス導入経路部7が設けられている。ガス導入経路部7は、乾留焼却炉2の燃焼空間と連通して燃焼空間内で生じた熱分解ガスを二次燃焼室3へと導く。ガス導入経路部7は、乾留焼却炉2の燃焼空間と連通するとともに乾留焼却炉2から延設されるガス導管8と、ガス導管8の下流側(二次燃焼室3側)に設けられた二次燃焼用バーナ9とを有する。
乾留焼却炉2で生じた熱分解ガスは、乾留焼却炉2の燃焼空間内からガス導管8により取り出されて二次燃焼室3側へと導かれ、二次燃焼用バーナ9により完全燃焼させられて二次燃焼室3へと吹き込まれる。二次燃焼用バーナ9による熱分解ガスの燃焼により生じた熱は、例えば、家畜の糞尿やシュレッダーダスト等の有機・無機・汚泥の廃棄物の乾燥・炭化・焼却に用いられる。二次燃焼室3における熱分解ガスの燃焼により、ダイオキシン類が熱分解され、ダイオキシン類の発生が低減化される。二次燃焼室3における燃焼温度は、例えば900〜1600℃である。
冷却塔4は、二次燃焼室3で生じた排ガスを冷却するための構成である。すなわち、冷却塔4は、二次燃焼室3における熱分解ガスの燃焼により生じた排ガスの供給を受け、その排ガスの温度を冷却水等によって低下させる。冷却塔4においては、排ガスの温度が例えば200℃以下の温度まで低下させられる。冷却塔4による排ガスの冷却作用により、ダイオキシン類の再合成(デノボ合成)が抑制される。
バグフィルタ5は、冷却塔4により冷却された排ガスを濾過集じん処理するための構成であり、バグフィルタ5によってクリーンな無害の排ガスが得られる。バグフィルタ5内には、耐熱性の濾布により円筒状に構成されたエアクリーナが多数本(例えば250〜300本)設けられている。バグフィルタ5に対しては、冷却塔4によって冷却された排ガスがバグフィルタ5の下側の部分から流れ込み、流れ込んだ排ガスがエアクリーナ群を通過して上昇することで排ガス中の煤塵が濾過捕集され、エアクリーナを通過した排ガスがバグフィルタ5の上部から外部へと排出される。バグフィルタ5と冷却塔4との間には、冷却塔4により冷却された排ガスをバグフィルタ5に導くための排ガス通路10が設けられている。排ガス通路10は、冷却塔4の冷却空間と連通してその冷却空間内で生じた排ガスをバグフィルタ5へと導く。また、バグフィルタ5の下部には、エアクリーナから払い落された煤塵を集めるためのホッパ5aが設けられている。ホッパ5aにより収集された煤塵は、スクリューコンベア等により外部に排出される。
煙突部6は、バグフィルタ5により無害化されたガスを大気に放出するための構成である。すなわち、バグフィルタ5により処理された排ガスは、排ガス通路11を通って煙突部6の下部へと導かれ、煙突部6により大気に放出される。
また、乾留式焼却システム1においては、冷却塔4から排出される排ガスに対して消石灰・活性炭等の脱硫剤や吸着剤を供給するための粉末剤供給装置12が設けられている。粉末剤供給装置12は、バグフィルタ5の手前の煙道である排ガス通路10内を通過する排ガスに対して消石灰や活性炭等の粉末剤を噴射することで供給する。粉末剤供給装置12により排ガス通路10内に消石灰・活性炭が供給されることで、排ガス通路10内の排ガス中のHClやSOが吸収中和され、ダイオキシン類や重金属類等が安定して除去される。なお、排ガス中のダイオキシン類等を除去するための消石灰・活性炭等の粉末剤については、例えば、バグフィルタ5内のエアクリーナの濾布上に未反応の消石灰層を形成することで、バグフィルタ5による排ガスの濾過の過程でダイオキシン類等を除去することができる。また、消石灰・活性炭等の粉末剤については、冷却塔4とバグフィルタ5との間の排ガス通路10に供給する構成に限らず、冷却塔4内やバグフィルタ5内に直接的に供給する構成が採用されてもよい。また、乾留式焼却システム1においては、乾留焼却炉2から冷却塔4にかけて作業用の足場13が設けられている(図1参照)。
以上のような構成を備える本実施形態の乾留式焼却システム1は、乾留焼却炉2において、廃棄物の処理性能を向上するための構成を備える。以下では、乾留焼却炉2の構成について詳細に説明する。
図3〜図8に示すように、本実施形態に係る乾留焼却炉2は、廃棄物を燃焼させる燃焼空間2aを形成する炉本体部20と、燃焼空間2a内に燃焼用空気を供給するための空気供給系40とを備える。
まず、炉本体部20について説明する。炉本体部20は、全体として略円筒状に構成され、その筒軸方向が上下方向となるように立設される。炉本体部20は、矩形状に枠組み構成された架台15上に載置された状態で設けられる。炉本体部20は、略円筒状の外形を有し炉本体部20の大部分を構成する本体部21と、本体部21の上側に設けられた蓋部22とを有する。
本体部21は、全体として略円筒状に構成され、本体部21の大部分を占める円筒状の部分である円筒部21aの下側に、本体部21の下端部を構成し本体部21の燃焼空間2aに対する燃焼用空気の導入を受ける空気導入部21bを有する。空気導入部21bは、円筒部21aに対して、下側に向けて先細りの形状を有する。具体的には、空気導入部21bは、円筒部21aの筒軸方向に対して垂直な平面に沿う所定の一方向(図4において左右方向)の両側に、その所定の一方向の外形寸法を下側に向けて徐々に小さくするように傾斜する一対の斜面部21cを有する。つまり、空気導入部21bは、円筒部21aの筒軸方向に対して垂直な平面において所定の一方向に直交する方向視(図4参照)で、下側を頂点側として一対の斜面部21cが斜辺となる略二等辺三角形状に沿う形状を有する。斜面部21cは、上側を凸とする半楕円面状の形状を有する(図3参照)。本体部21において、円筒部21aおよび空気導入部21bの外形は、鉄板等の金属板により形成される。
本体部21は、円筒部21aおよび空気導入部21bの外形に沿う形状の内部空間を有し、その空間が廃棄物を燃焼させる燃焼空間2aとなる。したがって、本体部21は、燃焼空間2aとして、円筒部21aにおける円筒状の空間部分とこれに連続する空気導入部21bの形状に沿う下窄まりの形状の空間部分とを有し、全体として略円筒状の内部空間を構成する。
このように本体部21が有する燃焼空間2aは、上側を円形状に開口させ、その燃焼空間2aの上側の開口が、燃焼空間2aに対して可燃物を投入するための投入口21dとなる。つまり、本体部21においては、円筒部21aの上端開口部が、燃焼空間2aに対して可燃物が投入される投入口21dとなる。本体部21の投入口21dが、蓋部22により上側から覆われる。
蓋部22は、本体部21と略同径の略ドーム状(略碗状)に構成され、凸側を上側として本体部21の投入口21dを上側から覆う。蓋部22と投入口21dの端面との間には、投入口21dの周縁形状に沿ってシール部22aが設けられており、蓋部22により、投入口21dが密閉される。蓋部22は、本体部21と蓋部22との合わせ面部の外周縁において周方向に所定の間隔を隔てて設けられた複数のロック機構22bによって固定される。本実施形態では、ロック機構22bは、蓋部22の周方向について略等間隔に8箇所に設けられている(図5参照)。
蓋部22には、炉本体部20における防爆を図るための安全弁22cが、上面視で略正三角形の頂点の配置となるように3箇所に設けられている。また、蓋部22は、乾留式焼却システム1において足場13上に設けられたホイストクレーン14により吊り上げられることで投入口21dを開口させる(図1参照)。このため、蓋部22の上面には、フック部22dが、3箇所の各安全弁22cに付設された状態で設けられている。なお、本実施形態では、蓋部22をホイストクレーン14により吊り上げることにより投入口21dが開口する構成であるが、蓋部22によって投入口21dを開閉させるための構成としては、例えば、蓋部22を本体部21に対してヒンジを介して開閉自在に設けるとともに、油圧シリンダ等のアクチュエータの動力を用いて蓋部22を自動的に開閉させる構成であってもよい。
炉本体部20は、架台15に対して4本の支柱23により支持される。支柱23は、本体部21の円筒部21aの下端部の位置から円筒部21aの径方向外側に向けて庇状に突出する支持ステー23aを介して、架台15に対して炉本体部20を支持する。つまり、支柱23の下端側は架台15上に支持され、支柱23の上端側は支持ステー23aに対して下側から接触して支持される。4本の支柱23およびこれを支持する支持ステー23aは、炉本体部20の周方向に略等角度間隔で配置され、架台15が有する上面視で正方形状をなす枠組部の四隅に位置するように設けられる。なお、炉本体部20は、架台15に対して、空気導入部21bを構成する一対の斜面部21cが対向する方向(図4において左右方向)が架台15の正方形状の枠組部の一対の対向する辺部の対向方向に沿うように設けられる。以下の説明では、炉本体部20について、一対の斜面部21cが設けられる側(図4における左右両側)を「斜面側」とし、斜面側の間の部分側(図3における左右両側)を「垂直側」とする。
炉本体部20においては、燃焼空間2a内において廃棄物の燃焼により生じた熱分解ガスを排出するための排出口24が設けられている。本実施形態では、排出口24は、本体部21の一方の(図3において左側の)垂直側において、円筒部21aの下側の位置と、空気導入部21bの上側の位置との上下2箇所に設けられている。排出口24は、炉本体部20の燃焼空間2aに連通し、本体部21の外部に開口する。2箇所の排出口24には、上述したように乾留式焼却システム1において乾留焼却炉2と二次燃焼室3との間に設けられるガス導入経路部7を構成するガス導管8(図1、図2参照)の上流側の端部が接続される。
また、炉本体部20においては、燃焼空間2a内において生じた灰を取り出すための灰取出口25が設けられている。本実施形態では、灰取出口25は、本体部21の空気導入部21bにおいて他方の(図3において右側の)垂直側、つまり排出口24が設けられる側と反対側に設けられている。灰取出口25は、炉本体部20の燃焼空間2aを本体部21の外部に開口させるとともに、蓋体25aにより塞がれる。また、灰取出口25は、燃焼空間2a内に投入された廃棄物に着火するための着火作業用の開口部としても用いられる。
以上のように本体部21と蓋部22とを有する炉本体部20において、燃焼空間2aの容量は、例えば約50mである。また、本体部21の直径は、約3mである。本体部21の直径が約3mの場合、投入口21dの直径も約3mとなる。投入口21dがこの程度の大きさを有することにより、投入口21dが全開されることで、例えば廃タイヤやブルドーザのキャタピラ等の外形寸法が比較的大きい廃棄物であっても、投入口の大きさに合わせて切断等により小片化する必要がなく、そのまま丸ごと投入することができる。これにより、燃焼空間2aに対する廃棄物の投入作業が容易となる。ただし、炉本体部20の燃焼空間2aの容量や投入口21dの開口部の大きさ等は特に限定されるものではない。
また、炉本体部20は、燃焼空間2aの周りに、燃焼空間2a内の過度の温度上昇を抑制するためのウォータジャケット26を有する。本実施形態に係る炉本体部20においては、ウォータジャケット26は、本体部21の円筒部21aの上端部分を除く大部分に設けられている。ウォータジャケット26は、本体部21において円筒部21aおよび空気導入部21bの外形および燃焼空間2aを形成する二重壁構造の壁面間の空間を冷却水の収容空間(冷却水の通路)とするように設けられる。つまり、本体部21は、本体部21の外形を形成する外壁27と、外壁27の内側において外壁27の形状に沿う形状を有する内壁28とを有し、これらの外壁27と内壁28との間の空間が、ウォータジャケット26の冷却水の収容空間となる(図7、図8参照)。
具体的には、図10に示すように、本体部21の円筒部21aにおいては、ウォータジャケット26の冷却水の収容空間として、外壁27および内壁28それぞれの円筒状の円筒壁面部27a、28aによって円筒状の空間が形成される。また、本体部21の空気導入部21bにおいては、ウォータジャケット26の冷却水の収容空間として、外壁27および内壁28それぞれの、両方の斜面側の斜面部21cに沿う傾斜壁面部27b、28bによって斜面部21cに沿う斜面状の空間が形成される。このようなウォータジャケット26は、空気導入部21bの下端部、つまり本体部21の下端部まで設けられる。本体部21を構成する外壁27および内壁28は、例えば厚さ10mm程度の金属板(鉄板)であり、外壁27と内壁28との間の寸法、例えば円筒部21aにおいては外壁27の円筒壁面部27aと内壁28の円筒壁面部28aとの間の、円筒部21aの径方向の寸法は、例えば10〜20cm程度である。
また、ウォータジャケット26に関し、空気導入部21bの斜面部21cにおいては、水平方向に沿う複数の通水パイプ30が設けられている(図10参照)。通水パイプ30は、空気導入部21bにおいてウォータジャケット26の冷却水の収容空間と連通し、冷却水を通過させる。本実施形態の本体部21では、両側の斜面部21cのそれぞれにおいて、水平方向(図3において左右方向)に沿う互いに平行な3本の通水パイプ30群が上下に2箇所設けられており、この3連の通水パイプ30が計4箇所に設けられ、合計12本の通水パイプ30が設けられている。
図9に示すように、3本1組の通水パイプ30は、本体部21に設けられた矩形状の枠部21e内において架設された態様で所定の位置に設けられている。枠部21e内に設けられた通水パイプ30は、その外周面の大部分を外壁27および内壁28それぞれの傾斜壁面部27b、28bから露出させた状態で設けられる。このように3本1組の通水パイプ30が設けられる部分は、後述するように、空気供給系40による燃焼空間2aに対する燃焼用空気の吹出口53が設けられる部分となる。
また、本体部21においては、ウォータジャケット26内の水が燃焼空間2a内の廃棄物の燃焼熱により蒸発することで生じる蒸気を逃すための蒸気排出口29が設けられている。蒸気排出口29は、ウォータジャケット26の上端部において、本体部21の周方向について灰取出口25が設けられる側と同じ側に設けられている。この蒸気排出口29には、沸騰管29aが接続される。
ウォータジャケット26には、図示せぬ冷却水タンク(シスタンク)から冷却水が供給される。冷却水タンクは、例えば、本体部21に付設され、所定の給水源からの給水を受けるとともに、フロート機構によってウォータジャケット26内の水位の変動と連動して作動することで、ウォータジャケット26内の水位を所定の水位に維持するように、ウォータジャケット26に対する自動的な給水を行う。冷却水タンクによって維持されるウォータジャケット26内の所定の水位は、例えば図3において符号W1で示すように、ウォータジャケット26の上端部に設けられる蒸気排出口29よりもわずかに下方の位置に設定される。
以上のようなウォータジャケット26に関する構成においては、所定の給水源から冷却水タンクに供給された冷却水が、冷却水タンクの作動によってウォータジャケット26の上側の部分から供給される。ウォータジャケット26内の冷却水は、燃焼空間2a内の廃棄物の燃焼熱による温度上昇により対流しながら蒸発して蒸気排出口29を介して沸騰管29aから蒸気として排出される。
次に、空気供給系40について説明する。空気供給系40は、上記のとおり炉本体部20の燃焼空間2a内に燃焼用空気を供給するための構成であり、燃焼空間2aに連通する配管経路41と、配管経路41に設けられた送気手段としての吸引ファン60と、燃焼空間2a内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室70とを有する。
吸引ファン60は、空気供給系40において、炉本体部20の外部から燃焼用空気を吸い込む流れを形成する。吸引ファン60により、燃焼空間2aに対する燃焼用空気が、本体部21の空気導入部21bの部分から送り込まれる。本実施形態では、吸引ファン60は、炉本体部20の両方の垂直側のうち、排出口24が設けられる側(図3において左側)の垂直側において、炉本体部20の下端部の近傍に配置されている。吸引ファン60は、そのファン本体を収納するファンケーシング60aに付設されたモータ61を駆動源として回転する。以下の説明では、乾留焼却炉2において、炉本体部20に対して吸引ファン60が設けられる側(図5において下側)を前側とし、その反対側(同図において上側)を後側とし、前後方向(同図において上下方向)に対して垂直な方向(同図において左右方向)を左右方向とする。
吸引ファン60は、図4に示すように、炉本体部20の下端部の前側において、左右方向の中心位置から一側(図4において右側)にずれた位置に設けられている。吸引ファン60は、配管経路41のうち吸引ファン60の上流側に設けられた送入側の配管構成から燃焼用空気を吸引するとともに、吸引ファン60の下流側に設けられた送出側の配管構成に対して燃焼用空気を送り出す。
配管経路41について、まず、吸引ファン60の送出側(下流側)の構成について説明する。吸引ファン60の送出側には、ファン送出配管42設けられている。ファン送出配管42は、吸引ファン60から上側に延びて上下方向に沿う部分と、この部分から後側(本体部21側)に延びて前後方向に沿う部分とからなるL字状の配管である。ファン送出配管42の下流側の端部は、本体部21の空気導入部21bの前側において左右方向を管軸方向として設けられた略円筒状のエアヘッダ43に接続される。エアヘッダ43からは、左右両側に第1分岐管44が延出している。第1分岐管44は、エアヘッダ43から左右両側に延びて左右方向に沿う部分と、この部分から後側に延びて前後方向に沿う部分とからなるL字状の配管である。
左右両側の第1分岐管44の下流側の端部は、それぞれ、上述したように炉本体部20を架台15に対して支持する4本の支柱23のうち前側の配管支柱23Aに接続される。つまり、エアヘッダ43の左側から延出する第1分岐管44は、左前側に位置する配管支柱23Aに接続され、エアヘッダ43の右側から延出する第1分岐管44は、右前側に位置する配管支柱23Aに接続される。このように第1分岐管44の接続を受ける配管支柱23Aは、内部が空洞となっている管状の部材により構成され、吸引ファン60の送出側の配管経路を構成する。つまり、配管支柱23Aは、炉本体部20を支持する支柱としての機能と燃焼用空気の経路を構成するエアヘッダとしての機能とを兼ね備える。
エアヘッダ43から左右に延出する各第1分岐管44には、第1分岐管44を通過する燃焼用空気の流量を調整するためのダンパ(バルブ)45が設けられている。ダンパ45により、例えばエアヘッダ43から分岐する左右両側の第1分岐管44の燃焼用空気の流量が均等になるように調整される。
左右の配管支柱23Aからは、それぞれ互いに平行な上下2本の第2分岐管46が後側に向けて延出している。第2分岐管46の延出側(後側)の端部は、後側の支柱23Bに接続されている。つまり、本体部21の左右両側のそれぞれにおいて、上下2本の第2分岐管46が、前側の配管支柱23Aと後側の支柱23Bとの間に架設されている。これらの第2分岐管46は、本体部21に対して、空気導入部21bにおける斜面部21c側に位置することになる。
配管支柱23Aから延出する第2分岐管46の上流側(前側)の部分には、第2分岐管46を通過する燃焼用空気の流量を調整するためのダンパ(バルブ)47が設けられている。ダンパ47により、例えば上下2本の第2分岐管46の燃焼用空気の流量が均等になるように調整される。
このように本体部21の左右両側において前後方向に沿って配される各第2分岐管46からは、複数の第3分岐管48が、本体部21側、つまり斜面部21c側に向けて延出している。本実施形態では、上下の第2分岐管46のうち上側の第2分岐管46からは前後方向に所定の間隔を隔てた2本の第3分岐管48が延出しており、下側の第2分岐管46からは前後方向に所定の間隔を隔てた3本の第3分岐管48が延出している。
上下2段の第2分岐管46から延出する第3分岐管48は、それぞれ上述したように3連の通水パイプ30の配置位置に対応して計4箇所に設けられたエアボックス部50に接続される。つまり、本体部21の左右両側において、上側の第2分岐管46から延出する2本の第3分岐管48は、上側のエアボックス部50に接続され、下側の第2分岐管46から延出する3本の第3分岐管48は、下側のエアボックス部50に接続される。
エアボックス部50は、斜面部21cの外側において、前後方向(図3において左右方向)を長手方向として略長方形状に張り出した空間を形成する部分である。エアボックス部50は、斜面部21cの外側において略長方形状に張り出した空間を形成するエアボックス部材51により構成される。エアボックス部材51は、3連の通水パイプ30を外側から全体的に覆うように外壁27の傾斜壁面部27bの外側壁面に付設される。エアボックス部50は、その前後方向の長さが通水パイプ30の長さと略同じ程度となるように設けられる。なお、上下のエアボックス部50は、上述したような斜面部21cの半楕円形状に沿うように、下側のエアボックス部50の方が上側のエアボックス部50よりも幅広に(前後方向に長く)構成されている。
エアボックス部50には、エアボックス部材51に形成された開口部が蓋体52aにより塞がれた点検口52が設けられている(図6参照)。本実施形態では、点検口52は、比較的に幅狭の上側のエアボックス部50においては幅方向の中央部の1箇所に設けられ、比較的に幅広の下側のエアボックス部50においては幅方向に所定の間隔を隔てて2箇所に設けられている。点検口52により、蓋体52aをエアボックス部材51から取り外すことで、エアボックス部50の内部を点検することができる。
エアボックス部50の内部空間には、3連の通水パイプ30の外側の部分が露出している。つまり、通水パイプ30は、燃焼空間2a側を内側とした場合における外側の部分をエアボックス部50の内部空間に臨ませる。したがって、点検口52を開けることで、エアボックス部50の内部空間を介して3連の通水パイプ30に対して外側から接触可能となる。一方、3連の通水パイプ30は、内側の部分を燃焼空間2aに臨ませ、燃焼空間2aに対して露出した状態となっている(図9参照)。
エアボックス部50の内部空間は、3連の通水パイプ30のパイプ間に設けられた吹出口53を介して燃焼空間2aに連通する。第3分岐管48からエアボックス部50内に送り込まれた燃焼用空気は、通水パイプ30のパイプ間に設けられた吹出口53から燃焼空間2aへと吐出される。
吹出口53は、通水パイプ30の長手方向に沿うスリット状の開口部であり、本実施形態では、通水パイプ30の長手方向に沿って複数箇所に設けられている(図9参照)。本実施形態では、吹出口53は、3連の通水パイプ30のパイプ間に設けられることから、4箇所の各3連の通水パイプ30の部分において、通水パイプ30の長手方向(前後方向)に沿って2列に設けられることになる。
吹出口53から燃焼空間2a内へと吐出される燃焼用空気は、乾留における廃棄物の熱分解反応に適した比較的緩やかな勢いで(比較的少量で)燃焼空間2aへと吹き込まれる。こうした燃焼空間2a内に対する燃焼用空気の吹出しの勢いは、吸引ファン60の性能等にもよるが、スリット状の吹出口53のスリット幅により変化する。したがって、吹出口53のスリット幅は、燃焼空間2a内に対する燃焼用空気の吹出しの勢いが所望の勢いとなるように設定される。本実施形態では、吹出口53のスリット幅は、例えば9mmである。
以上のような吸引ファン60の送出側の配管構成のうちエアヘッダ43よりも下流側の部分は、斜面部21cの構成および3連の通水パイプ30の配置構成を含めて本体部21に対して略左右対称に構成される。また、上述のように吹出口53が設けられる3連の通水パイプ30が斜面部21cに沿って設けられることから、吹出口53からの燃焼用空気の吹出し方向は、斜面部21cの傾斜に対して略垂直な斜め上方向となる。したがって、図10に示すように、左右両側の吹出口53から燃焼空間2aに対する燃焼用空気は、上下2段でそれぞれ交差する方向に吹き出される態様となる(矢印A1、A2参照)。つまり、左右両側の3連の通水パイプ30に設けられた吹出口53からの燃焼用空気は、互いに同じ高さ位置にある下段同士および上段同士のそれぞれで互いに交差する方向に吹き出すことになる。このように燃焼空間2a内において交差する燃焼用空気の流れは、燃焼空間2a内において燃焼用空気を万遍なく行き渡らせるために有効であり、燃焼効率の向上に繋がる。
以上のような吸引ファン60よりも下流側の配管構成において、上述したようにエアボックス部50に設けられる点検口52は、主に吹出口53付近の掃除や吹出口53における灰の詰まりの除去等に用いられる。
また、吸引ファン60よりも下流側の配管構成においては、エアヘッダ43から左右に分岐する供給経路のほか、エアヘッダ43から下方に分岐する補助供給経路54が設けられている。図6に示すように、補助供給経路54は、エアヘッダ43から下方に延出する分岐管54aと、分岐管54aの下端部が連通接続される送気口54bとを有する。また、分岐管54aには、分岐管54aを通過する燃焼用空気の流量を調整するためのダンパ(バルブ)54cが設けられている。補助供給経路54は、ダンパ54cによる分岐管54aにおける燃焼用空気の流量の調整あるいは分岐管54aの開閉の切替えにより、必要に応じて適宜用いられる。
次に、配管経路41について、吸引ファン60の送入側(上流側)の構成について説明する。配管経路41は、その上流側から順に、本体部21の上端部に設けられた燃焼用空気の吸込口55と、吸込口55から吸い込まれた燃焼用空気を通過させる空気加熱室70と、空気加熱室70の吐出口56に上流側の端部が接続されるとともに下流側の端部が吸引ファン60の送入側に接続される導入配管部80とを有する。
空気加熱室70について説明する。空気加熱室70は、配管経路41の一部を構成するものであり、燃焼空間2aの外側に設けられ、燃焼空間2a内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空間を形成する部分である。つまり、空気加熱室70は、燃焼空間2a内における廃棄物の燃焼熱を受けて燃焼用空気の温度を上昇させ、熱風(暖気)を生成するための部屋である。本実施形態では、空気加熱室70は、本体部21の上端部において、円筒状の空間である燃焼空間2aの周囲を囲むように、本体部21の全高に対して1/7〜1/8程度の上下方向の寸法で設けられている。
空気加熱室70は、図7に示すように、ウォータジャケット26と同様に、本体部21の円筒部21aを構成する外壁27(円筒壁面部27a)と、内壁28(円筒壁面部28a)とにより形成され、これら外壁27と内壁28との間の空間を、加熱対象である燃焼用空気の通り道とする。つまり、本体部21において、外壁27と内壁28との間の空間が、仕切板部71により上下に仕切られることで(図8参照)、仕切板部71を介してウォータジャケット26の上側の空間が、空気加熱室70の室内空間として用いられる。したがって、外壁27と内壁28との間の空間については、仕切板部71よりも下側の空間がウォータジャケット26の冷却水の収容空間となり、仕切板部71よりも上側の空間が空気加熱室70としての燃焼用空気の通過空間となる。このように、空気加熱室70の底部は、仕切板部71により構成される。
ウォータジャケット26と空気加熱室70とを仕切る仕切板部71は、ウォータジャケット26の上端部に設けられる蒸気排出口29よりも上側であって蒸気排出口29の近傍の高さ位置に設けられる。仕切板部71は、円筒部21aにおける燃焼空間2aの周囲の円筒状の空間を仕切る円環状の板状部分であり、ウォータジャケット26と空気加熱室70との間を密閉状態で仕切る。また、空気加熱室70の上側、つまり本体部21の上端側も、仕切板部71と同様の円環状の板状部分である閉塞板部72により密閉状態で塞がれている。このような空気加熱室70は、図8に示すように、外壁27の内周面27cと、内壁28の外周面28cと、仕切板部71の上面71cと、閉塞板部72の下面72cとにより、本体部21の上端部において、燃焼用空気の通り道として、燃焼空間2aの周囲を囲むように円筒状の空間を形成する。
以上のように、本実施形態に係る炉本体部20は、本体部21の円筒部21aの部分において、燃焼空間2aとして円筒状の空間部分を有し、空気加熱室70は、その燃焼空間2aとしての円筒状の空間部分の筒軸方向(上下方向)の上端部を周方向に囲むように設けられている。なお、本実施形態では、空気加熱室70は、本体部21の上端部のみに設けられているが、空気加熱室70を設ける位置はこれに限定されるものではない。空気加熱室70は、例えば、本体部21の上下方向の中間部や下端部等の他の部分に設けられたり、本体部21の上下方向について全体的に設けられたりしてもよい。つまり、空気加熱室70は、燃焼空間2aとしての円筒状の空間部分の筒軸方向の少なくとも一部を周方向に囲むように設けられればよい。
このような空気加熱室70に対して、燃焼用空気の吸込口55が設けられている。吸込口55は、本体部21の外周面から突出する円筒状の部分であり、空気加熱室70に連通するとともに外部に開口する。吸込口55は、本体部21の周方向について所定の位置に設けられる。本実施形態では、吸込口55は、本体部21の左前側(図7において左下側)に設けられている。吸引ファン60の動作により、吸込口55から燃焼用空気が吸い込まれる。なお、吸込口55の開口端部には、燃焼用空気を吸い込むための配管等が適宜接続される。
吸込口55から吸い込まれた燃焼用空気は、円筒状の空気加熱室70内を平面視で反時計方向(左回り)に流れる。このような空気加熱室70内における燃焼用空気の流れは、空気加熱室70内に設けられた仕切板73によって形成される。仕切板73は、平面視で本体部21の径方向に沿うとともに上下方向を長手方向とする矩形板状の部材であり、空気加熱室70における燃焼用空気の進行方向を周方向とした場合の通路断面を塞ぎ、空気加熱室70において形成される円筒状の空間を周方向における所定の位置で仕切る。すなわち、仕切板73は、空気加熱室70の周方向の所定の位置において、空気加熱室70を形成する外壁27の内周面27c、内壁28の外周面28c、仕切板部71の上面71c、および閉塞板部72の下面72cのいずれの面に対しても一体的に接続されており、その位置における燃焼用空気の通過を規制する。本実施形態では、仕切板73は、本体部21の周方向について、吸込口55よりも時計方向(右回り)にわずかに進んだ位置に設けられている。このように空気加熱室70に設けられる仕切板73により、吸込口55から空気加熱室70内に吸い込まれた燃焼用空気が平面視で時計方向に進むことが規制され、空気加熱室70内において平面視で反時計方向(左回り)の燃焼用空気の流れが形成される。
空気加熱室70には、燃焼用空気の吐出口56が設けられている。吐出口56は、本体部21の外周面から突出する円筒状の部分であり、空気加熱室70に連通する。吐出口56は、本体部21の周方向について、吸込口55との間に仕切板73が設けられる位置を介した位置であって、仕切板73の近傍に設けられる。本実施形態では、仕切板73は、本体部21の周方向について、本体部21の左前側の位置に設けられた吸込口55に対して、仕切板73が設けられた位置を挟んだ吸込口55よりも前側の吸込口55の近傍の位置において、吸込口55と略同じ高さ位置にて、前側に突出するように設けられている。吐出口56には、導入配管部80の上流側の端部が接続される。
このような構成においては、図7に示すように、吸込口55から吸い込まれた燃焼用空気が(矢印B1参照)、円筒状の空気加熱室70内において周方向に沿って平面視で反時計方向(左回り)に流れて略一周し(矢印B2参照)、吐出口56から送り出される(矢印B3参照)。ここで、吸込口55と吐出口56とが空気加熱室70の周方向について仕切板73が設けられる位置を挟んで互いに近傍に設けられることで、空気加熱室70における燃焼用空気の周方向の通路長さが確保される。
また、このように本体部21の周方向に沿う流れが形成される空気加熱室70には、空気加熱室70内における燃焼用空気の通路面積を部分的に狭くし、空気加熱室70内における燃焼用空気の流れを制限する障害部として邪魔板75が設けられている。邪魔板75は、図7および図8に示すように、平面視で本体部21の径方向に沿うとともに上下方向を長手方向とする矩形板状の部材であり、空気加熱室70の周方向に沿って適宜間隔を隔てて複数箇所に設けられている。本実施形態では、邪魔板75は、空気加熱室70の周方向に沿って略等間隔(例えば数十センチメートルおき)に16箇所の位置に設けられている。
邪魔板75は、空気加熱室70の通路断面の略全体を塞ぐような外形寸法を有するとともに、燃焼用空気を通過させるため、外壁27の内周面27cとの間に若干の隙間75aを有する。つまり、隙間75aの、本体部21の径方向に沿う方向の寸法は、空気加熱室70を形成する外壁27と内壁28との間の隙間寸法よりも若干短い。邪魔板75は、空気加熱室70を形成する内壁28の外周面28c、仕切板部71の上面71c、および閉塞板部72の下面72cのいずれの面に対しても一体的に接続されながら、空気加熱室70の径方向の外側の縁部と外壁27の内周面27cとの間に隙間75aを隔てる。
また、邪魔板75は、燃焼用空気を通過させるための通過孔75bを有する。本実施形態では、通過孔75bは、各邪魔板75において上下方向に一列に略等間隔に4箇所に設けられている(図8参照)。
このように空気加熱室70に複数の邪魔板75が設けられた構成においては、邪魔板75が設けられた位置において空気加熱室70の周方向の通路面積が狭くなる。空気加熱室70内において本体部21の周方向に沿って進む燃焼用空気は、複数の邪魔板75の外壁27に対する隙間75aおよび複数の通過孔75bを通り抜けながら流れる。
本実施形態では、邪魔板75は、燃焼空間2aを形成する壁面をなす部材である内壁28と一体的な板状の部分として設けられている。具体的には、邪魔板75は、内壁28と同様に鉄板により形成された板状の部材が内壁28の外周面28cに対して溶接により固定されることで、内壁28と一体的な部分として設けられている。
ただし、邪魔板75は、外壁27の内周面27cや仕切板部71の上面71cや閉塞板部72の下面72c等、空気加熱室70を形成する他の面部に対して溶接等により接続されることで一体的な部分であってもよい。また、邪魔板75に関しては、通過孔75bの形状や配置位置や有無、邪魔板75の全体的な形状、邪魔板75の空気加熱室70内における配置位置や枚数等についても特に限定されるものではない。すなわち、本実施形態では邪魔板75として設けられた障害部としては、空気加熱室70内における燃焼用空気の通路面積を部分的に狭くし、空気加熱室70内における燃焼用空気の流れの抵抗となり、燃焼用空気の流速を低下させるような形状部分であればよい。したがって、空気加熱室70内に設ける障害部としては、邪魔板75のような板状の部分のほか、例えば、棒状の部分や柱状の部分や網状の部分等であってもよい。
また、邪魔板75は、内壁28を形成する鉄板の厚さよりも薄い鉄板により形成されている。邪魔板75の厚さは、例えば、内壁28を形成する鉄板の略半分程度の厚さである。具体的には、例えば、内壁28の板厚が約12mmの場合、邪魔板75の厚さは約6mm程度に設定される。
以上のように複数の邪魔板75が設けられた空気加熱室70内を通過した燃焼用空気は、吐出口56から流れ出る。吐出口56には、上記のとおり導入配管部80の上流側の端部が接続される。導入配管部80は、吐出口56から前側に向けて延出する上側横配管部81と、上側横配管部81の前側の端部から下方に向けて上下方向に配される縦配管部82と、縦配管部82の下端部から後方に向けて配されて吸引ファン60の送入側に接続される下側横配管部83とを有する。
導入配管部80は、空気加熱室70から吐出口56によって前側に送り出された燃焼用空気を上側横配管部81によって受けるとともに、縦配管部82によって略鉛直下方に向けて本体部21の下端部の位置まで燃焼用空気を導き、下側横配管部83によって燃焼用空気を吸引ファン60に対して正面側から送り込む。このような空気経路を構成する導入配管部80は、本体部21の上端部に位置する吐出口56の高さ位置から、本体部21の下端部近傍に位置する吸引ファン60の高さ位置まで、本体部21の高さの略全体にわたる長さで設けられる。
導入配管部80においては、下側横配管部83の部分に、導入配管部80から吸引ファン60に送り込まれる燃焼用空気の流量を調整するためのダンパ(バルブ)84が設けられている。本実施形態では、ダンパ84は、吸引ファン60の送入側の直近の位置に設けられている。
また、導入配管部80においては、縦配管部82と下側横配管部83とからなる角部分に、下側横配管部83内を視認するためののぞき窓85が設けられている。のぞき窓85は、下側横配管部83の吸引ファン60に対する接続側と反対側の、縦配管部82よりも前側への延出部分の端面部に設けられる。のぞき窓85によれば、下側横配管部83の前側から下側横配管部83の内部を視認することができ、ダンパ84の動き等を確認することができる。
以上のような吸引ファン60に対する送出側および送入側それぞれの配管構成を備える空気供給系40においては、吸引ファン60による吸込みによって生じた空気の流れにより、燃焼用空気が燃焼空間2a内へと送り込まれる。このため、燃焼空間2a内に燃焼用空気を送り込むことに関し、例えばファンによって圧送することで空気を送り込む場合と比べて、乾留における廃棄物の熱分解反応に適した比較的緩やかな空気の流れを容易に形成することができる。また、本実施形態の空気供給系40においては、導入配管部80の下側横配管部83、第2分岐管46、補助供給経路54の分岐管54aの各配管に設けられたダンパにより、燃焼空間2a内に供給する燃焼用空気の量が適宜調整される。
また、本実施形態に係る乾留焼却炉2は、空気供給系40において、燃焼空間2aに供給される燃焼用空気の温度が過度に上昇した場合に、燃焼用空気の温度を低下させるための構成を備える。具体的には、図3に示すように、本実施形態の空気供給系40は、導入配管部80において、導入配管部80内の燃焼用空気の温度を検知する温度センサ91と、温度センサ91により検知された温度があらかじめ設定された所定の温度以上となると、導入配管部80に外気を導入する外気導入部92とを有する。
温度センサ91は、導入配管部80の縦配管部82に付設され、縦配管部82内を通過する燃焼用空気の温度を検知する。温度センサ91により検知された信号は、外気導入部92に入力される。
外気導入部92は、温度センサ91による検知温度に基づき、燃焼用空気の温度があらかじめ設定された所定の温度以上となると、縦配管部82内へ外気を自動的に導入する。外気導入部92は、縦配管部82に連通するとともに外気の導入口を有する導入管部92aと、導入管部92aの開閉あるいは開度の調整を行うダンパ92bとを有する。ダンパ92bは、例えば電動モータにより駆動するコントロール式のダンパであり、温度センサ91による検知温度に基づいて自動的に動作する。
このような構成により、導入配管部80内を通過する燃焼用空気の温度が所定の温度(例えば150℃)以上となると、ダンパ92bが自動的に開き、導入管部92aによって縦配管部82内へと外気が導入される。これにより、燃焼空間2a内に供給される燃焼用空気の過度の温度上昇が自動的に抑制される。
以上のような構成を備える本実施形態の乾留焼却炉2およびそれを備えた乾留式焼却システム1による廃棄物の処理工程等について説明する。本実施形態の乾留式焼却システム1においては、まず、乾留焼却炉2の炉本体部20において、ホイストクレーン14(図1参照)の操作により、フック部22dによって蓋部22が本体部21から吊り上げられ、開口した投入口21dから燃焼空間2aに廃タイヤ等の廃棄物が投入される。ここでは、例えば、廃棄物を積載したダンプトラックの荷台を投入口21dに横付けし、荷台を傾けることで、廃棄物が投入口21dに落とし込まれる。
燃焼空間2aへの廃棄物の投入が終了した後、蓋部22が吊り下ろされて投入口21dが閉じられる。円筒部21aが閉じられた後、例えば灰取出口25から火種を入れて燃焼空間2a内の廃棄物に対する着火が行われる。廃棄物が着火した後は、酸素不足によって自然発火が抑えられた状態、つまり低酸素状態で廃棄物が加熱され、廃棄物の熱分解反応、つまり廃棄物の燃焼が進行する。
乾留焼却炉2における廃棄物の燃焼の過程においては、吸引ファン60によって外部から配管経路41を介して燃焼用空気が燃焼空間2a内に取り込まれる。具体的には、吸引ファン60の吸込み作用により、本体部21の上端部に設けられた吸込口55から燃焼用空気が吸い込まれ、空気加熱室70内へと導かれる(図7、矢印B1参照)。空気加熱室70内に吸い込まれた燃焼用空気は、空気加熱室70内において邪魔板75の隙間75aおよび通過孔75bを通り抜けながら空気加熱室70の形状に沿って燃焼空間2aの周囲を周回し(同図、矢印B2参照)、吐出口56から排出される(同図、矢印B3参照)。
空気加熱室70から排出された燃焼用空気は、導入配管部80によって下方へと導かれ、吸引ファン60の送入側に流れ込み、吸引ファン60の送出側のファン送出配管42によってエアヘッダ43へと流入し、左右の第1分岐管44によって左右に分配される。第1分岐管44に流入した燃焼用空気は、配管支柱23Aを介して上下の第2分岐管46と、各第2分岐管46から延出する複数の第3分岐管48とを経て、エアボックス部50内に流れ込む。エアボックス部50内に流れ込んだ燃焼用空気は、3連の通水パイプ30のパイプ間に設けられた吹出口53から燃焼空間2aへと比較的緩やかな勢いで吐出される(図10、矢印A1、A2参照)。
廃棄物が燃焼する燃焼空間2a内の温度は、燃焼過程における初期の熱分解ガスを発生させる段階においては300℃前後であり、その後、燃焼空間2a内に燃焼用空気が随時供給されながら徐々に上昇し、廃棄物が灰の状態になるにつれて、900〜1000℃程度まで上昇する。燃焼空間2a内の廃棄物は、例えば10時間程度の時間をかけて焼き尽くされて真っ白な灰となる。燃焼後の残渣としての灰は、投入された廃棄物の容量に対して数パーセント(例えば1〜5%)程度の容量となる。
また、乾留焼却炉2における廃棄物の燃焼の過程においては、ウォータジャケット26内の冷却水は、燃焼空間2a内の廃棄物の燃焼熱により対流しながら蒸発して蒸気排出口29を介して沸騰管29aから排出される。ウォータジャケット26に対しては、ウォータジャケット26内の水位が所定の水位(図3、符号W1参照)に維持されるように、図示せぬ冷却水タンクから冷却水が自動的に供給される。
廃棄物の燃焼により乾留焼却炉2内で生じた熱分解ガスは、ガス導入経路部7を介して二次燃焼室3に導かれ、二次燃焼用バーナ9により二次燃焼用空気とともに二次燃焼室3へと供給される。二次燃焼室3で生じた排ガスは、冷却塔4によって冷却された後、バグフィルタ5によって濾過集じん処理されて無害化された後、煙突部6により大気に放出される。
以上のような構成を備える本実施形態の乾留焼却炉2およびこれを備えた乾留式焼却システム1によれば、乾留焼却炉2における乾留による廃棄物の燃焼処理に関し、簡単な構成により、燃焼の速度の増加、および燃焼後の灰の残存量の減少を図ることができ、廃棄物の処理性能を向上させることができる。このような効果が得られることは、燃焼空間2a内に燃焼用空気を供給するための空気供給系40が空気加熱室70を備えることにより、燃焼空間2a内に供給される燃焼用空気として熱風が得られることに基づく。
空気加熱室70における燃焼用空気の通過空間は、燃焼空間2aに対して内壁28を隔てて隣接した空間であることから、空気加熱室70を通過する燃焼用空気は、鉄板である内壁28を介して、燃焼空間2a内の廃棄物の燃焼熱の熱伝導の影響により温度を上昇させる。空気加熱室70内において燃焼熱が伝達されて温度が上昇した燃焼用空気は、上述したような配管経路41を介して、吹出口53から燃焼空間2a内へと熱風として供給される。
このように、本実施形態に係る乾留焼却炉2においては、空気加熱室70を設けたことにより、燃焼空間2a内における廃棄物の燃焼熱を利用することで、熱伝導によって燃焼用空気の温度を上昇させることができる。具体的には、本実施形態に係る乾留焼却炉2においては、燃焼用空気が空気加熱室70を通過することにより、燃焼用空気の温度が、燃焼の開始当初の外気温度から、燃焼熱を受けることで最終的には例えば70〜150℃程度にまで徐々に上昇する。このように、本実施形態に係る乾留焼却炉2によれば、熱風を得るために外部装置を用いたりヒータ等の加熱手段を配管経路41内に設けたりといった余分な構成やコストを追加することなく、自己の燃焼熱を利用して、簡単な構成により燃焼用空気の温度を上昇させて熱風を得ることができる。
このように燃焼空間2a内に対する燃焼用空気として熱風を供給することにより、例えば、燃焼空間2a内で熱により一旦溶けた樹脂製の廃棄物が燃焼空間2a内に供給される燃焼用空気によって冷やされて固まるといった現象を防止することができる。これにより、吹出口53から燃焼空間2a内に吹き込まれる燃焼用空気を燃焼空間2a内の廃棄物に万遍なく行き渡らせることができ、燃焼効率を向上させることができる。また、燃焼用空気として熱風を供給することにより、燃焼用空気の温度自体が高いことから、廃棄物を焼き尽くすまでの時間を短縮させることができるとともに、燃焼後の灰の残存量を減少させることができる。廃棄物を焼き尽くすまでの時間については、具体的には空気加熱室70を設けない場合と比べて1〜3時間程度短縮することができる。
特に、廃棄物の燃焼過程のうち、廃棄物が灰になる終末の過程において燃焼空間2a内に熱風が供給されることにより、効果的に廃棄物の燃焼時間の短縮を図ることが可能となる。この点、本実施形態に係る乾留焼却炉2のように自己の燃焼熱を利用して熱風を得る構成によれば、空気加熱室70を通過する燃焼用空気は、燃焼の開始当初から燃焼空間2a内の温度上昇の影響を受けて徐々に温度を上昇させるため、燃焼空間2a内の温度が比較的高くなる終末の過程では燃焼空間2a内に供給される熱風の温度も比較的高い温度となる。このようなことからも、本実施形態に係る乾留焼却炉2によれば、廃棄物を焼き尽くすまでの時間を効果的に短縮することができる。
さらに、燃焼用空気として熱風を供給することにより、加熱されていない燃焼用空気が燃焼空間2a内に供給される場合と比べて、燃焼空間2a内に供給された燃焼用空気の熱膨張率を減少させることができる。このため、燃焼用空気が燃焼空間2a内に供給された際の熱膨張に起因する音を低減することができ、結果として廃棄物の燃焼音を低減することができる。廃棄物の燃焼音が低減されることは、環境への配慮という点で好ましい。
また、本実施形態の乾留焼却炉2においては、炉本体部20が燃焼空間2aとして円筒状の空間部分を有し、空気加熱室70がその円筒状の空間部分の筒軸方向の上端部を周方向に囲むように設けられている。このような構成により、空気加熱室70を通過する燃焼用空気が円筒状の燃焼空間2aの周囲を円周に沿って進むことになるので、燃焼空間2a内で生じた燃焼熱を空気加熱室70の各位置において燃焼用空気に対して略均等に伝達させることができ、効率的に燃焼用空気の温度を上昇させて熱風を生成することができる。また、円筒状の燃焼空間2aの周囲に空気加熱室70が設けられる構成により、例えば本実施形態の場合、ウォータジャケット26の冷却水の収容空間を形成する外壁27および内壁28からなる2重壁構造において、その外壁27と内壁28との間の空間を所定の高さ位置で仕切ること等により、容易に空気加熱室70を設けることができる。
また、本実施形態の乾留焼却炉2においては、空気加熱室70に、燃焼用空気の通路面積を部分的に狭くして燃焼用空気の流れを制限する障害部としての邪魔板75が設けられている。このような構成により、邪魔板75が存在しない場合と比べて、空気加熱室70内における燃焼用空気の流れを部分的あるいは一時的に滞留させ、燃焼用空気が空気加熱室70内を通り過ぎるまでの時間を長くすることができるので、空気加熱室70内において燃焼用空気の温度を効果的に上昇させることができる。
また、本実施形態では、障害部としての邪魔板75は、燃焼空間2aを形成する壁面をなす部材であって鉄板により形成された内壁28に対して鉄板が溶接により固定されることで、内壁28と一体的な板状の部分として設けられている。このような構成により、邪魔板75が、空気加熱室70内において、燃焼空間2aを形成する壁面をなす内壁28と一体的に燃焼熱の伝導を受ける加熱部分となり、邪魔板75が内壁28と別体の場合と比べて、空気加熱室70内において燃焼熱による加熱部分に対する燃焼用空気の接触面積を増加させることができる。これにより、燃焼空間2a内で生じた燃焼熱を空気加熱室70内の燃焼用空気に効率的に伝達させることができ、空気加熱室70内において燃焼用空気の温度を効果的に上昇させることができる。
また、邪魔板75の板厚については、内壁28を形成する鉄板の板厚よりも薄いことが好ましい。このような構成により、燃焼空間2a内で生じた燃焼熱を空気加熱室70内の燃焼用空気に対してより効率的に伝導させることができ、空気加熱室70内において燃焼用空気の温度をより効果的に上昇させることができる。
このように、本実施形態において空気加熱室70内に設けられた邪魔板75は、空気加熱室70内における燃焼用空気の流速を抑える作用と、空気加熱室70内における燃焼熱による加熱部分に対する燃焼用空気の接触面積を増加させる作用とにより、燃焼用空気の温度を効果的に上昇させる。邪魔板75による燃焼用空気の温度上昇については、空気加熱室70内に邪魔板75を設けることにより、邪魔板75を設けない場合と比べて、燃焼用空気の温度が大幅に上昇したことが実験により確認されている。
また、本実施形態に係る乾留焼却炉2においては、空気供給系40に、燃焼用空気の温度を検知する温度センサ91と、温度センサ91により検知された温度に基づいて外気を導入する外気導入部92とが設けられている。このような構成により、燃焼空間2aに供給される燃焼用空気の温度が過度に上昇することを防止することができる。これにより、送気手段としての吸引ファン60について、コストをかけることなく、吸引ファン60の耐久性を向上させることができる。
具体的に説明すると、まず、燃焼用空気の温度が必要以上に上昇すると、その燃焼用空気の熱により、吸引ファン60の構成部品が熱膨張等によって傷みやすくなり、吸引ファン60の耐久性が低下する。そこで、過度に上昇した燃焼用空気に対応しようとした場合、吸引ファン60として耐熱性を有するものを用いることが考えられるが、吸引ファン60において耐熱性を得ようとした場合、その分コストがかかることになる。この点、本実施形態の乾留焼却炉2によれば、燃焼用空気が所定の温度以上になると配管経路41内に外気が導入されて燃焼用空気の温度が低下させられるため、吸引ファン60として特別に耐熱性の吸引ファンを採用する必要がなく、コスト増を招くことなく吸引ファン60の耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る乾留式焼却システム1は、次のような利点を奏する。
・処理対象である廃棄物については、その前処理が不要であり、廃タイヤ等の外形寸法が比較的大きい廃棄物であっても原形のまま乾留焼却炉2の投入口21dから投入することができるので、廃棄物の処理を効率良く行うことができる。
・本実施形態の乾留焼却炉2を用いた乾留によれば、熱分解ガスとして燃焼容易な可燃ガスが得られ、残留灰は最小量で、その灰をそのまま再利用あるいは廃棄することができる。
・回収された可燃ガスは燃焼制御が容易であるため、爆発の危険をともなうことなく自動燃焼させることができ、優れた安全性が得られる。
・二次燃焼室3により生じた燃焼ガスは、バグフィルタ5における濾過処理や粉末剤供給装置12による消石灰や活性炭等による処理がなされて清浄化・無害化されるので、特殊な廃棄物の処理以外は後処理を不要とすることができる。
・高温の燃焼ガスは、例えば、蒸気発生、加熱、乾燥等の多くの用途に使用できるため、乾留式焼却システム1のシステム全体としての省エネ化や効率化等を図ることができる。
・乾留式焼却システム1が備える各装置におけるプロセスと装置構成が単純であるので、運転操作や保守点検等を安全かつ簡単にでき、優れた操作性が得られる。
1 乾留式焼却システム
2 乾留焼却炉
2a 燃焼空間
3 二次燃焼室
4 冷却塔
5 バグフィルタ
6 煙突部
20 炉本体部
21d 投入口
28 内壁
40 空気供給系
41 配管経路
60 吸引ファン(送気手段)
70 空気加熱室
75 邪魔板(障害部)
91 温度センサ
92 外気導入部

Claims (6)

  1. 可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、
    廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、
    前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、
    前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け
    前記炉本体部は、前記燃焼空間として円筒状の空間部分を有し、
    前記空気加熱室は、前記円筒状の空間部分の筒軸方向の少なくとも一部を周方向に囲むように設けられ、燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを形成するものであり、
    前記空気加熱室には、該空気加熱室内における燃焼用空気の通路面積を部分的に狭くし、前記空気加熱室内における燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを制限する障害部が設けられている
    ことを特徴とする乾留焼却炉。
  2. 前記障害部は、前記空気加熱室の周方向に適宜間隔を隔てて複数箇所に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の乾留焼却炉。
  3. 前記障害部は、前記燃焼空間を形成する壁面をなす部材と一体的な板状の部分である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乾留焼却炉。
  4. 可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、
    廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、
    前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、
    前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け、
    前記空気供給系は、
    前記配管経路内の燃焼用空気の温度を検知する温度センサと、
    前記温度センサにより検知された温度があらかじめ設定された所定の温度以上となると、前記配管経路に外気を導入する外気導入部と、を有する
    ことを特徴とする乾留焼却炉。
  5. 可燃性の廃棄物を乾留するための乾留焼却炉であって、
    廃棄物が投入される投入口を有し、廃棄物を燃焼させる燃焼空間を形成する炉本体部と、
    前記燃焼空間に連通する配管経路、および該配管経路に設けられた送気手段を有し、前記燃焼空間内に燃焼用空気を供給するための空気供給系と、を備え、
    前記空気供給系に、前記燃焼空間の外側に設けられ、前記燃焼空間内における廃棄物の燃焼熱により燃焼用空気を加熱する空気加熱室を設け、
    前記炉本体部は、前記燃焼空間として円筒状の空間部分を構成する円筒部と、該円筒部の下側に設けられ前記燃焼空間に対する燃焼用空気の導入を受ける空気導入部と、を有し、
    前記空気加熱室は、前記円筒状の空間部分の筒軸方向の上端部を周方向に囲むように設けられ、燃焼用空気の前記円筒状の空間部分の周方向に沿う流れを形成するものであり、
    前記配管経路は、
    前記空気加熱室の吐出口に上流側の端部が接続されるとともに下流側の端部が前記送気手段の送入側に接続される導入配管部と、
    上流側の端部が前記送気手段の送出側に接続されるとともに下流側が前記空気導入部から前記燃焼空間に連通する配管構成と、を有する
    ことを特徴とする乾留焼却炉。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の乾留焼却炉と、
    前記乾留焼却炉で生じた熱分解ガスを燃焼させるための二次燃焼室と、
    前記二次燃焼室で生じた排ガスを冷却するための冷却塔と、
    前記冷却塔により冷却された排ガスを濾過集じん処理するためのバグフィルタと、
    前記バグフィルタにより無害化されたガスを大気に放出するための煙突部と、を含む
    乾留式焼却システム。
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