JP5371184B2 - 撮像装置、及びその制御方法。 - Google Patents

撮像装置、及びその制御方法。 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置における合焦制御技術に関する。
図6は従来の撮像装置のシステム構成をブロック図で示したものである。
図6において、101は固定されている第1固定レンズ群、102は変倍を行う変倍レンズ群、103は絞りである。また、104は固定されている第2固定レンズ群である。また、105は焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するいわゆるコンペ機能を兼ね備えたレンズ群(以下、フォーカスコンペレンズと称す)である。また、106は撮像素子(CCD)である。110は変倍レンズ群の駆動源であり、111はフォーカスコンペレンズの駆動源である。107はCCD106の出力を増幅するAGCである。
108はカメラ信号処理回路であり、AGC107からの出力信号を後述の記録装置109、表示機能をもつモニタ装置115に対応した信号に変換する。109は記録装置であり、動画や静止画を記録し、記録媒体として磁気テープや半導体メモリが使われている。
CCD106の出力信号は、AFゲート112を通過する。合焦のために最適な信号を取り出す範囲を全画面のうちから設定される。このゲートの大きさは可変であり、また複数設けられる場合もある。113は焦点検出に用いられる高周波成分及び輝度差成分(映像信号の輝度レベルの最大値と最小値の差分)を抽出するAF信号処理回路である。114はAF信号処理回路113の出力信号に基づいて、駆動源110、111を制御すると共に、116ズームスイッチの制御、カメラ信号処理回路108の出力信号を制御したり等を行うAFマイコンである。
図6のように構成されたカメラシステムにおいて、AFマイコン114は、AF信号処理回路113の出力信号レベルが最大となるように、フォーカスコンペレンズ105を移動させることにより、自動焦点調節を行っている。
次に、オートフォーカス動作について説明する。
ビデオカメラのオートフォーカス(AF)装置は、TVAF方式が主である。被写体像を撮像素子等により光電変換して得られた映像信号から画面の鮮鋭度を検出し、その値、AF評価値が最大となるようにフォーカスレンズを移動制御して焦点調節を行うものである。
AF評価値としては、一般に、或る帯域のバンドパスフィルタにより抽出された映像信号の高周波成分を用いている。この映像信号の高周波成分は、通常、被写体像を撮影した場合、図7のようにそのAF評価値が最大になる点が合焦位置となる。
AFマイコン114による動画撮影時のTVAF制御について図8を用いて説明する。
図8において、動画AF処理を開始する(ステップ301)。まず、フォーカスレンズ105を微小駆動する(ステップ302)。
次に、その微小駆動により合焦したか否かを判別する(ステップ303)。その結果、合焦していなければ、上記の微小駆動により合焦方向を判別できたか否かを判別する(ステップ304)。その結果、合焦方向を判別できなかった場合は、ステップ302に戻る。一方、合焦方向を判別できた場合は、ステップ305の山登り駆動により、AF評価値が大きくなる方向へ高速でフォーカスレンズ105を移動させる。
次に、山登り駆動によりAF評価値がピークを越えたか否かを判別する(ステップ306)。その結果、ピークを越えていなければ、ステップ305に戻り、山登り駆動を継続する。一方、ピークを越えた場合は、山登り駆動中のAF評価値のピークに戻すためにフォーカスレンズ105を逆方向に駆動する(ステップ307)。そして、AF評価値がピークに達したか否かを判別する(ステップ308)。その結果、ピークに達していない場合は、ステップ307に戻り、AF評価値のピークに戻す動作を継続する。一方、ピークに達している場合は、ステップ302に戻り、フォーカスコンペレンズ105を微小駆動することにより、次の動画の合焦位置をサーチする。
ステップ303にて、合焦したと判別された場合は、フォーカスコンペレンズ105を停止し(ステップ313)、合焦した際のAF評価値を記憶しておき(ステップ309)、再起動判定の処理部分に入る。ステップ309で格納した前回のAF評価値とステップ310で取得した今回のAF評価値とを比較し、所定レベル以上の差があれば再起動する必要があると判定する(ステップ311)。
その結果、再起動する必要があると判定された場合は、ステップ302に戻り、微小駆動動作を再開する。一方、再起動する必要がないと判定された場合は、フォーカスコンペレンズ105をそのまま停止した状態で維持し(ステップ312)、以後の動画に対応するため、ステップ310へ戻り、再起動判定処理を継続する。
以上のように、カメラAFマイコン114は、再起動判定→微小駆動→山登り駆動→微小駆動→再起動判定を繰り返しながら、フォーカスコンペレンズ105を駆動制御することにより、AF評価値を常に最大にするように制御する構成となっている。
外部測距センサを用いるAF方式では、パッシブ方式として、図9、図10に示すような原理を用いる方法がある。外部測距センサは、第1、第2と二つの光路をもち、それぞれ結像用レンズと受光素子列をもつ。第一と第二の光路を通って結像した2つの被写体像信号を各受光素子列から読み出し、演算により2つの信号の相関を演算する。何画素シフトで相関が最大になるかを演算することにより、このシフト量に基づき、三角測量の原理で、測距情報を取得できる。
この演算原理は、図9に示す通り、相関が最大になるシフト量Xを演算し、既知の焦点距離fと2光路用光学系間の距離Bから、比例計算で、被写体までの距離Lが算出できる。また、アクティブ方式としては、超音波センサを用いて伝搬速度を測定する方式とコンパクトカメラによく使用される赤外線センサを用いて三角測量する方式がある。
また、銀塩フィルムによる一眼レフカメラに多く用いられている方式として、位相差検出方式がある。位相差検出方式では、撮影レンズの射出瞳を通過した光束を2分割し、2分割した光束を一組の焦点検出用センサによりそれぞれ受光する。その受光量に応じて出力される信号のズレ量、すなわち、光束の分割方向の相対的位置ズレ量を検出する。これにより撮影レンズのピント方向のズレ量を直接求めるものである。従って、焦点検出用センサにより一度蓄積動作を行えばピントズレの量と方向が得られる。その結果、高速な焦点調節動作が可能となっている。但し、撮影レンズの射出瞳を通過した光束を2分割し、それぞれの光束に対応する信号を得るためには、焦点検出用光学系とセンサを2系統設けるのが一般的である。
外部測距方式もしくは位相差検出方式とTVAF方式とを組み合わせた装置が特許文献1、2において提案されている。これらは、位相差検出方式を用いて、合焦位置までの距離と方向を算出し、合焦位置までレンズを移動させ、TVAF方式を用いてピントズレの補正を行う焦点調整装置である。
また、特許文献3においては、位相差検出方式による距離情報とTVAF方式におけるAF評価値の変化に応じて再起動処理を制御する方法が提案されている。合焦位置との距離差が大きい場合にAF評価値の変化量の大きさに応じてフォーカスの駆動速度を切替える制御方法が示されている。
次に、外部測距方式もしくは位相差検出方式とTVAF方式とを組み合わせた撮像装置のシステムについて説明する。
システム構成は、図6に示したTVAF方式のシステムに対して外部測距ユニット126が設けられており、後に示す本発明のシステム構成図(図1)と同じである。外部測距ユニットは、アクティブ方式ないしはパッシブ方式等を用いて、被写体までの距離を測定し、その距離情報を出力する。AFマイコン114は、外部測距ユニット126からの出力結果を基に、現在の変倍レンズ群102とフォーカスコンペレンズ105の位置と、現在のレンズ位置において合焦する距離情報とを比較して、ズレ量およびズレ方向を算出する。
次に、この構成において、AF動作のアルゴリズムを図11に、また、そのうちの再起動処理のアルゴリズムは図12に示す。
図11においては、合焦位置にあると判断されて、レンズ停止(ステップ312)し、再起動をするか否かのためにステップ309においてAF評価値を取得するまでは、上記に説明したTVAF方式と同様である。
図12において、再起動処理が開始されると、ステップ1201において126外部測距ユニットにより検出される位相差情報を取得する。その検出結果により、ステップ1202において、現在のレンズ位置に対して、被写体距離に合焦させるためのズレ量、ズレ方向を演算する。その演算結果により、ステップ1203において、ズレ量フィルタ演算を行う。これは、一時的と想定される出力情報、つまりノイズ成分を除外するような演算をし、その情報を結果に出力する。次に、AF評価値を取得する(ステップ1204)。
二つの検出結果が得られたら、まずステップ1205において、ステップ1203で演算して求められたズレ量による判定を行う。ここで、ズレ量がある所定しきい値よりも大きい場合、現状の合焦位置が大きくズレているために、通常の微小駆動(図11ステップ302)、および山登り駆動(図11ステップ305)と行っていると時間がかかってしまう。そこで、ズレ量からフォーカスレンズ移動量を演算し(ステップ1206)、レンズ駆動を行う(ステップ1207)。その後、再起動処理を終了し、図11ステップ302の微小駆動に移行する。
逆に、ズレ量がある所定しきい値よりも小さい場合には、次にAF評価値の変動をみて(ステップ1208)、AF評価値の変動がある所定しきい値よりも大きい場合は、合焦点からのズレ自体は小さい。そのため、レンズ位置をズレ量に合わせて移動させると、映像がふらついてしまう可能性がある。したがって、通常どおり、再起動により微小駆動(図11ステップ302)を行うようにする。ただしここで、少しでも早い合焦位置へと移動を促すため、TVAF処理におけるレンズの動き出し方向を設定する。そのため、ズレ方向によるレンズ駆動方向決定へ移行する(ステップ1209)。ズレ方向が、至近側であれば、レンズの動き出し方向を至近側へ(ステップ1210)設定する。一方、無限側であれば、動き出し方向を無限側へ(ステップ1211)へ設定する。そして、再起動処理を終了し、図11ステップ302の微小駆動に移行する。
また、ステップ1208でAF評価値の変動がある所定しきい値よりも小さい場合は、合焦状態から変わっていないと判断し、フォーカスレンズ位置を現状維持し(ステップ1212)、ステップ1201に戻って再起動判別の処理を繰り返す。これが、再起動処理のアルゴリズムである。
特開平5−64056号公報 特開2002−258147号公報 特開2005−84424号公報
しかしながら、距離情報に基づいて合焦位置に移動する際は高速に行う。一方、映像信号に基づいて合焦させるときは、TVAFのアルゴリズムのまま合焦動作を行う。そのため,ボケた位置からピントが合うときのフォーカスの見え方として、違和感を生じる場合があった。
上記の課題を解決するため、本発明の撮像装置は、フォーカスレンズを介して形成される光学像を光電変換し信号を出力する撮像手段と、前記フォーカスレンズを駆動させ合焦制御を行う合焦制御手段と、現在の前記フォーカスレンズ位置からの被写体距離に対応するズレ量に関連する情報を検出する被写体距離検出手段と、前記撮像手段から出力された信号から画像の鮮鋭度を検出する鮮鋭度検出手段とを備え、前記合焦制御手段は、前記フォーカスレンズを停止させた後に微小駆動を再開する再起動処理において、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が第1の場合には、移動距離によらず合焦までの時間が一定になるような加減速特性で速度制御するとともに、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が前記第1の場合よりもズレ量が小さいときの第2の場合には、前記鮮鋭度検出手段の検出結果に基づいて合焦制御を行う。
また、本願発明の制御方法は、フォーカスレンズを介して形成される光学像を光電変換し信号を出力する撮像手段と、前記フォーカスレンズを駆動させ合焦制御を行う合焦制御手段と、現在の前記フォーカスレンズ位置からの被写体距離に対応するズレ量に関連する情報を検出する被写体距離検出手段と、前記撮像手段から出力された信号から画像の鮮鋭度を検出する鮮鋭度検出手段とを備える撮像装置の制御方法であって、前記フォーカスレンズを停止させた後に微小駆動を再開する再起動処理において、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が第1の場合には、移動距離によらず合焦までの時間が一定になるような加減速特性で速度制御するとともに、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が前記第1の場合よりもズレ量が小さいときの第2の場合には、前記鮮鋭度検出手段の検出結果に基づいて合焦制御を行う。
本願発明に拠れば、ボケた位置からピントが合うときのフォーカスの見え方がユーザーにとって従来に比べて画期的に違和感のない合焦動作を可能にする。
本発明を適用した撮像装置の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態における撮像装置のシステム構成を示すブロック図である。ここで、従来の技術の項で説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を用いて簡単に説明する。
101は固定されている第1固定レンズ群、102は変倍を行う変倍レンズ群、103は絞り、104は固定されている第2固定レンズ群である。また、105は焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するいわゆるコンペ機能を兼ね備えたレンズ群(以下、フォーカスコンペレンズと称す)である。また、106は撮像素子(CCDやCMOSなど)である。110は変倍レンズ群の駆動源である。111はフォーカスコンペレンズの駆動源である。107は撮像素子106の出力を増幅するAGCである。
108はカメラ信号処理回路であり、AGC107からの出力信号を後述の記録装置109、表示機能をもつモニタ装置115に対応した信号に変換する。109は記録装置であり、動画や静止画を記録し、記録媒体としては磁気テープや半導体メモリ、光ディスクなどが使われている。
撮像素子106の出力信号は、AFゲート112を通過し、合焦のために最適な信号を取り出す範囲を全画面のうちから設定される。このゲートの大きさは可変であり、また複数設けられる場合もある。113は焦点検出に用いられる高周波成分及び輝度差成分(映像信号の輝度レベルの最大値と最小値の差分)を抽出するAF信号処理回路である。114はAF信号処理回路113の出力信号に基づいて、駆動源110、111を制御すると共に、116ズームスイッチの制御、カメラ信号処理回路108の出力信号を制御したり等を行うAFマイコンである。
さらに、外部測距ユニット126が設けられている。外部測距ユニットによるAF方式としては、従来からアクティブ方式、パッシブ方式等が用いられており、被写体までの距離を測定し、その距離情報を出力する。その出力結果と、AFマイコン114は、現在の変倍レンズ群102とフォーカスコンペレンズ105の位置をもとに、現時点における合焦状態までのズレ量およびズレ方向を算出する。
次に、上記構成による再起動処理において、合焦位置までの距離に応じてレンズ駆動方法を変えたAFアルゴリズムについて図2を用いて説明する。
ここで、再起動処理を除く微小駆動及び山登り駆動の処理については、図11に示した従来技術と同様である。
再起動処理が開始されると、ステップ201において126外部測距ユニットにより検出される距離情報を取得する。その検出結果により、ステップ202において、現在のレンズ位置に対して、被写体距離に合焦させるためのズレ量、ズレ方向を演算する。その演算結果により、ステップ203において、ズレ量フィルタ演算を行う。これは、一時的と想定される出力情報、つまりノイズ成分を除外するような演算をし、その情報を結果に出力する。次に、AF評価値を取得する(ステップ204)。
ステップ203のズレ量フィルタ演算処理には、つぎのようなものがある。ズレ量の結果を出力するといった演算方法がある。ズレ量のほか、ズレ量にローパスフィルタをかけた結果、またはズレ量における前回と今回との差分情報の変化結果でもよい。またはそのズレ量が基準値を超えた結果の所定時間における平均値、もしくは積分値でもよい。さらに、ある所定時間において、被写体距離が変化しつづけていると判断されるであろうときに、蓄積演算する時間を延長するといった方法がある。また、一時的に被写体距離が元に戻る場合、もしくは永続的に元に戻る場合を考えて、変化が連続し始めているとき、一時的に変化が戻った場合は、蓄積演算する時間を延長する。これにより、被写体距離情報をもとに所定時間における変化量を判断材料にすることにより、中抜け等の誤動作を防止することができる。AF評価値の変動だけでは、被写体距離が変化したために合焦位置がズレたのかどうか、それとも中抜けにより一時的に被写体が変化してしまったのかどうかを判断出来ないところの対策である。
ズレ量とAF評価値の二つの検出結果が得られたら、まず、ステップ205において、ズレ量フィルタ演算処理(ステップ203)の結果がある所定しきい値よりも大きいかどうかを判断する。ここで、ズレ量がある所定しきい値よりも大きい場合、合焦点からのズレが大きいと判断する。そのズレ量すなわち現在のレンズ位置と距離情報に基づく被写体距離の差に応じて、図3に示すような加減速速度を設定する(ステップ206)。次に、ステップ207おいて、ステップ206で設定した速度に基づいてレンズを駆動する。そして、再起動処理を終了し、微小駆動に移行する。
逆に、ズレ量がある所定しきい値よりも小さい場合には、次にAF評価値の変動をみる(ステップ208)。AF評価値の変動がある所定しきい値よりも大きい場合は、合焦点からのズレ自体は小さい。そのため、レンズ位置をズレ量に合わせて移動させると、映像がふらついてしまう可能性がある。そのため、通常どおり、再起動により微小駆動を行うようにする。ここで、少しでも早い合焦位置へと移動を促すため、TVAF処理におけるレンズの動き出し方向を設定するため、ズレ方向によるレンズ駆動方向決定へ移行する(ステップ209)。ズレ方向が、至近側であれば、レンズの動き出し方向を至近側へ(ステップ210)設定する。一方、無限側であれば、動き出し方向を無限側へ(ステップ211)へ設定する。そして、再起動処理を終了し、微小駆動に移行する。
また、AF評価値の変動がある所定しきい値よりも小さい場合は、合焦状態から変わっていないと判断し、フォーカスレンズ位置を現状維持し(ステップ212)、再起動判別処理を繰り返す。これが、本発明における再起動処理のアルゴリズムである。
ここで、図3に示す速度設定方法について説明する。ズレ量が小さい時(A)は加速/減速も小さく、途中の一定速度も遅い速度を設定する。一方、ズレ量が大きい時(C)は加速/減速も大きく、さらに途中の一定速度も速い速度を設定する。この結果、距離情報に基づく被写体合焦位置までのフォーカスレンズの移動時間が、ズレ量の大きさに関わらず一定の時間で駆動できるようになる。なお、加減速及び最高速の速度は、ズレ量すなわち移動距離から計算して求めても良いし、あるいは、予め速度データをテーブルデータとしてメモリに記憶しておき、そのテーブルデータを参照することによって速度を決めても良い。
(実施例2)
第1の実施形態では、ズレ量によらず合焦位置までのフォーカス移動時間が同じになるように、レンズを駆動制御する方法について説明した。これに対して、第2の実施形態では、フォーカスレンズを駆動する際に、ピントの見え方がズレ量によらず一定になるようにレンズを駆動制御する方法について説明する。
本実施形態における撮像装置のシステム構成は、図1に示した第1の実施形態のシステム構成と同じである。
次に、本実施形態における再起動処理において、ピントの見え方が一定になるようにレンズ駆動制御したAFアルゴリズムについて図4を用いて説明する。
ここで、再起動処理を除く微小駆動及び山登り駆動の処理については、第1の実施形態と同様である。
再起動処理が開始されると、ステップ401において126外部測距ユニットにより検出される距離情報を取得する。その検出結果により、ステップ402において、現在のレンズ位置に対して、被写体距離に合焦させるためのズレ量、ズレ方向を演算する。その演算結果により、ステップ403において、ズレ量フィルタ演算を行う。次に、AF評価値を取得する(ステップ404)。
ステップ403のズレ量フィルタ演算処理は、第1の実施形態と同様、ズレ量の結果を出力するといった演算方法がある。
ズレ量とAF評価値の二つの検出結果が得られたら、まず、ステップ405において、ズレ量フィルタ演算処理(ステップ403)の結果がある所定しきい値よりも大きいかどうかを判断する。ここで、ズレ量がある所定しきい値よりも大きい場合、合焦点からのズレが大きいと判断し、そのズレ量すなわち現在のレンズ位置と距離情報に基づく被写体距離の差によらず、図5に示すような所定の加減速速度を設定する(ステップ406)。次に、ステップ407において、ステップ406で設定した速度に基づいてレンズを駆動する。そして、再起動処理を終了し、微小駆動へ移行する。
逆に、ズレ量がある所定しきい値よりも小さい場合には、次にAF評価値の変動をみる(ステップ408)。AF評価値の変動がある所定しきい値よりも大きい場合は、合焦点からのズレ自体は小さい。そのため、レンズ位置をズレ量に合わせて移動させると、映像がふらついてしまう可能性がある。そのため、通常どおり、再起動により微小駆動(図11ステップ302)を行うようにする。ここで、少しでも早い合焦位置へと移動を促すため、TVAF処理におけるレンズの動き出し方向を設定する。そのため、ズレ方向によるレンズ駆動方向決定へ移行する(ステップ409)。ズレ方向が、至近側であれば、レンズの動き出し方向を至近側へ(ステップ410)設定する。一方、無限側であれば、動き出し方向を無限側へ(ステップ411)へ設定する。そして、再起動処理を終了し、微小駆動に移行する。
また、AF評価値の変動がある所定しきい値よりも小さい場合は、合焦状態から変わっていないと判断し、フォーカスレンズ位置を現状維持し(ステップ412)、再起動判別処理を繰り返す。これが、本実施形態における再起動処理のアルゴリズムである。
ここで、図5に示す速度設定方法について説明する。図3と異なり、加速/減速及び途中の一定速度は、ズレ量の大きさ(A、B、C)によらず一定値とする。この結果、距離情報に基づく被写体合焦位置までのフォーカスレンズの移動時間は、ズレ量の大きさによって変化し、大きいほど長くなるが、合焦位置にピントが合う時のフォーカスの見え方は、ズレ量の大きさによらず同じ見え方にすることができる。なお、加減速及び最高速の速度は、フォーカスレンズのデフォーカス特性を考慮して計算して求めても良いし、あるいは、予め速度データをテーブルデータとしてメモリに記憶しておき、そのテーブルデータを参照することによって速度を決めても良い。
本発明を適用した撮像装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるアルゴリズムを示すフローチャートである。 第1の実施形態におけるフォーカスレンズの駆動制御方法である。 第2の実施形態におけるアルゴリズムを示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるフォーカスレンズの駆動制御方法である。 撮像装置のシステム構成を示すブロック図である。 TVAF方式におけるオートフォーカスの原理を示すグラフである。 TVAF方式のアルゴリズムを示すフローチャートである。 三角測量の原理図である。 相関演算の原理図である。 外部測距方式とTVAF方式とを組み合わせた撮像装置におけるAFアルゴリズムを示すフローチャートである。 従来の外部測距方式とTVAF方式とを組み合わせた撮像装置における再起動処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。

Claims (4)

  1. フォーカスレンズを介して形成される光学像を光電変換し信号を出力する撮像手段と、前記フォーカスレンズを駆動させ合焦制御を行う合焦制御手段と、
    現在の前記フォーカスレンズ位置からの被写体距離に対応するズレ量に関連する情報を検出する被写体距離検出手段と、
    前記撮像手段から出力された信号から画像の鮮鋭度を検出する鮮鋭度検出手段とを備え、
    前記合焦制御手段は、前記フォーカスレンズを停止させた後に微小駆動を再開する再起動処理において、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が第1の場合には、移動距離によらず合焦までの時間が一定になるような加減速特性で速度制御するとともに、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が前記第1の場合よりもズレ量が小さいときの第2の場合には、前記鮮鋭度検出手段の検出結果に基づいて合焦制御を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記合焦制御手段は、前記被写体距離検出手段の出力結果に基づく前記フォーカスレンズの駆動制御において、加減速特性は移動距離を変数とした速度で制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記合焦制御手段は、前記被写体距離検出手段の出力結果に基づく前記フォーカスレンズの駆動制御において、加減速特性は予めメモリに記憶した速度データテーブルから得られた速度で制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. フォーカスレンズを介して形成される光学像を光電変換し信号を出力する撮像手段と、前記フォーカスレンズを駆動させ合焦制御を行う合焦制御手段と、現在の前記フォーカスレンズ位置からの被写体距離に対応するズレ量に関連する情報を検出する被写体距離検出手段と、前記撮像手段から出力された信号から画像の鮮鋭度を検出する鮮鋭度検出手段とを備える撮像装置の制御方法であって、
    前記フォーカスレンズを停止させた後に微小駆動を再開する再起動処理において、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が第1の場合には、移動距離によらず合焦までの時間が一定になるような加減速特性で速度制御するとともに、前記被写体距離検出手段によって得られたズレ量に関連する情報が前記第1の場合よりもズレ量が小さいときの第2の場合には、前記鮮鋭度検出手段の検出結果に基づいて合焦制御を行うことを特徴とする制御方法。
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