JP5362571B2 - 多価アラルキルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドを無触媒で加水分解して多価アラルキルアルコールを製造する方法に関するものである。
アラルキルハライドからのアラルキルアルコールの合成方法としては、特許文献1、2にアセチル化物を経由して、アルカリ触媒により加水分解を行う方法が提案されている。特許文献3、4にアルカリ触媒として、ギ酸塩や炭酸塩を使用する方法が提案されている。しかしながら、これらの方法では、アラルキルハライドの等量以上のアルカリ触媒を用いるため、精製する塩を含む多量の廃液処理が必要であり、問題であった。
これを解決する方法として、特許文献5、6にはモノアラルキルハライドであるベンジルクロライドからのベンジルアルコールの製造において、アルカリ触媒を用いず、80℃〜180℃に加温して加水分解する方法が提案されている。しかし、これらの文献は、加水分解反応速度が遅く、高温を必要とするために分解反応や高分子化反応等の副反応が起こりやすい一分子中に2以上のアラルキルハライドを持つ化合物を高転化率で加水分解し、高収率で多価のアラルキルアルコール類を製造する方法を教えるものではない。
特開昭50-116432号公報 特開平9-208510号公報 特公平4-5657号公報 特公昭63-38332号公報 特許第3807683号公報 特許第3835871号公報
本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドから、多価のアラルキルアルコールを簡便に短時間で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、簡単な合成プロセスで、種々の多価アラルキルアルコールを製造することができる方法を開発することを目的として鋭意検討を積み重ねた結果、ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドを、高温高圧水の飽和蒸気圧以上の圧力下で接触させることにより、無触媒で短時間に加水分解させて多価アラルキルアルコールを製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドと150℃〜350℃の高温高圧水を、高温高圧水の飽和蒸気圧以上の圧力下で混合して150℃〜350℃温度とし、150℃〜350℃温度、無触媒で加水分解することを特徴とする多価アラルキルアルコールの製造方法に関する。
本発明の多価アラルキルアルコールの製造方法においては、次の実施態様の1以上を有することが望ましい。
1) 高温高圧水の圧力が0.1MPa〜50MPaであること。
2) アラルキルハライドと高温高圧水とのモル比率が、1:5〜10000の範囲であること。
3) アラルキルハライドと高温高圧水を、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置に導入して、0.001秒〜30分間接触させ、加水分解反応を行うこと。
4) アラルキルハライドを、加水分解反応に不活性な溶媒に溶解するか又はスラリー状態にして、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置に導入すること。
5) アラルキルハライドがハロメチル基を2つ以上有するアラルキルハライドであること。
6) アラルキルハライドが、下記一般式1)〜3)で表される化合物のいずれか一種を含むものであること。
Figure 0005362571
(nは2〜4の整数である)
Figure 0005362571
(nは0〜4、mは0〜4、n+mは2〜4の整数である)
Figure 0005362571
(nは0〜4、mは0〜4、n+mは2〜4の整数である)
図1は、本発明の製造方法で用いる流通式高温高圧反応装置の一例を示す。
符号の説明
1 :純水、2 :純水ポンプ、3 :原料容器、4 :ポンプ、5 :加熱装置、6 :反応装置、7 :反応液冷却部、8 :背圧弁、9 :反応液受器
次に、本発明の多価アラルキルアルコールの製造方法について更に詳細に説明する。
本発明においては、ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドを高温高圧水により加水分解して多価のアラルキルアルコールを製造する。
本発明で使用するアラルキルハライドは、Ar-(CnH2nX)で表される。ここで、Arはm価の芳香族基であり、nは1以上の整数であり、mは2以上の整数であり、Xはハロゲンである。好ましくは、Arは2〜4価の1〜2環の芳香族炭化水素基であり、nは1であり、mは2〜4の整数であり、Xは塩素である。
本発明の製造方法で使用されるアラルキルハライドは、限定されるものではないが、例えば、反応速度が遅く高温での分解反応や高分子化反応等の副反応が進行しやすい2つ以上のハロアルキル基を有する上記式1)〜3)に示される化合物やその混合物等が好ましい化合物として例示される。
具体的なハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドの例としては、下記(化合物1)〜(化合物8)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005362571
Figure 0005362571
加水分解反応は高温高圧水と混合して行う。高温高圧水としては、150〜350℃、圧力0.5〜50MPa、好適には、180〜300℃、圧力1〜30MPaの高温高圧水が用いられる。150℃未満では反応が遅く実用的ではなく、350℃を超えると重合等の副反応が起こりやすい。そして、高温高圧水は上記温度における飽和蒸気圧以上の圧力下で使用する。飽和蒸気圧未満の圧力の場合、重合等の副反応が著しく促進され好ましくない。
また、飽和蒸気圧以上の高温高圧水とすることで、水の比誘電率を50以下とすることができ、比誘電率が小さい有機物との親和性が向上し均一状態となり、ハロアルキル基を2つ以上有するアルキルハライドの加水分解反応を促進し、重合等の副反応を抑制すると考えられる。以下、ハロアルキル基を2つ以上有するアルキルハライドを、単にアルキルハライドともいう。
加水分解反応は、アラルキルハライドと高温高圧水の混合液を反応装置に導入して、所定時間接触させ行う。この場合、導入するアラルキルハライドと高温高圧水のモル比率は、アラルキルハライド1モルに対して、水(高温高圧水)5〜10000モルが好ましく、10〜1000モルがより好ましい。水が5倍モル未満ではアルキルハライドの濃度が高く副反応が起こりやすくなり、10000倍モルを超えると経済的に不利である。なお、ハロアルキル基を5つ以上有するアルキルハライドである場合は、ハロアルキル基1モルに対して、水1倍モル以上を使用することがよい。
本発明の製造方法では、配管の洗浄、高温高圧水とアラルキルハライドとの混合状態の改善、送液性の改善の目的等により、任意の割合で不活性な溶媒又は水を使用し、アラルキルハライドを溶解、又はスラリー状態にして導入することができる。具体的には、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、DMSO等の極性有機溶媒、トルエン、ヘキサン等の無極性有機溶媒、及び水を用いることができる。なお、反応系には加水分解触媒は存在させない。
導入するアラルキルハライド又はこれを含む溶液の温度は、加温されていることが高温高圧水と混合後の混合液の温度を下げ過ぎないために好ましいが、アラルキルハライド又はこれを含む溶液中の溶媒の沸点温度を超えないことがよい。混合後の混合液の温度は、高温高圧水が大過剰に使用される場合は、ほぼ高温高圧水の温度となる。しかし、高温高圧水が5倍モル程度と少量であり、アラルキルハライドが溶媒を含む場合は、導入するアラルキルハライド又はこれを含む溶液の温度によって大きく変動する。このような場合は、導入するアラルキルハライド又はこれを含む溶液の温度を高温高圧水の温度に近づけるか、高温高圧水の温度を高くして、混合後においても反応温度を保持するようにする。そして、混合又は反応装置へ導入直後において、反応が開始するようにする。反応温度は、150〜350℃、好適には、180〜300℃である。この反応は実質的に液相で生じるように加圧される。
上記反応の反応時間は、反応温度、圧力等の反応条件、反応装置の種類や攪拌効率にもよるが、0.001秒から30分であり、好ましくは0.01秒から10分、より好ましくは0.1秒から5分である。反応時間が短すぎると転化率が低く、長すぎると重合、分解等の副反応が進行し、かつ経済的にも不利である。なお、反応時間が長い場合は、反応混合物の温度を保持又は上昇させるための手段を設け、それにより温度調整することもできる。
この反応に使用する反応装置としては、例えば、バッチ式の高温高圧反応装置、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置を使用することができるが、好ましくは、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置が生産効率の面で好ましい。半連続式又は連続式の高温高圧反応装置を用い、高温高圧水とアラルキルハライドを混合することにより、短時間で反応温度に加熱され、短時間で加水分解反応が完結する。このため、重合等の副反応が阻害される。半連続式又は連続式の高温高圧反応装置を用いる場合、接触時間(滞留時間)を短く、またその分布を小さくするために、流通式管型の高温高圧反応装置を用いることがより好ましい。流通式管型の高温高圧反応装置を用い、接触時間(滞留時間)を短く、またその分布を小さくすることにより、熱履歴をより均一とすることができ、重合等の副反応を抑制することができる。
アラルキルハライドを加水分解することにより、対応する多価アラルキルアルコールを得ることができる。
前記式1)〜3)のアラルキルハライドを使用して対応する多価アラルキルアルコールを得る場合の反応式を式4)〜6)に示す。式中、n及びmは式1)〜3)のn及びmと同じ意味を有する。
Figure 0005362571
本発明では、アラルキルハライドの種類及びその使用量に応じて、高温高圧水の温度及び圧力条件、有機溶媒の種類及び割合、反応時間等を最適化することにより、短時間で、効率良く、対応する多価アラルキルアルコールを製造することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
反応装置として図1に示す装置を使用した。純水1をポンプ2により所定流量で加熱装置5に送液し、所定温度と圧力の高温高圧水とし、これを反応器6に導入させる。一方、容器3中のアラルキルハライドの溶液をポンプ4で高温高圧水と混合し、反応器6に導入させて反応を行う。反応器6から流出する反応液は反応液冷却部7により冷却され、反応液受器9に貯留される。反応圧力は反応液冷却部7の後方に置かれた背圧弁8で制御する。反応液受器9に貯留された反応液を、均一にサンプリングし、ジメチルホルムアミドで均一溶液とし、内部標準法によるガスクロマトグラフィーにより、分析を行う。ここで、容器3及び反応器6は加熱手段を有していてもよいが、本実施例では加熱は行わない。断熱材により保温される。したがって、高温高圧水へアラルキルハライドの溶液を混合した直後の混合液の温度と反応器内温度はほぼ同じである。
原料のアラルキルハライドとしては、上記化合物1〜8から選択される化合物を使用した。そして、得られるアラルキルアルコールは、原料のアラルキルハライド中の塩素がOHとなった構造のアラルキルアルコールである。
実施例1
加熱装置5により温度、圧力を調整した高温高圧水を、反応器6に導入、流通させた。その後、化合物1(p-ジクロロジメチルベンゼン)の8重量%ジメチルホルムアミド溶液(常温)を反応器6に導入、混合し、反応を行った。混合後の温度及び反応器6の内部温度が200℃、圧力10MPaとなるように、流通させる高温高圧水の温度、圧力を加熱装置5により調整した。加熱装置5から流出する高温高圧水の温度、圧力は252℃、10MPaであった。また、反応時間は38秒(平均滞留時間)であり、水/化合物1のモル比は270であった。得られた反応液について、ガスクロマトグラフィーにより、分析を行った。転化率98.7%、p-ジ(ヒドロキシメチル)-ベンゼンの収率83.4%(選択率84.5%)、不明ピーク成分4.2%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例2
化合物1の代わりに、化合物4を使用して、実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率84.3%(選択率84.4%)、不明ピーク成分3.3%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例3
反応器の内部温度を200℃、5MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の5重量%スラリー水溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率100%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率79.8%(選択率79.8%)、不明ピーク成分5.2%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例4
化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合物7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.8%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタレンの収率78.6%(選択率78.8%)、不明ピーク成分5.1%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例5
反応器の内部温度を250℃、10MPaとし、化合物1ベンジルクロライドの8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物6の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率95.2%、4,4'-ジ(ヒドロキシエチル)-ビフェニルの収率82.4%(選択率86.6%)、不明ピーク成分5.1%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例6
化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とし、反応時間を0.1秒とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率98.4%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率95.8%(選択率97.4%)、不明ピーク成分0.5%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例7
化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とし、水/化合物4のモル比を100とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.8%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率89.8%(選択率90.0%)、不明ピーク成分2.5%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例8
反応器の内部温度、圧力を、180℃、2MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率78.7%(選択率78.8%)、不明ピーク成分4.2%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例9
反応器の内部温度、圧力を、150℃、2MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.7%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率68.6%(選択率68.8%)、不明ピーク成分6.4%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例10
反応器の内部温度、圧力を、180℃、2MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合物7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率99.8%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタレンの収率65.6%(選択率65.8%)、不明ピーク成分6.5%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
実施例11
反応器の内部温度、圧力を、150℃、2MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物7と化合物8の混合物(化合物7:55%+化合物8:45%)の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率96.0%、ジ(ヒドロキシメチル)-ナフタレンの収率48.8%(選択率50.8%)、不明ピーク成分5.9%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
比較例1
反応器の内部温度、圧力を、380℃、27.9MPaとし、化合物1の8重量%ジメチルホルムアミド溶液の代わりに、化合物4の8重量%ジメチルホルムアミド溶液とした以外は実施例1と同様に反応を行った。
転化率100%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率26.0%(選択率26.0%)、不明ピーク成分47.2%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
比較例2
反応器の内部温度、圧力を、200℃、1.2MPa(飽和蒸気圧未満)となるように、加熱装置を調整した以外は比較例1と同様に反応を行った。
転化率86.9%、4,4'-ジ(ヒドロキシメチル)-ビフェニルの収率2.1%(選択率2.4%)、不明ピーク成分5.9%、その他はガスクロマトグラフィー未検出であった。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、ポリエステル、エポキシ原料として有用な多価アラルキルアルコールを簡便な反応プロセスで製造することができる。また、多価アラルキルアルコールを効率良く、短時間で、大量に生産することを可能とする。

Claims (6)

  1. ハロアルキル基を2つ以上有するアラルキルハライドと150℃〜350℃の高温高圧水を、高温高圧水の飽和蒸気圧以上の圧力下で混合して150℃〜350℃の温度の混合液とし、この混合液を高温高圧反応装置へ導入し、150℃〜350℃の温度、無触媒で加水分解することを特徴とする多価アラルキルアルコールの製造方法。
  2. 高温高圧水の圧力が0.5MPa〜50MPaである請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
  3. アラルキルハライドと高温高圧水とのモル比率が、1:5〜10000の範囲である請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
  4. アラルキルハライドと高温高圧水の混合液を、半連続式又は連続式の高温高圧反応装置に導入して、0.001秒〜30分間接触させ、加水分解反応を行う請求項1に記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
  5. アラルキルハライドを、加水分解反応に不活性な溶媒に溶解又はスラリー状態にして、高温高圧反応装置に導入する請求項4記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
  6. アラルキルハライドが、少なくとも下記一般式1)〜3)で表される化合物のいずれか一種である請求項1記載の多価アラルキルアルコールの製造方法。
    Figure 0005362571
    (nは2〜4の整数である)
    Figure 0005362571
    (nは0〜4、mは0〜4、n+mは2〜4の整数である)

    Figure 0005362571
    (nは0〜4、mは0〜4、n+mは2〜4の整数である)
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