JP5368427B2 - 多孔質粒子を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改善された特性を有する新規の粒子を製造する方法に関し、そしてより具体的には、多孔率が高められたトナー粒子の製造に関する。
コンベンショナルな静電写真トナー粉末は、加熱されたロール上又は押出機内で溶融ブレンドされる、バインダーポリマー並びに顔料及び電荷制御剤等のその他の成分から形成される。結果として生じた固化ブレンドが、次いで粉末を形成するために粉砕又は微粉砕される。このコンベンショナルな方法には、或る欠点が内在する。例えば、バインダーポリマーは、粉砕を容易にするために砕けやすいのが好ましい。改良された粉砕は、高分子バインダーの低分子量のところで、達成することができる。しかしながら、低分子量のバインダーはいくつかの欠点を有している。これらのバインダーは、トナー/現像剤フレークを形成する傾向があり、これらは、電子写真現像剤組成物のためにトナー粉末と混和されるキャリヤ粒子のスカム形成を促進し、これらの溶融弾性が低いことにより、電子写真複写機の高温フューザーローラへのトナーのオフセットが増大し、またバインダーポリマーのガラス転移温度(Tg)を制御するのが難しい。加えて、ポリマーの粉砕は粒子サイズ分布を広くしてしまう。結果として、有用なトナーの収率は低くなり、製造コストが高くなる。また、トナー微粒子が複写機の現像ステーション内に蓄積し、現像装置の寿命に不都合な影響を与える。
トナーの化学的調製法、例えば「蒸発による限定凝集(ELC:Evaporative Limited Coalescence)」法によって、予め形成されたポリマーからトナーポリマー粉末を調製することは、コンベンショナルな粉砕によるトナー粒子製造方法を凌ぐ数多くの他の利点を提供する。この化学的調製法において、水と不混和性の溶媒中にポリマーの溶液を形成し、こうして形成された溶液を、固形コロイド安定剤を含有する水性媒体中に分散し、溶媒を除去することにより、サイズ分布の狭いポリマー粒子が得られる。結果としてのポリマー粒子は次いで単離され、洗浄され、そして乾燥させられる。
この技法の実施に際して、トナー粒子は、水と不混和性の溶媒中に可溶性の任意のタイプのポリマーから調製される。従って、結果として生じる粒子のサイズ及びサイズ分布は、使用する特定のポリマーの相対量、溶媒、水不溶性固形粒状懸濁液安定剤、典型的にはシリカ又はラテックスの量及びサイズ、並びに溶媒−ポリマー液滴がロータ−ステータ型コロイド・ミル、高圧ホモジナイザー、攪拌などを用いた機械的剪断によって低減されるサイズ、によって予め決められそして制御されることができる。
このタイプの限定凝集技法は、このような技法が典型的には、実質的に均一なサイズ分布を有するトナー粒子を形成することになるため、静電トナー粒子の製造に関する数多くの特許明細書に記載されている。トナー製造において採用される代表的な限定凝集法は、米国特許第4,833,060号明細書、及び同第4,965,131号明細書(Nair他)に記載されている。
この技法は以下の工程、すなわち:ポリマー材料、溶媒、並びに任意選択の着色剤及び電荷制御剤を混合することにより有機相を形成し;この有機相を、粒状安定剤を含む水性相中に分散し、そしてこの混合物を均一化し;溶媒を蒸発させ、結果として生じた生成物を洗浄して乾燥させる、工程を含んでなる。
電子写真法(EP)において支持体に適用されるトナーの量を低減する要求がある。電子写真法における多孔質トナー粒子は、画像領域内のトナー質量を潜在的に低減することができる。単純化して述べるならば、多孔率50%のトナー粒子は、同じ画像形成結果を達成するために半分の質量しか必要としないことになる。従って、多孔率が高いトナー粒子ほど、1頁当たりのコストが低くなり、プリントのスタック高さも低減される。多孔質トナーの適用は、プリントのコストを軽減し、プリント品質を改善するための実際的なアプローチを提供する。
米国特許第3,923,704号、同第4,339,237号、同第4,461,849号、同第4,489,174号、及び欧州特許第0083188号の各明細書には、ポリマービーズを形成するために第1エマルジョンを第2水性相中に混合することにより多重エマルジョンを調製することが論じられている。これらの製法は、多孔率に対してほとんど制御しない状態で、大きいサイズ分布を有する多孔質ポリマー粒子を製造する。これはトナー粒子には適していない。
米国特許出願公開第2005/0026064号明細書には、多孔質トナー粒子が記載されている。しかし、その粒子全体を通して均一な細孔分布を伴う粒子サイズ分布の制御は、問題である。
本発明の目的は、多孔率が高められたトナー粒子を提供することである。
本発明の更なる目的は、狭いサイズ分布を有するトナー粒子を提供することである。
本発明の更なる目的は、多孔質粒子を再現可能なように、そして狭いサイズ分布を有するように製造する簡便な方法を提供することである。
本発明は、第一の有機溶媒にポリマー材料を溶解し、そして第二の有機溶媒及び非イオン性有機ポリマー粒子を添加して、有機相を形成する工程を含む。前記有機相を、粒状安定剤を含む水性相中で分散させて、分散体を形成し、そして前記分散体を均一化する。前記第一及び第二の有機溶媒を蒸発させ、そして生成物を回収する。
図1は、本発明による例1に由来するトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面画像である。 図2は、本発明による例2に由来するトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面画像である。 図3は、本発明による例5に由来するトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面画像である。
他の利点及びこれらの可能性とともに本発明をよりよく理解するために、前記図面と関連して下記説明及び添付の特許請求の範囲を参照されたい。
電子写真法において多孔質トナー粒子を使用すると、画像領域内のトナー質量を低減することになる。例えば、多孔率50%のトナー粒子は、同じ画像形成結果を達成するために半分の質量しか必要としない。従って、多孔率が高いトナー粒子ほど、1頁当たりのコストが低くなり、プリントのスタック高さも低減される。本発明の多孔質トナー技術は、画質を改善し、カールを低減し、画像の浮き上がりを低減し、溶融エネルギーを削減し、典型的なEP印刷ではなくむしろオフセット印刷に近いように感じる/見えるように、薄い画像を提供する。加えて、本発明の着色多孔質粒子は、カラープリントとモノクロプリントとの間のコストのギャップを狭める。これらの可能性は、EP法をより広範囲の適用分野に拡張し、またEP技術のより多くのビジネス・チャンスを推進するものと期待される。
多孔質ポリマービーズが種々の用途において、例えばクロマトグラフィ・カラム、イオン交換及び吸収樹脂、薬物送達ビヒクル、組織工学のための骨格、化粧品用製剤、及び製紙及び塗料産業において使用されている。ポリマー粒子内部に細孔を生成する方法は、ポリマー技術分野において知られている。しかし、トナーバインダー材料に対する具体的な要件、例えば好適なガラス転移温度、架橋密度、及びレオロジー、並びに高められた多孔率から生じる粒子脆弱性に対する感受性に起因して、多孔質トナーの調製は簡単ではない。本発明において、懸濁法、具体的にはELC法と併せて多重エマルジョン法を用いて、多孔質粒子を調製する。
本発明の多孔質粒子は、「ミクロ」、「メソ」及び「マクロ」細孔を含む。これらの細孔はそれぞれ、国際純粋応用化学連合(International Union of Pure and Applied Chemistry)に従って、それぞれ2nm未満、2〜50nm、及び50nm超の細孔に対して推奨される分類である。多孔質粒子という用語は、本明細書中では、開いた細孔又は閉じた細孔を含む全てのサイズの細孔を含むように、そして中空粒子を含むように使用される。
本発明の多孔質ビーズを製造する方法は、基本的には改良ELCプロセスを必要とする。第1工程は、第一の有機溶媒中に溶解されたバインダーポリマーの溶液の形成、及び第二の有機溶媒が当該バインダーポリマーにとって貧溶媒であって、且つ第一の溶媒と混和できるような第二の有機溶媒に溶解された、細孔安定剤として作用する非イオン性有機ポリマー粒子の形成を必要とする。好ましくは、第一の有機溶媒は、第二の有機溶媒よりもより揮発性であり、より極性である。本発明の多孔質粒子の形成の第二工程は、上記溶液を、LudoxTM等のシリカのようなコロイド状有機又は無機粒子の水性相中に分散させることを要する。ELCプロセスは、米国特許第4,883,060号明細書、同第4,965,131号明細書、同第2,934,530号明細書、同第3,615,972号明細書、同第2,932,629号明細書、及び同第4,314,932号明細書に記載されている。
具体的には、本発明の方法の第二工程では、有機相液滴の水性懸濁物が形成され、剪断にかけて、液滴サイズを小さくし、限定凝集法により狭いサイズ分布液滴を実現する。水性相のpHは、コロイド状安定剤としてシリカを用いる場合、一般的には4と7の間である。
任意のタイプの混合装置及び剪断装置を用いて、本発明を実施することができる。例えば、バッチ式混合機、遊星形ミキサー、単式又は複式スクリュー押出機、動的又は静的ミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、超音波処理機、又はそれらの組合せを用いることができる。任意の高剪断攪拌装置を本発明のこの工程に適用することができるが、好ましい均一化装置は、Microfluidics Manufacturing製のモデルNo.110TのようなMICROFLUIDIZERである。この装置で、項剪断攪拌ゾーンで、有機相の液滴が水性相中に分散され、サイズが減じられ、このゾーンにあるときに、分散された有機相の粒子サイズは、水性相中で均一サイズの非常に微細に分散された液滴まで、減じられ、その後、この非常に微細な液滴は限定された様式で合体されて、コロイド状シリカ粒子によって安定にされた均一サイズのより大きな液滴を生じる。このプロセスの温度を変えて、液滴の乳化に最適な粘度を実現することができる。
本発明の多孔質粒子の製造の次の工程は、均一多孔質粒子の懸濁物を生成するために、バインダーポリマーと非イオン性有機ポリマー粒子とを溶解するのに用いた有機溶媒の除去を要する。第一の有機溶媒が揮発し、第二の有機溶媒で有機相を濃厚にすると、ポリマーバインダーにとって貧溶媒であるために、相が、溶解された非イオン性有機ポリマー粒子を含有する第二の有機溶媒の領域に分離するので、多孔が生じる。第二の溶媒の除去及び非イオン性有機ポリマー粒子の脱溶媒の際に、細孔が後に残り多孔質粒子を創出する。この多孔は、別個の領域として通常明白であるが、使用条件によって中空粒子も創出できる。この多孔質ポリマー粒子は、次に単離され、次いで減圧下及び/又はオーブン中で乾燥される。必要に応じて、この粒子をアルカリで処理してシリカ安定剤を除去する。
任意選択的に、上記多孔質粒子の製造の第三工程は、有機溶媒の除去及び乾燥の前に、前記ポリマーの、有機、水混和性非溶媒の添加を先行させることができる。
本発明の実施において、非イオン性有機ポリマー粒子は、好適な細孔安定物質として意図され、前記バインダーポリマーにとって貧溶媒である有機溶媒に溶解されることができる有機ポリマー粒子を含む。本明細書に記載されるような非イオン性ポリマー粒子は、安定な溶液を形成する非水性溶媒、特に非極性炭化水素溶媒中で安定な溶液を形成する、内的に架橋されたポリマー粒子もしくは巨大分子粒子、又は架橋されたラテックス粒子である。好適な溶液は、相分離しないで、少なくとも15重量%の非イオン性粒子の充填時に、非イオン性有機ポリマー粒子を溶解する非極性溶媒の能力として規定される。そのような粒子の例は、米国特許第4,758,492号明細書に記載されている。細孔を安定にする非イオン性有機ポリマー粒子の必須の特性は、所望の有機溶媒、特に、低誘電非極性溶媒中での溶解度、ELCプロセスに悪影響がないこと、そして静電写真用トナーとして用いた場合に、得られる粒子の融解または溶融レオロジーに悪影響が全くないかほとんどないことである。好ましい有機ポリマー粒子は、弱酸表面を有し、1μm未満の平均径を有する、ポリイソブチルメタクリレート−コ−2−エチルへキシルメタクリレート−コ−ジビニルベンゼンである。別の有用な非イオン性有機ポリマー粒子は、ポリイソブチルメタクリレート−コ−4−tert−ブチルスチレン−コ−ジビニルベンゼンである。同様に調製される、本発明に有用な非イオン性有機ポリマー粒子は、米国特許第4,758,492号明細書に見ることができる。これらの非イオン性有機ポリマー粒子は、一般的にバインダーポリマーの0.5〜20重量%の量、好ましくはバインダーポリマーの1〜15重量%の量で用いられる。
任意選択的に、非イオン性有機ポリマー粒子に加えて、親油性分散剤を本発明の実施に用いて、細孔を導入する個別(discrete)領域を増大することができる。分散剤は、界面自由エネルギーを低下させ、トナーに細孔を導入する相分離した領域を安定化させる界面活性化合物である。有用な分散剤は、分散された有機相中に残らなければならず、バインダーポリマー溶液と、個別の細孔形成を可能にする、非イオン性有機ポリマー粒子を含有する第二の溶媒との間の界面のところに存在しなければならない。従って、高親油性分散剤が望ましい。本発明に有用な典型的な高親油性分散剤は、5.0未満、より好ましくは4.5以下のHLB値を有する分散剤である。HLB値は、分散剤が親水性であるか、親油性であるかの程度の尺度として広く容認されている(Griffin, WC, Journal of the Society of Cosmetic Chemists, 5 (1954): 259.)、いわゆる親水性−親油性バランス値である。HLB値が低いことは、親油性化合物であることを示し、数値がより高くなることは、より親水性の界面活性剤であることを表す。
所望のHLB値が保持されるならば当該技術分野で通常行なわれるように、2種又は3種以上の適当な分散剤を混合してもよい。本発明では、親油性分散剤をELCプロセスの有機相に、バインダーポリマー固形分の重量基準で、0.01%〜1.0%の量で加えることができる。本発明に有用な分散剤の例は、SPATM65(HLB = 2.1)、SPANTM60(HLB = 4.7)、及びSPANTM80(HLB = 4.3)である。
あるいは、ブロック及びグラフトコポリマーのような相溶化剤として用いられることが多いポリマー物質を、本発明の実施に用いて、細孔を導入する個別領域形成を安定化するのを助けることができる。そのようなポリマーの例は、Asahi Kasei Corporation, Japan製のTuftecsTMである。これらには、TuftecsTMPシリーズ(スチレン/(ブタジエン/ブチレン))、並びにH及びM(ポリスチレン/(エチレン/ブチレン))シリーズが含まれる。他のポリマーには、Kraton製のKratonD及びGシリーズが含まれる。
上記のように、本発明は、水と不混和性の溶媒中に溶解することができる任意のタイプのバインダーポリマー又はバインダー樹脂から高分子粒子を調製することに適用することができる。このバインダー自体は実質的に水不溶性である。有用なバインダーポリマーは、ビニルモノマー及び縮合ポリマー並びにこれらの混合物から誘導されるポリマー及びコポリマーを含む。バインダーポリマーとして、周知のバインダー樹脂を使用することができる。具体的には、これらのバインダー樹脂は、ホモポリマー及びコポリマー、例えばポリエステル、スチレンポリマー(例えばスチレン及びクロロスチレン);モノオレフィン(例えばエチレン、プロピレン、ブチレン及びイソプレン);ビニルエステル(例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、及び酪酸ビニル);メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル(例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクチルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びドデシルメタクリレート);ビニルエーテル(例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、及びビニルブチルエーテル);及びビニルケトン(例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン及びビニルイソプロペニルケトン)を含む。特に望ましいバインダーポリマー/樹脂は、ポリエステル、スチレン/アルキルアクリレートコポリマー、スチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂を含む。これらはさらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン、パラフィン及びワックスを含む。また、特に有用なのは、芳香族又は脂肪族ジカルボン酸と、1つ又は2つ以上の脂肪族ジオールとのポリエステル、例えばイソフタル酸又はテレフタル酸又はフマル酸とジオール、例えばエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びエチレン又はプロピレンオキシドのビスフェノール付加物とのポリエステルである。
好ましくは、バインダー樹脂の酸価(樹脂1グラム当たりの水酸化カリウムのミリグラムとして表す)は、2〜100である。これらの樹脂のうち、スチレン/アクリル及びポリエステル樹脂が特に好ましい。ポリエステルは飽和型又は不飽和型であってよい。
本発明の実施では、25℃の20重量パーセント酢酸エチル溶液として測定して、1〜100センチポアズの粘度を有する樹脂を利用することが特に有利である。
バインダー樹脂を溶解し、そしてまた水と不混和性である任意の好適な溶媒、例えばクロロメタン、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、塩化ビニル、2−ブタノン、トリクロロメタン、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、及び2−ニトロプロパンなどを本発明の実施において使用することができる。本発明の実施において特に有用な溶媒は、両方とも多くのポリマーにとって良好な溶媒であると同時に、水中に難溶性であるという理由から、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸プロピルである。さらに、これら両溶媒はその揮発性により、下記のような有機相液滴から蒸発によって、好ましくはトナー粒子を生成する減圧下で、容易に除去されるようになっている。
任意選択的に、バインダーポリマーを溶解し、そしてまた水と不混和性である溶媒は、上記のリストから選ばれた2種又は3種以上の水不混和性溶媒の混合物となることができる。
第二の有機溶媒を、それがバインダーポリマーの貧溶媒であり、好ましくは第一の有機溶媒よりも低揮発性であるように選定する。本発明の実施に好適な第二の有機溶媒には、1種又は2種以上の実質的に非極性の溶媒が含まれる。一般式Cn2n+2(式中、nは6と20との間となることができる)の置換又は未置換の、飽和された、線状または分枝状の炭化水素、芳香族炭化水素、及びハロゲン化された有機溶媒が、いくつかの好ましいタイプの溶媒であり、単独又はその物性を調節するために複数溶媒の配合物を含むことができる。有用な炭化水素には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、キシレン、トルエン、ナフタレン、シクロヘキサン、ベンゼン、ISOPARシリーズ(Exxon)、NORPAR(Exxon由来のノーマルパラフィン系リキッドのシリーズ)、SHELL−SOL(Shell)、及びSOL−TROL(Shell)、ナフサ、STENCIL CLEAN(Qtek)の脂肪族炭化水素類、並びにスーパーケロシン、パラフィン系リキッド、白鉱油等の他の石油系溶剤、又はそれらの好適な混合物が包含されるが、これらに限定するものではない。
第二の溶媒の除去は、トナー粒子の内部の細孔形成のために必要である。上述したように、第二の溶媒は好ましくは第一の有機溶媒よりも低揮発性である。第一の溶媒の蒸発の後に、いくつかの方法を用いて効果的にトナー粒子から第二の溶媒を分離することができる。これらには、減圧下での更なる蒸発、フリーズドライ、抽出及び第二の蒸発工程での共溶媒の使用による蒸発、並びに超臨界流体(SCF)を用いるエマルションの精製のようなエマルションの処理中のSCFの使用が含まれる。本発明に有用な共溶媒には、低沸点、水混和性の有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n−プロパノール、磯プロパノール、及びそれらの混合物が含まれる。特に有用なSCFは超臨界二酸化炭素である。
静電写真トナー中に一般に存在する種々の添加剤、例えば着色剤、電荷制御剤、及び剥離剤、例えばワックス及び滑剤を、溶媒中の溶解前、又は溶解工程自体中に、バインダーポリマーに添加することができる。
本発明の実施において使用するのに適した着色剤、顔料又は染料は、例えば米国再発行特許第31,072号明細書、及び米国特許第4,160,644号;同第4,416,965号;同第4,414,152号;及び同第2,229,513号の各明細書に開示されている。着色剤としては、周知の着色剤を使用することができる。着色剤は例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、DuPontオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントブルー15:1、及びC.I.ピグメントブルー15:3を含む。着色剤は一般に、総トナー粉末重量を基準として1〜90重量パーセントの範囲、好ましくは2〜20重量パーセントの範囲、そして最も好ましくは4〜15重量パーセントの範囲で、本発明の実施において採用することができる。着色剤含有率は4重量%以上であると、十分な着色力を得ることができ、そして15%重量%以下であると、良好な透明性を得ることができる。着色剤の混合物を使用することもできる。任意の形態、例えば乾燥粉末、その水性分散体又は油分散体の形態の着色剤を本発明において使用することができる。媒体ミル又はボールミルのような任意の方法によって粉砕された着色剤を使用することもできる。
本明細書中に好ましく使用される剥離剤はワックスである。具体的には、本明細書中に使用することができる剥離剤は、低分子量ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブテン;加熱により軟化させることができるシリコーン樹脂;脂肪酸アミド、例えばオレアミド、エルカミド、リシノールアミド、及びステアラミド;植物性ワックス、例えばカルナバ・ワックス、ライス・ワックス、カンデリラ・ワックス、日本ろう及びホホバ油;動物性ワックス、例えば蜜ろう;鉱物及び石油ワックス、例えばモンタン・ワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィン・ワックス、微結晶ワックス、及びフィッシャー・トロプシュ・ワックス;及びこれらの改質生成物である。
トナー粒子表面に曝露される傾向のあるワックスの量とは無関係に、30〜150℃の融点を有するワックスが好ましく、そして40〜140℃の融点を有するワックスがより好ましい。
ワックスは、例えば、トナーを基準として0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%である。
いくつかの方法を用いて、ワックスをトナーに導入することができる。ワックスを溶融配合により最初にバインダー中に分散させて、その後有機相に導入することができる。また、適当な分散助剤を用いて、ワックスを有機溶媒中で分散形態に別途処理することもできる。一つの態様では、ワックスは微細固体粒子として最終トナー中に存在する。
「電荷制御」という用語は、結果として生じるトナーの摩擦電気的な帯電特性を改質するためのトナー添加物の性質を意味する。正帯電トナーのための極めて多様な電荷制御剤が利用可能である。負帯電トナーのための多数の、しかし正帯電トナーのためのものよりは数少ない電荷制御剤が、例えば米国特許第3,893,935号;同第4,079,014号;同第4,323,634号;同第4,394,430号の各明細書、及び英国特許第1,501,065号及び同第1,420,839号の各明細書に開示されている。電荷制御剤は一般に少量で、例えば、トナーの重量を基準として0.1〜5重量パーセントの量で採用される。有用な更なる電荷制御剤が米国特許第4,624,907号;同第4,814,250号;同第4,840,864号;同第4,834,920号;同第4,683,188号及び同第4,780,553号の各明細書に記載されている。電荷制御剤の混合物を使用することもできる。
本発明の多孔質トナーの平均粒子直径は、例えば2〜50マイクロメートル、好ましくは3〜20マイクロメートルである。
粒子の多孔率は、10%を上回り、好ましくは20%と90%との間であり、最も好ましくは30%と70%との間である。
或いは、本発明の方法において、非イオン性有機ポリマー粒子溶液を、水不混和性重合性モノマーと、重合開始剤と、任意選択的に着色剤、剥離剤、及び電荷制御剤との混合物と混合し、固体安定剤粒子を含む水性相と一緒に乳化させて、限定凝集(LC)エマルションを形成することができる。乳化混合物中のモノマーは、好ましくは、熱又は輻射線の適用によって重合される。非イオン性有機ポリマー粒子を溶解するのに用いられた溶媒を、その後前述したように除去することができ、生じた懸濁重合された粒子を単離、乾燥して多孔質粒子を生成する。
このLC重合プロセスに有用なモノマーには、ビニルモノマー、例えば、スチレン;ビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル及び酪酸ビニル;ビニルエーテル、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル及びビニルブチルエーテル;並びにビニルケトン、例えば、ビニルメチルケトン、ビニルへキシルケトン及びビニルイソプロピルケトン;並びにこれらの混合物が含まれる。特に好ましいモノマーには、スチレン、スチレン/アルキルアクリレート、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/無水マレイン酸等の混合物が含まれる。スチレン/アクリル混合物が特に好ましい。
トナー粒子の形状は、静電トナー転写及びクリーニング特性と関係する。このように、例えば、トナー粒子の転写及びクリーニング効率は、粒子の真球度が低減されるにつれて改善することが判っている。トナー粒子の形状を制御するための数多くの手順が、当業者に知られている。本発明の実施において、必要ならば、水相中又は溶媒中に添加剤を用いてポリマーバインダーを溶解してよい。添加剤は、LCプロセス形成の後又は前に用いてよい。いずれの場合にも、溶媒が除去され、その結果粒子の真球度が低減されるのにつれて、界面張力は改変される。米国特許第5,283,151号明細書には、粒子の真球度を低減するためにカルナバ・ワックスを使用することが記載されている。“Toner Particles of Controlled Surface Morphology and Method of Preparation”と題される2006年12月15日付けで出願された米国特許出願第11/611,208号明細書には、真球度を制御するのに有用な或る特定の金属カルバミン酸塩を使用することが記載されており、また“Chemically Prepared Toner Particles with Controlled Shape”と題される2006年12月15日付けで出願された米国特許出願第11/621,226号明細書には、真球度を制御するために特定の塩を使用することが記載されている。また“Toner Partiles of Controlled Morphology”と題される2006年6月22日付けで出願された米国特許出願第11/472,779号明細書には、真球度を制御するためにテトラフェニルホウ酸第四アンモニウム塩を使用することが記載されている。
本発明のトナー粒子は、表面処理剤の形態で流動助剤を含有してもよい。表面処理剤は典型的には、典型的な粒子サイズが5nm〜1000nmの無機酸化物又は高分子粉末の形態を成している。スペーシング剤としても知られる表面処理剤に関しては、トナー粒子上のスペーシング剤の量は、荷電された画像と関連する静電力によって又は機械力によってトナー粒子が二成分系内でキャリヤ粒子から剥ぎ取られるのを可能にするのに十分な量である。好ましい量のスペーシング剤は、トナーの重量を基準として、0.05〜10重量パーセント、そして最も好ましくは0.1〜5重量パーセントである。
スペーシング剤は、コンベンショナル表面処理技術、例えばスペーシング剤の存在におけるトナー粒子のタンブルのようなコンベンショナル粉末混合技術によってトナー粒子の表面上に適用することができる。好ましくは、スペーシング剤は、トナー粒子の表面上に分配される。スペーシング剤は、トナー粒子の表面上に付着され、そして静電力又は物理的手段又はその両方によって付着することができる。混合を用いる場合、好ましくは均一な混合が、スペーシング剤が凝塊形成しないようにするか又は凝塊形成を少なくとも最小限にとどめるのに十分な、高エネルギーHenschel型ミキサーのようなミキサーによって達成される。さらに、トナー粒子の表面上に分配するためにスペーシング剤をトナー粒子と混合するときには、混合物を篩にかけることにより、凝塊形成されたスペーシング剤又は凝塊形成されたトナー粒子を除去することができる。凝塊形成された粒子を分離するための他の手段は、本発明の目的で使用することもできる。
好ましいスペーシング剤は、シリカ、例えばR-972のような、Degussaから商業的に入手可能なシリカ、又はH2000のような、Wackerから商業的に入手可能なシリカである。他の好適なスペーシング剤の一例としては、他の無機酸化物粒子、又はポリマー粒子などが挙げられる。具体的な一例として、チアニア、アルミナ、ジルコニア、及びその他の金属酸化物;及び好ましくは直径1μm未満のポリマー粒子(より好ましくは0.1μm)、例えばアクリルポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレンポリマー、フルオロポリマー、これらのコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
下記例によって本発明をさらに詳しく説明する。これらの例は、本発明の考えられ得る全ての変更形を網羅したものではない。
下記例において使用されるKao Binder E(ポリエステル樹脂)は、日本国Kao Corporationの一部であるKao Specialties Americas LLCから入手した。本発明の例で用いたブルーピグメントは、BASF社製の Blue Lupreton SE 1163であり、フマル酸とビスフェノールAとの線上コポリマーに分散されたフラッシュ顔料40%充填量として、ピグメントブルー15:3から成っている。以下の例に用いられている非イオン性有機ポリマー粒子は、M1(重量比62/35/3のポリイソブチルメタクリレート−コ−2−エチルへキシルメタクリレート−コ−ジビニルベンゼン)及びM2(重量比72/26/2のポリイソブチルメタクリレート−コ−4−ターシャリブチルスチレン−コ−ジビニルベンゼン)である。M1及びM2の両方とも、米国特許第4,758,492号明細書に記載された乳化重合反応を用いて製造した。例に記載した促進剤は、メチルアミノエタノールとアジピン酸との縮合ポリマーであった。いくつかの例で溶媒として用いたヘキサンは、イソマーの混合物であり、Gibbstown,NJ 08027のOmniSolv,EMD Chemicals Inc.製であった。NalcoTM1060及びNalcoTM2329は両方ともコロイド状シリカであり、それぞれ、50重量%及び40重量%分散体として、Nalco Chemical Companyから入手した。
Coulter Particle Analyser又はSysmex FPIA−3000(Malvern Instrumentsの画像ベース自動粒子形状・サイズ分析装置)を使用して、粒子のサイズを測定した。Coulter測定に由来する体積及び数メジアン値を用いて、粒径分布を評価し、体積メジアン値を用いてこれらの例に記載する粒子の粒径を表した。
本発明の粒子の多孔率の範囲は、一連の顕微鏡技術を用いて可視化することができる。破砕した試料を撮像し、そして内部孔構造を見るために、コンベンショナルな走査電子顕微鏡(SEM)撮像法を用いた。
本発明の多孔質ポリマー粒子を以下の一般的な手順を用いて製造した。
例1
非イオン性有機ポリマー粒子M1を用いた多孔質粒子の調製
有機相を、Kao Eバインダーの20重量%溶液96.2g及びヘプタン3.6gに溶解した0.18gのMlを用いて調製した。この有機相を、11gのNalcoTM2329を含有するpH4のクエン酸塩緩衝液139gと2.2gの10重量%促進剤溶液とを用いて調製した水性混合物と一緒に混合し、SilversonL4R Mixer(Silverson Machines,Inc.製)を用いる超高剪断にかけ、次いでMicrofluidics製のMicrofluidizer Model#110Tにかけた。回転蒸発器を用いて減圧下で有機溶媒を除去した。得られた粒子は平均粒径7.5μmを有していた。図1は、例1の粒子のSEM断面であり、粒子中の細孔を示している。
例2
非イオン性有機ポリマー粒子M1を用いた顔料を含有する多孔質粒子の調製
12.71gのKaoバインダーE、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、50.0gの酢酸メチル、0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1、及び10.0gのヘキサンを含む有機相を調製した。この有機相を、103.76gの水、0.689gのフタル酸水素カリウム、6.60gのNalco1060、及び1.452gの10%促進剤を含有する水性混合物と混合した。
この混合物を、その後、例1に記載したように超高剪断にかけた。回転蒸発器を用いて、減圧下で酢酸エチルを除去した。主として水性混合物中に残留ヘキサンを含有する得られたトナー粒子を、その後等容積の3Aアルコール(95:5、エタノール:メタノール)と混合し、この分散体を再度減圧下で回転蒸発器にかけた。添加したアルコールの50%を除去した後、生じた懸濁物をろ過して、トナー粒子を脱イオン水で洗浄し、その後、32℃で20時間真空オーブン中で乾燥させた。得られた粒子は、6.1μmの体積メジアン値及び5.6μmの数メジアン径を有していた。このトナーを凍結破砕して、走査電子顕微鏡下で検査した。図2に示すようにこの粒子は多孔質であり、その体積メジアン径及び数メジアン径によって示されるように、粒径分布は狭かった。
例3(比較)
12.71gのKaoバインダーE、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、60.0gの酢酸メチル、及び0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1を含む有機相を調製した。水性相は例2の水性相と同じであった。有機相の水性相中で分散させ、そして例1と同様に溶媒を除去した。得られた5.9μmトナーを光学顕微鏡で分析すると、細孔を示さなかった。この結果は、非イオン性有機ポリマー粒子と関連する第二の炭化水素溶媒が、細孔生成には必要であることを示している。
例4
12.68gのKaoバインダーE、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、30.0gの酢酸メチルを含む有機相を調製した。第二の有機相を、15.0gのヘキサン、15.0gの酢酸メチル、0.030のSPANTM65(Fluka製)、及び0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1を用いて調製した。2つの有機相を一緒にし、その後例3の水性相と同じ水性相と混合した。例1と同様に均一化した後、この分散体を200gの水と200gの3Aアルコールとの混合物で処理した。その後、有機溶媒を回転蒸発器で、減圧下で除去した。固体トナー粒子を、焼結ガラスフィルターを通してろ過によって集めて、水で洗浄した。得られた5.9μmトナーを光学顕微鏡で分析すると、細孔を示した。
例5
15.75gのKaoバインダーE、2.25gのBASF Lupreton Blue SE 1163、70.0gの酢酸メチル、10.0gのヘキサン、及び2.00gの非イオン性有機ポリマー粒子M2を含む有機相を調製した。この有機相を、138.35gの水、0.918gのフタル酸水素カリウム(KHP)、8.80gのNalcoTM1060及び1.936gの10%促進剤を用いて調製した水性相と一緒に混合した。この混合物を、その後、例1に記載したように超高剪断にかけた。マイクロフリューダイザーを出るときに、この混合物を3Aアルコールの50%水溶液に添加し、減圧下で回転蒸発にかけた。添加したアルコールの50%を除去した後、生じた懸濁物をろ過して、トナー粒子を脱イオン水で洗浄し、その後、32℃で20時間真空オーブン中で乾燥させた。得られた粒子は、7.2μmの平均粒径を有していた。破砕したトナー粒子のSEM画像である図3から明らかなようにこの粒子は細孔を有することを示した。

Claims (1)

  1. a)第一の有機溶媒にバインダーポリマー材料を溶解し、そして第二の有機溶媒及び非イオン性有機ポリマー粒子を添加して、有機相を形成する工程、該バインダーポリマー材料は、スチレン、モノオレフィン、ビニルエステル、メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、ビニルエーテル、及びビニルケトンのホモポリマー及びコポリマーからなる群から選ばれ、該第一の有機溶媒は、クロロメタン、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、塩化ビニル、2−ブタノン、トリクロロメタン、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、及び2−ニトロプロパンから成る群より選ばれ、該第二の有機溶媒は、一般式C 2n+2 (式中、nは6と20との間となることができる)の置換又は未置換の、飽和された、線状または分枝状の炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化された有機溶媒、及びそれらの混合物からなる群より選ばれ、かつ該非イオン性有機ポリマー粒子は、ポリイソブチルメタクリレート−コ−2−エチルへキシルメタクリレート−コ−ジビニルベンゼンまたはポリイソブチルメタクリレート−コ−4−ターシャリブチルスチレン−コ−ジビニルベンゼンである
    b)粒状安定剤を含む水性相に前記有機相を分散させて、分散体を形成し、そして前記分散体を均一化する工程、該粒状安定剤はコロイド状シリカ粒子である、及び
    c)前記第一及び第二の有機溶媒を蒸発させ、そして多孔質粒子を含む生成物を回収する工程であって、この際多孔質粒子中の細孔が前記非イオン性有機ポリマー粒子によって安定化される工程、
    を含んで成る多孔質粒子の製造方法。
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