(前提技術)
本発明の実施の形態を説明する前に、その前提技術について説明する。この前提技術では、放映中の番組もしくは放映された番組を視聴するユーザの快適性や利便性を向上させるための情報処理技術を提案する。この情報処理技術は、以下の2つの技術要素を含む。
第1の技術要素の概要を説明する。これまでの電子番組表は放送局等が定めた番組の概要情報を単に提示するものであり、視聴者にとってその使い勝手は必ずしもよいものではなかった。前提技術では、視聴者の使い勝手に優れた電子番組表を提供する技術を提案する。例えば、前提技術の一形態の電子番組表は、視聴者が番組情報を確認する際の利便性を向上させるユーザインタフェースを提供する。
第2の技術要素の概要を説明する。現在、インターネットとの接続環境を有する住居が増加しており、番組の視聴者が保持する情報家電と、インターネット上のサーバとのデータ送受が可能になっている。前提技術では、インターネットを介したデータ交換に基づき、単なる番組概要にとどまらず、視聴者にとって有用な情報を提示する電子番組表を提供する技術を提案する。例えば、前提技術の一形態の電子番組表では、同一時間帯に放映される複数の番組の人気順位を視聴者に提示する。
図1は、前提技術の一形態の情報処理システムの構成を示す。情報処理システム100では、複数の番組視聴システム10と、情報管理サーバ16とが、インターネット15を介して接続されている。
番組視聴システム10は、地上デジタルテレビ放送の視聴・録画・再生や番組表の表示を実行するシステムであり、情報処理装置11と、コントローラ12と、チューナー13と、ディスプレイ14とを備える。前提技術の一形態では、番組視聴システム10が「視聴者」の単位となる。したがって、ディスプレイ14を視聴している複数人が1人の視聴者として取り扱われる場合もある。
チューナー13は、地上デジタルテレビチューナーであり、視聴者により選択されたチャンネルの放送信号を受信し、その放送信号を映像情報へ復号する。そして、その映像情報を情報処理装置11へ送出する。また、チューナー13は、放送信号から番組情報であるEPG情報を取得して情報処理装置11へ送出する。なお、チューナー13と情報処理装置11とは、USB(Universal Serial Bus)ケーブルにより接続されてもよい。
図2は、図1のチューナー13の機能構成を示すブロック図である。本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
チューナー13は、同軸ケーブルインタフェース部200と、B−CASカードインタフェース部202と、USBインタフェース部204と、信号処理部206とを備える(「B−CAS」は登録商標)。同軸ケーブルインタフェース部200は、アンテナと接続された同軸ケーブルとのインタフェース機能を提供し、地上デジタルテレビ放送の放送信号を取得する。B−CASカードインタフェース部202は、B−CASカードとのインタフェース機能を提供し、放送信号を復号するための暗号鍵をB−CASカードから取得する。
USBインタフェース部204は、USBケーブルとのインタフェース機能を提供し、視聴者により選択されたチャンネルの識別情報を情報処理装置11から取得する。また、選択されたチャンネルの映像情報や、EPG情報を情報処理装置11へ送出する。信号処理部206は、視聴者により選択されたチャンネルの信号を放送信号から抽出して、B−CASカードの暗号鍵にしたがって映像情報へ復号する。
図1に戻り情報処理装置11は、インターネット15と接続されたコンピュータ端末であり、コントローラ12を介して視聴者の操作を受け付け、その操作にしたがって動作する。情報処理装置11は据置型ゲーム機であってもよい。情報処理装置11には、地上デジタルテレビ放送における番組のライブ映像を表示させ、録画し、その録画映像を再生させる番組視聴アプリケーション(以下、「番組視聴AP」とも呼ぶ)がインストールされている。また、HTMLやXML等で記述された構造化文書のデータを解釈して表示させるウェブブラウザもインストールされている。
情報処理装置11において番組視聴APが起動されることにより、例えば、情報処理装置11は、視聴者が選択したチャンネルの映像情報をチューナー13から取得して、番組映像をディスプレイ14へ表示させる。また、EPG情報をチューナー13から取得して電子番組表をディスプレイ14へ表示させる。情報処理装置11の詳細な構成は後述する。なお、情報処理装置11とディスプレイ14とはHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ケーブルにより接続されてもよい。
情報管理サーバ16は、複数の番組視聴システム10のそれぞれから取得した番組の視聴状況を管理し、その視聴状況を複数の番組視聴システム10のそれぞれへ配信する。情報管理サーバ16の詳細な構成は後述する。
図3は、図1の情報管理サーバ16の機能構成を示すブロック図である。図2と同様に、図3の機能ブロックについてもハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば図3の機能ブロックは、コンピュータプログラムとして所定の記録媒体に格納され、情報管理サーバ16のハードディスクにインストールされ、情報管理サーバ16のメインメモリに適宜読み出されて、プロセッサにより実行されてもよい。
情報管理サーバ16は、通信処理部20と、集計結果保持部22と、各種のデータ処理を実行するデータ処理部24とを備える。データ処理部24は、視聴者数集計部26と、録画予約数集計部28と、指標値提供部30とを含む。
通信処理部20は、インターネット15を介して外部装置との通信処理を実行する。データ処理部24は、通信処理部20を介して、番組視聴システム10における情報処理装置11とデータを送受する。集計結果保持部22は、後述する視聴者数集計部26および録画予約数集計部28における集計処理の結果データを保持する記憶領域である。
図4は、集計結果保持部22に保持されるデータの構造を示す。番組IDフィールドには、特定の日時に放映された番組を一意に特定可能な番組IDが設定される。この番組IDは、定期的に放映される同一タイトルの番組であっても放映日時が異なる場合は異なるIDとなり、EPG情報において予め定められていることとする。視聴者数フィールドには、番組IDで特定される番組を現在視聴している視聴者の合計数が設定される。前提技術の一形態では、年齢層および性別ごとに分類されて、それぞれの合計数が設定される。録画予約数フィールドには、番組IDで特定される番組を録画予約している視聴者の年齢層および性別ごとの合計数が設定される。
図3に戻り視聴者数集計部26は、視聴者が現在視聴中の番組の番組IDを、複数の情報処理装置11のそれぞれから定期的に取得して集計する。前提技術の一形態では、番組IDとともに視聴者の属性(すなわち年齢層および性別)を取得し、番組IDで特定される番組の視聴者数を、視聴者の属性ごとに集計して集計結果保持部22へ格納する。
録画予約数集計部28は、視聴者が録画予約した番組の番組IDを、複数の情報処理装置11のそれぞれから定期的に取得して集計する。前提技術の一形態では、番組IDとともに視聴者の属性を取得し、番組IDで特定される番組の録画予約数を、視聴者属性ごとに集計して集計結果保持部22へ格納する。
指標値提供部30は、情報処理システム100における番組の視聴状況を示す指標値を情報処理装置11へ提供する。この指標値には、番組を視聴している視聴者の多寡を示す指標値(以下、「ライブ指標値」とも呼ぶ)と、番組を録画予約している視聴者の多寡を示す指標値(以下、「予約指標値」とも呼ぶ)とが含まれる。
具体的には指標値提供部30は、ライブ指標値として、集計結果保持部22に保持された年齢層および性別ごとの視聴者数を情報処理装置11へ送信する。また予約指標値として、集計結果保持部22に保持された年齢層および性別ごとの録画予約数を情報処理装置11へ送信する。
変形例として、指標値提供部30は、視聴者数そのものに代えて、視聴者数を所定の評価関数に入力した結果をライブ指標値として提供してもよい。例えば、視聴者数全体に占める特定の番組の視聴者数、すなわち視聴率を提供してもよい。予約指標値についても同様である。例えば、視聴者数全体に占める特定の番組の録画予約数、すなわち録画予約率を予約指標値として提供してもよい。
図5は、図1の情報処理装置11のハードウェア構成図である。情報処理装置11は、CPU300とGPU(グラフィックプロセッサユニット)302と、入出力プロセッサ304と、光ディスク再生部306と、メインメモリ308と、マスクロム310と、サウンドプロセッサ312とを基本構成として備える。
CPU300は、ゲームや電子メール、Webブラウザ用のアプリケーション等の各種プログラムに基づいて、信号処理や内部構成要素を制御する。CPU300は、CELL等のマルチコアCPUであってもよく、複数の異種のプロセッサコアを組み合わせたヘテロジニアスマルチコアCPUであってもよい。
GPU302は、画像処理を実行する。入出力プロセッサ304は、外部と装置内部との間のインターフェイス処理や下位互換性を保つための処理を実行する。光ディスク再生部306は、アプリケーションプログラムやマルチメディアデータが記録されているBDやDVD、CD等の光ディスクを再生する。メインメモリ308は、CPU300のワークエリアや光ディスクから読み出されたデータを一時的に格納するバッファとして機能する。マスクロム310は、主にCPU300や入出力プロセッサ304が実行するオペレーティングシステムプログラムを格納している。サウンドプロセッサ312は、音声信号を処理する。
また、この情報処理装置11は、CD/DVD/BDプロセッサ314と、光ディスク再生ドライバ316と、メカコントローラ318と、ハードディスクドライブ334、カード型コネクタ(例えばPCカードスロット)320も有している。CD/DVD/BDプロセッサ314は、光ディスク再生部306によりCD/DVD/BDから読み出されてRFアンプ328で増幅されたディスク再生信号に対して、例えば誤り訂正処理や伸張復号化処理等を施すことにより、それらCD/DVD/BDに記録されたデータを再生(復元)する。光ディスク再生ドライバ316及びメカコントローラ318は、光ディスク再生部306のスピンドルモータの回転制御、光ピックアップのフォーカス/トラッキング制御、ディスクトレイのローディング制御等を実行する。
また、ハードディスクドライブ334は例えば光ディスク再生部306で読み出されたアプリケーションプログラムやゲームのセーブデータを記憶、あるいは入出力プロセッサ304を介して取得した写真、動画、音楽等のデータ等を記憶する。カード型コネクタ320は、例えば通信カードや外付けハードディスクドライブ336等の接続ポートである。これらの各部は、主にバスライン322、324等を介してそれぞれ相互に接続されている。
CPU300は、マスクロム310に記憶されているCPU用のオペレーティングシステムプログラムを実行することにより、情報処理装置11の全動作を制御する。また、CPU300は、CD、DVD、BD等の光ディスクから読み出されてメインメモリ308にロードする。また、通信ネットワークを介してダウンロードされた各種アプリケーションプログラム等を実行し、ゲームや電子メールの作成編集、Webページの閲覧等の動作を制御する。
入出力プロセッサ304は、マスクロム310に記憶されている入出力プロセッサ用のオペレーティングシステムプログラムを実行することにより、ユーザの操作に応じたコントローラ12からの信号やゲームの設定、電子メールの内容やアドレス、WebサイトのURL等を記憶するメモリカード326からのデータ等の入出力を制御する。
その他、入出力プロセッサ304は、USB接続端子333やネットワークカード330、図示しないIEEE1394端子やPCカードスロット等におけるデータの入出力も制御する。例えば、USB接続端子333を介してチューナー13と接続し、ネットワークカード330を介してインターネット15と接続する。また、図示しないPCカードスロットを介してメモリカード326に対しデータの入出力を行う。コントローラ12やメモリカードからの情報はマルチメディアスロットや無線送受信ポートを含むインタフェース332を介してやりとりする。
例えば、無線送受信ポートは、無線LANやBluetooth(登録商標)等により、ゲーム用コントローラやBD・DVD操作用コントローラと通信する。また、インタフェース332は、HDMI(登録商標)ケーブルとのインターフェースも有し、そのインタフェースを介して映像データをディスプレイ14へ出力する。
GPU302は、座標変換等の処理をするジオメトリトランスファエンジンの機能と、レンダリングプロセッサの機能とを有し、CPU300からの描画指示に従って描画し、描画された画像を図示しないフレームバッファに格納する。そして、GPU302は、この作成した画像に対応するビデオ信号を出力する。サウンドプロセッサ312は、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)復号機能、オーディオ信号再生機能、信号変調機能等を備えている。
以上のような構成を有する情報処理装置11は、例えば電源が投入されると、マスクロム310からCPU300用及び入出力プロセッサ304用のオペレーティングシステムプログラムが読み出される。CPU300と入出力プロセッサ304は、それぞれ対応したオペレーティングシステムプログラムを実行する。これにより、CPU300は、情報処理装置11の各部を統括的に制御する。また、入出力プロセッサ304は、コントローラ12やメモリカード326等との間の信号の入出力を制御する。
また、CPU300は、オペレーティングシステムプログラムを実行すると、まず動作確認等の初期化処理をする。つづいて光ディスク再生部306を制御して光ディスクに記録されているゲーム等のアプリケーションプログラムを読み出し、メインメモリ308にロードした後、そのゲームアプリケーションプログラムを実行する。このゲームアプリケーションプログラムの実行により、CPU300は、入出力プロセッサ304を介してコントローラ12から受け付けたユーザの指示に応じて、GPU302やサウンドプロセッサ312を制御し、画像の表示や効果音、楽音の発生を制御する。
図6は、図1の情報処理装置11の機能構成を示すブロック図である。図2と同様に、図6の機能ブロックについてもハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、図6の機能ブロックは、コンピュータプログラムとして所定の記録媒体に格納され、図5のハードディスクドライブ334にインストールされ、情報処理装置11のメインメモリ308に適宜読み出されて、CPU300により実行されてもよい。すなわち、図6の機能ブロックは、番組視聴APを構成する各種モジュールを示しているともいえる。
情報処理装置11は、外部インタフェース部40と、データ保持部48と、データ処理部56とを備える。外部インタフェース部40は様々な外部装置とのインタフェース機能を提供し、データ処理部56は外部インタフェース部40を介して外部装置とデータを送受する。外部インタフェース部40は、チューナIF部41と、通信処理部42と、操作検出部44と、表示データ出力部46とを含む。
チューナIF部41は、チューナー13とのインタフェース機能を提供し、チューナー13から受け付けたデータをデータ処理部56へ送出する。通信処理部42は、インターネット15を介して、情報管理サーバ16との通信処理を実行する。操作検出部44は、コントローラ12に対する視聴者の操作を検出して、その操作内容をデータ処理部56へ送出する。表示データ出力部46は、後述する表示処理部78から送出された表示用の映像・画像データをディスプレイ14へ送出して表示させる。
データ保持部48は、各種データを保持する記憶領域であり、ハードディスクドライブとその記憶データとして実装されてもよい。データ保持部48は、番組情報保持部50と、録画情報保持部52とを含む。
番組情報保持部50は、電子番組表に表示させるべき複数の番組それぞれの番組情報を保持する。図7は、番組情報保持部50に保持されるデータの構造を示す。番組概要フィールドには、当該番組の概要情報が設定される。人気順位フィールドには、同一時間帯に放映される複数の番組について、各番組の相対的な人気順位が一時的に設定される。
図6に戻り録画情報保持部52は、情報処理装置11における番組録画に関する情報である録画情報を保持する。図8は、録画情報保持部52に保持されるデータの構造を示す。録画IDフィールドには、情報処理装置11において録画コンテントを一意に特定可能な録画IDが設定される。
図8の録画フラグフィールドには、録画処理が実行済か否か、および、録画処理においてエラーが発生したか否かを示すフラグが設定される。例えば、録画フラグフィールドが「実行済」のレコードは録画済の状態を示し、録画フラグフィールドが「未実行」のレコードは録画予約状態を示す。再生進行率フィールドには、録画コンテントの再生進行状況、すなわち録画コンテントの何%が再生済かを示す値が設定される。例えば、再生進行率「0%」のレコードは、録画コンテントの再生が全く行われていないことを示す。コンテントデータフィールドには、録画コンテントそのもののデータ、すなわち録画された番組映像や音声、字幕等のデータが設定される。
なお、データ保持部48が各種データを保持する物理的な記憶領域は、情報処理装置11に内蔵されたハードディスクドライブ334でもよく、外付けハードディスクドライブ336でもよく、メモリカード326でもよい。また、一般的にデータサイズが大きくなる録画情報(特にコンテントデータフィールドのデータ)のみ、外付けハードディスクドライブ336に保持してもよい。どのデータをどの記憶領域に保持させるかは、視聴者の操作により随時決定されてもよい。
データ処理部56は、各種データ処理を実行する機能ブロックであり、コンピュータプログラムのモジュールとして実装されてもよい。データ処理部56は、番組映像取得部58と、番組情報取得部60と、属性取得部62と、録画処理部64と、再生処理部66と、指標値取得部68と、人気度決定部70と、表示処理部78と、視聴状況通知部99とを含む。
番組映像取得部58は、チューナー13から送出された番組の映像情報を取得する。番組情報取得部60は、チューナー13から送出されたEPG情報を取得して、各番組の番組情報を番組情報保持部50へ格納する。
属性取得部62は、視聴者により入力された視聴者自身の属性情報、例えば視聴者の年齢や性別を取得する。例えば、情報処理装置11の設定画面に対して視聴者が入力した属性情報を保持する所定の記憶領域からその属性情報を取得してもよい。
録画処理部64は、視聴者により指示された番組の録画予約処理および録画処理を実行するとともに、録画情報保持部52の録画情報を適宜更新する。例えば、録画予約処理においては、録画フラグを「未実行」に設定する。録画処理においては、録画情報保持部52に記録された録画開始時刻になったことを検出すると、録画対象番組のチャンネルを指定した選局指示をチューナー13へ送信する。そして、チューナー13から送信された録画対象番組の映像・音声データを番組映像取得部58を介して受け付け、コンテントデータフィールドに逐次記録する。また、録画処理が正常終了すると録画フラグを「実行済」に設定し、録画処理においてエラーが発生すると録画フラグを「エラー発生」に設定する。
再生処理部66は、視聴者により指示された録画コンテントの映像データを表示処理部78へ送出することにより、その再生処理を実行する。それとともに、録画コンテントの再生状況に応じて、録画情報保持部52の録画情報を適宜更新する。例えば、録画時間に占める再生時間の割合を再生進行率フィールドに設定する。
指標値取得部68は、ライブ指標値および予約指標値を情報管理サーバ16から取得する。典型的には、表示処理部78において電子番組表の表示処理が開始された際にライブ指標値および予約指標値を取得する。また、予め定められたインターバル期間の経過を検出すると最新のライブ指標値および予約指標値を新たに取得する。
人気度決定部70は、ライブ指標値および/または予約指標値にしたがって、同一時間帯に放映される複数の番組について、それぞれの相対的な人気順位を決定する。前提技術の一形態では、ライブ指標値と予約指標値との合計値が大きいほど、番組の順位をより上位に決定する。なお、放映前の番組についてはライブ指標値が得られないため、予約指標値のみにしたがって人気順位を決定する。人気度決定部70は、各番組の人気順位を決定後、番組情報保持部50の番組情報における人気順位フィールドのデータを更新する。
人気度決定部70は、人気順位を決定する母集団が予めユーザから指定されている場合は、指定された属性(ここでは年齢層および性別)と対応づけられたライブ指標値・予約指標値にしたがって人気順位を決定する。母集団の指定がなければ、全属性のライブ指標値の合算値、全属性の予約指標値の合算値にしたがって人気順位を決定する。
なお、人気度決定部70は、人気順位を決定することなく、指標値取得部68により取得された指標値そのものを人気の度合いを示すデータとして出力してもよい。この場合、指標値そのものが人気順位と同様に取り扱われる。
表示処理部78は、ディスプレイ14に表示させる動画像や静止画像のデータを表示データ出力部46へ送出することにより、視聴者が所望する画像をディスプレイ14へ表示させる。表示処理部78は、番組映像表示部84と、番組表表示部88と、ビデオ操作画面表示部96とを含む。
図6に戻り番組映像表示部84は、番組の映像をディスプレイ14に表示させる。例えば、放送中の番組映像の表示を指示するユーザ操作を受け付けた際に、番組映像取得部58において取得された番組のライブ映像を表示させる。また、ビデオ画面にて録画コンテントの再生が要求された際に、再生処理部66から受け付けられたその録画コンテントの映像を表示させる。
また、番組映像表示部84は、番組の映像を表示したテレビ画面やビデオ画面(以下、総称して「映像表示画面」とも呼ぶ)に、視聴者から操作を受け付けるための操作アイコンを表示させる。
図6に戻り番組表表示部88は、電子番組表の表示処理を実行する。番組表表示部88は、カーソル表示部90と、第1番組表表示部92と、第2番組表表示部94とを含む。カーソル表示部90は、電子番組表において視聴者が特定の番組を選択するためのカーソルを表示させ、視聴者の操作に応じてそのカーソルを移動させる。視聴者は、コントローラ12を操作してカーソルを移動させることにより、電子番組表で1つの番組の情報が表示された領域(以下、「番組枠」とも呼ぶ)を選択する。この番組枠は、時間軸とチャンネル軸とから形成されるセル領域であるともいえる。
第1番組表表示部92は、番組映像表示部84による番組映像の表示中に、所定の操作が受け付けられたとき、番組情報保持部50の番組情報を参照して、その番組映像に重ねて第1番組表を表示させる。この第1番組表は、複数のチャンネルにおいて現在放映中の複数の番組について、各番組の番組情報が配置された番組表である。第1番組表表示部92は、背景となる番組映像を視聴者が視認可能なように、所定の透過率を設定して第1番組表を表示させる。
前提技術の一形態では、第1番組表表示部92は、現在放映中の番組の情報のみを配置した第1番組表を表示させる。ある番組枠に表示させた番組が終了すると、第1番組表表示部92は、次に放映される番組の情報をその番組枠に表示させる。
図9は、第1番組表116の表示イメージを示す。第1番組表116には、複数のチャンネルのそれぞれに対応する番組枠118が表示されており、各番組枠118には、チャンネル名と番組タイトルとが表示される。第1番組表表示部92は、各番組の番組情報を参照して、人気順位が上位3つの番組の番組枠118に人気順位を示すオブジェクト(以下、「人気順位インジケータ」とも呼ぶ)を対応づけて表示させる。変形例として、番組枠118内の色彩や、番組情報の文字フォント等を変化させることにより、各番組の人気順位を視聴者に示唆してもよい。なお、第1番組表表示部92は、各番組の番組情報を定期的(例えば1分おき)に参照して人気順位インジケータの表示を更新する。
カーソル表示部90は、番組枠118を選択するためのカーソル120を表示させ、視聴者は、番組の内容や進行状況等を確認したい番組の番組枠118をカーソル120により選択する。第1番組表表示部92は、カーソル120により選択された番組枠118に対応する番組(以下、「仮選択番組」とも呼ぶ)の番組概要を番組情報保持部50から取得して番組概要フィールド124にスクロール表示させる。なお、ある番組枠118においてカーソル120が下方向へ移動された場合、第1番組表表示部92は、現在放映中の番組の次に放映される番組の情報をその番組枠118に表示させてもよい。
また、第1番組表表示部92は、仮選択番組の放映開始時刻、放映終了時刻、現在時刻とに基づいて、当該番組の進行度合いを算出し進行度インジケータ126に表示させる。変形例として、第1番組表116に表示した複数の番組枠118それぞれの表示態様を、各番組の進行度合いに応じて変化させることにより、各番組の進行度合いを視聴者に示唆してもよい。
また、第1番組表表示部92は、仮選択番組の人気推移インジケータ128を表示させる。第1番組表表示部92は、仮選択番組の最新の人気順位を取得した際に、それまでの人気順位と比較した推移状況(例えば、上昇・下降・変化無しのいずれか)を示すよう人気推移インジケータ128を設定する。
第1番組表116の仮選択番組に対して所定の視聴操作(コントローラ12の特定のボタンを押下する等)を視聴者が実行した場合、データ処理部56は、その仮選択番組が本選択番組として指定された旨を検出する。そのとき番組映像表示部84は、映像表示画面110に表示させる番組映像を、本選択番組の映像へ切替える。例えば、番組映像取得部58は本選択番組の映像情報をチューナー13から取得し、番組映像表示部84は本選択番組の番組映像をディスプレイ14に表示させる。
なお、図13には図示しないが、第1番組表表示部92は、人気順位インジケータを表示させた番組や仮選択番組等と対応づけて、現在の人気順位の根拠となるライブ指標値および/または予約指標値をさらに表示させてもよい。この態様によれば、番組の視聴状況が抽象化された人気順位に加えて、視聴状況の実態を示すデータそのものを視聴者が確認できる。
図6に戻り第2番組表表示部94は、番組表の表示を指示するユーザ操作が検出された際に、第2番組表をディスプレイ14の画面全面に表示させる。第2番組表は、複数の時間帯に亘る時間軸を縦軸とし、複数のチャンネルに亘るチャンネル軸を横軸として、複数の番組それぞれの番組情報が配置された電子番組表である。
図10は、第2番組表の表示イメージを示す。同図は、24時間分の番組情報が表示された第2番組表を示している。チャンネル標識130は、地上デジタルテレビ放送のチャンネルを識別するための標識オブジェクトである。隣接し合うチャンネルの間には、チャンネルインターバル131が配置される。なお、同一時間帯に放映される番組を視聴者が把握しやすくなるように、所定の時間帯(例えば3時間)ごとに、番組枠の表示態様が変更されてもよい。例えば、番組枠における色彩や文字フォントが変更されてもよい。
第2番組表表示部94は、視聴者の操作に応じて、第2番組表における番組枠の領域を拡大または縮小させる。具体的には、単位時間当たりの番組枠の大きさを拡大または縮小させ、チャンネル当たりの番組枠の大きさを拡大または縮小させる。これに伴って、各番組枠で表示可能な番組情報量が増加しまたは減少する。例えば、第2番組表の表示態様として、「縦軸=24時間、横軸=9チャンネル」、「縦軸=5時間、横軸=7チャンネル」、「縦軸=3時間、横軸=5チャンネル」、「縦軸=2時間、横軸=3チャンネル」のいずれかに切替可能であってもよい。
第2番組表表示部94は、第2番組表の番組枠の1行目に「(放映開始分)番組タイトル」を表示させ、2行目以降に番組概要を表示させる。「縦軸=24時間、横軸=9チャンネル」の第2番組表においては、30分番組の番組枠を最小表示単位、すなわち1行で表示させる。そのため、30分未満の番組については、後述するカーソル132の移動にあわせてその番組情報を吹き出し表示させる。
カーソル表示部90は、番組枠を選択するためのカーソル132を表示させ、視聴者はより詳細な情報を知りたい番組や、視聴操作の対象としたい番組の番組枠をカーソル132により選択する。これにより、その番組は仮選択番組として指定される。第2番組表表示部94は、仮選択番組の番組枠をチャンネル軸方向に拡大表示、すなわち他の番組枠よりも大きく表示させる。また、第2番組表表示部94は、仮選択番組の番組概要を番組概要フィールド134にスクロール表示させる。
図11も、第2番組表の表示イメージを示す。同図は、図10の仮選択番組がユーザの所定操作により本選択番組として指定された状態を示している。視聴者は、録画予約アイコン138aや番組視聴アイコン138b等の操作アイコン138を選択することにより、本選択番組に対して所望の視聴操作を実施する。
第2番組表表示部94は、本選択番組の番組情報(例えば、チャンネル名、放送局名、番組タイトル、放映日時、視聴状況、番組概要)を番組詳細ウィンドウ136に表示させる。視聴状況インジケータ137は、本選択番組に対する視聴人数を示し、具体的にはライブ指標値、予約指標値、またはそれらの合計値を示してもよい。第2番組表表示部94は、本選択番組の指定がなされた際、番組詳細ウィンドウ136を第2番組表に重ねてポップアップ表示させ、その背景となる第2番組表をそれまでよりも低画質で表示させる。例えば、第2番組表の画像データから高周波成分を除外することにより、第2番組表をぼかして表示させてもよい。
図6に戻りビデオ操作画面表示部96は、番組の録画/再生を操作するためのビデオ画面の表示を指示するユーザ操作が受け付けられた場合に、そのビデオ画面をディスプレイ14に表示させる。ビデオ操作画面表示部96は、録画リスト表示部98を含む。録画リスト表示部98は、ビデオ画面において、録画済コンテントの情報や録画予約の一覧情報を示す録画リストを表示させる。
図12は、録画リストが表示されたビデオ画面のイメージを示す。録画リスト150は、録画した番組のタイトル、録画日時、ステータス、再生進行率を一覧表示する。ステータスフィールドには、録画済か、予約済か、エラーが発生したかという録画コンテントのステータスを示す情報が設定される。再生進行率フィールドには、録画コンテントの再生の進行度合いを示す値が設定される。ビデオ操作画面表示部96は、録画情報保持部52の録画情報を参照して、録画リストの各フィールドの値を設定する。再生ボタン152が視聴者により選択されると、再生処理部66は、その再生ボタン152に対応する録画コンテントの再生処理を開始する。
図6に戻り視聴状況通知部99は、番組映像表示部84により現在表示中の番組ID、言い換えれば視聴者が現在視聴中の番組IDと視聴者の属性情報とを対応づけた視聴状況データを定期的に情報管理サーバ16へ送信する。また、視聴状況通知部99は、定期的に録画情報保持部52の録画情報を参照し、録画予約された番組IDと視聴者の属性情報とを対応づけた視聴状況データを定期的に情報管理サーバ16へ送信する。視聴状況の通知頻度は、視聴状況の集計に要求されるリアルタイム性と、ネットワークおよびシステム負荷とを比較考量して決定されてよく、例えば1分程度でもよい。
以上の構成による動作を以下説明する。
図13は、情報処理装置11の動作を示すフローチャートである。同図は、主にユーザインタフェースを中心とした動作を示している。情報処理装置11において番組視聴APの起動指示が受け付けられると、TVアイコン・番組表アイコン・ビデオアイコン等を含むポータル画面を表示させる(S10)。視聴者の操作入力を検出するまで待機し(S12のN)、視聴者の操作が検出され(S12のY)、TVアイコンの選択操作である場合(S18のY)、後述するライブ映像表示処理を実行する(S20)。TVアイコンの選択操作でなければ(S18のN)、S20はスキップされる。番組表アイコンの選択操作である場合(S22のY)、後述する番組表表示処理を実行する(S24)。番組表アイコンの選択操作でなければ(S22のN)、S24はスキップされる。ビデオアイコンの選択操作である場合(S26のY)、後述するビデオ画面表示処理を実行する(S28)。ビデオアイコンの選択操作でなければ(S26のN)、S28はスキップされて本図のフローを終了する。
図14は、図13のS20を詳細に示すフローチャートである。番組映像取得部58は視聴者により選択された番組の映像データをチューナー13から取得し、番組映像表示部84はその番組のライブ映像を映像表示画面110に表示させる(S30)。ここで番組表の表示要求が受け付けられると(S32のY)、指標値取得部68はライブ指標値および予約指標値を情報管理サーバ16から取得し(S34)、人気度決定部70はそれらの指標値にしたがって各番組の人気順位を決定する(S36)。そして、第1番組表表示部92は、現在放映中の各番組の番組情報と人気順位とを対応づけて配置した第1番組表を映像表示画面110に重ねて表示させる(S38)。番組表の表示要求が受け付けられなければ(S32のN)、S34からS38はスキップされる。
図14には図示しないが、指標値取得部68は、情報管理サーバ16における視聴状況の集計インターバルに対応する順位決定インターバル(例えば1分)が経過すると、最新の指標値を情報管理サーバ16から再度取得する。人気度決定部70は、その最新の指標値にしたがって各番組の人気順位を更新する。第1番組表表示部92は、更新後の各番組の人気順位を第1番組表に表示させる。
このように番組のライブ映像とともに、順位インジケータを伴う第1番組表が表示されることにより、視聴者は所望の番組を視聴中に、現時点において人気のある番組を一目で把握できる。なお前提技術では、番組の視聴や録画予約といった客観的な視聴動作に基づいて視聴状況が特定される。これにより、「好き、嫌い、見るつもり」といった番組に対する視聴者の主観的な指標に基づく場合よりも精度よく、言い換えれば実態に沿った視聴状況を特定できる。
また、第1番組表の操作によりチャンネルの切替えが可能であるため、視聴者は変動する人気順位に基づき興味ある番組を随時選択できる。また、第1番組表には各番組の進行状況や人気順位の推移状況が表示されるため、視聴者はこれらを参考にして視聴する番組を選択できる。また、カーソルで選択された番組の番組概要が番組概要フィールド124にスクロール表示されるため、所望の番組概要を視聴者に確認させつつも、第1番組表の領域を抑制できる。これにより、番組映像の視認性を維持しやすくなる。
図15は、図13のS24を詳細に示すフローチャートである。第2番組表表示部94は、番組情報保持部50の番組情報に基づいて第2番組表を表示させる(S50)。カーソル表示部90は、視聴者の操作に応じて、第2番組表の複数の番組枠間でカーソルの表示位置を移動させる。カーソルが移動した場合(S52のY)、第2番組表表示部94は、カーソルで指定された番組枠、言い換えれば仮選択番組の番組枠を、他チャンネルの番組枠よりも拡大表示させる(S54)。カーソルの移動がなければ(S52のN)、S54をスキップする。
続いて、第2番組表において視聴操作対象の番組が選択されると、言い換えれば本選択番組の指定がなされると(S62のY)、第2番組表表示部94は選択された番組の番組情報を番組詳細ウィンドウ136にポップアップ表示させる(S64)。このとき、番組詳細ウィンドウ136にあわせて操作アイコン138が表示され、また、背景となる第2番組表はぼかして表示される。本選択番組に対して録画予約が設定されると(S66のY)、録画処理部64は所定の録画予約処理を実行し、例えば録画予約情報を録画情報保持部52へ格納する(S68)。録画予約が設定されなければ(S66のN)、S68はスキップされる。本選択番組の指定がなければ(S62のN)、S64〜S68はスキップされる。
この態様によれば、第2番組表においてカーソルで選択された番組枠の領域が動的に拡大され、選択前よりも多くの番組情報が表示される。これにより、視聴者は番組情報を確認するために別画面を表示させる等の操作の必要性が低減する。言い換えれば、番組情報を確認するための視聴者の操作が簡略化され、電子番組表の利便性が向上する。また、第2番組表と番組詳細ウィンドウ136とが重ねて表示されることにより、第2番組表において視認していた時間や番組位置を視聴者の印象に残したまま、番組に対して視聴操作を行わせることができる。また、番組詳細ウィンドウ136の背景となる第2番組表の画質を低下させることにより、番組詳細ウィンドウ136の視認性を相対的に向上させることができる。
図16は、図13のS28を詳細に示すフローチャートである。ビデオ操作画面表示部96はビデオ画面を表示させ、録画リスト表示部98はそのビデオ画面において録画リスト150を表示させる(S80)。この録画リストでは、再生が途中で中断された録画コンテントはその旨を示唆する態様で表示される。具体的には、再生の進行度合いを示す再生進行率が録画コンテントのそれぞれと対応づけて表示される。これにより、視聴者は再生すべき録画コンテントを効率よく決定できる。
再生の開始指示が受け付けられると(S82のY)、再生処理部66は録画コンテントの再生処理を開始し(S84)、録画映像のデータを番組映像表示部84へ逐次送出する。番組映像表示部84は、その録画映像をディスプレイ14に表示させる(S86)。再生の停止指示が受け付けられなければ(S88のN)、S86に戻る。再生の停止指示が受け付けられると(S88のY)、再生処理部66は録画コンテントの再生処理を停止し(S90)、その時点での再生進行率を録画情報保持部52に格納する(S92)。再生の開始指示が受け付けられなければ(S82のN)、S84〜S92はスキップされる。
図17は、情報処理装置11の動作を示すフローチャートである。同図は、主にバックグラウンドプロセスとして実行される動作を示している。予め定められた通知インターバル(例えば1分)が経過すると(S100のY)、視聴状況通知部99は、ライブ映像が表示中の番組IDおよび録画予約済の番組IDを情報管理サーバ16へ通知する(S102)。通知インターバルが経過しなければ(S100のN)、S102はスキップされる。録画処理部64は録画情報保持部52の録画情報を参照して、予約された録画処理を実行する。すなわち、録画処理が未開始で(S104のN)、録画開始時刻となった場合(S106のY)、録画処理部64は録画処理を開始する(S108)。録画開始時刻にならなければ(S106のN)、S108はスキップされる。また、録画処理が開始済であれば(S104のY)、S106およびS108はスキップされる。録画処理が開始済で(S110のY)、録画終了時刻となった場合(S122のY)、録画処理部64は、録画処理を終了する(S124)。録画処理が未開始(S110のN)、もしくは、録画終了時刻にならなければ(S122のN)、S124をスキップする。
以上、前提技術の一形態を説明した。この形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も前提技術の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記前提技術の一形態では、第1番組表について各番組の人気順位を反映した表示態様とすることとし、第2番組表については言及しなかった。変形例では、第2番組表についても各番組の人気順位を反映した表示態様としてもよい。この場合、第2番組表表示部94は、人気度決定部70により決定された人気順位にしたがって、第2番組表の各番組枠の表示態様(色彩や文字フォント等)を変化させてもよい。また第1番組表と同様に、順位インジケータや指標値そのもののデータを番組枠と対応づけて表示させてもよい。この態様によれば、第2番組表において視聴操作の対象とする番組を選択する視聴者に対し有用な情報を提供できる。例えば、他の視聴者の多くが録画予約している番組を視聴者に示唆でき、視聴者が録画予約すべき番組を決定することを支援できる。
また上記前提技術の一形態では、各番組の人気順位は情報処理装置11において決定されることとした。変形例では、各番組に対する視聴者全属性の人気順位および視聴者属性ごとの人気順位は情報管理サーバ16において決定されてもよい。この場合、情報処理装置11の指標値取得部68はその人気順位を指標値として情報管理サーバ16から取得してもよく、人気度決定部70は取得された人気順位をそのままデータ処理部56へ送出してもよい。
(実施の形態)
既述したように、テレビ放送においては、複数の放送種別に亘る多チャンネル化が実現されてきている。複数の放送種別は、放送信号の送信形態が互いに異なるものであり、例えば、放送信号が地上波で送信されるもの(地上デジタル方法)、放送衛星を介して放送信号が送信されるもの(BS放送)、通信衛星を介して放送信号が送信されるもの(CS放送)を含む。なおBS放送とCS放送は、例えば、送信出力や使用する周波数帯等が異なる。
実施の形態の情報処理装置11は、前提技術に記載した情報処理装置11の機能に加えて、多チャンネル化が進展する状況に即した好適な電子番組表を提供する機能を実現する。具体的には、第1の機能として、複数の放送種別に亘る複数のチャンネルの番組情報を、同一の番組表内に並べて表示させる。これにより、視聴者であるユーザは、各チャンネルの放送種別を意識することなく、同一の番組表内でシームレスに所望の番組(すなわちチャンネル)を探し出すことができる。
また、多チャンネル化が進展する状況において、番組表には、ユーザの視聴が制限されるチャンネル(以下、「視聴制限有りチャンネル」とも呼ぶ。)と、ユーザの視聴が制限されないチャンネル(以下、「視聴制限無しチャンネル」とも呼ぶ。)それぞれの番組情報が表示されることがある。
視聴制限有りチャンネルは、チャンネルの映像や音声をユーザが視聴できないチャンネルであると言える。例えば、ユーザが事前に視聴契約を締結し、視聴料金を支払うことが視聴の条件となるチャンネルのうち、ユーザが未契約のチャンネルである。典型的にはBS放送やCS放送の有料チャンネルのうち、ユーザが未契約の有料チャンネルである。その一方、視聴制限無しチャンネルは、チャンネルの映像や音声をユーザが視聴できるチャンネルであると言える。例えば、ユーザが事前に視聴契約を締結し、視聴料金を支払うことが視聴の条件となるチャンネルのうち、ユーザが契約済みのチャンネルである。典型的にはBS放送やCS放送の有料チャンネルのうち、ユーザが契約済みの有料チャンネルである。また視聴制限無しチャンネルには、無料放送のチャンネル、典型的には地上デジタル放送のチャンネルも含まれる。
実施の形態の情報処理装置11は、第2の機能として、視聴制限有りチャンネルの番組情報と、視聴制限無しチャンネルの番組情報を、番組表において異なる態様で表示させる。これにより、番組表に配置された多くのチャンネルの中から、視聴制限有りチャンネルと視聴制限無しチャンネルとをユーザに容易に判別させることができ、ユーザの選局操作を支援できる。
図18は、実施の形態の情報処理システム100の構成を示す。実施の形態の情報処理システム100における情報処理装置11は、DLNA(Digital Living Network Alliance)規格に準拠して外部装置と通信するDLNAクライアントとして動作する。DLNA対応機器408は、例えばデジタルテレビやBDレコーダ(ブルーレイディスクレコーダ)であり、情報処理装置11と同様にDLNAクライアントとして動作する。
典型的には、番組視聴システム10はユーザ(すなわち視聴者)の宅内に構築され、LAN404は、レイヤ2スイッチ等の通信機器を含むユーザのホームネットワークであり、DLNA規格またはその互換規格に準拠した通信網である。情報処理装置11およびDLNA対応機器408は、LAN404を介して、録画装置402で総称される録画装置402aと録画装置402bと接続される。
録画装置402は、DLNAサーバとして動作し、番組録画機能に加えて、デジタルチューナーの機能を提供する。すなわち録画装置402は、情報処理装置11やDLNA対応機器408を含む各種DLNAクライアントに対してデジタルチューナーとしてのサービスを提供する汎用チューナーでもある。その一方、専用チューナー400は、実施の形態のチューナー13に対応するものであり、情報処理装置11専用のデジタルチューナーである。専用チューナー400は、USBケーブルを介して情報処理装置11と直接接続される。
専用チューナー400、録画装置402a、録画装置402bは、いずれもシングルチューナーであり、アンテナ406を介して、地上デジタル放送・BS放送・CS放送それぞれの放送信号を受信する。変形例として、専用チューナー400、録画装置402a、録画装置402bのそれぞれは、互いに異なるアンテナを介して放送信号を受信してもよいことはもちろんである。本実施の形態では、専用チューナー400は地上デジタル放送の信号のみを受信し、録画装置402aは地上デジタル放送・BS放送・CS放送いずれの信号も受信し、録画装置402bは地上デジタル放送とCS放送の信号を受信することとする。
番組配信側装置410は、地上デジタル放送・BS放送・CS放送を配信する企業側の情報処理装置であり、本実施の形態では、ユーザ側のB−CAS(登録商標)カードに記録されたユニークな契約番号(以下、「ユーザ契約番号」とも呼ぶ。)と、その契約番号を保持するユーザが視聴可能なチャンネルとを対応づけて記憶する。例えば、視聴のためにユーザの事前契約が必要な有料チャンネルについて、ユーザ契約番号と、ユーザが契約済みのチャンネルの識別情報とを対応づけて記憶する。ユーザが契約済みのチャンネルは、ユーザの視聴が許可されたチャンネルであるとも言え、ユーザ側のチューナにおけるデコードが許可されたチャンネルであるとも言える。後述するように、番組配信側装置410は、ユーザ契約番号を指定したユーザが視聴可能なチャンネルの問い合わせを録画装置402から受け付け、そのユーザ契約番号に対応づけられた1以上のチャンネルの識別情報を録画装置402へ提供する。
図19は、図18の録画装置402の機能構成を示すブロック図である。録画装置402は、通信処理部420と、B−CASカード422と、選局指示部424と、デジタルチューナー部426と、録画・再生部428と、ステータス取得部434と、ステータス提供部436を備える。
通信処理部420は、LAN404を介して、情報処理装置11、DLNA対応機器408、番組配信側装置410とデータを送受する。特に情報処理装置11とDLNA対応機器408に対しては、DLNA規格に則りHTTPにて通信する。また通信処理部420は不図示の暗号化部をさらに備える。暗号化部は、後述のデジタルチューナー部426が出力する選択チャンネルデータやEPGデータ、録画・再生部428が出力した再生データをDTCP−IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)にしたがって暗号化する。通信処理部420は、その暗号化データをHTTPにしたがって情報処理装置11およびDLNA対応機器408へ送信する。
録画装置402はDLNAサーバとして動作するものであり、通信処理部420はDLNAクライアントとの通信セッションを予め定められた数を上限に許可して設定する。例えば、放送番組のライブ映像を視聴するための通信セッション、言い換えれば、現在各チャンネルで放送中の映像や音声等のデータをストリーム配信する通信セッションは、同時に1つのみ許可する。したがって、録画装置402aを使用して放送番組のライブ映像を取得可能なDLNAクライアントは、ある時点においては、情報処理装置11とDLNA対応機器408のいずれかとなる。その一方、録画番組の再生映像を視聴するためのセッション、言い換えれば、再生された録画コンテンツの映像や音声等のデータをストリーム配信するセッションは、同時に2つまで許可する。
B−CASカード422は、ユーザ契約番号(ID番号)と、デジタル放送の暗号形式であるMULTI2によって暗号化されたデータを復号するための復号鍵がICチップに記録されたICカードである。選局指示部424は、ユーザが選択したチャンネルの識別情報(例えばサービスID)を示す選局指示を、通信処理部420を介して情報処理装置11から受け付けデジタルチューナー部426へ渡す。また選局指示部424は、録画対象番組のチャンネルの識別情報(例えばサービスID)を示す選局指示を、録画・再生部428から受け付けデジタルチューナー部426へ渡す。
デジタルチューナー部426は、地上デジタル放送・BS放送・CS放送を受信し、選局指示部424からの選局指示で指定されたチャンネルの各種データ(例えば映像・音声・字幕等、以下「選択チャンネルデータ」とも呼ぶ。)を放送信号から取得する。また放送信号に重畳されたEPGデータを取得する。デジタルチューナー部426は、選択チャンネルデータおよびEPGデータを、通信処理部420を介して情報処理装置11およびDLNA対応機器408へ提供する。また、選択チャンネルデータを録画・再生部428へ渡して録画させる。
デジタルチューナー部426の構成を詳細に説明する。デジタルチューナー部426は、図示しない復調部と、復号部と、DMX(DeMultiplexer)部と、Mux(Multiplexer)部を備える。復調部は、アンテナ406で受信されたアナログ信号をデジタル信号へ復調して復号部へ渡す。復号部は、B−CASカード422に保持された復号鍵を用いて、MULTI2で暗号化された放送信号を復号する。
DMX部は、復号部により復号された放送信号のFull−TSストリームの中から、選局指示部424により指定されたチャンネルのデータを抽出する。そして、映像データ(Video)、音声データ(Audio)、字幕等の付加データ、EPGデータを分離する。
MUX部は、DMX部により分離されたデータのうち、映像データ、音声データ、付加データを再度多重化してTSパケット(「Partial−TS」とも呼ぶ。)を生成する。これにより、Full−TSストリームから、視聴対象もしくは録画対象のチャンネル以外のデータを除外したPartial−TSを生成する。以下、Partial−TSを選択チャンネルデータとも呼ぶ。なおMUX部は、映像データ、音声データ、付加データを、放送されたままの態様で多重化してもよく、それらのデータを再度エンコードし、ビットレートや画枠、音声チャンネル数、コーデック等を適宜変更してもよい。
なお、専用チューナー400の信号処理部206の構成もデジタルチューナー部426の構成と同様である。また、デジタルチューナー部426で取得するEPGデータは、デジタルチューナー部426で受信可能なチャンネルのEPGデータである。本実施の形態では、専用チューナー400で取得されるEPGデータは地上デジタル放送のチャンネルの番組情報、録画装置402aで取得されるEPGデータは地上デジタル放送・BS放送・CS放送のチャンネルの番組情報、録画装置402bで取得されるEPGデータは地上デジタル放送・CS放送のチャンネルの番組情報であるとする。また、各チューナーで取得されるEPGデータには、未契約のためユーザが視聴できないチャンネル(典型的には未契約の有料放送チャンネル)の番組情報も含まれる。
録画・再生部428は、予約情報保持部430と録画情報保持部432を含む。予約情報保持部430は、情報処理装置11やDLNA対応機器408により設定された録画予約情報を保持する。この録画予約情報は、例えば、録画対象チャンネル、録画対象番組、録画日時(すなわち番組放送日時)、録画モード等を指定する情報を含む。録画情報保持部432は、録画された番組の映像や音声を含む録画コンテンツのデータを保持する。録画情報保持部432は、情報処理装置11の録画情報保持部52に対応するものであり、例えば、図8に示した録画情報を保持する。
録画・再生部428は、情報処理装置11やDLNA対応機器408から送信された録画予約情報を、通信処理部420を介して受け付け、予約情報保持部430へ格納する。録画・再生部428は、予約情報保持部430が保持する録画予約情報を参照し、録画予約済み番組の開始時刻(すなわち録画開始時刻)に到達したことを検出すると、録画予約対象のチャンネルを指定する選局指示を、選局指示部424を介してデジタルチューナー部426へ通知する。そして、デジタルチューナー部426から出力された選択チャンネルデータを、AESにより暗号化し、録画情報保持部432へ格納する。
また録画・再生部428は、情報処理装置11やDLNA対応機器408から送信された再生指示を、通信処理部420を介して受け付ける。そして、再生指示で指定された録画コンテンツのデータをAESにより復号して再生データとして通信処理部420に渡す。通信処理部420は、再生データをDTCP−IPにより暗号化して、再生指示の要求元である情報処理装置11やDLNA対応機器408へ送信する。情報処理装置11が内蔵する録画機器(例えば録画処理部64や録画情報保持部52)の構成も録画・再生部428と同様である。
ステータス取得部434は、録画装置402のステータス情報の取得要求を情報処理装置11から受け付け、録画装置402の現在の動作状況や使用状況、放送番組の視聴や録画の制限に関するステータス情報を収集する。ステータス提供部436は、ステータス取得部434が収集したステータス情報を情報処理装置11へ提供する。
具体的には、ステータス取得部434は、放送信号を受信可能なチャンネルの一覧を示す情報をデジタルチューナー部426から取得する。またステータス取得部434は、B−CASカード422からユーザ契約番号を取得する。そして、そのユーザ契約番号をキーとしてユーザが契約済のチャンネル、言い換えればユーザが視聴可能なチャンネル、さらに言い換えればデジタルチューナー部426においてデコードが許可されたチャンネルを番組配信側装置410へ問い合わせる。そして、ユーザが契約済みのチャンネルの一覧を示す情報を情報を番組配信側装置410から取得する。なお、ユーザが契約済みのチャンネルの一覧を示す情報を予め録画装置402(例えばデジタルチューナー部426等)が保持していれば、その保持された情報を取得してもよいことはもちろんである。
またステータス取得部434は、予約情報保持部430の録画予約情報を参照して、録画予約が設定済の時間帯、録画予約対象のチャンネル、録画に必要なストレージサイズを特定する。このストレージサイズは、録画時間や録画モード(画質設定等)に応じて録画・再生部428が算出したものであってもよく、ステータス取得部434自身が算出したものであってもよい。またステータス取得部434は、録画情報保持部432を参照して、番組録画に使用可能なストレージの空き容量を取得する。またステータス取得部434は、DLNAクライアントとの現在のセッション数と、各セッションの種別(放送番組の視聴もしくは録画コンテンツの再生視聴)を通信処理部420から取得する。
ステータス提供部436は、ステータス取得部434が取得した録画装置402のステータス情報を情報処理装置11へ提供する。このステータス情報には、録画装置402で受信可能なチャンネルの一覧、ユーザが契約済のチャンネルの一覧、録画予約が設定済の時間帯、各録画予約における録画対象チャンネルと必要なストレージサイズ、ストレージの空き容量、現在のセッション数と各セッションの種別を示す情報を含む。なお、本実施の形態では、上記の情報を集約した単一のステータス情報として提供することとするが、情報種別ごとに個別の情報取得要求を受け付け、個別のステータス情報を提供してもよいことはもちろんである。なお図2には不図示であるが、専用チューナー400もステータス取得部434およびステータス提供部436に対応する機能を有してもよい。
図20は、図18の情報処理装置11の機能構成を示すブロック図である。実施の形態の情報処理装置11のデータ保持部48は、機器情報保持部440をさらに含む。また、情報処理装置11のデータ処理部56は、機器登録部442と、機器情報取得部444と、チューナー選択部448をさらに含む。また番組表表示部88は、判定部449をさらに含む。
専用チューナーIF部452は、前提技術に記載のチューナIF部41に対応するものであり、専用チューナー400とUSBで直接接続するためのインタフェースである。また通信処理部42は、録画装置402とのインタフェースとして機能し、具体的にはLAN404を介して録画装置402とHTTP通信を行う。
番組情報取得部60は、専用チューナー400が受信可能な地上デジタル放送のチャンネルについて、各チャンネルの番組情報を専用チューナー400から取得して番組情報保持部50へ格納する。また録画装置402aが受信可能な地上デジタル放送・BS放送・CS放送のチャンネルについて、各チャンネルの番組情報を録画装置402aから取得して番組情報保持部50へ格納する。また録画装置402bが受信可能な地上デジタル放送・CS放送のチャンネルについて、各チャンネルの番組情報を録画装置402bから取得して番組情報保持部50へ格納する。
番組情報取得部60は、専用チューナー400・録画装置402a・録画装置402bのそれぞれから取得した番組情報を統合する。すなわち、あるチャンネルの番組情報が取得されたときに、そのチャンネルの番組情報(例えばサービスIDが一致する番組情報)が番組情報保持部50に格納済みであれば、新しく取得された番組情報により既存の番組情報を上書き更新する。その一方、あるチャンネルの番組情報が取得されたときに、そのチャンネルの番組情報が番組情報保持部50に未格納であれば、そのまま格納する。これにより、番組情報保持部50は、専用チューナー400・録画装置402a・録画装置402bの少なくとも1つで受信可能なチャンネルの番組情報を集約して保持する。
機器情報保持部440は、ユーザによる放送番組の視聴や録画に関する各機器の情報(以下、「機器情報」とも呼ぶ。)を保持する。機器情報は、録画装置402から提供されるステータス情報を含む。また機器情報は、図21で示すように、ユーザによる放送番組の視聴や録画に関する制限を示す情報であるとも言え、ユーザが視聴可能なチャンネルの制限を示す情報であるとも言える。
図21は、機器情報保持部440が保持する機器情報を示す。機器ID欄には、機器の識別情報が格納される。図21では、情報処理装置11専用のチューナー機能(例えば専用チューナーIF400)を「ローカル」として示している。また、情報処理装置11に限らずDLNAクライアントに対してチューナー機能と録画機能を提供する録画装置402aと録画装置402bについて、それぞれの機器情報を保持する。
受信可能チャンネル欄には、各機器で受信可能なチャンネルの一覧を示す情報を格納する。例えば、各機器で受信可能なチャンネルの識別情報であるサービスIDの一覧であってもよい。本実施の形態では、ローカル(専用チューナー400)は地上デジタル放送のチャンネルのみ受信し、録画装置402aは地上デジタル放送・BS放送・CS放送いずれのチャンネルも受信し、録画装置402bは地上デジタル放送とCS放送のチャンネルを受信することとする。
視聴可能チャンネル欄には、各機器のB−CASカードが保持するユーザ契約番号にてユーザが視聴契約済みのチャンネルの一覧を示す情報を格納する。例えば、各機器で契約済みのチャンネル、言い換えれば、各機器を使用してユーザが視聴可能なチャンネルの識別情報であるサービスIDの一覧であってもよい。なお図21では、各機器で受信可能な放送種別ごとの視聴可能なチャンネル数も示している。
図20に戻り、機器登録部442は、操作検出部44がユーザによる接続機器更新操作を検出すると、DLNAで定められたSSDP(Simple Service Discovery Protocol)を用いて、録画装置402との接続状況を検出する。新たな録画装置402と接続状態になったことを検出すると、その録画装置402のステータス情報を機器情報取得部444に取得させ、取得されたステータス情報を含む機器情報を機器情報保持部440へ記録する。なお、ローカル(専用チューナー400)の機器情報は、予め機器情報保持部440に登録しておくこととする。
機器情報取得部444は、機器登録部442により新たな録画装置402が発見された場合や、後述するチューナー選択部448による指示に応じて、録画装置402に対してステータス情報の取得要求を送信する。そして、録画装置402からレスポンスとして送信されたステータス情報を取得する。すなわち機器情報取得部444は、専用チューナー400および汎用チューナー(録画装置402)のそれぞれから、ユーザが視聴可能なチャンネルの制限を示す制限情報として、有料チャンネルに対するユーザの契約状況を含むステータス情報を取得する。
チューナー選択部448は、現在放送中の番組の中から視聴対象番組を指定するユーザ操作を操作検出部44が検出した場合に、情報処理装置11と接続された各チューナー(すなわち専用チューナー400、録画装置402a、録画装置402bそれぞれ)の優先度を決定する。このユーザ操作は、例えば、第1番組表もしくは第2番組表に表示された特定の番組に対する視聴指示の操作であってもよい。チューナー選択部448は、複数のチューナーの中で優先度が最も大きいチューナーを、視聴対象番組の視聴で使用すべき使用チューナーとして決定する。
チューナー選択部448は、各チューナーの最新のステータス情報を機器情報取得部444に取得させ、そのステータス情報と、機器情報保持部440に格納された機器情報とを参照して、各チューナーの優先度を決定する。本実施の形態では、視聴対象番組を視聴可能なチューナーであり、視聴対象番組が有料チャンネルで放送される場合にはそのチャンネルが契約済みであることを示すチューナーの優先度を高く設定する。また視聴対象番組を視聴可能なチューナーが複数存在する場合は、それらのチューナのうち、視聴可能なチャンネル数が少ない、例えば有料チャンネルの契約数が少ないチューナーほど優先度を高く設定することとする。
番組映像取得部58は、チューナー選択部448により決定された使用チューナー(すなわち専用チューナー400、録画装置402a、録画装置402bのいずれか)に対して、ユーザが選択したチャンネルを示す選局指示を送信する。例えば、使用チューナーが録画装置402aであれば、番組映像取得部58は、通信処理部42を介して、選局指示を示すHTTPリクエストを録画装置402aへ送信する。
選局指示を受け付けた録画装置402aは、ユーザが指定したチャンネルの映像や音声を含む選択チャンネルデータをAES暗号化して情報処理装置11へストリーム配信する。番組映像取得部58は、使用チューナーから選択チャンネルデータを取得すると、そのデータをAES復号する。番組映像表示部84は、復号結果であるチャンネルの番組や音声のデータをディスプレイ14へ渡して出力させる。
判定部449は、操作検出部44が第1番組表または第2番組表の表示を要求するユーザ操作を検出すると、番組表に表示すべき複数のチャンネルのそれぞれが、視聴制限有りチャンネルと視聴制限無しチャンネルのいずれであるかを判定する。具体的には、判定部449は、番組情報保持部50に番組情報が保持された複数のチャンネルを特定し、それら複数のチャンネルのそれぞれが、機器情報保持部440の機器情報における視聴可能チャンネル欄に記録されているか否かを判定する。番組情報に含まれるサービスIDが視聴可能チャンネル欄に記録されているか否かを判定してもよいことはもちろんである。
判定部449は、少なくとも1つのチューナーで視聴可能のチャンネルを視聴制限無しチャンネルと判定し、複数のチューナのいずれでも視聴できないチャンネルを視聴制限有りチャンネルと判定する。典型的には、無料放送チャンネルと、契約済みの有料放送チャンネル視聴制限無しチャンネルと判定し、未契約の有料放送チャンネルを視聴制限有りチャンネルと判定する。
第2番組表表示部94は、操作検出部44が第2番組表の表示を指示するユーザ操作を検出すると、番組情報保持部50に保持された番組情報を取得して、ディスプレイ14に第2番組表を表示させる。第2番組表表示部94は、単一の第2番組表内に、地上デジタル放送・BS放送・CS放送に亘る複数のチャンネルそれぞれの番組情報を集約し、各チャンネルの番組情報を地上デジタル放送・BS放送・CS放送の順に並べて表示させる。
図22は、第2番組表を模式的に示す。同図の地上デジタル8ch(8チャンネル)は、専用チューナー400・録画装置402a・録画装置402bのいずれでも視聴できるため視聴制限無しチャンネルと判定される。またBS193chは、録画装置402aにより視聴できるため視聴制限無しチャンネルと判定される。またCS321chは、録画装置402aおよび録画装置402bにより視聴できるため視聴制限無しチャンネルと判定される。
その一方、CS331chおよびCS335chは、専用チューナー400・録画装置402a・録画装置402bのいずれの視聴可能チャンネルにも含まれない(すなわちいずれのチューナでも未契約である)ため視聴制限有りチャンネルと判定される。ただしCS335chは、放送番組の一部に、事前の視聴契約が不要の無料番組(例えばお試し視聴の番組)を含む。
図22で示すように、地上デジタル放送・BS放送・CS放送に亘る複数のチャンネルそれぞれの番組情報が、1つの第2番組表に統合されて表示される。ユーザは、各チャンネルの放送種別を意識することなく、同一の第2番組表内でカーソル132を移動させて、地上デジタル放送・BS放送・CS放送に亘る複数のチャンネルの番組情報を閲覧(ブラウズ)し、所望のチャンネルを選択することができる。
また第2番組表表示部94は、判定部449により視聴制限有りチャンネルとして判定されたチャンネルの番組情報と、判定部449により視聴制限無しチャンネルとして判定されたチャンネルの番組情報とを異なる態様で表示させる。例えば、図22の地上デジタル8ch・BS193ch・CS321chの番組情報を、通常の表示態様である黒色の文字で表示させる。その一方、CS331chおよびCS335chの番組情報をグレー色の文字で表示させる。図22では、番組情報の文字色がグレー色に設定される領域をハッチングにより示している。
また第2番組表表示部94は、視聴制限有りチャンネルの番組情報を参照して、視聴制限有りチャンネルで放送される複数の番組の中から、無料番組であることを示す所定情報(例えば「無料」等のキーワード)を含む無料番組を検索する。そして、視聴制限有りチャネルであっても無料番組の番組情報は、視聴制限無しチャンネルの番組情報と同じ表示態様である黒色文字で表示させる。なお視聴制限有りチャンネルにおける無料番組以外(すなわち有料番組)の番組情報はグレー色文字で表示させる。図22では、CS335chの番組情報のうち、無料の2番組について通常態様で表示することを示している。
図20に戻り、第1番組表表示部92は、操作検出部44が第1番組表の表示を指示するユーザ操作を検出すると、番組情報保持部50に保持された番組情報を取得して、ディスプレイ14に第1番組表を表示させる。第1番組表表示部92は、第2番組表表示部94と同様に、単一の第1番組表内に、地上デジタル放送・BS放送・CS放送に亘る複数のチャンネルそれぞれの番組情報を集約し、各チャンネルの番組情報を地上デジタル放送・BS放送・CS放送の順に並べて表示させる。
図23は、第1番組表を模式的に示す。第1番組表表示部92は、放送中の番組映像を表示している映像表示画面110の一部に第1番組表116を表示させる。第1番組表表示部92は、各チャンネルの番組情報を表示させるための領域である番組枠118を第1番組表116に複数配置し、番組枠118のそれぞれに番組情報を設定する。
第1番組表表示部92は、第1番組表116において、20個から30個のチャンネルそれぞれの番組情報を同時にディスプレイ14に表示させる。したがって、1つの番組枠118の幅は狭く制限される。例えば図23では、番組枠118が、文字列を1列表示可能な程度の幅に制限されている。そこで第1番組表116は、番組枠118において、チャンネルの並び方向、言い換えれば、チャンネル軸の方向に対して垂直方向に番組情報の文字を並べて配置する。例えば図23では、番組のタイトルを構成する文字のそれぞれを縦方向に並べている。
本実施の形態では、縦方向に文字を並べる態様として、図23のように、番組タイトルを示す横書きの文字列を時計回り(変形例として反時計回りでもよい)に90度回転させた文字列を配置する。変形例として、番組タイトルを構成する各文字(「A」「B」「C」等)を回転させることなく、各文字を縦に連ねて配置してもよく、いわゆる縦書きの態様で文字列を表示させてもよい。なお第1番組表表示部92は、第2番組表表示部94と同様に、視聴制限無しチャンネルの番組情報と視聴制限有りチャンネルの番組情報とを異なる態様で表示させ、前者の文字色を黒にする一方、後者の文字色をグレーにする。
ユーザは、各チャンネルの放送種別を意識することなく、同一の第1番組表内でカーソル132を移動させて、地上デジタル放送・BS放送・CS放送に亘る複数のチャンネルの番組情報を閲覧(ブラウズ)し、所望のチャンネルを選択することができる。前提技術で既述したように、ユーザは、特定の番組枠118にカーソル132をあわせて、本選択状態へ操作することで、カーソル132で選択した番組枠118に示された番組を映像表示画面110に表示させることができる。
第1番組表表示部92は、前提技術に記載した進行度インジケータ126と同様に、それぞれの番組枠118において番組の進行度合いを示す進行度インジケータ460を表示させる。本実施の形態では、進行度インジケータ460は、番組枠118の背景色とは異なる色彩であり、半透明の色彩で塗りつぶされた領域として表示される。第1番組表表示部92は、定期的に進行度インジケータ460の表示領域を更新し、番組が進行するほど、言い換えれば、番組の終了時刻に近づくほど、進行度インジケータ460の表示領域を縮小させることにより、番組の進行度合いをユーザへ示唆する。
第1番組表表示部92は、第1番組表116の下部に、スクロール枠462を表示させる。第1番組表表示部92は、地上デジタル放送・BS放送・CS放送それぞれで受信可能なチャンネル数の比率に応じて、スクロール枠462の内部を地上デジタル放送領域464・BS放送領域466・CS放送領域468に区分けし、各領域を互いに異なる態様で表示させる。図23では、地上デジタル放送領域464・BS放送領域466・CS放送領域468を、それぞれ異なる態様のハッチングで示しているが、異なる色彩で塗り分けてもよいことはもちろんである。
第1番組表表示部92は、第1番組表116に表示する各チャンネルと、スクロール枠462内の各位置とを予め対応づけておく。BS放送の複数のチャンネルを例に説明すると、第1番組表116において左から配置される順に、BS放送領域466内の左から右への各位置に対応づける。言い換えれば、第1番組表116において相対的に左側に配置するチャンネルは、BS放送領域466内の相対的に左側の位置に対応づけ、第1番組表116において相対的に右側に配置するチャンネルは、BS放送領域466内の相対的に右側の位置に対応づける。
第1番組表表示部92は、第1番組表116でチャンネルが並べられた方向にスクロールさせるスクロールバー470を所定の透過度にてスクロール枠462内に表示させる。すなわち、スクロール枠462内でのスクロールバー470が、地上デジタル放送領域464・BS放送領域466・CS放送領域468のいずれに位置するかをユーザが視認容易なように、スクロールバー470を半透明で表示させる。
第1番組表表示部92は、第1番組表116で表示されているチャンネルに対応するスクロール枠462の位置に、スクロールバー470を表示させる。例えば、第1番組表116の中央に表示するチャンネルに対応するスクロール枠462内の位置が、スクロールバー470の中央になるよう表示させる。第1番組表表示部92は、第1番組表116におけるカーソル132の移動操作に伴って、第1番組表116における表示対象チャンネルを切り替える。そして、切り替えた表示対象チャンネルに対応するスクロール枠462内の位置までスクロールバー470をスクロールさせる。
以上の構成による情報処理装置11の動作を以下説明する。
図24は、情報処理装置11の動作を示すフローチャートである。操作検出部44が第2番組表の表示を指示するユーザ操作を検出すると(S130のY)、番組表表示部88は、番組情報取得部60が複数のチューナーから収集した番組情報を番組情報保持部50から取得する(S132)。番組表表示部88は、番組表で表示すべき複数のチャンネルに対する視聴制限判定を実行し(S134)、その判定結果に応じた態様で第2番組表を表示させる(S136)。
S136において、番組表表示部88は、複数の放送種別に亘る複数のチャンネルの番組情報を同一の第2番組表内に集約して表示する。また第2番組表において、視聴制限無しチャンネルの番組情報を示す文字列を黒色とする一方、視聴制限有りチャンネルの番組情報の文字色をグレー色にする。ただし、視聴制限有りチャンネルに含まれる無料番組については、その番組情報の文字色を黒色とする。第2番組表の表示を指示するユーザ操作が未検出であれば(S130のN)、S132〜S136をスキップする。
操作検出部44が第1番組表の表示を指示するユーザ操作を検出すると(S138のY)、番組表表示部88は、番組情報取得部60が複数のチューナーから収集した番組情報を番組情報保持部50から取得する(S140)。番組表表示部88は、番組表で表示すべき複数のチャンネルに対する視聴制限判定を実行し(S142)、その判定結果に応じた態様で第1番組表を表示させる(S144)。本実施の形態では、図23で示したように、放送番組を表示中の映像表示画面110に重畳させて第1番組表を表示させる。
S144において、番組表表示部88は、複数の放送種別に亘る複数のチャンネルについて、各チャンネルにおいて現在放送中の番組についての番組情報を同一の第1番組表内に集約して表示する。また第1番組表において、視聴制限無しチャンネルの番組情報については、その文字列を縦一列に並べて配置し、その文字色を黒とする。その一方、視聴制限無しチャンネルの番組情報については、その文字列を縦一列に並べて配置する点は同じだが、文字色をグレーとする。ただし、視聴制限無しチャンネルで無料番組が放送中であれば、その無料番組については文字色を黒とする。第1番組表の表示を指示するユーザ操作が未検出であれば(S138のN)、S140〜S144をスキップする。
第1番組表の表示中に(S146のY)、予め定められた待機時間が経過すると(S148のY)、番組表表示部88は、第1番組表における各番組に対する進行度インジケータ460の表示を更新する(S150)。待機時間が未経過であれば(S148のN)、S150をスキップする。操作検出部44がカーソル132の移動操作を検出すると(S152のY)、番組表表示部88は、第1番組表においてカーソル132を移動させ、表示対象のチャンネルを順次切り替える。それとともに、スクロール枠462内でスクロールバー470をスクロールさせて現在表示中のチャンネルの放送種別をユーザに提示する(S154)。カーソル132の移動操作が未検出であれば(S152のN)、S154をスキップし、第1番組表の表示中でなければ(S146のN)、S148以降をスキップする。
図25は、図24のS134およびS142の視聴制限判定処理を詳細に示すフローチャートである。視聴制限判定処理では、チャンネルループとして、番組表に番組情報を表示すべきチャンネルごとに以下のS160〜S166の処理を繰り返し、視聴制限無しチャンネルと視聴制限有りチャンネルのいずれであるかを判定する。
すなわち、番組表表示部88は、番組情報に設定されたチャンネル属性情報または予め保持されたチャンネル属性情報にしたがって、判定対象チャンネルが、ユーザの事前契約が必要な有料チャンネルか否かを判定する。判定対象チャンネルが有料チャンネルでないとき(S160のN)、判定対象チャンネルを視聴制限無しチャンネルであると判定する(S164)。また、有料チャンネルであって(S160のY)、いずれかのチューナーで契約済みのチャンネルであるときも(S162のY)、判定対象チャンネルを視聴制限無しチャンネルであると判定する(S164)。その一方、有料チャンネルであって(S160のY)、いずれのチューナーでも未契約のチャンネルであるとき(S162のN)、判定対象チャンネルを視聴制限無しチャンネルであると判定する(S166)。
本実施の形態の情報処理装置11によれば、番組表上で、視聴制限有りチャンネルの番組情報と視聴制限無しチャンネルの番組情報とを異なる態様で表示することにより、視聴可能な番組か、または視聴できない番組かをユーザに判別させやすくなる。これにより、ユーザが番組を視聴する操作を行って初めて、その番組が視聴できないことがわかる事態を抑制でき、ユーザの利便性を高めることができる。特に多チャンネル化が進展している状況では、多数のチャンネルそれぞれの視聴可否をユーザ自身で把握しておくことは困難であるが、各チャンネルの視聴可否を番組表へ反映することにより、ユーザの選局操作を支援することができる。
なお、本実施の形態の第1番組表および第2番組表は、ユーザのB−CASカードに保持されたID番号で特定されるユーザの視聴契約状況によって異なる態様で表示される。例えば、図18における各ユーザの番組視聴システム10ごとに視聴制限判定結果は異なり、その結果、各ユーザの番組視聴システム10ごとに第1番組表および第2番組表は適宜異なる態様で表示されることになる。
また情報処理装置11によれば、番組視聴時に選択的に使用する複数のチューナーの少なくとも1つにより視聴可能なチャンネルを視聴制限無しチャンネルと判定する。これにより、視聴可能なチャンネルが異なりうる複数のチューナーの組み合わせによる各チャンネルの視聴可否に即した番組表の表示ができる。特に情報処理装置11が通信網を介して多くのチューナーと接続された状況では、各チューナーにより視聴可能となる個々のチャンネルをユーザ自身で把握しておくことは困難であるが、複数のチューナーの組み合わせによる各チャンネルの視聴可否を番組表へ反映することにより、ユーザの選局操作を支援することができる。
また情報処理装置11によれば、視聴制限有りチャンネルであっても無料番組の情報は、視聴制限無しチャンネルの番組と同じ態様で表示させる。これにより、視聴制限有りチャンネルであっても視聴できる番組、例えば、有料放送チャンネルにおいて視聴者の加入促進のために放送される無料番組の存在をユーザに把握させやすくする。
また情報処理装置11によれば、複数の放送種別に亘る複数のチャンネルの番組情報を、画面の切替を伴わずに単一の番組表上に並べて表示させる。これにより、ユーザは番組内容を確認したいチャンネルの放送種別に応じた番組表の切り替え操作が不要になる。例えば、地上デジタル放送・BS放送・CS放送いずれの番組表を表示させるかの選択操作が不要になる。また、地上デジタル放送・BS放送・CS放送それぞれのチャンネルの放送内容を同一画面内でブラウズでき、例えば、カーソル操作により各番組の内容をシームレスに確認できる。
また情報処理装置11によれば、複数のチューナーから取得したEPGデータを、画面の切替を伴わずに1つの番組表に集約して表示させる。これにより、複数のチューナーを使用することにより実際にユーザが視聴可能なチャンネルの情報を単一のユーザインタフェースでユーザに提示でき、ユーザの利便性を高めることができる。
また情報処理装置11によれば、番組表におけるチャンネルの並び方向に対して垂直方向に番組情報の文字を並べて配置することにより、多数のチャンネルの番組情報を同時にディスプレイ14へ表示させることができる。多チャンネル化が進展している状況において、各チャンネルの表示領域を大きくすると、番組表全体の把握に時間を要してしまう。本実施の形態の表示態様によると、多くのチャンネルの番組情報を同時に表示させつつ、各チャンネルの番組情報を最大限に提示しやすくなる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下変形例を示す。
上記実施の形態では言及していないが、判定部449は、専用チューナー400および録画装置402(すなわち汎用チューナー)の使用状況に応じて、判定対象チャンネルが視聴制限無しチャンネルか、または視聴制限有りチャンネルかを判定してもよい。言い換えれば各チューナの現在の使用状況を確認して、現在利用することが制限されるチューナーの有無により、視聴制限無しチャンネルをさらに絞り込んでもよい。
具体的には、使用状況として、各チューナーが録画で使用中か否か、および、他のDLNAクライアントが使用中か否か(言い換えればDLNAクライアントに対するセッション数の制限)を、視聴制限判定に反映させてもよい。そして、現在視聴可能なチャンネルを視聴制限無しチャンネルと判定し、他のチャンネル(例えばチューナーが他の用途で使用中のため現在視聴できないチャンネル)を視聴制限有りチャンネルと判定してもよい。
ここで、専用チューナー400と録画装置402はいずれもシングルチューナーであるため、録画で使用中の場合は、視聴可能チャンネルは、録画対象番組の放送チャンネルに制限される。したがって判定部は、専用チューナー400および録画装置402について録画で使用中か否かを確認する。例えば専用チューナー400については、録画情報保持部52の録画情報に含まれる録画予約済みの時間帯に現在時刻が含まれるか否かを確認してもよい。また録画装置402については、ステータス情報に含まれる録画予約済みの時間帯に現在時刻が含まれるか否かを確認してもよい。
専用チューナー400および録画装置402が録画で使用中でなければ、判定部449は、実施の形態と同様に、機器情報が示す視聴可能チャンネルにしたがって、判定対象チャンネルに対する視聴制限判定を実行する。その一方、専用チューナー400または録画装置402が録画で使用中の場合、判定部449は、録画で使用中のチューナーにおける視聴可能なチャンネルを録画対象番組の放送チャンネルだけとして、判定対象チャンネルに対する視聴制限判定を実行する。すなわち、各チューナーでの視聴可能チャンネルの母数を絞り込んだ上で視聴制限判定を実行する。
また判定部449は、録画装置402から取得されたステータス情報にしたがって、録画装置402が設定済みのセッション数とセッション種別を特定し、録画装置402が、新たなDLNAクライアントに対して放送番組の視聴セッションを許可するか否かを確認する。録画装置402との視聴セッションを確立できる場合、判定部449は、実施の形態と同様に、機器情報が示す視聴可能チャンネルにしたがって、判定対象チャンネルに対する視聴制限判定を実行する。その一方、録画装置402との視聴セッションを確立できない場合、判定部449は、その録画装置402で視聴可能なチャンネルがないものとして、判定対象チャンネルに対する視聴制限判定を実行する。
この変形例によると、各チャンネルが、視聴制限有りチャンネルと視聴制限無しチャンネルのいずれであるかを一層厳密に判定して、チューナーの使用状況を反映した番組表を提示できる。したがって、番組表において視聴可能であると示した番組が、実際には視聴できないという事態の発生を抑制できる。
さらなる変形例として、番組表表示部88は、実施の形態の番組表と、チューナーの使用状況を反映した番組表とを、所定のユーザ操作により切り替えて表示させてもよい。実施の形態の番組表は、原則としてユーザが視聴可能な番組を視聴制限無しチャンネルとして提示するものであり、その一方、チューナーの使用状況を反映した番組表は、現在時点においてユーザが実際に視聴可能な番組を視聴制限無しチャンネルとして提示するものである。そのため、異なる基準による2つの番組表をユーザによる選択に応じて表示させることで、ユーザの利便性を高めることができる。
また上記実施の形態では、第1番組表表示部92および第2番組表表示部94は、視聴制限無しチャンネルの番組情報の文字色を黒とし、視聴制限有りチャンネルの番組情報の文字色をグレーとして表示態様を異ならせることとした。変形例としては、視聴制限有りチャンネルの番組情報(無料番組を除く)の表示領域をグレーアウトさせてもよい。また、視聴制限有りチャンネルの番組情報(無料番組を除く)を、視聴制限無しチャンネルの番組情報よりも低画質で表示させてもよい。例えば、視聴制限有りチャンネルの番組情報の表示領域をローパスフィルタ(ガウシアンフィルタ等)により、ぼかした態様で表示させてもよい。
また上記実施の形態では、第1番組表表示部92は映像表示画面110の下部に第1番組表116を重畳表示させることとしたが、映像表示画面110の左側方や右側方に第1番組表116を重畳表示させてもよいことはもちろんである。この場合、チャンネルの並び方向は縦方向であってもよく、番組情報の文字列は横方向に並べられてもよい。
また上記実施の形態では言及していないが、第1番組表表示部92と同様に、第2番組表表示部94は、第2番組表にスクロール枠462とスクロールバー470を表示させてもよいことはもちろんである。
また前提技術で示したように、第2番組表表示部94は、ユーザの操作に応じて、第2番組表における各チャンネルの表示領域(以下、「チャンネル枠」とも呼ぶ。)の幅を拡大または縮小させる。ここで第2番組表表示部94は、視聴者の操作に応じて各チャンネル枠の幅を縮小させる場合に、実施の形態の第1番組表116と同様に、横軸を30チャンネル程度に多チャンネル化した第2番組表を表示させてもよい。第2番組表表示部94は、チャンネル枠の幅が所定値未満である第2番組表への切り替え要求をユーザから受け付けた場合に、各チャンネル枠における番組情報を、それまでの横方向表示から縦方向表示へ切り替えて表示させてもよい。
同様に、第1番組表表示部92は、ユーザの操作に応じて、第1番組表におけるチャンネル枠(すなわち番組枠118)幅を拡大または縮小させてもよい。例えば、図23の第1番組表116の表示中に拡大操作を受け付けると、図9で示すチャンネル枠へ拡大した第1番組表116を表示させてもよい。また図9で示す第1番組表116の表示中に縮小操作を受け付けると、図23の第1番組表116を表示させてもよい。第1番組表表示部92は、チャンネル枠の幅が所定値未満である第1番組表への切り替え要求をユーザから受け付けた場合に、各チャンネル枠における番組情報を、それまでの横方向表示から縦方向表示へ切り替えて表示させてもよい。なお、図9の第1番組表116においてもスクロール枠462およびスクロールバー470を表示させてもよいことはもちろんである。
上述した前提技術、実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、前提技術、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。