JP5358386B2 - 室内環境制御システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、室内環境制御技術に関し、特に推定した利用者の位置に基づいて室内環境を制御する技術に関する。
近年、地球温暖化に関する施策として二酸化炭素発生の抑制を目的とした省エネルギーが強く求められており、オフィスビルにおいても省エネルギーを実現する各種制御技術の研究開発が進められている。このようなオフィスビルにおける省エネルギーを実現する制御技術の1つとして、建物内の居室を利用する利用者の位置情報とリアルタイムに連動して、各居室に対する空調や照明を制御する室内環境制御システムが注目されている(例えば、特許文献1など参照)。
具体的には、利用者の位置情報に応じて、利用者の不在エリアにおける最適空調環境維持の抑制や、照明の消灯や低減を行う制御がある。この際、居室単位だけでなく、居室内における個々の制御エリアについても制御を行ってもよい。これにより、利用者の快適性を損なうことなく、オフィスビル全体の省エネルギーを実現することができる。
従来、このような室内環境制御システムにおいて、各居室における利用者の位置を推定する方法として、利用者に無線タグなどの移動体端末を取り付け、移動体端末から送信された電波に基づき移動体の位置を推定する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、位置推定方法として、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)の測位原理と同様に、3つの受信端末で計測した移動体端末からの電波の伝搬遅延時間と光速とから、それぞれの受信端末と移動体端末との距離を求め、各受信端末の設置座標を中心とし、それぞれの距離を半径とする3つの円の交差点を、移動体端末の位置として推定する方法が記載されている。
また、自由空間における受信電力は距離の−2乗に比例して減衰していく電波伝搬特性が知られている。このため、受信端末で計測した、移動体端末から送信された電波の受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)に基づいて、受信端末と移動体端末との距離を求め、これら3つの距離と、各受信端末の設置座標とから、移動体端末の位置座標を算出することもできる(例えば非特許文献1など参照)。
この他、カメラ画像を解析する方法、超音波による距離計測を利用する方法など、多数の位置推定方法が考えられる。
特開2007−127348号公報
山田功,大槻知明,「受信電波強度を用いた最尤法に基づく屋内位置推定方法」, IECE SIG Notes SN2006-43(2006.12), 社団法人電子通信情報学会
しかしながら、これらの位置推定技術においては位置推定の精度が本質的に高いものも低いものもあり、また実用条件によって精度が高くなることもあれば低くなることもある。いずれにしろ、空調制御などの室内環境制御のように省エネルギーを目的として利用者の位置推定を行う場合は、多少の精度を犠牲にしても必要最低限の更新周期で位置推定を繰り返す必要がある。すなわち、ある程度の推定誤差を含むことを前提に位置情報を活用することにならざるを得ないのが実状である。
ところで、上記のように推定誤差を含む位置情報に対してダイレクトに空調等を連動させると、例えば誤差がランダムに短い周期で入ってくる場合は、空調制御が不必要に大きく変動してしまい、むしろエネルギーの浪費に繋がることもあるばかりでなく、空調機器の寿命に悪影響を及ぼしたり、利用者の快適性を損なったりする可能性も高くなる。また、誤差が一定のオフセットのように入ってくる場合は、空調制御が利用者の存在とは対応しない不適切な状態が継続することにもなり得る。
また、制御の安定性を得るために、空間的あるいは時間的に余裕を見て、ある程度の幅を持たせた室内環境制御を行う方法が現実的ではある。例えば、推定した利用者の位置に対する誤差範囲を広くした場合、実際の利用者の位置だけでなく、当該誤差範囲に関与する周囲の居室エリアについても、最適空調環境の維持や照明点灯などの制御を行うことになる。したがって、制御に幅を持たせた分だけ余分なエネルギーが消費される原因となるため、効果的な省エネルギーを実現することができない。仮に高精度で位置推定できている場合であれば、無意味に省エネルギー効果を削減させてしまうことになる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、位置推定結果に誤差が含まれている場合でも、位置情報活用の効果が削減されてしまう不適切な状況を緩和することができる室内環境制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる室内環境制御システムは、建物に設けられた複数の環境調整設備を個別に制御することにより、当該建物の各居室における室内環境を制御する室内環境制御システムであって、居室に設けられて、当該居室を利用する利用者に取り付けられた無線端末からの電波を受信する複数の受信端末と、受信端末での電波に関する電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する位置推定部と、利用者推定位置に基づいて各環境調整設備を個別に制御する設備制御部とを備え、位置推定部は、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度の値の大きさに対応して、利用者推定位置に基づく環境調整設備制御が、利用者推定位置を採用して制御状態を変更する度合を変化させるように指示情報を前記設備制御部へ通知する。
この際、位置推定部に、利用者に関する利用者推定位置の履歴から利用者推定位置に代わる代替位置を算出する代替位置算出部と、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として設備制御部へ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御部へ通知する推定結果判定部とを含んでもよい。この場合、新たな利用者推定位置が指示情報に相当する。
また、位置推定部に、利用者に関する利用者推定位置の更新情報として代替位置を記憶しておく代替位置記憶部と、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の最新の信頼度と、最新の利用者推定位置と代替位置とを用いて、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新し、更新された代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御部へ通知するとともに、更新された代替位置を代替位置記憶部に記憶させる代替位置更新部とを含んでもよい。この場合、新たな利用者推定位置が指示情報に相当する。
また、位置推定部で、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部で、当該利用者位置の推定時に用いた受信電波強度のうちから統計処理により算出した代表値を信頼度として用いるようにしてもよい。
また、位置推定部で、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、最尤法を用いて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部で、当該利用者位置の推定時に最尤法で用いた利用者推定位置に関する尤度を信頼度として用いるようにしてもよい。
また、位置推定部で、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、最適解探索法を用いて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部で、当該利用者位置の推定時に最適解探索法で用いた当該利用者推定位置に関する残差から信頼度を算出するようにしてもよい。
また、本発明にかかる室内環境制御方法は、建物に設けられた複数の環境調整設備を個別に制御することにより、当該建物の各居室における室内環境を制御する室内環境制御システムで用いられる室内環境制御方法であって、居室に設けられた複数の受信端末が、当該居室を利用する利用者に取り付けられた無線端末からの電波を受信する受信ステップと、位置推定部が、受信端末での電波に関する電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する位置推定ステップと、設備制御部が、利用者推定位置に基づいて各環境調整設備を個別に制御する設備制御ステップとを備え、位置推定ステップは、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度の値の大きさに対応して、利用者推定位置に基づく環境調整設備制御が、利用者推定位置を採用して制御状態を変更する度合を変化させるように指示情報を前記設備制御ステップへ通知する。
この際、位置推定ステップに、利用者に関する利用者推定位置の履歴から利用者推定位置に代わる代替位置を算出する代替位置算出ステップと、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として設備制御ステップへ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御ステップへ通知する推定結果判定ステップとを含んでもよい。この場合、新たな利用者推定位置が指示情報に相当する。
また、位置推定ステップに、利用者に関する利用者推定位置の更新情報として代替位置が記憶されているときに、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の最新の信頼度と、最新の利用者推定位置と代替位置とを用いて、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新し、更新された代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御ステップへ通知するとともに、更新された代替位置を利用者推定位置の更新情報として記憶させる利用者推定位置更新ステップとを含んでもよい。この場合、新たな利用者推定位置が指示情報に相当する。
この際、位置推定ステップに、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて利用者推定位置を算出するステップを含み、推定結果判定ステップに、当該利用者位置の推定時に用いた受信電波強度のうちから統計処理により算出した代表値を信頼度として用いるステップを含んでもよい。
また、位置推定ステップに、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、最尤法を用いて利用者推定位置を算出するステップを含み、推定結果判定ステップに、当該利用者位置の推定時に最尤法で用いた利用者推定位置に関する尤度を信頼度として用いるステップを含んでもよい。
また、位置推定ステップに、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、最適解探索法を用いて利用者推定位置を算出するステップを含み、推定結果判定ステップに、当該利用者位置の推定時に最適解探索法で用いた当該利用者推定位置に関する残差から信頼度を算出するステップを含んでもよい。
本発明によれば、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置に対して、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られていない場合には、当該利用者に関する利用者推定位置の履歴から算出した代替位置を、当該利用者の新たな位置として環境調整設備の制御に用いることができる。あるいは、信頼性が低い場合には過去の信頼性の高い利用者推定位置の更新情報を活用することができる。したがって、位置推定結果に誤差が含まれている場合でも、位置情報活用の効果が削減されてしまう不適切な状況を緩和することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる室内環境制御システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。 電波伝搬距離と受信電波強度との関係を示す説明図である。 3次元位置の推定方法を示す説明図である。 受信電波強度と信頼度との関係を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。
[発明の原理]
まず、本発明にかかる発明の原理について説明する。
電波を利用して位置推定を行う場合、例えばカメラの画像解析による位置推定とは異なり、電波強度などの本質的に定量化された情報が利用される。また電波を利用する位置推定に特化した処理方法として最尤法や3辺計測を採用する場合は、尤度や残差のようにやはり定量化された情報が利用される。すなわち、電波を利用した位置推定においては必ず定量化された情報が含まれる。そしてこれらの情報は、位置推定というアウトプットに対しては「推定の信頼性」という概念で利用できることに発明者は着眼した。そして、信頼性を定量化して、信頼性の高い位置情報を優先して制御に反映することで、仮に時間的・空間的に余裕を見て幅を持たせる場合であってもその余裕分を削減できる。また、信頼性の高い位置情報とは、誤差の影響の少ない情報ということになるので、誤差によって不適切な状況が発生する確率も低減できることになる。
また、空調制御などの室内環境制御のように、制御の若干の誤動作を利用者が敏感・迅速には体感・認識しないものであれば、上記「推定の信頼性」に基づいて制御を操作することで、不適切な状態を誘発すること以上に、省エネルギーなどの効果に結び付けられやすいことに発明者は着眼した。以下に、この着眼点について理解しやすく説明する。例えば位置情報に基づいて照明の制御を行う場合、これは若干の誤動作でも利用者が敏感・迅速に体感・認識してしまうタイプのものに該当する。ここで、信頼性に基づくにしても、信頼性という概念自体も確率的なものであり完璧な指標ではないので、完璧な改善は期待できない。そして、例えば照明の制御であれば、実質的に完璧でなければ、利用者にとっての不快感などは省エネルギーなどの効果よりも重大なものになるので、信頼性という定量化された指標を導入することは決して得策にはならない。
以上に述べたように、本発明は、電波を利用した位置推定においては必ず定量化された情報が含まれ、これを「推定の信頼性」として利用できることに着眼して、例えば空調制御などの室内環境制御のような制御に信頼性を反映させる場合には、位置情報活用の効果が削減されてしまう不適切な状況を緩和できるということに結び付けたところに、発明としての特徴がある。すなわち、本発明の本質は、電波による位置検出において信頼度を定量化できることの着想と、信頼度を導入することで制御を改善できることの着想にある。
[第1の実施の形態]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる室内環境制御システムについて説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる室内環境制御システムの構成を示すブロック図である。
この室内環境制御システム1は、建物に設けられた複数の環境調整設備20を個別に制御することにより、当該建物の各居室における室内環境を制御するシステムである。
環境調整設備20(21,21,…)は、建物の居室50(51,52,…)ごと、あるいは居室50内を区画して設けられた制御エリア60(61,62,…)ごとに配置され、当該居室50や制御エリア60の空調や照明などの室内環境を調整する設備である。
室内環境制御システム1には、主な装置として、室内環境制御装置10、受信端末30、および移動端末40が設けられている。
移動端末40は、無線タグ(RFID:Radio Frequency IDentification)などの超小型の無線送信端末からなり、居室50を利用する利用者に取り付けられて、所定の電波を間欠送信する機能を有している。
受信端末30は、居室50に設置された無線基地局装置からなり、移動端末40から送信された電波を受信し、その電波に関する電波受信結果を、通信回線L1を介して接続された室内環境制御装置10に対して通知する機能を有している。
室内環境制御装置10は、全体としてサーバ装置などの情報処理装置からなり、受信端末30から通知された電波受信結果に応じて、受信端末30に対する移動端末40の位置関係を求めることにより、当該移動端末40が取り付けられている利用者の利用者推定位置を算出する機能と、得られた利用者推定位置に基づいて各環境調整設備を個別に制御することにより、利用者の不在エリアにおける最適空調環境維持の抑制を行う機能とを有している。
本実施の形態は、室内環境制御装置10により、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として設備制御部へ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、利用者に関する利用者推定位置の履歴から求めた代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御部へ通知するようにしたものである。
次に、図1を参照して、室内環境制御装置10の構成について詳細に説明する。この室内環境制御装置10には、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、記憶部12、設備制御部13、および位置推定部14が設けられており、各種処理情報を相互にやり取り可能な内部バスにそれぞれ接続されている。
通信I/F部11は、通信回線L1を介して接続された各環境調整設備20と個別にデータ通信を行う機能と、通信回線L2を介して接続された受信端末30と個別にデータ通信を行う機能を有している。
記憶部12は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、各機能部での処理に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。記憶部12で記憶する主な処理情報としては、環境調整設備20および受信端末30に関する設置位置情報やデータ通信用アドレスなどの装置情報、受信端末30から通知された電波受信結果、位置推定部14で推定した利用者推定位置の履歴情報などがある。
設備制御部13は、位置推定部14で推定された利用者推定位置に基づいて、各環境調整設備を個別に制御することにより、利用者推定位置に対応する利用者在室エリアにおける最適空調環境の維持制御を指示する機能と、利用者推定位置に対応しない利用者不在エリアにおける最適空調環境維持の抑制を指示する機能とを有している。具体的な環境調整設備に対する制御方法や指令方法については、公知の技術を用いればよい。
位置推定部14は、通信I/F部11を介して各受信端末30から受信した、移動端末40に関する電波受信結果に応じて、当該利用者の利用者推定位置を算出して設備制御部13へ通知する機能と、得られた利用者推定位置を履歴として記憶部12へ保存する機能とを有している。
位置推定部14には、主な処理部として、代替位置算出部14Aと推定結果判定部14Bが設けられている。
代替位置算出部14Aは、記憶部12に保存しておいた利用者推定位置の履歴から、位置推定部14で算出した利用者推定位置に代わる代替位置を算出する機能を有している。
推定結果判定部14Bは、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する機能と、当該信頼度が基準値に達していて、十分な信頼性が得られている場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として設備制御部へ通知する機能と、当該信頼度が基準値に達しておらず、十分な信頼性が得られていない場合には、代替位置算出部14Aで算出した代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御部13へ通知する機能とを有している。
室内環境制御装置10におけるこれら機能部のうち、設備制御部13と位置推定部14は、演算処理部から構成される。演算処理部は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部12からプログラムを読み出して実行することにより、各種機能部を実現する機能を有している。このプログラムについては、記録媒体や外部装置(図示せず)から予め読み込まれて記憶部12へ格納されている。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる室内環境制御システム1の動作として、室内環境制御装置10での利用者位置推定処理について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。
室内環境制御装置10の位置推定部14は、一定期間ごと、あるいは受信端末30からの電波受信結果の通知に応じて、位置推定対象となる移動端末40の端末IDに関する電波受信結果を記憶部12あるいは通信I/F部11から取得し、図2の利用者位置推定処理を実行する。この際、移動端末40から送信される電波には、当該移動端末40を識別するための端末IDが含まれており、受信端末30からは、受信電波から抽出した端末IDと関連付けて電波受信結果が室内環境制御装置10へ通知される。
位置推定部14は、まず、取得した電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する(ステップ100)。本実施の形態では、電波受信結果として、受信端末30で受信した移動端末40からの電波の受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を用いている。
自由空間における受信電力は距離の−2乗に比例して減衰していく電波伝搬特性が知られている。図3は、電波伝搬距離と受信電波強度との関係を示す説明図であり、横軸が電波伝搬距離を示し、縦軸が受信電波強度を示している。位置推定部14では、このような特性に基づいて、受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離をそれぞれ算出する。
移動端末40の3次元位置を推定する場合、設置位置が既知である異なる3つの受信端末30から計測した距離が必要となる。図1の場合、居室51内に2つの制御エリア61A,61Bが区画されており、これら制御エリア61A,61Bごとに環境調整設備21,22がそれぞれ設置されている。また居室51内には、制御エリア61A,61Bとは関係なく3つの受信端末31,32,33が設置されている。移動端末40からの電波は、これら受信端末31,32,33で受信され、その受信電波強度が受信端末31,32,33で計測されて、電波受信結果として室内環境制御装置10へ通知されている。これら受信電波強度から各受信端末31,32,33と移動端末40との距離がそれぞれ算出される。
図4は、3次元位置の推定方法を示す説明図である。座標X1,Y1,Z1に位置する受信端末31と移動端末40との距離をL1、座標X2,Y2,Z2に位置する受信端末32と移動端末40との距離をL2、座標X3,Y3,Z3に位置する受信端末33と移動端末40との距離をL3とした場合、これら座標と距離L1,L2,L3との関係を示す次の式(1)を連立方程式として解くことにより、移動端末40の座標X,Y,Z、すなわち利用者推定位置が求められる。
Figure 0005358386
次に、位置推定部14は、推定結果判定部14Bにより、各受信端末30と移動端末40との距離の算出に用いた受信電波強度に基づいて、ステップ100で求めた利用者推定位置に関する信頼度を算出し(ステップ101)、記憶部12から読み出した、信頼度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する(ステップ102)。
屋内では、人や物、さらには室内の壁や柱で電波が反射するため、複雑なフェージングが発生し、受信電波強度の誤差となって現れる。したがって、移動端末40と受信端末30との距離がある程度遠くて受信電波強度が小さい場合、このようなフェージングの影響を受けやすく、受信電波強度の計測誤差も大きくなり、結果として利用者推定位置の信頼性も低下する。
本実施の形態では、このような受信電波強度の計測誤差が利用者推定位置の信頼性に大きく影響することに着目し、各受信端末30と移動端末40との距離の算出に用いた受信電波強度から利用者推定位置に関する信頼度を算出している。具体的には、距離算出に用いた受信電波強度を統計処理して、これら受信電波強度の代表値を求め、信頼度として用いている。この統計処理としては、最大値、最小値、中央値、平均値など、複数の計測値を代表する代表値を求める手法を用いればよい。
また、信頼度に対する基準値としては、実際に室内環境制御システムを適用するアプリケーションに求められる利用者推定位置の許容誤差を基準にして、利用者推定位置が当該許容誤差に収まる範囲の信頼度かどうかを判定可能な値を、基準値として選択すればよい。例えば、距離算出に用いた受信電波強度の最小値を信頼度として用いる場合、この最小値と利用者推定位置に発生する誤差との対応関係を予め計測しておき、実際のアプリケーションに求められる利用者推定位置の最大許容誤差に対応する受信電波強度の最小値を基準値として用いればよい。
したがって、ステップ102において、信頼度が基準値に達しており、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られている場合(ステップ102:YES)、推定結果判定部14Bは、ステップ100において今回算出した利用者推定位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知するとともに記憶部12へ履歴として保存し(ステップ103)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
一方、ステップ102において。信頼度が基準値に達しておらず、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られていない場合(ステップ102:NO)、位置推定部14は、代替位置算出部14Aにより、ステップ100において今回算出した利用者推定位置に代わる、当該利用者の代替位置を算出し(ステップ104)、推定結果判定部14Bにより、得られた代替位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知し(ステップ105)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
代替位置算出部14Aは、利用者の代替位置を算出する際、まず記憶部12から、当該利用者に関する利用者推定位置の履歴を読み出し、これら履歴に基づいて利用者推定位置に代わる代替位置を算出する。例えば、今回の利用者位置推定処理の直前に実行した利用者位置推定処理で算出した利用者推定位置を、今回の代替位置として用いてもよい。あるいは、直前の利用者推定位置から過去数回に遡って算出した複数の利用者推定位置について、単純平均や移動平均などの統計処理を行って代替位置を算出してもよい。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、利用者に関する利用者推定位置の履歴から利用者推定位置に代わる代替位置を算出する代替位置算出部14Aを設け、推定結果判定部14Bにより、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として設備制御部13へ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、代替位置を新たな利用者推定位置として設備制御部13へ通知するようにしたものである。
これにより、電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置に対して、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られていない場合には、当該利用者に関する利用者推定位置の履歴から算出した代替位置を、当該利用者の新たな位置として環境調整設備の制御に用いることができる。これら履歴は、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られたものであり、これら履歴から算出した代替位置についても十分な信頼性が担保されており、また直前に算出した利用者推定位置と近しい値を得ることもできる。したがって、位置推定結果に誤差が含まれている場合でも、環境調整設備を安定して制御することができ、利用者の快適性を損なうことなく、オフィスビル全体の省エネルギーを実現することが可能となる。
また、本実施の形態では、位置推定部14において、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部14Bで、当該利用者位置の推定時に用いた受信電波強度のうちから統計処理により算出した代表値を、当該代表値に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定している。
これにより、受信電波強度の低下に応じて受信電波強度に対する計測誤差が増大するという現象を的確に捉えることができる。したがって、高い精度で環境調整設備を安定制御することが可能となる。
なお、前述したように、信頼度を制御に反映させるための具体的な手法は、適宜設計され得るものであり、本実施の形態で説明したような基準値を用いる形態に限られない。
例えば、利用者に関する利用者推定位置の更新情報として代替位置を記憶しておく代替位置記憶部を備え、電波受信結果に基づき算出した前記利用者推定位置の最新の信頼度と、最新の利用者推定位置と代替位置とを用いて、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新し、更新された代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御部へ通知するとともに、更新された代替位置を代替位置記憶部に記憶させる代替位置更新部を用いることも可能である。
具体的な代替位置算出方法として、例えば、代替位置をP0、最新の利用者推定位置をP1、その信頼度をα(0≦α≦1)とし、更新される代替位置P0’をP0’=(1−α)P0+αP1により算出することができる。この式はX,Y,Zの全ての座標について共通であることは、言うまでもない。この場合、前述の移動平均などの統計処理的な効果も同時に得られることになる。そして、信頼度の値に応じて、利用者推定位置に基づく環境調整設備制御に与える影響量を変化させるという動作を実現できる。
また、信頼度については、本実施の形態にかかる室内環境制御システムが適用される環境に応じて予め設定すればよい。例えば、位置推定を実施する前に、予め電波受信強度の最大値Rmaxと最小値Rminを決めておき、実際に位置推定を実施するときに得られる無線タグの受信電波強度が最小値Rminと同じ値のときは信頼度が「0」、最大値Rmaxと同じ値のときは信頼度が「1」、その間の場合は、受信電波強度が増加に伴って信頼度が単調増加するものと表される。
上記の最大値Rmaxと最小値Rminの決め方は、例えば、対象となる場で電波強度の計測を予め行い、そのときの計測値の最大値Rmaxと最小値Rminをそのまま用いる方法が考えられるが、この方法に限定されるものではなく、他の方法を用いてもよい。
図5は、受信電波強度と信頼度との関係を示す説明図である。ここでは、受信電波強度と信頼度との関係が線形関数で表されている。毎回の位置推定計算において各受信端末で計測した当該移動端末の受信電波強度の最大値をrとした場合、そのときの信頼度p(r)は、次の式(2)に示すような線形関数で表すことができる。ここで、最大値Rmaxと最小値Rminは、毎回の位置推定計算においては定数と捉えることができ、rはRmax≧r≧Rminを満たす。このような式(2)を用いることにより、r=Rmaxのときはp(r)=1となり、r=Rminのときはp(r)=0となる。
Figure 0005358386
この式(2)は、受信電波強度と信頼度との関係を線形関数で表したものであるが、対数関数等、単調増加になる関数は多数考えられ、上記の線形関数の代わりにそれらを用いてもよい。例えば、次の式(3)などのような多次元・多項式関数もあれば、対数関数・指数関数・三角関数等も単調増加する定義域の中であれば上記要件を満たすので、信頼度の算出方法として用いることができる。
Figure 0005358386
[第2の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる室内環境制御システムについて説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。
第1の実施の形態では、受信端末30で計測した受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離を算出して、これら距離から利用者推定位置を算出し、得られた利用者推定位置に対する信頼度として、距離算出に用いた受信電波強度の代表値を用いる場合について説明した。
本実施の形態では、受信端末30で計測した受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離を算出して、これら距離から最尤法を用いて利用者推定位置を算出し、得られた利用者推定位置に対する信頼度として、利用者推定位置の選択に用いた尤度を用いる場合について説明する。
本実施の形態において、位置推定部14は、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、最尤法を用いて利用者推定位置を算出する機能を有している。
また、推定結果判定部14Bは、当該利用者位置の推定時に最尤法で用いた利用者推定位置に関する尤度を、当該尤度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する機能を有している。
本実施の形態にかかる室内環境制御システムの構成については、前述のように位置推定部14と推定結果判定部14Bの機能が若干異なるものの、その他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる室内環境制御システムの動作として、室内環境制御装置10での利用者位置推定処理について説明する。
室内環境制御装置10の位置推定部14は、一定期間ごと、あるいは受信端末30からの電波受信結果の通知に応じて、位置推定対象となる移動端末40の端末IDに関する電波受信結果を記憶部12あるいは通信I/F部11から取得し、図2の利用者位置推定処理を実行する。この際、移動端末40から送信される電波には、当該移動端末40を識別するための端末IDが含まれており、受信端末30からは、受信電波から抽出した端末IDと関連付けて電波受信結果が室内環境制御装置10へ通知される。
位置推定部14は、まず、取得した電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する(ステップ110)。本実施の形態では、電波受信結果として、受信端末30で受信した移動端末40からの電波の受信電波強度を用い、前述した図3の電波伝搬距離と受信電波強度との関係に基づいて、これら受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離をそれぞれ算出する。
また、位置推定部14は、前述した図4の3次元位置推定方法と同様にして、受信端末30と移動端末40との距離と、受信端末30の座標位置とから、移動端末40の位置、すなわち利用者推定位置を算出する。
この際、位置推定部14は、最尤法を用いて移動端末40の位置を選択する。最尤法について一般的な公知の手法を用いればよい。
一般に、移動端末から送信された直接波が建物の壁や柱などによって遮蔽され、反射・回転・散乱などの現象によってマルチパス伝搬路が形成されると、受信端末で観測される電波は、多数の波が干渉し合い、定在波性の電磁界分布を持つことになる。したがって、このような環境の中を移動端末が移動した場合、レイリーフェージングと呼ばれる受信電波の振幅や位相に急激な変動が生ずる。このため、レイリーフェージングによる受信電波強度の変化は、位置推定の誤差として現れる。
フェージングを受けた受信信号の包絡線振幅をr、個々の伝搬路を持つ信号成分の分散をσ2とした場合、レイリーフェージングによる電力分布、すなわち包絡線振幅の確立密度関数p(r)は、次の式(4)で表されることが知られている。
Figure 0005358386
したがって、移動端末40の位置、すなわち利用者推定位置を算出する際、各受信端末30でのレイリーフェージングによる電力分布を考慮する必要がある。
前述した非特許文献1では、各受信端末30でのレイリーフェージングによる電力分布に基づいて、複数の候補位置について尤度を算出し、この尤度に基づいてこれら候補位置のうちから最も確からしい位置を利用者推定位置として選択するという、最尤法を用いた手法が提案されている(例えば、非特許文献1など参照)。ステップ110では、このような最尤法を用いて、利用者推定位置を算出する。
次に、位置推定部14は、推定結果判定部14Bにより、利用者推定位置の算出に用いた当該用者推定位置に関する尤度を、当該利用者推定位置に関する信頼度として算出し(ステップ111)、記憶部12から読み出した、尤度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する(ステップ112)。
尤度に対する基準値としては、実際に室内環境制御システムを適用するアプリケーションに求められる利用者推定位置の許容誤差を基準にして、利用者推定位置が当該許容誤差に収まる範囲の尤度かどうかを判定可能な値を、基準値として選択すればよい。例えば、尤度と利用者推定位置に発生する誤差との対応関係を予め計測しておき、実際のアプリケーションに求められる利用者推定位置の最大許容誤差に対応する尤度を基準値として用いればよい。
したがって、ステップ112において、尤度が基準値に達しており、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られている場合(ステップ112:YES)、推定結果判定部14Bは、ステップ110において今回算出した利用者推定位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知するとともに記憶部12へ履歴として保存し(ステップ113)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
一方、ステップ102において。尤度が基準値に達しておらず、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られていない場合(ステップ112:NO)、位置推定部14は、前述と同様にして代替位置算出部14Aにより、ステップ110において今回算出した利用者推定位置に代わる、当該利用者の代替位置を算出し(ステップ114)、推定結果判定部14Bにより、得られた代替位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知し(ステップ115)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、位置推定部14において、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて最尤法を用いて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部14Bで、当該利用者位置の推定時に最尤法で用いた利用者推定位置に関する尤度を、当該尤度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定している。
これにより、受信端末30で観測される、レイリーフェージングによる受信電波強度の変化を的確に捉えることができる。したがって、高い精度で環境調整設備を安定制御することが可能となる。
なお、前述したように、信頼度を制御に反映させるための具体的な手法は、適宜設計され得るものであり、本実施の形態で説明したような基準値を用いる形態に限られない。
例えば、第1の実施の形態の説明でも記述したように、代替位置記憶部と代替位置更新部を用いることも可能である。具体的な算出方法についても、代替位置をP0、最新の利用者推定位置をP1、その信頼度をα(0≦α≦1)とし、更新される代替位置P0’をP0’=(1−α)P0+αP1により算出することができる。この式はX,Y,Zの全ての座標について共通であることは、言うまでもない。
また、尤度を信頼度に変換する方法としては、第1の実施の形態で述べた受信電波強度と信頼度との関係と同様の考え方で、尤度を信頼度に変換すればよい。
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる室内環境制御システムについて説明する。図7は、第3の実施の形態にかかる室内環境制御システムでの利用者位置推定処理を示すフローチャートである。
第1の実施の形態では、受信端末30で計測した受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離を算出して、これら距離から利用者推定位置を算出し、得られた利用者推定位置に対する信頼度として、距離算出に用いた受信電波強度の代表値を用いる場合について説明した。
本実施の形態では、受信端末30からの電波受信結果に基づき、受信端末30と移動端末40との距離を算出して、これら距離から利用者推定位置を算出し、得られた利用者推定位置に対する信頼度として、電波受信結果から算出した無線端末と各受信端末との距離と、利用者推定位置と各受信端末との距離との残差の逆数を用いる場合について説明する。
本実施の形態において、本実施の形態において、位置推定部14は、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、ニュートン法(逐次計算法)を用いて利用者推定位置を算出する機能を有している。
また、推定結果判定部14Bは、当該利用者位置の推定時にニュートン法で用いた当該利用者推定位置と受信端末との距離の残差の逆数を、当該残差に基づく信頼度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する機能を有している。
本実施の形態にかかる室内環境制御システムの構成については、前述のように位置推定部14と推定結果判定部14Bの機能が若干異なるものの、その他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる室内環境制御システムの動作として、室内環境制御装置10での利用者位置推定処理について説明する。
室内環境制御装置10の位置推定部14は、一定期間ごと、あるいは受信端末30からの電波受信結果の通知に応じて、位置推定対象となる移動端末40の端末IDに関する電波受信結果を記憶部12あるいは通信I/F部11から取得し、図2の利用者位置推定処理を実行する。この際、移動端末40から送信される電波には、当該移動端末40を識別するための端末IDが含まれており、受信端末30からは、受信電波から抽出した端末IDと関連付けて電波受信結果が室内環境制御装置10へ通知される。
位置推定部14は、まず、取得した電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する(ステップ120)。本実施の形態では、電波受信結果として、受信端末30で受信した移動端末40からの電波の受信電波強度を用い、前述した図3の電波伝搬距離と受信電波強度との関係に基づいて、これら受信電波強度に基づき、受信端末30と移動端末40との距離をそれぞれ算出する。
また、位置推定部14は、前述した図4の3次元位置推定方法と同様にして、受信端末30と移動端末40との距離と、受信端末30の座標位置とから、移動端末40の位置、すなわち利用者推定位置を算出する。
この際、前述した式(1)の連立方程式を解く場合、これら式が非線形であることから、実際には線形式のように容易に解くことはできない。本実施の形態では、前述した特許文献1に示されているように、連立方程式を解くための手法として、反復によるニュートン法(逐次計算法)を用いる。
一般に、ニュートン法は、任意の方程式f(x)=0の近似解を求める際、関数f(x)の微分関数f'(x)を用いて、適当な初期値x0から逐次的に、次の式(5)を求め、xの変化分Δxが十分小さくなった時点のxを近似解とする解法である。
Figure 0005358386
位置推定部14では、まず、式(6)に示すように、利用者推定位置(X,Y,Z)を、初期値(X0,Y0,Z0)と修正値(ΔX,ΔY,ΔZ)との和であると仮定する。
Figure 0005358386
次に、式(1)に示された受信端末30(Xi,Yi,Zi)と移動端末40との距離Liの式を、修正値で線形化すると、次の式(7)という近似式が得られる。
Figure 0005358386
ここで、式(7)におけるΔLiは、受信電波強度から求めた距離Liと、初期値から推定される推定距離Diとの差分に相当し、次の式(8)で求められる。
Figure 0005358386
また、式(7)の偏微分項は、次の式(9)で表される。
Figure 0005358386
したがって、これら式(7)〜式(9)を受信端末31,32,33ごとに生成して、修正値(ΔX,ΔY,ΔZ)を求め、これらを統合して得られる残差εが十分小さくなるまで、初期値(X0,Y0,Z0)に修正値(ΔX,ΔY,ΔZ)を加えて、上記計算を逐次繰り返し、最終的に得られた初期値(X0,Y0,Z0)を、利用者推定位置(X,Y,Z)として算出する。
この際、上記残差εは、受信電波強度から求めた移動端末40と受信端末iとの距離Liと、ニュートン法により、初期値(X0,Y0,Z0)に対する修正値(ΔX,ΔY,ΔZ)で求めた利用者推定位置と受信端末iとの推定距離Riとから、式(10)により求められる。
Figure 0005358386
次に、位置推定部14は、推定結果判定部14Bにより、当該利用者位置の推定時にニュートン法で用いた当該利用者推定位置と受信端末との距離の残差εから、当該利用者推定位置に関する信頼度を算出し(ステップ121)、記憶部12から読み出した、信頼度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定する(ステップ122)。
前述したように、ニュートン法で用いる残差は、その値が大きいほど推定値と真値との乖離が大きいことを表している。本実施の形態では、この性質を利用して、例えば残差の逆数を、利用者推定位置に関する信頼度として用いている。
信頼度に対する基準値としては、実際に室内環境制御システムを適用するアプリケーションに求められる利用者推定位置の許容誤差を基準にして、利用者推定位置が当該許容誤差に収まる範囲の残差かどうかを判定可能な値に基づく信頼度を、基準値として選択すればよい。例えば、残差と利用者推定位置に発生する誤差との対応関係を予め計測しておき、実際のアプリケーションに求められる利用者推定位置の最大許容誤差に対応する信頼度を基準値として用いればよい。
したがって、ステップ122において、信頼度が基準値に達しており、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られている場合(ステップ122:YES)、推定結果判定部14Bは、ステップ120において今回算出した利用者推定位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知するとともに記憶部12へ履歴として保存し(ステップ123)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
一方、ステップ122において。残差が基準値に達しておらず、室内環境制御システムを適用するアプリケーションにおいて十分な信頼性が得られていない場合(ステップ122:NO)、位置推定部14は、前述と同様にして代替位置算出部14Aにより、ステップ120において今回算出した利用者推定位置に代わる、当該利用者の代替位置を算出し(ステップ124)、推定結果判定部14Bにより、得られた代替位置を新たな利用者の推定位置として選択して、設備制御部13へ通知し(ステップ125)、一連の利用者位置推定処理を終了する。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、位置推定部14において、電波受信結果として取得した電波の受信電波強度に基づいて、ニュートン法を用いて利用者推定位置を算出し、推定結果判定部14Bで、当該利用者位置の推定時にニュートン法で用いた当該利用者推定位置に関する残差の逆数を、当該残差に基づく信頼度に対する基準値と比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定している。
これにより、利用者推定位置の算出誤差を的確に捉えることができる。したがって、高い精度で環境調整設備を安定制御することが可能となる。
なお、前述したように、信頼度を制御に反映させるための具体的な手法は、適宜設計され得るものであり、本実施の形態で説明したような基準値を用いる形態に限られない。
例えば、第1の実施の形態の説明でも記述したように、代替位置記憶部と代替位置更新部を用いることも可能である。具体的な算出方法についても、代替位置をP0、最新の利用者推定位置をP1、その信頼度をα(0≦α≦1)とし、更新される代替位置P0’をP0’=(1−α)P0+αP1により算出することができる。この式はX,Y,Zの全ての座標について共通であることは、言うまでもない。また、ニュートン法に限らず、シンプレックス法や最急降下法などの最適解探索法が利用できる。
また、残差を信頼度に変換する方法としては、第1の実施の形態で述べた受信電波強度と信頼度との関係と同様の考え方で、残差を信頼度に変換すればよい。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
また、本発明にかかる室内環境制御システム1における位置推定部14での新たな利用者推定位置の算出方法については、前述した各実施の形態に限定されるものではなく、他の算出方法を用いてもよい。
新たな利用者推定位置の他の算出方法としては、例えば、信頼度が第1の基準値β以上と判定される場合に、
新たな利用者推定位置=電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置
とし、信頼度が第1の基準値β未満かつ第2の基準値γ以上(β>γ)と判定される場合に、
新たな利用者推定位置=0.5×電波受信結果に基づき算出した利用者推定位置+0.5×代替位置
とし、信頼度が第2の基準値γ未満と判定される場合に、
新たな利用者推定位置=代替位置
とすることも可能である。第1の実施の形態に示したものは、β=γとなるような2段階の場合分けに相当するとも解釈できる。もちろん、これ以上の多段階に場合分けしてもよいし、算出式の係数を適宜変更してもよい。
この他、新たな利用者推定位置の他の算出方法としては、例えば、信頼度αが第1の基準値β以上であれば代替位置P0’をP0’=P1とし、信頼度αが第1の基準値β未満かつ第2の基準値γ以上(β>γ)であれば代替位置P0’をP0’=0.5P0+0.5P1とし、信頼度αが第2の基準値γ未満であれば代替位置P0’をP0’=P0とするように更新することも可能である。この式はX,Y,Zの全ての座標について共通であることは、言うまでもない。
もちろん、これ以上の多段階に場合分けしてもよいし、算出式の係数を適宜変更してもよい。このようにしても、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新することは可能である。
この他、新たな利用者推定位置の他の算出方法としては、例えば、代替位置記憶部と代替位置更新部を用いる場合に、代替位置P0’をP0’=(0.8−0.8α)P0+(0.2+0.8α)P1のようにして、必ず最新の利用者推定位置P1が若干でも加味されるように算出式を変更することも可能である。この式はX,Y,Zの全ての座標について共通であることは、言うまでもない。このようにしても、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新することは可能である。
また例えば、信頼度と基準値との比較を行うものとして、その後の処理において、基準値未満であれば代替位置を通知する代わりに、制御装置の状態自体を変更しないように指示情報を通知するという直接的な方法もある。このようにしても、電波受信結果に基づき利用者推定位置の信頼度を算出し、信頼度の値の大きさに対応して、利用者推定位置に基づく環境調整設備制御が、利用者推定位置を採用して制御状態を変更する度合を変化させるように設備制御部へ指示情報を通知することは可能である。すなわち、利用者推定位置の情報の更新を停止する代わりに、制御状態の更新を停止しても等価な動作になることは言うまでもない。
1…室内環境制御システム、10…室内環境制御装置、11…通信I/F部、12…記憶部、13…設備制御部、14…位置推定部、14A…代替位置算出部、14B…推定結果判定部、20,21,22…環境調整設備、30,31,32,33…受信端末、40…移動端末、50,51,52…居室、61A,61B…制御エリア。

Claims (12)

  1. 建物に設けられた複数の環境調整設備を個別に制御することにより、当該建物の各居室における室内環境を制御する室内環境制御システムであって、
    前記居室に設けられて、当該居室を利用する利用者に取り付けられた無線端末からの電波を受信する複数の受信端末と、
    前記受信端末での前記電波に関する電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する位置推定部と、
    前記利用者推定位置に基づいて前記各環境調整設備を個別に制御する設備制御部と
    を備え、
    前記位置推定部は、
    前記電波受信結果に基づき前記利用者推定位置の信頼度を算出し、前記信頼度の値の大きさに対応して、前記利用者推定位置に基づく環境調整設備制御が、前記利用者推定位置を採用して制御状態を変更する度合を変化させるように指示情報を前記設備制御部へ通知する
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  2. 請求項1に記載の室内環境制御システムにおいて、
    前記位置推定部は、
    前記利用者に関する利用者推定位置の履歴から前記利用者推定位置に代わる代替位置を算出する代替位置算出部と、
    前記電波受信結果に基づき算出した前記利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御部へ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、前記代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御部へ通知する推定結果判定部と
    を含む
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  3. 請求項1に記載の室内環境制御システムにおいて、
    前記位置推定部は、
    前記利用者に関する利用者推定位置の更新情報として代替位置を記憶しておく代替位置記憶部と、
    前記電波受信結果に基づき算出した前記利用者推定位置の最新の信頼度と、最新の利用者推定位置と代替位置とを用いて、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新し、更新された代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御部へ通知するとともに、更新された代替位置を代替位置記憶部に記憶させる代替位置更新部と
    を含む
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  4. 請求項1に記載の室内環境制御システムにおいて、
    前記位置推定部は、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて前記利用者推定位置を算出し、
    前記推定結果判定部は、当該利用者位置の推定時に用いた前記受信電波強度のうちから統計処理により算出した代表値を前記信頼度として用いる
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  5. 請求項1に記載の室内環境制御システムにおいて、
    前記位置推定部は、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて、最尤法を用いて前記利用者推定位置を算出し、
    前記推定結果判定部は、当該利用者位置の推定時に前記最尤法で用いた前記利用者推定位置に関する尤度を前記信頼度として用いる
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  6. 請求項1に記載の室内環境制御システムにおいて、
    前記位置推定部は、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて、最適解探索法を用いて前記利用者推定位置を算出し、
    前記推定結果判定部は、当該利用者位置の推定時に前記最適解探索法で用いた当該利用者推定位置に関する残差から前記信頼度を算出する
    ことを特徴とする室内環境制御システム。
  7. 建物に設けられた複数の環境調整設備を個別に制御することにより、当該建物の各居室における室内環境を制御する室内環境制御システムで用いられる室内環境制御方法であって、
    前記居室に設けられた複数の受信端末が、当該居室を利用する利用者に取り付けられた無線端末からの電波を受信する受信ステップと、
    位置推定部が、前記受信端末での前記電波に関する電波受信結果に応じて当該利用者の利用者推定位置を算出する位置推定ステップと、
    設備制御部が、前記利用者推定位置に基づいて前記各環境調整設備を個別に制御する設備制御ステップと
    を備え、
    前記位置推定ステップは、
    前記電波受信結果に基づき前記利用者推定位置の信頼度を算出し、前記信頼度の値に応じて、前記利用者推定位置に基づく環境調整設備制御に与える影響量を変化させる
    前記電波受信結果に基づき前記利用者推定位置の信頼度を算出し、前記信頼度の値の大きさに対応して、前記利用者推定位置に基づく環境調整設備制御が、前記利用者推定位置を採用して制御状態を変更する度合を変化させるように指示情報を前記設備制御ステップへ通知する
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
  8. 請求項7に記載の室内環境制御方法において、
    前記位置推定ステップは、
    前記利用者に関する利用者推定位置の履歴から前記利用者推定位置に代わる代替位置を算出する代替位置算出ステップと、
    前記電波受信結果に基づき算出した前記利用者推定位置の信頼度と当該信頼度に対する基準値とを比較することにより利用者推定位置の信頼性を判定し、当該信頼度が基準値に達していた場合には、当該利用者推定位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御ステップへ通知し、当該信頼度が基準値に達していない場合には、前記代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御ステップへ通知する推定結果判定ステップと
    を含む
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
  9. 請求項7に記載の室内環境制御方法において、
    前記位置推定ステップは、
    前記利用者に関する利用者推定位置の更新情報として代替位置が記憶されているときに、
    前記電波受信結果に基づき算出した前記利用者推定位置の最新の信頼度と、最新の利用者推定位置と代替位置とを用いて、最新の信頼度の値が大きいほど最新の利用者推定位置による代替位置からの更新割合が大きくなるように代替位置を更新し、更新された代替位置を新たな利用者推定位置として前記設備制御ステップへ通知するとともに、更新された代替位置を利用者推定位置の更新情報として記憶させる利用者推定位置更新ステップと
    を含む
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
  10. 請求項7に記載の室内環境制御方法において、
    前記位置推定ステップは、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて前記利用者推定位置を算出するステップを含み、
    前記推定結果判定ステップは、当該利用者位置の推定時に用いた前記受信電波強度のうちから統計処理により算出した代表値を前記信頼度として用いるステップを含む
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
  11. 請求項7に記載の室内環境制御方法において、
    前記位置推定ステップは、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて、最尤法を用いて前記利用者推定位置を算出するステップを含み、
    前記推定結果判定ステップは、当該利用者位置の推定時に前記最尤法で用いた前記利用者推定位置に関する尤度を前記信頼度として用いるステップを含む
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
  12. 請求項7に記載の室内環境制御方法において、
    前記位置推定ステップは、前記電波受信結果として取得した前記電波の受信電波強度に基づいて、最適解探索法を用いて前記利用者推定位置を算出するステップを含み、
    前記推定結果判定ステップは、当該利用者位置の推定時に前記最適解探索法で用いた当該利用者推定位置に関する残差から前記信頼度を算出するステップを含む
    ことを特徴とする室内環境制御方法。
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