JP5349136B2 - 波長分散量推定方法、波長分散補償方法、波長分散推定システム及び波長分散補償システム - Google Patents

波長分散量推定方法、波長分散補償方法、波長分散推定システム及び波長分散補償システム Download PDF

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Description

本発明は、光通信における光信号の波長分散補償方法、波長分散補償方法、波長分散推定システム及び波長分散補償システムに関する。
従来、光通信において、伝搬路である光ファイバによって生じる波長分散による信号の遅延は、逆特性を持つ分散補償ファイバを用いることで補償していた(例えば、非特許文献1参照)。
「次世代超高速光通信技術−光デバイス開発への技術的課題と克服策−」、第一版、株式会社技術情報協会、2003年6月27日、p.112−p.118
しかしながら、上述した従来技術では、光の通信経路毎に最適な分散補償ファイバを設置する必要があり、経路の変更などの柔軟なネットワーク設計の妨げとなっていた。つまり、従来技術では、光ファイバの長さが未知の通信経路又は長さが変更される通信経路では、波長分散が補償できない点が問題であった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、長さが未知の光ファイバを伝搬した光信号、つまり波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定する波長分散量推定方法および波長分散量推定システムと、さらに波長分散を補償する波長分散補償方法および波長分散量補償システムとを提供することにある。
[1]この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による波長分散量推定方法は、送信装置が、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を予め記憶した既知信号系列に与え、波長分散逆特性候補既知信号を生成する逆特性候補既知信号生成ステップと、送信装置が、各波長分散逆特性候補既知信号を含む波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信する光信号送信ステップと、受信装置が、送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信ステップと、受信装置が、前記デジタル信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散量推定ステップとを具備することを特徴とする。
この波長分散量推定方法では、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定するので、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
[2]また、本発明の一態様による波長分散量推定方法は上述の波長分散量推定方法であって、 前記逆特性候補既知信号生成ステップは、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を既知信号系列に付与して得られる波長分散逆特性候補既知信号を、予め記憶しておき、記憶された波長分散逆特性候補既知信号を読み出すことで、波長分散逆特性候補既知信号を生成し、前記光信号送信ステップは前記逆特性候補既知信号生成ステップにて生成した波長分散逆特性候補既知信号を含む前記波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信することを特徴とする。
この波長分散量推定方法では、送信装置が波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶しておいて送信し、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定する。これにより、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
[3]また、本発明の一態様による波長分散量推定方法は上述の波長分散量推定方法であって、前記光信号送信ステップ、前記波長分散逆特性候補既知信号を、波長分散量に応じて異なって予め定められた前記波長分散逆特性候補既知信号間の時間間隔にて送信し、前記波長分散量推定ステップは、時間方向に互いに隣接する前記相関値のピーク位置の時間間隔から前記相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を決定することによって波長分散量を推定することを特徴とする。
この波長分散量推定方法は、受信装置が受信した信号と波長分散特性候補既知信号との相関をとるので、受信した信号が波長分散していても波長分散量を推定することができる。
[4]また、本発明の一態様による波長分散量推定方法は上述の波長分散量推定方法であって、前記光信号送信ステップは、同じ波長分散量に対応する波長分散逆特性候補既知信号を複数回含む波長分散逆特性候補既知信号系列を送信し、同じ波長分散量に対応する波長分散逆特性候補既知信号間の時間間隔が波長分散逆特性候補既知信号毎に異なるように設定し、前記波長分散量推定ステップは、相関値のピーク位置の時間間隔から前記ピーク位置に対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を決定することによって波長分散量を推定することを特徴とする。
この波長分散量推定方法では、送信装置が波長分散量に応じて異なった時間間隔で波長分散逆特性候補既知信号を送信するので、受信装置はこの時間間隔に基づいて相関値のピークに対応する波長分散逆特性候補既知信号を推定することができ、これによって波長分散量を推定することができる。
[5]また、本発明の一態様による波長分散補償方法は、上述の送信装置が、波長分散逆特性候補既知信号をデータ信号に付加して、送信信号データを生成する既知信号付加データ生成ステップをさらに具備し、送信装置の光信号送信ステップは前記送信信号データを光信号で送信してデータ信号の光通信を行い、受信装置は、波長分散逆特性候補既知信号に対応する受信信号から、請求項1から4のいずれかの項に記載の波長分散量推定方法により波長分散量を推定し、推定された波長分散量に基づいて前記データ信号の波長分散を補償することを特徴とする。
この波長分散量補償方法では、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定し、推定された波長分散量に基づいてデータ信号の波長分散を補償するので、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
[6]また、本発明の一態様による波長分散量推定システムは、送信装置と受信装置とを具備し、前記送信装置は、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を予め記憶した既知信号系列に与え、波長分散逆特性候補既知信号を生成する逆特性候補既知信号生成部と、各波長分散逆特性候補既知信号を含む波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信する光信号送信部を具備し、前記受信装置は、送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信部と、前記デジタル信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値の最大のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散量推定部とを具備することを特徴とする。
この波長分散量推定システムは、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定するので、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
[7]また、本発明の一態様による波長分散量推定システムは上述の波長分散量推定システムであって、前記逆特性候補既知信号生成部は、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を、既知信号系列に付与し、得られる波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶し、記憶された波長分散逆特性候補既知信号を読み出すことで、波長分散逆特性候補既知信号を生成し、前記光信号送信部は前記逆特性候補既知信号生成部が生成した波長分散逆特性候補既知信号を含む前記波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信することを特徴とする。
この波長分散量推定システムでは、送信装置が波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶しておいて送信し、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定する。これにより、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
[8]また、本発明の一態様による波長分散補償システムは、上述の送信装置が、波長分散逆特性候補既知信号とデータ信号を加えて、送信信号データを生成する既知信号付加データ生成部をさらに具備し、送信装置の光信号送信部は、前記送信信号データを光信号で送信し、受信装置は、送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信部と、前記デジタル信号に含まれる受信された前記波長分散逆特性候補既知信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散推定部と、推定された前記波長分散量に従って前記デジタル信号に含まれる受信された前記データ信号を補償する波長分散補償部とを具備することを特徴とする。
この波長分散補償システムは、受信装置が波長分散逆特性候補既知信号と既知信号系列との相関を演算して波長分散量を推定し、推定された波長分散量に基づいてデータ信号の波長分散を補償するので、波長分散量が未知である光信号の波長分散量を推定することができる。
この発明によれば、伝送距離が未知の光ファイバを伝搬した光信号、つまり波長分散量が未知である光信号に対し、波長分散量を推定し、波長分散の補償を行うことができる。また、この発明による波長分散量推定および波長分散の補償は、様々な伝送距離や伝送ファイバ種別の光ファイバに対して適用することができる。
本発明の第1の実施形態による通信システム1の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態において、波長分散が信号に与える影響を模式的に示す図である。 同実施形態において、送信装置11がデータ信号および波長分散逆特性候補既知信号を送信する手順を示すフローチャートである。 同実施形態において、受信装置13が波長分散補償処理を行う手順を示すフローチャートである。 同実施形態において送信装置11が送信する既知信号系列の例を示す図である。 同実施形態において受信装置13が受信する信号と既知信号系列との相関値を示す図である。 同実施形態において送信装置11が同一の経路長に対応する波長分散逆特性候補既知信号を2回送信する例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による波長分散量推定装置6の構成を示す概略ブロック図である。
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による通信システム(波長分散量推定システム、波長分散補償システム)1の構成を示す概略ブロック図である。同図において、通信システム1は、送信装置11と光ファイバ12と受信装置13とを含んで構成される。送信装置11は、データ生成部101と逆特性候補既知信号付加部102と光信号送信部103とを含んで構成される。受信装置13は、光信号受信部104と波長分散推定部105と波長分散補償部106とを含んで構成される。
送信装置11において、データ生成部101は送信すべき所望信号であるデータ信号を変調する。逆特性候補既知信号付加部102は送信装置11と受信装置13とに共通の既知信号系列に複数の波長分散の候補(光ファイバ12によって生じる波長分散として逆特性候補既知信号付加部102が想定する候補)の逆特性が与えられた波長分散逆特性候補既知信号を生成し、生成した波長分散逆特性候補既知信号をデータ生成部101から入力されるデータ信号に付加(時分割で挿入)する。データ生成部101は、受信装置13への送信データを生成する。
光信号送信部103は、波長分散逆特性候補既知信号が挿入されたデータ信号を光信号に変換し、光ファイバ12を介して、受信装置13の光信号受信部104に入力する。
受信装置13において、光信号が受信されると、光信号受信部104は、受信した光信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号のうち波長分散逆特性候補既知信号を波長分散推定部105に入力し、データ信号を波長分散補償部106に入力する。この際、光信号受信部104が、受信した光信号を直接デジタル信号に変換するようにしてもよいし、光信号を電気信号に変換した後、デジタル信号に変換するようにしてもよい。光信号受信部104は逆特性候補既知信号付加部102が波長分散逆特性候補既知信号を挿入する時刻について予め既知であり、これに従って波長分散逆特性候補既知信号とデータ信号とを分離する。波長分散推定部105は、入力された波長分散逆特性候補既知信号を用い、波長分散量を推定し、波長分散補償部106に推定した波長分散量を入力する。波長分散補償部106は推定された波長分散量を用いて、入力されたデータ信号に対して波長分散の補償を行う。
図3は送信装置11がデータ信号および波長分散逆特性候補既知信号を送信する手順を示すフローチャートである。
ステップS1においてデータ生成部101はデータ信号を変調する。ステップS2において逆特性候補既知信号付加部102は既知信号に波長分散逆特性候補を付与して波長分散逆特性候補既知信号を生成する。逆特性候補既知信号付加部102は複数の波長分散の候補に対応する波長分散逆特性候補既知信号を生成する。ステップS3において逆特性候補既知信号付加部102は、生成した波長分散逆特性候補既知信号を、データ生成部101から入力されるデータ信号に付加する。ステップS4において光信号送信部103は、波長分散逆特性候補既知信号が付加されたデータ信号を光信号に変換し、光ファイバ12を介して光信号受信部104に送信する。以上が送信手順のフローとなる。
図4は受信装置13が波長分散補償処理を行う手順を示すフローチャートである。
ステップS5において光信号受信部104は、光信号送信部103が送信した光信号を受信して、受信した光信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号を波長分散逆特性候補既知信号とデータ信号とに分離し、波長分散逆特性候補既知信号を波長分散推定部105に出力し、データ信号を波長分散補償部106に出力する。ステップS6において波長分散推定部105は、光信号受信部104から入力された波長分散逆特性候補既知信号と受信装置13内部の既知信号系列記憶部(不図示)に記憶する既知信号との相関を演算し、相関値のピークの位置から波長分散量を推定する。ステップS7において波長分散補償部106は、波長分散推定部105が推定した波長分散量を用いて、光信号受信部104から入力されるデジタル信号のデータ信号に対して波長分散の補償を行う。以上が受信手順のフローとなる。
図2に波長分散による影響を模式的に示す。図2(a)は、波長分散の影響がない場合に、光信号受信部104が受信する信号を示す。同図の縦軸は周波数を示し横軸は時刻を示す。同図において個々の送信信号は長方形で示されており、ある周波数帯を占める信号が時間的に連続して送信される様子が示されている。なお、実際には送信信号が占有する周波数領域は、同図で示されるように厳密には決まらないが、わかりやすくするために簡易化して図示している。(以下の図においても同様である。)図4(b)は光ファイバを伝送する際に波長分散の影響を受けた場合に、光信号受信部104が受信する信号を示す。同図は波長分散係数Dが正の値となる光ファイバ異常分散をした場合を示しており、周波数が高い成分ほど到来時間が遅く、周波数が低い成分ほど到来時間が早くなっているために、信号の形状が平行四辺形で表現されている。このように波長分散の影響を受けると、受信側で同一時刻に複数の送信信号が重複して受信されるため、信号間干渉が生じ、伝送特性を劣化させるため、波長分散の影響を補償する必要がある。そのため、受信側では波長分散量を推定することが求められる。
波長分散による影響は、光ファイバの波長分散係数、波長分散スロープ係数、伝送距離(光ファイバ長)により表現できることが知られている(例えば、Govind P. Agrawal、"Nonlinear fiber optics"、Academic press、2006年、p.63-65, 76-77 参照)。例えば、波長分散による影響を周波数領域における位相回転(位相ずれ)として表現すると、波長分散により生じる周波数領域での位相回転は、周波数fのキャリアに対して、式(1)により示される。
Figure 0005349136
ここで、Lは伝送距離[km(キロメートル)]、λは波長[nm(ナノメートル)]、cは光速3×10−7[km/ps(ピコ秒)]、Dは波長分散係数[ps/nm/km]、Dslopeは波長分散スロープ係数[ps/nm/km〕、fは光キャリアの周波数を示す。波長分散の影響は式(1)で表せるように既知であるため、受信装置13がL×DやL×Dslope(×は乗算を示す)を推定し、受信したデータ信号に波長分散の逆特性を付与することで波長分散を補償することができる。
波長分散の補償は、受信装置13において行うこともできるが、送信装置11が送信信号に予め逆特性を付与しておくことで、受信装置13が受信する信号の波長分散がなくなるようにすることもできる。送信装置11は、この性質を利用して、波長分散逆特性候補既知信号を送信する。
つぎに、逆特性候補既知信号付加部102が波長分散逆特性候補既知信号系列を生成する方法について説明する。まず、送信装置11と受信装置13とで共に既知の信号系列(既知信号系列)をs(1)〜s(Ns)と表す。このs(1)〜s(Ns)はそれぞれ複素数で表すことができる。ここで、Nsは既知信号系列の系列長を示す任意の自然数である。送信装置11と受信装置13とはこの既知信号系列をそれぞれ内部の既知信号系列記憶部(不図示)に予め記憶している。あるいは、送信装置11受信装置13とがそれぞれ互いに同一の既知信号系列を生成する既知信号系列生成部(不図示)を具備するようにしてもよい。逆特性候補既知信号付加部102は、候補とするL×DとL×DslopeまたはL×D(すなわち、後述するように逆特性候補既知信号付加部102がL×Dslopeの値を0とするようにしてもよい)の各々について、既知信号系列s(1)〜s(Ns)に候補となる波長分散の逆特性を与える。以下では、既知信号に波長分散の候補の逆特性を与えて得られる信号の、各波長分散量に対応する信号を波長分散逆特性個別既知信号という。波長分散逆特性候補既知信号は、複数の波長分散逆特性個別既知信号からなっている。また、通信システム1が候補とする伝送距離Lを、L(1),L(2),・・・,L(N)を用いて示す。Nは通信システム1が候補とする伝送距離の数、すなわち波長分散逆特性候補の数を示す。
距離L(i)に対する周波数領域における波長分散の逆特性は、式(2)で示される。
Figure 0005349136
ここで、f’は電気信号(アナログ信号)に変換後の周波数であり、f’=f−fと表せる。よって受信装置13が受信信号をデジタル化する際のサンプリング周波数をFsとすると、−Fs/2<f’≦Fs/2の関係をみたす。式(2)に示した周波数領域の係数は周波数領域でも、時間領域でもどちらでも既知信号に付与することができる。具体的には、逆特性候補既知信号付加部102は、フーリエ変換により周波数領域に既知信号を変換し、公知の方法である重畳保留法(overlap−save法)や、重畳加算法(overlap−add法)(John J. Shynk、"Frequency-domain and multirate adaptive filtering"、Signal Processing Magazine、IEEE、1992年、p.14-37参照)を用いて、数式(2)の係数を乗算し、再び、時間領域に逆フーリエ変換し、適切な箇所(値が0以外の箇所)を用いるか、または数式(2)を逆フーリエ変換により時系列に変換した係数w(t)を既知信号に対し、畳み込み演算を行なうことによって、既知信号に波長分散の逆特性を与える。
ここで、送信装置11と受信装置13とに共通の既知信号系列をs(1)〜s(Ns)、既知信号系列に経路長L(i)の波長分散の逆特性を付与した波長分散逆特性個別既知信号系列をs(1)〜s(Nsl(i))と表記する。ここで、Nsl(i)≧Nsであり、Nsl(i)は、波長分散の逆特性を付与すること(具体的には上述したように畳み込み演算等を行うこと)による信号分布の広がりを示す。
図5に波長分散を補償するために送信装置11が送信する波長分散逆特性候補既知信号系列の一例を示す。同図の縦軸は周波数を示し横軸は時刻を示す。同図において矩形または平行四辺形で示されるように、波長分散逆特性個別既知信号s(1)、・・・、s(Nsl(1))、s(1)、・・・、s(Nsl(2))、・・・・、sNl(1)、・・・、sNl(Nsl(Nl))が時間方向に配置されている。波長分散逆特性個別既知信号s(1)〜s(Nsl(i))の全体が波長分散逆特性候補既知信号となっている。同図において、伝送距離の候補の数Nだけ波長分散逆特性候補既知信号が示されている。なお、波長分散逆特性候補既知信号の配置は送信装置11と受信装置13とが共に既知であればよく、図5の配置に限らない。
逆特性候補既知信号付加部12は、図5のように各波長分散逆特性個別既知信号の和をとり、波長分散逆特性候補既知信号を算出する。
波長分散逆特性候補既知信号系列は、時刻をインデックスとしS(1)〜S(Nall)で示すことができる。整数k(1≦k≦Nall)に対して、S(k)は式(3)で表記できる。
Figure 0005349136
ここで、kは時刻を示す離散タイミングであり、時刻tを離散タイミングkを用いて表すとt=kTと表せ、Tは既知信号のシンボル間の時間幅となる。式(3)は、サンプリング時刻k−Nst(i)における各波長分散逆特性個別既知信号s(k−Nst(i))〜sNl(k−Nst(i))の値の和をとることを示している。ここで、n≦0または、n>Nsl(i)のとき、s(n)=0とする。たとえばNst(i)は以下のように与えられる。
Figure 0005349136
この場合、Nall=Ns×(N−1)+Nsl(N)と表すことができる。Nst(i)を波長分散による信号の広がりNsl(i)の関数とすることで、逆特性候補既知信号付加部102は時刻別波長分散逆特性候補既知信号系列の長さ、すなわち波長分散逆特性候補既知信号系列の時間方向における幅を変えることができる。例えば以下の式で定義できる。
Figure 0005349136
このようにすることで、時間領域に多くの波長分散逆特性個別既知信号が重なることを防ぐことができ、図5の信号配置を得られる。
または、波長分散逆特性個別既知信号の間隔を調節することもできる。
Figure 0005349136
このように設定することで、αとβの値により、波長分散逆特性候補既知信号系列の幅を調節できる。ここで「int(A)」は、Aの小数点以下の四捨五入または切捨てまたは切り上げなど、Aから整数値を得る関数を示す。
ここで、αもしくはβを小さく設定することで波長分散逆特性候補既知信号系列の幅さは短くなるが、平均電力対ピーク電力比(PAPR)の増大が問題となる。逆にPAPRを小さく抑えるために、逆特性候補既知信号付加部102が波長分散逆特性候補既知信号系列の幅を長くするようにしてもよい。この場合には、αもしくはβを大きく設定する。また、PAPRを低減する方法として、逆特性候補既知信号付加部102が各波長分散逆特性個別既知信号に特定の位相回転を加え、波長分散逆特性候補既知信号系列を生成するようにしてもよい。この場合、S(j)を式(7)と表すことができる。
Figure 0005349136
ここで、θ〜θNlを調整することで、PAPRが小さくなる組み合わせを選ぶことができる。そこで、逆特性候補既知信号付加部102は、PAPRが小さくなる組み合わせのθ〜θNlを内部の位相回転量記憶部(不図示)に予め記憶しておき、記憶したθ〜θNlを用いて式(7)に従って波長分散逆特性候補既知信号系列を生成する。
上記では、逆特性候補既知信号付加部102が、既知信号系列s(1)〜s(Ns)を、経路長の種類Nだけ用意し、s(1)〜s(Nsl(1))、…、sNl(1)〜sNl(Nsl(N))を数式3〜7のように和をとることで、時刻別波長分散逆特性候補既知信号系列S(1)〜S(Nall)を得るが、逆特性候補既知信号付加部102が、既知信号s(1)〜s(Ns)に複数の経路長に対応する波長分散の逆特性を付与するようにしてもよい。この場合、逆特性候補既知信号付加部102は、既知信号s(1)〜s(Ns)をNsd個に分割して、異なる経路長の波長分散の逆特性を付与して、各波長分散逆特性個別既知信号で、Nsd個の波長分散を考慮できるようにすることで、全体としてNsd×N通りの経路長に対応する波長分散逆特性既知信号系列を生成する。数式3〜7では、i番目の経路長に対応する波長分散逆特性個別既知信号をs(1)〜s(Nsl(i))と表したが、Nsd個に分割する場合には、逆特性候補既知信号付加部102がN通りの経路長ブロックを用意し、各経路長ブロックに、Nsd通りの経路長に対応する波長分散量を付与する。1≦i≦N、1≦m≦Nsdとして、i番目の経路長ブロックのm番目の経路長、L(i,m)の波長分散の逆特性を、s(1+(m−1)Ns/Nsd)〜s(mNs/Nsd)に対し与え、逆特性候補既知信号付加部102は、si,m(1)〜si,m(Nsl(i,m))を得る。ここで、Nsl(i,m)はi番目の経路長ブロックのm番目の経路長の波長分散の逆特性が与えられた既知信号の長さを示し、si,mはi番目の経路長ブロックのm番目の経路長の波長分散の逆特性が与えられた波長分散逆特性個別既知信号を示す。
逆特性候補既知信号付加部102は、得られた波長分散逆特性個別既知信号を用いて、式(8)に基づいて波長分散逆特性候補既知信号系列を生成する。
Figure 0005349136
ここで、n≦0または、n>Nsl(i,m)のとき、si,m(n)=0とする。Nst(i,m)は式(4)と同様に式(9)とする。
Figure 0005349136
なお、Nst(i,m)を式(5)と同様に式(10)としてもよい。
Figure 0005349136
あるいは、Nst(i,m)を式(6)と同様に式(11)としてもよい。
Figure 0005349136
式(4)〜式(6)と同様、波長分散逆特性候補既知信号の位置(各波長分散逆特性候補既知信号間の時間間隔)が式(9)〜式(11)で示されている。
逆特性候補既知信号付加部102は生成された波長分散逆特性候補既知信号系列を、送信すべき所望信号であるデータ信号に付加する。
なお、送信装置11が波長分散逆特性候補既知信号記憶部(不図示)を具備して波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶し、逆特性候補既知信号付加部102が波長分散逆特性候補既知信号記憶部から波長分散逆特性候補既知信号を読み出してデータ信号に付加するようにしてもよい。この場合、逆特性候補既知信号付加部102は既知信号系列に波長分散逆特性候補を付与する演算を行う必要が無いので演算量を削減できる。光信号送信部103は生成された波長分散逆特性候補既知信号系列を、データ信号に付加して送信する。
光信号受信部104は受信した波長分散逆特性候補既知信号系列を波長分散推定部105へ出力する。波長分散推定部105は、受信信号と既知信号s(1)〜s(Ns)との相関値ρ(t)を、式(12)に従って計算する。
Figure 0005349136
ここで、r(t+k)は受信信号を示し、*は共役複素数を示す。ここで、式(12)の分母の係数のうち少なくとも一部を一定とみなして省略することもできる。受信装置13が受信する信号の形態およびその受信信号から得られる相関値の模式図を図6に示す。波長分散推定部105に入力される波長分散逆特性候補既知信号に対応する受信信号のうち、光ファイバ12の波長分散が逆特性と釣り合う信号の位置(時刻)で、信号に対する波長分散の影響が最少となり、相関値のピークが検出される。波長分散推定部105は、相関値ρ(t)が最大となる時刻tに対応する波長分散逆特性候補既知信号を推定し、その波長分散量を推定する。波長分散補償部106は、波長分散推定部105が検出した波長分散量で、データ信号に対し、数式2で示される波長分散逆特性を乗算もしくは畳みこみすることで、波長分散の影響を補償する。
相関値のピークがどの波長分散逆特性候補既知信号に対応するかは、例えば、式(4)〜(6)または(9)〜(11)のNstの設定を送信装置11と受信装置13とがそれぞれ内部のメモリ(不図示)に保持しておくことで、推定できる。図6に示されるようにピーク位置の前後にやや値の低いピークが得られるため、この前後のピーク位置との差を送信した信号を受信した際に観測されるであろう波長分散逆特性候補既知信号の間隔と照らして判定することができる。または、既知信号系列に微小な波長分散、もしくはその逆特性を与えた信号系列を記憶しておき、受信信号との相関をとることで、前後のピークの値の検出精度を向上できる。前述したように、その時間間隔は式(4)〜(6)または(9)〜(11)で示される。受信装置13は、値の高いピーク位置とその前後のやや値の低いピーク位置との時間間隔と、式(4)〜(6)または(9)〜(11)で示される時間間隔とを比較して、一致する時間間隔に対応する波長分散逆特性候補を式(4)〜(6)または(9)〜(11)から算出し、算出した波長分散逆特性候補を逆算して波長分散量を推定する。
または、上記で説明した相関を演算する方法以外の信号位置の検出方法を用い、検出された信号位置と、上記で説明した相関を演算する方法で観測されるピーク位置とのずれにより波長分散量を推定することもできる。
または、送信装置11が、経路長ごとに異なる既知信号系列を用いて波長分散逆特性候補既知信号を生成して送信するようにしてもよい。この場合、受信装置13は複数の既知信号との相関を計算し、ピークが出力される既知信号から、波長分散逆特性候補既知信号を特定することができる。
または、図7に示すように、波長分散量毎に異なる間隔で、送信装置11が同じ波長分散量に対応する波長分散逆特性候補既知信号を複数回送信することで、受信装置13が得られるピークの間隔は波長分散量毎に異なる間隔となるので、波長分散量を推定することができる。同図において、送信装置11は、長い経路長に対応する波長分散逆特性候補既知信号を図の中心付近の時刻で2回送信する。すなわち、送信装置11は長い経路長に対応する波長分散逆特性候補既知信号を短い時間間隔で2回送信する。一方、送信装置11は短い経路長に対応する波長分散逆特性候補既知信号を図の左右両側の時刻で各1回送信する。すなわち、送信装置11は短い経路長に対応する波長分散逆特性候補既知信号を長い時間間隔で2回送信する。これにより、受信装置13が信号を受信した際のピーク位置は、光ファイバの距離が小さく波長分散の効果が小さい場合には、ピーク位置の間隔が広くなり、光ファイバの経路長が大きく波長分散の効果が大きい場合には、ピーク位置の間隔が狭くなるため、どの波長分散逆特性候補既知信号との相関が高いかを特定でき、波長分散量を推定できる。
また、複数の伝送路を用いる場合など、経路長の異なる複数の伝送路の波長分散量を推定する場合、各伝送路のおおよその距離から想定される波長分散量に応じて、L(i)DもしくはL(i)Dslopeの候補の最大値を送信装置11が選択することで、波長分散逆特性候補既知信号系列の長さを短くすることもできる。また、送信装置11で用いた既知信号系列がL(i)DもしくはL(i)Dslopeの最大値としてどの程度を想定しているか受信装置13に設定するようにしてもよい。
また、数式1や2において、分散スロープDslopeの影響が波長分散係数Dの影響より小さいため、このDslopeを0として送信装置11が波長分散逆特性候補既知信号を生成する際の計算を簡易化するようにしてもよい。
また、通信システム1が複数の周波数帯を用いて通信を行う場合、用いる光の周波数帯により波長分散係数Dと分散スロープDslopeの値は変わる。すなわち、通信に用いる光の周波数帯域を大きくとる場合、周波数の違いによる波長分散係数Dと分散スロープDslopeの値の違いは無視できない。そこで、それぞれの周波数帯により波長分散逆特性候補既知信号系列を変更するようにしてもよい。受信装置13は、予め複数の波長分散逆特性候補既知信号系列を内部の波長分散逆特性候補既知信号系列(不図示)に記憶しておき、送信装置11が送信した波長分散逆特性候補既知信号系列を選択して受信信号との相関を演算する。
また、送信装置11は波長分散の逆特性を与えない既知信号を送信し、受信装置13が波長分散特性候補(光ファイバ12によって信号が受ける波長分散の特性として波長分散推定部105が想定する候補)の影響を与えた既知信号(波長分散特性候補既知信号)を内部の波長分散特性候補既知信号記憶部(不図示)に予め記憶しておき、受信信号との相関をとることで波長分散量を推定するようにしてもよい。
また、送信装置11が想定する伝搬路長を限定し、実際の伝送路より短い波長分散量の範囲で波長分散逆特性候補既知信号を送信するようにしてもよい。この場合、受信装置13は波長分散量を付与した既知信号(波長分散特性候補既知信号)を内部の波長分散特性候補既知信号記憶部(不図示)に予め記憶しておく。受信装置13が相関をとる際に、送信した波長分散逆特性候補既知信号の対応する波長分散量より長い波長分散に対しては、波長分散量の影響を与えた既知信号と受信信号との相関をとることで、送信した波長分散逆特性候補既知信号が対応しない大きな波長分散の影響も推定することができる。
このように、送信装置11が波長分散逆特性候補既知信号系列を送信し、受信装置13が受信した波長分散逆特性候補既知信号系列に基づいて波長分散量を推定するので、経路長が不明の場合にも波長分散量を推定して波長分散補償を行うことができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態では、データ信号の送受信は行わず、波長分散逆特性候補既知信号を送受信して波長分散量を推定する場合について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態における波長分散量推定装置6の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図1に対応する部分には図1と同一の符号(103、12、104、105)を付し、その説明を省略する。同図において、波長分散量推定システム6は、送信装置61と光ファイバ12と受信装置63とを含んで構成される。送信装置61は、逆特性候補既知信号生成部602と光信号送信部103とを含んで構成される。受信装置63は、光信号受信部104と波長分散推定部105とを含んで構成される。逆特性候補既知信号生成部602は、図1の逆特性候補既知信号付加部102と同様に、送信装置61と受信装置63とが共に既知の信号を用いて波長分散逆特性候補既知信号を生成する。光信号送信部103は逆特性候補既知信号生成部602が生成した波長分散逆特性候補既知信号を光信号に変換し、光ファイバ12を介して受信装置63の光信号受信部104に送信する。光信号を受信すると、光信号受信部104は受信した光信号をデジタル信号に変換し、波長分散推定部105に入力する。この際、光信号受信部104が光信号を直接デジタル信号に変換するようにしてもよいし、光信号を電気信号に変換した後、デジタル信号に変換するようにしてもよい。波長分散推定部105は、入力された波長分散逆特性候補既知信号を用い、波長分散量を推定する。
以上のようにして波長分散量推定装置6は波長分散量を推定することができる。得られた結果は、伝送路の評価や、波長分散補償装置で用いることができる。
なお、第1の実施形態の送信装置11と同様、送信装置61が波長分散逆特性候補既知信号記憶部(不図示)を具備して波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶し、逆特性候補既知信号生成部602が波長分散逆特性候補既知信号記憶部から波長分散逆特性候補既知信号を読み出してデータ信号に付加するようにしてもよい。この場合、逆特性候補既知信号生成部602は既知信号系列に波長分散逆特性候補を付与する演算を行う必要が無いので演算量を削減できる
また、本発明において用いる既知信号系列は、広い周波数帯域を持つ連続信号であることが望ましく、PN系列、CHU系列、Walsh符号、ランダム系列などを用いることができる。
なお、図1と図8とに示す各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
以上説明した様に、本発明によれば、デジタル演算処理によって光通信における波長分
散の影響を推定し、補償することが可能である。したがって、本発明は通信システムや波長分散量推定システムに用いて好適である。
1 通信システム
6 波長分散量推定システム
11、61 送信装置
12 光ファイバ
13、63 受信装置
101 データ生成部
102 逆特性候補既知信号付加部
103 光信号送信部
104 光信号受信部
105、605 波長分散推定部
106 波長分散補償部
602 逆特性候補既知信号生成部

Claims (8)

  1. 送信装置が、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を予め記憶した既知信号系列に与え、波長分散逆特性候補既知信号を生成する逆特性候補既知信号生成ステップと、
    送信装置が、各波長分散逆特性候補既知信号を含む波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信する光信号送信ステップと、
    受信装置が、送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信ステップと、
    受信装置が、前記デジタル信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散量推定ステップと
    を具備することを特徴とする光通信の波長分散量推定方法。
  2. 前記逆特性候補既知信号生成ステップは、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を既知信号系列に付与して得られる波長分散逆特性候補既知信号を、予め記憶しておき、記憶された波長分散逆特性候補既知信号を読み出すことで、波長分散逆特性候補既知信号を生成し、前記光信号送信ステップは前記逆特性候補既知信号生成ステップにて生成した波長分散逆特性候補既知信号を含む前記波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信することを特徴とする請求項1に記載の波長分散量推定方法。
  3. 前記光信号送信ステップ、前記波長分散逆特性候補既知信号を、波長分散量に応じて異なって予め定められた前記波長分散逆特性候補既知信号間の時間間隔にて送信し、
    前記波長分散量推定ステップは、時間方向に互いに隣接する前記相関値のピーク位置の時間間隔から前記相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を決定することによって波長分散量を推定する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の波長分散量推定方法。
  4. 前記光信号送信ステップは、同じ波長分散量に対応する波長分散逆特性候補既知信号を複数回含む波長分散逆特性候補既知信号系列を送信し、同じ波長分散量に対応する波長分散逆特性候補既知信号間の時間間隔が波長分散逆特性候補既知信号毎に異なるように設定し、
    前記波長分散量推定ステップは、相関値のピーク位置の時間間隔から前記ピーク位置に対応する前記波長分散逆特性候補既知信号を決定することによって波長分散量を推定する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の波長分散量推定方法。
  5. 前記請求項1から4のいずれかの項に記載の送信装置が、波長分散逆特性候補既知信号をデータ信号に付加して、送信信号データを生成する既知信号付加データ生成ステップをさらに具備し、
    送信装置の光信号送信ステップは前記送信信号データを光信号で送信してデータ信号の光通信を行い、
    受信装置は、波長分散逆特性候補既知信号に対応する受信信号から、請求項1から4のいずれかの項に記載の波長分散量推定方法により波長分散量を推定し、推定された波長分散量に基づいて前記データ信号の波長分散を補償することを特徴とする光通信の波長分散補償方法。
  6. 送信装置と受信装置とを具備し、
    前記送信装置は、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を予め記憶した既知信号系列に与え、波長分散逆特性候補既知信号を生成する逆特性候補既知信号生成部と、
    各波長分散逆特性候補既知信号を含む波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信する光信号送信部を具備し、
    前記受信装置は、
    送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信部と、
    前記デジタル信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値の最大のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散量推定部と
    を具備することを特徴とする光通信の波長分散量推定システム。
  7. 前記逆特性候補既知信号生成部は、想定される波長分散の複数の候補の各々について、当該波長分散の候補に対応する波長分散逆特性を、既知信号系列に付与し、得られる波長分散逆特性候補既知信号を予め記憶し、記憶された波長分散逆特性候補既知信号を読み出すことで、波長分散逆特性候補既知信号を生成し、
    前記光信号送信部は前記逆特性候補既知信号生成部が生成した波長分散逆特性候補既知信号を含む前記波長分散逆特性候補既知信号系列を光信号にて送信することを特徴とする請求項6に記載の波長分散量推定システム。
  8. 前記請求項6または7に記載の送信装置が、波長分散逆特性候補既知信号とデータ信号を加えて、送信信号データを生成する既知信号付加データ生成部をさらに具備し、
    送信装置の光信号送信部は、前記送信信号データを光信号で送信し、
    受信装置は、
    送信された前記光信号を受信してデジタル信号に変換する光信号受信部と、
    前記デジタル信号に含まれる受信された前記波長分散逆特性候補既知信号と前記既知信号系列との相関を演算し、相関値のピークに対応する前記波長分散逆特性候補既知信号、当該受信装置が既知である、相関値のピークと波長分散逆特性候補既知信号との対応関係に基づいて決定し、当該波長分散逆特性候補既知信号に対応する波長分散量を推定する波長分散推定部と、
    推定された前記波長分散量に従って前記デジタル信号に含まれる受信された前記データ信号を補償する波長分散補償部と
    を具備することを特徴とする光通信の波長分散補償システム。
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