JP5380411B2 - 無線通信システム、及び基地局管理装置 - Google Patents

無線通信システム、及び基地局管理装置 Download PDF

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本発明は、無線通信システム、及び基地局管理装置に関する。
無線通信を用いて端末装置と接続する基地局装置間のトラヒック負荷を分散し、システム全体のシステム容量の増大をする検討が行われている。
基地局装置のトラヒック負荷を分散する手法として、基地局装置において設定する端末装置のハンドオーバに関わるパラメータを調整し、端末装置が接続する基地局装置を変更させることで負荷分散を実現する方法が検討されている(非特許文献1、2)。
上記の手法では、一般的に、各基地局装置におけるトラヒック負荷を求め、トラヒック負荷の高い基地局装置に接続している接続端末を、トラヒック負荷の低い基地局装置へハンドオーバするように、各基地局装置のハンドオーバパラメータを設定している。
3GPP TS36.300 v9.3.0、2010年03月 Andreas Lobinger, Szymon Stefanski, Thomas Jansen, Irina Balan, "Load Balancing in Downlink LTE Self-Optimizing Networks", VTC 2010-Spring
しかしながら、上記の一般的な手法では、求めたトラヒック負荷により、トラヒック負荷の高い基地局装置から低い基地局装置へ負荷分散を行うため、あるタイミングでは基地局装置1から基地局装置2への負荷分散を実現し、その結果、次のタイミングでは基地局装置2から基地局装置1への負荷分散といった状態が発生し、最適なトラヒック負荷の分散が行われない場合がある。
同様に、トラヒック負荷が、あるタイミングで基地局装置1から基地局装置2に、次のタイミングで基地局装置2から基地局装置3、更に次のタイミングで基地局装置3から基地局装置1に移されて、トラヒック負荷が移動するだけで、最適なトラヒック負荷の分散が行われない場合がある。
すなわち、上記の手法では、基地局装置間における通信負荷を局所的に分散しているために、無線通信システム全体でみた場合、通信負荷が最適に分散されていない場合がある。特に、高いトラヒック負荷の基地局装置が複数密集したエリアにおいて、上記のように最適な負荷分散が行われないことが多くなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、基地局装置における端末装置との通信負荷に応じて、最適な通信負荷の分散を行う無線通信システム、及び基地局管理装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムであって、前記基地局管理装置は、隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、現在までの第1期間内における通信負荷の統計値である局所統計情報と、現在までの前記第1期間よりも長い第2期間内における通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部とを備えることを特徴とする無線通信システムである。
また、本発明は、端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムであって、前記基地局管理装置は、隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、前記基地局装置ごとに、該基地局装置及び該基地局装置に対して予め定められた第1範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である局所統計情報と、該基地局装置及び該基地局装置に対して前記第1範囲より広い第2範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部とを備えることを特徴とする無線通信システムである。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記基地局管理装置は、更に、前記基地局装置ごとに、該基地局装置から受信する前記通信負荷を示す情報から該基地局装置における通信負荷が一時的に増加したと判断されると、該基地局装置において局所負荷分散方向情報を負荷分散方向情報にするとともに、該基地局装置に隣接する基地局装置において局所負荷分散方向情報を負荷分散方向情報にする負荷分散方向補正部を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記通信負荷を示す情報は、前記基地局装置と前記端末装置との間の無線通信に用いる無線リソース全体に対してデータチャネルに使用した無線リソースの割合を示す使用リソース率と、前記基地局装置と前記端末装置との間の無線通信におけるトラヒックデータ量とを有し、前記大域統計情報及び前記局所統計情報は、前記使用リソース率の平均値と、前記トラヒックデータ量の平均値とを有し、前記大域負荷分散方向決定部は、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている前記基地局装置の組み合わせごとに、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率が予め定められた使用リソース率閾値以上であるか否かを判定し、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上である場合、前記大域統計情報のトラヒックデータ量が多い該基地局装置から前記大域統計情報のトラヒックデータ量の少ない該基地局装置に通信負荷を分散させることを大域負荷分散方向情報にし、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上でない場合、前記大域統計情報の使用リソース率が高い該基地局装置から前記大域統計情報の使用リソース率が低い該基地局装置に通信負荷を分散させることを大域負荷分散方向情報にし、前記局所負荷分散方向決定部は、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている前記基地局装置の組み合わせごとに、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率が前記使用リソース率閾値以上であるか否かを判定し、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上である場合、前記局所統計情報のトラヒックデータ量が多い該基地局装置から前記局所統計情報のトラヒックデータ量の少ない該基地局装置に通信負荷を分散させることを局所負荷分散方向情報にし、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上でない場合、前記局所統計情報の使用リソース率が高い該基地局装置から前記局所統計情報の使用リソース率が低い該基地局装置に通信負荷を分散させることを局所負荷分散方向情報にすることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記基地局管理装置は、更に、前記基地局装置ごとに、該基地局装置の前記局所統計情報に含まれる使用リソース率が予め定めた負荷分散判定閾値以上であるか否かを判定し、前記局所統計情報の使用リソース率が予め定めた負荷分散判定閾値以上である該基地局装置を通信負荷を分散させる対象にする対象基地局決定部を備え、前記大域負荷分散方向決定部は、前記対象基地局決定部が通信負荷を分散させる対象にした基地局装置に対して、大域負荷分散方向情報を決定し、前記局所負荷分散方向決定部は、前記対象基地局決定部が通信負荷を分散させる対象にした基地局装置に対して、局所負荷分散方向情報と前記負荷分散方向情報とを決定することを特徴とする。
また、本発明は、端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムにおける基地局管理装置であって、隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、現在までの第1期間内における通信負荷の統計値である局所統計情報と、現在までの前記第1期間よりも長い第2期間内における通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部とを備えることを特徴とする基地局管理装置である。
また、本発明は、端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムにおける基地局管理装置であって、隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、前記基地局装置ごとに、該基地局装置及び該基地局装置に対して予め定められた第1範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である局所統計情報と、該基地局装置及び該基地局装置に対して前記第1範囲より広い第2範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部とを備えることを特徴とする基地局管理装置である。
この発明によれば、隣接する基地局装置間の局所的なトラヒック負荷と、無線通信システム全体の大域的なトラヒック負荷とに基づいて、高い通信負荷の基地局装置が密集するエリアから低い通信負荷の基地局装置が密集するエリアへ通信の負荷を分散させることができ、無線通信システムの全体において、最適な通信負荷の分散を行うことができる。
本実施形態における無線通信システム1の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における負荷分散方向決定部13の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における負荷分散方向算出部133が負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるステップS1の通信負荷を分散させる対象となる基地局装置20を決定する処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるステップS2の代表大域統計情報を決定する処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるステップS3の大域負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるステップS4の負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるステップS5の負荷分散方向情報を補正する処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における無線通信システム、及び基地局管理装置を説明する。
図1は、本実施形態における無線通信システム1の構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、無線通信システム1は、端末装置と無線通信をするM(Mは、2以上の整数)個の基地局装置20−1〜20−Mと、基地局装置20−1〜20−Mと有線又は無線ネットワークなどを介して接続されている基地局管理装置10とを具備している。
以下、基地局装置20−1〜20−Mのうち、いずれか一つ、あるいは全てを示す場合、基地局装置20という。
基地局管理装置10は、統計時間間隔情報出力部11、非定常状態判定部12、負荷分散方向決定部13、最適化部14を備えている。
統計時間間隔情報出力部11は、予め定められた統計時間間隔情報を出力する。この統計時間間隔情報は、負荷分散方向決定部13において、通信負荷に対して統計処理をする際の期間を指定する情報であり、短期的な統計処理をする期間である短期的統計時間間隔を示す情報と、短期的統計時間間隔より長い期間である長期的統計時間間隔を示す情報とを含む。短期的統計時間間隔と、長期的統計時間間隔とは、基地局装置20における通信負荷の時間的変化に基づいて、予め定められる間隔である。例えば、長期的統計時間間隔は、1時間や、2時間などの期間とし、短期的統計時間間隔は、10分、30分などの期間とする。
非定常状態判定部12は、各基地局装置20から受信する通信負荷を示す情報である使用リソース情報、トラヒック負荷情報に基づいて、各基地局装置20が定常状態であるか、あるいは非定常状態であるかを判定し、判定結果を示す基地局状態情報を出力する。
使用リソース情報は、各基地局装置20から受信する情報であって、端末装置との無線通信における上下の各リンクにおいて、無線通信に用いる無線リソース全体に対してデータチャネルに使用した無線リソースの一定時間ごとの割合である使用リソース率を示す情報である。
トラヒック負荷情報は、各基地局装置20から受信する情報であって、端末装置との無線通信における上下の各リンクにおける一定時間ごとのトラヒック発生量(トラヒックデータ量)の合計であるトラヒック負荷を示す情報である。トラヒック発生量の単位は、例えば、ビットやアーランである。
非定常状態判定部12は、例えば、各基地局装置20において、使用リソース率やトラヒック負荷の時間的な推移や、過去の同時刻での使用リソース率やトラヒック負荷との比較などから、過去の統計的な推移との差が予め定めたしきい値を超える場合に非定常状態であると判定し、しきい値以下の場合に定常状態であると判定する。
基地局状態情報は、各基地局装置20が定常状態と非定常状態とのいずれであるかを示す。ここで、定常状態とは日常的なトラヒック変動に従っている状態であり、非定常状態とは花火大会、イベント等により局所的や短期的に多くのトラヒックが発生しているといった状態である。非定常状態であるか、定常状態であるかの判定は、公知のアルゴリズムを用いて検出してもよいし、無線通信システム1を運用するオペレータが入力するようにしてもよい。
負荷分散方向決定部13には、各基地局装置20から受信する使用リソース情報、トラヒック負荷情報と、非定常状態判定部12の判定結果と、統計時間間隔情報出力部11が出力する統計時間間隔情報とが入力される。そして、負荷分散方向決定部13は、入力される各情報に基づいて、隣接する基地局装置20の組み合わせごとに、どちらの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散(移動)させるかを示す負荷分散方向情報を決定し、決定した負荷分散方向情報を出力する。
最適化部14は、負荷分散方向決定部13が出力する負荷分散方向情報に基づいて、通信負荷の分散が行われるように、各基地局装置20と端末装置との通信に用いるパラメータを変更する設定パラメータ情報を生成し、生成した設定パラメータ情報を各基地局装置20に送信する。
設定パラメータ情報は、端末装置のハンドオーバを実行する基準を変更するパラメータを変更する情報であり、例えば、LTEにおけるMR(Measurement Report;測定結果報告)情報のイベントA3が、通信負荷の高い基地局装置20に接続している端末装置から通知されやすくなるようにパラメータを変更する情報である(参考文献:3GPP TS36.331 v9.3.0 2010-04)。具体的には、イベントA3の発生条件である次式(1−1)、(1−2)において、以下のようにする。
Mn+Ofn+Ocn−Hys > Ms+Ofs+Ocs+Off …(1−1)
Mn+Ofn+Ocn−Hys < Ms+Ofs+Ocs+Off …(1−2)
式(1−1)は、端末装置がイベントA3の通知を開始する条件である。式(1−2)は、端末装置がイベントA3の通知を終了する条件である。また、式(1−1)、(1−2)において、Mnは、端末装置が接続している基地局装置20(以下、接続基地局)に隣接する基地局装置20(以下、隣接基地局)から受信する信号の強さ(RSRP;Reference Signal Received Power)[dBm]を示す。Ofnは、隣接基地局の周波数帯に基づくオフセット値[dB]を示す。Ocnは、接続基地局と隣接基地局との固定オフセット[dB]を示す。Hysは、ヒステリシス値[dB]を示す。Msは、接続基地局からのRSRP[dBm]を示す。Ofsは、接続基地局の周波数帯に基づくオフセット値[dB]を示す。Offは、オフセット値[dB]を示す。
通信負荷が高い基地局装置20において、式(1−1)で表される条件が成立しやすくなるように、パラメータOff、Ocsを小さくするか、パラメータOcnを大きくするなどを行う。
逆に、通信負荷が低い基地局装置20においては、式(1−1)で表される条件が成立しにくくなるように、パラメータOff、Ocsを大きくするか、パラメータOcnを小さくするなどを行う。
各基地局装置20は、統計部21と、パラメータ設定部22とを備えている。
統計部21は、予め定められた一定時間間隔ごとに、使用リソース情報と、トラヒック負荷情報を基地局管理装置10に送信する。パラメータ設定部22は、基地局管理装置10から受信した設定パラメータ情報を接続している端末装置に送信して、ハンドオーバを発生させて通信負荷の分散が行われるようにする。
次に、負荷分散方向決定部13の構成について説明する。
図2は、本実施形態における負荷分散方向決定部13の構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、負荷分散方向決定部13は、隣接基地局情報記憶部131、統計情報生成部132、負荷分散方向算出部133を有している。
隣接基地局情報記憶部131には、基地局装置20−1〜20−Mごとに、当該基地局装置が隣接する基地局装置20が予め記憶されている。すなわち、隣接する基地局装置の組み合わせが隣接基地局情報記憶部131に予め記憶されている。
統計情報生成部132は、各基地局装置20から入力される使用リソース情報、トラヒック情報と、統計時間間隔情報出力部11から入力される統計時間間隔情報とに基づいて、上りリンク大域統計情報、上りリンク局所統計情報、下りリンク大域統計情報、下りリンク局所統計情報を含む統計情報を基地局装置20ごとに算出し、算出した統計情報を出力する。
上りリンク大域統計情報は、「(現在時刻)−(長期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信した上りリンクにおける使用リソース率を平均した値と、「(現在時刻)−(長期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信したトラヒック負荷を平均した値とを有している。
上りリンク局所統計情報は、「(現在時刻)−(短期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信した上りリンクにおける使用リソース率を平均した値と、「(現在時刻)−(短期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信したトラヒック負荷を平均した値と有している。
また、下りリンク大域統計情報は、上りリンク大域統計情報と同様に、「(現在時刻)−(長期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信した下りリンクにおける使用リソース率、トラヒック負荷を平均した値を有している。また、下りリンク局所統計情報は、上りリンク局所統計情報と同様に、「(現在時刻)−(短期的統計時間間隔)」から現在時刻までの間に基地局装置20から受信した下りリンクにおける使用リソース率、トラヒック負荷を平均した値を有している。
なお、上りリンク大域統計情報、上りリンク局所統計情報、下りリンク大域統計情報、下りリンク局所統計情報における使用リソース率、トラヒック負荷の平均は、単純平均、もしくは移動平均のいずれであってもよい。また、平均値に替えて、中央値や、最頻出値などの統計値を用いてもよい。
負荷分散方向算出部133は、対象基地局決定部134、代表情報決定部135、大域負荷分散方向決定部136、局所負荷分散方向決定部137、負荷分散方向補正部138を有している。
対象基地局決定部134は、統計情報生成部132が出力する統計情報に基づいて、基地局管理装置10に接続されている基地局装置20のうち、通信負荷を分散させる対象となる基地局装置20を決定する。
代表情報決定部135は、対象基地局決定部134が通信負荷を分散させる対象に決定した基地局装置20において、上りリンク大域統計情報と下りリンク大域統計情報とのいずれを代表大域統計情報とし、上りリンク局所統計情報と下りリンク局所統計情報とのいずれを代表局所統計情報とするかを決定する。ここで、代表大域統計情報と、代表局所統計情報は、隣接する基地局装置20の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散させるかを決定する際に用いる情報である。
大域負荷分散方向決定部136は、代表情報決定部135が決定した上りリンク大域統計情報と下りリンク大域統計情報とのいずれか一方を用いて、隣接する基地局装置20の組み合わせごとに、当該基地局装置20の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する。
局所負荷分散方向決定部137は、代表情報決定部135が決定した上りリンク局所統計情報と下りリンク局所統計情報とのいずれか一方を用いて、隣接する基地局装置20の組み合わせごとに、当該基地局装置20の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定する。更に、局所負荷分散方向決定部137は、決定した局所負荷分散方向情報と、大域負荷分散方向決定部136が決定した大域負荷分散方向情報とを比較して、隣接する基地局装置20の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散させるかを示す負荷分散方向情報を決定する。
負荷分散方向補正部138は、非定常状態判定部12から入力される基地局状態情報に基づいて、局所負荷分散方向決定部137が決定した負荷分散方向情報を補正し、補正した負荷分散方向情報を最適化部14に出力する。
以下、負荷分散方向算出部133における負荷分散方向情報を決定する処理を説明する。
図3は、本実施形態における負荷分散方向算出部133が負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。
負荷分散方向算出部133において、対象基地局決定部134が通信負荷を分散させる対象となる基地局装置20を決定する(ステップS1)。
代表情報決定部135は、上りリンクと下りリンクとに係る情報のうちいずれを代表大域統計情報と代表局所統計情報にするかを決定する(ステップS2)。
大域負荷分散方向決定部136は、代表情報決定部135が決定した代表大域統計情報に基づいて、負荷分散方向を決定する(ステップS3)。
局所負荷分散方向決定部137は、代表情報決定部135が決定した代表局所統計情報に基づいて、負荷分散方向を決定する(ステップS4)。
負荷分散方向補正部138は、基地局状態情報に基づいて、局所負荷分散方向決定部137が決定した負荷分散方向を補正する(ステップS5)。
続いて、ステップS1〜S5のそれぞれにおける処理について説明する。
図4は、本実施形態におけるステップS1の通信負荷を分散させる対象となる基地局装置20を決定する処理を示すフローチャートである。
まず、対象基地局決定部134は、負荷分散方向を決定する対象となる基地局装置20の集合を示す基地局リストを空集合にして初期化する(ステップS101)。
そして、対象基地局決定部134は、基地局装置20ごとに、以下のステップS102とS103との処理を行う。
ステップS102において、対象基地局決定部134は、基地局装置20の下りリンク局所統計情報の使用リソース率が下りリンク負荷分散判定閾値以上(条件C1)であるか、又は、当該基地局装置20の上りリンク局所統計情報の使用リソース率が上りリンク負荷分散判定閾値以上(条件C2)であるかを判定する。
そして、上述の条件C1又は条件C2の少なくとも一方が成立する場合、ステップS103において、対象基地局決定部134は、隣接基地局情報記憶部131に記憶されている隣接情報を用いて、当該基地局装置20と、当該基地局に隣接N周の範囲内に位置する基地局装置20とを、負荷分散方向を決定する対象として基地局リストに加える。逆に、上述の条件C1又は条件C2のいずれも成立しない場合、対象基地局決定部134は、当該基地局装置20を基地局リストに追加しない。
上述のステップS101〜S103の処理により、対象基地局決定部134は、負荷分散方向を決定する対象の基地局装置20を選択する。
ここで、下りリンク負荷分散判定閾値と、上りリンク負荷分散判定閾値とは、予め定められる値であり、シミュレーションの結果や、実測値などに基づいて設定される。
また、隣接N周の基地局装置20とは、Nが0の場合、着目したある基地局装置20のことであり、Nが1の場合、着目したある基地局装置20に隣接する基地局装置20のことである。また、Nが2の場合、着目したある基地局装置20の隣接1周の基地局装置20に隣接する基地局装置20であって、ある基地局装置20と隣接1周の基地局装置20以外の基地局装置20のことである。また、隣接3、4、…周も同様に定義される。そして、隣接N周の範囲内に位置する基地局装置20は、ある基地局装置20に対して、隣接0、1、2、…、N周の基地局装置20のことである。
なお、ステップS102における条件を、下りリンク局所統計情報の使用リソース率が下りリンク負荷分散判定閾値より高い、かつ、上りリンク局所統計情報の使用リソース率が上りリンク負荷分散判定閾値より高い場合として、当該条件を満たす基地局装置20を基地局リストに加えるようにしてもよい。
図5は、本実施形態におけるステップS2の代表大域統計情報を決定する処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS201において、代表情報決定部135は、下りリンクのカウントと、上りリンクのカウントとを「0」にして初期化する。
代表情報決定部135は、ステップS1において決定された負荷分散の対象となる基地局装置20ごとに、以下のステップS202〜ステップS208の処理を行う。
ステップS202において、代表情報決定部135は、基地局装置20の下りリンク大域統計情報の使用リソース率が下りリンク使用リソース率閾値以上であり、かつ、当該基地局装置20の上りリンク大域統計情報の使用リソース率が上りリンク使用リソース率閾値以上であるか否かを判定する。下り及び上りリンク大域統計情報の使用リソース率がともに閾値以上である場合、ステップS203の処理に進み、下り及び上りリンク大域統計情報の使用リソース率のいずれかが閾値未満である場合、ステップS206の処理に進む。
下りリンク使用リソース率閾値と、上りリンク使用リソース率閾値とは、予め定められている値であり、シミュレーションの結果や、実測値などに基づいて設定される。
ステップS203において、代表情報決定部135は、下りリンク大域情報のトラヒック負荷が上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷以上であるか否かを判定する。そして、下りリンク大域情報のトラヒック負荷が上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷以上である場合、ステップS204において下りリンクのカウントを「1」増加させ、下りリンク大域情報のトラヒック負荷が上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷以上でない場合、ステップS205において上りリンクのカウントを「1」増加させる。
ステップS206において、代表情報決定部135は、下りリンク大域統計情報の使用リソース率が上りリンク大域統計情報の使用リソース率以上であるか否かを判定する。そして、下りリンク大域統計情報の使用リソース率が上りリンク大域統計情報の使用リソース率以上である場合、ステップS207において、下りリンクのカウントを「1」増加させ、下りリンク大域統計情報の使用リソース率が上りリンク大域統計情報の使用リソース率以上でない場合、ステップS208において上りリンクのカウントを「1」増加させる。
負荷分散の対象となる基地局装置20すべてに対して、ステップS202〜ステップS208の処理が終わると、ステップS209において、代表情報決定部135は、下りリンクのカウントが上りリンクのカウント以上であるか否かを判定する。
下りリンクのカウントが上りリンクのカウント以上である場合、ステップS210において、代表情報決定部135は、負荷分散の対象となる全ての基地局装置20で下りリンク大域統計情報を代表大域統計情報にする。
逆に、下りリンクのカウントが上りリンクのカウント以上でない場合、ステップS211において、代表情報決定部135は、負荷分散の対象となる全ての基地局装置20で上りリンク大域統計情報を代表大域統計情報にする。
そして、代表情報決定部135は、上りリンク局所統計情報と下りリンク局所統計情報とのうち、上述のステップS201〜ステップS211により決定した代表大域統計情報と同じリンクの局所統計情報を代表局所統計情報とする。
上述の処理により、代表情報決定部135は、代表大域統計情報と、代表局所統計情報とを決定する。
なお、上記の処理では、代表大域統計情報を決定してから代表局所統計情報を決定したが、逆に、代表局所統計情報を決定してから代表大域統計情報を決定するようにしてもよい。
図6は、本実施形態におけるステップS3の大域負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。
大域負荷分散方向決定部136は、負荷分散方向を決定する対象の基地局装置20に対して、隣接基地局情報記憶部131に記憶されている隣接情報を用いて、隣接する2つの基地局装置20(以下、基地局Aと基地局Bという)ごとに、ステップS301〜ステップS307の処理を行う。
ステップS301において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が代表使用リソース率閾値以上であり、かつ基地局Bの代表大域統計情報の利用リソース率が代表使用リソース率閾値以上であるか否かを判定する。
基地局A及び基地局Bの代表大域統計情報の使用リソース率がともに代表使用リソース率閾値以上である場合、ステップS302の処理に進み、基地局A及び基地局Bの代表大域統計情報の使用リソース率がともに代表使用リソース率閾値以上でない場合、ステップS305の処理に進む。
ここで、代表使用リソース率閾値は、予め定められている値であり、シミュレーションの結果や、実測値などに基づいて設定される。
ステップS302において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aの代表大域統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表大域統計情報のトラヒック負荷以上であるか否かを判定する。
基地局Aの代表大域統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表大域統計情報のトラヒック負荷以上である場合、ステップS303において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aと基地局Bとの間において、基地局Aから基地局Bへの方向を、通信負荷を移す(分散させる)方向として大域負荷分散方向情報にする。すなわち、大域負荷分散方向情報は、基地局Aから基地局Bに通信負荷を分散させることを示す。
逆に、基地局Aの代表大域統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表大域統計情報のトラヒック負荷以上でない場合、ステップS304において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aと基地局Bとの間において、基地局Bから基地局Aへの方向を、通信負荷を移す方向として大域負荷分散方向情報に決定する。
ステップS305において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が基地局Bの大域統計情報の使用リソース率以上であるか否かを判定する。
基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が基地局Bの大域統計情報の使用リソース率以上である場合、ステップS306において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Aから基地局Bへの方向を、通信負荷を移す方向として大域負荷分散方向情報に決定する。
基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が基地局Bの大域統計情報の使用リソース率以上でない場合、ステップS307において、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Bから基地局Aへの方向を、通信負荷を移す方向として大域負荷分散方向情報に決定する。
上述の処理により、大域負荷分散方向決定部136は、代表大域統計情報に基づいて、隣接する基地局装置20の組み合わせごとに大域負荷分散方向情報を決定する。
図7は、本実施形態におけるステップS4の負荷分散方向情報を決定する処理を示すフローチャートである。
局所負荷分散方向決定部137は、負荷分散方向を決定する対象の基地局装置20に対して、隣接基地局情報記憶部131に記憶されている隣接情報を用いて、隣接する2つの基地局装置20(基地局Aと基地局B)ごとに、ステップS401〜ステップS409の処理を行い、負荷分散方向を決定する。
ステップS401において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aの代表局所統計情報の使用リソース率が代表使用リソース率閾値以上であり、かつ基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率が代表使用リソース率閾値以上であるか否かを判定する。
基地局A及び基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率がともに代表使用リソース率閾値以上である場合、ステップS402に処理を進め、基地局A及び基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率がともに代表使用リソース率閾値以上でない場合、ステップS405に処理を進める。
ステップS402において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aの代表局所統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表局所統計情報のトラヒック負荷以上であるか否かを判定する。
基地局Aの代表局所統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表局所統計情報のトラヒック負荷以上である場合、ステップS403において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Aから基地局Bへの方向を、通信負荷を移す方向として局所負荷分散方向情報に決定する。
逆に、基地局Aの代表局所統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの代表局所統計情報のトラヒック負荷以上でない場合、ステップS404において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Bから基地局Aへの方向を、通信負荷を移す方向として局所負荷分散方向情報に決定する。
ステップS405において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aの代表局所統計情報の使用リソース率が基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率以上であるか否かを判定する。
基地局Aの代表局所統計情報の使用リソース率が基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率以上である場合、ステップS406において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Aから基地局Bへの方向を、通信負荷を移す方向として局所負荷分散方向情報に決定する。
逆に、基地局Aの代表局所統計情報の使用リソース率が基地局Bの代表局所統計情報の使用リソース率以上でない場合、ステップS407において、局所負荷分散方向決定部137は、基地局Aと基地局Bとの間において基地局Bから基地局Aへの方向を、通信負荷を移す方向として局所負荷分散方向情報に決定する。
上述のステップS401〜ステップS407において、局所負荷分散方向が決定されると、局所負荷分散方向決定部137は、ステップS3において決定された基地局Aと基地局Bとの間の大域負荷分散方向情報と、局所負荷分散方向情報とが一致するか否かを判定する。
大域負荷分散方向情報と、局所負荷分散方向情報とが一致する場合、ステップS409において、局所負荷分散方向決定部137は、大域負荷分散方向情報、及び局所負荷分散方向情報が示す通信負荷を移す方向を負荷分散方向情報に決定する。
逆に、大域負荷分散方向情報と、局所負荷分散方向情報とが一致しない場合、局所負荷分散方向決定部137は、負荷分散方向を決定しない。すなわち、基地局Aと基地局Bとの間で通信負荷を移さないことを決定する。
上述のように、局所負荷分散方向決定部137は、ステップS3における大域負荷分散方向決定部136と同様に、隣接する2つの基地局装置20に対して、当該基地局装置20の代表局所統計情報に基づいて、局所負荷分散方向情報を決定する。そして、ステップS3において、決定された大域負荷分散方向情報と、局所負荷分散方向情報とが一意する場合、当該方向を、基地局Aと基地局Bとの間における負荷分散方向情報に決定する。一方、大域負荷分散方向情報と、局所負荷分散方向情報とが一意しない場合、基地局Aと基地局Bとの間における通信負荷の分散を行わないことを決定する。
図8は、本実施形態におけるステップS5の負荷分散方向情報を補正する処理を示すフローチャートである。
負荷分散方向補正部138は、局所負荷分散方向決定部137が負荷分散対象となる基地局装置20の隣接する基地局装置20の組み合わせごとに負荷分散方向を決定すると、当該隣接する基地局装置20の組み合わせうち、少なくともいずれか一方の基地局装置20が非定常状態にある基地局装置20の組み合わせ全てに対して、次のステップS501の処理を行う。
ステップS501において、負荷分散方向補正部138は、ステップS4において決定した局所負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定する。
このように、負荷分散方向補正部138は、非定常状態にある基地局装置20に対しては、代表局所統計情報に基づいて負荷分散方向を決定する。これにより、突発的に通信負荷が増加した場合において、代表大域統計情報に基づく決定より代表局所統計情報に基づく決定を優先することにより適切に負荷を分散させることができる。
なお、隣接する基地局装置20の組み合わせにおいて、当該基地局装置20がともに非定常状態である場合、代表局所統計情報に基づいた決定をするのではなく、負荷分散方向を削除して、当該基地局装置20間における通信負荷の分散を行わないようにしてもよい。
上述したように、本実施形態の無線通信システム1では、負荷分散方向決定部13が、大域的な通信負荷と、局所的な通信負荷に従い、隣接する基地局装置20の組み合わせごとに、当該基地局装置20の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置20から他の基地局装置20に通信負荷を分散させるかを決定するようにした。
これにより、通信負荷の高い基地局装置20が密集するエリアから通信負荷の低い基地局装置20が密集するエリアへの負荷分散ができ、無線通信システム1において適切に通信負荷の分散を行うことができる。その結果、無線通信システム1は、トラフィック負荷の低い基地局装置20を有効に利用することができ、通信容量を増大させることができる。
また、本発明の課題として示したような隣接する基地局装置20間における通信負荷の分散(移動)が繰り返し発生することを防ぎ、高い通信負荷の基地局装置20が密集するエリアから通信負荷の低い基地局装置20が密集するエリアへ通信負荷を分散することができ、無線通信システム1全体において、適切な負荷分散を行うことができる。
また、ステップS2(ステップS201〜ステップS211)において、代表情報決定部135が、上り及び下りリンクの大域統計情報の使用リソース率及びトラヒック負荷に基づいて、代表大域統計情報を決定するようにした。
これにより、使用リソース率の高い基地局装置20が集中したエリアにおいても、負荷分散方向決定部13が決定した負荷分散方向に従い負荷分散を実施することで、高いトラヒック負荷の基地局装置20が集中するエリアから、低いトラヒック負荷の基地局装置20が集中するエリアへ通信負荷を分算することができる。
なお、上述の実施形態において、各基地局装置20の通信負荷を示す情報(指標)として、使用リソース情報やトラヒック負荷情報を用いた構成を説明したが、これに限ることなく、通信負荷を示す指標として、各基地局装置20が接続している端末数を示す情報である接続端末数情報を用いるようにしてもよい。
また、非定常状態判定部12は、ある基地局装置20が非定常状態であると判定した場合、当該基地局装置20に対する隣接N(Nは、2以上の整数)周に該当する基地局装置20も非定常状態としてもよい。
これにより、非定常状態であると判定された基地局装置20に対する負荷分散方向と、当該基地局装置20に隣接する基地局装置20に対する負荷分散方向とに同じ代表局所統計情報を用いて負荷分散方向を決定することができ、非定常状態と判定されるような突発的な通信負荷の増加に対応することができる。
また、統計情報生成部132が基地局装置20ごと算出する上りリンク大域統計情報、上りリンク局所統計情報、下りリンク大域統計情報、下りリンク局所統計情報を以下のように算出するようにしてもよい。
統計情報生成部132は、基地局装置20ごとに、当該基地局装置20と隣接N(Nは、1以上の整数)周分の基地局装置20の最新の使用リソース率を平均した値と、当該基地局装置20と隣接N(Nは、1以上の整数)周分の基地局装置20の最新のトラヒック負荷を平均した値とを有するようにしてもよい。また、統計情報生成部132は、基地局装置20ごとに、当該基地局装置20と隣接N(Nは、0以上の整数)周分の基地局装置20の最新の使用リソース率を平均した値と、当該基地局装置20と隣接N(Nは、0以上の整数)周分の基地局装置20の最新のトラヒック負荷を平均した値とを有するようにしてもよい。このとき、N,N>N,Nとする。なお、NとNとは同じ値でもよい。また、NとNは同じ値でもよい。ただし、各基地局装置20の隣接N,N周分の基地局装置20が同じにならないようにN,Nを定める。
このように、統計情報生成部132は、基地局装置20ごとに、当該基地局装置20から所定の第1範囲内に位置する基地局装置20の通信負荷の平均値を局所統計情報にし、当該基地局装置20から第1の範囲より広い第2の範囲内に位置する基地局装置20の通信負荷の平均値を大域統計情報にしてもよい。
これにより、通信負荷の時間方向の分布に替えて、通信負荷の空間方向の分布に基づいて、通信負荷の分散方向を決定することができる。
また、統計情報生成部132は、通信負荷の時間方向と空間方向の分布とに基づいて、上りリンク大域統計情報、上りリンク局所統計情報、下りリンク大域統計情報、下りリンク局所統計情報を算出するようにしてもよい。
また、ステップS2において、代表情報決定部135は、代表大域統計情報と代表局所統計情報とを決定する際に、基地局装置20ごとに、下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷と、上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷とを比較し、トラヒック負荷の高いリンクの大域統計情報を、当該基地局装置20の代表大域統計情報としてもよい。すなわち、基地局装置20ごとに、上りリンク大域統計情報を代表大域統計情報とするか、下りリンク大域統計情報を代表大域統計情報するか決定するようにしてもよい。
また、代表情報決定部135は、代表大域統計情報と代表局所統計情報とを決定する際に、基地局装置20ごとに、下りリンク大域統計情報の使用リソース率と、上りリンクの大域統計情報の使用リソース率とが、ともに代表使用リソース率閾値以上であるか否かを判定し、ともに代表使用リソース率閾値以上である場合、下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷と下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷とのうち高いリンクの大域統計情報を代表大域統計情報に決定し、ともに代表使用リソース率閾値以上でない場合、下りリンク大域統計情報の使用リソース率と下りリンク大域統計情報の使用リソース率とのうち高いリンクの大域統計情報を代表大域統計情報に決定するようにしてもよい。
また、代表情報決定部135は、基地局装置20ごとに、下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷と、上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷とを比較し、下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷が上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷より高い基地局装置20が多い場合、下りリンク大域統計情報を代表大域統計情報にし、下りリンク大域統計情報のトラヒック負荷が上りリンク大域統計情報のトラヒック負荷より高い基地局装置20が少ない場合、上りリンク大域統計情報を代表大域統計情報にするようにしてもよい。
このとき、大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が基地局Bの代表大域統計情報の利用リソース率より高い場合、基地局Aから基地局Bに通信負荷を移す方向を大域負荷分散方向情報にし、基地局Aの代表大域統計情報の使用リソース率が基地局Bの代表大域統計情報の利用リソース率より高くない場合、基地局Bから基地局Aに通信負荷を移す方向を大域負荷分散方向情報にするようにしてもよい。
これにより、大域負荷分散方向決定部136における処理を減らし簡便にして、計算量を削減して処理を高速化することができる。
また、上述の実施形態における大域負荷分散方向決定部136が大域負荷分散方向情報を決定する処理を、以下のように行ってもよい。
大域負荷分散方向決定部136は、基地局Aの大域統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの大域統計情報のトラヒック負荷より高い場合、基地局Aから基地局Bに通信負荷を移す方向を大域負荷分散方向情報にし、基地局Aの大域統計情報のトラヒック負荷が基地局Bの大域統計情報のトラヒック負荷より高くない場合、基地局Bから基地局Aに通信負荷を移す方向を大域負荷分散方向情報にするようにしてもよい。
これにより、大域負荷分散方向決定部136における処理を減らし簡便にして、計算量を削減して処理を高速化することができる。
上述の基地局管理装置10は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。その場合、上述した非定常状態判定部12と、最適化部14と、負荷分散方向決定部13が有している統計情報生成部132、対象基地局決定部134、代表情報決定部135、大域負荷分散方向決定部136、局所負荷分散方向決定部137、負荷分散方向補正部138との処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われることになる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
1…無線通信システム
10…基地局管理装置
11…統計時間間隔情報出力部
12…非定常状態判定部
13…負荷分散方向決定部
14…最適化部
20、20−1、20−M…基地局装置
21…統計部
22…パラメータ設定部
131…隣接基地局情報記憶部
132…統計情報生成部
133…負荷分散方向算出部
134…対象基地局決定部
135…代表情報決定部
136…大域負荷分散方向決定部
137…局所負荷分散方向決定部
138…負荷分散方向補正部

Claims (7)

  1. 端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムであって、
    前記基地局管理装置は、
    隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、
    前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、現在までの第1期間内における通信負荷の統計値である局所統計情報と、現在までの前記第1期間よりも長い第2期間内における通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、
    前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムであって、
    前記基地局管理装置は、
    隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、
    前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、前記基地局装置ごとに、該基地局装置及び該基地局装置に対して予め定められた第1範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である局所統計情報と、該基地局装置及び該基地局装置に対して前記第1範囲より広い第2範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、
    前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  3. 前記基地局管理装置は、更に、
    前記基地局装置ごとに、該基地局装置から受信する前記通信負荷を示す情報から該基地局装置における通信負荷が一時的に増加したと判断されると、該基地局装置において局所負荷分散方向情報を負荷分散方向情報にするとともに、該基地局装置に隣接する基地局装置において局所負荷分散方向情報を負荷分散方向情報にする負荷分散方向補正部
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の無線通信システム。
  4. 前記通信負荷を示す情報は、
    前記基地局装置と前記端末装置との間の無線通信に用いる無線リソース全体に対してデータチャネルに使用した無線リソースの割合を示す使用リソース率と、
    前記基地局装置と前記端末装置との間の無線通信におけるトラヒックデータ量と
    を有し、
    前記大域統計情報及び前記局所統計情報は、
    前記使用リソース率の平均値と、前記トラヒックデータ量の平均値と
    を有し、
    前記大域負荷分散方向決定部は、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている前記基地局装置の組み合わせごとに、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率が予め定められた使用リソース率閾値以上であるか否かを判定し、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上である場合、前記大域統計情報のトラヒックデータ量が多い該基地局装置から前記大域統計情報のトラヒックデータ量の少ない該基地局装置に通信負荷を分散させることを大域負荷分散方向情報にし、該基地局装置の大域統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上でない場合、前記大域統計情報の使用リソース率が高い該基地局装置から前記大域統計情報の使用リソース率が低い該基地局装置に通信負荷を分散させることを大域負荷分散方向情報にし、
    前記局所負荷分散方向決定部は、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている前記基地局装置の組み合わせごとに、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率が前記使用リソース率閾値以上であるか否かを判定し、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上である場合、前記局所統計情報のトラヒックデータ量が多い該基地局装置から前記局所統計情報のトラヒックデータ量の少ない該基地局装置に通信負荷を分散させることを局所負荷分散方向情報にし、該基地局装置の局所統計情報の使用リソース率がともに前記使用リソース率閾値以上でない場合、前記局所統計情報の使用リソース率が高い該基地局装置から前記局所統計情報の使用リソース率が低い該基地局装置に通信負荷を分散させることを局所負荷分散方向情報にする
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  5. 前記基地局管理装置は、更に、
    前記基地局装置ごとに、該基地局装置の前記局所統計情報に含まれる使用リソース率が予め定めた負荷分散判定閾値以上であるか否かを判定し、前記局所統計情報の使用リソース率が予め定めた負荷分散判定閾値以上である該基地局装置を通信負荷を分散させる対象にする対象基地局決定部を備え、
    前記大域負荷分散方向決定部は、
    前記対象基地局決定部が通信負荷を分散させる対象にした基地局装置に対して、大域負荷分散方向情報を決定し、
    前記局所負荷分散方向決定部は、
    前記対象基地局決定部が通信負荷を分散させる対象にした基地局装置に対して、局所負荷分散方向情報と前記負荷分散方向情報とを決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムにおける基地局管理装置であって、
    隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、
    前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、現在までの第1期間内における通信負荷の統計値である局所統計情報と、現在までの前記第1期間よりも長い第2期間内における通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、
    前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部と
    を備えることを特徴とする基地局管理装置。
  7. 端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている基地局管理装置とを具備する無線通信システムにおける基地局管理装置であって、
    隣接する前記基地局装置の組み合わせが予め記憶されている隣接基地局情報記憶部と、
    前記基地局装置それぞれから受信する該基地局装置と前記端末装置との間の通信負荷を示す情報から、前記基地局装置ごとに、該基地局装置及び該基地局装置に対して予め定められた第1範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である局所統計情報と、該基地局装置及び該基地局装置に対して前記第1範囲より広い第2範囲内に位置する前記基地局装置の通信負荷の統計値である大域統計情報とを前記基地局装置ごとに算出する統計情報生成部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した大域統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す大域負荷分散方向情報を決定する大域負荷分散方向決定部と、
    前記隣接基地局情報記憶部に記憶されている基地局装置の組み合わせごとに、前記統計情報生成部が算出した局所統計情報に基づいて、該基地局装置の組み合わせにおいて、いずれの基地局装置から他の基地局装置に通信負荷を分散させるかを示す局所負荷分散方向情報を決定し、決定した局所負荷分散方向情報と、前記大域負荷分散方向決定部が該基地局装置の組み合わせにおいて決定した大域負荷分散方向情報とが一致する場合、前記大域負荷分散方向情報を負荷分散方向情報に決定し、一致しない場合、該基地局装置の組み合わせにおいて通信負荷を移さないことを決定する局所負荷分散方向決定部と、
    前記基地局装置ごとに、前記局所負荷分散方向決定部が決定した負荷分散方向情報に従って該基地局装置に接続されている前記端末装置の接続先を切り替えるパラメータを設定する最適化部と
    を備えることを特徴とする基地局管理装置。
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