JP5373943B2 - 包装機及び包装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製造機で製造された製品を包装する包装機に関し、特に、所定の個数単位に仕分けされた製品を包装する包装機に関する。
製造機で製造された紙おむつや生理用ナプキン等の製品を、包装機により所定の個数単位で包装する作業が従来から行われている。この作業を自動化するため、製造機と包装機を連結し、製造機から排出されてくる製品を計数し、包装される所定の個数毎に仕分けして包装機に送る計数機が提供されている。
このように、計数機を用いて、製造された製品を所定の個数単位で自動的に包装する包装作業を自動化することは、例えば、下記特許文献1に開示されている。
下記特許文献1では、衛生用品製造装置から搬出された紙おむつを計数機により計数して、予め設定された所定枚数からなる1ブロック単位に仕分けし、1ブロック毎にコンベアを移動してくるカセットに仮配置する。このカセットは計数機から包装機へと搬入され、包装機では、搬入された順番に1ブロック毎に包装袋内に圧縮挿入して包装される。
特開2001−31012号公報
従来の包装機は、所定の個数単位の製品が計数機から搬送されてくるタイミングに合うように稼働されているが、包装機の処理能力が計数機から搬送されてくる製品数よりも低いと、包装機の入口で製品がオーバーフローしてしまい、処理できなくなってしまうため、包装機の処理能力を充分に高く設定しておき、計数機からの製品が搬送されて来ない時には停止して待たせておき、製品が来れば再度稼働させるといった制御が行われている。
このように、包装機の動作を一時的に停止させてタイミングを合わせる間欠稼働は、単位時間あたりに処理するショット数が少ない場合、すなわち動作が比較的低速な装置であれば特に問題は生じない。しかし、近年の製造機、計数機、包装機の高速化により、包装機を構成するメカ機構も高速に動作しており、このような高速動作する包装機において、停止と稼働を繰り返していると、各部材に大きな負担がかかり、故障や寿命の低下を招いてしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、包装機に停止と稼働を繰り返させることがなく、ノンストップでスムーズな稼働を行わせ、高速稼働しても安定して動作可能な包装機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る包装機は、製造機で製造され、計数機で計数されて所定の個数単位に仕分けされた製品を当該単位数毎に包装する包装機において、製品を包装体内に包装するための複数のサーボ機構と、前記サーボ機構のサーボモータを制御するための制御手段であって、仮想サーボモータと、前記仮想サーボモータによって駆動されると共に前記複数のサーボ機構が連結された仮想軸とを用いる仮想制御系を備える制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記製造機又は前記計数機に設置された前記製造機の稼働速度を測定するための検出器に接続されており、前記包装機の稼働速度前記製造機の稼働速度よりも若干遅くなるように同期させるべく、前記製造機の稼働速度に合わせて前記仮想サーボモータの回転速度を算出して設定することで、前記サーボモータを制御することを特徴とする。
本発明に係る包装機によれば、停止と稼働を繰り返すことがなく、安定した高速稼働が可能である。
図1は、本実施形態に係る生産ラインの構成を概略的に示す概念図である。 図2は、本実施形態に係る包装機を概略的に示す側面図である。 図3は、図2のA−A線における断面図である。 図4は、本実施形態に係る包装機に設置されたサーボ機構の仮想制御系の一部をイメージ的に示す図である。 図5は、本実施形態に係る包装機のモーションコントローラによる同期処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、本実施形態に係る包装機のモーションコントローラによる速度補正係数の算出処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る生産ラインの構成を概略的に示す概念図である。同図に示すように、本実施形態に係る生産ラインは、製造機10、計数機20、包装機30を備えている。これら製造機10と計数機20との間は、ベルトコンベアで連結され、計数機20と包装機30とは直接連結されている。
製造機10は、紙おむつを製造する機械であり、製造した紙おむつを一枚ずつ計数機20に向けて排出する。計数機20は、製造機10から搬送されてきた紙おむつの数を計数し、予め設定された枚数単位に仕分けし、仕分けした製品群毎に包装機30へと搬送する。
包装機30は、計数機20から所定の枚数単位に仕分けされて搬送されてきた紙おむつを、当該枚数単位で包装袋に詰める作業を行う。また、製造機10の所定の実軸にはエンコーダ15が設置されている。この実軸は、製品が一つ製造される度に一回転する軸であり、本実施形態では、一回転あたり16,384パルスがエンコーダ15から発信される。
また、包装機30は、装置内の各サーボ機構を制御するためのモーションコントローラ31を備えており、エンコーダ15に接続されている。なお、図示は省略するが、エンコーダ15の出力はモーションコントローラ31の仮想同期エンコーダに入力されパルスが取り出される。
なお、詳細な説明は省略するが、計数機20の制御手段もエンコーダ15の出力パルス数を取り込み、これに同期させるように計数機20のメカ機構を制御しており、計数機20も製造機10のショット数に同期するように稼働している。
包装機30の構成を図2乃至図4に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係る包装機を概略的に示す側面図である。図3は、図2のA−A線による断面図である。図4は、本実施形態に係る包装機に設置されたサーボ機構の仮想制御系の一部をイメージ的に示す図である。
まず、図2及び図3を参照しながら、包装機30に実装されている各サーボ機構の設置場所及び機能について概略的に説明する。なお、図2に示すように、説明の便宜上、計数機20に接続される上流側(図中右側)から下流側(図中左側)にかけて、包装機30を領域A〜領域Iに分けている。また、図2の一点鎖線が、製品である紙おむつが搬送される場所である製品搬送ラインを示している。
まず、上側第1幅寄せ機構110は、包装機30の入口において、製品搬送ラインの上方に設置されており、計数機20から搬送されて領域Aに入ってくる製品が倒れないように、幅を狭めて固定するためのサーボ機構である。下側第1幅寄せ機構111は、上側第1幅寄せ機構110と協働するサーボ機構であり、製品搬送ラインの下方に設置されている。上側第1幅寄せ機構110と下側第1幅寄せ機構111との間は、アタッチバーが通過できるように、隙間が形成されている。
第1搬送アタッチ機構112は、計数機20から領域Aに入ってきた製品を、アタッチバーを回転させて領域Bまで押して移動させるためのサーボ機構である。整列部幅寄せ機構113は、領域Bに移動してきた製品が倒れないように幅を狭めて固定するためのサーボ機構である。
これらサーボ機構110〜113は、計数機20から搬送されてきた製品を下記包装部に送り出す搬入部を構成している。
次に、アーム投入機構210は、領域Bにある製品を領域Dまで押して運ぶためのサーボ機構である。第2搬送アタッチ機構211は、領域Dの製品を、アタッチバーを回転させて領域Eまで押して移動させるためのサーボ機構である。第3圧縮機構212は、領域Eに運ばれてきた製品を幅方向に圧縮するために、搬送路上の両サイドのガイドの幅を縮めるサーボ機構である。
袋開口機構213は、袋供給部から流れてきた包装袋の入れ口を吸引して開けるために、上下するサーボ機構である。ホッパー前後機構214は、開いた包装袋に差し込まれて製品を入れるためのガイドとなるホッパーを前後(製品の搬送方向)に移動させるサーボ機構である。
シール投入機構215は、領域Eにおいて圧縮された製品を周回移動するアームによって移動させて領域Gにおいて袋に詰め、さらに領域Iまで押し出すためのサーボ機構である。
上側シール圧着機構216は、製品の入った包装袋の口を熱圧着して塞ぐためのシールヒータ上部を上下させるためのサーボ機構である。下側シール圧着機構217は、製品の入った包装袋の口を熱圧着して塞ぐためのシールヒータ下部を上下させるためのサーボ機構である。
シール戻り止め機構218は、包装袋を圧着する際に、製品を押さえつつ袋の綴じ込みを形成するための戻り止めを左右に動かすためのサーボ機構である。これらサーボ機構210〜219は、製品を所定の単位数毎に包装袋に袋詰めする包装部を構成している。
次に、右側横入れ移載機構310は、横入れの際に、搬送方向に向かって右側のガイドを動かすためのサーボ機構である。左側横入れ移載機構311は、横入れの際に、搬送方向に向かって左側のガイドを動かすためのサーボ機構である。ここで、横入れとは、計数機からライン上を搬送されてくる製品以外の製品を包装機のラインに乗せること意味する。
例えば、生産ラインから脱落した製品や、袋詰めに失敗した製品を再度包装機に入れる場合に、横入れが行われる。これらサーボ機構310,311は、製品を横入れするための横入れ部を構成している。
ここで、本実施形態に係る包装機30では、装置内の各駆動機構をサーボ機構により構成し、これらサーボ機構の制御系として、仮想制御系を用いている。仮想制御系は、メカ機構プログラムを用いて、仮想サーボモータ、仮想軸、仮想伝達モジュール、仮想出力モジュール等の仮想のメカモジュールを構成要素として設計される制御系である。
仮想制御系では、所定の周期で同期駆動されるサーボ機構の制御系を、同一の仮想軸に連結している。各サーボモータの制御系は、ギヤやカム等のメカモジュールから構成されており、仮想サーボモータによって仮想軸を回転させれば、この仮想軸に連結された制御系によって制御されるサーボモータは、一回転ごとに同期して作動することになる。本実施形態における仮想制御系は、制御手段であるモーションコントローラ31内に記録されている。具体的には、設計者が、仮想サーボモータ及び仮想軸の設置や、仮想軸が一回転する間の各サーボモータの動作タイミング及び動作速度を規定する制御系の設定等を、メカ機構プログラムを用いて設計し、モーションコントローラ31内に記録する。
図4に本実施形態に係る仮想制御系を示すように、上述した包装機30を構成するサーボ機構は、同期して動作するサーボ機構が一つの仮想軸に連結されるように構成されている。上述した搬入部の制御系100では、仮想サーボモータ101によって駆動される仮想軸A102には、上側第1幅寄せ機構110、下部第1幅寄せ機構111、第1搬送アタッチ機構112、整列部幅寄せ機構113の制御系140,141,142,143が連結されている。
このような構成によれば、仮想軸A102が一回転(360度)すると、仮想軸A102に仮想のカムやギヤを介して連結されている各サーボモータは、設計された一周期分の動作を行う。すなわち、360度を1周期として、仮想軸A102が一回転する毎に各サーボ機構は同期しながら動作を繰り返すように構成されている。
また、上述した包装部の制御系200では、仮想サーボモータ201によって駆動される仮想軸B202には、アーム投入機構210、第2搬送アタッチ機構211、第3圧縮機構212、袋開口機構213、ホッパー前後機構214、シール投入機構215、上側シール圧着機構216、下側シール圧着機構217、シール戻り止め機構218の制御系240,241,242,243,244,245,246,247,248が連結されている。
この仮想軸B202が360度回ると、所定の単位数の紙おむつが入れられた包装袋が一つ包装機30から排出されるように構成されている。すなわち仮想軸B202が一回転する度に、製品の詰められた袋が一つずつ完成するように構成されている。
また、仮想サーボモータ301によって駆動される仮想軸C302には、右側横入れ移載機構310及び左側横入れ移載機構311の制御系340,341が連結されている。なお、図4に示す仮想制御系は、モーションコントローラ31内に記録されており、ソフトウェアによる処理により実現される制御系である。
以上、本実施形態に係る包装機30の構成について詳細に説明したが、続いて、包装機30の作用について、図面を参照しながら説明する。包装機30は、製造機10に設置されたエンコーダ15の出力パルスを用いて、製造機10の単位時間当たりの製品製造数であるショット数(個/分)に包装部を同期させるように、すなわち、製造機10の稼働速度に同期させるように駆動しており、この同期処理について説明する。図5は、包装機のモーションコントローラによる同期処理の流れを示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、S12においては、D0とD1のパルス数の差D2を、D2=D1−D0から求める。ここで、D1はエンコーダ15の出力値であり、D0はモーションコントローラ31内のメモリに記録されている直前の出力値である。また、S12では、直前の出力値D0の値を更新するため、D1をD0としてモーションコントローラ31内のメモリに格納する。
続いて、S13に進み、モーションコントローラ31は、製造機のショット数D3を求める。ここで、エンコーダ15の測定対象である製造機10の実軸が一回転すると、エンコーダ15は16,384個のパルスを出力する。ここで、本実施形態において、S12は3.5ms毎に行われており、パルス数の差D2=D1−D0は、3.5ms間にエンコーダ15が出力したパルス数であるから、製造機のショット数D3(個/分)は、下記式(1)から算出できる。なお、ここでは3.5msの逆数として、9000/32を用いている。
D3=D2*(9000/32)*(60/16384) …(1)
このように、S13において、モーションコントローラ31は、S12で求めたD2を上記式(1)に代入して製造機のショット数D3を算出する。
続いて、S14に進み、モーションコントローラ31は、包装機30の包装部を駆動する速度を求める。具体的には、モーションコントローラ31は、製造機のショット数D3を、下記式(2)に代入して、包装部を制御する制御系の仮想軸B202の回転速度D4(パルス/s)を算出する。
D4=(D3*131072/60/X)Y/100 …(2)
ここで、Xは包装機30の入り数、すなわち一つの包装袋に入れられる製品数である。また、仮想サーボモータ101,201,301が一回転する間、すなわち仮想軸102,202,302が一回転する間のパルス数が131,072パルスである。
また、Yは、速度補正係数[%]であり、計数機20から包装機30へと計数機プッシャーにより紙おむつが送り込まれた際の包装機30の位相(角度)に基づいて算出される計数である。速度補正係数Yの算出方法については後述する。
続いて、S15に進み、S14で求めた補正後の回転速度D4(パルス/s)で仮想軸B202を回転させるよう、仮想サーボモータ201の回転速度を設定し、包装機30の包装部を製造機10に同期させるよう制御する。具体的には、モーションコントローラ31が回転速度D4で仮想サーボモータ201を回転させるように制御する。
続いて、S16において、包装機30が電源OFFになれば、処理を終了し、包装機30が稼働を続けていれば、S12へと戻り、再度、本同期処理を繰り返すことになる。なお、本同期処理は、20数ms毎に繰り返される。また、上述した同期処理における計算では、小数点以下は切り捨てるように構成されている。このため、小数点以下が切り捨てられた場合、包装機30の稼働速度は、製造機10の稼働速度よりも若干遅くなる。
ここで、上記式(2)で用いる速度補正係数Yの算出方法について説明する。図6は、包装機のモーションコントローラによる速度補正係数Yの算出処理の流れを示すフローチャートである。
まず、S21において、計数機プッシャーによる紙おむつが包装機30へと送り込まれた際の包装機30の位相(角度)D11[度]が180°以下であるか否かを判定する。包装機30の位相D11は、モーションコントローラ31が、仮想軸A102の角度位置から求める。ここで、包装機30の位相は、包装機30が所定数の紙おむつを詰め込んだ包装を一つ排出してから次の包装袋を排出するまでのサイクルを一周期とし、包装機30の待機位置(初期位置)を200°としている。よって、計数機20から紙おむつを包装機30へと送り込んだことを示す計数機プッシャー完了信号を受信したときに、包装機30の位相D11が200°であれば、計数機20と包装機30との位相差(包装機30の位相遅れ)は0である。
また、本実施形態に係る包装機30は、上記位相D11が100〜200°の範囲内であれば、停止しないで稼働するように構成されている。すなわち、包装機30は、計数機20からの位相遅れが100°以内であれば、そのまま停止しないで、稼働速度を同期調整しながら稼働する。なお、通常は、包装機30の位相遅れが100°より大きくなることはないが、何らかの要因により位相D11が、200<D11≦360又は0≦D11<100(位相遅れが100°より大きい)となれば、包装機30は、速度調整ではなく、稼働を停止することで位相を合わせるよう制御される。
S21において、D11≦180であれば、S22に進み、D11>180であれば、S26へと進み速度補正係数Yが100%に設定される。S22では、位相D11が、170≦D11≦180であるか否かが判定される。位相D11がこの範囲内にある場合には、S27へと進み、速度補正係数Yが101%に設定され、そうでない場合には、S23へと進む。
S23では、位相D11が、160≦D11<170であるか否かが判定される。位相D11がこの範囲内にある場合には、S28へと進み、速度補正係数Yが102%に設定され、そうでない場合には、S24へと進む。S24では、位相D11が、150≦D11<160であるか否かが判定される。位相D11がこの範囲内にある場合には、S29へと進み、速度補正係数Yが103%に設定され、そうでない場合には、S30へと進み、速度補正係数Yが105%に設定される。
このように、S26〜S30において、速度補正係数Yが100,101,102,103,105[%]の何れかに設定される。速度補正係数Yが100%に設定されるのは、計数機20と包装機30との位相差である包装機30の位相遅れが20°よりも小さい場合であり、この場合には、製造機10の稼働速度に合わせて算出された速度に対する補正は行われないことになる。
一方、速度補正係数Yが101%、102%…と大きくなるのは、包装機30の位相遅れが大きくなっているからであり、位相遅れが50°よりも大きい場合には、S30において、速度補正係数Yが最大の105%に設定されている。このように、包装機30の位相遅れが大きくなるに従って速度補正係数Yの値を100%よりも大きくする、すなわち1よりも大きい補正係数をかけることで、包装機30を製造機10及び係数機20よりもより早く稼働することになり、位相遅れを小さくすることができる。
なお、モーションコントローラ31は計数機20の制御手段に接続されており、この速度補正係数算出処理は、モーションコントローラ31が、計数機20から計数機プッシャー完了信号を受信する毎に行われる。このように、製造機10の稼働速度から求めた包装機30の稼働速度に、さらに、計数機20と包装機30との位相差に基づいて1よりも大きい補正係数をかけて包装機30の稼働速度を補正すれば、包装機30の稼働速度を製造機10の稼働速度に同期させるように制御するだけでなく、計数機20と包装機30との位相差を小さくするように制御することができる。
以上、本実施形態に係る包装機について詳細に説明したが、本実施形態によれば、製造機の稼働速度に同期させるように包装機の包装部のサーボ機構を制御しており、製造機の稼働速度が遅い場合でも、適宜、包装機側の速度を調整できるので、包装機が頻繁に停止して包装機のメカ機構に大きな負荷をかけるといったことを防止でき、包装機の寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態では、製造機の稼働速度に基づいて算出した包装機の稼働速度に対して、計数機と包装機との位相差に基づく速度補正係数をかけることで、計数機と包装機との位相差を小さくするように包装機の稼働速度を補正しており、包装機の位相遅れによる停止も防止することができる。
もちろん、本発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、本実施形態では、製造機、計数機及び包装機が別体に構成された場合を例に挙げて説明したが、製造機、計数機及び包装機が一体に構成された生産ライン、計数機及び包装機が一体に構成された生産ラインであっても良い。
また、本実施形態では、製造機の稼働速度を測定するためのエンコーダを製造機の実軸に設置したが、通常、製造機と計数機は同期して稼働しているおり、計数機にエンコーダを設けるように構成しても良い。
また、製造機の稼働速度を測定するための検出器として、本実施形態ではエンコーダを用いたが、エンコーダ以外の検出器であっても、製造機の稼働速度を測定できる検出器であれば、適宜他の検出器を用いることができる。例えば、CCD等の撮像素子により直接製品の単位時間当たりの生産個数を検出するようにしても良い。
また、本実施形態では、製品としての紙おむつを、所定の個数毎に包装体としての包装袋内に詰める場合を例に挙げて説明したが、もちろん、紙おむつ以外の整理用ナプキン、石けん、お菓子等、所定の個数毎に包装体に包装する必要のある製品であれば、本発明を適用できる。また、包装体も袋だけでなく、箱、容器等、複数の製品を包装できるものであれば良い。
10 製造機
15 エンコーダ
20 計数機
30 包装機
31 モーションコントローラ
110〜113 サーボ機構
210〜218 サーボ機構
310,311 サーボ機構
100 搬入部制御系
101 仮想サーボモータ
102 仮想軸
200 包装部制御系
201 仮想サーボモータ
202 仮想軸
300 横入れ部制御系
301 仮想サーボモータ
302 仮想軸

Claims (3)

  1. 製造機で製造され、計数機で計数されて所定の個数単位に仕分けされた製品を当該単位数毎に包装する包装機において、
    製品を包装体内に包装するための複数のサーボ機構と、
    前記サーボ機構のサーボモータを制御するための制御手段であって、仮想サーボモータと、前記仮想サーボモータによって駆動されると共に前記複数のサーボ機構が連結された仮想軸とを用いる仮想制御系を備える制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記製造機又は前記計数機に設置された前記製造機の稼働速度を測定するための検出器に接続されており、前記包装機の稼働速度前記製造機の稼働速度よりも若干遅くなるように同期させるべく、前記製造機の稼働速度に合わせて前記仮想サーボモータの回転速度を算出して設定することで、前記サーボモータを制御することを特徴とする包装機。
  2. 前記制御手段は、前記仮想サーボモータの回転速度を算出する際に小数点以下を切り捨てることで、前記包装機の稼働速度を前記製造機の稼働速度よりも若干遅くなるように同期させることを特徴とする請求項1記載の包装機。
  3. 前記制御手段は、算出した前記仮想サーボモータの回転速度に、前記計数機と前記包装機との位相遅れを小さくするように当該位相差に応じた補正係数をかけて補正することを特徴とする請求項1又は2記載の包装機。
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