JP5352373B2 - 注入電流同期装置 - Google Patents

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Description

この発明は、配電系統の低圧配電線に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備が、配電用変圧器単位で2群に分けて接続されており、しかも各群の各分散電源保有設備は、自設備から注入する注入電流が生じさせるうなりを他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりに同期させる機能を有している、という分散電源連系システムを構成する各分散電源保有設備用の注入電流同期装置に関する。より具体的には、当該注入電流同期装置を用いた分散電源保有設備を、技術的に好ましい理由に基づいて、自動的に第1群または第2群の一方に属させることができる注入電流同期装置に関する。
この注入電流同期装置は、例えば、分散電源保有設備内の分散電源の単独運転を検出する単独運転検出装置や、分散電源による低圧配電線の電圧上昇を抑制する系統連系保護装置等を構成することに用いることができる。
(a)高圧配電線に配電用変圧器(例えば柱上変圧器)を介して低圧配電線が接続された構成の配電系統の低圧配電線に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備が接続されていて、
(b)複数の分散電源保有設備は、第1群と第2群との2群に分類されていて、
(c)数1、表1にも示すように、うなりを生じさせる二つの注入周波数からそれぞれ成る2組の注入周波数であって、各組を成す二つの注入周波数間の周波数差Δfは両組で互いに同じであり、かつ両組を構成する四つの注入周波数f11、f12、f21、f22はそれぞれ異なると共に配電系統の基本波周波数とも異なる第1組および第2組の注入周波数を用いて、
(d)第1群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された低圧配電線に第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入する電流注入装置と、自設備と低圧配電線との連系点における電圧であって第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定する注入周波数電圧測定装置とを備えており、
(e)第2群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された低圧配電線に第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入する電流注入装置と、自設備と低圧配電線との連系点における電圧であって第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定する注入周波数電圧測定装置とを備えており、
(f)更に両群の各分散電源保有設備は、自設備から注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる同期制御装置をそれぞれ備えている、という構成の分散電源連系システムが既に提案されている(例えば特許文献1参照)。
[数1]
|f11−f12|=|f21−f22|=Δf
11≠f12≠f21≠f22
Figure 0005352373
なお、特許文献1では、各分散電源保有設備は、分散電源の単独運転を検出する単独運転監視装置を更に備えているので、全体のシステムを単独運転検出システムと呼んでいるが、単独運転監視装置を構成要件としない場合は、全体のシステムを分散電源連系システムと呼ぶことができるので、この出願ではそう呼ぶことにする。
上記分散電源連系システムによれば、自設備の注入電流が生じさせるうなりと、他群の注入電流が生じさせるうなりとを同期させることを利用して、同一の群に属する複数の分散電源保有設備から配電系統に注入する同一周波数の複数の注入電流をそれぞれ同期させることができる。従って同期信号ラインや外部同期信号源を用いなくて済む。
上記複数の分散電源保有設備は、実際には、配電用変圧器単位で2群に分類される。即ち、同じ配電用変圧器に接続されるものは同一群にするという条件の下で第1群と第2群との2群に分類される。
その理由は次のとおりである。即ち、高圧配電線系統のインピーダンスをZH 、配電用変圧器のインピーダンスを含めた低圧配電線系統のインピーダンスをZL とすると、仮に同じ配電用変圧器に異なる群の分散電源保有設備が混在して接続されている場合は、同じ配電用変圧器に接続された他群に属する分散電源保有設備が注入する注入電流Iinj によって自設備の受電点に発生する電圧をVsame、他の配電用変圧器に接続された他群に属する分散電源保有設備が注入する注入電流Iinj によって高圧配電線を介して自設備の受電点に発生する電圧をVother とすると、両電圧は次式で表される。Σは合計を表す。
[数2]
same=ZL ×Iinj
other =ZH ×ΣIinj
一般的にZL ≫ZH であるため、Vsame≫Vother となり、電圧Vother は電圧Vsameにかき消されて監視することができなくなる。これと似たことは、特許文献1にも記載されている(段落0054、0055参照)。その結果、同じ配電用変圧器に接続された他群に属する分散電源保有設備からの注入電流との間でのみ同期を取るようになり、他群に属する分散電源保有設備全体からの注入電流との間で同期を取ることができなくなる。このような課題を、上記のように、同じ配電用変圧器に接続されるものは同一群にするという条件の下で複数の分散電源保有設備を第1群と第2群との2群に分類することによって解決することができる。
特開2009−11142号公報(段落0018−0020、図1、図2)
上記分散電源連系システムにおいては、そのシステム全体の管理者である電力会社において、複数(実際上は多数)の分散電源保有設備を、上記のように配電用変圧器単位で2群に分類して管理・運用する必要がある。そのために次のような業務が発生するという課題がある。
(a)分散電源保有設備の設置時に所属群を決定、周知、設定状態確認。
(b)配電用変圧器の取替、移設、分割等の工事のときに、群分け(グループ分け)の再確認。
そこでこの発明は、上記のような分散電源連系システムを構成する各分散電源保有設備用のものであって、上記電流注入装置、注入周波数電圧測定装置および同期制御装置に相当する装置を備えていて、自分の分散電源保有設備(自設備)を、技術的に好ましい理由に基づいて、自動的に第1群または第2群の一方に属させることができる注入電流同期装置を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る注入電流同期装置の一つは、
(1)前記のような分散電源連系システムを構成する各分散電源保有設備用の注入電流同期装置であって、当該注入電流同期装置が用いられる自分の分散電源保有設備を自設備、当該自設備が属する方の群を自群、属さない方の群を他群と呼ぶと、
(2)前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流と前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流とを切り換えて出力してそれを自設備が接続された前記低圧配電線に注入することができる電流注入装置と、
(3)自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧と前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧とを切り換えて測定することができる注入周波数電圧測定装置と、
(4)所定の所属群選択時に、自設備の前記連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj1および前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj2を測定して、両電圧Vinj1およびVinj2を所定の判定レベルVref とそれぞれ比較して、
(a)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj1>Vinj2ならば自設備を第2群に属させることを選択し、
(b)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj2>Vinj1ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
(c)Vinj1>Vref かつVinj2<Vref ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
(d)Vinj2>Vref かつVinj1<Vref ならば自設備を第2群に属させることを選択する所属群選択装置と、
(5)前記所属群選択装置による選択結果に応答して、
(a)第1群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第1組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第2組に切り換え、
(b)第2群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第2組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第1組に切り換える制御を行う周波数切換制御装置と、
(6)自設備の前記電流注入装置が注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる同期制御装置とを備えている、ことを特徴としている。
この注入電流同期装置によれば、所属群選択装置による選択結果に応答して、周波数切換装置によって、電流注入装置から出力する注入電流の注入周波数の組および注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の注入周波数の組を切り換えることができる。それによって、この注入電流同期装置が用いられる分散電源保有設備(即ち自設備)を自動的に第1群または第2群の一方に属させることができる。その場合の所属群選択装置による選択内容の技術的な効果については後で詳述する。
所属群選択装置は、Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数によって自設備を第1群または第2群の一方に属させることを選択するものでも良い。
あるいは所属群選択装置は、Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数および第2判定レベルVref2を用いて、自設備を第1群または第2群の一方に属させることを選択するものでも良い。
請求項1〜3に記載の発明によれば、当該注入電流同期装置を用いた分散電源保有設備を、技術的に好ましい理由に基づいて、自動的に第1群または第2群の一方に属させることができる。その結果、電力会社における分散電源保有設備の群分けに関する管理・運用の業務を軽減することができる。また、分散電源保有設備の設置者においても、自設備をどちらの群に属させるかについて電力会社との調整手続等を省くことができる。
請求項2に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、両電圧Vinj1、Vinj2が小さくてSN比が悪く、両電圧Vinj1、Vinj2の大小関係を正確に判定することが困難なことが起こり得るけれども、この発明では出現確率が1/2の乱数を用いることによって、判定が困難な電圧に頼ることなく、自設備を1/2の確率で第1群または第2群に振り分けることができるので、第1群と第2群のバランスが悪くなるのを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、第2判定レベルVref2を用いてきめ細かく判定するので、両電圧Vinj1、Vinj2が非常に小さくて両電圧Vinj1、Vinj2の大小関係を正確に判定することが非常に困難なときにのみ乱数を用いることになり、それによって請求項2の場合よりも、第1群と第2群とのバランスをより良くすることができる。
請求項4に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、同じ配電用変圧器に接続されている分散電源保有設備は同一群であるのが原則であるので、Vinj1>Vref かつVinj2>Vref となることは通常は起こらないが、何らかの原因でそのようなことがたまたま起こった場合でも、電圧のより大きい方の群に自設備を属させることによって、上記原則を守る方向に集約させることができる。
請求項5に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、判定レベルVref をこの請求項に記載の値にすることによって、自設備と同一の配電用変圧器の系統内で自群の分散電源保有設備が1台でも先行して運転していると、自設備を確実に当該先行運転の分散電源保有設備と同一群に属させることができる。
請求項6に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、自設備の所属群を適切なものに決めてから自設備を運転することができる。
請求項7に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、自設備の所属群を適切なものに決めてから自設備を運転することができると共に、万一、自設備と同一の配電用変圧器の系統内で他の分散電源保有設備が自設備と同時に運転を開始して適切に所属群選択を行うことができないことが起こったとしても、時間をずらしたその後にも所属群選択を行うので、それによって適切に所属群選択を行うことができる。
この発明に係る注入電流同期装置が用いられる分散電源連系システムの一例を示す単線接続図である。 この発明の一実施形態に係る注入電流同期装置を備えている分散電源保有設備の一例を示す図である。 電流注入装置の構成の一例を示すブロック図である。 注入周波数電圧測定装置の構成の一例を示すブロック図である。 所属群選択装置の構成の一例を示すブロック図である。 同期制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 単独運転監視装置の構成の一例を示すブロック図である。
(1)分散電源連系システム全体について
図1は、この発明に係る注入電流同期装置が用いられる分散電源連系システムの一例を示す単線接続図である。
この分散電源連系システムは、高圧配電線10に配電用変圧器14を介して低圧配電線16が接続された構成の配電系統1の低圧配電線16に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備20が接続された構成をしている。
高圧配電線10は、この例では、変電所4の遮断器8および変圧器6を介して上位系統2に接続されている。高圧配電線10には、負荷12が接続されている。この負荷12は、幾つかの負荷をまとめて図示したものである。
高圧配電線10の電圧は例えば6.6kV、低圧配電線16の電圧は例えば210Vであるが、これらに限られるものではない。各配電用変圧器14は、例えば6600V/210Vの柱上変圧器である。
各分散電源保有設備20は、例えば、逆潮流有り(即ち、分散電源から系統側へ向かう有効電力の流れ有り)の契約をしている低圧連系の分散電源保有設備であり、それが例えば多数高い密度で低圧配電線16に接続されている(これを低圧高密度連系と言う)。
図1では、図示の簡略化のために、一つの配電用変圧器14に一つの分散電源保有設備20が接続されている例を示しているが、一つの配電用変圧器14に複数の分散電源保有設備20が接続されていても良い。それがより現実に近い。
各分散電源保有設備20は、例えば、分散電源を有する発電設備、家庭、スーパーマーケット、工場、その他の設備である。
各分散電源保有設備20の構成の一例を図2に示す。分散電源保有設備20は、分散電源28およびスイッチ22を有していて、連系点18において、低圧配電線16に接続されている。分散電源28は、例えば、太陽光発電設備、コージェネレーション発電設備、燃料電池発電設備、風力発電設備等である。
この分散電源連系システムでは、複数の分散電源保有設備20は、同じ配電用変圧器14に接続されるものは同一群にするという条件の下で第1群と第2群との2群に分類される。その理由は前述したとおりである。
第1群を構成する複数の分散電源保有設備20と、第2群を構成する複数の分散電源保有設備20とは、図1では図示の都合上、互いに各群ごとに集まっているように図示しているが、そのように集まらずに混在していても良い。
第1群および第2群を構成する分散電源保有設備20の数は、それぞれ、少なくとも2台ずつ以上あれば良い。分散電源連系システムを構築した後に、第1群および/または第2群を構成する分散電源保有設備20の数を変更(増加または減少)しても良い。
そしてこの分散電源連系システムは、先に数1、表1にも示したように、うなりを生じさせる二つの注入周波数からそれぞれ成る2組の注入周波数であって、各組を成す二つの注入周波数間の周波数差Δfは両組で互いに同じであり、かつ両組を構成する四つの注入周波数f11、f12、f21、f22はそれぞれ異なる第1組および第2組の注入周波数を用いる。
この四つの周波数f11、f12、f21、f22は、いずれも、配電系統1の基本波周波数(例えば60Hz)とは異なる周波数にする。当該基本波周波数と区別(分離)を容易にするためである。各組を成す周波数は、うなりを生じさせる程度に互いに近い周波数にする。周波数差Δfは、うなりの周波数でもある。
なお、この出願では、符号に添字11を有する物理量(周波数等)と添字12を有する物理量とが第1組を示し、添字21を有する物理量と添字22を有する物理量とが第2組を示している。
上記四つの周波数f11、f12、f21、f22を、それらと一定の関係(即ち、ω=2πfの関係)にある四つの角周波数ω11、ω12、ω21、ω22で表しても良いし、配電系統1の基本波に対する四つの次数で表しても良い。
上記第1組および第2組の注入周波数を構成する各注入周波数は、いずれも、配電系統1の基本波周波数の1倍よりも大きい非整数倍(即ち帯小数倍)の周波数にするのが好ましい。そのようにすると、配電系統1に本来は存在しない(存在しても極めて僅かな)、基本波周波数の非整数倍の周波数を用いることになるので、注入電流による電圧を測定することが容易になる。即ち、SN比が良くなる。その結果、後述する電流注入装置40の小容量化を図ることができる。
例えば、上記四つの周波数f11、f12、f21、f22は、それぞれ、132Hz(2.2次)、144Hz(2.4次)、156Hz(2.6次)、168Hz(2.8次)である。括弧内は、配電系統1の基本波(例えば60Hz=1次)に対する次数で表したものである。以下における実施形態では、全て、ここに例示した周波数を用いている。但しこれに限られるものではない。
第1群に属する各分散電源保有設備20は、自設備が接続された低圧配電線16に上記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と低圧配電線16との連系点18における電圧であって上記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定する機能を有している。
前記第2群に属する各分散電源保有設備20は、自設備が接続された低圧配電線16に上記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と低圧配電線16との連系点18における電圧であって上記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定する機能を有している。
更に両群の各分散電源保有設備20は、自設備から注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備20から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる機能を有している。
従ってこの分散電源連系システムも、自設備20の注入電流が生じさせるうなりと、他群の注入電流が生じさせるうなりとを同期させることを利用して、同一の群に属する複数の分散電源保有設備20から配電系統1に注入する同一周波数の複数の注入電流をそれぞれ同期させることができる。従って同期信号ラインや外部同期信号源を用いなくて済むという効果を奏する。
(2)注入電流同期装置100について
上記各分散電源保有設備20に、上述した注入電流を注入する機能、注入電流の電圧を測定する機能、および、うなりを同期させる機能を持たせることに用いられる注入電流同期装置100を備えている分散電源保有設備20の一例を図2に示す。
この注入電流同期装置100を、上記分散電源連系システムを構成する複数の分散電源保有設備20の内のできるだけ多くが備えているのが好ましく、全ての分散電源保有設備20が備えているのが最も好ましいけれども、それに限られるものではなく、1台の分散電源保有設備20が備えていても良い。残りの分散電源保有設備20は、特許文献1に記載のような公知の電流注入装置、注入周波数電圧測定装置および同期制御装置を備えていても良い。
この注入電流同期装置100を備えている分散電源保有設備20が1台であってもそれを自動的に一方の群に属させることができるので、その分、電力会社における分散電源保有設備20の群分けに関する管理・運用の業務を軽減することができる。また、当該分散電源保有設備20の設置者における電力会社との調整手続等を省くことができる。この注入電流同期装置100を備えている分散電源保有設備20が多いほど、上記効果はより高くなる。全ての分散電源保有設備20が備えていると、電力会社における上記業務は殆ど発生しなくなる。
注入電流同期装置100は、この実施形態では、電流注入装置40、注入周波数電圧測定装置60、所属群選択装置70、周波数切換装置80および同期制御装置50を備えている。
注入電流同期装置100が用いられる自分の分散電源保有設備20を自設備、当該自設備が属する方の群を自群、属さない方の群を他群と呼ぶと、電流注入装置40は、上記第1組の注入周波数f11、f12の電流組を含む注入電流Iinj1と、上記第2組の注入周波数の電流組f21、f22を含む注入電流Iinj2とを切り換えて出力してそれを自設備が接続された低圧配電線16に注入することができる。この電流注入装置40の構成の例は後述する。
なお、図2〜図7中の括弧内の電流、電圧等の物理量は、切り換えの前または後のものを示している。
注入周波数電圧測定装置60は、自設備20と低圧配電線16との連系点18における電圧Vs に含まれている電圧であって、上記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧と上記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧とを切り換えて測定することができる。
より具体的にはこの実施形態では、この注入周波数電圧測定装置60の出力を同期制御装置50でも用いるようにして構成の簡素化を図っているので、注入周波数電圧測定装置60は、上記第1組を成す二つの注入周波数f11、f12の電圧V11、V12と、上記第2組の注入周波数を成す二つの注入周波数f21、f22の電圧V21、V22とを切り換えて測定して、測定した電圧を出力することができる。この注入周波数電圧測定装置60の構成の例は後述する。
所属群選択装置70は、この実施形態では、所定の所属群選択時に、自設備20と低圧配電線16との連系点18における電圧Vs に含まれている電圧であって、上記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj1および上記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj2を測定して、両電圧Vinj1およびVinj2を所定の判定レベルVref とそれぞれ比較して、表2にまとめて示す選択を行う。この所属群選択装置70の構成の例は後述する。
Figure 0005352373
上記電圧Vinj1は、上記電圧V11、V12のいずれか一方でも良いし、両電圧V11、V12の平均値等でも良い。上記電圧Vinj2も、上記電圧V21、V22のいずれか一方でも良いし、両電圧V21、V22の平均値等でも良い。
上記判定レベルVref は、例えば、自設備20の連系点18における電圧であって、自設備20と同一の配電用変圧器14に接続された自群に属する1台の分散電源保有設備20から注入する注入電流が生じさせる電圧の大きさと、他群に属する1台の分散電源保有設備20から注入する注入電流が生じさせる電圧の大きさとの中間の値にしておけば良い。その具体的な値の例は後述する。
表2の選択内容およびその技術的な効果を説明すると次のとおりである。以下の見出しの符号(a)〜(f)は、表2内の符号(a)〜(f)と対応している。
(a)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj1>Vinj2ならば自設備20を第2群に属させることを選択する。
このVinj1<Vref かつVinj2<Vref の判定によって、同じ配電用変圧器14の系統(バンク)内では未だ他の分散電源保有設備20が先行して運転していないことを判定することができる。そしてその場合に、分散電源連系システム全体としてはVinj1>Vinj2であり第1群の分散電源保有設備20からの注入電流による電圧Vinj1の方が大きいので、自設備20を第2群に属させることによって、第2群の分散電源保有設備20からの注入電流による上記電圧V21、V22ひいては上記電圧Vinj2を増大させて、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。即ち、第1群の分散電源保有設備20からの注入電流による電圧V11、V12の大きさと、第2群の分散電源保有設備20からの注入電流による電圧V21、V22の大きさとのバランスを良くすることができる。
仮に上記バランスが崩れて、一方の群の電圧のみが大きくなり、他方の群の電圧が小さくなると、小さくなった方の電圧がバックグラウンドノイズに近づいて当該電圧のSN比が悪くなり、当該電圧の測定が困難になる。ひいては当該電圧を測定して制御を行う方の群に属する分散電源保有設備20における制御等が困難になる。例えば、後述する同期制御装置50による同期制御が困難になる。これに対して、両群の電圧のバランスが良くなると、両群の電圧のSN比が共に高くなるので、当該電圧の測定が共に容易になり、それを用いて行う制御等も容易になる。
(b)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj2>Vinj1ならば自設備20を第1群に属させることを選択する。
この場合も上記(a)と同様に、同じ配電用変圧器14の系統内では未だ他の分散電源保有設備20が先行して運転していないことを判定することができる。そしてその場合に上記(a)とは反対に、分散電源連系システム全体としてはVinj2>Vinj1であり第2群の分散電源保有設備20からの注入電流による電圧Vinj2の方が大きいので、自設備20を第1群に属させることによって、第1群の分散電源保有設備20からの注入電流による上記電圧V11、V12ひいては上記電圧Vinj1を増大させて、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。それによる効果は、上記(a)の場合に述べたものと同じである。
(c)Vinj1>Vref かつVinj2<Vref ならば自設備20を第1群に属させることを選択する。
このVinj1>Vref かつVinj2<Vref の判定によって、同じ配電用変圧器14の系統内で第1群の分散電源保有設備20が既に先行して運転していることを判定することができる。そしてその場合は、自設備20も第1群に属させることによって、前述した同じ配電用変圧器14に接続される分散電源保有設備20は同一群にするという条件を満たすことができる。
(d)Vinj2>Vref かつVinj1<Vref ならば自設備20を第2群に属させることを選択する。
この場合は、上記(c)とは反対に、Vinj2>Vref かつVinj1<Vref の判定によって、同じ配電用変圧器14の系統内で第2群の分散電源保有設備20が既に先行して運転していることを判定することができる。そしてその場合は、自設備20も第2群に属させることによって、前述した同じ配電用変圧器14に接続される分散電源保有設備20は同一群にするという条件を満たすことができる。
(e)Vinj1>Vref 、Vinj2>Vref かつVinj1>Vinj2ならば自設備20を第1群に属させることを選択する。
これについては次の(f)の所でまとめて説明する。
(f)Vinj1>Vref 、Vinj2>Vref かつVinj2>Vinj1ならば自設備20を第2群に属させることを選択する。
前述したように同じ配電用変圧器14に接続されている分散電源保有設備20は同一群であるのが原則であるので、Vinj1>Vref かつVinj2>Vref となることは通常は起こらないが、何らかの原因でそのようなことがたまたま起こった場合でも、電圧のより大きい方の群に、即ち上記(e)の場合は第1群に、上記(f)の場合は第2群に自設備20を属させることによって、上記原則を守る方向に集約させることができる。
上記何らかの原因としては、例えば、同じ配電用変圧器14の系統内で先行して運転している分散電源保有設備20がない場合で、偶然に2台(あるいはそれ以上)の分散電源保有設備20による異なる群への群分け判定と運転開始との時間が重なった場合が机上では考えられるが、現実には起こりにくい。
なお、上記のようにVinj1>Vref かつVinj2>Vref となることは通常は起こらないので、万一のために上記(e)、(f)の選択を行う機能を所属群選択装置70が有していても良いが、それを有していることは必須ではない。
所属群選択装置70は、上記のような所属群選択を行って、選択した群を表す所属群選択信号GSを出力する。例えば、所属群選択信号GSとして、第1群に属することを選択したときは1を出力し、第2群に属することを選択したときは2を出力する。但しこれに限られるものではない。
周波数切換装置80は、所属群選択装置70による選択結果に応答して、具体的には上記所属群選択信号GSに応答して、(a)第1群に属させることが選択されたときは、電流注入装置40から出力する注入電流の注入周波数の組を第1組に切り換えると共に、注入周波数電圧測定装置60で測定する電圧の注入周波数の組を第2組に切り換え、(b)第2群に属させることが選択されたときは、電流注入装置40から出力する注入電流の注入周波数の組を第2組に切り換えると共に、注入周波数電圧測定装置60で測定する電圧の注入周波数の組を第1組に切り換える制御を行う。これらの切り換え制御の具体的なやり方の例は後述する。
同期制御装置50の原理は、特許文献1に記載されている技術とほぼ同じものである。即ち、この同期制御装置50は、自設備20の電流注入装置40が注入する注入電流(これは前述したように自設備20を第1群に属させる場合はIinj1、第2群の場合はIinj2)を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備20から注入する注入電流(これは自設備20を第1群に属させる場合はIinj2、第2群の場合はIinj1)の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる制御を行う。この同期制御装置50の構成の例は後述する。
この注入電流同期装置100によれば、当該注入電流同期装置100を用いた分散電源保有設備20を、前述した技術的に好ましい理由に基づいて、自動的に第1群または第2群の一方に属させることができる。その結果、電力会社における分散電源保有設備20の群分けに関する管理・運用の業務を軽減することができる。この効果は、前述したように、この注入電流同期装置100を備えている分散電源保有設備20が多いほどより高くなる。また、分散電源保有設備20の設置者においても、自設備20をどちらの群に属させるかについて電力会社との調整手続等を省くことができる。
前述した所定の所属群選択時は、例えば、自設備20の運転開始時とする。それによって、自設備20の所属群を適切なものに決めてから自設備20を運転することができる。
あるいは、前記所定の所属群選択時を、自設備20の運転開始時およびその後の定期的な時期としても良い。それによって、自設備20の所属群を適切なものに決めてから自設備20を運転することができると共に、万一、自設備20と同一の配電用変圧器14の系統内で他の分散電源保有設備20が自設備20と同時に運転を開始して適切に所属群選択を行うことができないことが起こったとしても、時間をずらしたその後にも所属群選択を行うので、それによって適切に所属群選択を行うことができる。
上記自設備20の運転開始後の定期的な時期は、例えば、1時間に1回等にすれば良い。その場合、上記注入電流同期装置100を備えている分散電源保有設備20が複数台ある場合は、定期的な所属群選択の時期をできるだけずらすのが好ましい。分散電源28の単独運転検出等にできるだけ影響を及ぼさないようにするためである。
前述したように、所属群選択装置70における上記判定レベルVref は、例えば、自設備20の連系点18における電圧であって、自設備20と同一の配電用変圧器14に接続された自群に属する1台の分散電源保有設備20から注入する注入電流が生じさせる電圧(これをVsameとする)の大きさと、他群に属する1台の分散電源保有設備20から注入する注入電流が生じさせる電圧(即ち高圧配電線10を介しての電圧。これをVanother とする)の大きさとの中間の値にしておけば良い。それによって、自設備20と同一の配電用変圧器14の系統内で自群の分散電源保有設備20が1台でも先行して運転していると、自設備20を確実に当該先行運転の分散電源保有設備20と同一群に属させることができる。
上記電圧Vsame、Vanother のより具体例を示す。ここでは一例として、上記数2の所でも述べた高圧配電線系統(高圧配電線10およびその上位系統)のインピーダンスZH のパーセントインピーダンス%ZH を一般的な値である数3とし、低圧配電線系統(配電用変圧器14および低圧配電線16)のインピーダンスZL を一般的な値である数4とし、1台の分散電源保有設備20からの注入電流を一例として0.4Aとした。注入電流の次数は、自群を第1群として2.4次、他群を第2群として2.6次とし、以下の電圧の計算では両者の平均の2.5次で代表させた。数3で最後に2倍しているのは、注入電流が往復するために2相に流れるためである。
[数3]
%ZH ={j8+4(6+j8)}×2 [%]
[数4]
L =(0.016+j0.021)+(0.011+j0.012) [Ω]
上記の場合、途中の計算過程は省略するが、自群に属する1台の分散電源保有設備20による上記電圧Vsameは数5となり、他群に属する1台の分散電源保有設備20による上記電圧Vanother は数6となる。これらの電圧を、低圧配電線16の定格電圧210Vに対する割合(%)で表したものも併記しておく(判定レベルについても同様)。
[数5]
same≒44mV
%Vsame≒0.021%
[数6]
another ≒4.3mV
%Vanother ≒0.002%
従って、上記判定レベルVref は、上記数5、数6の中間の値、例えば次の値にすれば良い。
[数7]
ref =31mV
%Vref =0.015%
なお、低圧配電バンク(配電用変圧器14のバンク)の数および分散電源保有設備20の数が増えてくると、分散電源保有設備20の運転開始が遅い低圧配電バンクにおける注入電流同期装置100においては、上記電圧Vsameのレベルが上がる前に上記電圧Vanother のレベルが判定レベルVref を超えてしまい、本来の群と異なる群を選択してしまう可能性がある。しかし、分散電源28が例えば太陽光発電設備である場合、日射は同じ地域であればほぼ同じと考えられ、特定の低圧配電バンクの分散電源保有設備20だけがまとまって運転開始が遅くなることは通常はあり得ない。分散電源28が他の種類の場合も事情は似ており、特定の低圧配電バンクの分散電源保有設備20だけがまとまって運転開始が遅くなることは通常はないと言える。各低圧配電バンクにおいてほぼ均等に分散電源保有設備20の運転が開始されて行き、その運転開始時に注入電流同期装置100(具体的にはその所属群選択装置70)による所属群選択を行えば、未だ上記電圧Vanother が判定レベルVref に対して十分に低い状態で注入電流同期装置100による所属群選択が行われるので、表2に示した正しい所属群選択が行われることが期待できる。
(3)電流注入装置40等の構成の説明
上記注入電流Iinj1、Iinj2、電圧V11、V12、V21、V22等は、時間的に変化する(即ち時間tによって変化する)物理量であるが、この出願では特に必要がない限り、時間的に変化する量であることを表す(t)や、ベクトル量であることを表す符号は省略している。
上記電流注入装置40の構成の一例を図3に示す。この電流注入装置40は、位相発生器43、44が上記周波数切換信号FSに応答して、発生させる位相を切り換える機能を有している以外は、特許文献1に記載の技術とほぼ同様のものである。
この電流注入装置40は、クロック装置42、位相発生器43、44、注入信号発生器45、46、加算器47および注入電流形成器48を備えている。
クロック装置42は、時刻tを表す信号を発生してそれを位相発生器43、44に与える。
位相発生器43、44は、上記時刻t、一致位相θe および同期制御装置50からの位相一致時刻Te を用いて、上記周波数切換信号FSが第1群を表すものであるときは数8に示す位相θ11、θ12をそれぞれ発生し、周波数切換信号FSが第2群を表すものであるときは数9に示す位相θ21、θ22をそれぞれ発生させる。
位相一致時刻Te は、図6を参照して説明する自設備うなりの位相Δθinj が0度となる時刻(即ち、組を成す電流I11、I12(またはI21、I22)の位相が一致する時刻)である。一致位相θe は、自設備うなりの位相Δθinj が0度となる時刻Te での組を成す電流I11、I12(またはI21、I22)の位相が一致するときの位相であり、同一群内で共通の値(例えば0度)にする。ω11=2πf11、ω12=2πf12、ω21=2πf21、ω22=2πf22である。
[数8]
θ11=ω11・(t−Te )+θe
θ12=ω12・(t−Te )+θe
[数9]
θ21=ω21・(t−Te )+θe
θ22=ω22・(t−Te )+θe
注入信号発生器45、46は、上記各位相を用いて、数10または数11に示す正弦波交流信号S11、S12またはS21、S22をそれぞれ発生させる。S11p 、S12p 、S21p 、S22p は、それぞれの振幅のピーク値である。
[数10]
11=S11p・sinθ11
12=S12p・sinθ12
[数11]
21=S21p・sinθ21
22=S22p・sinθ22
加算器47は、両注入信号発生器45、46からの信号を加算して、注入電流形成器48に与える。
注入電流形成器48は、増幅器であり、加算器47から与えられる信号を増幅して、数12または数13に示す注入電流Iinj1またはIinj2を出力する。I11p 、I12p 、I21p 、I22p は、それぞれのピーク値である。
[数12]
inj1=I11p・sinθ11+I12p・sinθ12
=I11+I12
[数13]
inj2=I21p・sinθ21+I22p・sinθ22
=I21+I22
以上のような構成および作用によって、電流注入装置40は、上記周波数切換信号FSに応答して、第1組の注入周波数f11、f12の電流組I11、I12を含む注入電流Iinj1と、第2組の注入周波数f21、f22の電流組I21、I22を含む注入電流Iinj2とを切り換えて出力することができる。
上記注入周波数電圧測定装置60の構成の一例を図4に示す。この注入周波数電圧測定装置60は、離散フーリエ変換器64、66が、上記周波数切換信号FSに応答して、抽出する電圧を切り換える機能を有している以外は、特許文献1に記載の技術とほぼ同様のものである。
この注入周波数電圧測定装置60は、A/D変換器62、離散フーリエ変換器64および66を備えている。
A/D変換器62は、上記連系点18の電圧Vs をディジタル信号に変換して離散フーリエ変換器64、66に与える。
離散フーリエ変換器64、66は、この例ではどちらも基本は、例えば特許第3921235号公報、特開2007−174742号公報に記載されているような回帰型離散フーリエ変換器であり、時刻tでの離散電圧信号をV(t)とすると、次式の回帰型離散フーリエ変換演算を行って、次数kの電圧成分Vk(t)を抽出する。これが上記電圧V11、V12、V21、V22に相当している。
[数14]
k(t)=(2/N){Vk(t−1)+V(t)−V(t−(N))}a-1
ここで、aは数15で表される回転因子、jは虚数単位、mは計測電圧の次数(基本波1サイクルでの次数。例えば2.2次)、bは計測期間における基本波のサイクル数(例えば10)、kは計測期間(基本波bサイクル)での次数(例えば22次)であり数16で表され、Nは計測期間におけるサンプル数(例えば480)である。
[数15]
a=exp(−j2πk/N)
[数16]
k=b・m
この注入周波数電圧測定装置60では、離散フーリエ変換器64、66は、それぞれ、上記周波数切換信号FSが第1群を表すものであるときは、上記次数mとして第2組の周波数f21、f22に相当する次数(例えば前述した2.6次、2.8次)を使用し、周波数切換信号FSが第2群を表すものであるときは、上記次数mを第1組の周波数f11、f12に相当する次数(例えば前述した2.2次、2.4次)に切り換える。この点で特許文献1に記載の技術とは異なる。
以上のような構成および作用によって、注入周波数電圧測定装置60は、上記周波数切換信号FSに応答して、第1組の周波数f11、f12の電圧V11、V12と、第2組の周波数f21、f22の電圧V21、V22とを切り換えて測定することができる。
上記所属群選択装置70の構成の一例を図5に示す。この所属群選択装置70は、A/D変換器72、離散フーリエ変換器74、76および選択回路78を備えている。
A/D変換器72は、上記連系点18の電圧Vs をディジタル信号に変換して離散フーリエ変換器74、76に与える。従ってこのA/D変換器72と上記A/D変換器62とを一つのもので兼用しても良い。
離散フーリエ変換器74、76は、周波数切換信号FSによって抽出周波数を切り換えない点以外は、上記離散フーリエ変換器64、66と同様の作用によって、上記注入周波数の電圧Vinj1、Vinj2をそれぞれ抽出して選択回路78に与える。
選択回路78は、上記電圧Vinj1およびVinj2を上記判定レベルVref とそれぞれ比較して、先に表2を参照して説明した所属群選択を行って、前述した所属群選択信号GSを出力する。
上記同期制御装置50の構成の一例を図6に示す。この同期制御装置50は、特許文献1に記載の技術とほぼ同様のものである。
この同期制御装置50は、位相演算器52、減算器54、56および位相一致時刻発生器58を備えている。
位相演算器52は、注入周波数電圧測定装置60から与えられる二つの電圧の商を取り、かつその商の偏角argを取り出して、他群うなりの位相Δθm を算出して出力する。即ち、電圧V11、V21が与えられたときは数17に示す演算を行い、電圧V21、V22が与えられたときは数18に示す演算を行う。
[数17]
Δθm =arg(V12/V11)=θ12−θ11
[数18]
Δθm =arg(V22/V21)=θ22−θ21
減算器54は、電流注入装置40から与えられる二つの位相の差を求めて、自設備うなりの位相Δθinj を出力する。即ち、位相θ11、θ12が与えられたときは数19に示す演算を行い、位相θ21、θ22が与えられたときは数20に示す演算を行う。
[数19]
Δθinj =θ12−θ11
[数20]
Δθinj =θ22−θ21
減算器56は、位相演算器52から与えられる他群うなりの位相Δθm と減算器54から与えられる自設備うなりの位相Δθinj との差であるうなり位相差dθを次式に従って算出する。
[数21]
dθ=Δθm −Δθinj
位相一致時刻発生器58は、減算器56から与えられるうなり位相差dθに基づいて次式で表される積分を行って、前述した位相一致時刻Te を算出する。Kは係数である。
[数22]
e =∫K・dθ(t)
そしてこの同期制御装置50は、上記位相一致時刻Te を電流注入装置40(より具体的にはその位相発生器43、44)に与えることによって、組を成す位相θ11、θ12(またはθ21、θ22)を、自設備うなりの位相Δθinj に対して同一群内で共通した一定の位相関係(即ち一致位相θe )に保ちつつ、それらの位相θ11、θ12(またはθ21、θ22)を進めたり遅らせたりして、自設備うなりの位相Δθinj を他群うなりの位相Δθm に同期させることができる。
上記説明からも分かるように、この同期制御装置50は、上記周波数切換信号FSに応答して取り扱う物理量を切り換える手段を備えている必要はない。
上記のような同期制御装置50を備えている注入電流同期装置100によれば、自設備20の注入電流Iinj1(またはIinj2)が生じさせるうなりと、他群の注入電流Iinj2(またはIinj1)が生じさせるうなりとを同期させることを利用して、同一の群に属する複数の分散電源保有設備20から配電系統1に注入する同一周波数の複数の注入電流を、位相差が実質的に0度でそれぞれ同期させることができる。従って同期信号ラインや外部同期信号源を用いなくて済む。
しかも、上記のように複数の注入電流を同期させることによって、個々の分散電源保有設備20から注入する注入電流が小さくても、それらの電流が加算されるので、同一群全体として見れば、それから大きな注入電流を配電系統1に注入することができる。その結果、各分散電源保有設備20を構成する電流注入装置の容量が小さくて済む。しかも、大きな注入電流によって、配電系統1に注入周波数の大きな電圧を発生させることが可能になるので、各分散電源保有設備20における注入周波数電圧測定の精度、信頼性等を高めることができる。この効果は、同一群に属する分散電源保有設備20の数が多くなるほど高まる。即ち、分散電源保有設備20が配電系統1に高密度連系されている場合に、より大きな効果を発揮する。
(4)所属群選択装置70の他の例
次に所属群選択装置70の他の例を、表2の選択を行う前述した所属群選択装置70との相違点を主体に説明する。
所属群選択装置70は、(a)Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数によって自設備20を第1群または第2群の一方に属させることを選択するものでも良い。上記乱数には、例えば、測定した電圧(例えばVinj1)の末尾の数字が偶数か奇数かという指標を用いても良い。後述する表5等における乱数についても同様である。
即ち、この例の所属群選択装置70は、表3にまとめて示す選択を行う。この表3中の(c)〜(f)は表2中の(c)〜(f)とそれぞれ同じものであるので、ここでは重複説明を省略する。
Figure 0005352373
上記(a)のVinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、両電圧Vinj1、Vinj2が小さくてSN比が悪く、両電圧Vinj1、Vinj2の大小関係を正確に判定することが困難なことが起こり得るけれども、この例の所属群選択装置70では出現確率が1/2の乱数を用いることによって、判定が困難な電圧に頼ることなく、自設備20を1/2の確率で第1群または第2群に振り分けることができるので、第1群と第2群のバランスが悪くなるのを防止することができる。
あるいは所属群選択装置70は、(a)Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数および第2判定レベルVref2を用いて、自設備20を第1群または第2群の一方に属させることを選択するものでも良い。
第2判定レベルVref2は、前述した判定レベルVref よりも小さいレベルである。この第2判定レベルVref2は、例えばバックグラウンドノイズのレベルと同程度のレベルにすれば良い。より具体的には、低圧配電線16の定格電圧の0.001%〜0.002%程度にすれば良い。
即ち、この例の所属群選択装置70は、表4、表5にまとめて示す選択を行う。表4中の(c)〜(f)は表2中の(c)〜(f)とそれぞれ同じものであるので、ここでは重複説明を省略する。
Figure 0005352373
Figure 0005352373
表5は、表4の(a)の場合、即ちVinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合であり、この場合は、表2の(a)で説明したように、同じ配電用変圧器14のバンク内では未だ他の分散電源保有設備20は先行して運転していない。
表5の選択内容およびその技術的な効果を説明すると次のとおりである。
(a1)Vinj1<Vref2かつVinj2<Vref2ならば、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数によって自設備20を第1群または第2群の一方に属させることを選択する。
この場合は、表3の(a)の場合と同様の考えによる。
(a2)Vinj1>Vref2かつVinj2<Vref2ならば自設備20を第2群に属させることを選択する。
この場合は、分散電源連系システム全体としてはVinj1>Vinj2であり第1群の分散電源保有設備20からの注入電流による電圧Vinj1の方が大きいので、自設備20を第2群に属させることによって、第2群の分散電源保有設備20からの注入電流による上記電圧V21、V22ひいては上記電圧Vinj2を増大させて、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。
(a3)Vinj2>Vref2かつVinj1<Vref2ならば自設備20を第1群に属させることを選択する。
この場合は、上記(a2)とは反対であるので、自設備20を第1群に属させることによって、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。
(a4)Vinj1>Vref2、Vinj2>Vref2かつVinj1>Vinj2ならば自設備20を第2群に属させることを選択する。
この場合は、上記(a2)の場合と同じ考えで、自設備20を第2群に属させることによって、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。
(a5)Vinj1>Vref2、Vinj2>Vref2かつVinj2>Vinj1ならば自設備20を第1群に属させることを選択する。
この場合は、上記(a4)とは反対であるので、自設備20を第1群に属させることによって、両電圧Vinj1、Vinj2がバランスする方向に作用させることができる。
この表4、表5の選択を行う所属群選択装置70によれば、Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合は、第2判定レベルVref2を用いてきめ細かく判定するので、両電圧Vinj1、Vinj2が非常に小さくて両電圧Vinj1、Vinj2の大小関係を正確に判定することが非常に困難なときにのみ乱数を用いることになり、それによって表3の選択を行う場合よりも、第1群と第2群とのバランスをより良くすることができる。
(5)等号の取り扱いについて
表2〜表5に示した電圧の大小関係を表す不等号に等号(=)は付けていない。これは、等号が成立するのは、理論上はあり得ても、現実には稀だからである。電圧の比較に良く用いられる比較器(コンパレータ)でも、基準電圧よりも入力電圧が高いか低いかを比較して、高レベルか低レベルの信号を出力する。また、等号が成立する場合は、自設備20を、表2〜表5中の実線または破線で示す境界線のどちら側に属させても良いからである。
必要ならば、表2〜表5中の不等号のどちらに等号を付けても良い。その一方側に統一して等号を付けた場合の例を表6〜表9に示し、他方側に統一して等号を付けた場合の例を表10〜表13に示す。これらの表の組の内容は、等号以外は、表2〜表5の組の内容とそれぞれ同じであるので、ここでは重複説明を省略する。また、等号は、どちらに付けても良いのだから、上記のように付け方を統一せずに混在させても良い。
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
Figure 0005352373
(6)注入電流同期装置100のより具体的な用途の説明
(6−1)分散電源の単独運転検出装置
図2に示す例のように、上記注入電流同期装置100の注入周波数電圧測定装置60で測定した注入周波数の電圧を単独運転監視装置30に与えて、自設備20の分散電源28が単独運転になったことを検出するようにしても良い。この場合は、注入電流同期装置100および単独運転監視装置30が、分散電源28の単独運転を検出する単独運転検出装置を構成していると言うことができる。
単独運転とは、変電所4の遮断器8が開放されて上位系統2からの電力供給がない状態において、分散電源保有設備20内の分散電源28だけで発電を継続して配電系統1に電力を供給している状態を言う。このような単独運転を防止する必要があることは、上記特許文献1および後述する非特許文献1(42−57頁参照)にも記載されている。
上記単独運転監視装置30の構成の一例を図7に示す。この単独運転監視装置30は、特許文献1に記載の技術とほぼ同様のものである。即ちこの単独運転監視装置30は、絶対値演算器34、35、判定器36、37、AND回路38および継続時間判定器39を備えている。
絶対値演算器34、35は、それぞれ、注入周波数電圧測定装置60から与えられる電圧の絶対値を算出して出力する。即ち、上記電圧V21、V22が与えられたときはそれらの絶対値|V21|、|V22|を算出し、上記電圧V11、V12が与えられたときはそれらの絶対値|V11|、|V12|を算出する。
判定器36、37は、それぞれ、絶対値演算器34、35から与えられる上記絶対値|V21|、|V22|(または|V11|、|V12|)を所定の判定値J1 、J2 と比較して、絶対値|V21|、|V22|(または|V11|、|V12|)が判定値J1 、J2 以上になれば、検出信号S1 、S2 をそれぞれ出力する。
両判定値J1 、J2 は、互いに同じ値にしても良いし、異なる値にしても良い。例えば、単独運転が発生していない状態、即ち連系運転時(換言すれば系統健全時)の絶対値|V21|、|V22|、|V11|、|V12|のいずれかの2〜3倍程度に設定しておけば良い。
AND回路38は、両検出信号S1 、S2 の論理積を取り、両信号S1 、S2 が共に出力されているときに検出信号S3 を出力する。
自設備20の分散電源28が単独運転になると、自設備20の連系点18から見た配電系統1のアドミタンスが小さくなって上記注入周波数の電圧V21、V22(またはV11、V12)が上昇するので、検出信号S3 が出力される。
上記検出信号S3 を単独運転検出信号としてこの単独運転監視装置30からそのまま出力するよりも、この例のように、継続時間判定器39によって、検出信号S3 が所定の継続確認時間T0 継続していることを判定して継続したときに単独運転検出信号S4 を出力するようにするのが好ましい。そのようにすると、単独運転以外の何らかの原因による電圧Vs 等の瞬時の変動による誤検出を防止することができる。この継続確認時間T0 は、それを長くすると、その分、単独運転検出が遅くなるので、例えば0.05秒程度にすれば良い。この例ではこの単独運転検出信号S4 の出力によって、単独運転監視装置30は、最終的に、それが設けられている自設備20内の分散電源28が単独運転になったことを検出したことになる。
単独運転監視装置30による単独運転検出後に分散電源28の解列を行うには、例えば、上記単独運転検出信号S4 によって図2に示すスイッチ22を開放すれば良い。
なお、この例の単独運転監視装置30のように、一組の注入周波数の両方の注入周波数の電圧を測定して検出信号S1 、S2 のAND条件で検出信号S3 、単独運転検出信号S4 を出力するようにすると、単独運転検出を慎重に行って誤検出をより確実に防止することができるので好ましいけれども、いずれか一方の注入周波数の電圧のみを測定して単独運転検出を行うようにしても良い。
上記説明からも分かるように、この単独運転監視装置30は、上記周波数切換信号FSに応答して取り扱う物理量を切り換える手段を備えている必要はない。
(6−2)系統連系保護装置
上記のような分散電源連系システムにおける主要な課題として、上記単独運転検出以外に、逆潮流(即ち、分散電源から系統側へ向かう有効電力の流れ)によって連系点の電圧が上昇して、当該電圧が電気事業法等で定められている所定の上限値を超える恐れがあるという課題がある。
この電圧上昇を抑制するために、分散電源から出力する進相無効電流の増加および有効電流の減少の少なくとも一方を行う電圧上昇抑制装置を分散電源保有設備に設けることが提案されている(例えば下記の非特許文献1の99頁参照)。
非特許文献1:「系統連系規程」、JEAC 9701−2006、社団法人日本電気協会 系統連系専門部会、平成18年8月30日第4版第2刷発行、頁99
その場合、従来の技術では、分散電源保有設備が配電系統に接続されている位置によって、自設備の分散電源から出力する電力に関して、連系点の電圧上昇抑制のために必要な進相無効電力増加量および/または有効電力減少量に差が生じて不平等になるという課題があり、これを解決することができる分散電源連系システムおよび系統連系保護装置が本願の出願人によって先に提案されている(特願2009−008633)。その系統連系保護装置等も、2群に分けた分散電源保有設備からの注入電流を同期させる技術を用いるものであるので、それに上記注入電流同期装置100を用いることができる。
この発明は、上述したように、例えば、分散電源保有設備内の分散電源の単独運転を検出する単独運転検出装置や、分散電源による低圧配電線の電圧上昇を抑制する系統連系保護装置等を構成することに用いることができる。
1 配電系統
10 高圧配電線
14 配電用変圧器
16 低圧配電線
18 連系点
20 分散電源保有設備
28 分散電源
30 単独運転監視装置
40 電流注入装置
50 同期制御装置
60 注入周波数電圧測定装置
70 所属群選択装置
80 周波数切換装置
100 注入電流同期装置
s 連系点の電圧
inj1、Iinj2 注入電流
inj1、Vinj2 注入周波数の電圧
ref 判定レベル
ref2 第2判定レベル

Claims (7)

  1. (1)(a)高圧配電線に配電用変圧器を介して低圧配電線が接続された構成の配電系統の前記低圧配電線に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備が接続されていて、
    (b)前記複数の分散電源保有設備は、同じ前記配電用変圧器に接続されるものは同一群にするという条件の下で第1群と第2群との2群に分類され、
    (c)うなりを生じさせる二つの注入周波数からそれぞれ成る2組の注入周波数であって、各組を成す二つの注入周波数間の周波数差は両組で互いに同じであり、かつ両組を構成する四つの注入周波数はそれぞれ異なると共に前記配電系統の基本波周波数とも異なる第1組および第2組の注入周波数を用いて、
    (d)前記第1群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (e)前記第2群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (f)更に両群の各分散電源保有設備は、自設備から注入する前記注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する前記注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる機能を有している、
    という分散電源連系システムを構成する前記各分散電源保有設備用の注入電流同期装置であって、当該注入電流同期装置が用いられる自分の分散電源保有設備を自設備、当該自設備が属する方の群を自群、属さない方の群を他群と呼ぶと、
    (2)前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流と前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流とを切り換えて出力してそれを自設備が接続された前記低圧配電線に注入することができる電流注入装置と、
    (3)自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧と前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧とを切り換えて測定することができる注入周波数電圧測定装置と、
    (4)所定の所属群選択時に、自設備の前記連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj1および前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj2を測定して、両電圧Vinj1およびVinj2を所定の判定レベルVref とそれぞれ比較して、
    (a)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj1>Vinj2ならば自設備を第2群に属させることを選択し、
    (b)Vinj1<Vref 、Vinj2<Vref かつVinj2>Vinj1ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (c)Vinj1>Vref かつVinj2<Vref ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (d)Vinj2>Vref かつVinj1<Vref ならば自設備を第2群に属させることを選択する所属群選択装置と、
    (5)前記所属群選択装置による選択結果に応答して、
    (a)第1群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第1組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第2組に切り換え、
    (b)第2群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第2組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第1組に切り換える制御を行う周波数切換制御装置と、
    (6)自設備の前記電流注入装置が注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる同期制御装置とを備えている、ことを特徴とする注入電流同期装置。
  2. (1)(a)高圧配電線に配電用変圧器を介して低圧配電線が接続された構成の配電系統の前記低圧配電線に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備が接続されていて、
    (b)前記複数の分散電源保有設備は、同じ前記配電用変圧器に接続されるものは同一群にするという条件の下で第1群と第2群との2群に分類され、
    (c)うなりを生じさせる二つの注入周波数からそれぞれ成る2組の注入周波数であって、各組を成す二つの注入周波数間の周波数差は両組で互いに同じであり、かつ両組を構成する四つの注入周波数はそれぞれ異なると共に前記配電系統の基本波周波数とも異なる第1組および第2組の注入周波数を用いて、
    (d)前記第1群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (e)前記第2群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (f)更に両群の各分散電源保有設備は、自設備から注入する前記注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する前記注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる機能を有している、
    という分散電源連系システムを構成する前記各分散電源保有設備用の注入電流同期装置であって、当該注入電流同期装置が用いられる自分の分散電源保有設備を自設備、当該自設備が属する方の群を自群、属さない方の群を他群と呼ぶと、
    (2)前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流と前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流とを切り換えて出力してそれを自設備が接続された前記低圧配電線に注入することができる電流注入装置と、
    (3)自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧と前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧とを切り換えて測定することができる注入周波数電圧測定装置と、
    (4)所定の所属群選択時に、自設備の前記連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj1および前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj2を測定して、両電圧Vinj1およびVinj2を所定の判定レベルVref とそれぞれ比較して、
    (a)Vinj1<Vref かつVinj2<Vref ならば、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数によって自設備を第1群または第2群の一方に属させることを選択し、
    (b)Vinj1>Vref かつVinj2<Vref ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (c)Vinj2>Vref かつVinj1<Vref ならば自設備を第2群に属させることを選択する所属群選択装置と、
    (5)前記所属群選択装置による選択結果に応答して、
    (a)第1群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第1組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第2組に切り換え、
    (b)第2群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第2組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第1組に切り換える制御を行う周波数切換制御装置と、
    (6)自設備の前記電流注入装置が注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる同期制御装置とを備えている、ことを特徴とする注入電流同期装置。
  3. (1)(a)高圧配電線に配電用変圧器を介して低圧配電線が接続された構成の配電系統の前記低圧配電線に、分散電源をそれぞれ有する複数の分散電源保有設備が接続されていて、
    (b)前記複数の分散電源保有設備は、同じ前記配電用変圧器に接続されるものは同一群にするという条件の下で第1群と第2群との2群に分類され、
    (c)うなりを生じさせる二つの注入周波数からそれぞれ成る2組の注入周波数であって、各組を成す二つの注入周波数間の周波数差は両組で互いに同じであり、かつ両組を構成する四つの注入周波数はそれぞれ異なると共に前記配電系統の基本波周波数とも異なる第1組および第2組の注入周波数を用いて、
    (d)前記第1群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (e)前記第2群に属する各分散電源保有設備は、自設備が接続された前記低圧配電線に前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流を注入し、かつ自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧を測定し、
    (f)更に両群の各分散電源保有設備は、自設備から注入する前記注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する前記注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる機能を有している、
    という分散電源連系システムを構成する前記各分散電源保有設備用の注入電流同期装置であって、当該注入電流同期装置が用いられる自分の分散電源保有設備を自設備、当該自設備が属する方の群を自群、属さない方の群を他群と呼ぶと、
    (2)前記第1組の注入周波数の電流組を含む注入電流と前記第2組の注入周波数の電流組を含む注入電流とを切り換えて出力してそれを自設備が接続された前記低圧配電線に注入することができる電流注入装置と、
    (3)自設備と前記低圧配電線との連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧と前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧とを切り換えて測定することができる注入周波数電圧測定装置と、
    (4)所定の所属群選択時に、自設備の前記連系点における電圧であって前記第1組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj1および前記第2組の注入周波数の内の少なくとも一方の注入周波数の電圧Vinj2を測定して、両電圧Vinj1およびVinj2を所定の判定レベルVref および当該判定レベルVref よりも小さい第2判定レベルVref2とそれぞれ比較して、
    (a)Vinj1<Vref かつVinj2<Vref の場合、
    (a1)Vinj1<Vref2かつVinj2<Vref2ならば、共に出現確率が1/2の二つの指標から成る乱数によって自設備を第1群または第2群の一方に属させることを選択し、
    (a2)Vinj1>Vref2かつVinj2<Vref2ならば自設備を第2群に属させることを選択し、
    (a3)Vinj2>Vref2かつVinj1<Vref2ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (a4)Vinj1>Vref2、Vinj2>Vref2かつVinj1>Vinj2ならば自設備を第2群に属させることを選択し、
    (a5)Vinj1>Vref2、Vinj2>Vref2かつVinj2>Vinj1ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (b)Vinj1>Vref かつVinj2<Vref ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (c)Vinj2>Vref かつVinj1<Vref ならば自設備を第2群に属させることを選択する所属群選択装置と、
    (5)前記所属群選択装置による選択結果に応答して、
    (a)第1群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第1組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第2組に切り換え、
    (b)第2群に属させることが選択されたときは、前記電流注入装置から出力する注入電流の前記注入周波数の組を第2組に切り換えると共に、前記注入周波数電圧測定装置で測定する電圧の前記注入周波数の組を第1組に切り換える制御を行う周波数切換制御装置と、
    (6)自設備の前記電流注入装置が注入する注入電流を構成する電流組の各電流の位相を、当該注入電流が生じさせるうなりである自設備うなりの位相に対して同一群内で共通した一定の位相関係に保つと共に、当該自設備うなりを、他群に属する分散電源保有設備から注入する注入電流の総体が生じさせる電圧のうなりである他群うなりに同期させる同期制御装置とを備えている、ことを特徴とする注入電流同期装置。
  4. 前記所属群選択装置は、
    (ア)Vinj1>Vref 、Vinj2>Vref かつVinj1>Vinj2ならば自設備を第1群に属させることを選択し、
    (イ)Vinj1>Vref 、Vinj2>Vref かつVinj2>Vinj1ならば自設備を第2群に属させることを選択する、請求項1、2または3記載の注入電流同期装置。
  5. 前記判定レベルVref を、自設備の前記連系点における電圧であって、自設備と同一の配電用変圧器に接続された自群に属する1台の分散電源保有設備から注入する前記注入電流が生じさせる電圧の大きさと、他群に属する1台の分散電源保有設備から注入する前記注入電流が生じさせる電圧の大きさとの中間の値にしている請求項1ないし4のいずれかに記載の注入電流同期装置。
  6. 前記所定の所属群選択時は、自設備の運転開始時である請求項1ないし5のいずれかに記載の注入電流同期装置。
  7. 前記所定の所属群選択時は、自設備の運転開始時およびその後の定期的な時期である請求項1ないし5のいずれかに記載の注入電流同期装置。
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