JP5348795B2 - 屋根材用制振塗料組成物及び屋根材 - Google Patents

屋根材用制振塗料組成物及び屋根材 Download PDF

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本発明は、例えば工場、倉庫、駐車場、一般家屋などの屋根材として多用されている金属製の屋根材表面に制振塗膜を形成することができる屋根材用制振塗料組成物及び屋根材に関する。詳細には金属製の屋根材に塗布したとき、その塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制することができ、かつ広い温度域で十分な雨音低減効果を有する制振塗膜を形成することができる屋根材用制振塗料組成物及び屋根材に関する。
従来より、例えば工場、倉庫、駐車場、一般家屋などの屋根材には、重く取り扱い性が悪い瓦屋根に代えてより軽量で取り扱い性の良好な金属製の屋根材が多用されている。ところが、金属製の屋根材にあっては、該金属製の屋根材に雨水が当たることによって生じる雨音が、屋根材を通して建物内部に伝播して騒音となる上、屋根材に当たることによって生じる雨音は、周辺の隣家にも伝わり騒音となることがある。特に6月、7月の梅雨時期では雨の日が長く続くため、近隣騒音・振動苦情に発展する恐れもある。
従来、金属製の屋根材における雨音による騒音に対しては、屋根材と下地材とを制振性接着剤を用いて接着したり、折板の裏面側に制振シートを貼設したりする対応が採られていた(例えば特許文献1及び2参照)。
また、例えば鱗片状顔料を5〜30質量%含む合成エマルジョン塗料を用い、これを屋根材表面に塗布して該屋根材表面に制振塗膜を形成するという対策も採られていた(例えば特許文献3)。
特開2005−009205号公報 特開平10−306550号公報 特開2003−238897号公報
ところが、従来の制振性接着剤、制振シート、或いは制振塗料を用いた雨音による騒音対策にあっては、乾燥温度を高めるにしたがって、塗膜の表面外観に凹凸が生じたり、塗幕にピンホールが形成したりする現象が生じ易く、この現象は、一般にワキと呼ばれており、塗膜表面の欠陥となることから、その発生の抑制が望まれていた。また、従来の制振性接着剤、制振シート、或いは制振塗料による雨音低減効果は、非常に狭い温度域に限られており、使用温度の変動が大きな屋根材に適用した場合、十分な雨音低減効果が得られない場合も生じていた。
本発明者は、このような当該分野における技術的課題に鑑み、ワキの発生を効果的に抑制し、かつ広い温度域で十分な雨音低減効果を有する制振塗膜を形成できる屋根材用制振塗料組成物を提案すべく、鋭意研究の結果、チタン酸カリウムと非膨潤性マイカとを一定の割合で配合した塗料組成物を金属製の屋根材表面に塗布すると、その塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制することができ、しかも広い温度域で十分な雨音低減効果が発揮される制振塗膜を形成することできることを発見し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち本発明は、金属製の屋根材に塗布したとき、その塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制することができ、かつ広い温度域で十分な雨音低減効果を有する制振塗膜を形成することができる屋根材用制振塗料組成物及び屋根材を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、金属製の屋根材に塗布される屋根材用制振塗料組成物であって、
樹脂粒子を水系分散媒に分散した水系樹脂分散液と、
平均粒径が1〜50μmであり、アスペクト比が100〜200であるチタン酸カリウムと、
非膨潤性マイカと、
を含有しており、前記非膨潤性マイカとチタン酸カリウムの配合割合が質量比で98/2〜92/8であることを特徴とする屋根材用制振塗料組成物をその要旨とした。
請求項2記載の発明は、チタン酸カリウムが樹脂粒子100質量部に対して3〜15質量部の割合で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の屋根材用制振塗料組成物をその要旨とした。
請求項3記載の発明は、樹脂粒子がアクリル系樹脂粒子であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の屋根材用制振塗料組成物をその要旨とした。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の屋根材用制振塗料組成物によって金属製の屋根材表面に塗膜が形成されていることを特徴とする屋根材をその要旨とした。
請求項1〜3に記載の屋根材用制振塗料組成物にあっては、樹脂粒子を水系分散媒に分散した水系樹脂分散液と、平均粒径が1〜50μmであり、アスペクト比が100〜200であるチタン酸カリウムと、非膨潤性マイカと、を含有しており、前記非膨潤性マイカとチタン酸カリウムの配合割合が重量比で98/2〜92/8であることから、該屋根材用制振塗料組成物を金属製の屋根材に塗布したとき、その塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制することができ、しかも金属製の屋根材に形成される塗膜は広い温度域で十分な雨音低減効果を有し屋根材表面の温度が大きく変動しても、確実に雨音を低減することができ、雨音による騒音、振動対策に極めて有効である。
また、請求項4に記載の屋根材にあっては、請求項1〜3のいずれかに記載の屋根材用制振塗料組成物を用い、これを金属製の屋根材表面に塗布して前述の効果を奏する制振塗膜を屋根材表面に形成したものであることから、当該屋根材を用いることで雨音による騒音を効果的に抑制できる屋根構造を造り出すことができる。
本実施形態の屋根構造を示す部分断面図。 実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物を金属製の屋根材に塗布したときの塗膜の温度と損失係数との関係を示すグラフ。
以下、本発明の屋根材用塗料組成物及び屋根材を更に詳しく説明する。まず、本発明の屋根材用塗料組成物(以下、単に塗料組成物という)について説明する。本発明の塗料組成物は、例えば倉庫、工場、駐車場、駐輪場、体育館、アーケード、寺院、神社、一般家屋などの建造物の屋根構造を構成する金属製の屋根材に適用され、図1に示すように、その屋根材11表面に優れた雨音低減効果とを有し、しかも良好な塗布性及び密着性を持つ制振塗膜12を形成するものである。
屋根材を構成する金属としては、例えば鉄、ステンレス鋼、アルミニウム合金、亜鉛合金、銅などが挙げられる。また屋根材には、各種金属からなるめっきが施されていてもよい。これら金属製の屋根材表面に適用される本発明の塗料組成物には、塗膜を形成する樹脂粒子が水系分散媒に分散した水系樹脂分散液と、前記屋根材表面に形成される塗膜の制振性を高めるための成分である、平均粒径が1〜50μmであり、アスペクト比が100〜200であるチタン酸カリウムと、非膨潤性マイカとが含まれている。
塗膜を形成する樹脂粒子としては、例えばアクリル系樹脂、アクリル/スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル/アクリル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム及びイソプレンゴムから選ばれるいずれか、若しくはこれらの変性体によって構成されているものを挙げることができる。塗膜を形成する樹脂粒子には、上記樹脂、ゴム或いは変性体のいずれか1種からなるもの、若しくは2種以上からなるものを用いることができる。
上記樹脂粒子の中でも、制振性能が最も発揮されるピーク温度領域を0〜50℃の常温付近に調整し易いという点がアクリル系樹脂からなるものが好ましい。アクリル系樹脂としては、例えばアクリル酸、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸及び2−エチルヘキシルエステル、エトキシエチルエステルなどのメタクリル酸エステルの各単量体からなる単独重合体、これら単独重合体の混合物、或いは前記単量体が複数重合した共重合体を挙げることができる。上記アクリル系樹脂の中でもアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、或いはメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとの共重合体は、常温付近に調整し易くより好ましい。
アクリル系樹脂からなる樹脂粒子を塗膜を形成する樹脂粒子として用いる場合、アクリル系樹脂からなる樹脂粒子を単独で使用することが最も好ましいが、塗膜を形成する樹脂粒子として他の樹脂からなる樹脂粒子も併用する場合には、樹脂粒子全量に対するアクリル系樹脂からなる樹脂粒子の含有量が90質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは95質量%以上である。
樹脂粒子を分散する水系分散媒としては、水、若しくは水と一価アルコールの混合液が好ましく、一価アルコールとしてはメタノールやエタノールを好ましい例として挙げることができる。
尚、上記塗膜を形成する樹脂粒子と水系分散媒は、本発明の塗料組成物を適用する屋根材またはその表面に形成されたメッキ被膜を構成する鉄、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属の種類、或いは屋根材の種類や形状などを考慮して適宜選択するのが望ましい。
チタン酸カリウムは、後述の非膨潤性マイカと協働して、塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制し、かつ制振性能を向上させ、雨音を効果的に低減する機能を持つ成分である。その平均粒径は1〜50μmであり、アスペクト比は100〜200である。平均粒径が1μm未満の場合、アスペクト比の調整が困難となるおそれがあり、平均粒径が50μmを超える場合には、塗布性が低下するおそれがある。また、チタン酸カリウムのアスペクト比が100未満の場合、雨音の低減効果が十分に得られず、アスペクト比が200を超える場合には、塗布性が低下する不具合を招来する恐れがある。
平均粒径は、レーザー光散乱法で求められる粒度の積算分布において、50%体積平均粒径(D50値)である。アスペクト比は、走査型電子顕微鏡の観察において、無作為に50個のチタン酸カリウムを選び、それらチタン酸カリウムの長径と厚みを測定した測定値の平均を求めたものである。
使用可能なチタン酸カリウムとしては、例えば鱗片状又は繊維状の6−チタン酸カリウム、4−チタン酸カリウム、フッ化チタン酸カリウムなどを挙げることができ、これらのチタン酸カリウムを単独で、或いは複数種を組み合わせて用いることができる。
チタン酸カリウムの含有量としては、該塗料組成物中の樹脂粒子100質量部に対して3〜15質量部の範囲が好ましい。チタン酸カリウムの含有量が3質量部を下回る場合、十分なワキ発生の抑制効果並びに雨音減衰効果が得られず、チタン酸カリウムの含有量が樹脂粒子100質量部に対して15質量部を上回る場合には、該塗料組成物の金属製の屋根材に対する塗布性が損なわれる恐れがある。
非膨潤性マイカは、前述のチタン酸カリウムと協働して、塗膜の乾燥過程でのワキの発生を効果的に抑制し、かつ制振性能を向上させ、雨音を効果的に低減する機能を持つ成分であり、このような効果は、非膨潤性マイカとチタン酸カリウムの配合割合を質量比で98/2〜92/8の範囲とすることで得ることができる。両成分の配合割合が前記範囲外の場合は、該塗料組成物を屋根材に塗布したときに塗膜のワキ発生を抑制し、かつ雨音を低減するという十分な効果が得られないだけではなく、塗布性を損ねたり、塗膜の厚みが厚くなったりする、などの不具合が生じる恐れがある。使用可能な非膨潤性マイカとしては、例えばマスコバイトやフロゴバイトなどを挙げることができる。
また本発明の塗料組成物には、必要に応じて、チタン酸カリウム及び非膨潤性マイカ以外の充填剤を含有させることもできる。チタン酸カリウム及び非膨潤性マイカ以外の充填剤としては、例えば膨潤性マイカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ガラス、シリカ、酸化アルミニウム、アルミニウム、水酸化アルミニウム、鉄、酸化チタン、酸化鉄、珪藻土、ゼオライト、フェライト、グラファイト、セピオライトなどを挙げることができる。
尚、チタン酸カリウムと非膨潤性マイカの種類、含有量及び配合割合は、屋根材またはその表面に形成されたメッキ被膜を構成する鉄、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属の種類、或いは屋根材の種類や形状、さらには要求される制振性などを考慮して適宜決定するのが望ましい。
また本発明の塗料組成物には、難燃剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤、安定剤、発泡剤、滑剤、分散剤、ゲル化剤、造膜助剤、凍結防止剤、防錆剤などを必要に応じて含有させることができる。
本発明の塗料組成物は、上述のチタン酸カリウム及び非膨潤性マイカを前記水系樹脂分散液に配合し、プラネタリーミキサーなどの従来公知の混合手段を用いて混合することで調製することができる。
本発明の塗料組成物を屋根材に塗布する塗布方法としては特に限定されず、例えばロールコーター、スプレーガンなどの塗布手段を用いることができ、塗料の乾燥には、熱風乾燥や赤外線乾燥などの方法を採ることができる。上記塗料組成物を屋根材に塗布した場合、該組成物中には、上述のチタン酸カリウム及び非膨潤性マイカが含まれているため、塗布ムラや擦れが生じ難く、その乾燥に際してはワキの発生が効果的に抑制されるようになっている。
本発明の塗料組成物の屋根材への塗布量としては特に限定されないが、屋根材またはその表面に形成されたメッキ被膜を構成する鉄、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属の種類、或いは屋根材の種類や形状、さらには要求される制振性などを考慮して適宜決定するとよい。
具体的には屋根材表面に形成される塗膜が乾燥膜厚で10μm〜900μmの厚さとなる塗布量とするのが望ましい。より好ましくは塗膜の乾燥膜厚が10μm〜500μmである。塗料組成物の屋根材への塗布量(塗膜の乾燥膜厚)が10μmを下回る場合、その塗膜は、十分な雨音低減効果を得ることができず、また耐久性に乏しいものとなる。一方、塗料組成物の屋根材への塗布量(塗膜の乾燥膜厚)が900μmを上回る場合には、塗膜が屋根材表面から剥離し易くなり、十分な密着性が確保できなくなる恐れがある。
尚、塗料組成物の屋根材への塗布は、塗料組成物を屋根材全面に塗布する形態の他に、塗料組成物を屋根材の制振性が要求される部分のみに塗布することもでき、その場合、塗料組成物の使用量を抑え、低コスト化及び軽量化を図ることができる。
次に、本発明の屋根材について説明する。本発明の屋根材は、図1に示すように、金属製の屋根材11表面に本発明の塗料組成物由来の制振塗膜12が形成された構造を有している。このため、本発明の屋根材は、軽量であるばかりではなく、優れた雨音低減効果を有し、その制振塗膜12は滑らかでムラが無く、剥離などの恐れも少ないため、雨音低減効果が損なわれ難くなっている。
本発明の屋根材は、一般住宅、学校、体育館、レジャー施設、工場、倉庫、店舗、車庫、アーケードなど多くの建築物の屋根に用いることができ、また、瓦棒葺、立平葺、折板、平葺、横葺、或いは金属瓦葺など様々な屋根の工法に適用できる。
本発明の屋根材は、該屋根材上面に制振塗膜を形成した後、さらにその上面にアルミニウム箔などの金属箔を貼り合わせた態様を採ることもできる。この場合、屋根材上面には金属箔を拘束層とする拘束型制振構造が造り出されることになり、塗膜の持つ雨音低減効果はさらに優れたものとなる。
アクリル系エマルション(DIC株式会社製、BC−280)中に、メタクリル酸メチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとの共重合体であり、同共重合体におけるメタクリル酸メチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとの質量比が37:63である樹脂粒子、平均粒径が18μmでアスペクト比が150のチタン酸カリウム及び非膨潤性マイカ(株式会社ヤマグチマイカ製、TM−20)を表1に示す重量比率で配合し、実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物を調製した。得られた実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物について、損失係数の評価、塗布性の評価、並びにワキの抑制効果を確認し、その結果を表1及び図2に示した。
Figure 0005348795
Figure 0005348795
<損失係数の評価>
実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物をそれぞれ厚さ1mmの鋼板に膜厚が1mmとなるように塗布し、約50℃で乾燥することで制振塗膜を形成し、これを試験片とした。作製した各試験片の制振塗膜について損失係数を小野測器株式会社製の中央加振法損失係数測定装置(CF5200タイプ)を用いて測定した。
<塗布性の評価>
実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物を粘度カップNo.2にて測定し、40〜100秒になるように水で希釈した希釈組成物を調整した。希釈組成物をウレタンローラーの全面に塗り付けた後、そのウレタンローラーをガルバリウム鋼板上で5回往復させることでガルバリウム鋼板に希釈組成物を塗布した。塗布した直後の塗膜を目視で観察し、表2に示される判定基準で評価した。
<ワキの抑制効果の確認>
実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物を厚さ0.5mmのガルバリウム鋼板にバーコータで塗布した後、そのガルバリウム鋼板を加熱炉内に入れて塗料組成物を加熱乾燥することで塗膜を形成した。この加熱乾燥では、ガルバリウム鋼板の表面温度が220℃となるように加熱炉内の温度を設定し、その温度で40秒間処理した。なお、実施例1〜3並びに比較例1及び2の各塗料組成物の塗布量は、塗膜の厚さが約100μmとなるように調整している。次に、塗膜の表面状態についてワキの有無を確認し、表2の基準に基づいて評価した。
表1から、比較例1及び2の各塗料組成物にあっては、塗布性及びワキの抑制効果については△や×の評価となったが、実施例1〜3の各各塗料組成物にあっては、いずれも○の評価となり、塗布性及びワキの抑制効果に優れることが確認された。
また、図2から、比較例1及び2の場合、塗膜の損失係数が0.08を上回る温度域は約10〜20℃であるのに対し、実施例1、3の場合、その塗膜の損失係数が0.08を上回る温度域は約3〜22℃となり、実施例2の場合には、その塗膜の損失係数が0.08を上回る温度域は約3〜25℃となり、広い温度域で優れた制振性能が発揮されることが確認された。

Claims (4)

  1. 金属製の屋根材に塗布される屋根材用制振塗料組成物であって、
    樹脂粒子を水系分散媒に分散した水系樹脂分散液と、
    平均粒径が1〜50μmであり、アスペクト比が100〜200であるチタン酸カリウムと、
    非膨潤性マイカと、
    を含有しており、前記非膨潤性マイカとチタン酸カリウムの配合割合が質量比で98/2〜92/8であることを特徴とする屋根材用制振塗料組成物。
  2. チタン酸カリウムが樹脂粒子100質量部に対して3〜15質量部の割合で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の屋根材用制振塗料組成物。
  3. 樹脂粒子がアクリル系樹脂粒子であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の屋根材用制振塗料組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の屋根材用制振塗料組成物によって金属製の屋根材表面に塗膜が形成されていることを特徴とする屋根材。
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