JP5372589B2 - 二次電池用非水電解液及び非水電解質二次電池 - Google Patents

二次電池用非水電解液及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池用非水電解液及びこのような二次電池用非水電解液を用いた非水電解質二次電池に関するものであり、上記の二次電池用非水電解液を改善し、特に、負極にシリコンを含む負極活物質を用いた非水電解質二次電池において、充放電により非水電解液に用いた非水系溶媒と負極との間で副反応が生じて、充放電サイクル特性が低下するのを抑制するようにした点に特徴を有するものである。
近年、携帯電子機器や電力貯蔵用等の電源として、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて、充放電を行うようにした非水電解質二次電池が利用されている。
そして、このような非水電解質二次電池においては、その負極における負極活物質として黒鉛材料が広く利用されている。
ここで、黒鉛材料の場合、放電電位が平坦であると共に、リチウムイオンがこの黒鉛結晶層間に挿入・脱離されて充放電されるため、針状の金属リチウムの発生が抑制され、充放電による体積変化も少ないという利点がある。
一方、近年においては、携帯電話、ノートパソコン、PDA等のモバイル機器の小型化・軽量化が著しく進行しており、また多機能化に伴って消費電力も増加しており、これらの電源として使用される非水電解質二次電池においても、軽量化及び高容量化の要望が高まっている。
しかし、負極活物質に黒鉛材料を用いた場合、黒鉛材料における容量が必ずしも十分であるとはいえず、上記のような要望に十分に対応することができないという問題があった。
このため、近年においては、高容量の負極活物質として、シリコン、ゲルマニウム、スズ等のリチウムと合金を形成する材料を用いることが検討されており、特に、シリコンは1g当り約4000mAhの高い理論容量を示すことから、負極活物質として、シリコンやシリコン合金を使用することが検討されている。
しかし、リチウムと合金を形成するシリコン等の材料を負極活物質に使用した場合、非水電解液に一般に使用されているエチレンカーボネートやジメチルカーボネート等の非水系溶媒との反応性が高いため、充放電によりシリコン等の負極活物質と非水電解液に用いた非水系溶媒との間で副反応が生じ、充放電サイクル特性が低下する等の問題があった。
そして、従来においては、特許文献1に示されるように、負極集電体上に上記のようなリチウムと合金を形成する材料からなる負極活物質の薄膜を形成し、この負極活物質の薄膜を厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離させると共に、非水電解液中にカーボネート化合物、特に、4−フルオロチレンカーボネートなどのフッ素が結合されたエチレンカーボネート化合物等を添加し、この負極活物質が非水電解液と反応して劣化したりするのを抑制するようにしたものが提案されている。
しかし、このように非水電解液中に4−フルオロチレンカーボネートなどのフッ素が結合されたエチレンカーボネート化合物等を添加した場合においても、充放電を繰り返して行うと、依然として、シリコン等の負極活物質と非水電解液に用いた非水系溶媒との間で副反応が生じ、充放電サイクル特性を十分に向上させることが困難になるという問題があった。
特開2006−86058号公報
本発明は、非水電解質二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、非水電解質二次電池に用いる非水電解液を改善し、特に、負極にシリコンを含む負極活物質を用いた場合においても、充放電により非水電解液に用いた非水系溶媒と負極との間で副反応が生じるのを抑制し、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が得られるようにすることを課題とするものである。
本発明においては、上記のような課題を解決するため、負極活物質としてシリコンが含まれている負極を用いた非水電解質二次電池に使用する二次電池用非水電解液であって、非水系溶媒に電解質が溶解された二次電池用非水電解液に、下記の一般式(1)に示した化合物を含有させるようにした。
(AFx)−B (1)
式中、AFxはパーフルオロシクロアルカン構造を有する基であり、Bはカルボニル基を有する基である。
ここで、上記の一般式(1)に示した化合物において、上記のBにおけるカルボニル基として、エステル基、メタクリレート基及びアクリレート基から選択される基を有するものを用いることが好ましく、特に、カルボニル基が、メタクリレート基やアクリレート基として存在するものであることがより好ましい。
そして、上記の一般式(1)に示した化合物としては、例えば、下記の化学式(2)〜(4)に示した化合物から選択される化合物を用いることが好ましい。
また、上記の二次電池用非水電解液において、上記の非水系溶媒としては、環状カーボネートや鎖状カーボネート等の非水電解質二次電池において一般に使用されている公知の非水系溶媒を用いることができるが、環状カーボネートや鎖状カーボネートとの混合溶媒を用いることが好ましい。
また、上記の環状カーボネートとしては、シリコンを含む負極活物質との反応を抑制するため、フッ素を含有する環状カーボネートが含まれていることが好ましい。そして、フッ素を含有する環状カーボネートとしては、例えば、4−フルオロエチレンカーボネートや4,5−ジフルオロエチレンカーボネート等のフルオロエチレンカーボネートを用いることができる。
また、上記の鎖状カーボネートとしても、シリコンを含む負極活物質との反応を抑制するため、フッ素を含有する鎖状カーボネートが含まれていることが好ましい。そして、フッ素を含有する鎖状カーボネートとしては、例えば、メチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネートやメチル−2,2,2−トリフルオロメチルカーボネート等を用いることができる。
また、その他の非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネート;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類等を、単独又は複数組み合わせて使用することもできる。
また、上記の非水系溶媒に溶解させる電解質としても、非水電解質二次電池において一般に使用されている公知の電解質を用いることができ、例えば、一般式LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga又はInであり、XがP、As又はSbのときyは6であり、XがB、Bi、Al、Ga又はInのときyは4である)で表されるリチウム化合物や、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C25SO2)2、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C25SO2)3、LiClO4、Li210Cl10、Li212Cl12などのリチウム化合物を用いることができ、特に、LiPF6を好ましく用いることができる。
そして、本発明の非水電解質二次電池においては、正極と、負極活物質としてシリコンが含まれている負極と非水電解液とを備えた非水電解質二次電池における非水電解液に、上記のような二次電池用非水電解液を用いるようにした。
ここで、この非水電解質二次電池のように、その負極に、容量の大きなシリコンを含む負極活物質を用いると、電池容量を高めることができる。
また、このようにシリコンを含む負極活物質に用いた負極としては、負極集電体の上に真空蒸着法よりシリコンを膜状に形成したものや、負極集電体上にシリコンを含む負極活物質粒子とバインダーとを含む負極合剤層を形成したもの等を用いることができる。
また、この非水電解質二次電池において、その正極における正極活物質としては、一般に使用されている公知の正極活物質を用いることができる。例えば、LiCoO2等のリチウム・コバルト複合酸化物、LiNiO2等のリチウム・ニッケル複合酸化物、LiMn24,LiMnO2等のリチウム・マンガン複合酸化物、LiNi1-xCox2(0<x<1)等のリチウム・ニッケル・コバルト複合酸化物、LiMn1-xCox2(0<x<1)等のリチウム・マンガン・コバルト複合酸化物、LiNixCoyMnz2(x+y+z=1)等のリチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物、LiNixCoyAlz2(x+y+z=1)等のリチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム複合酸化物等のリチウム含有遷移金属酸化物等を、単独又は複数組み合わせて使用することができる。
なお、正極活物質として、コバルト酸リチウムLiCoO2を用いた場合、充電深度が高くなるにつれて結晶構造が不安定になり、特に、上記のように容量の大きなシリコンを含む負極活物質を用いると、電池の充電電圧が一定の場合、正極の電位が高くなって、コバルト酸リチウムの結晶構造が崩れ易くなる。このため、このコバルト酸リチウムの表面にジルコニウムを固着させるようにすることが好ましい。
本発明においては、負極活物質としてシリコンが含まれている負極を用いた非水電解質二次電池に使用する二次電池用非水電解液であって、非水系溶媒に電解質が溶解された二次電池用非水電解液に、上記の一般式(1)に示すように、パーフルオロシクロアルカン構造を有する基とカルボニル基とを有する化合物を含有させるようにしたため、このような非水電解液を非水電解質二次電池に使用すると、上記の化合物におけるカルボニル基が負極に作用して、負極に良好な被膜が形成されるようになると考えられる。
そして、このように負極に形成された被膜により、充放電時において、非水電解液に用いた非水系溶媒と負極における負極活物質との間で副反応が生じるのが抑制され、特に、容量の大きなシリコンを含む負極活物質を用いた場合においても、シリコンを含む負極活物質が非水電解液に用いた非水系溶媒との間で副反応が生じるのが防止されるようになる。
この結果、本発明の非水電解質二次電池においては、容量の大きなシリコンを含む負極活物質を用いた場合においても、充放電時における副反応によって電池特性が低下するのが防止され、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が得られるようになる。
なお、本発明の非水電解質二次電池において、上記の一般式(1)に示した化合物を非水電解液に含有させるにあたり、その量が少ないと、上記のような作用効果が十分に得られなくなる一方、その量が多くなりすぎると、上記の化合物における負極への作用が強くなりすぎて、非水電解質二次電池における充放電特性が低下するおそれがある。このため、非水電解液に対する上記の一般式(1)に示した化合物の添加量を0.1〜20質量%の範囲にすることが好ましく、より好ましくは1.0〜10質量%の範囲になるようにする。
本発明の実施例及び比較例において作製した扁平電極体の概略斜視図及び部分断面説明図である。 上記の実施例及び比較例において作製した非水電解質二次電池の概略平面図である。
以下、この発明に係る二次電池用非水電解液及びこの二次電池用非水電解液を用いた非水電解質二次電池について、実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例に係る二次電池用非水電解液を用いた非水電解質二次電池においては、優れた充放電サイクル特性が得られることを、比較例を挙げて明らかにする。なお、本発明の二次電池用非水電解液及び非水電解質二次電池は下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、下記のようにして作製した正極と負極と非水電解液とを用いて、非水電解質二次電池を作製した。
[正極の作製]
正極を作製するにあたっては、正極活物質として、LiCoO2で表わされるコバルト酸リチウム(平均粒子径13μm,BET比表面積0.35m2/g)の表面にジルコニウムを固着させたものを用いた。
そして、この正極活物質と、導電剤の炭素材料粉末と、結着剤のポリフッ化ビニリデンとが95:2.5:2.5の質量比になるようにして、これらをN−メチル−2−ピロリドン液に加えて混練し、正極合剤スラリーを調製した。
次いで、厚み15μm,長さ402mm,幅50mmのアルミニウム箔からなる正極集電体を用い、上記の正極合剤スラリーを、この正極集電体の片面には長さ340mm,幅50mmで、反対側の面には長さ271mm,幅50mmで塗布し、これを乾燥させて圧延して、正極を作製した。ここで、上記の正極の厚みは116μmで、正極集電体上の正極合剤の合計量は38mg/cm2であり、正極合剤の充填密度は3.75g/cmであった。
そして、上記の正極において、正極合剤が塗布されていない部分に、厚み70μm,長さ35mm,幅4mmのアルミニウム平板からなる正極集電タブを取り付けた。
[負極の作製]
負極を作製するにあたっては、表面粗さRaが0.3μmで、厚みが20μmのCu−Ni−Si−Mg(Ni:3wt%,Si:0.65wt%,Mg0.15wt%)合金箔からなる負極集電体の両面に、Arのイオンビームを圧力0.05Pa、イオン電流密度0.27mA/cm2で照射した後、蒸着材料に単結晶シリコンを用い、電子ビーム蒸着法によりシリコンの薄膜を形成した。
ここで、シリコンの薄膜を形成した負極集電体の断面をSEM観察した結果、負極集電体の両面に、膜厚が約10μmになったシリコンの薄膜が形成されていた。また、このシリコンの薄膜をラマン分光法によって測定した結果、波長480cm-1近傍のピークは検出されたが、520cm-1近傍のピークは検出されなかったため、このシリコン薄膜は、非晶質のシリコン薄膜であることが分かった。
そして、上記のように負極集電体の両面にシリコン薄膜を形成したものを、長さ380mm,幅52mmの長方形状に切り抜き、これに負極集電タブを取り付けて負極を作製した。
[非水電解液の作製]
非水系溶媒として、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有する鎖状カーボネートであるメチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MFEC)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、さらに添加剤として、前記の化学式(2)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、非水電解質二次電池を作製するにあたっては、厚さ22μm、長さ430mm、幅54.5mmのポリエチレン製多孔質体からなるセパレータを2枚用い、図1(A),(B)に示すように、上記の正極11と負極12とを上記のセパレータ13を介して対向するようにして、これらを所定の位置で折り曲げるようにして巻回し、これをプレスして扁平電極体10を作製し、上記の正極11と負極12とに設けた正極集電タブ11aと負極集電タブ12aとをこの扁平電極体10から突出させた。
次いで、図2に示すように、上記の扁平電極体10をアルミニウムラミネートフィルムで構成された電池容器20内に収容させると共に、この電池容器20内に上記の非水電解液を加え、上記の正極11に設けた正極集電タブ11aと負極12に設けた負極集電タブ12aとを外部に取り出すようにして、上記の電池容器20の開口部を封口させ、設計容量が800mAhの非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
実施例2においては、上記の実施例1における非水電解液の作製において、前記の化学式(2)に示す化合物を、上記の非水電解液に対して2質量%添加させ、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
比較例1においては、上記の実施例1における非水電解液の作製において、前記の化学式(2)に示す化合物を非水電解液に添加させないようにし、それ以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例3)
実施例3においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネート(EMC)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、実施例1と同様に、前記の化学式(2)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
比較例2においては、上記の実施例3における非水電解液の作製において、前記の化学式(2)に示す化合物を非水電解液に添加させないようにし、それ以外は、上記の実施例3の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
実施例4においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、フッ素を含有しない環状カーボネートであるエチレンカーボネート(EC)と、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるジエチルカーボネート(DEC)とを20:10:70の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、実施例1と同様に、前記の化学式(2)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
比較例3においては、上記の実施例4における非水電解液の作製において、前記の化学式(2)に示す化合物を非水電解液に添加させないようにし、それ以外は、上記の実施例4の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例5)
実施例5においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、プロピオン酸メチル(MP)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、実施例1と同様に、前記の化学式(2)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
比較例4においては、上記の実施例5における非水電解液の作製において、前記の化学式(2)に示す化合物を非水電解液に添加させないようにし、それ以外は、上記の実施例3の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
そして、上記のように作製した実施例1〜5及び比較例1〜4の各非水電解質二次電池を、それぞれ25℃の室温条件において、160mAの定電流で4.2Vになるまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で電流値が40mAになるまで定電圧充電させた後、160mAの定電流で2.75Vになるまで放電させて、初期充放電を行った。
次に、上記のように初期充放電させた実施例1〜4及び比較例1〜3の各非水電解質二次電池については、それぞれ25℃の室温条件において、800mAの定電流で4.2Vになるまで充電させた後、800mAの定電流で2.75Vになるまで放電させ、これを1サイクルとして150サイクルの充放電を繰り返して行った。
そして、実施例1〜4及び比較例1〜3の各非水電解質二次電池について、それぞれ1サイクル目の放電容量Q1と150サイクル目の放電容量Q150とを求めて、下記の式により、それぞれ25℃の室温条件での150サイクル目の容量維持率を求め、その結果を下記の表1に示した。
容量維持率=(Q150/Q1)×100
この結果、非水電解液に前記の化学式(2)に示す化合物を添加させた実施例1〜4の各非水電解質二次電池は、非水電解液に前記の化学式(2)に示す化合物を添加させていない比較例1〜3の各非水電解質二次電池に比べて、150サイクル目の容量維持率が何れも大きな値となっており、各非水電解質二次電池における充放電サイクル特性が大きく向上されており、前記のように非水電解液における非水系溶媒を変更させた場合においても同様の効果が得られた。
また、上記の非水電解液における非水系溶媒に、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)とフッ素を含有する鎖状カーボネートであるメチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート(MFEC)とを用いた実施例1,2の非水電解質二次電池は、フッ素を含有しない環状カーボネートであるエチレンカーボネート(EC)や、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるジエチルカーボネート(DEC)を含む非水系溶媒を用いた実施例3,4の非水電解質二次電池に比べて、150サイクル目の容量維持率がさらに大きな値となり、非水電解質二次電池における充放電サイクル特性がさらに向上された。
また、上記のように初期充放電させた実施例5及び比較例4の各非水電解質二次電池については、それぞれ25℃の室温条件において、800mAの定電流で4.2Vになるまで充電させた後、800mAの定電流で2.75Vになるまで放電させ、これを1サイクルとして50サイクルの充放電を繰り返して行った。
そして、実施例5及び比較例4の各非水電解質二次電池について、それぞれ1サイクル目の放電容量Q1と50サイクル目の放電容量Q50とを求めて、下記の式により、それぞれ25℃の室温条件での50サイクル目の容量維持率を求め、その結果を下記の表2示した。
容量維持率=(Q50/Q1)×100
この結果、非水電解液に前記の化学式(2)に示す化合物を添加させた実施例5の非水電解質二次電池は、上記の実施例1〜4の各非水電解質二次電池と同様に、非水電解液に前記の化学式(2)に示す化合物を添加させていない比較例4の各非水電解質二次電池に比べて、50サイクル目の容量維持率が何れも大きな値となっており、非水電解質二次電池における充放電サイクル特性が大きく向上されていた。
(実施例6)
実施例6においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、上記の実施例3と同じ、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネート(EMC)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、前記の化学式(3)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例7)
実施例7においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、上記の実施例3と同じ、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネート(EMC)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、前記の化学式(4)に示す化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
(比較例5)
比較例5においては、非水電解液の作製において、非水系溶媒として、上記の実施例3と同じ、フッ素を含有する環状カーボネートである4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、フッ素を含有しない鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネート(EMC)とを20:80の体積比で混合した混合溶媒を用い、この混合溶媒に電解質のLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた非水電解液に対して、下記の化学式(5)に示すカルボニル基を有する基が存在しないパーフルオロシクロヘキサンからなる化合物を1質量%添加させた。
そして、このように作製した非水電解液を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にして、非水電解質二次電池を作製した。
そして、上記のように作製した実施例6,7及び比較例5の各非水電解質二次電池について、上記の場合と同様にして、150サイクル目の容量維持率を求め、その結果を、上記の実施例3及び比較例2の各非水電解質二次電池の結果と合わせて、下記の表3に示した。
この結果、非水電解液に前記の化学式(3),(4)に示す化合物を添加させた実施例6,7の非水電解質二次電池は、非水電解液に化学式(2)に示す化合物を添加させた上記の実施例3の非水電解質二次電池と同様に、これらの化学式(2)〜(4)に示す化合物を添加させていない比較例2の非水電解質二次電池に比べて、150サイクル目の容量維持率が大きな値となって、非水電解質二次電池における充放電サイクル特性が向上されていた。
これに対して、非水電解液に、前記の化学式(5)に示すカルボニル基を有する基が存在しないパーフルオロシクロヘキサンからなる化合物を添加させた比較例5の非水電解質二次電池は、150サイクル目の容量維持率が比較例2の非水電解質二次電池と同じ値になっており、非水電解液に化学式(2)〜(4)に示す化合物を添加させた実施例2,6,7の非水電解質二次電池のように充放電サイクル特性が向上されるという効果は得られなかった。
また、実施例3,6,7の非水電解質二次電池を比較すると、前記の一般式(1)においてBで示したカルボニル基を有する基におけるカルボニル基が、メタクリレート基である化学式(2)に示す化合物や、アクリレート基である化学式(3)に示す化合物を用いた実施例2,6の非水電解質二次電池は、カルボニル基がメタクリレート基やアクリレート基ではない化学式(4)に示す化合物を用いた実施例7の非水電解質二次電池よりも、150サイクル目の容量維持率がさらに大きな値となって、非水電解質二次電池における充放電サイクル特性がさらに向上されていた。
10 扁平電極体
11 正極
11a 正極集電タブ
12 負極
12a 負極集電タブ
13 セパレータ
20 電池容器

Claims (8)

  1. 負極活物質としてシリコンが含まれている負極を用いた非水電解質二次電池に使用する二次電池用非水電解液であって、非水系溶媒に電解質が溶解された二次電池用非水電解液に、下記の一般式(1)に示した化合物を含有させたことを特徴とする二次電池用非水電解液。
    (AFx)−B (1)
    式中、AFxはパーフルオロシクロアルカン構造を有する基であり、Bはカルボニル基を有する基である。
  2. 請求項1に記載の二次電池用非水電解液において、上記の一般式(1)中のBが、カルボニル基として、エステル基、メタクリレート基及びアクリレート基から選択される基を有する基であることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の二次電池用非水電解液において、上記の一般式(1)に示される化合物が、下記の化学式(2)〜(4)に示した化合物から選択される化合物であることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の二次電池用非水電解液において、上記の非水系溶媒にフッ素を含有する環状カーボネートが含まれていることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  5. 請求項4に記載の二次電池用非水電解液において、上記のフッ素を含有する環状カーボネートが、フルオロエチレンカーボネートであることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  6. 請求項1〜請求項5に記載の二次電池用非水電解液において、上記の非水系溶媒にフッ素を含有する鎖状カーボネートが含まれていることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  7. 請求項6に記載の二次電池用非水電解液において、上記のフッ素を含有する鎖状カーボネートがメチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネートであることを特徴とする二次電池用非水電解液。
  8. 正極と、負極活物質としてシリコンが含まれている負極と非水電解液とを備えた非水電解質二次電池において、その非水電解液に請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の二次電池用非水電解液を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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