JP5381587B2 - 工作機械のタレット装置 - Google Patents

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Description

この発明は、タレット旋盤等の工作機械のタレット装置に関する。
タレット旋盤等の工作機械に設けられるタレット装置として、タレット支持台に対しタレットが回転可能に設置され、これらタレット支持台およびタレットにそれぞれ設けた同心の環状歯列に、軸方向に移動可能な進退部材に設けた環状歯列を噛み合わせることで、タレット支持台に対しタレットが回転不能であるクランプ状態にし、かつ上記噛み合いを解除することで、タレット支持台に対しタレットが回転可能なアンクランプ状態とするようにしたものがある(例えば特許文献1)。
この種のタレット装置は、加工時等のタレットのクランプ状態では、剛性保持のために、タレットの背面がタレット支持台の正面側に設けた接触支持面に接触して、タレット支持台がタレットの軸方向圧を受けて支持するようにしている。アンクランプ状態にすると、クランプ状態よりも進退部材がタレット支持台から離れる側へ移動し、タレットの背面とタレット支持台の接触支持面との接触が弱まるため、タレット支持台に対しタレットが自在に回転できるようになる。しかし、タレットの背面とタレット支持台の接触支持面とが完全に分離した状態ではないため、タレットを回転させるときに両面が擦れあって摩耗するという問題があった。
上記問題の対策として、タレット支持台に設けられた固定のタレット支持軸に、予圧可能な軸受を介してタレットを回転自在に支持し、前記軸受における内外の軌道輪のうち固定側軌道輪、例えば内輪に、クランプ状態で進退部材が移動する方向の予圧を与えておくことで、アンクランプ状態になったときに前記予圧により転動体および外輪を介してタレットをタレット支持台から離れる側に押して、タレットの背面とタレット支持台の接触支持面とを離間させることが行われている。
前記軸受の予圧の大きさは、僅かな固定側軌道輪の軸方向位置の違いによって大きく異なる。そのため、最適な予圧を得るためには、機械ごとに固定側軌道輪の軸方向位置を調整する必要がある。従来、この調整は、機械の組立時にシムを用いて行っていた。
特開2000−93201号公報
しかし、シムを用いる調整は、シムを削りながら厚みを調整して行うものであるため、手間がかかり、組立の能率が悪かった。
この発明の目的は、組立時の簡単な調整で、タレットの回転時におけるタレットとタレット支持台との擦れ合いによる摩耗を減らせる工作機械のタレット装置を提供することである。
この発明の他の目的は、予圧の調整をより一層簡単にすることである。
この発明のさらに他の目的は、予圧調整用の予圧付与リングを緩み難くして、予圧を一定に維持できるようにすることである。
この発明の工作機械のタレット装置は、タレット支持台に設けられた固定のタレット支持軸に、予圧可能な軸受を介してタレットを回転自在に支持し、このタレットに軸方向を向きかつ回転中心回りに歯が並ぶ第1の環状歯列を設け、この第1の環状歯列と同心で同方向を向く第2の環状歯列を前記タレット支持台に設け、これら第1および第2の両方の環状歯列に噛み合い可能な第3の環状歯列を、前記タレット支持軸に対し軸方向に進退自在な進退部材に設け、この進退部材を進退させるクランプ駆動源を設け、このクランプ駆動源により前記進退部材をクランプ方向に移動させて前記第3の環状歯列を前記第1および第2の環状歯列に噛み合わせた状態で前記タレットに接触してタレットの軸方向圧を受ける接触支持面を前記タレット支持台に設け、前記タレット支持軸の周面にねじ部を形成し、このねじ部に螺合して前記軸受に予圧を与える予圧付与リングを設けた。
この構成によれば、クランプ駆動源により進退部材をクランプ方向に移動させて、進退部材の第3の環状歯列をタレットの第1の環状歯列およびタレット支持台の第2の環状歯列に噛み合わせることで、タレットがタレット支持台に回転不能に固定されたクランプ状態になる。進退部材をクランプ方向の反対方向に移動させて、第3の環状歯列と第1の環状歯列および第2の環状歯列との噛み合わせを解除することで、タレットがタレット支持台に対し回転可能なアンクランプ状態になる。上記クランプ状態では、タレットがタレット支持台の接触支持面に接触して、タレットの軸方向圧をタレット支持台が受けて支持する。
予圧付与リングにより、軸受における内外の軌道輪のうち固定側軌道輪に、クランプ状態で進退部材が移動する方向の予圧を与えておくことで、アンクランプ状態になったときに前記予圧により転動体および回転側軌道輪を介してタレットをタレット支持台から離れる側に押して、タレットをタレット支持台の接触支持面から離間させることができる。それにより、アンクランプ状態でタレットを回転させる際に、タレットがタレット支持台の接触支持面に接触して摩耗することを防げる。予圧付与リングは、タレット支持軸の周面に形成されたねじ部に螺合して軸受に予圧を与えるものであるから、予圧付与リングをタレット支持軸回りに回転させるだけで簡単に予圧を調整することができる。
なお、タレット支持台の正面側を向く接触支持面にタレットの背面を接触させて、タレット支持台でタレットの軸方向圧を受ける構成としてもよい。また、タレット支持軸のねじ部を、タレット支持軸の外周に形成した雄ねじ部とし、この雄ねじ部に予圧付与リングを螺合させた構成としてもよい。これらの構成とすれば、タレット装置の各部材を比較的単純で簡素な形状とすることができ、かつ各部材を機能的に配置することができる。
上記構成の場合、この発明は次のように言い換えることができる。すなわち、この発明の工作機械のタレット装置は、タレット支持台に設けられた固定のタレット支持軸に、予圧可能な軸受を介してタレットを回転自在に支持し、このタレットの背面部にタレット正面側を向きかつ回転中心回りに歯が並ぶ第1の環状歯列を設け、この第1の環状歯列と同心で同方向を向く第2の環状歯列を前記タレット支持台に設け、これら第1および第2の両方の環状歯列に噛み合い可能な第3の環状歯列を、前記タレット支持軸に対し軸方向に進退自在な進退部材に設け、この進退部材を進退させるクランプ駆動源を設け、このクランプ駆動源により前記進退部材をタレット背面側へ前進させて前記第3の環状歯列を前記第1および第2の環状歯列に噛み合わせた状態で前記タレットの背面に接触してタレットの軸方向圧を受ける接触支持面を前記タレット支持台に設け、前記タレット支持軸の外周に雄ねじ部を形成し、この雄ねじ部に螺合して前記軸受に予圧を与える予圧付与リングを設けたものである。
この発明において、前記予圧付与リングは、前記軸受の内輪に接してこの内輪を前記接触支持面から離れる方向(すなわち、前記クランプ方向とは逆の方向)に押付けることにより前記軸受に予圧を与えるものとしてよい。
タレットは、タレット支持軸に軸受を介して支持される。また、予圧付与リングは、タレット支持軸の周面に形成されたねじ部に螺合する。このため、予圧付与リングで軸受の内輪を接触支持面から離れる方向に押付けて軸受に予圧を与える構成とすれば、予圧付与リングの軸方向の作用力を円滑に軸受の内輪に伝達することができ、かつ簡略な構成とすることができる。
この発明において、前記予圧付与リングの前記タレット支持軸に対向する周面に円周溝を設けて前記予圧付与リングを前記円周溝の底壁で繋がる軸受側部と反軸受側部とに分割し、前記予圧付与リングの円周方向の複数箇所において、前記反軸受側部にボルト挿通孔を設けると共に、このボルト挿通孔と整合する雌ねじ孔を前記軸受側部に設け、前記各ボルト挿通孔に挿通されて前記雌ねじ孔にねじ込まれる複数の緩み止めボルトを設けてもよい。
予圧付与リングのタレット支持軸に対向する周面に円周溝を設けて、予圧付与リングを円周溝の底壁で繋がる軸受側部と反軸受側部とに分割したことにより、予圧付与リングが円周溝のある箇所で撓みやすくなっている。そのため、反軸受側部のボルト挿通孔に緩み止めボルトを挿通し、その緩み止めボルトの頭部が反軸受側部の端面に当接した状態で、緩み止めボルトを軸受側部の雌ねじ孔にねじ込むことで、予圧付与リングが円周溝のある箇所で撓み、軸受側部と反軸受側部との軸方向距離が短くなる。換言すれば、予圧付与リングの内周に設けられた雌ねじ部の軸受側部分と反軸受側部分との距離が変わる。その結果、部分的に予圧付与リングの雌ねじ部のねじ山がタレット支持軸の雄ねじ部のねじ山に強く押し当てられるため、雄ねじ部に対し予圧付与リングが緩みにくくなり、予圧を一定に維持できる。
この発明の工作機械のタレット装置は、タレット支持台に設けられた固定のタレット支持軸に、予圧可能な軸受を介してタレットを回転自在に支持し、このタレットに軸方向を向きかつ回転中心回りに歯が並ぶ第1の環状歯列を設け、この第1の環状歯列と同心で同方向を向く第2の環状歯列を前記タレット支持台に設け、これら第1および第2の両方の環状歯列に噛み合い可能な第3の環状歯列を、前記タレット支持軸に対し軸方向に進退自在な進退部材に設け、この進退部材を進退させるクランプ駆動源を設け、このクランプ駆動源により前記進退部材をクランプ方向に移動させて前記第3の環状歯列を前記第1および第2の環状歯列に噛み合わせた状態で前記タレットに接触してタレットの軸方向圧を受ける接触支持面を前記タレット支持台に設け、前記タレット支持軸の周面にねじ部を形成し、このねじ部に螺合して前記軸受に予圧を与える予圧付与リングを設けたため、組立時の簡単な調整で、タレットの回転時におけるタレットとタレット支持台との擦れ合いによる摩耗を減らせる。
前記予圧付与リングは、前記軸受の内輪に接してこの内輪を前記接触支持面から離れる方向に押付けることにより前記軸受に予圧を与えるものである場合は、予圧の調整をより一層簡単にすることができる。
前記予圧付与リングの前記タレット支持軸に対向する周面に円周溝を設けて前記予圧付与リングを前記円周溝の底壁で繋がる軸受側部と反軸受側部とに分割し、前記予圧付与リングの円周方向の複数箇所において、前記反軸受側部にボルト挿通孔を設けると共に、このボルト挿通孔と整合する雌ねじ孔を前記軸受側部に設け、前記各ボルト挿通孔に挿通されて前記雌ねじ孔にねじ込まれる複数の緩み止めボルトを設けた場合は、予圧付与リングが緩み難くなり、予圧を一定に維持できる。
この発明の一実施形態にかかる工作機械のタレット装置の断面図である。 (A)は同タレット装置の部分拡大図、(B)は同部分の異なる状態を示す図である。 図1のIII部拡大図である。 予圧付与リングの断面図である。 (A)は同タレット装置がクランプ状態にあるときの軸受の状態を示す図、(B)はアンクランプ状態にあるときの軸受の状態を示す図示す図である。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。図1はタレット装置の断面図である。この図では、簡略化のために、実際には複数の部品から構成されていても、一体の部品とみなされるものは一つの部品として図示してある。このタレット装置は、例えばタレット旋盤の刃物台として使用されるものである。タレット装置は、外周面に複数の工具(図示せず)が装着されるタレット1を備え、このタレット1がタレット支持台2に回転自在に支持されている。詳しくは、タレット支持台2に、タレット正面側へ突出する中空のタレット支持軸3が固定して設けられ、このタレット支持軸3の外周に一対の軸受4,5を介してタレット1が回転自在に支持される。
タレット1は、クランプ機構10により、タレット支持台2に対し回転が拘束されたクランプ状態と、タレット支持台2に対し回転可能なアンクランプ状態とに切り換えられる。なお、図1はタレットのクランプ状態を示す。
クランプ機構10は、図2に拡大して示すように、タレット1に設けられた第1の環状歯列11と、タレット支持台2に設けられた第2の環状歯列12と、タレット1およびタレット支持台2に対し軸方向に進退自在な環状の進退部材6に設けられた第3の環状歯列13とを備える。第1の環状歯列11は、タレット1の背面部に固定した第1の歯列形成部材7に形成されており、タレット正面側を向きかつ回転中心O(図1)回りに歯が並んでいる。第2の環状歯列12は、タレット支持台2の正面部に固定した第2の歯列形成部材8に形成されており、第1の環状歯列11と同心で同方向を向く歯が並んでいる。第3の環状歯列13は、前記進退部材6の背面に形成されており、第1および第2の両方の環状歯列11,12に噛み合い可能である。各環状歯列11,12,13の歯の円周方向の断面形状は、例えば台形状である。
前記進退部材6は、クランプ駆動源15により進退させる。この図例の場合、クランプ駆動源15は、進退部材6をピストンとする油圧等の流体圧シリンダとされている。進退部材6の内周面は段付き円筒状であって、この進退部材6の内周面とタレット支持軸3の外周面との間に、クランプ側シリンダ室16とアンクランプ側シリンダ室17とが形成されている。これらシリンダ室16,17は、それぞれ流体路18,19に連通している。シリンダ室16,17の箇所以外では、進退部材6の内周面とタレット支持軸3の外周面とが軸方向に摺動自在に接し、その接触箇所にシール部材20,21,22を介在させてある。
流体路18よりクランプ側シリンダ室16へ流体を流入させると、進退部材6がタレット背面側へ前進し、第3の環状歯列13が第1の環状歯列11および第2の環状歯列12と噛み合う。それにより、第1の環状歯列11が形成された第1の歯列形成部材7と、第2の環状歯列12が形成された第2の歯列形成部材8とが、第3の環状歯列13が形成された進退部材6を介して互いに結合され、タレット支持台2に対するタレット1の回転が拘束される。つまり、図2(A)のクランプ状態となる。
クランプ状態から、流体路19よりアンクランプ側シリンダ室17へ流体を流入させると、進退部材6がタレット正面側へ後退し、第3の環状歯列13と第1の環状歯列11および第2の環状歯列12との噛み合いが外れる。それにより、第1の歯列形成部材7と第2の歯列形成部材8との結合が解除され、タレット支持台2に対してタレット1が回転可能となる。つまり、図2(B)のアンクランプ状態となる。
図1において、タレット支持台2には、タレット1がアンクランプの状態で、タレット1を回転中心O回り回転させることで、目的の工具を所定の割出し位置に割り出すタレット割出機構25が設けられている。タレット割出機構25は、タレット支持台2における回転中心Oから偏心した位置に回転自在に設けられた軸方向のタレット駆動軸26と、このタレット駆動軸26を回転させるタレット回転モータ(図示せず)とからなり、タレット駆動軸26のタレット正面側の端部に取付けられたピニオンギア27が、タレット1に設けられた外歯ギア28に噛み合っている。駆動モータでタレット駆動軸26を回転させると、その回転がギア27,28を介してタレット1に伝達され、タレット1が回転する。なお、外歯ギア28は、前記第1の歯列形成部材7と共に、図示しない固定具によりタレット1に固定されている。
タレット1に設置された工具のうち回転工具(図示せず)は、工具回転機構30により回転させられる。この工具回転機構30は、前記タレット支持軸3内を貫通して設けられ、一対の軸受31により回転自在に支持された工具駆動軸32、この工具駆動軸32と直交して設けられ回転工具を支持するドライブ軸33、これら工具駆動軸32とドライブ軸33とを伝動連結する伝達機構34、および前記工具駆動軸31を回転させる工具回転モータ(図示せず)等で構成される。伝達機構34は、例えば一対の傘歯車34a,34bからなる。
タレット支持台2のタレット正面側の面には、クランプ状態でタレット1の背面35に接触してタレット1の軸方向圧を受ける接触支持面36が設けられている。この図例では、接触支持面36が、タレット1の一部である第1の歯列形成部材7の背面が接触する面とされているが、外歯ギア28の背面が接触する面であってもよく、あるいはタレット1における上記以外の箇所の背面が接触する面であってもよい。
タレット1を支持する前記軸受4,5のうち少なくともタレット1の正面側つば状部1aを支持する軸受4は、予圧可能な転がり軸受とされている。この図例では深溝玉軸受であるが、アンギュラ玉軸受であってもよい。この予圧可能な軸受4には、予圧付与機構37により予圧が与えられる。予圧付与機構37を、図3に拡大して示す。
図3に示すように、軸受4の外輪4aは、タレット1の正面側つば状部1aの内周に形成された段面1aaと外輪位置決め部材38とで軸方向両側から挟み込んで位置決めされている。外輪位置決め部材38は、ボルト39により正面側つば状部1aに固定されている。
一方、軸受4の内輪4bは、タレット支持軸3の外周に形成された雄ねじ部40に螺合する環状の予圧付与リング41(図4)によって、軸方向位置が拘束される。予圧付与リング41は、内周に形成された雌ねじ部42により前記雄ねじ部40に螺合する。予圧付与リング41は、軸方向に並ぶ2つの分割体41a,41bを一体化したもので、片方の分割体41aの外周に内輪4bが嵌合している。片方の分割体41aは外周に突出するつば部41aaを有し、かつ他方の分割体41bは外径端から前記つば部41aa側へ突出する環状突部41baを有し、これらつば部41aaと環状突部41baとで軸受4の内輪4aを軸方向両側から挟み込んでいる。
雄ねじ部40に対する予圧付与リング41の螺合位置を調整して、外輪4aに対する内輪4bの軸方向位置をずらすことにより、軸受4に予圧を与えることができる。また、ずらし量を変えることで、予圧の大きさを変更することができる。この実施形態の場合、予圧付与リング41の分割体41bの端面で内輪4bをタレット正面側へ押付けることにより、軸受4に予圧を与える。
なお、内輪4bをタレット支持軸3の外周に直接嵌合させて、予圧付与リング41により軸受4の内輪4bを押付けるようにしてもよい。
また、図4に示すように、この実施形態の予圧付与リング41は、内周に円周溝43が設けられ、この円周溝43の底壁で繋がる軸受側部44と反軸受側部45とに分割されている。したがって、雌ねじ部42も、軸受側部分42aと反軸受側部分42bとに分割されている。そして、円周方向の複数箇所に、反軸受側部45に軸方向に貫通するボルト挿通孔46を設けると共に、このボルト挿通孔46と整合する雌ねじ孔47を軸受側部43に設けてある。
予圧付与リング41の内周に円周溝43を設けたことにより、予圧付与リング41が円周溝43のある箇所で撓みやすくなっている。そのため、図3のように、ボルト挿通孔46に緩み止めボルト48を挿通し、その緩み止めボルト48の頭部が反軸受側部45の端面に当接した状態で、緩み止めボルト48を雌ねじ孔47にねじ込むことで、予圧付与リング41が円周溝43のある箇所で撓み、軸受側部44と反軸受側部45との軸方向距離が短くなる。つまり、雌ねじ部42の軸受側部分42aと反軸受側部分42bとの距離が変わり、二重ナットとして機能する。その結果、部分的に予圧付与リング41の雌ねじ部42のねじ山がタレット支持軸3の雄ねじ部40のねじ山に強く押し当てられるため、雄ねじ部40に対し予圧付与リング41が緩みにくくなり、予圧を一定に維持できる。
なお、上記構成のように、予圧付与リング41の雌ねじ部42を互いの軸方向距離を変更可能な軸受側部分42aと反軸受側部分42bとに分割せずに、予圧付与リング41とは別体のロックナット(図示せず)を予圧付与リング41に重ねて設け、このロックナットをタレット支持軸3の雄ねじ部40に螺合させることによっても、同様の緩み止め効果が得られる。
タレット1の正面側つば状部1aには、軸受4、外輪位置決め部材38、および予圧付与リング41の前面を覆う前面カバー50がボルト51により取付けられる。また、タレット支持軸3の前面には、支持軸カバー52が取付けられる。
このタレット装置は、タレット1のクランプ状態で、予圧付与機構37により、軸受4の内輪4bに、図5(A)で矢印に示す方向の予圧を与えておく。この予圧の方向は、クランプ状態で進退部材6が移動する方向、すなわちクランプ状態からアンクランプ状態に切り換える際に進退部材6が移動する方向である。予圧付与機構37による予圧の調整は、予圧付与リング41をタレット支持軸3回りに回転させるだけで簡単に行える。また、緩み止めボルト48を雌ねじ孔47にねじ込むことで、予圧を一定に維持できる。
このように軸受4に予圧を与えることで、アンクランプ状態になったときに、前記予圧により軸受4の転動体4cおよび外輪4aを介して、タレット1をタレット支持台2から離れる側に押して、タレット1の背面35とタレット支持台2の接触支持面36とが離間させられる。それにより、アンクランプ状態でタレット1を回転させる際に、タレット1の背面35とタレット支持台2の接触支持面36が接触して摩耗することを防げる。
アンクランプ状態では、図5(B)に示すように、軸受4は、外輪4aと内輪4bの軸方向位置が揃い軌道面の中央部に転動体4cが位置する中立状態で安定する。そのため、タレット支持台2およびタレット支持軸3に対しタレット1が回転自在となる。アンクランプ状態におけるタレット1の背面35とタレット支持台2の接触支持面36との離間距離は非常に小さく、容易に視認できるほどタレット1が正面側へ飛び出るわけではない。そのため、タレット1が不安定になることはない。
まとめると、このタレット装置は、予圧付与機構37を設けたことにより、タレット1の回転時におけるタレット1の背面35とタレット支持台2の接触支持面36との摩耗を少なくすることができ、かつ予圧付与機構37による軸受4の予圧調整が容易であるため、組立作業を能率良く行える。また、タレット1の前面カバー50を外せば、予圧付与リング41および緩み止めボルト48が外部に露出した状態となるため、機械組立後でも、軸受4の予圧調整を容易に行なえる。
この実施形態は、軸受4の内輪4aに予圧を与える構成であるため、タレット支持軸3の外周に形成された雄ねじ部40に螺合する予圧付与リング41の軸方向の作用力を内輪4aに円滑に伝達することができ、かつ簡略な構成とすることができる。また、軸受4の外輪4bに予圧を与える構成としてもよい。
また、この実施形態は、タレット1の背面35がタレット支持台2の前面側を向く接触支持面36に接触して、タレット支持台2がタレット1の接触支持圧を受けるようになっているが、これとは逆に、タレット1の前面がタレット支持台2の背面側を向く接触支持面に接触して、タレット支持台2がタレット1の接触支持圧を受けるようにしてもよい。
さらに、この実施形態は、タレット支持棒3の外周に雄ねじ部40が形成され、この雄ねじ部40に予圧付与リング41を螺合させてあるが、タレット支持棒3の内周に雌ねじ部を形成し、この雌ねじ部に予圧付与リング41を螺合させてもよい。
1…タレット
2…タレット支持台
3…タレット支持軸
4…軸受
6…進退部材
7…第1の歯列形成部材
8…第2の歯列形成部材
10…クランプ機構
11…第1の環状歯列
12…第2の環状歯列
13…第3の環状歯列
15…クランプ駆動源
35…タレットの背面
36…接触支持面
37…予圧付与機構
40…雄ねじ部
41…予圧付与リング
43…円周溝
44…軸受側部
45…反軸受側部
46…ボルト挿通孔
47…雌ねじ孔
48…緩み止めボルト

Claims (3)

  1. タレット支持台に設けられた固定のタレット支持軸に、予圧可能な軸受を介してタレットを回転自在に支持し、このタレットに軸方向を向きかつ回転中心回りに歯が並ぶ第1の環状歯列を設け、この第1の環状歯列と同心で同方向を向く第2の環状歯列を前記タレット支持台に設け、これら第1および第2の両方の環状歯列に噛み合い可能な第3の環状歯列を、前記タレット支持軸に対し軸方向に進退自在な進退部材に設け、この進退部材を進退させるクランプ駆動源を設け、このクランプ駆動源により前記進退部材をクランプ方向に移動させて前記第3の環状歯列を前記第1および第2の環状歯列に噛み合わせた状態で前記タレットに接触してタレットの軸方向圧を受ける接触支持面を前記タレット支持台に設け、前記タレット支持軸の周面にねじ部を形成し、このねじ部に螺合して前記軸受に予圧を与える予圧付与リングを設けた工作機械のタレット装置。
  2. 前記予圧付与リングは、前記軸受の内輪に接してこの内輪を前記接触支持面から離れる方向に押付けることにより前記軸受に予圧を与えるものである請求項1に記載の工作機械のタレット装置。
  3. 前記予圧付与リングの前記タレット支持軸に対向する周面に円周溝を設けて前記予圧付与リングを前記円周溝の底壁で繋がる軸受側部と反軸受側部とに分割し、前記予圧付与リングの円周方向の複数箇所において、前記反軸受側部にボルト挿通孔を設けると共に、このボルト挿通孔と整合する雌ねじ孔を前記軸受側部に設け、前記各ボルト挿通孔に挿通されて前記雌ねじ孔にねじ込まれる複数の緩み止めボルトを設けた請求項1または請求項2の工作機械のタレット装置。
JP2009230142A 2009-10-02 2009-10-02 工作機械のタレット装置 Active JP5381587B2 (ja)

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