JP5380166B2 - 結晶系太陽電池セル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶系太陽電池、特に、シリコン基板を用いた太陽電池の受光面電極の形成方法に関するものである。
図5(a)は、従来の結晶系太陽電池のセル構造を示す概略図、図5(b)は、従来の結晶系太陽電池のセル構造を示す平面図である。
図5(a)(b)に示すように、従来の結晶系太陽電池のセル101は、テクスチャー102が形成されたシリコン基板103の表側面に、n+型半導体層104、反射防止膜105が順次形成され、さらに、反射防止膜105上には、直線状に延びる受光面電極106(バスバー電極106a及びフィンガー電極106b)が、n+型半導体層104と接続されるように形成されている。
一方、シリコン基板103の裏側面には、p+型半導体層107、裏面電極108が順次形成されている。
従来、結晶系太陽電池の受光面電極106は、銀ペーストを用いたスクリーン印刷で形成していた。
しかし、従来技術においては、受光面電極106の抵抗値を低くするために、フィンガー電極106bの線幅を100μm程度、バスバー電極106aの線幅を2mm程度と大きくする必要があり、その結果、従来技術では開口率が93%程度と低いという課題があった。
また、スクリーン印刷では、スクリーン版と太陽電池の表面が接触するため、基板が割れたり、ステンレスからなるメッシュ部分がシリコン層に当接してダメージを与えるという問題もあった。
なお、本発明に関する先行技術としては、以下に示すようなものがある。
特開昭49−114887号公報 特開2006−295197号公報 特開2001−118425号公報
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、開口率を向上することができる太陽電池セルの受光面電極形成技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シリコン層にダメージを与えることのない太陽電池セルの受光面電極形成技術を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、光入射側の表面側に第1導電型層を有し、かつ、裏面側に第2導電型層を有する半導体基板の第1導電型層上に反射防止膜が設けられた太陽電池用基板と、前記半導体基板の第1導電型層上に設けられ、導体からなるワイヤによって構成された直線状に延びるフィンガー電極と、当該フィンガー電極上に当該フィンガー電極と直交するように設けられ、導体からなるワイヤによって構成された直線状に延びるバスバー電極とを備え、前記フィンガー電極が、ガラスフリットを含有する導電性焼結体からなる第1の焼結接続膜に固着され当該第1の焼結接続膜を介して前記第1導電型層に電気的に接続され、前記バスバー電極が、ガラスフリットを含有する導電性焼結体からなる第2の焼結接続膜に固着され当該第2の焼結接続膜を介して前記フィンガー電極に電気的に接続され、前記第1の焼結接続膜の幅が前記フィンガー電極の幅より小さく、かつ、前記第2の焼結接続膜の長さが前記バスバー電極の幅より小さい結晶系太陽電池セルである。
本発明では、前記ワイヤが、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、又はこれらの合金からなる場合にも効果的である
発明は、前記結晶系太陽電池セルを製造する方法であって、ガラスフリットを含有する導電性ペーストを前記フィンガー電極の幅より幅が小さくなるように前記反射防止膜上に塗布乾燥して第1の接続膜を形成する工程と、前記第1の接続膜上に前記フィンガー電極を配置する工程と、前記第1の接続膜を焼結させることにより前記フィンガー電極を前記第1の焼結接続膜に固着し当該第1の焼結接続膜を介して前記半導体基板の第1導電型層に対して電気的に接続する工程と、前記フィンガー電極上に前記導電性ペーストを前記バスバー電極の幅より長さが小さくなるように塗布乾燥して第2の接続膜を形成する工程と、前記第2の接続膜を焼結させることにより前記第2の焼結接続膜を介して前記バスバー電極を前記フィンガー電極に対して電気的に接続する工程とを有する結晶系太陽電池セルの製造方法である。
本発明は、前記結晶系太陽電池セルを製造する方法であって、ガラスフリットを含有する導電性ペーストを前記フィンガー電極の幅より幅が小さくなるように前記反射防止膜上に塗布乾燥して第1の接続膜を形成する工程と、前記第1の接続膜上に前記フィンガー電極を配置する工程と、前記第1の接続膜を焼結させることにより前記フィンガー電極を前記第1の焼結接続膜に固着し当該第1の焼結接続膜を介して前記半導体基板の第1導電型層に対して電気的に接続する工程と、前記バスバー電極上に前記導電性ペーストを前記バスバー電極の幅より長さが小さくなるように塗布乾燥して第2の接続膜を形成する工程と、前記フィンガー電極と前記第2の接続膜が接触するように前記バスバー電極を前記半導体基板上に配置する工程と、前記第2の接続膜を焼結させることにより前記第2の焼結接続膜を介して前記バスバー電極を前記フィンガー電極に対して電気的に接続する工程とを有する結晶系太陽電池セルの製造方法である。
本発明では、前記導電性ペーストを塗布する工程が、ディスペンサ法又はインクジェット法によるものである場合にも効果的である。
本発明の場合、受光面電極が導体からなるワイヤによって構成されており、従来技術のスクリーン印刷による受光面電極と比較して、同等の配線抵抗を有する電極を作成する場合に、受光面電極の幅を非常に小さくすることができる。その結果、従来技術では93%程度であった太陽電池セルの開口率を、99%程度と大幅に向上させることができる。
また、本発明の場合、導電性ペーストの塗布及び焼結によって受光面電極を太陽電池用基板上に固着することから、導電性ペーストの塗布手段が太陽電池用基板に接触することがなく、従来のスクリーン印刷の場合のように基板が割れたり、シリコン層にダメージを与えることがない。
さらに、本発明においては、ワイヤからなる受光面電極を導電性ペーストを介して反射防止膜上に配置し、その状態で、ガラスフリットを含有する導電性ペーストからなる第1の接続膜を焼結させることから、反射防止膜と第1の接続膜の反応によるファイアースルーにより、焼結された接続膜を介して受光面電極と半導体基板の第1導電型層とを確実に電気的に接続することができる。
本発明によれば、結晶系太陽電池セルの開口率を大幅に向上させることができる。
(a)〜(d):本実施の形態の結晶系太陽電池セルの製造工程を示す断面図(その1) (a)〜(c):同実施の形態の結晶系太陽電池セルの製造工程を示す断面図(その2) 同実施の形態の結晶系太陽電池セルの平面図 (a)〜(c):本発明の他の実施の形態を示す断面図 (a):従来の結晶系太陽電池のセル構造を示す概略図 (b):従来の結晶系太陽電池のセル構造を示す平面図
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)〜(d)は、本実施の形態の結晶系太陽電池セルの製造工程を示す断面図(その1)、図2(a)〜(c)は、同実施の形態の結晶系太陽電池セルの製造工程を示す断面図(その2)である。また、図3は、同実施の形態の結晶系太陽電池セルの平面図である。
図1(a)に示すように、本実施の形態においては、まず、テクスチャー(図示せず)が形成されたシリコン基板(半導体基板)10の表側面に、第1導電型層であるn+型半導体層11、反射防止膜12が順次形成され、その裏側面に、第2導電型層であるp+型半導体層13、裏面電極層14が順次形成された太陽電池用基板1を用意する。
本発明の場合、反射防止膜12の材料は、特に限定されることはないが、後述する焼結時の導電性ペーストとの反応性を確保する観点からは、窒化珪素(SiN)、酸化珪素(SiO2)、酸化チタン(TiO2)を好適に用いることができる。
また、反射防止膜12の厚さは、特に限定されることはないが、反射率を低減させる観点からは、100〜500nmとすることが好ましい。
なお、裏面電極層14の材料としては、例えば、銀(Ag)ペーストを好適に用いることができる。
次に、図1(b)に示すように、反射防止膜12の表面に、所定の間隔をおいて、後述の導電性ペーストからなる複数の第1の接続膜(接続膜)15を塗布形成し、その後、これらを乾燥させる。
ここで、第1の接続膜15を塗布形成する位置は、後述するフィンガー電極21を設ける位置に対応する位置であり、例えば、フィンガー電極21の長さと同等の長さに塗布形成するとよい。
本発明の場合、第1の接続膜15の塗布方法は、特に限定されることはないが、精度良く第1の接続膜15を形成する観点からは、ディスペンサによる方法やインクジェットによる方法を採用することが好ましい。
また、第1の接続膜15の幅は、特に限定されることはないが、太陽電池セルの開口率を一層向上させる観点からは、フィンガー電極21の幅より第1の接続膜15の幅を小さくすることが好ましい。
具体的には、第1の接続膜15の幅を、5〜15μmに設定することが好ましい。
一方、第1の接続膜15の厚さは、特に限定されることはないが、十分な接着強度を確保し、かつ、太陽電池セルの開口率を一層向上させる観点からは、反射防止膜12より厚くすることが好ましい。
具体的には、第1の接続膜15の厚さを、500〜10000nmに設定することが好ましい。
第1の接続膜15に用いる導電性ペーストとしては、例えば、特開2006−295197号公報に記載された導電性ペーストを好適に用いることができる。
本発明で使用する導電性ペーストは、導電性金属と、無機結合剤と、有機ビヒクルとを含有する。以下、それぞれの成分毎に説明する。
本発明に用いる導電性ペーストにおいて含有可能な導電性金属としては、銀粒子を挙げることができ、かつ、銀粒子が最も好ましい。この銀粒子は、好ましくはフレーク形態または粉末形態のものである。
本発明の場合、導電性ペーストの銀粒子の粒径は、特に限定されることはないが、焼結特性の影響(大きな粒径を有する銀粒子は、小さい粒径を有する銀粒子の速度よりも遅い速度で焼結すること)及び塗布のし易さを考慮すると、銀粒子の平均粒径は、3.0〜15.0μmとすることが好ましく、より好ましくは5.0〜11.0μm である。
銀粒子の粒径が3.0μ mより小さい場合、銀導電性ペーストは急峻な焼結挙動を示し、アルミニウムペーストとの焼結速度の不整合に起因して、それら2つの電極間で亀裂が発生する傾向がある。
他方、銀粒子の粒径が15.0μmより大きい場合、導電性が低下し、および電極フィルムの強度が減少する。この理由は、焼結が十分に進行しないからである。
導電性ペーストに含まれる銀粒子としては、銀が高い純度(99%以上)を有することが好ましいが、電極パターンの電気的要請に応じて、99%未満の純度を有する物質もまた用いることができる。
導電性ペーストにおける最も好ましい導電性金属は、上述したように、銀粒子であるが、銀以外の導電性金属を同様に用いることができる。例えば、銅(Cu)、金(Au)、パラジウム(Pd)および白金(Pt)のような金属は有用である。加えて、前述の金属の合金または混合物も、本発明において同様に有用である。例えば、Cu−Au、Ag−Pd、Pt−Auなどを用いることができる。
導電性ペーストにおける導電性金属の含有量は、本発明の目的を達成することができる量である限り、特に限定されることはないが、導電性確保の観点からは、例えば銀粒子について、導電性ペーストの重量を基準として40〜93質量%の量で含有させることが好ましい。
なお、所望の特性を向上させる目的で、導電性ペーストに対してアルミニウム(Al)を添加することもできる。
本発明に用いる導電性ペーストは、無機結合剤を含む。
このような無機結合剤としては、450〜550℃の軟化点を有するガラスフリット(微粒子)を好適に用いることができる。
このようなガラスフリットは、導電性ペーストを600〜800℃でベークし、適切に焼結および湿潤し、およびシリコン基板10に対して適切に接着させることができる。
ガラスフリットの軟化点が450℃より低いと、焼結が過剰となり、本発明の効果を十分に得ることができない場合がある。
他方、ガラスフリットの軟化点が550℃より高いと、充分な接着強さが発揮されず、かつ、銀の液相焼結を促進することができない場合がある。この理由は、焼結中に充分な溶融流れが発生しないことに起因する。
本明細書では、軟化点として、ASTM C338−57の繊維伸長法によって規定されるものを適用する。
導電性ペーストに含有されるガラスフリットとしては、特に限定されることはないが、軟化点範囲及びガラス可融性の両方の条件を考慮すると、例えば、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラスなどを好適に用いることができる。
なお、ホウケイ酸亜鉛のような鉛を含有しないガラスを用いることもできる。
無機結合剤としてのガラスフリットの含有量は、本発明の目的を達成することができる量である限り、特に限定されることはないが、導電性ペーストの総重量を基準として2.0〜10.0質量%とすることが好ましく、より好ましくは3.0〜6.0質量%である。
ガラスフリットの含有量が2.0質量%よりも少ないと、接着強さが不充分となる場合があり、他方、ガラスフリットの量が10.0質量%より多いと、例えば、後加工として行うハンダ付け工程が、ガラスの浮遊(glassfloating)などによって阻害される場合がある。
本発明に用いる導電性ペーストは、有機ビヒクルを含む。
導電性ペーストに含まれる有機ビヒクルとしては、不活性液体を使用することができる。
このような不活性液体としては、有機液体として、例えば、アルコール類;アルコールのエステル類(アセテートまたはプロピオネートのようなもの);デンプン(パイン油およびテルピネオールのようなもの);樹脂(ポリメタクリレートなど)またはエチルセルロースのパイン油溶液またはエチレングリコールモノブチルエーテルモノアセテートの溶液、またはエチルセルロースのテルピネオール溶液のような種々の溶液を挙げることができる。
本発明においては、有機ビヒクルとして、エチルセルロースのテルピネオール溶液(エチルセルロース含有量=5〜50質量%)を好適に用いることができる。
有機ビヒクルの好ましい含有量は、導電性ペーストの総重量を基準として5〜50質量%である。
本発明に用いる導電性ペーストには、増粘剤や安定剤、また他の一般的な添加剤を添加することができる。
添加剤を用いる際に、粘着付与剤(剤粘剤)、安定剤などを添加することができるし、あるいは、他の一般的添加剤として分散剤、粘度調整剤などを添加することもできる。
添加剤の量は、最終的に得られる導電性ペーストの特性に基づいて決定され、関与する製造者が適宜決定することができる。なお、数種の添加剤を使用することもできる。
本発明に用いる導電性ペーストは、所定の範囲内の粘度を有することが好ましい。
導電性ペーストに対して適切な粘度を与えるためには、上述した粘着付与剤(増粘剤)を添加することで達成できる。
本発明に用いる導電性ペーストは、上述した各成分を公知の3本ロールニーダーによって混合することによって製造することができる。
本発明に用いる導電性ペーストの粘度は、特に限定されることはないが、ブルックフィールド(Brookfield)HBT粘度計および#14スピンドルを用いるユーティリティカップを用い、回転数10rpmおよび温度25℃において測定される際に、50〜300Pa・Sとなるように調整することが好ましい。
本実施の形態においては、以上説明した導電性ペーストからなる第1の接続膜15を、反射防止膜12上に複数塗布形成した後、これらの第1の接続膜15を乾燥させる。この場合、好ましい乾燥温度は、180℃以下である。
さらに、図1(c)に示すように、第1の接続膜15のそれぞれの上に、ワイヤからなるフィンガー電極21を位置合わせして配置(載置)する。
本発明の場合、フィンガー電極21を構成するワイヤの材料は、特に限定されることはないが、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、又はこれらの合金からなるものを好適に用いることができる。
これらのうちでも、導電性を向上させる観点からは、銀(Ag)を用いることが好ましい。
なお、フィンガー電極21を構成するワイヤの断面形状は真円形状であり、開口率を向上させる観点からは、その直径は、小さい程好ましい。
ただし、電極として要求される強度や配線抵抗の大きさを考慮すると、直径が10〜100μmとすることが好ましい。
さらに、フィンガー電極21を配置した太陽電池用基板1を、空気中で、温度600〜800℃、2〜15分にわたって加熱して焼結させる。この場合、フィンガー電極21を加圧してもよい。
これにより、第1の接続膜15の導電性ペーストに含まれるガラスフリットと反射防止膜12の物質が反応し、反射防止膜12が融解して、図1(d)に示すように、焼結した第1の接続膜(以下「第1の焼結接続膜」という。)16が反射防止膜12中に埋没する(ファイアスルー)。
さらに、上述した焼結工程によって、各フィンガー電極21が、第1の焼結接続膜16に対して固着される。
その結果、第1の焼結接続膜16とn+型半導体層11が接触してこれらが電気的に接続されるので、第1の焼結接続膜16を介してフィンガー電極21とn+型半導体層11とが電気的に接続される。
この状態においては、第1の焼結接続膜16の幅は、各フィンガー電極21の幅より小さい。
なお、上述した焼結工程により、裏面電極層14の銀ペーストも焼成され、焼結裏面電極層14aが形成される。
その後、図2(a)に示すように、上述した導電性ペーストからなる第2の接続膜17を、各フィンガー電極21上に塗布形成し、その後、これらを乾燥させる。
本発明の場合、第2の接続膜17の塗布方法は、特に限定されることはないが、精度良く第2の接続膜17を形成する観点からは、ディスペンサによる方法やインクジェットによる方法を採用することが好ましい。
また、第2の接続膜17の幅は、特に限定されることはないが、太陽電池セルの開口率を一層向上させる観点からは、後述するバスバー電極22の幅より第2の接続膜17の長さ(バスバー電極22の延びる方向に対して直交する方向の長さ)を小さくすることが好ましい。
具体的には、第2の接続膜17の幅を、5〜15μmに設定することが好ましい。
なお、第2の接続膜17の好ましい乾燥温度は、180℃以下である。
一方、第2の接続膜17の厚さは、500〜10000nmに設定することが好ましい。
さらに、図2(b)に示すように、第2の接続膜17のそれぞれの上に、ワイヤからなるバスバー電極22を位置合わせして配置(載置)する。
本発明の場合、バスバー電極22を構成するワイヤの材料は、特に限定されることはないが、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)、又はこれらの合金からなるものを好適に用いることができる。
これらのうちでも、導電性を向上させる観点からは、銀(Ag)を用いることが好ましい。
なお、バスバー電極22を構成するワイヤの断面形状は真円形状であり、太陽電池セルの開口率を向上させる観点からは、その直径は、小さい程好ましい。
ただし、電極として要求される強度や配線抵抗の大きさを考慮すると、直径が120〜500μm以下とすることが好ましい。
さらに、バスバー電極22を配置した太陽電池用基板1を、空気中で、温度600〜800℃、2〜15分にわたって加熱して焼結させる。この場合、バスバー電極22を加圧してもよい。
これにより、第2の接続膜17が焼結され、各フィンガー電極21が、焼結された第2の接続膜(以下「第2の焼結接続膜」という。)18に対して固着されるとともに、各バスバー電極22が、第2の焼結接続膜18に対して固着される。
その結果、図2(c)及び図3に示すように、第2の焼結接続膜18を介してバスバー電極22とフィンガー電極21とが電気的に接続され、シリコン基板10に対して電気的に接続された第1及び第2の受光面電極を有する結晶系太陽電池セル30を得る。
以上述べたように本実施の形態においては、受光面電極であるフィンガー電極21及びバスバー電極22が、導体からなるワイヤによって構成されており、従来技術のスクリーン印刷による受光面電極と比較して、同等の配線抵抗を有する電極を作成する場合に、受光面電極の幅を非常に小さくすることができる。その結果、結晶系太陽電池セルの開口率を大幅に向上させることができる。
また、本実施の形態においては、導電性ペーストの塗布乾燥及び焼結によってフィンガー電極21及びバスバー電極22を太陽電池用基板1上に固着することから、導電性ペーストの塗布手段が太陽電池用基板1に接触することがなく、従来のスクリーン印刷の場合のように基板が割れたり、シリコン層にダメージを与えることがない。
また、本実施の形態においては、ワイヤからなるフィンガー電極21を導電性ペーストを介して反射防止膜12上に配置し、その状態で、ガラスフリットを含有する導電性ペーストからなる第1の接続膜15を焼結させることから、反射防止膜12と第1の接続膜15の反応によるファイアースルーにより、第1の焼結接続膜16を介してフィンガー電極21と半導体基板10のn+型半導体層11とを確実に電気的に接続することができる。
図4(a)〜(c)は、本発明の他の実施の形態を示すものであり、以下、上記実施の形態と共通する部分には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
本実施の形態においては、まず、図1(a)〜(d)を参照して説明したように、導電性ペーストの塗布、乾燥及び焼結を行うことにより、太陽電池用基板1上において、第1の焼結接続膜16を介してフィンガー電極21とn+型半導体層11とを電気的に接続する。
その後、図4(a)に示すように、バスバー電極22の表面に、所定の間隔をおいて、上記導電性ペーストからなる複数の第2の接続膜17を塗布形成し、その後、これらを乾燥させる。
ここで、バスバー電極22表面の第2の接続膜17を塗布形成する位置は、太陽電池用基板1上に設けられたフィンガー電極21との接続部分とすることが好ましい。
本発明の場合、第2の接続膜17の塗布方法は、特に限定されることはないが、バスバー電極22表面に精度良く第2の接続膜17を形成する観点からは、ディスペンサによる方法やインクジェットによる方法を採用することが好ましい。
また、第2の接続膜17の幅は、特に限定されることはないが、太陽電池セルの開口率を一層向上させる観点からは、バスバー電極22の幅より第2の接続膜17の長さ(バスバー電極22の延びる方向に対して直交する方向の長さ)を小さくすることが好ましい。
一方、第2の接続膜17の厚さは、特に限定されることはないが、十分な接着強度を確保し、かつ、太陽電池セルの開口率を一層向上させる観点からは、500〜10000nmに設定することが好ましい。
そして、バスバー電極22の第2の接続膜17と、太陽電池用基板1のフィンガー電極21との位置が一致するように位置合わせを行い、図4(b)に示すように、太陽電池用基板1上のフィンガー電極21と第2の接続膜17が接触するようにバスバー電極22を配置(載置)する。
その後、この太陽電池用基板1を、空気中で、温度600〜800℃、2〜15分にわたって加熱して焼結させる。この場合、バスバー電極22を加圧してもよい。
これにより、上記実施の形態と同様に、第2の接続膜17が焼結され、図4(c)に示すように、各フィンガー電極21が、第2の焼結接続膜18に対して固着されるとともに、各バスバー電極22が、第2の焼結接続膜18に対して固着される。
その結果、上記実施の形態と同様、第2の焼結接続膜18を介してバスバー電極22とフィンガー電極21とが電気的に接続され、シリコン基板10に対して電気的に接続された第1及び第2の受光面電極を有する結晶系太陽電池セル30を得る。
以上述べた本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果に加えて、直列抵抗を低減することができるという効果がある。その他の構成及び作用効果については上述の実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、図4(a)〜(c)に示す実施の形態においては、バスバー電極22に対して導電性ペーストを塗布して第2の接続膜17を形成するようにしたが、本発明はこれに限られず、フィンガー電極21に対して導電性ペーストを塗布して第1の接続膜15を形成して焼結することもできる。
また、例えば、フィンガー電極21、バスバー電極22を導電性ペーストに浸すことにより、フィンガー電極21、バスバー電極22の表面全面にそれぞれ接続膜を形成することもできる。
さらに、本発明に用いる半導体基板は、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板のいずれも用いることができる。
1…太陽電池用基板、10…シリコン基板(半導体基板)、11…n+型半導体層(第1導電型層)、12…反射防止膜、13…p+型半導体層(第2導電型層)、14…裏面電極層、15…第1の接続膜、16…第1の焼結接続膜、17…第2の接続膜、18…第2の焼結接続膜、21…フィンガー電極、22…バスバー電極、30…結晶系太陽電池セル

Claims (5)

  1. 光入射側の表面側に第1導電型層を有し、かつ、裏面側に第2導電型層を有する半導体基板の第1導電型層上に反射防止膜が設けられた太陽電池用基板と、
    前記半導体基板の第1導電型層上に設けられ、導体からなるワイヤによって構成された直線状に延びるフィンガー電極と、
    当該フィンガー電極上に当該フィンガー電極と直交するように設けられ、導体からなるワイヤによって構成された直線状に延びるバスバー電極とを備え、
    前記フィンガー電極が、ガラスフリットを含有する導電性焼結体からな第1の焼結接続膜に固着され当該第1の焼結接続膜を介して前記第1導電型層に電気的に接続され
    前記バスバー電極が、ガラスフリットを含有する導電性焼結体からなる第2の焼結接続膜に固着され当該第2の焼結接続膜を介して前記フィンガー電極に電気的に接続され、
    前記第1の焼結接続膜の幅が前記フィンガー電極の幅より小さく、かつ、前記第2の焼結接続膜の長さが前記バスバー電極の幅より小さい結晶系太陽電池セル。
  2. 前記ワイヤが、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、又はこれらの合金からなる請求項1記載の結晶系太陽電池セル。
  3. 請求項記載の結晶系太陽電池セルを製造する方法であって、
    ガラスフリットを含有する導電性ペーストを前記フィンガー電極の幅より幅が小さくなるように前記反射防止膜上に塗布乾燥して第1の接続膜を形成する工程と、
    前記第1の接続膜上に前記フィンガー電極を配置する工程と、
    前記第1の接続膜を焼結させることにより前記フィンガー電極を前記第1の焼結接続膜に固着し当該第1の焼結接続膜を介して前記半導体基板の第1導電型層に対して電気的に接続する工程と、
    前記フィンガー電極上に前記導電性ペーストを前記バスバー電極の幅より長さが小さくなるように塗布乾燥して第2の接続膜を形成する工程と、
    前記第2の接続膜を焼結させることにより前記第2の焼結接続膜を介して前記バスバー電極を前記フィンガー電極に対して電気的に接続する工程とを有する結晶系太陽電池セルの製造方法。
  4. 請求項記載の結晶系太陽電池セルを製造する方法であって、
    ガラスフリットを含有する導電性ペーストを前記フィンガー電極の幅より幅が小さくなるように前記反射防止膜上に塗布乾燥して第1の接続膜を形成する工程と、
    前記第1の接続膜上に前記フィンガー電極を配置する工程と、
    前記第1の接続膜を焼結させることにより前記フィンガー電極を前記第1の焼結接続膜に固着し当該第1の焼結接続膜を介して前記半導体基板の第1導電型層に対して電気的に接続する工程と、
    前記バスバー電極上に前記導電性ペーストを前記バスバー電極の幅より長さが小さくなるように塗布乾燥して第2の接続膜を形成する工程と、
    前記フィンガー電極と前記第2の接続膜が接触するように前記バスバー電極を前記半導体基板上に配置する工程と、
    前記第2の接続膜を焼結させることにより前記第2の焼結接続膜を介して前記バスバー電極を前記フィンガー電極に対して電気的に接続する工程とを有する結晶系太陽電池セルの製造方法。
  5. 前記導電性ペーストを塗布する工程が、ディスペンサ法又はインクジェット法によるものである請求項3又は4のいずれか1項記載の結晶系太陽電池セルの製造方法。
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