JP5373780B2 - Mimoアンテナ装置及び無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話機等を用いた移動体通信において通信容量を増大させて高速通信を実現しながら通信品質を良好に保つように制御される無線通信装置のためのアンテナ装置に関し、特に複数のアンテナ素子を用いて複数のチャンネルの無線信号を同時に送受信するMIMO(Multi−Input Multi−Output)アンテナ装置及びそれを備えた無線通信装置に関する。
複数のアンテナ素子を選択的に切り換えて用いるアンテナ装置として、例えば特許文献1記載のダイバーシチアンテナ装置が知られている。
特許文献1のダイバーシチアンテナ装置では、ダイバーシチアンテナを構成する2つのアンテナとスイッチ回路との間に各々インピーダンス調整部を配置している。このインピーダンス調整部は、スイッチ回路により切断されたアンテナにおいて、アンテナからスイッチ回路側を見たときに無反射終端となるように調整する。これにより、アンテナ間の高いアイソレーションを得る。
このように、特許文献1のダイバーシチアンテナ装置は、インピーダンス調整部により無反射とすることで切り離されたアンテナからの再放射を抑圧することにより、2つのアンテナ間のアイソレーション特性を良好にすることが可能なダイバーシチアンテナ装置を提供することができる。
さらに、ループアンテナとモノポールアンテナよりアレーアンテナを構成する従来のアンテナ装置として、例えば特許文献2に開示されたアンテナ装置がある。
特許文献2のアンテナ装置は、ループアンテナとモノポールアンテナによりダイバーシチアンテナを構成することで、高いアイソレーションと、異なる指向性及び偏波による低相関との両立を実現する。アンテナ間の高いアイソレーションは放射効率の向上をもたらし、低い相関は高いダイバーシチ特性を引き出す。これにより、高いダイバーシチ効果を得ることが可能になる。
このように、特許文献2のアンテナ装置は、ループアンテナとモノポールアンテナを用いることで、両アンテナを近接に配置するにもかかわらず、高いアイソレーションと低相関を実現し、高いダイバーシチ効果を可能にするアンテナ装置を提供する。
特開2005−236884号公報。 特開2005−347958号公報。
特許文献1に記載された従来のダイバーシチアンテナ装置には、以下のような課題があった。本従来例では、切り換えられる複数のアンテナ間の高アイソレーション化を目的として、スイッチ回路により切り離されたアンテナ端子に対して無反射となるようにインピーダンス調整部を調整するダイバーシチアンテナ装置を開示している。しかしながら、特許文献1のダイバーシチアンテナ装置の高アイソレーション化技術では、複数のアンテナを切り換えることなく同時に使用するMIMOアンテナには適用できないという課題があった。
一方、特許文献2に記載された、ループアンテナとモノポールアンテナからなるアンテナ装置には以下のような課題があった。本従来例では、1波長のループアンテナを用いているためにアンテナのサイズに制限があり、複数のアンテナを同時動作させるMIMOアンテナにおいては、小型化を実現できないという欠点があった。すなわち、本従来例のアンテナ装置を小型形状で構成したり、電池で駆動するような小型携帯無線機に用いたりすることは不可能であった。
本発明の目的は、以上の課題を解決し、小型形状のMIMOアンテナ装置であっても、アンテナ間のアイソレーションを高く保ち、かつ異なる偏波を用いることでアンテナ間の相関を低く抑えることで、高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することにある。
本発明の態様に係るMIMOアンテナ装置によれば、
複数のスリットを備えた放射導体と、
上記放射導体にそれぞれ設けられ、上記放射導体自体を互いに異なる複数の第1のアンテナとしてそれぞれ励振させる複数の第1の給電点と、
上記複数のスリットにそれぞれ設けられ、上記複数のスリットを複数の第2のアンテナとしてそれぞれ励振させる複数の第2の給電点と、
受信された無線信号をMIMO(Multi−Input Multi−Output)方式で復調する復調手段と、
上記複数の第1の給電点のうちのいずれか1つと、上記複数の第2の給電点のうちのいずれか1つとにそれぞれ接続された複数のスイッチを含み、各スイッチに接続された2つの給電点のうちのいずれか一方を上記復調手段にそれぞれ接続するスイッチ回路と、
受信された無線信号に係る第1及び第2の信号測定値に基づいて上記複数のスイッチを制御する制御手段とを備えたMIMOアンテナ装置であって、
上記制御手段は、上記複数のスイッチのうちのいずれか1つの第1のスイッチによって上記復調手段に接続されている給電点に対応するアンテナで受信された無線信号に係る上記第1の信号測定値が所定のしきい値以下になったとき、上記復調手段に接続される給電点を切り換えるように上記第1のスイッチを制御し、上記切り換え後に上記第2の信号測定値が切り換え前より向上しなかったとき、上記復調手段に接続される給電点を再び切り換えるように上記第1のスイッチを制御することを特徴とする。
上記MIMOアンテナ装置において、上記複数の第1のアンテナのうちの少なくとも2つの間に上記複数のスリットのうちの少なくとも1つが位置したことを特徴とする。
また、上記MIMOアンテナ装置において、上記制御手段は、初期状態で、上記各第1の給電点を上記復調手段に接続するように上記各スイッチを制御することを特徴とする。
さらに、上記MIMOアンテナ装置は、上記各スイッチによって上記復調手段に接続されている各給電点に対応するアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段をさらに備え、
上記第1及び第2の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであることを特徴とする。
またさらに、上記MIMOアンテナ装置は、上記複数の第1及び第2のアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段をさらに備え、
上記第1及び第2の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであることを特徴とする。
また、上記MIMOアンテナ装置は、
上記各スイッチによって上記復調手段に接続されている各給電点に対応するアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段と、
上記復調手段により復調された無線信号の信号品位を判定する判定手段とをさらに備え、
上記第1の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであり、
上記第2の信号測定値は、上記判定手段により判定された信号品位であることを特徴とする。
さらに、上記MIMOアンテナ装置は、
上記複数の第1及び第2のアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段と、
上記復調手段により復調された無線信号の信号品位を判定する判定手段とをさらに備え、
上記第1の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであり、
上記第2の信号測定値は、上記判定手段により判定された信号品位であることを特徴とする。
またさらに、上記MIMOアンテナ装置において、上記複数のスリットのうちの少なくとも1つは、上記MIMOアンテナ装置の動作周波数を所定の周波数に変化させる共振周波数調整手段を備えたことを特徴とする。
また、上記MIMOアンテナ装置は接地導体をさらに備え、
上記放射導体は、上記接地導体上において板状逆Fアンテナ又は板状逆Lアンテナを構成することを特徴とする。
本発明の態様に係る無線通信装置は、上記MIMOアンテナ装置を備えたことを特徴とする。
また、上記無線通信装置は携帯電話機であることを特徴とする。
本発明によれば、以上の構成を備えたことにより、同一の放射導体に設けられた異なる偏波のアンテナ(すなわち第1のアンテナと第2のアンテナ)を切り換えることで、相関性の高さと、複数アンテナを配置することに伴う大型化とを回避することが可能になる。さらに、スリットを、アンテナとして励振させるとともに、高いアイソレーション(低結合)を得るための手段として共用化することで、アンテナ間の高いアイソレーションを実現するとともに小型化を実現でき、これにより、高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することができる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。複数のアンテナを同時に動作させる小型のMIMO無線通信端末において、アンテナ間に高いアイソレーションを実現するためのスリットを備え、放射導体自体を励振させるアンテナの受信信号の信号測定値が所定のしきい値以下となった場合に、アンテナの給電をスリットに切り換えることで、ダイバーシチ効果を得る。さらに、放射導体自体の励振と、スリットの励振とでは、送受信される電波の偏波が異なるので、アンテナ間の相関係数の低下も期待できる。これにより、高品位でかつ高速な通信を行うことが可能になる。以上のように、小型端末に複数のアンテナを備えることで問題となるアンテナ素子の近接に起因する放射効率の劣化を解決するとともに、移動体通信で問題となるフェージングによる受信電力の変動をダイバーシチ効果により抑えることにより、限られたスペースで可能な限りの高速通信を実現する。
本発明の第1の実施形態に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の実装例に係るMIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置において、携帯無線通信装置の筐体表面を除去して内部構成を示した概略図である。 図2の携帯無線通信装置における、各アンテナ1a,1bに対応する給電点を介した上部筐体11の励振を示す概略図である。 図2の携帯無線通信装置における、アンテナ2aに対応する給電点を介したスリット11aの励振を示す概略図である。 図1のコントローラ8によって実行されるMIMO適応制御処理の第1の部分を示すフローチャートである。 図1のコントローラ8によって実行されるMIMO適応制御処理の第2の部分を示すフローチャートである。 図1のコントローラ8によって実行されるMIMO適応制御処理の第3の部分を示すフローチャートである。 図1のコントローラ8によって実行されるMIMO適応制御処理の第4の部分を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 図12のコントローラ8Aによって実行されるMIMO適応制御処理の第1の部分を示すフローチャートである。 図12のコントローラ8Aによって実行されるMIMO適応制御処理の第2の部分を示すフローチャートである。 図12のコントローラ8Aによって実行されるMIMO適応制御処理の第3の部分を示すフローチャートである。 図12のコントローラ8Aによって実行されるMIMO適応制御処理の第4の部分を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るMIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置において、携帯無線通信装置の筐体表面を除去して内部構成を示した概略図である。 図18の共振周波数調整回路14aの第1の実施例に係る詳細構成を示す回路図である。 図18の共振周波数調整回路14aの第2の実施例に係る詳細構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の第2の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明の実施形態を説明するため図面の全体にわたり、同様の機能を有する構成要素は同一の符号を付与し、その繰り返しの説明は省略する。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の第1の実施形態の実装例に係るMIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置において、携帯無線通信装置の筐体表面を除去して内部構成を示した概略図である。本実施形態のMIMOアンテナ装置は、図2に示すように複数のスリット11a,11bを備えた放射導体である上部筐体11と、放射導体にそれぞれ設けられ、放射導体自体を互いに異なるアンテナ1a,1bとしてそれぞれ励振させる複数の第1の給電点と、スリット11a,11bにそれぞれ設けられ、スリット11a,11bをアンテナ2a,2bとしてそれぞれ励振させる複数の第2の給電点と、第1の給電点のうちのいずれか1つと、第2の給電点のうちのいずれか1つとにそれぞれ接続され、2つの給電点のうちのいずれか一方をアナログ/ディジタル(A/D)変換回路5及びMIMO復調回路6にそれぞれ接続する複数のスイッチ4a,4bと、アンテナ1a,1b,2a,2bでそれぞれ受信された無線信号の信号レベルを検出する信号レベル検出回路7と、A/D変換回路5及びMIMO復調回路6に接続されている給電点に対応するアンテナで受信された無線信号の検出された信号レベルが所定のしきい値以下になったとき、A/D変換回路5及びMIMO復調回路6に接続される給電点を切り換えるように複数のスイッチ4a,4bを制御するコントローラ8とを備え、アンテナ1a,1bの間にスリット11a,11bが位置する。
本実施形態のMIMOアンテナ装置は、それぞれ板状アンテナである2つのアンテナ1a,1bと、それぞれスリットアンテナである他の2つのアンテナ2a,2bとを備え、アンテナ1a,2aを選択的に切り換えて使用し、アンテナ1b,2bを選択的に切り換えて使用することにより、データストリーム数が2であるMIMO通信を実行する際にダイバーシチ受信を実行することができる。ここで、アンテナ1a,1b,2a,2bは、所定面積を有する単一の放射導体又は金属筐体に設けられる。
図1において、MIMOアンテナ装置は、4つのアンテナ1a,1b,2a,2bと、スイッチ回路4と、A/D変換回路5と、MIMO復調回路6と、信号レベル検出回路7と、コントローラ8と、信号情報メモリ3とを備えて構成される。アンテナ1a,1b,2a,2bには、MIMO送信側基地局装置(図示せず。)から所定のMIMO変調方式を用いて送信された、MIMOの2つのデータストリームを含む無線信号が到来する。スイッチ回路4は、アンテナ1a,2a及びA/D変換回路5に接続されたスイッチ4aと、アンテナ1b,2b及びA/D変換回路5に接続されたスイッチ4bとを備え、コントローラ8の制御に従って、アンテナ1a,2aのいずれか一方と、アンテナ1b,2bのいずれか一方とをA/D変換回路5に接続する。A/D変換回路5は、スイッチ回路4から到来する2つの受信信号に対してそれぞれA/D変換を実行し、変換後の2つの受信信号をMIMO復調回路6と信号レベル検出回路7に送る。信号レベル検出回路7は、2つの受信信号の信号レベルをそれぞれ検出し、検出結果をコントローラ8に送る。信号レベルは、例えば、受信電力または、搬送波電力対雑音電力比(CNR)の形式で検出される。コントローラ8は、検出された信号レベルに基づいて、図5〜図8を参照して後述されるMIMO適応制御処理を実行してスイッチ回路4を制御することにより、アンテナ1a,1b,2a,2bを切り換えるダイバーシチ受信を行う。信号情報メモリ3は、MIMO適応制御処理の実行中に使用される各アンテナに係る信号レベルを格納するために、コントローラ8によって使用される。MIMO復調回路6は、2つの受信信号に対してMIMO復調処理を実行して1つの復調信号を出力する。
図2において、本実装例の携帯無線通信装置は、ほぼ直方体形状の上部筐体11と下部筐体12とを備え、これらがヒンジ部13により連結された折りたたみ型の携帯電話機として構成されている。好ましくは、上部筐体11はスピーカとディスプレイを備え、下部筐体12はキーボードとマイクロホンを備えて構成されるが、これらの構成要素の図示は省略する。上部筐体11は金属にて構成され、下部筐体12は、好ましくは誘電体にて構成される。また、ヒンジ部13は、金属にてなり上部筐体11に機械的かつ電気的にそれぞれ接続された左側ヒンジ部13a及び右側ヒンジ部13cと、誘電体にてなり下部筐体12に機械的に接続された中央ヒンジ部13bとを含む。中央ヒンジ部13bは左側ヒンジ部13a及び右側ヒンジ部13cの間に位置し、これら左側ヒンジ部13a、中央ヒンジ部13b及び右側ヒンジ部13cの内部を貫通するシャフト(図示せず。)によってこれらは回動可能に連結されている。上部筐体11は複数の給電点を備え、各給電点を介して励振させることにより、上部筐体11は、アンテナ1a,1b,2a,2bとしてそれぞれ動作する。アンテナ1a,1bに対応する給電点は、例えば上部筐体11の左下部と右下部とにそれぞれ設けられ、特に、本実施形態では、上部筐体11に電気的に接続された左側ヒンジ部13aと右側ヒンジ部13cとにそれぞれ設けられる(図2ではこれらの給電点の位置を符号1a,1bにより示す)。アンテナ1aに対応する給電点を介して上部筐体11を励振することにより、上部筐体11が板状アンテナかつ電流アンテナとして動作し、同様に、アンテナ1bに対応する給電点を介して上部筐体11を励振することにより、上部筐体11が別の板状アンテナかつ電流アンテナとして動作する。上部筐体11は、各アンテナ1a,1bに対応する給電点を介して励振することにより、所望の動作周波数で動作するように構成される。また、上部筐体11は、互いに所定間隔離隔されたスリット11a,11bを備え、各スリット11a,11bは、アンテナ1a,1bにそれぞれ対応する給電点間に開口を有するように、片端開放の伝送線路共振器として構成される。アンテナ2a,2bに対応する給電点は、スリット11a,11bに沿った所定の位置にそれぞれ設けられる(図2ではこれらの給電点の位置を符号2a,2bにより示す)。アンテナ2aに対応する給電点を介してスリット11aを励振することにより、スリット11aがスリットアンテナかつ磁流アンテナとして動作し、同様に、アンテナ2bに対応する給電点を介してスリット11bを励振することにより、スリット11bがスリットアンテナかつ磁流アンテナとして動作する。各スリット11a,11bは動作波長の約1/4のスリット長を有し、各アンテナ2a,2bに対応する給電点を介して励振することにより、所望の動作周波数で動作するように構成される。スリット11a,11bが実質的にアンテナ1a,1b間に設けられたことにより、アンテナ1a,1b間において高いアイソレーションが提供される。また、各アンテナ1a,1b,2a,2bに対応する給電点は、下部筐体12内に設けられた無線通信回路10に接続される。無線通信回路10は、図1に示すように、スイッチ回路4と、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路5と、MIMO復調回路6と、信号レベル検出回路7と、コントローラ8と、信号情報メモリ3とを含む。
図3は、図2の携帯無線通信装置における、各アンテナ1a,1bに対応する給電点を介した上部筐体11の励振を示す概略図である。矢印は、各アンテナ1a,1bに対応する電界分布を示す。本実施形態の構成によれば、スリット11aを設けたことによりアンテナ1a,1b間に高いアイソレーションが提供される。図3では、簡単化のためにスリット11aのみを示しているが、スリット11bのみを設けた場合も、スリット11a,11bともに設けた場合も同様に、アンテナ1a,1b間の高いアイソレーションを実現する。
図4は、図2の携帯無線通信装置における、アンテナ2aに対応する給電点を介したスリット11aの励振を示す概略図である。スリット11aは、図3の場合にはアンテナ1a,1b間に高いアイソレーションを提供するために使用されていたが、図4のように給電することにより1/4波長スリットアンテナとして動作する。従って、本実施形態のMIMOアンテナ装置は、給電されるアンテナをスイッチ回路4のスイッチ4aによりアンテナ1a(板状アンテナ)からアンテナ2a(スリットアンテナ)に切り換えることで、ダイバーシチアンテナとして動作することが可能になる。複数のアンテナを同時に動作させるMIMOアンテナ装置においては、一方のアンテナの送受信特性の劣化はMIMO無線通信特性の劣化に直接結びつく。そこで、本実施形態の構成によれば、アンテナ1a,1bのいずれにおいてもスリットアンテナ(すなわちアンテナ2a,2b)との切り換えダイバーシチを行うように構成することで、受信特性の劣化を抑える。これにより、移動時においても良好なMIMO無線通信を維持することが可能になる。また、スリット2a,2bのうちの一方のみを励振させ、他方を励振させないことにより、良好なMIMO無線通信の維持と、高いアイソレーションとを両立することができる。さらに、励振しているスリット11aにおける電界分布は、図4の矢印のようにスリット11aの短辺と平行となるので、図3に示すアンテナ1a,1bに対応する電界分布と直交する。すなわち、スリットアンテナであるアンテナ2a,2bにより送受信可能な電波は、板状アンテナであるアンテナ1a,1bにより送受信可能な電波と直交する。従って、板状アンテナであるアンテナ1aにより受信される信号と、スリットアンテナであるアンテナ2bにより受信される信号間の相関は低下し、また、板状アンテナであるアンテナ1bにより受信される信号と、スリットアンテナであるアンテナ2aにより受信される信号間の相関は低下する。これにより、本実施形態のMIMOアンテナ装置では、ダイバーシチおよびMIMO送受信特性が向上する。
信号レベル検出回路7には、A/D変換された後の受信信号(ディジタル信号)が入力され、受信信号の信号レベルはディジタルの処理で判定される。この場合、信号レベルの検出及び判定を含む処理を一括してディジタルで実行することが可能になり、ICやLSI等の半導体集積回路化が可能になり、無線装置の小型軽量化を実現可能であるという利点がある。
本実施形態のMIMOアンテナ装置は、A/D変換回路5の前段において、アンテナ1a,1b,2a,2bにおいて受信された各無線信号から所定の周波数の信号を分離する高周波フィルタと、信号を増幅するための高周波増幅器とを必要に応じて備えることが好ましい。また、本実施形態のMIMOアンテナ装置は、MIMO復調回路6の前段において、A/D変換回路5から出力された各受信信号の周波数を変換するためのミキサー等の高周波回路や、中間周波数回路及び信号処理回路等を必要に応じて備えることが好ましい。以上に列挙した構成要素は、本願明細書及び図面では説明の簡単化のために省略した。
また、MIMOアンテナ装置と送信側無線局装置とは、実施例に応じて、伝送レートが異なる複数の変復調方法のうちのいずれかを用いてMIMO通信を実行することができ、例えば伝送レートが増大する順に列挙すると、BPSK、QPSK、16QAM及び64QAMのうちのいずれかを用いて通信することができる。
本明細書では一例として、4つのアンテナ1a,1b,2a,2bが設けられ、そのうちの2つのアンテナがA/D変換回路5に接続される場合を例に説明を行うが、アンテナ数が3つもしくは5つ以上の構成や、さらにはA/D変換回路5に3つ以上のアンテナを接続する構成も可能である。また、受信動作を一例に説明を行うが、送信時においても同様の構成により同様の効果が期待できる。また、スリット11a,11bの配置は、図2に示したものに限定されることなく、アンテナ1a,1bと同様に板状アンテナとして動作する複数のアンテナのうちの少なくとも2つの間に、複数のスリットのうちの少なくとも1つが位置していればよい。
本実施形態のMIMOアンテナ装置において、コントローラ8は、通常は、初期状態としてアンテナ1a,1bを無線通信回路10へ接続する。これは、アンテナ1a,1b間の距離が最も離れているので、アンテナの受信信号間の相関係数が最も下がると期待できるからである。また、ほとんどの携帯電話の基地局アンテナは垂直偏波の電波を放射するので、垂直偏波を送受信できる電流アンテナであるアンテナ1a,1bのほうが、受信電力が大きくなる可能性が高い。MIMOアンテナ装置では、高速無線伝送を行うために、アンテナ間の相関係数が低く、かつアンテナの受信電力が大きくなることが望ましい。相関係数が低ければ、空間的に多重された信号を分離することが可能になる。また、受信電力が大きいならば、誤り率を低下させることが可能になり、さらには、より高速な多値変調を採用することが可能になる。ダイバーシチアンテナにおいても同様に、相関係数を低くすることで、フェージングによる瞬時的な受信電力の劣化を防止することが可能になり、受信電力を大きくすることで、誤り率を低下させることが可能になる。その上、アンテナ2a,2bを動作させないときには、スリット11a,11bによりアンテナ1a,1b間に高いアイソレーションが提供されるという利点もある。これらの理由により、通常は、アンテナ1a,1bを無線通信回路10へ接続する。しかしながら、アンテナ1a,1bは、図2の携帯無線通信装置ではその両端に設けられているので、携帯無線通信装置を保持したときに指の影響を受けやすい可能性がある。アンテナ1a,1bが指で覆われると、受信電力が低下する恐れがある。このため、受信電力の低下を検出したときには、携帯無線通信装置の内側にあるアンテナ2a,2bに切り換えることで高品位かつ高速な通信を維持することが可能になる。
図5〜図8は、図1のコントローラ8によって実行されるMIMO適応制御処理を示すフローチャートである。図5のステップS1において、コントローラ8は、スイッチ回路4を制御してアンテナ1a,1bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ1a,1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に格納する。次いでステップS2において、コントローラ8は、アンテナ1aに係る信号レベルが所定のしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS3に進み、NOのときは図6のステップS11に進む。ステップS3において、コントローラ8は、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS9に進み、NOのときはステップS4に進む。ステップS11において、コントローラ8は、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS12に進み、NOのときは図7のステップS17に進む。
アンテナ1a,1bの両方に係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS2,S3の両方がYESのとき)、ステップS9において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS10において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたか否かを判断し、YESのときはステップS1に戻り、NOのときはステップS9を繰り返す。
アンテナ1aに係る信号レベルがしきい値より大きく、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS2がYESで、ステップS3がNOのとき)、ステップS4において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、板状アンテナであるアンテナ1bに代えてスリットアンテナであるアンテナ2bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ2bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に格納する。次いでステップS5において、コントローラ8は、アンテナ2bに係る信号レベルがアンテナ1bに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS7に進み、NOのときはステップS6に進む。ステップS6において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、アンテナ2bに代えてアンテナ1bをA/D変換回路5に接続し、ステップS7に進む。このとき、コントローラ8は、アンテナ1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS7において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS8において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときはステップS1に戻り、NOのときはステップS5に戻る。
アンテナ1aに係る信号レベルがしきい値以下であり、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS2がNOで、ステップS11がYESのとき)、図6のステップS12において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、板状アンテナであるアンテナ1aに代えてスリットアンテナであるアンテナ2aをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ2aの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に格納する。次いでステップS13において、コントローラ8は、アンテナ2aに係る信号レベルがアンテナ1aに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS15に進み、NOのときはステップS14に進む。ステップS14において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、アンテナ2aに代えてアンテナ1aをA/D変換回路5に接続し、ステップS15に進む。このとき、コントローラ8は、アンテナ1aの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS15において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS16において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図5のステップS1に戻り、NOのときはステップS13に戻る。
アンテナ1a,1bの両方に係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS2,S11の両方がNOのとき)、図7のステップS17において、コントローラ8は、スイッチ回路4を制御して、板状アンテナであるアンテナ1a,1bに代えてスリットアンテナであるアンテナ2a,2bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ2a,2bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に格納する。ステップS18において、コントローラ8は、アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS19に進み、NOのときは図8のステップS27に進む。ステップS19において、コントローラ8は、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS25に進み、NOのときはステップS20に進む。ステップS27において、コントローラ8は、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS28に進み、NOのときはステップS33に進む。
アンテナ2a,2bの両方に係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS18,S19の両方がYESのとき)、図7のステップS25において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS26において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図5のステップS1に戻り、NOのときはステップS25を繰り返す。
アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値より大きく、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS18がYESで、ステップS19がNOのとき)、図7のステップS20において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、スリットアンテナであるアンテナ2bに代えて板状アンテナであるアンテナ1bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS21において、コントローラ8は、アンテナ1bに係る信号レベルがアンテナ2bに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS23に進み、NOのときはステップS22に進む。ステップS22において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、アンテナ1bに代えてアンテナ2bをA/D変換回路5に接続し、ステップS23に進む。このとき、コントローラ8は、アンテナ2bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS23において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS24において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図5のステップS1に戻り、NOのときはステップS21に戻る。
アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値以下であり、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS18がNOで、ステップS27がYESのとき)、図8のステップS28において、コントローラ8は、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、スリットアンテナであるアンテナ2aに代えて板状アンテナであるアンテナ1aをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8は、アンテナ1aの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS29において、コントローラ8は、アンテナ1aに係る信号レベルがアンテナ2aに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS31に進み、NOのときはステップS30に進む。ステップS30において、コントローラ8は、スイッチ回路4を制御してアンテナ2aをA/D変換回路5に接続し、ステップS31に進む。このとき、コントローラ8は、アンテナ2aの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS31において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS32において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図5のステップS1に戻り、NOのときはステップS29に戻る。
アンテナ2a,2bの両方に係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS18,S27の両方がNOのとき)、図8のステップS33において、コントローラ8は、スリットアンテナであるアンテナ2a,2bに係る信号レベルが板状アンテナであるアンテナ1a,1bに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS35に進み、NOのときはステップS34に進む。ここで、信号レベルの比較は、例えば、アンテナ2a,2bに係る信号レベルの和とアンテナ1a,1bに係る信号レベルの和とを比較すること、それぞれの信号レベルの平均を互いに比較すること、それぞれの信号レベルの大きい方を互いに比較すること、それぞれの信号レベルの小さい方を互いに比較することによって行われるが、これらに限定されるものではない。ステップS34において、コントローラ8は、スイッチ回路4を制御して、アンテナ2a,2bに代えてアンテナ1a,1bをA/D変換回路5に接続し、ステップS35に進む。このとき、コントローラ8は、アンテナ1a,1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3に上書きする。ステップS35において、コントローラ8は、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS36において、コントローラ8は、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図5のステップS1に戻り、NOのときはステップS33に戻る。
ここで、受信信号の信号レベルのしきい値について具体的に説明する。たとえば、CNRをしきい値に用いる場合、CNRのしきい値は、変復調方法毎に、瞬時のBER(すなわち、非常に短い時間区間で測定されるBER)のしきい値として設定されたBER=10−6に相当する値に設定され、すなわち、BPSKのときはCNR=11dBに設定され、QPSKのときはCNR=14dBに設定され、16QAMのときはCNR=21dBに設定され、64QAMのときはCNR=27dBに設定される。時間平均されたCNRで評価する場合には、BERの関係よりCNRのしきい値は、変復調方法毎に、時間平均されたBERのしきい値として設定されたBER=10−2に相当する値に設定され、すなわち、BPSKのときはCNR=14dBに設定され、QPSKのときはCNR=17dBに設定され、16QAMのときはCNR=23dBに設定され、64QAMのときはCNR=28dBに設定される。信号レベルのしきい値は、以上例示したれいに限定されず、使用されている各変復調方法においてエラーフリーとなる信号レベル(例えば電力)に対応する値に設定されることが可能である。
ステップS8,S10,S16,S24,S26,S32,S36における復調回数は、電波状況をモニタリングする周期として決められる。あるいは、復調処理の回数を所定のしきい値と比較することに代えて、MIMO復調回路6による復調処理が所定時間にわたって継続してタイムアウトしたか否かを判定してもよい。
このように、本実施形態のMIMO適応制御処理では、各アンテナ1a,2aに係る信号レベルを比較して大きいほうをA/D変換回路5に接続することによりダイバーシチ受信を実行するとともに、各アンテナ1b,2bに係る信号レベルを比較して大きいほうをA/D変換回路5に接続しすることによりダイバーシチ受信を実行することができる。ここで、コントローラ8は、スイッチ4a,4bのうちのいずれかによってA/D変換回路5に接続されているアンテナに係る信号レベルがしきい値以下になったとき(ステップS3がNO、ステップS11がYES、ステップS19がNO、又はステップS27がYESのとき)、MIMO復調回路6に接続される給電点を切り換えるようにそのスイッチを制御し、切り換え後に信号レベルが切り換え前より向上しなかったとき(ステップS5,S13,S21,又はS29がNOのとき)、A/D変換回路5に接続されるアンテナを元に戻すようにそのスイッチを制御する。
以上説明した本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、以上の構成を備えたことにより、コントローラ8が、受信信号の信号レベルに基づいて、スリットアンテナと板状アンテナを切り換えるダイバーシチアンテナを構成することで安定したMIMO無線通信を実現するとともに、給電されていないスリットにより高いアイソレーションを実現することが可能なMIMOアンテナ装置を提供することができる。さらに、図2に示すように、金属にてなる単一の上部筐体11に複数の給電点を設け、各給電点を介して上部筐体11をアンテナ1a,1b,2a,2bとしてそれぞれ動作させることにより、小型形状が望まれる移動端末に最適なMIMOアンテナ装置を提供することができる。
図9は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。本変形例のMIMOアンテナ装置は、図1の信号レベル検出回路7に代えて、アンテナ1a,1b,2a,2bのそれぞれに接続された信号レベル検出回路7Aを備えたことを特徴とする。これにより、図1のようにスイッチ回路4により選択された2つの受信信号のみの信号レベルを検出するのではなく、各アンテナ1a,1b,2a,2bに到来した受信信号の信号レベルを直接に検出することができる。
図10は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図であり、図11は、本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。図2の実装例においては、折りたたみ型の携帯電話機を一例として説明したが、これに限られるものではない。図10のMIMOアンテナ装置は、互いに所定距離だけ離隔して平行に設けられた板状の放射導体板21と板状の接地導体板22とを含む板状逆Lアンテナとして構成され、放射導体板21上に、スリット21a,21bと、アンテナ1a,1b、2a,2bに対応する給電点とを備えている。また、図11のMIMOアンテナ装置は、図10の構成に加えて、放射導体板21と接地導体板22とを短絡する接続導体23a,23bをさらに備えた板状逆Fアンテナとして構成されている。これらの構成によれば、携帯無線通信装置の筐体形状による制限を受けることなく、任意形状の放射導体板21を用いて、MIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置を構成できるという利点がある。また、本発明の実施形態は、筐体アンテナ、逆Lアンテナ及び逆Fアンテナに限定されるものではなく、異なる板状アンテナ又はその他のアンテナとして構成されてもよい。
以上説明したように、本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、スリット11a,11bを、アンテナ間の高いアイソレーションを実現することと、スリットアンテナとして動作させることに共用して、高いアイソレーションを保ちつつ、複数のダイバーシチアンテナを構成することができる。従って、安定して高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することができる。
第2の実施形態.
図12は、本発明の第2の実施形態に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。本実施形態のMIMOアンテナ装置は、図1の構成に加えて、MIMO復調回路6から出力される復調信号の信号品位を判定する信号品位判定回路9をさらに備えたことを特徴とする。信号品位判定回路9は、復調信号の信号品位を表す基準として復調信号のビット誤り率(BER)を判定する。信号品位判定回路9は、瞬時のBERを取得してもよく、それに代わって、レイリーフェージングの多重波環境を考慮し、所定時間にわたって時間平均されたBERを取得してもよい。信号品位として、ビット誤り率(BER)に代えて、パケットエラーレートを用いてもよく、もしくはスループット(例えば、受信されたデータのレートで表される。)を用いてもよい。コントローラ8Aは、信号レベル検出回路7により検出された各アンテナ1a,1b、2a,2bに係る信号レベルと、信号品位判定回路9により判定された信号品位とに基づいて、図13〜図16を参照して後述されるMIMO適応制御処理を実行してスイッチ回路4を制御することにより、復調信号の信号品位が向上するようにアンテナ1a,1b,2a,2bを切り換えるダイバーシチ受信を行う。信号情報メモリ3Aは、図1の信号情報メモリ3と同様に各アンテナに係る信号レベルを格納することに加えて、MIMO適応制御処理の実行中に使用される復調信号の信号品位を格納するために、コントローラ8Aによって使用される。
図13〜図16は、図12のコントローラ8Aによって実行されるMIMO適応制御処理を示すフローチャートである。図13のステップS41において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4を制御してアンテナ1a,1bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、アンテナ1a,1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号レベル及び信号品質を信号情報メモリ3Aに格納する。次いでステップS42において、コントローラ8Aは、アンテナ1aに係る信号レベルが所定のしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS43に進み、NOのときは図14のステップS51に進む。ここで、信号レベルのしきい値は、信号品位判定回路9が瞬時のBERを取得する場合には、例えば10−6に必要な受信レベルに設定され、一方、レイリーフェージングの多重波環境を考慮し、所定時間にわたって時間平均されたBERを信号品位判定回路9が取得する場合には、例えば10−2に必要な受信レベルに設定される。ステップS43において、コントローラ8Aは、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS49に進み、NOのときはステップS44に進む。ステップS51において、コントローラ8Aは、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS52に進み、NOのときは図15のステップS57に進む。
アンテナ1a,1bの両方に係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS42,S43の両方がYESのとき)、ステップS49において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS50において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたか否かを判断し、YESのときはステップS41に戻り、NOのときはステップS49を繰り返す。
アンテナ1aに係る信号レベルがしきい値より大きく、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS42がYESで、ステップS43がNOのとき)、ステップS44において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、板状アンテナであるアンテナ1bに代えてスリットアンテナであるアンテナ2bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに格納する。ステップS45において、コントローラ8Aは、アンテナ2bに係る信号品位がアンテナ1bに係る信号品位より良いか否かを判断し、YESのときはステップS47に進み、NOのときはステップS46に進む。ステップS46において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、アンテナ2bに代えてアンテナ1bをA/D変換回路5に接続し、ステップS47に進む。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS47において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS48において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときはステップS41に戻り、NOのときはステップS45に戻る。
アンテナ1aに係る信号レベルがしきい値以下であり、アンテナ1bに係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS42がNOで、ステップS51がYESのとき)、図14のステップS52において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、板状アンテナであるアンテナ1aに代えてスリットアンテナであるアンテナ2aをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに格納する。ステップS53において、コントローラ8Aは、アンテナ2aに係る信号品位がアンテナ1aに係る信号品位より良いか否かを判断し、YESのときはステップS55に進み、NOのときはステップS54に進む。ステップS54において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、アンテナ2aに代えてアンテナ1aをA/D変換回路5に接続し、ステップS55に進む。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS55において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS56において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図13のステップS41に戻り、NOのときはステップS53に戻る。
アンテナ1a,1bの両方に係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS42,S51の両方がNOのとき)、図15のステップS57において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4を制御して、板状アンテナであるアンテナ1a,1bに代えてスリットアンテナであるアンテナ2a,2bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、アンテナ2a,2bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号レベル及び信号品質を信号情報メモリ3Aに格納する。ステップS58において、コントローラ8Aは、アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS59に進み、NOのときは図16のステップS67に進む。ステップS59において、コントローラ8Aは、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS65に進み、NOのときはステップS60に進む。ステップS67において、コントローラ8Aは、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいか否かを判断し、YESのときはステップS68に進み、NOのときはステップS73に進む。
アンテナ2a,2bの両方に係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS58,S59の両方がYESのとき)、図15のステップS65において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS66において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図13のステップS41に戻り、NOのときはステップS65を繰り返す。
アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値より大きく、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS58がYESで、ステップS59がNOのとき)、図15のステップS60において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、スリットアンテナであるアンテナ2bに代えて板状アンテナであるアンテナ1bをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS61において、コントローラ8Aは、アンテナ1bに係る信号品位がアンテナ2bに係る信号品位より良いか否かを判断し、YESのときはステップS63に進み、NOのときはステップS62に進む。ステップS62において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4bを制御して、アンテナ1bに代えてアンテナ2bをA/D変換回路5に接続し、ステップS63に進む。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS63において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS64において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図13のステップS41に戻り、NOのときはステップS61に戻る。
アンテナ2aに係る信号レベルがしきい値以下であり、アンテナ2bに係る信号レベルがしきい値より大きいとき(すなわちステップS58がNOで、ステップS67がYESのとき)、図16のステップS68において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4のスイッチ4aを制御して、スリットアンテナであるアンテナ2aに代えて板状アンテナであるアンテナ1aをA/D変換回路5に接続する。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS69において、コントローラ8Aは、アンテナ1aに係る信号品位がアンテナ2aに係る信号品位より良いか否かを判断し、YESのときはステップS71に進み、NOのときはステップS70に進む。ステップS70において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4を制御してアンテナ2aをA/D変換回路5に接続し、ステップS71に進む。このとき、コントローラ8Aは、復調信号の信号品質を信号品質判定回路9から取得し、取得された信号品質を信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS71において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS72において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図13のステップS41に戻り、NOのときはステップS69に戻る。
アンテナ2a,2bの両方に係る信号レベルがしきい値以下であるとき(すなわちステップS58,S67の両方がNOのとき)、図16のステップS73において、コントローラ8Aは、スリットアンテナであるアンテナ2a,2bに係る信号レベルが板状アンテナであるアンテナ1a,1bに係る信号レベルより大きいか否かを判断し、YESのときはステップS75に進み、NOのときはステップS74に進む。ここで、信号レベルの比較は、例えば、アンテナ2a,2bに係る信号レベルの和とアンテナ1a,1bに係る信号レベルの和とを比較すること、それぞれの信号レベルの平均を互いに比較すること、それぞれの信号レベルの大きい方を互いに比較すること、それぞれの信号レベルの小さい方を互いに比較することによって行われるが、これらに限定されるものではない。ステップS74において、コントローラ8Aは、スイッチ回路4を制御して、アンテナ2a,2bに代えてアンテナ1a,1bをA/D変換回路5に接続し、ステップS75に進む。このとき、コントローラ8Aは、アンテナ1a,1bの受信信号の信号レベルを信号レベル検出回路7から取得し、取得された信号レベルを信号情報メモリ3Aに上書きする。ステップS75において、コントローラ8Aは、MIMO復調回路6に復調処理を継続させる。次いでステップS76において、コントローラ8Aは、所定の復調回数を超えたかを判断し、YESのときは図13のステップS41に戻り、NOのときはステップS73に戻る。
このように、本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、各アンテナ1a,2aに係る信号レベル及び信号品位を比較してダイバーシチ受信を実行するとともに、各アンテナ1b,2bに係る信号レベル及び信号品位を比較してダイバーシチ受信を実行することができる。ここで、コントローラ8Aは、スイッチ4a,4bのうちのいずれかによってA/D変換回路5に接続されているアンテナに係る信号レベルがしきい値以下になったとき(ステップS43がNO、ステップS51がYES、ステップS59がNO、又はステップS67がYESのとき)、MIMO復調回路6に接続される給電点を切り換えるようにそのスイッチを制御し、切り換え後に信号品位が切り換え前より向上しなかったとき(ステップS45,S53,S61,又はS69がNOのとき)、A/D変換回路5に接続されるアンテナを元に戻すようにそのスイッチを制御する。
図17は、本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示すブロック図である。本実施形態のMIMOアンテナ装置においても、図9に示す変形例と同様に、図12の信号レベル検出回路7に代えて、アンテナ1a,1b,2a,2bのそれぞれに接続された信号レベル検出回路7Aを備えて構成されてもよい。
以上説明したように、本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、スリット11a,11bを、アンテナ間の高いアイソレーションを実現することと、スリットアンテナとして動作させることに共用して、高いアイソレーションを保ちつつ、複数のダイバーシチアンテナを構成することができる。従って、安定して高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することができる。
第3の実施形態.
図18は、本発明の第3の実施形態に係るMIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置において、携帯無線通信装置の筐体表面を除去して内部構成を示した概略図である。本実施形態のMIMOアンテナ装置は、図2に示すMIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置の構成に加えて、スリット11a,11bのうちの少なくとも1つに、MIMOアンテナ装置の動作周波数を所定の周波数に変化させるための共振周波数調整回路14a,14bを備えたことを特徴とする。本実施形態のMIMOアンテナ装置は、無線通信回路10Dのコントローラ(図示せず。)により共振周波数調整回路14a,14bを制御することにより、複数の動作周波数でMIMO無線通信を実行することができる。
図19は、図18の共振周波数調整回路14aの第1の実施例に係る詳細構成を示す回路図であり、図20は、図18の共振周波数調整回路14aの第2の実施例に係る詳細構成を示す回路図である。共振周波数調整回路14a,14bは、例えば図19に示すように、可変容量ダイオード31を用いて構成されることが可能である。無線通信回路10Dのコントローラは、可変容量ダイオード31に対する印加電圧を変化させる。さらに、所望の負荷インピーダンス値を得るために、他の固定素子(コンデンサ、インダクタ)や複数の可変容量ダイオードを用いた回路構成も可能である。また、図20に示したように、共振周波数調整回路14a,14bは、スイッチ32と、異なるインピーダンス値をそれぞれ有する複数の負荷インピーダンス素子33a,33b,33c,33dとによって構成されることも可能である。無線通信回路10Dのコントローラは、スイッチ32の接続状態を制御する。図20では、一例として4つの負荷インピーダンス素子33a,33b,33c,33dによる構成を示しているが、これに限られるものではなく2つ以上の任意個数の負荷インピーダンス素子を用いた構成が可能である。また、負荷インピーダンスとしては、固定素子による構成、もしくは可変容量ダイオードによる構成、もしくは所望の負荷インピーダンスを得るようにこれらを組み合わせた回路による構成も可能である。この構成により、負荷インピーダンスのステップ状の変化を実現することや、連続的な広範囲にわたる変化を実現することが可能になる。
共振周波数調整回路14a,14bは、スリット11a,11bの共振周波数を変化させるためのものであり、これにより、スリットアンテナであるアンテナ2a,2bの共振周波数を変化させるとともに、板状アンテナであるアンテナ1a,1b間に高いアイソレーションを実現する周波数を変化させることができる。このように、本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、複数の周波数において動作するアレーアンテナを単一の板状導体又は金属筐体(すなわち上部筐体11)で実現することが可能になる。すなわち、携帯端末の小型化を可能にするという利点がある。なお、アンテナ1a,1bを広帯域化するためには、アンテナ1a,1bを構成する放射導体又は金属筐体自体を広帯域化することのみならず、インピーダンス整合回路を設けることや、図19の構成と同様に可変容量ダイオード等の可変リアクタンス素子を用いること、又は図20の構成と同様に複数の負荷インピーダンス素子とスイッチを用いることにより実現可能である。
図21は、本発明の第3の実施形態の第1の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図であり、図22は、本発明の第3の実施形態の第2の変形例に係るMIMOアンテナ装置の構成を示す斜視図である。図18では、折りたたみ型の携帯電話機を一例として説明したがこれに限られるものではなく、図10及び図11と同様に、板状逆Lアンテナ(図21)又は板状逆Fアンテナ(図22)として構成されてもよい。これらの構成によれば、携帯無線通信装置の筐体形状による制限を受けることなく、任意形状の放射導体板21を用いて、MIMOアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置を構成できるという利点がある。
また、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせたMIMOアンテナ装置を構成することも可能である。この場合、図12又は図17と同様に、MIMO復調回路6から出力される復調信号は信号品位判定回路9に入力され、信号品位判定回路9は、復調信号の信号品位を表す基準として復調信号のビット誤り率(BER)を判定し、判定結果の情報を無線通信回路10Dのコントローラに出力する。信号品位として、ビット誤り率(BER)に代えて、パケットエラーレートを用いてもよく、もしくはスループット(例えば、受信されたデータのレートで表される。)を用いてもよい。無線通信回路10Dのコントローラは、信号レベル及び信号品位の情報に基づいて、図13〜図16のMIMO適応制御処理を実行してスイッチ回路4を制御することにより、アンテナ1a,1b,2a,2bを切り換えるダイバーシチ受信を行う
以上説明したように、本実施形態のMIMOアンテナ装置によれば、スリット11a,11bを、アンテナ間の高いアイソレーションを実現することと、スリットアンテナとして動作させることに共用して、高いアイソレーションを保ちつつ、複数のダイバーシチアンテナを構成することができる。従って、安定して高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することができる。
以上に詳述したように、本実施形態に係るMIMOアンテナ装置によれば、小型形状であっても、アンテナ素子間の高いアイソレーションの確保とダイバーシチ構成とを両立することにより高品位でかつ高速な通信を行うことが可能なMIMOアンテナ装置、及びそれを備えた移動体用の無線通信装置を提供することができる。
1a,1b,2a,2b…アンテナ、
3,3A…信号情報メモリ、
4…スイッチ回路、
4a,4b…スイッチ、
5…A/D変換回路、
6…MIMO復調回路、
7,7A…信号レベル検出回路、
8,8A…コントローラ、
9…信号品質判定回路、
10,10A,10B,10C,10D…無線通信回路、
11…上部筐体、
11a,11b,21a,21b…スリット、
12…下部筐体、
13…ヒンジ部、
13a…左側ヒンジ部、
13b…中央ヒンジ部、
13c…右側ヒンジ部、
14a,14b…共振周波数調整回路、
21…放射導体板、
22…接地導体板、
23a,23b…短絡導体、
31…可変容量ダイオード、
32…スイッチ、
33a,33b,33c,33d…負荷インピーダンス素子。

Claims (11)

  1. 複数のスリットを備えた1つの放射導体と、
    上記放射導体設けられ、上記放射導体自体を互いに異なる複数の第1のアンテナとしてそれぞれ励振させる複数の第1の給電点と、
    上記複数のスリットに1つずつ設けられ、上記複数のスリットを複数の第2のアンテナとしてそれぞれ励振させる複数の第2の給電点と、
    受信された無線信号をMIMO(Multi−Input Multi−Output)方式で復調する復調手段と、
    上記複数の第1の給電点のうちのいずれか1つ及び上記複数の第2の給電点のうちのいずれか1つそれぞれ接続された複数のスイッチを含むスイッチ回路であって上記複数のスイッチのそれぞれにより、当該スイッチに接続された上記1つの第1の給電点及び上記1つの第2の給電点のうちのいずれか一方を上記復調手段接続するスイッチ回路と、
    受信された無線信号に係る第1及び第2の信号測定値に基づいて上記複数のスイッチを制御する制御手段とを備えたMIMOアンテナ装置であって、
    上記制御手段は、上記複数のスイッチのうちのいずれか1つの第1のスイッチによって上記復調手段に接続されている給電点に対応するアンテナで受信された無線信号に係る上記第1の信号測定値が所定のしきい値以下になったとき、上記復調手段に接続される給電点を切り換えるように上記第1のスイッチを制御し、上記切り換え後に上記第2の信号測定値が切り換え前より向上しなかったとき、上記復調手段に接続される給電点を再び切り換えるように上記第1のスイッチを制御することを特徴とするMIMOアンテナ装置。
  2. 上記複数の第1のアンテナのうちの少なくとも2つの間に上記複数のスリットのうちの少なくとも1つが位置したことを特徴とする請求項1記載のMIMOアンテナ装置。
  3. 上記制御手段は、初期状態で、上記各第1の給電点を上記復調手段に接続するように上記各スイッチを制御することを特徴とする請求項2記載のMIMOアンテナ装置。
  4. 上記MIMOアンテナ装置は、上記各スイッチによって上記復調手段に接続されている各給電点に対応するアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段をさらに備え、
    上記第1及び第2の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  5. 上記MIMOアンテナ装置は、上記複数の第1及び第2のアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段をさらに備え、
    上記第1及び第2の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  6. 上記MIMOアンテナ装置は、
    上記各スイッチによって上記復調手段に接続されている各給電点に対応するアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段と、
    上記復調手段により復調された無線信号の信号品位を判定する判定手段とをさらに備え、
    上記第1の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであり、
    上記第2の信号測定値は、上記判定手段により判定された信号品位であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  7. 上記MIMOアンテナ装置は、
    上記複数の第1及び第2のアンテナでそれぞれ受信された各無線信号の信号レベルを検出する検出手段と、
    上記復調手段により復調された無線信号の信号品位を判定する判定手段とをさらに備え、
    上記第1の信号測定値は、上記検出手段により検出された信号レベルであり、
    上記第2の信号測定値は、上記判定手段により判定された信号品位であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  8. 上記複数のスリットのうちの少なくとも1つは、上記MIMOアンテナ装置の動作周波数を所定の周波数に変化させる共振周波数調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  9. 上記MIMOアンテナ装置は接地導体をさらに備え、
    上記放射導体は、上記接地導体上において板状逆Fアンテナ又は板状逆Lアンテナを構成することを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置。
  10. 請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載のMIMOアンテナ装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  11. 上記無線通信装置は携帯電話機であることを特徴とする請求項10記載の無線通信装置。
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