以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[第1実施形態 画像形成装置構成]
図1は、本発明の第1実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、静電潜像を形成しトナーで現像してトナー像を形成し、そのトナー像を最終的に用紙上に転写および定着することによりその用紙上に定着トナー像からなる画像を形成する装置である。本実施形態の画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の各色毎に画像形成部10Y,10M,10C,10Kを並列的に配置してなるタンデム型のカラープリンタであり、単色の画像をプリントすることができるほか、4色のトナー像からなるフルカラーの画像をプリントすることができる。4つの画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、ほぼ同様の構成を有しているため、これらを代表してイエローに対応する画像形成部10Yを取り上げて説明すると、画像形成部10Yは、感光体11Yと、感光体11Y表面を帯電させる帯電器12Yと、感光体11Y表面をトナーで現像する現像器14Yと、トナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写器15Yと、感光体11Y表面を清掃する感光体クリーナ16Yと、を備えている。感光体11Yは円筒状の表面を有しており、円筒の軸周りである矢印a方向に回転する。感光体11Yは付与された電荷を保持することによって表面の電位を維持するが、光の照射を受けると照射を受けた部分が電荷を逃がし表面の電位(電位の絶対値)が低下する。照射を受けた部分の電位は受けた光量に応じたものとなる。
また、画像形成装置1には、外部から供給される画像データに基づく露光光を画像形成部10Y,10M,10C,10Kのそれぞれに照射する露光器20と、CMYK各色のトナーを収容するトナーカートリッジ18Y,18M,18C,18Kと、各色の感光体11Y,11M,11C,11Kからトナー像が転写される中間転写ベルト30と、中間転写ベルト30からトナー像を用紙に転写する第2転写器50と、トナーを用紙に定着する定着器60と、中間転写ベルト30からトナーを回収するベルトクリーナ70と、用紙を搬送する用紙搬送部80と、用紙を収容する用紙収容器40と、用紙を外部から供給する手差し給紙部41と、画像形成装置1の各部を制御する制御部1Aも備えられている。露光器20は、発光器21、ポリゴンミラー22を有しており、発光器21から発光された光は、ポリゴンミラー22や図示しない光学部品によって、感光体11Y,11M,11C,11Kに照射される。中間転写ベルト30は、ベルト支持ロール31,32,33,34によって支持された無端の帯状部材であり、画像形成部10Y,10M,10C,10K、および、第2転写器50をこの順に経由する方向bに循環移動する。ベルトクリーナ70は、中間転写ベルト30上のトナーを掻き取って回収する。中間転写ベルト30の、画像形成部10Y,10M,10C,10Kよりも下流側には濃度センサ36が設けられている。濃度センサ36は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kで形成され中間転写ベルト30に転写されたトナー像の濃度を測定する。用紙搬送部80は、用紙を、第2転写器50および定着器60を経由する用紙搬送経路rに沿って搬送するものであり、用紙収容器40に収容された用紙を取り出すピックアップロール81、取り出された用紙を捌く捌きロール82、用紙を搬送する搬送ロール83、用紙を第2転写器50に搬送するレジストレーションロール84、および用紙を外部に排出する排出ロール86,87を備えている。
ここで、感光体11Y,11M,11C,11Kが、本発明にいう像保持体の一例に相当し、露光器20、および帯電器12Y,12M,12C,12Kの組合せが、本発明にいう潜像形成部の一例に相当する。また、現像器14Y,14M,14C,14Kが本発明にいう現像部の一例に相当する。
図2は、図1に示す制御部の回路構成を示すブロック図である。
図2に示す制御部1Aは、プログラムを実行することによって演算処理および周辺各部の制御を行うCPU101と、CPU101によって実行されるプログラムやデータを格納するとともにCPU101による演算結果を記憶するメモリ102と、外部からの画像データを受ける画像データIF(インターフェース)103と、図1に示す各部と信号のやり取りを行う機構IF104と、濃度センサ36からの信号を受信するセンサIF105とを有する。CPU101、メモリ102、画像データIF103、機構IF104、および、センサIF105は、バスによって相互に接続されている。制御部1Aは、CPU101がメモリ102に記憶された制御プログラムを実行することによって、画像データIF103が受信した画像データおよびセンサIF105が受信した信号に基づき、図1に示す各部の動作を制御する。
[画像形成装置の基本動作]
図1に示す画像形成装置1の基本動作を説明すると、画像形成部10Yにおいて、感光体11Yが矢印a方向に回転駆動され、感光体11Yの表面に帯電器12Yによって電荷が付与される。露光器20は、外部から供給される画像信号に基づく露光光を各画像形成部10Y,10M,10C,10Kの感光体11Y,11M,11C,11Kに照射することで静電潜像を形成する。露光器20は、感光体11Y,11M,11C,11Kに、画像データ中の各色に対応する信号に応じた露光光をそれぞれ照射する。代表としてイエロー(Y)について説明すると、露光器20は、外部から供給される画像データのうちのイエローに対応する画像データを表わす画像信号に基づく露光光を感光体11Yの表面に照射することで、感光体11Yの表面に画像信号に応じた静電潜像を形成する。このようにして、現像器14Yは、静電潜像をイエローのトナーで現像することで、画像信号に応じたトナー像を形成する。現像器14Yには、トナーカートリッジ18Yからトナーが供給されている。供給されたトナーは現像器14Y内で磁性キャリアと混合され攪拌されながら、現像器14Y内を循環しており、現像器14Yの現像によって消費される。感光体11Yは、イエローのトナー像の形成を受けてこのトナー像を保持する。感光体11Yの表面に形成されたトナー像は、一次転写器15Yによって中間転写ベルト30に転写される。転写後、感光体11Yに残留したトナーは、感光体クリーナ16Yによって回収・除去される。
中間転写ベルト30は、支持ロール31〜34によって矢印b方向に巡回移動されており、イエロー以外の色に対応する画像形成部10M,10C,10Kは、画像形成部10Yと同様にしてそれぞれの色に対応するトナー像を形成し、中間転写ベルト30に、画像形成部10Yで転写されたトナー像に重ねて、それぞれの色のトナー像を転写していく。中間転写ベルト30は、このようにしてトナー像の形成を受け、トナー像を保持して移動する。
一方、用紙収容器40内の用紙は、ピックアップロール81によって取り出され、捌きロール82、搬送ロール83、およびレジストレーションロール84によって用紙搬送経路rを第2転写器50に向かう矢印c方向に搬送される。第2転写器50は、中間転写ベルト30のトナー像を用紙に転写する。第2転写器50によって、トナー像が最終的に用紙に転写される。用紙はさらに定着器60に搬送され、用紙上に転写されたトナー像が定着される。このようにして、用紙上に画像が形成される。第2転写器50による転写後、中間転写ベルト30に残留したトナーは、ベルトクリーナ70によって回収・除去される。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kでは、用紙への転写を目的としないパッチ像も形成される。パッチ像は、トナー濃度の調整にあたって目標濃度と比較するためのトナー像である。パッチ像は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kの帯電器12Y,12M,12C,12Kと現像器14Y,14M,14C,14K、そして露光器20によって形成され、中間転写ベルト30に転写されるが、第2転写器50で用紙に転写されることなくベルトクリーナ70によって回収・除去される。
[濃度制御]
最終的に形成されるトナー像の像濃度は、基本的に、画像密度(像密度)の値そのものに起因するが、トナー濃度、すなわち、トナー像のトナー付着部分におけるトナーの濃さの影響も受ける。トナー濃度は、現像器14Y,14M,14C,14K内のトナーの状態等の条件により変動する。画像形成部10Y,10M,10C,10Kのそれぞれで形成されるトナー像のトナー濃度は、感光体11Y,11M,11C,11Kに付与される現像コントラスト電位差Vdeveによって制御されている。
図3は、感光体表面の電位分布を示すグラフである。
濃度調整は各感光体11Y,11M,11C,11Kごと独立に実行されるが、電位の原理や調整方法は各色で共通なので、代表としてイエローの画像形成部10Yについて説明する。
図3のグラフは、感光体11Yの表面が、帯電器12Yによって帯電された後、その一部が露光器20からの光の照射を受けた状態における電位分布を表わす。グラフの縦軸は電位であり、グラフの下向きは電位0Vに近づく向きであり、上向きは電位の絶対値が大きくなる向きである。例えば、本実施形態の画像形成装置1は、帯電器12Yが感光体11Yを負に帯電するタイプであり、上向きが負の電位の、絶対値が大きくなる向きであるが、仮に逆極性に帯電するタイプの場合には、上向きが正の電位が大きくなる向きであるとすれば同様に説明される。
図3に示すように、感光体11Yの表面は、まず、帯電器12Yによって帯電電位VHに一様に帯電される。その後、露光器20によって露光光が照射された露光部分は、電位の絶対値が露光電位VLに低下する。トナーを含んだ現像剤を供給する現像器14Yの現像ロール141には、帯電電位VHと同極性であって、帯電電位VHと露光電位VLの中間の電位、より詳細には、帯電電位VHにより近い現像バイアスVbが印加される。この結果、トナーは、感光体11Y表面のうち、帯電電位VHの部分を避けて露光電位VLの部分に付着する。つまり、露光器20によって露光光が照射された露光部分にトナーが付着する。
ここで、露光電位VLと現像バイアスVbとの電位差を現像コントラスト電位差Vdeveと称する。トナー濃度は、現像器14Yによって形成されるトナー像のトナー付着部分におけるトナーの濃さであり、露光部分に付着するトナーの単位面積あたりの量である。以降、トナー濃度をプリント濃度(印刷濃度)とも称する。現像コントラスト電位差Vdeveは、感光体11Yの表面へのトナーの飛翔力を定めており、トナー濃度は、現像コントラスト電位差Vdeveの大きさに対応する。そこで、本実施形態の画像形成装置1では、露光器20によって照射される光の露光量を制御することによって、露光電位VLを変動させて現像コントラスト電位差Vdeveを制御し、形成されるトナー像のトナー濃度を制御している。露光量は光の強さと露光時間の積であるが、本実施形態では、露光光による走査速度が固定されており、露光量は、制御部1Aの制御に基づき露光器20に供給される電圧に応じた光の強さによって制御される。
図4は、露光量と現像コントラスト電位差の関係を示すグラフである。
図4に示すように、露光量(ここでは、光の強さ)が大きいほど、現像コントラスト電位差Vdeveが大きい。
露光器20の光がより強くなり、露光電位VL(の絶対値)が低下することによって、現像コントラスト電位差Vdeveが大きくなり、トナー濃度が濃くなる。これとは逆に、露光器20の光がより弱くなり、露光電位VL(の絶対値)が上昇することによって、現像コントラスト電位差Vdeveが小さくなり、トナー濃度が薄くなる。
なお、図3および図4には、画像形成装置1における現像コントラスト電位差Vdeveの設定し得る範囲の上限および下限である上限電位差VdeveHおよび下限電位差VdeveLが示されている。上限電位差VdeveHおよび下限電位差VdeveLは、露光器20の能力や、感光体11Yおよび現像器14Yの仕様に応じて定められている。
形成される画像のトナー濃度は、現像器14内のトナーの状態や、各部材の磨耗度、温度および湿度等の影響を受けて変動する。そこで、本実施形態の画像形成装置1では、調整のためのセットアップ処理を実行することで、用紙に形成されるトナー像のトナー濃度を調整する。トナー濃度の調整は、テストのためのパッチ像を形成して中間転写ベルト30上に転写し、転写されたパッチ像の濃度の、目標濃度とのずれを無くすように、現像コントラスト電位差Vdeveを修正することによって行う。
図5は、中間転写ベルトの一部を示す図である。
本実施形態の画像形成装置1は、予め定めた枚数の用紙に画像形成を行う毎にセットアップ処理を実行し、パッチ像を形成する。より詳細には、1つのプリントジョブが完了した時点で、前回のセットアップから50枚を超える画像の形成を実行していた場合にはセットアップ処理を実行する(エンドセットアップ)。また、1つのプリントジョブによって連続して画像を形成している途中であっても、例えば100枚の用紙に画像形成を行う毎にセットアップ処理を実行する(ジョブ中セットアップ)。
図5には、中間転写ベルト30上に、K色の画像形成部10Kによって形成されたK色のパッチ像PK1、C色の画像形成部10Cによって形成されたC色のパッチ像PC1、M色の画像形成部10Mによって形成されたM色のパッチ像PM1、および、Y色の画像形成部10Yによって形成されたK色のパッチ像PY1が示されている。
パッチ像PK1〜PM1は、中間転写ベルト30上に互いに重ならないように形成されており、予め定められたパターン濃度(網点密度)で形成されている。これらのパッチ像PK1〜PM1は、中間転写ベルト30の移動方向bと交わる幅方向で、濃度センサ36に合わせた位置に形成されている。したがって、パッチ像PK1〜PM1は、中間転写ベルト30の方向bへの移動に伴って濃度センサ36上を通過し、それぞれの濃度が濃度センサ36によって順次検出される。濃度センサ36による検出結果を表わす信号は制御部1Aに送信される。制御部1Aは、各色ごとに、濃度センサ36による検出結果と目標濃度との比較を行い、検出された濃度と目標濃度とのずれを修正するように現像コントラスト電位差Vdeveを調整する。例えば、制御部1Aは、画像形成部10Yによって形成されたパッチ像PY1について検出された濃度が、期待される目標濃度よりも薄い場合には、ずれを修正するように現像コントラスト電位差Vdeveを増大する。より詳細には、制御部1Aは、露光器20への供給電圧を増加することによって、露光器20の感光体11Yに対する露光光の強度を強め、露光電位VLの絶対値を低下させることによって、現像コントラスト電位差Vdeveを増大する。
セットアップ処理で形成されるパッチ像PK1〜PM1は、すでに説明したようにベルトクリーナ70に回収され、用紙には転写されないが、これらのパッチ像PK1〜PM1を用いて現像コントラスト電位差Vdeveが制御されることにより、通常のプリント動作で用紙上に転写されるトナー像のトナー濃度が目標濃度となるように調整される。
セットアップ処理は、用紙には転写されないパッチ像PK1〜PM1を形成するため、セットアップ処理中は、画像データに基づいた、用紙に転写される通常のトナー像の形成が実行できない。このため、セットアップ処理を常時頻繁に実行すると、用紙への画像形成が中断され、画像形成の生産性が低下する。この一方で、画像形成する枚数に対するセットアップ処理の頻度を低下させると、トナー状態の変化に追従できず、トナー濃度が不適当な状態が長く続くおそれがある。
例えば、現像器14Y,14M,14C,14Kには、トナー像の形成で消費されるトナーに応じた量のトナーがトナーカートリッジ18Y,18M,18C,18Kから供給される。供給されたトナーは、現像器14Y,14M,14C,14K内で攪拌されながら、現像によって消費されていく。ここで、低画像密度の画像形成が続くとトナーの消費量が低下し現像器内に留まったトナーは長時間に亘って攪拌され帯電量が増大する。現像器14Y,14M,14C,14K内に留まったトナーは、長期間の攪拌によってより強く帯電し、磁性キャリアと強く静電結合するため、現像時にトナーが磁性キャリアから離れて感光体11Yの表面に付着することが妨げられる。このような場合、セットアップ処理によって、現像コントラスト電位差Vdeveが上昇することにより、トナー像のトナー濃度が目標に維持される。しかし、このような状態で、次に高画像密度の画像形成が開始すると、大量のトナーが現像器14Y,14M,14C,14Kに供給されてくる。新たに供給されたトナーは、十分な攪拌を受けていないため、帯電量が小さい。このため、現像コントラスト電位差Vdeveが前回のセットアップ処理から維持されたままでは、トナー像のトナー濃度が過度に高くなる。
ここで、仮に、セットアップ処理が、単に100枚の画像形成、すなわち、露光器20に100枚分の画像の信号が送信されるごとに実行される参考例について説明する。なお、同じ内容の画像を例えば100枚形成する場合、画像形成装置1の外部から送信されてくる画像データが1枚分の画像を表わす場合でも、画像形成装置1で露光器20に送られる画像信号は100枚分となる。
図6は、参考例の画像形成装置における用紙への画像形成枚数に対する、現像器内のトナーの帯電量の推移例を示すグラフである。また、図7は、図6に対応するトナー濃度(プリント濃度)の推移例を示すグラフであり、図8は、図6に対応する現像コントラスト電位差の推移例を示すグラフである。
図6〜図8に示す例は、プリントジョブの完了時のセットアップ(エンドセットアップ)の他に、プリントジョブの途中であっても100枚の用紙に画像形成するごとにセットアップ処理が実行されるものとする。また、はじめは、画像密度(Area Coverage:AC)が1%の相対的に低い画像密度の画像の形成が100枚連続したタイミングで1回目のセットアップ処理(エンドセットアップ)が実行され、続いて、画像密度(AC)が20%の相対的に高い画像密度の画像の形成が150枚連続して実行されるものとする。なお、グラフの横軸は図6〜図8で共通であり、横軸の数値は、1回目のセットアップ処理が実行された後、すなわち、画像密度が20%の画像の形成が開始してからの、画像を形成した用紙の枚数、すなわち、露光器20に送信された画像信号の画像の枚数を表わしている。
画像密度ACが1%の画像を形成している状態では、トナーの消費量が少なく現像器内のトナーは攪拌されて続けている。このとき現像器内のトナーの帯電量(平均)は、図6に示すように、40μC/gである。このときのトナー濃度、すなわちプリント濃度は、図7に示すように、目標値である1.5となっている。この状態で、1回目のセットアップ処理(エンドセットアップ)Aが実行され、図8に示すように現像コントラスト電位差は250Vに調整される。次に、画像密度(AC)20%の画像の形成が開始すると、高い画像密度の画像形成に対応するように、大量の新しいトナーが現像器に供給される。これに伴い、トナーの帯電量は図6に示すように30μC/gに低下し、対応してプリント濃度は図7に示すように増加する。枚数が50枚の時点で現像器でのトナー消費量と現像器へのトナー供給量が均衡し、これ以降、トナーの帯電量が増加していくが、画像密度1%のときの画像形成状態までは回復しない。また、図7に示すようにトナー濃度も漸減するが目標値の1.5には至らない。
トナー濃度(プリント濃度)が目標値の1.5に回復するのは、前回のセットアップから100枚の画像形成が実行され、2回目のセットアップB(ジョブ中セットアップ)が実行された後となる。2回目のセットアップでは、パッチ像の形成およびこのパッチ像の濃度検出の結果、図8に示すように現像コントラスト電位差が200Vに修正される。この結果、図7に示すように、トナー濃度が目標値の1.5に回復する。なお、用紙に形成する画像の画像密度の変化が1%から20%に上昇する上記参考例とは逆に、画像密度が低下する場合には、現像装置内にトナーが保持されるだけであるため、トナーの状態の変化が緩慢であり、図7に示すような濃度の急激な変化は生じない。
このように、図6〜図8を参照して説明した参考例では、画像密度(AC)20%の画像の形成が開始してから、2回目のセットアップBが実行されるまでの100枚の用紙に形成される画像は、トナー濃度が通常の目標値よりも濃くなっている。しかし、トナー濃度の回復を早めるために、例えば、セットアップの実行頻度を、画像形成10枚ごとに1回とすると、用紙への画像形成の中断の頻度が高まり、画像形成の生産性が低下する。
本実施形態の画像形成装置1は、露光器20に送信された画像信号の画像における画像密度を監視し画像密度が上昇した場合にセットアップの実行頻度を高め、画像密度の上昇によるトナー濃度の変化を抑えるように現像コントラスト電位差を制御する。より詳細には、画像形成装置1は、直近に形成した5枚分のトナー像の第1の画像密度と、直近の5枚分のトナー像よりも前に形成された、第1の画像密度のトナー像よりも多い枚数の95枚のトナー像に、上記直近の5枚分のトナー像を含む、100枚分のトナー像の第2の画像密度とを監視する。そして、第2の画像密度よりも第1の画像密度の方が上昇した場合に、像密度の上昇によるトナー濃度の変化を抑えるように、現像コントラスト電位差が制御される。より詳細には、画像形成装置1の制御部1Aが、形成した画像ごとの画像密度の履歴を記憶し、直近に形成した100枚の画像の画像密度の平均値(100枚の平均画像密度)と、直近に形成した5枚の画像の画像密度の平均値(5枚の平均画像密度)とを比較する。100枚の平均画像密度に対する5枚の平均画像密度の比を変化量として算出することで、画像密度の上昇を知得し、また、算出した変化量が大きいほど高い頻度でセットアップを実行し、トナー濃度の変化を抑える。
図9は、画像の画像密度を変更した場合における変化量の推移例を示すグラフである。図9には、例として4つの場合、すなわち、形成する画像の画像密度が1%から5%に変更した場合、1%から10%に変更した場合、1%から20%に変更した場合、および1%から40%に変更した場合における、直近の100枚の平均画像密度に対する直近の5枚の平均画像密度の比の値が変化量として示されている。なお、横軸は、画像密度AC変更後の枚数を表わしている。
変化量は、画像密度が変更した直後5枚の時点まで上昇し、その後低下する。例えば、画像密度が1%から20%に変更した場合、変化量が1から上昇し、変更後5枚の時点で最大値10.3となり、このあと漸減する。
ここで、直近に形成した5枚の画像の平均画像密度が、本発明にいう第1の像密度の一例に相当し、直近に形成した100枚の画像の平均画像密度が、本発明にいう第2の像密度の一例に相当する。
図10は、第1実施形態の画像形成装置における、変化量とセットアップ処理の間隔との関係を示すグラフである。
第1実施形態の画像形成装置1では、図10に示す変化量とセットアップ処理の間隔との対応関係が記憶されており、セットアップ処理の頻度がこの対応関係によって決定される。セットアップ処理の間隔、すなわち1つのセットアップ処理から次のセットアップ処理までに画像形成する用紙の枚数は、変化量が1以上3未満の場合には100枚であり、変化量が4では50枚となり、変化量が4以上では変化量に応じて漸減し、変化量が10以上では10枚となる。セットアップ処理の間隔が短いほどトナー濃度の安定性は向上するが、画像形成の生産性を著しく低下させるとともに、感光体や現像器の空回し時間を長くすることにより、劣化や磨耗が生じやすい。このため、セットアップ処理の間隔は、10枚以下にならないよう設定されている。
図11は、第1実施形態の画像形成装置における、トナー濃度の推移例を示すグラフであり、図12は、図11に対応する現像コントラスト電位差の推移例を示すグラフである。
図11および図12に示す推移例における画像密度の条件は、図6を参照して説明した参考例と同じであり、始めは、画像密度(AC)が1%の画像の形成を100枚連続したタイミングで1回目のセットアップ処理が実行され、続いて、画像密度(AC)が20%の画像の形成を150枚連続して実行するものとする。
第1実施形態の画像形成装置1では、画像密度の変化量を算出し、算出した変化量に応じてセットアップ処理の頻度を求めている。画像密度(AC)が1%から20%に上昇すると、変化量は図9に示すように、画像密度の変更後5枚の時点で「10」に上昇する。画像形成装置1の制御部1Aは、図10に示す対応関係から、セットアップ処理の間隔を10回に短縮する。この結果、図12に示すように、画像密度の変更後10枚目の時点でセットアップ処理が実行され、パッチ像の形成および濃度検知により、パッチ像の濃度が目標濃度となるように現像コントラスト電位差が調整される。トナー濃度は、図11に示すように目標濃度の約1.5となる。図11および図12に示す例では、画像がさらに10枚形成された後の変化量は「8」であり、次のセットアップ処理の間隔は20回に設定される。その後も、算出される変化量が漸減し(図9参照)、セットアップ処理の頻度は低くなっていく。変化量がさらに減少し1に近づくと、セットアップ処理の頻度は100枚に1回に戻る。
[動作]
図13は、第1実施形態の画像形成装置における処理の流れを示すフローチャートである。
画像形成装置1における処理は、内蔵されたプログラムを実行する制御部1A(図1参照)によって制御されている。図7に示す処理は、外部から画像データを伴った画像形成のジョブを受信するたびに実行される。画像形成のジョブは、1つの画像データに基づき複数枚の用紙に画像を形成させるものも含まれる。
画像データを受信すると、画像形成装置1では、まず、通常の画像形成処理が実行される(ステップS11)。画像形成処理では、制御部1Aが、画像形成部10Y,10M,10C,10Kの感光体、帯電器、現像器、および一次転写器や、露光器20、中間転写ベルト30、第2転写器50、定着器60、および用紙搬送部80を制御して、画像データに応じた画像を用紙に形成する。例えば、制御部1Aは、画像データのうちYMCK各色に応じた画像信号を露光器20に送信する。画像データが1種類の画像について複数の用紙に画像形成するものである場合、画像信号は、露光器20に複数回送信されることとなる。
次に、制御部1Aは、画像枚数の加算処理を行う(ステップS12)。この画像枚数は、前回のセットアップ処理以降に、画像を形成した枚数を表わしている。このステップS12の処理によって、制御部1Aは、前回のセットアップ処理以降に用紙に形成した画像の枚数を計数している。
次に、制御部1Aは、画像密度変化量の算出処理を実行する(ステップS13)。より詳細には、制御部1Aは、上記ステップS11で露光器20に送信した各画像の画像密度を履歴として記憶し、記憶された各画像の密度から、直近5枚の画像の平均画像密度の、直近100枚の画像の平均画像密度に対する比を、画像密度の変化量(単に変化量と称する。)として算出する。
次に、制御部1Aは、算出した変化量が、直近の画像密度の上昇を表わすか否かを判定する(ステップS14)。より詳細には、制御部1Aは、変化量が1以上であるか否か判定し、変化量が1以上の場合には、直近に形成した画像の画像密度が上昇したと判定し(ステップS14でYes)、セットアップ間隔修正処理を実行する(ステップS15)。セットアップ間隔修正処理では、図10のグラフに示した、変化量とセットアップ処理の間隔との対応関係を参照し、上記ステップS13で算出された変化量に対応するセットアップ処理の間隔を取得する。この処理によって、変化量が直近の画像密度の上昇を示す場合には、セットアップ処理の間隔が短縮することとなる。また、図10のグラフに示すように、変化量、すなわち直近の画像密度の上昇の程度が高いほどセットアップ処理が高い頻度で実行されることとなる。
次に、制御部1Aは、計数した画像枚数がセットアップ間隔以上であるか否かを判定する(ステップS16)。計数した画像枚数がセットアップ間隔以上の場合には(ステップS16でYes)、ステップS18およびS19のセットアップ処理を実行する。なお、計数した画像枚数がセットアップ間隔未満でも(ステップS16でNo)、エンドセットアップ条件、すなわち、画像形成のジョブについての画像形成が終了し、かつ、画像枚数が例えば50枚を超えていた場合にも(ステップS17でYes)、ジョブの空き時間を有効利用してセットアップ処理(エンドセットアップ)を実行する。
セットアップ処理(ステップS18,S19)は、YMCK各色について独立に実行される。セットアップ処理では、まず、パッチ像作成・濃度検出処理が実行される(ステップS18)。制御部1Aは、画像形成部10Y,10M,10C,10Kのそれぞれを制御し、中間転写ベルト30上に図5に示すパッチ像PK1〜PY1を形成させる。そして、制御部1Aは、パッチ像PK1〜PY1の通過タイミングに合わせて、濃度センサ36による検出信号を読み出すことにより、パッチ像の濃度を検出する。
次に、制御部1Aは、現像コントラスト電位差Vdeve修正の処理を実行する(ステップS19)。この処理で、制御部1Aは、画像形成部10Y,10M,10C,10Kによって形成されたパッチ像PK1〜PM1について、濃度センサ36によって検出された濃度と、目標濃度とを比較し、濃度のずれを修正する現像コントラスト電位差Vdeveを算出する。なお、実際の算出方法は、濃度のずれと現像コントラスト電位差Vdeveとの対応付けが予め記録されたテーブルの読出しによるものや、経験値を近似するための式の算出によるものが採用可能である。制御部1Aは、算出された値を新たな現像コントラスト電位差Vdeveとして設定する。現像コントラスト電位差Vdeveの修正によって、トナー濃度が目標濃度となるように調整される。セットアップ処理の最後に、画像枚数が0に初期化される(ステップS21)。上記ステップS11からS21までの処理は、ジョブについての画像形成が全て終了しない限り(ステップS22でNo)、繰り返される。
ここで、上記ステップS13からステップS21までの処理を実行する制御部1Aが本発明にいう濃度制御部の一例に相当する。
図13に示すステップS13の画像密度変化量算出処理によって、画像密度の変化量が算出され、さらにステップS15のセットアップ間隔修正処理によって、図10に示す対応関係が参照され、セットアップ間隔が修正されることにより、変化量が画像密度の上昇を表わすとセットアップ処理が実行される頻度が高くなる。この結果、画像密度が上昇した場合に、現像コントラスト電位差がより頻繁に調整され、現像器内のトナーの状況変化によるトナー濃度の変化が抑えられるため、画質が向上する。また、セットアップ処理が実行される頻度は画像密度が上昇する場合に高くなり、画像密度が上昇しない状況では、画像データに基づく通常の画像形成がセットアップ処理によって中断する頻度が抑えられるため、画像形成の生産性が上昇する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の画像形成装置は、第1実施形態と同様のハードウェア構成を有しており、トナー濃度を制御する処理が第1実施形態と異なる。そこで、以下の第2実施形態の説明にあたっては、第1実施形態の構成を示す図をそのまま流用するとともに、第1実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて説明し、前述の実施形態との相違点について説明する。
図14は、第2実施形態の画像処理装置における処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態の画像形成装置は、第1実施形態のセットアップ間隔修正処理(図13のステップS15参上)を実行しない。第2実施形態におけるセットアップ間隔は固定である。セットアップ間隔は、例えば100枚である。第2実施形態の画像形成装置は、1つのセットアップ処理から次のセットアップまでの期間に、画像密度が上昇した場合、直近のセットアップ処置で設定された現像コントラスト電位差を、上昇の程度に応じた予測の補正量で補正して用いる。以降、より具体的に説明する。
第2実施形態の制御部1A(図1参照)は、画像密度変化量の算出処理(ステップS13)を実行した後、現像コントラスト電位差補正処理を実行する(ステップS35)。この現像コントラスト電位差補正処理は、セットアップ処理におけるステップS19の現像コントラスト電位差修正処理とは異なり、パッチ像の濃度検出(ステップS18)を受けて実行されるものではなく、過去の現像コントラスト電位差修正処理(ステップS19)で決定された現像コントラスト電位差を、画像密度の変化量に基づいて補正するものである。
より詳細には、ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理では、過去、より具体的には直近の現像コントラスト電位差修正処理(ステップS19)で決定された現像コントラスト電位差に2段階の補正をかけて、コントラスト電位とする。
図15は、第2実施形態の画像形成装置における、変化量と現像コントラスト電位差の補正値との関係を示すグラフである。また、図16は、第2実施形態の画像形成装置における、過去5枚の画像密度平均と現像コントラスト電位差の補正値との関係を示すグラフである。
図15のグラフは、変化量が予め定めた値(ここでは4)を超えると、変化量が増加するほど現像コントラスト電位差の補正値が1から減少する関係を示している。また、図16のグラフは、直近に画像形成した5枚の画像の画像密度平均が0%以上50%以下では、現像コントラスト電位差の補正値が1から漸減し、50%以上では0.6に固定される関係を示している。第2実施形態における制御部1Aには、図15および図16に示す対応関係が記憶されている。
ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理では、制御部1Aが図15のグラフに示す対応関係を参照し、ステップS13で算出した変化量に対応する現像コントラスト電位差の補正値を取得する。そして、第1段階の補正として、直近のセットアップ処理で決定された現像コントラスト電位差に、取得した補正値を掛ける。この結果、直近の画像密度が上昇するほど、補正後の現像コントラスト電位差が下がり、トナー濃度の上昇が抑えられる。また、ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理では、制御部1Aが図16のグラフに示す対応関係を参照し、直近の5枚の画像の平均画像密度に対応する現像コントラスト電位差の補正値を取得する。そして、第2段階の補正として、先の第1段階で算出された現像コントラスト電位差に、平均画像密度による補正値を掛ける。この結果、直近の画像の画像密度が高いほど(ただし50%まで)、補正した現像コントラスト電位差が下がり、トナー濃度の上昇が抑えられる。なお、ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理における現像コントラスト電位差の補正は、10枚の用紙への画像形成ごとに実行するものとする。
図17は、第2実施形態の画像形成装置における、現像コントラスト電位差の推移例を示すグラフである。
図17に示す推移例における画像密度の条件は、図6や図12を参照して説明した例と同じ条件であり、始めは、画像密度(AC)が1%の画像密度の画像の形成を100枚連続して行い、100枚連続して画像を形成したタイミングで1回目のセットアップ処理が実行され(現像コントラスト電位差は250Vに設定)、続いて、画像密度(AC)が20%の画像密度の画像の形成を150枚連続して実行するものとする。
第2実施形態の画像形成装置は、上述したように、10枚の画像形成ごとに、現像コントラスト電位差の補正を1回行う。したがって、1回目のセットアップ処理(エンドセットアップ)後、画像密度(AC)が1%から20%に上昇すると、ステップS13の画像密度変化量算出処理で算出される変化量は、画像密度の変更後10枚の時点で「7」となる。この変化量の値に応じ、ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理では、図15に示す対応関係から第1段階の補正値として「0.95」が得られる。また、直近5枚の画像形成における画像の平均密度は20%であり、図16に示す対応関係から第2段階の補正値として「0.82」が得られる。したがって、ステップS35の現像コントラスト電位差補正処理によって、現像コントラスト電位差が250V×0.95×0.82=195Vと算出される。11枚目の画像形成からは、195Vのコントラスト電位差が設定される。この後も、図17に示すように、10枚の画像形成ごとに、セットアップ処理で得られたコントラスト電位が補正され、補正された電位が設定される。そして、前回のセットアップから100枚経過の時点で、セットアップ処理B(図14のステップS18,S19)が実行され、パッチ像の濃度から正確なコントラスト電位差が取得される。
第2実施形態では、1つのセットアップ処理から次のセットアップ処理までは、画像密度が上昇した場合に、上昇の程度に応じた補正量で補正した現像コントラスト電位差を減少させることによって、トナー濃度の上昇が抑えられる。したがって、次のセットアップ処理まで補正を行わない場合に比べて、トナー濃度の変動が抑えられ、画質が向上する。第2実施形態では、セットアップ処理の頻度が増加しないので、画像データに基づく通常の画像形成がセットアップ処理によって中断する頻度が抑えられ、画像形成の生産性が向上する。
なお、上述した実施形態では、画像形成装置としてタンデム型のカラープリンタの例を示したが、本発明にいう画像形成装置はこれに限られず、例えば、中間転写ベルトを有しないモノクロ専用プリンタであってもよい。中間転写ベルトを用いないプリンタの場合、例えば、濃度センサは感光体表面のパッチ像の濃度を検知する構成が採用可能である。
また、上述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタの例を示したが、本発明にいう画像形成装置はプリンタに限られず、例えば、複写機やファクシミリであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう潜像形成部として、帯電器と露光器との組合せの例を示したが、本発明にいう潜像形成部はこれに限られず、例えば、電極アレイによって画像に応じた電位を像保持体に直接に付与するものであってもよい。この場合、濃度の制御は、電極アレイによって付与される電位として制御する構成が採用できる。
また、上述した実施形態では、本発明にいう現像コントラスト電位差の制御として、露光電位VLの制御の例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、現像コントラスト電位差が、例えば、現像バイアスVbによって制御されるものであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう第1の像密度と第2の像密度として、直近の5枚分のトナー像の第1の画像密度と、これらのトナー像の前に形成された95枚のトナー像に直近の5枚分のトナー像を含めた100枚の分のトナー像の第2の画像密度の例を説明したが、本発明にいう第1の像密度および第2の像密度はこれに限られるものでなく、例えば、第2の画像密度のトナー像には、第2の画像密度のトナー像を含まなくてもよく、また、トナー像の枚数は5枚と100枚以外の枚数、例えば1枚と300枚であってもよい。
また、上述した第1実施形態では、像密度の上昇の程度が高いほど高い頻度でセットアップを行う濃度制御部として、図10のグラフに示す関係を適用してセットアップの間隔を求める例を説明したが、像密度の上昇の程度とセットアップの頻度とはこれに限られるものではなく、例えば、変化量とセットアップの間隔との関係は、変化量が1を超えた時点から直線的なグラフを描いて漸減するものであってもよく、あるいは曲線的なグラフを描いて漸減するものであってもよい。
また、上述した第2実施形態では、変化量の判定を10枚の画像形成ごとに行う例を説明したが、本発明における濃度制御部はこれに限られず、例えば像密度の上昇を1枚以上の画像形成ごとに実行するものであってもよい。
また、本発明は、上述した第1実施形態の技術と第2実施形態の技術とを組み合わせたものであってもよい。例えば、変化量に応じてセットアップの間隔を調整し、次のセットアップ処理までは、変化量に応じた予測に基づき現像コントラスト電位差を制御するものであってもよい。