以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄の種類と特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に始動入賞し易くなり、遊技者にとって有利な状態になる。
特別図柄表示器8の側方には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、後述する確変昇格演出の1つである役物昇格演出が実行されるときに、振動動作したり、演出表示装置9の表示画面の前面まで可動したりする。なお、例えば、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出が実行されるときに動作してもよい。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。例えば、演出羽根役物79a,79bは、予告演出が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態。)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および演出図柄の可変表示は、始動入賞口14への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態。通常状態と比較して大当りとなる確率が高められた遊技状態。)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8や演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態(高頻度状態)に移行する。また、通常大当りとなった場合には、高確率状態には移行しないものの遊技状態を高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、この実施の形態では、大当りが発生する確率が高くなる特別遊技状態として、大当りと判定される割合自体が高められた確変状態(高確率状態)に移行される場合を示しているが、特別遊技状態として移行される遊技状態は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、特別遊技状態として時短状態に移行することによって、図柄の変動時間を短縮することにより稼働率を高めることにより、結果的に大当りが発生しやすくなるようにしてもよい。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、高ベース状態への移行は、時短フラグをセットすることにより時短状態に制御されることによって行われる(ステップS455,S456参照)。従って、この実施の形態では、実質的に、高ベース状態と時短状態とは同義である。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果が当りとなったことにもとづいて可変入賞球装置15を開状態に制御する場合を示したが、例えば、遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて、普通図柄の変動表示を行うことなく、そのまま可変入賞球装置15を開状態に制御するように構成してもよい。また、例えば、普通図柄の変動表示を行うものの100パーセント当りとなるようにし、実質的に遊技球がゲート32を通過すれば、そのまま可変入賞球装置15を開状態に制御するように構成してもよい。また、この場合、高ベース状態に制御するときには、例えば、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長することによって、始動入賞しやすくするようにすればよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。CPU56は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、CPU56は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、CPU56は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、CPU56は、乱数を用いた変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図6は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS312の始動口スイッチ通過処理では、CPU56は、大当りとするか否かを決定するための大当り判定用乱数を抽出し、始動入賞記憶としてRAM55などに設けられた保存領域に格納する。この場合、CPU56は、保存領域に格納されている始動入賞記憶数が所定の上限値(例えば、4)に達していないことを条件に、大当り判定用乱数を抽出して保存領域に格納する。そして、後述する特別図柄通常処理のステップS53において、CPU56は、保存領域に保存されている大当り判定用乱数を読み出し、読み出した大当り判定用乱数を用いてステップ57で大当りの判定を行う。なお、大当り判定用乱数にかぎらず、例えば、始動口スイッチ通過処理において、大当り種別を決定するための大当り種別判定乱数や、変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を抽出して、保存領域に格納するようにしてもよい。そして、後述する特別図柄通常処理のステップS63において、保存領域から読み出した大当り種別判定乱数にもとづいて大当り種別を判定したり、後述する変動パターン設定処理のステップS204において、保存領域から読み出した変動パターン決定用乱数にもとづいて、変動パターンを決定するようにしてもよい。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):CPU56は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンド)を送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。なお、変動パターン決定用乱数を始動入賞発生時に抽出するのではなく、特別図柄の変動開始時に抽出(例えば、変動パターン設定処理において抽出)し、その変動開始時に抽出した乱数にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301)でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、演出表示装置9における演出図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、大当りフラグがセットされている場合は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、ラウンド数を指定した大入賞口開放中表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、大入賞口制御タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、まだ残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信した後、内部状態をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図7は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図7に示す例において、コマンド8000(H)〜800C(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8C00(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C00(H)〜8C04(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C00(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8C00(H)は、演出表示装置9の表示結果がハズレであることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、演出表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド)である。コマンド8C02(H)〜8C04(H)は、演出表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、通常大当りとなる場合には、7ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技終了後100回の変動表示を終了するまで時短状態に制御される。
また、この実施の形態では、確変大当りには、7ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技終了後に確変状態に移行される7R確変大当りと、15ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技終了後に確変状態に移行される15R確変大当りとの2種類がある。
また、この実施の形態では、確変大当りとなる場合には、演出図柄の停止図柄としていわゆる確変図柄(確変大当りとなることを想起させる図柄の組合せ。例えば、左中右の3図柄が同じ奇数図柄で揃った状態の図柄の組合せ。)の大当り図柄が停止表示されて、確変大当りとなることが直ちに報知される場合(いわゆる直当りとなる場合)と、演出図柄の変動表示中に非確変図柄(通常大当りとなることを想起させる図柄の組合せ。例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った状態の図柄の組合せ。)の大当り図柄が一旦表示されて(すなわち、一旦通常大当りであると思わせておいて)、変動表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技中や大当り遊技の終了時に確変昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される場合とがある。
この実施の形態では、7R確変大当りであるとともに再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合には、表示結果3指定コマンド(コマンド8C02(H))が送信される。また、15R確変大当りであるとともに再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合には、表示結果5指定コマンド(コマンド8C04(H))が送信される。また、直当りとなる場合には、7R確変大当りであるか15R確変大当りであるかにかかわらず、表示結果4指定コマンド(コマンド8C03(H))が送信される。
なお、「直当り」とは、上記に説明したように、変動時間の経過時に、演出図柄の停止図柄として確変図柄の大当り図柄が停止表示されることによって、確変大当りとなることを直ちに(大当り遊技の開始前に)認識可能とするものである。これに対して、再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合には、上記に説明したように、演出図柄の変動表示中に非確変図柄の大当り図柄が一旦表示されることによって、確変大当りであることを直ちには認識不能とし、再抽選演出(例えば、図柄の再変動などの演出)が実行されて確変図柄の大当り図柄が停止表示されることによって確変大当りであることが報知されたり、大当り遊技中や大当り遊技終了時において確変昇格演出を実行することによって確変大当りであることが報知される。なお、この実施の形態では、通常大当りの場合には、変動時間の経過時に、演出図柄の停止図柄として非確変図柄の大当り図柄が停止表示され、確変大当りの場合と比較して割合は低いものの大当り遊技中に同様の確変昇格演出(この実施の形態では、非昇格の役物昇格演出)が実行される場合がある。また、演出図柄の変動表示中にも、確変大当りの場合と比較して割合は低いものの再抽選演出が実行される場合がある。ただし、通常大当りである場合には、変動表示中に同様に態様で再抽選演出が実行されたり、大当り遊技中に同様の態様で確変昇格演出が実行されても、確変報知が行われる場合はない。
なお、この実施の形態では、直当りとなる場合には、7R確変大当りであるか15R確変大当りであるかにかかわらず、共通の表示結果4指定コマンドが送信されるのであるが、7R確変大当りであるか15R確変大当りであるかに応じて異なる表示結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、7R確変大当り且つ直当りを指定する表示結果指定コマンドと、15R確変大当り且つ直当りを指定する表示結果指定コマンドとを設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りのうち、7R確変大当り且つ再抽選演出や確変昇格演出が実行されるものを確変大当り1ともいい、7R確変大当り且つ直当りとなるものを確変大当り2ともいい、15R確変大当り且つ再抽選演出や確変昇格演出が実行されるものを確変大当り3ともいい、15R確変大当り且つ直当りとなるものを確変大当り4ともいう。
なお、この実施の形態では、大当り遊技中のラウンド数を7ラウンドと15ラウンドとで異ならせることによって、遊技価値が異なる2種類の特定遊技状態(大当り遊技状態)を設ける場合を示しているが、複数種類の特定遊技状態の遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド数の異ならせ方として、7ラウンドと15ラウンド以外のラウンド数の大当り遊技を設けるようにしてもよい。この場合、具体的には、例えば、15ラウンドの大当りと16ラウンドの大当りとを設けることによって、特定遊技状態の遊技価値を異ならせてもよい。また、例えば、大当り遊技中のラウンド数が同じであるものの、ラウンドごとの大入賞口の開放時間を異ならせたり、ラウンドごとの大入賞口の開放回数を異ならせることによって、特定遊技状態の遊技価値を異ならせてもよい。また、この実施の形態では、特定遊技状態の種類として、7ラウンド大当りと15ラウンド大当りとの2種類の大当り遊技がある場合を示しているが、2種類にかぎらず、例えば、3種類以上の特定遊技状態を設けてもよい(例えば、7ラウンド大当りと15ラウンド大当りとに加えて10ラウンド大当りがあってもよい)。
「再抽選演出」とは、演出表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、演出図柄の変動表示期間の途中で、演出表示装置9において左中右の演出図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で仮停止表示(例えば、図柄を揺れ変動させ完全には停止していない状態)し、図柄を再変動させるなどの演出を行って、確変大当りに昇格するか否かを報知する演出をいう。この場合、再変動の後、例えば、演出図柄の最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が導出表示されれば確変大当りに昇格したこと(確変大当りであること)が報知されたことになり、非確変図柄の大当り図柄が導出表示されれば確変大当りへの昇格に失敗したことが報知されたことになる。なお、この実施の形態では、再抽選演出の具体的な演出態様として図柄の再変動表示を行う場合を示しているが、再抽選演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、非確変図柄の大当り図柄を仮停止表示するなどして、一旦通常大当りであると思わせておいてから、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させたり、表示画面上に所定のキャラクタを登場させたり、ランプ25,28を所定のパターンで点灯または点滅表示させたり、スピーカ27から所定の効果音を出力させたりすることによって、再抽選演出を実行してもよい。なお、再抽選演出の具体的な演出内容については、後述する。
「確変昇格演出」とは、演出表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、演出表示装置9において左中右の演出図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で導出表示し、大当り遊技の開始後に確変大当りに昇格するか否かを報知する演出をいう。なお、この実施の形態では、大当り遊技中または大当り遊技の終了時のエンディング演出において確変昇格演出が行われる。なお、確変昇格演出の種類や具体的な演出内容については、後述する。
なお、この実施の形態では、所定の移行条件を成立させると決定されたか(確変大当りと決定されたこと)を報知する報知演出として、具体的には、上記の再抽選演出や確変昇格演出が実行される。なお、報知演出には、その演出が実行されること自体が確変報知を意味するもの(具体的には、後述する確変昇格演出のうちのキャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出が相当する)と、その演出内で確変大当りと決定されたか否かを報知するもの(確変大当りであるか否かを煽るもの。具体的には、後述する再抽選演出(確変図柄が最終停止表示されるか否かで確変大当りであるか否かが決まる)や確変昇格演出のうちの役物昇格演出(可動部材78が可動されるか否かで確変大当りであるか否かが決まる)が相当する)とがある。なお、報知演出による確変報知の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、報知演出として実行される再抽選演出や、役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、エンディング昇格演出の全てが実行されたことにより、確変大当りであることが確定するようにしてもよい。また、この実施の形態では、キャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出のような演出が実行されること自体が確変報知を意味するものと、再抽選演出や役物昇格演出のような演出内で確変大当りと決定されたか否かを報知するものとが混在する場合を示したが、例えば、報知演出として実行されるもの全てが、その演出が実行されること自体が確変報知を意味するものであってもよい。この場合、例えば、キャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出に加えて、再抽選演出が開始された時点でも確変大当りであることが確定することになり、役物昇格演出が開始された時点でも(操作ボタン120による操作にかかわらず)確変大当りであることが確定することになる。また、逆に、報知演出として実行されるもの全てが、その演出内で確変大当りと決定されたか否かを報知するものであってもよい。この場合、例えば、キャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出を実行する場合であっても、操作ボタン120による操作回数が所定回数に達したか否かに応じて確変昇格に成功したか失敗したかを報知するような演出を実行してもよい。
なお、この実施の形態では、表示結果指定コマンドにおいて、再抽選演出と確変昇格演出との両方が指定されている場合を示しているが、演出制御コマンドの指定内容は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、表示結果指定コマンドでは、確変昇格演出の実行の有無のみを指定するようにし、再抽選演出の実行の有無に関しては、変動パターンコマンドで指定するなど、様々なコマンドの指定方法が考えられる。この場合、具体的には、表示結果指定コマンドとして、確変大当りであるか通常大当りであるかを指定するとともに、大当り遊技のラウンド数と、確変昇格演出の実行の有無とを指定する演出制御コマンドを用い、変動パターンコマンドとして、変動時間を指定するとともに、再抽選演出の実行の有無を指定する演出制御コマンドを用いるようにすればよい。なお、例えば、変動パターンコマンドにおいて、さらに、確変大当りであるか通常大当りであるかを指定するとともに、大当り遊技のラウンド数も指定するようにしてもよい。
なお、直当りの確変大当り(確変大当り2や確変大当り4)となると判定された場合にも、確変昇格演出と同様の演出を実行して、15ラウンドの大当りであるか7ラウンドの大当りであるかを報知するように構成してもよい。この場合、例えば、15R確変大当りの直当り(確変大当り4)と決定された場合に、演出図柄の変動表示終了時に確変図柄の大当り図柄を停止表示して、確変大当りであることは認識可能であるものの、大当り遊技のラウンド数が15ラウンドであるか7ラウンドであるかは認識不能とし、その後の大当り遊技中に役物昇格演出と同様の演出態様で可動部材78を可動させて、15ラウンドの確変大当りであることを報知するようにしてもよい。なお、その後の大当り遊技中ではなく、演出図柄の変動表示中や演出図柄の停止図柄の導出表示の際に同様の演出態様で役物昇格演出を実行することによって、15ラウンドの確変大当りであることを報知するようにしてもよい。また、確変図柄であっても異なる図柄の組み合わせを停止表示させることによって、15ラウンドの確変大当りであるか7ラウンドの確変大当りであるかを認識可能となるようにしてもよい。例えば、15R確変大当りの直当り(確変大当り4)となる場合には、演出図柄の停止図柄として、確変図柄の中の「777」を停止表示させるようにし、7R確変大当りの直当り(確変大当り2)となる場合には、演出図柄の停止図柄として、「777」以外の確変図柄「111」や「333」、「555」、「999」を停止表示させるようにして、演出図柄の停止図柄によって大当り遊技のラウンド数も認識可能に表示するようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出表示装置9における演出図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドB000(H)〜BXXX(H)は、演出図柄の変動および大当り遊技に関わらない演出表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
コマンドA000(H),A001(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)である。このうち、コマンドA000(H)は、7ラウンドの大当り遊技(通常大当り、第1確変大当り、または第2確変大当りによる大当り遊技)が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1指定コマンド)である。また、コマンドA001(H)は、15ラウンドの大当り遊技(第3確変大当りまたは第4確変大当りによる大当り遊技)が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドA2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドA301(H),A303(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド)である。このうち、コマンドA301(H)は、確変大当りによる大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング1指定コマンド)である。また、コマンドA303(H)は、通常大当りによる大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング2指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
なお、時短状態とは、特別図柄表示器8(および演出表示装置9)における特別図柄(および演出図柄)の可変表示時間(変動時間)を通常遊技状態(あるいは通常遊技状態および確変状態)よりも短縮するように制御された遊技状態をいう。この実施の形態では、確変状態中に通常大当りとなり、その後に通常大当りが終了すると、所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。また、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御される場合にも時短状態に制御される(この場合、次に大当りが発生するまで、確変状態とともに時短状態も維持される)。なお、時短状態のとき、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される。さらに、可変入賞装置15において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が遊技者にとって有利な状態になる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図7に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、演出表示装置9に始動入賞記憶数を表示する場合は始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図8は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図8において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、はずれとするか大当りとするか、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様、予告演出をするか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、本例では、リーチ演出および予告演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する演出表示装置9において実行される。
ここで、「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、単純なリーチ態様を伴う変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様(例えば、スーパーリーチ)を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様(速度や回転方向等)の変動が行われたりキャラクタ等が現れたりすることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
また、「予告演出」は、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(演出表示装置9において演出図柄の停止図柄が導出表示される前に)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。また、例えば、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させることによって、予告演出を実行してもよい。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されているが、このような構成に限られず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が予告判定用乱数にもとづいて予告演出を実行するか否か判定し、予告演出を実行すると判定したときに所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されていてもよい。
図9は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS55)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS56)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS57)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態のときの方が通常遊技状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理(大当り終了処理:ステップS454)においてセットされ、非確変図柄で大当りとなって、その大当りとなる変動表示を停止する処理(特別図柄変動停止処理:ステップS367)においてリセットされる。なお、確変状態が、確変大当り遊技の終了後に特別図柄の変動が所定回数(例えば100回)行われる間だけ継続するように遊技機を構成する場合には、当該所定回数の変動が行われたときにリセットされるようにしてもよい。
大当り判定処理で大当りとしないことに決定(すなわち、はずれと決定)した場合には(ステップS58のN)、ステップS65に移行する。
大当り判定処理で大当りとすることに決定した場合には(ステップS58のY)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS59)。次いで、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS60)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU56は、大当り種別を決定するための大当り種別判定テーブルとして、2回以降用大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS61)。一方、確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、大当り種別を決定するための大当り種別判定テーブルとして、初回用大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS62)。そして、CPU56は、ステップS61またはステップS62で選択した大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を決定する(ステップS63)。
図10は、大当り種別判定テーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、CPU56は、ステップS63において、図10に示すような大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別を決定するための所定の大当り種別判定乱数を用いた抽選処理を行うことによって、大当り種別として、通常大当り、確変大当り1、確変大当り2、確変大当り3、または確変大当り4のいずれかを決定する。
また、ステップS60〜S62に示すように、この実施の形態では、確変状態であるか否かを確認し、確変状態でなければ、図10(A)に示す初回用大当り種別判定テーブルを選択して大当り種別の決定を行い、確変状態であれば、図10(B)に示す2回以降用大当り種別判定テーブルを選択して大当り種別の決定を行う。すなわち、遊技状態が確変状態であるということは、既に一度確変大当りが発生して確変状態に制御されているということであるから、少なくとも遊技者が遊技を開始してから2回目以降の大当りが発生した場合であると推定できる。このような場合には、この実施の形態では、図10(B)に示す2回目以降の大当りが発生した場合用の大当り種別判定テーブルを選択する。一方、遊技状態が確変状態でなければ、遊技者が遊技を開始してからまだ一度も大当りが発生しておらず、初めて大当りが発生した場合であると推定できる。このような場合には、この実施の形態では、図10(A)に示す初回の大当りが発生した場合用の大当り種別判定テーブルを選択する。
なお、初回の大当りであるか、2回目以降に発生した大当りであるかを、遊技状態にもとづいて判定するのではなく、例えば、過去の大当りの発生回数をカウントするためのカウンタを設けるようにし、カウンタに1つでもカウント値がカウントされていれば、図10(B)に示す2回以降用大当り種別用判定テーブルを選択するようにしてもよい。
また、既に1回大当りが発生している場合であっても、1回目の大当りで通常大当りとなったことにより、確変状態に制御されておらず、時短状態にのみ制御されている場合もある。そのため、例えば、確変状態に加えて時短状態である場合にも、具体的には、ステップS60において時短フラグがセットされていた場合にもYと判定するようにし、図10(B)に示す2回以降用大当り種別用判定テーブルを選択するようにしてもよい。
また、図10に示すように、この実施の形態では、確変大当りとなる場合には、再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合(確変大当り1、確変大当り3)と比較して、直当りとなる場合(確変大当り2、確変大当り4)となる場合の割合が高くなるように設定されている。例えば、初回大当りとなる場合を例にとると、図10(A)に示すように、再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合(確変大当り1、確変大当り3)の割振値が合計で16個であるのに対して、直当りとなる場合(確変大当り2、確変大当り4)となる場合(確変大当り2、確変大当り4)の割振値が合計で44個と多い。そのように、直当りとなる場合と比較して再抽選演出や確変昇格演出の出現割合を低くすることによって、一旦非確変図柄の大当り図柄となった後に再抽選演出や確変昇格演出により確変報知される演出の意外性を高めることができる。従って、再抽選演出や確変昇格演出に対する遊技者の期待感を喚起することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、図10(B)に示す2回以降用大当り種別判定テーブルでは、図10(A)に示す初回用大当り種別判定テーブルと比較して、直当りとなる確変大当り2および確変大当り4の選択割合が高くなるように、大当り種別判定値が割り当てられている。従って、この実施の形態では、1回目に大当りが発生する場合と比較して、既に一度確変大当りとなって確変状態に制御され2回目以降の大当りが発生する場合には、再抽選演出や確変昇格演出が実行される割合がさらに低く、そのまま演出図柄の停止図柄として確変図柄の大当り図柄が停止表示されて直当りとなることが多い。すなわち、遊技開始後に初めて大当りとなる場合には、遊技者は、大当りとなるか否かや確変大当りとなるか否かに対して関心が高いのであるから、再抽選演出や確変昇格演出をある程度高い割合(2回目以降に大当りとなった場合と比較すると高い割合)で実行することによって演出に対して遊技者の注目を集めさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。一方、既に一度大当りとなり確変状態に制御されている場合には、大当りが発生する頻度が高められているのであるから、そのままでは再抽選演出や確変昇格演出も頻繁に実行されてしまうことになり、却って再抽選演出や確変昇格演出に対して飽きを感じさせ、遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、既に一度大当りとなって確変状態に制御されている場合には、再抽選演出や確変昇格演出が実行される割合を初回大当りの場合よりもさらに低くすることによって、遊技に対する興趣が低下することを防止している。
なお、逆に、既に一度大当りとなり確変状態に制御されている場合に、初回大当りの場合と比較して、再抽選演出や確変昇格演出が実行される割合を高めるように大当り種別判定テーブルを構成してもよい。そのように構成すれば、確変状態中に再抽選演出や確変昇格演出によって確変状態が継続するか否かの演出に対して遊技者の関心を高めさせることができる。
なお、この実施の形態では、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかによって、2種類の大当り種別判定テーブルに分ける場合を示しているが、大当り種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、さらに3種類以上のテーブルに分けてもよい。この場合、例えば、確変状態継続中における大当り回数をカウントしておくようにし、大当り回数に応じてさらにテーブルを細分化して、2回目大当り用の大当り種別判定テーブルや、3回目大当り用の大当り種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。そして、それぞれのテーブルにおいて、大当り種別の振り分け値を異ならせるようにし、大当り回数に従って各大当り種別の出現割合が変化するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図10に示すように、大当り種別を決定することによって(具体的には、確変大当り1とするか確変大当り2とするかを決定することによって)、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で再抽選演出や確変昇格演出を実行するか直当りとするかを決定する場合を示しているが、演出制御用マイクロコンピュータ100側で再抽選演出や確変昇格演出を実行するか直当りとするかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS63の大当り種別の判定処理において、確変大当りと決定する場合には、単に7ラウンドの確変大当りとするか15ラウンドの確変大当りとするかを決定するのみで、再抽選演出や確変昇格演出の決定までは行わない。そして、後述する再抽選演出設定処理(図23参照)や確変昇格演出設定処理(図25,図26参照)において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、再抽選演出や確変昇格演出を実行するか否かを乱数を用いた抽選処理を実行し、再抽選演出や確変昇格演出を実行するか直当りとするかを決定するようにすればよい。
また、この実施の形態では、図10に示すように、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかに応じて異なる大当り種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかにかかわらず(具体的には、確変状態であるか否かにかかわらず)、共通の大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、図10(A)に示す大当り種別判定テーブルのみを設けるようにしておき、確変状態であるか否かにかかわらず、ステップS63において、図10(A)に示す大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を決定するようにすればよい(この場合、ステップS60〜S62の処理は不要となる)。
次いで、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS64)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り1」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当り2」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「確変大当り3」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「確変大当り4」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS65)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「2」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「通常大当り」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り1」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り2」に決定した場合には「5」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り3」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り4」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、確変大当り1〜確変大当り4のいずれであるかにかかわらず、確変大当りである場合には、全て共通の停止図柄を決定するようにしてもよい。また、例えば、7R確変大当り(確変大当り1または確変大当り2)であるか15R確変大当り(確変大当り3または確変大当り4)であるかに応じて、特別図柄の停止図柄として異なる図柄を決定してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS66)。
図11は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは、CPU56は、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS202)。大当りフラグがセットされていなければ、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS203)。
大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示した大当りのときに選択される変動パターン(「02H」「05H」「08H」「0BH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示したはずれのときに選択される変動パターン(「00H」「01H」「03H」「04H」「06H」「07H」「09H」「0AH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、上記のはずれ用変動パターン決定テーブルは、遊技状態が通常遊技状態のときの変動パターン決定テーブルであって、遊技状態が確変状態のときは、別の変動パターン決定テーブルが用いられる。例えば、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図8に示したはずれのときに選択される変動パターン(「04H」「07H」「0AH」「0CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
なお、時短状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルは、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルと同じテーブルが用いられる。ただし、時短状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルと確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルとを異なるテーブルを用いるようにしてもよい。
CPU56は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、大当り用変動パターン決定テーブルまたははずれ用変動パターン決定テーブルを用いて演出図柄の変動パターンを決定する(ステップS204)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが演出表示装置9にて実行される演出図柄の変動パターンと決定される。なお、この実施の形態では、変動パターン決定用乱数を始動入賞発生時に抽出して乱数格納バッファに格納しているのであるが、変動パターン決定用乱数を始動入賞発生時に抽出するのではなく、特別図柄の変動開始時に抽出(例えば、変動パターン設定処理において抽出)し、その変動開始時に抽出した乱数にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS205)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS206)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する(ステップS207)。
図12は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、大当りであるか否かや、決定されている大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図7参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。
大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が通常大当りであるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、通常大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が確変大当り1であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、確変大当り1であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が確変大当り3であるときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、確変大当り3であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが「04」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、通常大当り、確変大当り1、および確変大当り3のいずれでもないときには(すなわち、確変大当り2または確変大当り4であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
なお、この実施の形態では、確変大当り2である場合と確変大当り4である場合とで共通の表示結果4指定コマンドを送信するのであるが、大当り遊技の開始時に送信されるファンファーレコマンドを確認することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100側で確変大当り2であるのか確変大当り4であるのかを認識することができる。例えば、表示結果4指定コマンドを受信した場合に、7ラウンド大当りを指定するファンファーレ1指定コマンド(A000(H))を受信すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り2であると認識することができる。また、例えば、表示結果4指定コマンドを受信した場合に、15ラウンド大当りを指定するファンファーレ2指定コマンド(A001(H))を受信すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り4であると認識することができる。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS353)。
なお、この実施の形態では、特別図柄の変動表示は、具体的には、特別図柄変動中処理となり特別図柄プロセスフラグの値が3となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理(ステップS32参照)において、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定されることによって行われる。そして、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の変動表示が実行される。
また、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4(後述する特別図柄変動停止処理を示す値)となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理(ステップS32参照)において特別図柄の停止図柄(特別図柄通常処理のステップS65で決定された停止図柄)を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定されることによって行われる。そして、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、演出表示装置9における演出図柄の変動の停止を指定する図柄確定指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS362)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS363)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS363のN)、CPU56は、時短状態に移行した後の変動回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS370)。時短回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、この場合、通常大当りとなったことにもとづいて時短フラグがセットされ、時短状態に制御されているときである)、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップS371)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS372)。そして、時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU56は、時短フラグをリセットし(ステップS373)、時短状態を終了する。そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS374)。
なお、確変状態に制御される場合には、時短フラグがセットされるのみで時短回数カウンタの値はセットされないのであるから(ステップS455参照)、ステップS370では常にYと判定されて、次に大当りが発生するまで時短状態が継続される。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS363のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS364)。
次いで、CPU56は、大当りの種別に応じて、大当りを開始すること(大当りのファンファーレ演出を実行すること)を指定するファンファーレコマンド(A000(H),A001(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS366)。この場合、CPU56は、7ラウンドの大当り(通常大当り、第1確変大当り、または第2確変大当り)と決定されている場合には、ファンファーレ1指定コマンド(A000(H))を送信する。また、CPU56は、15ラウンドの大当り(第3確変大当りまたは第4確変大当り)と決定されている場合には、ファンファーレ2指定コマンド(A001(H))を送信する。次いで、CPU56は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグや時短フラグをリセットする(ステップS367)。
次いで、CPU56は、大当り種別に応じたラウンド回数をセットする(ステップS368)。具体的には、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが通常大当りや7R確変大当り(確変大当り1または確変大当り2)を示す「01」〜「03」であれば、大当り遊技中のラウンド回数をカウントするためのラウンド数カウンタに「7」をセットする。また、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが15R確変大当り(確変大当り3または確変大当り4)を示す「04」〜「05」であれば、ラウンド数カウンタに「15」をセットする。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する(ステップS369)。
図15は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS452のN)、そのまま処理を終了する。なお、この実施の形態では、大入賞口制御タイマには、最後のラウンド(7ラウンドまたは15ラウンド)の大入賞口の開放制御を終了したときに、大入賞口開放中処理において大当り終了時間(エンディング演出のために必要な時間)がセットされている。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS452のY)、CPU56は、確変大当りであるか否かを確認する(ステップS453)。具体的には、特別図柄通常処理のステップS64で大当り種別バッファに設定されたデータが確変大当り1〜確変大当り4を示す「02」〜「05」であれば、確変大当りであると判定できる。確変大当りであれば(ステップS453のY)、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS454)とともに、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグをセットする(ステップS455)。
確変大当りでなければ(ステップS453のN)、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS456)とともに、時短回数カウンタに所定数(例えば、100)をセットする(ステップS457)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS458)。そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS459)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。さらに、演出図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図17および図18は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドはコマンド受信バッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
なお、コマンド受信バッファへのコマンドの格納は、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から出力される演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって、まず1バイトのMODEデータの取り込み処理を行い、コマンド受信バッファに格納される。次いで、演出制御INT信号がオフされた後、次の演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって、1バイトのEXTデータの取り込み処理を行い、コマンド受信バッファの次の領域に格納される。以上の処理によって、1つの演出制御コマンド(2バイトのコマンド)が取り込まれ、コマンド受信バッファに格納される。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A000(H),A001(H))であれば(ステップS620)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS621)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS622)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A301(H),A303(H)であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS624)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS625)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS626)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS627)。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS628)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、時短状態フラグをリセットする(ステップS630)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS631)。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS632)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態フラグをリセットする(ステップS634)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS635)。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS636)。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS637)。
図19は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で演出表示装置9における演出図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800C(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS616参照)。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、演出図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
なお、この実施の形態では、ラウンド中処理において実行されるラウンド中演出とラウンド後処理において実行されるインターバル演出とは、別個独立の演出として実行されるのではなく、一連の演出として表示制御が行われる。例えば、この実施の形態では、大当り遊技中を通して、ラウンド中演出区間であるかインターバル演出区間であるかを区別することなく、所定のキャラクタに歌を歌わせるなどの一連の演出態様の演出が実行される。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。
図20は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で演出図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図20に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図21は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS813)。
図22は、図19に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。次いで、演出制御用CPU101は、再抽選演出を設定するための再抽選演出設定処理を実行する(ステップS821)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS820で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS822の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。
ステップS822では、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドが大当り(通常大当りまたは確変大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当りの発生を想起させるような停止図柄の組み合わせ)を決定する。ただし、この実施の形態では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)には、演出図柄の停止図柄として、非確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りのうちの確変大当り2または確変大当り4(直当り)を示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)には、演出図柄の停止図柄として、確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ奇数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する。
一方、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りのうちの確変大当り1または確変大当り3(再抽選演出や確変昇格演出ありの確変大当り)を示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)であって、ステップS821の再抽選演出設定処理において再抽選演出(昇格なし)を実行することに決定した場合(すなわち、再抽選演出で確変報知が行われなかったことにより、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行される場合)には、演出図柄の停止図柄として、非確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する。そのようにすることによって、確変大当りであっても確変昇格演出が実行される場合には、非確変図柄の大当り図柄を停止表示させて、直ちには確変大当りであることが認識できないようにしている。一方、ステップS821の再抽選演出設定処理において再抽選演出(昇格あり)を実行することに決定した場合には、演出図柄の停止図柄として、確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ奇数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りや、確変大当り1、確変大当り3を示している場合であって、ステップS821の再抽選演出設定処理において再抽選演出(昇格ありと昇格なしとの両方を含む)を実行することに決定した場合には、演出図柄の変動表示中に仮停止表示される仮停止図柄も決定される。この実施の形態では、仮停止図柄として、非確変図柄の大当り図柄(例えば、左中右の3図柄が同じ偶数図柄で揃った図柄の組合せ)を決定するものとする。そのようにすることによって、再抽選演出が実行される場合には、非確変図柄の大当り図柄を仮停止表示させて、一旦通常大当りとなったと思わせるような演出を行う。なお、非確変図柄の大当り図柄にかぎらず、例えば、仮停止図柄として、はずれ図柄を仮停止表示させてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄や仮停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルや仮停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄や仮停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄や仮停止図柄を決定する。
なお、確変大当りであるか通常大当りであるかを認識可能な変動パターンコマンド(例えば、確変大当り専用の変動パターンコマンドや、通常大当り専用の変動パターンコマンド)を用いるように構成されている場合には、ステップS822において、表示結果指定コマンドによらずに、変動パターンコマンドのみにもとづいて、確変大当りであるか否かを判定し、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。なお、このような変動パターンコマンドを用いる場合であっても、図7に示すような表示結果指定コマンドを含む各種演出制御コマンドを併用して用いるようにしてもかまわない。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を設定するための確変昇格演出設定処理を実行する(ステップS823)。なお、この実施の形態では、演出図柄の変動開始時に演出図柄変動開始処理において確変昇格演出設定処理を実行する場合を示しているが、確変昇格演出設定処理の実行タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、演出図柄の変動停止後、大当り遊技を開始するタイミングで(例えば、大当り表示処理において)実行するようにしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動停止時に例えば、演出図柄変動停止処理において)、変動表示結果が大当りであったことを条件として実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、変動表示結果がはずれである場合に、無駄に確変昇格演出設定処理を実行することを防止することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS824)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS825)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(ステップS826)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。なお、予告演出を可動部材78や演出羽根役物79a,79bを用いて実行する場合には、演出制御用CPU101は、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力したり、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力したりしてもよい。
その後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマ(演出図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS827)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS828)。
図23は、図22に示された演出図柄変動開始処理における再抽選演出設定処理(ステップS821)を示すフローチャートである。この実施の形態では、再抽選演出として、演出図柄の変動表示期間の途中で、演出表示装置9において左中右の演出図柄を同一の非確変図柄(非確変図柄が一般的であるが、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で仮停止表示(例えば、図柄を揺れ変動させ完全には停止していない状態)し、図柄を再変動させて最終停止図柄を導出表示する演出を行う。この場合、再変動の後、例えば、演出図柄の最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が導出表示されれば確変大当りに昇格したこと(確変大当りであること)が報知されたことになり、非確変図柄の大当り図柄が導出表示されれば確変大当りへの昇格に失敗したことが報知されたことになる。
なお、この実施の形態では、再抽選演出の具体的な演出態様として図柄の再変動表示を行う場合を示しているが、再抽選演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、非確変図柄の大当り図柄を仮停止表示するなどして、一旦通常大当りであると思わせておいてから、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを可動させたり、表示画面上に所定のキャラクタを登場させたり、ランプ25,28を所定のパターンで点灯または点滅表示させたり、スピーカ27から所定の効果音を出力させたりすることによって、再抽選演出を実行してもよい。
再抽選演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、通常大当りであるか否かを確認する(ステップS2101)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、通常大当りであるか否かを判定することができる。通常大当りであれば、演出制御用CPU101は、再抽選演出を決定するための再抽選演出決定テーブルとして、通常大当り用再抽選演出決定テーブルを選択する(ステップS2102)。
通常大当りでなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り1であるか否かを確認する(ステップS2103)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り1であるか否かを判定することができる。確変大当り1であれば、演出制御用CPU101は、再抽選演出を決定するための再抽選演出決定テーブルとして、確変大当り1用再抽選演出決定テーブルを選択する(ステップS2104)。
確変大当り1でもなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り3であるか否かを確認する(ステップS2105)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り3であるか否かを判定することができる。確変大当り3であれば、演出制御用CPU101は、再抽選演出を決定するための再抽選演出決定テーブルとして、確変大当り3用再抽選演出決定テーブルを選択する(ステップS2106)。
確変大当り3でもなければ、そのまま再抽選演出設定処理を終了する。すなわち、この場合は、はずれであるか、または確変大当りであるものの直当りとなる場合であるので、再抽選演出の設定を行うことなく、そのまま処理を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS2102,S2104,S2106で選択した再抽選演出決定テーブルを用いて、実行する再抽選演出を決定する(ステップS2107)。
図24は、再抽選演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS2107において、図24に示すような再抽選演出決定テーブルを用いて、再抽選演出を決定するための再抽選演出決定乱数を用いた抽選処理を行うことによって、再抽選演出を実行するか否かや、再抽選演出において確変報知するか否かを決定する。
なお、この実施の形態では、再抽選演出を実行する場合、非確変図柄の大当り図柄を仮停止表示させて再抽選(例えば、図柄を再変動させるなどの演出)を実行した後に、最終的に確変図柄の大当り図柄を停止表示させることにより確変昇格に成功したこと(確変大当りであること)を報知する場合と、最終的に非確変図柄の大当り図柄を停止表示させることにより確変昇格に失敗したことを報知する場合とがある。この実施の形態では、再抽選演出のうち、最終的に確変昇格に成功したことを報知するものを再抽選演出(昇格あり)ともいい、最終的に確変昇格に失敗したことを報知するものを再抽選演出(昇格なし)ともいう。
なお、確変大当り1や確変大当り3である場合に再抽選演出(昇格なし)が実行された場合には、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行されて最終的に確変報知が行われることになる。一方、確変大当り1や確変大当り3である場合に再抽選演出(昇格あり)が実行された場合には、再抽選演出において確変報知が行われしまうのであるから、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行されることはない。また、この実施の形態では、通常大当りである場合に再抽選演出(昇格なし)が実行された場合に、さらに、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出(この実施の形態では、非昇格の役物昇格演出)が実行される場合もある。
図24(A)に示すように、ステップS2102で選択された通常大当り用再抽選演出決定テーブルを用いる場合には、10パーセントの割合で再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定され、90パーセントの割合で再抽選演出を実行しないと決定される。なお、この場合、通常大当りの場合であるから、再抽選演出を実行すると決定される場合には、必ず再抽選演出(昇格なし)が決定され、再抽選演出(昇格あり)が決定される場合はない。
なお、図24(A)に示す例では、通常大当りである場合に、再抽選演出(昇格なし)が実行される割合が、再抽選演出が実行されない場合と比較して低くなるように設定されている場合が示されているが、再抽選演出が実行されない場合よりも、再抽選演出(昇格なし)が実行される割合が高くなるように設定してもよい。そのように構成すれば、演出図柄の変動表示中に再抽選演出が実行されないことにより、通常大当りであることが遊技者に認識されやすくなることを防止することができる。
また、この実施の形態では、図24(A)に示すように、通常大当りである場合に、再抽選演出(昇格なし)が実行される場合と再抽選演出が全く実行されない場合とがあるように構成する場合が示されているが、通常大当りである場合には必ず再抽選演出(昇格なし)が実行されるようにしてもよい。具体的には、図24(A)に示す通常大当り用再抽選演出決定テーブルにおいて、「再抽選演出(昇格なし)を実行」に対して全ての判定値を振り振るようにすればよい。
また、図24(B)に示すように、ステップS2104で選択された確変大当り1用再抽選演出決定テーブルを用いる場合には、必ず再抽選演出が実行され、そのうち、60パーセントの割合で再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定され、40パーセントの割合で再抽選演出(昇格あり)を実行すると決定される。
なお、この実施の形態では、図24(B)に示すように、確変大当り1である場合には必ず再抽選演出を実行する場合が示されているが、確変大当り1であっても再抽選演出が実行されない場合があるようにしてもよい。具体的には、図24(B)に示す確変大当り1用再抽選演出決定テーブルにおいて、「再抽選演出なし」に対しても判定値を割り振るようにしてもよい。この場合、演出図柄の変動表示中には再抽選演出が実行されずに、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出のみが実行されることになる。
また、図24(C)に示すように、ステップS2106で選択された確変大当り3用再抽選演出決定テーブルを用いる場合には、必ず再抽選演出が実行され、そのうち、90パーセントの割合で再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定され、10パーセントの割合で再抽選演出(昇格あり)を実行すると決定される。
なお、この実施の形態では、図24(C)に示すように、確変大当り3である場合には必ず再抽選演出を実行する場合が示されているが、確変大当り1であっても再抽選演出が実行されない場合があるようにしてもよい。具体的には、図24(C)に示す確変大当り3用再抽選演出決定テーブルにおいて、「再抽選演出なし」に対しても判定値を割り振るようにしてもよい。この場合、演出図柄の変動表示中には再抽選演出が実行されずに、その後の大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出のみが実行されることになる。
この実施の形態では、図24(B),(C)に示すように、15ラウンドの確変大当りである確変大当り3である場合には、7ラウンドの確変大当りである確変大当り1である場合と比較して、再抽選演出で確変報知される割合が低い。従って、15ラウンドの確変大当りである確変大当り3である場合には、7ラウンドの確変大当りである確変大当り1である場合と比較して、再抽選演出(昇格なし)が実行された後に、大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行されて確変報知される割合が高い。そのため、大当り遊技状態の遊技価値が高くなるほど(ラウンド数の多い大当りであるほど)、報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)が実行されるタイミングが遅くなるので、遅いタイミングで報知演出(遅い方の確変昇格演出)が実行されることによって、実行中の大当り遊技状態が遊技価値の高い大当り遊技状態であることに対する期待感を高めることができる。本例では、再抽選演出で確変報知されるよりも、再抽選演出では確変昇格に失敗し、その後の確変昇格演出で確変報知された方が、遊技価値の高い15ラウンド大当りとなることに対する期待感を高めることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS2107で再抽選演出(昇格あり)を実行すると決定した場合には、再抽選演出(昇格あり)を実行することを示す再抽選昇格フラグをセットする(ステップS2108,S2109)。また、演出制御用CPU101は、ステップS2107で再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定した場合には、再抽選演出(昇格なし)を実行することを示す再抽選非昇格フラグをセットする(ステップS2110,S2111)。
なお、ステップS2109,S2111でセットされる再抽選昇格フラグや再抽選非昇格フラグは、後述する演出図柄変動中処理のステップS835Aで参照される。すなわち、この実施の形態では、演出図柄の変動中に再抽選昇格フラグまたは再抽選非昇格フラグがセットされていることにもとづいて(ステップS835A参照)、再抽選演出の開始時間を経過すると(ステップS835B参照)、再抽選演出が実行される(ステップS835C〜S835E参照)。さらに、ステップS2109でセットされる再抽選昇格フラグは、確変昇格演出設定処理のステップS2300でも参照される。すなわち、この実施の形態では、確変昇格演出の設定を行う際に、再抽選昇格フラグがセットされていれば(ステップS2300参照)、既に演出図柄の変動中に再抽選演出を実行して確変報知することが決定されているのであるから、重複して確変報知してしまうことを防止すべく、後述するステップS2301以降の処理を実行しないようにして確変昇格演出を設定しないようにしている。
図25および図26は、図22に示された演出図柄変動開始処理における確変昇格演出設定処理(ステップS823)を示すフローチャートである。この実施の形態では、確変昇格演出として、大当り遊技中(ラウンド中演出やインターバル演出の実行中)に実行される演出と、大当り遊技の終了時のエンディング演出において実行されるエンディング昇格演出とがある。また、前者の大当り遊技中に実行される確変昇格演出には、演出表示装置9の液晶表示画面において表示されるキャラクタを変更することにより確変大当りであることを報知するキャラクタ昇格演出と、可動部材78を振動させたり可動させたりする役物昇格演出とがある。
この実施の形態では、大当り遊技中(ラウンド中演出やインターバル演出の実行中)において、所定のキャラクタを表示させて行う一連の演出が実行される。例えば、大当り遊技中において、一連の演出として所定のキャラクタに歌などを歌わせる態様の演出が実行される。そして、確変昇格演出としてキャラクタ昇格演出が実行される場合には、大当り遊技中に表示されているキャラクタを変更するなど一連の演出として実行されている演出の演出態様を途中で変更する(例えば、男性ボーカルのキャラクタに歌を歌わせる態様の一連の演出が実行されている場合に、歌の節の区切りなどにおいて、キャラクタが女性のボーカルに切り替わるなどの演出が行われる)ことによって、確変大当りであることが報知される。なお、従って、遊技者は、大当り遊技中に表示されているキャラクタが途中で変更されたことにより、確変大当りであることを容易に認識することができる。
なお、この実施の形態では、キャラクタ昇格演出が実行される場合には、大当り遊技中のラウンドの切り替わりなどのタイミングにかかわらず、複数昇格タイミングの中から選択した昇格タイミングとなったことを契機としてキャラクタ昇格演出が実行される。この実施の形態では、キャラクタ昇格演出が実行される場合には、一連の演出中の区切りの良いタイミング(例えば、キャラクタが歌う歌の節の区切り)などを昇格タイミングとして実行される。従って、この実施の形態では、キャラクタ昇格演出は、役物昇格演出と比較して、認識しやすいタイミングで実行される確変昇格演出であるといえる。
なお、キャラクタ昇格演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。歌の区切りのタイミングでキャラクタを切り替えるものにかぎらず、例えば、大当り遊技中に、一連の演出として、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行している場合に、登場人物などのキャラクタを変更する態様の演出を実行してもよい。なお、そのような場合であっても、キャラクタの変更のタイミングは、物語などのストーリーにおけるシーンの切り替わりのタイミングなど、一連の演出中の区切りの良いタイミングで行われるように設定されていればよい。また、昇格タイミングで表示を切り替えるのではなく、一連の演出中に出力される音を変化させる(例えば、音の音色や、音の出力パターンを変化させる)ことによって、確変報知を行ってもよい。
なお、上記したように、この実施の形態では、キャラクタ昇格演出は、複数昇格タイミングの中から選択した昇格タイミングとなったときに実行されるのであるが、稀に、選択した昇格タイミングとなる前に大当り遊技が終了してしまい、キャラクタ昇格演出を実行できない場合がある。この場合には、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出を実行し、確変大当りであることが報知される。そのようにすることによって、この実施の形態では、大当り遊技が早く終わりすぎてキャラクタ昇格演出を実行できなかった場合でも、確変大当りであることを報知できない事態が生じてしまうことを防止している。
また、役物昇格演出が実行される場合には、大当り遊技中のいずれかのラウンドが実行されるタイミングで、可動部材78を振動させたり可動させたりする演出が実行される。役物昇格演出が実行される場合、役物昇格演出の実行ラウンドとなると、まず、可動部材78を振動させる演出が開始される。そして、そのラウンドが終了するまで可動部材78が振動するだけで表示画面の前面を覆う位置まで可動しなかった場合には、確変昇格に失敗したことを認識することができる。一方、そのラウンドが終了するまでの間に可動部材78が表示画面の前面を覆う位置まで可動した場合には、確変昇格に成功したこと(確変大当りであること)を認識することができる。
なお、この実施の形態では、役物昇格演出を実行する場合には、確変大当りと決定されていることに加えて、あらかじめ確変昇格演出設定処理においてトリガー操作回数を設定しておき、遊技者による操作ボタン120からの操作回数がトリガー操作回数に到達したことを条件に、可動部材78が可動され確変大当りであることが報知される(従って、確変大当りであることと、トリガー操作回数に到達したこととの2つが、確変報知のための条件となる)。なお、確変大当りであるにもかかわらず、遊技者が操作ボタン120を操作しなかった場合や操作回数がトリガー操作回数に到達しなかった場合には、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出を実行し、確変大当りであることが報知される。
なお、役物昇格演出は、必ずしも操作ボタン120による操作を要求するものである必要はなく、役物昇格演出の実行ラウンドとなったことにもとづいて、無条件に可動部材78を表示画面の前面を覆う位置まで可動させて、確変大当りであることを報知してもよい。また、操作ボタン120による操作を伴う役物昇格演出を実行する場合に、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達しなかった場合であっても、あらかじめ選択されたラウンドにおいて可動部材78を表示画面の前面を覆う位置まで可動させて、確変大当りであることを報知してもよい。
この実施の形態では、役物昇格演出は、大当り遊技中のいずれかのラウンドが実行されるタイミングで実行されることから、キャラクタ昇格演出と比較して認識はしにくいものの、意外性のあるタイミングで実行される確変昇格演出であるといえる。
なお、例えば、大当り遊技のラウンドごとに演出を切り替えるなどによりラウンドの切り替わりを分かりやすくして、キャラクタ昇格演出と比較して役物昇格演出の方が認識しやすいタイミングで実行されるようにしてもよい。この場合、キャラクタ昇格演出の方がラウンドの切り替わり演出以外のタイミングで実行されることから、意外性のあるタイミングで実行される確変昇格演出となることになる。
また、この実施の形態では、認識しやすいタイミングで実行される確変昇格演出としてキャラクタ昇格演出を実行し、意外性のあるタイミングで実行される確変昇格演出として役物昇格演出を実行する場合を示しているが、確変昇格演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、キャラクタ以外のオブジェクトやモチーフを表示する演出を実行したり、所定の報知音を出力したり、所定の点灯パターンで装飾LED25や枠LED28を点灯または点滅表示させることによって、確変大当りであることを報知してもよい。
また、この実施の形態では、認識しやすいタイミングで実行される確変昇格演出と、意外性のあるタイミングで実行される確変昇格演出との演出態様が異なる(キャラクタ昇格演出と役物昇格演出)場合を示しているが、例えば、演出の実行タイミングが異なるだけで、同じ演出態様の確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
確変昇格演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、再抽選昇格フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2300)。再抽選昇格フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。すなわち、再抽選昇格フラグがセットされているということは、演出図柄の変動表示中に再抽選演出が実行され確変大当りであることが報知されてしまう場合であるので、重ねて確変昇格演出の設定を行うことなく、そのまま処理を終了する。
再抽選昇格フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2301)。確変状態フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、演出制御用CPU101は、通常大当りであるか否かを確認する(ステップS2302)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、通常大当りであるか否かを判定することができる。通常大当りであれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、初回時通常大当り用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2303)。
通常大当りでなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り1であるか否かを確認する(ステップS2304)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り1であるか否かを判定することができる。確変大当り1であれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、初回時確変大当り1用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2305)。
確変大当り1でもなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り3であるか否かを確認する(ステップS2306)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り3であるか否かを判定することができる。確変大当り3であれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、初回時確変大当り3用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2307)。
確変大当り3でもなければ、そのまま確変昇格演出設定処理を終了する。すなわち、この場合は、はずれであるか、または確変大当りであるものの直当りとなる場合であるので、確変昇格演出の設定を行うことなく、そのまま処理を終了する。
確変状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、演出制御用CPU101は、通常大当りであるか否かを確認する(ステップS2308)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、通常大当りであるか否かを判定することができる。通常大当りであれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、2回以降時通常大当り用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2309)。
通常大当りでなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り1であるか否かを確認する(ステップS2310)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り1であるか否かを判定することができる。確変大当り1であれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、2回以降時確変大当り1用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2311)。
確変大当り1でもなければ、演出制御用CPU101は、確変大当り3であるか否かを確認する(ステップS2312)。この場合、具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することによって、確変大当り3であるか否かを判定することができる。確変大当り3であれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定テーブルとして、2回以降時確変大当り3用確変昇格演出決定テーブルを選択する(ステップS2313)。
確変大当り3でもなければ、そのまま確変昇格演出設定処理を終了する。すなわち、この場合は、はずれであるか、または確変大当りであるものの直当りとなる場合であるので、確変昇格演出の設定を行うことなく、そのまま処理を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS2303,S2305,S2307,S2309,S2311,S2313で選択した確変昇格演出決定テーブルを用いて、実行する確変昇格演出を決定する(ステップS2314)。
ステップS2314では、具体的には、演出制御用CPU101は、大当り遊技中や大当り遊技の終了時に実行する確変昇格演出の組合せのパターン(確変昇格演出パターン)を決定する。図27は、確変昇格演出パターンの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、図27に示すように、確変昇格演出パターンとして、確変昇格演出パターン1〜確変昇格演出パターン6の6種類のパターンのうちのいずれかが決定される。
図27に示すように、この実施の形態では、確変昇格演出パターン1が決定された場合には、役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、およびエンディング昇格演出のいずれも実行されない。また、確変昇格演出パターン2が決定された場合には、エンディング昇格演出のみが実行される。
また、確変昇格演出パターン3が決定された場合には、キャラクタ昇格演出のみが実行される。ただし、前述したように、キャラクタ昇格演出の実行タイミングに到達する前に大当り遊技が終了してキャラクタ昇格演出が実行できなかった場合には、エンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される。
また、確変昇格演出パターン4が決定された場合には、役物昇格演出(非昇格)のみが実行される。この場合、役物演出昇格演出では、操作ボタン120による操作にかかわらず、可動部材78を振動させるだけで、確変大当りであることは報知されない。
また、確変昇格演出パターン5が決定された場合には、役物昇格演出(非昇格)およびエンディング昇格演出が実行される。この場合、役物演出昇格演出では、操作ボタン120による操作にかかわらず、可動部材78を振動させるだけで(確変報知までは行わずに)、エンディング昇格演出において確変大当りであることが報知される。
また、確変昇格演出パターン6が決定された場合には、役物昇格演出(昇格)のみが実行される。この場合、役物演出昇格演出では、可動部材78を振動させるとともに、操作ボタン120による操作回数が所定のトリガー操作回数に到達したことを条件に、可動部材78を可動させて、確変大当りであることを報知する。ただし、操作ボタン120による操作が行われなかった場合や、操作回数がトリガー操作回数に到達せずに、役物昇格演出で確変大当りであることが報知されなかった場合には、エンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される。
なお、この実施の形態では、図27に示すように、いずれの確変昇格演出パターンにおいても、役物昇格演出とキャラクタ昇格演出とが両方実行されることはない。そのように構成することによって、この実施の形態では、1回の大当り遊技中に役物昇格演出とキャラクタ昇格演出とが重複して実行されて、演出が煩わしくなるような事態を防止し、遊技に対する興趣が低下してしまう事態を防止している。
図28は、確変昇格演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS2314において、図28に示すような確変昇格演出決定テーブルを用いて、確変昇格演出を決定するための確変昇格演出決定乱数を用いた抽選処理を行うことによって、確変昇格演出パターン1〜確変昇格演出パターン6のいずれとするかを決定する。
また、ステップS2301〜S2313に示すように、この実施の形態では、確変状態であるか否かを確認し、確変状態でなければ、図28(A)〜(C)に示す初回時確変昇格演出決定テーブルを選択して確変昇格演出の決定を行い、確変状態であれば、図28(D)〜(F)に示す2回以降時確変昇格演出決定テーブルを選択して確変昇格演出の決定を行う。すなわち、遊技状態が確変状態であるということは、既に一度確変大当りが発生して確変状態に制御されているということであるから、少なくとも遊技者が遊技を開始してから2回目以降の大当りが発生した場合であると推定できる。このような場合には、この実施の形態では、図28(D)〜(F)に示す2回目以降の大当りが発生した場合用の確変昇格演出決定テーブルを選択する。一方、遊技状態が確変状態でなければ、遊技者が遊技を開始してからまだ一度も大当りが発生しておらず、初めて大当りが発生した場合であると推定できる(ただし、割合は低いものの、1回目の大当りで通常大当りとなったことにより、確変状態に制御されていない場合もある)。このような場合には、この実施の形態では、図28(A)〜(C)に示す初回の大当りが発生した場合用の確変昇格演出決定テーブルを選択する。
なお、初回の大当りであるか、2回目以降に発生した大当りであるかを、遊技状態にもとづいて判定するのではなく、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側にも、過去の大当りの発生回数をカウントするためのカウンタを設けるようにし、カウンタに1つでもカウント値がカウントされていれば、図28(A)〜(C)に示す2回以降時確変昇格演出決定テーブルを選択するようにしてもよい。また、例えば、確変状態に加えて時短状態である場合にも、図28(A)〜(C)に示す2回以降時確変昇格演出決定テーブルを選択するようにしてもよい。
図28(A)に示すように、ステップS2303で選択された初回時通常大当り用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン1または確変昇格演出パターン4が決定される場合がある。そして、確変昇格演出パターン1が決定される割合が極めて高く、ごく低い割合で確変昇格演出パターン4が決定される場合がある。すなわち、この場合、通常大当りの場合であるので、確変昇格演出パターン1が決定されて、役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、およびエンディング昇格演出のいずれも実行されない割合が高い。一方で、ごく低い割合で確変昇格演出パターン4が決定されて、役物昇格演出が実行される場合がある。ただし、通常大当りなのであるから、操作ボタン120による操作にかかわらず、可動部材78を振動させるだけで、確変報知は行われない。
図28(B)に示すように、ステップS2305で選択された初回時確変大当り1用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン2または確変昇格演出パターン5が決定される場合がある。そして、確変昇格演出パターン5は、確変昇格演出パターン2と比較して高い割合で決定される。すなわち、この場合、確変大当り1(7R確変大当り)となる場合であるが、確変昇格演出パターン1が決定されて、エンディング昇格演出だけが実行されて確変報知が行われる場合と、確変昇格演出パターン5が決定されて、非昇格の役物昇格演出が実行された後、エンディング昇格演出で確変報知が行われる場合とがある。
図28(C)に示すように、ステップS2307で選択された初回時確変大当り3用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン6が決定される。すなわち、この場合、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合には、必ず確変昇格演出パターン6が決定されて、役物昇格演出が実行されて、操作ボタン120による操作回数が所定のトリガー操作回数に到達したことを条件として、確変報知が行われる。ただし、操作ボタン120による操作が行われなかった場合や、操作回数が所定のトリガー操作回数に到達しなかった場合には、さらにエンディング昇格演出が実行されて確変報知が行われる。なお、この場合(役物昇格演出で昇格に失敗した場合)、エンディング昇格演出を行うのではなく、ラウンド7の終了時に直ちに確変報知を行ってもよい。すなわち、この実施の形態では、ラウンド7を終了してラウンド8が開始された時点で15R確変大当りであることが認識されてしまうので、その後にエンディング演出中に確変報知を行っても、その確変報知の演出効果を十分に得られない可能性がある。そこで、ラウンド7の終了時に直ちに確変報知を行うようにして、確変報知の演出効果が低減することを防止するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合にのみ、昇格の役物昇格演出(確変昇格に成功する役物昇格演出)が実行される場合があることから、役物昇格演出において確変報知が行われた場合には、15R確変大当りであることを遊技者が認識することができる。なお、例えば、7R確変大当りの場合であっても、低い割合で昇格の役物昇格演出が実行されるようにしてもよい。
図28(D)に示すように、ステップS2309で選択された2回以降時通常大当り用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン1または確変昇格演出パターン4が決定される場合がある。そして、確変昇格演出パターン1が決定される割合が極めて高く、ごく低い割合で確変昇格演出パターン4が決定される場合がある。すなわち、この場合、通常大当りの場合であるので、確変昇格演出パターン1が決定されて、役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、およびエンディング昇格演出のいずれも実行されない割合が高い。一方で、ごく低い割合で確変昇格演出パターン4が決定されて、役物昇格演出が実行される場合がある。ただし、通常大当りなのであるから、操作ボタン120による操作にかかわらず、可動部材78を振動させるだけで、確変報知は行われない。
なお、この実施の形態では、図28(A),(D)に示すように、通常大当りである場合には、初回大当りである場合と2回目以降の大当りである場合とで、確変昇格演出パターンの決定割合が同じである場合を示しているが、初回大当りである場合と2回目以降の大当りである場合とで、確変昇格演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。この場合、例えば、2回目移行の大当りである場合と比較して、初回大当りの方が確変昇格演出パターン4を決定する割合が高くなるように振り分けを行えば、初回大当り時における役物昇格演出の出現頻度を高めることによって、初回大当り時における確変大当りとなるか否かに対する期待感を高めることができる。また、逆に、初回大当りである場合と比較して、2回目移行の大当りの方が確変昇格演出パターン4を決定する割合が高くなるように振り分けを行えば、確変状態における役物昇格演出の出現頻度を高めることによって、確変状態が継続するか否かに対して遊技者の注意を惹きつけることができ、確変状態の継続に対する期待感を高めることができる。
図28(E)に示すように、ステップS2311で選択された2回以降時確変大当り1用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン2、確変昇格演出パターン3、または確変昇格演出パターン5が決定される場合がある。そして、確変昇格演出パターン3は、確変昇格演出パターン2や確変昇格演出パターン5と比較して高い割合で決定される。すなわち、この場合、確変大当り1(7R確変大当り)となる場合であるが、確変昇格演出パターン2が決定されて、エンディング昇格演出だけが実行されて確変報知が行われる場合と、確変昇格演出パターン3が決定されて、キャラクタ昇格演出が実行されて確変報知が行われる場合と、確変昇格演出パターン5が決定されて、非昇格の役物昇格演出が実行された後、エンディング昇格演出で確変報知が行われる場合とがある。
なお、この実施の形態では、図28(B),(E)に示すように、確変大当り1(7R確変大当り)となる場合であって、2回目以降の大当りとなる場合にのみ、キャラクタ昇格演出が実行される場合があるように構成しているが、初回大当りの場合にもキャラクタ昇格演出を実行可能に構成してもよい。また、確変大当り1(7R確変大当り)にかぎらず、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合にも、キャラクタ昇格演出を実行する場合があるように構成してもよい。また、この実施の形態では、図28(E)に示すように、2回目以降に確変大当り1となる場合に、確変昇格演出パターン3を高い割合で決定して、キャラクタ昇格演出を高い割合で決定する場合を示しているが、確変昇格演出パターン2や確変昇格演出パターン5の決定割合の方を高くして、キャラクタ昇格演出の出現割合を低めてもよい。
図28(F)に示すように、ステップS2313で選択された2回以降時確変大当り3用確変昇格演出決定テーブルを用いる場合には、確変昇格演出パターン6が決定される。すなわち、この場合、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合には、必ず確変昇格演出パターン6が決定されて、役物昇格演出が実行されて、操作ボタン120による操作回数が所定のトリガー操作回数に到達したことを条件として、確変報知が行われる。ただし、操作ボタン120による操作が行われなかった場合や、操作回数が所定のトリガー操作回数に到達しなかった場合には、さらにエンディング昇格演出が実行されて確変報知が行われる。なお、この場合(役物昇格演出で昇格に失敗した場合)、エンディング昇格演出を行うのではなく、ラウンド7の終了時に直ちに確変報知を行ってもよい。すなわち、この実施の形態では、ラウンド7を終了してラウンド8が開始された時点で15R確変大当りであることが認識されてしまうので、その後にエンディング演出中に確変報知を行っても、その確変報知の演出効果を十分に得られない可能性がある。そこで、ラウンド7の終了時に直ちに確変報知を行うようにして、確変報知の演出効果が低減することを防止するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合にのみ、昇格の役物昇格演出(確変昇格に成功する役物昇格演出)が実行される場合があることから、役物昇格演出において確変報知が行われた場合には、15R確変大当りであることを遊技者が認識することができる。なお、例えば、7R確変大当りの場合であっても、低い割合で昇格の役物昇格演出が実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図28(C),(F)に示すように、確変大当り3(15R確変大当り)である場合には、初回大当りである場合と2回目以降の大当りである場合とで、確変昇格演出パターンの決定割合が同じである場合を示しているが、初回大当りである場合と2回目以降の大当りである場合とで、確変昇格演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。
なお、この実施の形態では、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合にのみ、昇格の役物昇格演出(確変昇格に成功する役物昇格演出)が実行され、15R確変大当りであることを認識することができることから、確変大当りであることが報知されない場合であっても、可動部材78が振動する演出が開始されれば、15ラウンドの大当りとなることに対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態では、大当り種別ごとに、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかによって、2種類の確変昇格演出決定テーブルに分ける場合を示しているが、確変昇格演出決定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、さらに3種類以上のテーブルに分けてもよい。この場合、例えば、確変状態継続中における大当り回数をカウントしておくようにし、大当り回数に応じてさらにテーブルを細分化して、2回目大当り用の確変昇格演出決定テーブルや、3回目大当り用の確変昇格演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。そして、それぞれのテーブルにおいて、確変昇格演出パターンの振り分け値を異ならせるようにし、大当り回数に従って役物昇格演出やキャラクタ昇格演出、エンディング昇格演出の出現割合が変化するようにしてもよい。
ステップS2314において、演出制御用CPU101は、例えば、確変昇格演出パターンを決定すると、決定した確変昇格演出パターンに対応するフラグをセットする。以後、いずれの確変昇格演出パターンに対応するフラグがセットされているかを確認することによって、いずれの確変昇格演出パターンが決定されているかを判断できるとともに、役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、およびエンディング昇格演出のいずれを実行すると決定されているかを判断できる。例えば、後述するステップS2315,S2317,S2321,S907,S1905,S1913,S1916,S1929,S1930,S1932,S1974の処理では、演出制御用CPU101は、いずれの確変昇格演出パターンに対応するフラグがセットされているかを確認することによって、いずれの確変昇格演出パターンが決定されているかを判断するとともに、役物昇格演出や、キャラクタ昇格演出、およびエンディング昇格演出を実行すると決定されているか否かを判断する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS2314で非昇格の役物昇格演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS2315)。具体的には、確変昇格演出パターン4または確変昇格演出パターン5を決定したか否かを確認する。非昇格の役物昇格演出を実行する場合には、演出制御用CPU101は、役物昇格演出の実行タイミングを決定するための役物昇格演出タイミング決定テーブルとして、非昇格用役物昇格演出タイミング決定テーブルを選択する(ステップS2316)。そして、ステップS2320に移行する。
非昇格の役物昇格演出を実行しない場合には、演出制御用CPU101は、ステップS2314で昇格の役物昇格演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS2317)。具体的には、確変昇格演出パターン6を決定したか否かを確認する。昇格の役物昇格演出を実行する場合には、演出制御用CPU101は、役物昇格演出の実行タイミングを決定するための役物昇格演出タイミング決定テーブルとして、昇格用役物昇格演出タイミング決定テーブルを選択する(ステップS2318)。
次いで、演出制御用CPU101は、トリガー操作回数を決定するための操作回数決定テーブルを用いて、トリガー操作回数を決定する(ステップS2319)。この場合、演出制御用CPU101は、操作回数決定テーブルを用いて、トリガー操作回数を決定するための操作回数決定乱数を用いた抽選処理を行うことによって、トリガー操作回数を決定する。図29は、操作回数決定テーブルの具体例を示す説明図である。図29に示すように、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、トリガー操作回数として、1回、5回、10回、12回、15回、18回、21回、24回、27回、または100回のいずれかの回数を決定する。そして、ステップS2320に移行する。
なお、図29に示すように、この実施の形態では、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかにかかわらず、共通の操作回数決定テーブルを用いてトリガー操作回数を決定している。しかし、図10に示したように、この実施の形態では、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかに応じて、異なる割合で直当りとするか否かを決定している。具体的には、初回大当りである場合と比較して、2回目以降の大当りである場合には、直当りの確変大当り(確変大当り2、確変大当り4)が決定される割合が高い。そのため、初回大当りである場合と2回目以降の大当りである場合とでトリガー操作回数の選択割合が同じであっても、そもそも、初回大当りである場合と比較して、2回目以降の大当りの場合には、直当りとなる割合が高いのであるから、例えば、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とで同じ10回だけ操作ボタン120を操作した場合であっても、役物昇格演出自体が出現する割合が低くなり、必然的にエンディング昇格演出が実行される割合が低くなる。
ステップS2320では、演出制御用CPU101は、ステップS2316またはステップS2318で選択した役物昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、役物昇格演出の実行タイミングを決定する。この場合、演出制御用CPU101は、役物昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、役物昇格演出の実行タイミングを決定するための役物昇格演出実行タイミング決定乱数を用いた抽選処理を行うことによって、役物昇格演出の実行タイミングを決定する。
図30は、役物昇格演出タイミング決定テーブルの具体例を示す説明図である。図30(A)に示すように、非昇格の役物昇格演出が実行される場合には、大当り遊技中のラウンド3またはラウンド5のいずれかにおいて役物昇格演出が実行される。また、図30(B)に示すように、昇格の役物昇格演出が実行される場合には、ラウンド3またはラウンド5以外に、低い割合で、ラウンド4、ラウンド6、またはラウンド7にも役物昇格演出が実行される場合がある。従って、この実施の形態では、図27および図28に示すように、確変大当り3(15R確変大当り)となる場合にのみ、昇格の役物昇格演出が実行されることから、少なくとも、ラウンド4、ラウンド6、またはラウンド7のタイミングで役物昇格演出が実行された場合には、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達せずに確変報知されなかった場合であっても、15ラウンドの確変大当りであることが確定することになる。なお、ラウンド4、ラウンド6、またはラウンド7のタイミングで役物昇格演出を実行する場合には、操作ボタン120による操作にかかわらず、無条件に確変報知するようにしてもよい。なお、ラウンド3またはラウンド5で役物昇格演出が実行される場合には、役物昇格演出が開始された段階では、確変大当りであるか通常大当りであるか、確変大当りの場合であっても7ラウンドの確変大当りであるか15ラウンドの確変大当りであるかを直ちに認識することはできないが、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達して確変報知されれば、15ラウンドの確変大当りとなることを認識することができる。
なお、この実施の形態では、役物昇格演出の実行ラウンドとしてラウンド数7以下のラウンドのいずれかが決定され、ラウンド8以降に役物昇格演出が実行される場合はない。これは、ラウンド8が開始された以降は15ラウンドの確変大当りであることを認識可能なのであるから、ラウンド8以降に役物昇格演出を実行しても十分に演出効果を期待できないためである。なお、例えば、15ラウンドの通常大当りも選択可能に構成されている場合には、ラウンド8が開始されても、15ラウンドの大当りであることは認識できるものの、確変大当りであるか否かまでは認識できないのであるから、ラウンド8以降のラウンドでも役物昇格演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS2314でキャラクタ昇格演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS2321)。具体的には、確変昇格演出パターン3を決定したか否かを確認する。キャラクタ昇格演出を実行する場合には、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定するためのキャラクタ昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定する(ステップS2322)。具体的には、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定するためキャラクタ昇格演出タイミング決定乱数を用いた抽選処理を行うことにより、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定する。
図31は、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングのパターン(キャラクタ昇格演出パターン)の具体例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出パターン1〜キャラクタ昇格演出パターン15のいずれかを決定することによって、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定する。具体的には、図31に示すように、キャラクタ昇格演出パターンを決定することによって、いずれの時間(大当り遊技状態における経過時間)とするかを選択することにより、昇格タイミングが決定される。なお、この実施の形態では、例えば、大当り遊技中を通して所定のキャラクタに歌を歌わせる態様などの一連の演出が実行されるのであるが、図31においてキャラクタ昇格演出パターンとして設定されている昇格タイミングは、その一連の演出における区切りの良いタイミング(例えば、歌の区切りのタイミング)となるような時間が設定されている。
なお、この実施の形態では、図27および図28に示すように、確変大当り1(15ラウンドの確変大当り)である場合にのみキャラクタ昇格演出が実行される場合があるのであるから、キャラクタ昇格演出は、大当り遊技を開始してから7ラウンドが経過するまでの間に実行されることになる(ただし、7ラウンドが終了するまで昇格タイミングが到来しなければ、エンディング昇格演出が実行されて確変報知されることになる)。
図32は、キャラクタ昇格演出タイミング決定テーブルの具体例を示す説明図である。図32に示すように、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出パターン1,3,4,6,8,9,11,13,14のいずれかを選択することによって、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定する。なお、キャラクタ昇格演出パターンの割り振りの仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、初回大当りであるかや2回目以降の大当りであるかに応じて、キャラクタ昇格演出パターンの選択割合を異ならせてもよい。
なお、この実施の形態では、図32に示すように、昇格タイミングが遅いキャラクタ昇格演出パターンと比較して、昇格タイミングが早いキャラクタ昇格パターンの方が高い割合で選択されるように構成されている。例えば、昇格タイミングが3分(180s)以上となるキャラクタ昇格演出パターン14,15が選択される割合と比較して、昇格タイミングが3分(180s)より短いキャラクタ昇格演出パターン1〜キャラクタ昇格演出パターン13が選択される割合の方が高くなっている。そのように構成することにより、キャラクタ昇格演出が早く実行される割合を高めることによって、大当り遊技状態が先に終わってキャラクタ昇格演出を実行できなくなる可能性を低減させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図33は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS840)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS835)。
次いで、演出制御用CPU101は、再抽選昇格フラグまたは再抽選非昇格フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS835A)。セットされていなければ、そのままステップS836に移行する。再抽選昇格フラグまたは再抽選非昇格フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動開始後の時間が所定の再抽選演出の開始時間を経過したか否かを確認する(ステップS835B)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値(残り時間)が所定時間(例えば、残り5秒)となっているか否かを確認することによって判定することができる。
所定の再抽選演出の開始時間となっていれば、演出制御用CPU101は、ステップS822で仮停止図柄として決定した非確変図柄の大当り図柄を仮停止表示させる(ステップS835C)。次いで、演出制御用CPU101は、再抽選昇格演出用のプロセスデータに切り替える制御を行い(ステップS835D)、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定しなおしてプロセスタイマをスタートさせる(ステップS835E)。
以降、切替後のプロセスデータにもとづいて、ステップS835,S836〜S838の処理が実行されることによって、演出図柄の変動表示中に再抽選演出が実行される。例えば、非確変図柄の大当り図柄が仮停止図柄として仮停止表示された後、演出図柄が再変動されて、最終的に、再抽選演出(昇格あり)と決定されている場合には、ステップS822で決定した確変図柄の大当り図柄が後述するステップS872で導出表示され、確変昇格に成功したことが報知される。また、再抽選演出(昇格なし)と決定されている場合には、ステップS822で決定した非確変図柄の大当り図柄が後述するステップS872で導出表示され、確変昇格に失敗したことが報知される。
なお、演出図柄の変動表示中に再抽選演出が実行されない場合には、再抽選演出用のプロセスデータへの切替が行われることなく(ステップS835C〜S835Eの処理が行われることなく)、そのまま変動終了時まで、演出図柄変動開始処理において最初に設定されたプロセスデータにもとづいて(ステップS824参照)、ステップS835,S836〜S838の処理が実行されることになる。ただし、この場合、再抽選演出が実行される場合と実行されない場合とでは、演出図柄の変動開始時において最初に設定されるプロセスデータとして異なるプロセスデータが設定されるものとする。例えば、再抽選演出の有無にかかわらず共通のプロセスデータを用いることとすると、再抽選演出を実行しない場合に、再抽選演出の開始時間に相当する時間を経過した後に変動表示の停止時間となるまで、演出図柄の変動表示の演出が間延びしてしまい不自然となる可能性があるが、異なるプロセスデータを用意しておくことによって、そのような不都合を防止することができる。
なお、ステップS835C〜S835Eの処理は、ステップS835Bにおいて最初にYと判定されたときにのみ実行される。例えば、ステップS835BにおいてYと判定し、ステップS835C〜S835Eの処理を実行すると、プロセスデータの切替を行ったことを示すフラグをセットするようにし、その後、ステップS835BでYと判定してもフラグがセットされていれば、重ねてステップS835C〜S835Eの処理を実行することなく、ステップS836の処理に移行するようにすればよい。
ステップS836では、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する。そして、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU101は、プロセスデータの切替を行う(ステップS837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS838)。
図34は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS871)。図柄確定指定コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、図柄確定指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS880)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS881)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図35は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ25,28等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理でキャラクタ昇格演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS907)。具体的には、確変昇格演出パターン3を決定したか否かを確認する。キャラクタ昇格演出を実行する場合には、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを計測するための昇格タイミング計測タイマに、確変昇格演出設定処理のステップS2322で決定した昇格タイミングをセットする(ステップS908)。従って、この実施の形態では、キャラクタ昇格演出を実行する場合には、ステップS901,S907,S908の処理が実行されることによって、ラウンド1開始時に送信される大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを契機として昇格タイミングの計測が開始され、昇格タイミングとなるとキャラクタ昇格演出が実行される。
なお、昇格タイミングの計測開始のタイミングは、この実施の形態で示したものにかぎらず、大当り遊技中に実行される一連の演出の開始タイミングで計測を開始するものであればよい。例えば、ファンファーレコマンドを受信したタイミングから一連の演出が開始されるのであれば、ファンファーレコマンドを受信したタイミングで計測を開始してもよいし、大当り遊技中のラウンド2やラウンド3のタイミングで一連の演出が開始されるのであれば、ラウンド2やラウンド3など他のラウンド開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを契機として計測を開始してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(この実施の形態では、大当り遊技中を通して所定のキャラクタに歌を歌わせる態様などの一連の演出)を選択する(ステップS909)。なお、この場合、一連の演出として、複数種類の演出の中から選択可能に構成されている場合には、ステップS909において、演出制御用CPU101は、それら複数種類の演出の中から実行する一連の演出を選択するようにしてもよい。また、そのように一連の演出を選択可能に構成する場合、キャラクタ昇格演出を実行する場合には、その選択した一連の演出中における区切りの良いタイミングにあわせて、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングが選択されるようにすればよい。なお、直当り(確変大当り2や確変大当り4)となる場合であって、演出図柄の最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が停止表示されている場合には、大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行されることはないのであるから、上記の一連の演出とは別の演出用のラウンド中演出を用意しておき、ステップS909において選択するようにしてもよい。
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS910)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS912)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS913)。
図36〜図38は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、昇格タイミング計測タイマがセットされていれば、昇格タイミング計測タイマを1減算する(ステップS1900)。次いで、演出制御用CPU101は、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ25,28等)の制御を実行する(ステップS1904)。この実施の形態では、例えば、演出表示装置9において所定のキャラクタを表示させたり、そのキャラクタに歌を歌わせる態様の一連の演出が実行される。また、例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字などを表示する演出が実行される。ただし、この場合、例えば、演出表示装置9の表示画面の端の領域において、大当り図柄やラウンド数を示す文字などを縮小表示するなど、大当り遊技中を通して実行される一連の演出と比較して目立たないように表示されることが望ましい。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン3を決定したか否かを確認する(ステップS1905)。確変昇格演出パターン3を決定していなければ、ステップS1910に移行する。確変昇格演出パターン3を決定していれば(すなわち、キャラクタ昇格演出の実行を決定していれば)、演出制御用CPU101は、昇格タイミング計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS1906)。昇格タイミング計測タイマの値が0となっていなければ、ステップS1910に移行する。昇格タイミング計測タイマの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出を実行中であることを示すキャラクタ昇格演出実行フラグをセットする(ステップS1907)。また、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替を行う(ステップS1908)。そして、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1909)。以降、プロセスデータが切り替えられたことにより、大当り遊技中(ラウンド中演出およびインターバル演出の実行中)に実行されている一連の演出において、キャラクタが変更されて、確変大当りであることが報知される。なお、演出の切り替えは、一連の演出中の区切りの良いタイミング(例えば、キャラクタが歌う歌の節の区切り)で実行される。そして、演出制御用CPU101は、ラウンド中処理を終了する。
なお、ステップS1907〜S1909の処理は、昇格タイミング計測タイマの値が0となって最初にステップS1906でYと判定されたときにのみ実行され、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が行われる。そして、以降、ステップS1910〜S1912の処理が実行されることによって、プロセスデータ切替後の演出(キャラクタが変更された後の一連の演出)が実行されることになる。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS1906において、昇格タイミング計測タイマの値が0となっていた場合に、まだキャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていなければ、ステップS1907〜S1909の処理を実行するようにし、既にキャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていれば、ステップS1910の処理に移行するようにすればよい。
また、ステップS1907〜1909の処理が実行されるのは、大当り遊技期間のうちラウンド中演出に相当する期間に昇格タイミングが到来した場合であるが、大当り遊技期間のうちのインターバル演出に相当する期間に昇格タイミングが到来した場合にも、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が行われる場合がある(後述するステップS1975〜S1978参照)。この場合にも、既にプロセスデータの切替が行われ、キャラクタ昇格演出が開始(すなわち、キャラクタが変更)されているので、重ねてプロセスデータの切替を行うことなく(ステップS1907〜S1909の処理を行うことなく)、ステップS1910の処理に移行される。
確変昇格演出パターン3を決定していなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1910)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1911)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1912)。
なお、ステップS1910〜S1912の処理は、ステップS1901の前に実行するようにしてもよい。例えば、プロセスタイマがちょうどタイムアウトするタイミングでステップS1906でYと判定されてキャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が生じてしまった場合には(ステップS1907〜S1909参照)、そのタイマ割込内ではステップS1910〜S1912の処理が実行されず、プロセスデータの更新が行われるのが次のタイマ割込となってしまう。そのため、プロセスデータの更新が行われるのが1タイマ割込分ずれてしまうことになる。そこで、ステップS1910〜S1912の処理をステップS1901の前に実行するようにすれば、そのようなプロセスデータの更新のタイミングのずれが生じることを防止することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン4〜6のいずれかを決定したか否かを確認する(ステップS1913)。確変昇格演出パターン4〜6のいずれも決定していなければ、そのまま処理を終了する。確変昇格演出パターン4〜6のいずれかを決定していれば(すなわち、役物昇格演出の実行を決定していれば)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理のステップS2320で決定した役物昇格演出の実行ラウンドであるか否かを確認する(ステップS1914)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中表示コマンドで指定されているラウンド数(EXTデータとして示されている)を確認することによって、現在のラウンドが役物昇格演出の実行ラウンドであるか否かを判定できる。実行ラウンドであれば、演出制御用CPU101は、モータ86を駆動して、可動部材78を振動させる(ステップS1915)。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で決定した確変昇格演出パターンが確変昇格演出パターン6であるか否かを確認する(ステップS1916)。確変昇格演出パターン6であれば(すなわち、昇格の役物昇格演出を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からの操作信号を入力しているか否かを確認する(ステップS1917)。操作ボタン120からの操作信号を入力していれば、演出制御用CPU101は、操作ボタン120による操作回数をカウントするための操作回数カウンタの値を1加算する(ステップS1918)。次いで、演出制御用CPU101は、加算後の操作回数カウンタの値が、確変昇格演出設定処理のステップS2319で決定したトリガー操作回数となっているか否かを確認する(ステップS1918)。操作回数カウンタの値がトリガー操作回数となっていれば(すなわち、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達していれば)、演出制御用CPU101は、モータ86を回転駆動して、可動部材78を可動させる(ステップS1920)。これにより、可動部材78が演出表示装置9の表示画面の前面側まで回転可動されて、確変大当りが報知されたことを遊技者が認識することができる。そして、演出制御用CPU101は、役物昇格演出において確変昇格に成功したこと(確変大当りであることが報知されたこと)を示す昇格成功フラグをセットする(ステップS1921)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS1922)。次いで、演出制御用CPU101は、大当り遊技中のラウンド中演出期間からインターバル演出期間に切り替わるタイミングであることから、それまでのラウンド中演出期間においてラウンド数の表示などが行われている場合には、それまで表示していたラウンド数表示などを消去する(ステップS1924)。なお、この実施の形態では、大当り遊技中を通して所定のキャラクタ(キャラクタ昇格演出の昇格タイミング到達後は、変更後のキャラクタ)に歌を歌わせる態様などの一連の演出が実行されることから、ラウンド中演出期間からインターバル演出期間への期間の切り替えの前後で特に演出態様に変化はなく、一連の演出が継続して実行される。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1927)。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、エンディングフラグをリセットする(ステップS1928)。次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン2または確変昇格演出パターン5を決定したか否かを確認する(ステップS1929)。確変昇格演出パターン2または確変昇格演出パターン5を決定していれば(すなわち、エンディング昇格演出の実行を決定していれば)、ステップS1934に移行する。
確変昇格演出パターン2および確変昇格演出パターン5のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン6を決定したか否かを確認する(ステップS1930)。確変昇格演出パターン6を決定していれば(すなわち、昇格の役物昇格演出を実行していれば)、演出制御用CPU101は、昇格成功フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1931)。昇格成功フラグがセットされていれば、ステップS1935に移行する。一方、昇格成功フラグがセットされていなければ、ステップS1934に移行する。すなわち、ステップS1931で昇格成功フラグがセットされていなければ、昇格の役物昇格演出を実行したものの、操作ボタン120による操作が行われなかったか、または操作回数がトリガー操作回数に到達せずに、役物昇格演出において確変報知が行われなかった場合である。そのため、この場合、ステップS1934に移行して、エンディング昇格演出を行い、エンディング演出において確変報知を行うように制御する。
確変昇格演出パターン6でもなければ、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン3を決定したか否かを確認する(ステップS1932)。確変昇格演出パターン3を決定していれば(すなわち、キャラクタ昇格演出の実行を決定していれば)、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1933)。キャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていれば、ステップS1935に移行する。一方、キャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていなければ、ステップS1934に移行する。すなわち、ステップS1933でキャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていなければ、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングが到来する前に大当り遊技が終了してしまい、キャラクタ昇格演出を実行できなかった場合である。そのため、この場合、ステップS1934に移行して、エンディング昇格演出を行い、エンディング演出において確変報知を行うように制御する。
なお、キャラクタ昇格演出が大当り遊技終了までに実行されなかった場合にかぎらず、例えば、昇格タイミングとなる前に大当り遊技終了直前のラウンド(例えば、7ラウンド確変大当りにおけるラウンド5以降)まで到達してしまった場合(例えば、ラウンド5を指定する大入賞口開放中表示コマンドを受信した場合)にも、キャラクタ昇格演出の実行を行わないようにし、エンディング昇格演出を実行して確変報知を行うように制御を切り替えてもよい。すなわち、大当り遊技終了近くになってからキャラクタを変更するなどしてキャラクタ昇格演出を開始しても、キャラクタ昇格演出を短い時間しか行えず、中途半端な報知しか行えない。そのため、遊技者に確変大当りであることを十分に認識させることができない可能性がある。そこで、大当り遊技が終了していなくても、例えば、ラウンド5まで到達すれば、エンディング昇格演出による確変報知に切り替えるようにすることによって、確変報知のための時間が短くなりすぎてしまう事態を防止することができる。
ステップS1934では、演出制御用CPU101は、エンディング昇格演出を含むエンディング演出に応じたプロセスデータを選択する。一方、ステップS1935では、演出制御用CPU101は、通常のエンディング演出(エンディング昇格演出を含まないエンディング演出)に応じたプロセスデータを選択する。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1936)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1937)。
図39は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、昇格タイミング計測タイマがセットされていれば、昇格タイミング計測タイマを1減算する(ステップS1970)。次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ25,28等)の制御を実行する(ステップS1973)。この実施の形態では、例えば、演出表示装置9において所定のキャラクタを表示させたり、そのキャラクタに歌を歌わせる態様の一連の演出が実行される。また、例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示する。ただし、この場合、例えば、演出表示装置9の表示画面の端の領域において、大当り図柄を縮小表示するなど、大当り遊技中を通して実行される一連の演出と比較して目立たないように表示されることが望ましい。
次いで、演出制御用CPU101は、確変昇格演出設定処理で確変昇格演出パターン3を決定したか否かを確認する(ステップS1974)。確変昇格演出パターン3を決定していなければ、ステップS1979に移行する。確変昇格演出パターン3を決定していれば(すなわち、キャラクタ昇格演出の実行を決定していれば)、演出制御用CPU101は、昇格タイミング計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS1975)。昇格タイミング計測タイマの値が0となっていなければ、ステップS1979に移行する。昇格タイミング計測タイマの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出実行フラグをセットする(ステップS1976)。また、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替を行う(ステップS1977)。そして、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1978)。以降、プロセスデータが切り替えられたことにより、大当り遊技中(ラウンド中演出およびインターバル演出の実行中)に実行されている一連の演出において、キャラクタが変更されて、確変大当りであることが報知される。なお、演出の切り替えは、一連の演出中の区切りの良いタイミング(例えば、キャラクタが歌う歌の節の区切り)で実行される。そして、演出制御用CPU101は、ラウンド後処理を終了する。
なお、ステップS1976〜S1978の処理は、昇格タイミング計測タイマの値が0となって最初にステップS1975でYと判定されたときにのみ実行され、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が行われる。そして、以降、ステップS1979〜S1981の処理が実行されることによって、プロセスデータ切替後の演出(キャラクタが変更された後の一連の演出)が実行されることになる。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS1975において、昇格タイミング計測タイマの値が0となっていた場合に、まだキャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていなければ、ステップS1976〜S1978の処理を実行するようにし、既にキャラクタ昇格演出実行フラグがセットされていれば、ステップS1979の処理に移行するようにすればよい。
また、ステップS1976〜S1978の処理が実行されるのは、大当り遊技期間のうちインターバル演出に相当する期間に昇格タイミングが到来した場合であるが、大当り遊技期間のうちのラウンド中演出に相当する期間に昇格タイミングが到来した場合にも、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が行われる場合がある(前述したステップS1906〜S1909参照)。この場合にも、既にプロセスデータの切替が行われ、キャラクタ昇格演出が開始(すなわち、キャラクタが変更)されているので、重ねてプロセスデータの切替を行うことなく(ステップS1976〜S1978の処理を行うことなく)、ステップS1979の処理に移行される。
確変昇格演出パターン3を決定していなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1979)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1980)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1981)。
なお、ステップS1979〜S1981の処理は、ステップS1971の前に実行するようにしてもよい。例えば、プロセスタイマがちょうどタイムアウトするタイミングでステップS1975でYと判定されてキャラクタ昇格演出用のプロセスデータへの切替が生じてしまった場合には(ステップS1976〜S1978参照)、そのタイマ割込内ではステップS1979〜S1981の処理が実行されず、プロセスデータの更新が行われるのが次のタイマ割込となってしまう。そのため、プロセスデータの更新が行われるのが1タイマ割込分ずれてしまうことになる。そこで、ステップS1979〜S1981の処理をステップS1971の前に実行するようにすれば、そのようなプロセスデータの更新のタイミングのずれが生じることを防止することができる。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1982)。次いで、演出制御用CPU101は、大当り遊技中のインターバル演出期間からラウンド中演出期間に切り替わるタイミングであることから、大入賞口開放中指定コマンドで指定されたラウンド数を示す文字などの表示を開始する(ステップS1984)。なお、この実施の形態では、大当り遊技中を通して所定のキャラクタ(キャラクタ昇格演出の昇格タイミング到達後は、変更後のキャラクタ)に歌を歌わせる態様などの一連の演出が実行されることから、インターバル演出期間からラウンド中演出期間への期間の切り替えの前後で特に演出態様に変化はなく、一連の演出が継続して実行される。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1987)。
図40は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、エンディング昇格演出用のプロセスデータが選択されている場合には、「確変昇格」や「確変大当り」などの文字列を表示して確変大当りであることを報知する演出を行う。なお、エンディング昇格演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のキャラクタを表示させたり、可動部材78などの役物を可動させたりすることによって、大当り遊技中の役物昇格演出と同様の確変報知を行ってもよい。また、例えば、役物昇格演出とは異なる役物(例えば、演出羽根役物79a,79b)を可動させる態様の演出を実行してもよく、キャラクタや確変を示唆する文字表示などの液晶表示による演出にかぎらず、ランプ25,28を所定のパターンで点灯または点滅させたり、スピーカ27から所定の効果音を出力させたりしてもよい。また、エンディング昇格演出を役物昇格演出と同じ役物(例えば、可動部材78。演出羽根役物79a,79bでもよい。)を用いて実行する場合、エンディング昇格演出を実行する場合と役物昇格演出を実行する場合とで異なる態様で役物を動作させるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、キャラクタ昇格演出実行フラグや、昇格成功フラグ等の所定のフラグをリセットし(ステップS978)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。
次に、再抽選演出および確変昇格演出の実行タイミングについて説明する。図41は、再抽選演出および確変昇格演出の実行タイミングを示す説明図である。なお、図41に示す例では、7ラウンドの大当り遊技が実行される場合が示されている。
まず、再抽選演出の実行タイミングについて説明する。通常大当り、確変大当り1または確変大当り3である場合に、再抽選演出設定処理において再抽選演出(昇格あり)または再抽選演出(昇格なし)を実行することに決定(ステップS2107参照)した場合には、演出図柄の変動表示中に、再抽選演出の開始時間となると、図41に示すように、仮停止図柄として非確変図柄の大当り図柄が一旦仮停止表示される(ステップS835C参照)。そして、演出図柄を再変動させるなどの態様で再抽選演出が実行され、演出図柄の変動時間が経過すると、最終停止図柄が導出表示される。この場合、再抽選演出(昇格なし)を実行することに決定している場合には、最終停止図柄として非確変図柄の大当り図柄が導出表示されることになる。一方、再抽選演出(昇格あり)を実行することに決定している場合には、最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が導出表示されることになる。ただし、最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が導出表示された場合には、再抽選演出で既に確変報知したのであるから、その後、大当り遊技中や大当り遊技終了時に確変昇格演出が実行されることはない。
次に、確変昇格演出のうちの役物昇格演出の実行タイミングについて説明する。通常大当り、確変大当り1または確変大当り3である場合に、確変昇格演出設定処理において確変昇格演出パターン4〜6のいずれかが決定(ステップS2314参照)された場合、大当り遊技中に役物昇格演出が実行される。確変昇格演出パターン4〜6を決定した場合には、確変昇格演出設定処理において、役物昇格演出の実行タイミングも決定される(ステップS2320参照)。図41に示す例では、役物昇格演出の実行タイミングとして、ラウンド5が決定されたものとする。また、確変昇格演出パターン6を決定した場合(すなわち、昇格の役物昇格演出を決定した場合)には、トリガー操作回数も決定される(ステップS2319参照)。そして、大当り遊技が開始され、役物昇格演出の実行ラウンドとなると(図41に示す例では、ラウンド5となると)、モータ86を駆動して可動部材78を振動させる演出が開始されることによって、役物昇格演出が開始される(ステップS1915参照)。
確変昇格演出パターン4または確変昇格演出パターン5が決定されている場合(すなわち、非昇格の役物昇格演出が決定されている場合)には、ラウンド5が終わるまで可動部材78を振動させるのみで、確変報知は行われない。一方、確変昇格演出パターン6が決定されている場合(すなわち、昇格の役物昇格演出が決定されている場合)には、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達したことを条件として、モータ86を回転駆動して可動部材78を可動させる(ステップS1920参照)ことによって、確変報知が行われる。ただし、操作ボタン120による操作が行われなかった場合や、操作回数がトリガー操作回数に到達しなかった場合には、昇格の役物昇格演出を実行する場合であっても、ラウンド5が終わるまで可動部材78を振動させるのみで、確変報知が行われないことになる。この場合には、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出が実行され、確変大当りであることが報知される(ステップS1930,S1931,S1934参照)。
なお、確変昇格演出パターン4または確変昇格演出パターン5が決定されている場合(すなわち、非昇格の役物昇格演出が決定されている場合)であっても、操作ボタン120による操作に応じて、所定の演出を実行するようにしてもよい。例えば、操作ボタン120の操作に応じて可動部材78を振動させるようにしたり、操作ボタン120の操作に応じて演出表示装置9の表示画面上において所定の効果表示(例えば、「もっと押せ!」など操作ボタン120による操作を示唆するような表示)をしたりするようにしてもよい。また、このように構成する場合、確変昇格演出パターン6が決定されている場合(すなわち、昇格の役物昇格演出が決定されている場合)にも、操作回数がトリガー操作回数に達して確変報知を行うまでは、同様に操作ボタン120の操作に応じて可動部材78を振動させるようにしたり、操作ボタン120の操作に応じて演出表示装置9の表示画面上において所定の効果表示(例えば、「もっと押せ!」など操作ボタン120による操作を示唆するような表示)をしたりするようにしてもよい。
次に、確変昇格演出のうちのキャラクタ昇格演出の実行タイミングについて説明する。この実施の形態では、確変大当り1である場合に、確変昇格演出設定処理において確変昇格演出パターン3が決定(ステップS2314参照)された場合、大当り遊技中にキャラクタ昇格演出が実行される。確変昇格演出パターン3を決定した場合には、確変昇格演出設定処理において、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングも決定される(ステップS2322参照)。なお、この昇格タイミングは、ラウンドの切り替わりタイミングなどにかかわらず、あらかじめ用意された複数の時間の中から選択される(図31参照)。
また、大当り遊技の開始時にラウンド1に対する大入賞口開放中表示コマンドを受信したタイミングで、昇格タイミングの計測を開始する(ステップS907,S908参照)。また、大当り遊技中の一連の演出(例えば、所定のキャラクタが大当り遊技中を通して歌などを歌う態様の演出)が開始される。昇格タイミング計測タイマがタイムアウトして昇格タイミングとなると、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータに切り替えられ、一連の演出の演出態様が変更される(ラウンド中演出中である場合には、ステップS1908でプロセスデータの切り替えが行われ、インターバル演出中である場合には、ステップS1977でプロセスデータの切り替えが行われる)。この場合、例えば、一連の演出中で表示されているキャラクタが変更されるなどの切り替えが行われることによって、確変報知されたことを遊技者が認識することができる。なお、図41に示す例では、ラウンドの切り替わりタイミングなどには関わりなく、ラウンド6の途中で昇格タイミングとなったことにもとづいてキャラクタ変更が行われ、キャラクタ昇格演出が実行される場合が示されている。以降、大当り遊技が終了するまでキャラクタ昇格演出用のプロセスデータが選択され(ステップS1924,S1984参照)、大当り遊技が終了するまで変更後のキャラクタを用いた演出が実行される。
なお、昇格タイミングが到来する前に大当り遊技が終了してしまった場合には、キャラクタ昇格演出を行うことができなくなる。この場合には、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出が実行され、確変大当りであることが報知される(ステップS1932,S1933,S1934参照)。
なお、図27に示すように、この実施の形態では、役物昇格演出とキャラクタ昇格演出とが両方設定されている確変昇格演出パターンはなく、1回の大当り遊技中に役物昇格演出とキャラクタ昇格演出とが両方実行されることはない。
また、確変昇格演出設定処理において確変昇格演出パターン2または確変昇格演出パターン5が決定(ステップS2314参照)された場合には、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出が実行され、確変大当りであることが報知される(ステップS1929,S1934参照)。また、この実施の形態では、操作ボタン120による操作が行われなかった場合や、操作回数がトリガー操作回数に到達しなかったことにより、役物昇格演出において確変報知が行われなかった場合にも、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出が実行され、確変大当りであることが報知される(ステップS1930,S1931,S1934参照)。さらに、この実施の形態では、昇格タイミングが到来する前に大当り遊技が終了して、キャラクタ昇格演出を行えなかった場合にも、大当り遊技終了時のエンディング演出においてエンディング昇格演出が実行され、確変大当りであることが報知される(ステップS1932,S1933,S1934参照)。
次に、演出表示装置9において実行される再抽選演出の演出態様について説明する。図42は、演出表示装置において実行される再抽選演出の表示例を示す説明図である。図42において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。
この実施の形態では、通常大当りや、確変大当り1、確変大当り3である場合に、再抽選演出設定処理において再抽選演出を実行すると決定(ステップS2107参照)された場合、演出図柄の変動表示中に再抽選演出が実行される。再抽選演出(昇格あり)を実行すると決定した場合には、演出図柄の最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄が決定される(ステップS822参照)。また、再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定した場合には、演出図柄の最終停止図柄として非確変図柄の大当り図柄が決定される(ステップS822参照)。また、再抽選演出(昇格ありと昇格なしの両方)を実行すると決定した場合には、演出図柄の仮停止図柄として非確変図柄の大当り図柄も決定される(ステップS822参照)。
図42(1),(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動(可変表示)を開始し、所定の再抽選演出の開始時間を経過すると(ステップS835B参照)、図42(3)に示すように、一旦、仮停止図柄として非確変図柄の大当り図柄(図42(3)に示す例では、非確変図柄「222」)が仮停止表示される(ステップS835C参照)。そして、再抽選演出用のプロセスデータへの切替が行われ(ステップS835D参照)、図42(4)に示すように、演出図柄の再変動を開始するなど再抽選の演出が開始される。そして、演出図柄の変動時間が経過すると、図42(5)に示すように、最終停止図柄が導出表示される(ステップS872参照)。なお、図42(5)に示す例では、再抽選演出(昇格あり)を実行すると決定され、最終停止図柄として確変図柄の大当り図柄(図42(5)に示す例では、確変図柄「777」)が導出表示されて、確変大当りへの昇格成功が報知される場合が示されている。なお、再抽選演出(昇格なし)を実行すると決定されている場合には、図42(5)において、最終停止図柄として非確変図柄の大当り図柄(例えば、非確変図柄「222」)が導出表示されて、確変大当りへの昇格に失敗したことが報知されることになる。
次に、演出表示装置9において実行されるキャラクタ昇格演出の演出態様について説明する。図43は、演出表示装置において実行されるキャラクタ確変昇格演出の表示例を示す説明図である。図43において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。
この実施の形態では、確変大当り1である場合に、確変昇格演出設定処理において確変昇格演出パターン3が決定(ステップS2314参照)された場合、大当り遊技中にキャラクタ昇格演出が実行される。確変昇格演出パターン3を決定した場合には、確変昇格演出設定処理において、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングも決定される(ステップS2322参照)。なお、この昇格タイミングは、ラウンドの切り替わりタイミングなどにかかわらず、あらかじめ用意された複数の時間の中から選択される(図31参照)。図43(1)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動(可変表示)が開始されてから変動パターンに示される変動時間が経過すると、変動を一旦停止してステップS822で決定された非確変図柄の大当り図柄(停止図柄)が導出表示される。図43(1)に示す例では、非確変図柄「222」が導出表示されている。
また、図43(2)に示すように、大当り遊技の開始時にラウンド1に対する大入賞口開放中表示コマンドを受信したタイミングで、昇格タイミングの計測を開始する(ステップS907,S908参照)。また、大当り遊技中の一連の演出(例えば、所定のキャラクタが大当り遊技中を通して歌などを歌う態様の演出)が開始される。図43に示す例では、一連の演出として、男性のキャラクタが登場して大当り遊技中を通して歌を歌うなどの演出が実行される。次いで、昇格タイミング計測タイマがタイムアウトして昇格タイミングとなると、キャラクタ昇格演出用のプロセスデータに切り替えられ、一連の演出の演出態様が変更される(ラウンド中演出中である場合には、ステップS1908でプロセスデータの切り替えが行われ、インターバル演出中である場合には、ステップS1977でプロセスデータの切り替えが行われる)。例えば、図43(3)(4)に示すように、一連の演出中で表示されている男性キャラクタが女性のキャラクタに変更されるなどの切り替えが行われることによって、確変報知されたことを遊技者が認識することができる。なお、図43(3)(4)に示す例では、ラウンドの切り替わりタイミングなどには関わりなく、ラウンド6の途中で昇格タイミングとなったことにもとづいてキャラクタ変更が行われ、キャラクタ昇格演出が実行される場合が示されている。以降、大当り遊技が終了するまでキャラクタ昇格演出用のプロセスデータが選択され(ステップS1924,S1984参照)、大当り遊技が終了するまで変更後のキャラクタを用いた演出が実行される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであるか否かと、遊技価値の異なる7ラウンド大当りと15ラウンド大当りとのいずれであるかを報知する報知演出(再抽選演出、確変昇格演出)を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、報知演出の実行タイミングを複数種類の実行タイミングの中から選択し、遊技価値が高い15ラウンドの大当り遊技状態とすると決定されている場合には、遊技価値が低い7ラウンド大当り遊技状態とすると決定されている場合と比較して、報知演出の実行タイミングとして遅い実行タイミングを高い割合で選択する。具体的には、この実施の形態では、15ラウンドの大当りと決定されている場合には、7ラウンドの大当りと決定されている場合と比較して、演出図柄の変動中に実行される再抽選演出よりも、大当り遊技中や大当り遊技終了時に実行される確変昇格演出で高い割合で確変報知される。そのため、大当り遊技状態の遊技価値が高くなるほど報知演出が実行されるタイミングが遅くなるので、遅いタイミングで報知演出が実行されることによって、実行中の大当り遊技状態が遊技価値の高い大当り遊技状態であることに対する期待感を高めることができる。従って、報知演出を実行可能に構成した遊技機において、確変大当りとなることに対する期待感だけでなく、実行中の大当り遊技状態が遊技価値の高い大当り遊技状態であることに対する期待感も高めることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り遊技のラウンド数を異ならせることによって、特定遊技状態(大当り遊技状態)の遊技価値を異ならせる場合を示しているが、特定遊技状態の遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大当り遊技中のラウンド数が同じであるものの、ラウンドごとの大入賞口の開放時間を異ならせたり、ラウンドごとの大入賞口の開放回数を異ならせることによって、特定遊技状態の遊技価値を異ならせてもよい。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動中よりも、大当り遊技中や大当り遊技終了時に報知演出が実行される場合に、大当り遊技状態の遊技価値に対する期待感が高まるように構成する場合を示したが、報知演出の実行タイミングの異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、同じ大当り遊技状態中であっても、大当り遊技中の早いラウンド(例えば、ラウンド数5以下のラウンド)で確変昇格演出が実行される場合と比較して、その大当り遊技状態中の遅いラウンド(例えば、ラウンド数6以上のラウンド)で確変昇格演出が実行される場合に、大当り遊技状態の遊技価値に対する期待感が高まるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御された回数が多くなるに従って、多くの種類の演出の中から確変昇格演出を選択可能であるように構成されている。具体的には、図27および図28に示すように、初回大当りである場合には、確変昇格演出パターン2,4〜6を選択して役物昇格演出やエンディング昇格演出のみを選択可能であるのに対して、2回目以降に大当りとなる場合には、確変昇格演出パターン2,4〜6に加えて確変昇格演出パターン3も選択可能であり、役物昇格演出やエンディング昇格演出に加えてキャラクタ昇格演出も選択可能である。そのため、大当り遊技状態に制御された回数が多くなるに従って、確変昇格演出のバリエーションを多様化することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの遊技価値に応じて、異なる種類の確変昇格演出を選択する。具体的には、図27および図28に示すように、15ラウンドの大当りである確変大当り3である場合には、役物昇格演出のみを選択可能であるのに対して、7ラウンドの大当りである通常大当りや確変大当り1である場合には、役物昇格演出に加えてキャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出も選択可能である。そのため、特定の遊技価値の大当り遊技状態の場合に選択される種類の確変昇格演出が出現することによって、遊技者の期待感を喚起することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技価値が低い大当り遊技状態とすると決定されている場合には、遊技価値が高い大当り遊技状態とすると決定されている場合と比較して、多くの種類の演出の中から確変昇格演出を選択可能であるように構成されている。具体的には、図27および図28に示すように、遊技価値の高い確変大当り3(15ラウンドの大当り)である場合には、役物昇格演出のみを選択可能であるのに対して、遊技価値の低い通常大当りや確変大当り1(7ラウンドの大当り)である場合には、役物昇格演出に加えてキャラクタ昇格演出やエンディング昇格演出も選択可能である。そのため、遊技価値の低い大当り遊技状態の場合には確変昇格演出のバリエーションを多様化できる一方で、遊技価値の高い大当り遊技状態の場合に選択される種類の確変昇格演出が出現することによって遊技者の期待感を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りと決定する場合に、再抽選演出や確変昇格演出を伴う確変大当り(確変大当り1、確変大当り3)と比較して、直当りとなる確変大当り(確変大当り2、確変大当り4)を高い割合で決定する。そのため、確変大当りと決定する場合に、直当りとなる場合と比較して、再抽選演出や確変報知演出の出現割合を低くすることによって、一旦非確変図柄の大当り図柄が仮停止表示された後に確変報知する演出の意外性を高めることができる。従って、報知演出に対する遊技者の期待感を喚起することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御されているときに、確変大当りであるか否かを報知する確変昇格演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出として、役物昇格演出と、役物昇格演出とは異なるタイミングで実行されるキャラクタ昇格演出とのいずれかを選択する。また、役物昇格演出の実行タイミングとして、大当り遊技状態中のいずれかのラウンドを契機としたタイミングを選択可能であり、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングとして、大当り遊技状態中のラウンドにかかわらず大当り遊技状態の経過時間のいずれかを選択可能である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したタイミングで役物昇格演出またはキャラクタ昇格演出を実行する。そのため、大当り遊技状態中に実行される確変昇格演出として実行タイミングの異なる2種類の演出が設けられているので、遊技者にとって意外なタイミングで確変昇格演出が実行されるようにすることができる。従って、確変昇格演出が単調となることを防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したキャラクタ昇格演出の実行タイミングよりも早いタイミングで大当り遊技状態を終了するときには、エンディング演出として、エンディング昇格演出を含む演出を実行する。そのため、キャラクタ昇格演出が選択された場合に、大当り遊技状態が先に終わってキャラクタ昇格演出を実行できなかった場合であっても、大当り遊技状態の終了時に確変大当りであることの報知を行うことができる。従って、確変大当りであることを報知できなくなる事態を防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングとして、大当り遊技状態の第1経過時間(例えば、3分より短い時間)と該第1経過時間より短い第2経過時間(例えば、3分以上の時間)とを選択可能であり、第1経過時間と比較して高い割合で第2経過時間を選択する。そのため、キャラクタ昇格演出が早く実行される割合を高めることによって、大当り遊技状態が先に終わってキャラクタ昇格演出を実行できなくなる可能性を低減させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
例えば、この実施の形態では、図31および図32に示すように、昇格タイミングが3分(180s)以上であるキャラクタ昇格演出パターン14,15と比較して、昇格タイミングが3分より短いキャラクタ昇格演出パターン1〜13が選択される割合が高くなるように設定されている。なお、昇格タイミングの長短を判定する基準時間として3分(180s)を基準に判断したのは一例であって、例えば、この実施の形態では、図31および図32に示すように、2分(120s)を基準時間として考えた場合であっても、昇格タイミングが2分(120s)以上であるキャラクタ昇格演出パターン9〜15と比較して、昇格タイミングが2分より短いキャラクタ昇格演出パターン1〜8が選択される割合が高くなるように設定されている。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技中のラウンド回数が異なる2種類の確変大当り(7R確変大当りと15R確変大当りを決定する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、7R確変大当りと15R確変大当りとのうちのいずれと決定したかに応じて、異なる決定割合で確変昇格演出を実行するか否かを決定する。具体的には、図10(A)に示すように、初回大当りである場合には、7ラウンド確変大当り(確変大当り1、確変大当り2)のときに、14/(14+34)=約30パーセントの割合で再抽選演出や確変昇格演出を実行すると決定するのに対して、15ラウンド確変大当り(確変大当り3、確変大当り49のときに、2/(2+10)=約17パーセントの割合で再抽選演出や確変昇格演出を実行すると決定する。そのため、確変昇格演出が実行されることによって、大当り遊技状態に制御されることに対する期待感だけでなく、遊技価値の異なる(ラウンド数の異なる)大当り遊技状態に対する期待感も向上させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、さらに、図24(B),(C)に示すように、再抽選演出が実行されて確変報知される割合が、遊技価値が低い方の7R確変大当り(確変大当り1)である場合には、40/(60+40)=40パーセントである(図24(B)参照)のに対して、遊技価値が高い方の15R確変大当り(確変大当り3)である場合には、逆に10/(90+10)=10パーセント(図24(C)参照)と低くなっている。そのため、再抽選演出が実行されたにもかかわらず最終停止図柄が非確変図柄のままであった場合にも、依然として遊技価値の高い15R確変大当りであることに対する期待感を維持させることができ、遊技に対する興趣を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御されるごとに、役物昇格演出またはキャラクタ昇格演出のうちのいずれか一方のみを選択可能である。具体的には、図27に示すように、いずれの確変昇格演出パターンにおいても、役物昇格演出とキャラクタ昇格演出との両方が設定されることがないように構成されている。そのため、同じ大当り遊技状態中に実行タイミングの異なる2種類の確変昇格演出が重複して実行される事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に達したことにもとづいて、役物昇格演出において、確変大当りであることを報知する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであるにもかかわらず、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合には、エンディング演出において、エンディング昇格演出を行って確変大当りであることを報知する。そして、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合が、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なるように構成されている。そのため、操作ボタン120を操作しなければ役物昇格演出において確変報知が行われないのであるから、役物昇格演出に対する遊技者の参加意欲を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、図10に示すように、初回の大当りとなる場合と比較して、2回目以降に大当りとなる場合には直当りとなる確変大当り2の選択割合を高くすることによって、2回目以降に大当りとなる場合における確変昇格演出の割合を低くしている。そのように構成することによって、結果として、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合が、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なるようにしている。なお、この実施の形態で示した構成にかぎらず、例えば、初回の大当りの場合と2回目以降の場合とで、トリガー操作回数の選択割合を異ならせることによって、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合が、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なるようにしてもよい。
図44は、操作回数決定テーブルの変形例を示す説明図である。図44に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出設定処理のステップS2319において、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるか否かを判定する。例えば、確変状態フラグがセットされているか否かを確認し、確変状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、2回目以降の大当りであると判定し、確変状態フラグがセットされていなければ、初回の大当りであると判定する。初回の大当りであると判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図44(A)に示す初回時操作回数決定テーブルを選択し、トリガー操作回数として、1回、5回、10回、12回、15回、18回、21回、24回、27回、または100回のいずれかの回数を決定する。一方、2回目以降の大当りであると判定した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図44(B)に示す2回以降時操作回数決定テーブルを選択し、トリガー操作回数として、1回、5回、10回、12回、または15回のいずれかの回数を決定する。
図44に示す変形例によれば、2回目以降の大当りである場合には、初回の大当りである場合と比較して、トリガー操作回数として少ない回数が決定される割合が高い(具体的には、15回以下の回数がトリガー操作回数として決定される)。そのため、2回目以降の大当りである場合には、役物昇格演出中に操作ボタン120による操作回数がトリガー操作回数に到達して確変報知が行われやすくなり、結果としてエンディング昇格演出が実行される割合が低くなる。従って、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合が、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なるようにすることができる。
なお、既に述べたように、この実施の形態では、図10に示すように、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とで直当りと決定する割合を異ならせるように構成している。しかし、図44に示すように、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とでトリガー操作回数の選択割合を異ならせる場合には、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とで直当りと決定する割合が同じになるように構成してもよい。具体的には、ステップS63の大当り種別の決定処理において、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるかにかかわらず、共通の大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別を判定するようにすればよい。そのように構成しても、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とで、直当りの確変大当り(確変大当り2、確変大当り4)となる割合が同じであるものの、トリガー操作回数の選択割合が異なるので、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合を異ならせることができる。
例えば、図44に示すように、初回大当りである場合には10回以下の回数に対して合計で14個の判定値が割り振られているのに対して、2回目以降の大当りである場合には10回以下の回数に対してより多くの33個の判定値が割り振られている(言い換えれば、初回大当りである場合と比較して、2回目以降の大当りである場合には、10回よりも多い回数に対して割り当てられている判定値の数が少ない)。そのため、操作ボタン120が10回操作された場合を考えると、初回大当りである場合と比較して、2回目以降の大当りである場合には、トリガー操作回数に到達して役物昇格演出において確変報知が行われる割合が2倍以上高く、必然的にエンディング昇格演出が実行される割合が低くなる。
なお、この実施の形態では、初回大当りの場合と2回目以降の大当りとで直当りとなる割合を異ならせるために、図10に示すように、初回大当りの場合と2回目以降の大当りとで異なる大当り種別判定テーブルを用いる場合を示したが、大当りの回数に応じて直当りとなる割合を異ならせる方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、図24に示す再抽選演出決定テーブルとして、初回大当り用のテーブルと2回目以降の大当り用のテーブルとを用意しておくようにし、初回大当りの場合と2回目以降の大当りの場合とで再抽選演出が選択される割合を異ならせることによって、結果として直当りとなる割合を異ならせるようにしてもよい。なお、このように再抽選演出の選択割合を異ならせることによって直当りの割合を異ならせるように構成する場合、図10に示す大当り種別判定テーブルとして1のテーブルのみを用意しておけばよい。例えば、初回大当りであるか2回目以降の大当りであるか(具体的には、確変状態であるか否か)にかかわらず、図10(A)に示す方の大当り種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なる割合で、確変昇格演出において確変大当りであることを報知する。具体的には、この実施の形態では、図10に示すように、初回の大当りとなる場合と比較して、2回目以降に大当りとなる場合には直当りとなる確変大当り2の選択割合を高くすることによって、2回目以降に大当りとなる場合における確変昇格演出の割合を低くしている。そのため、遊技を長時間継続している場合に、遊技者が確変昇格演出に対して飽きを感じて関心を失ってしまうような事態を防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、遊技機が1つの特別図柄表示器8のみを備える場合を示しているが、この実施の形態で示した構成は、複数(例えば、2つ)の特別図柄表示器を備える遊技機にも適用可能である。例えば、遊技機が2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器と第2特別図柄表示器)を備える場合、2つの始動入賞口(第1始動入賞口と第2始動入賞口)を設けるようにし、第1始動入賞口への始動入賞にもとづいて第1特別図柄表示器における第1特別図柄の変動表示を実行し、第2始動入賞口への始動入賞にもとづいて第2特別図柄表示器における第2特別図柄の変動表示を実行するようにすればよい。この場合、第1特別図柄と第2特別図柄との変動順の制御に関しては、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに始動入賞した順に対応する方の特別図柄を変動表示させるようにしてもよい。また、第1始動入賞口に始動入賞したことにもとづく第1保留記憶数と、第2始動入賞口に始動入賞したことにもとづく第2保留記憶数とを比較し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄から順に優先して実行するように制御してもよい。例えば、第1保留記憶数の方が多い場合には第1特別図柄の変動表示を優先して実行し、第2保留記憶数の方が多い場合には第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。また、例えば、いずれか一方の始動入賞口に可変入賞球装置15を設けるように構成する場合には(例えば、第2始動入賞口に可変入賞球装置を設けるように構成する場合には)、第1特別図柄の変動表示と比較して、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示結果として大当りとなる場合と、第2特別図柄の変動表示結果として大当りとなる場合とで、大当りのラウンド数の振り分けを異ならせるなどして、大当りの遊技価値を異ならせてもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
なお、上記に示した実施の形態では、以下の(1)〜(7)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示部(例えば、特別図柄表示器8)と、遊技者にとって有利な状態(例えば、開放状態)に制御される特別可変入賞装置(例えば、特別可変入賞球装置20)と、を備え、可変表示部に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに特別可変入賞装置が有利な状態に制御されるラウンドを所定のラウンド回数(例えば、7ラウンドまたは15ラウンド)まで実行可能な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とするとともに、所定の移行条件が成立した(例えば、確変大当りとなった)ときに該特定遊技状態が終了したのちに通常状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となりやすい特別遊技状態(例えば、確変状態)とする遊技機であって、特定遊技状態とするか否かと所定の移行条件を成立させるか否かとを表示結果の導出表示以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS56〜S63を実行する部分)と、特定遊技状態に制御されているときに、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたか否かを報知する特定遊技状態中報知演出(例えば、確変昇格演出)を実行する特定遊技状態中報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1913〜S1920を実行する部分。ステップS1905〜S1909,S1974〜S1978を実行した後に、ステップS1904,S1973を実行する部分)と、特定遊技状態中報知演出として、特定遊技状態中のラウンドを契機としたタイミングで実行される第1特定遊技状態中報知演出(例えば、役物昇格演出)と、特定遊技状態における経過時間が経過したタイミングで実行される第2特定遊技状態中報知演出(例えば、キャラクタ昇格演出)とのいずれを実行するかを選択するとともに、第1特定遊技状態中報知演出を実行するラウンドまたは第2特定遊技状態中報知演出を実行する経過時間を選択する演出選択手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS823(より具体的にはステップS2314)を実行する部分。ステップS2320において、図30に示す役物昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、役物昇格演出の実行ラウンドを決定する部分。ステップS2322において、図32に示すキャラクタ昇格演出タイミング決定テーブルを用いて、キャラクタ昇格演出の昇格タイミングを決定する部分。)と、を備え、特定遊技状態中報知演出実行手段は、演出選択手段の選択結果にもとづいて、第1特定遊技状態中報知演出または第2特定遊技状態中報知演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1913〜S1920を実行することによって、決定した実行ラウンドに役物昇格演出を実行する。また、ステップS1905〜S1909,S1974〜S1978を実行した後に、ステップS1904,S1973を実行することによって、決定した昇格タイミングが到来したときにキャラクタ昇格演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態中に実行される特定遊技状態中報知演出として実行タイミングの異なる2種類の演出が設けられているので、遊技者にとって意外なタイミングで特定遊技状態中報知演出が実行されるようにすることができる。従って、特定遊技状態中報知演出が単調となることを防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)遊技機は、特定遊技状態が終了するときに、該特定遊技状態が終了することを報知する特定遊技状態終了報知演出(例えば、エンディング演出)を実行する終了報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS974を実行する部分)を備え、終了報知演出実行手段は、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されていることを条件に、演出選択手段によって選択された第2特定遊技状態中報知演出の実行タイミングよりも早いタイミングで特定遊技状態を終了するときには、特定遊技状態終了報知演出として、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことの報知を含む演出(例えば、エンディング昇格演出)を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1932でYと判定しステッS1933でNと判定したときに、ステップS1934でエンディング昇格演出用のエンディング演出に応じたプロセスデータを選択し、ステップS974を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特定遊技状態中報知演出が選択された場合に、特定遊技状態が先に終わって第2特定遊技状態中報知演出を実行できなかった場合であっても、特定遊技状態の終了時に事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことの報知を行うことができる。従って、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことを報知できなくなる事態を防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(3)演出選択手段は、第2特定遊技状態中報知演出の実行タイミングとして、特定遊技状態における第1経過時間(例えば、3分(180s)以上の時間)と該第1経過時間より短い第2経過時間(例えば、3分(180s)より短い時間)とを選択可能であり、第1経過時間と比較して高い割合で第2経過時間を選択する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2322において、図32に示すように、3分以上の昇格タイミングが設定されたキャラクタ昇格演出パターン14,15と比較して、3分より短い昇格タイミングが設定されたキャラクタ昇格演出パターン1〜13を高い割合で選択する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特定遊技状態中報知演出が早く実行される割合を高めることによって、特定遊技状態が先に終わって第2特定遊技状態中報知演出を実行できなくなる可能性を低減させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(4)事前決定手段は、特定遊技状態とすると決定するときに、ラウンド回数が異なる複数種類の特定遊技状態のうちのいずれの特定遊技状態とするかを決定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS63において、7R確変大当りと決定する場合と15R確変大当りと決定する場合とがある)、演出選択手段は、事前決定手段によっていずれの特定遊技状態とすると決定されたかに応じて、異なる割合で第1特定遊技状態中報知演出と第2特定遊技状態中報知演出とのいずれを実行するかを選択する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2314において、確変大当り1(7R確変大当り)の場合には、図26(E)の2回以降時確変大当り1用確変昇格演出決定テーブルを用いて、役物昇格演出だけでなく、確変昇格演出パターン3を決定して、キャラクタ昇格演出を実行することに決定する場合がある。これに対して、確変大当り3(15R確変大当り)の場合には、図26(C),(F)の確変大当り3用確変昇格演出決定テーブルに示すように、確変昇格演出パターン6を決定して、役物昇格演出を実行することに決定する場合しかない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態中報知演出が実行されることによって、特別遊技状態に制御されることに対する期待感だけでなく、遊技価値の大きい(ラウンド回数の多い)特定遊技状態に対する期待感も向上させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(5)演出選択手段は、第1特定遊技状態中報知演出または第2特定遊技状態中報知演出のうちのいずれか一方のみを選択可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2314において、図27に示すいずれかの確変昇格演出パターン1〜6を決定し、いずれの確変昇格演出パターン1〜6においても、役物昇格演出とキャラクタ昇格演出とが両方設定されている場合はない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、同じ特定遊技状態中に実行タイミングの異なる2種類の特定遊技状態中報知演出が重複して実行される事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまう事態を防止することができる。
(6)遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、操作ボタン120)と、特定遊技状態が終了するときに、該特定遊技状態が終了することを報知する特定遊技状態終了報知演出(例えば、エンディング演出)を実行する終了報知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS974を実行する部分)と、を備え、特定遊技状態中報知演出実行手段は、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されていることを条件に、特定遊技状態中報知演出において、操作手段に対する操作回数が所定の報知条件を満たしたこと(例えば、操作回数がトリガー操作回数に達したこと)にもとづいて、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことを報知し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1919でYのときにステップS1920を実行する)、終了報知演出実行手段は、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されていることを条件に、特定遊技状態中報知演出において所定の報知条件が満たされなかった場合には、特定遊技状態終了報知演出において、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことの報知を含む演出を実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1930でYと判定しステッS1931でNと判定したときに、ステップS1934でエンディング昇格演出用のエンディング演出に応じたプロセスデータを選択し、ステップS974を実行する)、特定遊技状態中報知演出において、所定回数操作手段に対する操作がなされたときに、所定の報知条件が満たされなかった場合に、特定遊技状態終了報知演出において事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことの報知を含む演出が実行される割合が、特定遊技状態に制御された回数に応じて異なる(例えば、図10に示すように、初回の大当りとなる場合と比較して、2回目以降に大当りとなる場合には直当りとなる確変大当り2,4の選択割合を高くすることによって、2回目以降に大当りとなる場合における確変昇格演出の割合を低くし、結果として、役物昇格演出において確変報知を行わなかった場合にエンディング昇格演出が実行されて確変大当りであることが報知される割合が、大当り遊技状態に制御された回数に応じて異なる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定遊技状態中報知演出に対する遊技者の参加意欲を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(7)特定遊技状態中報知演出実行手段は、特定遊技状態に制御された回数に応じて異なる割合で、特定遊技状態中報知演出において、事前決定手段によって所定の移行条件を成立させると決定されたことを報知する(例えば、図10に示すように、初回の大当りとなる場合と比較して、2回目以降に大当りとなる場合には直当りとなる確変大当り2,4の選択割合を高くすることによって、2回目以降に大当りとなる場合における確変昇格演出の割合を低くする)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技を長時間継続している場合に、飽きを感じて関心を失ってしまうような事態を防止することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。