JP5379540B2 - 遊技機 - Google Patents
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そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、演出処理を実行するための制御データ群をROMに効率的に格納するのに好適な遊技機を提供することを目的としている。
主制御手段と、副制御手段と、演出実行手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記実行条件の成立を契機に抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づき、前記複数種類の演出態様のうちから前記演出実行手段で実行する演出態様を決定する演出態様決定手段と、
前記演出態様決定手段で決定した演出態様に対応する演出処理の実行制御を前記副制御手段に実行させるための演出制御コマンドを前記副制御手段に送信する演出制御コマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記演出実行手段に前記演出制御コマンドに対応する演出処理を実行させるための、前記演出態様に対応する制御データを設けると共に、複数種類の前記演出態様に共通する制御データを設け、更に、
前記複数種類の演出態様に共通する複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第1の制御データ群を、その組み合わせの内容ごとに1群ずつ記憶し、又、前記複数種類の演出態様に非共通の制御データ又はその複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第2の制御データ群を前記演出態様の種類ごとに記憶する演出用制御データ記憶手段と、
前記演出用制御データ記憶手段に記憶された、前記主制御手段からの前記演出制御コマンドに対応する、前記第1の制御データ群と前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群とに基づき、前記各演出態様に対応する制御信号である演出制御信号を生成する演出制御信号生成手段と、
前記演出制御信号生成手段で生成した演出制御信号を前記演出実行手段に送信する演出制御信号送信手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
図柄を変動表示する図柄表示装置を含み、
前記副制御手段からの前記演出制御信号に基づき、前記図柄表示装置によって図柄を変動表示する図柄演出処理を含む演出処理を実行するようになっており、
前記第1の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する前記図柄演出処理に対して共通の複数種類の制御データの組み合わせであって、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して共通の複数種類の変動パターンを指定する第1の図柄制御データを含み、
前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の制御データ又はその複数種類の組み合わせであって、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の変動パターン又はその複数種類の組み合わせを指定する第2の図柄制御データを含み、
前記第1の図柄制御データ群と前記非共通の図柄制御データ又は前記第2の図柄制御データ群とは、前記図柄表示装置に前記各演出態様に基づき図柄を変動表示させる演出制御信号を生成するためのデータであり、
前記演出制御信号生成手段は、前記図柄表示装置によって図柄を変動表示させる前記演出制御信号を、前記第1の図柄制御データ及び前記第2の図柄制御データで指定された変動パターンに基づき生成する。
具体的に、第1の制御データ群は、演出実行手段の1つである図柄表示装置で実行される複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して共通の複数種類の制御データの組み合わせであって、複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して共通の複数種類の変動パターンを指定する第1の図柄制御データを含んでいる。
また、非共通の制御データ又は第2の制御データ群は、複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の制御データ又はその複数種類の組み合わせであって、複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の変動パターン又はその複数種類の組み合わせを指定する第2の図柄制御データを含んでいる。
そして、演出制御信号生成手段は、図柄表示装置によって図柄を変動表示させる演出制御信号を、第1の図柄制御データ及び第2の図柄制御データで指定された変動パターンに基づき生成する。演出制御信号送信手段は、この演出制御信号を、図柄表示装置に送信する。
これによって、副制御手段において、各演出態様に共通の第1の制御データ群をその組み合わせ内容ごとに1つずつ記憶すると共に、各演出態様に非共通の制御データ又は第2の制御データ群を各演出態様ごとに記憶し、これら記憶した共通及び非共通の制御データに基づき、各演出態様に対応する演出制御信号を生成することができる。そして、各演出態様に対応する演出処理を演出実行手段で実行することができる。
ここで、上記実行条件の成立は、例えば、遊技機がパチンコ機であれば、始動入賞口への遊技球の入賞が実行条件の成立となり、遊技機がパチスロ機であれば、レバー操作を検出したときが実行条件の成立となる。
また、上記制御データは、演出実行手段を演出処理の内容に応じて動作させるために必要なデータであり、例えば、演出実行手段の1つとしてランプ装置の点灯と消灯とを制御する場合に、発光階調の情報、発光色の情報、点灯時間と消灯時間の情報などが該当する。
前記演出処理は、前記発光装置によって前記各演出態様に対応する点滅パターンで発光素子を点滅させる発光演出処理、及び前記効果音出力装置によって前記各演出態様に対応する効果音出力パターンで効果音を出力する効果音演出処理のうち前記演出実行手段の構成に対応するものを含み、
前記第1の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する、前記発光演出処理、及び前記効果音演出処理において共通の複数種類の制御データの組み合わせである第1の発光制御データ、及び第1の効果音制御データのうち前記演出実行手段の構成に対応する種類のものを含み、
前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する、前記発光演出処理、及び前記効果音演出処理において非共通の制御データ又はその複数種類の組み合わせである第2の発光制御データ、及び第2の効果音制御データのうち前記演出実行手段の構成に対応する種類のものを含む。
このような構成であれば、演出態様の各種類に対応する、発光演出処理、及び効果音演出処理の実行に必要な制御データを全て記憶する必要がないので、全て記憶する場合と比較して、制御データを記憶するのに必要な記憶容量を低減することができる。
このような構成であれば、予告演出を伴うはずれ演出態様及び当たり演出態様を備えた遊技機に対しても、演出態様の種類ごとに、その演出処理に必要な制御データを全て記憶する必要がないので、全て記憶する場合と比較して、制御データを記憶するのに必要な記憶容量を低減することができる。
このような構成であれば、はずれ演出態様に対応する演出処理の実行後に、救済演出態様を発生する遊技に対しても、演出態様の種類ごとに、その演出処理に必要な制御データを全て記憶する必要がないので、全て記憶する場合と比較して、制御データを記憶するのに必要な記憶容量を低減することができる。
このような構成であれば、演出処理の開始から途中までの実行に必要な第2の制御データ群の内容を特定の演出態様の全種類に対して同一にできるので、特定の演出態様(例えば、スーパーリーチを伴う演出態様)に対しては、第1の制御データ群を1種類だけ記憶すればよくなり、制御データを記憶するのに必要な記憶容量をより低減することができる。
例えば、図柄の通常変動からSPリーチに発展し、その後、SPリーチの演出、当たり又ははずれの演出が順に行われる演出態様のときに、通常変動からSPリーチ演出までに行われる、演出図柄の表示処理、ランプの点滅処理、効果音の出力処理などの各演出処理の内容が他のSPリーチを伴う演出態様と共通となる。従って、遊技者は、共通部分の演出処理から、その先の展開(例えば、当たり、はずれ、救済演出など)を読むことができない。
さらに、発明5の遊技機によれば、特定の演出態様において、開始から途中までの演出処理の最中に、その演出内容によって遊技者にその先の展開がばれてしまうのを確実に防ぐことができるという効果が得られる。
本実施形態は、本発明に係る遊技機を、図1に示すように、パチンコ機に適用したものである。
まず、図1及び図2に基づき、本発明に係るパチンコ機の構成を説明する。
ここで、図1は、本発明に係るパチンコ機1を示す斜視図である。また、図2は、パチンコ機1における遊技盤102の正面部を模式的に示した図である。
パチンコ機1は、図1に示すように、矩形状の枠本体10と、枠本体10の前側に開閉可能に配設された前枠20と、前枠20の前側の上方に開閉可能に配設された前扉30と、前枠20の前側の下方に配設された受皿ユニット40とを備えている。
前枠20及び前扉30は、それぞれ矩形状に形成され、ヒンジ機構Hを介して枠本体10に蝶着されている。
また、前扉30は、透明板72と、装飾部90とを有している。
装飾部90は、透明板72を囲んで上部側が前方に向かって膨出した形状の装飾カバー92と、その膨出部の上部内側に設けられた、内部スピーカからの音を通過させるための音抜孔98とを備えている。
また、装飾部90は、内部ランプの光を透過させるための複数のランプ用開口部と、各開口部を通過する光を遊技者に直接照射しないようにするランプ用リブとを備えている。
受皿ユニット40は、装飾部90と同様に前方に向かって膨出して形成され、膨出部分の上面側に設けられた遊技球(支払球)を受ける受皿と、受皿のさらに前方側に設けられた演出ボタン45とを備えている。
図2に示すように、遊技盤102のほぼ中央部には、並列する3つの領域(図示せず)にそれぞれ演出図柄を独立に変動させながら表示する演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置、モータの回転により可変表示するドラム等によって構成され、複数の数字や図柄等からなる演出図柄を変動表示する。本実施形態では、演出図柄表示装置104は、背景等の画像及び複数の図柄を動画として表示可能な可変表示装置によって構成され、多彩な演出図柄を表示可能としている。
演出図柄表示装置104の左側には、普通図柄始動ゲート122が設けられている。普通図柄始動ゲート122は、遊技球が通過すると、パチンコ機内部の始動ゲートスイッチ(図示せず)の検出信号により遊技球の入賞を検知し、普通図柄の当たりか否かの抽選開始の契機を与える。普通図柄の抽選結果の表示は、普通図柄表示装置108の光源である例えば赤色LEDの点灯及び消灯によって行われる。また、普通図柄始動ゲート122の下方には、遊技球を常時入賞可能とする2つの一般入賞口124,125が設けられている。
なお、以下、大当たりの終了後に大当たり抽選の当選確率が低確率(通常確率)となる遊技状態を「低確率状態」といい、大当たりの終了後に大当たり抽選の当選確率が低確率状態と比較して高確率(例えば、通常確率の10倍)となる遊技状態を「確率変動状態」という。また、特別図柄及び演出図柄の変動時間が短縮する機能と、遊技球が普通図柄始動ゲート122を通過することに伴って抽選される普通図柄の抽選確率を通常時の抽選確率と比較して高確率(例えば、10倍)にするとともに第二始動入賞口111bの開放時間を通常時の開放時間と比較して延長する(開放時間が長くなる)機能の2つの機能(以下、時短機能という。)が作動する遊技状態を「時短作動状態」といい、時短機能が未作動となる遊技状態を「時短未作動状態」という。
また、図示を省略しているが、図2に示す遊技盤102の空白部分における所定位置には、発射ハンドル50の操作によって上流側に打ち出された遊技球を、下流側にある上記した各入賞口に導くための釘が複数配設されている。
図3は、遊技制御装置200の構成を示すブロック図である。
遊技制御装置200は、図3に示すように、主に、主制御装置210、演出制御装置150および図柄制御装置152の3つの制御部から構成される。不正行為防止等のため、通常、各制御部は別々の基板に実装され、直接・間接的に接続されて相互にまたは一方向にデータが送信可能である。
主制御装置210は、始動入賞装置111への入賞による遊技球の検出に基づいて内部で発生させた乱数に応じて演出制御コマンドの送信及び遊技全体の制御を行い、また、特別図柄表示装置106を直接制御する。
なお、効果音制御部162、ランプ制御部164及びボタン制御部168は、演出制御装置150において内部コマンドによるコマンド通信により制御されるものである。しかしながら、コマンド通信によらず直接的な制御でも実現可能である。
効果音制御部162は、演出制御装置150から送信される第1及び第2の効果音制御コマンドに応じてスピーカ155を制御する。
ランプ制御部164は、演出制御装置150から送信される第1及び第2のランプ制御コマンドに応じてランプ153を制御する。
出力ポート255は、特別図柄表示装置106への出力を行う特別図柄表示用出力ポートと、普通図柄表示装置108への出力を行う普通図柄表示用出力ポートと、演出制御装置150への出力を行う演出制御装置用コマンド出力ポートとを含んで構成される。
さらに、出力ポート255は、賞球払出装置に対して賞球の払出制御を行う賞球払出制御装置156への出力を行う賞球払出用コマンド出力ポートと、大入賞口115を開閉させる大入賞口ソレノイド158への出力を行う大入賞口ソレノイド出力ポートとを含んで構成される。
外部情報出力ポート256は、図示しないが、第1信号生成部と、第2信号生成部とを含んで構成される。
第1信号生成部は、大当たり情報信号等のある状態を識別できるようにその状態中は出力されている信号を生成する。また、出力時間は、その状態等によって随時可変するものである。
主制御装置210は、入力ポート250を介して入力された、始動入賞口スイッチ131、大入賞口スイッチ132、その他各種入賞口スイッチ133からの検出信号に基づき各種処理を行う。
また、図柄指定コマンドとは、演出図柄表示装置104に変動表示される演出図柄における変動停止時(最後)に表示する停止図柄の組み合わせを指定するための制御コマンドである。
また、変動パターンコマンドとは、演出図柄表示装置104に表示されるリーチ、はずれ、特賞等の画面変動の態様及び演出時間を指定するための制御コマンドである。
ROM230には、主制御装置210で実行されるパチンコ機を制御するためのプログラムが記憶される。ROM230には、さらに、演出制御装置150を制御するための図柄指定コマンド、変動パターンコマンドを始めとするパチンコ機を制御するための各種パラメータの値が格納されている。
主制御装置210は、停電等に備えて出力予定の制御コマンドをRAM240の所定領域に格納する。そして、停電から復帰したときは、RAM240の内容を停電直前の状態に復元し、RAM240の出力予定の制御コマンドを出力することにより、電源遮断前の状態に遊技状態を復帰させる。
演出用制御データ記憶部166には、主制御装置210から送信される演出制御コマンドに基づき決定される各演出態様に対応する、第1及び第2の図柄制御データ、第1及び第2の発光制御データ、および第1及び第2の効果音制御データが記憶されている。
第2の図柄制御データは、各演出態様に対して非共通の図柄制御データ又は複数種類の図柄制御データの組み合わせからなり、各演出態様の種類ごとに演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
なお、図柄制御データは、基本変動パターン及び演出モードに対応する変動パターンを図柄制御装置152に指定するための制御データである。
図柄制御装置152は、演出制御装置150からの図柄制御データ群に基づき、変動パターンを変動パターン記憶部から読み出し、読み出した変動パターンから演出図柄表示装置104の作動信号を生成する。そして、生成した作動信号によって、演出図柄表示装置104に対する演出図柄の表示制御を行って、演出図柄の変動表示による演出処理(図柄演出処理)を実行させる。
第2の効果音制御データは、各演出態様に対して非共通の効果音制御データ又は複数種類の効果音制御データの組み合わせから構成され、各演出態様の種類ごとに演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
なお、効果音制御データは、効果音の種類(BGM、音声など)、ボリューム、出力パターンなどを指定するためのデータである。
効果音制御部162は、受信した効果音制御データ群に基づき作動信号を生成し、生成した作動信号によって、スピーカ155からの効果音の出力制御を行って、効果音による演出処理(効果音演出処理)を実行させる。
第1の発光制御データは、複数種類ある演出態様における各演出態様に対して共通の複数種類の発光制御データの組み合わせからなる制御データ群であり、組み合わせの内容ごとに1群ずつ演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
なお、発光制御データは、発光色(赤、緑、青)、発光階調(例えば、各色15階調)、点滅パターン(発光時間及び消灯時間)などを指定するためのデータである。
演出制御装置150は、演出用制御データ記憶部166から読み出した第1の発光制御データと第2の発光制御データとをRAMの記憶領域に構成された第3バッファ上に所定の順番で読み込む。これにより、各演出態様に対応した発光演出用の発光制御データ群を第3バッファ上に生成する。そして、第3バッファ上に生成した発光制御データ群を、ランプ制御部164に出力する。
また、各種制御データは、全てが共通部と非共通部とに分けて記憶されるものではなく、例えば、非共通部のみで構成されるものなど一部のものは、共通部と非共通部とを分けずに、各演出態様に対応する制御データ群が演出用制御データ記憶部166に記憶されている。
また、各演出を実行する装置(演出実行装置)に実行させる演出態様は、主制御装置210から受信した演出制御コマンドに基づき抽選処理によって決定され、変動パターンと演出モードとの組み合わせから構成される。
ボタン押下演出処理とは、具体的に、演出図柄の表示処理の期間(図柄の変動期間)内であって、演出ボタン45の押下を検出する検出信号の受付有効期間(以下、ボタン押下有効期間と称す)内に、遊技者によって演出ボタン45が押下され、この押下が検出されることで実行される。
演出ボタン45の押下の検出は、先述したようにボタン制御部168によって行われ、ボタン制御部168は、ボタン押下有効期間内において、この検出信号の入力があったときに、演出ボタン45が押下されたと判定する。
このように、演出制御装置150は、液晶表示、ランプ点灯、効果音の生成及び再生等の演出に関する制御を専門的に行うことにより、主制御装置210の負荷を軽減するのに役立っている。
図4は、制御コマンドのデータ構造を示す図である。
制御コマンドは、図4に示すように、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
主制御装置210では、図5に示すように、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)データが出力され、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)データが出力される。これに対応して、演出制御装置150では、CPUにより、ストローブ信号(DUSTB)の入力に応じて割込を発生させ、割込処理によって演出制御コマンドが演出制御装置150のRAMに格納される。
図6は、主制御装置210から出力される演出制御コマンドの内容を示す図である。
演出制御コマンドの1つとして、図6に示すように、基本変動パターンを指定するための変動パターンコマンドが規定されている。本実施の形態では、変動パターンコマンドは、基本変動パターン1〜14に対応する14個のコマンドから構成される。
基本変動パターンは、複数の演出態様のそれぞれに対応している。例えば、基本変動パターン5は、ノーマルリーチを生起した後にはずれとなる演出態様に対応しており、主制御装置210でそのような演出態様が決定されたときは、基本変動パターン5を指定するための変動パターンコマンドが演出制御装置150に出力される。また、基本変動パターンコマンドは、演出図柄の具体的な変動パターンを決定するコマンドではなく、演出図柄の変動時間を規定するコマンドである。具体的な変動パターンは、基本変動パターン及び後述する演出モードによって決定される。
本実施形態では、基本変動パターン及び演出モードに対応する変動パターンを指定するための図柄制御データが規定されている。具体的に、図柄制御データは、基本変動パターン1〜14及び複数の演出モードの組み合わせに対応する複数の図柄制御データから構成される。
演出モードは、図柄変動を行う複数のステージのそれぞれに対応している。各ステージには、他のステージとは異なる背景画像と、各背景画像に対応したキャラクタが用意されており、ある演出モードが選択された場合には、その演出モードに対応した背景画像及びキャラクタを表示するように制御する。すなわち、演出モードの変更により、背景画像やそれに伴って表示されるキャラクタが変更され、遊技者が長時間遊技しても飽きることがなく、演出の変化を楽しむことができる。なお、ステージは、背景画像及びキャラクタを変化させるだけでなく、演出図柄の変動方向、演出図柄の変動パターンまたは演出図柄自体を変化させるようにしてもよいし、それら変化を組み合わせてもよい。
SPリーチを伴う変動パターンコマンドである基本変動パターン6、7、9〜14については、例えば、図7に示すように、大きく分けて3つのステージ構成となる。
本実施形態においては、「図柄の通常変動」、「リーチ発展」、「SPリーチ演出」、「当たり演出(複数種類)」、「はずれ演出」、「救済演出(複数種類)」、「結果表示(複数種類)」などのステージがある。
図7(a)は、基本変動パターン6〜7に対応するステージ構成であり、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」までが、基本変動パターン6〜7に共通のステージとなり、「結果表示」が非共通のステージとなる。
また、図7(b)は、基本変動パターン9〜10に対応するステージ構成であり、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出」までが、基本変動パターン9〜10に共通のステージとなり、「当たり演出→結果表示」が非共通のステージとなる。
このように、本実施形態では、前半の3〜4ステージを各演出態様に対して共通化することで、開始から途中までの展開を共通化し、この途中までの展開からその先の展開を遊技者が予測できないようにしている。
図8は、大当たり種別と停止図柄の関係を示す図である。
パチンコ機においては、図8に示すように、「時短」、「確変1」、「確変2」及び「はずれ」の4種類の大当たり種別が規定されている。各大当たり種別は、大当たり種別番号1〜4により識別される。
大当たり種別が「時短」となるときは、演出図柄表示装置104に15ラウンド時短図柄で演出図柄を停止させるように制御する。「時短」は、大当たり時における大入賞口115の最高開放回数、すなわちラウンドの最高継続回数が15回となり、その大当たり中に昇格演出を発生させないか、または昇格する可能性のある演出を発生させるが昇格を決定せず、大当たり終了後の遊技態様において図柄の変動時間が短縮するとともに通常状態となるように制御される大当たり種別である。
大当たり種別が「確変2」となるときは、演出図柄表示装置104に15ラウンド特定図柄2で演出図柄を停止させるように制御する。「確変2」は、ラウンドの最高継続回数が15回となり、大当たり決定時には確率変動状態である旨を演出図柄表示装置104では報知せず、その大当たり中に昇格演出を発生させて確率変動状態への昇格を報知し、大当たり終了後の遊技態様において図柄の変動時間を短縮させず確率変動状態となるように制御される大当たり種別である。
抽選結果が「はずれ」となるときは、演出図柄表示装置104にはずれ図柄で演出図柄を停止させるように制御する。
図9は、特別図柄決定テーブル400のデータ構造を示す図である。
ROM230には、図9に示すように、特別図柄表示装置106で表示される特別図柄の停止図柄の組み合わせを決定するために使用される特別図柄決定テーブル400が格納されている。
特別図柄決定テーブル400には、100個のレコードが登録されている。各レコードは、特別図柄の左側の数値を登録したフィールドと、特別図柄の右側の数値を登録したフィールドとを含んで構成されている。「0」〜「99」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、停止図柄決定乱数という。)を取得し、取得した乱数値の順位のレコードから数値を読み出し、特別図柄の停止図柄を、読み出した数値に決定する。例えば、乱数値が「97」である場合は、98段目のレコードから数値を取得する。図9の例では、特別図柄決定テーブル400から「9」及び「7」が読み出されるので、特別図柄は「97」で停止する。
なお、大当たり抽選の結果、はずれと判定された場合には、特別図柄決定テーブル400とは別にはずれ用特別図柄決定テーブルを設け、はずれ用特別図柄決定テーブルから停止図柄を決定するようにしてもよい。
図10は、大当たり種別決定テーブル420のデータ構造を示す図である。
ROM230には、図10に示すように、大当たり後に生起する遊技態様を決定するために使用される大当たり種別決定テーブル420が格納されている。
大当たり種別決定テーブル420には、100個のレコードが登録されている。各レコードは、大当たり種別番号を登録したフィールドを含んで構成されている。「0」〜「99」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、大当たり種別決定乱数という。)を取得し、取得した乱数値の順位のレコードから番号を読み出し、大当たり後に生起する遊技態様を、読み出した大当たり種別番号により特定される遊技態様に決定する。例えば、乱数値が「97」である場合は、98段目のレコードから大当たり種別番号を取得する。図10の例では、大当たり種別決定テーブル420から「2」が読み出されるので、図8を参照すると、「確変1」が生起する。
図11は、変動パターン決定テーブル440のデータ構造を示す図である。
ROM230には、図11に示すように、変動パターンを決定するのに用いる変動パターン決定テーブル440が格納されている。
変動パターン決定テーブル440は、大当たり及びはずれのそれぞれに対応して設けられている。大当たりに対応する変動パターン決定テーブル440については、さらに、現在の遊技状態(「低確率・非時短」、「低確率・時短」、「高確率・非時短」、「高確率・時短」)、大当たり後の遊技態様(「時短」、「確変1」、「確変2」)、入賞遊技球数(保留領域の記憶数)「0」〜「3」、及び「0」〜「1998」の数値範囲でいずれかの値を取り得る乱数(以下、リーチ決定乱数という。)の値に対応して複数設けられている。はずれに対応する変動パターン決定テーブル440ついては、現在の遊技状態、入賞遊技球数及びリーチ決定乱数の値に対応して複数設けられている。
図12は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、図12のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
ステップS100では、CPU220の初期化処理を実行し、ステップS102に移行して、図13の割込処理を実行すべき割込許可命令をCPU220に対して出力する。これにより、図13の割込処理は、所定の周期(例えば、2[ms])で遊技制御処理と並列に実行される。
ステップS106では、遊技制御処理が実行されてから図13の割込処理が所定回数(例えば、2回)実行されたか否かを判定し、割込処理が所定回数実行されたと判定したとき(Yes)は、ステップS108に移行して、大当たりの判定を行うとともに図柄の変動パターンを決定する大当たり判定処理を実行し、ステップS110に移行する。
ステップS114では、外部情報出力ポート256を介して、遊技制御に関する外部情報信号をホールコンピュータに出力する外部情報出力処理を実行し、ステップS116に移行する。
ステップS122では、RAM240の内容を復元するために必要な復帰情報を生成し、生成した復元情報をRAM240に格納し、CPU220を省電力モードに切り換えるバックアップ処理を実行する。バックアップ処理には、バックアップフラグを設定する処理及びチェックサムを行う処理が含まれる。
一方、ステップS120で、電源断検出信号を入力しないと判定したとき(No)、及びステップS106で、遊技制御処理が実行されてから割込処理が所定回数実行されていないと判定したとき(No)はいずれも、ステップS104に移行する。
図13は、割込処理を示すフローチャートである。
割込処理は、CPU220において実行されると、図13に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、出玉の決定等に直接関わる出玉制御用乱数(例えば、大当たりを生起させるか否かの大当たり抽選に用いる乱数(以下、当たり決定乱数という。)、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数)を更新する乱数更新処理を実行する。また、ステップS104で更新される演出制御用乱数も併せて更新する。
次に、ステップS150の乱数更新処理を説明する。
図14は、乱数更新処理を示すフローチャートである。
乱数更新処理は、CPU220において実行されると、図14に示すように、まず、ステップS172に移行する。
ステップS172では、当たり決定乱数を更新し、ステップS174に移行して、当たり決定乱数が所定の上限値(例えば、498)に達したか否かを判定し、所定の上限値に達したと判定したとき(Yes)は、ステップS176に移行して、当たり決定乱数の初期値を更新するための当たり決定乱数用初期値更新乱数を当たり決定乱数に設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
これにより、当たり決定乱数が一巡するたびに初期値が変化するため、当たり決定乱数値を容易に予測することができない。
なお、図示は省略したが、大当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数その他の出玉制御用乱数を更新する処理もこれと同様にこの乱数更新処理にて行われる。
図15は、入賞スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
入賞スイッチ入力処理は、ステップS152において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、始動入賞口スイッチ131からの検出信号を、始動入賞口スイッチ131に対応する入力ポート250の所定のポートから読み込む入力ポート読込処理を実行し、ステップS202に移行して、ステップS200の処理結果に基づいて、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS204に移行する。
ステップS204では、始動入賞装置111への入賞遊技球数が「4」以上であるか否かを判定し、入賞遊技球数が「4」未満であると判定したとき(No)は、ステップS206に移行して、入賞遊技球数に「1」を加算し、ステップS208に移行する。
一方、ステップS204で、入賞遊技球数が「4」以上であると判定したとき(Yes)、及びステップS202で、始動入賞口スイッチ131から検出信号を入力しないと判定したとき(No)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図16は、大当たり判定処理を示すフローチャートである。
大当たり判定処理は、所定確率(例えば、1/399)で特賞状態を生起させるために、所定の数値範囲(例えば、「0」〜「398」)に1個の大当たり値を設定し、始動入賞装置111に遊技球が入賞した入賞タイミングで乱数カウンタから当たり決定乱数を取得し、取得した乱数値と大当たり値とが一致しているときに特賞状態を生起させる処理であって、ステップS108において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS306では、入賞遊技球数に対応したRAM240の所定領域から当たり決定乱数を読み出し、ステップS308に移行して、読み出した乱数値が大当たり値と一致しているか否かを判定し、それらが一致していると判定したとき(Yes)は、ステップS310に移行する。
次いで、ステップS318に移行して、演出図柄の変動を開始するための制御コマンドをRAM240の所定領域に格納する図柄変動開始処理を実行し、ステップS320に移行して、入賞遊技球数から「1」を減算し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS326では、はずれ時に停止させる演出図柄の組み合わせを決定するはずれ時停止図柄決定処理を実行する。はずれ時停止図柄決定処理は、ステップS312と同様に構成される。この決定により、演出図柄表示装置104で表示される具体的なはずれ図柄の組み合わせを指定するのではなく、当たり抽選の結果がはずれであるという旨の結果だけを指定するためのコマンドであるはずれ用図柄指定コマンドが演出制御装置150を介して図柄制御装置152に出力される。図柄制御装置152は、はずれ用図柄指定コマンドを入力したときは、はずれになる演出図柄の組み合わせを決定し、その内容を演出図柄表示装置104に表示する。
ステップS328の処理が終了すると、ステップS316に移行する。
一方、ステップS302で、入賞遊技球数が「0」であると判定したとき(No)、及びステップS300で、演出図柄が変動中であると判定したとき(Yes)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図17(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する図柄演出処理及び図柄制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、図18(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する効果音演出処理及び効果音制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、図19(a)〜(f)は、基本変動パターンに対する発光演出処理及び発光制御データとの対応関係の一例を示す図である。また、図20は、図柄制御データの記憶構成の一例を示す図である。また、図21(a)は、効果音制御データの記憶構成の一例を示す図であり、(b)は、発光制御データの記憶構成の一例を示す図である。
この演出態様に対応する図柄演出処理としては、図17(b)に示すように、通常変動時の図柄演出処理である「通常図柄演出処理」、リーチ発展時の図柄演出処理である「リーチ発展図柄演出処理」、およびSPリーチ発生時の図柄演出処理である「SPリーチ図柄演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の図柄演出処理である「はずれ図柄演出処理」、救済演出発生時の図柄演出処理である「救済図柄演出処理」、および結果表示時の図柄演出処理である「結果表示図柄演出処理」がある。
また、図17(a)に示すように、本実施形態において、「SPリーチ演出」および「救済演出」が生起する演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、図柄演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」、「SPリーチ図柄演出処理」および「はずれ図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
なお、図17(d)に示す、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→当たり演出→結果表示」の各ステージから構成される演出態様についても、図17(e)に示すように、「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」、「SPリーチ図柄演出処理」の図柄演出処理がある。さらに、当たり演出時の図柄演出処理である「当たり図柄演出処理」、および「結果表示図柄演出処理」がある。そして、表示する図柄の内容がステージごとに異なるため、図17(f)に示すように、各ステージに対応する図柄制御データを用意する必要がある。
従って、共通部分の「通常図柄演出処理」、「リーチ発展図柄演出処理」および「SPリーチ図柄演出処理」に対応する図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
また、図柄演出処理と同様に、図18(a)に示す、基本変動パターン11〜14に対応する演出態様に対応する効果音演出処理としては、図18(b)に示すように、通常変動時の効果音演出処理である「通常効果音演出処理」、リーチ発展時の効果音演出処理である「リーチ発展効果音演出処理」、およびSPリーチ発生時の効果音演出処理である「SPリーチ効果音演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の効果音演出処理である「はずれ効果音演出処理」、救済演出発生時の効果音演出処理である「救済効果音演出処理」、および結果表示時の効果音演出処理である「結果表示効果音演出処理」がある。
また、図18(a)に示す演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、効果音演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」、「SPリーチ効果音演出処理」および「はずれ効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第1の効果音制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
なお、図18(d)に示す演出態様についても、図18(e)に示すように、各ステージに対応する効果音演出処理として、「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」、「SPリーチ効果音演出処理」の効果音演出処理がある。さらに、当たり演出時の効果音演出処理である「当たり効果音演出処理」および「結果表示効果音演出処理」がある。そして、出力する効果音の内容がステージごとに異なるため、図18(f)に示すように、各ステージに対応する効果音制御データを用意する必要がある。
従って、共通部分の「通常効果音演出処理」、「リーチ発展効果音演出処理」および「SPリーチ効果音演出処理」に対応する効果音制御データ群(第1の効果音制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
また、図柄演出処理と同様に、図19(a)に示す、基本変動パターン11〜14に対応する演出態様に対応する発光演出処理としては、図19(b)に示すように、通常変動時の発光演出処理である「通常発光演出処理」、リーチ発展時の発光演出処理である「リーチ発展発光演出処理」、およびSPリーチ発生時の発光演出処理である「SPリーチ発光演出処理」がある。さらに、はずれ演出時の発光演出処理である「はずれ発光演出処理」、救済演出発生時の発光演出処理である「救済発光演出処理」、および結果表示時の発光演出処理である「結果表示発光演出処理」がある。
また、図19(a)に示す演出態様は、「通常変動→リーチ発展→SPリーチ演出→はずれ演出」のステージまでは、発光演出処理の内容が基本変動パターン11〜14に共通となり、「救済演出→結果表示」のステージにおいて非共通となっている。
従って、共通部分の「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」、「SPリーチ発光演出処理」および「はずれ発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第1の発光制御データ)は、基本変動パターン11〜14に対して共通となる。
なお、図19(d)に示す演出態様についても、図19(e)に示すように、各ステージに対応する発光演出処理として、「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」、「SPリーチ発光演出処理」の発光演出処理がある。さらに、当たり演出時の発光演出処理である「当たり発光演出処理」および「結果表示発光演出処理」がある。そして、図19(f)に示すように、発光パターンの内容がステージごとに異なるため、各ステージに対応する発光制御データを用意する必要がある。
従って、共通部分の「通常発光演出処理」、「リーチ発展発光演出処理」および「SPリーチ発光演出処理」に対応する発光制御データ群(第1の発光制御データ)は、基本変動パターン9〜10に対して共通となる。
そして、演出用制御データ記憶部166には、図20に示すように、各変動パターンコマンド(MODE及びEVENT)に対応付けて、第1の図柄制御データおよび第2の図柄制御データが記憶されている。
具体的に、演出用制御データ記憶部166には、基本変動パターン6、7、11〜14に対して、これらに共通となる、通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ効果音演出処理用の効果音制御データ群が第1の効果音制御データとして1つ記憶される。さらに、基本変動パターン6、7に対して、これらに非共通の、はずれ1結果表示用の効果音制御データと、はずれ2結果表示用の効果音制御データとがそれぞれ記憶される。さらに、基本変動パターン11〜12に対して、これらに非共通の、救済はずれ1の演出用の効果音制御データと救済はずれ1結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データと、救済はずれ2の演出用の効果音制御データと救済はずれ2結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データとが記憶される。さらに、基本変動パターン13〜14に対して、これらに非共通の、救済あたり1の演出用の効果音制御データと救済あたり1結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データと、救済あたり2の演出用の効果音制御データと救済あたり2結果表示用の効果音制御データとからなる第2の効果音制御データとが記憶される。
具体的に、演出用制御データ記憶部166には、基本変動パターン6、7、11〜14に対して、これらに共通となる、通常、リーチ発展、SPリーチおよびはずれ発光演出処理用の発光制御データ群が第1の発光制御データとして1つ記憶される。さらに、基本変動パターン6、7に対して、これらに非共通の、はずれ1結果表示用の発光制御データと、はずれ2結果表示用の発光制御データとがそれぞれ記憶される。さらに、基本変動パターン11〜12に対して、これらに非共通の、救済はずれ1の演出用の発光制御データと救済はずれ1結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データと、救済はずれ2の演出用の発光制御データと救済はずれ2結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データとが記憶される。さらに、基本変動パターン13〜14に対して、これらに非共通の、救済あたり1の演出用の発光制御データと救済あたり1結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データと、救済あたり2の演出用の発光制御データと救済あたり2結果表示用の発光制御データとからなる第2の発光制御データとが記憶される。
演出制御装置150のCPUは、ROMの所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、図22のフローチャートに示す演出制御処理を実行する。
図22は、演出制御処理を示すフローチャートである。
図柄制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、図22に示すように、ステップS400に移行する。
ステップS400では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判定し、変動パターンコマンドを受信したと判定したとき(Yes)は、ステップS402に移行する。
ステップS402では、乱数カウンタから乱数を取得し、取得した乱数値に基づいて、複数の演出モードのなかから演出態様に対応したものを選択し、ステップS404に移行する。
ステップS406では、図20の第2の図柄制御データのうち、受信した変動パターンコマンドにより特定される基本変動パターン及び選択した演出モードに対応する変動パターンを指定するための第2の図柄制御データをRAMの第1バッファに格納し、ステップS408に移行する。
ステップS410では、図21(a)の第2の効果音制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第2の図柄制御データをRAMの第2バッファに格納し、ステップS412に移行する。
ステップS412では、図21(b)の第1の発光制御データのうち、受信した変動パターンコマンドに対応する第1の発光制御データをRAMの第3バッファに格納し、ステップS414に移行する。
ステップS416では、第1バッファに格納されている第1及び第2の図柄制御データを図柄制御装置152に、第2バッファに格納されている第1及び第2の効果音制御データを効果音制御部162に送信する。さらに、第3バッファに格納されている第1及び第2の発光制御データをランプ制御部164に送信して、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS420では、演出図柄の変動を開始した時点から演出制御装置150のタイマ(不図示)をスタートし、タイマの計数時間(カウント値)に基づいて現在がボタン押下有効期間中であるか否かを判定し、現在がボタン押下有効期間中であると判定したとき(Yes)は、ステップS422に移行する。
ステップS424では、演出図柄の変動を開始してから演出ボタン45が1度以上押下されたか否かを判定し、演出図柄の変動開始から1度も押下されていないと判定したとき(No)は、ステップS426に移行する。具体的には、演出図柄の開始時に押下判定フラグをリセットし、演出ボタン45の押下時に押下判定フラグをセットし、押下判定フラグがセットされているか否かを判定することにより演出図柄の変動を開始してから演出ボタン45が1度以上押下されたか否かを判定する。
ステップS428では、乱数カウンタから乱数を取得し、取得した乱数値が属する数値範囲に対応するボタン押下演出番号を演出態様決定テーブル(不図示)から読み出し、ステップS430に移行する。
ステップS430では、読み出したボタン押下演出番号に対応するボタン押下演出態様を指定するためのコマンドをRAMの第4バッファに格納し、ステップS432に移行する。
ステップ432では、、第4バッファに格納されているボタン押下演出用のコマンドを効果音制御部162に送信して、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
また、ステップS420で、現在がボタン押下有効期間中でないと判定したとき(No)、及びステップS418で、演出図柄が変動中でないと判定したとき(No)は、いずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ここで、図23(a)〜(c)は、演出態様に対応した発光制御データ群の生成方法の一例を示す図である。
まず、パチンコ機に電源が投入されると、主制御装置210により、遊技制御処理が実行され、遊技可能な状態となる。遊技者は、貸し出しを受けた遊技球をパチンコ機に装填し、発射ハンドル50を操作して遊技球を遊技盤102に発射することにより遊技を行うことができる。
大当たり中は、大入賞口115が所定の開閉態様で開放制御され、大入賞口115に遊技球が入賞すると、1個当たりの入賞につき所定数の賞球が払い出される。
また、始動入賞装置111に遊技球が入賞すると、ステップS314、S118またはステップS328、S118を経て、変動パターンコマンドが演出制御装置150に送信される。
さらに、ステップS412、S414を経て、受信した基本変動パターンコマンドに対応する第1及び第2の発光制御データが、ROMの演出用制御データ記憶部166から読み出され、RAMの第3バッファに格納され、第3バッファ上に演出態様に対応した発光制御データ群が生成される。
図柄制御データ及び効果音制御データについても同様となる。
そして、ステップS416を経て、第1〜第3バッファに格納された図柄制御データ群、効果音制御データ群および発光制御データ群が、図柄制御装置152、スピーカ155およびランプ153にそれぞれ送信される。
図柄変動装置152では、図柄制御データ群を受信すると、受信した図柄制御データ群に基づいて変動パターンが選択され、選択された変動パターンが再生される。
また、ランプ制御部164では、発光制御データ群を受信すると、受信した発光制御データ群に基づいて、ランプ153の点灯と消灯とが制御され、ランプ153が所定の発光パターンで点滅する。
遊技者が、ボタン押下有効期間中に演出ボタン45を押下すると、ステップS428、430、432を経て、予め設定された選択確率で、複数の音声演出態様のなかからいずれかが選択される。さらに、選択された音声演出態様を指定するためのボタン押下演出用コマンドが第4バッファを介して効果音制御部162に出力される。
このようにして、本実施形態では、図柄演出処理を制御するための図柄制御データを、各演出態様に共通の図柄制御データ群(第1の図柄制御データ)については1つずつROMの演出用制御データ記憶部166に記憶するようにした。さらに、非共通の図柄制御データ又は図柄制御データ群(第2の図柄制御データ)については、それぞれを記憶するようにした。
さらに、発光演出処理を制御するための発光制御データを、各演出態様に共通の発光制御データ群(第1の発光制御データ)については1つずつROMの演出用制御データ記憶部166に記憶するようにした。さらに、非共通の発光制御データ又は発光制御データ群(第2の発光制御データ)については、それぞれを記憶するようにした。
さらに、演出用制御データ記憶部166から、第1の効果音制御データおよび第2の効果音制御データを読み出して、所定の順序でRAMの第2バッファに書き込むことで、各演出態様に対応した効果音制御データ群を生成するようにした。
以上より、演出態様の種類ごとに、各演出処理に必要な制御データを全て記憶する必要がないので、全て記憶する場合と比較して、制御データを記憶するのに必要な記憶容量を低減することができる。
これにより、途中までのステージに対する各演出処理によって、その先の展開が遊技者にばれてしまうのを防ぐことができる。
また、上記実施形態において、演出図柄表示装置104、スピーカ155およびランプ153は、発明1または2記載の演出実行手段に対応し、演出制御装置150および図柄制御装置152は、発明1記載の副制御手段に対応する。
また、上記実施形態において、図柄制御装置152、効果音制御部162およびランプ制御部164における、各作動信号を、演出図柄表示装置104、スピーカ155およびランプ153に送信する機能は、発明1記載の演出制御信号送信手段に対応する。
例えば、図柄制御データについては従来の記憶構成のままで、効果音制御データおよび発光制御データだけ上記実施形態の記憶構成とするなど、いずれか1つのみ、あるいはいずれか2つの組み合わせのみ上記実施形態の記憶構成とするなど、他の構成としてもよい。
また、上記実施形態において、演出用制御データ記憶部166に記憶された制御データを、一旦、バッファに読み出してから、各制御部に送信する構成としたが、この構成に限らず、例えば、演出制御装置150の内部にある効果音制御部162およびランプ制御部164については、演出用制御データ記憶部166から直接読み出す構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、パチンコ機である遊技機に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、パチスロ機などの他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。
10 枠本体
20 前枠
30 前扉
40 受皿ユニット
45 演出ボタン
50 操作ハンドル
H ヒンジ機構
72 透明板
90 装飾部
92 装飾カバー
98 音抜孔
102 遊技盤面
104 演出図柄表示装置
106 特別図柄表示装置
108 普通図柄表示装置
109 遊技状態表示装置
111 始動入賞装置
111a 第一始動入賞口
111b 第二始動入賞口
115 大入賞口
131 始動入賞口スイッチ
150 演出制御装置
152 図柄制御装置
153 ランプ
155 スピーカ
162 効果音制御部
164 ランプ制御部
166 演出用制御データ記憶部
168 ボタン制御部
200 遊技制御装置
210 主制御装置
212 電源回路
220 CPU
230 ROM
240 RAM
250 入力ポート
255 出力ポート
Claims (5)
- 実行条件の成立を契機に抽選を行うと共に、前記抽選結果を、複数種類の演出態様のいずれかに対応する演出処理によって遊技者に報知し、前記抽選結果に応じて、通常の遊技状態と、通常よりも前記遊技者にとって有利な遊技状態とを選択的に生起する遊技機であって、
主制御手段と、副制御手段と、演出実行手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記実行条件の成立を契機に抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づき、前記複数種類の演出態様のうちから前記演出実行手段で実行する演出態様を決定する演出態様決定手段と、
前記演出態様決定手段で決定した演出態様に対応する演出処理の実行制御を前記副制御手段に実行させるための演出制御コマンドを前記副制御手段に送信する演出制御コマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記演出実行手段に前記演出制御コマンドに対応する演出処理を実行させるための、前記演出態様に対応する制御データを設けると共に、複数種類の前記演出態様に共通する制御データを設け、更に、
前記複数種類の演出態様に共通する複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第1の制御データ群を、その組み合わせの内容ごとに1群ずつ記憶し、又、前記複数種類の演出態様に非共通の制御データ又はその複数種類の制御データを組み合わせた制御データである第2の制御データ群を前記演出態様の種類ごとに記憶する演出用制御データ記憶手段と、
前記演出用制御データ記憶手段に記憶された、前記主制御手段からの前記演出制御コマンドに対応する、前記第1の制御データ群と前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群とに基づき、前記各演出態様に対応する制御信号である演出制御信号を生成する演出制御信号生成手段と、
前記演出制御信号生成手段で生成した演出制御信号を前記演出実行手段に送信する演出制御信号送信手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
図柄を変動表示する図柄表示装置を含み、
前記副制御手段からの前記演出制御信号に基づき、前記図柄表示装置によって図柄を変動表示する図柄演出処理を含む演出処理を実行するようになっており、
前記第1の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する前記図柄演出処理に対して共通の複数種類の制御データの組み合わせであって、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して共通の複数種類の変動パターンを指定する第1の図柄制御データを含み、
前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の制御データ又はその複数種類の組み合わせであって、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する図柄演出処理に対して非共通の変動パターン又はその複数種類の組み合わせを指定する第2の図柄制御データを含み、
前記第1の制御データ群と前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群とは、前記図柄表示装置に前記各演出態様に基づき図柄を変動表示させる演出制御信号を生成するためのデータであり、
前記演出制御信号生成手段は、前記図柄表示装置によって図柄を変動表示させる前記演出制御信号を、前記第1の図柄制御データ及び前記第2の図柄制御データで指定された変動パターンに基づき生成することを特徴とする遊技機。 - 前記演出実行手段は、発光素子を備える発光装置及び効果音を出力する効果音出力装置のうち少なくとも1つを含み、
前記演出処理は、前記発光装置によって前記各演出態様に対応する点滅パターンで発光素子を点滅させる発光演出処理、及び前記効果音出力装置によって前記各演出態様に対応する効果音出力パターンで効果音を出力する効果音演出処理のうち前記演出実行手段の構成に対応するものを含み、
前記第1の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する、前記発光演出処理、及び前記効果音演出処理において共通の複数種類の制御データの組み合わせである第1の発光制御データ、及び第1の効果音制御データのうち前記演出実行手段の構成に対応する種類のものを含み、
前記非共通の制御データ又は前記第2の制御データ群は、前記複数種類の演出態様のそれぞれに対応する、前記発光演出処理、及び前記効果音演出処理において非共通の制御データ又はその複数種類の組み合わせである第2の発光制御データ、及び第2の効果音制御データのうち前記演出実行手段の構成に対応する種類のものを含むことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記演出態様として、前記遊技者にとって有利な遊技状態である特賞状態となる可能性があることを予告する予告演出を実行し、その後に、前記通常の遊技状態を生起する抽選結果を報知するはずれ演出態様と、前記予告演出の実行後に、前記特賞状態を生起する抽選結果を報知する当たり演出態様とを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
- 前記演出態様として、前記はずれ演出態様に対応する演出処理の実行後に、別の演出態様に対応する演出処理へと移行する救済演出態様を含むことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 特定の演出態様の全種類に対して、各演出態様に対応する演出処理の開始から途中までの処理内容を共通としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の遊技機。
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