JP5363521B2 - 光子周波数変換装置 - Google Patents

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本発明は、光子周波数変換に関する。
光の周波数(波長)変換は、光通信における伝送情報の高速化・大容量化はいうまでもなく、分光測定、光検出等、様々な応用上の重要な役割を担う。光の周波数は通信波長帯で194 THz、可視域では400 THz程度である。数100MHz〜数GHz程度のオーダーでの光の周波数制御は、電気光学変調器や音響光学変調器などの装置を用いることで電気的に行うことができる。これは、例えば光ヘテロダイン検出測定等に応用されている。
一方、数〜数10 THzといった大きな周波数変換量を得るために、非線形媒質における非線形光学効果を用いた光による光の周波数変換が用いられている。三次の非線形光学効果を用いた場合、非線形媒質に周波数f1のポンプ光が入力されると、次式(1)を満たす周波数f2のシグナル光子と周波数f3のアイドラ光子を同時に発生する性質がある。
2 f1 = f2 + f3 (1)
この物理過程は自然放出四光波混合(spontaneous four-wave mixing: SFWM)と呼ばれる。SFWMは、光子の描像では、二個のポンプ光子の消滅に対し、シグナル光子とアイドラ光子が一つずつ生成されるような過程となっている。ここで、ポンプ光とともにシグナル光子を種光として非線形媒質に入力すると、光パラメトリック増幅と呼ばれる、更なるシグナル光子とアイドラ光子の対の誘導放出が起こる。この光パラメトリック増幅により、実効的にはシグナル光子の入力によりアイドラ光が出力されるという光周波数変換が得られる。これが、通信波長帯における全光周波数変換の主な方式である(非特許文献1参照)。
また、次式(2)を満たす二次の非線形光学過程である自然放出パラメトリック下方変換(SPDC)は、一個のポンプ光子の消滅に対し、シグナル光子とアイドラ光子が一つずつ生成されるような過程となっている。
f1 = f2 + f3 (2)
SPDCにおいても、シグナル光子を種光として入力することで、新たなシグナル光子とアイドラ光子の対の放出を誘導可能である。こちらは主に可視域の周波数をもつレーザー光を通信波長帯域の周波数に変換する光パラメトリック共振器などに用いられている。
一方、光の量子である光子を用いた光量子情報通信技術においても、光子の周波数変換は重要な技術である。光子の周波数変換においては、ある光周波数の入力光子が消滅して、別の周波数の出力光子が生成されるといった過程が求められる。上記のような非線形過程を通じた光パラメトリック増幅においては、入力シグナル光子は新たなシグナル光子およびアイドラ光子の対の発生を刺激しているに過ぎず、入力シグナル光子そのものが消滅して光周波数の異なるアイドラ光子が発生しているわけではない。すなわち、変換前後の総光子数は保存されておらず、光子の周波数変換には用いることができない。
上記の方法の問題点は、ポンプ光のみの入射に対して上準位への励起が生じ、自然放出によるシグナル光子とアイドラ光子の発生確率を有する点である。自然放出の確率があると、シグナル光子の入射が新たなシグナル・アイドラ光子対の放出を誘発してしまう。この問題は次のようにして回避可能である。例えば式(2)において、シグナル光子周波数をf2に、ポンプ光周波数をf3に設定すると、ポンプ光の光周波数のみでの上準位への励起は起こらなくなる。したがって、ポンプ光のみの入射に対する、シグナル光子周波数f2およびアイドラ光子周波数f1の近傍の周波数をもつ自然放出光子は発生しない。よって、周波数f2のシグナル光子の入力(消滅)に対し、周波数f1 = f2 + f3のアイドラ光子の出力(生成)のみを得ることが可能となる。この過程は特に和周波発生と呼ばれ、実際に光周波数190 THz(波長1550 nm)の通信波長帯のシグナル光子を、光周波数473 THz(波長630 nm)程度の可視域帯アイドラ光子へ変換する実験が報告されている(非特許文献2)。
また、同じく式(2)において、シグナル光子周波数をf1に、ポンプ光周波数をf2に設定することで、周波数f3 = f1 - f2のアイドラ光子を発生することができる。これは差周波発生と呼ばれ、実際に周波数370 THz程度(波長800 nm程度の可視域近傍)の光子から、通信波長帯である周波数230 THz(波長1300nm)程度の光子への周波数変換が報告されている(非特許文献3)。
M. Fererra et al., "Low-power continuous-wave nonlinear optics in doped silica glass integrated waveguide structures," Nature Photon. 2, 737 (2008). M. A. Albota, F. N. C. Wong, "Efficient single-photon counting at 1.55 um by means of frequency upconversion," Opt. Lett. 29, 1449 (2004). H. Takesue, "Single-photon frequency down-conversion experiment," Phys. Rev. A 82, 013833 (2010). N. Matsuda et al., "Observation of optical-fibre Kerr nonlinearity at the single-photon level," Nature Photon. 3, 95 (2009). C. K. Hong, Z. Y. Ou, L. Mandel, "Measurement of Subpicosecond Time Intervals between Two Photons by Interference," Phys. Rev. Lett. 59, 2044 (1987). E. Frumker, Y. Silberberg, "Phase and amplitude pulse shaping with two-dimensional phase-only spatial light modulators," J. Opt. Soc. Am. B 24, 2940 (2007).
上述のように、これまでの光子の周波数変換には、光子の周波数(エネルギー)を保存する非線形過程が用いられてきた。しかし、式(2)で表わされる過程を通じた方法では、変換前後の光子の周波数には、ポンプ光の光周波数分の大きな差が生じるため、例えば通信波長帯の光子の周波数を数100 GHz〜数THz(波長にして数nm〜数十nm)程度のオーダーでチューニングする用途には用いることができない。
一方、式(1)で表わされるような四光波混合において、周波数の近接した周波数fp1およびfp2の二色のポンプ光を用意し、次式(3)で表わされるような過程を用いれば、シグナル光子の周波数とアイドラ光子の周波数を比較的近い値の範囲で変換することが可能であるかのように見える。
fp1 +fs = fp2 + fi (3)
しかし同時に次式(4)の自然放出(ここでf2、f3は任意)過程をポンプ光のみで励起してしまうため、自然放出された雑音光子対がシグナル光子及びアイドラ光子の光周波数近傍に発生する可能性がある。
fp1 + fp2 = f2+ f3 (4)
また実験的には、二つのポンプ光源を必要とすること、また二つのポンプ光とシグナル光子の合計3つの光の調整・同期が必要となることから、装置の大型化・高コスト化を招く。このような理由から、三次非線形性を用いた光子の周波数変換の報告例は今までのところ存在しない。
また、上記の周波数(エネルギー)保存則を必要とする非線形光学過程一般においては、同時に波数(運動量)保存則を満たさなければならない。これは位相整合条件と呼ばれる。媒質中における光の周波数と波数との関係は媒質の分散特性によって決まるため、所望のシグナル光子周波数、アイドラ光子周波数に応じて適切な分散特性を有する媒質を新たに設計・作成するか、温度調整などによる媒質の分散特性の制御を行うなどして、媒質に対して適切な光周波数のポンプ光を用いなければならない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数及び波数保存則によらず、可変周波数量に制限がない非線形過程である光カー効果を用いることで、コスト及びノイズが低減された、光子周波数変換装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、時間的に光強度が変化するポンプ光を出力するポンプ光発生手段と、前記ポンプ光発生手段から出力されたポンプ光と、シグナル光子とを合波して出力する光合波手段と、前記光合波手段により合波された前記シグナル光子と前記ポンプ光が入力され、前記ポンプ光が誘起する光カー効果により前記シグナル光子の瞬時光周波数を変化させる光非線形媒質と、前記光非線形媒質において周波数の変化した前記シグナル光子をポンプ光から分離する光分波手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光子周波数変換装置であって、前記ポンプ光発生手段は、連続光を出力するポンプ光源と、前記連続光の強度を時間的に調節可能な光強度変調器とにより構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光子周波数変換装置であって、前記ポンプ光発生手段は、パルス光を出力するパルス光源であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の光子周波数変換装置であって、前記光合波手段のシグナル光子の入力側または前記ポンプ光発生手段と前記光合波手段との間に前記光パルスと前記シグナル光子との時間差を調整するための光路差調整手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の光子周波数変換装置であって、前記ポンプ光発生手段と前記光合波手段との間に前記パルス光を整形する光パルス整形手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光子周波数変換装置であって、前記光パルス整形手段は、強度が時間に関して線形に推移する時間部分を形成することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の光子周波数変換装置であって、前記ポンプ光および前記シグナル光子は、周波数非縮退であり、前記光非線形媒質は、前記ポンプ光の光周波数と前記シグナル光子の光周波数とのそれぞれに対して等しい群速度を有することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の光子周波数変換装置であって、前記ポンプ光と前記シグナル光子は、偏波が直交しており、前記光非線形媒質は、前記ポンプ光の偏波モードにおける光周波数と、前記シグナル光子の偏波モードにおける光周波数とに対して等しい群速度を有することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の光子周波数変換装置であって、前記光合波手段および前記光分波手段は、ダイクロイックミラーであることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の光子周波数変換装置であって、前記光非線形媒質は、光の閉じ込めを有する光非線形導波路であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の光子周波数変換装置であって、前記光非線形導波路は、前記ポンプ光および前記シグナル光子に対してシングルモード条件を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、光子の周波数変換過程として光カー効果を用いることにより、コスト及びノイズが低減された、周波数変化量をポンプ光強度の時間形状のみで制御可能な光子周波数変換装置を提供することができる。
本発明に係る光子周波数変換装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る光子周波数変換装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る光子周波数変換装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る光子周波数変換装置において、ポンプ光とシグナル光子の合波時間差調整のための可変光遅延線の構成を示す図であり、図4(a)は、ポンプ光源とダイクロイックミラー間に可変光遅延線を使用した場合の構成を示し、図4(b)は、シグナル光子側経路に可変光遅延線を使用した場合の構成を示している。 本発明の実施形態2に係る光子周波数変換装置における周波数変化量について説明するための図であり、図5(a)は、ポンプ光によって誘起されるシグナル光子の位相シフトを示し、図5(b)は、シグナル光子の瞬時周波数シフトを示し、図5(c)は、シグナル光子の波長変化を示している。 本発明の実施形態3に係る光子周波数変換装置の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光子周波数変換装置の一例を示している。光子周波数変換装置10は、時間的に強度が変化するポンプ光2を出力するポンプ光発生手段12と、シグナル光子1とポンプ光2とを合波する光合波手段14と、ポンプ光2が誘起する光カー効果によってシグナル光子1の瞬時周波数を変化させる光非線形媒質16と、ポンプ光2とシグナル光子1とを分離する光分波手段18とを備える。
光子周波数変換装置10において、シグナル光子1は、ポンプ光発生手段12からのポンプ光2と合波され、同一経路に出力される。合波されたシグナル光子1とポンプ光2は、光非線形媒質16に入力され、ポンプ光2が誘起する光カー効果によってシグナル光子1の瞬時周波数が変化する。光非線形媒質16からは、ポンプ光2と瞬時周波数が変化したシグナル光子1が出力され、光分波手段18により分離される。
ポンプ光発生手段12としては、ポンプ光2の強度の時間的変化が、時間に対しどのよな形の変化であってもよいが、シグナル光子1と合波されるときに、ポンプ光2の強度の時間微分がゼロでないことが重要である。
光合波手段14及び光分波手段18としては、ポンプ光の周波数とシグナル光子の周波数が非縮退の場合には、光周波数によりポンプ光とシグナル光子を分離するダイクロイックミラー等を、ポンプ光の偏波とシグナル光子の偏波が直交する場合には、偏波ビームスプリッタ等を用いることができる。
光非線形媒質16としては、光非線形性を有する光導波路や、光ファイバ等を用いることができる。簡単のため、ポンプ光とシグナル光子が非線形媒質中で同一の群速度を有する場合、物質の三次非線形光学効果である光カー効果により、ポンプ光はシグナル光子に次式(5)の位相シフトを誘起する。
Figure 0005363521
ここでφs(t)は時刻tにおけるシグナル光子の位相シフト量であり、Pp(t)は時刻tにおけるポンプ光の光強度である。また、bはポンプ光とシグナル光子の偏波によって決まるパラメータであり、同一偏波の場合には1、直交偏波の場合には1/3である。γは非線形定数と呼ばれ、非線形媒質の非線形性の大きさを表す。Leffは有効相互作用長であり、ポンプ光に対する媒質の損失αおよび光非線形媒質の長さLを用いて次式(6)と表わされる。
Figure 0005363521
ここで、シグナル光子の強度はポンプ光に比べて著しく小さい為、シグナル光子がポンプ光に及ぼす位相シフトは無視できる。同様の理由で、シグナル光子が自己位相変調により自身に誘起する位相シフトも無視できる。
シグナル光子に与えられる位相シフト量が時間的に変化するとき、シグナル光子の瞬時周波数νは−δνだけ変化する。ここで、次式(7)が成り立つ。
Figure 0005363521
従って、ポンプ光強度の時間波形を制御することで、シグナル光子の周波数変化量を制御することが可能となる。
本発明の利点は以下の通りである。まず、光カー効果は位相整合条件を伴わない過程であり、従来の光子周波数変換装置に必要となっていた波数(運動量)保存則に制限されることなく、シグナル光子とポンプ光の光周波数をそれぞれ自由に設定することが可能である。また、シグナル光子の周波数変化量はポンプ光強度の時間微分の調整のみで制御可能であり、所望の波長に合わせた光非線形媒質の再設計・作製や温度コントロールによる分散制御は不要となる。一方、現実の非線形な位相シフトは一般的に非線形な光吸収を伴うが、光カー効果に誘起される非線形吸収は無視できるほど小さいことが知られており(非特許文献4参照)、シグナル光子の減衰を伴わない。そのため、光子の周波数変換に必要とされる無損失であるという条件を容易に満たす。したがって、無損失で制御された光子周波数変換を、ポンプ光の時間波形及び強度の制御によって提供することが可能となる。
また、光非線形媒質としては、光の閉じ込めを有する光非線形導波路を用いることができる。光閉じ込めの効果により、非線形光学効果である光カー効果を効率的に誘起することができる。
また、光非線形導波路は、その断面構造(幅および高さ)が、ポンプ光およびシグナル光子に対してシングルモード条件を満たすようにしてもよい。
また、光非線形導波路としては、導波路のコア部分が結晶対称性ないしアモルファス構造を有し、二次の非線形光学効果が抑制される材料により構成されているものを用いてもよい。パラメトリック下方変換等、二次の非線形光学効果が副次的に発生して雑音となる可能性を抑制することができる。特に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、結晶物質としては単結晶シリコン、単結晶ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム混晶等が、またアモルファス材料としては溶融石英やアモルファスシリコンが、このような物質として適している。
また、導波路断面寸法がポンプ光およびシグナル光子に対してシングルモード条件を満たすように設計された光非線形導波路の中には、導波路寸法が数100 nmのオーダーといった非常に小さなコア構造を有するものがある。これは、一般的なシングルモード光ファイバのコア径に比べて非常に小さいため、光ファイバからの出射光をその単結晶半導体導波路に入力したり、その単結晶半導体導波路からの出力光子を光ファイバに入力したりすることが大変困難であり、多くの場合大きな損失を伴う。そこで、単結晶半導体導波路の両端にスポットサイズ変換構造を設けることにより、光非線形導波路とポンプ光発生手段等の他の装置とを、光ファイバを用いて低い挿入損失で光学的に接続することが可能となる。これにより、より低いポンプ光強度によるシグナル光子周波数制御が可能となり、コストを低減できる。また、シグナル光子を効率よく導波路外に取り出して使用することができるため、シグナル光子に対する損失も抑制することができる。スポットサイズ変換構造としては、例えば半導体導波路の両端の一部分が、単結晶半導体導波路の基板と平行な方向、基板と垂直な方向、または基板と平行な方向および垂直な方向の両方の方向に対して漸次狭くなっていることを特徴とする構造を用いることができる。
また、光非線形導波路としては、非線形光学効果を有する光ファイバを用いることができる。特にフォトニック結晶ファイバなど、分散特性がよく制御された光ファイバを光非線形導波路として用いることで、ポンプ光とシグナル光子の群速度制御を様々な光周波数で達成可能である。加えて、他の光ファイバ光学系との光結合効率が高いため、光子の損失を低く抑えながら外部光回路への光子の伝達が可能となる。
(実施形態1)
図2は、本発明の実施形態1に係る光子周波数変換装置の一例を示している。本実施形態による光子周波数変換装置100は、ポンプ光発生手段12として、時間的に強度が一定、あるいは時間的に強度が変化する光を出力する光源110と、電気的な制御信号により光の強度を時間的に変調させる光強度変調器120とを備えている。
ここで、光源110としては、連続光を出力するものを用いることができる。時間的に光強度が変化するポンプ光が得られるのであれば、不連続光を出力するものを用いてもよい。
光強度変調器120としては、電気光学変調器や電界吸収型変調器などを用いることができる。電気光学変調器により、帯域幅10 GHz程度の速度でポンプ光の強度変調を行うことが可能であり、正弦波や鋸歯状波といった様々な形状の光強度波形を生成することができる。特に、矩形波状の光波形を生成し、その立ち上がり(あるいは立下り)部分を用いることで、単位時間あたりの光強度変化が比較的大きなポンプ光を得ることができる。また、電界吸収型変調器を用いることで、半値全幅10 ps程度のガウシアン形状に近い光パルス状の強度変調が可能であり、単位時間あたりの光強度変化が大きなポンプ光を得ることができる。なお、具体的な単位時間あたりの光強度変化に対応するシグナル光子の周波数変調量については、実施形態2にて後述する。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2に係る光子周波数変換装置の一例を示している。光子周波数変換装置200は、ポンプ光発生手段12として、光パルスを出力するパルス光源210を備えている。また、光非線形媒質16として、フォトニック結晶ファイバを用いている。本実施形態において、ポンプ光2とシグナル光子1の光周波数は非縮退であり、両光の光合波手段14および光分波手段18としてダイクロイックミラーを用いることができる。
本実施形態において、フォトニック結晶ファイバを使用する理由は、次のとおりである。まず、フォトニック結晶ファイバは、コアへの光の閉じ込めが他のファイバに比べて強い光導波路であるため、効率的に光学非線形性を誘起できる。また、通常の導波路を用いた場合、一般に光の波長が短くなると、高次の空間分布を持つ伝搬モードが存在する。異なる伝搬モード間においては光の群速度が異なるため、そのような波長にポンプ光あるいはシグナル光子の波長を設定してしまうと、光パルス(光子波束)の形状が崩れ、所望の周波数変化をシグナル光子に与えることが難しくなる。フォトニック結晶ファイバは広い光の波長帯域に亘るシングルモード動作が可能であり(例:400nm〜1600nm)、上記のような高次モードは存在せず、ポンプ光とシグナル光子の周波数を自由に調整可能である。さらに、光パルスを用いた場合、光導波路の群速度の波長分散が大きいと、光パルスの時間形状が伝搬中に大きく崩れ、所望の周波数変化をシグナル光子に与えることが難しくなってしまう。そのため、媒質の分散がフラットになる波長(零分散波長)にポンプ光およびシグナル光子の波長を設定することが望まれる。しかし、同一の零分散波長に両者の波長を設定してしまうと、ダイクロイックミラーによる両者の分離が不可能となってしまう。フォトニック結晶ファイバは、その構造制御により、2つ以上の零分散波長を有することが可能であるため、ポンプ光およびシグナル光のそれぞれの波長を異なる値に設定することが可能となる。したがって、群速度分散の影響を抑制しつつ、両者の分離が可能となる。
また、図4に示すように、ポンプ光2とシグナル光子1の合波時間差調整のため、可変光遅延線220を設けることができる。図4(a)は、パルス光源210とダイクロイックミラー間に可変光遅延線220を使用した場合を、図4(b)は、シグナル光子側経路に可変光遅延線220を使用した場合を示している。可変光遅延線220は、図4に示すように、二枚のミラー222a、222bと、1つの可動90度折り返しミラー224を用いることで実現できる。90度折り返しミラーとしては、直角プリズムや、レトロリフレクタ―等を用いることができる。
ポンプ光として短い時間幅を持つ光パルスの強度変化を利用することで、ピコ秒からフェムト秒という非常に短い時間の間に大きな光強度変化を得ることができるため、シグナル光子の周波数変化量を大きく得ることができる。以下、簡単のためにシグナル光子波束全体に均一の周波数シフトを与える場合を想定し、具体的に達成可能な周波数変化量について述べる。一般的なモード同期Ti:Sapphireレーザーより得ることができる、時間幅1 ps、ピーク強度10 W程度のガウシアンパルスをポンプ光として、高非線形媒質として知られるフォトニック結晶ファイバ中での位相シフト量を計算する。ここで、シグナル光子の時間波束は、ポンプ光パルスの強度がおよそ線形に推移する部分に同期しているとする。
市販のフォトニック結晶ファイバの値として非線形定数10 /W/m、長さL = 10 mを用いると、ポンプ光によって誘起される対応する時間位置のシグナル光子の位相シフトは式(5)より図5(a)のように、また対応する時間位置の瞬時周波数シフトは式(7)より図5(b)のようにそれぞれ得られる。ここで10 mのファイバ伝搬中の光損失は小さいために無視した。ポンプ光の適切な時間位置にシグナル光子の時間波束を同期させることで、最大で±2 THz程度の瞬時周波数シフトが得られることが分かる。これは、シグナル光子の波長を通信波長帯の1550 nmと仮定すると、大よそ±20 nmの波長変化量に対応する(図5(c))。そこで、例えば図5の点線部分の時間位置にシグナル光子の時間波束を同期させて伝搬させることにより、シグナル光子全体にほぼ均一な20 nm程度の光波長シフトを与えることが可能となる。この周波数(波長)シフト量は、ファイバ長が一定という条件下においても、ポンプ光パルスの強度や時間幅の調整により制御可能である。よって、1530 nm〜1570 nmの範囲で規定される通信波長帯Cバンド内での光子の周波数掃引などを実現することができる。
上記の例ではシグナル光子時間波束がポンプ光の強度が線形に変化する部分(時間幅にしておよそ0.5 ps、図5の点線の範囲)に同期していると仮定したため、シグナル光子波束の時間幅はその範囲以下でなければならない。非古典的な光子を生成する一般的な方法の一つとして、自然放出パラメトリック下方変換過程により発生した光子対の片方をトリガーとすることで、もう一方の光子を必ず光子が1個存在する状態である単一光子として取り扱うことが可能である。代表的な例として(非特許文献5)、発生する光子の時間幅は0.1 ps程度であることが知られており、上記の時間幅の要求を満たす非古典光子の生成は十分可能である。
ここで、ポンプ光パルスとシグナル光子の群速度が異なる場合、フォトニック結晶ファイバ伝搬中に、シグナル光子がポンプ光パルスの様々な時間部分から異なる周波数シフトを受け、場合によってはシグナル光子の周波数変化量が低下してしまう可能性がある。この問題を回避するため、ポンプ光の光周波数とシグナル光子の光周波数における群速度が等しくなるようなフォトニック結晶ファイバを用いることができる。あるいは、ポンプ光とシグナル光子の偏波をあらかじめ直交させておき、ポンプ光の偏波とシグナル光子の偏波における群速度が等しくなるような複屈折性をもつ偏波面保存フォトニック結晶ファイバ用いることができる。
(実施形態3)
図6は、本発明の実施形態3に係る光子周波数変換装置を示している。光子周波数変換装置300は、実施形態2に係る光子周波数変換装置200に加え、パルス光源210とダイクロイックミラー14の間に、ポンプ光パルスの時間形状を整形する光パルス整形手段310を備えている。
また、図4に示すように、ポンプ光とシグナル光子の合波時間差調整のため、パルス光源と光パルス整形手段との間、光パルス整形手段とダイクロイックミラーとの間、あるいはシグナル光子側経路(図4(b)参照)のいずれかに可変光遅延線220を設けることができる。
光パルス整形手段310により、ピコ秒あるいはフェムト秒オーダーの光パルスの形状を任意に制御することが可能となる。これにより、例えば、ポンプ光の光強度が時間に対して線形に推移するような時間部分を作製することができる。そして、この時間部分にシグナル光子を合波させると、光非線形媒質中でシグナル光子が受ける周波数変化は、次式(8)となり、シグナル光子の時間波束全体に均一な周波数変化をもたらす周波数シフタを構成することが可能となる。
Figure 0005363521
すなわち、光パルス整形手段により、ポンプ光強度の時間変化量や強度そのものを任意に制御可能となり、より自由度の高い光子周波数変換装置を実現できる。
なお、光パルス整形手段310としては、回折格子と空間光位相変調器の組み合わせを用いることができる(例:非特許文献6)。空間光位相変調器は、空間的に1次元あるいは2次元に配列された液晶セルを有し、それぞれの液晶セルを透過(もしくはそれぞれの液晶セルにて反射)する光の位相が、それぞれの液晶セルに印加する電圧により独立に制御可能な光学素子である。回折格子によってポンプ光パルスの周波数成分を実空間上に展開したのち、空間光位相変調器へ入射することで、ポンプ光パルスの各々の周波数成分に対して独立な位相変調を与えることができる。すなわち、ポンプ光パルスの光位相スペクトラムが制御可能である。このポンプ光を回折格子にて再度合波することで、時間形状が任意に制御された光パルスを得ることができる。この時間形状制御の原理は、光の電場の周波数特性が、光電場の時間特性とフーリエ変換で互いに結ばれることを利用したものである。ピコ秒、フェムト秒といった短パルスの強度を、変調器を用いて直接変調することは難しいが、この方法を用いることで任意の制御が可能となる。
また、実施形態2と同様に、ポンプ光とシグナル光子の群速度を等しくするために、群速度分散特性の調整されたフォトニック結晶ファイバや、偏波モード分散の調整された偏波面保存フォトニック結晶ファイバを用いることが出来る。
以上、本発明について、具体的にいくつかの実施形態について説明したが、本発明の原理を適用できる多くの実施可能な形態に鑑みて、ここに記載した実施形態は、単に例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、実施形態2の可変光遅延線は、実施形態1および3においても使用することができる。このように、ここに例示した実施形態は、本発明の趣旨から逸脱することなくその構成と詳細を変更することができる。さらに、説明のための構成要素および手順は、本発明の趣旨から逸脱することなく変更、補足、またはその順序を変えてもよい。
1 シグナル光子
2 ポンプ光
10 光子周波数変換装置
14 光合波手段
18 光分波手段
100 光子周波数変換装置
200 光子周波数変換装置
220 光子周波数変換装置
222a、222b ミラー
224 折り返しミラー
300 光子周波数変換装置

Claims (11)

  1. 時間的に光強度が変化するポンプ光を出力するポンプ光発生手段と、
    前記ポンプ光発生手段から出力されたポンプ光と、シグナル光子とを合波して出力する光合波手段と、
    前記光合波手段により合波された前記シグナル光子と前記ポンプ光が入力され、前記ポンプ光が誘起する光カー効果により前記シグナル光子の瞬時光周波数を変化させる光非線形媒質と、
    前記光非線形媒質において周波数の変化した前記シグナル光子をポンプ光から分離する光分波手段と
    を備えることを特徴とする光子周波数変換装置。
  2. 前記ポンプ光発生手段は、連続光を出力するポンプ光源と、前記連続光の強度を時間的に調節可能な光強度変調器とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光子周波数変換装置。
  3. 前記ポンプ光発生手段は、パルス光を出力するパルス光源であることを特徴とする請求項1に記載の光子周波数変換装置。
  4. 前記光合波手段のシグナル光子の入力側または前記ポンプ光発生手段と前記光合波手段との間に前記光パルスと前記シグナル光子との時間差を調整するための光路差調整手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光子周波数変換装置。
  5. 前記ポンプ光発生手段と前記光合波手段との間に前記パルス光を整形する光パルス整形手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の光子周波数変換装置。
  6. 前記光パルス整形手段は、強度が時間に関して線形に推移する時間部分を形成することを特徴とする請求項5に記載の光子周波数変換装置。
  7. 前記ポンプ光および前記シグナル光子は、周波数非縮退であり、
    前記光非線形媒質は、前記ポンプ光の光周波数と前記シグナル光子の光周波数とのそれぞれに対して等しい群速度を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光子周波数変換装置。
  8. 前記ポンプ光と前記シグナル光子は、偏波が直交しており、
    前記光非線形媒質は、前記ポンプ光の偏波モードにおける光周波数と、前記シグナル光子の偏波モードにおける光周波数とに対して等しい群速度を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光子周波数変換装置。
  9. 前記光合波手段および前記光分波手段は、ダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光子周波数変換装置。
  10. 前記光非線形媒質は、光の閉じ込めを有する光非線形導波路であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の光子周波数変換装置。
  11. 前記光非線形導波路は、前記ポンプ光および前記シグナル光子に対してシングルモード条件を満たすことを特徴とする請求項10に記載の光子周波数変換装置。
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