JP5379986B2 - 湿熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、湿熱交換器に関する。より具体的には、本発明は、燃料電池から排出されるガスで燃料電池に供給されるガスを加湿する湿熱交換器に関する。
固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜の一方の面にアノード(燃料極)を、他方の面にカソード(空気極)を接合一体化してセル(膜電極接合体)を形成し、アノードに対向する面に凹溝状の燃料流路を設けたプレートと、カソードに対向する面に凹溝状の酸化剤流路を設けたプレートとでセルを挟んで複数積層し、両端部にエンドプレートを添えて通しボルトで締め付けることにより燃料電池スタックが構成される。そして、燃料流路には燃料(水素又は水素主体の改質ガス)を流通させるとともに、酸化剤流路には酸化剤ガス(通常は空気)を流通させ、固体高分子電解質膜を介して電気化学反応を起こさせることにより直流電力を発電する。
このような固体高分子形燃料電池において、固体高分子電解質膜は飽和湿潤状態で適正に機能するため、反応ガス(燃料及び/又は酸化剤)を湿熱交換器で加湿した後に燃料電池スタックのプレートに形成された流路を流通させ、これにより固体高分子電解質膜を飽和湿潤状態に保持するようにしている。
このような湿熱交換器としては、加湿体の一方に燃料ガスや酸化剤ガスを流し他方に水を流すことでこれらの反応ガスを加湿する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、水交換膜を介して湿度の高い既反応ガスの水分が湿度の低い未反応ガス側に移行することで、既反応ガスの湿度を下げるとともに湿度の低い未反応ガスの湿度を上げる構成が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開平9−35737号公報 特開2002−151120号公報 特開2004−259612号公報
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、湿熱交換効率と低コスト化を高度なレベルで両立し得る湿熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の湿熱交換器は、燃料電池に供給される供給ガスと燃料電池から排出される排出ガスとの間で湿熱交換を行い、供給ガスを加湿する湿熱交換器であって、複数の折り目によって折り返されており、供給ガスを加湿するための水分を透過させる湿熱交換膜と、湿熱交換膜の一方の面に形成され、排出ガスが折り目と平行に流れる第1流路と、湿熱交換膜の他方の面に形成され、供給ガスが折り目と平行に流れる第2流路と、を備える。
この態様によると、湿熱交換膜が複数の折り目によって折り返されているので、排出ガスと供給ガスとが湿熱交換される面積を減らさずに、換言すれば湿熱交換効率を維持したまま、よりコンパクトな湿熱交換器を実現することができる。また、湿熱交換膜が第1流路と第2流路とを隔てる隔壁を兼ねているため、構成部品を削減することができる。
第1流路は、湿熱交換膜の折り返しにより該湿熱交換膜の一方の面上が複数の排出ガス通過領域に隔てられており、第2流路は、湿熱交換膜の折り返しにより該湿熱交換膜の他方の面上が複数の供給ガス通過領域に隔てられており、排出ガス通過領域と供給ガス通過領域とが交互に配列していてもよい。これにより、湿熱交換に寄与しない排出ガスや供給ガスの割合が低減され、排出ガスと供給ガスとの間でより確実に湿熱交換が行われる。
第1流路を流れる排出ガスは、第2流路を流れる供給ガスより低圧であり、第1流路には、折り返された湿熱交換膜の隣接して対向する面の間隔を保持するための保持部材が設けられていてもよい。これにより、湿熱交換膜が第1流路側に膨らむことが抑制され、第1流路の断面積の減少が低減される。
保持部材は、湿熱交換膜に接する保水層を有してもよい。これにより、湿熱交換膜をより確実に湿潤状態に維持することができる。
第2流路には、湿熱交換膜の折り目を谷側から支持する支持部材が設けられていてもよい。これにより、第2流路の形状、特に折り目近傍の形状が維持され、供給ガスの流量の制御が容易となる。
第1流路は、折り目と平行に湿熱交換膜の一端から他端へ向かって排出ガスが流れる排出ガス順方向領域と、排出ガス順方向領域と逆方向に排出ガスが流れる排出ガス逆方向領域と、排出ガス順方向領域と排出ガス逆方向領域とを連通する排出ガス連通部と、を有してもよい。第2流路は、折り目と平行に湿熱交換膜の一端から他端へ向かって供給ガスが流れる供給ガス順方向領域と、供給ガス順方向領域と逆方向に供給ガスが流れる供給ガス逆方向領域と、供給ガス順方向領域と供給ガス逆方向領域とを連通する供給ガス連通部と、を有してもよい。これにより、湿熱交換器の長手方向を延ばさずに湿熱交換領域の長さを延長することができる。
排出ガス順方向領域は、湿熱交換膜を挟んで供給ガス逆方向領域と対向しており、排出ガス逆方向領域は、湿熱交換膜を挟んで供給ガス順方向領域と対向していてもよい。これにより、湿熱交換の効率をより高めることができる。
一方の面が湿熱交換膜の上側になるように該湿熱交換膜が配置されていてもよい。これにより、高湿である排出ガスに含まれる水を湿熱交換膜上に保持することができるので、供給ガスの加湿をより効率よく行うことができる。
排出ガス連通部および供給ガス連通部は、ともに湿熱交換膜の同じ側の端部に設けられており、供給ガス連通部は、湿熱交換膜の折り目の最下点よりも下方に設けられていてもよい。これにより、第1流路および第2流路を流れる各ガスの流れを、コンパクトで簡素な構成により反転させることができる。
排出ガスが第1流路に流入する流入口を更に備えてもよい。流入口は、湿熱交換膜の折り目の最下点よりも上方に設けられていてもよい。これにより、排出ガスの流入口が滞留している水で閉塞される状況を低減できる。
本発明によれば、湿熱交換効率と低コスト化を高度なレベルで両立した湿熱交換器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
図1は、本実施の形態に係る湿熱交換器10が組み込まれた燃料電池システム20の構成を示す概略図である。まず、燃料電池システム20の全体の概略について説明する。
燃料電池システム20は、湿熱交換器10、改質装置40、燃料電池スタック50、燃料用湿熱交換器60、酸化剤用湿熱交換器70、コンバータ90、インバータ92、制御装置100を有する。本実施の形態の燃料用湿熱交換器60および酸化剤用湿熱交換器70は、タンクに貯留された水を用いて加湿対象の気体をバブリングすることにより、加湿対象の気体を所定の湿度に加湿することができる。
燃料電池スタック50は、燃料として水素ガスを用いるとともに、酸化剤として空気を用いて発電を行う。具体的には、燃料電池スタック50を構成する各セル(単電池)において、固体高分子膜52の一方の面に接するアノード54では、式(1)で示す電極反応が起きる。一方、固体高分子膜52の他方の面に接するカソード56では、式(2)で示す電極反応が起きる。各セルは、冷却水プレート58を流通する冷却水によって冷却され、約70〜80℃の適温に調節される。
Figure 0005379986
Figure 0005379986
燃料電池システム20は、機能的には、燃料供給系、酸化剤供給系、冷却水系および電気系を備える。以下、各系ごとに構成の詳細を説明する。
(燃料供給系)
燃料電池システム20の外部からLPGや都市ガスなどの原燃料(炭化水素系燃料)が供給される。改質装置40は、原燃料を改質し、水素(燃料)を約80%含有する改質ガスを生成する。改質装置40は、少なくとも改質器および変成器(いずれも図示せず)を備え、さらに必要に応じて脱硫器およびCO除去器(いずれも図示せず)を備える。改質装置40には、原燃料、改質用水、空気および電池オフガスが供給される。
改質装置40には、水処理装置42で水処理が施された上水が改質用水として供給される。水処理装置42は、逆浸透膜とイオン交換樹脂を用いて上水からの水を水処理する。水処理装置42により、上水からの水の導電率が低下するとともに、有機物の混入が抑制される。水処理装置42で水処理が施された水は、改質装置40が有する改質器の水蒸気改質に用いられる。
電池オフガスは、燃料電池スタック50で未反応のまま排出される改質ガスである。電池オフガスは、気液分離装置44を経由して改質装置40に送られる。気液分離装置44において、電池オフガスの気体成分のみが取り出されて改質装置40に送られ、バーナの燃料に用いられる。また、気液分離装置44は、電池オフガスと改質用水とが熱交換可能な熱交換機能を兼ね備え、電池オフガスの熱により改質用水が加熱される。これにより、改質装置40において改質用水を加熱して水蒸気にするのに必要なエネルギーを節約することができるため、燃料電池システム全体の効率を向上させることができる。
脱硫器は、原燃料としてLPGや都市ガスなどを用いた場合に、ガス漏れに対する安全対策として付臭される硫化物を除去する。改質器の触媒が劣化することが抑制される。脱硫器によって硫化物が除去された原燃料は、改質器に送られる。
CO除去器は、一酸化炭素の影響を受けやすい低温(100℃以下)で運転される燃料電池スタック50へ改質ガスを供給する場合に、さらに改質ガスと酸素とを混合することによって、酸化炭素を選択的に酸化する。CO除去器により、改質ガス中の一酸化炭素濃度を10ppm以下にすることができる。
改質装置40から送出された改質ガスは、燃料用湿熱交換器60において加湿および加温された後、燃料電池スタック50のアノード54へ供給される。
(酸化剤供給系)
酸化剤として用いられる空気が燃料電池システム20の外部からブロアなどを用いて取り込まれ、燃料電池に供給される。燃料電池システム20に取り込まれた空気は、フィルタ(図示せず)により塵や浮遊物が除去される。燃料電池システム20に取り込まれた空気の一部は改質装置40に送られ、バーナの燃料に用いられる。その他の空気は、湿熱交換器10で燃料電池スタック50から排出された高温高湿の空気と湿熱交換することにより、加湿および加温される。湿熱交換器10で加湿および加温された空気は、酸化剤用湿熱交換器70に送られる。酸化剤用湿熱交換器70において酸化剤として用いられる空気がさらに加湿および加温される。酸化剤用湿熱交換器70で加湿及び加温された空気は、燃料電池スタック50のカソード56へ供給される。燃料電池スタック50のカソード56での反応後に残った空気は、湿熱交換器10において反応前の空気と湿熱交換した後、燃料電池システム20から外部へ排気される。
(冷却水系)
燃料電池システム20は、循環ポンプ(図示せず)によって冷却水が循環する冷却水系を有している。燃料電池スタック50の各セルは、燃料電池スタック50に設けられた冷却水流路に冷却水を流通させることによって適温に冷却される。燃料電池スタック50の発電で発生した熱エネルギーは、冷却水によって燃料電池スタック50の外部に取り出される。燃料電池スタック50から排出された冷却水の一部は、燃料用湿熱交換器60で燃料用湿熱交換器60に貯留されているバブリング用の水と熱交換した後に、酸化剤用湿熱交換器70に送られる。燃料電池スタック50から排出された冷却水の残りの部分は、酸化剤用湿熱交換器70に直接送られてバブリング用の水として用いられる。
(電気系)
燃料電池スタック50にて発生した直流電力は、コンバータ90により所定電圧(例えば24V)の直流電力に変換された後、インバータ92によって交流電力(例えば100V)に変換される。インバータ92で変換された交流電力は系統94へ出力される。また、コンバータ90で変換された所定電圧の直流電力は、制御装置100などの電源として利用される。
制御装置100は、改質装置40から供給される燃料の供給量および外部から取り込まれる空気の供給量を調節して、燃料電池スタック50による発電量を制御する。この他に、制御装置100は、冷却水用の配管に設けられた制御バルブの開度や、循環ポンプを調節して冷却水の水量を制御する。さらに、制御装置100は、コンバータ90およびインバータ92等との間で電気信号を送受信して、これらの各種機器を制御する。制御装置100はリモートコントローラ96と赤外線通信が可能である。ユーザは、リモートコントローラ96を用いて、例えば、燃料電池システム20の動作を操作することができる。
次に、本実施の形態に係る湿熱交換器10について説明する。図2は、本実施の形態に係る湿熱交換器の正面図である。図3は、図2に示す湿熱交換器の左側面図である。図2に示すように、湿熱交換器10は、直方体形状のユニットであり、カソードに供給される空気およびカソードから排出される空気が流入まはた排出される、複数の流入口および流出口が設けられている筐体12を備える。
ブロアなどを用いて外部から取り込まれた空気は、供給ガス流入口12aから筐体12の内部に導入され、内部で加湿された後、供給ガス流出口12bから酸化剤用湿熱交換器70を経由して燃料電池スタック50のカソード56へ供給される。一方、カソード56での反応後に残った空気は、燃料電池スタック50から排出され、排出ガス流入口12cから筐体12の内部に導入され、前述の外部から取り込まれた空気との間で湿熱交換が行われた後、排出ガス流出口12dから外部に向かって排出される。
次に、湿熱交換器10の内部構造について説明する。図4は、本実施の形態に係る湿熱交換器の要部を示す分解斜視図である。図5は、図2に示すA−A断面の斜視図である。
湿熱交換器10は、筐体12と、湿熱交換膜14と、湿熱交換膜14を下方から支持する複数の支持部材16と、湿熱交換膜14の上面側に配設され湿熱交換膜14の変形を抑える補強部材18と、湿熱交換膜14と補強部材18との間に配設されている保水部材22と、筐体12の上部開口部を閉塞する上蓋部材24と、を備える。湿熱交換膜14として適当な材料は、例えば、固体高分子膜が挙げられる。より具体的には、固体高分子膜として、炭化フッ素系(フッ素系)高分子のパーフルオロスルホン酸膜(ナフィオン(登録商標))を用いることができる。湿熱交換膜14としてパーフルオロスルホン酸膜を用いた場合には、湿熱交換膜14の典型的な膜厚は、10〜50μmである。
また、本実施の形態では、補強部材18と保水部材22とにより湿熱交換膜14の形状を保持する保持部材が構成され、保水部材22は、湿熱交換膜14に接する保水層として機能する。保水部材22として適当な材料は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)の両面にケナフなどの不織布を重ね合わせたものが挙げられる。
次に、各部材について詳述する。筐体12は、その内部空間を二分するように長手方向に延在している仕切り板26が設けられている。湿熱交換膜14は、外部から取り入れた空気を加湿するために水分を透過する膜であればよく、図4に示すように複数の折り目によって折り返されている。換言すれば、湿熱交換膜14は、山折り14aと谷折り14bが空気の流れる方向と平行に延びているとともに、空気の流れる方向と直行する方向に山折り14aと谷折り14bが交互に複数配列するように折られている。
また、湿熱交換膜14は、筐体12と上蓋部材24との間に端部14cが挟持されることで筐体12内に固定される。湿熱交換膜14の上側の面には燃料電池スタック50から排出された高温高湿の空気(以下、排出ガスという)が流れる第1流路28が形成されている。具体的には、本実施の形態に係る第1流路28は、隣接する山折り14a同士の間に形成されていることになる。また、湿熱交換膜14の下側の面には燃料電池スタック50に供給される低温低湿の空気(以下、供給ガスという)が流れる第2流路30が形成されている。具体的には、本実施の形態に係る第2流路30は、隣接する谷折り14b同士の間に形成されていることになる。
このように、湿熱交換膜14が複数の折り目によって折り返されているので、排出ガスと供給ガスとが湿熱交換される面積を減らさずに、換言すれば湿熱交換効率を維持したまま、筐体の幅をよりコンパクトにすることができる。また、折られた一枚の湿熱交換膜14が第1流路28と第2流路30とを隔てる隔壁を兼ねているため、構成部品を削減することができる。
また、第1流路28は、湿熱交換膜14の折り返しにより湿熱交換膜14の上面側が複数の排出ガス通過領域28aに隔てられており、第2流路30は、湿熱交換膜14の折り返しにより湿熱交換膜14の下面側が複数の供給ガス通過領域30aに隔てられており、排出ガス通過領域28aと供給ガス通過領域30aとが交互に配列している。これにより、湿熱交換に寄与しない排出ガスや供給ガスの割合が低減され、排出ガスと供給ガスとの間でより確実に湿熱交換が行われる。また、排出ガス通過領域28aと供給ガス通過領域30aとが筐体の幅方向に交互に配列されているため、筐体の高さ方向もコンパクトにすることができる。
本実施の形態に係る酸化剤供給系は、ブロアにより外部から取り込まれた供給ガスの方が、その経路の下流側で外部に排出される排出ガスよりも圧力は高くなる。換言すると、第1流路28を流れる排出ガスは、第2流路30を流れる供給ガスより低圧である。そのため、湿熱交換膜14の材質によっては両面の差圧によって変形するおそれもある。湿熱交換膜14が変形すると、各流路の断面積が変わるため、流量の制御を精度よく行うことが難しくなる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、第1流路28に、折り返された湿熱交換膜14の隣接して対向する面の間隔を保持するための補強部材18が設けられている。補強部材18は、筐体の長手方向と平行な棒状の部材を縦横に複数配列するとともにその一部を互いに連結したものである。これにより、湿熱交換膜14が第1流路28側に膨らむことが抑制され、第1流路28の断面積(排出ガス通過領域28a)の減少が低減される。
第2流路30には、湿熱交換膜14の折り目である山折り14aを谷側から支持する梯子状の支持部材16が複数設けられている。これにより、第2流路30の形状、特に山折り14a近傍の形状が維持され、供給ガスや排出ガスの流量の制御が容易となる。また、図5では図示していないが、湿熱交換膜14の上面には湿熱交換膜14と相似形の保水部材22が重ねられている。これにより、湿熱交換膜14は、より確実に湿潤状態に維持される。
なお、湿熱交換器10は、上述のように湿熱交換膜14が支持部材16や補強部材18とともに筐体12の所定の位置に配設された後、上蓋部材24を筐体12に重ね合わせる。上蓋部材24は、長手方向の両端に側板24aが設けられている。側板24aには、排出ガスを通過させるための複数の通過穴24bが第1流路28の形状に対応して形成されている。また、側板24aの内側は、図4に示すように複数回折り返された湿熱交換膜14の断面形状と同じになるように櫛歯状に加工された接合部24dが設けられている。一方、筐体12の両端部近傍には、上蓋部材24の接合部24dが隙間なく嵌め込まれるように櫛歯状に形成された接合部12fが設けられている。
そして、上蓋部材24の接合部24dと筐体12の接合部12fとの間に接着剤を充填しこれらを密着させることで、第1流路と第2流路との分離が実現される。この際、接着剤がはみ出して排出ガスの通過穴24bを塞ぐことを防止するために、本実施の形態では、接着剤の逃げ穴24cを側板24aに設けている。
このように、上蓋部材24を筐体12に接合した後、更に上蓋部材24の上に不図示のガスケット、シール部材32、押さえ部材34、カバー36を重ねる。そして、筐体12の周縁に設けられているねじ穴12eとカバー36のねじ穴36aとを一致させてねじで締結する。なお、押さえ部材34は、シール部材32の形状に合わせた溝が形成されている。
(湿熱交換器におけるガスの流れ)
湿熱交換器におけるガスの流れを図5〜図10を参照して説明する。図6は、図2に示す湿熱交換器10のB−B断面図である。図7は、図2に示す湿熱交換器10のC−C断面図である。図8は、図2に示す湿熱交換器10のD−D断面図である。図9は、図2に示す湿熱交換器10のE−E断面図である。図10は、図2に示す湿熱交換器10のF−F断面図である。なお、図6から図10においては、補強部材18や保水部材22など一部の部材を省略して図示している。
はじめに、供給ガスの流れについて説明する。図5に示すように、供給ガスは、供給ガス流入口12aから湿熱交換膜14の下方に設けられているバッファ室38に導入される。バッファ室38と湿熱交換膜14との間には、供給ガスを各供給ガス通過領域30aに分散させるための穴72aが形成されているプレート72が設けられている。これにより、供給ガスは各供給ガス通過領域30aに分散されて送られる。
供給ガス通過領域30aのうち、図6に示すように、供給ガス順方向領域30a1に送られた供給ガスは、湿熱交換膜14の折り目と平行に湿熱交換膜14の一端から他端に向かう方向(図6に示す紙面表側から裏側、図2に示す紙面左側から右側)へ流れる。筐体12の他端近傍には、排出ガスを通過させるための通過穴24bが形成されている側板24aがあるが(図4、図8参照)、この側板24aは、供給ガスを通過させないため、供給ガス順方向領域30a1を通過してきた供給ガスは図7に示すように側板24aに進行を阻まれ、下方に向きを変える。
側板24aの手前側の下方には、供給ガス連通路74が筐体の下部に形成されている。供給ガス順方向領域30a1を下方に向かう供給ガスは、図4に示すプレート76の穴76aを通過して供給ガス連通路74に流入する。そして、仕切り板26を下方からくぐるように反対側のプレート76の穴76aから供給ガス逆方向領域30a2に流入する。なお、供給ガス逆方向領域30a2は、供給ガス順方向領域30a1と逆方向に供給ガスが流れる領域である。これにより、湿熱交換器10の長手方向を延ばさずに第2流路30の長さを筐体12の長手方向の長さの約2倍とすることができる。また、供給ガス連通路74は、湿熱交換膜14の折り目の最下点、本実施の形態では谷折り14bよりも下方に設けられているため、第2流路30を流れる供給ガスの流れを、コンパクトで簡素な構成により反転させることができる。
供給ガス逆方向領域30a2を流れる供給ガスは、上蓋部材24の側板24aに進行を阻まれ、図6に示すように、下方に向きを変える。そして、プレート72の穴72aを通過してバッファ室38流入した後、供給ガス流出口12bからカソード56に向かって流出する。
次に、排出ガスの流れについて説明する。図4、図9に示すように、排出ガスは、排出ガス流入口12cから筐体12の内部に流入し、排出ガス流入口12cと側板24aとの間にあるバッファ室78に導入される。排出ガスは、バッファ室78から通過穴24bを通過して、図5に示す第1流路28の各排出ガス通過領域28aに導入される。ここで、排出ガス流入口12cは、湿熱交換膜14の折り目の最下点、本実施の形態では谷折り14bよりも上方に設けられている。これにより、排出ガス流入口12cが滞留している水で閉塞される状況を低減できる。
第1流路28は、湿熱交換膜14の上側にあるため、高湿である排出ガスに含まれる水を湿熱交換膜14上に保持することができるので、湿熱交換膜14の反対側の第2流路30を通過する供給ガスの加湿をより効率よく行うことができる。
排出ガス通過領域28aのうち、排出ガス順方向領域28a1に送られた排出ガスは、湿熱交換膜14の折り目と平行に湿熱交換膜14の一端から他端に向かう方向(図6に示す紙面表側から裏側、図2に示す紙面左側から右側)へ流れる。筐体12の他端近傍に設けられている側板24aは、排出ガスを通過させるための通過穴24bが形成されているため、図8に示すように、通過穴24bを通過した排出ガスが排出ガス連通部80に導入される。そして、導入された排出ガスは、仕切り板26を回り込むように反対側の通過穴24bから排出ガス逆方向領域28a2に流入する(図6、図7参照)。なお、排出ガス逆方向領域28a2は、供給ガス順方向領域28a1と逆方向に排出ガスが流れる領域である。これにより、湿熱交換器10の長手方向を延ばさずに第1流路28の長さを筐体12の長手方向の長さの約2倍とすることができる。
そして、図7に示すように、排出ガス逆方向領域28a2を流れる排出ガスは、図10に示す側板24aの通過穴24bを通過し、図9の左側のバッファ室78を経由して、排出ガス流出口12dから外部に向かって流出する。
本実施の形態に係る湿熱交換器10は、図6、図7に示すように、排出ガス順方向領域28a1は、湿熱交換膜14を挟んで供給ガス逆方向領域30a2と対向しており、排出ガス逆方向領域28a2は、湿熱交換膜14を挟んで供給ガス順方向領域30a1と対向している。そのため、湿熱交換の効率をより高めることができる。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、これは例示であり、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
例えば、上述の実施の形態の説明においては、湿熱交換器10を酸化剤供給系に用いる場合を例示したが、燃料供給系に設ける構成も可能である。
本実施の形態に係る湿熱交換器が組み込まれた燃料電池システムの構成を示す概略図である。 本実施の形態に係る湿熱交換器の正面図である。 図2に示す湿熱交換器の左側面図である。 本実施の形態に係る湿熱交換器の要部を示す分解斜視図である。 図2に示すA−A断面の斜視図である。 図2に示す湿熱交換器のB−B断面図である。 図2に示す湿熱交換器のC−C断面図である。 図2に示す湿熱交換器のD−D断面図である。 図2に示す湿熱交換器のE−E断面図である。 図2に示す湿熱交換器のF−F断面図である。
符号の説明
10 湿熱交換器、 12 筐体、 12a 供給ガス流入口、 12b 供給ガス流出口、 12c 排出ガス流入口、 12d 排出ガス流出口、 14 湿熱交換膜、 16 支持部材、 18 補強部材、 20 燃料電池システム、 22 保水部材、 24 上蓋部材、 28 第1流路、 28a2 排出ガス逆方向領域、 28a 排出ガス通過領域、 28a1 排出ガス順方向領域、 30 第2流路、 30a2 供給ガス逆方向領域、 30a 供給ガス通過領域、 30a1 供給ガス順方向領域、 50 燃料電池スタック、 74 供給ガス連通路、 80 排出ガス連通部、 100 制御装置。

Claims (5)

  1. 燃料電池に供給される供給ガスと前記燃料電池から排出される排出ガスとの間で湿熱交換を行い、前記供給ガスを加湿する湿熱交換器であって、
    複数の折り目によって折り返されており、前記供給ガスを加湿するための水分を透過させる湿熱交換膜と、
    前記湿熱交換膜の一方の面に形成され、前記排出ガスが前記折り目と平行に流れる第1流路と、
    前記湿熱交換膜の他方の面に形成され、前記供給ガスが前記折り目と平行に流れる第2流路と、を備え
    前記第1流路は、前記湿熱交換膜の折り返しにより該湿熱交換膜の一方の面上が複数の排出ガス通過領域に隔てられており、前記折り目と平行に前記湿熱交換膜の一端から他端へ向かって前記排出ガスが流れる排出ガス順方向領域と、前記排出ガス順方向領域と逆方向に前記排出ガスが流れる排出ガス逆方向領域と、前記排出ガス順方向領域と前記排出ガス逆方向領域とを連通する排出ガス連通部と、を有し、
    前記第2流路は、前記湿熱交換膜の折り返しにより該湿熱交換膜の他方の面上が複数の供給ガス通過領域に隔てられており、前記折り目と平行に前記湿熱交換膜の一端から他端へ向かって前記供給ガスが流れる供給ガス順方向領域と、前記供給ガス順方向領域と逆方向に前記供給ガスが流れる供給ガス逆方向領域と、前記供給ガス順方向領域と前記供給ガス逆方向領域とを連通する供給ガス連通部と、を有し、
    前記排出ガス通過領域と前記供給ガス通過領域とが交互に配列しており、
    前記第1流路を流れる前記排出ガスは、前記第2流路を流れる前記供給ガスより低圧であり、
    前記第1流路には、折り返された前記湿熱交換膜の隣接して対向する面の間隔を保持するための保持部材が設けられており、
    前記保持部材は、前記湿熱交換膜に接する保水層を有しており、
    前記第2流路には、前記湿熱交換膜の折り目を谷側から支持する支持部材が設けられていることを特徴とする湿熱交換器。
  2. 前記排出ガス順方向領域は、前記湿熱交換膜を挟んで前記供給ガス逆方向領域と対向しており、
    前記排出ガス逆方向領域は、前記湿熱交換膜を挟んで前記供給ガス順方向領域と対向していることを特徴とする請求項に記載の湿熱交換器。
  3. 前記一方の面が前記湿熱交換膜の上側になるように該湿熱交換膜が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の湿熱交換器。
  4. 前記排出ガス連通部および前記供給ガス連通部は、ともに前記湿熱交換膜の同じ側の端部に設けられており、
    前記供給ガス連通部は、前記湿熱交換膜の折り目の最下点よりも下方に設けられていることを特徴とする請求項に記載の湿熱交換器。
  5. 前記排出ガスが前記第1流路に流入する流入口を更に備え、
    前記流入口は、前記湿熱交換膜の折り目の最下点よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の湿熱交換器。
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