JP5385454B2 - 多量の液体の自由表面の動きを検出するための装置を備えた浮き支持体または船舶 - Google Patents

多量の液体の自由表面の動きを検出するための装置を備えた浮き支持体または船舶 Download PDF

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Description

本発明は、液体を大量に運搬または貯蔵するための、および大量貯蔵庫または運搬船のタンク内の液体自由表面の動きを検出するための1つ以上の装置を装備した船または浮き支持体に関する。
より具体的には、本発明は、液化天然ガス(LNG)または液体メタン、あるいは、非常に低温で液体状態に維持されるプロパン、ブタン、エチレン、または水の密度よりも小さく、かつほぼ大気圧で、液体状態で非常に大量に輸送される液化状態の密度の他のガス等のその他のガス類のいずれかを運搬するための低温運搬船に関する。
大気圧に近い圧力で輸送される液化ガスは、液体状態を保つために低温に冷却する必要がある。そして、それらのガスは、球体または円筒形、好ましくは、多角形の断面を呈する非常に大きなタンク、特に実質的に直方体の形をしているタンクに貯蔵され、前記タンクは、ガスの蒸発を制限するために、また、船の構造物のスチールを許容温度に維持するために、十分に断熱されている。このような船は、一般に、満載(95%〜98%)またはタンクの底部に少量の残留ガス(3%〜5%)がある状態で航行するが、タンクおよび断熱システムを永続的に冷温に保つことにより、タンクに迅速に補充できるようにし、徐々に、すなわちゆっくりとタンクを低温状態にする必要性を回避し、従って作業時間を消費しなくてすむ。
このような船は、ガスに関連する危険および爆発に関連する危険のため、稼働させるのが非常に困難である。従って、ほんのわずかな火花でも、爆熱につながる危険性があり、また、そのような火花は、金属片間の衝突により、単にスイッチにより、また実際に、所定のしきい値を超える電力レベルでの無線伝送によって生じる可能性があるため、搭載されている全ての技術的装置は、非常に厳しい基準に適合する必要がある。それらの制約の全ては、非常に厳しい基準の対象であり、装置類は、ATEX指令、すなわち、当業者には知られている爆発性雰囲気の基準に策定されている条件に適合しなければならない。
航海中に、タンクの内容物は、自由表面を有する液体のように挙動し、特に、タンクの垂直壁に波がぶつかった場合、また特に、2つの垂直壁と、前記タンクの天井との結合によって形成された三面体内で波が砕ける場合に、「スロッシング」として知られている大きな波打ち現象がタンク内で発生して激化する可能性がある。このような現象は、関係している液体が、水の粘性よりも小さい、非常に低い粘性を呈するということに非常に影響されやすい。
これらの現象は、たとえその励振が小さな振幅であっても、船が受けるうねりによって生じる励振と共振する液化ガス貨物の場合、海が荒れているときだけではなく、海がほぼ穏やかなときにも、メタンタンカー船で、また、浮体式生産貯蔵積出(floatingproduction storage and offloading:FPSO)船として知られている停泊貯蔵船でも起きるリスクがある。共振した場合には、スロッシングが激化する可能性があり、また、波が垂直壁または角部にぶつかった場合には、液化ガスを収容するためのシステムを損傷する危険性、あるいは、前記収容システムの直ぐ背後にある断熱システムを損傷する危険性がある。
スロッシング現象は、比較的穏やかな海面状態のときにも起きる可能性があるが、一般的には、この現象は、タンクが、ある特定の充填レベルにある場合に危険になる可能性のある、著しい振幅のうねり、周期、入射角、船のバラスティング等の各組合せ状態によって、非常に特有の充填レベルでのみ発生する。
従って、本発明の課題は、前記スロッシングの発生の前に起きる現象を検出することにより、液化ガス、特に液体メタンまたは「LNG」を輸送または貯蔵するための船のタンク内で砕けるうねりのスロッシングタイプの現象を予測することである。以下の説明において、「LNG」という用語は、液体状態のメタン、すなわち、液化天然ガスを指すために用いられているが、その気体状態は、「メタン」または「気体メタン」と呼ぶことにする。
そのようなスロッシングの発生の前に起きるそれらの現象の存在を明らかにすることは、必要に応じて、船の健全性にダメージを与えるスロッシングにつながる可能性のある共振効果を減衰させるように、その船首方向または速度を変更することにより、その船の船長が、船の挙動を修正することを可能にする。同様に、スロッシングを静的または動的に減衰させる手段、例えば、外部フィンまたはアクティブバラストシステム、あるいは実際には、前記船のタンク内に直接組込まれている減衰手段を備えている船の場合、スロッシング前兆現象の存在を明らかにすることは、好ましくない現象を減衰させ、またはなくすために、前記システムの設定を細かく修正および調節することを可能にする。
本発明者らは、船または浮き支持体の貯蔵タンク内の液体自由表面の動きを検出するための様々な装置を試したが、そのような装置の感度は、特に、ソナーまたは超音波装置を用いた、前記液体自由表面を含むタンクの内壁の自由領域の測定に基づく検出装置を用いた場合、有用ではない情報をもたらす。
そのような検出に関する問題は、極低温状態のため検出するのが困難であるLNGの自由表面に起因し、さらに、本質的にダメージを与えるスロッシングが起きるリスクを推定するのがクリティカルであるゾーンにおいて、その自由表面を正確に解析できるようにするためには、非常に多数の検出器を設ける必要がある。
本発明者らは、本発明に従って、液体自由表面の動きを検出するための装置を実施したが、その装置は、それらの状況に適しており、また具体的には、前記液体自由表面と直接または間接的に接触している壁、すなわち、タンクの壁の振動が伝わる壁の振動を感知するためのセンサの原理に基づいており、検出は、好ましくは、時間の関数としての加速度gの変動を測定する振動加速度計を活用して行われる。
より具体的には、本発明は、断熱され、大きなサイズであり、少なくともその最小寸法が水平方向にあり、特にその幅が20m以上、好ましくは、25m〜50mの範囲にあり、容積は10,000立方メートル(m)以上である少なくとも1つの大きなタンク、好ましくは、多角形断面からなる円筒形タンク内で冷却される、好ましくは、メタン、エチレン、プロパンおよびブタンから選択された液化ガスによって構成された液体を輸送または貯蔵するための船または浮き支持体であって、前記大きなタンクは、キャリア構造によって、その船の船体内部に支持されており、その船は、前記大きなタンク内の液体の揺動を検出するための複数の装置を含むことを特徴としており、前記装置は、以下において「ビーコン」と呼ぶ、船または浮き支持体において、
a)前記大きなタンクの壁の、または、海水と接触していない船の壁の振動性運動の時間(t)の関数としての加速度(g)の振幅を測定するのに適した振動加速度計タイプの振動センサであって、前記船の壁が、船のデッキ、または、船の内部構造の壁を含み、好ましくは、その内部構造の一部の壁が前記大きなタンクを支持し、前記センサは、前記大きなタンクの外部の前記壁に固定されている、振動センサと、
b)少なくとも船に固有の暗騒音を信号から除外するために、また、その液体自由表面の揺動がそれを超えると前記壁を有害に変形させおよびダメージを与えるリスクとなると考えられる所定のしきい値と、このようにして処理された信号の値とを比較することにより、前記大きなタンクの内部の液体の動きを検出するために、前記振動センサによって測定された前記信号を処理するのに適したマイクロプロセッサおよび内蔵メモリを有する電子計算ユニットと、
c)好ましくは、前記電子計算ユニットによって前記信号が処理された後に、好ましくは、船のブリッジにある監視部または中央ユニットへ前記信号を送信するためのデータ送信手段と、
を備える、船または浮き支持体を提供する。
「船の内部構造の壁」という用語は、特に、二重船体船の船体の内壁、または、船体の内部の前記大きなタンクを支持および断熱あるいは支持または断熱するためのシステムの壁部を意味するように用いられている。
一旦、様々なビーコンからの信号データの様々な項目が前記中央ユニットに集められると、当業者は、船の挙動またはタンクの充填レベルあるいはその両方に関する助言を与える数学モデルにそれらのデータを入力することができ、前記助言は、スロッシングが起きる何らかのリスク、すなわち、前記壁を変形または劣化させるダメージを与える何らかのリスクを低減または排除するようにデザインされている。以下に説明するように、その助言は、特に、船が運搬船である場合には、その船が航行していかなければならない速度および方向、ならびに、その船が貯蔵船である場合には、そのタンクが充填しなければならないレベルに関する。
より具体的には、各前記ビーコンは、
・次の信号処理ステップ、すなわち、
1.1)所定期間Δtにわたって、ステップa)で得られた信号の振動波の周波数Fの関数としての加速度(g)の振幅の変動を計算し、その後、好ましくは、エネルギースペクトル密度またはパワースペクトル密度あるいはその両方を計算するために、ステップa)において前記振動加速度計によって測定される前記壁の時間(t)の関数としての前記加速度(g)の振幅の変動に関する信号を処理する、好ましくは、実時間でのFFT型のフーリエ変換を用いるステップと、
1.2)船に固有の振動による暗騒音を信号から除外するように、その信号をフィルタリングするステップと、
1.3)ステップ1.2)におけるフィルタリングの後に、好ましくは、逆高速フーリエ変換(IFFT)型の逆フーリエ変換によって得られた、ステップ1.1)で測定された周波数Fの関数としての加速度(g)の振幅の変動の最大時間加速値を計算し、好ましくは、最大エネルギースペクトル密度または最大パワースペクトル密度Pあるいはその両方の値を計算し、また好ましくは、ステップ1.2)におけるフィルタリングの後でステップ1.1)で実行されるエネルギースペクトル密度測定値またはパワースペクトル密度の測定値あるいはその両方のそれぞれのスペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値を計算するステップと、
1.4)それぞれステップ1.3)の前記最大時間加速値、および好ましくは、前記最大エネルギースペクトル密度値または前記最大パワースペクトル密度値Pあるいはその両方、および好ましくは、前記スペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値と、液体自由表面の揺動が前記壁に変形および劣化のダメージを与えるリスクとなると考えられるようになる各所定のしきい値S、emax、pmaxとを比較するステップと、
にあるステップを実行するのに適した前記電子計算ユニットと、
・前記電子計算ユニットによって起動されるのに適しており、また、前記最大時間加速値を送信するのに適している前記送信手段であって、好ましくは、それぞれステップ1.3)の前記最大エネルギースペクトル密度値または最大パワースペクトル密度値Pあるいはその両方、およびより好ましくは、前記スペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値は、好ましくは、船のブリッジにある中央ユニットへ送信されて、全ての前記ビーコンによって送信されたデータが収集され、少なくとも1つのビーコンがステップ1.4)の前記しきい値に達した場合には、前記値は、好ましくは船のブリッジにある前記中央ユニットへ送信されて、全てのビーコンによって送信されたデータを収集する送信手段と、
を備える。
ステップ1.1)およびステップ1.3)において、フーリエ変換によって時間信号を変換するための計算、およびスペクトル密度およびパワーの計算は、信号処理の当業者に知られている。同様に、それぞれ、エネルギースペクトル密度およびパワースペクトル密度の曲線の積分によって表されるスペクトルエネルギーおよびスペクトルパワーの計算も同様に信号処理の当業者に知られている。
ステップ1.4)において、前記しきい値に関連する、前記壁を変形または損傷させるリスクは、液体自由表面の運動中に起きる共振現象のリスクに相当する。
このようにして進めることにより、全ての実時間計算が、ビーコン内の前記計算ユニットによって実行され、そして、それらの計算の結果のみ、すなわち、よりコンパクトで送信手段を常に専有するであろう時間信号よりもっと迅速に送信できるデータが中央監視部へ流され、また、送信手段は、ビーコンのエネルギー消費の大部分を占めることを理解されたい。従って、信号処理の結果は、しきい値を超えた場合にのみ送信される。
ステップ2)において、初期状態で待機していた前記送信手段は、前記しきい値に達したときに、前記計算ユニットによってトリガされたコマンドによって起動される。
前記計算ユニットは、経時的にセンサから受取ったデータを格納するのに適した内蔵メモリを含み、それによって、特に、船が避難しているか、または、穏やかな海を航行しているとき、すなわち、液体自由表面が動く危険性がなく、よってスロッシングのリスクもない場合に、計算ユニットが、自由表面の全体的な挙動を経時的に解析できるようにし、前記観測は、船の横揺れまたは縦揺れあるいはその両方と関連付けられ、また、液体自由表面の有意な動きがないときに船に固有の暗騒音を評価するのに役に立ち、それにより、上述したしきい値を定義することが可能になることは、理解することができる。
より具体的には、前記振動加速度計は、ピエゾ抵抗型の加速度計である。
そのようなピエゾ抵抗検出は、0から5〜10キロヘルツ(kHz)の周波数を捕捉することが可能であり、またそれらの加速度計は、3%〜5%程度の測定精度を呈する。この種のピエゾ抵抗検出加速度計は、完全静止状態、すなわち、加速度がゼロの状態を明らかにすることが可能である。
圧電検出、容量検出、誘導検出、歪みゲージ等を利用する加速度計など、他の種類の振動加速度計を実装することもできる。
好ましくは、前記振動センサは、三軸振動加速度計によって構成される。このような三軸加速度計は、空間の3方向で、壁の振動の振幅を時間の関数として測定するのに適している。
好ましくは、前記送信手段は、前記計算ユニットによって供給された電気信号を無線電波に変換するのに適したアンテナおよびトランシーバを備えており、その無線電波は、アンテナから送信される。
別の実施形態において、前記送信手段は、ケーブルを介して伝達されるのに適している信号を形成するのに適した信号処理インタフェースを接続するケーブル、好ましくは、前記電子計算ユニットによって供給された電気信号からの前記データを光信号に変換するインタフェースと組合わせた光ファイバケーブルを備える有線送信手段を備える。
第1の変形実施形態において、前記ビーコンは、船に固有の動きを検出するのに適した、また、前記電子計算ユニットの起動をトリガして、前記ビーコンによる、また船または浮き支持体の同じタンクおよび他のタンクの他のビーコンの他の電子計算ユニットによる前記ステップ1.1)〜1.3)および2)の処理を実行するのに適した追加的な装置をさらに含み、前記電子計算ユニットの起動のトリガは、船の動きの振幅に対する所定のしきい値、好ましくは、船の船体の壁の傾斜角の値から行われる。
傾斜計または慣性ユニット型の追加的な装置は、横揺れ、縦揺れ、船首揺れ、前後揺動、左右揺動等の船に固有の動きを検出するように機能する。
別の実施形態においては、前記ビーコンは、船に固有の動きを検出するための何らかの追加的な装置を含んでいない。
より具体的には、船の動きを検出するための前記装置は、好ましくは、船または浮き支持体の船体の側壁の横揺れ角を判断するのに適した、振り子式の傾斜計または慣性ユニットであり、前記しきい値は、少なくとも5°、好ましくは、垂直に対して5°〜10°の横揺れ角である。
待機状態では、その待機状態のユニットは、計算ユニット内で非常に単純な状態であるため、装置の消費電力は非常に少ない。対照的に、潜在的にクリティカルな状態が生じると、計算ユニットは、振動センサからくる全ての情報を分析して信号処理を実行し、所定のしきい値のうちの少なくとも1つを超えた場合には、前記処理の結果が中央監視部へ送信されることになる。
ビーコンが、それ自体の傾斜計によって起動される場合には、全てのビーコンを確実に起動できるように、他のビーコンを起動することが有利である。このように作動することにより、各ビーコンは、通常、それ自体の傾斜計によって起動され、また、各ビーコンは、作動し始めるとすぐに、中央監視部ならびに他の全てのビーコンに連絡するため、ビーコンからなるシステム全体を起動させるための高レベルの冗長性が存在する。従って、待機状態のままであるビーコンを有するリスクは、大幅に抑えられる。
上述したような電子計算ユニットを起動するための両実施において、「電子計算ユニットを起動する」という用語は、そのユニットが、それまでは待機状態であったこと、また、そのユニットは、上記のステップb)およびc)に含まれる処理および送信を実行するために、それ自体を自動的に起動することを意味し、前記送信手段5dは、前記電子計算ユニット5bによって起動される。
別の実施形態において、前記電子計算ユニットは、時間の関数としての加速度(g)の振幅のしきい値の測定によって起動されるのに適している。
各前記ビーコンは、有利には、蓄電池またはスーパーキャパシタ、あるいは好ましくは、リチウム一次電池に存する電源手段によって駆動され、前記振動加速度計、電子計算ユニット、送信手段、および好ましくは、船の動きを検出するための前記装置を駆動する。
また有利には、前記電源手段は、タンクの冷たい内壁と前記ビーコンとの間に冷接点が設けられているゼーベック効果熱電対をさらに含み、ビーコンは、熱電対の温接点を構成し、前記熱電対は、前記ビーコンを駆動するために電流を連続的に生成し、また好ましくは、前記蓄電池またはスーパーキャパシタを連続的に再充電するように機能する。
好適な実施形態において、前記ビーコンは、船のデッキ、または船体の側壁に対向している、船の船体内部の前記大きなタンクの壁を支持および断熱するための側壁、あるいはその両方に固着されており、前記ビーコンは、前記大きなタンクの長手方向端部における角部近傍に位置している。
前記ビーコンの他の特徴によれば、
・前記ビーコンは、垂直長手方向側壁、垂直横方向壁、および前記大きなタンクの天井壁の間の角部によって形成された二面角、または、互いに角度を付けて配置された前記大きなタンクの天井壁の2つの面と、前記大きなタンクの横方向垂直側壁とで形成された三面体に対向して配置されている。
・前記ビーコンは、溶接または接着によって前記壁に固定されている。
・前記ビーコンの各々は、前記振動センサ、電子計算ユニット、信号データ送信手段および好ましくは追加的な検出装置の全てを閉じ込めるように機能する容器を備え、前記容器は、前記壁および前記電源手段に固定されている。
それらのビーコンは、潜在的な爆発性雰囲気中に設けられているため、ATEX指令として知られている厳しい基準を満たす必要がある。それらの基準は、ガス環境を点火させる危険、ひいては爆発を起す危険がある火花が発生しないことを確実にするために、電気回路、密封容器、無線アンテナからの伝送用のパワーレベル等に関する厳格な構造的配置を定義している。
特に有利な実施形態において、前記船は、固定位置に停泊される浮体式貯蔵船に改造された古いメタンタンカータイプの運搬船であり、この場合、そのタンクのうちの少なくとも1つの充填レベルは、液体の揺動を検出するための前記装置によって検出および計算される、該船が収容する液体の揺動の関数として決定される。
また、本発明は、本発明の船の1つ以上のタンク内の液体の揺動を検出する方法であって、以下の連続するステップ、すなわち、
1)その船の動きがしきい値に達した場合に、好ましくは、前記電子計算ユニットを起動した後に、前記信号処理を実行するステップと、
2)ステップ1)で得られた値の前記電子計算ユニットから前記中央ユニットへの前記送信を実行するステップと、
を備える方法を提供する。
本発明の他の特徴および効果は、添付図面を参照して、非限定的な例示として作成された以下の説明を読んでいけば、より明確になる。
矩形状の垂直断面を呈する浮き支持体のタンク2内の液体自由表面の動きを検出するための装置を備えた、LNGを貯蔵および再ガス化するための浮体式貯蔵・再ガス化ユニット(FSRU)の正面断面図である。 八角形断面からなる前記船のタンク2内の液体自由表面の動きを検出するための装置を備えたLNGタンカー船の正面断面図である。 前記タンク内の液体自由表面の動きを検出するための装置を備えた3つのタンクを有するLNGタンカー船の平面図である。 ゼーベック効果熱電対によって駆動される液体自由表面検出装置を右側に備えたタンクの底部の側断面図である。 図4の装置の詳細図である。 無線送信型の液体自由表面の動きの検出装置を備えた2つのLNGタンクの平面図である。 互いに接続され、また有線ローカルネットワークを介して船のブリッジに接続されている液体自由表面の動きの検出装置を備えた2つのLNGタンクの平面図である。 無線バージョンの「スロッシング」検出装置の動作の詳細図である。 有線ローカルネットワークに接続されているバージョンの「スロッシング」検出装置の動作の詳細図である。 船自体の動きに関連する情報に基づく液体自由表面の動きまたは「ビーコン」のモードを示す図である。 船自体の動きに関連する情報に基づく液体自由表面の動きまたは「ビーコン」のモードを示す図である。 液体自由表面の何らかの動きを検出するための前記装置をトリガすることに関連する情報に基づいて、液体自由表面の動きの検出装置をトリガするモードを示す図である。 液体自由表面の何らかの動きを検出するための前記装置をトリガすることに関連する情報に基づいて、液体自由表面の動きの検出装置をトリガするモードを示す図である。 液体自由表面動タイプの現象の出現に関連する情報に基づいて、液体自由表面の動きを検出するための装置をトリガするモードを示す図である。 液体自由表面動タイプの現象の出現に関連する情報に基づいて、液体自由表面の動きを検出するための装置をトリガするモードを示す図である。 本発明のプロセスの各段階での高速フーリエ変換(FFT)による信号の取得および処理に関連する図である。 本発明のプロセスの各段階での高速フーリエ変換(FFT)による信号の取得および処理に関連する図である。 本発明のプロセスの各段階での高速フーリエ変換(FFT)による信号の取得および処理に関連する図である。 本発明のプロセスの各段階での高速フーリエ変換(FFT)による信号の取得および処理に関連する図である。 本発明のプロセスの各段階でのパワースペクトル密度(PSD)によって処理される信号の図である。 本発明のプロセスの各段階でのパワースペクトル密度(PSD)によって処理される信号の図である。 本発明のプロセスの各段階でのエネルギースペクトル密度(ESD)によって処理される信号の図である。 本発明のプロセスの各段階でのエネルギースペクトル密度(ESD)によって処理される信号の図である。
図1は、油田上に設置され、ウインチ1cに接続された索1bによって係留され、海底の源泉から来るガスをパイプ(図示せず)を介して収容するFSRU型の船1の断面図であり、前記ガスは、ユーザのために、液体状のままで前記ガスを輸送するのに使用されるメタンタンカーへ運搬する前に、−163℃以下に冷却して、液体3の状態でタンク2内に貯蔵するために、船上の設備1dで処理される。タンク2は、幅が20m、長さが40mおよび高さが30mで容積が24,000mの直方体の形をしており、最も大きなタンクは、60,000mに達するかまたはそれを超える可能性がある。該船は、以下において「ビーコン」または実際には本発明の「スロッシング検出装置」と呼ぶ、液体自由表面の動きを検出するための装置5を備えており、すなわち、タンクの長手方向端部におけるタンクの角部付近に位置する4つの無線ビーコン5−1がそれぞれ、左側または左舷には、タンク2の断熱システム2aの壁2a−1と接触して、デッキ4aと同じ高さで、および船体の下方内側に、また、右側または右舷には、タンク2の断熱システム2aの壁2a−1と接触して船体の上方および下方内側にある。
より具体的には、ビーコン5−1は、
・長手方向側壁2fが横方向側壁2gと交わる二面体形成角部、および
・底部壁2hが該タンクの長手方向端部において長手方向側壁2fおよび横方向側壁2gと交わる二面体形成底部角部
の近傍に配置されている。
タンク2は、一様に分布されており、また、第一には、(それ自体がタンク2の壁2f、2hに固着されている)タンク2の被覆2aの外壁2a−1の表面間の接続を、第二には、該船の船体の内壁への接続をもたらす金属梁タイプのキャリア構造11によって船体4a、4bに固定されている。
上部の角部2d付近のビーコンは、浮き支持体のデッキ4a上、または、該船の船体の側壁4bに対向する該断熱システムの長手方向側壁2a−1に接触して配置されている。
底部角部2g付近に位置しているビーコンは、好ましくは、該船体内側のタンク2の断熱システム2aの側壁2a−1に接触して、また側壁4bに対向して配置されている。
これらのビーコンの動作を、本発明の説明において、以下に詳細に説明する。
タンク2内の液体メタン(LNG)の自由表面3aは、一般に、うねり、風、および船に作用する潮流によって液体自由表面が励振される状態の関数として、わずかに揺動している。悪天候下では、この揺動は増大して、該タンクの壁で跳ね返る大きな波になる可能性があり、また、前記壁にぶつかって砕ける波になる可能性がある。
航行中、または停泊中は、該船は、海の状態、すなわち、うねり、潮流および風の影響を受けるため、種々のタンクの内容物は、前記うねり、前記潮流および前記風からの連続的励振の影響を受ける。これにより、閉じ込められたうねりのようなものがタンク2内に生じ、そしてそのうねりは、それ自体のエネルギー、すなわち、その周期および振幅を保ちながら、側壁2fにぶつかって跳ね返る。その結果として、その表面は、海の状態により、大なり小なりの程度に揺動する。このようにして該壁にぶつかって跳ね返ったうねりは、再結合した後、再結合が位相オフセットを伴って行われた場合には、揺動を弱める状態に、または、再結合が同相で行われた場合には、揺動を強める状態になる可能性がある。
従って、船1が、遠洋から来る、または、風または潮流による外部のうねり10の影響を受ける場合、船の横揺れ、縦揺れ、船首揺れ、左右揺動、上下揺動および前後揺動が、タンク2内に収容されている液体自由表面を励振し、上述したタンクの壁からの多数の跳ね返りが再結合するという状態の結果として、共振現象が前記タンク内で起きる可能性がある。
これらの現象は、激化して、液化ガスを保持して閉じ込めるためのシステムに損傷を与えるリスクを生じる可能性がある。これらの現象は、悪天候のときにだけ起きるのではなく、船の挙動、そのタンクの形状、および前記タンクが充填されるレベルに関連するいくつかのパラメータが全て一緒に生じた場合には、穏やかな天候のときにも起きる。
例えば、特定の周期、例えばT=8秒(s)〜10sに付随して、有意な高さHs=1.25mを有する小さな振幅の横方向のうねりは、該タンクが満杯かまたは空の場合、あるいは実際には、中間の充填レベルの場合には危険はないが、いくつかの明確な値、例えば、70%〜80%満ちている場合、そのような特定の条件下では、共振現象が発生して、共振して非常に激しく該タンクの壁にぶつかるうねりを生じる可能性があるような危険な挙動をする液体ガス貨物を生じることとなる。そして、このような砕け散る波は、閉じ込めまたは断熱システムを損傷させるかまたは破壊する可能性もあり、それによって、船およびそのクルー全員を大きな危険にさらす可能性がある。
最も強い動きおよび乱流は、タンクの長手方向端部における垂直方向角部に集中する傾向があり、より具体的には、2つの垂直方向側壁、横方向壁および側壁と共に、タンクの天井によって形成される三面体内に、最も激しい衝撃が生じる。
タンクの天井における垂直方向角部2dは、波の破砕が生じた場合に、2つの垂直方向壁と、タンクの天井とで画成された三面体形状により、非常に強烈な衝撃が生じる危険性があるゾーンを構成し、そしてこれが、ビーコン5−1、5−2が、タンクの前記角部の近傍に有利に配置されている理由である。
図2は、本発明の液体自由表面動またはスロッシング検出装置5−1、5−2が備えられている、ここではメタンタンカータイプの別の船1の断面図であり、今にもLNGタンクの左舷部2fの上部にぶつかって砕けそうなスロッシング現象が符号3bで示されている。
左側、すなわち、左舷には、2つの無線型ビーコン5−1が、船のデッキ1a上に取付けられており、これらのビーコンは、管制局、好ましくは船のブリッジに設置されている中央監視部6、好ましくは、パーソナルコンピュータ(PC)タイプのコンピュータによって無線で通信し、それらのビーコンは、以下に説明するように、他のビーコン5−1とも無線で通信する。右側、すなわち、右舷には、2つの有線型ビーコン5−2が、船のデッキ上に取付けられており、それらのビーコンは、コンピュータローカルネットワーク5d−3を介して同じ中央監視部6と通信する。
より具体的には、この船のタンク2は、水平方向の中央壁部2e−2と、長手方向側壁2fに向かって下方に傾斜している2つの傾斜側部天井壁2e−1とで天井壁が形成されている八角形断面を呈している。
従って、これらのタンクは、それらの長手方向端部において三面体形状からなる角部、すなわち、
・長手方向側壁2fと、端部横方向壁2gと、隣接する傾斜天井壁部2e−1とで形成される第1の三面体2dと、
・端部横方向壁2gと、互いにある角度をなして配置されている2つの隣接する天井壁2e−1、2e−2とによって形成される三面体2cと、
を呈している。
図7Aおよび図7Bに詳細に示すように、ビーコン5−1および5−2は、次の要素によって構成されている。
a)振動加速度計、より具体的には、それらのビーコンが固定される壁の振動の加速度gの時間の関数としてその変動を測定することが可能な加速度計内にある振動センサ5a。それらのビーコンが固定されているデッキ1aの壁のそれらの振動は、タンク2が、船または浮き支持体の船体によって支持されており、またタンク2から船の船体1a〜1eへ振動を伝達するキャリア構造11によってその船体に固着されているため、タンク2の壁の振動と関連付けられ、より具体的には、それらの加速度計は、当業者には公知である三軸加速度計であり、すなわち、それらは、空間の3方向における線形加速度を測定するのに適しており、またそれらは好ましくは、ゼロから最大値に及ぶ範囲にわたって加速度を測定することが可能なピエゾ抵抗型の加速度計である。最も信頼できる方法で振動を捕捉するために、これらのビーコン5aは、それらのビーコンが溶接または接着によって固定される壁に接触して固定される。
b)マイクロプロセッサおよび内蔵メモリを具備する電子計算ユニット5b。
c)2つの種類、すなわち、
・無線ビーコン5−1、または、
・有線ビーコン5−2
からなるデータ送信手段5d。
前記送信手段は、無線ビーコン5−1と共に、前記計算ユニット5bによって生成された電気信号を無線電波に変換するのに適しているアンテナ5d−1およびトランシーバ5d−2を具備し、その無線電波は、アンテナ5d−1から送信される。
前記送信手段5dは、有線ビーコン5−2と共に、電子計算ユニット5bによって送られた電気信号の前記データを光信号に変換するインタフェース5d−4と組合わせて、その信号をケーブル5d−3、好ましくは光ファイバケーブルを介して伝達されるようにするのに適した信号処理インタフェース5d−4を接続するケーブル5d−3を具備する。
変形実施形態においては、ビーコン5−1、5−2は、好ましくは、船または浮き支持体の船体の側壁4bの横揺れ角を測定するのに適している、例えば、振り子式の傾斜計、または慣性ユニットの形式の装置であって、船の動きを検出するための装置5cを含む。
装置5cは、前記ビーコンの、および船または浮き支持体の同じタンクおよび他のタンクの他のビーコンの他の電子計算ユニット5bの前記ステップb.1)〜b.3)およびc)の処理を実行するために、前記電子計算ユニット5bの起動をトリガするのに適しており、前記電子計算ユニットの起動のトリガは、船の動きの振幅の所定のしきい値、好ましくは、船の船体の壁の傾斜角の値によって行われ、前記しきい値は、少なくとも5%の横揺れ角であり、また、好ましくは、垂直に対して5%〜10%の範囲にある。
図3は、八角形断面からなる3つのタンク2−1、2−2および2−3を有するLNGタンカー船の平面図であり、左側の第1のタンク2−1には、その長手方向端部における前記タンクの外側垂直方向角部2dにおいて、船のデッキの外側に取り付けられた、本発明の無線タイプの4つのビーコン5−1が備えられている。
また、中央のタンク2−2にも、船の外側側壁1eと、LNGタンク2−2の絶縁被覆2aの外側壁2−1との間で、船の高い所の内側に設置された4つのビーコン5−1が備えられている。そして、右のタンク2−3には、図2の断面図に示されているように、天井の傾斜壁2−1が、タンクの天井の中央壁部2−2に結合する4つの角部2cと、外側の4つの角部2dとにそれぞれ配置された、図2のような8つの装置5−1が備えられている。
液体自由表面動を検出するための装置または「ビーコン」5−1、5−2は、好ましくは、図2に示すように前記船のデッキ4aのレベルで船の外側壁4a、4bに直接接触して、あるいは、船の内側、例えば、図1、図4および図4Aに示すように、船の側壁4bと、LNGタンクの絶縁被覆2aとの間の空間内の舷門内に設けられている。いずれにしても、液体自由表面動を検出するための装置5−1、5−2は、それらが設置される壁に固定される。その装置は、前記壁のどのような振動もほとんど減衰せずに装置5−1、5−2に完全に伝達されるように、溶接5−4またはボルト締めによって機械的に、あるいは実際には、有利に単に接着剤によって固定される。このようにして、装置5−1、5−2は、LNG貯蔵タンク内部で何が起きているかを、いわば「聴いている」。
スロッシング検出装置5は、図5および図7Aに示すように、情報を無線で送信する無線タイプ5−1からなり、あるいは、図6および図7Bに詳細に示すように、例えば、有線コンピュータローカルネットワーク5d−3によって情報を送信する有線タイプ5−2からなる。
図7Aにおいて、スロッシング検出装置または「ビーコン」は、無線タイプ5−1からなる。その装置は、符号5a−1の箇所で計算ユニット5bに接続された三軸加速度計5aによって構成されており、このアセンブリは、スーパーキャパシタまたはバッテリ5e、好ましくは、長寿命のリチウム一次電池によって駆動される。計算ユニット5b内で実行された計算によって得られた情報は、アンテナ5d−1が取付けられた無線トランシーバ5d−2を介して無線で送信される。
図7Bに示す有線ビーコンバージョン5−2においては、ビーコンは、計算ユニット5bに接続された三軸加速度計5aによって構成されており、すなわち、ネットワーク型の有線接続5d−3によって符号5d−6を介して駆動される。計算ユニット5b内で実行された計算によって生じる情報は、中央ユニット6へ伝送される。
図5は、その4つの角部に無線タイプのビーコン5−1を備えた2つのタンク2−1、2−2の平面図であり、それらのうちの1つのビーコン5−1aは、ちょうど傾斜計装置5cによって起動されており、そのため、中央監視部6と、また、2つのタンクの他の全てのビーコン5−1を起動するためにそれらと、無線で通信する。
同様に、図6は、ローカルネットワーク5d−3を介して中央監視部6および他の全てのビーコンと通信する有線タイプのビーコン5−2を、その4つの角部に備えた2つのタンク2−1、2−2の平面図である。
無線5−1または有線5−2のどちらのタイプのビーコンに対しても、動作のモードは同じである。そのことを、図8、図9および図10を参照して、詳細に説明する。
船に何らかの動きがない場合、全てのビーコンは休止状態であり、すなわち、待機しており、そのため、それらのビーコンは、エネルギーをほとんど消費せず、このことは、バッテリ駆動の無線ビーコン5−1にとってかなり有利である。起動されると、各ビーコンは、図1に示すように、好ましくは、ブリッジに配置されている監視部コンピュータ6と個別に通信する。さらに、前記ビーコンは同時に、他の全てのビーコンに報知してそれらを起動し、それらのビーコンは、それ自体が、データを取得して、データを処理し、中央監視部6と通信するためのモードになる。
図8Aにおいて、ビーコンの起動は、船自体の動きに応答する傾斜計または慣性ユニットタイプの装置5cによって引き起こされる。そして、無線信号8aが中央監視部6へ送信され、また、ビーコン一式を起動するために無線信号8bがそれらへ送信される。一旦、ビーコンが起動されると、三軸加速度計5aは、そのデータを計算ユニット5bへ送り、このユニットは、以下で説明する具体的な方法でその信号を処理した後、その信号の処理によって生じるデータを無線で監視部6に送信する。そして、前記監視部6は、様々なビーコン5−1、5−2によって取得された全てのデータを処理し、揺動が、設備にダメージを与えるスロッシングにつながる危険性があるか否かを判断するために、タンクの液体自由表面の揺動状態を判断する状態になる。
監視部6は、好ましくは、様々なビーコンによって取得されたデータを、スロッシングの危険性を低減するかまたはなくすための速度または方向あるいはその両方に関する船のためのパイロットコマンドを助言することが可能な数学モデルに入力する。
図9Aにおいて、ビーコン5の計算ユニット5bの起動は、第1のビーコンから直接来る無線信号8bにより、または、中央監視部6それ自体が、前記第1のビーコンから来るデータを取得した後に、その中央監視部から来る無線信号8cによって引き起こされる。そして、取得および送信のプロセスは、図9Bに示すように、図8Bを参照して上述したものと同じである。
そして、図10Aにおいては、ビーコンは、その加速度計5aから来る信号によって起動され、その信号は、例えば、その船自体の動きが小さいかまたはわずかである場合のそのLNG液体自由表面の共振現象によって生じさせることができ、前記船の動きは、傾斜計または慣性ユニットタイプの装置5cをトリガするためのしきい値に達するには十分ではない。次いで、そのビーコンは、信号8aを中央監視部6へ送信すると共に、他の全てのビーコンを起動するために信号8bをそれらのビーコンへ送信する。図11Bに示すような取得および送信プロセスは、図9Bを参照して上述したものと同じである。
有線接続5d−2の場合、無線接続に適用される、図8、図9および図10を参照して説明したのと同じ情報が、公知の方法で有線ローカルネットワーク5d−3を通じて流れ、このネットワークは、全てのビーコンと、中央監視部6を直列に、スター構成で、またはリング構成で接続する。
ビーコン5内での信号の処理は、図11〜図13に図式的に示してある。
以下で説明するようなセルフトレーニング調整段階ではない通常の動作モードにおいては、例えば、傾斜計5cによって認識されるような、例えば、所定のしきい値を超える横揺れまたは縦揺れあるいはその両方によってビーコンがトリガされる場合、計算ユニットは、単にその信号の直接測定によって、前記横揺れ/縦揺れの正確な周期を認識し、またそれに伴って、様々なタンク内の液体自由表面の数学モデルに基づいて、悪化してスロッシングになるように励振されて増幅されるその液体自由表面の動きのリスクの程度を認識する。前記励振周期、すなわち、前記横揺れまたは縦揺れあるいはその両方の周期に関連する、図11Aに示す時間信号に基づいて、また、計算ユニット5bに組込まれたソフトウェアを用いて、前記信号の構成により様々な種類の処理が実行される。
すなわち、信号処理の当業者には公知である方法で、前記時間信号を周波数信号g=f(Hz)に変換するように機能するFFTが常に実行されて、共振がほとんどない、すなわち、高調波応答がほとんどないパルス信号にうまく適応され、その信号は、振幅が大きいかまたは小さい可能性があるが、好ましくは、ある周波数に集中する。
図11Bおよび図11Cには、それぞれ、FFTによる信号の処理(図11B)および暗騒音を取除いた後(図11C)に対応する周波数(Hz)の関数としての加速度(g)の図がある。図11Dは、所定のしきい値S1、S2等を超えた場合を明らかにする、IFFTによるフィルタリングおよび信号処理後の時間と加速度の関係を示す図である。
パワースペクトル密度(PSD)=g/Hzは、このFFTに基づいて、信号処理の分野の当業者には公知の方法で計算される。この計算は、好ましくは、衝撃型の信号に適用され、この場合、そのような信号は、タンクおよびタンク支持体の構造物を含む船の全体構造を局所的および全体的に励振し、ある周波数に関して激しく共振し、隣接する周波数およびそれらの高調波も励振される。
信号処理の当業者に知られているエネルギースペクトル密度(ESD)=g×s/Hzタイプの計算は、図11Aに示すように、例えば、Δt=2sにわたって、FFTのために選択された時間信号の持続時間に対する平均化タイプのプロセスを用いることにより、推定が可能になるため、短いか長いかに関わらず、過渡信号にとって好ましい。
図12Aおよび図12Bは、縦座標に関数g/Hzが示され、横座標に周波数Hzが示されているグラフであり、それぞれ、PSDを用いた信号の処理(図12A)、および暗騒音フィルタリング後(図12B)に対応する曲線を示す。そしてスペクトルパワーgは、図12Bにおける関数g/Hzの積分によって、すなわち、図12Bにおいて陰影が付けられており、かつその曲線と、X軸と、高低のフィルタリング限界FbおよびFaとの間に及ぶ面積によって表される。
図13Aおよび図13Bは、縦座標にgs/Hz、すなわち、加速度の二乗に時間を掛けて周波数で割った値を示し、横座標に周波数Hzを示すESDのグラフであり、プロットされた曲線は、それぞれ、ESDによって処理される信号(図13A)および暗騒音フィルタリング後(図13B)に対応する。そして、スペクトルエネルギー(g×t)は、図13Bに示す関数gs/Hzの積分によって、すなわち、図13Bにおいて陰影が付けられており、かつその曲線と、X軸と、高低のフィルタリング限界との間に及ぶ面積によって表される。
信号が、計算ユニット内で、上述した3つのモードで処理された後、その結果生じるデータは、最大しきい値を超えたときにのみ、中央監視部6へ送信される。
図12Bに示すような結果を生じるPSDを用いて、中央監視部6へのデータの送信をトリガするためのしきい値は、次のいずれかによって定義される。
・限界Pmaxを超える曲線。送信されたデータは、前記図の陰影が付けられた面積によって表されるような全体のスペクトルパワーと共に、対応する周波数Fに関連するパワーピークPの値を有する。
・所定の値を超える、図12Bにおける曲線の積分によって表されるような全体のスペクトルパワー、すなわち、図12Bにおける陰影が付けられた面積が所定のしきい値を超えた場合。送信されるデータは、必要に応じて、それぞれの周波数に関連する上記のように定義したピーク値と共に、前記全体のスペクトルパワーの値となる。
図13Bに示す結果を有するESDの場合は、中央監視部6へのデータ送信をトリガするためのしきい値は、次のいずれかによって定義される。
・限界emaxを超える前記曲線。送信されるデータは、前記図における陰影が付けられた面積によって表されるような全体のスペクトルエネルギーと共に、対応する周波数F、Fに関連するエネルギーピークe、eの値となる。
・所定の値を超える、図13Bにおける曲線の積分によって表されるような全体のスペクトルエネルギー、すなわち、前記図13Bにおける陰影が付けられた面積が、所定のしきい値を超えた場合。送信されるデータは、必要に応じて、それぞれの周波数に関連する上記のように定義されたピークの値と共に、前記全体のスペクトルエネルギーの値となる。
図12Bは、所定のしきい値pmaxを超える単一のピーク値Pを示す。
図13Bは、どちらも所定のしきい値emaxを超えていない2つのピークe、eを示し、その結果として、中央監視部6へのデータ送信は、これらのピークに関連する信号によってはトリガされない。
FFT、PSDおよびESDに関連して上述したような図11Aの時間信号に適用される様々な種類の処理中に、少なくとも1つのしきい値を超えた場合、その様々な種類の処理の全てまたは一部、好ましくは、それら3種類の処理の同時に起きる結果の全ては、その船の様々なLNGタンク内の液体自由表面の挙動を表す数学モデル内で、他のセンサから来るデータと結合するために、中央監視部6へ送信される。
このようにして処理を進めることにより、全ての実時間計算は、ビーコン5内の計算ユニット5bによって実行され、そして、それが無線タイプであるかローカルネットワークタイプであるかに関わらず、常に伝送媒体を専有することになる時間信号とは違って、その計算の結果のみが、すなわち、コンパクトで迅速に送信できるデータのみが中央監視部6へ送信される。従って、持続時間δt=2sである時間信号は、その時間の100%の間、伝送媒体を専有するのに対して、IFFT、PSDおよびESDの結果は、しきい値を超えた場合にのみ、0.1s〜0.5s程度の期間にわたって送信され、それによって、伝送媒体が非常に迅速に開放され、また、ビーコンのエネルギー消費の大部分は前記送信手段によって生じるため、ビーコンのエネルギー消費が劇的に制限される。
計算ユニット5bは、センサ5aからデータを連続的に受取り、そのデータを連続的または断続的に処理して内部記憶装置に格納し、主に、船が避難しているとき、または穏やかな海を航行中に、すなわち、液体自由表面が動いてスロッシングが起きるリスクがない状態で航行しているときに、システムの全体的な挙動を経時的に分析する。船の横揺れおよび縦揺れと相関するこの観測は、液体自由表面の有意な動きが何もない場合に、すなわち、スロッシングが発生していない場合に、船に固有の暗騒音を評価するのに役に立ち、またそれに伴って、図11D、12Bおよび13Bを参照して説明した、それぞれIFFT、PSDおよびESDに関連するしきい値を定義するのに役に立つ。時間が経つにつれて、それらの予め定義されたしきい値は、上述した3つの同時に行われる処理の結果を内部で生成した後に、セルフトレーニングモードで作動する計算ユニット5a内で自動的に適応されるか、あるいは、長い期間にわたる全体的な処理の後に、その中央監視部によって修正されて、全てのビーコンから来る情報に適用され、この場合、そのような全体的な処理は、船およびその液化ガス貨物の実際の挙動と関連付けられる。
[フランス語の略語DSPおよびDSEの英語への翻訳は、PSDおよびESDとなる。]
信号フィルタリングは、寄生周波数、一般に、非常に低いかまたは非常に高い周波数を除去するのに役に立つ。このフィルタリングは、いわゆる「暗騒音」、すなわち、船に固有の環境によって生じるノイズを取除くのに役に立つ。測定される振動加速度は、タンク内の動いている液体自由表面のまとまりと関連しており、また、前記エネルギースペクトル密度は、タンク内の液体自由表面の局所的な揺動を代表しているため、特に、エネルギースペクトル密度に関して、そのタンク内の液体自由表面の揺動の表示がこのようにして得られる。そして、このエネルギースペクトル密度は、リアルタイムで所定のしきい値と比較される。
所定のしきい値に達するかまたは超えるとすぐに、計算ユニット5bはIFFTを実行し、それによって、上述したフィルタリング段階における前記暗騒音の除去後でも、tの関数としての加速度gの変動を表す信号に帰還する。その結果、時間の関数としての、液体自由表面に固有の加速度の変動を示し、また、タンクの壁に対する実際の衝撃に相当する、あるいは実際には外見上の衝撃、すなわち、非常に短時間に大きくなって、タンク、ひいてはその船の完全性にとって有害である衝撃につながる可能性のある共振に相当する加速度ピークと共に、潜在的に有害なスロッシングが発生する何らかのリスクを明らかにする信号が、リアルタイムで利用可能となる。
この情報は、一旦、計算ユニット5b内で処理されると、必要に応じて一定間隔で中央監視部6へ送信され、監視部は、全てのデータを処理し、スロッシング現象の位置をタンクナンバーに関して特定し、揺動または実際のスロッシング衝撃の正確な位置を特定し、また場合により必要に応じて、その現象の振幅を定量化する。
図11Dに示すように、計算ユニット5b内での計算プロセスは、有利には、複数のしきい値、例えば、次の2つのしきい値を定義する。
・それ以下では、一定間隔または十分に広い間隔で定期的に情報が送信され、また、それ以上では、有害なスロッシングにつながる可能性がある共振現象が起きる危険性があるため、2つの送信の間隔が短くなり、例えば、半分になる第1のしきい値S1。
・それ以上では、かなり高い頻度、例えば、5倍以上の頻度で送信が行われる第2のしきい値S2。中央監視部6は、他のビーコンがこのしきい値S2に達していない限り、前記ビーコンが、他のビーコンに優る優先度を有していると見なす。
詳しく上述したように、ビーコンの動作モードは、計算ユニットの時間をかけたセルフトレーニングに基づいており、前記セルフトレーニングには、計算ユニット5bに組込まれたソフトウェアのいくつかのパラメータが、時間の経過と共に修正されるという効果がある。すなわち、それらのパラメータは、船上で設備が稼働し始める際に予め決定され、そしてそれらのパラメータは、セルフトレーニングの結果として、全体の挙動の関数として、また、様々なビーコンおよび中央監視部6による分析の結果の関数として、時間の経過と共に変化する。そのため、主要なパラメータは、初期状態では、控えめな値に設定され、すなわち、それらのしきい値は、一般的にやや低めであり、その後、時間が経つにつれて、そのときの船の実際の挙動に関連するように、液体自由表面の実際の挙動の関数として、より制約的でより現実的な値に自動的に更新される。従って、設備が稼働し始めると、例えば、船が停泊中であるか、または穏やかな海を巡航速度で航行しているとき、センサ5aからの信号の分析により、そのシステムに固有の暗騒音の特性を明らかにすること、また、FFTタイプの処理を実行する際にその暗騒音を効果的に除去することが、非常に迅速に、かつ様々な概して静穏な状況において可能になる。主要なパラメータは、初期状態で設定されているが、数日にわたる、またその後、数週間、数ヶ月、数年にわたるセルフトレーニングの結果として、時間をかけて変えられるようになっており、とりわけ次のパラメータを含む。
・タンクの既知の充填レベルの関数としての、液体自由表面の激しい動きを生じる危険性がある船の横揺れ周期の値の範囲(最小値〜最大値)。
・FFTやIFFTを実行する場合の、所定のしきい値S1、S2等と共に、信号をフィルタリングするための周波数通過帯域(最小値〜最大値)。
・PSDおよびESPに対して定義されたエネルギーレベルまたはパワースペクトルレベル。
同時に、これらのパラメータは、実際には、液体自由表面の全体的な挙動に関する数学モデルを構成し、そのシステムが特定の値の範囲内にある場合には、損傷を与えるスロッシングにつながる共振の危険性が生じる可能性があり、一方、それらの値の範囲外では、共振の危険性は最小であり、または実際には、ほぼあり得ない。
ビーコン5は、かなりの搭載計算容量を呈しており、それにより、無線(無線タイプのビーコン5−1)またはローカルネットワーク5d−3(有線ビーコン5−2)を通じて、処理したデータの結果のみを流すことが可能であり、それにより、中央監視部6の専有が劇的に低減され、それによって監視部は、結論を出すため、また、LNG貯蔵タンクの各々の貨物の挙動に関する正確な情報を船の船長に与えるため、信号処理によって生じるデータを結合するように単に機能する。
全てのビーコンは、無線タイプ5−1であるか、または有線タイプ5−2であるかに関わらず、ガスを含む環境中に設置され、そのため、それらのビーコンは、爆燃防止タイプでなければならず、すなわち、いわゆる欧州規格「ATEX」を満たさなければならない。この目的のために、ビーコン5を構成する全ての要素、すなわち、振動センサ5a、計算ユニット5b、船の動きを検出するための手段5cおよび電源5eは、ATEX規格を満たすエンクロージャ5−3内に閉じ込められる。ただし、図7Aおよび図7Bに点線で示すように、無線アンテナ5d−1および有線ネットワーク5d−3等のいくつかの送信手段は、エンクロージャ5−3内に閉じ込められてはいない。
有線タイプのビーコン5−2の使用は、コンピュータローカルネットワークを設置する必要があり、また、電源を必要とする。しかし、ローカルネットワーク5d−3は、有利には、光ファイバタイプからなり、また、ビーコン用の電源は、有利には、ちょうど無線ビーコン5−1のように、内蔵バッテリ5eを含むタイプからなる。従って、それに応じて、ATEX環境内への様々なコンポーネントの設置が簡略化される。
有利には、信号処理に用いられる計算ユニット5bの電子部品、および無線ビーコン5−1の送信インタフェース手段5d−2および有線ビーコン5−2のインタフェース5d−4に用いられるコンポーネントは、作動時の消費電力が低く、かつ待機状態時の消費電力が非常に小さいか、またはほぼゼロであるタイプからなる。その結果、それらのビーコンに供給すべきエネルギーは、寿命が長く、かつ電荷保持時間の長いバッテリ5eにより、また有利には、2、3年を超える寿命を呈するリチウム一次電池によって供給することができる。従って、数年間にわたって作動し続けることが可能なアセンブリが利用可能となり、また、全ての電源は、有利には、船の点検時に系統的に交換される。
図4および図4Aに示す好適なバージョンにおいて、無線ビーコンは、有利には、船の船体の内部の、側壁4bとタンクの断熱壁2a−1との間に設置されるゼーベック効果熱電対型の装置9によって駆動される。この目的のために、ビーコン5−1は、タンクの断熱壁2a−1に接触して設置され、小径のオリフィス9aが、その断熱壁を貫通して事前に穿孔されており、例えば、オリフィスは、直径が5ミリメートル(mm)であり、図の右側から、一次または二次天井壁2、2fまで貫通しており、そして熱電対は、その冷接点9−2が、一次天井障壁の場合には−163℃になる冷たい内壁2、2fと接触するように、そのオリフィスに挿入される。冷接点9−2は、従来の方法で、2本より線ケーブルによって、周囲温度、すなわち、10℃〜20℃の温度になっているユニット9−3と同じ高さに配置されている温接点に接続されている。その結果、この温度の差は、ビーコンを連続的に駆動するのに適した、また好ましくは、蓄電池(図示せず)または実際にはスーパーキャパシタ、すなわち、大容量のキャパシタを連続的に再充電するのに適した、いわゆる「ゼーベック効果」による電気を発生させる。従って、待機状態では、電力消費は実質的にゼロであるため、バッテリまたはスーパーキャパシタの再充電は最大限に行われ、また、そのビーコンが作動し始めるとすぐに、生成された電流は、信号を処理するために、また、何らかの追加的な要求が蓄電要素、具体的には、前記バッテリまたは前記スーパーキャパシタによって与えられるのに伴って、そのデータを送信するためにフルに消費される。この構成は、それらの電子部品が、20年〜30年、あるいはそれ以上の船の耐用年数と同程度の寿命を本質的に有するのであれば、その船の寿命の間に、何らかのメンテナンスを要することなく、非常に信頼性が高く、かつ実質的に時間に制限されない動作を有するという効果を呈する。
本発明においては、無線タイプ5−1または有線タイプ5−2のビーコンが記載されている。それら2種類の各々は、それ自体の利点を呈する。すなわち、現存する船に対して、無線バージョン5−1は、それらのビーコンがAPEXタイプからなり、また各々が、必要な機能の全てを含んでいるため、明白な効果を呈する。これらのビーコンは、現存する設備に追加することができ、また、それらのビーコンは、単に接着剤により、断熱壁に接触させて、デッキまたは船体の内部に固着することができ、それによって、一般に、潜在的な爆発性雰囲気では危険であると考えられている類の作業を回避することができる。
有線バージョン5−2は、船全体に及んで、ブリッジに配置されている中央監視部6まで達するローカルネットワークを設置する作業を要する。新造船のような船は、全長が数百メートルになる可能性があり、また、無線バージョン5−1は、かなり高価な前記ローカルネットワーク5d−3を展開する必要性を完全になくすため、このような状況下で非常に有利ではあるが、この種の有線構成は、特に新造船に適している。この種の非常に長距離にわたる設備においては、そのローカルネットワークのコストが、全設備のコストの70%〜85%を占めることは珍しいことではない。従って、一式の無線ビーコンを用いることにより、設備コストは劇的に低減され、同時に、設置が容易になり、また、ATEX規格機器を要する高い爆発リスクを伴うガス環境中に組込むことを可能にする。
ATEX規格は、当業者には知られており、また、ビーコン5−1、5−2に使用されている部品、および特にセンサ5aおよび計算ユニット5bに使用されている部品は、参照記号BACCを有するその製品の範囲内で、サプライヤーであるCegelec社(フランス)のATEXモジュール5−3で入手可能である。無線ビーコン5−1からのデータの無線送信を実行するコンポーネント5d−2は、例えば、サプライヤーであるASM社(オーストリア)から参照記号ASCe113911で入手可能である。これらのコンポーネントは、ISMで標準化され許可された周波数、868メガヘルツ(MHz)、433MHzおよび315MHzを通じて通信し、様々な先進工業国の法律に準拠している。この種のコンポーネントは、モデルおよび環境(密閉媒体または開放媒体)により、その範囲が25m〜1000mに限定され、また、送信する場合に2ボルト(V)〜3.5Vで10ミリアンペア(mA)〜12mAの範囲で電力を消費するが、待機時の消費は、0.5マイクロアンペア(μA)程度であり、すなわち、消費電力はほぼゼロであり、このことは、電力を供給する蓄電池またはリチウム一次電池の寿命にとってかなり有利である。この種のコンポーネントは、上述したATEXモジュール5−3に組込まれる。
船内での接続の場合、これらのビーコンを、船の側部とLNGタンクとの間に設置した場合には、メッセージを受信して、さらに先へ中継するだけの役割を持つ中間ビーコンを設置することが有利である。その結果、メッセージは、全てのビーコンと、船のブリッジに設けられた中央監視部6とに届き、そのメッセージは、ビーコンからビーコンへ流される。
ビーコンの説明において、傾斜計または慣性ユニット5cを用いて前記ビーコンをトリガするモードが記載されているが、主要な三軸加速度計5aが、船の動きを正確に検出するのに適した感度、ならびに前記ビーコンをトリガするためのしきい値を呈する限りにおいて、このタスクを実行するためには、その加速度計を用いることが有利である。この目的のために、計算ユニット5bは、前記主要な加速度計から来る信号を連続的にスキャンし、それによって船の実際の動きを、特に、その横揺れまたは縦揺れあるいはその両方の動きを推測し、それにより、必要に応じて、上述したデータの取得、処理および送信のプロセスをトリガする。
実施例として、4つのLNGタンクとして形成された、容積が135,000mのメタンタンカーでは、無線ビーコンは、前記タンクの各々の各角部2c、2dに設置され、前記ビーコンは、デッキ4aに配置されている。
それらのビーコンの各々は、4〜5sから15〜18sの範囲にあるうねりに相当する液体自由表面の場合の振動周期の範囲内で、三軸加速度計5aからの信号を処理するように予め調節されている。FFTに関連する観測期間δtは、図10Aに示すように、δt=2sに設定され、短周期の場合のFFTの実質的に2つのサイクルと、長周期の場合の9つのサイクルにまで対応している。
従って、各ビーコン5は連続的に観測し、すなわち、船の動き(横揺れ、縦揺れ等)を連続的に捕捉するが、処理および送信に関しては待機しており、すなわち、その消費電力は、ほぼゼロである。所定のトリガしきい値、例えば8°の横揺れに達するとすぐに、FFT計算、およびスペクトルエネルギーに関する他の計算が、所定の観測期間δt=2sに関して開始される。その後、データの各要素は、図10cを参照して上述した方法でフィルタリングした後、計算ユニット5bによって、基準値と比較される。そのエネルギーが前記エネルギー基準値を超えている場合には、何らかの擬似衝撃および衝撃を明らかにするために、また、所定のしきい値S1、S2、S3等に関して、それらの振幅を分類するために、IFFT計算が開始される。全ての計算は、検討中の横揺れ周期よりもかなり短い周期で、計算ユニット5bによって迅速に実行され、そしてその結果は、計算ユニット5b内の関連するメモリに格納される。必要に応じて、その結果は、同時に、無線モジュールまたはローカルネットワーク5d−3を介して監視部6へ送信される。前記監視部内では、その結果は、船上に設置された他のビーコンの各々から来る同期またはほぼ同期の情報の全てと結合され、それによって、船の各タンク内の液体自由表面の揺動に関する忠実な説明が船長に与えられるようになる。
各ビーコンの場合のデータの取得は、内部で保存されて処理される。データ取得の航行の数日、数週間、数ヶ月後に、様々な所定のしきい値は、単に計算ユニット5b内のセルフトレーニングによって、徐々に上下に調節される。そして、前記調節値は、全てのビーコンが確実に全体的な一貫性を呈するように、監視部6の一定間隔で送信される。必要に応じて、中央監視部6は、所定のしきい値を修正するために、または実際には、取得またはセルフトレーニング計算プログラムを修正するために、単に無線送信によって、あるいは必要に応じて、ローカルネットワーク5d−3を介して、各ビーコンに対して措置を講じる可能性がある。同様に、前記中央監視部は、前記定義された参照しきい値を修正するために、遠隔的に措置を講じる。これらの修正は、有利には、各ビーコンに対するメンテナンス作業中、または、ビーコンが次世代のビーコンに交換される際にも実行される。
本発明の装置は、LNGが生産される場所の近くでの、固定された浮体式貯蔵ユニットとしての、または、沿岸地域での収容および再ガス化ターミナルとしての使用のために改造される古いメタンタンカーにとって特に有利である。それらの古いデザインの船は、多くの場合、30年または40年にも達するかまたは超える可能性のある稼働年数の結果として、タンク設備に関して、良好ではない、または損傷さえ受けているといった性能を呈する。さらに、この種の船の推進手段も、古いエンジンの不十分な効率を考えると古臭くなっており、船の実際の構造が、今でも完全に容認可能であっても、その船は、船舶解体の時期を迎えている。従って、主エンジンは使用されず、また、設備システムの不十分な性能はクリティカルではなく、特定の状況下では有利にさえなる可能性があるため、そのような船の改造は最も有利である。この設備システムにおける性能の不足は、大量の「蒸発損」を生じさせ、すなわち、大量のLNGが熱損失によって分類されるが、これは、この種のターミナルの目的が、特に、陸揚げ前に再ガス化すること、あるいは、電力ステーションで一部のガスを電気に変換することであるため、収容ターミナルに関しては欠点ではなく、むしろ利点である。さらに、この種の老朽化したメタンタンカーは、満載時または事実上、積荷がない場合にのみ航行することが可能であり、すなわち、この種の船は、スロッシング現象に耐える十分な強度を呈していないため、中途半端な積載で航行するようにはなっていない。このようにして、老朽化したメタンタンカーを利用すれば、液体の揺動を検出するための本発明の装置の導入は、様々な海の状態における液体自由表面の挙動に関する正確な情報を迅速に取得することが可能になり、また、どの瞬間でも、充填レベルおよび海の状態に関連した揺動に関する情報の関数として、各タンクが充填されるレベルを管理することにより、高度の操作安全性に対応する操作モードを決定することが可能になる。従って、予備的稼働期間の後に、その数学モデルはセルフトレーニングによって調整され、それによって、様々な海の状態に対するクリティカルな充填レベルが分かる。その結果、LNGを1つのタンクから別のタンクに移すことは容易であり、そのため、潜在的にクリティカルな海の状況が生じた場合に、対応するクリティカルな充填レベルにあるタンクがなく、それにより、好ましくないスロッシング現象の発生が回避される。

Claims (18)

  1. 少なくとも1つの大きなタンク(2)内で冷却される液化ガスによって構成された液体(3)を輸送または貯蔵するための船または浮き支持体(1)であって、前記船または浮き支持体(1)は、前記少なくとも1つの大きなタンク(2)を備え、前記少なくとも1つの大きなタンク(2)は、断熱され(2a)、大きなサイズであり、少なくともその最小寸法が水平方向にあり、その幅が20m以上であり、容積は10,000m以上であり、前記大きなタンク(2)は、キャリア構造(11)によって、前記船の船体(4)内部に支持されており、前記船は、前記大きなタンク内の前記液体の揺動を検出するための複数の装置を含むことを特徴としており、前記装置は、以下において「ビーコン」(5、5−1、5−2)と称される、前記船または浮き支持体において、
    a)前記大きなタンクの壁の、または、海水と接触していない前記船の壁の振動性運動の時間(t)の関数としての加速度(g)の振幅を測定するのに適した振動加速度計タイプの振動センサ(5a)であって、前記船の壁が、船のデッキ(4a)、または、前記船の内部構造の壁(2a−1)を含み、前記センサは、前記大きなタンクの外部の前記壁に固定されている、振動センサと、
    b)少なくとも前記船に固有の暗騒音を信号から除外するために、及び、所定のしきい値であって、前記液体(3)の揺動が所定のしきい値を超えると、前記壁を有害に変形させおよびダメージを与えるリスクとなると考えられる前記所定のしきい値と、このようにして処理された信号の値とを比較することにより、前記大きなタンクの内部の前記液体の動きを検出するために、前記振動センサ(5a)によって測定された前記信号を処理するのに適したマイクロプロセッサおよび内蔵メモリを有する電子計算ユニット(5b)と、
    c)前記電子計算ユニットによって前記信号が処理された後に、監視部または中央ユニット(6)へ前記信号を送信するためのデータ送信手段(5d)と
    を備える、船または浮き支持体。
  2. 前記ビーコンの各々は、
    ・電子計算ユニットであって、次の信号処理ステップ、すなわち、
    1.1)所定期間(Δt)にわたって、ステップa)で得られた前記信号の振動波の周波数(F)の関数としての加速度(g)の振幅の変動を計算し、その後、エネルギース
    ペクトル密度またはパワースペクトル密度あるいはその両方を計算するために、ステップa)において前記振動加速度計によって測定される前記壁の時間(t)の関数としての前記加速度(g)の振幅の変動に関する信号を処理する実時間でのフーリエ変換を用いるステップと、
    1.2)前記船に固有の振動による暗騒音を信号から除外するように、前記信号をフィルタリングするステップと、
    1.3)ステップ1.2)におけるフィルタリングの後に、逆フーリエ変換によって得られた、ステップ1.1)で測定された周波数(F)の関数としての加速度(g)の振幅の変動の最大時間加速値を計算し、最大エネルギースペクトル密度(e、e)または最大パワースペクトル密度(P)あるいはその両方の値を計算し、ステップ1.2)におけるフィルタリングの後でステップ1.1)で実行されるエネルギースペクトル密度測定値またはパワースペクトル密度の測定値あるいはその両方のそれぞれのスペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値を計算するステップと、
    1.4)それぞれステップ1.3)の前記最大時間加速値、および前記最大エネルギースペクトル密度値(e、e)または前記最大パワースペクトル密度値(P)あるいはその両方、および前記スペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値と、液体(3)の揺動が前記壁に変形および劣化のダメージを与えるリスクとなると考えられるようになる各所定のしきい値(S1、emax、pmax)とを比較するステップとを含むステップを実行するのに適した前記電子計算ユニットと、
    ・前記電子計算ユニット(5b)によって起動されるのに適しており、前記最大時間加速値を送信するのに適している前記送信手段(5d)であって、それぞれステップ1.3)の前記最大エネルギースペクトル密度値(e、e)または最大パワースペクトル密度値(P)あるいはその両方、および前記スペクトルエネルギー値およびスペクトルパワー値は、中央ユニット(6)へ送信されて、全ての前記ビーコン(5)によって送信されたデータが収集され、少なくとも1つの前記ビーコンがステップ1.4)の前記しきい値に達した場合には、前記値は、前記中央ユニットへ送信されて、全てのビーコンによって送信されたデータを収集する送信手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の船または浮き支持体。
  3. 前記振動加速度計(5a)は、ピエゾ抵抗型の加速度計であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の船または浮き支持体。
  4. 前記送信手段は、前記電子計算ユニット(5b)によって供給された電気信号を無線電波に変換するのに適したアンテナ(5d−1)およびトランシーバ(5d−2)を備え、前記無線電波は、アンテナ(5d−1)から送信されることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の船または浮き支持体。
  5. 前記送信手段(5d)は、ケーブル(5d−3)を介して伝達されるのに適している信号を形成するのに適した信号処理インタフェース(5d−4)を接続するケーブル(5d−3)であって、電子計算ユニット(5b)によって供給された電気信号からの前記データを光信号に変換するインタフェース(5d−4)と組合わせられた前記ケーブル(5d−3)を備える有線送信手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項4に記載の船または浮き支持体。
  6. 前記振動センサは、三軸振動加速度計によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  7. 前記ビーコン(5、5−1)は、船(1)に固有の動きを検出するのに適し、前記電子計算ユニット(5b)の起動をトリガして、前記ビーコンによる、および前記船または浮き支持体の同じタンクおよび他のタンクの他のビーコンの他の電子計算ユニット(5b)
    による前記ステップ1.1)〜1.3)および2)の処理を実行するのに適した追加的な装置(5c)をさらに含み、前記電子計算ユニットの起動のトリガは、前記船の動きの振幅に対する所定のしきい値から行われることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  8. 前記船の動きを検出するための前記装置(5c)は、前記船または浮き支持体の船体の側壁(4b)の横揺れ角を判断するのに適した、振り子式の傾斜計または慣性ユニットであり、前記しきい値は、垂直に対して少なくとも5°の横揺れ角であることを特徴とする請求項7に記載の船または浮き支持体。
  9. 前記電子計算ユニット(5)は、時間の関数としての加速度(g)の振幅のしきい値の測定によって起動されるのに適していることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  10. 前記ビーコン(5、5−1)の各々は、蓄電池またはスーパーキャパシタに存する電源手段(5e)によって駆動され、前記振動加速度計(5a)、電子計算ユニット(5b)、送信手段(5d)、および前記船の動きを検出するための前記装置(5c)を駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  11. 前記電源手段は、前記タンクの冷たい内壁(2、2f)と前記ビーコン(5)との間に冷接点が設けられているゼーベック効果熱電対(9−1)をさらに含み、前記ビーコンは、前記熱電対の温接点を構成し、前記熱電対は、前記ビーコンを駆動するために電流を連続的に生成し、前記蓄電池またはスーパーキャパシタ(5e)を連続的に再充電するように機能することを特徴とする請求項10に記載の船または浮き支持体。
  12. 前記ビーコン(5、5−1、5−2)は、前記船のデッキ(4a)、または前記船体の側壁(4b)に対向している、前記船の船体(4)内部の前記大きなタンク(2)の壁を支持および断熱するための側壁(2a−1)、あるいはその両方に固着されており、前記ビーコンは、前記大きなタンクの長手方向端部における角部(2c、2d)近傍に位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  13. 前記ビーコンは、垂直長手方向側壁(2f)、垂直横方向壁(2g)、および前記大きなタンクの天井壁(2e)の間の角部によって形成された二面角(2d)、または、互いに角度を付けて配置された前記大きなタンクの天井壁(2e)の2つの面(2e−1、2e−2)と、前記大きなタンクの横方向垂直側壁(2g)とで形成された三面体(2c)に対向して配置されていることを特徴とする請求項12に記載の船または浮き支持体。
  14. 前記船は、固定位置に停泊される浮体式貯蔵船に改造された古いメタンタンカータイプの運搬船であり、この場合、そのタンクのうちの少なくとも1つの充填レベルは、液体の揺動を検出するための前記装置(5)によって検出および計算される、該船が収容する前記液体の揺動の関数として決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の船または浮き支持体。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか一項に記載の船の1つ以上のタンク内の液体の揺動を検出する方法であって、以下の連続するステップ、すなわち、
    1)前記船の動きがしきい値に達した場合に、前記電子計算ユニットを起動した後に、信号処理を実行するステップと、
    2)ステップ1)で得られた値の前記電子計算ユニット(5b)から前記中央ユニット(6)への前記送信を実行するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  16. 前記液化ガスは、メタン、エチレン、プロパン、およびブタンから選択される、請求項1に記載の船または浮き支持体。
  17. 前記タンクは、多角形断面を有する筒形タンクである、請求項1に記載の船または浮き支持体。
  18. 前記船の内部構造の壁は、前記大きなタンクを支持する内部構造の一部の壁である、請求項1に記載の船または浮き支持体。
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