JP5358157B2 - 建物ユニット用カバー - Google Patents

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Description

本発明は、ユニット建物を構成する建物ユニットを被覆し、雨水等の浸入を防止する保護カバーに係り、特に、屋外で建物ユニットを被覆したとき、その上面に雨水が溜まらないように構成した建物ユニット用カバーに関する。
従来、ユニット建物を構成する建物ユニットを建築現場等に仮置きするとき、ユニット上面のシートに雨水が溜まらないようにテント状の屋根を張る必要があった。このような場合、ユニットカバーの内側に空気袋やドーム状のマットを用いて、雨水が溜まらないように屋根を張っていた。
また、この種の建物ユニット用カバーとしては、建物ユニットの頭部を被覆する防水カバーと、この防水カバーを下方から支持する支持部材とからなり、前記支持部材は曲げ弾性を備えた棒状体とされ、上に凸の弓弧形状に弾性変形されて前記防水カバーを下方から押し上げた状態の前記支持部材を前記建物ユニットの天井梁に固定する固定部材が前記支持部材の両端部に設けられている建物ユニットの屋外保管用防水キャップがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−127272号公報
ところで、前記のように、テント状の屋根を張る場合には、ユニットカバーの内側に空気袋やドーム状のマットを入れる必要がある。また、前記構造の屋外保管用防水キャップは、建物ユニットカバーの内側に棒状体からなる支持部材と固定部材とを設けているため、シートの一部をめくって作業する必要がある。さらに、防水カバーを下方から押し上げた状態の支持部材を建物ユニットに固定するため、作業が煩雑となっていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、カバーをめくることなく、カバーの外方からの簡単な作業のみで、カバーの上面に雨水が溜まらないようにできる建物ユニット用カバーを提供することにある。また、構成が簡単でカバーの外表面のみに構成できるため、作製が容易な建物ユニット用カバーを提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る建物ユニット用カバーは、直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、該カバーは、前記建物ユニットの上面を覆う上面被覆部と、2つの短辺側側面を覆う短辺側被覆部と、2つの長辺側側面を覆う長辺側被覆部とを有する下方開口の形状をしており、前記カバーは、前記上面被覆部を上方に吊上げる吊上げ装置を、該上面被覆部の外表面に備え、前記吊上げ装置は、前記カバーに支持され前記上面被覆部を上方に吊上げるバーを備えることを特徴としている。
前記のごとく構成された本発明の建物ユニット用カバーは、その外表面に備えた吊上げ装置のバーを用いて上面被覆部を上方へ吊上げるため、カバーの上面被覆部に突出した頂部が形成され、雨水等は頂部から流れ落ちて溜まることが防止され、カバー内部への雨水等の浸入を防止できる。また、雨水等が流れ落ちるため保護カバーに浸透せず、防水の耐久性を向上させることができる。さらに、吊上げ装置はカバーの外側からバーを操作して、その上面被覆部を吊上げることができるため、操作性が向上する。
また、本発明に係る建物ユニット用カバーの好ましい具体的な態様としては、前記吊上げ装置は、前記上面被覆部の両端部に設けた支持部と、該支持部に両端を支持され前記バーとして揺動可能のクランクバーと、該クランクバーに形成した吊上げ部と、前記上面被覆部と前記吊上げ部とを連結する連結部とを備えることを特徴としている。この構成によれば、上面被覆部の外表面に備えたクランクバーを揺動させることで、クランクバーに形成した吊上げ部がカバーの上面被覆部を上方に吊上げることができ、カバー上面に頂部が形成され雨水の滞留を防止することができる。
さらに、本発明に係る建物ユニット用カバーの好ましい具体的な他の態様としては、前記クランクバーは、前記吊上げ部の揺動範囲が前記連結部により規定され、該揺動範囲は90度を超える角度、好ましくは110度程度に設定されていることを特徴としている。この構成によれば、クランクバーはカバーの上面被覆部と連結される連結部により、その揺動範囲が90度を超える角度に設定され、クランクバーは上死点を超えた状態で、カバーの上面を吊上げた状態で保持されるため、雨水を流れ落とす状態を容易に維持することができる。
また、前記クランクバーは、前記吊上げ部を揺動させるアーム部を前記建物ユニットの長辺側側面に近接して備えていることが好ましい。この構成によれば、建物ユニットの長辺側側面に近接しているクランクバーのアーム部を、操作治具等を用いて建物ユニットの側面から揺動させることで、建物ユニットを被覆しているカバーの上面被覆部を長辺側側面、すなわち側方から容易に吊上げることができる。
前記吊上げ装置は、前記上面被覆部の両端部に設けた支持部と、前記バーとして弾性材で形成され両端が前記支持部に支持される軸支部であり、中央が湾曲突出する湾曲吊上げ部であるアーチバーと、前記上面被覆部と前記湾曲吊上げ部とを連結する連結部とを備えることが好ましい。この構成によれば、弾性材で形成されたアーチバーを揺動させ、その湾曲吊上げ部で連結部を介してカバーの上面被覆部を吊上げて頂部が形成されるため、カバーで被覆された建物ユニットが屋外で降雨にあっても、水滴を容易に流れ落とすことができる。また、アーチバーは弾性材で形成され、カバーを吊上げた状態で押し潰されても変形できるため、建物ユニットを重ねることができ、上の建物ユニットを外すことでカバーの吊上げ状態を復帰できる。
前記アーチバーは、前記湾曲吊上げ部の揺動範囲が前記連結部により規定され、該揺動範囲は90度を超える角度、好ましくは110度程度に設定されていることが好ましい。この構成によれば、アーチバーはカバーの上面被覆部と連結される連結部により、その揺動範囲が90度を超える角度に設定され、アーチバーは上死点を超えた状態で、カバーの上面を吊上げた状態で保持されるため、雨水を流れ落とす状態を容易に維持することができる。
さらに、前記カバーは、シート状物で形成され、前記支持部及び前記連結部は、前記上面被覆部の外表面に縫付けられたベルト状物で形成されることが好ましい。この構成によれば、建物ユニット用カバーを構成するシート状物に吊上げ装置を構成するクランクバーを支持する支持部と、クランクバーの吊上げ部をカバーの上面被覆部に連結する連結部をベルト状物で縫付けて形成することができ、カバーに吊上げ装置を容易に装着することができる。
また、前記カバーは、前記吊上げ装置を避けた位置で、前記建物ユニットの外周を巻回する外周ベルトで締め付けられることが好ましい。特に、前記吊上げ装置は、前記建物ユニットの長手方向に沿って2個所に配備され、前記固定ベルトは、前記2個所の吊上げ装置を避けた位置で締め付けられることが好ましい。この構成によれば、吊上げ装置を避けた位置ではカバーは建物ユニットに締め付けられて密着し、吊上げ装置でカバーの上面被覆部が吊上げられるため、確実に高低差を付けることができ、雨水等の滞留を確実防止できる。また、カバーは建物ユニットを被覆した状態で、その外周を固定ベルトで巻回されるため、強風等でカバーが膨らむことが防止され、また輸送中に走行風でカバーが膨らみ、安全走行が妨げられることを防止できる。
本発明の建物ユニット用カバーは、その外側から建物ユニットの上面を覆う上面被覆部を吊上げるため雨水等が上面に溜まることがなく、雨水等の内部への浸入を防止して建物ユニットを安定して保護することができる。また、簡単な操作で上面被覆部を吊上げることができ、吊上げ状態を安定して維持することができる。さらに、吊上げ装置は構成が簡単であり、この吊上げ装置をカバーの外表面に容易に装着できる。そして、カバーで建物ユニットを被覆し、建物ユニットが屋外に設置され強風が発生してもカバーが膨らむことを防止でき、また、建物ユニットの輸送中に、走行風によりカバーが膨らむことを防止できる。
以下、本発明に係る建物ユニット用カバーの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る建物ユニット用カバーで被覆する建物ユニットの斜視図、図2は、図1の建物ユニットの要部斜視図、図3は、図1の建物ユニットを被覆するカバーの一実施形態の概略斜視図、図4は、本実施形態に係るカバーの平面図、図5は、図4に示すカバーの立面図、図6は、図4の要部拡大図、図7は、それぞれ図6のA−A線断面図、及びB−B線断面図、図8は、クランクバーの水平状態と揺動状態を示す図6の立面図、図9は、クランクバーの揺動状態を示す図8の左側面図、図10は、操作治具の斜視図である。
図1,2において、ユニット建物を構成する建物ユニット1は長辺方向及び短辺方向を有する直方体状に形成されており、ユニット建物は、例えば直方体状の複数の建物ユニットを並置すると共に、上下に重ねて構成される。1つの建物ユニット1は、鋼製の構造材、例えば角鋼の柱材、C鋼の梁材を溶接で直方体状に接合して形成したボックスラーメン構造のものであり、長辺方向の下梁1a,1a、短辺方向の下梁1b,1b、4本の柱1c,1c,1d,1d、長辺方向の上梁1e,1e、短辺方向の上梁1f,1fとから直方体状に形成される。そして、建物ユニット1には、図示していないが、複数の天井根太が上梁1e,1e間に架設され、複数の床根太が下梁1a,1a間に架設されている。
建物ユニット1には、図2に示すように、長辺方向の上梁1e,1eと、短辺方向の上梁1f,1fとにより上面2が形成され、短辺方向の上梁1eと、短辺方向の下梁1bと、柱1c,1cとにより一方の短辺側の側面3aが形成され、短辺方向の上梁1eと、短辺方向の下梁1bと、柱1d,1dとにより他方の短辺側の側面3bが形成され、長辺方向の下梁1a,1aと、短辺方向の下梁1b,1bとにより下面5が形成される。そして、図1に示すように、4本の柱1c,1c,1d,1dに上面には、この建物ユニット1を吊上げるための例えばアイボルト6がねじ込まれるねじ孔が形成されている。
また、建物ユニット1内には、図示していないが、床材、天井材、壁材の他に、必要に応じて、設備機器、配線、配管等が組み込まれている。建物ユニット1は本実施の形態では長辺方向の長さL1が5メートルを超える、例えば5.4メートル程度の長さであり、短辺方向の長さL2が2.5メートル程度であり、高さHが2.8メートル程度の直方体をしている。そして、短辺方向の長さL2と高さHで構成される面が短辺側の側面3a,3bであり、長辺方向の長さL1と高さHで構成される面が長辺側の側面4a,4bである。なお、長辺方向の長さ、短辺方向の長さ、及び高さは適宜設定できる。
このように構成された建物ユニット1は工場内で製作されたあと、屋外に設置されることがあり、また、建築地までの輸送中に降雨等から保護するために防水性を有する保護カバーで被覆される。本発明は、このように構成された建物ユニット1を覆う保護カバーに関するものであり、本発明の建物ユニット用カバー10は、直方体状の建物ユニット1を被覆するカバーであって、前記のように長辺方向及び短辺方向を有している。
本実施形態の建物ユニット用カバー10は、図3〜5に示されるように、建物ユニットの上面を覆う上面被覆部11と、2つの短辺側側面を覆う短辺側被覆部12,13と、2つの長辺側側面を覆う長辺側被覆部14,15とを有し、直方体状で下方開口の形状をしており、防水シート等の布製のシート状物10aを縫製して形成されている。カバー10の上面被覆部11には、上面のコーナーの4個所に貫通孔16が形成されている。この貫通孔16は建物ユニット1を吊上げるときにユニットの四隅の柱1c,1c,1d,1dの上端に固定される吊上げ用のアイボルトを露出させるための孔である。この貫通孔には雨水の進入を防止するパッキングや止水構造を備えることが好ましく、貫通孔の代わりにスリットを設けるように構成してもよい。
カバー10は、上面被覆部11を上方に吊上げる吊上げ装置20を、上面被覆部の外表面に備えている。この吊上げ装置20は、図6〜9に詳細に示されるように、上面被覆部11の短辺方向の両端部に設けた支持部21,21と、この支持部21,21に両端を支持され上面被覆部を上方に吊上げるバーとして揺動可能のクランクバー22と、このクランクバー22の中央部に形成した吊上げ部22aと、カバー10の上面の中央部と吊上げ部22aとを連結する連結部23とを備えている。支持部21,21は厚手の布製のベルト状物をカバー10のシート状物10aに縫い込んで形成しており、中央部を浮かせた状態で両端部を縫って支持部21,21としている。
クランクバー22は金属製の棒状体から形成され、本実施形態ではステンレス製高張力鋼で直径が9mm程度のものを屈成して形成している。クランクバー22は中央に建物ユニット1と略同じ幅の吊上げ部22aが形成され、この吊上げ部の両端が直角に曲げられてアーム部22b,22bが形成され、1平面上で直角に内側に向けて内向部22c,22cが形成され、さらに1平面上でアーム部22b,22bと平行にアーム部22d,22dが形成され、つぎに1平面上で直角に外側に向けて軸支部22e,22eが形成されている。この軸支部22e,22eは1直線上になるように屈成されている。
すなわち、クランクバー22は軸支部22e,22eに対して、吊上げ部22aがアーム部22b,22bと、アーム部22d,22dとを加えた長さを半径として揺動可能であり、揺動範囲が規制されない状態では支持部21,21を中心に180度の範囲で揺動可能となっている。そして、一方のアーム部22b,22bは、カバー10の外周側面に近接しており、これらのアーム部を揺動させることで、クランクバー22を外側から容易に揺動させることができる。
連結部23は厚手の布製のベルト状物をカバー10のシート状物10aの中央部、すなわち、上面被覆部11の中心付近に縫い込んで形成しており、連結部23の両端部が縫い込まれて中間部はシート状物から浮いた状態となっており、この中間の浮いた部分にクランクバー22の中間の吊上げ部22aが位置しており、クランクレバーの揺動範囲は連結部23の縫い込まれた両端部間で規制される構成となっている。すなわち、クランクレバー22の水平状態では、クランクレバーは図6,7において連結部23の左方の端部に位置しており、クランクレバー22を揺動させると中央の吊上げ部22aは左方の端部から離れて浮いた中間部内を移動し、クランクレバーの揺動が90度を超えると中央の吊上げ部22aは右方の端部に近接するように、その揺動範囲が規制されている。連結部23の右方の端部を縫う縫込み部は、クランクバー22の揺動角度が110度程度になるように、その位置が設定されている。
本実施形態のカバー10は前記の構成の吊上げ装置20が、建物ユニット1の長手方向に沿って2個所に配備されている。そして、カバー10は建物ユニット1に被せられ、上面被覆部11、短辺側被覆部12,13、及び長辺側被覆部14,15を覆った状態で、建物ユニットの長手方向の中央部、すなわち、吊上げ装置20,20を避けた位置で建物ユニット1の短辺方向の外周を巻回する固定ベルト25で固定される。この固定ベルト25は端部にバックル等の締め付け具26が固定され、他方の端部をバックル26に通して引っ張ることで、カバー10を建物ユニットの外周に締め付けることができるものである。なお、カバーの外周を締め付けて建物ユニットに固定する固定手段としては、ベルトに限られるものでなく、紐状のものでもよい。
つぎに、図10を参照して、本実施形態の吊上げ装置20を操作する操作治具について説明する。操作治具30は金属製のパイプあるいは軸を湾曲して形成した軸部31と、この軸部の先端に2枚の金属板材32a,32aを溶接等で平行状態に固着した操作部32とを備えており、操作部32の2枚の板材の間隔は吊上げ装置20のクランクバー22の直径より若干大きく設定されており、金属板材32a,32aの間にクランクバー22が緩く嵌合できるように構成されている。そして、軸部31の端部には握りやすいように、例えばゴム製のハンドル部31aが固定されている。なお、操作治具は前記の形態に限られるものでなく、棒の先端にクランクバーが挿入できる二股の操作部がある形状等、適宜変更できるものである。
前記の如く構成された本実施形態の建物ユニット用カバー10の動作について以下に説明する。建物ユニット1に本実施形態のカバー10を被せて被覆するときは、直方体状のカバー10の下方開口を建物ユニット1の上部から被せ、カバー10を下方へ移動させると建物ユニット1を覆うことができる。カバー10で建物ユニット1を覆ったあと、長辺方向の中央部に固定ベルト25を巻回し、建物ユニット1に締め付ける。これにより、建物ユニット1は、その長辺方向の中央部を固定ベルト25で締め付けられ、カバー10で保護され、雨水等の影響を排除することができる。しかし、この状態では、カバー10の上面被覆部11は平坦であり、降雨時には雨水が上面に滞留する恐れがある。
本実施形態のカバー10では、上面被覆部11を吊上げ装置20を用いて雨水等が溜まらない形状にすることができる。上面被覆部11に水平状態に装着されたクランクバー22を、図10に示す操作治具30を用いて時計方向に揺動させる。操作治具30の金属板材32a,32aの間に、クランクバー22のアーム部22bを挿入し、支持部21に対して旋回させると、クランクバーの吊上げ部22aは支持部21を中心に揺動する。
クランクバー22の揺動角度が90度未満では旋回動作をやめるとクランクバー22は元の位置に復帰するが、揺動角度が90度を超え、上死点を超えて例えば110度程度になると、クランクバー22は連結部23の内部を移動して右端の縫込み部分に到達し、その位置で保持される。すなわち、90度未満では、上面被覆部11の重力によりクランクバー22は元に戻されるが、90度を超えた時点で吊上げ部22aは上面被覆部11の重力により下方に引っ張られ、図9に示すように、その中心部が下方に湾曲した状態で連結部23の右端に到達し(図8参照)、重力はさらに時計方向に作用するため、クランクバーは元に戻らず、その位置で保持される。
クランクバー22が90度を超えた位置で保持されると、クランクバーの吊上げ部22aと連結部23で連結された上面被覆部11の中央部は吊上げられ、図5,8に示すようにテント状の頂部11aの形状となる。なお、図5では、左方の吊上げ装置20のみクランクバー22を揺動させた状態を示している。このように、カバー10の上面被覆部11がテント状の頂部11aに形成されることで、カバー10で保護された建物ユニット1が屋外に保管され、降雨等が発生しても、雨水はテント状の上面被覆部テント状の傾斜面に沿って落下するため、上面被覆部11に雨水が滞留することが防止される。
吊上げ装置20を解除するときは、90度を超えた位置で保持されているクランクバー22を、操作治具30を用いて反時計方向に揺動させる。クランクバー22は90度を通過すると上面被覆部11の重力で自然に反時計方向に揺動、復帰して水平状態となり、吊上げられていた上面被覆部11は平坦となって建物ユニット1の上面2に密着する。このように、吊上げ装置20で吊上げた上面被覆部11を平坦に戻す操作は、カバー10の外側からクランクバー22を反転させる操作のみで極めて容易に行える。
前記のように、吊上げ装置20を用いて、建物ユニット1を被覆するカバー10の上面被覆部11を容易に吊上げて頂部を形成し、上面に雨水等が滞留するのを容易に防止することができる。また、保管時に、雨水等の影響を少なくするため、上面被覆部11を吊上げた状態から、例えば輸送時に上面被覆部11を平坦な状態に復帰する場合は、カバー10の外側で、クランクバー22を建物ユニット1の側方から反時計方向に揺動させるだけの簡単な操作で、容易に平坦にできる。
つぎに、本発明の他の実施形態を図11,12に基づいて説明する。図11は、本発明に係る建物ユニットカバーの他の実施形態の要部平面図、図12は図11の立面図である。この実施形態は、前記実施形態に対して、上面被覆部を上方に吊上げる吊上げ装置が異なることを特徴としている。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図11,12において、吊上げ装置40は、上面被覆部11の短辺方向の両端部に設けた支持部21,21と、上面被覆部を上方に吊上げるバーとして、弾性材で形成され両端がカバー体10の支持部21,21に支持される軸支部41,41であり、中央が湾曲突出する湾曲吊上げ部42であるアーチバー43を備えるものである。そして、軸支部41,41とアーチバー43の連結部分には、平面視がL字状の操作部44,44が溶接等により固着してあり、操作部の先端は外側に向けて延出している。弾性材としては、ステンレス鋼やバネ鋼等の弾力性を有する金属棒が好ましく、湾曲吊上げ部42が揺動して立ち上がっているとき、上方から押圧されると変形して平坦となり、押圧が解除されると復帰する構成となっている。アーチバー43は、軸支部41,41を中心に、半径Rで110度程度の揺動範囲で揺動することができる。そして、吊上げ装置40は上面被覆部11と湾曲吊上げ部42とを連結する連結部23とを備えている。
このように構成された吊上げ装置40では、先端が外側に向けて延出している操作部44,44を、図10で示される操作治具30で揺動させることで、アーチバー43を時計方向に、90度を超えて揺動させると、湾曲吊上げ部42が連結部23を介してカバー体10の上面被覆部11を上方に吊上げ、カバー10の上面被覆部11がテント状の頂部11aに形成される。これにより、カバー10で保護された建物ユニット1が屋外に保管され、降雨等が発生しても、雨水はテント状の上面被覆部テント状の傾斜面に沿って落下するため、上面被覆部11に雨水が滞留することが防止される。
この実施形態では、前記の実施形態と同様の効果の他に、カバー体10の上面被覆部11を吊上げるアーチバー43が弾性材で形成されることで、以下の効果を奏するものである。すなわち、本実施形態では、建物ユニット1を雨天に据え付けるとき、アーチバー43を立ち上げた状態で上階建物ユニットを仮置きできる効果がある。下階の建物ユニットの上面被覆部11が立ち上がっていても、その上に上階建物ユニットを位置させると、アーチバー43は上方から押圧されて平坦となり、テント状の頂部11aは押し潰されるため、上階建物ユニットを載置して仮置きすることができる。そして、上階建物ユニットを取り去ると、弾性材のアーチバー43はその弾力で元に戻り、テント状の頂部11aは復帰して雨水の滞留を防ぐことができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、吊上げ装置のクランクバーを支持する支持部をカバーの上面被覆部の短辺方向の両端部に設けた例を示したが、長辺側被覆部の上部に支持部を設けるように構成してもよい。
また、前記の実施形態では、建物ユニット用カバーはその上面被覆部を2箇所吊上げるように構成したが、1箇所のみを吊上げるように構成してもよく、3箇所以上を吊上げるように構成してもよい。そして、3箇所以上吊上げる場合は、固定ベルトは2箇所以上とすることが好ましい。
本発明の活用例として、建物ユニット用カバーを用いて建物ユニットを容易に被覆でき、上面に雨水等が滞留せず、被覆された建物ユニットを保管するときに雨水等の浸入を防止できる。また、直方体状の対象物であれば、建物ユニット以外でも、上面に雨水等が溜まらない状態で保護することができる。
本発明に係る建物ユニット用カバーで被覆する建物ユニットの斜視図。 図1の建物ユニットの要部斜視図。 本発明に係る建物ユニット用カバーの一実施形態の概略斜視図。 本実施形態に係る建物ユニット用カバーの平面図。 図4に示すカバーの立面図。 図4の要部拡大図。 (a)は図6のA−A線に沿う連結部の要部断面図、(b)はB−B線に沿う支持部の要部断面図。 クランクバーの水平状態と揺動状態を示す図6の立面図。 クランクバーの揺動状態を示す図7の左側面図。 クランクバーを揺動させる操作治具の斜視図。 本発明に係る建物ユニット用カバーの他の実施形態の要部平面図。 図11の立面図。
符号の説明
1:建物ユニット、2:上面、3a,3b:短辺側の側面、4a,4b:長辺側の側面、5:下面、6:アイボルト、9:建物ユニット用カバー、10:カバー体、11:上面被覆部、11a:テント状の頂部、12,13:短辺側被覆部、14,15:長辺側被覆部、20:吊上げ装置、21:支持部、22:クランクバー、22a:吊上げ部、22b,22d:アーム部、22e:軸支部、23:連結部、25:固定ベルト、40:吊上げ装置、41:軸支部、42:湾曲吊上げ部、43:アーチバー、44:操作部

Claims (9)

  1. 直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、前記建物ユニットの上面を覆う上面被覆部と、2つの短辺側側面を覆う短辺側被覆部と、2つの長辺側側面を覆う長辺側被覆部とを有する下方開口の形状をしており、
    前記カバーは、前記上面被覆部を上方に吊上げる吊上げ装置を、該上面被覆部の外表面に備え
    前記吊上げ装置は、前記カバーに支持され前記上面被覆部を上方に吊上げるバーを備えることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  2. 前記吊上げ装置は、前記上面被覆部の両端部に設けた支持部と、該支持部に両端を支持され前記バーとして揺動可能のクランクバーと、該クランクバーに形成した吊上げ部と、前記上面被覆部と前記吊上げ部とを連結する連結部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の建物ユニット用カバー。
  3. 前記クランクバーは、前記吊上げ部の揺動範囲が前記連結部により規定され、該揺動範囲は90度を超える角度に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の建物ユニット用カバー。
  4. 前記クランクバーは、前記吊上げ部を揺動させるアーム部を前記建物ユニットの長辺側側面に近接して備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の建物ユニット用カバー。
  5. 前記吊上げ装置は、前記上面被覆部の両端部に設けた支持部と、前記バーとして弾性材で形成され両端が前記支持部に支持される軸支部であり、中央が湾曲突出する湾曲吊上げ部であるアーチバーと、前記上面被覆部と前記湾曲吊上げ部とを連結する連結部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の建物ユニット用カバー。
  6. 前記アーチバーは、前記湾曲吊上げ部の揺動範囲が前記連結部により規定され、該揺動範囲は90度を超える角度に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の建物ユニット用カバー。
  7. 前記カバーは、シート状物で形成され、前記支持部及び前記連結部は、前記上面被覆部の外表面に縫付けられたベルト状物で形成されることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  8. 前記カバーは、前記吊上げ装置を避けた位置で、前記建物ユニットの外周を巻回する固定ベルトで締め付けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  9. 前記吊上げ装置は、前記建物ユニットの長手方向に沿って2個所に配備され、前記固定ベルトは、前記2個所の吊上げ装置を避けた位置で締め付けられることを特徴とする請求項8に記載の建物ユニット用カバー。
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