以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は実施形態の情報処理システムの全体構成を示す図である。テレビジョン受信装置12にはネットワーク機能が備えられ、ディスク記録再生装置14、パーソナルコンピュータ16とともに、無線LANルータ18に接続され、家庭内ネットワークを構成する。なお、ディスク記録再生装置14、パーソナルコンピュータ16は必須ではなく、必要に応じて接続される。スマートフォン、タブレット等の携帯端末20が無線により無線LANルータ18に接続される。これにより、携帯端末20も家庭内ネットワークを介してテレビジョン受信装置12に接続される。なお、携帯端末20はネットワークを介することなく、近距離無線通信を利用してテレビジョン受信装置12に直接に接続してもよい。携帯端末20としては、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等も利用可能である。無線LANルータ18はモデム22を介してインターネット24に接続される。図示しないが、無線LANルータ18にはテレビジョン受信装置12の外付けのハードディスクドライブも接続可能である。
図2はテレビジョン受信装置12のブロック図である。BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ102で受信した衛星デジタル放送信号は、入力端子106を介して衛星デジタル放送用のチューナ108に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
地上波放送受信用のアンテナ104で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子110を介して地上デジタル放送用のチューナ112A、112B、112Cに供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
有料放送の放送信号はスクランブルされている。図では4台のチューナを示しているが、さらに増設されてもよいことは勿論であるし、3台以下でも良い。また、放送は空中を伝播してくる電波を受信するものに限らず、ケーブルやIP(インターネット・プロトコル)網等のネットワークを介して放送局から配信される番組を受信可能な放送でも良い。
チューナ108、112A、112B、112Cで受信された放送番組の信号は、再多重部として機能するTS処理部122に入力され、複数のチャンネル(CH)のTS(トランスポートストリーム)が1つのTSに再多重される。
TS処理部122から出力されるTSには、複数のチャンネルのTSのパケットが時分割多重されている。したがって、TS処理部122は、例えば4CHの入力の場合は、パケットの配列を入力の5倍の速度で時分割多重して多重TSを出力している。そして多重TSのパケット配列の中に、制御情報パケットを埋め込んでいる。制御情報パケットは、多重されている各チャンネル用のチャンネルパケットのタイムスタンプ情報、パケット配列順情報などの制御情報を搬送する。
TS再多重方式は、ここで述べる方式に限定されるものではなく、各種の方法が可能である。TS処理部122で再多重化されたTSはTS分離器123に送られる。TS分離器123は、放送番組の信号から暗号化情報であるECM(Entitlement Control Message)と、番組名、出演者、開始時刻などのイベント情報を記述したテーブルであるEIT(Event Information Table)とを分離する。またEPG(Electric Program Guide:電子番組ガイド)データなども分離し、制御装置150に供給する。放送番組のTSは、番組TS処理部124に送られる。
テレビジョン受信装置12は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部150によって統括的に制御されている。制御部150は、CPU(central processing unit)154を内蔵しており、キャビネットの前面に配置された操作部152からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ170から送出され受光部172で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。さらに、制御部150は無線LANルータ18、LAN端子180、通信I/F182を介して供給される携帯端末20からの操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御するとともに、テレビジョン受信装置12の各種の状態信号を通信I/F182、LAN端子180、無線LANルータ18を介して携帯端末20に供給することもできる。
制御部150は、主として、そのCPU154が実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)156と、該CPU154に作業エリアを提供するRAM(random access memory)158と、各種の設定情報及び制御情報、EPGデータ等が格納される不揮発性メモリ160と、予約設定部162、番組表作成制御部164、録画再生制御部166、画質調整部168とを備えている。番組表作成制御部164は、放送信号あるいはネットワーク等を介して予め取得したEPGデータに基づいて電子番組表を作成し、画面に映像表示する。EPGデータは通常は放送信号を介して取得され、チューナ108、112A、112B、112Cを制御してアンテナを介して受信される放送信号からEPGデータが分離される。しかし、これ以外にも通信I/F182、LAN端子180を介してネットワークからEPGデータを取得することも可能である。EPGデータは不揮発性メモリ160に格納される。これにより、ユーザは、映像表示された電子番組表から所望の番組を選択して、視聴や録画予約等を行なうことができる。予約設定部162は放送番組の録画・視聴を予約する。録画再生制御部166は予約設定部162の予約情報に基づいて録画を実行することで、番組の予約録画を行う。
制御部150は、カードI/F178を介して、メモリカード(ICカード)174が装着可能なカードホルダ176に接続されている。これにより、制御部150は、カードホルダ176に装着されたメモリカード174と、カードI/F176を介して情報伝送を行なうことができる。メモリカード174は、例えば放送受信契約の契約情報等を記録するものである。
制御部150は、無線LANルータ18に接続されたディスク記録再生装置14、パーソナルコンピュータ16等と情報伝送を行なうことができる。また、制御部150は、無線LANルータ18、モデム22を介してインターネットにも接続される。
制御部150は、USB I/F188を介してUSB端子186に接続されている。これにより、制御部150は、USB端子186に接続されたUSB対応のハードディスクドライブ(HDD)184とUSB I/F188を介して情報伝送を行なうことができる。なお、ハードディスクドライブは外付けに限らず、内蔵してもよい。内蔵ハードディスクドライブは図示しないATAインターフェース等を介して制御部150に接続される。また、外付けの場合も1台に限らず、複数台のハードディスクドライブを接続することもできる。さらに、ハードディスクドライブはLAN接続されたドライブでもよい。
番組TS処理部124では、有料番組に関する番組ストリームに関しては、デスクランブルなどが行われる。デスクランブルのための鍵は、制御部150により生成される。制御部150は、ECMに含まれている情報、メモリカード174の契約情報などを利用して、鍵を生成している。無料番組に関する番組ストリームは、デスクランブルされることなく通過する。
番組TS処理部124から出力された番組TSは、セレクタ125と、制御部150内の録画再生制御部166に供給される。セレクタ125は、ユーザが視聴しようとする番組のTSを選択して、AVデコーダ126に供給する。番組TS内の映像パケットに含まれる映像データは、例えばMPEG(Moving Picture Expert Group)方式、AVC(Advanced Video Coding)方式などでエンコードされている。また、オーディオパケット内のオーディオデータは、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)方式、Dolby方式、MPEG方式などでエンコードされている。AVデコーダ126は、番組の映像パケットと、オーディオパケットを分離し、各パケット内のデータを各方式に応じてデコードする。
デコードされたオーディオデータは、音声処理部130で音量・音質が調整されてアナログ音声信号に変換した後、スピーカシステム132に供給される。
デコードされた映像データは、グラフィックス処理部134に供給される。グラフィックス処理部134は、AVデコーダ126から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号生成部136で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、グラフィックス処理部134は、AVデコーダ126の出力映像信号と、OSD信号生成部134の出力OSD信号とを選択的に出力することや、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
グラフィックス処理部134から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部138に供給される。映像処理部138は、入力されたデジタルの映像信号をLCDパネル、プラズマディスプレイパネル、SEDパネル等からなるディスプレイ140で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、ディスプレイ140に出力して映像表示させる。映像処理部138は、画質・色合・表示スケール、ライン数、解像度なども調整する。音声処理部130と映像処理部138に対する調整・制御データは、制御装置150から与えられる。
録画再生制御部166は、番組TS処理部124からの番組TSを、USB端子186を介してハードディスクドライブ184に供給、及び又は通信I/F182、LAN端子180、無線LANルータ18を介してディスク記録再生装置14に供給することができる。ハードディスクドライブ184は、受信した複数のチャンネルの放送番組を数日分記録することが可能な大容量である。ディスク記録再生装置14は、DVD、BDなどのリムーバブルなディスクの再生、又はこれらディスクに対する信号記録を行うことができる。ディスク記録再生装置14は、図1に示すように家庭内ネットワークを介して接続されており、家庭内のサーバとして機能することも可能である。
制御装置150は、番組表作成制御部164を含む。番組表作成制御部164は、過去・現在・未来の番組に関するEPGデータを利用し、既にハードディスクドライブ184に格納されている過去に放送された番組に関する番組表・現在放送中の番組に関する番組表・未来(1ヶ月程度)の番組に関する番組表を繋げて管理することができる。
図3は携帯端末20のブロック図である。ここでは、タッチパネルで操作するタブレット型の端末として説明するが、電話機能を備えるスマートフォンと呼ばれる端末でも良い。なお、図示しないが、携帯端末20は充電可能なバッテリにより駆動される。無線LANルータ18との通信のためのアンテナ202が設けられ、アンテナ202が送受信機204、通信I/F206を介してシステムバス208に接続される。システムバス208にはCPU210、CPU210が実行する制御プログラムを格納したROM212と、CPU210に作業エリアを提供するRAM214と、各種の設定情報及び制御情報等を格納する不揮発性メモリ216と、データベース218と、高速なキャッシュメモリ220が接続される。データベース218は番組情報等の各種のメタデータを格納する不揮発性メモリである。キャッシュメモリ220はEPGデータを格納する。メタデータ、EPGデータはテレビジョン受信装置12から携帯端末20に転送されてもよいし、携帯端末20がメタデータ、EPGデータをインターネット24から直接ダウンロードしてもよい。
タッチパネル230は映像表示部として動作し、かつタッチスクリーンとして動作することができる。表示コントローラ232によりメニュー画面が表示されているとき、ユーザが所望の項目にタッチすると、その操作入力が操作コマンド処理部234で認識され、対応するコマンドが発生される。例えば、タッチ操作が、テレビジョン受信装置12の制御に関するメニュー項目、ボタンへのタッチ操作であった場合、テレビジョン受信装置への制御コマンドが発生され、無線LANルータ18を介してテレビジョン受信装置12に供給される。これにより、携帯端末20の操作によりテレビジョン受信装置12を制御することができ、携帯端末20がテレビジョン受信装置12のリモートコントローラとして機能する。
携帯端末20は、例えば、インターネットを介してコンテンツ或いはアプリケーションをダウンロードすることができる。またダウンロードしたコンテンツ或いはアプリケーションをデータ転送部236の制御に基づいて、例えば図1に示すテレビジョン受信装置12に転送することもできる。この場合、携帯端末20は、外観上は中継器として機能している。また、携帯端末20は、テレビジョン受信装置12に対して、録画番組を要求することもできる。携帯端末20がテレビジョン受信装置から送られてきた録画番組を不揮発性メモリ216に保存する。しかし、テレビジョン受信装置から送られてくる録画番組のデータ量は大容量であるために、録画番組の保存は行わず、携帯端末20はモニタとして機能するだけでもよい。インターネットを介してダウンロードしたアプリケーションは不揮発性メモリ216に格納される。
図4はシステム全体のソフトウェア構成を示す図である。アプリケーション302がインターフェース306を介してミドルウェア3101、3102のいずれかに接続される。ミドルウェアは各種デバイスを制御するドライバからなり、国あるいは地域、機種毎に設けられている。アプリケーション302、インターフェース306は携帯端末20側に、ミドルウェア3101、3102はテレビジョン受信装置12側に実装される。なお、インターフェース306はテレビジョン受信装置12に実装されても良い。
アプリケーション302は例えば、ホームメニュー(電源オン時に表示されるメニュー)302a、予約302b、映像調整302c、再生302d、編集302e、視聴302f、ダウンロード302g、HTML5対応のブラウザ302h等のアプリケーションを含む。
アプリケーション302はインターフェース306に対して非同期のイベントを送受信する。イベントはテレビジョン受信装置12の種々の状態を取得するようにミドルウェア3101、3102に対して発行する要求と、テレビジョン受信装置12を操作・制御するようにミドルウェア3101、3102に対して発行する要求と、ミドルウェア3101、3102から受信するテレビジョン受信装置12の状態変化の通知とを含む。テレビジョン受信装置12の種々の状態を取得する要求は、例えば、(1)コンテンツ(ここでは、放送番組とダウンロードコンテンツを総称してコンテンツと称する)リストの取得要求(要求は取得範囲を含み、返信はコンテンツインデックス)、(2)サムネイルの取得要求(要求はコンテンツインデックスを含み、返信は画像データ(サムネイル画像))、(3)番組表情報の取得要求(要求は取得範囲(日時等)を含み、返信は番組表情報)、(4)番組説明情報の取得要求(要求は番組インデックスを含み、返信は番組説明情報)、(5)録画予約リストの取得要求(要求は取得範囲(日時等)を含み、返信は予約情報)を含む。テレビジョン受信装置12を操作・制御する制御は、例えば、(1)コンテンツ検索(返信は検索結果インデックス)、(2)コンテンツ再生(再生情報(位置等)を含む)、(3)再生中コンテンツの停止、(4)選局(チャンネルを含む)、(5)録画予約の登録(番組インデックスを含む)を含む。テレビジョン受信装置12の状態変化の通知は状態変数をパラメータに持つ。
インターフェース306はミドルウェア3101、3102の各ドライバを用いてテレビジョン受信装置12の各デバイスを共通に制御する機能毎のコンポーネントを具備する。コンポーネントはライブラリと呼ばれる汎用性の高いプログラムとして作成される。機能毎のコンポーネントは、例えば番組表の表示等に関する番組コンポーネント306b、録画予約等に関する予約コンポーネント306c、映像の調整等に関するコンテンツコンポーネント306dを含む。また、コンポーネントは国あるいは地域、機種毎のミドルウェア3101、3102の違いを吸収する。即ち、インターフェース306の各コンポーネントは、アプリケーション302から送信されたテレビジョン受信装置の状態取得要求とテレビジョン受信装置への制御信号を各ミドルウェア3101、3102が解読できる要求と制御信号に変換するとともに、各ミドルウェア3101、3102から送信されたテレビジョン受信装置12の状態変化の通知情報をアプリケーション302が解読できる情報に変換する機能を有する。これにより、ミドルウェア3101、3102が国や地域、機種別に開発されていても、各種アプリケーション302a〜302hを国や地域、機種別に開発する必要が無い。各種アプリケーション302a〜302hはインターネットを介して携帯端末20にダウンロードされ、不揮発性メモリ216に格納される。このため、アプリケーションを携帯端末20にインストールするだけで、テレビジョン受信装置12側は一切変更せずに、テレビジョン受信装置12に新機能を追加することができる。
図5〜図8を参照して本実施形態のアプリケーションの動作例を説明する。ここでは、携帯端末20のタッチパネル230上でユーザがタッチ操作すると、操作結果がテレビジョン受信装置12に送信され、テレビジョン受信装置12を制御する例を説明する。例えば、電源オン時に起動されるホームメニューアプリケーション302aによりアプリケーションの選択画面であるホームメニューが携帯端末20のタッチパネルに表示される。ホームメニューからリモートコントローラのアプリケーション(図4には図示せず)のアイコンがタッチされると、携帯端末20のタッチパネル230にリモートコントローラ170のボタンと同様なメニュー画面が表示される。画面表示はブラウザアプリケーション302hにより実行される。ユーザはタッチパネル230で表示されているメニュー画面内の所定の項目に対応する点を指定する。指定された点の座標に応じたコマンド(例えば、電源オン、チャンネル切替え、音量増減等)がテレビジョン受信装置12に送信され、制御部150により所定の操作が実施される。これにより、携帯端末20がテレビジョン受信装置12のリモートコントローラとして機能する。携帯端末20はタッチパネル230を具備しているので、リモートコントローラのボタン操作に比べてユーザの操作が容易であるとともに、種々の複雑な制御にも対応できるユーザインターフェースを提供できる。
図5は予約アプリケーション302bの動作例を示す。従来は、リモートコントローラのボタン操作で番組を選んでいたので、番組を予約するのに時間と手間がかかっていた。タッチパネル230上のホームメニューから予約アプリケーション302bが選択されると、タッチパネル230に電子番組表が表示される。番組表を表示するためには、携帯端末20はテレビジョン受信装置12に対して番組表情報の取得要求(取得範囲(日時等)を指定する)と、番組説明情報の取得要求(番組インデックスを指定する)を送信する。テレビジョン受信装置12から返信された番組表情報、番組説明情報がキャッシュメモリ20、データベース218にそれぞれ格納され、これらの格納データに基づいて電子番組表が表示される。携帯端末20をテレビジョン受信装置12の画面の前で使用する場合は、電子番組表はテレビジョン受信装置12へ転送して同時に表示してもよいが、離れた場所で使用する場合は、テレビジョン受信装置12に転送して表示する必要は無い。
ユーザは、手元の携帯端末20のタッチパネル230上の電子番組表を指で操作(頁捲り等)することができるので、所望の番組を素早く選ぶ(タッチ操作)ことができる。番組を選ぶと、「この番組を予約しますか?」メッセージが表示される。イエスを選ぶと、選択された番組のインデックスがテレビジョン受信装置12に転送され、予約設定部162で録画予約される。番組は番組表を捲って選ぶ以外にも、キーワードを入力して、キーワードを含む番組を検索し、検索結果から選ぶことも可能である。
なお、視聴アプリケーション302fも予約アプリケーション302bと同様なユーザインターフェースで、同様な動作をする。
図6は映像調整アプリケーション302cの動作例を示す。従来の映像の調整は複雑である。テレビジョン受信装置12のメニューから映像設定を選び、各パラメータの値を調整(増減)する。全てのパラメータの設定後、映像表示に戻る。パラメータの調整中は映像が表示されないので、パラメータの値は試行錯誤的に調整される。このため、映像調整に時間と手間がかかっていた。しかし、本実施形態によれば、テレビジョン受信装置12で映像を表示中に、タッチパネル230上のホームメニューから映像調整アプリケーション302cが選択されると、テレビジョン受信装置12の映像表示はそのままで、タッチパネル230に輝度、色の調整用画面、例えば、CIExy色度図が表示される。テレビジョン受信装置12で表示される映像は視聴中の放送番組でもよいし、ハードディスクドライブ184に記録されている録画番組、ダウンロードコンテンツでもよい。
ユーザはテレビジョン受信装置12で表示中の映像を見ながら、タッチパネル230に表示されている色度図上で所望の色に対応する点を指定(タッチ操作)する。指定された点の座標に応じたCIExy系の色の情報がテレビジョン受信装置12に送信され、制御部150と映像処理部138とにより映像の画質が調整される。好みの画質が得られるまで上記を繰り返す。このように調整値が直ぐに映像に反映されるため、非常に簡単に所望の画質に調整することができる。
映像調整は色・輝度に限らず、解像度でもよい。さらに、映像に限らず、音質、音量等の音に関する調整でもよい。各種の調整レベルなどの調整データは、不揮発性メモリ216に保存することができ、次回の調整に使用することができるし、例えば使用を登録している他のテレビジョン受信装置に対しても調整データを与えることも可能である。これにより、例えばある映画に対する最適な画質調整値を保存すれば、他のテレビジョン受信装置で同じ映画を視聴する場合、新たに画質調整することなく、保存した調整データを用いて簡単に最適な画質を再現できる。
図7は再生アプリケーション302dの動作例を示す。タッチパネル230上のホームメニューから再生アプリケーション302dが選択されると、携帯端末20はテレビジョン受信装置12に対してコンテンツリストの取得要求(取得範囲を指定する)と、サムネイルの取得要求(コンテンツインデックスを指定する)を送信する。テレビジョン受信装置12から返信されたコンテンツインデックスとサムネイル画像がキャッシュメモリ20に格納され、これらの格納データに基づいて録画コンテンツの一覧がタッチパネル230で表示される。録画コンテンツの一覧はテレビジョン受信装置12へ転送して表示してもよいし、転送しなくてもよい。
ユーザは、手元の携帯端末20のタッチパネル230上の録画コンテンツの一覧を指で操作(頁捲り等)することができるので、所望のコンテンツを素早く選ぶ(タッチ操作)ことができる。コンテンツを選ぶと、選択されたコンテンツの再生要求(再生情報(位置)等を指定する)がテレビジョン受信装置12に転送され、選択されたコンテンツの再生が開始される。再生は、テレビジョン受信装置12のディスプレイ140および/または携帯端末20のタッチパネル230で行われる。再生するコンテンツは一覧を捲って選ぶ以外にも、キーワードを入力して、キーワードを含むコンテンツを検索し、検索結果から選ぶことも可能である。
図8は編集アプリケーション302eの動作例を示す。タッチパネル230上のホームメニューから編集アプリケーション302eが選択されると、編集メニューがタッチパネル230に表示される。編集メニューはテレビジョン受信装置12へ転送して表示してもよいし、転送しなくてもよい。編集メニューはサムネイル設定、タイトル結合、チャプター編集、プレイリスト編集等を含む。プレイリスト編集が選択されると、携帯端末20はテレビジョン受信装置12にハードディスク184内の録画番組の一覧(サムネイル画像)を要求する。あるフォルダを選択すると、フォルダ内のファイルの一覧が表示される。あるファイルを選択すると、携帯端末20はテレビジョン受信装置10に当該ファイルのチャプターのサムネイル画像と時間情報(チャプターの開始時間、終了時間)の取得要求を送る。ここでは、テレビジョン受信装置10は番組の録画時に自動的にチャプターに分割する機能を有しているとする。しかし、テレビジョン受信装置10から番組(ファイル)が携帯端末20に転送された時に、携帯端末20側でチャプターに分割してもよい。携帯端末20はテレビジョン受信装置12から送信されたサムネイル画像と時間情報とに基づき図8に示すようにタッチパネル230上にハードディスク184内の録画番組内の選択されたフォルダの選択されたファイルのチャプター一覧を表示する。
ユーザは、手元の携帯端末20のタッチパネル230上のチャプター一覧を指で操作(頁捲り等)することができるので、所望のチャプターを素早く選ぶ(タッチ操作)ことができる。選択されたチャプターがプレイリストの所望の位置に配置される。必要に応じて他のファイルのチャプターを表示して上記動作を繰り返し、プレイリストが編集される。このように、手元でチャプターを選択するだけでプレイリストを簡単に作成できる。プレイリストをダビングすることにより新しいコンテンツが作成される。
次に、ダウンロードアプリケーション302gの動作例を説明する。タッチパネル230上のホームメニューからダウンロードアプリケーション302gが選択されると、図7に示すようなコンテンツの一覧がタッチパネル230に表示される。コンテンツの一覧はテレビジョン受信装置12へ転送して表示してもよいし、転送しなくてもよい。
ユーザは、手元の携帯端末20のタッチパネル230上のコンテンツの一覧を指で操作(頁捲り等)することができるので、所望のコンテンツを素早く選ぶ(タッチ操作)ことができる。コンテンツを選ぶと、選択されたコンテンツのインデックスがテレビジョン受信装置12に転送される。テレビジョン受信装置12は選択されたコンテンツを携帯端末20に転送される。携帯端末20はテレビジョン受信装置から送られてきたコンテンツを不揮発性メモリ216に保存する。これにより、ユーザはテレビジョン受信装置12の保存コンテンツを携帯端末20に保存して、持ち出し、任意の場所でコンテンツを再生することができる。
ダウンロードの際、画質を変更してもよい。テレビジョン受信装置10側でHD画質で保存したコンテンツを携帯端末20にダウンロード後、SD画質に変換してデータサイズを縮小して保存しても良い。
また、テレビジョン受信装置10が他の処理(例えば、録画)を実行している際に録画番組のダウンロード要求を発行した場合は、ダウンロードは不可能である。しかし、テレビジョン受信装置10はそのような場合にアラームメッセージを携帯端末20に送る機能を有していないので、携帯端末20はダウンロードができない原因が不明である。これに対処するために、携帯端末20が予約アプリケーションで作成した録画予約リストを不揮発性メモリ216に保存し、テレビジョン受信装置12が録画していない時間にダウンロード要求を出すようにする。これにより、テレビジョン受信装置10側は変更することなく、重複要求による処理の実施不能を避けることができる。なお、録画番組のダウンロード要求よりも他の処理を優先したが、他の処理の種類によっては、他の処理を中断して録画番組のダウンロード要求を優先するように制御してもよい。
また、ダウンロードするコンテンツは携帯端末20を利用して1つずつ選択し、その都度ダウンロードしたが、複数のコンテンツを選択し、複数のコンテンツを一括してテレビジョン受信装置12から携帯端末20にダウンロードしたり、録画予約時に指定しておいたコンテンツを携帯端末20が無線LANルータ18に接続されたことが認識された時に自動的にダウンロードしてもよい。
以上説明したように、実施形態によれば、テレビジョン受信装置12とは別の携帯端末20にアプリケーションを実装することにより、テレビジョン受信装置12の購入後にユーザが機能を追加することができる。アプリケーションが制御するために必要な情報であるテレビジョン受信装置の種々の状態情報(予約リスト、録画コンテンツリスト等)はアプリケーション側から取得要求を出して取得するので、テレビジョン受信装置12とは別の携帯端末20によりテレビジョン受信装置12を制御することができる。また、アプリケーションとミドルウェアの間に信号、要求等を変換するインターフェースを介在させることにより、ミドルウェアが異なってもアプリケーションを変更する必要がなく、国、地域毎の、あるいは異なる機種のテレビジョン受信装置に対しても共通のアプリケーションで機能を追加することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。