JP5370077B2 - 薬液混合支援システムおよび薬液混合検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療などの分野において注射薬などの複数の薬液をシリンジなどで吸引して混合する時に用いる薬液混合支援システムおよび薬液混合検査方法に関する。
病院などで薬液を入院患者などに施用する時に、数種類の薬液を異なった薬液容器から取り出して混合したものを施用する場合が多い。また、単一の薬液、または、このように混合された薬液を輸液バッグなどの薬液(主に生理食塩水)に混ぜて、入院患者などに点滴の形で施用することも多い。
ところで、このように複数の薬液を混合した場合に、酸−塩基反応等の化学的要因により輸液バッグなどの中に凝集塊や白濁が発生したり、あるいは、注射針穿刺時のコアリングなどにより輸液バッグなどの中に異物が混入する場合がある。このような凝集塊や白濁および異物のある薬液を注射薬として入院患者に施用することは、患者の安全性確保という観点から望ましいことではなく、注射薬などの薬液を混合する過程で選別されて取り除かれることが好ましい。
図12(a)〜(d)は、従来の異物検査装置1とこれにより撮像された画像を示す図である。図12(c)、(d)は光透過性の容器2に充填された液体3中への異物混入の有無を検査する異物検査装置1の概略構成図である。図12(a)、(b)は、異物検査装置1により撮像された画像の一例を示す図である。
図12(c)に示すように、容器2内の異物4や凝集塊4aを光学的に検出するために、透過照明部5が光源に用いられ、容器2が照明された状態で容器2の検査画像6を取得する。透過照明部5からの光は、異物4や凝集塊4aをその内部に含んだ容器2を照明した後、撮像部7に入射することにより、検査画像6として撮像される。異物4や凝集塊4aは、異物影8や凝集塊影8aとして撮像部7により撮像され、容器2は、容器影2aとして撮像部7により撮像され、検査画像6に反映される。
図12(d)は、図12(c)と同様の光学構成であるが、照明部のみが異なる。図12(c)は、照明部が透過照明部5のみであるが、図12(d)は、照明部が透過照明部5を挟んで反射照明用の反射照明部5aが配置されている。
図12(d)に示すように、照明部を透過照明部5と反射照明部5aとを同時に用いた混合照明の光により、異物4や凝集塊4aを含んだ容器2を照明した後、撮像部7に入射させることにより、混合照明の検査画像6が撮像される。この時には、異物4は、図12(c)と同様に異物影8が明確に生成されて検査画像6にも異物4が反映される。一方、凝集塊4aは、反射照明により凝集塊影8aが薄くなり、検査画像6には反映されない。
このように、透過照明と混合照明との2種類の照明を使い分けて、検査画像6を撮像部7により撮像し、これらの検査画像6を解析することにより、異物4と凝集塊4aとを区別して検出できることが示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−78498号公報
しかしながら、上記で説明した従来の技術においては、異物検査専用の照明装置などが別途必要であり、全体の装置が複雑かつ高価となる。また、バイアル容器などの通常の薬剤容器以外の、例えば、輸液バッグなどの非定型かつ大きい形状で、しかも光学的に透過光に対してレンズ効果が少ない薬剤容器の異物検査には、適さないという課題もあった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、簡易な構成の装置で薬剤容器内の凝集塊や白濁および異物を検出できる薬液混合支援システムおよび薬液混合検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の薬液混合支援システムは、薬瓶内の薬液の混合作業を行うための基台部と、前記薬瓶を搭載するために前記基台部に設けられた薬瓶搭載部と、前記薬液の混合情報を画面に表示する情報提示部と、前記情報提示部の角度に基づいて、前記画面の表示を前記混合情報から幾何学パターンに変更することで、前記情報提示部の画面表面と略平行に配置された輸液バッグ内の異物または生成物の検査を支援する制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の別の薬液混合支援システムは、薬瓶内の薬液の混合作業を行うための基台部と、前記薬瓶を搭載するために前記基台部に設けられた薬瓶搭載部と、前記薬液の混合情報を画面に表示する情報提示部と、外部からの入力に基づいて、前記画面の表示を前記混合情報から幾何学パターンに変更することで、前記情報提示部の画面表面と略平行に配置された輸液バッグ内の異物または生成物の検査を支援する制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の薬液混合検査方法は、情報提示部の画面表面と略平行に配置され、前記画面の混合情報に基づいてその内部で薬液が混合された輸液バッグに対し、前記画面の幾何学パターンによる光を照明光として前記輸液バッグを照射し、前記輸液バッグを照射することにより前記輸液バッグ内の異物または生成物を検査することを特徴とする。
本発明の薬液混合支援システムおよび薬液混合検査方法によれば、簡易な装置構成でありながら、例えば、輸液バッグ内の薬液中に存在する白色系の異物や生成物および黒色系の異物や生成物などでも、確実に検出することができる。
本発明の実施の形態1にかかる薬液混合調製支援システムの概略構成を示す図で、(a)斜視図、(b)情報提示部を照明部として輸液バッグ内の異物および生成物を検出する一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる薬液混合監査システムの情報提示部の画面に映し出された処方箋情報の1例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法のフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法の概略構成を示す側面図 本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図 (a)本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図、(b)本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図 (a)本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図、(b)本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターンの一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる他の薬液混合監査システムの概略構成を示す平面図 本発明の実施の形態2にかかる薬液混合監査支援システムの概略構成を示す斜視図 本発明の実施の形態2にかかる薬液混合検査方法のフローチャート (a)従来の異物検査装置により撮像された画像の一例を示す図、(b)従来の異物検査装置により撮像された画像の一例を示す図、(c)従来の異物検査装置の概略構成図、(d)従来の異物検査装置の概略構成図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。また、図面は、理解しやすくするためにそれぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
(実施の形態1)
図1(a)、(b)は、本発明の実施の形態1にかかる薬液混合監査支援システム10の概略構成を示す図で、図1(a)は、薬液混合監査支援システム10の斜視図、図1(b)は、薬液混合監査支援システム10の情報提示部11の画面11a上に輸液バッグ12を置いた状態の上面図である。図1(b)に示すように、輸液バッグ12を画面11a上に置く場合には、情報提示部11を図1(a)の矢印11bの方向に倒して、画面11aをほぼ水平面に近くなるようにしている。
図1(a)、(b)に示すように、本実施の形態1の薬液混合監査支援システム10は、基台部13と、薬瓶搭載部14と、情報提示部11と、を備えている。ここで、薬瓶搭載部14は、基台部13の表面13aの一部に設けられた、薬瓶14aを搭載するものである。また、情報提示部11は、処方箋情報、監査情報および混合調製情報のうちの少なくとも何れかを画面11aに表示するものである。なお、情報提示部11の画面11aとしては、例えば表示機能と入力機能を兼ね備えたタッチパネル等を用いても良い。これにより、情報提示部11の画面11aに表示される情報を、タッチパネル上に表示されるボタン等に触れることで直感的に切り替えることが可能となる。
そして、薬瓶搭載部14に搭載された薬瓶14aに入った薬液を輸液バッグ12に注入混合した後に、矢印11bの方向に倒した情報提示部11の画面11a上に輸液バッグ12を配置する。その後、情報提示部11を照明部として、画面11aから幾何学パターン15の照明光を輸液バッグ12の背後から透過させて照射する。
本実施の形態1の薬液混合監査支援システム10は、幾何学パターン15の照明光を輸液バッグ12に透過させることで、輸液バッグ12内の異物16または生成物17を検査する構成としている。
この構成により、輸液バッグ12内の薬液中に白色系の異物や生成物または黒色系の異物や生成物が存在すると、後述するように、背景照明として照射される幾何学パターンとのコントラスト差により、確実に検出することができる。しかも、情報提示部11の画面11aを必要に応じて異物検査の照明部として兼用して使用するので、コンパクトで低コストの装置として薬液混合監査支援システム10を実現できる。
図1(a)に示すように、情報提示部11は、背部11cに処方箋読取部18を有し、処方箋読取部18で注射薬などの薬液処方箋(不図示)から処方箋情報または処方箋IDを読み取る。また、処方箋読取部18は、薬液の混合調製作業時に注射薬などの薬液処方箋を保持する処方箋フォルダを兼ねている。
処方箋読取部18で読取ることにより、基台部13に内蔵された制御部19に、混合調製情報および混合監査情報の内の少なくともいずれかを取得する。
この構成により、処方箋情報に従い、正しく混合調製および混合監査を行うことができる。また、薬液処方箋を背部11cに保持するので、混合調製作業時に紙の薬液処方箋が薬液等で汚れ、文字が読み取れなくなるなどのリスクを低減することができる。
このように構成された薬液混合監査支援システム10の基本動作について簡単に説明する。
患者に施用する注射薬などの薬液を準備する際、まず、看護師などの混合調製作業者が、注射薬などの薬液処方箋を処方箋読取り部18に挿入する。すると、処方箋読取り部18は薬液処方箋から処方箋IDなどを読みとる。ここで読み取られた処方箋IDなどを元に、薬液混合監査支援システム10は上位のデータベース(不図示)から、使用する薬瓶や混合調製情報を制御部19に取得する。この時に、カメラ31やRFID読取器(図示せず)などを用いて、注射薬などの薬液の混合調製作業を行う人、混合調製された薬液の監査を行う人などの照合監査情報も制御部19で取得してもよい。これらの情報を取得することで、作業者の認証を行うことができる。
注射薬などの薬液処方箋、混合調製情報および混合監査情報などの医療情報を取得した後に、注射薬(薬液)の混合調製に関する情報が、情報提示部11の画面11aに映し出される。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる薬液混合監査支援システム10の情報提示部11の画面11aに映し出された処方箋情報の1例を示す図である。
図2に示す情報提示部11の画面11aには、薬瓶搭載部14に取り揃える薬瓶14aの画像情報11dの外に、画面11aの上部に薬液の混合調製の一連の作業の中の現在の作業のステータス表示11eが表示されている。また、ステータス表示11eの下部には混合調製の作業についての具体的な指示の表示11f、患者情報11gおよび薬液情報11hが表示されている。これらの表示された各種医療情報を基に、図1(a)に示すように、薬瓶14aを薬瓶搭載部14に搭載して並べる。なお、画面11aに表示される薬瓶14aの画像情報11dは、各薬瓶の実物大の写真画像(以下、「実写画像」とする)であり、混合調製順に並べて表示されている。
この構成により、基台部13の薬瓶搭載部14に、混合順序に従って薬瓶14aを整列搭載する際も、薬瓶14aの実写画像と見比べながら搭載することができる。そのため、例えば、似通った名前の薬瓶があった場合にも、視覚的にも把握しやすく、薬瓶の混合順序間違いのない安全かつ正確な混合調製を実現できる。また、ステータス表示11eを確認することで、作業者は現在、混合調製作業のどのステップにいるのかを容易に確認できるので、作業割込があった場合も容易に作業を再開することができる。
次に、シリンジ(図示せず)を用いて、画面11aの指示に従い、指示された薬瓶14aから所定の量の薬液をシリンジの中に吸引する。さらに、必要に応じて連続して吸引すべき他の薬瓶14aから所定の量の薬液をシリンジの中に吸引する。ここで、所定の量の薬液とは、図2に示すような、用量として表示されている1バイアル(1V)や1アンプル(1A)のことで、例えばここでは各薬瓶の中の薬液を全量吸引することを示している。
シリンジに吸引した薬液は、輸液バッグ(図示せず)に注入して、輸液バッグ内の生理食塩水などと混合して混合液12a(図1(b)参照)とする。このような作業は、図1(a)に示す薬瓶搭載部14と隣接した基台部13の混合調製エリア13bを作業台として行ってもよい。
全ての薬瓶14aを輸液バッグに注入、混合し終わると、情報提示部11を矢印11bの方向に倒して、画面11aを水平面と近い角度になるようにする。そして、図1(b)に示すように、画面11a上に混合液12aが入った輸液バッグ12を配置する。この時に、画面11aを倒すことにより(画面11aの傾斜角度に応じて)画面11aの表示を混合調製情報などの医療情報から切り換えて、照明部としての表示とする。すなわち、図1(b)に示すように、画面11aに幾何学パターン15を表示して、この幾何学パターン15に対応した照明光を、画面11a上に配置した輸液バッグ12の背後から照射する。これにより、輸液バッグ12内の異物16や生成物17などが視覚検査により見つけられる。ここで、異物16とは、主に黒色系の固形状の異物を指し、例えば、注射針を薬瓶14aまたは輸液バッグ12のゴム口栓に穿刺する際の、注射針によりゴム栓の一部が削り取られるコアリング現象により生じたゴム片などを指している。また、生成物17とは、主に白色系の異物で、薬液混合時の配合変化により生じた白濁や微粒子の凝集塊などを指している。
本発明では、これらの異物16や生成物17を視覚的に発見しやすくする為、幾何学パターン15の照明光を輸液バッグ12の背面から照射している。
これにより、輸液バッグ12内の混合液中に白色系の生成物17および黒色系の異物16が存在すると、いずれも幾何学パターン15とのコントラスト差により、確実に検出することができる。
なお、幾何学パターン15は、異物16や生成物17が検査して発見しやすいものであれば、どのようなパターンでもよく、色彩も白黒のパターンに限るものではなく、その形状も四角形や短冊状を基本とした形状に限らなくてもよい。
しかしながら、混合液中の異物16は黒色系のものが多く、生成物17は白色系のものが多い。したがって、幾何学パターン15は、図1(b)に示すように、白と黒との四角形が交互に隣接した千鳥パターンであることが好ましい。このパターンを用いることにより、コントラストよく、確実に異物16や生成物17を検出することができる。
また、図1(b)に示す幾何学パターン15は、周期的に白と黒のパターンが入れ替わるように制御すると、さらに異物16や生成物17の検出精度が向上する。これは、図1(b)の表示の時に、黒色系の異物16の背景が黒色に、白色系の生成物の背景が白色になってしまっても、これらの白黒の色が周期的に反転するので、幾何学パターン15の色が反転した時に見つけられるからである。
なお、幾何学パターン15は、後述するように白と黒の格子が交互に隣接した格子パターンであっても、短冊状のパターンが画面11a上を左右または上下に移動するパターンであってもよい。さらに、幾何学パターン15は、その単位となる格子パターンを構成する格子または千鳥パターンを構成する四角形が、時間経過と共に拡大または縮小するパターンとしてもよい。
これにより、輸液バッグ12内の混合液中に異物16や生成物17を、さらにコントラストよく、確実に検出することができる。
なお、本実施の形態1では、情報提示部11を矢印11bの方向に倒して、画面11aを水平面と近い角度になるようにし、画面11a上に輸液バッグ12を配置して、輸液バッグ12内の異物16または生成物17の検出を行ったが、情報提示部11を倒さず、画面11aの手前に輸液バッグ12をかざして検査を行っても良い。
なお、この場合は、監査者が輸液バッグ12を画面11aに表示された幾何学パターン15に対し、並進、回転などの相対運動をさせることにより、幾何学パターン15を時間的に変化させた場合と同様の効果を得ることができる。一方、幾何学パターン15を時間的に変化させる場合は、輸液バッグ12を画面11aの前で静止させることができるので、輸液バッグ12の姿勢変化により薬剤搭載部14に搭載した薬瓶14aを倒してしまうことを防止することができる。
次に本実施の形態1の薬液混合監査支援システム10を用いた薬液混合検査方法について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法のフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査の概略構成を示す側面図である。
図3に示すように、本実施の形態1にかかる薬液混合検査方法は、薬瓶14aから吸引した注射薬を輸液バッグ12に注入し混合する混合ステップS1と、輸液バッグ12を情報提示部11の画面11aに隣接して配置する配置ステップS2と、画面11aから輸液バッグ12へ光を照射する照射ステップS3と、輸液バッグ12内を検査する検査ステップS4と、を備えている。ここで、照射ステップS3は、図4に示すように、照明部20として用いる情報提示部11の画面11aからの光を照明光21として輸液バッグ12の背後12bから照射するステップである。検査ステップは、輸液バッグ12内の異物16または生成物17を検査するステップである。
そして、本実施の形態1にかかる薬液混合検査方法は、情報提示部11の画面11aに少なくとも黒色を含む幾何学パターン15を表示させて、輸液バッグ12に照射することにより、輸液バッグ12内の異物16または生成物17を検査する方法である。
図4に示すように、画面11aからの照明光21は、輸液バッグ12の混合液12aを通過する時には、異物16や生成物17がなければ、光量を維持して通過する。ところが、白濁や凝集塊などの生成物17があると、照明光21は、生成物17で散乱または遮光されるので、矢印21aの方向には光量が低減されて出てくる。また、照明光21が、反射率の高い異物16に照射されると、照明光21のほとんどは反射されるため、矢印21bの方向には照明光21は出てこない。
これにより、輸液バッグ12の上部から輸液バッグ12内の混合液12aを観察して検査を行うと、異物16や生成物17を検出することができる。図4に示すような簡単な装置構成でも、異物16および生成物17のうちのいずれも、コントラストよく、確実に検出することができる。
なお、図3のフローチャートに示すように、本実施の形態1の薬液混合検査方法は、検査ステップS4の後に、輸液バッグ12内の混合液中の異物16または生成物17を目視で検査する人を照合監査する照合監査ステップS5を備えていてもよい。
この方法により、検査内容を確実に医療用の監査として認証することができる。また、目視で検査する人は、図1(a)に示す情報提示部11の上部に配置されたカメラ31や、虹彩認証装置などの照合監査部(図示せず)などにより認証されることが好ましい。
次に、本実施の形態1の薬液混合検出方法に使用する幾何学パターン15の例について、具体的に示す。図5から図8は、本発明の実施の形態1にかかる薬液混合検査方法に用いる幾何学パターン15の一例を示す図である。
図5の幾何学パターン15は、白の四角形15aと黒の四角形15bが交互に隣接した千鳥パターンの例を示す図である。これにより、黒色系の異物16の背後に白の四角形15aが重なり、照明光(図示せず)が照射されると、異物16が、コントラストよく、確実に検出できる。一方、白色系の生成物17の背後に黒の四角形15bが重なり、照明光(図示せず)が照射されると、生成物17が、コントラストよく、確実に検出できる。
なお、この千鳥パターンの白の四角形15aと黒の四角形15bが、周期的に入れ替わってもよい。これにより、黒色系の異物16の背景が黒色に、白色系の生成物17の背景が白色になっていても、これらの白黒の色が周期的に反転するので、幾何学パターン15の色が反転した時に、コントラストよく、確実に検出することができる。
図6(a)、(b)の幾何学パターン15は、白の短冊状の格子15cと黒の短冊状の格子15dが交互に隣接した格子パターンの例を示す図である。図6(a)および図6(b)は、互いに白と黒とのパターンが入れ替わる例として示している。この入れ替わりは、時間の経過と共に、周期的に行われてもよい。
この方法により、輸液バッグ12内の混合液中に異物16や生成物17が存在すると、前述と同様の効果により、コントラストよく、確実に検出することができる。
図7(a)、(b)および図8(a)、(b)において、幾何学パターン15である短冊状のパターンが、画面11a上を左右(図7(a)、(b))または上下(図8(a)、(b))に移動する方法の例を示している。
この方法によると、短冊状のパターンが輸液バッグ12をスキャンする際、監査者(目視で検査する人)の目は短冊状のパターンを注視し、このパターンが映し出された輸液バッグ12の一部の領域を特に注視することになる。これにより、輸液バッグ12内のこの領域の混合液中に異物16や生成物17が存在した場合の見落としがなくなるので、より確実にそれらを検出することができる。
なお、図7や図8の方法に代えて、格子パターンを構成する格子15c、15dまたは千鳥パターンを構成する四角形15a、15bが、時間経過と共にその面積が拡大または縮小する方法としてもよい。
この方法により、輸液バッグ12内の混合液中に異物16や生成物17が存在すると、その大小にかかわらず、コントラストよく、確実に検出することができる。すなわち、幾何学パターン15の面積を時間の経過と共に拡大または縮小することにより、小さい異物16でも検査し易くできる。また、幾何学パターン15の面積を拡大または縮小することにより、一定の領域に拡がった白濁などの生成物17が検査し易くなる。
図9は、本発明の実施の形態1にかかる他の薬液混合監査支援システム30の概略構成を示す平面図である。
図9の薬液混合監査支援システム30は、図1(a)に示す薬液混合監査支援システム10とは異なり、情報提示部11と基台部13とが別個に構成されず、情報提示部11が基台部13の表面13aの一部に配置されている。したがって、基台部13の表面13aは、混合調製エリア13bとしても情報提示部11の画面11aとしても使用できる。これにより、輸液バッグ12を表面13aの一部に配置された画面11a上に置き、画面11aから幾何学パターン15の照明光(図示せず)を輸液バッグ12の背後より透過させて照射する。そうすると、輸液バッグ12内の異物16または生成物17を検査することができる。
この構成により、情報提示部11を基台部13とは別個に設けなくてよいので、さらにコンパクトで低コストの薬液混合監査支援システム30を実現できる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2にかかる薬液混合監査支援システム40の概略構成を示す斜視図である。薬液混合監査システム40は、図1(a)に示す実施の形態1の薬液混合監査支援システム10の構成要素に加えて、輸液バッグ搭載部41と、クレードル部42と、照合監査部43と、を備えている。ここで、輸液バッグ搭載部41は、輸液バッグ12を搭載するもので、クレードル部42は、シリンジ44を保持して駆動するシリンジ駆動装置45を保持するものである。照合監査部43は、輸液バッグ12内の黒色の固形物や白色の生成物などの異物を検査する人を照合監査するものである。
この構成により、薬液の混合調製および混合監査並びに異物検査に必要な構成要素を全て備えているので、これらの作業や検査を効率よく行えるコンパクトで低コストの薬液混合監査支援システム40を実現できる。
すなわち、図10に示すように、患者に施用する注射薬などの薬液についての情報は、処方箋18aを処方箋読取部18から読み取ってもよいし、処方箋18aに印刷された処方箋IDを処方箋読取部18で読み取り、医療情報データーベース46に送り、医療情報データベース46から該当する処方箋情報を制御部19に取り込んでもよい。
また、薬瓶14aから薬液を吸引する場合には、クレードル部42に保持されたシリンジ駆動装置45を使用して、これに保持されたシリンジ44に薬液を吸引する。そして、輸液バッグ12に混合注入する場合には、輸液バッグ搭載部41に搭載されて、支持部41aに支持された輸液バッグ12の注出口栓12cにシリンジ44の針を穿刺して、薬液を注入する。これにより、輸液バッグ12の中に薬液の混合液12aが生成される。
輸液バッグ12内の異物または生成物を検査する時には、図1(b)に示すものと同様に、情報提示部11を矢印11bの方向に倒して、画面11aをほぼ水平面に近くなるようにした後に、画面11a上に輸液バッグ12を置いて検査する。
シリンジ駆動装置45は、使用しない時に常にクレードル部42に保持されていてもよく、この時に、クレードル部42により充電される構成としてもよい。また、医療情報データベース46は、処方箋情報以外の監査情報および混合調製情報などの医療情報を必要に応じて、制御部19とデータ通信を行うことができる。制御部19は、これらの情報を取得して、各構成要素を制御でき、各構成要素で取得した医療情報を医療情報データベース46に送信して蓄積することができる。
図11は、本発明の実施の形態2にかかる薬液混合検査方法のフローチャートである。本実施の形態2の薬液混合検査方法のフローチャートは、図3に示す実施の形態1のフローチャートと同様のステップを備えた構成としている。
この方法により、輸液バッグ12の上部から輸液バッグ12の混合液12aを観察して検査を行うと、異物16や生成物17をコントラストよく、確実に検出することができる。また、検査内容を確実に医療用の監査として認証することができる。
なお、図11に示す混合ステップS1から照合監査ステップS5は、実施の形態1で説明した内容と同様のステップで行われるので、詳細な説明は省略する。
以上の構成により、本実施の形態2の薬液混合監査支援システム40は、注射薬などの薬液の混合および監査に必要な構成要素が全て揃っているので、例えば、施用する患者のベッドのすぐ側で安全かつ正確に薬液を混合調製し監査できる。また、薬液混合監査支援システム40は、コンパクトにまとまっており、医療情報データベース46と繋がっているので携帯性に富むシステムである。
本発明の薬液混合監査支援システムおよび薬液混合検査方法を用いれば、薬剤師や看護師などが安全かつ正確に薬品などを扱うことができ、病院などにおいて看護師や薬剤師などの作業負担を大幅に軽減でき、さらに注射薬を施用される患者の安全性の確保も行うことができるので、有用である。
10,30,40 薬液混合監査支援システム
11 情報提示部
11a 画面
11b,21a,21b 矢印
11c 背部
11d 画像情報
11e ステータス表示
11f 指示の表示
11g 患者情報
11h 薬液情報
12 輸液バッグ
12a 混合液
12b 背後
12c 注出口栓
13 基台部
13a 表面
13b 混合調製エリア
14 薬瓶搭載部
14a 薬瓶
15 幾何学パターン
15a,15b 四角形
15c,15d 格子
16 異物
17 生成物
18 処方箋読取部
18a 処方箋
19 制御部
20 照明部
21 照明光
31 カメラ
41 輸液バッグ搭載部
41a 支持部
42 クレードル部
43 照合監査部
44 シリンジ
45 シリンジ駆動装置
46 医療情報データベース

Claims (16)

  1. 薬瓶内の薬液の混合作業を行うための基台部と、
    前記薬瓶を搭載するために前記基台部に設けられた薬瓶搭載部と、
    前記薬液の混合情報を画面に表示する情報提示部と、
    前記情報提示部の角度に基づいて、前記画面の表示を前記混合情報から幾何学パターンに変更することで、前記情報提示部の画面表面と略平行に配置された輸液バッグ内の異物または生成物の検査を支援する制御部と、を備える、
    薬液混合支援システム。
  2. 薬瓶内の薬液の混合作業を行うための基台部と、
    前記薬瓶を搭載するために前記基台部に設けられた薬瓶搭載部と、
    前記薬液の混合情報を画面に表示する情報提示部と、
    外部からの入力に基づいて、前記画面の表示を前記混合情報から幾何学パターンに変更することで、前記情報提示部の画面表面と略平行に配置された輸液バッグ内の異物または生成物の検査を支援する制御部と、を備える、
    薬液混合支援システム。
  3. 前記情報提示部は、前記基台部の表面の一部に配置された、
    請求項2に記載の薬液混合支援システム。
  4. 前記幾何学パターンは、白と黒との格子が交互に隣接した格子パターンである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液混合支援システム。
  5. 前記幾何学パターンは、白と黒との四角形が交互に隣接した千鳥パターンである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液混合支援システム。
  6. 前記幾何学パターンは、短冊状のパターンが前記画面上を左右または上下に移動するパターンである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液混合支援システム。
  7. 前記幾何学パターンは、周期的に白と黒とのパターンが入れ替わるパターンである、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の薬液混合支援システム。
  8. 前記格子パターンまたは前記千鳥パターンが、その面積が時間経過と共に拡大または縮小するパターンである、
    請求項4または5に記載の薬液混合支援システム。
  9. 前記情報提示部は、その背部に処方箋読取部を有し、処方箋情報または処方箋IDを読み取ることにより、前記基台部に内蔵された制御部により混合情報を取得する、
    請求項1または2に記載の薬液混合支援システム。
  10. 輸液バッグを配置する輸液バッグ搭載部と、
    保持したシリンジを駆動させるシリンジ駆動装置を保持するクレードル部と、
    周囲の人を監査照合する監査照合部と、を備えた、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の薬液混合支援システム。
  11. 情報提示部の画面表面と略平行に配置され、前記画面の混合情報に基づいてその内部で薬液が混合された輸液バッグに対し、前記画面の幾何学パターンによる光を照明光として前記輸液バッグを照射し、
    前記輸液バッグを照射することにより前記輸液バッグ内の異物または生成物を検査する、薬液混合検査方法。
  12. 前記幾何学パターンは、白と黒との格子が交互に隣接した格子パターンである、
    請求項11に記載の薬液混合検査方法。
  13. 前記幾何学パターンは、白と黒との四角形が交互に隣接した千鳥パターンである、
    請求項11に記載の薬液混合検査方法。
  14. 前記幾何学パターンは、短冊状のパターンが前記画面上を左右または上下に移動するパターンである、
    請求項11に記載の薬液混合検査方法。
  15. 前記幾何学パターンは、周期的に白と黒とのパターンが入れ替わるパターンである、
    請求項12から14のいずれか1項に記載の薬液混合検査方法。
  16. 前記格子パターンまたは前記千鳥パターンが、その面積が時間経過と共に拡大または縮小するパターンである、
    請求項12または13に記載の薬液混合検査方法。
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