JP5377014B2 - クロメン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アラルキル基、又はアリール基であり、
a、及びbは、それぞれ、0〜4の整数である。)
で示されるプロパルギルアルコール誘導体とナフトール誘導体とを50℃以上95℃以下の反応温度で反応させてクロメン化合物を製造することを特徴とするクロメン化合物の製造方法である。
R5、R6、及びR7は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基であり、
R6とR7とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよく、また、該脂肪族炭化水素環に、さらに脂肪族炭化水素環、または芳香族炭化水素環が縮環していてもよく、
cは、1〜4の整数である。)。
R8、及びR9は、それぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアラルコキシ基であり、
R8とR9とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよく、また、該脂肪族炭化水素環に、さらに脂肪族炭化水素環、または芳香族炭化水素環が縮環していてもよく、
R10、及びR11は、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基であり、
d、及びeは、0〜4の整数である。)。
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R5、R6、R7、及びcは、前記一般式(2)におけるものと同義である。)
で示されるクロメン化合物を製造することができ、
前記一般式(3)で示されるナフトール誘導体を使用した場合には、下記一般式(5)
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R8、R9、R10、R11、d、及びeは、前記一般式(3)におけるものと同義である。)
で示されるクロメン化合物を製造することができる。これらクロメン化合物は、優れたフォトクロミック特性を有する化合物である。
以下、順を追って説明する。
本発明においては、下記一般式(1)
前記一般式(1)においてR1、R2、R3、及びR4示される基は、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アラルキル基およびアリール基である。
前記一般式(1)において、aは基R3の基の数を示し、bは基R4の基を示す。a、及びbは、0〜4の整数であり、特に好ましくは、0〜1である。
本発明においては、置換基としてR1、及びR2が前記基であるプロパルギルアルコール誘導体を使用するため、使用する溶媒、酸触媒、及び反応温度を下記に詳述するように限定しなければならない。この理由は明らかではないが、前記一般式(1)において、基R1、及びR2が前記置換基であることにより、プロパルギルアルコール誘導体が酸化され易いことが原因であると考えられる。前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体は、特に、100℃以上の温度において酸化され易いものと考えられる。このようなプロパルギルアルコール誘導体の中でも、より酸化され易いため本発明の効果が顕著に発揮され、かつ得られるクロメン化合物が優れたフォトクロミック特性を発揮するためには、基R1、及びR2が、アルキル基、又はアルコキシ基であることが好ましい。さらに、基R1、及びR2は、アルキル基の中でもメチル基が好ましく、アルコキシ基の中でもメトキシ基、エトキシ基、またはプロポキシ基が好ましい。アルコキシ基の中では、特にプロポキシ基が好ましい。
本発明においては、前記プロパルギルアルコール誘導体とナフトール誘導体とを反応させてクロメン化合物を製造するものである。このナフトール誘導体は、公知の化合物を使用することができ、特に制限されるものではないが、前記プロパルギルアルコール誘導体と反応させ、優れたフォトクロミック特性を有するクロメン化合物を製造するためには、前記一般式(2)、又は前記一般式(3)で示されるナフトール誘導体であることが好ましい。
本発明において、優れたフォトクロミック特性を有するクロメン化合物とするためには、
前記プロパルギルアルコール誘導体と反応させるナフトール誘導体は、下記一般式(2)
前記一般式(2)において、R5、R6、及びR7は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基であり、
また、R6とR7とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよく、また、該脂肪族炭化水素環に、さらに脂肪族炭化水素環、または芳香族炭化水素環が縮環していてもよい。
cは、基R5の数を示し、1〜4の整数である。この中でも、cは、0〜1であることが好ましい。特に、好ましくは、cは0であり、基R5が水素原子である。
本発明においては、前記一般式(2)で示されるナフトール誘導体の中でも、前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体と反応させ、特に優れたフォトクロミック特性を発揮するクロメン化合物とするためには、以下のナフトール誘導体を使用することが好ましい。具体的には、7−ベンゾ[C]フルオレン−6−オール、7,8−ジヒドロベンゾ[C]フェナントレン−6−オール、8、9−ジヒドロ−7−ベンゾ [6,7]シクロヘプタ[1,2−a]ナフタレン−6−オールが好ましい。
また、本発明において、優れたフォトクロミック特性を有するクロメン化合物とするためには、前記プロパルギルアルコール誘導体と反応させるナフトール誘導体は、下記一般式(3)
前記一般式(3)において、基R8、及びR9は、それぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアラルコキシ基であり、R8とR9とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよい。
前記一般式(3)において、基R10、及びR11は、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基である。
d、及びeは、基R10、及びR11の数を示し、0〜4の整数である。d、及びeは、好ましくは0〜2の整数である。
本発明においては、前記一般式(3)で示されるナフトール誘導体の中でも、前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体と反応させ、特に優れたフォトクロミック特性を発揮するクロメン化合物とするためには、以下のナフトール誘導体を使用することが好ましい。具体的には、7,7−スピロシクロオクタノ−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン、7,7−スピロシクロオクタノ−3−メトキシ−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン、7,7−スピロ(3’,3’,5’,5’−テトラメチルシクロヘキサノ)−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレンが好ましい。
本発明においては、前記プロパルギルアルコール誘導体と前記ナフトール誘導体とを特定の条件下で反応させてクロメン化合物を製造する。クロメン化合物を製造するには、芳香族炭化水素溶媒中、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩の存在下で前記プロパルギルアルコール誘導体と前記ナフトール誘導体を混合してやればよい。
以下、反応に使用する溶媒、酸触媒、及び反応条件について説明する。
本発明においては、反応溶媒として芳香族炭化水素溶媒を使用する。芳香族炭化水素溶媒は、クロメン化合物の製造に好適な100℃未満の温度において、反応で副生する水と共沸し、水を反応系中より効率的に除去することができる。その結果、プロパルギルアルコール誘導体の酸化が起こることなく反応が速やかに進行し、非常に高い収率でクロメン化合物を製造できるのではないかと考えられる。
本発明の方法においては、酸触媒として、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を使用する。前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体を使用した場合、酸性アルミナ、p−トルエンスルホン酸・一水和物ではクロメン化合物の収率を高くすることができない。
本発明においては、芳香族炭化水素溶媒中、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩の存在下、前記プロパルギルアルコール誘導体と前記ナフトール誘導体とを反応させるが、この際、各成分が十分に接触できるように混合してやればよい。これら成分を混合する方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、プロパルギルアルコール誘導体、ナフトール誘導体、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、反応溶媒の全てを反応容器に仕込んでから攪拌混合する方法;p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、反応溶媒の混合溶液にプロパルギルアルコール誘導体とナフトール誘導体(反応溶媒に溶解したものでもよい)を加えて攪拌混合する等の方法が挙げられる。中でも、ナフトール誘導体、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、反応溶媒の混合溶液にプロパルギルアルコール誘導体反応溶媒に溶解したものでもよい)を加えて攪拌混合することにより、クロメン化合物の収率を高くすることができる。
本発明においては、前記混合方法によりプロパルギルアルコール誘導体、及びナフトール誘導体とを反応させるが、この際、反応温度を100℃未満の範囲に維持することが重要である。なお、この反応温度は、反応を行っている際の反応溶液の温度を指す。前記プロパルギルアルコール誘導体を使用した場合、反応温度が100℃以上になるとクロメン化合物の収率が低下するため好ましくない。
反応終了後は、以下方法によりクロメン化合物を単離してやればよい。具体的には、分液操作、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の方法により、クロメン化合物を純度99%以上で単離することができる。
本発明によれば、分解し易いプロパルギルアルコール誘導体を使用しても、高い収率でクロメン化合物を製造することができる。得られるクロメン化合物は、前記一般式(2)で示されるナフトール誘導体を使用した場合には、下記一般式(4)
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R5、R6、R7、及びcは、前記一般式(2)におけるものと同義である。)
で示されるクロメン化合物を製造することができる。
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R8、R9、R10、R11、R12、d、及びeは、前記一般式(3)におけるものと同義である。)
で示されるクロメン化合物を製造することができる。
(前記一般式(5)で示されるクロメン化合物の合成)
プロパルギルアルコール誘導体である1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロピン−1−オール3.49g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R2がメトキシ基であるもの)と、ナフトール誘導体である7,7−スピロシクロオクタノ−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン3.28g(10mmol)をトルエン100mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて75℃で2時間撹拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、3、3−ビス(4−ジメトキシフェニル)−13,13−スピロシクロオクタノ−インデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピランを5.38g(収率93%)得た。
(前記一般式(5)で示されるクロメン化合物の合成)
1,1−ビス(4−エトキシフェニル)−2−プロピン−1−オール3.85g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R2がエトキシ基であるもの)と、7,7−スピロシクロオクタノ−3−メトキシ−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン3.58g(10mmol)をキシレン90mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて75℃で3時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、6−メトキシ−3、3−ビス(4−ジエトキシフェニル)−13,13−スピロシクロオクタノ−インデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピランを5.86g(収率92%)得た。
(前記一般式(5)で示されるクロメン化合物の合成)
1―(4−メトキシフェニル)−1−(4−メチルフェニル)−2−プロピン−1−オール3.28g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1がメトキシ基、R2がメチル基であるもの)と、7,7−スピロ(3’,3’,5’,5’−テトラメチルシクロヘキサノ)−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン5.22g(10mmol)をトルエン130mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて75℃で2時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、7−(2,4−ジメトキシフェニル)−6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−(4−メチルフェニル)−3’,3’,5’,5’−テトラメチルスピロ[ベンゾ[h]インデノ[2,1−f]クロメン−13,1’−シクロヘキサン]を6.96g(収率92%)得た。
(前記一般式(5)で示されるクロメン化合物の合成)
1,1−ビス(4−プロポキシフェニル)−2−プロピン−1−オール2.94g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R2がプロポキシ基であるもの)と、7,7−スピロ(3’,3’,5’,5’−テトラメチルシクロヘキサノ)−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン5.22g(10mmol)をトルエン130mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて75℃の温度範囲で2時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、7−(2,4−ジメトキシフェニル)−6−メトキシ−3,3−ビス(4−プロポキシフェニル)−3’,3’,5’,5’−テトラメチルスピロ[ベンゾ[h]インデノ[2,1−f]クロメン−13,1′−シクロヘキサン]を7.79g(収率94%)得た。
(前記一般式(5)で示されるクロメン化合物の合成)
1,1―ビス(4−メチルフェニル)−2−プロピン−1−オール3.07g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R2がメチル基であるもの)と7,7−スピロ(3’,3’,5’,5’−テトラメチルシクロヘキサノ)−3,9−ジメチル−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン3.84g(10mmol)をトルエン100mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて75℃で2時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、6,9−メチル−3,3−ビス(4−メチルフェニル)−3’,3’,5’,5’−テトラメチルスピロ[ベンゾ[h]インデノ[2,1−f]クロメン−13,1’−シクロヘキサン]を5.41g(収率91%)得た。
(前記一般式(4)で示されるクロメン化合物の合成)
1,1―ビス(4−メチルフェニル)−2−プロピン−1−オール3.07g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R2がメチル基であるもの)と、7,8−ジヒドロベンゾ[C]フェナントレン−6−オール2.46g(10mmol)をトルエン60mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて65℃の温度範囲で4時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにトルエン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、2,2−ビス(4-メチルフェニル)−2H−13,14−ジヒドロナフト−[1,2−h]ベンゾ−[f]クロメンを4.18g(収率90%)得た。
(前記一般式(4)で示されるクロメン化合物の合成)
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−1’−(4−メチルフェニル)−2−プロピン−1−オール3.67g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体において、R1、R3がメトキシ基、R2がメチル基であるもの)と、7,8−ジヒドロベンゾ[C]フェナントレン−6−オール2.46g(10mmol)をキシレン80mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて85℃の温度範囲で5時間攪拌した。この反応液を室温まで冷却し、水を加えて分液し、さらにキシレン層をpHが中性になるまで水洗した。溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー法により精製して、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−2’−(4−メチルフェニル)−2H−13,14−ジヒドロナフト−[1,2−h]ベンゾ−[f]クロメンを4.49g(収率88%)得た。
実施例1のp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩をp−トルエンスルホン酸・一水和物に替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、4.28g(収率74%)であった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を酸性アルミナ(Aldrich社製pH4.5±0.5)10.47gに替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製後したところ、2.02g(収率35%)であった。
(前記一般式(4)で示されるクロメン化合物の合成)
1−(3、4−ジメトキシフェニル)−1’−(4−メチルフェニル)−2−プロピン−1−オール3.67g(13mmol)と7,8−ジヒドロベンゾ[C]フェナントレン−6−オール2.46g(10mmol)と酸性アルミナ(Aldrich社製pH4.5±0.5)11.01gにトルエン60mlを加え、110℃で4時間加熱攪拌混合した。酸性アルミナをろ別後、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−2´−(4−メチルフェニル)−2H−13,14−ジヒドロナフト−[1,2−h]ベンゾ−[f]クロメンは2.75g(収率54%)であった。
実施例3のp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩をp−トルエンスルホン酸・一水和物に替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、4.28g(収率74%)であった。
実施例4の反応温度を110℃に替えた以外は実施例4と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、6.13g(収率74%)であった。
実施例6の反応温度を110℃に替えた以外は実施例6と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、3.72g(収率80%)であった。
7,7−スピロシクロオクタノ−5−ヒドロキシ−7H−ベンゾ[C]フルオレン 3.28g(10mmol)と1−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニル−2−プロピン−1−オール3.26g(13mmol:前記一般式(1)で示されるプロパルギルアルコール誘導体以外のもの)をトルエン60mlに溶解し、さらにp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩を0.23g加えて110℃で2時間攪拌した。反応液を定量したところ、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−フェニル13,13−スピロシクロオクタノ−インデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピランは3.98g(収率71%)であった。
Claims (2)
- 前記ナフトール誘導体として下記一般式(2)、又は下記一般式(3)で示される化合物を使用し、下記一般式(4)、又は下記一般式(5)で示されるクロメン化合物を製造することを特徴とする請求項1に記載のクロメン化合物の製造方法。
一般式(2):
R5、R6、及びR7は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基であり、
R6とR7とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよく、また、該脂肪族炭化水素環に、さらに脂肪族炭化水素環、または芳香族炭化水素環が縮環していてもよく、
cは、1〜4の整数である。)。
一般式(3):
R8、及びR9は、それぞれ、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又はアラルコキシ基であり、
R8とR9とは、互いに結合して脂肪族炭化水素環を形成してもよく、また、該脂肪族炭化水素環に、さらに脂肪族炭化水素環、または芳香族炭化水素環が縮環していてもよく、
R10、及びR11は、それぞれ、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルコキシ基、アラルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、又は窒素原子をヘテロ原子として有し該窒素原子で結合する複素環基であり、
d、及びeは、0〜4の整数である。)。
一般式(4):
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R5、R6、R7、及びcは、前記一般式(2)におけるものと同義である。)。
一般式(5):
R1、R2、R3、R4、a、及びbは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
R8、R9、R10、R11、d、及びeは、前記一般式(3)におけるものと同義である。)。
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JP2010215578A (ja) | 2010-09-30 |
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