JP5384171B2 - アンテナ装置及び磁気共鳴検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は電磁波の送受信を行うためのアンテナ装置、及びそれを用いた磁気共鳴検査装置(以下、MRI装置という)に関する。
MRI装置では、静磁場マグネットが発生する均一な静磁場中に配置された被検体に電磁波を照射し、被検体内の核スピンを励起すると共に、核スピンが発生する電磁波である核磁気共鳴信号を受信し、信号処理することにより、被検体を画像化する。電磁波の照射と核磁気共鳴信号の受信とは、ラジオ周波数(RF)の電磁波を送信あるいは受信するRFアンテナもしくはRFコイルと呼ばれる装置によって行なわれる。
RFコイルは、表面アンテナもしくは局所アンテナと呼ばれるものと、ボリュームコイルもしくはボリュームアンテナと呼ばれるものとの2種に大きく分類される。表面アンテナは、円形や平板形状でアンテナの近傍付近に感度を持ち、被検体の表面にあてて用いられる。一方、ボリュームアンテナは、円筒形もしくは2つの上下に設置された円盤形状を有し、その中もしくはその間全体に感度を持ち、そこに被検体を設置して用いられる。
円筒形のボリュームアンテナには、鳥かご型もしくはバードケージ型と呼ばれるもの(例えば、非特許文献1参照)と、TEM型と呼ばれるもの(例えば、特許文献1および特許文献2参照)とがある。これらのボリュームアンテナは、通常ラング(横木、あるいは、はしごの横棒)と呼ばれる円筒の中心軸と平行に配置された棒状の導体が、円筒側面に沿って16〜24本程度設置される。
このような円筒形のボリュームアンテナは、トンネル型と呼ばれるMRI装置で用いられる。トンネル型MRI装置では、静磁場マグネットが円筒形状に配置されてトンネルが形成され、被検体は、ベットに寝た状態でトンネル内部に入り、撮影が行われる。
Cecil E. Hayes, et al.、"An Efficient,Highly Homogeneous Radiofrequency Coil for Whole−Body NMR Imaging at 1.5T"、 Journal of Magnetic Resonance 63:622−628 (1985)
米国特許第4751464号明細書 米国特許第5557247号明細書
上記のようなトンネル型MRI装置においては、被検体が入るトンネルの内部をできるだけ広く確保し、体格の良い被検体や閉所恐怖症の被検体が安心して快適にMRI検査を受診できる検査環境が求められている。一般に、トンネル型MRI装置では、外部からトンネル内部にかけて、静磁場マグネット、傾斜磁場コイル、RFコイルの順に配置されている。このため、トンネルの内部を広くし、快適な検査空間を確保するためには、静磁場マグネットの内径を大きくすることが一番簡単な解決策である。しかし、静磁場マグネット内径を大きくするためには、静磁場マグネット自体を大きくする必要があり、これは、製造コストの大幅な上昇につながる。
また、上記各先行文献に開示されている円筒形のボリュームアンテナでは、上記本数のラングが円周方向に等間隔に配置されている。このため、これらのボリュームアンテナをRFコイルとして用いる場合、トンネルの内壁は、その断面が円形となる。この形状は、必ずしも被検体としてベッドに横たわる人体の形状に合致したものではないため、肩幅方向に特に、両肩部分に空間を確保しにくい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トンネル型MRI装置において、MRI装置の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間を確保する技術を提供することを目的とする。
本発明は、中空形状の外部導体と、外部導体に沿って軸方向に配置されるリボン状導体とを備えるRFコイルにおいて、リボン状導体を不等間隔に配置し、リボン状導体の無い部分の内部空間を確保する。ただし、RFコイルの中心部分で均一な感度を得るため、リボン状導体と外部導体との間は、所望の共振周波数で中心軸に垂直な磁場成分を発生するよう容量が調整されたキャパシタを介して電気的に接続するとともに、リボン状導体を外部導体の中心軸に対して軸対称に配置する。
具体的には、信号の送信および/または受信に用いるアンテナ装置であって、中空の筒状導体と、複数のリボン状導体と、前記複数のリボン状導体各々を前記筒状導体に接続するキャパシタと、前記信号を送信および/または受信する送受信手段との接続手段と、を備え、前記複数のリボン状導体各々は、前記筒状導体の内側表面から一定の距離を保ち、当該筒状導体の中心軸に平行に当該筒状導体の内側に配置されて当該筒状導体とループを形成するとともに、前記筒状導体の周方向に、前記筒状導体の中心軸に対して軸対称に配置され、前記キャパシタは、前記ループが前記信号の周波数で共振するよう調整され、前記接続手段は、前記複数のリボン状導体の中の予め定められたリボン状導体に接続される1の前記キャパシタの両端に設けられ、隣接する前記リボン状導体の前記周方向の間隔の中の少なくとも2箇所の間隔は、予め定められた以上の長さを有することを特徴とするアンテナ装置を提供する。
また、静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記静磁場発生手段が発生する静磁場空間に配置され、前記静磁場方向と直交する方向に高周波磁場を発生し或いは前記静磁場方向と直交する方向の高周波磁場を検出するRFコイルと、前記静磁場空間に置かれた被検体から発生し、前記RFコイルが検出した核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の内部情報を画像化する手段と、前記被検体を載置する載置手段と、を備えた磁気共鳴検査装置において、前記RFコイルとして、上述のアンテナ装置を備え、前記載置手段は、前記アンテナ装置の前記筒状導体の中に、当該載置手段の長手方向が当該筒状導体の中心軸方向と一致するよう配置され、前記アンテナ装置は、前記予め定められた以上の長さを有する間隔が、前記載置手段の短手方向に位置するよう配置されることを特徴とする磁気共鳴検査装置を提供する。
本発明によれば、トンネル型MRI装置において、MRI装置の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間を確保できる。
第一の実施形態のMRI装置の概略構成図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナの外観図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナの一部分を拡大して示す図である。 図3に示す部分の回路図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナをRFコイルとして用いる場合の断面図である。 第一の実施形態のインピーダンスマッチングに用いるLC回路の回路図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナの変形例をRFコイルとして用いる場合の断面図である。 第二の実施形態のボリュームアンテナの一部分を拡大して示す図である。 図8に示す部分の回路図である。 第二の実施形態のボリュームアンテナの変形例の一部の回路図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナのインピーダンスの測定結果を示す図である。 (a)は、第一の実施形態のボリュームアンテナ内部の感度分布を、(b)は、従来のボリュームアンテナ内部の感度分布を示す図である。 第一の実施形態のボリュームアンテナの導体数による中心感度の変化を示す図である。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について説明する。本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態のMRI装置の構成について説明する。図1は、本実施形態のMRI装置100の概略構成図である。MRI装置100は、被検体112が配置される計測空間に静磁場を形成するマグネット101と、静磁場に所定の方向の磁場勾配を与える傾斜磁場コイル102と、マグネット101内に挿入され、被検体112に対してラジオ波などの電磁波を送信するとともに電磁波を受信するRFコイル103と、RFコイル103に接続され、RFコイル103から照射される電磁波を作成し送信するとともに、RFコイル103からの核磁気共鳴信号を検出し、信号の処理を行う送受信機104と、傾斜磁場コイル102に電流を供給する傾斜磁場電源109と、送受信機104および傾斜磁場電源109の駆動を制御するとともに、種々の情報処理およびオペレータによる操作を行うデータ処理部105と、データ処理部105の処理結果を表示するための表示装置108とを備える。
傾斜磁場電源109と傾斜磁場コイル102とは傾斜磁場制御ケーブル107で接続される。また、RFコイル103と送受信機104とは、RFコイル103と送受信機104との間で信号を送受信する送受信ケーブル106で接続される。送受信機104は、図示していないが、シンセサイザ、パワーアンプ、受信ミキサ、アナログデジタルコンバータ、送受信切り替えスイッチなどを備える。
MRI装置100は、マグネット101が形成する静磁場の方向によって、水平磁場方式と垂直磁場方式とに区別される。水平磁場方式の場合は、一般的に、マグネット101は円筒状のボア(中心空間)を有し、図1中左右方向の静磁場を発生する。一方、垂直磁場方式の場合は、一対の磁石が被検体を挟んで上下に配置され、図1中上下方向の静磁場を発生する。本実施形態のMRI装置100は、円筒形のボアを有する水平磁場方式である。
上記構成を有するMRI装置100では、静磁場中に配置された被検体112に対し、RFコイル103および傾斜磁場コイル102により、数ミリ秒間隔程度の断続した電磁波、傾斜磁場を照射し、その電磁波に共鳴して被検体112から発せられる信号を受信して信号処理を行い、磁気共鳴像を取得する。被検体112は、例えば、人体の所定の部位であり、ベッド111に横たわり、RFコイル103の内部に配置される。また、電磁波および傾斜磁場は、RFコイル103および傾斜磁場コイル102により、それぞれ照射および印加される。
なお、ここでは、電磁波の照射と受信とを行なうRFコイル103として、単一のRFコイルが示されているが、これに限られない。例えば、広範囲撮像用のRFコイルと局所用のRFコイルとを組み合わせるなど、複数のコイルから構成されるRFコイルをRFコイル103として用いてもよい。
本実施形態では、RFコイル103として円筒形のボリュームアンテナを用いる。以下、本実施形態のRFコイル103(ボリュームアンテナ)について図2および図3を用いて説明する。図2は、本実施形態のボリュームアンテナ200の外観図である。また、図3は、ボリュームアンテナ200の一部分を拡大して示した図である。本実施形態のボリュームアンテナ200は、所定の幅を有する導体201(以後、リボン状導体と呼ぶ。)と、グラウンドプレーン(接地面)の役割を果たす円筒または楕円筒形状を有する導体(以後、円筒状導体と呼ぶ。)202と、を備える。本図では、一例として円筒状導体202が円筒である場合を例示する。
本実施形態の円筒状導体202は、例えば、銅シートで形成される。銅シートで形成される円筒状導体202は、繊維強化プラスチック(FRP)などを用いて形成された円筒状の筐体(不図示)の内壁に貼り付けられる。
本実施形態のリボン状導体201は、それぞれ、複数の同じ幅のリボン状導体部分211から構成され、各リボン状導体部分211間は、キャパシタ302にて接続される。ここで言うリボン状導体とは、円筒状導体202の中心軸Cに垂直な方向に幅を持ち、細長い平板状もしくはひも状、もしくはパイプ状の導体である。また、リボン状導体201は、円筒状導体202の内側に、中心軸Cに平行に、円筒状導体202の周方向に間隔をあけて、中心軸Cを対称軸として軸対称、あるいは垂直面対称、あるいは水平面対称に配置される。また、各リボン状導体201は、円筒状導体202の内側表面から、中心軸Cに直交する断面の径方向に等距離の位置に配置され、その両端がキャパシタ301を介して円筒状導体202に接続される。
また、本実施形態のリボン状導体201は、複数のリボン状導体201によりリボン状導体群203を構成し、リボン状導体群203単位で円筒状導体202上に配置される。リボン状導体群203を構成するリボン状導体201の数は特に限定されない。なお、リボン状導体群203は、隣り合うリボン状導体群203と円周方向に所定の間隔204を空けて配置される。複数の間隔204の中には、その大きさが所定以上となる空間部205を設ける。本実施形態では、円筒状導体202の中心軸Cに直交する断面において、間隔204の両端を結ぶ弦の長さが、例えば、人体の肩の厚み以上となる間隔204を空間部205とする。なお、本実施形態では、上述のように、各リボン状導体201が、中心軸Cに軸対称、あるいは垂直面対称、あるいは水平面対称に配置されるため、空間部205も、軸対称、あるいは垂直面対称、あるいは水平面対称に存在する。図2には、一例として、それぞれ7本のリボン状導体201からなるリボン状導体群203を4セット備える場合を例示する。図2の例では4回の回転対称性を持つので空間部205は両肩部分の左右に加えて、顔の前面の部分の開放感を高める上下の部分にも存在する。
また、本実施形態では、リボン状導体群203毎に、信号を送信および/または受信する送受信ケーブル106が接続される。1のリボン状導体群203のみ抽出した図3に示すように、送受信ケーブル106は、リボン状導体群203を構成する複数のリボン状導体201の中の1のリボン状導体201に接続される。ここでは、一例として7本のリボン状導体201の中間部分に位置するリボン状導体201に、送受信ケーブル106が接続される場合を例示する。送受信ケーブル106は、円筒状導体202とリボン状導体201とをつなぐキャパシタ301と並列に給電点304において当該リボン状導体201に接続される。この給電点304は、一般に、「送信点および/または受信点」、「給電点および/または受電点」、ポート、あるいは、チャンネルと呼ばれる。
なお、上述のように、送受信ケーブル106は、リボン状導体群203毎に接続される。従って、給電点304も、リボン状導体群203毎に設けられ、図2に例示するようにリボン状導体群203が4セットの場合は4箇所となる。リボン状導体群203が例えばn(nは2以上の自然数)セットの場合は、n箇所設けられる。
図4は、ボリュームアンテナ200の図3に示す部分を回路的に示す図である。ここでは円筒状導体202から径方向に等距離の位置の円筒面上に配置される各リボン状導体201を平面上に広げて図示する。本図に示すように、給電点304は、7本のリボン状導体201の中心に配置されるリボン状導体201の一端部に接続されるキャパシタ301の両端部に設けられる。リボン状導体群203は、この給電点304において送受信ケーブル106に接続される。なお、図4においては、円筒状導体202は、電気的な接地点として接地記号で示される。
上述のように各リボン状導体201は配置されるため、リボン状導体201と円筒状導体202との間には空間が形成される。従って、リボン状導体201と円筒状導体202とは、キャパシタ302とキャパシタ301とともに1つのループアンテナ305を形成する。各ループアンテナ305は、キャパシタの容量を調整することにより、所望の共振周波数で、中心軸Cに垂直な磁場成分を発生する。さらに、本実施形態では、各リボン状導体201を周方向に中心軸Cに軸対称に配置し、中心軸C近傍で均一な感度を持つボリュームアンテナを実現する。なお、本実施形態では、キャパシタ302とキャパシタ301との値を、ループアンテナ305が送受信対象の電磁波の周波数fで共振するよう調整し、ボリュームアンテナ200をRFコイル103として使用する。
次に、ボリュームアンテナ200を、MRI装置100のRFコイル103として用いる場合の配置を説明する。図5は、本実施形態のボリュームアンテナ200をRFコイル103として用いる場合の、中心軸C方向から見た図である。図5ではわかりやすくするため、被検体112として、円筒内で仰向けに寝ている人体を頭頂部から見た概略図を記す。本図に示すように、本実施形態では、ボリュームアンテナ200を、中心軸Cを中心に対向する2つの空間部205の周方向の中心同士を結ぶ直線が、ベッド111の被検体112を載置する面と平行になるよう配置する。
このように、本実施形態では、検査時に、検査空間である円筒空間内部に人体があお向けもしくはうつ伏せに寝た状態で入った場合に両肩部となる箇所に、リボン状導体201が配置されない。従って、検査時に、被検体112である人体の両肩方向に広い空間を確保することができる。本実施形態のボリュームアンテナ200によれば、従来、特に窮屈であった部位に空間を確保できる構成であるため、被検体112にとって、快適な検査空間を提供できる。
なお、リボン状導体201の軸対称の配置は維持しているため、内部感度の均一性も維持できる。また、円筒状導体202の大きさに変更はないため、RFコイル外の各構成に影響はなく、製造コストの大幅な増大も招かない。
さらに、本実施形態のボリュームアンテナ200は、リボン状導体群203の間に間隔204を備えるため、各給電点304間のカップリングの値を下げることができ、特別な工夫無しにアンテナとしての効率を向上させることができる。従って、MRI装置100により得る画像の画質が向上する。
上述のように、各給電点304は、ポートとも呼ばれる。隣接するポート間のカップリングの値は、一般には、−(マイナス)15デシベル(dB)以下であることが望まれる。そして、ポート間のカップリングの値は、ポート間に間隔を空けることで小さくできることが知られている。電磁界計算シミュレーションによれば、図2に例示するボリュームアンテナ200における、隣接するポート間のカップリングの値は−11から−16dB程度である。従って、本実施形態のボリュームアンテナ200は、そのまま何も工夫しなくとも4チャンネル入出力のアンテナとして使用できる。
なお、給電点304(ポート)間のカップリングの度合いは、Sパラメータの透過係数で示される。なお、Sパラメータは、給電点と給電点との間の電磁波の通過、反射特性をそれぞれ示す透過係数および反射係数からなり、ネットワークアナライザなどの測定機器を使って測定できる。
例えば、本実施形態の図2に例示するボリュームアンテナ200において、4つある給電点304を、それぞれ、周方向に順にポート1、ポート2、ポート3、ポート4とすると、ポートn(n=1〜4)の反射係数はSnn、ポートnからポートm(m=1〜4)への透過係数はSnmと記載される。ポート1に電力(電流)を供給すると、ポート2へ多くの電流が流れ出る場合、ポート1とポート2との間のカップリングが大きいと言い、この流れ出る度合いの大きさ(カップリングの値)を示すものが透過係数S12である。両ポート間のカップリングが大きいと、ポート1において送受信ケーブル106に接続されるリボン状導体群203(以後、ポート1に属するリボン状導体群203と呼ぶ。)に供給した電力(電磁波)のうち、ポート2に属するリボン状導体群203に透過する量が増加し、アンテナの効率が悪化する。
同様に、ポート1に電力(電流)を供給した場合、反射によりポート1に属するリボン状導体群203に供給されない量が多い場合も、アンテナの効率が悪化する。この反射量の多さを示すものが反射係数S11である。上述のように、本実施形態のボリュームアンテナ200は、その構成により、カップリング値(透過係数)を抑えることができ、アンテナの効率を維持できる。これに加え、反射係数も抑え、さらに効率を向上させるよう構成してもよい。
これを実現するため、ボリュームアンテナ200をMRI装置100に接続して撮影する際、ボリュームアンテナ200のインピーダンスと送受信ケーブル106のインピーダンスとのインピーダンスマッチングを行うよう構成する。例えば、ボリュームアンテナ200のインピーダンスZaを使用周波数(例えば、3テスラにおける水素原子核の磁気共鳴周波数の128MHz)で、給電ケーブル(送受信ケーブル)106の特性インピーダンスZc(例えば、50Ω)に合わせる。
一例として、LC回路を用いてインピーダンスマッチングを行う場合を説明する。図6は、インピーダンスマッチングに用いるLC回路600の回路図である。給電ケーブル(送受信ケーブル)106は、給電点304の近傍でLC回路を経てリボン状導体201に接続される。図6において、「Feed point」は給電点304であり、「Shield」は、円筒状導体202である。本図に示すように、LC回路600は、給電ケーブル(送受信ケーブル)106の中心導体と給電点304との間にインダクタンスL602が、給電ケーブル(送受信ケーブル)106の外皮導体と給電点304との間にキャパシタC603が配置される。このようなLC回路600を用いてインピーダンスマッチングを行うことにより、Sパラメータの中の反射係数を低減することができ、アンテナとしての効率が向上する。具体的には、たとえば、上述の例の場合、ポート1の反射係数S11を例えば−15dB以下にすることができる。
以上説明したように、本実施形態のボリュームアンテナ200は、リボン状導体201を、複数のリボン状導体201を1以上包含するリボン状導体群203にグループ化し、各リボン状導体群203間の間隔をあけて配置する。このため、間隔を空けて配置した部分に関して、内部の検査空間が広がったボリュームアンテナ200を得ることができる。ボリュームアンテナ200をRFコイル103として使用する際、空間を確保したい領域に、このリボン状導体201のない部分を配置することにより、コストの増大や性能の低下無しに快適性の高い検査空間を提供することができる。
また、本実施形態のボリュームアンテナ200を、図2に示すように、4セットのリボン状導体群203を周方向の間隔が等しくなるように配置したものとして構成し、図5に示すように、検査時に、被検体112である人体の両肩方向および腹背方向に空間部205が配されるよう設置すると、上下左右の空間が広がったMRI装置100のRFコイル103として使用することができる。従って、上下左右の検査空間が拡大し、アンテナ内部に入る被検体112の快適性がさらに向上する。
従って、本実施形態によれば、アンテナ全体の大きさを変えることなく、内部空間の広いMRI装置のRFコイルを実現できる。そして、このとき、コストの増大や性能の低下を招くことがない。
なお、本実施形態では、リボン状導体群203も軸対称に配置されていることが望ましい。また、リボン状導体群203内部では、各リボン状導体201が等間隔に配置されていることが好ましい。また、その間隔は、リボン状導体201の幅と同等程度が望ましい。しかし、必ずしもこれらを満たしていなくてもよい。リボン状導体201が軸対称に配置されていることにより、アンテナのインピーダンス特性が良好となり、調整がしやすいという利点があるので、全体としてリボン状導体201が中心軸に軸対称に配置されていればよい。
また、上記実施形態では、リボン状導体201と円筒状導体202との間には単に空間を設けている。しかし、この空間に、誘電率が1以上の誘電体を配置するよう構成してもよい。ここでは、誘電体で形成された部材を台座とし、その上にリボン状導体201が貼り付けられる。リボン状導体201と円筒状導体202との間に誘電体を配置することで、ボリュームアンテナ200の感度を1割ほど向上させることができる。
また、図2および図3では、各リボン状導体201は、複数の分割されたリボン状導体部分211が、キャパシタ302で直列に接続された構成を有する。しかし、リボン状導体201の構成はこれに限られない。例えば、1つの連続したリボン状導体部分211で構成してもよい。
また、本実施形態のボリュームアンテナ200の円筒状導体202は、シート状の素材以外で形成してもよい。例えば、銅やステンレスなどの金属メッシュにより構成してもよい。金属メッシュを用いることにより、円筒状導体202は、グラウンドプレーンとしての機能を損なうことはない。
また、円筒状導体202の円筒全体に数kHz以下の低い交流が流れることが可能であるよう形成されている場合、MRI装置100の傾斜磁場電源109による渦電流が流れることがある。それを防止するために、円筒状導体202を、その円筒軸に平行な短冊状に分割した円筒側面を複数隣り合うように並べ、それらの間を数100pFの容量の大きなキャパシタでつないだ構造にしても良い。
また、本実施形態のボリュームアンテナ200を、図2に示すように4組のリボン状導体群203を用いて構成する場合、上述のように給電点304は4箇所になる。従って、撮影の際は、送受信機104から4箇所の給電点304に電磁波が供給される。その場合、4つの給電点に、同じ波形であって位相をずらした電磁波を供給するよう構成してもよいし、全く違った波形の電磁波を供給するよう構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、円筒状導体202は円筒である場合を例にあげて説明しているが、上述のように、楕円筒であってもよい。楕円筒を円筒状導体202として用いることにより、検査空間の中で、特に被検体112である人体の肩方向の空間を広く確保できる。図7に、円筒状導体202が楕円筒で構成される場合(楕円筒状導体402)のボリュームアンテナ200AをRFコイル103として用いる場合の例を示す。ここでは、一例としてリボン状導体201のリボン状導体群203が2セットの場合を例示する。
本図に示すように、ボリュームアンテナ200Aは、楕円筒状導体402の中心軸C(不図示)に直交する断面の楕円の長軸方向がベッド111の載置面と平行になるよう配置され、空間部205は、被検体112である人体が仰向けもしくはうつ伏せに寝た状態の両肩方向に配置される。従って、ボリュームアンテナ200Aによれば、円筒状導体202を用いるボリュームアンテナ200に比べ、撮影時に、さらに両肩方向に空間を確保でき、被検体112である人体にとって快適性が増大する。
また、ここでは、ボリュームアンテナ200Aを、楕円筒状導体402の断面の楕円の長軸方向が肩幅方向となるよう配置している。従って、断面上で肩幅方向と直交する方向は短軸方向となるため、この方向に関し、ボリュームアンテナ200Aで構成されるRFコイル103の更に外部の空間に余裕ができる。従って、外部に配置する傾斜磁場コイル102やマグネット101の上下方向の厚みを大きくすることができ、これらの性能を高めることができる。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。本実施形態のMRI装置は基本的に第一の実施形態のMRI装置100と同様の構成を有する。ただし、本実施形態では、RFコイル103に、第一の実施形態のボリュームアンテナ200に新たな構成を付加し、さらにカップリング値を低減し、効率化を図る。以下、本実施形態のボリュームアンテナ200Bの、第一の実施形態のボリュームアンテナ200と異なる構成に主眼をおいて説明する。
図8に、本実施形態のボリュームアンテナ200Bの一例を示す。なお、図8は、ボリュームアンテナ200Bの一部を拡大した図である。ボリュームアンテナ200Bは、基本的にボリュームアンテナ200と同様の構成を有する。さらに、カップリングを低減するため、ボリュームアンテナ200Bの円筒状導体202内部であって、リボン状導体201の一方の端部側に配置される円弧状導体501を備える。円弧状導体501はリボン状導体群203間を接続するもので、リボン状導体群203間を1の円弧状導体501で接続するよう構成してもよいし、複数の円弧状導体501で接続するよう構成してもよい。複数の円弧状導体501で接続するよう構成する場合は、円弧状導体501間はキャパシタ503を介して接続される。また、円弧状導体501と給電点304を含むリボン状導体群203との間もキャパシタ502を介して接続される。なお、複数の円弧状導体501の接続および円弧状導体501とリボン状導体群203との間の接続においては、キャパシタ502およびキャパシタ503だけでなく、さらにインダクタを追加するよう構成してもよい。
図9は、ボリュームアンテナ200Bの回路構成を示す図である。本図では、各リボン状導体群203において、給電点304が接続されるリボン状導体201のみ抽出して示し、他のリボン状導体201は省略する。また、図9は、円筒状導体202から径方向に等距離の位置の円筒面上に配置される各リボン状導体201をおよび円弧状導体501等からなる回路を、平面上に広げて展開した図であり、円弧状導体501の右端501aは円弧状導体501の左端501bとつながる。
本図では、第一の実施形態の図2に例示するボリュームアンテナ200と同様に、リボン状導体群203を4セット備え、それぞれに送受信ケーブル106が接続される場合を例示する。各給電点304を、周方向に順にポート1、ポート2、ポート3、ポート4とする。これらのキャパシタ503およびキャパシタ502に適切な値のものを採用することにより、ポート間のカップリングを低減させ、ポート間のSパラメータの透過係数を低減することができる。
例えば、4セットのリボン状導体群203が等間隔に配置され、また、リボン状導体群203間の円弧状導体501上に、キャパシタ503がそれぞれ1個設けられているとする。この場合、各キャパシタ503の値を10pF、各キャパシタ502の値を100pFとすると、ポート1とポート2との間の透過係数S12の値を、−20dB程度以下にすることができる。
従って、本実施形態によれば、第一の実施形態で得られる効果に加え、透過係数をさらに低減することができるため、さらに、効率の向上したボリュームアンテナを得ることができる。
なお、ポート間のカップリングを低減する手法は、上記手法に限られない。一般的に用いられている各種の手法を適用可能である。
また、本実施形態のボリュームアンテナにおいて、上述のように4セットのリボン状導体群203が等間隔に配置される構成の場合、さらに、隣接するポート間のカップリングの値は上述のように抑えながら、対向するポート間のカップリングは、大きくするよう構成してもよい。例えば、S12は上述のように−20dB以下とし、一方、S13の値を−3dB以上にする。これは、キャパシタ503およびキャパシタ502に、これを実現可能な値の容量を有するものを採用することで実現する。
このように構成することにより、ポート1とポート3、および、ポート2とポート4とをそれぞれ1つのアンテナとみなすことができる。すなわち、4ポートのアンテナを2ポートのアンテナとして動作させることができる。このときのボリュームアンテナ200Cの回路構成図を図10に示す。
本図に示すボリュームアンテナ200Cは、図9に示すボリュームアンテナ200Bと異なり、ボリュームアンテナ200C全体で2ポートとして動作する。このため、送受信ケーブル106は、ポート1およびポート2の2箇所にのみ接続する。ポート1とポート3との間の透過係数S13を大きく設定してあるため、ポート1に給電した電力は、円弧状導体501およびそれに直列に接続されたキャパシタ503を通じてポート3にも給電される。ポート2とポート4との間の透過係数S24も同様に大きく設定してあるため、ポート2に接続された送受信ケーブル106からポート2およびポート4へ電力が供給される。
このように、キャパシタ502、503の容量を設定することにより、2ポートのアンテナであって、かつ、その2ポート間のカップリングは−20dB以下となる、効率のいいアンテナを構成することができる。
<実施例>
図2に示す第一の実施形態のボリュームアンテナ200を、磁場強度3テスラのMRI装置(以後、3テスラのMRI装置と呼ぶ。)の体幹部用ボリュームアンテナとして用いた場合の、実施例を以下に示す。ここでは、撮像対象核種は水素原子核とする。
本実施例では、数10から数100マイクロメートルの厚さを有する銅シートまたは銅メッシュで形成した円筒状導体202を、FRPで形成された円筒状の筐体の内壁に貼り付け、円筒状導体部を形成した。形成した円筒状導体部の内径を710ミリ、長さを1000ミリとした。
リボン状導体201は、円筒状導体202から20ミリ内側の直径670ミリの円筒面上に設置した。設置した各リボン状導体201の幅は15ミリ、長さは端から端まで400ミリとした。ただし、リボン状導体201の両端部から30ミリのところにギャップを設け、キャパシタ302を挿入し、接続した。
リボン状導体201は、28本とし、7本で1のリボン状導体群203を構成した。リボン状導体群203は、それぞれ等間隔に配置した。また、各リボン状導体群203内において、各リボン状導体201は、円筒中心からなす角度にして約5度おきに等間隔に配置した。
上記サイズの円筒面上に配置されるリボン状導体群203において、隣り合うリボン状導体201の円筒中心からなす角度を5度とすると、隣り合うリボン状導体201の幅方向の中心間の距離が約30ミリとなる。従って、隣り合うリボン状導体201間の間隔は15ミリ程度となり、リボン状導体201の幅の15ミリとほぼ同じとなる。なお、7本のリボン状導体201からなるリボン状導体群203の両端の見込み角(両端の円筒中心においてなす角度)は、約32.5度(6×5+導体の幅分)となる。従って、隣接するリボン状導体群203間の間隔204の両端の円筒中心においてなす角度は、約57.5度となる。
また、各リボン状導体群203の中の中間部分に配置するリボン状導体201に送受信ケーブル106を接続した。そして、キャパシタ302の容量を22pF、キャパシタ301の容量を同じく22pFとした。
以上の構成を有するボリュームアンテナ200に関し、電磁界シミュレーションを行った。まず、送受信ケーブル106を介して供給する電磁波の周波数を変更しながら、ボリュームアンテナ200のインピーダンスZを測定した。その結果のインピーダンスのグラフを図11に示す。図11のグラフにおいて左側のインピーダンスZの高い共振ピークが、3テスラのMRI装置100で使用する周波数である128MHz(3テスラにおける水素原子核の磁気共鳴周波数)付近に現れた。従って、上記実施形態のボリュームアンテナ200は、128MHz付近で共振することが示された。
次に、上記構成を有するボリュームアンテナ200の感度分布を調べた。ここでは、4つある給電点304に、上記周波数であって、同じ強度で位相のみが変わっていて、それぞれ0、90、180、270度である電磁波を供給した場合の、ボリュームアンテナ200の中心部分の感度を電磁界シミュレーションにより求めた。なお、ここでは、被検体112として、人の体幹部の代わりに33リットルの水の入った円筒形の容器でできたファントムをボリュームアンテナ200の内部に置いた。
結果を図12に示す。図12(a)は、ボリュームアンテナ200の中心部分で円筒軸に垂直な断面での感度の等高線図701である。ここでは、感度として、全体の入力電力を1ワットとした場合の発生磁界をマイクロテスラの単位で示す。本図に示すように、本実施形態のボリュームアンテナ200の円筒中心Cではおよそ0.15マイクロテスラの磁界が生じていることがわかる。また、一般のMRI装置を用いて行う検査に必要な範囲で均一な感度が得られていることがわかる。
図12(b)は、比較のための、従来のボリュームアンテナ(従来型ボリュームアンテナ)で同様の測定を行った際の同感度の等高線図702である。ボリュームアンテナの外径、内径、円筒状導体の寸法、リボン状導体の幅および長さは、比較対象である上記ボリュームアンテナ200と同じとした。ただし、リボン状導体は、円筒側面上に、等間隔に中心軸に対し15度おきに24本配置した。等高線図702によれば、従来型ボリュームアンテナの中心感度もほぼ0.15マイクロテスラであることがわかり、上記実施例のボリュームアンテナ200は、従来型ボリュームアンテナと感度の点では遜色がないことが示された。
ここで、さらに、リボン状導体群203の両端の見込み角を約30度に保ち、リボン状導体群203を構成するリボン状導体201の数を変更し、同様の電磁界シミュレーションを行い、ボリュームアンテナ200のアンテナ中心での感度(アンテナ中心感度)を求めた。その結果を図13に示す。図13のグラフは、横軸にリボン状導体群203を構成するリボン状導体201の数、縦軸にアンテナ中心感度を示す。図13より、リボン状導体群203を構成するリボン状導体201の数は、7本の場合が感度の点で優れていることがわかった。リボン状導体群203を構成するリボン状導体201の数を6本に減らしたり、逆に9本に増やしたりすると感度が落ちることがわかる。このことからリボン状導体201の幅とボリュームアンテナ200の内径、リボン状導体群203の配置などから最適な本数が決定されると予想される。
以上、第一の実施形態の図2に示すボリュームアンテナ200によれば、従来型ボリュームアンテナに比べ、感度分布の点で遜色なく、かつ、外径を維持しつつ、内部空間を広く確保できるボリュームアンテナを提供できることが示された。従って、上記各実施形態によれば、コストを上げることなく、必要な性能を維持し、検査を受けるために内部に入る人にとって快適なMRI用RFコイルを提供できる。
なお、上記各実施形態のボリュームアンテナ200、200A、200Bおよび200Cは、MRI装置のRFコイル103だけでなく、数MHzから数GHzの周波数を持つ電磁波を使用するあらゆる機器に応用可能である。
100:MRI装置、101:マグネット、102:傾斜磁場コイル、103:RFコイル、104:送受信機、105:データ処理部、106:送受信ケーブル、107:傾斜磁場制御ケーブル、108:表示装置、109:傾斜磁場電源、111:ベッド、112:被検体、200:ボリュームアンテナ、200A:ボリュームアンテナ、200B:ボリュームアンテナ、200B:ボリュームアンテナ、201:リボン状導体、202:円筒状導体、203:リボン状導体群、204:間隔、205:空間部、211:リボン状導体部分、301:キャパシタ、302:キャパシタ、304:給電点、305:ループアンテナ、402:楕円筒状導体、501:円弧状導体、501a:右端、501b:左端、502:キャパシタ、503:キャパシタ、600:LC回路、602:インダクタンスL、603:キャパシタC、701:等高線図、702:等高線図

Claims (10)

  1. 信号の送信および/または受信に用いるアンテナ装置であって、
    中空の筒状導体と、
    複数のリボン状導体と、
    前記複数のリボン状導体各々を前記筒状導体に接続するキャパシタと、
    前記信号を送信および/または受信する送受信手段との接続手段と、を備え、
    前記複数のリボン状導体各々は、前記筒状導体の内側表面から一定の距離を保ち、当該筒状導体の中心軸に平行に当該筒状導体の内側に配置されて当該筒状導体とループを形成するとともに、前記筒状導体の周方向に、前記筒状導体の中心軸に対して軸対称に配置され、
    前記キャパシタは、前記ループが前記信号の周波数で共振するよう調整され、
    前記接続手段は、前記複数のリボン状導体の中の予め定められたリボン状導体に接続される1の前記キャパシタの両端に設けられ、
    隣接する前記リボン状導体の前記周方向の間隔の中の少なくとも2箇所の間隔は、他の箇所の間隔と異なり、予め定められた以上の長さを有すること
    を特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1記載のアンテナ装置であって、
    前記複数のリボン状導体は、1以上の当該リボン状導体によりリボン状導体群を構成し、
    前記リボン状導体群は、前記中心軸に対して軸対称に配置されること
    を特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1または2記載のアンテナ装置であって、
    前記リボン状導体群と前記筒状導体との間に、比誘電率が1以上の誘電体が配されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項2または3記載のアンテナ装置であって、
    隣接する前記リボン状導体群を接続する複数の導体と、前記導体同士を直列に接続する第二のキャパシタと、を備える接続線をさらに備え、
    前記接続線は、隣接する前記リボン状導体群の前記接続手段を備えるリボン状導体同士を第三のキャパシタを介して接続し、
    前記接続手段は、前記リボン状導体群毎に当該リボン状導体群を構成する1のリボン状導体に設けられ、
    前記第二および第三のキャパシタは、1のリボン状導体群に前記接続手段を介して所定の周波数の電流を供給した際、他のリボン状導体群に当該電流が流れるのを遮断するよう容量が調整されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項2または3記載のアンテナ装置であって、
    前記リボン状導体群は4個であること
    を特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項5記載のアンテナ装置であって、
    隣接する前記リボン状導体群を接続する複数の導体と、前記導体同士を直列に接続する第二のキャパシタと、を備える接続線をさらに備え、
    前記接続線は、隣接する前記リボン状導体群を構成する1のリボン状導体同士を第三のキャパシタを介して接続し、
    前記接続手段は、前記4個のリボン状導体群のうち、隣接する2個のリボン状導体群を構成する1のリボン状導体に設けられ、
    前記第二および第三のキャパシタは、1のリボン状導体群に前記送受信手段を介して所定の周波数の電流を供給した際、当該リボン状導体群に隣接するリボン状導体群に当該電流が流れるのを遮断し、かつ、他のリボン状導体群には当該電流が流れるよう容量が調整されていること
    を特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項1から6いずれか1項記載のアンテナ装置であって、
    前記筒状導体は、円筒状導体であること
    を特徴とするアンテナ装置。
  8. 請求項1から6いずれか1項記載のアンテナ装置であって、
    前記筒状導体は、楕円筒状導体であること
    を特徴とするアンテナ装置。
  9. 請求項8記載のアンテナ装置であって、
    前記複数のリボン状導体は、1以上の当該リボン状導体によりリボン状導体群を構成し、
    前記リボン状導体群は、前記楕円筒の中心軸に対して軸対称に配置されること
    を特徴とするアンテナ装置。
  10. 静磁場を発生する静磁場発生手段と、前記静磁場発生手段が発生する静磁場空間に配置され、前記静磁場方向と直交する方向に高周波磁場を発生し或いは前記静磁場方向と直交する方向の高周波磁場を検出するRFコイルと、前記静磁場空間に置かれた被検体から発生し、前記RFコイルが検出した核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の内部情報を画像化する手段と、前記被検体を載置する載置手段と、を備えた磁気共鳴検査装置において、
    前記RFコイルとして、請求項1から9記載のアンテナ装置を備え、
    前記載置手段は、前記アンテナ装置の前記筒状導体の中に、当該載置手段の長手方向が当該筒状導体の中心軸方向と一致するよう配置され、
    前記アンテナ装置は、前記予め定められた以上の長さを有する間隔が、前記載置手段の短手方向に位置するよう配置されること
    を特徴とする磁気共鳴検査装置。
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