JP2018117921A - 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法 - Google Patents

医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018117921A
JP2018117921A JP2017012247A JP2017012247A JP2018117921A JP 2018117921 A JP2018117921 A JP 2018117921A JP 2017012247 A JP2017012247 A JP 2017012247A JP 2017012247 A JP2017012247 A JP 2017012247A JP 2018117921 A JP2018117921 A JP 2018117921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medicine
tablet
illumination source
medicine package
surface illumination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017012247A
Other languages
English (en)
Inventor
寛明 武正
Hiroaki Takemasa
寛明 武正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Reliable Tech Co Ltd
Reliable Technology Co Ltd
Original Assignee
Reliable Tech Co Ltd
Reliable Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Reliable Tech Co Ltd, Reliable Technology Co Ltd filed Critical Reliable Tech Co Ltd
Priority to JP2017012247A priority Critical patent/JP2018117921A/ja
Publication of JP2018117921A publication Critical patent/JP2018117921A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

【課題】薬包体に収容された複数種の医薬品中、少なくとも一種の医薬品が模様の刻印された錠剤でも、医薬品の適否を判別できる医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法を提供する。
【解決手段】光透過性の薬包体の複数種の薬を撮像可能な撮像カメラ30と、薬包体方向に光線を拡散照射する面照明源40と、薬包体方向に光線を横方向から照射する照明源50と、撮像された薬包体の薬の画像情報に基づいて薬の特徴を解析し、解析結果を用いて薬の適否を判別するコンピュータ機器60とを備え、薬包体の複数種の薬のうち、少なくとも一種の薬を識別コードの刻印された錠剤とし、撮像カメラ30と面照明源40を上下方向に対設し、照明源50を撮像カメラ30側に配置し、コンピュータ機器60は、医薬品が錠剤の場合、撮像された薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の少なくとも模様を解析し、解析結果を用いて錠剤の適否を判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、調剤薬局の薬剤師等が調剤時に用いる医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法に関するものである。
調剤薬局の薬剤師は、医院等の医療機関を受診した患者に薬を提供する場合には、患者に処方箋の提出を求め、提出された処方箋に記載された医師の調剤指示に従い、薬を調剤して患者に販売するのが一般的である。この調剤の際、薬剤師は、分包機等を用い、図8に示すように、一袋の薬包体1に複数種の薬3をまとめて封入し、一包化薬とすることがある(特許文献1、2、3、4、5参照)。
薬包体1は、対向する一対の透明フィルム2の周縁部が溶着されることにより、矩形の袋に形成されている。また、薬3は、カプセルタイプや顆粒剤タイプ等、様々なタイプがあるが、表裏面、表面、又は裏面に、文字、絵文字、数字、図形、記号等からなる小さな識別コード6が凹むよう刻印されている錠剤タイプが少なくない。薬3の識別コード6は、製造販売業者を示す会社コードと、自社管理用の製品コードとから形成され、識別(鑑別)を目的に使用される。
一包化薬は、患者が一回に複数種の薬3を服用するときの薬紛失を防止することができ、実に便利ではあるが、処方されていない他の薬3を誤って封入し、重大な医療事故を招くおそれがある。この重大な憂いを解消するには、薬包体1に封入された複数種の薬3を目視あるいは専用の鑑査システムの視覚センサで観察し、薬3の種類を特定してその適否を判別すれば良い(特許文献6、7参照)。
特開2016‐212829号公報 特開2016‐212559号公報 特開2016‐163717号公報 実用新案登録3129746号公報 特許第5888611号公報 特開2014‐221134号公報 特開2014‐165876号公報
従来における薬剤師は、以上のように、薬3の誤封入のおそれを排除するため、薬包体1に封入された複数種の薬3を目視あるいは専用の鑑査システムの視覚センサで観察し、薬3の適否を最終的に判別しているが、薬3のタイプによっては、薬3の観察・判別に時間と手間を要するという問題がある。
この問題について詳しく説明すると、薬3がカプセルの場合には、カプセルの表面に識別コードが所定の色彩で明瞭に印字されるので、カプセルを比較的容易に観察・判別することができるが、薬3が小型の錠剤5で、しかも、この錠剤5の凹んだ刻印の識別コード6が小さい場合には、錠剤5の観察・判別が遅延し、煩雑化する。この問題は、目視による観察・判別の場合、錠剤5やその凹んだ識別コード6が視覚性に乏しく、識別コード6の正確な判読が困難なので、深刻となる(図8参照)。さらに、複数種の錠剤5が略全て同じ大きさで、同じ白色のときには、個々の錠剤5の種類を特定し難く、強いストレスがかかるので、きわめて深刻となる。
これに対し、専用の鑑査システムによる観察・判別の場合には、薬3の大きさ、形、個数、所定の色彩を比較的短時間で把握することができる。しかしながら、薬3が小型の白色の錠剤5で、この錠剤5に小さな識別コード6が刻印されており、しかも、照明が上方から光線を単に照射するときには、識別コード6の背景が無彩色の白色である関係上、凹んだ識別コード6の陰影が乏しくなる。
この結果、錠剤5と凹んだ識別コード6との境界線が曖昧化し、識別コード6の映らない錠剤5が鑑査システムの視覚センサに誤って撮影されてしまう(図8参照)ので、錠剤5の観察・判別に支障を来すことが少なくない。さらに、薬包体1の一部が撓んで複雑な凹凸7となり、この複雑な凹凸7部分が照明の上方からの光線の反射で白く強く光る(いわゆるテカリ)と、薬包体1の凹凸7部分が錠剤5であると鑑査システムが誤判断するおそれがある(図9参照)。
本発明は上記に鑑みなされたもので、薬包体に収容された複数種の医薬品のうち、少なくとも一種の医薬品が模様の刻印された錠剤でも、医薬品の適否を判別することのできる医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、光透過性を有する薬包体の複数の医薬品を撮影可能な撮影手段と、薬包体方向に光線を拡散照射する面照明源と、薬包体方向に光線を横方向から照射する照明源と、撮影手段が撮影した薬包体の医薬品の画像情報に基づいて医薬品の特徴を解析し、この解析結果を用いて医薬品の適否を判別する解析判別手段とを含み、
薬包体は、複数種の医薬品を収容し、この複数種の医薬品のうち、少なくとも一種の医薬品が模様の刻印された錠剤であり、
撮影手段と面照明源とが上下方向に配置されて対向し、照明源が撮影手段側に配置されており、
解析判別手段は、医薬品が錠剤の場合、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の少なくとも刻印された模様を解析し、この解析結果を用いて錠剤の適否を判別することを特徴としている。
なお、撮影手段と面照明源との間に介在する薬包体用のコンベヤを含み、このコンベヤに、面照明源から薬包体方向に拡散照射される光線用の光透過部が形成されることが好ましい。
また、コンベヤの撮影手段に対向する対向域の上流部と下流部に照明源がそれぞれ配置されることが好ましい。
また、コンベヤの対向域が第一、第二の対向域に分割され、第一の対向域の下方に第一の面照明源が配置されるとともに、第一の対向域の上方に第一の撮影手段が配置され、第一の対向域の上流部上方と下流部上方とには、第一の照明源がそれぞれ配置されており、
第二の対向域の上方に第二の面照明源が配置されるとともに、第二の対向域の下方に第二の撮影手段が配置され、第二の対向域の上流部下方と下流部下方とには、第二の照明源がそれぞれ配置されることが好ましい。
また、コンベヤの対向域が第一、第二の対向域に分割され、第一の対向域の上方に第一の面照明源が配置されるとともに、第一の対向域の下方に第一の撮影手段が配置され、第一の対向域の上流部下方と下流部下方とには、第一の照明源がそれぞれ配置されており、
第二の対向域の下方に第二の面照明源が配置されるとともに、第二の対向域の上方に第二の撮影手段が配置され、第二の対向域の上流部上方と下流部上方とには、第二の照明源がそれぞれ配置されるようにすることができる。
また、撮影手段と面照明源との間に介在する光透過性の搭載ステージを含み、この搭載ステージに、薬包体用が搭載されるようにすることができる。
また、薬包体が一列に複数接続され、薬包体と薬包体との接続部に分離用のミシン目が形成されるようにすることができる。
また、面照明源は、点灯可能なLEDと、このLEDの光線を拡散する光透過性の拡散部材とを含むことが好ましい。
また、照明源は、開口部を有するハウジングと、このハウジングに収納される点灯可能なLEDとを含み、ハウジングの開口部よりも反開口部側にLEDの先端部が低く位置することが好ましい。
また、解析判別手段は、医薬品が錠剤の場合、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の刻印された模様を解析し、この解析結果と錠剤の情報とを比較し、この比較結果に応じて錠剤の適否を判別することが好ましい。
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし9のいずれかに記載した医薬品鑑査装置を用い、光透過性の薬包体に収容された複数種の医薬品の適否を判別することを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲における「医薬品」には、少なくともカプセルタイプや錠剤タイプの薬が含まれる。医薬品が錠剤の場合、錠剤の模様は、文字、絵文字、数字、図形、線図、記号等からなり、錠剤の表裏面、表面、又は裏面に刻印される。また、薬包体、撮影手段、面照明源、照明源の数は、必要に応じ、増減することができる。薬包体は、光透過性を有するのであれば、透明、半透明、紙製、樹脂製を特に問うものではない。照明源は、平面略棒形、略リング形、略枠形等に構成されて薬包体方向に光線を横方向から照射すると良い。この「横方向から照射」には、横方向からの照射の他、斜め横方向からの照射が含まれる。
解析判別手段が解析する医薬品の「特徴」には、少なくとも医薬品の大きさ、形、個数、色彩、刻印された模様が含まれる。また、薬包体用のコンベヤは、特に限定されるものではないが、構成が簡素で安価なベルトコンベヤが好ましい。薬包体用のコンベヤの上下流のうち、少なくとも上流には、搭載した薬包体を振動させ、薬包体中の複数の医薬品を相互に離隔させる振るい部材を設けることができる。
本発明に係る医薬品鑑査装置には、(1)解析判別手段が医薬品を不適切と判別した場合には、不適切な医薬品を収容した薬包体を損傷させる損傷手段、(2)解析判別手段が医薬品を不適切と判別した場合には、不適切な医薬品を収容した薬包体に、不適格を示す模様を形成する模様形成手段、(3)解析判別手段が医薬品を不適切と判別した場合には、警報を発する報知手段、(4)解析判別手段が医薬品を不適切と判別した場合には、モニター等に警告用の模様を表示する表示手段等を適宜用いても良い。
本発明によれば、薬剤師等が患者に医薬品を提供する場合には、先ず、医師の処方指示に従い、医薬品を調剤して一包化薬とする。一包化薬を調剤したら、薬包体と収容された複数種の医薬品を面照明源と照明源により照光するとともに、撮影手段により撮影し、この撮影手段が撮影した画像情報を解析判別手段に入力する。この際、照明源が薬包体方向に光線を横方向から照射して照光するので、医薬品に陰影が生じて鮮明となる。特に、医薬品が錠剤の場合、錠剤に刻印された模様の陰影が鮮明になり、錠剤と模様の境界が明瞭化し、錠剤の模様が明確になる。
画像情報を入力した解析判別手段は、撮影手段が撮影した薬包体中の医薬品の画像情報に基づいて医薬品の特徴を解析し、この解析結果を用いて薬包体中の医薬品の適不適を判別する。医薬品が錠剤の場合、解析判別手段は、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の鮮明な画像情報に基づいて錠剤の模様を解析し、この解析結果を用いて薬包体中の錠剤の適不適を判別する。
薬包体の解析・判別が終了し、少なくとも錠剤を収容した薬包体が一包化薬として適切な場合には、患者に提供することができる。これに対し、少なくとも錠剤を収容した薬包体が一包化薬として不適切な場合には、患者に対する医薬品の提供が中止されたり、中断される。
本発明によれば、薬包体方向に照明源から光線を横方向から照射して薬包体の錠剤の模様に陰影を生じさせるので、薬包体に収容された複数種の医薬品のうち、少なくとも一種の医薬品が模様の刻印された錠剤でも、医薬品の適否をおおよそ判別することができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、撮影手段に複数の薬包体をコンベヤにより搬送して各薬包体中の医薬品の観察・判別の円滑化、効率化、容易化を図ることができる。また、コンベヤの光透過部が面照明源から薬包体方向に拡散照射される光線を透過するので、薬包体の照明や撮影に支障を来すおそれが少ない。
請求項3記載の発明によれば、コンベヤの撮影手段に対向する対向域の上流部と下流部に照明源をそれぞれ配置するので、薬包体に対する十分な照度の確保、適切な色彩の制御や立体感の表現が期待でき、薬包体やその医薬品の撮影に支障を来すおそれが少ない。
請求項4又は5記載の発明によれば、薬包体に収容された複数種の医薬品の模様が医薬品の収容状態により、上方向や下方向に不規則に指向することがあるのに鑑み、第一、第二の撮影手段を使用して上下方向から撮影するので、適切かつ十分な撮影が期待でき、解析された医薬品の特徴と医薬品の情報とが過誤により合致しない事態を排除することができる。
請求項6記載の発明によれば、高価なコンベヤを省略することができるので、鑑査装置の構成の簡素化やコスト削減を図ることができる。
請求項7記載の発明によれば、面照明源にLEDを使用するので、長寿命で高輝度を確保し、発光効率や即時点灯性を向上させることが可能になる。また、拡散部材の使用により、LEDの輝度ムラを抑制しつつ、LEDの光線を任意の角度に拡散させることができ、医薬品撮影のための十分な照度の確保、適切な色彩の制御や立体感の表現を図ることが可能になる。また、例え薬包体の一部が撓んで複雑な凹凸となっても、この凹凸部分が白く強く光るのを拡散部材の拡散照射機能により防ぐことができるので、薬包体の凹凸部分が錠剤であると誤判断するおそれの低減が期待できる。
請求項8記載の発明によれば、LEDの先端部がハウジングの開口部よりも反開口部側に低く位置するので、LEDからの光線の照射範囲を限定し、照明源に指向性を付与することが可能になる。また、LEDの使用により、長寿命で高輝度を確保し、発光効率や即時点灯性を向上させることができる。
請求項9記載の発明によれば、医薬品が錠剤の場合、解析判別手段は、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の刻印された模様を解析し、この解析結果と錠剤の情報とを比較し、この比較結果に応じて錠剤の適否を判別するので、比較的簡易な制御により、薬包体中の錠剤の適不適を容易に判別することができる。
本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の実施形態を模式的に示す全体斜視説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の実施形態を模式的に示す側面説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の実施形態におけるベルトコンベヤの上流の一部分を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の実施形態におけるベルトコンベヤの中流付近を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の実施形態における薬包体とその明瞭に映る薬を模式的に示す拡大説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の第2の実施形態を模式的に示す説明図である。 本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法の第3の実施形態を模式的に示す説明図である。 薬包体に複数種の薬をまとめて封入し、一包化薬とした状態を模式的に示す説明図である。 薬包体の一部が撓んで凹凸になった状態を模式的に示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における医薬品鑑査装置は、図1ないし図5に示すように、光透過性を有する複数の薬包体1を搬送するベルトコンベヤ10と、このベルトコンベヤ10上の薬包体1に封入された複数種の薬3を撮像する撮像カメラ30と、薬包体1方向に光線を拡散照射する面照明源40と、薬包体1方向に光線を横方向から照射する指向性の照明源50と、撮像カメラ30が撮像した薬3の画像情報に基づいて薬3の特徴を解析し、この解析結果を用いて薬3の適否を判別するコンピュータ機器60とを備え、ベルトコンベヤ10の上下方向に撮像カメラ30と面照明源40とを対設し、照明源50を撮像カメラ30側に配置するようにしている。
複数の薬包体1は、患者の服用の便宜を図る観点から、一列に接続され、隣接する薬包体1と薬包体1との接続部の境界に分離用のミシン目が形成されており、一包化薬とするため、各薬包体1に複数種の薬3が封入される(図5参照)。各薬包体1は、例えば相対向する一対の透明フィルム2を備え、この一対の透明フィルム2の周縁部同士がヒートシールで溶着されることにより、平面矩形の薄い袋に形成される。透明フィルム2としては、例えば塩化ビニル製やポリエチレン製の薄いフィルム等が使用される。このような薬包体1は、2種類以上の複数種の薬3がまとめて封入され、この複数種の薬3のうち、少なくとも一種の薬3が識別コード6付きの錠剤5とされる。
複数種の薬3は、図5に示すように、例えば処方箋に基づき処方されたカプセル4や錠剤5からなり、文字、絵文字、数字、図形、記号等からなる識別コード6が形成される。薬3がカプセル4の場合、ゼラチン製のカプセル4の表面に小さな識別コード6が白色、黒色、青色、赤色等の色彩で鮮明に印刷される。これに対し、薬3が錠剤5の場合、錠剤5は、打錠時に所定の色彩に着色されるとともに、表裏面、表面、あるいは裏面に小さな識別コード6が凹むよう刻印される。錠剤5の色彩としては、白色、赤色、青色、水色、橙色等、様々ではあるが、無彩色の白色が少なくない。
ベルトコンベヤ10は、図1ないし図4に示すように、例えば調剤薬局のテーブル等に設置される全長850mm程度の架台11と、この架台11の長手方向一端部に軸支される複数の駆動プーリ12と、架台11の長手方向他端部に軸支される複数の従動プーリ13と、これら駆動プーリ12と従動プーリ13との間に緊張して巻架される搬送用の複数本のベルト18とを備え、撮像カメラ30と面照明源40との間に介在されており、取付架台21に部分的に被覆される。
架台11は、その一端部等に小型のパルスモータ、ACモータ、DCモータ等のモータが設置され、このモータが複数の駆動プーリ12あるいは従動プーリ13を減速機構を介して回転させることにより、複数本のベルト18が循環する。この架台11の内部両側間には、駆動プーリ12と従動プーリ13の間に位置する回転可能な複数の転動プーリが所定の間隔をおいて軸支され、この複数の転動プーリがエンドレスのベルト18に摺接してこれを支持するよう機能する。また、架台11の内部一側の上方には図示しない規制片が装着され、この規制片が一列に接続された複数の薬包体1の一側部に上方から隙間を介し近接対向することにより、複数の薬包体1が搬送時に蛇行して位置ずれするのを防止する。
架台11の上流と下流の上部には、表面が凹凸の振るい板14がそれぞれ搭載され、各振るい板14が搭載した薬包体1を上下に振動させ、薬包体1中の複数種の薬3を相互に離隔させるよう機能する。また、架台11の中流は、撮像カメラ30に対向する対向域15とされ、この対向域15が第一、第二の対向域16・17に分割されるとともに、これら第一、第二の対向域16・17が薬包体1の搬送方向に隣接しており、第一、第二の対向域16・17の上流部と下流部に照明源50がそれぞれ配置される。
複数本のベルト18は、架台11の両側部方向に所定の間隔で配列され、隣接するベルト18とベルト18との間に隙間がそれぞれ形成されており、この複数の隙間が面照明源40から薬包体1方向に拡散照射される光線用の光透過部19を区画形成する。複数本のベルト18のうち、少なくとも一本のベルト18には、ベルト18方向に薬包体1を圧接する押圧プーリ20が上方から摺接可能に対向する。各ベルト18は、例えば薬包体1の搬送に資する可撓性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、各種エラストマー等により、エンドレスの細い紐条に形成されることで、面照明源40から薬包体1方向に光線を十分に拡散照射させる。
取付架台21は、架台11の対向域15を挟持するよう立設される左右一対の側壁板22と、この左右一対の側壁板22の上部間に架設されて架台11の対向域15を隙間を介して覆う天板23とを備え、この天板23が左右一対の側壁板22のうち、いずれか一方の側壁板22の上部に複数のヒンジを介し上下方向に揺動可能に支持される。天板23の第一の対向域16に対向する対向部には、撮像カメラ30用の撮像窓24が平面矩形に切り欠かれる。これに対し、天板23の第二の対向域17に対向する対向部は、必要な場合には、面照明源40用の取付窓が平面矩形に穿孔されるが、必要ない場合には、裏面に面照明源40が直接装着される。
なお、ベルトコンベヤ10の架台11の対向域15と下流の振るい板14との間には、コンピュータ機器60が薬包体1中の薬3を不適切と判別した場合には、不適切な薬3を収容した薬包体1の周縁部等をパンチングして孔を開けたり、薬包体1の周縁部等に、薬3が不適格であるのを示す模様を形成する機構が必要に応じて設置される。
撮像カメラ30は、図1、図2、図4に示すように、例えばコンピュータ機器60にUSB接続等で接続される操作性に資する低電力で小型のCMOSカメラ等からなり、ベルトコンベヤ10の対向域15の数に応じて増減される。本実施形態ではベルトコンベヤ10の対向域15が第一、第二の対向域16・17に分割されるので、第一、第二の撮像カメラ31・32が使用される。第一の撮像カメラ31は、ベルトコンベヤ10の第一の対向域16の上方、具体的には、取付架台21の天板23の撮像窓24の真上に支持部材を介し下向きに設置される。これに対し、第二の撮像カメラ32は、ベルトコンベヤ10の第二の対向域17の真下に上向きに設置される。
面照明源40は、図1、図2、図4に示すように、点灯可能な複数のLEDを並べて内蔵したケース43と、このケース43内に配列された複数のLEDの光線を外部に拡散する光透過性の拡散板44とを備え、ベルトコンベヤ10の対向域15の数に応じて増減される。本実施形態ではベルトコンベヤ10の対向域15が第一、第二の対向域16・17に分割されるので、第一、第二の面照明源41・42が使用される。第一の面照明源41は、ベルトコンベヤ10の第一の対向域16の下方に設置される。これに対し、第二の面照明源42は、ベルトコンベヤ10の第二の対向域17の上方、具体的には、取付架台21の天板23の取付窓あるいは天板23の裏面に下向きに装着される。
第一、第二の面照明源41・42のLEDには、レンズ効果に優れる2本足の砲弾型、拡散性に優れる4本足のフラックス型、小型化等に優れる四角いチップ型等の種類があるが、特に限定されるものではない。また、ケース43は、例えば背の低い平面矩形の箱形に構成され、上部の天板23が光透過性の透明とされており、この天板23上に拡散板44が積層される。拡散板44は、例えばポリカーボネイト樹脂やアクリル樹脂製のシート上にミクロンサイズのレンズがランダムに形成されることにより、複数のLEDの輝度ムラを完全に消去しつつ、複数のLEDの光線を任意の角度に拡散させ、散乱光を発生させて照度、輝度、明度を確保するよう機能する。
照明源50は、図2や図4に示すように、開口部を有するハウジング53と、このハウジング53に収納される点灯可能な複数のLED54とを備え、ベルトコンベヤ10の対向域15の数に応じて増減される。本実施形態ではベルトコンベヤ10の対向域15が第一、第二の対向域16・17に分割される関係上、第一、第二の照明源51・52が用いられる。
第一の照明源51は、第一の対向域16の上流部上方と下流部上方、具体的には、取付架台21の天板23裏面の撮像窓24における周縁部の前周縁と後周縁とに支持ブラケットを介しそれぞれ設置されて対向し、第一の撮像カメラ31の下方に位置して薬包体1に近接する。これに対し、第二の照明源52は、第二の対向域17の上流部下方と下流部下方とに支持ブラケットを介しそれぞれ設置されて対向し、第二の撮像カメラ32の上方に位置して薬包体1に近接する。
第一、第二の照明源51・52のハウジング53は、例えばベルトコンベヤ10の左右方向(図2の奥方向)に伸びる細長い中空のバーケースに構成され、十分な明るさや照度を確保する観点から、複数のLED54をマトリクス(例えば、2×20、2×10、2×6、3×10等)に内蔵する。各LED54は、前方に強い指向性を有し、少ない隙間で配列可能な砲弾型が主ではあるが、4本足のフラックス型や四角いチップ型等でも良い。
複数のLED54は、ハウジング53の開口部に先端部が揃えられるのではなく、ハウジング53の開口部よりも反開口部側に先端部が後退して低く位置する。複数のLED54の先端部がハウジング53の開口部よりも反開口部側に後退して低く位置することにより、光線の拡散が抑制され、第一、第二の照明源51・52には指向性が付与される。
なお、第一、第二の面照明源41・42と第一、第二の照明源51・52の輝度は、薬包体1やその薬3を顕現させる観点から、異なる値であることが好ましい。したがって、第一、第二の面照明源41・42の輝度は、薬包体1やその薬3を顕現させるため、第一、第二の照明源51・52の輝度よりも高く設定されたり、低く設定される。但し、第一、第二の面照明源41・42の輝度は、薬包体1の一部が撓んで複雑な凹凸7となった場合、この凹凸7部分が白く強く光るのを防止する観点からすると、第一、第二の照明源51・52の輝度よりも高く設定されることが好ましい。
コンピュータ機器60は、液晶ディスプレイ等のモニターを備えた専用機器あるいは既存の機器からなり、専用のプログラムがインストールされており、患者の処方箋の情報が入力され、記憶される。処方箋の情報としては、患者の氏名・年齢、薬3の種類・名称、用法・用量、処方箋の発行年月日、使用期間、医療機関の名称・所在地・医師の住所、記名押印又は署名等があげられる。この処方箋の情報は、薬剤師により個別に入力操作されても良いが、患者が受診した医療機関のデータベースから提供を受けても良い。
このようなコンピュータ機器60は、CPUがRAM領域を作業領域としてROM領域に記憶された所定のプログラムを読み込むことにより、コンピュータとして所定の機能を実現する。具体的には、第一、第二の撮像カメラ31・32が撮像した薬包体1中の薬3の画像情報に基づいて薬3の特徴を解析する機能と、この解析結果と処方箋に記載された薬3の情報とを比較する機能と、比較結果に応じて薬包体1中の薬3の適否を判別する機能と、判別結果をモニターに出力する機能とを実現する。
薬3の特徴の解析には、例えば解析用の記憶テーブル等が用いられる。薬3の特徴には、少なくとも薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6が該当する。薬3が錠剤5の場合には、錠剤5に刻印された識別コード6が主な特徴となる。したがって、薬3が錠剤5の場合、コンピュータ機器60は、第一、第二の撮像カメラ31・32が撮像した薬包体1中の錠剤5の画像情報に基づいて錠剤5の識別コード6を解析する機能と、この解析結果を用いて錠剤5の適不適を判別する機能と、判別結果をモニターに出力する機能とを実現する。
より具体的には、第一、第二の撮像カメラ31・32が撮像した薬包体1中の錠剤5の画像情報に基づいて錠剤5の識別コード6を解析する機能と、この解析結果と処方箋に記載された錠剤5の情報とを比較する機能と、比較結果に応じて薬包体1中の錠剤5の種類を特定して適不適を判別する機能と、判別結果をモニターに出力する機能とを実現する。
なお、コンピュータ機器60のモニターには、薬3の特徴を解析した解析結果、処方箋に記載された薬3の情報、薬3の特徴の解析結果と処方箋に記載された薬3の情報とを比較した比較結果を適宜表示することもできる。
上記構成において、調剤薬局の薬剤師が医療機関を受診した患者に薬3を提供する場合には、先ず、患者に処方箋の提出を求め、提出された処方箋に記載された医師の調剤指示に従い、錠剤5を含む薬3を調剤して一包化薬とする。こうして一包化薬を調剤したら、処方箋の情報を医薬品鑑査装置のコンピュータ機器60に入力し、ベルトコンベヤ10、撮像カメラ30、面照明源40、及び照明源50をそれぞれ動作させ、ベルトコンベヤ10の上流に連接された複数の薬包体1をセットして搬送すれば良い。
すると、先頭の薬包体1は、ベルトコンベヤ10の上流の振るい板14上で振動し、複数種の薬3が振動してその少なくとも一部が離隔したり、識別コード6の向きが調整された後、上流の振るい板14から中流に複数本のベルト18の循環で搬送され、検出センサの検出に基づき、中流の第一の対向域16で一時停止する。中流の第一の対向域16に先頭の薬包体1が一時停止すると、先頭の薬包体1と封入された複数種の薬3が第一の面照明源41、及び第一の照明源51に照光されるとともに、第一の撮像カメラ31に上方から撮像され、この第一の撮像カメラ31が撮像した画像情報がコンピュータ機器60に出力される。
この際、第一の面照明源41と第一の照明源51の輝度が異なり、しかも、指向性の第一の照明源51が薬包体1方向に光線を真上ではなく、横方向から照射して照光するので、薬3に陰影が生じて鮮明になる(図5参照)。例えば、薬3がカプセル4の場合、カプセル4の表面に識別コード6が予め鮮明に印刷されているが、第一の面照明源41、及び第一の照明源51の照光により、識別コード6がより鮮明となる。これに対し、薬3が錠剤5の場合、錠剤5に刻印された小さな識別コード6の陰影が鮮明になり、錠剤5と視覚性に欠ける識別コード6の境界線が明瞭化する。
次いで、コンピュータ機器60は、第一の撮像カメラ31が撮像した薬包体1中の薬3の画像情報に基づいて薬3の特徴を解析し、この解析結果と処方箋の薬3の情報とを比較し、比較結果に応じて薬包体1中の薬3の適不適を判別した後、この判別結果をモニターに出力する。具体的には、解析された薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6と処方箋の薬3の情報とが完全に合致する場合には、「適切です」の文字がモニターに表示される。これに対し、解析された薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6と処方箋の薬3の情報とが合致しない場合には、「不適切です」の太く赤い文字がモニターに大きく表示される。
この際、コンピュータ機器60は、薬3が錠剤5の場合、第一の撮像カメラ31が撮像した薬包体1中の錠剤5の鮮明な画像情報に基づいて錠剤5の識別コード6を解析し、この解析結果と処方箋の薬3の情報とを比較し、比較結果に応じて薬包体1中の錠剤5の適不適を判別した後、この判別結果をモニターに出力する。
第一の撮像カメラ31を用いたコンピュータ機器60の解析・判別が終了すると、先頭の薬包体1は、第一の対向域16から第二の対向域17に複数本のベルト18で搬送され、検出センサの検出に基づき、第二の対向域17で一時停止する。第二の対向域17に先頭の薬包体1が一時停止すると、先頭の薬包体1と封入された複数種の薬3が第二の面照明源42、及び第二の照明源52に照光されるとともに、第二の撮像カメラ32に下方から撮像され、この第二の撮像カメラ32が撮像した画像情報がコンピュータ機器60に出力される。
薬包体1に封入された複数種の薬3の識別コード6は、薬3の封入状態により、上方向あるいは下方向に指向することがあるので、第一の撮像カメラ31だけでは十分に撮像できず、解析された薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6と処方箋の薬3の情報とが過誤により合致しない事態が予想される。したがって、第二の撮像カメラ32による下方からの撮像は重要となる。
第二の面照明源42と第二の照明源52の照光の際、第二の面照明源42と第二の照明源52の輝度が異なり、しかも、指向性の第二の照明源52が薬包体1方向に光線を横方向から照射するので、薬3が鮮明になる。例えば、薬3がカプセル4の場合、カプセル4の表面に識別コード6が予め鮮明に印刷されているが、第二の面照明源42、及び第二の照明源52の照光により、識別コード6がより鮮明となる。これに対し、薬3が錠剤5の場合、錠剤5に刻印された小さな識別コード6の陰影が鮮明になり、錠剤5と視覚性に乏しい識別コード6の境界線が明確化する。
次いで、コンピュータ機器60は、第二の撮像カメラ32が撮像した薬包体1中の薬3の画像情報に基づいて薬3の特徴を解析し、この解析結果と処方箋の薬3の情報とを比較し、比較結果に応じて薬包体1中の薬3の適不適を判別した後、この判別結果をモニターに出力する。具体的には、解析された薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6と処方箋の薬3の情報とが完全に合致する場合には、「適切です」の文字がモニターに表示される。これに対し、解析された薬3の大きさ、形、個数、色彩、刻印された識別コード6と処方箋の薬3の情報とが合致しない場合には、「不適切です」の太く赤い文字がモニターに大きく表示される。
この際、コンピュータ機器60は、薬3が錠剤5の場合、第二の撮像カメラ32が撮像した薬包体1中の錠剤5の鮮明な画像情報に基づいて錠剤5の識別コード6を解析し、この解析結果と処方箋の薬3の情報とを比較し、比較結果に応じて薬包体1中の錠剤5の適不適を判別した後、この判別結果をモニターに出力する。
第二の撮像カメラ32を用いたコンピュータ機器60の解析・判別が終了すると、先頭よりも後続の薬包体1についても、上記と同様に解析・判別される。全ての薬包体1の解析・判別が終了し、錠剤5を含む全薬包体1が一包化薬として適切な場合には、ベルトコンベヤ10の下流の振るい板14から連接された全ての薬包体1が取り出され、そのまま患者に販売される。
これに対し、処方されていない他の錠剤5等が誤って封入され、錠剤5を含む一部の薬包体1が一包化薬として不適切な場合には、ベルトコンベヤ10の下流の振るい板14から連接された全ての薬包体1が取り出された後、不適切な薬包体1が取り除かれ、適切な薬包体1が患者に販売される。不適切な錠剤5を含む薬包体1については、ベルトコンベヤ10の対向域15から下流の振るい板14に搬送する際、パンチング機構等によりパンチングし、不適切であるのを周囲に認識させることができる。
上記構成によれば、第一、第二の面照明源41・42が光線を拡散照射し、指向性の第一、第二の照明源51・52が薬包体1方向に光線を真上ではなく、横方向から照射するので、薬3がカプセル4の場合は勿論、例え薬3が小型の白色の錠剤5で、この錠剤5に細かく小さな識別コード6が薄く刻印されていても、凹んだ識別コード6の陰影が乏しくなることを有効に防止することができる。
したがって、陰影の発生により、錠剤5の凹んだ識別コード6に立体感が生じてその輪郭が明瞭となり、識別コード6の映らない錠剤5が撮像カメラ30に誤って撮像されてしまうことがないので、処方されていない他の錠剤5等の薬3が誤って封入されることもなく、錠剤5の観察・判別の円滑化、効率化、容易化を図ることができる。この錠剤5の観察・判別の容易化等により、重大な医療事故を未然に防ぐことができる。さらに、薬包体1の一部が撓んで複雑な凹凸7となっても、この凹凸7部分が上方からの光線の反射で白く強く光るのを面照明源40の拡散照射機能により防止することができるので、薬包体1の凹凸7部分が錠剤5であると誤判断するおそれを有効に排除することができる。
次に、図6は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、ベルトコンベヤ10の架台11の中流を分割せずに単一化し、この単一化に基づき、撮像カメラ30、面照明源40、及び指向性の照明源50をそれぞれ単一化するようにしている。
ベルトコンベヤ10の架台11の中流は、撮像カメラ30に対向する対向域15とされ、この対向域15の上流部と下流部とに、薬包体1に近接する照明源50がそれぞれ配設される。また、本実施形態においては、撮像カメラ30を用いたコンピュータ機器60の解析・判別が終了したら、連接された複数の薬包体1の表裏を手作業で反転させて再度セットし、再び撮像カメラ30により撮像するとともに、コンピュータ機器60により解析・判別すれば、全薬包体1が一包化薬として適不適かを容易に判別することができる。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、第二の撮像カメラ32、第二の面照明源42、及び第二の照明源52を省略することができるので、構成の簡素化を図ることができるのは明らかである。
次に、図7は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、ベルトコンベヤ10の代わりに、薬包体1を搭載する光透過性の搭載ステージ70を用い、この搭載ステージ70を撮像カメラ30と面照明源40との間に介在させるようにしている。
光透過性の搭載ステージ70としては、特に限定されるものではないが、例えば硬質のガラス板や透明の樹脂板等があげられる。この搭載ステージ70の平坦な表面には、連接された複数の薬包体1や分離された個々の薬包体1が搭載される。また、本実施形態においては、撮像カメラ30を用いたコンピュータ機器60の解析・判別が終了したら、薬包体1の表裏を手作業で反転させて搭載ステージ70の表面に再度セットし、再び撮像カメラ30により撮像するとともに、コンピュータ機器60により解析・判別すれば、薬包体1が一包化薬として適不適かを容易に判別することができる。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、ベルトコンベヤ10、第二の撮像カメラ32、第二の面照明源42、及び第二の照明源52を省略することができるので、構成のさらなる簡素化を図ることができるのは明らかである。
なお、上記実施形態では複数種の薬3をカプセル4と錠剤5としたが、大きさに異同のある複数種の錠剤5のみでも良い。また、上記実施形態ではベルトコンベヤ10を使用したが、複数本のローラ間に面照明源40から薬包体1方向に拡散照射される光線用の光透過部19を形成することができるのであれば、ローラコンベヤ等でも良い。また、ベルトコンベヤ10の対向域15で薬包体1を一時停止させたが、薬包体1を一時停止させることなく連続的に搬送し、搬送中の薬包体1を撮像カメラ30により連続的に撮像しても良い。
また、撮像カメラ30としてCMOSカメラを用いたが、高解像度の小型のCCDカメラ等を用いても良い。また、図2に示す第一、第二の撮像カメラ31・32、第一、第二の面照明源41・42、第一、第二の照明源51・52の配置を上下逆にしても良い。また、ベルトコンベヤ10の架台11中流の第一、第二の対向域16・17に第一、第二の照明源51・52をそれぞれ配設し、第一、第二の照明源51・52のハウジング53を、例えばベルトコンベヤ10の搬送方向に伸びる細長い中空のバーケースに構成することもできる。
また、錠剤5の凹んだ識別コード6に陰影が生じるのであれば、ベルトコンベヤ10の架台11中流の第一、第二の対向域16・17に第一、第二の照明源51・52をそれぞれ配設し、第一、第二の照明源51・52のハウジング53を平面リング形のケースに構成することもできる。さらに、コンピュータ機器60には、薬3が錠剤5の場合、撮像カメラ30が撮像した薬包体1中の錠剤5の鮮明な画像情報に基づいて錠剤5の大きさ、形、識別コード6を解析する機能と、この解析結果を用いて錠剤5の適不適を判別する機能と、判別結果をモニターに出力する機能とを実現させることもできる。
本発明に係る医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法は、医療機関や調剤薬局の調剤分野で使用される。
1 薬包体
2 透明フィルム
3 薬(医薬品)
4 カプセル
5 錠剤
6 識別コード(模様)
10 ベルトコンベヤ(コンベヤ)
15 対向域
16 第一の対向域
17 第二の対向域
19 光透過部
30 撮像カメラ(撮影手段)
31 第一の撮像カメラ
32 第二の撮像カメラ
40 面照明源
41 第一の面照明源
42 第二の面照明源
44 拡散板(拡散部材)
50 照明源
51 第一の照明源
52 第二の照明源
53 ハウジング
54 LED
60 コンピュータ機器(解析判別手段)
70 搭載ステージ

Claims (10)

  1. 光透過性を有する薬包体の複数の医薬品を撮影可能な撮影手段と、薬包体方向に光線を拡散照射する面照明源と、薬包体方向に光線を横方向から照射する照明源と、撮影手段が撮影した薬包体の医薬品の画像情報に基づいて医薬品の特徴を解析し、この解析結果を用いて医薬品の適否を判別する解析判別手段とを含み、
    薬包体は、複数種の医薬品を収容し、この複数種の医薬品のうち、少なくとも一種の医薬品が模様の刻印された錠剤であり、
    撮影手段と面照明源とが上下方向に配置されて対向し、照明源が撮影手段側に配置されており、
    解析判別手段は、医薬品が錠剤の場合、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の少なくとも刻印された模様を解析し、この解析結果を用いて錠剤の適否を判別することを特徴とする医薬品鑑査装置。
  2. 撮影手段と面照明源との間に介在する薬包体用のコンベヤを含み、このコンベヤに、面照明源から薬包体方向に拡散照射される光線用の光透過部が形成される請求項1記載の医薬品鑑査装置。
  3. コンベヤの撮影手段に対向する対向域の上流部と下流部に照明源がそれぞれ配置される請求項2記載の医薬品鑑査装置。
  4. コンベヤの対向域が第一、第二の対向域に分割され、第一の対向域の下方に第一の面照明源が配置されるとともに、第一の対向域の上方に第一の撮影手段が配置され、第一の対向域の上流部上方と下流部上方とには、第一の照明源がそれぞれ配置されており、
    第二の対向域の上方に第二の面照明源が配置されるとともに、第二の対向域の下方に第二の撮影手段が配置され、第二の対向域の上流部下方と下流部下方とには、第二の照明源がそれぞれ配置される請求項3記載の医薬品鑑査装置。
  5. コンベヤの対向域が第一、第二の対向域に分割され、第一の対向域の上方に第一の面照明源が配置されるとともに、第一の対向域の下方に第一の撮影手段が配置され、第一の対向域の上流部下方と下流部下方とには、第一の照明源がそれぞれ配置されており、
    第二の対向域の下方に第二の面照明源が配置されるとともに、第二の対向域の上方に第二の撮影手段が配置され、第二の対向域の上流部上方と下流部上方とには、第二の照明源がそれぞれ配置される請求項3記載の医薬品鑑査装置。
  6. 撮影手段と面照明源との間に介在する光透過性の搭載ステージを含み、この搭載ステージに、薬包体用が搭載される請求項1記載の医薬品鑑査装置。
  7. 面照明源は、点灯可能なLEDと、このLEDの光線を拡散する光透過性の拡散部材とを含んでなる請求項1ないし6いずれかに記載の医薬品鑑査装置。
  8. 照明源は、開口部を有するハウジングと、このハウジングに収納される点灯可能なLEDとを含み、ハウジングの開口部よりも反開口部側にLEDの先端部が低く位置する請求項1ないし7いずれかに記載の医薬品鑑査装置。
  9. 解析判別手段は、医薬品が錠剤の場合、撮影手段が撮影した薬包体中の錠剤の画像情報に基づいて錠剤の刻印された模様を解析し、この解析結果と錠剤の情報とを比較し、この比較結果に応じて錠剤の適否を判別する請求項1ないし8いずれかに記載の医薬品鑑査装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載した医薬品鑑査装置を用い、光透過性の薬包体に収容された複数種の医薬品の適否を判別することを特徴とする医薬品鑑査方法。
JP2017012247A 2017-01-26 2017-01-26 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法 Pending JP2018117921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012247A JP2018117921A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012247A JP2018117921A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018117921A true JP2018117921A (ja) 2018-08-02

Family

ID=63043010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012247A Pending JP2018117921A (ja) 2017-01-26 2017-01-26 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018117921A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023048413A1 (ko) * 2021-09-24 2023-03-30 주식회사 휴벡셀 체내이식 형 의료기기에 마킹된 데이터메트릭스 코드 판독 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023048413A1 (ko) * 2021-09-24 2023-03-30 주식회사 휴벡셀 체내이식 형 의료기기에 마킹된 데이터메트릭스 코드 판독 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103596540B (zh) 药剂检查装置
US10217012B2 (en) Drug recognition device and method
CN109073564B (zh) 药剂监查装置及方法以及记录介质
CA2536374C (en) Method and device for inspecting a string of drugs
JP2013066533A (ja) 薬剤照合装置
JP4256434B2 (ja) 分包薬剤の検薬方法と検薬装置
JP7227241B2 (ja) 調合支援装置及びそれを用いた薬剤の調合方法
JP5222682B2 (ja) 薬剤の撮像記憶装置
JPWO2012005004A1 (ja) 錠剤監査支援方法及び錠剤監査支援装置
WO2013129099A1 (ja) 薬剤個数計数装置
US9672420B2 (en) Method for a medication dispenser to obtain information from a medication package, and medication dispenser
JP2018117921A (ja) 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法
WO2019187601A1 (ja) 薬剤判定装置、及び境界凹部の検出方法
JP7092128B2 (ja) 服薬管理システム、服薬管理方法、管理装置およびプログラム
CN114279967A (zh) 一种分包药品核对设备及方法
JP2019037373A (ja) 医薬品鑑査装置及び医薬品鑑査方法
JP7375049B2 (ja) 画像処理装置及び方法
KR101202862B1 (ko) 일련의 약품을 검사하는 장치 및 방법
JP2021058469A (ja) 人工知能を用いた医薬品推定システム及び医薬品推定方法
WO2022065275A1 (ja) 薬剤識別システム及び薬剤識別方法
JP2024025921A (ja) 薬剤撮影装置及び薬剤鑑別システム
JP2021183070A (ja) 錠剤識別支援装置
US20230211912A1 (en) Verification system for a pharmacy packaging system
JP2024025923A (ja) 薬剤撮影装置及び薬剤鑑別システム
JP2024025924A (ja) 薬剤撮影装置及び薬剤鑑別システム