JP5385895B2 - キナーゼ阻害剤として有用なチアゾリル化合物 - Google Patents

キナーゼ阻害剤として有用なチアゾリル化合物 Download PDF

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Description

本発明は、抗癌剤として有用な新規チアゾリル化合物に関する。本発明はまた、該化合物を含む医薬組成物、並びに増殖性疾患および他の疾患(特に、いくつかの種類の癌)の治療に該化合物を用いる方法にも関する。
本発明は、チロシンキナーゼ酵素を阻害するチアゾリル化合物、チロシンキナーゼ阻害化合物を含む組成物、およびチロシンキナーゼ活性の過剰発現または発現上昇(up regulation)を特徴とする疾患(例えば、癌、糖尿病、再狭窄、動脈硬化症、乾癬、アルツハイマー病、血管形成疾患および免疫不全)[Powis, G.; Workman P. Signaling Targets For The Development of Cancer Drugs. Anti-Cancer Drug Design (1994), 9: 263-277; Merenmies, J.; Parada, L. F.; Henkemeyer, M. Receptor Tyrosine Kinase Signaling in Vascular Development. Cell Growth Differ (1997) 8: 3-10; Shawver, L. K.; Lipsosn, K. E.; Fong, T. A. T.; McMahon, G.; Plowman, G. D.; Strawn, L. M. Receptor Tyrosine Kinases As Targets For Inhibition of Angiogenesis. Drug Discovery Today (1997) 2: 50-63;これらは全て本明細書で引用により援用されている]を治療するためのチロシンキナーゼ酵素阻害剤の使用方法に関する。
チロシンキナーゼは、いくつかの細胞機能に関するシグナル伝達(例えば、細胞増殖、発癌、アポトーシス、および細胞分化)において重要な役割を果たす。これらの酵素の阻害剤は、これらの酵素によって起こる増殖性疾患の治療または予防において有用である。恒常的な分裂促進性の情報伝達をもたらす、受容体タンパク質チロシンキナーゼの過剰発現または活性化が、ヒト悪性腫瘍の増大する重要な要因であるということは確かな疫学的証拠によって示されている。これらのプロセスに係わっているチロシンキナーゼには、Abl、CDK、EGF、EMT、FGF、FAK、Flk−1/KDR、Flt−3、GSK−3、GSKβ−3、HER−2、IGF−1R、IR、Jak2、LCK、MET、PDGF、Src、Tie−2、TrkA、TrkBおよびVEGFが含まれる。したがって、チロシンキナーゼ酵素を制御するか、または阻害するために用いることのできる新規な化合物を研究する目下の必要性が存在する。
一またはそれ以上の下記のカテゴリー(これらは一例として与えられているのであって、限定をするためではない)において、有利な、そして改善された特性を有する化合物を見出すことも望まれ、また好まれる。
(a)薬物動態的性質(経口バイオアベイラビリティーを含む);
(b)医薬的性質;
(c)必要な投与量;
(d)血中濃度の最高最低間の特徴(peak-to-trough characteristics)を低下させる要素;
(e)受容体で実薬(active drug)の濃度を増加させる要素;
(f)臨床的な薬物相互作用の易罹病性(liability)を減少させる要素;
(g)有害な副作用の可能性を低下させる要素;並びに
(h)製造コストまたは実現可能性を改善する要素。
(発明の概要)
本発明は、チロシンキナーゼ酵素阻害剤として有用な、式Iの化合物(それの立体異性体、互変異性体および医薬的に許容される塩を含む)を提供する。
本発明はまた、医薬的に許容される担体、および一またはそれ以上の本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。本発明はまた、式Iの化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の治療上の有効量、および適宜一またはそれ以上の他の抗癌剤または治療を、治療が必要な患者に投与することを特徴とする、一またはそれ以上のチロシンキナーゼ阻害剤に関連する症状の治療方法を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩を用いる、癌の治療方法を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の、治療における使用を提供する。本発明はまた、本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の、増殖性疾患治療(例えば、癌)のための薬物製造における使用を提供する。
これらおよび本発明の他の特徴は、本開示が続く限り、拡張した形で記載される。
(発明の詳細な説明)
本発明は、抗癌剤として有用な新規チアゾリル化合物、そのような新規化合物を用いる医薬組成物およびそのような化合物を用いる方法を提供する。
本発明に従って、式I:
Figure 0005385895
(I)
[式中、
HETは、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリル基であり;
Aは、シクロアルキルまたはヘテロサイクリル基であり;
1、R2およびR3は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アミノ、置換アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、ウレイド、シアノ、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、二置換アミノ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、置換カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニルおよびアルキルカルボニルからなる群から選択され、あるいは
1とR2またはR2とR3は一緒になって、適宜置換された炭素環またはヘテロ環を形成してもよく;
4は、水素、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、シアノまたはハロゲンであり;
6およびR7は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体が開示される。
本発明の別の態様において、式II:
Figure 0005385895
(II)
[式中、
Aは、シクロアルキルまたはヘテロサイクリル基であり;
1、R2およびR3は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヒドロキシ,ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アミノ、置換アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、ウレイド、シアノ、スルホンアミド、置換スルホンアミド、アルキルスルホン、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、二置換アミノ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、置換カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルキルカルボニルからなる群から選択され、あるいは
1とR2またはR2とR3は一緒になって、適宜置換された炭素環またはへテロ環を形成してもよく;
4は、水素、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、シアノまたはハロゲンであり;
6およびR7は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体が開示される。
本発明の別の態様において、式III:
Figure 0005385895
(III)
[式中、
1、R2およびR3は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アミノ、置換アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、ウレイド、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、置換カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルキルカルボニルからなる群から選択され、あるいは
1とR2またはR2とR3は一緒になって、適宜置換された炭素環またはヘテロ環を形成してもよく;
4は、水素、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、シアノまたはハロゲンであり;
6およびR7は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体が開示される。
本発明の別の態様において、式IV:
Figure 0005385895
(IV)
[式中、
6およびR7は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体が開示される。
本発明の代表的なR6には、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロサイクリルおよび−CO置換ヘテロサイクリルが含まれる。
本発明の代表的な化合物には、以下:
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
N−((1−(2−(ジメチルアミノ)アセチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−(メチルスルホニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(5−((メチルアミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
(3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピリジン−2−イル)(イソインドリン−2−イル)メタノン、
N−((4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
N−((4−シクロヘキシル−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド、
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸メチル、および
(S)−3−アミノ−4−(4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−イル)−4−オキソブタン酸、あるいは
その医薬的に許容される塩が含まれる。
別の態様において本発明は、医薬的に許容される担体、および一またはそれ以上の本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
別の態様において本発明は、医薬的に許容される担体、および一またはそれ以上の本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の治療上の有効量を含む医薬組成物を提供する。
別の態様において本発明は、一またはそれ以上の本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の治療上の有効量を、治療が必要な患者に投与することを特徴とする、タンパク質キナーゼ関連疾患の治療方法を提供する。
別の態様において本発明は、一またはそれ以上の本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の治療上の有効量を、治療が必要な患者に投与することを特徴とする、チロシンキナーゼ関連疾患の治療方法を提供する。
別の態様において、タンパク質キナーゼ関連疾患は、前立腺癌、膵管腺癌、乳癌、結腸癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、甲状腺癌、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、髄芽腫、メラノーマ、多発性骨髄腫または急性骨髄性白血病(AML)からなる群より選択される。
別の態様において本発明は、本発明の化合物、あるいはそれの立体異性体、互変異性体または医薬的に許容される塩の、タンパク質キナーゼ関連疾患を治療する有効量を投与することを特徴とする、タンパク質キナーゼ関連疾患の治療が必要な患者の治療方法を提供する。
別の態様において本発明は、一またはそれ以上の付加的な抗癌剤または治療(例えば、放射線療法)をさらに含む、医薬組成物を提供する。
別の態様において本発明は、治療における使用のための、本発明の化合物を提供する。
別の態様において本発明は、タンパク質キナーゼ関連疾患治療のために治療において使用するための、本発明の化合物を提供する。
別の態様において本発明は、チロシンキナーゼ関連疾患治療のための治療において使用するための、本発明の化合物を提供する。
別の態様において本発明はまた、タンパク質キナーゼ関連疾患治療のための薬物製造における、本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様において本発明はまた、チロシンキナーゼ関連疾患治療のための薬物製造における、本発明の化合物の使用を提供する。
別の態様において本発明は、本発明の化合物の併用剤(combined preparation)および付加的な治療薬の、治療における同時、分割または連続使用を提供する。
別の態様において本発明は、本発明の化合物の併用剤および付加的な治療薬の、タンパク質キナーゼ関連疾患治療における同時、分割または連続使用を提供する。
本発明は、それの精神または本質的な特質から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。本発明には、本明細書で記載される本発明の好ましい態様のあらゆる組み合わせが包含される。本発明のあらゆる態様は、他の態様または付加的な、より好ましい態様を説明するための態様と併用され得ることが理解される。好ましい態様の各要素は、それぞれの独立した好ましい態様であることも理解される。さらには、ある態様のいずれの要素も、付加的な態様を説明するためのいずれの態様のあらゆる他の要素と組み合わさることが意図される。
以下は、本明細書の中で用いられ得る用語の定義である。特にことわりが無ければ、本明細書の中で基または用語に関して提供される最初の定義は、本明細書にわたり単独でまたは別の基の一部として、その基または用語に適用する。
本明細書で用いる用語「置換された」は、指定された原子上のいずれかの水素の一以上が、示された基からの選択肢に置き換わることを意味するが、指定された原子が通常の原子価を上回らず、および置換が安定な化合物をもたらすという条件付きである。置換基がケト(すなわち、=O)の場合、その原子上の2つの水素が置き換わる。ケト置換基は、芳香族部分には存在しない。本明細書で用いる環二重結合は、二つの隣接する環原子の間で形成される二重結合(例えば、C=C、C=N、またはN=N)である。
化合物について、いずれかの成分または式で、いずれかの記号(例えば、R3)が一回より多く生じる場合、それぞれの定義は他の全ての定義から独立している。したがって例えば、もし基が0〜2のR3で置換されることが示されていれば、その基は2つまでのR3基で適宜置換されてもよく、それぞれのR3はR3の定義から独立して選択される。また、置換基および/または記号の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合に限り許容される。
置換基の結合について、環の2つの原子を結ぶ結合が交差して示されている場合、そのような置換基は環のいずれの原子と結合してもよい。置換基が、所定の式の化合物の残基に結合するのに際し、介する原子を示さないで記載されている場合、そのような置換基は、その置換基のいずれの原子を介して結合してもよい。置換基および/または記号の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合に限り許容される。
本発明の化合物に窒素原子(例えば、アミン)がある場合、これらは本発明の他の化合物を提供するために、酸化剤(例えば、MCPBAおよび/または過酸化水素)で処理することによって、N−オキシドに変換することができる。したがって、全ての示されている、および特許請求されている窒素原子は、示されている窒素およびそのN−オキシド(N→O)誘導体の両方を対象にすると見なされる。
用語「アルキル」または「アルキレン」は、いずれも、分枝鎖および直鎖の、1〜20炭素原子、好ましくは1〜7炭素原子の飽和脂肪族炭化水素基を指す。用語「低級アルキル」は、炭素原子が1〜4の無置換アルキル基を指す。アルキルの例には、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、3−メチルペンチル、および4−メチルペンチルが含まれる。
用語「置換アルキル」は、例えば1〜4つの置換基[例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、2つのアミノ置換基がアルキル、アリールまたはアリールアルキルから選択される二置換アミン;アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アラルカノイルアミノ、置換アルカノイルアミノ、置換アリールアミノ、置換アラルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールアルキルチオノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、スルホンアミド(例えばSO2NH2)、置換スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル(例えばCONH2)、置換カルバミル(例えばCONHアルキル、CONHアリール、CONHアリールアルキル、またはアルキル、アリールもしくはアリールアルキルから選択された窒素に2つの置換基がある場合);アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、グアニジノ、ヘテロシクリル(例えば、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなど)、および置換ヘテロシクリル]で置換されたアルキル基を指す。上記において、置換基がさらに置換される場合、それはアルキル、アルコキシ、アリールまたはアリールアルキルによってである。
用語「アルケニル」または「アルケニレン」は、特定の数の炭素原子、および一またはそれ以上の不飽和炭素炭素結合(それは、鎖におけるいずれかの安定な箇所で生じる)を有する、直鎖または分枝鎖配置の炭化水素鎖を指す。これらは、1〜4二重結合を有する、2〜20炭素原子、好ましくは2〜15炭素原子、そして最も好ましくは2〜8炭素原子の基である。アルケニルの例には、これらに限定されないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−メチル−2−プロペニル、4−メチル−3−ペンテニルなどが含まれる。
用語「置換アルケニル」は、例えば、1〜2つの置換基(例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換カルバミル、グアニジノ、インドリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなど)で置換されたアルケニル基を指す。
用語「アルキニル」または「アルキニレン」は、一またはそれ以上の炭素炭素三重結合(それは、鎖におけるいずれかの安定な箇所で生じる)を有する、直鎖または分枝鎖配置の炭化水素鎖を指す。これらは、1〜4三重結合を有する、2〜20炭素原子、好ましくは2〜15炭素原子、そして最も好ましくは2〜8炭素原子の基である。アルキニルの例には、これらに限定されないがエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどが含まれる。
用語「置換アルキニル」は、例えば、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、アルキルチオノ、アルキルスルホニル、スルホンアミド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバミル、置換カルバミル、グアニジノおよびヘテロシクリル、例えば、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、ピロリジル、ピリジル、ピリミジルなどの置換基によって置換されたアルキニル基を指す。
用語「シクロアルキル」は、好ましくは1〜3つの環および1つの環あたり3〜7炭素を含み、それが不飽和C3〜C7環状炭素(carbocylic ring)とさらに縮合してもよい、適宜置換された、飽和環状炭化水素環系を指す。代表的な基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロシチル(cycloctyl)、シクロデシル、シクロドデシル、およびアダマンチルが含まれる。代表的な置換基には、上述した一またはそれ以上のアルキル基、あるいはアルキル置換基として上述した一またはそれ以上の基が含まれる。
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」は、酸素架橋を介して、指定された数の炭素原子を有する、上記で定義したようなアルキル基を指す。例えば、「C1~6アルコキシ」(またはアルキルオキシ)には、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6アルコキシ基が含まれることが意図される。アルコキシの例には、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、およびs−ペントキシが含まれる。同じように、「アルキルチオ」または「チオアルコキシ」は、硫黄架橋を介して、指定された数の炭素原子を有する、上記で定義したようなアルキル基を意味する(例えば、メチル−S−、エチル−S−、など)。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素 およびヨウ素を指す。
用語「ハロアルキル」は、1またはそれ以上のハロゲンで置換された、特定の数の炭素原子を有する、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図される。ハロアルキルの例には、これらに限定されないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、およびヘプタクロロプロピルが含まれる。ハロアルキルの例にはまた、1またはそれ以上のフッ素原子で置換された、特定の数の炭素原子を有する、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことが意図される「フルオロアルキル」も含まれる。
用語「ハロアルコキシ」または「ハロアルキルオキシ」は、酸素架橋を介して、指定された数の炭素原子を有する、上記で定義したようなハロアルキル基を意味する。例えば「C1~6ハロアルコキシ」は、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6ハロアルコキシ基を含むことが意図される。ハロアルコキシの例には、これらに限定されないが、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシなどが含まれる。同じように、「ハロアルキルチオ」または「チオハロアルコキシ」は、硫黄架橋を介して、指定された数の炭素原子を有する、上記で定義したようなハロアルキル基を意味し;例えば、トリフルオロメチル−S−、ペンタフルオロエチル−S−などである。
用語「炭素環」または「カルボシクリル」は、安定な3、4、5、6、7、もしくは8員単環式または二環式、あるいは7、8、9、10、11、12、もしくは13員二環式または三環式であって、それらはいずれも飽和、部分的に不飽和、または芳香族であり得る。そのようなカルボシクリルの例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオクタン、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、またはテトラヒドロナフチル(テトラリン)が含まれる。特に断りがなければ、好ましいカルボシクリルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、およびインダニルである。用語「カルボシクリル」が用いられる場合、「アリール」を含むことが意図される。
本明細書で用いられるように、用語「二環式カルボシクリル」または「二環式炭素環基」は、縮合環を2つ含み、炭素原子を構成要素として含む、安定な9または10員炭素環系を指す。2つの縮合環のうち、1つ目の環は2つ目の環と縮合したベンゾ環であり;2つ目の環は飽和、部分的に不飽和、または不飽和な、5または6員炭素環である。二環式炭素環基は、安定な構造をもたらすいずれの炭素原子においても、そのペンダント基と結合し得る。本明細書で記載される二環式炭素環基は、生じる化合物が安定ならば、いずれの炭素原子において置換されてもよい。二環式炭素環基の例は、これらに限定されないが、ナフチル、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、およびインダニルである。
本明細書における「炭素環」または「カルボシクリル」に関して、用語「適宜置換された」とは、その炭素環がアルキル(好ましくは、低級アルキル)、アルコキシ(好ましくは、低級アルコキシ)、ニトロ、モノアルキルアミノ(好ましくは、低級アルキルアミノ)、ジアルキルアミノ(好ましくは、ジ(低級)アルキルアミノ)、シアノ、ハロ、ハロアルキル(好ましくはトリフルオロメチル)、アルカノイル、アミノカルボニル、モノアルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルアミド(好ましくは低級アルキルアミド)、アルコキシアルキル(好ましくは、低級アルコキシ(低級)アルキル)、アルコキシカルボニル(好ましくは、低級アルコキシカルボニル)、アルキルカルボニルオキシ(好ましくは、低級アルキルカルボニルオキシ)並びにアリール(好ましくはフェニル)、前記アリールでハロ、低級アルキルおよび低級アルコキシ基で適宜置換されるアリールから独立して選択される一またはそれ以上の基によって、一またはそれ以上の置換可能な環位置で置換されてもよいことを示す。
用語「アリール」は、環部分が6〜12炭素原子を有する単環式または二環式芳香族炭化水素基を指し、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニルおよびジフェニル基などであり、そのそれぞれは置換されてもよい。
用語「アリールオキシ」、「アリールアミノ」、「アリールアルキルアミノ」、「アリールチオ」、「アリールアルカノイルアミノ」、「アリールスルホニル」、「アリールアルコキシ」、「アリールスルフィニル」、「アリールヘテロアリール」、「アリールアルキルチオ」、「アリールカルボニル」、「アリールアルケニル」、または「アリールアルキルスルホニル」は、それぞれ、酸素;アミノ;アルキルアミノ;チオ;アルカノイルアミノ;スルホニル;アルコキシ;スルフィニル;ヘテロアリールもしくは置換ヘテロアリール;アルキルチオ;カルボニル;アルケニル;またはアルキルスルホニルに結合している、アリールまたは置換アリールを指す。
用語「アリールスルホニルアミノカルボニル」は、アミノカルボニルに結合しているアリールスルホニルを指す。
用語「アリールオキシアルキル」、「アリールオキシカルボニル」または「アリールオキシアリール」は、それぞれ、アルキルもしくは置換アルキル;カルボニル;またはアリールもしくは置換アリールに結合しているアリールオキシを指す。
用語「アリールアルキル」は、少なくとも一つの炭素原子に結合している、少なくとも一つの水素原子がアリールまたは置換アリールに置き換わっている、アルキルまたは置換アルキルを指す。典型的なアリールアルキルには、これらに限定されないが、例えばベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、2−フェニルエテン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、2−ナフチルエテン−1−イル、ナフトベンジル、および2−ナフトフェニルエタン−1−イルが含まれる。
用語「アリールアルキルオキシ」は、酸素結合を介して結合されているアリールアルキル(−O−アリールアルキル)を指す。
用語「置換アリール」は、例えば1〜4つの置換基(例えばアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、ハロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、ウレイド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、アルコキシカルボニル、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールスルホニルアミン、スルホン酸、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アリールオキシなど)で置換されたアリール基を指す。その置換基は、さらにヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリールまたはアリールアルキルによって置換され得る。
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも一つのヘテロ原子環員(例えば、硫黄、酸素、または窒素)を含む、適宜置換された、安定な単環式および多環式芳香族炭化水素を指す。好ましいヘテロアリール基は、炭素原子並びにN、NH、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2、3、もしくは4ヘテロ原子を含む、安定な5、6、もしくは7員単環式または7、8、9、もしくは10員二環式のヘテロ環芳香族環(heterocyclic aromatic rings)である。芳香族ヘテロ環におけるSおよびO原子の総数は、1より大きくないことに注意する。ヘテロアリール基には、これらに限定されないが、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルインダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、2,3ジヒドロベンゾフラニル、2,3ジヒドロベンゾチエニル、2,3ジヒドロベンゾチエニルSオキシド、2,3ジヒドロベンゾチエニルSジオキシド、ベンゾオキサゾリン−2−オン−イル、インドリニル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾジオキサンなどが含まれる。
ヘテロアリール基は、置換または無置換でありうる。
例示される置換基には、一またはそれ以上の上述したアルキル基もしくはアリールアルキル基、あるいは一またはそれ以上の上述したアルキル置換基が含まれる。
用語「ヘテロ環」、および「ヘテロシクリル」は、少なくとも一つの炭素原子を有する環において、少なくとも一つのヘテロ原子を有する、適宜置換された、飽和、部分的に不飽和もしくは完全に不飽和な、芳香族もしくは非芳香族環基(例えば、4〜7員単環式、7〜11員二環式、または10〜15員三環式環系)を指す。ヘテロ原子を含む、ヘテロ環基のそれぞれの環は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を1つ、2つもしくは3つ有してもよく、その場合に窒素および硫黄ヘテロ原子は適宜酸化されてもよく、また窒素ヘテロ原子は適宜四級化されてもよい。ヘテロ環基は、任意のヘテロ原子または炭素原子で結合し得る。用語「ヘテロ環」が用いられる場合、ヘテロアリールを含むことが意図される。
ヘテロ環の例には、これらに限定されないが、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンズイミダザロニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、b−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、イミダゾロピリジニル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソチアゾロピリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾロピリジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾロピリジニル、オキサゾリジニルペリミジニル、オキシインドリル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル(phenarsazinyl)、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チアゾロピリジニル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、およびキサンテニルが含まれる。
好ましい5〜10員ヘテロ環には、これらに限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ベンズイミダゾリル、1H−インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンズテトラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、イサチノイル、イソキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソオキサゾロピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、イソチアゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、イミダゾロピリジニル、およびピラゾロピリジニルが含まれる。
好ましい5〜6員ヘテロ環には、これらに限定されないが、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、インドリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チアジアジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、およびトリアゾリルが含まれる。
代表的な二環式ヘテロ環基には、2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、キノリニル−N−オキシド、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンジミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(例えば、フロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,1−b]ピリジニル]またはフロ[2,3−b]ピリジニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば、3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル)、ベンズイソチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾジアジニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズピラゾリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、ジヒドロベンゾピラニル、インドリニル、インダゾリル、イソクロマニル、イソインドリニル、ナフチリジニル、フタルアジニル、ピペロニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロトリアジニル、キナゾリニル、テトラヒドロキノリニル、チエノフリル、チエノピリジル、チエノチエニル、などが含まれる。
代表的な置換基には、上記の一またはそれ以上のアルキル基もしくはアリールアルキル基、あるいはアルキル置換基として上述した一またはそれ以上の基が含まれる。
また、より小さなヘテロシクリル(エポキシドおよびアジリジン)も含まれる。
用語「ヘテロ原子」には、酸素、硫黄および窒素が含まれる。
用語「アルキルスルホン」は、−RkS(=O)2kで、そのRkがアルキルまたは置換アルキルであるものを指す。
用語「オキソ」は、2価の基である=Oを指す。
用語「カルバメート」は、−OC(=O)NH2の基を指す。
用語「アミド」は、−C(=O)NH2の基を指す。
用語「スルホンアミド」は、−SO2NH2の基を指す。
用語「置換アミド」、「置換スルホンアミド」、または「置換カルバメート」は、少なくとも一つの水素が、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルから選択される基に置き換わっている、それぞれ、アミド、スルホンアミド、またはカルバメートを指す。
置換アミドは、例えば、−C(=O)NRmnで、RmおよびRnが独立してH、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルから選択されるが、ただしRmまたはRnの少なくとも一つは置換部分である基を指す。
置換スルホンアミドは、例えば、−SO2NRopで、RoおよびRpが独立してアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルから選択されるが、ただしRoまたはRpの少なくとも一つは置換部分である基を指す。
置換カルバメートは、例えば、−OC(=O)NRqrで、RqおよびRrが独立してアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、および置換シクロアルキルから選択されるが、ただしRqまたはRrの少なくとも一つは置換部分である基を指す。
用語「ウレイド」は、−NHC(=O)NH2の基を指す。
用語「シアノ」は、−CNの基を指す。
用語「シクロアルキルアルキル」または「シクロアルキルアルコキシ」は、それぞれ、シクロアルキルまたは置換シクロアルキルが結合している、アルキルもしくは置換アルキル;またはアルコキシを指す。
用語「ニトロ」は、−N(O)2の基を指す。
用語「チオ」は、−SHの基を指す。
用語「アルキルチオ」は、−SRsで、Rsがアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルである基を指す。
用語「チオアルキル」は、−RtSで、Rtがアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルである基を指す。
用語「アルキルスルホニル」は、−S(=O)2uで、Ruがアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルである基を指す。
用語「アルキルスルフィニル」は、−S(=O)Rvで、Rvがアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルである基を指す。
用語「カルボキシ」は、−C(=O)OHの基を指す。
用語「カルボキシアルコキシ」または「アルコキシカルボニルアルコキシ」は、それぞれ、カルボキシ、またはアルコキシカルボニルが結合している、アルコキシを指す。
用語「アルコキシカルボニル」は、−C(=O)ORwで、Rwがアルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールである基を指す。
用語「アリールアルコキシカルボニル」は、アリールまたは置換アリールが結合している、アルコキシカルボニルを指す。
用語「アルキルカルボニルオキシ」または「アリールカルボニルオキシ」は、−OC(=O)Rxで、それぞれ、Rxがアルキルもしくは置換アルキル、またはアリールもしくは置換アリールである基を指す。
用語「カルバモイル」は、−OC(=O)NH2、−OC(=O)NHRx、および/または−OC(=O)NRyzで、RyおよびRzが独立して、アルキルおよび置換アルキルから選択される基を指す。
−NR6(C=O)R9の基は、R6が水素、低級アルキル、および置換低級アルキルから選択され、並びにR9が水素、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アリール、および置換アリールから選択される基を指す。
用語「カルボニル」は、C(=O)を指す。
用語「アルキルカルボニル」、「アミノカルボニル」、「アルキルアミノカルボニル」「アミノアルキルカルボニル」、または「アリールアミノカルボニル」は、それぞれ、アルキルもしくは置換アルキル;アミノ;アルキルアミノもしくは置換アルキルアミノ;アミノアルキルもしくは置換アミノアルキル;またはアリールアミノが結合している、カルボニルを指す。
用語「アミノカルボニルアリール」または「アミノカルボニルアルキル」は、それぞれ、アミノカルボニルが結合している、アリールもしくは置換アリール;またはアルキルもしくは置換アルキルを指す。
用語「スルホニル」は、S(=O)2の基を指す。
用語「スルフィニル」は、S(=O)を指す。
用語「カルボキシアルキル」は、カルボキシが結合している、アルキルまたは置換アルキルを指す。
式Iの化合物は塩を形成することができ、これもまた本発明の範囲内である。医薬的に許容される(すなわち、無毒で、生理学的に許容される)塩が望ましいが、例えば本発明の化合物を単離または精製するのに、他の塩も有用である。
式Iの化合物は、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)、有機塩基(例えば、ジシクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、ピリジン)、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)などと塩を形成し得る。そのような塩は、当業者に公知な方法で形成することができる。
式Iの化合物は、様々な有機酸および無機酸と塩を形成し得る。そのような塩には、塩化水素、臭化水素、メタンスルホン酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、および他の様々な塩(例えば、硝酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、サリチル酸塩など)によって形成されるものが含まれる。そのような塩は、当業者に公知な方法で形成することができる。
また、双性イオン(「分子内塩」)も形成され得る。
本発明の化合物に関するあらゆる立体異性体は、混合の、または純粋な、もしくは実質的に純粋な形のいずれかで、考慮されている。本発明の化合物の定義は、可能な全ての立体異性体、およびそれらの混合物を包含する。その定義は特に、特定の活性を有する、ラセミ体、および分離された光学異性体を包含する。ラセミ体は、物理的方法(例えば、分別結晶法、ジアステレオマー誘導体の分離もしくは結晶化、またはキラルカラムクロマトグラフィーによる分離)を用いて分離することができる。個々の光学異性体は、通常の方法(例えば、光学活性酸とともに塩を形成し、その後結晶化する方法)を用いてラセミ化合物から得ることができる。
式Iの化合物はまた、プロドラッグの形も有し得る。プロドラッグは、医薬品に関する多くの望まれる性質(例えば、溶解性、バイオアベイラビリティ、製造など)を高めることが知られているので、本発明の化合物はプロドラッグの形で提供され得る。したがって本発明は、特許請求されている化合物のプロドラッグ、それの運搬方法、およびそれを含む組成物を包含することも意図されている。「プロドラッグ」は、プロドラッグが対象の哺乳類に投与された場合に、インビボで本発明の活性親薬物を放出する、任意の共有結合担体も含まれることが意図されている。本発明のプロドラッグは、化合物に存在する官能基を修飾することによって製造され、その修飾は、通常操作またはインビボで開裂されて、親化合物になるという方法である。プロドラッグには、本発明のプロドラッグが対象の哺乳類に投与された場合に、開裂して遊離ヒドロキシル基、遊離アミノ基、または遊離スルフヒドリル基を形成するいずれかの基に結合している、それぞれ、ヒドロキシ基、アミノ基、またはスルフヒドリル基である、本発明の化合物が含まれる。プロドラッグの例には、これらに限定されないが、本発明の化合物中のアルコールおよびアミン官能基を有する酢酸、ギ酸、および安息香酸エステルおよびアミド誘導体が含まれる。
プロドラッグの様々な形が、当技術分野で公知である。そのようなプロドラッグ誘導体の例として、以下を参照。
カルボキシ基を含む化合物は、生理学的に加水分解可能なエステルを形成し、体内で加水分解されて式I化合物それ自体を与えるので、プロドラッグとして役立つことができる。そのようなプロドラッグは、多くの場合で加水分解が主に消化酵素影響下で起こることから、経口投与が好まれる。非経口投与は、エステルそれ自体が活性であるか、または加水分解が血中で起こる場合に用いてもよい。式Iの化合物の、生理学的に加水分解可能なエステルの例には、C1~6アルキル、C1~6アルキルベンジル、4−メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1~6アルカノイルオキシ−C1~6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1~6アルコキシカルボニルオキシ−C1~6アルキル、(例えば、メトキシカルボニル−オキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル)、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)−メチルおよび、例えば、ペニシリンおよびセファロスポリンの分野で用いられる、他のよく知られた生理学的に加水分解可能なエステルが含まれる。そのようなエステルは、当技術分野で公知の、通常の技術によって製造され得る。
プロドラッグの製造は当技術分野でよく知られており、例えば、Medicinal Chemistry: Principles and Practice, ed. F. D. King, The Royal Society of Chemistry, Cambridge, UK, 1994 に記載されており、これは本明細書で引用としてそのまま援用されている。
さらに理解されるべきことは、式Iの化合物の溶媒和物(例えば、水和物)もまた、本発明の範囲内にあることである。溶媒和の方法は、一般的に当技術分野で公知である。
「安定な化合物」および「安定な構造」とは、反応混合物からの有用な純度への単離、および効果的な治療薬への製剤化に耐える十分に強い化合物を示すことを意図している。ここで列挙した化合物には、N−ハロ、S(O)2H、またはS(O)H基が含まれないことが好ましい。
本明細書で用いられる「治療する」または「治療」は、哺乳類(特にヒト)における病状の治療で、
(a)哺乳類における病状の予防(特に、そのような哺乳類が病状に罹りやすい性質を有するのだが未だ罹っていないと診断さている場合の予防)、
(b)病状の抑制、すなわち症状の進行を抑止すること、および/または
(c)病状の軽減、すなわち病状の退行を引き起こすこと、のようなものを包含する。
「治療上の有効量」は、単独または併用投与する場合に効果的である、本発明の化合物の量が含まれることを意図している。「治療上の有効量」はまた、Trkに関連した疾患および/または病気を抑制するのに効果的であることが要求される化合物の併用量が含まれることも意図している。この化合物の併用は、相乗併用が好ましい。相乗作用は、例えば、Chou and Talalay, Adv. Enzyme Regul. 1984, 22:27-55で記載されるように、併用投与する場合の化合物の効果の方が、単剤として単独投与する場合の化合物の相加効果よりも大きい場合に生じる。一般に相乗効果は、化合物が最適濃度に及ばない濃度において最も明瞭に示される。相乗作用は、細胞毒性の低下、抗血栓作用の増加、または個々の成分の場合と比べて併用によってもたらされる他の多くの有益な効果という形であり得る。
本発明にはさらに、本発明の化合物の一またはそれ以上、および医薬的に許容される担体を含む組成物も含まれる。
「医薬的に許容される担体」は、一般的に、動物(特に哺乳類)に生理活性物質を送達するにあたって、当該技術分野で許容される媒体を指す。医薬的に許容される担体は、十分に当業者の範囲内である、多くの要素にしたがって製剤される。これらには、以下に限定されないが、製剤される活性薬剤の種類および性質、薬剤の含まれる組成物が投与される患者、組成物の投与が対象とする経路、並びに標的とされる治療指標が含まれる。医薬的に許容される担体には、水性および非水性液体媒体の両方が含まれ、並びに様々な固形および半固形の剤形も含まれる。そのような担体は、活性薬剤と共に、多くの異なる成分および添加剤を含むことができ、そのような付加的な成分は、様々な理由(例えば活性薬剤、結合剤の安定化など)で製剤に含まれ、このことは当業者に十分公知である。適した医薬的に許容される担体、およびそれらの選択肢に関わる要素についての記載は、容易に入手可能な多くの出典(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985にあり、これは本明細書で引用としてそのまま援用されている)に存在する。
本発明のさらなる態様において、温血動物(例えば、ヒト)に関する抗増殖効果生成剤の製造における、式Iの化合物またはそれの医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のさらなる特徴として、治療が必要な温血動物(例えば、ヒト)に関して、抗増殖効果を生成する方法が提供される。その方法は、本明細書で既に定義したように、式Iの化合物またはそれの医薬的に許容される塩の有効量を、前記動物に投与することを特徴とする。
さらに、本発明の別の態様において、いくつかの種類の癌(前立腺癌、膵管腺癌、乳癌、結腸癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、甲状腺癌、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、髄芽腫、メラノーマ、多発性骨髄腫または急性骨髄性白血病(AML)を含む)治療に使用する薬物の製造における、式Iの化合物またはそれの医薬的に許容される塩の使用が提供される。
上記本明細書で定義した抗増殖治療は、単独療法として適用してもよく、あるいは本発明の化合物に添加して、一以上の他の物質および/または治療を含んでもよい。そのような治療は、治療におけるそれぞれの成分を同時に、連続的に、または別々に投与することによって達成し得る。本発明の化合物はまた、公知の抗癌剤および細胞毒性剤、並びに放射線治療のような治療と併用しても有用であり得る。もし固定用量として製剤するなら、そのような併用製品は、下記に記載されている用量域の範囲内で本発明の化合物を、および承認されている用量域の範囲内で、他の医薬的に活性な薬剤を用いる。組み合わせ製剤が不適切な場合に、式Iの化合物は公知の抗癌剤および細胞毒性剤、並びに放射線治療のような治療と一緒に、連続して用いることができる。
用語「抗癌」剤には、癌治療に有用であるいずれの公知である薬剤も含まれ、例えば以下:17α−エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゾラデックス;マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤;抗VEGF抗体(アバスチン(登録商標))のようなVEGF阻害剤、および小分子(例えば、ZD6474およびSU6668);バタラニブ、BAY−43−9006、SU11248、CP−547632、およびCEP−7055;HER1および、抗HER2抗体(ハーセプチン)のようなHER2阻害剤;EGFR阻害剤(例えば、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ABX−EGF、EMD72000、11F8、およびセツキシマブ);Eg5阻害剤(例えば、SB−715992、SB−743921、およびMKI−833);panHer阻害剤(例えば、カネルチニブ、EKB−569、CI−1033、AEE−788、XL−647、mAb2C4、およびGW−572016);Src阻害剤[例えば、グリベック(登録商標)およびダサチニブ(スプリセル(登録商標))、カソデックス(登録商標)(ビカルタミド、アストラゼネカ)、タモキシフェン];MEK−1キナーゼ阻害剤、MAPKキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤;イマチニブのようなPDGF阻害剤;固形癌への血流を遮断することによって、癌細胞から栄養を取り除き癌細胞を休止状態にさせる、抗血管新生剤および抗血管剤;アンドロゲン依存性の癌を非増殖性にする、去勢;チロシンキナーゼ非受容体および受容体の阻害剤;インテグリンシグナル伝達阻害剤;微小管活性化剤(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンフルニン、パクリタキセル、ドセタキセル、7−O−メチルチオメチルパクリタキセル、4−デスアセチル−4−メチルカルボネートパクリタキセル、3’−tert−ブチル-3’−N−tert-ブチルオキシカルボニル−4−デアセチル-3’−デフェニル−3’−N−デベンゾニル−4−O−メトキシカルボニル−パクリタキセル、C−4メチルカルボナートパクリタキセル、エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC、エポチロンD、デスオキシエポチロンA、デスオキシエポチロンB、[1S−[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]−3−[2−[2−(アミノメチル)−4−チアゾリル]−1−メチルエテニル]−7,11−ジヒドロキシ−8,8,10,12,16−ペンタメチル−4−17−ジオキサビシクロ[14.1.0]−ヘプタデカン−5,9−ジオン、およびこれらの誘導体);CDK阻害剤、抗増殖性の細胞周期阻害剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin)、エトポシド、VM−26;抗悪性腫瘍薬酵素(例えば、トポイソメラーゼI阻害剤、カンプトテシン、トポテカン、SN−38);プロカルバジン;ミトキサントロン;白金配位複合体(例えば、シスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチン);生物学的修飾物質;増殖阻害剤;抗ホルモン治療薬;ロイコボリン;テガフール;プリン拮抗薬(例えば、6−チオグアニンおよび6−メルカプトプリン)のような代謝拮抗剤;グルタミン拮抗薬、例えばDON(AT−125;d−オキソ−ノルロイシン);リボヌクレオチド還元酵素阻害剤;mTOR阻害剤;並びに造血性成長因子などである。
付加的な細胞毒性剤には、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ミトキサントロン、メルファラン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキセート(idatrexate)、トリメトレキサート(trimetrexate)、ダカルバジン、L−アスパラギナーゼ、ビカルタミド、ロイプロリド、ピリドベンゾインドール誘導体、インターフェロン、およびインターロイキンなどが含まれる。
内科的腫瘍学の分野において、それぞれの癌患者を治すために治療の異なる形を併用して用いることは、通常の治療の範囲内である。内科的腫瘍学において、そのような治療の他の構成物には、上記本明細書で定義した抗増殖性の治療に加え、外科手術、放射線治療または化学療法があり得る。そのような化学療法は、治療薬の主要な3つのカテゴリーを包含し得る。
上記のように、本発明の式Iの化合物はそれらの抗増殖効果ゆえに興味の対象となる。そのような本発明の化合物は、癌、乾癬、および関節リウマチのような広範囲にわたる症状に有用であることが予想される。
より具体的に式Iの化合物は、様々な癌、例えば(これらに限らないが)、以下が含まれる治療において有用である。
一般的な、細胞増殖の制御における、キナーゼの重要な働きに起因して、阻害剤は可逆的な細胞分裂阻害剤として作用することができ、それは異常な細胞増殖(例えば、良性前立腺肥大、家族性大腸ポリープ症、神経線維腫症、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成または血管手術後の再狭窄、肥厚性瘢痕形成、および炎症性大腸炎)を特徴とするいずれの疾患経過の治療においても有用であり得る。
式Iの化合物は、チロシンキナーゼ活性が高頻度で発現する腫瘍(例えば、前立腺癌、結腸癌、脳癌、甲状腺癌、および脾臓癌)の治療において、特に有用である。また、本発明の化合物は、肉腫、および小児肉腫(pediatric sarcomas)の治療においても有用であり得る。本発明の化合物の組成物(または組み合わせで)を投与することにより、哺乳類の宿主における腫瘍の増殖は減少する。
式Iの化合物はまた、キナーゼ[例えば、Flt−3(Fme様キナーゼ3)、Tie−2、CDK2、VEGFR、FGFR、およびIGFRキナーゼ]を通じて働くシグナル伝達経路と関連し得る、他の癌性の疾患(例えば、急性骨髄性白血病)の治療においても有用であり得る。
活性成分が含まれる、本発明の医薬組成物は、経口用に適した形態(例えば、錠剤、トローチ剤、ドロップ、水性もしくは油性の懸濁液、分散性の粉末もしくは顆粒、乳濁液、硬もしくは軟カプセル、またはシロップもしくはエリキシル剤)であり得る。経口用である組成物は医薬組成物の製造のために当該技術分野で公知である任意の方法によって製造することができて、並びにそのような組成物には医薬的に優雅な(elegant)および口当たりのよい製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される薬剤の一またはそれ以上が含まれ得る。
経口用の製剤はまた、活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合されている硬ゼラチンカプセルとしてか、あるいは活性成分がポリエチレングリコールまたは油媒体(例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン、またはオリーブ油)のような水溶性担体と混合されている軟ゼラチンカプセルとして提供され得る。
医薬組成物は、滅菌注射可能な水溶液の形であり得る。許容され得る、ベヒクルおよび溶媒として、水、リンガー溶液および生理食塩液が用いられ得る。
この滅菌注射可能な製剤はまた、活性成分が油性相に溶解している、滅菌注射用の水中油型マイクロエマルションでもあり得る。例えば、活性成分はまず、ダイズ油およびレシチンの混合物に溶解され得る。該油剤は次いで、水およびグリセロールの混合物に移されて、マイクロエマルションを形成するために処理される。
注射剤またはマイクロエマルションは、局所ボーラス注入法によって患者の血流中に持ち込まれ得る。あるいは、本化合物の血中濃度を一定に維持するために、該液剤またはマイクロエマルションを、該方法で投与することが有効であり得る。そのような一定濃度を維持するために、連続的な静脈内送達装置が利用され得る。そのような装置の一例には、デルテック(Deltec)CADD−PLUS(登録商標)モデル5400静脈内ポンプがある。
医薬組成物は、筋肉内および皮下投与のために、滅菌注射可能な、水性または油性の懸濁液の形であり得る。この懸濁液は適した分散剤または湿潤剤、および上記の懸濁剤を用いて、当該技術分野で公知の方法によって製剤され得る。
本発明の化合物がヒト患者に投与される場合、通常、1日の服用量は処方医師により決定され、その用量は一般に年齢、体重、性別、およびそれぞれの患者の反応、並びに患者の症状の重症度によって変わる。
もし固定用量として製剤するなら、そのような併用製品は、上記に記載した用量域の範囲内で本発明の化合物を、および承認されている用量域の範囲内で他の医薬的に活性な薬剤を用いる。組み合わせ製剤が不適切な場合に、式Iの化合物を公知の抗癌剤および細胞毒性剤と連続して投与してもよい。本発明は、投与の順序に限定されず;式Iの化合物を、公知である抗癌剤もしくは細胞毒性剤の投与の前または後のいずれに投与してもよい。
もし固定用量として製剤するなら、併用製品は例えば、式Iの化合物の用量を上記に記載した用量域の範囲内で、および他の抗癌剤/治療剤の用量をそのような周知の抗癌剤/治療剤に関して承認されている用量域の範囲内で、利用することができる。もし併用製品が不適切なら、式Iの化合物および他の抗癌剤/治療剤は、例えば、同時にまたは連続して投与することができる。もし連続して投与するなら、本発明は、投与についていかなる特定の順序にも限定されない。例えば、式Iの化合物は、周知である抗癌剤または治療剤剤の投与の前または後のいずれに投与してもよい。
化合物は、約0.05〜200mg/kg/日(好ましくは100mg/kg/日未満)の用量域で単回投与または2回〜4回に分割投与されてもよい。
(生物アッセイ)
A.CDK2/サイクリンEキナーゼアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識CDK2E基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応は細菌で発現されたCDK2Eを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(30μM);FL−ペプチド(1.5μM);CDK2E(0.2nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
B.FLT3
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識FLT3基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はFLT3を、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(200μM);FL−ペプチド(1.5μM);FLT3(4.5nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
C.GSK3−β
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.2)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、βグリセロールリン酸(25mM)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識ペプチドFL−GSK基質およびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はGSK3−βを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000(カリパー、ホプキントン、MA)を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(30μM);FL−GSK基質(1.5μM);His−GSK3B(2.4nM);および1.6%DMSO。
D.IGF1−受容体チロシンキナーゼアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MnCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識IGF1R基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はIGF1−受容体を、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(25μM);FL−ペプチド(1.5μM);IGF1−受容体(14nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
本明細書に記載した化合物を、上記のアッセイで試験した。以下の結果を得た。
IGF−1Rについてのインビトロキナーゼデータ
Figure 0005385895
E.インスリン受容体チロシンキナーゼアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MnCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識InsR基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はインスリン受容体を、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(25μM);FL−ペプチド(1.5μM);インスリン受容体(14nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
F.JAK2
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.2)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、βグリセロールリン酸(25mM)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識ペプチドFL−JAK2基質およびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応は活性JAK2を、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000(カリパー、ホプキントン、MA)を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(30μM);FL−JAK2ペプチド(1.5μM);His−CDK5/p25(2.6nM);および1.6%DMSO。
G.LCKキナーゼアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MnCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識LCK基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はLCKを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(3μM);FL−ペプチド(1.5μM);LCK(1nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
H.MapKapK2
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識MK2基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はMapKapK2を、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(1μM);FL−ペプチド(1.5μM);MapKapK2(0.08nM);0.015%Brij35;および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
I.Metキナーゼアッセイ
キナーゼ反応液は、30μlのキナーゼ緩衝液(TRIS−Cl(20mm)、MnCl2(5mM)、BSA(0.1mg/ml)、DTT(0.5mM))中の、バキュロウイルスで発現したGST−Met(0.75ng)、poly(Glu/Tyr)(Sigma)(3μg)、33Pγ−ATP(0.12μCi)、ATP(1μM)からなる。該反応液を1時間、30℃でインキュベートし、冷トリクロロ酢酸(TCA)を加えて停止させ、最終濃度を8%とした。TCA沈殿物をフィルターメート・ユニバーサル・ハーベスター(Filtermate universal harvester)を用いてGF/Cユニフィルター・プレート(GF/C unifilter plates)の上で回収し、そのフィルターをトップカウント96ウェル液体シンチレーションカウンター(TopCount 96−well liquid scintillation counter)を用いて定量した。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして7個の濃度で、各3回評価した。
J.p38αアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.2)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識p38α基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応は活性化p38αを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(20μM);FL−ペプチド(1.5μM);p38α(6nM);および1.6%DMSO。
K.p38βアッセイ
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.2)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識p38β基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応は活性化p38βを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(20μM);FL−ペプチド(1.5μM);p38β(1nM);および1.6%DMSO。
L.タンパク質キナーゼA
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識PKA基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はタンパク質キナーゼAを、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(20μM);FL−ペプチド(1.5μM);タンパク質キナーゼA(1nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
M.タンパク質キナーゼCα
アッセイをU型ボトム384ウェルプレート中で行った。最終的なアッセイ容量は、アッセイ緩衝液(HEPES(100mM、pH7.4)、MgCl2(10mM)、Brij35(0.015%)、およびDTT(4mM))中の、15μlの添加の酵素、基質(蛍光標識PKCα基質ペプチドおよびATP)および試験化合物から調製して30μlとした。該反応はタンパク質キナーゼCαを、脂質、基質および試験化合物と組み合わせることによって開始させた。該反応液を室温で60分間インキュベートして、EDTA(35mM、30μl)を各試料に加えることにより反応を終了させた。該反応混合物を、蛍光物質およびリン酸化生成物の電気泳動分離によって、カリパーラボチップ(Caliper LabChip)3000を用いて分析した。阻害データは、100%阻害である無酵素コントロール反応液、および0%阻害であるビヒクルのみの反応液との比較によって算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP(1μM);FL−ペプチド(1.5μM);タンパク質キナーゼCα(1nM);および1.6%DMSO。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして11個の濃度で、各2回評価した。IC50値は、非線形回帰分析によって得た。
N.TrkAキナーゼアッセイ
キナーゼ反応液は、30μlのキナーゼ緩衝液(MOPS(20mm)、MgCl2(10mM)、EDTA(1mM)、Brij−35(0.015%)、BSA(0.1mg/ml)、βメルカプトエタノール(0.0025%))中の、バキュロウイルスで発現したHis−TrkA(0.12ng)、poly(Glu/Tyr)(Sigma)(3μg)、33Pγ−ATP(0.24μCi)、ATP(30μM)、からなる。該反応液を1時間、30℃でインキュベートし、冷トリクロロ酢酸(TCA)を加えて停止させ、最終濃度を8%とした。TCA沈殿物をフィルターメート・ユニバーサル・ハーベスター(Filtermate universal harvester)を用いてGF/Cユニフィルター・プレート(GF/C unifilter plates)の上で回収し、そのフィルターをトップカウント96ウェル液体シンチレーションカウンター(TopCount 96−well liquid scintillation counter)を用いて定量した。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして7個の濃度で、各3回評価した。
O.TrkBキナーゼアッセイ
キナーゼ反応液は、30μlのキナーゼ緩衝液(MOPS(20mm)、MgCl2(10mM)、EDTA(1mM)、Brij−35(0.015%)、BSA(0.1mg/ml)、βメルカプトエタノール(0.0025%))中の、バキュロウイルスで発現したHis−TrkB(0.75ng)、poly(Glu/Tyr)(Sigma)(3μg)、33Pγ−ATP(0.24μCi)、ATP(30μM)、からなる。該反応液を1時間、30℃でインキュベートし、冷トリクロロ酢酸(TCA)を加えて停止させ、最終濃度を8%とした。TCA沈殿物をフィルターメート・ユニバーサル・ハーベスター(Filtermate universal harvester)を用いてGF/Cユニフィルター・プレート(GF/C unifilter plates)の上で回収し、そのフィルターをトップカウント96ウェル液体シンチレーションカウンター(TopCount 96−well liquid scintillation counter)を用いて定量した。用量応答曲線は、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を測定するために作成した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解し、そして7個の濃度で、各3回評価した。
P.IGF−1R Sal腫瘍モデル
遺伝子組み換えマウス(MCI−19)において自発的に進行した唾液腺腺癌を切除し、約20mgの断片に切断した。6匹のメスの胸腺欠損BALB/c nu/nuマウス群(ハーレー(Harley) スプラーグドーリー、インディアナポリス、IN)の腹胸部の中に、13ゲージの外套針を用いて、腫瘍断片を皮下注射で移植した。いったん株化したら、唾液腺由来腫瘍株をIGF1R−Salと指定し、ヌードマウスにおける腫瘍異種移植片として増殖させた。腫瘍を2週間毎に継代し、その時に腫瘍はf500〜1,000mm3の大きさに達した。処置の調査のため、大きさ約100mm3のIGF1R−Sal腫瘍を有するヌードマウスを、ベヒクル(80% ポリエチレングリコール400の水溶液)のみまたは被験物質で処置するための5つの群に分けた。連続して4日間、1日2回(bid)のスケジュール(8時間おいて経口投与)でまたは1日1回(qd)のスケジュールで、化合物を経口投与した。処置の開始時および終了時に腫瘍を測定した。腫瘍増殖阻害率(%TGI)として活性を測定した。下式:
(Ct−Tt)/(Ct−Co
[式中、
tは、処置の終了時のコントロール群の腫瘍サイズ中央値として定義され、
oは、処置の開始時のコントロール群の腫瘍サイズ中央値として定義され、および
tは、処置の終了時の処置群の腫瘍サイズ中央値として定義される]
を用いて%TGIを決定した。
本明細書に記載した化合物を、上記のアッセイで試験した。以下の結果を得た。
インビボデータ
Figure 0005385895
(製造方法)
一般に、式Iの化合物は、反応式Iおよび当業者の一般知識に基づいて製造することができる。式Iの化合物の互変異性体および溶媒和物(例えば、水和物)もまた、本発明の範囲内にある。溶媒和の方法は一般に、当技術分野で周知である。従って本発明の化合物は、遊離または水和物の形であってもよく、反応式Iに例示する方法によって得ることができる。
置換アミノチアゾール中間体VIは、ブロモもしくはクロロヘテロ環、または芳香族ヘテロ環、および2−アミノチアゾールのパラジウム触媒反応によって製造することができる。これらのブッフバルト・ハートウィッグ型反応は当業者によく知られており、並びにこの反応はパラジウム触媒(例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)など)、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、またはリン酸カリウム)およびリガンド(例えば、XANTPHOS(9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン))が含まれる、トルエン、THFまたはジオキサン中で行う。パラジウムカップリング反応の同じタイプは、アミノへテロ環または芳香族ヘテロ環、および2−クロロもしくは2−ブロモチアゾールを用いて行うことができ、同様の目的アミノチアゾール中間体VIを得ることができる。他の方法において、置換アミノチアゾール中間体VIは、様々な、クロロもしくはブロモへテロ環または芳香族ヘテロ環の、熱によって促進される置換により製造することができる。
これらの置換アミノチアゾール中間体VIは、次いで、クロロホルム中で臭素との反応により、またはメタノール中で臭素およびチオシアン酸ナトリウムもしくはチオシアン酸カリウムの処理により、それぞれ対応する臭化物VIIbまたはチオシアン化物VIIaに、さらに置換することができる。
Figure 0005385895
臭化物VIIbは次いで、様々な有機塩基、例えばナトリウムメトキシドのメタノール溶液の存在下で、2位にエステルまたはカルボン酸を有する、様々な置換チオピリジンを用いて置換することができる。別の方法において、チオシアン化物VIIaは、まずメタノール中、ジチオスレイトールと反応して、次いで塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたはリン酸カリウム)の存在下で、2位にエステルまたはカルボン酸を有する様々な置換ハロピリジンと反応させてもよい。次いでアミンと酸の間でアミドを形成および触媒するための当該技術分野で公知の様々な試薬、例えば、DCC、EDCI、EDAC(1−[3−ジメチルアミノプロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、および塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンなど)の存在下、生じたエステル中間体VIIIを対応の酸にけん化し、様々なアミノ酸とカップリングして、タイプIの化合物を得ることができる。
反応式II
Figure 0005385895
置換4−アミノメチルピペリジンXIIを、反応式IIに示されるように製造してもよい。市販品として入手可能な(適宜置換された)アリールメチルハロゲン化物もしくはヘテロアリールメチルハロゲン化物IXを、無機シアン化物、例えばシアン化ナトリウムで処理して、置換アセトニトリルXを得てもよく、それをN保護ビス−(2−クロロエチル)アミンおよび塩基と反応させて、ピペリジンXIを得てもよい。これらを遷移金属触媒による水素化またはヒドリド試薬によって対応のメチルアミンXIIに還元してもよい。
不飽和環をその飽和環に変換する当該技術分野で公知の様々な条件下で、完全な水素化が達成されうる。
本発明は、以下の実施例によってさらに定義されている。理解されるべきことは、これらの実施例は単に例示として与えられているということである。上記の考察および本実施例に基づいて当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、並びに本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更および修飾を本発明にし、本発明を様々な用途や条件に適応させることができる。結果として本発明は、本明細書の下記で記載されている図解の実施例によって限定されるのではなく、むしろ本明細書に添付されている特許請求によって定義される。
本明細書で特に断わりがなければ、全ての温度は摂氏温度(℃)である。
全ての反応は、乾燥窒素または乾燥アルゴンの雰囲気下で、連続的な磁気攪拌により行った。全ての蒸発および濃縮は、減圧下でロータリーエバポレーターにより行った。市販試薬は、さらなる精製をせず、市販のままで用いた。溶媒は市販の無水グレードであり、さらなる乾燥または精製をせずに用いた。フラッシュ・クロマトグラフィーはシリカゲル(EMerck Kieselgel60、0.040−0.060mm)を用いて行った。
以下の略語:n−BuOH:n−ブチルアルコール、CDCl3:クロロホルム−d、D2O:重水、DCM:ジクロロメタン、DMA:ジメチルアミン、DMF:ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、EDC:1,2−ジクロロエタン、EtOH:エタノール、EtOAc:酢酸エチル、HCl:塩酸、HOAc:酢酸、IPA:イソプロピルアルコール、K2CO3:炭酸カリウム、MeOH:メタノール、MgSO4:硫酸マグネシウム、NaHCO3:炭酸水素ナトリウム、Na2SO4:硫酸ナトリウム、NH4Cl:塩化アンモニウム、NH3:アンモニア、N2:窒素、POCl3:オキシ塩化リン、THF:テトラヒドロフラン、TFA:トリフルオロ酢酸、Bn:ベンジル、Me:メチル、Et:エチル、min.:分、hまたはhr:時間、L:リットル、mL:ミリリットル、μL:マイクロリットル、g:グラム、mg:ミリグラム、mol.:モル、mmol:ミリモル、meq.:ミリ当量、RTまたはrt:室温、ret.t.:HPLC保持時間(分)、satまたはsat’d:飽和した、aq.:水溶液、TLC:薄層クロマトグラフィー、HPLC:高速液体クロマトグラフィー、RP HPLC:逆相HPLC、Prep HPLC:プレパラティブ逆相HPLC、LC/MS:高速液体クロマトグラフィー/質量分析、MS:質量分析、NMR:核磁気共鳴、およびmp:融点、XANTPHOS:9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、MeCN:アセトニトリル、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、EDAC:1−[3−ジメチルアミノプロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、TMSCN:トリメチルシリルシアニド、LAH:水素化アルミニウムリチウム、MOMCl:塩化メトキシメチル、は本明細書で用いられ得る。
(HPLC条件)
A:Primesphere C18、4.6×30mm、2分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−0.1%TFA、溶媒B:90%MeCN−10%水−0.1%TFA、4mL/分、220nm。
B:Primesphere C18、4.6×30mm、2分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−5mM NH4OAc、溶媒B:90%MeCN−10%水−5mM NH4OAc、4mL/分、220nm。
C:ZorbaxSB C18、4.6×75mm、8分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−0.1%TFA、溶媒B:90%MeCN−10%水−0.1%TFA、2.5mL/分、220nm。
D:Luna 5u C18、4.6×30mm、2分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−0.1%TFA、溶媒B:90%MeCN−10%水−0.1%TFA、4mL/分、220nm。
E:Luna 5u C18、4.6×30mm、2分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−5mM NH4OAc、溶媒B:90%MeCN−10%水−5mM NH4OAc、4mL/分、254nm。
F:Luna 5u C18、4.6×30mm、2分間グラジエント、B0%からB100%、溶媒A:10%MeCN−90%水−0.1%TFA、溶媒B:90%MeCN−10%水−0.1%TFA、4mL/分、254nm。
G:フェノメネックス C18 4.6×30mmカラム、2分間グラジエント、B0〜100%、次いで1分間B100%、5mL/分、220nm、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−10mM 酢酸アンモニウム;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−10mM 酢酸アンモニウム。
H:Waters Sunfire C18 4.6×150mm、3.5um カラム、10分間グラジエント、B0〜100%、次いで5分間B100%、1mL/分、220nm、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−0.1%TFA;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−0.1%TFA。
I:フェノメネックス C18 4.6×30mmカラム、2分間グラジエント、B0〜100%、次いで1分間B100%、5mL/分、220nm、溶媒A:10%CH3OH−90%H2O−0.1%TFA;溶媒B:90%CH3OH−10%H2O−0.1%TFA;
J:フェノメネックス C18 4.6×30mmカラム、3分間グラジエント、B0〜100%、次いで1分間B100%、5mL/分、220nm、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−10mM 酢酸アンモニウム;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−10mM 酢酸アンモニウム。
K:Waters Sunfire C18 4.6×150mm、3.5um カラム、20分間グラジエント、B0〜100%、次いで5分間B100%、1mL/分、220nm、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−0.1%TFA;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−0.1%TFA。
L:フェノメネックス C18 10um、3.0×50mmカラム、2分間グラジエント、B0〜100%、次いで1分間B100%、5mL/分、220nm、溶媒A:10%CH3OH−90%H2O−0.1%TFA;溶媒B:90%CH3OH−10%H2O−0.1%TFA;
M:フェノメネックス 10um 4.6×50mmカラム、2分間グラジエント、B0〜100%、次いで1分間B100%、5mL/分、220nm、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−10mM 酢酸アンモニウム;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−10mM 酢酸アンモニウム。
N:フェノメネックス Gemini C18 4.6×150mm 3.5umカラム、15分間グラジエント、B10〜100%、次いで5分間B100%、1mL/分、溶媒A:5%CH3OH−95%H2O−10mM 重炭酸アンモニウム;溶媒B:95%CH3OH−5%H2O−10mM 重炭酸アンモニウム、220nm。
O:Waters Sunfire C18 4.6×150mm、3.5umカラム、10分間グラジエント、B10〜100%、次いで5分間B100%、1mL/分、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−0.1%TFA;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−0.1%TFA、220nm。
P:Waters Sunfire C18 4.6×150mm、3.5umカラム、15分間グラジエント、B10〜100%、次いで5分間B100%、1mL/分、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−0.1%TFA;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−0.1%TFA、220nm。
Q:Waters Xbridge Phenylカラム 4.6×150mm 3.5um、10分間グラジエント、B0〜100%、5mL/分、溶媒A:5%CH3CN−95%H2O−0.1%TFA;溶媒B:95%CH3CN−5%H2O−0.1%TFA、220nm。
1.中間体の製造
様々なチアゾール類の合成
A) N−(チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの合成
Figure 0005385895
2−アミノチアゾール(7.35g、73.39mmol)、2−クロロピリジン(10.0g、88.07mmol、1.2当量)、炭酸ナトリウム(10.98g、0.102mol、1.4当量)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(キサントホス)(0.509g、0.881mmol、0.012当量)のトルエン懸濁溶液(160mL、5分間アルゴンでバブリング)を、さらに5分間アルゴンで再びバブリングした。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.269g、0.293mmol、0.004当量)を次いで懸濁液に加え、それを4日間140℃で加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過した。生じた固形物を水中で懸濁し、2時間撹拌し、その後、懸濁液の濾過によって、固形物を得て、それを終夜減圧乾燥した(10.329g)。トルエン濾液を蒸発させて、残渣をメタノールからトリチュレートして、固形物(1.055g)を得た。2つの固形物を合わせて、標題の化合物(11.384g、87%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 6.91 (1H, dd, J=7.1, 5.1 および 0.8 Hz), 7.00 (1H, d, J=3.5 Hz), 7.06 (1H, d, J=8.3 Hz), 7.38 (1H, d, J=3.5 Hz), 7.69 (1H, ddd, J=8.3, 7.1 および 1.8 Hz), 8.29 (1H, ddd, J=5.1, 1.8 および 0.8 Hz), 11.24 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 178. HPLC 保持時間 (条件 A): 0.668 分
B) 4−メチル−N−(チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミンの合成
Figure 0005385895
4−メチル−2−クロロピリジン(5.10g、40.0mmol)、2−アミノチアゾール(4.81g、48mmol、1.2当量)、炭酸ナトリウム(5.94g、56.0mmol、1.4当量)およびキサントホス(0.278g、0.48mmol、0.012当量)のTHF懸濁溶液(100mL、5分間アルゴンでバブリング)をさらに5分間アルゴンで再びバブリングした。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.146g、0.16mmol、0.004当量)を次いで懸濁液に加え、それを2日間130℃で加熱した。追加量のキサントホス(0.278g)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.146g)を再び加え、反応液をさらに4日間130℃で加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過した。生じた固形物を水中で懸濁し、1時間撹拌した。濾過した後、生じた固形物を終夜減圧乾燥した。THF濾液を蒸発させて、残渣を前に単離した固形物と合わせた。これをMeOHから沈殿させて、固形物として、標題の化合物(5.14g、67%)を得た。母液を蒸発させて、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(50% 酢酸エチル/ジクロロメタン〜100% 酢酸エチル)によって精製して、固形物として、標題の物質(0.825g、11%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3 δ (ppm): 2.36 (3H, s), 6.71 (1H, s), 6.75 (1H, br d, J=5.1 Hz), 6.84 (1H, d, J= 3.5 Hz), 7.43 (1H, d, J=3.5 Hz), 8.24 (1H, d, J=5.3 Hz). LC/MS (M+H)+: 192. HPLC 保持時間 (条件 A): 1.285 分
C) (6−(チアゾリル−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの合成
1. (6−クロロピリジン−3−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
(6−クロロピリジン−3−イル)メタンアミン(6.56g、46.01mmol)のジクロロメタン撹拌溶液(50mL)を、室温で、トリエチルアミン(11.2mL、80.51mmol、1.75当量)および二炭酸ジ−tert−ブチル(12.55g、57.51mmol、1.25当量)で処理し、この混合物を終夜撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を混合物に加え、二相を分離した。水相をジクロロメタン(3×)で抽出し、有機層を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、固形物として、標題の物質(12.17g、>100%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3 δ (ppm): 1.47 (9H, s), 4.33 (1H, d, J=6.1 Hz), 4.95 (1H, br s), 7.32 (1H, d, 8.0 Hz), 7.64 (1H, br dd, J=7.8 および 1.5 Hz), 8.33 (1H, d, J=2.0 Hz). 微量のNet3HCl塩をNMRによって検出した。LC/MS (M+H)+: 243.
該化合物をそのまま次の反応に用いた。
2. (6−(チアゾリル−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
(6−クロロピリジン−3−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチル(13.06g、〜53.9mmol、クルード)、2−アミノチアゾール(8.10g、80.9mmol、1.5当量)、炭酸ナトリウム(8.00g、75.5mmol)、キサントホス(0.374g、0.647mmol、0.012当量)のTHF懸濁溶液(125mL、5分間アルゴンでバブリング)を、さらに5分間アルゴンで再びバブリングした。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.198g、0.216mmol、0.004当量)を次いで懸濁液に加え、それを1日間130℃で加熱した。追加量のキサントホス(0.374g)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.198g)を再び加え、反応液を終夜130℃で加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過した。生じた固形物を水中で懸濁し、1時間撹拌した。濾過した後、生じた固形物を終夜減圧乾燥した。THF濾液を蒸発させて、残渣をメタノールからトリチュレートして、固形物を得た。固形物を合わせて、標題の物質(13.91g、84%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6 δ (ppm): 1.39 (9H, s), 4.06 (1H, d, J=6.1 Hz), 6.99 (1H, d, J=3.5 Hz), 7.02 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.37 (1H, d, J=3.5 Hz), 7.39 (1H, br s), 7.58 (1H, dd, J=8.6 および 2.0 Hz), 8.15 (1H, br d, J〜1.8 Hz), 11.21 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 307. HPLC 保持時間 (条件 A): 1.247 分
D) メチル((6−(チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
1. (6−クロロピリジン−3−イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
(6−(チアゾリル−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチルカルバミン酸tert−ブチル(1.52gのクルード、〜6.28mmol)のTHF溶液(10mL)を、0℃で、水素化ナトリウム(60% 鉱油中、0.360g、9.42mmol)で処理した。反応液を次いで23℃で45分間撹拌し、次いでヨードメタン(0.47mL、7.53mmol)を加え、反応液を終夜撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を次いで加え、二相を分離した。水相を酢酸エチル(3×)で抽出し、有機層を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、クルードの標題の物質(1.50g)を得た。残渣をバイオタージ(ヘキサン/酢酸エチル 3:1〜1:3)で精製し、標題の物質(1.24g、77%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.50 (9H, s,) 2.86 (2H, d, J=19.70 Hz) 4.42 (s, 3 H) 7.33 (1H, d, J=8.08 Hz) 7.57 (1H, d, J=17.94 Hz) 8.30 (1H, d, J=1.77 Hz). LCMS (M+H)+: 257, 259. HPLC 保持時間 (条件 B): 1.743 分
2. メチル((6−(チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
2−アミノチアゾール(0.556g、5.55mmol、1.15当量)、(6−クロロピリジン−3−イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(1.24g、4.83mmol)、炭酸ナトリウム(0.717g、6.76mol、1.4当量)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(キサントホス)(0.034g、0.058mmol、0.012当量)のTHF懸濁溶液(12mL、5分間アルゴンでバブリング)を、さらに5分間アルゴンで再びバブリングした。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.018g、0.019mmol、0.004当量)を次いで懸濁液に加え、それを18時間130℃で加熱した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.018g、0.019mmol、0.004当量)および9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(キサントホス)(0.034g、0.058mmol、0.012当量)を再び加え、反応液をさらに18時間撹拌した。同じことを2回繰り返した。混合物を室温に冷却し、濾過した。THF濾液を蒸発させて、残渣(1.72g)をバイオタージシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン/酢酸エチル 1:1〜0:1)で精製して、標題の物質(0.934g、60%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.52 (9H, s), 2.84 (3H, s), 4.40 (2H, s), 6.86 (1H, d, J=3.54 Hz), 6.92 (1H, d, J=8.59 Hz), 7.44 (1H, d, J=3.79 Hz), 7.57 (1H, d, J=19.45 Hz) 8.27 (1H, s).
様々な臭化物またはチオシアン酸エステルの合成
A) 5−ブロモ−N−(ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの合成
Figure 0005385895
N−(ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(9.76g、55.07mmol)の脱気クロロホルム撹拌懸濁溶液(180mL)に、臭素(3.11mL、60.6mmol、1.1当量)を23℃で加えた。反応液を15分間撹拌し、続いてLC/MSを行った。反応が完了するまで臭素(2×0.3mL)を加えた。混合物を0℃に冷却し、10% NaHSO3水(150mL)を加えた。懸濁液の色が変化し、固形物を濾過し、水で洗浄し、終夜減圧乾燥した。固形物として、標題の化合物(10.79g、77%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 6.94-6.99 (1H, m), 7.04 (1H, d, J=8.34 Hz) 7.45 (1H, s), 7.74 (1 H, td, J=7.83, 1.77 Hz), 8.31 (1 H, d, J=5.31 Hz), 11.54 (1 H, s). LC/MS (M+H)+:256, 258; (M-H)-: 254, 256.
B) 5−ブロモ−N−(4−メチル−ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミンの合成
5−ブロモ−N−(ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(上記の実施例A)の合成に記載したように標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+:270, 272. HPLC 保持時間: 1.407 分 (条件 A).
C) N−(ピリジン−2−イル)−5−チオシアナトチアゾール−2−アミンの合成
Figure 0005385895
N−(ピリジン−2−イル)チアゾール−2−アミン(4.26g、24mmol)およびチオシアン酸ナトリウム(3.9g、48mmol、2当量)のメタノール懸濁溶液(100mL)に、0℃で、臭素(1.23mL、24mmol、1当量)を2分かけてゆっくりと加え、次いで温度を23℃に上げ、混合物を3時間撹拌した。生じた懸濁液を撹拌している冷水(400mL)に加え、生じた沈殿を濾過によって集め、減圧乾燥した(4.5g、80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.00 - 7.08 (1 H, m), 7.11 (1 H, d, J=8.34 Hz), 7.74 - 7.84 (1 H, m), 7.89 (1 H, s), 8.39 (1 H, d, J=5.05 Hz), 11.93 (1 H, s). LC/MS (M+H)+:235.
D) N−(4−メチルピリジン−2−イル)−5−チオシアナトチアゾール−2−アミンの合成
Figure 0005385895
4−メチル−N−(チアゾール−2−イル)ピリジン−2−アミン(15.4g、80.5mmol)およびチオシアン酸ナトリウム(13.06、161.05mmol)のメタノール懸濁溶液(250mL)に、臭素(4.55mL、88.57mmol)を20分かけて滴下して加えた。混合物を23℃で撹拌した。1時間後、HPLCによって十分な変換が示された。混合物をH2O(700mL)で希釈し、ロータリーエバポレーターで濃縮して、大部分のメタノールを除去した。生じた沈殿を濾過によって集め、減圧乾燥して、標題の物質(16.6g、100%)を得た。
H1 NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (ppm): 2.31 (3H, s), 6.89 (1H, d, J=5.30 Hz), 6.91 (1H, s), 7.87 (1H, s), 8.24 (1H, d, J=5.05 Hz), 11.85 (1H, s). HPLC 保持時間 (条件 A): 1.585 分
N−(ピリジン−2−イル)−5−チオシアナトチアゾール−2−アミンまたはN−(4−メチルピリジン−2−イル)−5−チオシアナトチアゾール−2−アミン(上記の実施例CまたはD)を製造するために記載した手順に従って、表1で概説したチオシアン酸エステルを製造した。
表1
Figure 0005385895
様々なアミン類の合成
A) 4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
1. 4−シアノ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0005385895
4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリル(2.0g、8.98mmol)およびトリエチルアミン(1.314mL、9.43mmol)のジクロロメタン撹拌溶液(10mL)に、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.99g、9.16mmol)を23℃で加えた。生じた溶液を2時間撹拌し、次いで水(2×)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油として、標題の物質(2.6g、100%)を得た。
2. 4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
Figure 0005385895
4−シアノ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.6g、9.08mmol)を15% 酢酸/エタノールに溶解し、酸化白金(0.052g)によって50psiで1週間水素化した。HPLCによって、50%のみの変換率が示され、反応液を同一条件に再び付し、さらに4日間水素化した。反応液を次いで濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を酢酸エチルおよび塩酸(1N)で希釈した。水相を回収し、炭酸ナトリウムで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油として、標題の物質(0.835g、32%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
LC/MS (M-(t-Bu)+H)+:235. HPLC 保持時間 (条件 B): 1.322 分
B) (1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1. 1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリルの製造
Figure 0005385895
4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリル(1.35g、6.062mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド/オルトギ酸トリメチル(1:1、12mL)に溶解し、パラホルムアルデヒド(0.596mL、18.19mmol)、トリアセトキシボロヒドリド(3.854g、18.185mmol)および酢酸(1mL)で処理した。混合物を23℃で終夜撹拌し、次いで塩酸(1N)で希釈し、酢酸エチルで洗浄した。水相を炭酸水素ナトリウム水で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油として、標題の物質(1.05g、50%)を得た。
LC/MS (M+H)+: 200. HPLC 保持時間 (条件 B): 1.315 分 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 2.10-2.21 (4H, m), 2.41 (3H, s), 2.53 (2H, td, J=11.81, 3.41 Hz), 2.99 (2H, d, J=12.38 Hz), 7.32-7.38 (1H, m), 7.39-7.45 (2H, m), 7.49-7.54 (2H, m).
2. (1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミンの製造
Figure 0005385895
1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリル(1.0g、4.99mmol)のTHF溶液(25mL)を、LAH(0.379、9.99mmol)のTHF懸濁溶液(10mL)にゆっくりと加えた。反応液を2時間撹拌し、次いで硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。これを30分間撹拌し、次いで酢酸エチルを加えた。混合物を10分撹拌し、次いでセライトで濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮して、油として、目的の化合物(0.916g、96%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.79-1.89 24H, m), 2.18-2.28 (7H, m), 2.55-2.65 (2H, m), 2.77 (2H, s), 7.21-7.27 (1H, m), 7.28-7.39 (4H, m).
C) 2−(4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−イル)エタノールの合成
Figure 0005385895
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アセトアルデヒドを用い、還元的アミノ化の後に酸性のワークアップ(HCl 5N)を行って、保護基を除去することによって、(1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(上記の実施例B)の合成について記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 235. HPLC 保持時間 (条件 A): 0.143 分
D) (1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリル(2.0g、6.39mmol)のTHF懸濁溶液(25mL)を、水素化アルミニウムリチウム(0.340g、8.95mmol)のTHF懸濁溶液(10mL)にゆっくりと加え、反応液を23℃で3時間撹拌した。反応液を次いで硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、30分間撹拌した。酢酸エチルを加え、反応液をさらに10分間撹拌し、次いでセライトで濾過した。濾液を濃縮して、油(1.45g、81%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.81-1.91 (2H, m), 2.23-2.28 (4H, m), 2.65-2.67 (2H, m), 2.78 (2H, s), 3.45 (2H, s), 7.23-7.34 (8H, m), 7.36-7.41 (2H, m).
E) キヌクリジン−4−ylメタンアミンの合成
Figure 0005385895
4−シアノキヌクリジン(0.30g、2.2mmol)のジエチルエーテル溶液(5mL)を、LAH(0.167g、4.41mmol)のジエチルエーテル懸濁溶液(15mL)に0℃でゆっくりと加えた。反応液を23℃で3時間撹拌し、次いで硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、さらに30分間撹拌した。酢酸エチルを次いで加え、30分後、セライトを加え、懸濁液をセライトで濾過した。濾液を乾燥するまで濃縮して、油(0.310g、定量的)を得た。該化合物をそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.31-1.40 (6H, m), 2.43 (2H, s), 2.86-2.94 (6H, m).
F) (1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1. 1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0005385895
2−ピリジルアセトニトリル(1.0g、8.54mmol)のDMSO溶液(8mL)を、水素化ナトリウム(1.195g、29.88mmol)で何回かに分けて処理した。生じた茶色懸濁液を23℃で30分間撹拌した。2−クロロ−N−(2−クロロエチル)−N−メチルエタンアミン(1.81g、9.39mmol)を次いで5分かけてゆっくりと加え、次いで懸濁液を終夜65℃で加熱した。反応液を次いで塩酸(1N)で希釈し、酢酸エチル(2×)で洗浄した。水相を水酸化ナトリウム(1N)で塩基性化し、酢酸エチル(3×)で抽出した。抽出物を合わせて、水(5×)および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油を得た。これをバイオタージシリカゲルカラム(1%〜10%(メタノール+1%アンモニア)のジクロロメタン溶液)で精製して、油として、目的の生成物 (0.583g、34%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 2.14-2.25 (2H, m), 2.30-2.38 (2H, m), 2.40 (3H, s), 2.51 (td, J=12.25 および 2.27 Hz), 2.99 (2H, d, J=12.13 Hz), 7.25-7.36 (1H, m), 7.56 (1H, d, J=8.08 Hz), 7.75 (1H, td, J=7.71 および 1.77 Hz), 8.64 (1H, d, J=4.80 Hz). LC/MS (M+H)+: 202. HPLC 保持時間 (条件 E): 1.025 分
2. (1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(0.544g、2.70mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を、水素化アルミニウムリチウム(0.205g、5.41mmol)のテトラヒドロフラン懸濁溶液(10mL)に23℃でゆっくりと加えた。反応液を終夜撹拌し、次いで硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。これを1時間撹拌し、次いで酢酸エチルを加え、スラリーをさらに2時間撹拌した。セライトを加え、ペーストをセライトで濾過した。濾液を濃縮して、油(0.518g、93%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm:. 1.76-1.88 (2H, m), 2.07-2.19 (2H, m), 2.23 (3H, s), 2.43 (2H, br d, J=14.6 Hz), 2.58-2.69 (2H, m), 2.87 (2H, s), 7.16 (1H, ddd, J=7.52, 4.86 および 1.01 Hz), 7.33 (1H, d, J=8.08 Hz), 7.69 (1H, td, J=7.77 および 1.89 Hz), 8.65 (1H, d, J=4.80 および 1.01 Hz).
G) (1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1. 1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0005385895
4−ピリジルアセトニトリル塩酸塩(1.0g、6.47mmol)のDMSO溶液(8mL)を、水素化ナトリウム(0.735g、29.11mmol)で何回かに分けて処理した。生じた懸濁液を23℃で30分間撹拌した。2−クロロ−N−(2−クロロエチル)−N−メチルエタンアミン(1.37g、7.11mmol)を次いで5分かけてゆっくりと加え、次いで懸濁液を終夜65℃で加熱した。反応液を次いで塩酸(1N)で希釈し、酢酸エチル(2×)で洗浄した。水相を水酸化ナトリウム(5N)で塩基性化し、酢酸エチル(3×)で抽出した。抽出物を合わせて、水(5×)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油(0.200g、15%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 2.10-2.17 (3H, m), 2.31 -2.37 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.47-2.57 (2H, m), 3.01 (2G, d, J=12.6 Hz), 7.45 (2H, dd, J=4.55 および 1.52 Hz), 8.68 (2H, dd, J=4.55 および 1.77 Hz).
2. (1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(0.200g、0.994mmolのクルード)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を、水素化アルミニウムリチウム(0.075g、1.99mmol)のテトラヒドロフラン懸濁溶液(10mL)に23℃でゆっくりと加えた。反応液を終夜撹拌し、硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。これを1時間撹拌し、次いで酢酸エチルを加え、スラリーをさらに2時間撹拌した。セライトを加え、生じたペーストをセライトで濾過した。濾液を濃縮して、油(0.120g、59%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
H) (1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
1. N,N−ビス(2−クロロエチル)−2−メチルプロパン−2−アミンの合成
Figure 0005385895
塩化チオニル(30mL、409.2mmol)をクロロホルム(40mL)に希釈し、20℃で撹拌した。2,2’−(tert−ブチルアザンジイル)ジエタノール(30g、186mmol)のクロロホルム溶液(20mL)を45分かけて滴下して加えた。生じた混合物を20℃で18時間撹拌し、2時間還流した。混合物を冷却し、メタノール(〜10mL)を加え、続いてエチルエーテル(〜50mL)を加えた。生じた沈殿を濾過し、エチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥して、HCl塩として、標題の物質(35g、81%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.60 (9H, s), 3.20 (2H, s), 3.68 (2H, s), 4.12-4.19 (2H, m), 4.21-4.28 (2H, m), 12.66 (1H, s).
2. 1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−カルボニトリルの合成
Figure 0005385895
フェニルアセトニトリル(1.0g、8.54mmol)のDMSO溶液(8mL)を水素化ナトリウム(0.717g、29.88mmol)で何回かに分けて処理した。生じた懸濁液を23℃で30分間撹拌した。N,N−ビス(2−クロロエチル)−2−メチルプロパン−2−アミン(2.20g、9.39mmol)を次いで5分かけてゆっくりと加え、次いで懸濁液を終夜65℃で加熱した。反応液を次いで塩酸(1N)で希釈し、酢酸エチル(2×)で洗浄した。水相を飽和炭酸ナトリウム水で塩基性化し、酢酸エチル(3×)で抽出した。抽出物を合わせて、水(5×)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、油(1.40g、68%)を得て、それを静置して凝固させ、それをそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 2.10-2.17 (3H, m), 2.31 -2.37 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.47-2.57 (2H, m), 3.01 (2G, d, J=12.6 Hz), 7.45 (2H, dd, J=4.55 および 1.52 Hz), 8.68 (2H, dd, J=4.55 および 1.77 Hz).
3. (1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
(1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(1.40g、5.777mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を、水素化アルミニウムリチウム(0.438g、11.55mmol)のテトラヒドロフラン懸濁溶液(10mL)に23℃でゆっくりと加えた。反応液を終夜撹拌し、硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。反応混合物を1時間撹拌し、次いで酢酸エチルを加え、スラリーをさらに2時間撹拌した。セライトを加え、生じたスラリーをセライトで濾過した。濾液を濃縮して、油(1.25g、87%)を得て、それをそのまま次の反応に用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 1.04 (9H, s), 1.79-1.90 (2H, m), 2.21-2.28 (2H, m), 2.38 (2H, t, J=9.85 Hz), 2.75 (2H, d, J=3.79 Hz), 2.78 (2H, s), 7.23 (1H, t, J=6.95 Hz), 7.31-7.40 (4H, m). LC/MS (M+H)+: 247. HPLC 保持時間 (条件 D): 0.350 分
I) (1−tert−ブチル−4−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
2−(2−フルオロフェニル)アセトニトリルを用いて、(1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成、実施例H)の合成に記載したように、標題の物質を製造した。
J) 4−(アミノメチル)−4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
1. 2−(2,3−ジクロロフェニル)アセトニトリルの合成
Figure 0005385895
2,3−ジクロロベンジルクロリド(5.0g、25.5mmol)をDMSO(100mL)に溶解した。NaCN(9.2g、188mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、生成物をエーテルで抽出した。有機層を水(2×)および食塩水で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物を粗収量であるが定量的収量として用いた。溶離液として10%〜75% ジクロロメタンのヘキサン溶液のグラジエントを用いて、分析試料をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製した。水層を合わせて、洗浄液を漂白剤(100mL)で処理して、過剰のシアン化物を毒性の低い物質に酸化した。
2. 4−シアノ−4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
2−(2,3−ジクロロフェニル)アセトニトリル(2.49gのクルード、推定純度83%、11mmol)、ビス(2−クロロエチル)カルバミン酸tert−ブチル(J. Med. Chem. 1992, 35, 11, 2033-2039)(2.70g、11mmol)、炭酸セシウム(19.5g、60mmol)およびDMSO(200mL)を丸底フラスコ中で合わせて、室温で4日間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層をKHSO4水溶液(1M)、次いで飽和NaHCO3水溶液、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。溶離液として5%〜35% 酢酸エチルのヘキサン溶液のグラジエントを用いて、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製した。油として、標題の化合物を単離した(2.3g、収率59%)。
3. 4−(アミノメチル)−4−(2,3−ジクロロフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−シアノ−4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.30g、6.47mmol)を、NH3のMeOH溶液(7M、75mL)に溶解した。ラネーニッケル(〜2gの水懸濁液)を加え、混合物を、PARR装置において、水素下(60psi)で4日間振とうした。セライト層を通した濾過によって触媒を除去し、クルードの反応混合物を濃縮した。粗生成物(1.90gの黄色油)を次の反応(アミド結合形成)に「そのまま」用いた。
K) 4−(アミノメチル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として(3,4−ジクロロフェニル)−アセトニトリルを用いることを除いては、実施例Jのアミンについての上記の3段階手順の段階2および3に従って、化合物を製造した。
L) 4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
1. 4−シアノ−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−シアノメチルピリジニウム塩酸塩(1.0g、6.5mmol)、ビス(2−クロロエチル)カルバミン酸tert−ブチル(J. Med. Chem. 1992, 35, 11, 2033-2039)(2.0g、8.1mmol)、炭酸セシウム(9.1g、28mmol)およびDMSO(20mL)を丸底フラスコ中で合わせて、室温で20時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水で洗浄し、次いで食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。溶離液として10%〜100% 酢酸エチルのヘキサン溶液のグラジエントを用いて、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製した。油として、標題の化合物を単離した(778mg、収率42%)。
2. 4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例J,段階3のアミンについて記載したものと同じ手順を用いた。収率85%
M) 4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として3−ピリジル−アセトニトリルを用い、水素化触媒としてPd(OH)2を用いることを除いては、実施例Lのアミンについての上記と同じ2段階手順に従って、化合物を製造した。
N) 4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として2−ピリジル−アセトニトリルを用い、水素化触媒としてPd(OH)2を用いることを除いては、実施例Lのアミンについての上記と同じ2段階手順に従って、化合物を製造した。
O) 4−(アミノメチル)−4−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として(2−フルオロフェニル)−アセトニトリルを用いることを除いては、実施例Jのアミンについての上記の3段階手順の段階2および3に従って、化合物を製造した。
P) 4−(アミノメチル)−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として(4−フルオロフェニル)−アセトニトリル用いることを除いては、実施例Jのアミンについての上記の3段階手順の段階2および3に従って、化合物を製造した。
Q) 4−(アミノメチル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
出発物質として(2,4−ジフルオロフェニル)−アセトニトリルを用いることを除いては、実施例Jのアミンについての上記の3段階手順の段階2および3に従って、化合物を製造した。
R) 4−(アミノメチル)−4−シクロヘキシルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(355mg、1.22mmol)およびPtO2(1.15g、5.1mmol)のエタノール溶液(125mL)を、PARR装置において、水素下(60psi)で20時間振とうした。イオン交換カートリッジ(MCX、フェノメネックス、6gの吸着剤)の上部にセライトを充填した。クルードの反応スラリーをこの装置に通して濾過し、その自然発火性触媒をエタノールおよび水で洗浄し、除去した。カートリッジをメタノールで洗浄し、次いで生成物をNH3のMeOH溶液(2M)で溶離した。溶離液を濃縮して、油として、標題の化合物(234mg)を得た。
S) 4−(アミノメチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
1. 2−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)アセトニトリルの合成
Figure 0005385895
実施例Jのアミンの合成における段階1としての上記の手順に従って、化合物を製造した。粗生成物は純度〜95%であり、それをそのまま用いた。粗収率95%。
2. 4−シアノ−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例Lのアミンの合成における段階1としての上記の手順に従って、化合物を製造した。カラムクロマトグラフィ条件:シリカ、グラジエント溶離、5% 酢酸エチルのヘキサン溶液〜100% 酢酸エチル。生成物を含む画分を蒸発させた後、標題の化合物を単離した(2段階で、0.50g、収率26%)。
3. 4−(アミノメチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−シアノ−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(470mg)およびBu4NBH4(1.24g)を、封管中、ジクロロメタン(10mL)に溶解し、マイクロ波反応器中、1時間80℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、バイアルを開け、MeOH(5mL)をゆっくりと加えることによって、過剰のボロヒドリドをクエンチした。1時間撹拌した後、バイアルを再密封し、20分間100℃に加熱した(生成物のホウ素錯体を加水分解するまで)。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。クルードの標題のアミン(0.51g、定量的収量)を「そのまま」用いた。
T) 4−(アミノメチル)−4−(4−フルオロフェニル)シクロヘキサノールの合成
Figure 0005385895
実施例Jのアミンの段階3について記載したように、1−(4−フルオロフェニル)−4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル(100mg)を水素化した。シアノおよびケト官能基を、二級アルコールの炭素で、立体配置がまだ知られていない均質な生成物に還元した。
U) (4−フェニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
Hattersley, P. J.; Lockhart, Ian M.; Some reactions with 4-cyano-4-phenyltetrahydropyran; Journal of Medicinal Chemistry (1967), 10(1), 128-9.
V) (1−(3,4−ジメトキシフェニル)シクロヘキシル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
Hadida, Ruah Sara S.; Singh, Ashvani K.; Miller, Mark T.; Hamilton, Matthew; Grootenhuis, Peter D. J. Preparation of phenethyl (hetero)aryl amides as modulators of ATP-binding cassette (ABC) transporters. PCT Int. Appl. (2005), 160 pp. CODEN: PIXXD2 WO 2005035514 A2 20050421 CAN 142:411216 AN 2005:346999 CAPLUS
Eliason, James F.; Ramuz, Henri; Kaufmann-schmid, Franz Alois. Preparation of 2-(6-phenyl-4-azahexyl)-1,3-dithianes for reducing chloroquine resistance in treatment of malaria and for reducing polydrug resistance in treatment of cancer. Eur. Pat. Appl. (1993), 32 pp. CODEN: EPXXDW EP 523493 A1 19930120 CAN 119:72613 AN 1993:472613 CAPLUS
Markaryan, E. A.; Arustamyan, Zh. S. Isoquinoline derivatives. X. Synthesis of 2-aralkyl-4-spirocyclohexane-6,7-dimethoxy-1,2,3,4-tetrahydroisoquinolines and their acyclic analogs. Armyanskii Khimicheskii Zhurnal (1974), 27(9), 779-84. CODEN: AYKZAN ISSN:0515-9628. CAN 82:139935 AN 1975:139935 CAPLUS
W) (4−(2−フルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メタンアミンの合成
Figure 0005385895
Ong, Helen H.; Profitt, James A.; Fortunato, James; Glamkowski, Edward J.; Ellis, Daniel B.; Geyer, Harry M., III; Wilker, Jeffrey C.; Burghard, Harald. Novel tetracyclic spiropiperidines. 3. 1-Arylspiro[indoline-3,4'-piperidine]s as potential antidepressants. Journal of Medicinal Chemistry (1983), 26(7), 981-6.
(実施例1)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 0005385895
A. 4−クロロ−3−フルオロピコリン酸メチルの合成
Figure 0005385895
Org. Prep. and Proc. Int., 29 (1), 117-122 (1997)に記載された手順に従って、標題の化合物を製造した。アルゴンを流しながら、3−フルオロピコリン酸リチウム(20.0g、136mmol)および臭化ナトリウム(28.0g、272mmol、2当量)の塩化チオニル懸濁溶液(99mL、1.36μmol、10当量)を、還流するまで加熱した(95℃)。反応液を2日間還流し、次いで塩化チオニル(50mL、680mmol、5当量)を再び加え、反応液をさらに3日間還流した。混合物を次いで蒸発させ、残渣を0℃に冷却した。メタノール(300mL)を何回かに分けて注意して加え、混合物を23℃で終夜撹拌した。反応液を次いで酢酸エチル/飽和炭酸ナトリウム水の中に分液し、水相を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を沸騰ヘキサンに溶解し、残渣の黒いタールをデカントした。濾液を蒸発させて、固形物として、標題の物質(24.36g、94%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.92 (3H, s), 8.01 (1H, t, J=5.1 Hz), 8.50 (1H, d, J=5.1 Hz). LC/MS (M+H)+: 190.
B. 3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸の合成
Figure 0005385895
N−(4−メチルピリジン−2−イル)−5−チオシアナトチアゾール−2−アミン(3.4g、13.69mmol、チオシアン酸エステルの合成,実施例Dに記載)のメタノール懸濁溶液(150mL、あらかじめアルゴンでバブリングした)に、ジチオトレイトール(3.70g、23.96mmol)を加えた。反応液を23℃で10分間撹拌し、次いで4−クロロ−3−フルオロピコリン酸メチル(2.27g、11.98mmol)を加え、続いてNaOH水溶液(1N、12mL、11.98mmol)を加えた。生じた反応液を1時間撹拌し、次いで容積の〜1/4に濃縮した。混合物を次いで水(200mL)で希釈し、塩化アンモニウムで中和した。生じた固形物を濾過によって集め、減圧乾燥して、固形物として、クルードの標題の物質(5.7g)を得た。この固形物をシリカゲルバイオタージクロマトグラフィ(酢酸エチル)で精製して、固形物として、標題の物質(3.01g、70%)を得た。化合物の1H NMRによって、ジチオトレイトールの混入が示された。該化合物をそのまま次の反応に用いた。
固形物をTHF(100mL)に溶解し、溶液を水酸化ナトリウム水(1N、12mL、11.95mmol)で処理した。反応液を23℃で2時間撹拌し、次いで水で希釈し、HCl水(1N)で中和した。混合物を濃縮して、THFを除去し、生じた固形物を濾過によって集め、減圧乾燥して、固形物として、標題の物質(1.86g、64%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 2.31 (3H, s), 6.67-6.73 (1H, m), 6.84 (1H, d, J=4.55 Hz), 6.92 (1H, s), 7.74-7.78 (1H, m), 8.04 (1H, d, J=4.29 Hz), 8.17 (1H, t, J=4.55 Hz).
C. 4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.385g、1.325mmol、1.2当量)をNMP(10mL)に溶解し、この溶液に、3−フルオロ−4−(2−(ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(0.400g、1.104mmol)、EDAC(0.317g、1.656mmol、1.5当量)、HOBt(0.149g、1.104mmol、1当量)およびジイソプロピルエチルアミン(0.983mL、5.52mmol、5当量)を加えた。生じた混合物を23℃で2日間撹拌した。混合物を次いで10%水/90%アセトニトリル/0.05%TFAで希釈し、プレパラティブHPLC(酢酸アンモニウム/水/アセトニトリル)において精製し、凍結乾燥して、標題の化合物(0.270g、39%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.38 (9H, s), 1.75 (2H, ddd, J=13.5, 10.2, 3.3 Hz), 2.04-2.15 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.91 (2H, br s), 3.42 (2H, d, J=6.32 Hz), 3.59-3.70 (2H, m), 6.86 (1H, t, J=5.3 Hz), 6.91 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.25 (1H, t, J=7.07 Hz), 7.34-7.45 (4H, m), 7.81 (1H, s), 8.16 (1H, t, J=4.55 Hz), 8.21 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.25 (1H, d, J=6.44 Hz), 11.78 (1H, s). LC/MS (M+H)+:635. HPLC 保持時間 (条件 C): 7.033 分
(実施例2)
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
1−メチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Bに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 549. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.191 分 HRMS 計算値: 549.1907; 実測値: 549.1884.
(実施例3)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 0005385895
4−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(市販品として入手可能)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 559. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.926 分
(実施例4)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−(キヌクリジン−4−イルメチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
キヌクリジン−4−ylメタンアミン(アミンの合成,実施例Eに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 485. HPLC 保持時間 (条件 C): 3.455 分
(実施例5)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
2−(4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−イル)エタノール(アミンの合成,実施例Cに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 579. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.078 分 HRMS 計算値: 579.2012; 実測値: 579.2002.
(実施例6)
N−((1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Dに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 625. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.093 分 HRMS 計算値: 625.2220; 実測値: 625.2232.
(実施例7)
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(1−メチル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Fに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 550. HPLC 保持時間 (条件 C): 3.531 分
(実施例8)
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Gに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 550. HPLC 保持時間 (条件 C): 3.086 分
(実施例9)
N−((1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(1−tert−ブチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Hに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 591. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.663 分
(実施例10)
N−((1−tert−ブチル−4−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(1−tert−ブチル−4−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミンの合成,実施例Iに記載)を用いて、実施例1に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 609. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.743 分
(実施例11)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(〜1.80g、〜2.84mmol、実施例1に記載)を、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタン(1:5、10mL)に溶解した。この混合物を23℃で2時間撹拌し、次いで飽和炭酸ナトリウムでpH〜7に中和した。水相を次いで酢酸エチル/THFで抽出し、有機層を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、固形物として、標題の物質(1.06g、70%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.99-2.09 (2H, m), 2.28 (2H, br s), 2.31 (3H, s), 2.66-2.82 (2H, m), 3.25 (2H, m), 3.45 (2H, br d), 6.86 (1H, d, J=5.31 Hz), 6.93 (1H, s), 7.05 (1H, t, J=5.18 Hz), 7.26-7.34 (1H, m), 7.38-7.46 (4H, m), 7.81 (1H, s), 8.17 (1H, d, J=5.31 Hz), 8.23 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.37 (1H, t, J=6.44 Hz), 11.84 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 535. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.085 分
(実施例12)
N−((1−(2−(ジメチルアミノ)アセチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミドの脱保護からのクルード、0.140g、0.221mmol)をNMP(8mL)に溶解し、EDAC(0.063g、0.331mmol)、HOBT(0.030g、0.221mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.196mL、1.103mmol)およびジメチルグリシン(0.034、0.331mmol)で処理した。反応液を23℃で終夜撹拌し、次いでTFAで希釈した。これをプレパラティブHPLC(TFA/アセトニトリル/水)で精製した。目的の生成物を含む画分を合わせて、容積の1/4に濃縮した。生じた溶液をSCX SPE カートリッジ(waters Oasis(登録商標))に充填し、メタノールで洗浄し、2M アンモニア/メタノールで溶離した。濃縮後、生じた固形物(0.037g、0.0596mmol、27%)をアセトニトリル中で懸濁し、0.1N HCl/メタノール溶液(0.596mL)で処理した。生じた溶液を水で希釈し、凍結乾燥して、HCl塩として、標題の物質を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.76-1.89 (2H, m), 2.11-2.23 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.55 (6H, br s), 3.00 (1H, t, J=11.1 Hz), 3.10 (1H, t, J=11.0 Hz), 3.47 (2H, d, J=6.57 Hz), 3.63 (1H, d, J=13.1 Hz), 3.94 (1H, d, J=14.6 Hz), 6.86 (1H, d, J=5.56 Hz), 6.92 (1H, s), 7.04 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.27 (1H, t, J=7.07 Hz), 7.40 (2H, t, J=7.71 Hz), 7.43-7.47 (2H, m), 7.81 (1H, s), 8.17 (1H, d, J=5.31 Hz), 8.19-8.25 (2H, m), 11.81 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 620. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.363 分 HRMS 計算値: 620.2278; 実測値: 620.2279.
(実施例13)
N−((1−ブチリル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
酪酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 605. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.906 分 HRMS 計算値: 605.2169; 実測値: 605.2181.
(実施例14)
N−((1−(シクロペンタンカルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
シクロペンタンカルボン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 631. HPLC 保持時間 (条件 C): 6.418 分 HRMS 計算値: 631.2325; 実測値: 631.2346.
(実施例15)
3−フルオロ−N−((1−(1−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 642. HPLC 保持時間 (条件 C): 6.063 分 HRMS 計算値: 642.2121; 実測値: 642.2131.
(実施例16)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニル−1−(チオフェン−2−カルボニル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
チオフェン−2−カルボン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 645. HPLC 保持時間 (条件 C): 6.101 分
(実施例17)
3−フルオロ−N−((1−(フラン−2−カルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
フラン−2−カルボン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 629. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.815 分
(実施例18)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−ニコチノイル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
ニコチン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 640. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.778 分 HRMS 計算値: 640.1965 ; 実測値: 640.1982.
(実施例19)
N−((1−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボン酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 679. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.465 分 HRMS 計算値: 679.2074; 実測値: 679.2105.
(実施例20)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシ−2−フェニルアセチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 669. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.890 分 HRMS 計算値: 669.2118; 実測値: 669.2129.
(実施例21)
N−((1−ベンゾイル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
安息香酸を用いて、実施例12に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 639. HPLC 保持時間 (条件 C): 6.121 分 HRMS 計算値: 639.2012; 実測値: 639.2025.
(実施例22)
N−((1−アセチル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミドの脱保護からのクルード、0.042g、0.066mmol)をNMP(1mL)に溶解し、塩化アセチル(0.007g,0.086mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.059mL、0.331mmol)で処理した。反応液を23℃で終夜撹拌し、次いで10%水のアセトニトリル溶液+0.5%TFAで希釈した。これをプレパラティブHPLC(水/アセトニトリル/TFA)によって精製し、生じたTFA塩をDMFに溶解し、SCX SPE カートリッジ(waters Oasis(登録商標))に充填し、メタノールで洗浄し、2M アンモニア/メタノール/THFで溶離した。濃縮後、生じた固形物(0.0214g、0.037mmol、55%)をアセトニトリル中で懸濁し、0.1N HCl/メタノール溶液(0.370mL)で処理した。溶液を水で希釈し、speedvacで濃縮して、HCl塩として、標題の物質を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.72 (1H, ddd, J=13.8, 10.2 および 3.8 Hz), 1.82 (1H, ddd, J=13.3, 9.7 および 3.8 Hz), 2.06-2.17 (2H, m), 2.15 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.86-2.94 (2H, m), 3.07-3.14 (1H, m), 3.45 (2H, d, J=6.32 Hz), 3.60-3.69 (1H, m), 3.88-3.95 (1H, m), 6.86 (1H, d, J=5.56 Hz), 6.93 (1H, s), 7.03 (1H, t, J= 5.3 Hz), 7.07-7.12 (1H, m), 7.20-7.28 (2H, m), 7.33-7.46 (3H, m), 7.81 (1H, s), 8.17 (1H, d, J=5.31 Hz), 8.21 (1H, d, J=5.01 Hz), 11.84 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 577. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.371 分 HRMS 計算値: 577.1856; 実測値: 577.1877.
(実施例23)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.78g、1.40mmol、実施例3に記載)のジクロロメタン(4mL)およびトリフルオロ酢酸(4mL)溶液を23℃で1時間撹拌した。反応液を次いで乾燥するまで濃縮し、10%水のアセトニトリル溶液+0.05%トリフルオロ酢酸で希釈した。これをプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)で精製して、固形物として、標題の物質(0.292g、45%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.12-1.23 (2H, m), 1.69 (2H, d, J=11.9 Hz), 2.31 (3H, s), 2.56-2.65 (2H, m), 3.08 (2H, d, J=12.4 Hz), 3.15 (2H, t, J=6.19 Hz), 6.86 (1H, d, J=5.31 Hz), 6.92 (1H, s), 7.06 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.82 (1H, s), 8.17 (1H, d, J=5.30 Hz), 8.26 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.74 (1H, t, J=6.06 Hz). LC/MS (M+H)+: 459. HPLC 保持時間 (条件 C): 3.333 分
(実施例24)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−(メチルスルホニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミドの脱保護からのクルード、0.042g、0.066mmol)をNMP(1mL)に希釈し、23℃で、塩化メタンスルホニル(0.010g、0.086mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.059mL、0.331mmol)で処理した。反応液を終夜撹拌し、次いで10%水のアセトニトリル溶液+0.05%TFAに希釈し、プレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)で精製した。目的の生成物を含む画分を蒸発させ、残渣をDMFで希釈し、SCX SPE カートリッジに充填した。これをメタノールで洗浄し、2M アンモニア/メタノール/THFで溶離した。目的の生成物を含む画分を濃縮して、固形物(0.0129g、32%)を得て、それをエチルエーテルでトリチュレートし、アセトニトリルに懸濁し、0.1N 塩酸/メタノール溶液(0.210mL)で処理した。溶液を水で希釈し、speedvacで濃縮して、標題の物質のHCl塩を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.92 (1H, ddd, J=13.58, 10.04 および 3.41 Hz), 2.25 (2H, dd, J=13.14 および 3.79 Hz), 2.31 (3H, s), 2.76-2.84 (4H, m), 2.86 (3H, s), 6.84-6.88 (1H, br d), 6.93 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.11-7.16 (2H, m), 7.23-7.29 (2H, m), 7.36-7.45 (3H, m), 7.81 (1H, s), 8.17 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.22 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.28 (1H, t, J=6.32 Hz), 11.84 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 613. HPLC 保持時間 (条件 C): 5.588 分
(実施例25)
N−((1−(シクロプロピルメチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(0.050g、0.0935mmol、実施例11に記載)をDMF(3mL)に溶解し、オルトギ酸トリメチル(3mL)で処理した。シクロプロパンカルボアルデヒド(0.065g、0.935mmol)および酢酸(3滴)を次いで加え、反応液を23℃で1.5時間撹拌した。反応液を次いでトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.059g、0.281mmol)で処理し、反応液を23℃で終夜撹拌した。水および酢酸を加え、撹拌の15分後、これを酢酸エチル/THFで抽出した。抽出物を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をバイオタージシリカゲルクロマトグラフィ(5%〜20% メタノールのジクロロメタン溶液)によって精製して、標題の物質を得て、それを、0.1 HClのメタノール溶液を用いて対応のHCl塩に変換した。固形物として、HCl塩(0.058g、33%)として目的の化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 遊離塩基) δ ppm: 0.07 (2H, s), 0.46 (2H, s), 0.81 (1H, s), 1.86-2.35 (6H, m), 2.31 (3H, s), 2.61 (1H, m), 2.68 (1H, m), 2.73 (1H, s), 2.90 (1H, s), 3.37-3.47 (2H, m), 6.86 (1H, d, J=5.30 Hz), 6.92 (1H, s), 7.04 (1H, t, J=5.43 Hz), 7.23 (1H, t, J=6.82 Hz), 7.35-7.42 (4H, m), 7.79-7.82 (1H, m), 8.16 (1H, t, J=5.94 Hz), 8.21 (1H, d, J=5.05 Hz), 11.82 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 589. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.788 分
(実施例26)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニル−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
ジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オンを用いて、実施例25に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 619. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.378 分 HRMS 計算値: : 619.2325; 実測値: 619.2317.
(実施例27)
3−フルオロ−N−((1−(3−ヒドロキシプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナールを用いて、実施例25に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 593. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.128 分 HRMS 計算値: 593.2169; 実測値: 593.2159.
(実施例28)
3−フルオロ−N−((1−(3−フルオロプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 3−フルオロプロパナールの合成
Figure 0005385895
3−フルオロプロパノール(0.32g、4.1mmol)の撹拌溶液に、デス・マーチン試薬(1.3g、3.0mmol)を23℃で加えた。反応液を5日間撹拌し、それをいずれの精製もせずにそのまま用いた。
B. 3−フルオロ−N−((1−(3−フルオロプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
上記で製造した3−フルオロプロパナールおよびナトリウムシアノボロヒドリドの溶液を用いて、実施例25に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 595. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.520 分
(実施例29)
N−((1−シクロプロピル−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(0.150g、0.281mmol、実施例11に記載)を、メタノール(10mL)および酢酸(5滴)に溶解した。モレキュラ・シーブス(粉末、200mgs)を加え、続いて(1−エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(0.696g、4.0mmol)およびナトリウムシアノボロヒドリド(0.125g、2.0mmol)を加えた。反応液を23℃で10分間撹拌し、次いで3時間還流した。混合物を次いでMCX カートリッジに充填し、水およびメタノールで洗浄し、アンモニアのメタノールおよびジクロロメタン溶液で溶離した。溶媒を蒸発させた後、残渣をメタノールに溶解し、HCl(0.1N メタノール溶液)で処理した。溶媒を蒸発させて、化合物を凍結乾燥して、固形物として、標題の物質のHCl塩(0.043g、25%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 遊離塩基) δ ppm: 0.25 (2H, s), 0.35 (1H, d, J=4.3 Hz), 1.42-1.50 (1H, m), 1.74-1.85 (2H, m), 2.08 (2H, br d), 2.25-2.36 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.65-2.77 (2H, m), 3.41 (2H, d, J=5.8 Hz), 6.86 (1H, d, J=5.31 Hz), 6.92 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.31 H), 7.23 (1H, t, J=6.57 Hz), 7.34-7.45 (4H, m), 7.80 (1H, s), 8.10 (1H, br t), 8.19 (2H, dd, J=12.51 および 4.93 Hz), 11.80 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 575. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.541 分
(実施例30)
N−((1−(シアノメチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(0.150g、0.281mmol、実施例11に記載)をTHFに希釈し、トリエチルアミン(0.153mL、1.124mmol)およびブロモアセトニトリル(0.059mL、0.843mmol)で処理した。マイクロ波を用いて反応液を100℃で30分間撹拌し、次いで溶媒を蒸発させた。残渣をプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)によって精製し、目的の生成物を含む画分を凍結乾燥した。生じた残渣をメタノールに溶解し、0.1N HClのメタノール溶液(1当量)で処理した。溶媒を蒸発させて、水を加えた。溶液を凍結乾燥して、固形物として、出発物質のHCl塩(0.051g、30%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 遊離塩基) δ ppm: 1.85-1.96 (2H, m), 2.17 (2H, d, J=14.4 Hz), 2.24-2.35 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.60-2.69 (2H, m), 3.41 (2H, d, J=6.32 Hz), 3.64 (2H, s), 6.86 (1H, d, J=5.05 Hz), 6.92 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.24 (1H, t, J=6.95 Hz), 7.34-7.45 (4H, m), 7.81 (1H, s), 8.13-8.19 (2H, m), 8.21 (1H, d, J=5.05 Hz), 11.77 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 574. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.615 分 HRMS 計算値: 574.1859; 実測値: 574.1843.
(実施例31)
3−フルオロ−N−((1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
1−ブロモ−2−メトキシエタンを用いて、実施例30に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 593. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.473 分 HRMS 計算値: 593.2169; 実測値: 593.2178.
(実施例32)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニル−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロプロパンを用いて、実施例30に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 631 . HPLC 保持時間 (条件 C): 4.908 分 HRMS 計算値: 631.1937; 実測値: 631.1945.
(実施例33)
N−((1−(2−シアノエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(0.150g、0.281mmol、実施例11に記載)をメタノール(6mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.490mL、2.81mmol)で処理した。反応液を0℃に冷却し、アクリロニトリル(0.037mL、0.562mmol)を加えた。反応液を23℃で30分間撹拌し、次いでプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)によって精製した。目的の生成物を含む画分を凍結乾燥した。生じた残渣をメタノールに溶解し、0.1N HClのメタノール溶液(1当量)で処理した。溶媒を蒸発させて、水を加え、これを凍結乾燥して、固形物として、標題の物質のHCl塩(0.058g、33%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 遊離塩基) δ ppm: 1.83-1.94 (2H, m), 2.08-2.19 (4H, m), 2.31 (3H, s), 2.43-2.48 (2H, m), 2.59-2.70 (2H, m), 2.62 (2H, t, J=6.69 Hz), 3.42 (2H, d, J=6.32 Hz), 6.86 (1H, d, J=5.31 Hz), 6.92 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.22 (1H, t, J=6.69 Hz), 7.34-7.41 (4H, m), 7.80 (1H, s), 8.12 (1H, t, J=6.32 Hz), 8.19 (2H, dd, J=14.15 および 5.05 Hz), 11.80 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 588. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.361 分 HRMS 計算値: 588.2016; 実測値: 588.2022.
(実施例34)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−(2−(メチルスルホニル)エチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
メチルスルホニルエテンを用いて、実施例33に記載したように、標題の物質を製造した。
LC/MS (M+H)+: 641 . HPLC 保持時間 (条件 C): 4.321 分 HRMS 計算値: 641.1839; 実測値: 641.1819.
(実施例35)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(0.100g、0.187mmol、実施例11に記載)をメタノール(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.051mL、0.374mmol)および2,2−ジメチルオキシラン(〜20滴、過剰)で処理した。反応液を23℃で終夜撹拌した。溶媒を次いで蒸発させ、残渣をプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/酢酸アンモニウム)によって精製し、目的の化合物を含む画分を凍結乾燥して、固形物として、標題の物質(0.022g、19%)を得た。これをメタノールに溶解し、HCl(0.1N MeOH溶液、0.36mL、0.0363mmol)で処理した。溶媒を蒸発させて、水を加え、混合物を凍結乾燥して、固形物として、標題の物質のHCl塩(0.028g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 遊離塩基) δ ppm: 1.05 (6H, s), 1.83-1.94 (2H, m), 2.03-2.14 (4H, m), 2.25-2.36 (2H, m), 2.31 (3H, s), 2.64-2.74 (2H, m), 3.43 (2H, d, J=6.32 Hz), 6.86 (1H, d, J=5.31 Hz), 6.92 (1H, s), 7.03 (1H, t, J=5.18 Hz), 7.22 (1H, t, J=6.44 Hz), 7.32-7.34 (4H, m), 7.80 (1H, s), 8.03 (1H, t, J=6.19 Hz), 8.18 (2H, dd, J=10.48 および 5.18 Hz). LC/MS (M+H)+: 607. HPLC 保持時間 (条件 C): 4.386 分 HRMS 計算値: 607.2325; 実測値: 607.2319.
(実施例36)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(5−((メチルアミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−(2−(5−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−3−フルオロピコリン酸メチルの合成
Figure 0005385895
メチル((6−(5−チオシアナトチアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg、0.265mmol、実施例C,表2のチオシアン酸エステルの合成に記載)のメタノール溶液(10mL)をArで15分間バブリングした。ジチオトレイトール(1.3当量、0.344mmol、53mg)を次いで加え、溶液を23℃で15分間撹拌した。これを4−クロロ−3−フルオロピコリン酸メチル(0.265mmol、50mg)および0.1mmol/mlのリン酸カリウムの水溶液(0.106mmol、0.4当量、1.06mL)で処理した。反応液を23℃で2時間撹拌し、次いでロータリーエバポレーターによって容積の1/4に濃縮した。反応液を水(40mL)に希釈し、塩化アンモニウム飽和溶液で中和した。固形物を濾過によって集めて、固形物として、標題の物質(94mg、70%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.41 (9H, s), 2.76 (3H, s), 3.91 (3H, s), 4.33 (2H, s), 7.06 - 7.21 (2H, m), 7.67 (1H, d, J=8.84 Hz) 7.84 (1H, s) 8.20 (1H, d, J=1.77 Hz) 8.33 (1H, d, J=5.05 Hz) 11.92 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 506. 保持時間: 1.98 分 (条件 A).
B. 4−(2−(5−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−3−フルオロピコリン酸の合成
Figure 0005385895
4−(2−(5−((tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−3−フルオロピコリン酸メチル(2.56g、5.06mmol)のTHF溶液(100mL)を、NaOH 5N(6当量、30.4mmol、6mL)で処理し、23℃で10分間撹拌した。水(10mL)を混合物に加え、それを23℃で2時間撹拌した。混合物を次いで濃HClでpH=4に酸性化した。水を加え、水相をEtOAc(3×)で抽出した。有機抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発させて、固形物として、クルードの標題の物質(2.59g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.41 (9H, s), 2.75 (3H, s), 4.33 (2H, s), 7.04 - 7.18 (2H, m) 7.66 (1H, d, J=7.33 Hz) 7.84 (1H, s) 8.20 (1H, d, J=1.52 Hz) 8.30 (1H, d, J=4.80 Hz) 11.92 (1H, s). LC/MS (M+H)+: 492. 保持時間: 1.308 分 (条件 B).
C. (6−(5−(3−フルオロ−2−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチルカルバモイル)ピリジン−4−イルチオ)チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
4−(2−(5−((Tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−3−フルオロピコリン酸(0.120g、0.244mmol)をNMP(4mL)に希釈し、23℃で、HOBT(0.043g、0.317mmol)、EDAC(0.094g、0.488mmol)および2−(4−(アミノメチル)−4−フェニルピペリジン−1−イル)エタノール(0.074g、0.317mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.213mL、1.22mmol)で処理した。反応液を終夜撹拌し、次いで水を加え、これを酢酸エチル/THF(3×)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、残渣を得て、それをプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/TFA)で精製した。固形物として、標題の物質(0.140g、〜81%)を得て、それをそのまま次の段階に用いた。
LC/MS (M+H)+: 708. 保持時間: 1.612 分 (条件 F).
D. 3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(5−((メチルアミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
(6−(5−(3−フルオロ−2−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチルカルバモイル)ピリジン−4−イルチオ)チアゾール−2−イルアミノ)ピリジン−3−イル)メチル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.140g、〜0.198mmol)を、23℃で、20% TFAのジクロロメタン溶液(10mL)に溶解した。反応液を2時間撹拌し、次いで飽和炭酸ナトリウム水でpH〜7に中和した。水を次いで加え、これを酢酸エチル/THF(2×)で抽出した。有機抽出物を合わせて、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をプレパラティブHPLC(水/アセトニトリル/TFA)によって精製し、目的の生成物を含む画分を凍結乾燥した。残渣をメタノールに溶解し、MPカーボネート樹脂(resin MP Carbonate)と共に撹拌した。濾過した後、生じた溶液を0.1N HClのメタノール溶液で処理した。溶媒を蒸発させて、水を加え、これを凍結乾燥して、固形物として、標題の物質のHCl塩(0.016g、13%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 1.82-1.93 (2H, m), 2.02-2.23 (4H, m), 2.25-2.34 (2H, m), 2.29 (3H, s), 2.60-2.69 (2H, m), 3.13-3.20 (2H, m), 3.38-3.47 (2H, m), 3.67 (s, 2H), 4.10 (1H, br s), 4.35 (1H, br s), 7.03 (1H, t, J=5.31 Hz), 7.09 (1H, d, J=8.59 Hz), 7.22 (1H, t, J=7.07 Hz), 7.33-7.42 (4H, m), 7.76 (1H, dd, J=8.59 および 2.27 Hz), 7.82 (1H, s), 8.08-8.16 (1H, m), 8.21 (1H, d, J=5.05 Hz), 8.24 (1H, d, J=1.77 Hz), LC/MS (M+H)+: 608. 保持時間: 3.078 分 (条件 C ). HRMS 計算値: 608.2278; 実測値: 608.2305.
(実施例37)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 0005385895
LCMSによって酸の出発物質の十分な消費が示されるまで、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B、612mg、1.7mmol)、4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「L」、640mg、2.2mmol)、EDAC(649mg、3.4mmol)、HOBt(297mg、2.8mmol)およびジイソプロピル−エチル−アミン(1.47mL、8.4mmol)をNMP(15mL)に溶解し、撹拌した(通常は、終夜)。水の添加によって反応混合物から生成物を沈殿させ、濾過し、水ですすぎ、乾燥した。固形物として、標題の化合物(1.01g、HPLCによる純度90%、収率83%)を単離した。分析試料を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 636. 保持時間: 1.66 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 16.74 分 (条件 N).
(実施例38)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「M」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 636. 保持時間: 1.53 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.11 分 (条件 H).
(実施例39)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および(4−フェニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタンアミン(アミン中間体「X」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 536. 保持時間: 1.59 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 7.85 分 (条件 H)
(実施例40)
N−((1−(3,4−ジメトキシフェニル)シクロヘキシル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および1−(3,4−ジメトキシフェニル)シクロヘキシル)メタンアミン(アミン中間体「Y」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 594. 保持時間: 1.85 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 8.95 分 (条件 H).
(実施例41)
3−フルオロ−N−((1−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(4−フルオロフェニル)シクロヘキサノール(アミン中間体「T」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 568. 保持時間: 1.51 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 8.11 分 (条件 H).
(実施例42)
3−フルオロ−N−((4−(2−フルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って化合物を製造し、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および(4−(2−フルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メタンアミン(アミン中間体「Z」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 567. 保持時間: 1.45 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 5.83 分 (条件 H).
(実施例43)
(3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピリジン−2−イル)(イソインドリン−2−イル)メタノン
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)およびイソインドリンを反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 464. 保持時間: 1.66 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 17.03 分 (条件 N).
(実施例44)
4−シクロヘキシル−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−シクロヘキシルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「R」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 641. 保持時間: 2.18 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 12.41 分 (条件 O).
(実施例45)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例37の化合物、1.0g、1.4mmol)を、1,2−ジクロロエタン(30mL)およびTFA(10mL)の混合物に溶解し、室温で18時間撹拌した。揮発物の蒸発によって、クルードの標題の化合物を得て、それを精製せずにさらなる誘導体化に用いてもよい。分析および生物試料を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 536. 保持時間: 0.99 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 4.40 分 (条件 O).
(実施例46)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順を用いて、4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例38の化合物)を脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 536. 保持時間: 1.18 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 4.34 分 (条件 H).
(実施例47)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「N」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 636. 保持時間: 1.69 分 (条件 I).
B. 3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 536. 保持時間: 1.24 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 5.92 分 (条件 H).
(実施例48)
N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−(3,4−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「K」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+:703. 保持時間: 2.20 分 (条件 I).
B. N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−(3,4−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 603. 保持時間: 1.69 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 6.59 分 (条件 H).
(実施例49)
N−((4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−(2,3−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「J」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 703 . 保持時間: 2.01 分 (条件 M).
B. N−((4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−(2,3−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 603. 保持時間: 1.64 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 6.40 分 (条件 H).
(実施例50)
N−((4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
N−((4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例49、29mg、0.048mmol)を、MeOH(5mL)+THF(5mL)に溶解した。0.01mL 酢酸(出発物質が遊離塩基の場合)の添加または酢酸ナトリウム(出発物質がTFA塩の場合、5当量)の添加によって、PHを〜4に調整した。オルトギ酸トリメチル(0.5mL)を加え、続いて0.05mL ホルムアルデヒド(37% 水溶液、〜0.6mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでNaBH3CN(30mg、0.475mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通してクルードの反応混合物を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 617. 保持時間: 1.61 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 6.44 min (Condition H).
(実施例51)
3−フルオロ−N−((4−(4−フルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「P」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 653. 保持時間: 2.06 分 (条件 L).
B. 3−フルオロ−N−((4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 553. 保持時間: 1.49 分 (条件 L).
C. 3−フルオロ−N−((4−(4−フルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例50に与えられる手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドを標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 567. 保持時間: 1.63 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 16.89 分 (条件 N).
(実施例52)
N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「Q」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 671. 保持時間: 2.07 分 (条件 L).
B. N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 571. 保持時間: 1.51 分 (条件 L).
C. N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例50に与えられる手順に従って、N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドを標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 585. 保持時間: 1.63 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 16.96 分 (条件 N).
(実施例53)
N−((4−シクロヘキシル−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. N−((4−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−シクロヘキシル−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(実施例44の化合物)を脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 541. 保持時間: 1.64 分 (条件 L).
B. N−((4−シクロヘキシル−1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例50に与えられる手順に従って、N−((4−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドを標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 555. 保持時間: 1.92 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 17.64 分 (条件 N).
(実施例54)
3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成
Figure 0005385895
実施例37に与えられるアミド結合形成手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリン酸(実施例1における中間体B)および4−(アミノメチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(アミン中間体「S」)を反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 640. 保持時間: 1.89 分 (条件 L).
B. 3−フルオロ−N−((4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例45に記載した手順に従って、4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを脱保護して、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 540. 保持時間: 1.31 分 (条件 L).
C. 3−フルオロ−N−((1−メチル−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
実施例50に与えられる手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドを標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 554. 保持時間: 1.30 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 16.09 分 (条件 N).
(実施例55)
N−((1−(シアノメチル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
酢酸ナトリウムを加えないことを除いては、実施例50に与えられる還元的アミノ化についての手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドのTFA塩を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 579. 保持時間: 1.40 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 15.39 分 (条件 N).
(実施例56)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例45の化合物、50mg、0.093mmol)を、MeOH(5mL)+THF(5mL)に溶解した。0.25mL 酢酸(出発物質が遊離塩基の場合)の添加または酢酸ナトリウム(出発物質がTFA塩の場合、5当量)の添加によって、PHを〜4に調整した。オルトギ酸トリメチル(1.0mL)を加え、続いて2−ヒドロキシアセトアルデヒド二量体(91mg、0.75mmol)を加えた。混合物を室温で20分間撹拌し、次いでNaBH3CN(190mg、3.8mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通してクルードの反応混合物を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 580. 保持時間: 1.03 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 4.89 分 (条件 P).
(実施例57)
N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例56に与えられる手順に従って、N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例48の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 647. 保持時間: 2.15 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 6.17 分 (条件 H).
(実施例58)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例56に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 580. 保持時間: 1.72 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 4.56 分 (条件 H).
(実施例59)
3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例56に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例46の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 580. 保持時間: 1.13 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 4.42 分 (条件 H).
(実施例60)
3−フルオロ−N−((1−(2−メトキシエチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
A. 2−メトキシアセトアルデヒドの合成
Figure 0005385895
1,1,2−トリメトキシエタン(0.8mL、6mmol)およびHCl水(1.0N、6mL、6mmol)をマイクロ波バイアル中で合わせて、密封し、10分間80℃に加熱した。標題の化合物のクルード溶液を「そのまま」用いた。
B. 3−フルオロ−N−((1−(2−メトキシエチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミドの合成
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例45の化合物、50mg、0.093mmol)を、MeOH(3mL)およびTHF(3mL)および2−メトキシアセトアルデヒド(〜0.9mmol)の上記で製造した溶液(1mL)に溶解した。KOAc(250mg、2.85mmol)の添加によって、PHを〜5に調整した。オルトギ酸トリメチル(3.0mL)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでNaBH3CN(50mg、1.0mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をNaHCO3水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 594. 保持時間: 1.04 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 9.94 分 (条件 N).
(実施例61)
N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例60に与えられる手順に従って、N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例48の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 661. 保持時間: 2.37 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 6.52 分 (条件 H).
(実施例62)
3−フルオロ−N−((1−(2−メトキシエチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例60に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 594. 保持時間: 1.88 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 4.78 分 (条件 H).
(実施例63)
N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例28に与えられる手順に従って、N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例48の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 663. 保持時間: 1.64 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 7.24 分 (条件 H).
(実施例64)
3−フルオロ−N−((1−(3−フルオロプロピル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例28に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 596. 保持時間: 1.32 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 5.25 分 (条件 H).
(実施例65)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−プロピル−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
上記の実施例64の化合物の形成の間、副生成物(収率〜5%)として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 578. 保持時間: 1.34 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 5.27 分 (条件 H).
(実施例66)
N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例52の合成における中間体B、88mg、クルードのTFA塩、〜0.07mmol)を、MeOH(3mL)+THF(3mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(43mg、0.52mmol)の添加(あるいは、出発物質が遊離塩基の場合、酢酸0.01mLの添加)によって、PHを〜4に調整した。オルトギ酸トリメチル(0.25mL)を加え、続いてジヒドロキシアセトン(38mg、その二量体として、単量体についての計算値0.42mmol)を加えた。混合物を室温で50分間撹拌し、次いでNaBH3CN(25mg、0.5mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。クルードの反応混合物を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物を、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 645. 保持時間: 1.46 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 16.09 分 (条件 N).
(実施例67)
N−((4−シクロヘキシル−1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例66に記載した手順に従って、N−((4−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例53の合成における中間体A)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 615. 保持時間: 1.62 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 17.14 分 (条件 N).
(実施例68)
N−((1−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例66に記載した手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例54の合成における中間体B)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 614. 保持時間: 1.30 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 15.04 分 (条件 N).
(実施例69)
(S)−N−((1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例48の化合物、50mg、クルードの遊離塩基、〜0.09mmol)をMeOH(3mL)+DMF(3mL)に溶解した。酢酸(1滴)の添加(あるいは、出発物質がTFA塩の場合、酢酸ナトリウムの添加)によって、PHを〜4に調整した。オルトギ酸トリメチル(0.25mL)を加え、続いて(R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボアルデヒド(65mg、0.5mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでNaBH3CN(35mg、0.7mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。クルードの反応混合物を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物を分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/アセトニトリルグラジエント、10mM NH4OAcで緩衝)によって精製した。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 650. 保持時間: 1.17 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 5.26 分 (条件 H).
(実施例70)
(S)−N−((1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例69に記載した手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 650. 保持時間: 1.25 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 5.40 分 (条件 H).
(実施例71)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
(S)−N−((1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例70の化合物)を、メタノール(3mL)および1N HCl水(1mL)に溶解した。溶液を室温で終夜撹拌し、次いで強陽イオン交換樹脂を満たしたカートリッジを通して濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物を分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)または水/メタノールグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。生成物を含む画分を、陽イオン交換樹脂を満たしたカートリッジを通して濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 610. 保持時間: 1.21 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 4.65 分 (条件 H).
(実施例72)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例71に記載した手順に従って、(S)−N−((1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−4−(ピリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例70の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 610. 保持時間: 1.13 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 4.27 分 (条件 H).
(実施例73)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例45の化合物、50mg、0.093mmol)を、MeOH(5mL)+THF(5mL)に溶解した。酢酸(5μL)の添加(あるいは、出発物質がTFA塩の場合、酢酸ナトリウムの添加)によって、PHを〜4に調整した。オルトギ酸トリメチル(1mL)を加え、続いて(R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボアルデヒド(65mg、0.5mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでNaBH3CN(35mg、0.7mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。クルードの反応混合物を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。粗生成物(ジオールの標題の化合物およびそのアセトニドの混合物)を、メタノール(5mL)および1.0N HCl水(1mL)に溶解し、室温で18時間撹拌し、次いで強陽イオン交換樹脂を満たしたカートリッジを通して濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)または水/メタノールグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって粗生成物を精製した。生成物を含む画分を、陽イオン交換樹脂を満たしたカートリッジを通して濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、そのモノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 610. 保持時間: 1.18 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 8.43 分 (条件 N).
(実施例74)
(S)−N−((4−シクロヘキシル−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例73に記載した手順に従って、N−((4−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例53からの中間体A)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 615. 保持時間: 1.59 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 13.57 分 (条件 N).
(実施例75)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例73に記載した手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(5−メチルイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例54からの中間体B)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 614. 保持時間: 1.31 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 14.91 分 (条件 N).
(実施例76)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例73に記載した手順に従って、3−フルオロ−N−((4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例51からの中間体B)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 627. 保持時間: 1.43 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 16.43 分 (条件 N).
(実施例77)
(S)−N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例73に記載した手順に従って、N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例52からの中間体B)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 645. 保持時間: 1.44 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 15.98 分 (条件 N).
(実施例78)
(S)−N−((1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例73に記載した手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 609. 保持時間: 1.37 分 (条件 M); 分析用 HPLC 保持時間: 10.73 分 (条件 N).
(実施例79)
N−((4−シクロヘキシル−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例35に記載した手順に従って、N−((4−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例53からの中間体A)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 613. 保持時間: 1.62 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 19.25 分 (条件 N).
(実施例80)
N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例35に記載した手順に従って、N−((4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例52からの中間体B)を標題の化合物に変換した。
LC/MS (M+H)+: 643. 保持時間: 1.48 分 (条件 L); 分析用 HPLC 保持時間: 17.59 分 (条件 N).
(実施例81)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸メチル
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物、50mg)を、メタノール(1mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.05mL)に溶解した。クロロギ酸メチル(0.05mL)をゆっくりと加え、混合物を室温で終夜撹拌した。窒素流下で揮発物を蒸発させ、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)または水/メタノールグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって粗生成物を精製した。陽イオン交換樹脂(watersからのMCXまたはフェノメネックスからのSTRATA X−C)を満たしたカートリッジを通して生成物を含む画分を濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、そのモノHCl塩として、標題の化合物を単離した。(14.5mg、25%)。
LC/MS (M+H)+: 593. 保持時間: 1.95 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 8.95 分 (条件 H).
(実施例82)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸2−メトキシエチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)をクロロギ酸2−メトキシエチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 637. 保持時間: 1.91 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 8.66 分 (条件 H).
(実施例83)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸メチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例45の化合物)をクロロギ酸メチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 594. 保持時間: 1.32 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 5.23 分 (条件 H).
(実施例84)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボン酸2−メトキシエチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例45の化合物)をクロロギ酸2−メトキシエチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 638. 保持時間: 1.31 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 5.30 分 (条件 H).
(実施例85)
4−(3,4−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸メチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例48の化合物)をクロロギ酸メチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 661. 保持時間: 2.09 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 10.35 分 (条件 H).
(実施例86)
4−(3,4−ジクロロフェニル)−4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸2−メトキシエチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、N−((4−(3,4−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド(実施例48の化合物)をクロロギ酸2−メトキシエチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 705. 保持時間: 2.06 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 9.77 分 (条件 H).
(実施例87)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸メチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)をクロロギ酸メチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 594. 保持時間: 1.41 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 5.73 分 (条件 H).
(実施例88)
4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸2−メトキシエチル
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−(ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例47の化合物)をクロロギ酸2−メトキシエチルと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 638. 保持時間: 1.42 分 (条件 I); 分析用 HPLC 保持時間: 5.63 分 (条件 H).
(実施例89)
N−((1−(ジメチルカルバモイル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)をジメチルカルバモイルクロリドと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 606. 保持時間: 1.53 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 7.53 分 (条件 H).
(実施例90)
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((1−(モルホリン−4−カルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)をモルホリン−4−カルボニルクロリドと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 648. 保持時間: 1.48 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 7.35 分 (条件 H).
(実施例91)
3−フルオロ−N−((1−(4−メチルピペラジン−1−カルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例81に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を4−メチルピペラジン−1−カルボニルクロリドと反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 661. 保持時間: 1.46 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.16 分 (条件 H).
(実施例92)
N−((1−(4−クロロ−3−スルファモイルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物、50mg)を、ジイソプロピルエチルアミン(0.05mL)およびDMF(1mL)と混合した。4−クロロ−3−スルファモイル安息香酸(24mg)およびHATU(40mg)を加え、混合物を室温で終夜撹拌した。LC/MSによって化合物11の十分な消費が示された。揮発物を窒素流下で蒸発させ、粗生成物を5% TFA/MeOH(2ml)に再溶解し、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。生成物を含む画分を、陽イオン交換樹脂を満たしたカートリッジを通して濾過し、メタノールですすぎ、アンモニアのメタノール溶液(2M)で溶離し、蒸発させた。残渣をメタノールに溶解し、1.0当量のHCl水(1.00N)を加え、蒸発させることによって、モノHCl塩として、標題の化合物を単離した。
LC/MS (M+H)+: 752. 保持時間: 2.12 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 13.29 分 (条件 K).
(実施例93)
N−((1−(2−クロロ−4−フルオロ−5−スルファモイルベンゾイル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例92に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を、2−クロロ−4−フルオロ−5−スルファモイル安息香酸と反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 770. 保持時間: 2.17 分 (条件 J); 分析用 HPLC 保持時間: 12.91 分 (条件 K).
(実施例94)
N−((1−(1−アミノシクロプロパンカルボニル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物、40mg)を、ジイソプロピルエチルアミン(0.05mL)およびDMF(1mL)と混合した。1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロプロパンカルボン酸(25mg)を加え、続いてO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(40mg)を加えた。混合物を次いで室温で終夜撹拌した。LC/MSによって十分な変換が示された。揮発物を窒素流下で蒸発させ、粗生成物を5% TFA/MeOH(2ml)に再溶解し、分取HPLC(C−18 逆相カラム、水/MeOHグラジエント、0.1%TFAで緩衝)によって精製した。あるいは、水/アセトニトリルグラジエント(10mM NH4OAcで緩衝)を用いてもよい。生成物を含む画分をSpeedvacによって濃縮し、ジクロロメタン(2mL)+TFA(0.5mL)に再溶解し、1時間撹拌して、Boc保護基を除去した。揮発物を窒素流下で蒸発させた。生成物をメタノールに溶解し、MCX カートリッジ(waters、強陽イオン交換樹脂、20cc、1g)に通して濾過し、それをMeOHで洗浄し、次いでアンモニアのMeOH溶液(2N)で溶離し、窒素流下で濃縮した。塩を含まない生成物を1当量のHCl(1N)で処理して、標題の化合物のモノHCl塩(9.9mg、20%)を得た。
LC/MS (M+H)+: 618. 保持時間: 1.35 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.58 分 (条件 Q).
(実施例95)
N−((1−(2−アミノ−2−メチルプロパノイル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例94に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロパン酸と反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 620. 保持時間: 1.35 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.55 分 (条件 Q).
(実施例96)
(S)−3−アミノ−4−(4−((3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド)メチル)−4−フェニルピペリジン−1−イル)−4−オキソブタン酸
Figure 0005385895
実施例94に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)コハク酸と反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 650. 保持時間: 1.12 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.33 分 (条件 Q).
(実施例97)
(S)−N−((1−(2−アミノ−3−メチルブタノイル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド
Figure 0005385895
実施例94に与えられる手順に従って、3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−((4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)ピコリンアミド(実施例11の化合物)を、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸と反応させて、標題の化合物を得た。
LC/MS (M+H)+: 634. 保持時間: 1.42 分 (条件 G); 分析用 HPLC 保持時間: 6.58 分 (条件 Q).

Claims (15)

  1. 式III:
    Figure 0005385895
    (III)
    [式中、
    1、R2およびR3は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アミノ、置換アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、ウレイド、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、置換カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルキルカルボニルからなる群から選択され;
    4は、水素、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、シアノまたはハロゲンであり;
    6およびR7は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
    の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  2. 1 、R 2 およびR 3 が独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アミノアルキルおよび置換アミノアルキルからなる群から選択される、請求項1の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  3. 4 がハロゲンである、請求項1または2の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  4. 式IV:
    Figure 0005385895
    (IV)
    [式中、
    6およびR7が独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルキリデン、置換アルキリデン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、アリールオキシ、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルカノイル、置換アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アミノアルキル、置換アミノアルキル、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、二置換アミノ、アミド、置換アミド、カルバメート、置換カルバメート、ウレイド、シアノ、シアノアルキル、スルホンアミド、置換スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、ニトロ、チオ、チオアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、カルバモイル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、ヘテロサイクリル、置換ヘテロサイクリル、アルキルカルボニル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、置換ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、置換ヘテロアルキニル、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アロイルアミノ、アリールアルカノイルアミノ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アルキルスルホニル、アリールカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、−COOアルキル、−COアミノアルキル、−COアルキル、−COシクロアルキル、−COヘテロアリールおよび−CO置換ヘテロアリールからなる群から選択される]
    の化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  5. 下記:
    3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)−N−(キヌクリジン−4−イルメチル)ピコリンアミド;
    3−フルオロ−N−((1−(2−ヒドロキシエチル)−4−フェニルピペリジン−4−イル)メチル)−4−(2−(5−((メチルアミノ)メチル)ピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピコリンアミド;および、
    (3−フルオロ−4−(2−(4−メチルピリジン−2−イルアミノ)チアゾール−5−イルチオ)ピリジン−2−イル)(イソインドリン−2−イル)メタノン
    からなる群から選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  6. 医薬的に許容される担体、並びに一つ以上の請求項1〜のいずれかの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物。
  7. 一つ以上の他の抗癌剤または細胞毒性剤と組み合わせて、医薬的に許容される担体、並びに一つ以上の請求項1〜のいずれかの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物。
  8. 治療に使用するための、請求項1〜のいずれかの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  9. 増殖性疾患の治療剤の製造のための、請求項1〜のいずれかの化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体の使用。
  10. 該増殖性疾患が癌である、請求項の化合物の使用。
  11. 該癌が、前立腺、膵管腺、乳房、大腸、肺、卵巣、膵臓および甲状腺の癌、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、髄芽腫およびメラノーマ、多発性骨髄腫、または急性骨髄性白血病(AML)である、請求項10の化合物の使用。
  12. 哺乳類における増殖性疾患の治療用活性薬剤としての一つ以上の請求項1〜5のいずれかの化合物。
  13. 該増殖性疾患が癌である、増殖性疾患の治療用活性薬剤としての一つ以上の請求項12の化合物。
  14. 該癌が、前立腺、膵管腺、乳房、大腸、肺、卵巣、膵臓および甲状腺の癌、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、髄芽腫およびメラノーマ、多発性骨髄腫、または急性骨髄性白血病(AML)である、癌の治療用活性薬剤としての一つ以上の請求項13の化合物。
  15. 一つ以上の他の抗癌剤または細胞毒性剤と共に用いられる、癌の治療用活性薬剤としての一つ以上の請求項14の化合物であって、請求項1〜5のいずれかの化合物および前記の他の抗癌剤もしくは細胞毒性剤が、組合せ製剤において一定用量で一緒に製剤化されるか、または同時にもしくは逐次、別々に製剤化されることを特徴とする化合物。
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