JP5368137B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気等の流体の圧力に基づいて動力を発生するエンジンに係り、例えば、流体の圧力を受けてピストンが環状の軌道を周回することにより動力を発生するエンジンに関するものである。
一般に蒸気機関は、シリンダへ高圧の蒸気を供給してピストンを直線運動させ、その直線運動をクランク機構によって回転運動に変換し、駆動軸を回転させる。また、クランク機構に設けられたフライホイールの慣性力によってピストンの直線運動の向きを逆転させ、シリンダから蒸気を排出する。
しかしながら、上記のような従来の蒸気機関では、クランク機構においてピストンの進行方向を逆転する際にエネルギー損失が生じるため、直線運動を効率よく回転運動に変換できないという問題がある。また、シリンダより排出される蒸気を大気中へ放出すると、駆動軸の回転が脈動的になるという問題がある。更に、フライホイールによって装置の重量が増加するという問題や、クランク機構によって装置の構成が複雑になるという問題もある。
本願出願人は、上記の問題を解決すべく、下記の特許文献1,2においてダブルシリンダー型のエンジンを開示した。このエンジンでは、2つのシリンダの後室が連結パイプによって導通されており、両シリンダの前室には動作流体が交互に導入される。2つのシリンダの各ピストンが往復運動すると、これに連動して2つのラックが交互に往復運動し、当該2つのラックに噛み合う歯車が双方向に回転する。この双方向の回転運動が一方向の回転運動として駆動軸に伝達される。
上記の構成によれば、ピストンの運動方向を逆転する際の損失がクランク機構に比べて非常に小さくなる。また、一方のシリンダに導入される蒸気の圧力を利用して他方のシリンダから蒸気を排出するため、駆動軸の回転が脈動的になることを防止できる。更に、フライホイールやクランク機構が不要になるため、装置の軽量化と簡易化を図ることができる。
特許第3886992号明細書 特許第4019098号明細書
ところで特許文献1,2に示される装置においても、基本的にはピストンの往復運動を利用するため、ピストンの運動方向が逆転する際に多少の損失が発生する。すなわち、ピストンから歯車へ伝達されなかった運動エネルギーが損失となる。
また、一般に、ピストンの往復によって動力を発生する装置では、ピストンの移動距離とシリンダの断面積との積に相当する体積の蒸気が1回の往復で消費される。蒸気の消費量を減らすためにシリンダの断面積を減らすと、ピストンを押す力が小さくなるため、蒸気から取り出される動力が小さくなる。ピストンを押す力を落とさずに蒸気の消費量を減らすことができれば、蒸気圧から動力への変換効率を高めることができる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体の圧力を効率良く運動エネルギーに変換できるエンジンを提供することにある。
本発明に係るエンジンは、複数のピストンと、前記複数のピストンが環状に列をなして移動するための軌道が形成されたピストン収容部と、前記ピストン収容部の内部に収容され、前記ピストンの列の隙間に噛み合うラックを備えた歯車と、前記軌道に設けられたシリンダと、前記シリンダの内部における流れの方向が一方向へ偏るように前記シリンダの外部から内部に流体を導入する流体導入路と、前記一方向の流れの下流側において前記流体を前記シリンダの内部から外部に排出する流体排出路とを有する。前記流体導入路は、前記シリンダの内面において前記ピストンの移動方向に沿って延びた溝と、前記溝の一方の端部から前記シリンダの内部へ前記流体を導入する流体導入孔とを含む。
好適に、上記エンジンは、前記シリンダに形成され、前記ピストンの移動方向に沿って延びた孔と、前記シリンダの外面を包囲し、前記孔の端部において開口部を有する筒体とを有する。この場合、前記開口部が前記流体導入孔を構成し、前記開口部を除いて前記孔を塞ぐ前記筒体の内面が前記溝の底部を構成する。
好適に、複数の前記流体導入路、及び/又は、複数の前記流体排出路が前記シリンダの周方向において等間隔に形成されている。
好適に、前記ピストンの外面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐリング部材を有する。
好適に、前記流体導入路と前記流体排出路との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ1つ又は複数の第1リング部材を有する。
好適に、少なくとも1つの前記第1リング部材が前記ピストンと当接するように複数の前記第1リング部材が離間して配置される。
好適に、前記シリンダの端部と前記流体導入路との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ1つ又は複数の第2リング部材、及び/又は、前記流体排出路と前記シリンダの端部との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ第3リング部材を有する。
本発明によれば、流体の圧力によって複数のピストンが環状に列をなして移動するように構成されており、このピストン列の周回運動から動力が得られることから、ピストンの往復運動に伴う損失が発生しなくなり、エネルギー変換効率を高めることができる。
本実施形態に係るエンジンの全体の構成例を示す図である。 図1に示すエンジンの側面図である。 シリンダ部の外観を示す斜視図である。 外筒の断面図であり、筒の中心軸を通る平面で外筒を切断したときの断面を表す。 シリンダの外観を示す斜視図である。 図3に示す斜視図において外筒の一部を切り欠いた状態を示す図である。 図3に示す斜視図において外筒とシリンダの一部を切り欠いた状態を示す図である。 シリンダ部の内部を通過するピストンを図解した図である。 シリンダにリング部材を取り付ける例を示す図であり、外筒とシリンダの一部を切り欠いた状態を示す。 図9に示すシリンダの内部を通過するピストンがリング部材に接触する様子を図解した図である。
以下、本発明の一実施形態に係るエンジンについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るエンジンの全体の構成例を示す図であり、図2はその側面図である。図1に示すエンジンは、複数のピストン10と、ピストン収容部20A,20Bと、回転機構30A,30Bと、シリンダ部40A,40Bを有する。
ピストン収容部20A,20Bは、その内部にピストン10並びに回転機構30A,30Bの歯車31を収容する。ピストン収容部20A,20Bには、それぞれピストン10の移動を案内するU字状の軌道が形成されている。ピストン収容部20A,20BのU字軌道がシリンダ部40A,40Bを介して互いに接続されており、全体として環状の軌道が構成される。この環状の軌道において、複数のピストン10が列をなして移動する。
ピストン収容部20A,20Bは、例えば図2の側面図に示すように、2つの板状のブロック21,22に分割されている。図1では、ピストン収容部20A,20Bの内部を図解するため、上側のブロック21の図示を省略している。
図1に示すように、ブロック21,22の内部には、それぞれU字状の溝が形成される。互いの溝を向かい合わせて2つのブロック21,22を連結することにより、ピストン10が通る筒状の軌道が形成される。
回転機構30A,30Bは、環状の軌道に沿って進むピストン10の運動を回転運動に変換する。回転機構30A,30Bは、それぞれ歯車31と回転軸32を有する。
歯車31は、ピストン10の列の隙間に噛み合うラックを備える。歯車31は、例えば図1に示すように、ピストン収容部20A,20BのU字軌道の内側に配置される。U字軌道の円弧部分において、歯車31の隣接する2つのラックの間にピストン10が1つずつ挟まれる。
回転軸32は、歯車31の中心軸に固定されており、歯車31の回転をピストン収容部(20A,20B)の外部に伝達する。ブロック21,22には、それぞれ回転軸32を貫通する孔が設けられている。この貫通孔から突き出した回転軸32は、ブロック21,22の外面に設けられた軸受部33,34(図2)によって回動自在に保持される。
シリンダ部40A,40Bは、ピストン10の軌道において高圧流体(例えば蒸気)の導入・排出を行うための空間を形成する。シリンダ部40A,40Bは、それぞれ外筒41とシリンダ42を有する。
シリンダ42は、ピストン10が移動する筒状の通路を構成する。シリンダ42の一方の端はピストン収容部20BのU字軌道につながり、シリンダ42の他方の端はピストン収容部20AのU字軌道につながる。ピストン収容部20BのU字軌道とピストン収容部20AのU字軌道とがシリンダ42を介して接続されることにより、環状の軌道が構成されている。
外筒41は、シリンダ42の内部へ蒸気を導入する経路と、シリンダ42の内部から蒸気を排出する経路を構成する。また外筒41は、シリンダ42の外周を包囲して、シリンダ42内部の気密性を確保する。
図3〜図8は、シリンダ部40A,40Bの詳細な構造を示す。
図3は、シリンダ部40A,40Bの外観を示す斜視図である。
図4は、外筒41の断面図であり、筒の中心軸を通る平面で外筒41を切断したときの断面を表す。
図5は、シリンダ42の外観を示す斜視図である。
図6は、図3に示す斜視図において外筒41の一部を切り欠いた状態を示す図である。
図7は、図3に示す斜視図において外筒41とシリンダ42の一部を切り欠いた状態を示す図である。
図8は、シリンダ42の内部を通過するピストン10を図解した図である。
外筒42は、シリンダ42を通す筒孔413が形成された筒部412と、筒部412の両端に設けられたフランジ411を有する(図4)。
図4における左側の図は、外筒42を筒孔413の中心軸に対して垂直な方向から見た側面図を示す。フランジ411の縁には、ボルトを通す孔が4つ設けられている。フランジ411は、このボルトによってピストン収容部(20A,20B)に締結される。
また、図4の左の側面図における点線は、鎖線B−B’に沿って筒部412を中心軸と垂直な方向に切断したときの切断部端面を示す。この点線で示すように、筒部412の断面は、正方形の四隅を対称に切り落とした形をしている。隅の平らな部分に対応する筒部412の外面の綾部には、蒸気を導入するための孔51と、蒸気を排出するための孔61がそれぞれ設けられている。図4の例では、孔51及び61がそれぞれ2つ設けられている。蒸気を導入する2つの孔51は別の稜部に開けられており、筒部412の中心軸方向(図4の紙面の横方向)における位置がほぼ等しい。同様に、蒸気を排出する2つの穴61も別の稜部に開けられており、中心軸方向における位置がほぼ等しい。
筒部412の内壁には、リング状の溝52及び62が形成される(図4)。溝52の底部には蒸気導入用の孔51が開口し、溝62の底部には蒸気排出用の孔61が開口する。溝52によって筒部412内面とシリンダ42外面との隙間に形成されるリング状の空間には、孔51から内部へ導入された蒸気が充満する。また、溝62によって同様に形成されるリング状の空間には、孔61から外部へ排出される蒸気が充満する。
シリンダ42には、蒸気導入路を形成する孔53と、蒸気排出路を形成する孔63がそれぞれ設けられている(図5)。図5の例では、孔53及び63がそれぞれ6つ設けられている。
孔53は、シリンダ42の中心軸に対して平行に延びた細長い形状をしている(図5)。6つの孔53は、サイズと形状がほぼ等しく、中心軸方向における位置が揃っており、周方向においてほぼ等しい間隔で配置されている。
孔53の一方の端部(孔63から離れた方の端部)は、溝52によって筒部412内面とシリンダ42外面との隙間に形成される上述したリング状の空間に開口している(図6,図7)。この開口部は、本発明における流体導入路の流体導入孔に対応する。
孔53の残りの部分は、筒部412の内壁によって塞がれている(図6,図7)。筒部412の内壁と孔53は、シリンダの内面においてピストン10の移動方向に延びた溝を形成する。この溝は、本発明における流体導入路の溝に対応する。
孔63は、シリンダ42の中心軸に対して平行に延びているが、その長さは孔53に比べて短い(図5)。6つの孔63は、サイズと形状がほぼ等しく、中心軸方向における位置が揃っており、周方向においてほぼ等しい間隔で配置されている。
孔63は、溝63によってと筒部412内面とシリンダ42外面の隙間に形成される上述したリング状の空間に開口している(図6,図7)。図の例では、孔63と溝63がほぼ等しい幅を有している。
またシリンダ42の両端部には、歯車31の歯板を避けるための切り欠き421が形成されている(図5)。
ピストン10は、前後方向に尖った紡錘形の本体と、前後の先端部分に平らな面を形成する接触部を有する(図8)。軌道を移動する各ピストン10は、前後のピストン10と接触部において当接する。
また、各ピストン10の外面には、リング部材70が周着される(図8)。リング部材70は、シリンダ42の中を通過する際に、ピストン10の外面とシリンダ42の内壁との隙間を塞ぐ。図の例において、ピストン10にはそれぞれ2つのリング部材70が固定されている。
上述した構成を有するエンジンの動作を説明する。
シリンダ部40Aの孔51に蒸気を導入すると、筒部412の溝52とシリンダ42の外面との隙間に形成された空間に蒸気が充満する。この蒸気は、シリンダ42に形成された孔53の端部からシリンダ42の内部へ流れ込む。孔53の端部から流入した蒸気は、孔53の残りの部分とシリンダ42の内壁とにより形成された細長い溝に沿って流れる。例えば図8において、蒸気はシリンダ42の内部を左から右に流れる。この蒸気の流れにより、ピストン10は左から右へ向う力を加えられ、右方向へ移動する。ピストン10の移動に伴って、高圧の蒸気もシリンダ42の内部を移動する。高圧の蒸気は、孔63においてシリンダ42の内部から外部へ排出される。
シリンダ部40Aを移動するピストン10は、順次にピストン収容部30Aへ押し出され、U字軌道を移動する。ピストン10の列がU字軌道を移動することにより、歯車31が回転する。ピストン収容部40AのU字軌道を出たピストン10は、順次にシリンダ部40Bへ入る。シリンダ部40Bにおいてもシリンダ部40Aと同様に、一方向へ流れる蒸気がピストン10を一方向に押す。ピストン収容部40Aからシリンダ部40Bへピストン10が移動する方向と、シリンダ部40Bにおいて蒸気がピストン10を押す方向とが一致しているため、ピストン10の推進力が付勢される。シリンダ部40Bにおいて推進力を加えられたピストン10は、順次にピストン収容部30BのU字軌道を移動し、歯車31に回転エネルギーを与えて、再びシリンダ部40Aに戻る。そして上記と同様に、シリンダ部40Aにおいて推進力を加えられたピストン10が、順次にピストン収容部30Aへ押し出される。
以上説明したように、本実施形態に係るエンジンによれば、複数のピストン10が環状に列をなして移動するように軌道が形成されており、この軌道上に、蒸気の導入路と排気路が形成されたシリンダ部40A,40Bが設けられている。蒸気導入路において、シリンダ42の内部における蒸気の流れの方向が一方向へ偏るように、シリンダ42の外部から内部へ蒸気が導入される。ピストン10は、蒸気の一方向の流れに押されて一方向に移動する。一方向の流れの下流側には蒸気排出路が設けられており、ピストン10とともに移動する蒸気がこの蒸気排出路によってシリンダ42の内部から外部へ排出される。
従って、本実施形態に係るエンジンでは、環状の軌道におけるピストン10の周回運動に基づいて歯車31を回転させることにより、ピストンを往復運動させる従来のエンジンのように、ピストンの運動方向の逆転に伴う損失が全く発生しないため、エネルギー変換効率を高めることができる。
また、本実施形態に係るエンジンでは、蒸気の導入と排出が行われるシリンダ42の内部を複数のピストンが列をなして移動するため、1つのピストンのみがシリンダ内を移動する従来の方式に比べて、蒸気の消費量を大幅に減らすことができる。すなわち、1つのピストンのみを用いる方式では、ピストンをある距離だけ移動させるために、その移動距離とシリンダの断面積との積に相当する体積の蒸気が消費される。これに対し、複数のピストンを用いる本発明の方式では、あるピストンが移動した後の空間に後続のピストンが次々と侵入するため、実質的に消費される蒸気は、ピストンの移動距離とシリンダの断面積との積に相当する体積と後続のピストンの体積との差分だけになる。従って、本エンジンでは、シリンダの断面積を小さくすることなく蒸気の消費量を減らせるため、エネルギー変換効率を高めることができる。
また、本実施形態に係るエンジンでは、各ピストン10に周着されたリング部材70によって、シリンダ42の内壁とピストン10との隙間が塞がれているため、蒸気導入路から蒸気排出路への蒸気の漏れによる損失を減らし、エネルギー変換効率を高めることができる。
また、本実施形態に係るエンジンでは、シリンダ42の周方向において等間隔に形成された複数の蒸気導入路からシリンダ42の内部へ均一に蒸気が導入される。そのため、シリンダ42の一部分に偏って蒸気が導入される場合に比べて、シリンダ42の内部における蒸気の流れが均一になり、一方向への流れが分散されてしまうことによる圧力の減少を抑制できる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図1に示すエンジンでは、各ピストン10の外面にリング部材70が固定されているが、このリング部材をシリンダ42の内面に取り付けることも可能である。図9、図10はその一例を示す。
図9は、シリンダ42にリング部材を取り付ける例を示す図であり、外筒41とシリンダ42の一部を切り欠いた状態を示す。図10は、図9に示すシリンダ42の内部を通過するピストン10がリング部材に接触する様子を図解した図である。
図9の例では、蒸気が導入される孔53と蒸気が排出される孔63との間のシリンダ42の内面に、リング部材71が固定されている。リング部材71によって、シリンダ42の内壁とピストン10との隙間を塞ぐことにより、孔53から孔63への蒸気の漏れが抑制される。
また図9の例においては、孔53と孔63の間に2つのリング部材71が離間して配置されている。この離間距離は、孔53と孔63の間において、少なくとも1つのリング部材71がピストン10と当接するように、ピストン10の長さや形状、リング部材71の幅などに応じて設定される。これにより、孔53と孔63との間の空間が常にリング部材71とピストン10によって仕切られるため、孔53から孔63への蒸気の漏れを効果的に抑制できる。
また、図9の例では、蒸気の流れの上流側におけるシリンダ42の端部と孔53との間の内面にリング部材72が固定され、蒸気の流れの下流側におけるシリンダ42の端部と孔63との間の内面にリング部材73が固定されている。リング部材72,73によって、高圧の蒸気が導入される孔53を低圧の空間から隔離できるため、高圧蒸気の漏れによるエネルギー変換効率の低下を抑制できる。
このように、シリンダ42の内面にリング部材を設ける方法でも、蒸気の漏れによる損失を低減できる。また、各ピストン10にリング部材を周着する場合に比べて摩擦による負荷を減らせるため、効率を向上できる。更に、使用するリング部材の数を減らせるという利点もある。
以上、本発明の各種の実施形態を説明したが、本発明は上記の形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
例えば、図1に示すエンジンではシリンダ部を2つ備えているが、この数は任意であり、1つでも3つ以上でも良い。歯車の数も同様に任意であり、1つでも3つ以上でもよい。
また、図1に示すエンジンではピストンの環状軌道の内側に歯車が配置されているが、環状軌道の外側に歯車を配置してもよい。
本発明は、蒸気などの高圧流体の圧力に基づいて回転運動を発生する装置に広く適用可能である。
10…ピストン、20A,20B…ピストン収容部、30A,30B…回転機構、31…歯車、32…回転軸、40A,40B…シリンダ部、41…外筒、411…フランジ、412…筒部、413…筒孔、42…シリンダ、51,53…蒸気導入用の孔、61,63…蒸気排出用の孔、52,53…溝、71〜73…リング部材

Claims (7)

  1. 複数のピストンと、
    前記複数のピストンが環状に列をなして移動するための軌道が形成されたピストン収容部と、
    前記ピストン収容部の内部に収容され、前記ピストンの列の隙間に噛み合うラックを備えた歯車と、
    前記軌道に設けられたシリンダと、
    前記シリンダの内部における流れの方向が一方向へ偏るように前記シリンダの外部から内部に流体を導入する流体導入路と、
    前記一方向の流れの下流側において前記流体を前記シリンダの内部から外部に排出する流体排出路と
    を有し、
    前記流体導入路は、
    前記シリンダの内面において前記ピストンの移動方向に沿って延びた溝と、
    前記溝の一方の端部から前記シリンダの内部へ前記流体を導入する流体導入孔と
    を含む、
    エンジン。
  2. 前記シリンダに形成され、前記ピストンの移動方向に沿って延びた孔と、
    前記シリンダの外面を包囲し、前記孔の端部において開口部を有する筒体と、
    を有し、
    前記開口部が前記流体導入孔を構成し、
    前記開口部を除いて前記孔を塞ぐ前記筒体の内面が前記溝の底部を構成する、
    請求項1に記載のエンジン。
  3. 複数の前記流体導入路、及び/又は、複数の前記流体排出路が前記シリンダの周方向において等間隔に形成されている、
    請求項1又は2に記載のエンジン。
  4. 前記ピストンの外面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐリング部材を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1つに記載のエンジン。
  5. 前記流体導入路と前記流体排出路との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ1つ又は複数の第1リング部材を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1つに記載のエンジン。
  6. 少なくとも1つの前記第1リング部材が前記ピストンと当接するように複数の前記第1リング部材が離間して配置される、
    請求項5に記載のエンジン。
  7. 前記シリンダの端部と前記流体導入路との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ1つ又は複数の第2リング部材、及び/又は、前記流体排出路と前記シリンダの端部との間で前記シリンダの内面に固定され、前記シリンダの中を通過する前記ピストンと前記シリンダの内面との隙間を塞ぐ第3リング部材を有する、
    請求項5に記載のエンジン。
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