JP5386167B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体を具備する、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の体液吸収物品用の吸収体に関するものであり、更に詳しくは、筋状に形成された粘着剤を介して吸水性ポリマーを固定した吸収体に関する。
従来、生理用ナプキン、紙おむつ等吸収性物品の吸収体は、主に綿状パルプ、吸収紙及び吸水性ポリマーから構成されている。中でも吸水性ポリマーは、吸収容量が大きいこと及び液をゲル状に固めて一旦吸収した液を二度と外へ漏らさないという特性を持つことから、現在では、殆どの吸収性物品に用いられている。
吸水性ポリマーの撒布方法としては、吸水性ポリマーを吸収層の全域に均一に撒布したもの、あるいは吸収層の全域に均一に混合したもの、さらに撒布形状が模様状(長手方向に吸水性ポリマーの存在しない区域と、この区域の両側に吸水性ポリマーの存在する区域が配置されている)となったものが知られている(特許文献1参照)。
また、吸水性ポリマーは、その形状が粉末状である為、吸水性ポリマーが脱落(吸水性ポリマーが吸収物品から漏れでてくる)しやすいという技術的課題がある。吸水性ポリマーの脱落に関しては、吸収性を含めた製品性能上の致命的な問題となりうるため、吸水性ポリマーの脱落防止(固定化)を目的とした種々の先行技術が提案されており、特に粘着剤を用いて吸水性ポリマーを固定する技術があることが知られている(特許文献2参照)。
特開平10―14977号公報 特開平5−38350号公報
従来の、吸水性ポリマーが吸収体の全域にわたって均一に撒布されている技術においては、体液が排泄されると、排泄された位置で最初に吸水性ポリマーは体液を吸収して膨潤し、そこでの吸収性能が低下する恐れがあった。その結果排泄された体液の漏れと肌への液戻りが起こり易いといった問題があった。
従って、本発明の目的は、上記の従来の吸収体の問題点を解決し、吸収性能の改善された吸収体を提供することにある。
本発明は、肌当接面側に吸水性又は液透過性の第1層、非肌当接面側に第2層を有する縦長の吸収体であって、前記第1層は、吸水性ポリマーを有さないか又は第2層よりも少量の吸水性ポリマーを有しており、前記第2層は、前記第1層の非肌当接面側の面に粘着剤及び該粘着剤を介して固定された吸水性ポリマーを有しており、前記第2層の粘着剤は、吸収体の体液排泄位置の吸収体長手方向の前後及び左右両側に、それぞれ多重の筋状粘着部が形成されるように塗布されており、前記吸水性ポリマーは、該筋状粘着部に沿って筋状に固定されている、吸収性物品用の吸収体を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の吸収体によれば、体液の吸収速度や繰り返し吸収性能が向上される。
本発明の第1〜第4実施形態の吸収体1(1A〜1D)は、図1〜図4に示すように、何れも、肌当接面側に第1層2、非肌当接面側に第2層3を有する吸収体である。
第1、第3及び第4実施形態の吸収体1A,1C,1Dにおける第1層2には、吸水性ポリマー32が配されていない。第2実施形態の吸収体1Bにおける第1層2には、第2層3よりも少量の吸水性ポリマー32が配されている。即ち、吸収体1Bにおける第1層2には、吸水性ポリマー32が配されているが、第1層2中に含まれる吸水性ポリマー32の総重量は、第2層3を形成する吸水性ポリマー32の総重量よりも少ない量である。
第1〜第4実施形態の吸収体1A〜1Dにおける第2層3は、図1〜図4に示すように、第1層2の非肌当接面側の面に塗布された粘着剤31及び該粘着剤31を介して固定された吸水性ポリマー32を有している。
第1〜第4実施形態の吸収体1A〜1Dにおける第2層3の粘着剤31は、吸収体の体液排泄位置11の吸収体長手方向(図中X方向)の前後及び左右両側に、それぞれ多重の筋状粘着部が形成されるように塗布されている。
より具体的には、第1及び第2実施形態の吸収体1A,1Bにおける第2層3の粘着剤31は、吸収体の体液排泄位置11の吸収体長手方向(図中X方向)の前後及び左右両側に、それぞれ多重の筋状粘着部F,B,R,Lが形成されるように塗布されており、前後の筋状粘着部F,Bは、吸収体長手方向の前後に、それぞれ概ね幅方向に延びて形成されており、左右の筋状粘着部R,Lは、吸収体長手方向の左右両側に、それぞれ概ね長手方向に延びて形成されている。
第3及び第4実施形態の吸収体1C,1Dにおける第2層3の粘着剤31は、図3,図4に示すように、吸収体の体液排泄位置11の吸収体長手方向(図中X方向)の前側の左右両側及び後側の左右両側に、それぞれ多重の筋状粘着部FR,FL,BR,BLが形成されるように塗布されている。多重の筋状粘着部FL,BRは、それぞれ、図3,図4に示すように、右に傾斜して延びて形成されており、多重の筋状粘着部FR,BLは、それぞれ、左に傾斜して延びて形成されている。多重の筋状粘着部FL,FR,BL,BRは、図3,図4に示すように、全体視して、中心を共通にする相似形の3つのひし形を形成するように配されている。
図1、図2に示す吸収体1A〜1Bにおいては、筋状粘着部F,B及び筋状粘着部R,Lは、互いに連結されて環状をなしている。筋状粘着部F,B,R,Lは、それぞれ、筋状に塗布された3本の粘着剤からなり、その3本の粘着剤それぞれに吸水性ポリマー32が固定されている。
第1〜第4実施形態の吸収体1A〜1Dにおける第2層3は、それぞれ、第1層2の非肌当接面側の面に、適度な粘着力を有する粘着剤31を適度な密度で筋状に塗布した後、この粘着剤の上に吸水性ポリマー32を撒布することによって得られる。
特に好ましい方法としては、粘着剤31が筋状に塗布された、第1層2の非肌当接面側の面上に、吸水性ポリマー32に吸水性ポリマー32を撒布した後、粘着剤31上に散布されずに固定されなかった吸水性ポリマー32を除去する方法が挙げられる。粘着剤31上に固定されなかった吸水性ポリマー32を除去する方法は、吸水性ポリマー32の散布面を下方に向けて固定されなかった吸水性ポリマー32を落下させる方法(下方に向けた状態で振動させても良い)、吸引手段により吸引して除去する方法、これらを組み合わせた方法等が挙げられる。
上述した実施形態の吸収体1A〜1Dを、吸収性物品の吸収体として使用した際の作用効果について説明する。本実施形態の吸収体1A〜1Dにおいては、図1〜図5に示すように、吸収体の長手方向及び幅方向の略中央部が、着用者の液排泄部(膣口等)に対向配置される体液排泄位置11となっており、該吸収体1A〜1Dの体液排泄位置11における第1層2の非肌当接面側の面には、粘着剤31が塗布されていない。換言すれば、吸収体1A〜1Cそれぞれの体液排泄位置11には、第2層の粘着剤31が存在しておらず、それによって固定される吸水性ポリマー32も存在していない。
このように、体液排泄位置11に吸水性ポリマー32が少なくなされており、排泄された位置で、吸水性ポリマー32は体液を吸収してゲル状とならず、継続して体液を受け入れることができる。そして、吸収体1A〜1D内に取り込まれた液は、吸水性ポリマー32に吸収されて安定に保持される。
また、図1〜4に示すように、吸水性ポリマー32が体液排泄位置11を除く部位において、複数の筋状に塗布された粘着剤によって固定されており、体液排泄位置11における吸水性ポリマー32のゲルブロッキングによる吸収阻害を起こし難くされている。特に薄型吸収体において、吸収阻害による拡散阻害を起こさず排泄部中央から体液を拡散させることができる。
本発明において、第1層はその使用用途(使用目的)によって様々な素材を選択することができる。例えば、吸収層として活用する場合には、パルプ繊維単独、又はパルプ繊維に熱融着繊維、高吸収性ポリマー等の材料を混合したもの、または嵩高で柔らかい不織布等のシート状のものを単独又は複合して用いることができる。
本発明に用いる吸水性ポリマー32としては、従来の吸収性物品に用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系が挙げられる。すなわち、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−メタクル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物、ポリビニールアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物等である。
また、吸水性ポリマー32の撒布量は、筋状粘着剤部に対して10g/m2〜150g/m2であることが好ましい。10g/m2より少ないと充分な吸収効果が得られず、また150g/m2より多いと吸水性ポリマー32の層が厚くなりすぎ、吸水性ポリマー32の膨潤時のゲルブロッキングによる吸収不良を起こしたり、粘着剤で固定しきれない吸水性ポリマー32が漏れ出してしまう危険性がある。尚、筋状部分に固定された吸水性ポリマー32が均一に分散された場合、5〜100g/m2に相当する。
次に、上記吸水性ポリマー32を固着させる粘着剤について説明する。
本発明における粘着剤は、製造時においては、吸水性ポリマー32のパターンを形成する為、適度の粘着性を有し、吸水性ポリマー32を固着させておく役割を果たすが、液吸収時においては、液の吸収を阻害することなく、吸水性ポリマー32を液で十分に濡らし、かつ吸水性ポリマー32の膨潤時においては、吸水性ポリマー32の膨潤を阻害しないよう、固着が解き放たれる必要がある。上記のような機能を発現させる為には、まず、吸水性ポリマー32の膨潤圧によって吸水性ポリマー32と吸収素材との間の粘着剤による固着が解き放たれる必要がり、適度な引きはがし粘着力の設計が重要となる。このような特性を得る為には、粘着剤は、180°引きはがし粘着力(JISC2107)が500g以上4000g以下であることが好ましい。また、吸収素材の持つ濡れ性及び拡散性を損なわずに吸水性ポリマー32を固定する為には、粘着剤を吸収素材に面状に塗布するのではなく、筋状に塗布することが必要であり、又、その場合、粘着剤の占有面積率が10%以上70%以下の範囲で適度に密に詰まった状態で塗布することが吸水性ポリマー32の性能を最大限に引き出していく上で肝要である。
なお、粘着剤から解き放たれた吸水性ポリマー32は、膨潤によって形状が大きく(粒状では径が大きく、繊維状では繊維が太く)なっているため、粘着剤から解き放たれた状態であっても移動がおこりにくく、吸収性物品の外面に飛び出し難くされている。吸水性ポリマー32は、吸収性の観点から粒状が好ましく、移動が起こり難い観点からは繊維状が好ましいが、いずれの場合においても吸収性物品の外面への飛び出しをより防止するために、第2層の非肌当接面側に吸収性のシート状物を配することが好ましい。
上記の範囲の物性を有する具体的な粘着剤としては、アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル、アクリル酸エステル共重合体、エチレンオレフィン共重合体、エチレンブタジエン共重合体、石油系粘着樹脂等、種々の粘着剤等が使用可能であり、特にホットメルト粘着剤が好ましい。ホットメルト粘着剤としては、上記の物性を満たすものが好ましいが、特に制限を受けるものではない。
粘着剤の塗布方法としては、スプレー塗布等、一般的な粘着剤塗布方法が可能ではあるが、複雑な筋状パターンで塗布する場合には、特開2008−200169号公報で提案されている技術を用いることが望ましい。粘着剤の塗布量は、塗布方法によって異なるが、例えば、粘着剤として、ホットメルト粘着剤を使用し、塗布した場合には、1g/m2〜200g/m2の塗布量が最適である。粘着剤を筋状に塗布する場合の塗布態様について更に説明する。
粘着剤の好ましい塗布パターンとしては、図5に示すように、吸収体中央部に吸水性ポリマー32を配置しないよう、筋状・同心円状に配置したものが挙げられる。その他塗布パターンとしては、列状に配置したものや格子状に配置したものが挙げられる。
粘着剤を筋状に塗布する場合の線の幅は0.03〜10mmが好ましく、0.05〜5mmがより好ましく、且つ各線間の非塗布部の幅は0.05〜10mmとするのが好ましい。また、粘着剤の塗布部の好ましい占有面積は、前述の通り10%〜70%であり、好ましくは15〜65%、より好ましくは20〜60%である。また、粘着剤の塗布部と非塗布部が適当に存在するように配置されていることが好ましい。
このように形成されることで、吸水性ポリマー32の固定による吸収性の向上だけでなく、粘着剤による液拡散抑制と留められた液が吸水性ポリマー32へ移行し易くできる。また、シート部材に粘着剤を塗布した場合には、より液の抑止効果が得易い。
本発明の吸収体は、第1層が、シート状部材24を含んでいることが好ましい。第1,第4実施形態の吸収体1A,1Dには、図1,図4に示すように、第1層2がシート状部材24を含んでいる態様を示す。第1,第4実施形態の吸収体の第1層2は、図1,図4に示す吸収体1A,1Dに示すように、パルプ層からなる上層23と、該上層23に隣接して配置されたシート状部材24とから形成されている。この他に、第1層2がシート状部材24を含んでいる態様としては、第1層2が、シート状部材24からなる態様等が挙げられる。なお、シート状部材24のみにより第1層2が形成される形態においては、シート状部材24によるドライ時/湿潤時によるよれ難さや、体の形状・動きへの追従性、さらに、吸収性物品加工時に加わる加圧力によって吸水性ポリマー32から粘着剤が露出しバックシートへの固定性が得られやすい。
本発明の吸収体1の第1層2に用いるシート状部材24には、合成繊維等からなる不織布(乾式/湿式)、パルプ、レーヨン、コットン、麻等の親水性繊維等からなる不織布、紙等のシート状物が使用可能である。また、シート状部材24を用いることで、生産の際に粘着剤の塗布及び吸水性ポリマー32の撒布を容易にすることができ、粘着剤を介して固定されている吸水性ポリマー32以外(すなわち第2層の吸水性ポリマー32以外)を取り除き易くなる。また、シート状部材24に嵩のあるエアスルー不織布を使用した場合は、生産時に吸水性ポリマー32の飛散を防ぎやすくできる。
次に、本発明の吸収体の好ましい製造方法について説明する。
本発明の吸収体1は、例えば以下に示す製造工程により製造することができる。
製造装置を作動させると、パルプ積繊機・粘着剤塗布装置によって、積繊されたパルプの所定の位置にホットメルト粘着剤等の粘着剤が所望のパターンに塗布される。そして、ポリマー撒布装置によって吸収体全域へ均一にポリマーが撒布される。その後、全体へ均一に撒布されたポリマーに対して、粘着剤塗布部以外に撒布された吸水性ポリマーを取り除く工程(ポリマーが脱落し易い状態に置く、あるいは吸引等によってポリマーを取り除く)を間に入れることで、実質的に粘着剤塗布部にのみポリマーが存在する状態を形成することができる。
本発明の吸収体1は、主に吸収性物品に用いられる。吸収性物品は、肌当接面側にトップシートと、非肌当接面側にバックシートと、これらシートの間に配置される筋状に形成された粘着剤を介して吸水性ポリマーを固定した吸収体とを含み、形成される。吸収体1の第2層3の粘着材は、吸収性物品の非肌当接面側に配されたバックシートに塗布されていてもよい。吸収性物品としては、吸収体1を具備する、生理用ナプキン、使い捨ておむつ、失禁パッド等の体液吸収物品に関する。
以上、本発明をその好ましい実施態様に基づき説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、適宜に変更可能である。
本発明においては、第1層を吸収保持性の少ないシート材料から構成することも可能である。このような構成としては、第1層に開口フィルムや不織布を使用することができ、第2層の下部に吸収保持性のパルプ層等を配することで、表面における拡散抑制・液通過性と第2層下部による液保持性に加え、第2層に固定されている吸水性ポリマー32による素早い吸収保持性による低液戻り・低表面液残り効果を発現させることができる。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と比較しながら詳細に説明する。下記表1は、後述する実施例又は比較例で得られた吸収体について、それぞれ下記の(試験の内容)に示す試験をした結果を示すものである。
Figure 0005386167
(試験の内容)
(1)液戻り量の測定
70mm×200mmに切り出した吸収体に疑似血液10gを注入し、1分間放置する。その後、濾紙(アドバンテック東洋株式会社 FILTER PAPER 直径70mmの円形状のもの)を10枚重ね、50g/m2の加重を加えて1分間放置した時、濾紙上に液戻りした量を測定する。
液戻り量=(加圧後の濾紙の重量)−(加圧前(初期)の濾紙の重量)
(2)吸収速度の測定
70mm×200mmに切り出した吸収体に疑似血液3gを注入する。その時、目視にて、疑似血液が注入されてから吸収体へ入り込んだ状態になるまでの時間を測定する。さらに1分後、疑似血液を3g注入し、再び吸収時間を測定する。
一回目(秒):1.7以下を○、1.7〜2.0を△、2.0以上を×
二回目(秒):3.8以下を○、3.8〜4.5を△、4.5以上を×
〔実施例1〕
パルプ繊維を、積繊機の積繊ドラムの周面上に16g/m2の紙を通して吸引堆積させ、紙と坪量300g/m2のパルプ繊維の積繊体を得た。
一方、16g/m2の紙に面積率20%で30g/m2で筋状の粘着剤を塗布し、吸水性ポリマー〔日本触媒製 アクアリックCA W151(アクリル酸重合物 ナトリウム塩)〕を落下させて固定した。粘着剤の塗布パターンは、図5(f)に示すパターンとし、筋状幅は3mmであった。筋上部以外の部位の吸水性ポリマーを固定面を反転させることによって脱落させ、粘着剤によって固定された吸水性ポリマーは0.12gであり、筋状粘着剤部分に40g/m2に相当する吸収性ポリマーが固定された。
次いで、紙とパルプの積繊体のパルプ面と紙の非塗工面を合わせ、本発明の吸収体1を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして紙と坪量300g/m2のパルプ繊維の積繊体を得た。この積繊体に図2に示す図と同様、両側部分に20g/m2の吸水性ポリマー〔日本触媒製 アクアリックCA W151(アクリル酸重合物 ナトリウム塩)〕を片側幅20mmで撒布し、ついで実施例1で用いたものと同様の面積率20%で30g/m2で筋状の粘着剤を塗布し、40g/m2の吸水性ポリマーを固定させた16g/m2の紙と実施例1と同様に重ね合わせて、本発明の吸収体2とした。
〔実施例3〕
実施例1と同様にして、紙と坪量300g/m2のパルプ繊維の積繊体を得た。この積繊体に図3に示す図と同様、面積率20%で150g/m2で筋状の粘着剤を塗布し、40g/m2の吸水性ポリマーを固定させて、本発明の吸収体3とした。
〔実施例4〕
実施例1と同様にして紙と坪量300g/m2のパルプ繊維の積繊体を得た。一方、25g/m2の不織布に面積率20%で150g/m2で筋状の粘着剤を塗布し、40g/m2の吸水性ポリマーを落下させて固定した。粘着剤の塗布パターンは、図4に示す図と同様のパターンとした。次いで、紙とパルプの積繊体のパルプ面と不織布の非塗工面を合わせ、本発明の吸収体4を得た。
取り除いた吸水性ポリマーの割合は、均一散布に要する吸水性ポリマーの重量より、粘着剤により固定される面積に相当する固定されている吸水性ポリマーの重量の差分を求め、この差分に対する取り除いた吸水性ポリマーの重量より百分率を計測して求める。
〔比較例1〕
上述した実施例1において、粘着剤を使わずに、吸水性ポリマーを吸収体へ均一に、撒布坪量40g/m2で撒布し、比較例1の吸収体を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、最も中央側に位置する環状の接着剤塗布部の内側全域にも、粘着剤を30g/m2で塗布した以外は、実施例1と同様にして比較例2の吸収体を得た。
そして、実施例及び比較例で得られた各吸収体について、上述した方法により、吸収速度及び液戻り量についての試験を行い、それらの結果を前記表1に示した。表1に示す結果から明らかなように、本発明の吸収体は、繰り返し吸収に優れ、且つ吸水性ポリマーの吸収特性を最大限に発揮させることが可能である。
表1の結果から、本発明品は、吸収がすみやかで、吸収時間の改良が見られるとともに、第1層(上層)には吸収ポリマーを含まないため、液戻り性の劣化が実験前は懸念されたが、そのようなことはなく、従来の一般的な吸収体レベルの液戻り性能を維持することがわかった。
本発明の第1実施形態の吸収体を示す図で、(a)は体液排泄位置付近で切断した斜視図、(b)は幅方向に沿う断面図、(c)は第2層の粘着剤の塗布パターン及び該粘着剤に固定された吸水性ポリマーの配置パターンを示す図である。 本発明の第2実施形態の吸収体を示す図で、(a)は体液排泄位置付近で切断した斜視図、(b)は幅方向に沿う断面図、(c)は第2層の粘着剤の塗布パターン及び該粘着剤に固定された吸水性ポリマーの配置パターンを示す図である。 本発明の第3実施形態の吸収体を示す図で、(a)は幅方向に沿う断面図、(b)は第2層の粘着剤の塗布パターン及び該粘着剤に固定された吸水性ポリマーの配置パターンを示す図である。 本発明の第4実施形態の吸収体を示す図で、(a)は幅方向に沿う断面図、(b)は第2層の粘着剤の塗布パターン及び該粘着剤に固定された吸水性ポリマーの配置パターンを示す図である。 図5は、本発明の更に他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1A〜1D 吸収体
2 第1層
3 第2層
31 粘着剤
32 吸水性ポリマー

Claims (2)

  1. 吸収性物品の肌当接面側に配されたトップシートと、吸収性物品の非肌当接面側に配されたバックシートと、これらシートの間に配置された吸収体とを含む吸収性物品であって、
    前記吸収体は、肌当接面側に吸水性又は液透過性の第1層を有し、非肌当接面側に第2層を有する縦長の吸収体であり、
    前記第1層は、パルプ繊維を含む一方、吸水性ポリマーを有さないか又は第2層よりも少量の吸水性ポリマーを有しており、前記第2層は、前記第1層の非肌当接面側の面に粘着剤及び該粘着剤を介して固定された吸水性ポリマーを有しており、
    前記第2層の粘着剤は、吸収体の体液排泄位置の吸収体長手方向の前後及び左右両側に、それぞれ多重の筋状粘着部が形成されるように塗布されており、
    前記吸水性ポリマーは、多重に形成された個々の筋状粘着部に沿って筋状に固定されており、
    前記吸収体の体液排泄位置に位置する、前記吸収体の長手方向及び幅方向の略中央部には、前記第2層の粘着剤、及び吸水性ポリマーが存在しておらず、
    前記第2層の粘着剤は、前記第1層の非肌当接面側の面に塗布された塗布部の専有面積が10〜70%であり、
    前記第2層が、前記吸収体の最下層を形成している吸収性物品
  2. 前記第1層は、シート状部材を含んでなり、前記第2層の粘着剤が、該シート状部材に塗布されている、請求項1記載の吸収性物品
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