JP5377322B2 - Itq−34結晶性微細孔質物質 - Google Patents

Itq−34結晶性微細孔質物質 Download PDF

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Description

本発明は、新規結晶性微細孔質物質に関する。
微細孔質物質は、ゼオライトおよびシリコアルミノホスフェートを含めて、吸着剤、触媒、および触媒担体として、石油工業において広く用いられる。それらの結晶構造は、三次元骨格からなる。これは、均一な細孔開口、通路、および殆どの炭化水素に類似の寸法(<20Å)を有する内部かごを含む。これらの物質の微細孔質構造は、それらが、サイズが細孔開口のサイズ以下である分子を吸着することを可能にする。骨格の組成は、アニオン性のものであることができる。これは、負電荷を相殺する非骨格カチオンの存在を必要とする。これらの非骨格カチオン(アルカリまたはアルカリ土類金属カチオンなど)は、イオン交換技術を従来方式で用いて、完全または一部のいずれでも、他のタイプのカチオンとイオン交換可能である。これらの非骨格カチオンが、プロトン形態へ、例えば酸処理することによるか、またはアンモニウムカチオンとイオン交換し、続いて焼成してアンモニアを除去することによって変換される場合には、それは、物質に、触媒活性を有する酸性部位を付与する。酸性度および限定的な細孔開口の組み合わせは、これらの物質に、多くの反応における生成物、反応体、および/または転移状態のいくつかを排除または限定するそれらの能力により、他の物質にない触媒特性を与える。非反応性物質(純粋のシリカおよびアルミノホスフェートの骨格構造など)もまた、有用であり、液体、ガス、および反応性分子(アルケンなど)の吸着および分離のプロセスで用いられることができる。
ゼオライトとして知られる結晶性微細孔質組成物の種類は、鉱物および合成種として存在する。それらの微細孔質骨格は、架橋酸素原子によって結合された四価ケイ素の四面体原子を含む。ケイ素原子のいくつかまたは全てが、四面体配位が可能な他の四価原子(ゲルマニウム、チタン、またはジルコニウムなど)と置換されることができることは可能である。四面体原子のいくつかはまた、三価金属原子(アルミニウム、ガリウム、および/または鉄など)と置換されて、上記されるアニオン骨格が形成されることができる。特許文献1には、ITQ−13と呼ばれるこれらの微細孔質ゼオライト組成物が開示される。これは、9、10、および10個の四面体原子を細孔開口内に含む通路を、三つの結晶方向に沿って有する三次元骨格を有する。
モレキュラーシーブとして知られる結晶性微細孔質組成物の他の種類は、ゼオライトのイオン交換および/または吸着特性を示すが、これは、アルミノホスフェート(頭字語AlPOによって識別される)、および置換アルミノホスフェートである。これは、特許文献2および特許文献3に開示される。特許文献3には、シリカアルミノホスフェートの種類が開示される。これは、頭字語SAPOによって識別され、異なる構造(それらのX線回折パターンによって識別される)を有する。構造は、AlPO、SAPO、MeAPO(Me=金属)等の後の数値によって識別され(非特許文献1)、これには、B、Si、Be、Mg、Ge、Zn、Fe、Co、Ni等によるAlおよびPの置換が含まれてもよい。
ExxonMobilなどは、広範に、種々の微細孔質物質(フォージャサイト、モルデナイト、およびZSM−5など)を、多くの商業用途で用いる。これらの用途には、改質、分解、水素化分解、アルキル化、オリゴマー化、脱ロウ、および異性化が含まれる。いかなる新規物質も、触媒性能が、現在用いられるそれらの触媒を超えて向上される可能性を有する。
現在、160個を超える微細孔質骨格構造が知られている。これは、国際ゼオライト学会によって表にまとめられる。多くの炭化水素プロセスの性能を向上するための、知られた物質のものと異なる特性を有する新規物質が必要とされている。各構造は、固有の細孔、通路、およびかご寸法を有し、上記されるように、その特定の特性を示す。ITQ−34は、固有の骨格構造を有する新規モレキュラーシーブである。
米国特許第6,471,941号明細書 米国特許第4,310,440号明細書 米国特許第4,440,871号明細書 米国特許第3,354,078号明細書
Flanigenら(第7会国際ゼオライト会議予稿集、第103頁、1986年) C.Serre、G.Ferey(J.Mater.Chem.、第12巻、第2367頁、2002年) X−C.Huang、Y−Y.Lin、J−P.Zhang、X−M.Chen(Angew.Chem.Int.Ed.、第45巻、第1557〜1559頁、2006年) N.Zheng、X.Bu、B.Wang、P.Feng(Science、第298巻、第2366頁、2002年) M.R.Anderson、I.D.Brown、S.Vilminot(Acta Cryst.、第B29巻、第2626頁、1973年) W.M.Meier、およびH.J.Moeck(Journal of Solid State Chemistry、第27巻、第349頁、1979年) G.Sastre、J.D.Gale(Microporous and mesoporous Materials、第43巻、第27頁、2001年) A.Tuelら(J.Phys.Chem.、第B104巻、第5697頁、2000年) H.Koller(J.Am.Chem.Soc.、第121巻、第3368頁、1999年) Journal of Catalysis(第4巻、第527頁、1965年) Journal of Catalysis(第6巻、第278頁、1966年) Journal of Catalysis(第61巻、第395頁、1980年)
ITQ−34(INSTITUTO DE TECNOLOGIA QUIMICA No.34)は、架橋原子によって結合された四面体原子の骨格を有する新規結晶性微細孔質物質であり、四面体原子の骨格は、その骨格内の四面体配位原子の間の相互結合によって定められる。ITQ−34は、空気焼成に安定であり、炭化水素を吸収し、炭化水素を転化するのに触媒活性がある。
一実施形態においては、本発明は、次の組成を有し、かつ表2に示される固有の回折パターンを有するシリケート化合物である新規結晶性物質に関する。
mR:aX:YO・nH
[式中、Rは、有機化合物であり、Xは、四面体配位が可能な任意の金属であり、B、Ga、Al、Fe、Li、Be、P、Zn、Cr、Mg、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、およびZrの一種以上などであり、より好ましくは四面体配位が可能な一種以上の三価金属、更により好ましくは元素B、Ga、Al、およびFeの一種以上であり、kは、Xの酸化状態であって、1〜3の数を表し、Yは、Si単独であるか、または四面体配位が可能な任意の他の四価金属(GeおよびTiなど)との組み合わせであり、しかもmは、0.01以上1以下の数を表し、aは、0.2以下の数を表し、nは、10以下の数を表す]
より特定の実施形態においては、本発明は、次の組成を有し、かつ表3に示される固有の回折パターンを有する焼成された結晶性シリケート化合物に関する。
aX:YO・nH
[式中、X、Y、a、k、およびnは、上記と同じ意味を有する]
本発明にはまた、表2に類似の回折パターンを有する結晶性シリケート化合物の合成方法が含まれる。これは、四価元素源Y(Yは、Si単独であるか、若しくはGeおよび/またはTiとの組み合わせである)、有機構造規定剤(SDA)R、水、並びに任意の金属源Xおよび任意のフッ化物源を一緒に混合し、シリケートを結晶化するのに十分な温度および時間で加熱することによる。
本発明には、炭化水素を、炭化水素含有ストリームから分離するための、ITQ−34の使用が含まれる。
本発明にはまた、有機原料材を転化生成物へ転化するための炭化水素転化触媒としての、ITQ−34の使用が含まれる。
実施例の有機構造規定剤(SDA)として用いられた、エタン−1,2−ビス−(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシド(MeP(CHPMe(OH))、およびプロパン−1,3−ビス−(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシド(MeP(CHPMe(OH))を表す。 四面体原子のみを示すITQ−34の骨格構造を示す。一個の単位セルがあって、その端部は、囲み枠によって定められる。 エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドを用いて調製された合成されたままのITQ−34のX線回折パターンを示す。 プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドを用いて調製された合成されたままのITQ−34のX線回折パターンを示す。 焼成されたITQ−34のX線回折パターンを示す。
本発明は、新規構造の結晶性物質である。いかなる多孔質結晶性物質とも同様に、ITQ−34の構造は、その骨格内の四面体配位原子の間の相互結合によって定められることができる。特に、ITQ−34は、架橋原子によって結合された四面体(T)原子の骨格を有し、その際四面体原子の骨格構造は、直近の四面体(T)原子を、表1に示される方式で結合することによって定められる。
Figure 0005377322
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四面体原子は、四面体配位を有することができるものである。これには、限定することなく、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、インジウム、スズ、アンチモンの一種以上が含まれる。
一実施形態においては、この新規結晶性シリケート化合物は、次の組成を有する。
mR:aX:YO・nH
[式中、Rは、有機化合物であり、Xは、四面体配位が可能な任意の金属であり、B、Al、Ga、Fe、Li、Be、P、Zn、Cr、Mg、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、およびZrの一種以上などであり、より好ましくは四面体配位が可能な一種以上の三価金属、更により好ましくは元素B、Ga、Al、およびFeの一種以上であり、kは、Xの酸化状態であって、1〜3の数を表し、Yは、Si単独であるか、または四面体配位が可能な任意の他の四価金属(GeおよびTiなど)との組み合わせであり、しかもmは、0.01以上1以下の数を表し、aは、0.2以下の数を表し、nは10以下を表す]
この化合物は、表2および図3に示される固有の回折パターンを有する。表2の回折パターンは、PANalytical X’Pert回折計を、X’celerator検知器、Bragg−Brentanoジオメトリ、45kVおよび40mAの管電圧および管電流、固定発散スリット1/16°、ステップサイズ0.017°、および(計数時間/ステップ)1400秒で用いて、CuKα線により測定された。
Figure 0005377322
新規構造の他の実施形態には、次の組成の焼成された化合物が含まれる。
aX:YO・nH
[式中、X、Y、a、k、およびnは、上記と同じ意味を有する]
この化合物は、表3および図5に示される固有の回折パターンを有する。
Figure 0005377322
この新規化合物は、四価元素源Y(Yは、Si単独であるか、若しくはGeおよび/またはTiとの組み合わせである)、有機構造規定剤(SDA)、水、並びに任意の金属源Xおよび任意のフッ化物源を一緒に混合し、シリケートを結晶化するのに十分な温度および時間で加熱する方法によって作製される。本方法は、以下に記載される。
本発明の合成多孔質結晶性物質ITQ−34は、独特の三次元通路系を有する結晶性相である。これは、四面体配位原子の10、10および9員環を交差して含む。T原子の相互結合性(表1に示される)は、新規ゼオライト構造をもたらす。これは、他の既知の10、10、9員環構造(ITQ−13など)と異なる。直線状の10員環通路は、架橋酸素原子間の断面寸法約4.6Å×約5.8Åを有し、折曲状の10員環通路は、架橋酸素原子間の断面寸法約4.8Å×約5.9Åを有する。折曲状の9員環通路は、架橋酸素原子間の断面寸法約3.9Å×約4.8Åを有する。
X線回折パターンの変量は、ITQ−34の異なる化合物形態の間で生じてもよく、正確なITQ−34構造は、その特定の組成により、およびそれが焼成されかつ再水和されているか否かによって異なることができる。
合成されたままの形態において、ITQ−34は、特徴的なX線回折パターンを有し、その本質的な線は、CuKα線により測定された表2に示される。変量は、特定の組成、および構造中のその量の関数として生じる。この理由で、強度およびd−間隔は、範囲として示される。
本発明のITQ−34物質は、焼成されて、有機構造規定剤が、結晶性を喪失することなく除去されてもよい。これは、物質を、他のゲスト分子(炭化水素など)を引続いて吸着するために活性化するのに有用である。本質的な線(固有に、焼成/脱水されたITQ−34を定める)は、CuKα線により測定された表3に示される。変量は、特定の組成、温度、および構造における水和レベルの関数として生じる。この理由で、強度およびd−間隔は、範囲として示される。
加えて、上記におけるように、四面体原子の相互結合によるITQ−34の構造を記載するために、それは、その単位セルによって定められてもよい。これは、物質の全ての構造元素を含む最小の繰返し単位である。ITQ−34の細孔構造は、図2(四面体原子のみを示す)に、直線状の10員環通路の方向を下向きにして示される。図2には単一の単位セルがあり、その限界は、囲み枠によって定められる。表4は、単位セル中の各四面体原子の典型的な位置を、Å単位で列挙する。各四面体原子は、架橋原子に結合され、これはまた、隣接する四面体原子に結合される。四面体原子は、四面体配位を有することができるものであり、これには、限定されることなく、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、インジウム、スズ、およびアンチモンの一種以上が含まれる。架橋原子は、二つの四面体原子を結合することができるものであり、その例には、限定されることなく、酸素、窒素、フッ素、硫黄、セレン、および炭素原子が含まれる。
酸素の場合には、また、架橋酸素はまた、水素原子に結合されてヒドロキシル基(−OH−)が形成されることが可能である。炭素の場合には、また、炭素はまた、二つの水素原子に結合されてメチレン基(−CH−)が形成されることが可能である。例えば、架橋メチレン基は、ジルコニウムジホスホネートMIL−57中に存在する。非特許文献2を参照されたい。窒素の場合には、また、窒素架橋原子は、イミダゾレートアニオンの一部であることが可能である。例えば、架橋イミダゾレート基は、亜鉛(II)イミダゾレートゼオライト−タイプの化合物、Zn(mim)・2HO、Zn(eim)・HO、およびZn(eim/mim)・1.25HO中に存在する。非特許文献3を参照されたい。架橋硫黄およびセレン原子は、微細孔質物質のUCR−20−23種中に見られている。非特許文献4を参照されたい。架橋フッ化物原子は、リチウムヒドラジニウムフルオロベリレート中に見られている。これは、ABW構造タイプを有する。非特許文献5を参照されたい。四面体原子は、他の結晶力(例えば、無機または有機種の存在)によって、または四面体および架橋の原子を選択することによって、移動してもよいことから、±0.5Åの範囲が、x座標位置に包含され、±1.0Åの範囲が、yおよびz座標位置に包含される。
Figure 0005377322
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ITQ−34の完全な構造は、上に定められる多数の単位セルを、完全に結合された三次元骨格に結合することによって造られる。一つの単位セル中の四面体原子は、その隣接する単位セル全ての四面体原子に結合される。表1は、ITQ−34の任意の単位セルについて、全ての四面体原子の結合を列挙するものの、結合は、同じ単位セル中の特定の原子とでなく、隣接する単位セルとであってもよい。表1に列挙される結合の全ては、それらが、同じ単位セル中にあるか、または隣接する単位セル中にあるかに係らず、直近の四面体(T)原子とのものである。
表4に示されるカルテシアン座標(直交座標)は、正確に、理想的な構造における四面体原子の位置を反映してもよいものの、実際の構造は、より正確には、上記の表1に示される骨格原子間の結合性によって記載されることができる。
この結合性を記載する他の方法は、配位シーケンスを用いることによる。これは、非特許文献6によって、微細孔質骨格に適用される。微細孔質骨格においては、各四面体原子N(T−原子)は、架橋原子(典型的には酸素)によってN=4の隣接T−原子に結合される。これらの隣接T−原子は、次いで、次のシェル中のNT−原子に結合される。第二のシェル中のN原子は、第三のシェル中のNT−原子に結合される、等である。各T−原子は、一度数えられるのみである。例えば、T−原子が4員環にある場合には、第四のシェルでは、N原子は、2回は数えられない、等である。この方法論を用いて、配位シーケンスは、T−原子の4結合ネットの各固有のT−原子に対して、決定されることができる。次行は、各シェルに対するT−原子の最大数を列挙する。
=1 N≦4 N≦12 N≦36 N≦4・3k−1
Figure 0005377322
配位シーケンスを任意の構造に対して決定する一方法は、コンピュータープログラムzeoTsitesを用いる骨格原子の原子座標による(非特許文献7を参照されたい)。
ITQ−34構造の配位シーケンスは、表5に示される。T−原子の結合性は、表1に列挙され、T−原子についてのみである。架橋原子(酸素など)は、通常、T−原子に結合する。殆どのT−原子は、架橋原子によって他のT−原子に結合されるものの、骨格構造を有する物質の特定の結晶においては、多数のT−原子は、もう一方に結合されなくてもよいことが可能であることが認められる。非結合性の理由には、限定されることなく、結晶の端部に位置されるT原子、および欠陥部位(例えば、結晶の空孔に起因する)によることが含まれる。表1および表5に列挙される骨格は、その組成、単位セルの寸法、または空間群の対称性によって決して限定されない。
理想的な構造は、4−配位T−原子のみを含むものの、ある条件下では、いくつかの骨格原子は、5−または6−配位であってもよいことが可能である。これは、例えば、物質の組成が、主に、リンおよびアルミニウムT−原子を含む場合に、水和条件下で生じてもよい。これが生じる場合には、T−原子はまた、水分子(−OH)、またはヒドロキシル基(−OH)の一個または二個の酸素原子と配位されてもよいことが見出される。例えば、モレキュラーシーブAlPO−34は、水和の際には、いくつかのアルミニウムT−原子の配位を、4−配位から5−および6−配位へ可逆的に変化することが知られる。これは、非特許文献8に記載される。また、いくつかの骨格T−原子は、物質が、フッ素の存在下に調製される場合には、フッ化物原子(−F)に対して配位されて、5−配位T−原子を有する物質が作製されることができることが可能である。これは、非特許文献9に記載される。
本発明にはまた、次によって、表2に類似の回折パターンを有するITQ−34の結晶性シリケート組成物を合成する方法が含まれる。即ち、四価元素源Y(その際、Yは、Si単独、若しくはGeおよび/またはTiとの組み合わせで表す)、有機構造規定剤(SDA)R、水、並びに任意の金属源Xおよび任意のフッ化物源Fを、一緒に混合することによる。組成物は、モル比で、次の範囲内
R/YO:0.01−1
O/YO:2−50
X/YO:0−0.2
F/YO:0−2
好ましくは次の範囲内
R/YO:0.1−0.5
O/YO:5−20
X/YO:0−0.1
F/YO:0−0.5
にある。
[式中、Xは、四面体配位が可能な任意の金属であり、B、Ga、Al、Fe、Li、Be、P、Zn、Cr、Mg、Co、Ni、Be、Mn、As、In、Sn、Sb、Ti、およびZrの一種以上などであり、より好ましくは四面体配位が可能な一種以上の三価金属、更により好ましくは元素B、Ga、Al、およびFeの一種以上である]
有機構造規定剤(SDA)は、好ましくは、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)、またはプロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)であり、その構造は、図1に示される。シリカ源は、コロイド状、ヒュームド、または沈澱シリカ、シリカゲル、ナトリウムまたはカリウムシリケート、若しくは有機ケイ素(テトラアルキルオルトシリケートなど、例えばテトラエチルオルトシリケートなど)等であることができる。金属源は、ホウ酸、ゲルマニウム(IV)エトキシド、酸化ゲルマニウム、硝酸ゲルマニウム、硝酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸鉄、塩化鉄、および硝酸ガリウム等であることができる。フッ化物源は、フッ化アンモニウム、フッ化水素、フッ化水素酸、および他の適切なフッ化物含有化合物であることができる。混合物は、次いで、シリケート物質を結晶化するのに十分な温度および時間で、典型的には密閉オートクレーブ中で数時間または数日間加熱される。
限定しない適切な結晶化条件には、温度125℃〜200℃で1〜100日間の加熱が含まれる。撹拌または混転が、結晶化中に適用されてもよい。
望まれる程度に、および物質のX/YOモル比によって、合成されたままのITQ−34中に存在するいかなるカチオンも、当該技術分野で周知の技術に従って、他のカチオンとのイオン交換によって置換されることができる。好ましい置換カチオンには、金属イオン、水素イオン、および水素前駆体(例えば、アンモニウムイオン)、並びにそれらの混合物が含まれる。特に好ましいカチオンは、ある炭化水素転化反応に対する触媒活性を調整するものである。これらには、水素、希土類金属、並びに元素周期律表の第IIA、IIIA、IVA、VA、IB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、およびVIII族の金属が含まれる。
本発明の結晶性物質は、幅広い種類の化学転化プロセス、特に有機化合物転化プロセスに触媒作用を及ぼすのに用いられることができる。これには、現在、商業的/工業的に重要な多くのものが含まれる。本発明の結晶性物質によって、単独で、または一種以上の他の触媒活性物質(他の結晶性触媒を含む)との組み合わせで、効果的に触媒作用を及ぼされる化学転化プロセスの例には、酸活性を有する触媒を必要とするものが含まれる。
従って、その活性形態においては、ITQ−34は、高度の酸活性を示すことができる。これは、アルファ試験で測定されることができる。アルファ値は、標準的な触媒と比較した、触媒の接触分解活性の概略指標であり、それは、相対速度定数(ノルマルヘキサン転化率/触媒容積/単位時間)を示す。それは、アルファを1(速度定数=0.016秒−1)とするシリカ−アルミナ分解触媒の活性に基づく。アルファ試験は、特許文献4、非特許文献10、非特許文献11および非特許文献12に記載され、それぞれは、その記載に関して、本明細書に引用して含まれる。本明細書で用いられる試験の実験条件には、一定温度538℃、および変動する流速が含まれる。これは、非特許文献12に詳細に記載される。
触媒として用いられる場合には、本発明の結晶性物質は、いかなる有機成分についても、その一部または全てを除去するための処理に付されてもよい。これは、好都合には、合成されたままの物質が、温度少なくとも約370℃で、少なくとも1分間、一般には20時間以下加熱される熱処理によってもたらされる。準大気圧が熱処理に用いられることができるものの、大気圧が、便宜上望ましい。熱処理は、温度約927℃以下で行われることができる。熱処理された生成物(特に、その金属、水素またはアンモニウムの形態である)は、特に、ある有機(例えば炭化水素)転化反応の触媒に有用である。
触媒として用いられる場合には、結晶性物質は、タングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、または貴金属(限定されることなく、白金またはパラジウムなど)などの水素添加成分と完全に組み合わされることができる。その際、水素添加−脱水素機能が行われることができる。これらの成分は、共結晶化によって組成物中に存在するか、第IIIA族元素(例えば、アルミニウム)が構造中に存在する程度に組成物中にイオン交換されるか、そこに含浸されるか、またはそれらと物理的に完全に混合されることができる。これらの成分は、その中またはその上に、例えば、白金の場合には、ITQ−34を、白金金属含有イオンを含む溶液を用いて処理することによるなどで含浸されることができる。従って、この目的に適切な白金化合物には、塩化白金酸、塩化第1白金、および種々化合物(白金アミン錯体を含む)が含まれる。
本発明の結晶性物質は、有機化合物転化プロセスにおける吸着剤として、または触媒としてのいずれかで用いられる場合には、少なくとも部分的に、脱水されるべきである。これは、空気、窒素等などの雰囲気中で温度100℃〜約370℃へ、および大気圧、準大気圧、または超大気圧下に、30分〜48時間加熱することによって行われることができる。脱水はまた、室温で、単にITQ−34を真空中に置くことによって行われることができる。しかし、より長い時間が、十分量の脱水を得るのに必要とされる。
多くの触媒の場合におけるように、新規結晶を、温度、および有機転化プロセスで用いられる他の条件に耐性のある他の物質と組み合わせることが望ましくてもよい。これらの物質には、活性および不活性な物質、および合成または天然ゼオライト、同様に無機物質(クレー、シリカ、および/または金属酸化物(アルミナなど)など)が含まれる。後者は、天然、若しくはゼラチン状沈殿物またはゲルの形態(シリカおよび金属酸化物の混合物を含む)のいずれかであってもよい。新規結晶と組合された物質(即ち、それと結合されるか、または新規結晶の合成中に存在する物質)(活性である)を用いることは、ある有機転化プロセスの触媒の転化率および/または選択性を変化する傾向がある。不活性物質は、適切には、所定のプロセスにおける転化の量を制御するための希釈剤として働き、そのために生成物は、反応速度を制御するための他の手段を用いることなく、経済的かつ規則的に得られることができる。これらの物質は、天然クレー(例えば、ベントナイトおよびカオリン)中に組込まれて、商業的な運転条件下の触媒の粉砕強度が向上されてもよい。前記物質(即ち、クレー、酸化物等)は、触媒に対する結合剤として機能する。商業用途においては、触媒が粉末状物質に細分化するのを防止することが望ましいことから、良好な粉砕強度を有する触媒を提供することが望ましい。これらのクレーおよび/または酸化物結合剤は、標準的には、触媒の粉砕強度を向上する目的でのみに用いられている。
新規結晶と複合化されることができる天然クレーには、モンモリロナイトおよびカオリン族が含まれる。この族には、サブベントナイト、並びにDixie、McNamee、GeorgiaおよびFloridaクレー、または他のもの(主な鉱物成分が、ハロイサイト、カオリナイト、ジッカイト、ナクライト、またはアナウキサイトである)として普通に知られるカオリンが含まれる。これらのクレーは、初めに採掘された生状態で用いられるか、または最初に焼成、酸処理、または化学変性に付されることができる。本結晶と複合化するのに有用な結合剤にはまた、無機酸化物が含まれる。シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、ベリリア、アルミナ、およびそれらの混合物などである。
前記物質に加えて、新規結晶は、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアなどの多孔質母材物質と、同様にシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア、およびシリカ−マグネシア−ジルコニアなどの三元組成物と複合化されることができる。
微細に分割された結晶性物質および無機酸化物母材の相対的な比率は、幅広く異なり、結晶含有量は、約1〜約90wt%、より通常には、特に複合物がビーズ形態で調製される場合には、複合物の約2〜約80wt%の範囲である。
本発明の本質、およびその実施方式をより十分に説明するために、次の実施例を示す。
実施例1−エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシド:((MeP)(CH(OH))の合成
エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ブロミドを、トリメチルホスフィン(>97wt%)25.0gを1,2−ジブロモエタン28.20g/メタノール100mlの混合物に加えることによって合成した。混合物を、撹拌下に、60℃で二日間置き、白色固体が沈殿する。これは、ジエチルエーテルによる洗浄後、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ブロミドに相当する。この白色固体を、予め水に溶解し、アニオン交換樹脂をバッチで終夜用いて、対応する水酸化物へ転化し、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度1.18モルOH/Kg)が得られる。これは、構造規定剤源として用いられるであろう。この剤を、図1(上図)に示す。
実施例2−プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシド:((MeP)(CH(OH)
プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ブロミドを、トリメチルホスフィン(>97wt%)25.0gを1,3−ジブロモエタン30.47g/メタノール100mlの混合物に加えることによって合成した。混合物を、撹拌下に、室温で24時間置き、白色固体が沈殿する。これは、ジエチルエーテルによる洗浄後、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ブロミドに相当する。この白色固体を、予め水に溶解し、アニオン交換樹脂をバッチで終夜用いて、対応する水酸化物へ転化し、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度0.89モルOH/Kg)が得られる。これは、構造規定剤源として用いられるであろう。この剤を、図1(下図)に示す。
実施例3−ITQ−34の合成
酸化ゲルマニウム0.38gを、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度1.18モルOH/Kg)10.13gに溶解した。次いで、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)7.56gを、形成された溶液中で加水分解し、混合物を、撹拌下に、加水分解中に形成された全てのエタノールが蒸発されるまで保持した。最後に、HF(48wt%)0.50gを、加え、撹拌を続けた。最終組成物は、次のものであった。
0.91SiO:0.09GeO:0.15(MeP)(CH(OH):0.30HF:3H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
ゲルを、テフロン(登録商標)(Teflon)−内張りステンレススチールオートクレーブ中で、混転下175℃で18日間加熱した。固体を、ろ過し、脱イオン水で洗浄し、100℃で乾燥して、ITQ−34が得られた。そのXRDパターンを、図3に示す。
実施例4−ITQ−34の合成
この合成に用いられた合成ゲルは、次のモル組成を有した。
0.95SiO:0.05GeO:0.15(MeP)(CH(OH):0.30HF:3H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
ゲルは、酸化ゲルマニウム0.21gをエタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度1.18モルOH/Kg)10.12gに溶解し、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)7.94gを、形成された溶液中で、連続機械撹拌下に全てのエタノールおよび水の適切量が蒸発されるまで、加水分解することによって調製された。次いで、HF(48wt%)0.50gを加えて、上記のゲル反応混合物が得られた。
ゲルを、撹拌下175℃で63日間オートクレーブ処理した。固体を、ろ過によって回収し、蒸留水で洗浄し、100℃で乾燥した。XRDパターンは、図3に類似であり、これは、生成物がITQ−34であることを示す。
実施例5−ITQ−34の合成
ITQ−34試料を、次のゲル組成物を用いて調製した。
0.91SiO:0.09GeO:0.15(MeP)(CH(OH):0.30HF:7H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
酸化ゲルマニウム0.39gを、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシド(濃度0.90モルOH/Kg)13.41gに溶解した。次いで、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)7.57gを、形成された溶液中で加水分解し、混合物を、撹拌下に、加水分解中に形成された全てのアルコールが蒸発されるまで保持し、所望の組成物を得た。最後に、HF(48wt%)0.50gを加えた。ゲルを、テフロン(登録商標)(Teflon)−内張りステンレススチールオートクレーブ中で、撹拌条件下175℃で6日間加熱した。固体を、ろ過し、脱イオン水で洗浄し、100℃で乾燥した。試料のXRDパターンは、ITQ−34のそれに対応する。これを、図4に示す。
実施例6−ITQ−34の合成
酸化ゲルマニウム0.25gを、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度0.89モルOH/Kg)16.85gに溶解した。次いで、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)9.95gを、形成された溶液中で加水分解し、混合物を、撹拌下に、全てのエタノールが蒸発されるまで保持した。次いで、HF(48wt%)0.625gを、加え、撹拌を続けた。最終組成物は、次のものであった。
0.95SiO:0.05GeO:0.15(MeP)(CH(OH):0.30HF:7H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
ゲルを、混転下175℃で8日間オートクレーブ処理した。固体を、ろ過し、脱イオン水で洗浄し、100℃で乾燥した。XRDパターンは、図4に類似であり、これは、生成物がITQ−34であることを示す。
実施例7−ITQ−34の合成
テトラエチルオルトシリケート(TEOS)12.75gを、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度0.89モルOH/Kg)33.73g中で加水分解し、混合物を、撹拌下に、加水分解中に形成された全てのエタノールが蒸発されるまで保持した。次いで、HF(48wt%)1.275gを、加え、撹拌を続けて、次の最終組成物が得られた。
SiO:0.25(MeP)(CH(OH):0.50HF:3H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
ゲルを、テフロン(登録商標)(Teflon)−内張りステンレススチールオートクレーブ中で、混転下175℃で18日間加熱した。固体を、ろ過し、脱イオン水で洗浄し、100℃で乾燥して、ITQ−19が混じったITQ−34が得られた。
実施例8−ITQ−34の合成
この合成に用いられた合成ゲルは、次のモル組成を有した。
SiO:0.25(MeP)(CH(OH):0.50HF:5H
[式中、(MeP)(CH(OH)は、プロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドである]
ゲルは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)14.57gをプロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)ヒドロキシドの溶液(濃度1.08モルOH/Kg)32.39gに溶解し、連続機械撹拌下に、全てのエタノールおよび水の適切量が蒸発されるまで保持することによって調製されて、上記のゲル反応混合物が得られた。最後に、HF(48wt%)1.46gを、加えて、混合物が均質化された。
ゲルを、撹拌下200℃で7日間オートクレーブ処理した。固体ITQ−34(少量の不純物を有する)を、ろ過によって回収し、蒸留水で洗浄し、100℃で乾燥した。

Claims (14)

  1. 架橋原子によって結合された四面体原子(T)の骨格を有し、前記四面体原子の骨格は、直近の四面体(T)原子を、下記の表1−1〜表1−4に示される方式で結合することによって定められることを特徴とする合成結晶性物質。
    Figure 0005377322
    Figure 0005377322
    Figure 0005377322
    Figure 0005377322
  2. 前記四面体原子は、B、Li、Be、Al、P、Si、Ga、Ge、Zn、Cr、Mg、Fe、Co、Ni、Mn、As、In、Sn、Sb、TiおよびZrからなる群から選択される一種以上の元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の合成結晶性物質。
  3. 前記架橋原子は、O、N、F、S、SeおよびCからなる群から選択される一種以上の元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の合成結晶性物質。
  4. 下記の表2に実質的に記述されるピークを含むX線回折パターンによって特性付けられることを特徴とする合成されたままの合成多孔質結晶性物質。
    Figure 0005377322
  5. 組成mR:aX:YO・nH
    (式中、Rは、有機化合物であり、Xは、B、Ga、AlおよびFeからなる群から選択される一種以上の金属であり、Yは、Si、GeおよびTiからなる群から選択される一種以上の金属であり、mは、0.01以上1以下の数であり、aは、0.2以下の数であり、nは、10以下の数である)
    を有することを特徴とする請求項4に記載の合成多孔質結晶性物質。
  6. 下記の表3に記述される最も重要な線を実質的に含むX線回折パターンによって特性付けられることを特徴とする焼成脱水された物質。
    Figure 0005377322
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の物質を用いることを特徴とする、炭化水素含有ストリームからの炭化水素の分離方法。
  8. 有機化合物を含む原料材を、少なくとも一種の転化生成物に転化する方法であって、
    前記原料材を、有機化合物転化条件で、炭化水素転化に触媒的活性形態にある請求項1〜6のいずれかに記載の物質を含む触媒と接触させる工程を含むことを特徴とする原料材の転化方法。
  9. 前記触媒は、水素添加活性を有する金属と組み合わされることを特徴とする請求項8に記載の原料材の転化方法。
  10. 前記水素添加活性を有する金属は、タングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、ニッケル、コバルト、クロム、マンガンおよび貴金属からなる群から選択される一種以上の金属であることを特徴とする請求項9に記載の原料材の転化方法
  11. 下記の表4と同様の回折パターンを有する結晶性シリケート組成物ITQ−34を合成する方法であって、
    四価元素源Y(Yは、Si単独、若しくはSiとGeおよび/またはTiの組み合わせである)、有機構造規定剤R、水、並びに任意の金属源X(Xは、四面体配位が可能な任意の三価金属である)および任意のフッ化物F源を一緒に混合する工程、および得られる混合物をシリケートが結晶化するのに十分な温度および時間で加熱する工程を含み、
    そのとき、得られる混合物モル比で、下記の範囲:
    R/YO:0.01〜1
    O/YO:2〜50
    X/YO:0〜0.2
    F/YO:0〜2
    の組成を有するものとすることを特徴とする合成方法。
    Figure 0005377322
  12. 前記Xは、B、Ga、AlおよびFeからなる群から選択される一種以上の金属であり、前記Yは、ケイ素であり、かつGeおよびTiからなる群から選択される一種以上の金属を含んでもよいことを特徴とする請求項11に記載の合成方法。
  13. 前記モル比は、下記の範囲:
    R/YO:0.1〜0.5
    O/YO:5〜20
    X/YO:0〜0.1
    F/YO:0〜0.5
    であることを特徴とする請求項11または12に記載の合成方法。
  14. 前記有機構造規定剤(R)は、エタン−1,2−ビス(トリメチルホスホニウム)またはプロパン−1,3−ビス(トリメチルホスホニウム)であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の合成方法。
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