JP5381786B2 - 合成石英ガラス部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばArFエキシマレーザ等のように波長が200nm以下の領域にある光源を用いたIC製造用露光装置等で用いられる合成石英ガラス部材、特にはレンズ素材、フォトマスク用合成石英ガラス基板、液晶用分野におけるポリシリコンTFT用ウェーハ基板、耐熱性が要求される分野のウェーハ基板、その他一般の光学分野のミラー、プリズム等の材料用合成石英ガラス部材の製造方法に関する。
近年、半導体デバイスの集積度はますます高度化し、いわゆるフォトリソグラフィ技術による微細加工精度は一層の向上が要求されている。パターンの微細化は必然的に用いられる光源の短波長化、高エネルギー化を招き、これに伴い用いられる光学部材の短波長の光に対する透過率や耐光性が問題となっている。
従来、エキシマレーザ等の紫外線領域あるいは真空紫外線領域のような短波長の光源を用いた半導体IC製造用等の光露光機で使用されるフォトマスク、レンズ等の光学系部材としては、合成石英ガラス又は螢石(CaF2)が使用されている。これは、例えば、KrF(248nm)、ArF(193nm)エキシマレーザのような波長領域の光を透過する素材は、実用レベルでは合成石英ガラス及び螢石に代表されるようなフッ化物ガラスしかないためである。
このうち合成石英ガラスは、その製造方法によって得られるものに特徴があり、水酸基を多く含有する酸水素炎からの直接法と水酸基が少ない多孔質シリカ焼結体を溶融するスート法(例えばVAD法やOVD法)等が挙げられる。
前述のように、半導体デバイスの高集積化に伴って、使用される光源の波長がKrF(248nm)やArF(193nm)エキシマレーザ等に代表されるようにより短波長化が進み、光源のもつ光子エネルギーが高くなっている。この高い光子エネルギーを有する波長の光を合成石英ガラスに照射すると、ガラス中に構造欠陥等が生じて本質的なダメージを受けて透過率が低下するという問題が生じることがある。そこで、高い光子エネルギーを有する短波長の光を照射しても大幅な透過率の低下を起こさない素材の提案がなされている(特許文献1:特開平7−291635号公報)。
最近では、波長が200nm以下、極紫外領域のArFエキシマレーザ(193nm)リソグラフィ技術の開発が進み、特には液浸露光技術、偏光照明、二重露光方式、あるいは高解像化技術等の採用や検討がなされArF露光技術の延命化が図られるようになってきた。このため、露光装置の高寿命化も検討され、各パーツ毎に高寿命措置、所謂高耐久性を持たせるようになってきており、例えばArFエキシマレーザ光源の高寿命化も検討されている。このようなArF露光技術で用いられる光学部材としての合成石英ガラスにもレーザ耐光性の向上等の要求も厳しくなってきている。
しかし、この波長領域では、合成石英ガラスの透過率の本質的吸収端に近く、原則として純粋なSiO2であれば125nmまでの領域において透明であるはずだが(非特許文献1:材料テクノロジー 高機能性ガラス 東京大学出版局)、実際の合成石英ガラス中には、前述のようにその製造方法等に起因する水酸基、塩素あるいは金属不純物等が含有されており、これらに基づく吸収が発生して微妙に透過率に影響が与えられる。
また、前述の透過率以外にもArFエキシマレーザ照射を実用レベルのエネルギー量で合成石英ガラスに照射すると、レアファクション(密度低下)やコンパクション(高密度化)といった屈折率変動や複屈折率変動が生ずることも知られている。一般的にこれらは合成石英ガラス中の水酸基に起因するといわれており、水酸基の含有量の少ないほうが上記変動の発生が抑制できるとされる。このため、従来の水酸基を多く含有する直接法で作製された合成石英ガラスではレーザ照射時の変動が大きくなるため、水酸基量の少ないスート法による製法に切り替えられてきている。
更に、最近ではこの水酸基量がより低いほうが耐光性の向上に繋がるとして水酸基の含有量を従来の100〜300ppmレベルから数十ppmのレベルまで下げる方向に移行している。ただし、この水酸基を下げるためには、通常多孔質シリカ焼結体を電気炉内に据えて真空下又は雰囲気ガス下で透明ガラス化する際の時間を長くかける必要がある。このため、焼結体1本毎のバッチ方式による透明ガラス化処理であることから生産性の低下を招いてしまう。水酸基量を低減する方法として、スート法の場合、一般的な塩素処理等の雰囲気ガスによる脱水処理方法もあるが、これらは脱水処理後に塩素等が残留してしまい光吸収の原因になってしまうため好ましくない。
特開平7−291635号公報
材料テクノロジー 高機能性ガラス 東京大学出版局
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、200nm以下の波長、特にはArFエキシマレーザ(193nm)を効率よく透過させ、ダメージを受けて透過率の低下、屈折率変動や複屈折率変動が生じることのない、合成石英ガラス部材の生産性を向上させた製造方法の提供を主たる目的とする。
上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明の方法により、200nm以下の波長に対する透過性が高く、屈折率変動や複屈折率変動が生じることのない合成石英ガラス部材を効率よく生産することができることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は下記の合成石英ガラス部材の製造方法を提供する。
請求項1:
ガラス形成原料から酸水素火炎によりシリカ微粒子を生成し、これを回転している耐熱性基体上に堆積させて多孔質シリカ焼結体を形成し、これを熱処理炉内で真空下又は雰囲気ガス下で加熱により透明ガラス化して、合成石英ガラス部材を製造する方法において、熱処理炉内に回転する複数本の回転軸を設け各回転軸上に耐熱性の円筒管を据えた中に耐熱性基体及びこれに堆積された多孔質シリカ焼結体を仕込み、各々の回転軸を独立に又は同期に回転させながら、複数本の円筒管の全体を囲繞し、且つ、円筒管の高さよりも低いヒーターで加熱して、複数の多孔質シリカ焼結体を同時に透明ガラス化することを特徴とする合成石英ガラス部材の製造方法。
請求項2:
熱処理炉の炉体が円筒状形状を有し、熱処理炉内の複数本の各円筒管の中心軸は、炉体を中心とする円周上に位置し、隣合う円筒管の中心軸間同士が等間隔になるように各円筒管が配置されていることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
請求項3:
熱処理炉内の複数本の回転軸の回転数が1〜20rpmであることを特徴とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
請求項4:
熱処理炉内の耐熱性の円筒管が、黒鉛、アルミナ、又は石英からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
請求項5:
熱処理炉内の到達真空度が0.5Pa以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
本発明により、透過性が高い合成石英ガラス部材を効率よく製造することができる。
本発明で用いる熱処理炉の一例を示す一部省略斜視図である。
本発明の合成石英ガラス部材の製造方法では、まずガラス形成原料としてシラン化合物又はシロキサン化合物を酸水素火炎中に導入してシリカ微粒子を発生させ、これを耐熱性基体を回転させながら表面に堆積させて多孔質シリカ焼結体を形成した後、この多孔質シリカ焼結体を透明ガラス化することを特徴とする。
この場合、原料のシリカ原料化合物としては有機ケイ素化合物、好ましくは下記一般式(1)又は(2)で示されるシラン化合物、あるいは下記一般式(3)又は(4)で示されるシロキサン化合物が好適に用いられる。
kSiX4-k (1)
(式中、Rは水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子又はアルコキシ基、kは0〜4の整数である。)
(R1nSi(OR24-n (2)
(式中、R1は同一又は異種の加水分解性基を示し、R2は同一又は異種の脂肪族一価炭化水素基を示し、nは0〜3の整数である。)
Figure 0005381786
(式中、R3は水素原子又は脂肪族一価炭化水素基を示し、mは1以上の整数、特に1又は2である。また、pは3〜5の整数である。)
ここで、R、R2、R3の脂肪族一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のもの、特にメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等の炭素数2〜4のアルケニル基等が挙げられる。またR1の加水分解性基としては、塩素基等のハロゲン基、OCH3、OCH2CH3等のアルコキシ基等が挙げられる。
具体的に上記一般式(1)、(2)で示されるシラン化合物としては、SiCl4、CH3SiCl3、Si(OCH34、Si(OCH2CH34、CH3Si(OCH33等が挙げられ、一般式(3)、(4)で示されるシロキサン化合物としては、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
そして、酸水素火炎を形成する石英製バーナーに原料のシラン又はシロキサン化合物、水素、一酸化炭素、メタン、プロパン等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスの各々を供給する。
なお、シラン又はシロキサン化合物、水素等の可燃性ガス、酸素等の支燃性ガスを供給するバーナーは、通常と同様に、多重管、特に四重管又は八重管バーナーを用いることができる。
また、多孔質シリカ焼結体の嵩密度は水酸基濃度の観点から、0.2〜0.7g/cm3、特に0.4〜0.5g/cm3の範囲が好ましい。シリカ原料化合物、酸水素ガスバランス調整から多孔質シリカ焼結体の嵩密度等を調整することにより、多孔質シリカ焼結体のBET比表面積が変わり、焼結体を形成するシリカ微粒子の表面のシラノール基の量が決定され、透明ガラス化されるときの昇温温度、時間、昇温速度とのマッチングも調整することで、製造される合成石英ガラス部材中の水酸基の含有量が決定される。
得られた多孔質シリカ焼結体を透明ガラス化するには、本発明の熱処理炉の炉体内に回転する複数本の回転軸を設け、各回転軸上に黒鉛製等の耐熱性の円筒管を据えた中に上記耐熱性基体及びこれに堆積された多孔質シリカ焼結体を仕込み、各々の回転軸を独立に又は同期させて回転させながら、複数本の円筒管の全体を囲繞し、且つ、円筒管の高さより低いヒーターで上記円筒管の上部をヒーター上部より突出させ、円筒管の天辺より下をヒーターで覆った状態において加熱して行う。この時、複数本の円筒管の全体をヒーターで囲繞することで加熱の均一化を図り、円筒管の高さより低いヒーターにすることで炉内温度分布を下記のように形成することが可能になる。なお、炉体は円筒状形状を有することが好ましい。
この場合の炉内温度分布は、炉体下部が上部よりも高い温度分布になるように形成されており、その温度差が100〜20℃、好ましくは80〜40℃、更に好ましくは70〜50℃であることが好適である。これにより、多孔質シリカ焼結体の透明ガラス化方向が炉体下部から上部にかけて進む。この温度分布の温度差がない均一な温度分布の場合や炉体上部のほうが炉体下部より温度が高い分布の場合には、全体に透明ガラス化されずに未溶融部分が残ってしまう。
この時のヒーターの長さは、円筒管の長さの60〜80%の長さ、特に65〜75%の長さが好ましい。
個々の円筒管は、その円筒管の中心軸が炉体の中心軸を中心とした円周上に位置し、且つ隣合う円筒管の中心軸間同士が等間隔になるように各円筒管が配置されていることが好ましい。これは、上述したように多孔質シリカ焼結体にヒーターから均一に加熱されるようにするためである。なお、円筒管の配設個数は、炉体の大きさにもよるが、通常2〜4個、特に3〜4個であることが好ましい。
更に、個々の多孔質シリカ焼結体を回転することで多孔質シリカ焼結体周囲の発熱体からの加熱の均一化を図るものである。多孔質シリカ焼結体を回転しない場合は、均等に加熱されず、焼結体の焼結速度が温度分布によって異なるため、脈理等が生ずる不均一なガラス構造となり、屈曲されたガラス体になってしまう。ここで、個々の多孔質シリカ焼結体の回転数は1〜20rpm、好ましくは1〜10rpm、更に好ましくは1〜5rpmが好適である。これにより、均一にガラス化されるため、熱処理炉内に多孔質シリカ焼結体を複数本投入しても均一なガラス化品を得ることができる。
耐熱性の円筒管の材質は、黒鉛、アルミナ、石英が好ましく、通常は黒鉛ヒーター等が使用されるため、これに合せた黒鉛が特に好ましい。
熱処理炉内の真空度は、0.5Pa以下が好ましく、これより真空度が低下すると(真空度が0.5Paより大きくなると)多孔質シリカ焼結体中の水酸基の量を低減できない場合やガラス構造にODCとよばれる酸素欠陥(Si−Si)が生じてしまう場合がある。
なお、本発明においては熱処理炉の到達真空度を上げるために油回転ポンプ、メカニカルブースターポンプを備え、更には油拡散ポンプを備えることで可能である。これにより、熱処理炉内に多孔質シリカ焼結体を複数本投入することで焼結体等から発生する還元性ガスを効率良く熱処理炉から外部に排出することができる。
以下、本発明の合成石英ガラスの製造方法を図1に基づいて詳述する。
1は熱処理炉(電気炉)の炉体であり、この炉体1は円筒状形状を有し、その内壁には断熱材層2が形成されている。この炉体1内には、円筒状ヒーター3が配設され、このヒーター3内には複数個(図では3個)の円筒管4が配設されている。これら各円筒管4の下端面には、中央に挿通孔が穿設された底板5が設けられている。6は、上記円筒管4にそれぞれ対応して配設された回転軸で、各回転軸6の上端部は、対応する円筒管4の底板5の挿通孔を通って各円筒管4内に突出している。上記各回転軸6は図示していない回転駆動装置と連結され、この回転駆動装置によって独立に又は同期して回転し得るようになっている。そして、上記円筒管4内に突出する各回転軸6の上端部には、上記多孔質シリカ焼結体7がこれを堆積した耐熱性基体8と共に(耐熱性基体8に堆積された状態のまま)、その回転軸6の回転と一体に回転し得るように取り付けられる。
この場合、上記円筒状ヒーター3の高さは、上述したように、円筒管4の高さより低いものであり、円筒管4の下端部はヒーター3に覆われた状態にある一方、円筒管4の上端部はヒーター3より上方に突出している。なお、シリカ焼結体7全体は、上記円筒管4内に包囲された状態にある。
この時の円筒状ヒーター3の長さは、円筒管4の長さの60〜80%の長さ、特に65〜75%の長さが好ましい。
なお、断熱材層2、円筒状ヒーター3、円筒管4の材料は、例えば黒鉛等を用いればよい。また、多孔質シリカ焼結体の耐熱性基体(ターゲット)8は、例えば、SiC、黒鉛、石英ガラス等の高耐熱性、高粘性の材料がよく、特には高粘性の天然石英ガラス等を用いればよい。
次に、電気炉内を真空下又は雰囲気ガス下、特には透明ガラス化された合成石英ガラス中の水酸基の含有量を下げる場合は真空下、到達真空度が0.5Pa以下、好ましくは0.3Pa以下の真空下とするのがよい。
これは、熱処理炉の到達真空度を上げるために油回転ポンプ、メカニカルブースターポンプを備え、更には油拡散ポンプを備えることで可能である。熱処理炉内に多孔質シリカ焼結体を複数本投入することにより焼結体から発生する還元性ガスが多くなるため、これらのガスを効率良く熱処理炉から外部に排出するためである。
この時の到達真空度が0.5Paよりも低いと熱処理炉内に発生する還元性ガスの排出が悪くなり、多孔質シリカ焼結体がガラス化する際に酸素が引き抜かれODC等の酸素欠損を誘引してしまうおそれがある。
これら真空下で各回転軸を1〜20rpm、好ましくは1〜10rpm、更に好ましくは1〜5rpmの範囲で回転させながら、室温(25℃)から1400〜1500℃の範囲まで10〜300時間かけて昇温して透明ガラス化して合成石英ガラスインゴットを得ることができる。この時の昇温時間と炉内温度を随時調整することで、得られた合成石英ガラス中の水酸基を所望の含有量に調整することが可能である。
以上のような本発明の複数本の多孔質シリカ焼結体を一度に透明ガラス化し、所望の水酸基含有量を有する合成石英ガラス部材を製造する方法につき、以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原料のシラン化合物としてテトラメトキシシラン(Si(OCH34)1000g/hr、これを水素ガス5Nm3/hr、酸素ガス6Nm3/hrで石英製多重管バーナーに導入して形成した酸水素火炎中に供給し、シリカ微粒子を生成させた。これを20rpmで回転している石英製耐熱性基体上に吹き付けて堆積させ、担体を軸方向に一定速度で取り上げたところ、直径300mmで長さ1000mmの多孔質シリカ焼結体が得られた。このときの多孔質シリカ焼結体の嵩密度は0.45g/cm3であった。同様にしてこの多孔質シリカ焼結体を3本作製した。
次いで、この多孔質シリカ焼結体を図1の3本の回転軸を有する電気炉内の回転軸上の黒鉛製円筒管(内径400mmφ×高さ1300mmH)内に各々を据えた。
次いで、炉内圧を真空下、0.3Pa以下として室温から1250℃まで10℃/hrの昇温速度で昇温して10時間保持してから、1500℃まで3℃/minの昇温速度で昇温して透明ガラス化したところ、3本の直径150mmで長さ600mm、重さ23kgの透明石英ガラスインゴットが得られた。
1 熱処理(電気)炉体
2 断熱材層
3 円筒状ヒーター
4 円筒管
5 底板
6 回転軸
7 多孔質シリカ焼結体
8 耐熱性基体(ターゲット)

Claims (5)

  1. ガラス形成原料から酸水素火炎によりシリカ微粒子を生成し、これを回転している耐熱性基体上に堆積させて多孔質シリカ焼結体を形成し、これを熱処理炉内で真空下又は雰囲気ガス下で加熱により透明ガラス化して、合成石英ガラス部材を製造する方法において、熱処理炉内に回転する複数本の回転軸を設け各回転軸上に耐熱性の円筒管を据えた中に耐熱性基体及びこれに堆積された多孔質シリカ焼結体を仕込み、各々の回転軸を独立に又は同期に回転させながら、複数本の円筒管の全体を囲繞し、且つ、円筒管の高さよりも低いヒーターで加熱して、複数の多孔質シリカ焼結体を同時に透明ガラス化することを特徴とする合成石英ガラス部材の製造方法。
  2. 熱処理炉の炉体が円筒状形状を有し、熱処理炉内の複数本の各円筒管の中心軸は、炉体を中心とする円周上に位置し、隣合う円筒管の中心軸間同士が等間隔になるように各円筒管が配置されていることを特徴とする請求項1記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
  3. 熱処理炉内の複数本の回転軸の回転数が1〜20rpmであることを特徴とする請求項1又は2記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
  4. 熱処理炉内の耐熱性の円筒管が、黒鉛、アルミナ、又は石英からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
  5. 熱処理炉内の到達真空度が0.5Pa以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の合成石英ガラス部材の製造方法。
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