JP5350663B2 - 浸透圧分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料液を過冷却させた後、振動による氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態に変換したときの温度を検知することにより当該試料液の凝固温度を測定して浸透圧を分析する浸透圧分析装置に関するものである。
透析治療で用いられる透析液は、一般に、使用前に試料液(サンプル液)として適量採取し、その浸透圧を浸透圧分析装置にて分析してそれを指標としている。かかる従来の浸透圧分析装置は、採取した透析液を試料液として収容した容器に挿通可能なサーミスタ及び振動針と、不凍液が収容された冷却槽と、サーミスタおよび振動針を容器内の試料液に浸した状態のまま冷却液内に移動させる移動手段とを具備していた。
具体的には、試料液を過冷却(凝固温度を超えて更に冷却させても凍結しない状態)させた後、振動針による振動で氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態(固液共存状態)に変換し、そのときの温度をサーミスタ等の温度検知手段にて検知することにより当該試料液の凝固温度を測定するよう構成されていた。
然るに、試料液の浸透圧が高いほどその凝固温度が低く、浸透圧が低いほどその凝固温度が高いことから、上記の如く凝固温度を測定することにより浸透圧を分析することができるのである。この測定された浸透圧を指標とすれば、透析液が概ね所望のものであるか否かを判別することができる。尚、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、上記従来の浸透圧分析装置においては、浸透圧分析時、サーミスタ等の温度検知手段及び振動針が試料液に浸されることから、以下の如き問題があった。即ち、前に測定した試料液が付着したまま次の試料液を測定してしまうと、凝固温度及び浸透圧を精度よく測定、分析することができないので、測定終了の度に当該温度検知手段及び振動針に付着した試料液を作業者がガーゼ、ティッシュペーパー等で払拭する必要があり、作業に手間がかかってしまうという不具合があった。
然るに、温度検知手段及び振動針に付着した試料液を測定終了毎に払拭させる別個の駆動機構(例えば測定終了を検知するとアクチュエータにて動作する払拭手段を具備したもの等)を設ければ、作業者による払拭作業を不要として作業性を向上させることができると思われるものの、その場合、別個の機構が必要な分だけ製造コストが嵩んでしまうとともに、装置構成が複雑となってメンテナンス等が困難になってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、作業者による払拭作業を不要として作業性を向上させることができるとともに、払拭のための別個の駆動機構を不要として製造コストを抑制しつつ装置構成を簡素化することができる浸透圧分析装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、所定量の試料液を収容可能な容器と、該容器を保持するホルダと、不凍液が収容されるとともに、当該不凍液を冷却する冷却手段が配設された冷却槽と、試料液の温度を検知可能な温度検知手段を移動させて容器内に挿通可能とされるとともに、当該温度検知手段と共に前記容器を移動可能とされ、当該温度検知手段を挿通させた状態の容器を冷却槽内まで移動させ得る移動手段とを具備し、前記容器内の試料液を過冷却させた後、振動による氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態に変換したときの温度を前記温度検知手段にて検知することにより当該試料液の凝固温度を測定して浸透圧を分析する浸透圧分析装置において、前記温度検知手段を払拭するための払拭手段と、該払拭手段を収容するとともに、前記ホルダにて保持された払拭用容器と、前記容器内に挿通されて試料液に振動を付与させる振動手段とを具備するとともに、前記振動手段が前記温度検知手段と共に前記移動手段により移動し、前記試料液内又は払拭手段に至るよう構成され、且つ、当該移動手段によって移動される前記温度検知手段及び振動手段を前記払拭用容器内に挿通させつつ前記払拭手段にて払拭可能な構成とされるとともに、前記ホルダは、1つ又は複数の容器及び払拭用容器を保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器又は払拭用容器を交互に前記温度検知手段の下方の位置まで移動可能とされたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の浸透圧分析装置において、前記払拭手段は、払拭用容器内に収容されたスポンジから成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の浸透圧分析装置において、前記スポンジには、前記温度検知手段を挿通可能な孔又は凹部が形成されたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の浸透圧分析装置において、前記払拭手段は、払拭用容器内に収容されたブラシから成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜の何れか1つに記載の浸透圧分析装置において、前記払拭用容器内には、前記払拭手段と共に前記温度検知手段を洗浄する洗浄液が収容されたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、払拭手段を収容した払拭用容器をホルダにて保持させ、移動手段によって移動される温度検知手段を当該払拭用容器内に挿通させつつ払拭手段にて払拭可能とされたので、作業者による払拭作業を不要として作業性を向上させることができるとともに、払拭のための別個の駆動機構を不要として製造コストを抑制しつつ装置構成を簡素化することができる。
さらに、容器内に挿通されて試料液に振動を付与させる振動手段を具備し、当該振動手段が温度検知手段と共に移動手段により移動し、試料液内又は払拭手段に至るよう構成されたので、払拭手段にて振動手段と温度検知手段とを同時に払拭することができる。
さらに、ホルダは、1つ又は複数の容器及び払拭用容器を保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器と払拭用容器とを交互に温度検知手段の下方の位置まで移動可能とされたので、試料液を自動的に測定可能であり、或いは、複数の容器を保持させた場合は、それら容器内の試料液を自動的に順次測定することができるとともに、測定と払拭とを交互に繰り返し行わせることができる。
請求項の発明によれば、払拭手段は、払拭用容器内に収容されたスポンジから成るので、払拭手段を安価なもので構成することができ容易に使い捨てすることができる。
請求項の発明によれば、スポンジには、温度検知手段を挿通可能な孔又は凹部が形成されたので、当該温度検知手段の先端から側面の広い範囲に亘って付着した試料液を払拭させることができる。
請求項の発明によれば、払拭手段は、払拭用容器内に収容されたブラシから成るので、払拭手段を安価なもので構成することができ容易に使い捨てすることができる。
請求項の発明によれば、払拭用容器内には、払拭手段と共に温度検知手段を洗浄する洗浄液が収容されたので、移動手段によって移動される温度検知手段を払拭用容器内に挿通させることにより、払拭手段による払拭と洗浄液による洗浄とを併せて行わせることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る浸透圧分析装置は、試料液を過冷却させた後、振動による氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態に変換したときの温度を検知することにより当該試料液の凝固温度を測定して浸透圧を分析するものであり、試料液として透析液が用いられる。即ち、透析液の浸透圧を分析し、その測定値を指標とすることにより、透析治療で用いようとする透析液が概ね所望のものであるか否かを判別可能とするのである。
本浸透圧分析装置は、図1〜5に示すように、タッチキー付画面21及び操作手段22等が形成された本体1と、6つの容器2及び1つの払拭用容器11を保持したホルダ3と、冷却槽7と、移動手段4とから主に構成されたものである。本体1は、本浸透圧分析装置の筐体を成すものであり、上面にホルダ3を収容したバット10が形成されるとともに、正面にタッチキー付画面21及び操作手段22が形成されている。
容器2は、内部に所定量の試料液(本実施形態においては透析液)を収容可能なもので、上方が開口しつつ底面が弧状に形成された透明部材から成る。かかる容器2は、必ずしも透明部材である必要はないが、伝熱性の良好な材料から成るものが好ましい。この容器2にそれぞれ異なった試料液(透析装置の異なった部位の透析液)を収容させ、ホルダ3の保持孔3a(図3参照)にそれぞれ挿通させて保持させ得るようになっている。かかるホルダ3は、保持孔3aに加えて保持孔3bが形成されており、容器2を6つ保持孔3aに保持させつつ払拭用容器11を1つ保持孔3bに保持させ、これらを直列状に保持可能とされたものである。
一方、本体1には、図3に示すように、モータMと、該モータMで駆動するプーリP2と、該プーリP2との間でベルト12を懸架可能なプーリP1とが形成されており、ベルト12には連動部材13を介してホルダ3が連結されている。そして、モータMを駆動させてベルト12を回動させれば、ホルダ3が当該ベルト12に沿ってバット10内を直線状に移動するようになっている。而して、ホルダ3を所望位置まで移動させれば、保持した何れかの容器2又は払拭用容器11を所定位置(サーミスタ5及び振動針6の下方の位置である測定位置)とすることができる。尚、同図中符号S1、2は、当該位置決め用のセンサを示している。
冷却槽7は、内部に収容空間を有した断熱材等から成るもので、図2に示すように、不凍液が収容されるとともに、当該不凍液を冷却する冷却手段8が配設されて成るものである。冷却手段8は、冷却用サーモモジュールから成り、例えば表面が冷却槽7内部に臨ませたペルチェ素子8a(電流を流すことにより表面側が冷却され、その分裏面側が加温される素子)とされ、その裏面側に放熱のためのフィン8bが形成されたものである。尚、ペルチェ素子8aに代えて冷却槽7内の不凍液を冷却させ得る汎用の冷却手段とすることができる。
また、冷却槽7の上面から内部には、図2に示すように、案内部材9が挿通して配設されている。この案内部材9は、上方が開口しつつ内部に容器2及び払拭用容器11を収容可能な空間が形成されており、図4に示すように、当該容器2及び払拭用容器11の底面を支持する支持部14と、該支持部14を図中上方へ付勢するスプリング15とから主に構成されている。尚、案内部材9の冷却槽7内部に位置する側面には、切欠き9aが形成されて冷却槽7内部と案内部材9内部とが連通しており、当該冷却槽7内の不凍液が案内部材9内部にも満たされた状態となっている。
移動手段4は、本体1上面から上方に延びた作動ロッド4bと、該作動ロッド4bと共に動作する従動ロッド4aとを有して構成されたものであり、試料液の温度を検知可能なサーミスタ5(温度検知手段)及び試料液に振動を付与させる振動針6(振動手段)を移動させて容器2内に挿通可能とされるとともに、当該サーミスタ5と共に容器2を下方へ移動可能とされ、当該サーミスタ5を挿通させた状態の容器2(払拭用容器11も同様)を冷却槽7内まで移動させ得るものである。然るに、作動ロッド4bが伸長(本体1上面から移動手段4が遠ざかる方向への移動)又は収縮(本体1上面に移動手段4が近づく方向)して従動ロッド4aが上下に移動することにより、サーミスタ5及び振動針6が上下に移動し得るようになっている。
而して、容器2(又は払拭用容器11)が案内部材9の上方の位置(即ち、サーミスタ5及び振動針6の下方の位置であって測定位置)に位置決めされ、その底面が支持部14にて支持された状態において、作動ロッド4bを収縮してサーミスタ5及び振動針6を下方へ移動させれば、図5に示すように、当該サーミスタ5及び振動針6が容器2(又は払拭用容器11)内に挿通し得るようになっている。この状態で、同図に示すように、サーミスタ5及び振動針6の先端側が容器2(又は払拭用容器11)内の試料液に漬されるとともに、従動ロッド4aの端面(サーミスタ5及び振動針6が取り付けられる基端面)が容器2(又は払拭用容器11)の開口縁部に当接するようになっている。
従って、作動ロッド4bを更に収縮させて従動ロッド4aを下降させれば、サーミスタ5及び振動針6と共に容器2(又は払拭用容器11)を下方へ移動することができ、当該サーミスタ5及び振動針6を挿通させた状態の容器2(又は払拭用容器11)を冷却槽7内まで移動させることができるのである。より具体的には、従動ロッド4aで押圧された容器2(又は払拭用容器11)は、支持部14で支持されつつスプリング15の付勢力に抗して下降し、案内部材9内部に至るので、冷却手段8で冷却された不凍液に浸されることとなる。
上記の如く不凍液に容器2が浸されることにより、内部に収容された試料液が急速に冷却される。こうして、容器2内の試料液を過冷却させた後、振動針6を駆動させて振動させ、その振動により氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態(固液共存状態)に変換させる。このときの温度をサーミスタ5にて検知することにより当該試料液の凝固温度を測定することができ、この凝固温度に基づき浸透圧を分析することができる。これにより、容器2内の試料液における浸透圧を分析することができるので、その値を指標とすれば、透析液が概ね所望のものであるか否かを判別することができる。
即ち、移動手段4により容器2内にサーミスタ5及び振動針6が挿通され、その状態を維持しつつ更に容器2が移動手段4により下降して案内部材9内に至れば、冷却槽7の不凍液に浸されることとなり、内部の試料液が急速に冷却されるとともに、過冷却させた後に振動針6にて振動を加えて固液共存状態となった温度をサーミスタ5にて検知すれば、当該試料液の凝固温度(即ち、浸透圧)を測定することができるのである。
測定後は、作動ロッド4bを伸長させて従動ロッド4aを上昇させれば、スプリング15の付勢力により容器2及び支持部14も追随して上昇し、当該支持部14が初期位置になった時点で容器2は停止する一方、そこから更に作動ロッド4bを伸長させて従動ロッド4aを上昇させれば、サーミスタ5及び振動針6が容器2から上方へ離間され、初期位置に戻ることとなる。これにより一つの試料液に対する測定動作が終了する。
ここで、本実施形態においては、図6に示すように、温度検知手段としてのサーミスタ5及び振動手段としての振動針6を払拭するための払拭手段16を具備するとともに、既述のように、当該払拭手段16を収容した払拭用容器11をホルダ3の保持孔3b(図3参照)にて保持させている。払拭手段16は、払拭用容器11内の底面に収容されたスポンジから成るものであり、移動手段4によって移動されるサーミスタ5及び振動針6を当該払拭用容器11内に挿通させつつ、その先端側に付着した試料液等をスポンジの吸収作用により払拭可能とされている。
更に、本実施形態においては、ホルダ3が複数(6つ)の容器2及び(1つの)払拭用容器11を直線状に保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器2(6つの容器2のうち何れか1つ)と払拭用容器11とを交互にサーミスタ5及び振動針6の下方の位置まで移動可能とされている。具体的には、初期状態においてサーミスタ5及び振動針6の下方の位置には、払拭用容器11が位置している(図12参照)とともに、本体1の操作手段22を操作して測定を開始させると、まず、モータMが正転駆動してホルダ3を図中左側へ移動させ、当該払拭用容器11に最も近い位置の容器2をサーミスタ5及び振動針6の下方の位置まで移動させる。
そして、移動手段4によりサーミスタ5及び振動針6を下降させれば、当該サーミスタ5及び振動針6が容器2内に挿通されてその先端側が内部の試料液に浸されるとともに、その挿通状態のまま当該容器2が下降して案内部材9内に至り、冷却槽7の不凍液に浸されて冷却されることとなる(図13参照)。こうして、当該容器2内の試料液の浸透圧が分析された後、移動手段4によりサーミスタ5及び振動針6が上昇する。
その後、モータMが逆転駆動してホルダ3を図中右側へ移動させ初期状態まで戻す(図12参照)とともに、移動手段4によりサーミスタ5及び振動針6を下降して払拭用容器11内に挿通させることにより、その先端側を内部の払拭手段16に至らせる。このとき、当該先端側に付着した試料液がスポンジから成る払拭手段16にて払拭されることとなる(図14参照)。かかる払拭動作後、移動手段4によりサーミスタ5及び振動針6が上昇するとともに、モータMが正転駆動してホルダ3を再び図中左側へ移動させ、今度は払拭用容器11に最も近い位置から2つ目の容器2をサーミスタ5及び振動針6の下方の位置まで移動させる(図15参照)。
以下、払拭手段16による払拭動作を介在させつつ順次容器2内の試料液に対する浸透圧分析を行わせることとなる。このように、試料液を収容した容器2と、払拭手段16を収容した払拭用容器11とを交互にサーミスタ5及び振動針6の下方の位置に移動させ、凝固温度の測定動作と払拭動作とを交互に行わせることにより、前の測定時にサーミスタ5及び振動針6に付着した試料液が次の測定時まで残存してしまい測定精度に悪影響を及ぼしてしまうのを抑制することができる。
上記実施形態によれば、払拭手段16を収容した払拭用容器11をホルダ3にて保持させ、移動手段4によって移動されるサーミスタ5及び振動針6を当該払拭用容器11内に挿通させつつ払拭手段16にて払拭可能とされたので、作業者による払拭作業を不要として作業性を向上させることができるとともに、払拭のための別個の駆動機構を不要として製造コストを抑制しつつ装置構成を簡素化することができる。
即ち、本実施形態によれば、サーミスタ5及び振動針6を上下移動させる移動手段4と、ホルダ3を左右に移動(スライド)させるモータMとの協働動作により容器2を冷却槽7内に移動せしめて浸透圧測定動作を行わせ得るととともに、同様の協働動作により払拭手段16での払拭動作を行わせることができるので、払拭のための別個の駆動機構等が不要とされるのである。尚、移動手段4或いはモータMに代え、サーミスタ5及び振動針6を上下動させホルダ3をスライドさせ得るものであれば、それぞれ他の駆動機構としてもよい。
また、本実施形態によれば、容器2内に挿通されて試料液に振動を付与させる振動手段としての振動針6を具備し、当該振動針6が温度検知手段としてのサーミスタ5と共に移動手段4により移動し、試料液内又は払拭手段16に至るよう構成されたので、払拭手段16にて振動針6とサーミスタ5とを同時に払拭することができる
更に、本実施形態によれば、ホルダ3は、複数の容器2及び払拭用容器11を保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器2又は払拭用容器11を交互にサーミスタ5(温度検知手段)の下方の位置まで移動可能とされたので、複数の容器2内の試料液を自動的に順次測定することができるとともに、測定と払拭とを交互に繰り返し行わせることができる。尚、本実施形態においては、ホルダ3は複数の容器2及び払拭用容器11を保持しつつ直線状にスライドするものとされているが、例えば円環状に形成されて周方向に移動するものであってもよい。勿論、ホルダ3が1つの容器2と1つの払拭用容器11とを保持するものであってもよい。
また更に、本実施形態によれば、払拭手段16は、払拭用容器11内に収容されたスポンジから成るので、払拭手段16を安価なもので構成することができ容易に使い捨てすることができる。尚、本実施形態においては、払拭用容器11が他の容器2と略同一形状のものとされているので、当該容器2を流用して内部に払拭手段16を収容させ、払拭用容器11とすることができる。勿論、払拭用容器11が他の容器2と異なる形状、寸法のものであってもよい。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、払拭手段が払拭用容器11内に収容されたスポンジ17から成り、そのスポンジ17には、少なくともサーミスタ5(温度検知手段)(本実施形態においてはサーミスタ5及び振動針6)を挿通可能な孔17a(図8(a)で示す如き上面から下面まで貫通した孔)又は凹部17a’(同図(b)で示す如き下面に貫通しない穴)が形成されたものとしてもよい。
この場合、移動手段4によりサーミスタ5(及び振動針6)を下降して払拭用容器11内に挿通させることにより、その先端側を内部の払拭手段17に至らせた際、当該サーミスタ5(及び振動針6)が孔17a又は凹部17a’に挿通されつつスポンジの吸収作用で払拭動作がなされることとなる。従って、サーミスタ5(及び振動針6)の先端から側面の広い範囲に亘って付着した試料液を払拭させることができる。
また、スポンジに代え、図9に示すように、払拭用容器11内に収容されたブラシから成る払拭手段18としてもよい。かかる払拭手段18は、例えば払拭用容器11の底面に貼り付け可能なシート18aに形成された毛18bから成り、当該毛18bとして例えばポリプロピレン、ナイロン、フッ素樹脂又はアクリルなどの線状材料を用いることができる。
この場合、移動手段4によりサーミスタ5(及び振動針6)を下降して払拭用容器11内に挿通させることにより、その先端側を内部の払拭手段18に至らせた際、当該サーミスタ5(及び振動針6)が毛18bにより触れ、その払拭作用と吸収作用で払拭動作がなされることとなる。従って、スポンジで払拭手段を構成させたものと同様、払拭手段18を安価なもので構成することができ容易に使い捨てすることができる。
更に、上記の如きブラシで払拭手段を構成するとともに、図10で示すように、当該ブラシ19を払拭用容器11内の壁面に複数固定させるようにしてもよい。かかるブラシ19は、図11で示すように、例えば払拭用容器11の内周壁面に貼り付け可能なシート19aに形成された毛19bから成り、当該毛19bとして例えばポリプロピレン、ナイロン、フッ素樹脂又はアクリルなどの線状材料を用いることができる。
然るに、同図に示すように、ブラシ19を同心円状に複数(4つ)固定させ、毛19bの部分をサーミスタ5(及び振動針6)が通過するよう構成されているとともに、払拭用容器11には、洗浄液20が収容されている。洗浄液20は、例えばRO水などの洗浄用の水から成り、その液面がブラシ19の固定部位より下方とされつつ払拭用容器11内に収容されている。
この場合、移動手段4によって移動されるサーミスタ5(及び振動針6)を払拭用容器11内に挿通させることにより、払拭手段19による払拭(毛19bによる払拭作用)と洗浄液20による洗浄とを併せて行わせることができる。尚、払拭用容器11に払拭手段19のみを形成させ、洗浄液20を収容しないものとしてもよい。勿論、払拭手段19は、払拭用容器11の内周壁面において、単独、又は4つ以外の複数個形成するようにしてもよい。
尚、払拭手段は、ホルダに保持された払拭用容器11内に収容され、サーミスタ5(及び振動針6)を払拭用容器11内に挿通させることにより払拭可能なものであれば、他の形態のものであってもよい。また、本実施形態においては、試料液として透析液が適用されているが、他の試料液を用いてその浸透圧を分析するものであってもよい。更に、サーミスタ5に代えて、移動手段で移動されて容器内に挿通され、試料液の温度を検知可能な他の温度検知手段としてもよい。
温度検知手段を払拭するための払拭手段と、払拭手段を収容するとともに、ホルダにて保持された払拭用容器と、容器内に挿通されて試料液に振動を付与させる振動手段とを具備するとともに、振動手段が温度検知手段と共に移動手段により移動し、試料液内又は払拭手段に至るよう構成され、且つ、当該移動手段によって移動される温度検知手段及び振動手段を払拭用容器内に挿通させつつ払拭手段にて払拭可能な構成とされるとともに、ホルダは、1つ又は複数の容器及び払拭用容器を保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器又は払拭用容器を交互に温度検知手段の下方の位置まで移動可能とされた浸透圧分析装置であれば、他の形態及び用途のものにも適用することができる。
本発明の実施形態に係る浸透圧分析装置を示す外観模式図 同浸透圧分析装置における容器、払拭用容器を保持したホルダと冷却槽との位置関係を示す模式図 同浸透圧分析装置におけるホルダの駆動機構を示す模式図 同浸透圧分析装置における容器(払拭用容器)と案内部材9との位置関係を示す模式図 図4の状態から容器が下降して案内部材9内に収容された状態を示す模式図 同浸透圧分析装置における払拭用容器内に収容された払拭手段を示す模式図 同浸透圧分析装置において他の払拭手段(スポンジから成るもの)を示す模式図 同他の払拭手段(スポンジから成るもの)の断面を示す模式図 同浸透圧分析装置において他の払拭手段(ブラシから成るもの)を示す模式図 同浸透圧分析装置において他の払拭手段(ブラシから成るものであって払拭用容器内に洗浄液が収容されたもの)を示す模式図 同他の払拭手段(ブラシから成るものであって払拭用容器内に洗浄液が収容されたもの)のブラシを示す模式図 同浸透圧分析装置におけるホルダが初期状態とされ、サーミスタが初期位置とされた状態を示す模式図 同浸透圧分析装置におけるホルダが移動して、1番目の容器内にサーミスタを挿通させつつ当該容器を冷却槽内に移動させた状態を示す模式図 同浸透圧分析装置におけるホルダが移動して、払拭用容器内にサーミスタを挿通させつつ当該容器を冷却槽内に移動させた状態を示す模式図 同浸透圧分析装置におけるホルダが移動して、2番目の容器内にサーミスタを挿通させつつ当該容器を冷却槽内に移動させた状態を示す模式図
符号の説明
1 本体
2 容器
3 ホルダ
4 移動手段
5 サーミスタ(温度検知手段)
6 振動針(振動手段)
7 冷却槽
8 冷却手段
9 案内部材
10 バット
11 払拭用容器
12 ベルト
13 連動部材
14 支持部
15 スプリング
16〜19 払拭手段
20 洗浄液
21 タッチキー付画面
22 操作手段

Claims (5)

  1. 所定量の試料液を収容可能な容器と、
    該容器を保持するホルダと、
    不凍液が収容されるとともに、当該不凍液を冷却する冷却手段が配設された冷却槽と、
    試料液の温度を検知可能な温度検知手段を移動させて容器内に挿通可能とされるとともに、当該温度検知手段と共に前記容器を移動可能とされ、当該温度検知手段を挿通させた状態の容器を冷却槽内まで移動させ得る移動手段と、
    を具備し、前記容器内の試料液を過冷却させた後、振動による氷結刺激を加えて固体と液体とが共存した状態に変換したときの温度を前記温度検知手段にて検知することにより当該試料液の凝固温度を測定して浸透圧を分析する浸透圧分析装置において、
    前記温度検知手段を払拭するための払拭手段と、
    該払拭手段を収容するとともに、前記ホルダにて保持された払拭用容器と、
    前記容器内に挿通されて試料液に振動を付与させる振動手段と、
    を具備するとともに、前記振動手段が前記温度検知手段と共に前記移動手段により移動し、前記試料液内又は払拭手段に至るよう構成され、且つ、当該移動手段によって移動される前記温度検知手段及び振動手段を前記払拭用容器内に挿通させつつ前記払拭手段にて払拭可能な構成とされるとともに、前記ホルダは、1つ又は複数の容器及び払拭用容器を保持可能とされ、測定すべき試料液を収容した容器又は払拭用容器を交互に前記温度検知手段の下方の位置まで移動可能とされたことを特徴とする浸透圧分析装置。
  2. 前記払拭手段は、払拭用容器内に収容されたスポンジから成ることを特徴とする請求項1記載の浸透圧分析装置。
  3. 前記スポンジには、前記温度検知手段を挿通可能な孔又は凹部が形成されたことを特徴とする請求項記載の浸透圧分析装置。
  4. 前記払拭手段は、払拭用容器内に収容されたブラシから成ることを特徴とする請求項1記載の浸透圧分析装置。
  5. 前記払拭用容器内には、前記払拭手段と共に前記温度検知手段を洗浄する洗浄液が収容されたことを特徴とする請求項1〜の何れか1つに記載の浸透圧分析装置。
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