JP5351737B2 - 加熱発泡シート、充填発泡部材および中空部材の内部空間の充填方法 - Google Patents

加熱発泡シート、充填発泡部材および中空部材の内部空間の充填方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱発泡シート、充填発泡部材および中空部材の内部空間の充填方法に関する。
従来より、自動車のピラーなどの閉断面として形成される中空部材には、エンジンの振動や騒音、あるいは、風きり音などが車室内に伝達されることを防止するために、発泡体を充填することが知られている。
例えば、一般に、射出成形や押出成形によって特定形状の発泡性材料を成形して、110〜190℃で発泡することにより、このような発泡体を形成することが、よく知られている。
しかしながら、通常、発泡性材料は、加熱によって、すべての方向に均一に発泡する。そのため、中空部材の内部空間が、発泡性材料が設置された位置に対して、一方側が他方側よりも突出しているような形状であると、その一方側の突出空間を十分に充填できないという不具合がある。
そこで、突出空間を有する形状の中空部材の内部空間を、発泡体により充填するため、例えば、ポリマーと発泡剤とを含む加熱発泡材料を、カレンダー成形により成形して、一方向に対して5〜50%の伸長率で伸長する加熱発泡シートを製造し、その加熱発泡シートを、突出空間を有する中空部材の内部空間に、加熱発泡シートの伸長方向が突出空間に向かうように配置して、加熱発泡させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2007−76169号公報
特許文献1に記載されるような加熱発泡シートを用いれば、内部空間に上記した突出空間がある場合でも、格別の部材を用いなくても、突出空間に発泡体を充填することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の加熱発泡シートは、その成形において、発泡剤の分解温度未満、かつ、ポリマーの融点以上で、複数のカレンダーロールにより延伸する必要があり、製造工程が煩雑である。
本発明の目的は、簡易に製造することができ、内部空間に突出空間がある場合でも、その突出空間を、格別の部材を用いなくても、簡易に充填することができる充填発泡部材、その充填発泡部材に用いられる加熱発泡シート、さらには中空部材の内部空間の充填方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の加熱発泡シートは、160℃で20分加熱した場合に発泡して、一方向に伸長する加熱発泡シートであって、伸長方向と直交する方向における発泡前後の伸縮倍率に対する、前記伸長方向における発泡前後の伸縮倍率の比が、1.8以上であることを特徴としている。
また、本発明の加熱発泡シートは、前記加熱発泡シートが、熱可塑性樹脂、発泡剤、架橋剤、および、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーを含む加熱発泡組成物から形成されており、前記含フッ素ポリマーが、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で配合されていることが好適である。
また、本発明の充填発泡部材は、上記した加熱発泡シートを備えることを特徴としている。
また、本発明の充填発泡部材では、前記加熱発泡シートに装着され、中空部材の内部空間に固定可能な固定部材をさらに備えることが好適である。
また、本発明の中空部材の内部空間の充填方法は、中空部材の内部空間を、上記した充填発泡部材を加熱して発泡させることにより充填する中空部材の内部空間の充填方法であって、前記中空部材の内部空間には、主空間と前記主空間から突出する突出空間とが、連通するように形成されており、前記充填発泡部材を、前記加熱発泡シートの伸長方向が前記突出空間に向かうように、前記主空間に配置して、加熱により発泡させることを特徴としている。
また、本発明の充填用発泡体は、上記した加熱発泡シートを発泡させることによって得られることを特徴としている。
本発明の加熱発泡シートは、一方向に伸長するための特定成分が選択されている加熱発泡組成物が使用されているので、カレンダー成形などの煩雑な成形方法によらずとも、任意のシート成形方法により製造して、突出空間を有する形状の中空部材の内部空間を充填することができる。
また、本発明の加熱発泡シートは、160℃で20分加熱した場合に発泡して、一方向に伸長するので、この加熱発泡シートを充填発泡部材に用いれば、中空部材の内部空間に主空間から突出する突出空間がある場合でも、充填発泡部材を、加熱発泡シートの伸長方向が突出空間に向かうにように主空間に配置して、発泡すれば、その突出空間を、格別の部材を用いなくても、簡易かつ低コストで充填することができる。
160℃で20分加熱した場合に、収縮方向に対して、伸長方向に大きく伸長しながら発泡する加熱発泡シートの平面図を示す。 充填発泡部材を用いて、ピラーの内部空間を充填する方法の一実施形態の工程図であって、 (a)は、加熱発泡シートにクリップを装着して充填発泡部材を作製し、これをピラーに設置する工程、 (b)は、加熱により充填発泡部材を発泡、架橋および硬化させることにより、充填用発泡体によってピラーの内部空間を充填する工程を示す。 充填発泡部材を用いて、モデルピラーの内部空間を充填する方法の工程図であって、 (a)は、充填発泡部材をピラーに設置する工程、 (b)は、加熱により充填発泡部材を、発泡および架橋させることにより、充填用発泡体によってモデルピラーの内部空間を充填する工程を示す。 加熱発泡シートにクリップが装着された充填発泡部材の平面図を示す。
本発明の加熱発泡シートは、加熱(例えば、150〜220℃)により発泡する加熱発泡組成物からシート状に形成されている。
加熱発泡組成物は、主成分としての熱可塑性樹脂と、その熱可塑性樹脂を発泡させるための発泡剤と、熱可塑性樹脂を架橋および硬化させるための架橋剤と、加熱発泡シートを加熱により一方向に伸長させるためのフィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーとを含んでいる。
熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニルなどのビニル樹脂などが挙げられる。好ましくは、オレフィン系樹脂、より好ましくは、エチレン・酢酸ビニル共重合体が用いられる。エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いることにより、発泡倍率を高くすることができる。また、これら熱可塑性樹脂のなかでも、その融点が、60〜120℃、さらには、80〜100℃のものが好ましく選択される。融点が、60℃未満であると、熱可塑性樹脂が粘着性を発現し、常温でも取扱いにくくなる場合があり、120℃を超えると、加工温度を高くする必要があり、加工中に発泡剤が分解してしまうおそれがある。なお、融点は、DSC(示差走査型熱量計)により求められる。
これら熱可塑性樹脂は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
また、発泡剤としては、例えば、無機系発泡剤や有機系発泡剤が挙げられる。無機系発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが挙げられる。
また、有機系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミドなどのアゾ系化合物、例えば、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロトリメチルトリアミンなどのニトロソ系化合物、例えば、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジド系化合物、例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系化合物、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン、例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系化合物などが挙げられる。
また、これら発泡剤のなかでも、熱可塑性樹脂の融点以上で分解してガスを発生し、かつ、後述する加熱発泡組成物の形成時において、ほとんど発泡しないものが、組成に応じて適宜選択される。好ましくは、140〜200℃で発泡(分解)するものが用いられる。より具体的には、アゾジカルボンアミドが用いられる。
これら発泡剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、発泡剤の配合割合は、特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂100重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは、10〜30重量部である。
なお、発泡剤の配合量は、加熱発泡シートの発泡時において、その発泡倍率が5〜40倍程度、好ましくは、10〜35倍程度で、実質的に独立気泡を生じさせる範囲であることが好適である。発泡剤の配合量が少なすぎると、加熱発泡シートが十分に発泡せず、一方、発泡剤の配合量が多すぎると、発泡により得られる充填用発泡体の樹脂だれによる空隙を生じ、いずれも充填性が抵下する。
また、架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、加熱により分解され、遊離ラジカルを発生して分子間または分子内に架橋結合を形成させるラジカル発生剤が挙げられる。より具体的には、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ジターシャリブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルパ−オキシイソプロピル)ベンゼン、ターシャリブチルパーオキシケトン、ターシャリブチルパーオキシベンゾエートなどの有機過酸化物などが挙げられる。
また、熱可塑性樹脂が加硫可能である場合には、架橋剤として加硫剤を用いることができる。そのような加硫剤としては、特に制限されないが、例えば、硫黄、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウム、一酸化鉛、酸化亜鉛、ポリアミン類、オキシム類、ニトロソ化合物類、樹脂類、アンモニウム塩類などが挙げられる。
架橋剤として、好ましくは、有機過酸化物が挙げられる。
これら架橋剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、架橋剤の配合割合は、特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜7重量部である。
また、加硫剤を用いる場合には、加硫促進剤を併用することができる。加硫促進剤としては、例えば、ジチオカルバミン酸類、チアゾール類、グアニジン類、スルフェンアミド類、チウラム類、キサントゲン酸類、アルデヒドアンモニア類、アルデヒドアミン類、チオウレア類などの加硫促進剤が挙げられる。このような加硫促進剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その配合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部である。
また、加硫促進剤とは反対に、成形性の調節などを目的として、例えば、有機酸やアミン類などの公知の加硫遅延剤などを適宜配合することもできる。
また、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレン・ポリプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンが用いられる。
フィブリル成形性能を有するポリテトラフルオロエチレン(以下、フィブリルPTFEと略する。)は、剪断力などの外的作用によりポリテトラフルオロエチレン同士が結合し、繊維状となる傾向を示す。
フィブリルPTFEとしては、例えば、固体形状のフィブリルPTFE、水性エマルジョンまたはディスパージョンのフィブリルPTFE(以下、水性フィブリルPTFEと略する。)などが挙げられる。
固体形状のフィブリルPTFEとしては、例えば、テトラフルオロエチレンを乳化重合して得られるラテックスを、凝析および乾燥して得られる粉末(すなわち、ポリテトラフルオロエチレンのファインパウダーであり、ASTM規格においてタイプ3に分類されるもの)などが挙げられる。また、水性フィブリルPTFEとしては、例えば、テトラフルオロエチレンを乳化重合して得られるラテックスに、界面活性剤を加え、濃縮および安定化して得られる水性分散体(すなわち、ポリテトラフルオロエチレンのディスパージョン)などが挙げられる。
フィブリルPTFEとして、好ましくは、固体形状のフィブリルPTFEが挙げられる。水性フィブリルPTFEを用いると、分散剤成分により、耐湿熱性が低下する場合がある。
フィブリルPTFEの分子量は、標準比重から求められる数平均分子量において、例えば、1000000〜10000000、好ましくは、2000000〜90000000である。
また、フィブリルPTFEの1次粒子径は、例えば、0.05〜1.0μm、好ましくは、0.1〜0.5μmである。
また、フィブリルPTFEとして、上記ポリテトラフルオロエチレンのファインパウダーを使用する場合には、その2次粒子径は、例えば、1〜1000μm、好ましくは、10〜500μmである。
また、フィブリルPTFEは、市販品として入手可能であり、例えば、テフロン6J(三井・デュポンフロロケミカル社製)、テフロン30J(三井・デュポンフロロケミカル社製)、ポリフロンMPA FA−500(ダイキン化学工業社製)、ポリフロンF−201(ダイキン化学工業社製)、ポリフロンD−1(ダイキン化学工業社製)、CD076(旭アイシーアイフロロポリマーズ社製)などを用いることができる。
また、フィブリルPTFEとして、上記ポリテトラフルオロエチレンのファインパウダーを使用する場合には、ファインパウダーにおける2次凝集を防止するため、フィブリルPTFEを、表面処理することができる。
表面処理としては、例えば、フィブリルPTFEの表面の焼成(以下、表面焼成処理と略する。)、フィブリルPTFEの表面の、非フィブリル成形性能のポリテトラフルオロエチレンによる被覆(以下、表面被覆処理と略する。)などが挙げられる。
表面処理として、好ましくは、表面被覆処理が挙げられる。表面焼成処理では、ポリテトラフルオロエチレンのフィブリル成形性能が、低下する場合がある。
表面被覆処理においては、フィブリルPTFEが、非フィブリル成形性能のポリテトラフルオロエチレンとフィブリルPTFEとの総量100重量部に対して、例えば、70〜95重量部の割合で配合される。
表面被覆処理における、非フィブリル成形性能のポリテトラフルオロエチレンの分子量は、標準比重から求められる数平均分子量において、例えば、10000〜1000000、好ましくは、10000〜800000である。
また、フィブリルPTFEとしては、例えば、フィブリルPTFEと、その他の樹脂との混合物(例えば、フィブリルPTFEと、アクリル樹脂との混合物(以下、アクリル変性フィブリルPTFEと略する。)など)を用いることもできる。
フィブリルPTFEと、その他の樹脂との混合物として、具体的には、例えば、フィブリルPTFEのエマルジョンと、ビニル系重合体のエマルジョンとの凝集混合物(以下、単に凝集混合物と略する。)などが用いられる。凝集混合物を用いることにより、熱可塑性樹脂中での分散性を向上させ、さらに良好な外観および機械的特性を得ることができる。
ビニル系重合体としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS樹脂)、メチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(MABS樹脂)、アクリロニトリル・アクリレート・スチレン共重合体(AAS樹脂)、ポリメチル(メタ)アクリレート、スチレンおよびブタジエンからなるブロック共重合体およびその水添共重合体、スチレンおよびイソプレンからなるブロック共重合体およびその水添共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレン−ブテンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレン−ブチルアクリレートなど)、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体(例えば、ブチルアクリレート−ブタジエンなど)、ゴム質重合体(例えば、ポリアルキル(メタ)アクリレートなど)、ポリオルガノシロキサンおよびポリアルキル(メタ)アクリレートを含む複合ゴム、さらに、このような複合ゴムにビニル系単量体(例えば、スチレン、アクリロニトリル、ポリアルキルメタクリレートなど)をグラフト重合した共重合体などが挙げられる。
凝集混合物の製造においては、例えば、まず、ビニル系重合体の水性エマルジョンと、フィブリルPTFEの水性エマルジョンとを混合する。
ビニル系重合体の水性エマルジョンは、公知のエマルジョンの製造方法によって得ることができる。
ビニル系重合体の水性エマルジョンにおける、ビニル系重合体の平均粒子径は、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.05〜0.5μmであり、固形分濃度は、例えば、25〜60重量%、好ましくは、30〜45重量%である。
フィブリルPTFEの水性エマルジョンは、例えば、テトラフルオロエチレンを、含フッ素界面活性剤を用いて乳化重合させることにより、得ることができる。
フィブリルPTFEの水性エマルジョンにおける、フィブリルPTFEの平均粒子径は、例えば、0.05〜10μm、好ましくは、0.05〜1.0μmであり、固形分濃度は、例えば、40〜70重量%、好ましくは、50〜65重量%である。
なお、上記乳化重合においては、テトラフルオロエチレンと、その他の共重合体成分(例えば、ヘキサフルオロプロピレンなど)とを共重合させることもできる。このような場合には、その他の共重合体成分は、得られる共重合体において、共重合体の総量100重量部に対して、例えば、10重量部以下の割合となるように、配合される。
ビニル系重合体の水性エマルジョンと、フィブリルPTFEの水性エマルジョンとは、ビニル系重合体とフィブリルPTFEとの総量100重量部に対して、フィブリルPTFEが、例えば、1〜80重量部、好ましくは、1〜60重量部となるように、配合される。
次いで、この方法では、例えば、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの金属塩が溶解された水溶液を加熱した後、その水溶液中に、ビニル系重合体の水性エマルジョンと、フィブリルPTFEの水性エマルジョンとの混合液を投入し、ビニル系重合体とフィブリルPTFEとを塩析、凝固させる。これにより、凝集混合物を分離回収することができる。
また、例えば、ビニル系重合体の水性エマルジョンと、フィブリルPTFEの水性エマルジョンとの混合液をスプレー乾燥、凍結乾燥などの方法で乾燥させることにより、凝集混合物を、分離回収することもできる。
凝集混合物の形態としては、例えば、フィブリルPTFE粒子の周りをビニル系重合体が取り囲んだ形態、ビニル系重合体の周りをフィブリルPTFEが取り囲んだ形態、1つの粒子に対して、数個の粒子が凝集した形態などが挙げられる。
また、凝集混合物としては、例えば、凝集混合物のさらに外層に、ビニル系重合体のエマルジョンにおけるビニル重合体と同一または別の種類のビニル系重合体をグラフト重合させたものを用いることもできる。
このようなビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、アクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸ドデシル、アクリロニトリル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。これらビニル系単量体は、1種または2種以上(共重合)を適宜選択して用いることができる。
フィブリル成形性能を有するポリテトラフルオロエチレンのエマルジョンと、ビニル系重合体のエマルジョンとの凝集混合物は、市販品としても入手可能であり、例えば、メタブレンA−3000(アクリル変性フィブリルPTFE、三菱レイヨン社製)、メタブレンA−3700(アクリル変性フィブリルPTFE、三菱レイヨン社製)、メタブレンA−3800(アクリル変性フィブリルPTFE、(メタブレンA−3000よりも分子量が大きい。)三菱レイヨン社製)、BLENDEX449(GEスペシャリティーケミカルズ社製)などが用いられる。
これらフィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーは、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーの配合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、例えば、0.05〜15重量部、好ましくは、0.08〜12重量部、より好ましくは、0.1〜10重量部である。
フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーの配合割合が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.05重量部に満たない場合には、加熱発泡シートを加熱により一方向に伸長させることが困難となる場合がある。また、15重量部を超える場合にも、加熱発泡シートを加熱により一方向に伸長させることが困難となる場合があり、さらには、コストがかかるという不具合がある。
また、加熱発泡組成物には、熱可塑性樹脂を効率的に発泡させるために、さらに、例えば、発泡助剤が適宜配合される。
発泡助剤としては、特に制限されないが、例えば、発泡剤の種類に応じて適宜公知の発泡助剤を選択することができ、より具体的には、例えば、尿素を主成分とする尿素系化合物、例えば、酸化亜鉛、酸化鉛などの金属酸化物、例えば、サリチル酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸またはその金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛など)などが挙げられる。好ましくは、金属酸化物、高級脂肪酸の金属塩が用いられる。
これら発泡助剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、発泡助剤の配合割合は、特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは、5〜10重量部である。
さらに、加熱発泡組成物には、その目的および用途によって、得られる充填用発泡体の物性に影響を与えない範囲において、例えば、安定剤、補強材、充填剤、軟化剤、滑剤や、さらには必要に応じて、例えば、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料、着色剤、防カビ剤、難燃剤などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
そして、加熱発泡組成物は、例えば、上記した各成分を上記した配合割合において配合した後、例えば、ミキシングロール、加圧式ニーダーなどを用いて混練して、調製する。
加熱発泡組成物は、その粘度が、好ましくは、100〜10000Pa・s(120℃)として調製される。
そして、加熱発泡シートは、上記により調製した加熱発泡組成物を、例えば、プレス、ミキシングロール、カレンダーロールなどを用いてシート状に連続成形するか、あるいは、加熱発泡組成物を、例えば、押出成形機を用いてシート状に連続成形することによって、得ることができる。
また、加熱発泡シートは、厚みが、例えば、1〜20mm、好ましくは、1.5〜10mmに設定される。
なお、加熱発泡シートは、公知の基材シートなどの上にコーティングして、積層シートとして得ることもできる。
そして、加熱発泡組成物を、例えば、ミキシングロールなどで圧延したときに、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーが、加熱発泡シート内部において、流れ方向に配向される。
そのため、このようにして得られた加熱発泡シートでは、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーの配向方向(流れ方向)に対する発泡が抑制され、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーの配向方向と直交する方向に対する発泡が促進される。
その結果、このようにして得られた加熱発泡シートは、図1に試験片として示すように、例えば、熱可塑性樹脂の融点以上の温度、より具体的には、160℃で、20分加熱した場合に、一方向、すなわち、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーの配向方向(以下、「直交方向B」という場合がある。)と直交する方向(以下、「伸長方向A」という場合がある。)に、伸長しながら、発泡する。
加熱発泡シートにおいて、伸長方向Aと直交する方向(すなわち、直交方向B)における発泡前後の伸縮倍率(以下、伸縮倍率Bとする。)に対する、伸長方向Aにおける発泡前後の伸縮倍率(以下、伸縮倍率Aとする。)の比(以下、発泡縦横比と略する。)は、例えば、1.8以上、充填性の観点から、好ましくは、2.5以上である。
なお、伸縮倍率Aおよび伸縮倍率Bは、加熱発泡シートを、図1に示すように、試験片に切り出して、160℃で20分加熱した場合において、次式(1)および次式(2)により算出される。また、通常、伸縮倍率は、試験片を厚み3mmのシートから25(mm)×25(mm)の正方形状に切り出して評価する。
伸縮倍率A(%)={L2A(mm)/L1A(mm)}×100 (1)
L2A(mm):伸長方向Aにおける加熱後の加熱発泡シートの長さ(mm)
L1A(mm):伸長方向Aにおける加熱前の加熱発泡シートの長さ(mm)
伸縮倍率B(%)={L2B(mm)/L1B(mm)}×100 (2)
L2B(mm):直交方向Bにおける加熱後の加熱発泡シートの長さ(mm)
L1B(mm):直交方向Bにおける加熱前の加熱発泡シートの長さ(mm)
また、発泡縦横比は、次式(3)により算出される。
発泡縦横比=伸縮倍率A(%)/伸縮倍率B(%) (3)
発泡縦横比が、1.8未満の場合には、充填性の向上効果が低下する。
そして、本発明の加熱発泡シートを加熱して、発泡および硬化させることにより、本発明の充填用発泡体を形成することができる。
なお、本発明の充填用発泡体は、その密度(発泡体の重量(g)/発泡体の体積(g/cm))が、例えば、0.04〜0.2g/cm、好ましくは、0.05〜0.1g/cmであり、発泡時の発泡倍率が、例えば、5〜40倍、好ましくは、10〜35倍である。
このようにして得られる本発明の充填用発泡体は、特に限定されることなく、制振、防音、防塵、断熱、緩衝、水密などを目的として、各種の部材の間や中空部材の内部空間に充填する、例えば、防振材、防音材、防塵材、断熱材、緩衝材、止水材などとして、各種の産業製品の充填材として、好適に用いることができる。
そして、このような加熱発泡シートおよび充填用発泡体では、充填される空間が、中空部材の内部空間に主空間から突出する突出空間がある形状であっても、加熱発泡シートの発泡によって形成される充填用発泡体によって、その空間をほとんど隙間なく充填することができる。
図2は、充填発泡部材を用いて、ピラーの内部空間を充填する方法の一実施形態の工程図を示す。
次に、得られた加熱発泡シートを備える充填発泡部材を、加熱して発泡させることにより、ピラーの内部空間を充填する方法を、図2を参照して、説明する。
この充填発泡部材4は、図2に示すように、加熱発泡シート3と、加熱発泡シート3に装着され、中空部材としてのピラー6の内部空間7に固定可能な固定部材としてのクリップ5とを備えている。
クリップ5は、硬質樹脂からなり、射出成形などによって、一体成形されており、加熱発泡シート3を内部空間7に固定するための軸状の固定部24と、固定部24をピラー6に取り付けるための鉤状の取付部25とを一体的に備えている。
充填発泡部材4は、中空部材6の中空空間7に対応して、打ち抜きなどの加工により、適宜の形状に切り出された加熱発泡シート3に、クリップ5の固定部24を嵌め込むことにより作製する。
ピラー6は、インナパネル16とアウタパネル17とを備えている。
インナパネル16は、下側に凹み、正断面視略凹状をなすインナ凹部18と、右側フランジ部31と、左側フランジ部32とを一体的に備えている。
アウタパネル17は、インナパネル16のインナ凹部18の右端部分および中央部分とに上下方向に対向して、上側に膨出し、正断面視略凹状をなすアウタ凹部19と、アウタ凹部19の左側端部から左側に向かって連続して延びる、平板状をなす平板部20と、右側フランジ部33と、左側フランジ部34とを備えている。このインナパネル16の右側フランジ部31とアウタパネル17の右側フランジ部33とを対向当接させて、溶接により接合し、かつ、インナパネル16の左側フランジ部32とアウタパネル17の左側フランジ部34とを対向当接させて、溶接により接合する。これによって、ピラー6の中空空間7が、閉断面として形成される。なお、このようなピラー6は、より具体的には、自動車の車両ボディのフロントピラー、サイドピラーあるいはリヤピラーとして用いられる。
この中空空間7は、インナ凹部18とアウタ凹部19の右側部分および中央部分とによって形成される主空間8と、平板部19とアウタ凹部19とによって形成される突出空間9とから、形成される。より具体的には、ピラー6の内部空間7には、主空間8と、主空間8から左側に向かって突出する突出空間9とが、連通するように形成されている。
そして、この方法では、まず、図2(a)に示すように、ピラー6の内部空間7において、充填発泡部材4を、加熱発泡シート3の伸長方向Aが突出空間9に向かうように、主空間8に配置する。
充填発泡部材4を、主空間8に配置するには、まず、充填発泡部材4を、加熱発泡シート3の伸長方向Aが、インナパネル16の右側フランジ部31および左側フランジ部32の対向方向に沿うように配置しながら、クリップ5の取付部25を、インナパネル16の取付孔35に係止して、クリップ5をインナパネル16に固定する。これにより、充填発泡部材4は、インナ凹部18におけるアウタ凹部19の対向位置、すわなち、インナ凹部18の右側部分および中央部分に固定される。
次いで、インナパネル16の右側フランジ部31およびアウタパネル17の右側フランジ部33と、インナパネル16の左側フランジ部32およびアウタパネル17の左側フランジ部34とを、それぞれ対向当接させて、溶接により接合することによって、主空間8と突出空間9とを備える内部空間7を形成する。これにより、充填発泡部材4を、加熱発泡シート3の伸長方向Aが突出空間9に向かうように、主空間8に配置することができる。
そして、この方法では、その後、ピラー6の内周面に、防錆処理を施した後に、例えば、その後の焼付塗装時の乾燥ライン工程での加熱(例えば、110〜190℃)によって、加熱発泡シート3を発泡、架橋および硬化させることにより、図2(b)に示すように、充填用発泡体10を形成し、この充填用発泡体10によってピラー6の内部空間7を隙間なく充填する。
すなわち、このピラー6の中空空間7の充填方法では、加熱によって加熱発泡シート3が伸長方向Aに伸長するので、ピラー6の内部空間7に突出空間9がある場合でも、充填発泡部材4を、加熱発泡シート3の伸長方向Aが突出空間9に向かうように、主空間8に配置すれば、その突出空間9を、格別の部材を用いなくても、簡易かつ低コストで隙間なく充填することができる。
しかも、加熱発泡シート3は、一方向に伸長するためのフィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーを含む加熱発泡組成物から形成されているので、カレンダー成形などの煩雑な成形方法によらずとも、任意のシート成形方法により製造して、突出空間9を有する形状のピラー6の中空空間7を充填することができる。
また、上記の説明においては、充填発泡部材4は、加熱発泡シート3とクリップ5とを備えているが、本発明の充填発泡部材4は、これに制限されず、例えば、クリップ5を取り付けずに、加熱発泡シート3のみから形成してもよい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。
(加熱発泡シートの作製)
実施例1
熱可塑性樹脂としてエチレン・酢酸ビニル共重合体(エバフレックスEV460、融点84℃、MFR2.5、酢酸ビニル含量19%、三井・デュポンポリケミカル社製)100重量部を、加圧式ニーダーを用いて、130℃5分間、回転数20min−1で混練した。
次いで、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ビニホールAC#1C、分解温度199℃、永和化成工業社製)20重量部、発泡助剤として、酸化亜鉛(酸化亜鉛II種、三井金属鉱山社製)5重量部、ステアリン酸亜鉛(SZ−P、堺化学工業社製)5重量部、架橋剤としてジクミルパーオキサイド(パークミルD−40MBK、ジクミルパーオキサイド含量40%、シリカおよびEPDM含量60%、日本油脂社製)5重量部、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーとして、アクリル変性フィブリルPTFE(メタブレンA−3000、三菱レイヨン社製)2重量部を配合して、さらに、130℃4分間混練して、加熱発泡組成物を調製した。
次いで、回転数20min−1のミキシングロールで圧延することにより、厚み約3mmの加熱発泡シートを成形した。
実施例2〜6および比較例1
表1に示す配合処方にて各成分を配合した以外は、実施例1と同様にして、各実施例および各比較例の加熱発泡シートを成形した。
Figure 0005351737
なお、表1中の略号および製品名は、下記の通りである。また、表1中の処方は、重量部で示した。
EVA460:エバフレックスEV460、融点84℃、MFR2.5、酢酸ビニル含量19%、三井・デュポンポリケミカル社製
AC#1C:アゾジカルボンアミド、分解温度199℃、永和化成工業社製
酸化亜鉛II種:酸化亜鉛、三井金属鉱山社製
SZ−P:ステアリン酸亜鉛、堺化学工業社製
D−40MBK:パークミルD−40MBK、ジクミルパーオキサイド含量40%、シリカおよびEPDM含量60%、日本油脂社製
A−3000:メタブレンA−3000、アクリル変性フィブリルPTFE、三菱レイヨン社製
A−3800:メタブレンA−3800、アクリル変性フィブリルPTFE、三菱レイヨン社製
F−201:ポリフロンF−201、フィブリルPTFE、ダイキン化学工業社製
(加熱発泡シートの評価)
(発泡縦横比)
得られた加熱発泡シートから、図1に示すように、25mm×25mmの正方形状に切り出して、試験片を得た。この試験片を160℃で20分間加熱して、伸長方向Aおよび直交方向Bにおける伸長倍率をそれぞれ算出し、発泡縦横比を算出した。その結果を表1に示す。なお、上記した温度により加熱すると、加熱発泡シートは、直交方向Bに対して伸長方向Aに、大きく伸長しながら発泡した。
(発泡倍率)
得られた加熱発泡シートから、30mm×30mmの正方形状に切り出して、試験片を得た。この試験片を160℃で20分間加熱して、下記式(4)により、発泡倍率を算出した。その結果を表1に示す。
発泡倍率=(発泡前の密度)/(発泡後の密度) (4)
(充填発泡部材の作製)
得られた加熱発泡シートから、図4に示すように、15mm×75mmの矩形状に切り出した後、その右端部にクリップ用孔(φ5mm)を形成することにより、試験片を得た。この試験片のクリップ用孔に、6,6−ナイロン製のクリップの固定部(φ5mm)を装着して、充填発泡部材を作製した。
(充填発泡部材の評価)
(発泡充填性)
まず、図3(a)に示すように、閉断面として、10mm×70mmの主空間と、7mm×20mmの突出空間とを備えるモデルピラーを作製した。
次いで、上記で作製した充填発泡部材を、加熱発泡シートの伸長方向がモデルピラーのインナパネルの右側端部および左側端部の対向方向に沿うように、クリップの取付部をインナーピラーに固定することにより、主空間に配置した。なお、充填発泡部材は、加熱発泡シートの左側端部が、突出空間にわずかに臨むように、配置した。
次いで、充填発泡部材が配置されたモデルピラーを、図3(b)に示すように、オーブンにより、160℃で20分間加熱して、加熱発泡シートを発泡させた。次いで、冷却後、モデルピラーを分解して、充填用発泡体の充填性を目視にて評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中「○」は、充填性が良好であったこと、「×」は、隙間があり充填性がやや不良であったことを示す。
3 加熱発泡シート
4 充填発泡部材
5 クリップ
6 ピラー
7 内部空間
8 主空間
9 突出空間
10 充填用発泡体

Claims (6)

  1. 160℃で20分加熱した場合に発泡して、一方向に伸長する加熱発泡シートであって、
    伸長方向と直交する方向における発泡前後の伸縮倍率に対する、前記伸長方向における発泡前後の伸縮倍率の比が、1.8以上であり、
    前記加熱発泡シートが、熱可塑性樹脂、発泡剤、架橋剤、および、フィブリル成形性能を有する含フッ素ポリマーを含む加熱発泡組成物から形成されていることを特徴とする、加熱発泡シート。
  2. 前記含フッ素ポリマーが、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で配合されていることを特徴とする、請求項1に記載の加熱発泡シート。
  3. 請求項1または2に記載の加熱発泡シートを備えることを特徴とする、充填発泡部材。
  4. 前記加熱発泡シートに装着され、中空部材の内部空間に固定可能な固定部材をさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の充填発泡部材。
  5. 中空部材の内部空間を、請求項3または4に記載の充填発泡部材を加熱して発泡させることにより充填する中空部材の内部空間の充填方法であって、
    前記中空部材の内部空間には、主空間と前記主空間から突出する突出空間とが、連通するように形成されており、
    前記充填発泡部材を、前記加熱発泡シートの伸長方向が前記突出空間に向かうように、前記主空間に配置して、加熱により発泡させることを特徴とする、中空部材の内部空間の充填方法。
  6. 請求項1または2に記載の加熱発泡シートを発泡させることによって得られることを特徴とする、充填用発泡体。
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