JP5348426B2 - 溶接品質検査方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶接品質の良否を判定する溶接品質検査方法及び装置に関するものである。
従来、この種の技術としては特許文献1に記載のものがあった。
これは、アーク溶接した部分にスリット光を照射しそのスリット光(反射光)による光切断画像を得、スリット光の線画のつくる面積、スリット光の線画の屈曲点位置、屈曲点間の線分長さ、スリット光の線画連続性等を求めて、溶接品質の良否を判定するというものである。
特開平06−094640号公報
上記従来技術では、溶接光(溶接の際に溶接箇所から発生する光)と検査用のスリット光を区別できず、溶接部であるビードの形状が計測できないため、検査は溶接後に行なうことになる。このため、溶接後に検査工程を追加する必要があり、工数が長くなる上に手間もかかる。
本発明の課題は、溶接時における溶接品質の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できる溶接品質検査方法及び装置を提供することにある。
また、溶接によって発生するスパッタが検査に用いるセンサに付着ことを防止でき、溶接時における溶接品質の検査をより確実に行なえる溶接ビード検査装置を提供することにある。
上記課題は、溶接品質検査方法及び装置を下記各態様の構成とすることによって解決される。
各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴及びそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
以下の各項のうち、(1)項が請求項1に、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、(4)項が請求項4に、(5)項が請求項5に、各々対応する。(6)項は請求項に係る発明ではない。
(1)スリット光が照射された溶接部を撮影し、該撮影画像によって前記溶接部の外形状を計測し、該外形状に基づいて前記溶接部の品質の良否を判定する溶接品質検査方法において、前記スリット光の非照射時の前記溶接部の撮影画像をスリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第1画像と、前記スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第2画像とを取得し、該フィルタ抽出第2画像及び前記フィルタ抽出第1画像を各々デジタル化し光強度分布画像に変換して重ね合わせ、画像処理を施して、前記スリット光のみによる前記溶接部の光強度分布画像を抜き出し、該光強度分布画像によって前記溶接部の外形状を計測することを特徴とする溶接品質検査方法。
(2)前記スリット光はパルス状スリット光であって、前記フィルタ抽出第2画像は、そのパルス状スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出された画像であり、該フィルタ抽出第2画像及び前記フィルタ抽出第1画像を溶接箇所の移動に伴って交互に逐次取得して前記溶接部の延出方向の外形状を連続して計測することを特徴とする(1)項に記載の溶接品質検査方法。
(3)スリット光が照射された溶接部を撮影し、該撮影画像によって前記溶接部の外形状を計測し、該外形状に基づいて前記溶接部の品質の良否を判定する溶接品質検査装置において、前記スリット光を前記溶接部に照射するスリット光照射装置及び前記溶接部の画像を撮影する画像撮影装置を備えてなるセンサと、前記スリット光の非照射時の前記溶接部の撮影画像を前記スリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第1画像と、前記スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第2画像とを各々デジタル化して光強度分布画像に変換するデータ変換器と、該データ変換器により各々デジタル化されたフィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像による第1光強度分布画像及び第2光強度分布画像を重ね合わせ、画像処理を施して、前記スリット光のみによる前記溶接部の光強度分布画像を抜き出し、該光強度分布画像によって前記溶接部の外形状を計測する画像処理装置とを具備することを特徴とする溶接品質検査装置。
(4)前記スリット光はパルス状スリット光であって、前記フィルタ抽出第2画像は、そのパルス状スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出された画像であり、前記画像処理装置は、溶接箇所の移動に伴って交互に逐次取得された前記フィルタ抽出第1画像及び前記フィルタ抽出第2画像が入力され前記溶接部の延出方向の外形状を連続して計測することを特徴とする(3)項に記載の溶接品質検査装置。
(5)前記センサは溶接装置の溶接用トーチに連動する箇所に連結され、前記溶接用トーチには溶接時に発生するスパッタの前記センサの方向への飛散を阻止するスパッタ防護壁が形成されていることを特徴とする(3)項又は(4)項に記載の溶接品質検査装置。
(6)溶接にはアーク溶接が用いられ、前記溶接部はアーク溶接によるビードであり、スリット光にはレーザ光が用いられていることを特徴とする(3)項、(4)項又は(5)項に記載の溶接品質検査装置。
本(6)項の溶接品質検査装置によれば、広く用いられているアーク溶接のビードについて、溶接時の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できるという効果を奏する。
(1)項に記載の発明によれば、溶接箇所における溶接光と検査用のスリット光との区別が可能で、スリット光のみによる溶接部の外形状の計測が溶接時に可能となり、溶接時における溶接品質の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できる溶接品質検査方法を提供できる。
(2)項に記載の発明によれば、溶接部の延出方向全長について、溶接時の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できる溶接ビード検査方法を提供できる。
(3)項に記載の発明によれば、溶接箇所における溶接光と検査用のスリット光との区別が可能で、スリット光のみによる溶接部の外形状の計測が溶接時に可能となり、溶接時における溶接品質の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できる溶接品質検査装置を提供できる。
(4)項に記載の発明によれば、溶接部の延出方向全長について、溶接時の検査が可能で、検査に要する工数や手間を縮減できる溶接ビード検査装置を提供できる。
(5)項に記載の発明によれば、溶接によって発生するスパッタが検査に用いるセンサに付着ことを防止でき、溶接時における溶接品質の検査をより確実に行なえる(3)項又は(4)に記載の溶接ビード検査装置を提供できる。
なお、(6)項に記載の発明は、本発明(特許請求の範囲に記載した発明)ではないので、上記課題を解決するための手段の欄に、その効果を述べた。
本発明方法の原理説明図である。 本発明方法が適用された装置(溶接品質検査装置)の一実施形態を溶接装置と共に示す構成図である。 図2中のセンサ部分の説明図である。 図2中の溶接用トーチに設けられたスパッタ防護壁の一例を説明するための図である。 同上スパッタ防護壁がない場合のスパッタの飛散領域を説明するための図である。 図2に示す本発明装置による溶接品質の良否判定動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
まず、本発明による溶接品質検査の原理について説明する。
従来技術では、検査を溶接後に行なうことに起因して溶接後に検査工程を追加する必要が生じ、このため工数が長くなって手間もかかる。検査を溶接後に行なう理由は、溶接時に検査用のスリット光を溶接部に照射してもそのスリット光(反射光)を溶接光から区別できず、したがってスリット光による溶接部の撮影画像を得ることができず、溶接部の形状が計測できないからであった。
そこで本発明では、溶接時に検査を可能とするために以下の方法を案出した。
すなわち、スリット光を用いた溶接部の形状計測を溶接時に可能とするには、溶接中、溶接部に照射するスリット光(反射光)のみを同スリット光を含んだ溶接光から区別し、抜き出せばよい。
このため本発明では、スリット光の波長(周波数)に合わせたバンドパスフィルタを用意する。スリット光としては、通常、レーザ光によるスリット光を用いるので、通過帯域をそのレーザ光の波長に合わせたバンドパスフィルタを用意する。そして溶接中において、スリット光非照射時の溶接部の撮影画像を上記バンドパスフィルタを通したフィルタ抽出第1画像と、スリット光照射時の溶接部の撮影画像を上記バンドパスフィルタを通したフィルタ抽出第2画像とを得る。
フィルタ抽出第1画像は、スリット光非照射時の撮影画像をスリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタを通した画像であるから、スリット光を含まない溶接光の中のスリット光波長帯の光による画像である。一方、フィルタ抽出第2画像は、スリット光照射時の撮影画像をスリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタを通した画像であるから、スリット光を含む溶接光の中のスリット光波長帯の光、詳しくはスリット光と、スリット光を含まない溶接光の中のスリット光波長帯の光とによる画像である。
したがって、このフィルタ抽出第2画像から上記フィルタ抽出第1画像を重ね合わせて差分を抽出する画像処理を施せば、スリット光(反射光)のみによる溶接部の画像が抜き出される。そして、このスリット光のみによる溶接部の画像から溶接部の外形状を計測することによって、溶接部の外形状に基づく同溶接部の品質の良否判定が可能となるもので、本発明はこのような原理に基づいて溶接品質検査を行なっている。
上記画像処理は、通常、画像間の差分を抽出する引算等の画像処理演算により行なわれる。すなわち、上記フィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像を各々デジタル化して第1光強度分布画像〔図1(a)参照〕及び第2光強度分布画像〔図1(b)参照〕を得る。そして、これら第1、第2光強度分布画像間で差分を抽出する画像処理演算を行ない、スリット光のみによる溶接部の光強度分布画像である第3光強度分布画像〔図1(c)参照〕を抜き出す。溶接部の外形状の計測はこの第3光強度分布画像によって行なう。
スリット光を用いた溶接部の形状計測の代表例としては周知の光切断法が挙げられる。ここで光切断法とは、三角形状ないし扇状に広がるスリット光と称される(シート状光とも称される)極薄い扁平の光を光源から被測定物に照射し、その反射光(像)を光センサで受けて、上記光源の位置、光の投射角度、光センサの位置等から三角測量の原理により求められる光源−被測定物間の距離に基づき、その被測定物の表面座標ひいては外形状を非接触で測定する手法である。
スリット光にパルス状スリット光を用いれば、アーク溶接におけるように溶接光の変動が大きい場合にあっても、より正確にスリット光(反射光)のみによる溶接部画像が得られる。
なお、フィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像を溶接中に取得しておけば、その後の画像処理演算等はいつ実行してもよい。いずれにしても、従来技術のように検査を溶接後に行なう必要はない。
また、フィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像を溶接箇所の移動に伴って交互に逐次取得し、上記の画像処理演算を施せば、溶接部の延出方向の外形状を連続して計測できる。
バンドパスフィルタは、光学フィルタ及び電気回路素子によるフィルタのいずれを用いてもよいが、以下の実施形態では光学フィルタが用いられている。
図2は本発明方法が適用された装置(溶接品質検査装置)の一実施形態を溶接装置と共に示す構成図である。
この図に示す例おいて、溶接品質検査装置は、センサ1、バンドパスフィルタ2及び溶接品質検査装置本体3を備えて構成されている。
溶接装置4は、ここではアーク溶接を自動で行なうロボット溶接装置からなり、このロボット溶接装置はロボット制御装置5によって制御される。
溶接対象であるワークWの溶接箇所Pは溶接装置4による溶接用トーチ6の移動やワークWを搬送制御するワーク搬送制御装置7によるワークWの移動等よって予め設定された方向に移動される。溶接装置4は溶接用トーチ6の姿勢(向き)やワークWとの距離等も制御可能である。
上記センサ1は、図3に拡大して示すように、スリット光8を溶接部であるビード9に照射するスリット光照射装置10と、ビード9の画像を撮影する画像撮影装置11とを備えて構成され、溶接装置4の溶接用トーチ6に連動する箇所に連結されている。
バンドパスフィルタ2は、通過帯域がスリット光8の波長(周波数)に合わされた光学フィルタであって、画像撮影装置11の画像入射側に近接配置されている。
なお本実施形態において、スリット光8としては、パルス状に出射するスリット光(パルス状スリット光)、ここではレーザによるパルス状スリット光が用いられている。また、画像撮影装置11としては、例えばプログレッシブスキャンカメラ装置が用いられる。 スリット光8としてパルス状スリット光を用いたのは、パルス状スリット光によれば、溶接光の変動が大きいアーク溶接にあっても、より正確に、溶接光を含まないスリット光8のみによるビード9の画像(後述する第3光強度分布画像)が得られるからである。
上記溶接品質検査装置本体3は、データ変換器12及び画像処理装置13を備えて構成される。
データ変換器12は、スリット光8の非照射時のビード9の撮影画像をバンドパスフィルタ2に通して抽出されたフィルタ抽出第1画像と、スリット光8の照射時のビード9の撮影画像をバンドパスフィルタ2に通して抽出されたフィルタ抽出第2画像とを各々デジタル化して光強度分布画像に変換するA/D変換器等からなる変換器である。このデータ変換器12は、画像処理装置13に内蔵させてもよい。
画像処理装置13は次のような機能を備えた装置である。すなわち画像処理装置13は、上記データ変換器12によりデジタル化されたフィルタ抽出第1画像による光強度分布画像(第1光強度分布画像)と、同じくデータ変換器12によりデジタル化されたフィルタ抽出第2画像による光強度分布画像(第2光強度分布画像)とを重ね合わせる。そして、これら第1光強度分布画像及び第2光強度分布画像間で差分を抽出する画像処理演算を行ない、スリット光8のみによるビード9の光強度分布画像(第3光強度分布画像)を抜き出し、この第3光強度分布画像によってビード9の外形状を計測する装置である。図3中の31は、模式的に示した第3光強度分布画像である。
本実施形態では、上記のようにスリット光8はパルス状スリット光である。したがって、上記フィルタ抽出第2画像はパルス状スリット光照射時のビード9の撮影画像をバンドパスフィルタ2に通して抽出された画像であり、第2光強度分布画像はそのようなフィルタ抽出第2画像をデジタル化してなる光強度分布画像である。
また、本実施形態において画像処理装置13は、ワークWの溶接箇所Pの移動に伴って交互に逐次取得されたフィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像を各々デジタル化した第1光強度分布画像及び第2光強度分布画像が入力されて、逐次第3光強度分布画像を抜き出し、連続する第3光強度分布画像によってビード9の延出方向の外形状を連続して計測するように構成されている。そしてこの画像処理装置13は、最終的に溶接開始から完了までに至る、つまり始端から最終端までのビード外形状の三次元(3D)画像を画像表示装置14,15に表示するように構成されている。
ここで、図2中の溶接用トーチ6について図4を参照して説明する。
本実施形態において溶接はアーク溶接であり、溶接中、ワークWの溶接箇所Pからはスパッタが飛散する。特に、溶接用トーチ6のワークWに対向する先端部分6aやその周辺部分はスパッタ飛散量が多い。一方、センサ1は、ビード9の画像を撮影するために上記のようなスパッタ飛散量が多い溶接用トーチ先端部分6aの近傍に配置される。
ここでセンサ1は、スリット光照射装置10及び画像撮影装置11を備えて構成され、スリット光照射装置10の光出射面や画像撮影装置11の受光面はビード9方向に向けられているので、溶接中に検査を行なう本発明装置では溶接箇所Pから飛散するスパッタが付着する虞が大きい。上記光出射面や受光面にスパッタが付着するとビード9の画像撮影ができなくなるので、同光出射面や受光面へのスパッタ付着は防止されなければならない。
そこで本実施形態においては、図4に示すよう溶接用トーチ6の先端部分又はその近傍に例えば鍔状のスパッタ防護壁41を形成し、溶接によって発生するスパッタが検査に用いるセンサ1に付着ことを防止できようにした。
図4に例示するように、スパッタ防護壁41は、最小限の大きさとして、溶接箇所Pからは同スパッタ防護壁41が邪魔をして上記光出射面や受光面が臨むセンサ1の下面を直接見込めない大きさに設定される。
すなわち、溶接箇所Pを頂点とし、溶接中心軸42を中心線として図中上方に広がる逆三角錐の輪郭線43に外周端縁が内接する外形状円形のスパッタ防護壁41を想定する。このような想定において、スパッタ防護壁41は、上記逆三角錐の輪郭線43の内側かつスパッタ防護壁41よりも図中上方、つまりスパッタが飛散しない領域にセンサ1の下面、少なくとも特に上記光出射面及び受光面の全体が入り込むように、輪郭線位置(輪郭線43の広がり)を規定する大きさとされる。
図5はスパッタ防護壁が形成されてない溶接用トーチ6における上記と同様の逆三角錐の輪郭線53を描いた図である。この輪郭線53の広がりを図4の輪郭線43の広がりと比較すると、図4の輪郭線43の広がりのほうが大きいことが分かる。
輪郭線43,53の広がりは、スパッタ飛散のない領域の広がりに等しいことが発明者等の実験によって明らかにされている。したがって、スパッタ防護壁41によれば、スパッタ飛散領域が縮減され、センサ1下面、具体的にはスリット光照射装置10の光出射面や画像撮影装置11の受光面へのスパッタの飛散、付着が阻止されることが分かる。
このようにスパッタの飛散、付着が阻止されることによれば、溶接時における溶接品質の検査をより確実に行なうことができる。
次に、本実施形態の動作について、図2及び図3に図6のフローチャートを併用して説明する。
図示するように、溶接装置4により溶接が開始すると、まずセンサ1のスリット光照射装置10を動作させずに、つまりスリット光8を照射しない状態(非照射状態)で画像撮影装置11によりビード9の画像を撮影する(ステップ101)。撮影された画像、本実施形態ではバンドパスフィルタ2を通過した画像(フィルタ抽出第1画像)はデータ変換器12によりデジタル化されて光強度分布画像(第1光強度分布画像)に変換され(ステップ102)、画像処理装置13内の記憶装置に記憶される(ステップ103)。
ステップ104では、センサ1のスリット光照射装置10を動作させ、ステップ105では、スリット光照射装置10の動作状態、つまりスリット光8の照射状態において画像撮影装置11によりビード9の画像を撮影する。撮影された画像、本実施形態ではバンドパスフィルタ2を通過した画像(フィルタ抽出第2画像)はデータ変換器12によりデジタル化されて光強度分布画像(第2光強度分布画像)に変換され(ステップ106)、画像処理装置13内の記憶装置に記憶される(ステップ107)。
ステップ108では、画像処理装置13によって上記第1光強度分布画像と第2光強度分布画像とを重ね合わせ、これら第1光強度分布画像及び第2光強度分布画像間で差分を抽出する画像処理演算を行ない、スリット光8のみによるビード9の光強度分布画像(第3光強度分布画像)を抜き出す。抜き出された第3光強度分布画像(スリット光データ)は画像処理装置13内の記憶装置に蓄積記憶される(ステップ109)。
ステップ110では、センサ1のスリット光照射装置10の動作を停止(スリット光照射を停止)させ、次ステップ111に処理を移す。ステップ111では溶接が完了したか否かを判定し、溶接未完了であれば、ステップ111において溶接完了と判定されるまでステップ101〜ステップ110の処理を繰り返す。画像処理装置13内の記憶装置には、その間に処理演算された第3光強度分布画像(ビード延出方向各部の第3光強度分布画像)が蓄積記憶される。
ステップ111において溶接完了と判定されると、スリット光照射装置10を動作状態とし、以降、動作状態のまま、つまりスリット光8を連続照射したまま(ステップ112)、画像撮影装置11によってビード9の画像の断続撮影をする(ステップ113)。
溶接が完了すると、それ以降、ワークWの溶接箇所Pから溶接光は生じないので、画像撮影装置11により撮影されるビード9の画像はスリット光8のみによる画像である。したがって、溶接完了以降の画像撮影装置11による撮影画像(フィルタ抽出画像)は、データ変換器12によりデジタル化されて光強度分布画像に変換され(ステップ114)、そのまま光強度分布画像(スリット光データ)として画像処理装置13内の記憶装置に蓄積記憶される(ステップ115)。
ステップ116では、画像処理装置13は記憶装置に蓄積記憶されたスリット光8のみによるビード9の光強度分布画像(スリット光データ)、つまり溶接方向の離散的なビード9の外形状データの全てを読み込み、一元化する。
そしてステップ117において、一元化されたビード9の外形状データから、溶接方向に連続するビード9の外形状、つまり始端から最終端までのビード外形状の三次元(3D)画像を演算し、画像表示装置14,15に表示する。
ステップ118では、画像表示装置14,15に表示されたビード外形状の三次元画像から溶接品質の良否を判定する。溶接品質の良否判定は、画像を用いた溶接品質の良否判定が可能ないずれの方法も適用できる。
以上述べたように本実施形態によれば、スリット光8が照射されたビード9を撮影し、その撮影画像によってビード9の外形状を計測し、同外形状に基づいてビード9の品質の良否を判定する溶接品質検査において、画像処理によってスリット光8のみによるビードの光強度分布画像を抜き出し、その光強度分布画像によってビード9の外形状を計測するようにしたので、溶接時における溶接品質の検査が可能となり、溶接後に検査工程を追加する必要がなくなって検査に要する工数や手間を縮減できる。
また、溶接用トーチ6にスパッタ防護壁41を設けたことによれば、溶接によって発生するスパッタが検査に用いるセンサ1に付着ことを防止でき、溶接時における溶接品質の検査をより確実に行なえる。
1:センサ、2:バンドパスフィルタ、4:溶接装置、6:溶接用トーチ、8:スリット光、9:ビード、10:スリット光照射装置、11:画像撮影装置、41:スパッタ防護壁、W:ワーク。

Claims (5)

  1. スリット光が照射された溶接部を撮影し、該撮影画像によって前記溶接部の外形状を計測し、該外形状に基づいて前記溶接部の品質の良否を判定する溶接品質検査方法において、
    前記スリット光の非照射時の前記溶接部の撮影画像をスリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第1画像と、前記スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第2画像とを取得し、
    該フィルタ抽出第2画像及び前記フィルタ抽出第1画像を各々デジタル化し光強度分布画像に変換して重ね合わせ、画像処理を施して、前記スリット光のみによる前記溶接部の光強度分布画像を抜き出し、該光強度分布画像によって前記溶接部の外形状を計測することを特徴とする溶接品質検査方法。
  2. 前記スリット光はパルス状スリット光であって、前記フィルタ抽出第2画像は、そのパルス状スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出された画像であり、
    該フィルタ抽出第2画像及び前記フィルタ抽出第1画像を溶接箇所の移動に伴って交互に逐次取得して前記溶接部の延出方向の外形状を連続して計測することを特徴とする請求項1に記載の溶接品質検査方法。
  3. スリット光が照射された溶接部を撮影し、該撮影画像によって前記溶接部の外形状を計測し、該外形状に基づいて前記溶接部の品質の良否を判定する溶接品質検査装置において、
    前記スリット光を前記溶接部に照射するスリット光照射装置及び前記溶接部の画像を撮影する画像撮影装置を備えてなるセンサと、
    前記スリット光の非照射時の前記溶接部の撮影画像を前記スリット光の波長に合わせたバンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第1画像と、前記スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出されたフィルタ抽出第2画像とを各々デジタル化して光強度分布画像に変換するデータ変換器と、
    該データ変換器により各々デジタル化されたフィルタ抽出第1画像及びフィルタ抽出第2画像による第1光強度分布画像及び第2光強度分布画像を重ね合わせ、画像処理を施して、前記スリット光のみによる前記溶接部の光強度分布画像を抜き出し、該光強度分布画像によって前記溶接部の外形状を計測する画像処理装置とを具備することを特徴とする溶接品質検査装置。
  4. 前記スリット光はパルス状スリット光であって、前記フィルタ抽出第2画像は、そのパルス状スリット光の照射時の前記溶接部の撮影画像を前記バンドパスフィルタに通して抽出された画像であり、
    前記画像処理装置は、溶接箇所の移動に伴って交互に逐次取得された前記フィルタ抽出第1画像及び前記フィルタ抽出第2画像が入力され前記溶接部の延出方向の外形状を連続して計測することを特徴とする請求項3に記載の溶接品質検査装置。
  5. 前記センサは溶接装置の溶接用トーチに連動する箇所に連結され、前記溶接用トーチには溶接時に発生するスパッタの前記センサの方向への飛散を阻止するスパッタ防護壁が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の溶接品質検査装置。
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