JP5348435B2 - ハンドオーバ後のターゲットセルにおける資源割当て - Google Patents

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Description

本発明は、通信ノードが接続をソース基地局からターゲット基地局に変更した後の通信システムにおける資源の割当てに関する。本発明は、限定はしないが、特に、ハンドオーバ後のUTRAN(次世代汎用無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Radio Access Network)(E−UTRAN)とも呼ばれる)のロングタームエボリューション(LTE)におけるUL資源割当てに関連する。
移動通信ネットワークでは、ユーザ装置(UE)が1つの基地局から別の基地局へハンドオーバすることが要求される。LTE内ハンドオーバ手順のためのシグナリングシーケンスが、3GPP仕様書TS36.300に記載されており、その内容は参照により本明細書に援用される。
しかしながら、ターゲットセルにおける資源割当てに関する仕様は、いまだに詳細には検討されていない。当然、3G通信に適用可能な種々の頭字語は、当業者に既知であるが、専門外の読者に便宜を図るために、用語集が添付される。
当業者による理解を効率的にするために、本発明を3Gシステムの文脈の中で詳細に説明するが、ハンドオーバ手順の原理は、移動装置又はユーザ機器(UE)がいくつかの他の装置(eNodeBに相当する)のうちの1つと通信し、システムの対応する要素が必要に応じて変更される他のシステム、例えば他のCDMAシステム又は無線システムに適用可能である。
本発明の態様によれば、ソース通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、アップリンクデータを前記ソース通信ノードに送信する手段と、前記ソース通信ノードからハンドオーバコマンドを受信する手段と、前記ハンドオーバコマンドを受信するとアップリンクデータをバッファリングする手段と、ターゲット通信ノードと同期する手段と、前記ターゲット通信ノードと同期した後に、バッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを前記ターゲット通信ノードに送信する手段と、前記ターゲット通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信する手段と、を含む通信デバイスが提供される。
本発明の別の態様によれば、通信デバイスによって実行される方法であって、ソース通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、アップリンクデータを前記ソース通信ノードに送信すること、前記ソース通信ノードからハンドオーバコマンドを受信すること、前記ハンドオーバコマンドを受信するとアップリンクデータをバッファリングすること、ターゲット通信ノードと同期すること、前記ターゲット通信ノードと同期した後に、バッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを送信すること、前記ターゲット通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信すること、を含む、方法が提供される。
ハンドオーバ完了メッセージは、TS36.300標準規格において現在規定されているハンドオーバ確認メッセージと同じとしてもよく、又は、たとえば、バッファ状態報告が添付されるので、異なるメッセージとしてもよい。
本方法は、基地局間ハンドオーバ及び基地局内ハンドオーバの双方に用いることができる。
本発明のこれらの特徴及び態様、並びに他の特徴及び態様は、添付の図面を参照しながら説明される以下の例示的な実施形態から明らかになるであろう。
本発明の実施形態を適用可能なタイプの移動通信システムの概略図である。 図1に示されるシステムの一部を形成する基地局の概略図である。 図1に示されるシステムの一部を形成する移動通信デバイスの概略図である。 従来のハンドオーバ過程を示す図である。 従来のハンドオーバ過程を示す図である。 変更されたハンドオーバ過程を示す図である。 変更されたハンドオーバ過程を示す図である。
概説
図1は、移動(セルラー)通信システム1を概略的に示している。この移動通信システムでは、移動電話(MT)3−0、3−1及び3−2のユーザが、基地局5−1又は5−2のうちの一方及び電話網7を介して、他のユーザ(図示せず)と通信することができる。この実施形態では、ダウンリンク(DL)の場合、基地局5が、直交周波数分割多元接続(OFDMA)技法を用いて移動電話3(3−0、3−1、3−2)にデータを送信し、アップリンク(UL)の場合、移動端末3が、シングルキャリア周波数分割多元接続(FDMA)技法を用いて基地局5(5−1、5−2)にデータを送信する。移動電話3が対応する帯域幅、及び移動電話3に送信する/移動電話3から送信されることになるデータの量に応じて、異なるサブキャリアが、基地局5によって各移動電話3に割り当てられる。移動電話3がソース基地局(たとえば、基地局5−1)のセルからターゲット基地局(たとえば、基地局5−2)に移動するとき、ソース基地局及びターゲット基地局5、並びに移動電話3において、ハンドオーバ(HO)手順(プロトコル)が実行され、ハンドオーバ過程が制御される。
時間/周波数資源
この実施形態では、利用可能な送信帯域が多数の部分帯域に分割され、各部分帯域は、連続するブロックに配列される多数の連続するサブキャリアを含む。異なる移動電話3は、そのデータを送信するために、異なる時刻において、1つの部分帯域内で異なる資源ブロック(サブキャリア)(複数可)を割り当てられる。
基地局
図2は、この実施形態において使用される基地局5のそれぞれの主要構成要素を示すブロック図である。図示のように、基地局5は、1つ又は複数のアンテナ23を介して(上述したサブキャリアを使用して)携帯電話3と信号を送受信するように動作可能であると共に、ネットワークインタフェース25を介して電話網7と信号を送受信するように動作可能である送受信回路21を備える。コントローラ27は、メモリ29に格納されるソフトウエアに従って、送受信回路21の動作を制御する。ソフトウエアは、特に、オペレーティングシステム31、ダウンリンクスケジューラ33及び資源割当てモジュール34を含む。ダウンリンクスケジューラ33は、移動電話3との通信において送受信回路21が送信すべきユーザデータパケットをスケジュールするように動作可能である。資源割当てモジュール34は、基地局5にアップリンクデータを送信するために移動電話3が用いるための周波数資源を割り当てるように動作可能である。ソフトウエアはハンドオーバモジュール35も含み、その動作を以下に説明する。
移動電話
図3は、図1に示される各移動電話3の主要構成要素を概略的に示す。図に示されるように、移動電話3は、1つ又は複数のアンテナ73を介して、基地局5と信号を送受信するように動作可能である送受信回路71を備える。図に示されるように、移動電話3はコントローラ75も備える。このコントローラは、移動電話3の動作を制御し、送受信回路71に、さらにはスピーカ77、マイクロフォン79、ディスプレイ81及びキーパッド83に接続される。コントローラ75は、メモリ85に格納されるソフトウエア命令に従って動作する。図に示されるように、これらのソフトウエア命令は、特に、オペレーティングシステム87を含む。この実施形態では、メモリは、アップリンクデータバッファ89も提供する。ハンドオーバ過程を制御するソフトウエアは、ハンドオーバモジュール91によって与えられ、その動作を以下に説明する。
上記の説明では、理解しやすくするために、基地局5及び移動電話3はいずれも、移動電話3がソース基地局からターゲット基地局に移動するときのハンドオーバ手順を制御する、それぞれの個別のハンドオーバモジュールを有するものとして説明される。このようにして、特定の用途の場合に、たとえば、既存のシステムが本発明を実施するように変更された場合にこれらの機能を提供することができるが、他の用途、たとえば、最初から本発明の特徴を念頭において設計されたシステムでは、ハンドオーバ機能がオペレーティングシステム又はコード全体の中に組み込まれる場合があるので、個別のエンティティとしてのハンドオーバモジュールは区別できない場合がある。これは、他のソフトウエアモジュールについても同じように当てはまる。
ハンドオーバ手順
ここで、ハンドオーバモジュール35及び91の動作に関する説明を提供する。以下の説明では、UTRANのロングタームエボリューション(LTE)で使用される用語を使用する。したがって、基地局5を変更している携帯電話3はUEと呼ばれ、ソース基地局5−1はソースeNodeBと呼ばれ、ターゲット基地局5−2はターゲットeNodeBと呼ばれる。
図4A及び図4Bは、eNodeB間ハンドオーバ(HO)手順のための制御プレーンのための現時点で合意しているシグナリングフローを示す。図に示されるように、そのシーケンスは以下のように進行する。
1.UEが、ルールセットによって、すなわち、システム情報、仕様等によって、「測定報告」を送信するようにトリガされる。
2.ソースeNodeBが、「測定報告」及びRRM(無線資源管理)情報に基づいて、UEをターゲットeNodeBにハンドオフするための判定を行なう。ソースeNodeBは、ターゲットeNodeBがハンドオーバすることができるように準備し、ハンドオーバ要求において関連する情報を渡す。関連する情報は、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)ベアラのQoSプロファイルと、場合によっては、これらのベアラのアクセスストラタム(AS)構成(すなわち、RLC、MAC層構成)とを含む。
3.ターゲットeNodeBが、L1/L2でHOの準備をし、セル内の各UEを一意に特定するために用いられる新たな「セル無線ネットワーク一時識別子(C−RNTI)と、場合によっては、いくつかの他のパラメータ、すなわちアクセスパラメータ、「システム情報ブロック」(SIB)等とを与えることによって、ソースeNodeBに応答する。容認されたHO準備を受信した後に、ソースeNodeBは、ターゲットeNodeBにユーザデータパケットを転送し始める。
4.UEが、必要なパラメータ、たとえば、新たなC−RNTI、可能な開始時間、ターゲットeNodeB、SIB等を有する「ハンドオーバ(HO)コマンド」を受信する。図4A及び図4Bに示されないが、UEは、RLC肯定応答手順で、「HOコマンド」の受信に肯定応答し得る。
5.「HOコマンド」において規定される開始時間の満了後に、UEは、そのアップリンク送信を中止し、ターゲットeNodeBとの同期を実行し、その後、ULタイミングアドバンス(TA)を捕捉し始める。
6.ターゲットeNodeBが、UL割当て及びタイミングアドバンス情報で応答する。これらの情報は、ターゲットeNodeBに「ハンドオーバ完了」メッセージを送信するためにUEによって用いられ、ターゲットeNodeBは、そのUEのためのハンドオーバ手順を完了する。図示されないが、ターゲットeNodeBは、RLC肯定応答手順で、「HO完了」の受信に肯定応答し得る。
7a.ターゲットeNodeBが、ソースeNodeBにHOの成功を通知する。その後、ソースeNodeBは、既に転送されているデータをそのバッファから消去することができる。ソースeNodeBがそのバッファ内にいくつかのUEデータを有する場合、又はネットワークユーザプレーンエンティティ(UPE)が依然としてソースeNodeBにデータを転送している場合には、ソースeNodeBは依然としてUEデータを転送し続ける。
7b.UPEが適切なユーザパケットをターゲットeNodeBに直に転送するように、ターゲットeNodeBがネットワーク移動管理エンティティ(MME)/UPEへのUE位置情報を更新する。
ハンドオーバ手順の詳細な検討
ソースeNodeBから、ステップ4において「RRCハンドオーバコマンド」を受信すると、UEにおいてハンドオーバ実行段階が始まる。「ハンドオーバコマンド」を受信すると、UEはアップリンク送信を中止し、アップリンクパケットのバッファリングを開始し、古いセルから離脱し、ステップ5においてターゲットセルとの同期を試みる。
UEがアップリンク同期を達成した後に、ターゲットeNodeBは、「ハンドオーバ完了」メッセージを送信するためのアップリンク割当てで応答する。UEは、ステップ6において「ハンドオーバ完了メッセージ」を送信し、これによってUEにおけるHO手順が完了する。
ターゲットeNodeBにおいて「ハンドオーバ完了メッセージ」が受信された後に、ターゲットeNodeBは、ダウンリンクバッファの状態、及びソースeNodeBから受信した(ソースeNodeBによってUEに提供されていたサービスを特定する)QoSパラメータに基づいて、ダウンリンクU−プレーンデータのための資源の適切な割当てを行なう。ターゲットeNodeBは、UEのためのアップリンクU−プレーン資源を割り当てなければならない。ターゲットeNodeBは、UE内のアップリンクバッファ状態の推測及びQoSパラメータに基づいて、これを果たすことができる。しかしながら、ハンドオーバ直後のターゲットセル内でのそのようなアップリンクU−プレーン資源割当ては、UEがターゲットセルとの同期を試みている間にいかなるUL送信も実行できなかったことを考えると、次善であろう。UEがアップリンクデータを送信できない時間中に、UEは、その内部バッファ89内にそのデータをバッファリングする。UEがアップリンクデータをターゲットeNodeBに送信することができる時間までに、アップリンクバッファ89内に大量のアップリンクデータパケットが入っている場合がある。UEが、そのバッファのレベルを迅速に下げることができるように、ターゲットeNodeBは、このアップリンクU−プレーンデータのために、ターゲットセル内の十分な資源を割り当てなければならない。
上記のハンドオーバ実行手順は、eNodeB間ハンドオーバのシナリオのための手順であるが、ULにおけるスケジューリング及び資源割当てに関する限り、eNodeB内ハンドオーバの場合にも同じく当てはまる。
要求されるアップリンク資源需要を推測することに対する一代替形態として、ターゲットeNodeBは、UEによってソースeNodeBに送信された最後のバッファ状態報告及びQoSパラメータに基づいて、UEへの初期割当てを行なうことができる。その後、UEは、アップリンク送信の休止に起因して上昇したバッファレベルを下げるために、アップリンクバッファ状態報告を送信することによって、付加的なアップリンク資源を要求することができる。しかしながら、このためには、ソースeNodeBが、UE毎の最新のアップリンクバッファ状態報告を格納し、ハンドオーバ手順中に、それをターゲットeNodeBに転送しなければならない。
それゆえ、好ましい実施形態では、UEが「ハンドオーバ完了」メッセージを送信するときに、そのメッセージに直前のアップリンクバッファ状態報告を添付するように、上記のハンドオーバ手順がわずかに変更される。その際、ターゲットeNodeBは、この情報を用いて、UEによって必要とされる、要求されるアップリンク資源を正確に割り当てることができる。この変更されたハンドオーバ手順は図5A及び図5Bに示されており、先に検討された他の技法よりも優れた数多くの利点を有する。
1.eNodeB間ハンドオーバの場合、ソースeNodeBは、UE毎に最新のULバッファ状態報告を格納し、それをターゲットeNodeBに転送する必要はない。この結果として、eNodeBにおけるメモリ要件が緩和され、eNodeB間のX2インタフェース上のシグナリング負荷が軽減される。
2.eNodeB内ハンドオーバの場合、バッファ状態報告が、格納されてソースからターゲットセルULスケジューリングエンティティに転送される必要はない。
3.アップリンク資源の正確な割当てがハンドオーバ直後に実行されるので、UEが、さらに多くの資源を要求する必要はなく、結果としてL2シグナリングオーバヘッドが低減される。
変更及び代替
上記において詳細な一実施形態を説明した。本明細書において具現される本発明から利益を依然として享受しながら、上記の実施形態に対する数多くの変更及び代替を実施することができることは、当業者には理解されよう。例示にすぎないが、ここで、数多くのこれらの代替及び変更を説明する。
上記の実施形態では、移動電話に基づく通信システムを説明した。任意の通信システムにおいて、本出願において記載されるハンドオーバ技法を利用することができることは当業者には理解されよう。詳細には、電磁信号又は音響信号のいずれかを用いてデータを搬送する有線又は無線系通信システムにおいて、これらのハンドオーバ技法の多くを用いることができる。一般的な場合には、基地局及び移動電話は、互いに通信する通信ノード又は通信デバイスと見なすことができる。eNodeB内ハンドオーバでは、ソース通信ノード及びターゲット通信ノードは、1つの基地局内の個別のスケジューリングエンティティによって形成されるであろう。他の通信ノード又は通信デバイスは、たとえば、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、ウェブブラウザ等のユーザデバイスを含むことがある。
上記の実施形態では、多数のソフトウエアモジュールを説明した。それらのソフトウエアモジュールは、コンパイルされた形で又はコンパイルされていない形で提供することができ、コンピュータネットワークを介する信号として又は記録媒体上で基地局又は移動電話に供給されることができることは、当業者には理解されよう。さらに、このソフトウエアの一部又は全体によって実行される機能は、1つ又は複数の専用のハードウエア回路を用いて実行されてもよい。しかしながら、ソフトウエアであれば基地局5及び移動電話3を更新するのが容易であるので、その機能を更新するために、ソフトウエアモジュールを使用することが好ましい。
3GPP用語集
LTE−(UTRANの)ロングタームエボリューション
eNodeB−E−UTRANノードB
UE−ユーザ機器−移動通信デバイス
DL−ダウンリンク−基地局から移動装置へのリンク
UL−アップリンク−移動装置から基地局へのリンク
MME−モビリティ管理エンティティ
UPE−ユーザプレーンエンティティ
HO−ハンドオーバ
RLC−無線リンク制御
RRC−無線資源制御
RRM−無線資源管理
SAE−システムアーキテクチャエボリューション
C−RNTI−セル無線ネットワーク一時識別子
SIB−システム情報ブロック
Uプレーン−ユーザプレーン
X2インタフェース−2つのeNodeB間のインタフェース
以下は、本発明を現在提案されている3GPP LTE標準規格において実施することができる方法の詳細な説明である。種々の特徴が重要又は必要であるとして説明されるが、これは、例えば、標準規格によって課される他の要件に起因して、提案されている3GPP LTE標準規格に対しての場合のみであり得る。したがって、これらの記載は本発明を制限するものとして決して解釈されるべきではない。
序論
LTE内ハンドオーバ手順のためのシグナリングシーケンスがTS36.300において獲得されているが、ターゲットセル内の資源割当てに関する仕様は、いまだに詳細には検討されていない。この提案では、本発明者は、ハンドオーバ及びULバッファ状態報告の処理後の、ターゲットセルにおけるUL資源割当てに関するいくつかのさらに細かい事柄を検討する。
検討
移動性に関する「通常の」シグナリングフローを調査すると、ハンドオーバ手順は、無線状態が変化すること、UEが測定報告を送信すること、ネットワークが判定を行いターゲットセルを準備すること、ネットワークがUEにセルを変更するように指示すること、UEがL1を再構成してターゲットセルに同期すること、データが送信されてターゲットセルにおいて受信されること、及びソースセル内の資源が解放されることから成ることを確認することができる。
eNodeB間ハンドオーバ手順の場合に合意した制御プレーンのためのシグナリングフローを概括し、さらに検討するための基礎として用いる。シグナリングシーケンスのための草案Stage2TSからの記載も含まれる。
以下はMME/UPE間HO手順のさらに詳細な説明である。
1.UEが、ルールセットによって、すなわち、システム情報、仕様等によって、「測定報告」を送信するようにトリガされる。
2.ソースeNBが、「測定報告」及びRRM情報に基づいて、UEをハンドオフするための判定を行なう。ソースeNBは、ターゲットeNBがハンドオーバすることができるように準備し、「ハンドオーバ要求」において関連する情報を渡す。関連する情報は、SAEベアラのQoSプロファイルと、場合によっては、これらのベアラのAS構成(FFS)とを含む。
3.ターゲットeNBが、L1/L2でHOの準備をし、新たなC−RNTIと、場合によっては、いくつかの他のパラメータ、すなわちアクセスパラメータ、SIB等とを与えることによって、ソースeNBに応答する。容認されたHO準備を受信した後に、ソースeNBは、ターゲットeNBにユーザデータパケットを転送し始める。
4.UEが、必要なパラメータ、すなわち、新たなC−RNTI、可能な開始時間、ターゲットeNB、SIB等を有する「ハンドオーバコマンド」を受信する。UEは、RLC肯定応答手順で、「HOコマンド」の受信に肯定応答する必要があり得る。
5.「HOコマンド」内の開始時間の満了後に、UEは、ターゲットeNBとの同期を実行し、その後、ULタイミングアドバンスを捕捉し始める。
6.ネットワークが、UL割当て及びタイミングアドバンスで応答する。これらは、ターゲットeNBに「ハンドオーバ完了」を送信するためにUEによって用いられ、ターゲットeNBは、そのUEのためのハンドオーバ手順を完了する。NWは、RLC肯定応答手順で、「HO完了」の受信に肯定応答する必要があり得る。
7a.ターゲットeNBはソースeNBにHOの成功を通知する。その後、ソースeNBは、既に転送されているデータをそのバッファから消去することができる。ソースeNBが、そのバッファ内にいくつかのUEデータを有する場合、又はUPEが依然としてソースeNBにデータを転送している場合には、ソースeNBは依然としてUEデータを転送し続ける。
7b.UPEがターゲットeNBに直にパケットを転送することを可能にするために、MME/UPEへのUE位置情報が更新される。
4.1ハンドオーバ実行手順の詳細な検討
ソースeNodeBから、ステップ4において「RRCハンドオーバコマンド」を受信すると、UEにおいてハンドオーバ実行段階が始まる。「ハンドオーバコマンド」を受信すると、UEはUL送信を中止し、ULパケットのバッファリングを開始し、古いセルから離脱し、ステップ5においてターゲットセルとの同期を試みることになっている。
UEがUL同期を達成した後に、eNodeBは、「ハンドオーバ完了メッセージ」を送信するためのUL割当てで応答する。UEは、ステップ6において「ハンドオーバ完了メッセージ」を送信することになっており、これによってUEにおけるHO手順が完了する。
ターゲットeNodeBにおいて「ハンドオーバ完了メッセージ」が受信された後に、ターゲットeNodeBは、DLバッファの状態、及びソースeNodeBから受信したQoSパラメータに基づいて、DL−Uプレーンデータのための資源を適切に割り当てることになっている。しかしながら、UL−Uプレーンデータの場合、ターゲットeNodeBは、UE内のULのバッファ状態の推測及びQoSパラメータに基づいて、資源を割り当てることができる。HO直後のターゲットセル内でのそのようなUL−Uプレーン資源割当ては、UEがターゲットセルとの同期を試みている間にいかなるUL送信も実行できなかったことを考えると、次善であろう。これによって、大量のULデータパケットが、ハンドオーバ実行段階中にUE内にバッファリングされる可能性があり、ターゲットセルにおいてUL−Uプレーンデータのために十分な量の資源を割り当てることによって、バッファレベルが迅速に下げられる必要がある。
上記のハンドオーバ実行手順は、eNB間ハンドオーバのシナリオのための手順であるが、ULにおけるスケジューリング及び資源割当てに関する限り、eNB内ハンドオーバの場合にも同じく当てはまる。
4.2.HO後のULにおける資源割当て
上記の態様を考えると、ハンドオーバ実行段階直後に、U−プレーンデータのために適した量のUL資源がターゲットセルにおいて割り当てられる必要がある。これを果たすために取り得る方法は、以下に説明する2ステップ手法又は1ステップ手法のいずれかを有することである。
2ステップ手法
ステップ1:最初に、ソースセルにおいてUEによって送信された最後のバッファ状態報告及びQoSパラメータに基づいて、ターゲットセルにおいてUL資源が割り当てられる。
ステップ2:その後UEが、UL送信の休止に起因して上昇したバッファレベルを下げるためにULバッファ状態報告を後に送信することによって、付加的なUL資源を要求することになっている。
1ステップ手法
ステップ1:UEが、「ハンドオーバ完了メッセージ」と共にULバッファ状態報告を送信し、それに応じて、eNBがUL資源を割り当てる。
2つの手法を比較すると、本発明者は、1ステップ手法が2ステップ手法よりも大きな利点を有するものと考える。
1ステップ手法によれば、以下の利点が確認される。
1.eNodeB間HOの場合、ソースeNodeBは、UE毎に最新のULバッファ状態報告を格納し、eNodeB間ハンドオーバ中に、それをターゲットeNodeBに転送する必要はない。この結果として、メモリ要件が緩和され、X2インタフェース上のシグナリング負荷が軽減されるであろう。
2.eNB内ハンドオーバの場合も同様に、バッファ状態報告が、格納されてソースからターゲットセルULスケジューリングエンティティに転送される必要はない。
3.アップリンク資源の正確な割当てがハンドオーバ直後に実行されるので、UEが、さらに多くの資源を要求する必要はなく、結果としてL2シグナリングオーバヘッドが低減される。
結論
本明細書において、本発明者は、ハンドオーバ実行段階を詳細に検討し、ULバッファ状態報告の処理及びターゲットセルにおけるUL資源割当てを提案する。
ハンドオーバ実行段階の始めに(すなわち、ハンドオーバコマンドを受信すると)、UEはUL送信を中止し、ターゲットセルとの同期を試みる。UE内のバッファは、ターゲットセルにおけるHO後に、UEがUL許可を受信するまで、データパケットを蓄積し続けるであろう。UL送信の休止に起因して上昇したバッファレベルが迅速に下げられるように、ネットワークはターゲットセル内のUL資源を正確に割り当てる必要がある。
ターゲットセルにおいてUL資源割当てを最適にするために、本発明者は、UEによってハンドオーバ完了メッセージと共にULバッファ状態報告が送信されることを提案する。これは、最新のULバッファ状態報告を格納すること、及びハンドオーバ中に、それをターゲットセル/eNodeB MACエンティティに転送することを不要にするであろう。
ここでの検討からの重要な点を取り入れて、本明細書からTS36.300の中に含めることを提案する。
本願は、2007年2月5日に出願された英国特許出願第0702169.4号に基づいており、当該出願からの優先権の利益を主張するものであり、この特許出願の開示はその全体が参照により本明細書に援用される。

Claims (9)

  1. ソース通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、アップリンクデータを前記ソース通信ノードに送信する手段と、
    前記ソース通信ノードからハンドオーバコマンドを受信する手段と、
    前記ハンドオーバコマンドを受信するとアップリンクデータをバッファリングする手段と、
    ターゲット通信ノードと同期する手段と、
    前記ターゲット通信ノードと同期した後に、バッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを前記ターゲット通信ノードに送信する手段と、
    前記ターゲット通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信する手段と、
    を含む通信デバイス。
  2. 前記アップリンクデータを送信する手段は、バッファリングされるデータレベルを低減するために、前記ソース通信ノードにアップリンクデータを送信するために用いる資源よりも多くの前記資源を、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信するために使用する、請求項1に記載の通信デバイス。
  3. ハンドオーバコマンドを受信する手段により受信される前記ハンドオーバコマンドは、基地局内ハンドオーバを始めるためのものである、請求項1又は2に記載の通信デバイス。
  4. 通信デバイスによって実行される方法であって、
    ソース通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、アップリンクデータを前記ソース通信ノードに送信すること、
    前記ソース通信ノードからハンドオーバコマンドを受信すること、
    前記ハンドオーバコマンドを受信するとアップリンクデータをバッファリングすること、
    ターゲット通信ノードと同期すること、
    前記ターゲット通信ノードと同期した後に、バッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを送信すること、
    前記ターゲット通信ノードによって割り当てられる資源を用いて、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信すること、
    を含む、方法。
  5. 前記アップリンクデータを送信するステップは、バッファリングされるデータレベルを低減するために、前記ソース通信ノードにアップリンクデータを送信するステップにおいて用いられる資源よりも多くの前記資源を、前記ターゲット通信ノードにアップリンクデータを送信するために使用する、請求項4に記載の方法。
  6. 基地局内ハンドオーバの間に実行される、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 通信デバイスから、前記通信デバイスにおいてハンドオーバコマンドの受信に応じてバッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを受信する手段と、
    前記通信デバイスから、前記バッファリングされたアップリンクデータを受信する手段と、を含むターゲット通信ノード。
  8. ターゲット通信ノードにより実行される方法であって、通信デバイスから、前記通信デバイスにおいてハンドオーバコマンドの受信に応じてバッファリングされたアップリンクデータの量を指示するバッファ状態報告と共に、ハンドオーバ完了メッセージを受信すること、
    前記通信デバイスから、前記バッファリングされたアップリンクデータを受信すること、を含むターゲット通信ノードにより実行される方法。
  9. コンピュータに、請求項4〜6、8のいずれか1項に記載の方法を実現させるためのプログラム。
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