JP5353733B2 - 体内留置用カテーテル - Google Patents
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Description
本発明は、手術や処置時に人体の管状器官等の体腔に留置されるカテーテルに関する。
子宮頸管狭窄症は、先天的又は後天的に発症する病気である。後天性の最も一般的な原因としては、閉経後の子宮頸管炎や、子宮の手術や放射線治療等の後遺症として発生することが挙げられる。この子宮頸管狭窄症は、閉経前の女性においては、月経血の骨盤腔への逆流を引き起こし、子宮内膜症等の原因となる。ここで、子宮頸管とは、子宮下部の筒状となっている子宮頸部の内腔をいう。
子宮頸管狭窄症の治療方法としては、狭窄している子宮頸管を、子宮頸管拡張術等により拡張させる処置等が行われるが、子宮頸管狭窄が再発症する場合がある。
このため、子宮頸管狭窄に対する子宮頸管拡張のあと、再狭窄防止のために子宮頸管にネラトンチューブカテーテル(一般的には天然ゴム製のチューブを使用)を留置することが一般的に行われている。以下に図6を参照しながら、ネラトンチューブカテーテルの構造及び使用方法を説明する。
このため、子宮頸管狭窄に対する子宮頸管拡張のあと、再狭窄防止のために子宮頸管にネラトンチューブカテーテル(一般的には天然ゴム製のチューブを使用)を留置することが一般的に行われている。以下に図6を参照しながら、ネラトンチューブカテーテルの構造及び使用方法を説明する。
図6に示される可撓性のネラトンチューブカテーテル(100)は、遠位端部(101)に廃液を排出するための開口部(102)が設けられており、子宮内に溜まった廃液をチューブの内腔を通じて近位端部(103)側から排出する。ここで、遠位端部(101)とは、体腔に挿入される側のチューブの端部をいい、近位端部(103)とは操作側に近いチューブの端部をいう。
ネラトンチューブカテーテル(100)は、子宮頸管狭窄に対する子宮頸管拡張のあと、再狭窄防止のために子宮頸管に約3〜4ヵ月間留置される。ネラトンチューブカテーテル(100)は、図6に示されるように細長いチューブ状の形態をしている。従って、ネラトンチューブカテーテル(100)を子宮頸管に挿入しただけでは容易に滑脱してしまう。そこで、この滑脱を防止するために、図6A及び図6Bに示されるように、ネラトンチューブカテーテル(100)の近位端部(103)を手術用の糸(104)で縛り、この糸を子宮頸管の下方の子宮膣部の組織に縫い合わせ、ネラトンチューブカテーテル(100)を子宮頸管中に固定することが行われてきた。
しかしながら、この方法では、ネラトンチューブカテーテル(100)の抜去時に抜糸を行う必要があり、手術者が複雑な手術的操作を行わなければならないだけでなく患者にとっても負担が大きいという問題を有している。更に、ネラトンチューブカテーテル(100)の子宮頸管への固定は、手術者により行われるが、その固定が不確実な場合、ネラトンチューブカテーテル(100)は、図6Cに示されるように滑脱する場合がある。この滑脱は、ネラトンチューブカテーテル(100)が子宮膣部と糸で固定されるので、手術者が子宮膣部の組織に負荷をかけないように緩やかに固定することから発生する。このため、ネラトンチューブカテーテル(100)の固定が不確実となり、膣内に滑脱することが多くみられる。この滑脱により病状が悪化したり、治療期間が長引く等の悪い傾向があった。
また、特許文献1では、前立腺尿道の閉塞を防止するために、尿道内に挿入される前立腺ステントが開示され、そのステントは、尿道内の挿入位置を固定するための膨張部位を有していることが記載されている。特許文献1のステントは、尿を排出するための内腔を有していることから、子宮頸管狭窄にも利用できるが、部品点数が増加し、組立工数が増えることとなり、結局製造コストのアップにつながるといった問題を有している。
従って、本発明は上記問題を解決するために、人体の管状器官の内腔または体内空洞、例えば子宮頸管、尿道等に挿入しやすく且つ確実に固定され、引いては治療期間の短縮等の治療効果を上げることができ、さらに部品点数を減らすことができる体内留置用カテーテルを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明は以下の構成からなる。
請求項1に係る発明は、体腔中に留置されるカテーテルであって、前記カテーテルは、遠位端部と近位端部とを備える可撓性のチューブであり、前記遠位端部にチューブ壁を貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔と前記チューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って遠位端まで延びる切込みが設けられ、前記貫通孔よりも更に遠位端側に取付けられるとともに前記チューブの管内を通って前記近位端からチューブ外に延びる牽引部材を備えることを特徴とする体内留置用カテーテルに関する。
請求項1に係る発明は、体腔中に留置されるカテーテルであって、前記カテーテルは、遠位端部と近位端部とを備える可撓性のチューブであり、前記遠位端部にチューブ壁を貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔と前記チューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って遠位端まで延びる切込みが設けられ、前記貫通孔よりも更に遠位端側に取付けられるとともに前記チューブの管内を通って前記近位端からチューブ外に延びる牽引部材を備えることを特徴とする体内留置用カテーテルに関する。
請求項2に係る発明は、前記貫通孔が前記チューブの長手方向に所定間隔で複数孔設けられていることを特徴とする請求項1に記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項3に係る発明は、前記カテーテルの遠位端が前記切込みから前記牽引部材の取り付け部側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項4に係る発明は、前記切込みの近位端部側の端部に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項5に係る発明は、前記近位端部のチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って近位端まで延びる切込み部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項6に係る発明は、前記チューブの素材が天然ゴムであることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項7に係る発明は、前記牽引部材の素材が、ナイロンであることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の体内留置用カテーテルに関する。
請求項1に係る発明によれば、前記カテーテルは、遠位端部と近位端部とを備える可撓性のチューブであり、前記遠位端部にチューブ壁を貫通する貫通孔が設けられ、前記貫通孔と前記チューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って遠位端まで延びる切込みが設けられ、前記貫通孔よりも更に遠位端側に取付けられるとともに前記チューブの管内を通って前記近位端からチューブ外に延びる牽引部材を備えることから、牽引部材を牽引することにより牽引部材が取付けられた遠位端部が中心軸を挟んで対向する切込み部分に倒れ込み、切込み部分が左右に拡がる。これにより、子宮頸部からカテーテルが滑脱することを簡単に防止することができ、手術者にとっても子宮膣部に針糸を通す必要がないため操作が簡便であり、患者への負担も少ない。さらに、カテーテルが確実に子宮頸管に保持されることから、月経血等の廃液を確実に体外に排出することができるので感染症、子宮内膜症等を予防することができる。また、カテーテルの遠位端部は、カテーテルの可撓性の性質により、左右に拡がることができるよう構成されているため、カテーテルを子宮頸管に固定するための特別な機構を設ける必要がなく、部品点数を減らすことができる。
請求項2に係る発明によれば、貫通孔が前記チューブの長手方向に所定間隔で複数孔設けられていることから、体腔内の廃液を確実に排出することができる。また、体外から薬液などの注入に際しては、確実に体腔内に薬液を注入することができる。
請求項3に係る発明によれば、カテーテルの遠位端が前記切込みから前記牽引部材の取り付け部側に向かって傾斜していることから、子宮頸管に挿入し易い形状となっているため手術者がより簡便に利用することができる。
請求項4に係る発明によれば、切込みの近位端部側の端部に開口部が設けられていることから、カテーテルの遠位端部がさらに大きく左右に拡がることができ、カテーテルが子宮頸管から滑脱することを確実に防止することができる。従って、カテーテルは、子宮頸管に確実に固定することができることから、子宮頸管の再狭窄を確実に防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、近位端部のチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って近位端まで延びる切込み部が設けられていることから、牽引部材を切込み部で固定したり、あるいは外したりすることにより、容易にカテーテルの形状を変えることができる。従って、手術者は、子宮頸管でのカテーテルの固定及び抜去を容易に行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、チューブの素材が天然ゴムであることから、皮膚や粘膜を傷をつけることがないため、患者への負担が少ない。
請求項7に係る発明によれば、牽引部材の素材が、ナイロンであることから、柔軟性と強度を併せ持った牽引部材とすることができる。
本発明の一実施形態に係る体内留置用カテーテルについて、図面に基づき詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用前の正面図であり、図2は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用前の背面図であり、図3は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用時の正面図であり、図4は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用時の側面図である。尚、以下の説明では、図面の上方をカテーテルの遠位端部とし、図面の下方を近位端部とするとともに、図面の左右方向をカテーテルの左右方向とする。
図1は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用前の正面図であり、図2は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用前の背面図であり、図3は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用時の正面図であり、図4は本発明の一実施形態に係るチューブ状のカテーテルの構造を示した使用時の側面図である。尚、以下の説明では、図面の上方をカテーテルの遠位端部とし、図面の下方を近位端部とするとともに、図面の左右方向をカテーテルの左右方向とする。
図1及び図2で示されるように、本発明に係るカテーテル(1)は、遠位端部(2)と近位端部(3)とを備える可撓性のチューブであり、遠位端部(2)にチューブ壁を貫通する貫通孔(4)が設けられ、貫通孔(4)とチューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁にチューブの長手方向に沿って遠位端まで延びる切込み(5)が設けられ、貫通孔(4)よりも更に遠位端側の取付け部(6)に取付けられるとともにチューブの管内を通って近位端からチューブ外に延びる牽引部材(7)が備えられている。ここで、カテーテルチューブ(1)の遠位端部(2)とは、体腔内に挿入される側の端部を指し、近位端部(3)とは操作側の端部を指す。
カテーテル(1)の素材としては、可撓性を有するものであれば、その素材に限定されるものではないが、天然ゴム、シリコン、及びフッ素樹脂等の合成樹脂が好適に用いられるが、最も好ましくは天然ゴムである。
カテーテル(1)に設けられる貫通孔(4)は、カテーテル(1)が体腔内に挿入された際に、体腔内の廃液を排出するため、あるいは体外から体腔内に薬液等を注入する際の開口部として利用される。貫通孔(4)は、体腔内の廃液を排出でき、薬液等を体腔内に注入できるものであれば、その数に限定されないが、複数孔設けられることが好ましい。貫通孔(4)がチューブの長手方向に所定間隔で複数孔設けられることにより、体腔内の廃液を効率的に体外に排出することができ、さらに薬液を効果的に注入することもできる。
遠位端部の切込み(5)は、貫通孔(4)とチューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁にチューブの長手方向に沿って遠位端まで設けられる。この遠位端部(2)の切込み(5)は、後述する牽引部材(7)を牽引することによりカテーテル(1)の遠位端部(2)の形状を変形させるためのものである。切込み(5)の長さは、カテーテル(1)を挿入する体腔の形状に合わせて適時選択される。切込み(5)の長さを短く構成すると、カテーテル(1)の遠位端部(2)の変形は小さくなり、長く構成すると、大きく変形することになる。
本発明に係るカテーテル(1)は、切込み(5)の近位端部(3)側の端部に開口部(8)を設けるように構成してもよい。これにより、カテーテル(1)の遠位端部(2)の切込み(5)部分を左右に拡げ易くでき、カテーテル(1)を挿入する体腔内の形状に合わせて、遠位端部(2)の変形時の形状を容易に構築することができる。
牽引部材(7)は、紐状部材であり、貫通孔(4)よりも更に遠位端側の取付け部(6)に取付けられ、カテーテル(1)の管内を通って、近位端側からチューブ外に延出する。牽引部材(7)は、チューブ外に延びている一端を牽引することにより、遠位端部(2)の取付け部(6)に取りつけられた他端を引っ張ることができるように構成されている。
牽引部材(7)の素材としては、遠位端部(2)を確実に牽引することができ、牽引により切断することのないものであれば特に限定されないが、柔軟性及び強度を併せ持つナイロンが好適に用いられる。
牽引部材(7)の素材としては、遠位端部(2)を確実に牽引することができ、牽引により切断することのないものであれば特に限定されないが、柔軟性及び強度を併せ持つナイロンが好適に用いられる。
取付け部(6)は、牽引部材(7)が取付け可能であればよくその構成に限定されないが、図1に示されるように2個の孔から構成されることが好ましい。これにより、紐状の牽引部材(7)を2個の孔に通し、牽引部材を2重にすることができ、この2重の牽引部材(7)を牽引することにより取付け部(6)の遠位端部(2)が、効果的に切込み(5)側の遠位端部(2)を被覆することができる。
図3及び図4に示されるように、牽引部材(7)の一端は、貫通孔(4)の上方に備えられた取付け部(6)に取付けられていることから、牽引部材(7)を牽引ことにより取付け部(6)側の遠位端部(2)がチューブの中心軸を挟んで対向する切込み(5)側の遠位端部(2)に倒れ込む。これにより、切込み(5)の入った端部が左右に拡がり、取り付け部(6)側の遠位端部(2)が切込み(5)側の遠位端部(3)を被覆する。この左右に拡がった端部が、体腔内の組織に接触し、カテーテル(1)を体腔内に確実に固定する。
本発明に係るカテーテル(1)は、カテーテル(1)の遠位端が、切込み(5)から牽引部材(7)の取り付け部(6)側に向かって傾斜するように構成されてもよい。体腔内に挿入する遠位端側に傾斜を設けることにより、カテーテル(1)を体腔内にスムーズに挿入することができる。
遠位端の傾斜方向は、牽引部材(7)を牽引することにより遠位端部(3)が拡がることができる構成であれば特に限定されないが、図1に示されるように、切込み(5)からカテーテル(1)が延びる方向に牽引部材(7)の取付け部(6)側に向かって傾斜することが好ましい。これにより、カテーテル(1)の遠位端部(2)を容易に拡げることができる。
遠位端の傾斜方向は、牽引部材(7)を牽引することにより遠位端部(3)が拡がることができる構成であれば特に限定されないが、図1に示されるように、切込み(5)からカテーテル(1)が延びる方向に牽引部材(7)の取付け部(6)側に向かって傾斜することが好ましい。これにより、カテーテル(1)の遠位端部(2)を容易に拡げることができる。
本発明に係るカテーテル(1)は、近位端部(3)のチューブ壁にカテーテル(1)の長手方向に沿って近位端まで延びる切込み部(9)を設けてもよい。これにより、牽引部材(7)の端部に結び目(10)等を設けることにより、牽引部材(7)を牽引後、結び目(10)部分を切込み部(9)で固定したり、或いは固定された牽引部材(7)の結び目(10)を切込み部(9)から外すことにより、容易にカテーテル(1)の遠位端部(2)の形状を左右に拡がった形状から真直な形状に変化させることができる。切込み部(9)の遠位端部(2)側の端部に開口部(11)をさらに設けてもよい。これにより牽引部材の結び目(9)を開口部(11)で確実に保持することができる。
子宮頸管狭窄の処置後の再狭窄防止に関する本発明の一実施形態について以下に詳述する。
子宮頸管の再狭窄防止に使用されるカテーテル(1)は、子宮内の貯留液を体外に効率的に排出するためのものであり、約3〜4カ月間子宮頸管内に留置される。カテーテル(1)の寸法は、外径が約4mm、内径が約2mm、長さが約70mmのものが使用される。カテーテル(1)のチューブに使用される素材は、天然ゴムが用いられ、牽引部材(7)の素材はナイロンが用いられる。このようにカテーテル(1)の寸法は、子宮頸管に挿入し易い寸法となっている。
カテーテル(1)の貫通孔(4)は、チューブの長手方向に沿って約2mm間隔で3カ所設けられ、子宮内腔の貯留液を効率的に排出することができるように構成されている。牽引部材(7)は、近位端部(3)側の端部に結び目(10)が設けられており、近位端部(3)の切込み部(9)に固定できるように構成されている。
子宮頸管の再狭窄防止に使用されるカテーテル(1)は、子宮内の貯留液を体外に効率的に排出するためのものであり、約3〜4カ月間子宮頸管内に留置される。カテーテル(1)の寸法は、外径が約4mm、内径が約2mm、長さが約70mmのものが使用される。カテーテル(1)のチューブに使用される素材は、天然ゴムが用いられ、牽引部材(7)の素材はナイロンが用いられる。このようにカテーテル(1)の寸法は、子宮頸管に挿入し易い寸法となっている。
カテーテル(1)の貫通孔(4)は、チューブの長手方向に沿って約2mm間隔で3カ所設けられ、子宮内腔の貯留液を効率的に排出することができるように構成されている。牽引部材(7)は、近位端部(3)側の端部に結び目(10)が設けられており、近位端部(3)の切込み部(9)に固定できるように構成されている。
本発明に係るカテーテル(1)の挿入方法について、図5を参照しながら以下に説明する。
先ず拡張器あるいは鉗子にて子宮頸管(12)を拡張し、子宮内腔(13)の貯留液を十分排出する。貯留液を排出した後、カテーテル(1)は、図5Aに示されるように、その遠位端部(2)が子宮内腔(13)に突出するように子宮頸管(12)に挿入される。
牽引部材(7)であるナイロン糸の端部が牽引され、次いでナイロン糸の結び目(10)を近位端部(3)の切込み部(9)に引っ掛け、図5Bに示されるようにカテーテル(1)の形状を固定する。この状態では、カテーテル(1)の遠位端部(2)の切込み(5)部分が、左右に拡がった状態となっている。カテーテル(1)の遠位端部(2)は、子宮内腔(13)に突出して挿入されているため、図5Bに示すように、カテーテル(1)の遠位端部(2)の左右に拡がった部分が子宮内腔(13)側と接触する状態となる。これにより、カテーテル(1)が子宮頸管(12)から膣内(14)に滑脱することを確実に防止することができる。
先ず拡張器あるいは鉗子にて子宮頸管(12)を拡張し、子宮内腔(13)の貯留液を十分排出する。貯留液を排出した後、カテーテル(1)は、図5Aに示されるように、その遠位端部(2)が子宮内腔(13)に突出するように子宮頸管(12)に挿入される。
牽引部材(7)であるナイロン糸の端部が牽引され、次いでナイロン糸の結び目(10)を近位端部(3)の切込み部(9)に引っ掛け、図5Bに示されるようにカテーテル(1)の形状を固定する。この状態では、カテーテル(1)の遠位端部(2)の切込み(5)部分が、左右に拡がった状態となっている。カテーテル(1)の遠位端部(2)は、子宮内腔(13)に突出して挿入されているため、図5Bに示すように、カテーテル(1)の遠位端部(2)の左右に拡がった部分が子宮内腔(13)側と接触する状態となる。これにより、カテーテル(1)が子宮頸管(12)から膣内(14)に滑脱することを確実に防止することができる。
カテーテル(1)は、子宮頸管の再狭窄防止のため3〜4か月間子宮頸管に留置された後、抜去される。この抜去の方法は、カテーテル(1)の近位端部(3)の切込み部(9)からナイロン糸の結び目(10)を外すだけでよい。これにより、カテーテル(1)の遠位端部(2)の形状は、その可撓性により図5Aに示されるような真直の形状に戻り、チューブを容易に抜去することができる。
本発明は子宮頸管の再狭窄防止に関する実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、人体の管状器官の内腔または体内空洞、例えば尿道等のカテーテル等の他の用途にも用いることができる。
本発明に係るカテーテルは、人体の管状器官の内腔または体内空洞、例えば子宮頸管、尿道等のカテーテルに好適に利用できる。
1・・・カテーテル
2・・・遠位端部
3・・・近位端部
4・・・貫通孔
5・・・切込み
6・・・取付け部
7・・・牽引部材
8・・・開口部
9・・・切込み部
10・・結び目
11・・開口部
12・・子宮頸管
13・・子宮内腔
14・・膣内
2・・・遠位端部
3・・・近位端部
4・・・貫通孔
5・・・切込み
6・・・取付け部
7・・・牽引部材
8・・・開口部
9・・・切込み部
10・・結び目
11・・開口部
12・・子宮頸管
13・・子宮内腔
14・・膣内
Claims (7)
- 体腔中に留置されるカテーテルであって、
前記カテーテルは、遠位端部と近位端部とを備える可撓性のチューブであり、
前記遠位端部にチューブ壁を貫通する貫通孔が設けられ、
前記貫通孔と前記チューブの中心軸を挟んで対向するチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って遠位端まで延びる切込みが設けられ、
前記貫通孔よりも更に遠位端側に取付けられるとともに前記チューブの管内を通って前記近位端からチューブ外に延びる牽引部材を備えることを特徴とする体内留置用カテーテル。 - 前記貫通孔が前記チューブの長手方向に所定間隔で複数孔設けられていることを特徴とする請求項1に記載の体内留置用カテーテル。
- 前記カテーテルの遠位端が前記切込みから前記牽引部材の取り付け部側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の体内留置用カテーテル。
- 前記切込みの近位端部側の端部に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の体内留置用カテーテル。
- 前記近位端部のチューブ壁に前記チューブの長手方向に沿って近位端まで延びる切込み部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の体内留置用カテーテル。
- 前記チューブの素材が天然ゴムであることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の体内留置用カテーテル。
- 前記牽引部材の素材がナイロンであることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の体内留置用カテーテル。
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