JP5360393B2 - 送話器 - Google Patents

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Description

本発明は、電話機のハンドセット等において使用される送話器に関し、特に、高音(高域周波数)領域における感度が優れ広帯域化を実現する送話器に関する。
近年、IP回線等の広帯域の回線で通信を行うことで、通話品質を向上させて音声等を高品質(明瞭)に伝送することが行われている。IP回線によれば、20kHzまでの音声伝送帯域を使用することが可能であるが、通話品質を向上させるためには、回線に接続される送話器の広帯域化を実現する必要があった。
電話機のハンドセット1に使用される送話器2は、図11及び図12に示すように、高音(高域周波数)領域における感度が優れたマイクロフォン21の前面に円柱状空間の前気室22を設けることで、送話口壁部23に形成された複数の音孔24から音声(音波)が前気室22に入り、前気室22の空間を介してマイクロフォン21の受音面に達することで広帯域化を図るように構成されている。
すなわち、前気室22によって、音波の高音(高域周波数)領域が強調されて、送話器2を広帯域化することができる。この場合、送話器2における周波数に対する感度は図13のようになり、感度低下を生じることなく電気信号を出力できる上限周波数となる高域周波数(fH)は、下記の式(A)に示すように、音孔24の開口面積の総和(Sm)の平方根に比例し、且つ前気室22の容積(VF)の平方根に反比例することが知られている(αは定数)。
式(A)において、高い上限周波数(fH)の値を得るためには、音孔24の開口面積の総和(Sm)を増加したり、前気室22の小容積化を図る必要がある。
H=(α/2π)√(Sm/VF) (式A)
上述したような形状の前気室22を備えた送話器2を小型化する場合、前気室22の容積を小さくできて広帯域化に有利である一方、送話口壁部23の面積が小さくなるため、音孔24の開口面積の総和が減少し広帯域化の障害となる。また前気室22は、送話口壁部23に形成した音孔24とマイクロフォン21との距離Lを確保することで、マイクロフォン21を静電気から保護する役割を担う必要があるため、前気室22の小容積化にも限界がある。
また、送話器2の送話口壁部23の面積を大きくして音孔24の開口面積の総和を増加させた場合は、前気室22の小容積化に限界が生じて広帯域化の障害となる。
そこで、マイクロフォンを静電気から保護しつつ広帯域化を図る送話器を実現するため、前気室の一端面とマイクロフォンとの距離を確保して前気室の小容積化を図る構造として、特許文献1に記載する送話器の構造が提案されている。
この送話器は、図14に示すように、前気室22の空間について、送話口壁部23側が広くなる略すり鉢状の内壁を有する構造(送話口壁部23とマイクロフォン21側壁部とを結ぶ線分と直交する断面が送話口壁部23からマイクロフォン21側の壁部に向け面積が減少する構成)とすることで、送話口壁部23とマイクロフォン21との距離Lを図12の構造に比較して短縮することなく、マイクロフォン21を静電気から保護しつつ、前気室22の小容積化(前気室空間の小容積化)を図って、広帯域化を実現するものである(特許文献1を参照)。
特開2008−154036
しかしながら、上述した送話器2の構造によれば、前気室22の空間を減少させることで広帯域化が図れるものの十分でないという問題点があり、送話器において更なる広帯域化が図れる構造が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みて提案されたもので、高音(高域周波数)領域における感度が優れ、従来構造に比較して一層の広帯域化が実現可能な送話器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、送話口壁部及び周壁により区画形成された空間で構成される前気室と、前記送話口壁部に対向し前記前気室の空間を臨むように配置されたマイクユニットとを備えた送話器において、
前記送話口壁部に、前記前気室の空間の周囲最端部に連通する複数の音孔を形成し、
前記前気室の空間は、第1の円錐台の周囲形状を内壁に有する送話口壁部と、第2の円錐台の周囲形状を内壁に有する周壁により区画形成されたことを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1の送話器において、前記第1の円錐台の形状と第2の円錐台の形状は相似形であることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の送話器において、前記送話口壁部は、前記音孔形成側に、円錐状凹部を有して成ることを特徴としている。
請求項1の送話器によれば、前気室の空間の周囲最端部に連通する複数の音孔を送話口壁部に形成することで、送話口壁部とマイクユニットとの距離を確保してマイクユニットを静電気から保護しつつ、前気室の小容積化(前気室空間の小容積化)を図ることで、広帯域化を実現することができる。
この場合、前気室の空間は、第1の円錐台の周囲形状を内壁に有する送話口壁部と、第2の円錐台の周囲形状を内壁に有する周壁により区画形成される構成とすることで、小容積化を図ることができる。
また、第1の円錐台の形状と第2の円錐台の形状を相似形とする構成(請求項2)により、前気室の小容積化と音孔の断面積の総和面積を確保するという相反する事項をバランス良く組み合わせることで、効率良く広帯域化を実現することができる。
送話口壁部の音孔形成側に円錐状凹部を設ける(請求項3)ことで、送話口壁部において第1の円錐台の周囲形状を内壁とした場合に、送話口壁部の厚さの均一化を図るとともに、送話器の外観を斬新なデザインとすることができる。
ハンドセットに使用された送話器の実施形態の一例を示すもので、(a)は断面説明図、(b)は平面説明図である。 前気室の容積を変化させる場合のモデル図である。 高域周波数の上昇度合いを表示するグラフ図である。 送話器の実施形態の他の例を示す断面説明図である。 送話器の実施形態の他の例を示す断面説明図である。 送話器の実施形態の他の例を示す断面説明図である。 前気室の容積を変化させる場合のモデル図である。 送話器の実施形態の他の例を示す断面説明図である。 送話器の実施形態の他の例を示すもので、(a)は断面説明図、(b)は斜視説明図である。 送話器の実施形態の他の例を示す断面説明図である。 ハンドセットの外観を示す斜視説明図である。 従来の送話器の構造を示す断面説明図である。 送話器における周波数に対する感度を示すグラフ図である。 従来の送話器の構造を示す断面説明図である。
以下、本発明の送話器の実施形態の一例について、図1及び図11を参照しながら説明する。送話器2は、図11に示されるように、電話機のハンドセット1の本体に一体化して装着されている。図1は、送話器2を構成するハンドセット1の送話側の一部を示したものであり、(a)は概略断面説明図、(b)は平面説明図である。
送話器2は、マイク取付板10に装着されたマイクユニット(マイクロフォン)11と、マイクユニット11の前面側に位置する前気室12と、マイクユニット11に対して前気室12を挟んで対向する位置に設けられた送話口壁部13を備えている。
送話口壁部13は、ハンドセット1の送話側の本体1aの端部に形成され、送話口壁部13から本体1aの内側部分に周壁14が延出され、周壁14の端部にマイク取付板10が装着されている。
マイク取付板10と送話口壁部13との間に配置する前気室12の空間は、送話口壁部13に形成された円錐台の周囲形状を内壁13aと、円錐台の周囲形状を内壁14aとする周壁14とにより区画形成され、送話口壁部13に対向し前気室12の空間を臨むようにマイク取付板10に装着されたマイクユニット11が配置されている。
マイクユニット11には信号線が接続され、図示しない回路に音声信号を出力するようになっている。
また、送話口壁部13に形成された円錐台周囲形状の内壁13a(第1の円錐台の形状)と、周壁14に形成された円錐台周囲形状の内壁14a(第2の円錐台の形状)とは、互いに相似形となることで、前気室12の空間は、内壁13a,14a間の距離が同じで外径及び内径がマイクユニット11側から送話口壁部13側に増加する環状帯空間が連続することで構成される。
送話口壁部13には、前気室12の空間に連通する複数の音孔15が、前気室12の周囲最端部の円(図1(b)を参照)に沿って環状に配置するように形成されている。
上述した構造の送話器2によれば、外部からの音波は、送話口壁部13に設けられた音孔15を通過して前気室12の空間を介してマイクユニット11の受音面に導かれる。前気室12の空間は、送話口壁部13に形成された円錐台周囲形状の内壁13aと、周壁14に形成された円錐台周囲形状の内壁14aとにより区画形成されているので、内壁14aの円錐台周囲形状が同じであれば、図14の前気室22の空間と比較して、送話口壁部13に内壁13aを形成することで減少する円錐台形状の体積分だけ容積が小さくなる一方、音孔15の個数が減少する。
以下、図1の送話器の構造において、図14の前気室22の構造に比較して円錐台形状の体積分だけ前気室12の容積が小さくなることによる広帯域化への影響と、音孔15の個数が少なくなって断面積の総和が減少することによる広帯域化への影響について、図2を参照しながら考察する。前気室12から減じる容積は点線で示すように前気室12の相似形とし、容積の計算を簡単にするため、前気室及び減じる容積を円錐形で計算する。
図2において、内壁14aを含む第2の円錐形(図1の第2の円錐台の形状に対応)の直径をφD、高さをjとし、内壁13aを含む第1の円錐形(図1の第1の円錐台の形状に対応)の直径をφE、高さをkとし、静電気距離(第1の円錐形の頂点と第2の円錐形の底面周囲との最短距離)をj0とする。
第1の円錐形と第2の円錐形とは相似形であるので、第1の円錐形の高さkと、第2の円錐形の高さjとの間には、次式が成立する。
k=j×E/D
そして、静電気距離j0 は、
0=√(j2+E2/4)
となる。
また、jは、
j=√(j0 2−E2/4)
で表せる。
図14の前気室22における静電気距離は、第2の円錐形の高さに等しいのでjとなり、図1の前気室12における静電気距離j0は、jより大きな値となるので、マイクユニット11の静電気からの保護については、図14の構造以上の効果を発揮する。
次に、図1の前気室12において音孔を開口することができる面積は、
Sm=(π/4)(D2−E2
となる。
第1の円錐形の体積を減じた容積は、
F=(π/12)(D2×j−E2×k)
=(π/12)(D2×j−E2×j×E/D)
=(πj/12D)(D3−E3
=(π/12D)(D3−E3)√(j0 2−E2/4)
となる。
高域周波数は上述した式(A)により、
H=(α/2π)√(Sm/VF
で求められるため、図1に対応する送話器の高域周波数fH1は、Sm及びVFを代入すると、
H1=(α/2π)√{(π/4)(D2−E2)/(π/12D)(D3−E3)√(j0 2−E2/4)}
となる。
図13の前気室22の場合の高域周波数fH0は、
H0=(α/2π)√{(π×D2/4)/(π×D2×j0/12)}
=(α/2π)√(3/j0
となる。
高域周波数fHと高域周波数fH0との比(fH/fH0)は数1のようになる。
Figure 0005360393
ここで、D=20mm、j0=10mmとした時、高域周波数fHと高域周波数fH0との比(fH/fH0)は数2のようになる。
Figure 0005360393
数2において、第1の円錐形の直径Eを0〜18mmまで変化させた時の高域周波数fHと高域周波数fH0との比を算出したところ、図3の実線で示すグラフが得られた。
このグラフより、内壁14aを含む円錐形(第2の円錐形)の直径Dに対して、内壁13aを含む円錐形(第1の円錐形)の直径Dを近づけた場合に高域周波数が上昇する効果があり、特に、第1の円錐形の直径Eを18mmとした場合、高域周波数の値が1.3倍程度になることが確認できた。
すなわち、上述した送話器2の構造(図1)によれば、従来の送話器2の構造(図14)に対して、前気室の空間に相似形の円錐台形状を突出させることで、送話口壁部13とマイクユニット11との距離を維持して(周壁14の大きさが同じであれば、図14の静電気距離j0より、図1における静電気距離jを長くすることができる)、前気室12の小容積化を図ることができる。この場合、音孔の数及び断面積の総和が減少することになりその影響が懸念されるが、上述した式で確認したように、高域周波数の値を算出する際には小容積化の方の影響が大きいので、全体としては広帯域化を実現することができる。
図4は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、図1と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図4の送話器の例では、図1の送話器に対して、送話口壁部13の外側(音孔形成側)に、内壁13a及び内壁14aの円錐形状に対して相似形となる表面を有する円錐状凹部16を形成している。
送話口壁部13に円錐状凹部16を設けることで、ハンドセット1の本体1aを構成する送話口壁部13の肉厚を一定にすることができ、ひび割れ等の発生を防止して耐久性の向上を図るとともに、送話器2の外観を斬新なデザインとすることができる。
図5は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、図1と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図5の送話器の例では、送話口壁部13の外側表面13bとマイク取付板10とが平行でなく、外側表面13bが傾斜する送話器に適用した場合を示す。この例によれば、傾斜する底面を有する円錐台形状を前気室の空間に突出させることで、傾斜する外側表面13bを有する送話口壁部13に対し、前気室12の小容積化を行って送話器1の広帯域化を実現することができる。
図6は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、図1と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。上述した各例の送話器では、内壁13aを含む第1の円錐形と、内壁14aを含む第2の円錐形とが相似形になるよう形成したが、図6の例では第1の円錐形と第2の円錐形とが相似形でない場合である。
すなわち、第2の円錐形の内壁14aに対して、第1の円錐形の内壁13aの傾斜が急峻となるように構成されている。この場合であっても、図14の構造に比較して前気室12の小容積化を図ることができる。また、この場合、図1に比較して音孔15を形成する面積を広くできるので、送話口壁部13において音孔15を前気室12の端部の環状円に沿って2列に配置して形成されている。
以下、図6の送話器の構造において、図14の前気室22の構造に比較して円錐台形状の体積分だけ前気室12の容積が小さくなることによる広帯域化への影響と、音孔15の個数が少なくなって断面積の総和が減少することによる広帯域化への影響について、図7を参照しながら考察する。前気室12から減じる容積(円錐形)は、点線で示されるようにその頂点位置を一定位置としている。また、容積の計算を簡単にするため、前気室及び減じる容積を円錐形で計算する。
図7において、内壁14aを含む円錐形(第2の円錐形)の直径をφD、高さをjとし、内壁13aを含む円錐形(第1の円錐形)の直径をφE、高さをkとし、静電気距離(第2の円錐形の頂点と第1の円錐形の底面周囲との最短距離)をj0とする。
第1の円錐形と第2の円錐形とは、頂点位置を一定位置として第1の円錐形の形状が変化する場合を想定した。第2の円錐形の高さjと、第1の円錐形の高さkとの間には、変化させる第1の円錐形の頂点位置が一定位置となるため、例えば次式が成立すると仮定する。
k=j−1
そして、静電気距離j0 は、
0=√(j2+E2/4)
となる。
また、jは、
j=√(j0 2−E2/4)
で表せる。
図14の前気室22における静電気距離は、第2の円錐形の高さに等しいのでjとなり、図6の前気室12における静電気距離j0は、jより大きな値となるので、マイクユニット11の静電気からの保護については、図13の構造以上の効果を発揮する。
次に、図6の前気室12において音孔を開口することができる面積は、
Sm=(π/4)(D2−E2
となる。
第1の円錐形の体積を減じた容積は、
F=(π/12)(D2×j−E2×k)
=(π/12){D2×j−E2×(j−1)}
=(π/12){(D2×√(j0 2−E2/4)−E2×√(j0 2−E2/4)+E2
となる。
高域周波数は上述した式(A)により、
H=(α/2π)√(Sm/VF
で求められるため、図6に対応する送話器の高域周波数fH1は、Sm及びVFを代入すると、
H1=(α/2π)√{π(D2−E2)/4}
×√[12/π{D2√(j0 2−E2/4)−E2√(j0 2−E2/4)+E2}]
となる。
図14の前気室22の場合の高域周波数fH0は、
H0=(α/2π)√{(π×D2/4)/(π×D2×j0/12)}
=(α/2π)√(3/j0
となる。
高域周波数fHと高域周波数fH0との比(fH/fH0)は数3のようになる。
Figure 0005360393
ここで、D=20mm、j0=10mmとした時、高域周波数fHと高域周波数fH0との比(fH/fH0)は数4のようになる。
Figure 0005360393
数4において、第1の円錐形の直径Eを0〜18mmまで変化させた時の高域周波数fHと高域周波数fH0との比を算出したところ、図3の点線で示すグラフが得られた。
このグラフより、内壁14aを含む円錐形(第2の円錐形)の直径Dに対して、内壁13aを含む円錐形(第1の円錐形)の直径Eが小さい場合は、数2(図1の構造)より高域周波数が1.1倍程度まで上昇する傾向があるが、直径EがDに近づいた場合は図1の構造の方が効果がある。
すなわち、上述した送話器2の構造(図6)によれば、従来の送話器2の構造(図14)に対して、前気室の空間に相似形でない円錐台形状を突出させることで、送話口壁部13とマイクユニット11との距離を維持して(周壁14の大きさが同じであれば、図14の静電気距離j0より、図6における静電気距離jを長くすることができる)、前気室12の小容積化を図ることができる。この場合、音孔の数及び断面積の総和が減少することになりその影響が懸念されるが、上述した式で確認したように、高域周波数の値を算出する際には小容積化の方の影響が大きいので、全体としては広帯域化を実現することができる。
図8は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、図1と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。図8の送話器の平面図は、図1(b)と同じになる。
図8の送話器の例では、マイク取付板10と送話口壁部13との間に配置される前気室17の空間を円柱状とし、前気室17の円の周囲最端に沿って送話口壁部13に複数の音孔15が形成されている。
この例によれば、前気室17の周囲最端に沿って送話口壁部13に音孔15が形成されているので、静電距離Lを確保することができるとともに、薄型の前気室17とすることで、前気室に対して膨出部を形成することなく容積の最小化を図ることができ、送話器2の広帯域化を実現することができる。
図9は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、薄型の前気室を採用するという図8の考え方を更に発展させた構造としている。
すなわち、ハンドセット1の本体1aの端部に、中央にマイクユニット11が設けられた円盤状のマイク取付板10を固定する。マイク取付板10には、マイク取付板10に対して間隔を有して平行する円盤状の送話口壁部13がマイク取付板10と送話口壁部13との周囲に設けた複数の連結部18を介して装着されている。上記構造により、送話口壁部13とマイク取付板10との間の空間が前気室17を構成し、連結部18同士の間が音孔25を構成することになる。
この例によれば、前気室17の周囲に音孔25が位置するので、静電距離Lを確保することができるとともに、薄型の前気室17とすることで、前気室に対して膨出部を形成することなく容積の最小化を図ることができ、送話器2の広帯域化を実現することができる。
図10は、送話器の実施形態の他の例を示すもので、図9と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。すなわち、マイク取付板10と送話口壁部13との周囲に設けた複数の連結部18に代えて、マイク取付板10と送話口壁部13との間に複数の支持体19を設けることで、マイク取付板10と送話口壁部13との間に前気室17を構成している。
この例の場合、マイク取付板10と送話口壁部13で挟まれた空間の周囲が全て環状音孔26を構成することになるので、音孔の面積を大きくして広帯域化を図ることができる。
1…ハンドセット、 2…送話器、 10…マイク取付板、 11…マイクユニット、 12…前気室、 13…送話口壁部、 13a…内壁、 13b…外側表面、 14…周壁、 14a…内壁、 15…音孔、 16…円錐状凹部、 17…前気室、 18…連結部、 19…支持体、 25…音孔、 26…環状音孔。

Claims (3)

  1. 送話口壁部及び周壁により区画形成された空間で構成される前気室と、前記送話口壁部に対向し前記前気室の空間を臨むように配置されたマイクユニットとを備えた送話器において、
    前記送話口壁部に、前記前気室の空間の周囲最端部に連通する複数の音孔を形成し、
    前記前気室の空間は、第1の円錐台の周囲形状を内壁に有する送話口壁部と、第2の円錐台の周囲形状を内壁に有する周壁により区画形成された
    ことを特徴とする送話器。
  2. 前記第1の円錐台の形状と第2の円錐台の形状は相似形である請求項1に記載の送話器。
  3. 前記送話口壁部は、前記音孔形成側に、円錐状凹部を有して成る請求項1又は請求項2に記載の送話器。
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