JP5375968B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層を備えていて、医療分野、工業分野、さらには、原子力分野などに用いられる直接変換タイプの放射線検出器に係り、特に放射線感応型の半導体層に加わるストレスの軽減を図るための技術に関する。
放射線(例えばX線)の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層を備えた直接変換タイプの放射線検出器は、入射放射線が先ず光に変換された後で変換光がさらに光電変換で電気信号に変換される間接タイプの検出器と違って、放射線感応型の半導体層により入射放射線が直ちに電気信号としての電荷に変換される。
この直接変換タイプの放射線検出器(以下、適宜「放射線検出器」と略記)は、従来、半導体層等の変質を防止するとともに耐電圧を向上させる目的のため、アクティブマトリックス基板上に形成された半導体層と共通電極とを覆うように高耐圧の硬化性合成樹脂膜が形成されている(例えば、特許文献1および2参照)。
すなわち、従来型の放射線検出器101は、図11および図12に示すように、半導体層103と、その上面に共通電極105とを備えている。半導体層103の下層には、アクティブマトリックス基板109が備えられている。また、放射線検出器101は、半導体層103を挟んでアクティブマトリックス基板109と対面して配置された絶縁性の補助板111と、枠材113とを備えている。また、放射線検出器101は、半導体層103、アクティブマトリックス基板109、補助板111、および枠材113で囲まれて構成された空間SP内部に硬化性合成樹脂膜115が、アクティブマトリックス基板109上に形成された半導体層103と共通電極105とを覆うように形成されている。
なお、特許文献1には、硬化性合成樹脂膜115は、上述した放射線検出器101の内部空間SPに硬化性合成樹脂を注入硬化して形成されることが記載されている。
放射線検出器101の内部空間SPに形成される硬化性合成樹脂膜115の厚みは、バイアス印加用リード線(ケーブル)の引き回しなど、絶縁させるためにある程度の空間が必要であり、また、製作上の簡便さ、取扱いのやりやすさから、半導体層103、絶縁性の補助板111、および枠材113の形状に基づいて決まっていた。そのため、硬化性合成樹脂膜115の厚みは、それらの形状により段差を有する構成となっていた。
なお、特許文献2には、硬化性合成樹脂膜115は、半導体層103の放射線画像を得る有効画素領域を覆う部分とリード線の接続領域を覆う部分との膜厚に段差を設けることが記載されている。これにより、硬化性合成樹脂膜115は、半導体層103の有効画素領域を覆う部分の膜厚がリード線の接続領域を覆う部分の膜厚よりも薄くなっているので、硬化性合成樹脂膜115に起因して半導体層103に加わるストレスを軽減することができる。一方、リード線の接続領域を覆う部分の膜厚は、半導体層103の有効画素領域を覆う部分の膜厚よりも厚くなっているので、沿面放電防止機能の低下を抑制することできる。
特許第3888358号公報 特許第4066972号公報
しかしながら、このような構成を有する従来型の放射線検出器101の場合には、次のような問題がある。すなわち、従来型の放射線検出器101は、高耐圧の硬化性合成樹脂膜115を使用した場合、半導体層103の四隅、あるいは補助板111と枠材113との接合部分近傍で、他の部分より欠損画素が多く発生した(図9(a)参照)。そして、欠損画素は、時間とともに増大、増加していく傾向が見られた。このため結果的に放射線検出器101の寿命が短くなっていた。これらの現象は、半導体膜103の特性によらず発生した。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、欠損画素の発生および欠損画素の増大、増加を抑制して長寿命化することができる放射線検出器を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究の結果、次の知見を得ることができた。すなわち、半導体層の特性によらず欠損画素が発生するのは、放射線検出器の構造に由来すると考えられた。そこで、シミュレーションを実施した(図7(a)および図8(a)参照)。放射線検出器のサイズは、例えば概略500×500×5mm程度である。硬化性合成樹脂膜は、例えば室温(40℃未満)硬化型エポキシ樹脂を使用した場合、硬化するときに体積が収縮する。室温硬化型エポキシ樹脂は、放射線検出器の空間内部の壁面に密着しながら収縮し、空間内部に注入された室温硬化型エポキシ樹脂の厚みの差により収縮量が異なる。これらにより、放射線検出器の空間SP内部に注入される室温硬化型エポキシ樹脂を硬化するときに複雑な硬化状況となる。そのため、放射線検出器において、半導体層、アクティブマトリックス基板、絶縁性の補助板および枠材等で囲まれて構成された空間内部に注入される硬化性合成樹脂は、空間の形状の不均一性や不均一な部分の急激な変化により、硬化性合成樹脂の体積収縮の不均一性が発生する。そのため、半導体層の特定部分(例えば、半導体層の四隅や、絶縁性の補助板と枠材の接合部分近傍)に他部分と比較して大きな応力が加わることがわかった。
本発明は、上記の知見に基づきなされたものであって、その目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る放射線検出器は、放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層と、前記半導体層の下層に配置され、前記半導体層で生じた電荷を収集する画素電極と前記電荷を読み出す電荷読み出し回路とが形成されたアクティブマトリックス基板と、前記半導体層を挟んで前記アクティブマトリックス基板と対面して配置され、前記アクティブマトリクス基板と同程度の熱膨張係数を有する絶縁性の補助板と、枠材外周部から内側に延長された形状により前記補助板を挟んで前記半導体層の反対側から前記補助板を支持するとともに、前記アクティブマトリックス基板と前記補助板との間のスペーサとして用いられる枠材と、少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材により囲まれて構成された空間に絶縁性の硬化性合成樹脂を注入硬化させて形成される絶縁性の硬化性合成樹脂膜と、を備えていて、前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成され、前記空間の上面にあたる前記枠材の内側に延長された形状は、前記空間の上面にあたる前記補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成されていると共に、前記アクティブマトリックス基板上に形成された前記半導体層の外側の領域と対面する前記空間の上面にあたる前記枠材の領域に、前記半導体層と同じ厚みの段差が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る放射線検出器によれば、硬化性合成樹脂が注入される空間を構成する少なくとも半導体層、アクティブマトリックス基板、絶縁性の補助板、および枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成されている。そのため、その空間内部に注入される硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するようにすることができる。そのため、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に、半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができるので、半導体層の部分的な劣化、すなわち欠損画素の発生および欠損画素の増大、増加を抑制することができる。これにより、放射線検出器を長寿命化することができる。
また、補助板は、半導体層を挟んでアクティブマトリックス基板と対面して配置され、アクティブマトリクス基板と同程度の熱膨張係数を有する絶縁性のものである。また、枠材は、枠材外周部から内側に延長された形状により補助板を挟んで半導体層の反対側から補助板を支持するとともに、アクティブマトリックス基板と補助板との間のスペーサとして用いられるものである。そして、空間の上面にあたる枠材の内側に延長された形状は、空間の上面にあたる補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成されている。これにより、空間の上面にあたる枠材の内側に延長された形状を、空間の上面にあたる補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成させているので、枠材と補助板との接合部分に生じていた段差を平坦にすることができる。そのため、平坦にした部分において、空間に注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布を均一にすることができるので、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に、半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。
また、空間の上面にあたる枠材の内側に延長された形状を、空間の上面にあたる補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成させ、さらに、アクティブマトリックス基板上に形成された半導体層の外側の領域と対面する空間の上面にあたる枠材の領域に、半導体層と同じ厚みで傾斜を有する段差が設けられている。すなわち、枠材の形状を整形させることにより、注入される硬化性合成樹脂を半導体層の内側と外側とで膜厚分布を均一にすることができる。また、注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布を均一にしても、まだ半導体層の内側と外側との境目部分で段差を有したままである。しかしながら、その段差には、傾斜が形成されているので、その段差の形状が急激に変化するのではなく緩やかに変化させることができる。それらにより、放射線検出器の内部空間に注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布が均一になり、膜厚に急激な変化が無く緩やかになるようにすることができる。その結果、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。
また、本発明に係る放射線検出器は、放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層と、前記半導体層の下層に配置され、前記半導体層で生じた電荷を収集する画素電極と前記電荷を読み出す電荷読み出し回路とが形成されたアクティブマトリックス基板と、前記半導体層を挟んで前記アクティブマトリックス基板と対面して配置され、前記アクティブマトリクス基板と同程度の熱膨張係数を有する絶縁性の補助板と、枠材外周部から内側に延長された形状により前記補助板を挟んで前記半導体層の反対側から前記補助板を支持するとともに、前記アクティブマトリックス基板と前記補助板との間のスペーサとして用いられる枠材と、少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材により囲まれて構成された空間に絶縁性の硬化性合成樹脂を注入硬化させて形成される絶縁性の硬化性合成樹脂膜と、を備えていて、前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成され、前記補助板の端部が前記半導体層よりも外側に位置している場合、前記空間の上面にあたる前記補助板は、前記アクティブマトリックス基板上に形成された前記半導体層の外側の領域と対面する前記空間の上面にあたる前記補助板の領域に、前記半導体層と同じ厚みの厚み補正部材が形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る放射線検出器によれば、硬化性合成樹脂が注入される空間を構成する少なくとも半導体層、アクティブマトリックス基板、絶縁性の補助板、および枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成されている。そのため、その空間内部に注入される硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するようにすることができる。そのため、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に、半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができるので、半導体層の部分的な劣化、すなわち欠損画素の発生および欠損画素の増大、増加を抑制することができる。これにより、放射線検出器を長寿命化することができる。
また、補助板の端部が半導体層よりも外側に位置している場合、特に、枠材の外周部分近傍まで補助板が達する場合は、空間の上面にあたる枠材の内側の形状を整形することができないので、半導体層の外側の領域と対面する空間の上面にあたる補助板の領域に、半導体層と同じ厚みで傾斜を有する厚み補正部材を形成させている。これにより、注入される硬化性合成樹脂を半導体層の内側と外側とで膜厚分布を均一にすることができる。また、注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布を均一にしても、まだ半導体層の内側と外側との境目部分で段差を有したままである。しかしながら、その段差には、傾斜が形成されているので、その段差の形状が急激に変化するのではなく緩やかに変化させることができる。それらにより、放射線検出器の内部空間に注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布が均一になり、膜厚に急激な変化が無く緩やかになるようにすることができる。その結果、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。

本発明に係る放射線検出器において、前記空間内部の前記補助板と前記枠材との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部が形成されていることが好ましい。枠材に補助板を接着させて枠材と補助板とを一体化させているが、その補助板の接着の際における枠材とのはめあい公差を考慮する必要があり、補助板の寸法よりも枠材の接着部分の形状が大きめに形成されている。そのため、空間内部の枠材と補助板との接合部分には隙間による段差が生じる。この段差部分に埋め込み樹脂部を形成させることにより、注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布を均一にすることができるので、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。
本発明に係る放射線検出器において、前記空間内部の前記補助板および前記厚み補正部材と前記枠材との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部が形成されていることが好ましい。上述のように、補助板の寸法よりも枠材の接着部分の形状が大きめに形成されているので、厚み補正部材が形成された空間内部の補助板と枠材との間には、隙間による段差が生じ、さらに厚み補正部材と枠材との間に隙間による段差が生じる。これらの段差部分に埋め込み樹脂部を形成させることにより、注入される硬化性合成樹脂の膜厚分布を均一にすることができるので、硬化性合成樹脂の硬化収縮後に半導体層の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。
本発明に係る放射線検出器において、前記補助板と前記枠材は一体成形され、前記枠材は前記厚み補正部材および前記埋め込み樹脂部を含むように形成されていることが好ましい。これにより、製作を簡易にすることができる。
本発明に係る放射線検出器において、前記厚み補正部材は、アクリル、エポキシ樹脂、ポリカーボネートおよび石英ガラスのいずれかで形成されていることが好ましい。また、前記埋め込み樹脂部は、エポキシ樹脂で形成されていることが好ましい。
本発明に係る放射線検出器において、前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの組み合わせの表面に生じた段差に形成される傾斜の一例は、その段差の角部に面取りまたは丸み付けさせることである。これにより、硬化性合成樹脂を注入して硬化収縮後に、段差部分に生じる応力集中を分散させることができるので、これに起因して半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができる。また、段差に傾斜を形成し、傾斜の両端の角部に面取りまたは丸み付けさせることにより、さらに注入する硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するようにすることができる。
本発明に係る放射線検出器によれば、少なくとも半導体層、アクティブマトリックス基板、絶縁性の補助板、および枠材により囲まれて構成された空間は、その空間内部に注入される硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するように構成されている。そのため、硬化性合成樹脂を注入して硬化収縮後に、半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに応力を分散させることができるので、半導体層の部分的な劣化、すなわち欠損画素の発生および欠損画素の増大、増加を抑制することができる。これにより、放射線検出器を長寿命化することができる。
実施例に係る放射線検出器(FPD)の構成を示す平面図である。 実施例に係る図1に示す放射線検出器のA‐A視断面左側の構成を示す縦断面図である。 実施例に係る図1に示す放射線検出器のB‐B視断面左側の構成を示す縦断面図である。 実施例に係る放射線検出器の半導体層、アクティブマトリックス基板等の構成を示す模式断面図である。 実施例に係る放射線検出器のアクティブマトリックス基板とそのまわりの電気回路を示すブロック図である。 高耐圧の硬化性合成樹脂膜の膜厚に急激が変化無く緩やかに変化するように構成させていることを、リード線部分を例に説明した図であり、(a)は急激な変化を有する段差を示し、(b)は段差に傾斜が形成されている場合を示し、(c)は段差に面取りまたは丸み付けされている場合を示す。 実施例に係る図1に示す放射線検出器のA‐A視断面右側の構成において、半導体層の位置と半導体層表面に加わる応力の関係を示した図であり、(a)は従来型の構成のシミュレーション結果を示し、(b)は改良型の構成のシミュレーション結果を示す。 実施例に係る図1に示す放射線検出器のB‐B視断面右側の構成において、半導体層の位置と半導体層表面に加わる応力の関係を示した図であり、(a)は従来型の構成のシミュレーション結果を示し、(b)は改良型の構成のシミュレーション結果を示す。 放射線検出器の同一領域における欠損画素発生状況を示した一部拡大図であり、(a)は従来型の放射線検出器の場合を示し、(b)は実施例の放射線検出器の場合を示す。 変形例に係る放射線検出器の構成を示す縦断面図である。 図2における放射線検出器の従来構成を示す縦断面図である。 図3における放射線検出器の従来構成を示す縦断面図である。
1 … 放射線検出器(FPD)
3 … 半導体層
5 … 共通電極
7 … リード線
9 … アクティブマトリックス基板
11 … 補助板
13 … 枠材
15 … 硬化性合成樹脂膜
41 … 埋め込み樹脂部
43 … 厚み補部材
SP … 空間
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。実施例の放射線検出器は、フラットパネル型放射線検出器(以下、適宜「FPD」と略記)を一例に説明する。なお、図1は、実施例に係る放射線検出器(FPD)の構成を示す平面図であり、図2は、図1に示す放射線検出器のA‐A視断面左側の構成を示す縦断面図であり、図3は、図1に示す放射線検出器のB‐B視断面左側の構成を示す縦断面図である。また、図4は、放射線検出器の半導体層、アクティブマトリックス基板等の構成を示す模式断面図であり、図5は、放射線検出器のアクティブマトリックス基板とそのまわりの電気回路を示すブロック図である。
<フラットパネル型放射線検出器(FPD)>
図1を参照する。本実施例のFPD1は、上下の辺と左右の辺で異なる断面構造を有している。すなわち、図1のFPD1は、A‐A視とB‐B視の断面構造が、それぞれ図2および図3に示すように異なっている。
FPD1は、図2および図3に示すように、放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層3と、この半導体層3の上面に形成されて半導体層3にバイアス電圧を与える共通電極5とを備えている。共通電極5には、有効画素領域SAの外側となる共通電極5位置に接続されるバイアス電極供給用のリード線7が備えられている(図1参照)。また、半導体層3の下層には、アクティブマトリックス基板9が備えられている。
また、FPD1は、半導体層3を挟んでアクティブマトリックス基板9と対面して配置される絶縁性の補助板11と、この補助板11を支持するとともに、アクティブマトリックス基板9と補助板11との間のスペーサとして用いられる枠材13とを備えている。また、FPD1は、アクティブマトリックス基板9上の半導体層3と共通電極5とを覆うように高耐圧の硬化性合成樹脂膜15を備えている。
図4を参照する。放射線感応型の半導体層3は、厚膜層3Aと、この厚膜層3Aの表面と裏面にそれぞれ配置されたキャリア選択性の中間層3a,3bとの3層構成となっている。共通電極5側の中間層3aとアクティブマトリックス基板9側の中間層3bは、キャリア選択性の高抵抗膜で形成されている。
半導体層3の厚膜層3Aには、アモルファスセレン(a‐Se)等のアモルファス半導体膜やCdZnTe等の化合物半導体膜が用いられる。厚膜層3Aの厚みは、通常、0.5mm〜1.5mm程度である。
半導体層3の中間層3a,3bには、NaやCl,As,Te等をドープしたアモルファスセレン膜やSbやCdS等の化合物半導体膜が用いられる。中間層3a,3bの厚みは、通常、0.01μm〜10μm程度である。なお、半導体層3の場合、キャリア選択性の中間層3a,3bを必ず設ける必要はなく、中間層3a,3bの一方または両方が省かれてもよい。
図4および図5を参照する。アクティブマトリックス基板9は、放射線の入射により半導体層3で生成した電荷を画素ごとに収集する画素電極21と、収集した電荷を読み出す電荷読み出し回路23とを備えている。画素電極21は2次元マトリックス状に配置されている。電荷読み出し回路23は、画素電極21に収集された電荷を蓄積するコンデンサ25と、コンデンサ25に蓄積された電荷を読み出すスイッチング素子としてのTFT(薄膜電界効果トランジスタ)27と、電気配線29a,29bとを備えている。画素電極21ごとに1個のコンデンサ25と1個のTFT27が配置されている。
また、電気配線29aは、一方には、行(横)方向に配置した各TFT27のゲートが接続されており、他方には、ゲートドライバ31が接続されている。また、電気配線29bは、一方には、列(縦)方向に配置した各TFT27のドレインが接続されており、他方には、順番に、電荷電圧変換型増幅器33、マルチプレクサ35、A/D変換器37が別デバイスとしてアクティブマトリックス基板9の外付けの形で配置接続されている。
実施例のFPD1による放射線検出の際は、先ず、バイアス供給電源(図示しない)によって出力される数kV〜数十kV程度のバイアス電圧がバイアス電圧供給用のリード線7を経由して共通電極5から放射線感応型の半導体層3に与えられる。検出対象の放射線の入射に伴って半導体層3で電荷が生成される。半導体層3で生じた電荷は、(詳しくは各画素電極21へ移動することで画素電極21に電荷が誘起するかたちで)各画素電極21に収集される。各画素電極21で収集された電荷は、ゲートドライバ31からの電気信号に基づき、アクティブマトリックス基板9の電荷読み出し回路23等により放射線検出信号として電気配線29bから順次に読み出される。順次に読み出された放射線検出信号は、電荷電圧変換型増幅器33、マルチプレクサ35、A/D変換器37の順番に通過した後、画像処理回路に送られて放射線画像が生成される。すなわち、実施例のFPD1は、有効画素領域SAに投影される放射線を2次元マトリックス状に配置した、放射線画像の各画素に対応した画素電極21により、2次元強度分布に応じた放射線検出信号を検出して放射線画像を得ることができる。
アクティブマトリックス基板9の基材9a(図4参照)としては、例えば、石英ガラス等が用いられる。また、絶縁性の補助板11は、アクティブマトリックス基板9の基材9aと同程度の熱膨張係数を持つとともに、放射線の透過性の良いものが好ましい。すなわち、補助板11の材料として、例えば、石英ガラス等が用いられる。アクティブマトリックス基板9や補助板11の厚みは、0.5mm〜1.5mm程度である。補助板11は、半導体層3と共通電極、硬化性合成樹脂膜15を挟んで、アクティブマトリックス基板9と対面して配置されているので、熱膨張係数によるFPD1の反りを抑制することができる。
枠材13には、絶縁性の補助板11が接着されている。枠材13は、補助板11を接着した後に、半導体層3と共通電極5が形成されたアクティブマトリックス基板9上に固定される。そして、枠材13をアクティブマトリックス基板上に固定した後で、FPD1の内部に高耐圧の硬化性合成樹脂が注入される。枠材13の材料として、ポリカーボネート、ABS樹脂等が挙げられる。
なお、共通電極5および画素電極21は、Au、Pt、Ni、Al、Ta、In等の金属やITO等で形成される。共通電極5の厚みは、0.1μm程度である。
<高耐圧の硬化性合成樹脂膜>
図2および図3を参照する。高耐圧の硬化性合成樹脂膜15は、例えば、室温(40℃未満)で硬化する室温硬化型のエポキシ樹脂が用いられる。硬化性合成樹脂膜15は、半導体層3、共通電極5、アクティブマトリックス基板9、補助板11、および枠材13等により囲まれて構成された空間SP内部に硬化性合成樹脂を注入硬化させて形成される。
空間SPは、その空間SP内部に注入される高耐圧の硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するように、または、膜厚分布が均一になるように構成されている。
図2に示すような、FPD1の断面構造(A‐A視断面の左側)の場合、すなわち、絶縁性の補助板11が枠材13の外周部分の内側近傍まで達していない場合、先ず空間SPの上面にあたる枠材13は、空間SPの上面にあたる補助板11の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成され、さらに、アクティブマトリックス基板9上に形成された半導体層3の外側の領域と対面する空間SPの上面にあたる枠材13の領域に、半導体層3と同じ厚みの段差が設けられている。この枠材13の表面に生じた段差には、傾斜が形成されている。空間SP内部の補助板11と枠材13との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部41が形成されている。
すなわち、図2の示すような断面構造の場合は、補助板11が枠材13の外周部分の内側近傍まで達していない。この場合、半導体層3の形成されていない半導体層3の外側の部分に対応する枠材13の内側の形状を変形させ、硬化性合成樹脂が注入される部分の厚みが均一になるように整形させている。また、枠材13に補助板11を接着する部分は、枠材13の補助板11を接着する部分の寸法と補助板11の寸法を同じにすることは難しいので、はめあい公差を必要とする。このため、枠材13に補助板11を接着した後、枠材13と補助板11との接合部分には隙間による段差が生じる。この段差にエポキシ樹脂等で埋めて埋め込み樹脂部41を形成させている。これにより、後で注入する硬化性合成樹脂がこの部分で大きく厚みが変わらないようにしている。
また、図3に示すような、FPD1の断面構造(B‐B視断面の左側)の場合、すなわち、補助板11が枠材13の外周部分の内側近傍まで達している場合、空間SPの上面にあたる補助板11は、アクティブマトリックス基板9上に形成された半導体層3の外側の領域と対面する空間SPの上面にあたる補助板11の領域に、半導体層3と同じ厚みの厚み補正部材43が形成されている。また、補助板11と厚み補正部材43との表面に生じた段差には、傾斜が形成されている。また、空間SP内部の補助板11および厚み補正部材43と枠材13との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部41が形成されている。
すなわち、図3に示すような断面構造の場合は、補助板11が枠材13の外周部分の内側近傍まで達している。この場合、図2に示すように枠材13の内側の形状を変形させることができないので、補助板11を枠材13に接着した後に、アクティブマトリックス基板9に形成される半導体層3の外側の領域と対面する補助板11の領域に、傾斜をつけた厚み補正部材43(例えば、アクリル板)を貼り付け等により形成させている。また、上述したように枠材13と補助板11との接合部分には、隙間による段差が生じている。図3に示すように、補助板11には、厚み補正部材43が形成されるので、さらに隙間による段差が大きなものになる。この場合も同様に、段差部分にエポキシ樹脂等で埋めて埋め込み樹脂部41を形成させている。なお、厚み補正部材43は、アクリル、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、石英ガラス等を用いている。
また、硬化性合成樹脂が注入される空間SPには、例えば、半導体層3の場合、その周囲を埋め込み樹脂部41を形成するなどして段差をなくすことが難しいので、アクティブマトリックス基板9に形成される半導体層3の外側の領域と対面する領域に、図2では、枠材13の内側の形状を整形させて、あるいは、図3では、補助板11に厚み補正部材43を形成させて、膜厚分布が均一になるように構成させている。しかしながら、膜厚分布が均一であるものの、段差を有する構成になっている。この場合、注入された硬化性合成樹脂を硬化する際にその段差部分で応力が集中するおそれがある。そこで、その段差の境目部分の形状が垂直であったり、角張った形状であったりすることによる急激な変化を無く緩やかに変化するように、段差に傾斜を設けている。これにより、注入された硬化性合成樹脂を硬化する際に段差部分に応力が集中せずに応力を分散させることができるので、それに起因して半導体層3上の特定の位置に集中する応力を分散させることができる。
また、図6に示すように、FPD1はバイアス電極供給用のリード線7を備えている。このリード線7を配置する際に、リード線7の絶縁性を確保するためのある程度の厚みが必要である。この場合、例えば、図6(a)に示すように角張った段差を有する構成になる。この場合でも、図6(b)に示すように、段差に急激な変化を無く緩やかに変化するように傾斜を設けることにより、空間SP内部に注入される硬化性合成樹脂の硬化収縮後に、段差部分に応力が集中せずに分散させることができるので、これに起因して半導体層3の特定の位置に集中する応力を分散させることができる。また、図6(c)に示すように、空間SP内部の段差の角部に面取り(図中破線)または丸み付けさせて傾斜を形成させてもよい。なお、図6(b)に示すような傾斜の断面形状は、直線のものに限らず曲線であってもよい。また、図6(b)に示すような段差部分に形成された傾斜の両端に、図6(c)に示すような面取りおよび丸み付けさせた傾斜を組み合わせて形成させてもよい。
なお、半導体層3端部の側面の断面形状は、実際には、図3の破線bで示すような傾斜を持っているが、さらに、図3の実線で示すような傾斜になるように、エポキシ樹脂等で傾斜を形成してもよい。また、傾斜部分の膜厚分布が同じになるように、例えば、傾斜部分の厚みTと他の部分の厚みtが同じようにすることが好ましい。
<シミュレーション結果>
シミュレーション結果を図7および図8を参照して説明する。なお、図7は、図1に示す放射線検出器のA‐A視断面右側の構成において、半導体層の位置と半導体層表面に加わる応力の関係を示した図であり、(a)は従来型の構成のシミュレーション結果を示し、(b)は改良型の構成のシミュレーション結果を示す。また、図8は、図1に係る放射線検出器のB−B視断面右側の構成において、半導体層の位置と半導体層表面に加わる応力の関係を示した図であり、(a)は従来型の構成のシミュレーション結果を示し、(b)は改良型の構成のシミュレーション結果を示す。
図7(a)に示すように、従来型のFPD101の構成では、絶縁性の補助板111とこれを支持する枠材113との接合部分で段差が生じ、ここで高耐圧の硬化性合成樹脂膜115の膜厚に大きな段差が生じていた。また、アクティブマトリックス基板109の半導体層103が形成されていない外側の部分では、半導体層103が形成されている部分に比べ、硬化性合成樹脂の膜厚に大きな段差が生じていた。このとき、図7(a)のグラフ中の丸枠内に示すように、補助板111と枠材113の接合部分に対応する半導体層103上に、Z方向に比較的大きな応力が加わっている。これに対し、図7(b)に示すように、改良型のFPD1の構成は、FPD1の内部空間SPに注入される硬化性合成樹脂の膜厚が均一になるように、膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するように、枠材13の内側の形状を整形させている。また、補助板11と枠材13との接合部分の隙間により生じた段差には、埋め込み樹脂部41を形成させている。これにより、図7(b)のグラフ中の丸枠内に示すように、図7(a)で半導体層3上に加わっていた応力を下げることができる。
図8(a)に示すように、図7(a)と同様に、従来型のFPD101の構成では、絶縁性の補助板111と枠材113との接合部分で段差が生じ、また、アクティブマトリックス基板109上に形成された半導体層103の内側と外側の境目にも段差が生じ、これらの硬化性合成樹脂の膜厚に大きな段差が生じていた。そのため、図8(a)のグラフ中の丸枠内に示すように、半導体層103の端部には、Z方向に比較的大きな応力が加わっている。これに対し、図8(b)に示すように、改良型のFPD1の構成は、半導体層3の外側の領域に対応する絶縁性の補助板11の領域に、端部に傾斜を有する厚み補正部材43を形成されている。また、絶縁性の補助板11および厚み補正部材43と枠材13との間の隙間により生じた段差には、埋め込み樹脂部41を形成させている。これにより、図8(b)のグラフ中の丸枠内に示すように、図8(a)で半導体層3上に加わっていた応力を下げることができる。
以上の構成を備えたFPD1によれば、少なくとも半導体層3、アクティブマトリックス基板9、補助板11、および枠材13等で構成される空間SPは、この空間SP内部に注入される硬化性合成樹脂の膜厚に急激な変化が無く緩やかに変化するように、または、膜厚分布が均一になるように構成されている。空間SP内部に注入された硬化性合成樹脂の硬化収縮後に、半導体層上の特定の位置に応力が集中せずに分散して、半導体層3全体に応力が均一に加わるようになっている。そのため、半導体層3の部分的な劣化、すなわち、半導体層3の四隅、あるいは補助板11と枠材13との接合部分近傍で生じる欠損画素の発生および発生箇所の増大、増加を防ぐことができる。それにより、FPD1を長寿命化することができる。
図9を参照する。図9は、FPD1,101に放射線を照射しないで、バイアス電圧を共通電極5に印加し、ほぼ同一時間連続運転して、画像を読み出したものである。図9(a)は、従来型のFPD101により画像を読み出したものの一部拡大図である。欠損画素は、補助板11の端を中心に広がってライン状に発生している。一方、図9(b)は、改良したFPD1により画像を読み出したものの一部拡大図(図9(a)と同一領域)である。欠損画素は、ほとんど見られないことを示している。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、絶縁性の補助板11は、図3に示すように、枠材13の外周近傍まで達していたが、この構成に限られない。例えば、枠材13の外周近傍まで達していない場合でも、半導体層3よりも外側に位置している場合、空間SPの上面にあたる補助板11は、アクティブマトリックス基板9上に形成された半導体層3の外側の領域と対面する空間SPの上面にあたる補助板11の領域に、半導体層3と同じ厚みの厚み補正部材43を形成させてもよい。この場合、補助板11と枠材13との隙間に生じた段差には埋め込み樹脂部41を形成させてもよい。また、図10に示すように、空間SPの上面にあたる枠材13の形状を、前記空間の上面にあたる前記補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成させ、さらに、アクティブマトリックス基板9上に形成された半導体層3の外側の領域と対面する空間SPの上面にあたる枠材13の領域に、半導体層3と同じ厚みの段差が設ける。そして、補助板11および厚み補正部材43と枠材13との隙間に生じた段差に埋め込み樹脂部41を形成させた構成でもよい。
(2)上述した実施例では、FPD1は、図1のように、上下の辺と左右の辺とで断面構造が異なっていたが、この構成に限られない。例えば、上下左右全ての辺が図2のような断面構造を有していてもよく、またバイアス電圧印加用のケーブル形状や導入方法を工夫し、共通電極へバイアス電圧が供給できるようにすれば、上下左右全ての辺が図3のような断面構造を有していてもよい。また、上下左右全ての辺が図10のような断面構造を有していてもよい。
(3)上述した実施例では、枠材13に補助板11を接着した後、厚み補正部材43を形成し、補助板11および厚み補正部材43と枠材13との間、あるいは補助板11と枠材13との間に生じた段差に埋め込み樹脂部41を形成したが、これに限られない。例えば、図8(b)に示すように、枠材13に補助板11を接着した後、補助板11と枠材13との間に生じた段差に埋め込み樹脂部41を形成させて、その後に厚み補正部材43を形成させてもよい。この場合、厚み補正部材43と枠材13との間に生じる段差を有しないように形成されることが好ましい。なお、実施例の構成の方が、この段落の変形例よりも簡易に形成することができる。
(4)上述した実施例では、枠材13に絶縁性の補助板11を接着して形成し、補助板11の所定の位置に厚み補正部材43を形成し、補助板11および厚み補正部材43と枠材13の隙間に生じる段差に埋め込み樹脂部41を形成させていたが、これに限られない。例えば、補助板11と枠材13は一体成形され、枠材13は、厚み補正部材43および埋め込み樹脂部41を含むように形成されていてもよい。成形型に補助板11をセットして厚み補正部材43および埋め込み樹脂部41を含むように枠材13を成形する。これにより、製作を簡易にすることができる。
(5)上述した実施例では、直接変換型のFPDであったが、間接変換型のFPDでもよい。

Claims (8)

  1. 放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層と、
    前記半導体層の下層に配置され、前記半導体層で生じた電荷を収集する画素電極と前記電荷を読み出す電荷読み出し回路とが形成されたアクティブマトリックス基板と、
    前記半導体層を挟んで前記アクティブマトリックス基板と対面して配置され、前記アクティブマトリクス基板と同程度の熱膨張係数を有する絶縁性の補助板と、
    枠材外周部から内側に延長された形状により前記補助板を挟んで前記半導体層の反対側から前記補助板を支持するとともに、前記アクティブマトリックス基板と前記補助板との間のスペーサとして用いられる枠材と、
    少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材により囲まれて構成された空間に絶縁性の硬化性合成樹脂を注入硬化させて形成される絶縁性の硬化性合成樹脂膜と、を備えていて、
    前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成され、
    前記空間の上面にあたる前記枠材の内側に延長された形状は、前記空間の上面にあたる前記補助板の表面と同じ高さに合わせて平面状に形成されていると共に、前記アクティブマトリックス基板上に形成された前記半導体層の外側の領域と対面する前記空間の上面にあたる前記枠材の領域に、前記半導体層と同じ厚みの段差が設けられていることを特徴とする放射線検出器。
  2. 放射線の入射により電荷を生成する放射線感応型の半導体層と、
    前記半導体層の下層に配置され、前記半導体層で生じた電荷を収集する画素電極と前記電荷を読み出す電荷読み出し回路とが形成されたアクティブマトリックス基板と、
    前記半導体層を挟んで前記アクティブマトリックス基板と対面して配置され、前記アクティブマトリクス基板と同程度の熱膨張係数を有する絶縁性の補助板と、
    枠材外周部から内側に延長された形状により前記補助板を挟んで前記半導体層の反対側から前記補助板を支持するとともに、前記アクティブマトリックス基板と前記補助板との間のスペーサとして用いられる枠材と、
    少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材により囲まれて構成された空間に絶縁性の硬化性合成樹脂を注入硬化させて形成される絶縁性の硬化性合成樹脂膜と、を備えていて、
    前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの隣接する2つの表面に生じた段差には、傾斜が形成され、
    前記補助板の端部が前記半導体層よりも外側に位置している場合、前記空間の上面にあたる前記補助板は、前記アクティブマトリックス基板上に形成された前記半導体層の外側の領域と対面する前記空間の上面にあたる前記補助板の領域に、前記半導体層と同じ厚みの厚み補正部材が形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  3. 請求項に記載の放射線検出器において、
    前記空間内部の前記補助板と前記枠材との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部が形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  4. 請求項に記載の放射線検出器において、
    前記空間内部の前記補助板および前記厚み補正部材と前記枠材との隙間に生じた段差には、埋め込み樹脂部が形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  5. 請求項に記載の放射線検出器において、
    前記補助板と前記枠材は一体成形され、前記枠材は前記厚み補正部材および前記埋め込み樹脂部を含むように形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  6. 請求項に記載の放射線検出器において、
    前記厚み補正部材は、アクリル、エポキシ樹脂、ポリカーボネートおよび石英ガラスのいずれかで形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  7. 請求項またはに記載の放射線検出器において、
    前記埋め込み樹脂部は、エポキシ樹脂で形成されていることを特徴とする放射線検出器。
  8. 請求項1からのいずれかに記載の放射線検出器において、
    前記空間を構成する少なくとも前記半導体層、前記アクティブマトリックス基板、前記補助板、および前記枠材のいずれか、またはそれらの組み合わせの表面に生じた段差には、前記段差の角部に面取りまたは丸み付けさせて傾斜が形成されていることを特徴とする放射線検出器。
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