JP5375534B2 - 圧縮機およびその製造方法 - Google Patents
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図1〜2示される密閉型圧縮機1は、空気調和機の冷媒を圧縮するために用いられるものであり、本体ケーシング2(以下、単にケーシング2という)と、電動機3と、圧縮機構4と、アキュームレータ5と、シャフト6とを備えている。電動機3、圧縮機構4およびシャフト6は、ケーシング2の内部に収納されている。
電動機3は、環状のステータ8(固定子)と、ステータ8の内部空間8aに回転自在に配置されたロータ9(回転子)と、複数のコイル38と、複数の磁石35とを備えている。電動機3は、ステータ8がケーシング2の内壁に固定された状態で、ケーシング2に格納されている。
図1〜2に示されるステータ8は、環状のヨーク部40と、ヨーク部40の内周面から内向きに延びる複数(例えば9本)のティース37とを有している。複数のコイル38は、ステータ8のヨーク部40から内向きに伸びる複数(例えば9本)のティース37に巻かれて固定されている。複数のコイル38に通電されることにより磁界が発生する。
圧縮機構4は、図1および図5に示されるように、シリンダ50と、主軸受であるフロントヘッド51と、副軸受であるリアヘッド52と、ブレード22を有する揺動ピストン21と、ブレード22を揺動可能に支持するブッシュ23とを有している。フロントヘッド51およびリアヘッド52は、シリンダ50を上下から挟んだ状態でシャフト6を回転自在に支持する。
図3に示されるように、シャフト6の軸方向におけるステータ8の高さ寸法H1(すなわち、回転軸の軸方向におけるステータの厚み)は、シャフト6の軸方向における圧縮機構4側の溶接部分であるフロントヘッド51の鍔部分51aの高さ寸法H2(すなわち、回転軸の軸方向における溶接部分の厚み)よりも大きくなるように設定されている。
本実施形態の密閉型圧縮機1を製造する場合、以下のような手順で溶接を行う。すなわち、図3〜4に示されるように、まず、図示しないジグを用いてケーシング2の筒状部10とステータ8との間を所定の第1隙間δ1が設けた状態で保持し、その状態でタッグ溶接などにより点W1の位置で溶接する(第1溶接工程)。本実施形態ではステータ鋼板端の10mm(積層鋼板10枚分以上の位置)を溶接位置とし、鋼板の膨らみや、インシュレータの溶けを防いでいる。
(1)
本実施形態の密閉型圧縮機1では、図3に示されるように、シャフト6の軸方向において、ステータ8の高さ寸法H1は、圧縮機構4の溶接部分(すなわち、フロントヘッド51の鍔部分51a)の高さ寸法H2よりも大きく設定されている。そして、ケーシング2の筒状部10とステータ8との間は、所定の第1隙間δ1が設けられた状態で複数の溶接ポイント7の位置で溶接されている。さらに、ケーシング2の筒状部10と鍔部分51aとの間は、第1隙間δ1よりも大きい所定の第2隙間δ2が設けられた状態で溶接されている。
すなわち、本実施形態では、第1隙間δ1と第2隙間δ2に差をつけることで、隙間が小さい方の傾いた取付けが制限されることにより、エアギャップ44を確保することが可能になる。そして、ケーシング2の筒状部10と接触長の長いステータ8の方の第1隙間δ1を小さくすることで、より効果的にステータ8の傾きを制限することが可能になっている。
また、本実施形態では、密閉型圧縮機1の製法が、ケーシング2の筒状部10とステータ8との間を所定の第1隙間δ1が設けた状態で溶接する第1溶接工程と、第1溶接工程の後に、ケーシング2の筒状部10とフロントヘッド51の鍔部分51aとの間を、第1隙間δ1よりも大きい所定の第2隙間δ2が設けられた状態で溶接する第2溶接工程とを含んでいる。
さらに本実施形態の密閉型圧縮機1の製法が、第1溶接工程と前記第2溶接工程との間において、ステータ8とロータ9との間に所定の大きさのエアギャップ44を確保するためのエアギャップ確保部材S(図3〜4参照)を挟みながら、ロータ9をステータ8の内部に挿入するロータ挿入工程と、第2溶接工程の後に、エアギャップ確保部材Sをステータ8とロータ9との間から除去するエアギャップ確保部材除去工程をさらに含んでいる。
(A)
上記実施の形態では、ケーシング2の筒状部10と圧縮機構4の溶接部分(上記実施の形態では、フロントヘッド51の鍔部分51a)との間の所定の第2隙間δ2が、ケーシング2の筒状部10とステータ8との間の所定の第1隙間δ1よりも大きい、δ1<δ2の関係の場合を示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、ケーシング2の筒状部10とステータ8との間の所定の第1隙間δ1と、ケーシング2の筒状部10と圧縮機構4の溶接部分(上記実施の形態では、フロントヘッド51の鍔部分51a)との間の所定の第2隙間δ2とのいずれか一方が他方よりも狭い場合における圧縮機1の製造方法では、第1溶接工程において第1隙間δ1および第2隙間δ2のうちの狭い方を先に溶接し、その後、第2溶接工程において第1隙間δ1および第2隙間δ2のうちの他方を溶接する。この製造方法では、圧縮機1の組立性がより向上する。また、これにより、ロータ9とステータ8との間の隙間であるエアギャップ44の悪化を抑制することが可能となり、ロータ9の回転異常による騒音を低減することが可能である。
上記実施の形態では、圧縮機構4の溶接部分として、主軸受であるフロントヘッド51の鍔部分51aを例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮機構4の溶接可能な部分であればどの部分でもよい。例えば、圧縮機構4の他の溶接部分として、副軸受であるリアヘッド52の外周部分やシリンダ50の外周部分を用いてもよい。
2 ケーシング
3 電動機
4 圧縮機構
6 シャフト(回転軸)
7 溶接ポイント
8 ステータ
9 ロータ
50 シリンダ
51 フロントヘッド(主軸受)
51a 鍔部分(溶接部分)
52 リアヘッド(副軸受)
35 磁石
37 ティース
38 コイル
40 ヨーク
42 かしめ部
44 エアギャップ
S エアギャップ確保部材
Claims (5)
- 筒状の本体ケーシング(2)と、
前記本体ケーシング(2)の内部に固定されたステータ(8)、および前記ステータ(8)に対して回転可能に配置されたロータ(9)を有する電動機(3)と、
前記ロータ(9)の回転軸(6)と、
前記回転軸(6)を回転自在に支持する軸受(51、52)を有する圧縮機構(4)と
を備えている圧縮機において、
前記本体ケーシング(2)と前記ステータ(8)との間は、所定の第1隙間(δ1)が設けられた状態で溶接され、
前記本体ケーシング(2)と前記圧縮機構(4)との間は、前記第1隙間(δ1)よりも大きい所定の第2隙間(δ2)が設けられた状態で溶接されている、
圧縮機。 - 請求項1に記載の圧縮機の製造方法において、
前記本体ケーシング(2)と前記ステータ(8)との間を、所定の第1隙間(δ1)が設けられた状態で溶接する第1溶接工程と、
前記第1溶接工程の後に、前記本体ケーシング(2)と前記圧縮機構(4)との間を、前記第1隙間(δ1)よりも大きい所定の第2隙間(δ2)が設けられた状態で溶接する第2溶接工程と
を含む、
圧縮機の製造方法。 - 前記第1溶接工程と前記第2溶接工程との間において、前記ステータ(8)と前記ロータ(9)との間に所定の大きさのエアギャップを確保するためのエアギャップ確保部材(S)を挟みながら、前記ロータ(9)を前記ステータ(8)の内部に挿入するロータ挿入工程と、
前記第2溶接工程の後に、前記エアギャップ確保部材(S)を前記ステータ(8)と前記ロータ(9)との間から除去するエアギャップ確保部材除去工程と
をさらに含む
請求項2の圧縮機の製造方法。 - 筒状の本体ケーシング(2)と、
前記本体ケーシング(2)の内部に固定されたステータ(8)、および前記ステータ(8)に対して回転可能に配置されたロータ(9)を有する電動機(3)と、
前記ロータ(9)の回転軸(6)と、
前記回転軸(6)を回転自在に支持する軸受(51、52)を有する圧縮機構(4)と
を備えている圧縮機において、
前記本体ケーシング(2)と前記ステータ(8)との間は、所定の第1隙間(δ1)が設けられた状態で溶接され、
前記本体ケーシング(2)と前記圧縮機構(4)との間は、所定の第2隙間(δ2)が設けられた状態で溶接されており、
前記第1隙間(δ1)および前記第2隙間(δ2)は、前記第1隙間(δ1)と前記第2隙間(δ2)との間に所定の差を有するように設定されている、
圧縮機。 - 請求項4に記載の圧縮機の製造方法において、
前記第1隙間および第2隙間のうちの狭い方を溶接する第1溶接工程と、
前記第1隙間および第2隙間のうちの第1溶接工程で溶接された方と異なる方を溶接する第2溶接工程と
を含む、
圧縮機の製造方法。
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JP2009257927A JP5375534B2 (ja) | 2009-11-11 | 2009-11-11 | 圧縮機およびその製造方法 |
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JP2011102560A JP2011102560A (ja) | 2011-05-26 |
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Cited By (2)
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2009
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