JP5368545B2 - モジュール式のマスターシリンダ本体 - Google Patents

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Description

本発明は、液圧式の制動システムに関し、更に詳細には、改良された車輛用の液圧式ブレーキマスターシリンダに関する。
車輛の液圧式制動システム及びこのシステムで使用されるマスターシリンダ設計は、周知である。マスターシリンダの流体リザーバは、その最も簡単な形態では、液圧チャンバの上方に配置される。液圧チャンバの一端は、ばねで押圧された移動自在の(移動可能な)ピストンによって閉鎖されており、他端は一つ又はそれ以上の個々のブレーキラインに開放している。マスターシリンダは、移動自在のピストンが機械的に作動されたとき(多くの場合、真空でブーストされた)、制動を加える流体圧力を、車輛の一つ又はそれ以上のホイール制動シリンダに供給するように機能する。この種の比較的簡単なマスターシリンダは、例えば、米国特許第4,320,624号及び米国特許第6,658,844号に示されている。車輛の液圧回路を二つ又はそれ以上のほぼ自律的な回路に分割し、例えば一方の回路が前輪のブレーキを作動し、他方の回路が後輪のブレーキを作動するようにするのは一般的ではない。このような分割を行うための一つの方法は、別々であるが同時に作動できる液圧チャンバを持つ単一のマスターシリンダを使用することである。別々の流体リザーバを使用してもよいし、単一の共有のリザーバを使用してもよい。二つの別々のチャンバを持つマスターシリンダは、とりわけ、米国特許第4,122,596号及び米国特許第5,513,492号に示されている。米国特許第5,513,492号には、一次ピストン及び二次ピストンを含む円筒形の本体(シリンダ本体)を持つタンデム式マスターシリンダが例示されている。一次ピストンには、力入力ロッドが一体成形されており、一次ピストンは、このロッドを通して、運転者のペダル又はブースターデバイスにより作動される。二次ピストンは、一次ピストンと二次ピストンとの間に作用するばねによって同時に作動するように一次ピストンに連結されている。これらのばねの組み合わせ強さは、二次ピストンとシリンダ本体の盲端との間で作用する二次ピストン戻しばねよりも強い。二次ピストンには前シールが設けられており、この前シールは、シリンダー内壁とともに圧力チャンバを形成する。別の圧力チャンバが、ピストン間に、一次ピストンが支持するシールと、二次ピストンの後端に設けられた別のシールとによって形成されている。シリンダ本体は、流体リザーバの別々の流体チャンバと夫々連通した一対のリザーバ連結部を提供する。
上述の米国特許第4,122,596号には、高い圧力が作用するため、空間が限られているため、マスターブレーキシリンダは、従来は、砂型コア又は金属コアのいずれかを使用することによって、壁厚が比較的厚いが簡単な鋳造体として形成されていたと記載されている。いずれのコアを使用して製造しようと、マスターブレーキシリンダの重要な摺動面には、コアの剥がれをもたらす細かな傷をなくすため、ピストンを支持する良好な表面を形成するため、機械加工を施さなければならない。最後に、特許権者は、機械加工に要する費用が、従来のブレーキシリンダの望ましからぬ特徴の一つであると考えている。重量を軽減し、ブレーキシリンダの機械加工をなくすため、特許が付与された構成は、厚さが一定で鋼製のシームレスチューブ(継ぎ目なし管)の周囲に一体化した複合鋳造体を使用する。シームレスチューブの一端は閉鎖されており、外側が酸腐蝕によって処理してある。チューブ(管)には、ブレーキ流体による充填及び流体の送出を行うため、厳密な寸法の穴をパンチ又はコイニング(圧印加工)によって形成する予備処理が施されている。チューブを所定温度まで予熱し、溶融状態のマグネシウムをその周囲に鋳込み、凝固による収縮によりチューブの周囲に圧縮嵌めを形成する。かくして、従来の鋳造及びボアのホーニング仕上げに加え、特許が付与された従来のマスターシリンダ形成技術の範囲は、米国特許第6,658,444号に示された、単一の成形プラスチックピースで形成された簡単なマスターシリンダ及びリザーバから、円筒形挿入体の周囲でのこの比較的複雑な成形体までである。
本出願の譲受人は、現在、頑丈な(大口径)マスターシリンダを製造している。このようなマスターシリンダでは、砂型コア又は金属コアのいずれかを使用したこのような従来形成された比較的肉厚であるが簡単な鋳造体は満足のいくものではなかった。構造的及び冶金学的一体性を維持するため、これらのマスターシリンダ本体鋳造体の内ボアを除芯で形成することはできない。ボアは、予め鋳造した本体に機械加工を施すことによって形成される。従って、主ボアを形成する上でかなりの量の素材を除去することが必要とされる。このプロセス(方法)は、鋳造において、機械加工に要するサイクル時間が長いということの両方で非常に無駄が多い。最終的壁厚及び様々な固定態様のため、構造的一体性を確保するため、鋳造体の外径が更に大きくなる。アルミニウム合金は高価であるため、大口径マスターシリンダ設計の製造はかなり高価なものとなる。この製品を経済的に分析することにより、マスターシリンダ鋳造体は、マスターシリンダの最も費用のかかる特徴であるということがわかった。
大口径マスターシリンダ用の嵩張る本体鋳造体から離れることが非常に望ましい。これは、設計上の融通性を高めるとともに、ピース部品の費用及び工具の投資を最小にする。
米国特許第4,320,624号 米国特許第6,658,844号 米国特許第4,122,596号 米国特許第5,513,492号 米国特許第6,658,444号
本発明により、機能を発揮する上で最適化された本体の構成要素を選択でき、単一の製造方法、例えば鋳造によって形成された特徴をなくすことができる。
本発明は、その一つの形態において、一つ又はそれ以上のマスターシリンダピストンを受け入れるための全体に滑らかな円筒形内ボアを持つ本体と、他の従来の構成要素とを有する車輛用液圧式マスターブレーキシリンダアッセンブリを含む。液圧流体をボアに選択的に供給するための液圧流体リザーバは、マスターシリンダ本体を跨ぐ下方に垂下した一対の脚部を含み、これらの脚部は夫々の取付けボルト穴で終端する。真空ブースターから延びる片持ち梁式の一対のボルトを含み、これらのボルトは、リザーバの取付けボルト穴を通過し、本体と係合する。本体は、細長い円筒形のシームレスチューブ(継ぎ目なし管)と、鋳造端キャップとから形成される。二つの外ボスが、チューブの外側壁部分に溶接される。各外ボスは、内ボアと連通した横方向通路を有する。一方の通路は、流体をリザーバからボアに選択的に供給し、他方の通路は、加圧液圧流体をボアから個々のホイールブレーキシリンダに選択的に供給する。端キャップには、アッセンブリを分割システムに適合する追加の通路を形成することができる。
本発明の利点は、嵩張る鋳造及び続いて行われる機械加工の大部分をなくすことである。
別の利点は、大型で生産量が低いマスターシリンダを製造するための、簡単であり、初期投資が小さく、適合性が高い方法を提供することである。
図1は、本願の譲受人が現在製造している大口径マスターシリンダアッセンブリの斜視図である。 図2は、図1のマスターシリンダ部分の断面図である。 図3は、本発明による大口径マスターシリンダ本体の分解断面図である。 図4は、図3の端キャップをその右側から見た端面図である。 図5は、図3の大口径マスターシリンダの組み立てた状態の断面図である。 図6は、リザーバ−及びマスターシリンダアッセンブリの端面図である。 図7は、図6のマスターシリンダ−及びリザーバアッセンブリの分解斜視図である。
図面において、対応する参照番号は、対応する部品を示す。
次に、添付図面のうち、特に図1及び図2を参照すると、これらの図には、従来技術による分割システム液圧ブレーキマスターシリンダアッセンブリ11が示してある。流体リザーバ13が、マスターシリンダ本体鋳造体15に、ファスナ(留め具)17及び19によって機械的に固定されている。鋳造体は、横方向に延びる一対の穴付き耳部23を持つ取付けフランジ21を含む。参照番号25を付したスタッド等の一対のねじ山を備えたスタッドが、真空ブースターの面から延びており、マスターシリンダアッセンブリ11は、これらのスタッドにナット27等のナットによって固定されている。真空ブースターは、車輛に固定されており、マスターシリンダ本体を支持する。真空ブースターは、運転者が前記マスターシリンダピストンに加えたブレーキペダル力を増大する。リザーバは、垂直方向に延びる一対のポート又はリザーバ連通部(リザーバインターフェース)29及び31によって、マスターシリンダに液圧的に連結されている。アッセンブリは、圧力流体を選択的に供給し、車輛のブレーキを液圧ライン33及び35によって作動する。
図2を更に詳細に参照すると、マスターシリンダ本体は、ポペットバルブ37と、圧力チャンバ43及び45を形成する一対のピストン39及び41とを包囲している。ばね47がこれらのピストンを弾性的に連結し、二次ピストン戻しばね49が、ピストンアッセンブリを図で見て右方に押圧する。液圧流体は、一次リザーバ連通部(一次リザーバインターフェース)31及び二次リザーバ連通部(二次リザーバインターフェース)29により必要に応じてマスターシリンダに供給される。
本発明では、図1及び図2の高価なマスターシリンダ本体15を、細長い円筒形のシームレスチューブ(継目なし管)51に代える。このシームレスチューブ(継目なし管)51は、図3、図4、及び図5に示すように、外ボス53が外側壁部分に溶接されており、全体に滑らかな円筒形の内ボア57の一端を閉鎖するため、端キャップ55が設けられている。ボアは、図2に示すような従来の内部構成要素を受け入れるような大きさを備えている。製造は、チューブ(管)を好ましい長さに合わせて切断し、シール65を受け入れる溝67を一端に形成することによって開始される。溝67は、端キャップ55の溝69と密封をなして嵌合する又は噛み合う。チューブの反対側の端部に、同様に、段部71及びシール73を形成する。これは、真空式ブースターとの間でシールを構成するための接触面を形成している。スナップリング99及びシール101を受け入れるための外溝が、ブースターに対し、従来技術では図1及び図2のフランジ21によって提供されていた積極的なストッパーを提供する。図1及び図2の内部ばね47及び49等の押圧力に抗してピストンを保持するためのスナップリングを受け入れるため、内スナップリング溝75が設けられていてもよい。次に、ボス53をチューブ51の側壁に参照番号59で示すように溶接する。その後、チューブ側壁を通して穴63を穿孔することによって横方向通路61を延長し、内部ボアと連通させる。図7に示すように、各々が貫通流体通路を持つ一つ又はそれ以上のボスを、チューブの外側壁部分に溶接し、チューブ側壁部分を横方向に穿孔し、夫々の通路をチューブの内部内に延長してもよい。ボスは、内ねじが設けられていてもよいし、外ねじが設けられていてもよく、又は図1に示す連結と同様の連結を行うようにこの他の態様で適当に形成されていてもよい。
鋼製のチューブ(管)51は、マスターシリンダの主ボア57を形成する。好ましくは、このチューブ(管)は、所定の長さに切断した、マンドレル引きした鋼製シームレスチューブである。この種の材料は、ボアにホーニング仕上げを施した状態(内面ホーニング加工状態)で販売されている。この種の用途では、等級が1020乃至1026の鋼が代表的である。鋼製チューブは、機械的特性がアルミニウムよりも良好であり、壁厚を2.413mm乃至3.175mm(0.095インチ乃至0.125インチ)に減少でき、圧力及び構造的負荷を容易に取り扱うことができる。均等な外径を使用することにより、真空式ブースターとマスターシリンダとの間に高品質のシール面を提供できる。チューブ51と端キャップ55との間にシール形状を形成する端部形状を形成するのに必要とされる、外径に対する機械加工が最小である。簡単な溝切り工具を使用して、マスターシリンダチューブをブースターフランジに対して位置決めする積極的なストッパーを形成できる。
現存の「溶接スタッド」技術を使用することによって、一次出口ポート107及び一次リザーバ連通部(リザーバインターフェース)53を形成できる。イリノイ州ウッドデールの映像産業等の供給者から得られるこの現存の技術は、ドローアーク技術又はコンデンサー放電溶接技術を使用する。これらの技術は、ポートの全断面を短時間で且つチューブに加わる歪みを最小にして溶接するのに使用できる。溶接時間が短く、熱による影響を受けるゾーンが小さいため、この作業後にボアのホーニング仕上げを行うことは、代表的には必要とされない。溶接後に必要とされる唯一の機械加工は、参照番号63を付したチャンネル等の連通チャンネルをドリルによって形成することである。これは、いずれにせよ行わなければならず、溶接後にこの作業を行うことによって、ポートとチューブとを完全に整合し、その整合が維持される。溶接ポートを使用することによって、様々な連通用のポートを設計に容易に組み込むことができ、少量生産の装置を対費用効果に優れた方法で製造できる。
端キャップ55を鋳造し機械加工して、チューブの一端及び液圧シール67を受け入れるためのほぼ環状の溝69と、図2の二次リザーバ連通部(二次リザーバインターフェース)29の機能を提供する通路77とを形成することができる。加圧液圧流体をボアから個々のホイールブレーキシリンダに選択的に供給するための別の通路を、図7に参照番号107で示すように形成してもよい。端キャップ55は、戻しばね49の一端が着座するための別の溝79と、ポペットバルブ37用の接触面(インターフェース)81とを有する。戻しばね49及びポペットバルブ37は、両方とも、図1に示してある。図5のマスターシリンダは、次いで、移動自在のピストンをチューブのボアに嵌着し、ピストンと端キャップ55との間に一つ又はそれ以上の液圧チャンバを形成することによって完成される。
図2のマスターシリンダ本体15の左側の部分の機能に取って代わることに加え、端キャップ55は一対の穴83及び85を有し(図4参照)、これらの穴により、図1の穴付き耳部23に対する必要をなくす。これらの穴は、図1のねじ山を備えたスタッド25と同様であるがこれよりも長い貫通スタッド又はねじ87及び89を受け入れ、ナット91及び93が端キャップ及びブースターをチューブとクランプし、その間にシールを捕捉又は固定する。図7で更に明らかになるように、スタッドは、更に、図1のファスナ17及び19の機能を提供する、リザーバ105の脚部95及び97を通って延びている。
端キャップ55は、ポペット弁座81、ばね弁座79、二次出口ポート103、二次リザーバの連通部(インターフェース)109、及び鋼製チューブ用のシール接触面69を含む最適化したアルミニウム鋳造体であってもよい。アッセンブリを互いにボルト止めできるように、穴83及び85が設けられたフランジ状の耳部を備えていてもよい。このピースでは、圧力容器の端部を形成する単一の高性能構成要素に全ての特徴が組み込んである。大きさがコンパクトであり且つ簡単であるため、現在用いられている永久的金型鋳造の代わりに簡単な砂型鋳造を使用できる。
図6及び図7を比較することによって最もよくわかるように、マスターブレーキシリンダアッセンブリリザーバ105は、下方に垂下した一対の脚部95及び97を含む。これらの脚部は、リザーバを外ボス53及び109に嵌合したとき、マスターシリンダ本体51に跨がる。これらの脚部95及び97は、穴83及び85と整合する夫々の取付けボルト穴で終端する。片持ち梁式の一対のスタッド又はボルト87及び89は、図1で参照番号25で示すボルトと同様であるが、これらのボルトよりも長く、ブースターから延び、リザーバ105の取付けボルト穴を通過し、端キャップ55の穴83及び85と係合する。ねじ山を備えたナット91及び93が、モジュール式マスターシリンダ本体をブースター及びチューブ51に保持し、端キャップ55は、これらのスタッドによって圧縮状態に保持される。脚部95及び97間の間隔が広いため、現在のリザーバ設計と比べて横方向安定性が改善される。図1及び図7を参照されたい。
かくして、好ましい実施例を開示したけれども、当業者は多くの変更を思いつくであろう。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって判断されるべきである。
51 シームレスチューブ
53 外ボス
55 端キャップ
57 内ボア
61 横方向通路
63 穴
65 シール
67 溝
69 溝
71 段部
73 シール
75 内スナップリング溝
77 通路
79 溝
81 接触面(インターフェース)
83、85 穴
87、89 スタッド
95、97 脚部
99 スナップリング
91、93 ナット
101 シール
103 二次出口ポート
105 リザーバ
107 一次出口ポート
109 二次リザーバ連通部

Claims (10)

  1. 輛用の液圧式マスターブレーキシリンダアッセンブリであって、
    少なくとも一つのマスターシリンダピストンを受け入れるための全体に滑らかな円筒形の内ボアを持つ細長い円筒形のシームレスチューブを含むマスターシリンダ本体と
    前記内ボアと連通する横方向通路を持つ、前記チューブの外側壁部分に溶接された外ボスと、
    前記チューブの一方の端部を受け入れるためのほぼ環状の溝と、加圧液圧流体を前記内ボアから個々のホイールブレーキシリンダに選択的に供給するための第1の通路と、液圧流体リザーバから液圧流体を受け取るための第2の通路と、を有する、前記内ボアの一方の端部を閉鎖するための端キャップと、
    前記環状の溝と前記チューブの一方の端部との間に液圧シールを形成するため、これらの間に設けられた環状シールとを備えた、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  2. 請求項1に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、更に、
    前記外ボスに密封をなして連結するようになった液圧流体リザーバを含む、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  3. 請求項2に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、
    前記リザーバは、下方に垂下した一対の脚部を含み、これらの脚部は、前記リザーバを前記外ボスに連結したとき、前記マスターシリンダ本体を跨ぎ、夫々の取付けボルト穴で終端する、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  4. 請求項3に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、更に、
    前記車輛に固定され、前記マスターシリンダ本体を支持する、運転者が前記マスターシリンダピストンに加えたブレーキペダル力を増大するための真空ブースターを含む、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  5. 請求項4に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、更に、
    片持ち梁式の一対のボルトを含み、これらのボルトは、前記真空ブースターから延び、前記リザーバの取付けボルト穴を通過し、前記端キャップ及び前記ブースターを前記リザーバの脚部とともにクランプして、その間に前記チューブ及び前記環状のシールを固定するため、前記端キャップと係合する、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  6. 請求項1に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、更に、
    前記チューブの外側壁部分に溶接された第2外ボスを含み、
    この第2外ボスは、加圧液圧流体を、前記内ボアから、前記個々のホイールブレーキシリンダとは別個の追加のホイールブレーキシリンダに選択的に供給するため、前記内ボアと連通した横方向通路を持つ、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  7. 車輛用の液圧式マスターブレーキシリンダアッセンブリであって、
    少なくとも一つのマスターシリンダピストンを受け入れるための全体に滑らかな円筒形の内ボアを持つマスターシリンダ本体と、
    前記内ボアに液圧流体を選択的に供給できる液圧流体リザーバとを備え、
    前記リザーバは、前記マスターシリンダ本体を跨ぐ下方に垂下した一対の脚部を含み、
    これらの脚部は夫々の取付けボルト穴で終端しており、
    前記液圧式マスターブレーキシリンダアッセンブリは、また、
    前記車輛に固定され、前記マスターシリンダ本体を支持する、運転者が前記マスターシリンダピストンに加えたブレーキペダル力を増大するための真空ブースターと、
    前記真空ブースターから延び、前記リザーバの前記取付けボルト穴を通過し、前記本体と係合する片持ち梁式の一対のボルトとを備えた、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  8. 請求項7に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、
    前記マスターシリンダ本体は、細長い円筒形シームレスチューブを有しており、
    少なくとも一つの外ボスが前記チューブの外側壁部分に溶接されており、前記外ボスは、加圧流体を前記内ボアと別のブレーキ構成要素との間で伝えるするため、前記内ボアと連通する横方向通路を有している、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  9. 請求項8に記載のマスターブレーキシリンダアッセンブリにおいて、
    二つの外ボスが前記チューブの外側壁部分に溶接されており、
    各外ボスは、前記内ボアと連通した横方向通路を有し、
    一方の横方向通路は、流体をリザーバから前記内ボアに選択的に供給するための通路であり、
    他方の横方向通路は、加圧液圧流体を前記内ボアから個々のホイールブレーキシリンダに選択的に供給するための通路である、マスターブレーキシリンダアッセンブリ。
  10. マスターブレーキシリンダの組み立て方法であって、
    中空ボアを持つ細長い円筒形のシームレスチューブを提供する工程と、
    前記チューブを好ましい長さに合わせて切断する工程と、
    端キャップに密封をなして嵌合できるように前記チューブの一方の端部を形成する工程と、
    貫通した流体通路を各々有する第1及び第2のボスを形成する工程と、
    前記第1及び第2のボスを前記チューブの外側の壁部分に溶接する工程と、
    前記チューブの側壁部分を横方向に穿孔して、前記第1及び第2のボスの夫々の
    流体通路を前記チューブの内部に延長する工程と、
    前記チューブの一方の端部と、加圧液圧流体を前記中空ボアから個々のホイールブレーキシリンダに選択的に供給するための第1の通路及び液圧流体リザーバから液圧流体を受け取るための第2の通路を有する前記端キャップと、を密封をなして接合する工程と、
    移動自在のピストンを前記チューブのボアに嵌入し、前記ピストンと前記端キャップとの間に少なくとも一つの液圧チャンバを形成する工程と、
    前記第1及び第2のボスに対する液圧連結を行う工程とを含む、方法。
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