JP5347719B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池装置に関する。
燃料電池のアノード側に水素ガスを供給し、燃料電池のカソード側に酸素ガスを供給することで発電する燃料電池装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1には、このような燃料電池装置において、アノード側の上流に水素ガスの供給弁を備え、アノード側の下流に燃料電池のアノード側の生成水を排出する排水弁を備え、燃料電池と排水弁との間に生成水を溜める水溜り部を備え、供給弁と排水弁を閉じた状態にして燃料電池の発電を行った後、供給弁を開放して生成水を排出する技術が開示されている。この技術によれば、供給弁を開放して生成水を排出することで、生成水が蓄積して燃料電池の水素濃度や発電効率が低下するのを防いでいる。
特開2007−149630号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、水溜り部に溜まった生成水の量が多いような場合にはこの溜まった生成水を十分に排出できなかった。これは、水溜り部に溜まった生成水の量の多少に関係なく同じ方法によって生成水を排出させているためである。
すなわち、生成水を排出する機能が不十分であるという問題があった。その結果、生成水が燃料電池のセル内部に残ってしまうと、この残った生成水がセル内部の反応面への水素ガスの供給を妨げ、燃料電池の電解質膜にダメージを与えてしまっていた。
本発明は、このような技術的課題を鑑みてなされたもので、生成水の排出性能を向上させる燃料電池装置を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、電解質膜(1a)をはさんでアノード(1b)とカソード(1c)が対設された燃料電池(1)と、前記アノード(1b)にアノードガスを供給するアノードガス供給手段(4)と、供給される前記アノードガスの圧力を調整する圧力調整手段(5)と、前記燃料電池(1)に対する要求発電量に応じて、前記アノードガスの目標圧力として第1の上限圧力と第1の下限圧力とを設定する圧力設定手段(11、S1)と、前記圧力調整手段(5)を制御して、前記圧力設定手段(11、S1)により設定された第1の上限圧力と第1の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御手段(11、S2)と、を有する燃料電池装置(10)であって、前記アノード(1b)に溜まった水溜り量を検出する水溜り量検出手段(S41)を備え、前記水溜り量検出手段(S41)により所定量以上の水溜り量が検出されると(S42YES)、前記圧力設定手段(11)は前記アノードガスの目標圧力として前記第1の上限圧力と前記第1の下限圧力より低い第2の下限圧力とを設定し、前記制御手段(11)は前記第1の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させる(S45)ことを特徴とする。
本発明によれば、アノードに溜まった水溜り量が一定量を超えた場合に、供給するアノードガスの目標圧力の下限圧力を下げることで圧力の振幅(すなわち圧力差)を大きくしている。このように圧力差を大きくすることで、圧力差が小さい場合に比べてアノードに溜まった生成水を排出させるとともに生成水の排出性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池装置の装置構成を示す図である。 コントローラの通常の制御ロジックを示すフローチャートである。 図2の制御ロジックを実行したときのタイムチャートである。 本実施形態に係るコントローラの制御ロジックの第1の例を示すフローチャートである。 図4の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。 図4の制御ロジックを実行した変形例に係るタイムチャートである。 本実施形態に係るコントローラの制御ロジックの第2の例を示すフローチャートである。 図7の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。 本実施形態に係るコントローラの制御ロジックの第3の例を示すフローチャートである。 図9の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。 本実施形態に係るコントローラの制御ロジックの第4の例を示すフローチャートである。 本実施形態に係るコントローラの制御ロジックの第5の例を示すフローチャートである。 窒素分圧差とリーク窒素量との関係を示す図である。 湿度及び温度とリーク窒素量との関係を示す図である。 燃料電池の詳細構成の一例を示す図である。 アノードチャンネルにおける流体の流れを説明する図である。 アノードチャンネルにおける水素濃度分布を説明する図である。 電解質膜における水素濃度分布を説明する図である。 燃料電池に8分割電極を設けた図である。 図19の各電極と発生電流値との関係を示す図である。 昇圧時の燃料電池及びバッファタンクにおける水素ガスの圧力を説明する図である。 不活性ガスの排出に必要な圧力脈動幅と生成水の排出に必要な圧力脈動幅の例を示す図である。 不活性ガスの排出に必要な圧力脈動幅と生成水の排出に必要な圧力脈動幅との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(装置構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池装置10の装置構成を示す図である。図1に示す燃料電池装置(燃料電池システム)10は、燃料電池1、圧縮機2、加湿器3、高圧水素タンク4、圧力調整機構5、圧力検出センサ6、バッファタンク7、パージ弁8、排水機構9、コントローラ11等を有する構成である。
燃料電池1は、電解質膜(固体高分子電解質膜)1aをはさんでアノード極(水素極)1bとカソード極(酸素極)1cが対設された発電体である。アノード極1bには、高圧水素タンク4から水素ガスが供給される。カソード極1cには、圧縮機2、加湿器3から酸素ガスが供給される。各々の電極1b、1cにおいて以下の式(1)、(2)に示す反応が生じることで燃料電池1は発電する。
圧縮機2は、空気を圧送し調圧する圧縮装置である。例えばコンプレッサやブロワ等である。この圧縮機2によって調圧された空気は空気供給流路21を通って加湿器3に供給される。
加湿器3は、圧縮機2により調圧された空気を調湿、温調する。この加湿器3により調湿、温調された空気は、空気供給流路21を通ってカソード極1cに供給される。このように、圧縮機2及び加湿器3はカソード極1cに酸素ガス(カソードガス)を供給する。
高圧水素タンク4は、高圧の水素ガス(アノードガス)を貯留する。この高圧水素タンク4に貯留された水素ガスは、水素供給流路23を通ってアノード極1bに供給される。すなわち、この高圧水素タンク4はアノード極1bに水素ガスを供給する。
圧力調整機構5は、水素供給流路23の途中に設けられ、高圧水素タンク4から供給された水素ガスの圧力を調整する。例えばレギュレータとシャット弁、ソレノイドコイル直動式の調整弁、又はインジェクタ等である。この圧力調整機構5が高圧水素タンク4から供給された水素ガスの圧力を変更することで、アノード極1bへの水素ガスの流入量を制御する。この圧力調整機構5の動作はコントローラ11によって制御される。制御内容については後述する。
圧力検出センサ6は、圧力調整機構5とアノード極1bとの間に設けられ、アノード極1bに供給される水素ガスの圧力値を検出する。この圧力検出センサ6により検出された水素ガスの圧力値の情報は、コントローラ11に送られる。
バッファタンク7は、アノード極1bの出口に設けられ、生成水を貯留する貯留部である。ここでいう生成水とは、カソード極1cにおいて上記式(2)の反応により生成した水や水蒸気ガスが電解質膜1aを浸透、逆拡散してアノード極1bに流入したものである。この生成水がアノード極1bに存在すると、アノード極1bにおける水素ガスの移動を阻害して発電効率の低下や発電不能を引き起こすおそれがある。そのため、適切にこの生成水を排出する必要がある。このバッファタンク7の容積はアノード極1bの体積と同等又はその8割程度である。
パージ弁8は、バッファタンク7と空気排気流路22とを連通するガス流路25に設けられ、このガス流路25を流れるガスの流量を制御する。ガス流路25を流れるガスとは、アノード極1bから排出される窒素ガス等の不活性ガスを含んだアノードオフガスである。ここでいう不活性ガスとは、カソード極1cに供給される空気中に含まれる窒素ガス等のガスであって電解質膜1aを透過(クロスリーク)してアノード極1bに流入したものである。この不活性ガスがアノード極1bに存在すると、前述の生成水と同様にアノード極1bにおける水素ガスの移動を阻害して発電効率の低下や発電不能を引き起こすおそれがある。そのため、適切にこの不活性ガスを排出する必要がある。このパージ弁8は、連続的又は断続的に開度を調整することでガス流路25を流れるガスの流量を調整可能である。このパージ弁8の動作はコントローラ11によって制御される。制御内容については後述する。
排水機構9は、バッファタンク7と外部(不図示)とを連通する排水流路26に設けられ、バッファタンク7に蓄えられた生成水を排出する機構である。この排水機構9の動作はコントローラ11によって制御される。制御内容については後述する。
コントローラ11は、各種制御を実行する、CPUおよびその周辺装置からなるマイクロコンピュータにより構成されたコントロールユニットである。このコントローラ11は、外部から発電要求を受け取ると、圧力調整機構5、パージ弁8、排水機構9の動作を制御する。制御内容については後述する。
以上、図1を用いて本実施形態に係る燃料電池装置10について説明してきた。このように本実施形態に係る燃料電池装置10は、循環系を組み込まずにアノード極1bに水素ガスを使用量だけ供給するアノードデッドエンド方式(閉塞系、行き止まり式)の燃料電池システムである。なお、この燃料電池装置10についての補足説明を図13から図20を用いて後述する。
(通常時の制御ロジック)
図2は、コントローラ11の通常時の制御ロジックを示すフローチャートである。図2に示す制御ロジックを実行する前提として、コントローラ11は、外部から受け取った発電要求に係る要求発電量に基づいてアノード極1bに供給する水素ガスの目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを予め算出しているものとする。
まず、目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定する(S1)。ここではコントローラ11は、上記の算出した上限圧力P1と下限圧力P2とを、アノード極1bに供給する水素ガスの目標圧力として設定する。
続いて、ステップS2へ進んで上限圧力P1と下限圧力P2との間で脈動制御する(S2)。ここではコントローラ11は、ステップS1で設定された上限圧力P1と下限圧力P2との間で圧力を振幅(脈動)させるよう圧力調整機構5を制御する。
ステップS2の処理を具体的に説明する。図3は、図2の制御ロジックを実行したときのタイムチャートである。図3では、横軸に時間を、縦軸に圧力検出センサ6により検出される圧力値を示している。
図3に示すように、圧力値が上限圧力P1と下限圧力P2との間を振幅する。特に時刻T1、T3、T5のように圧力値が上限圧力P1に達すると、その後下限圧力P2に達するまで減圧する。具体的には、圧力検出センサ6により検出される圧力値が上限圧力P1に達すると、コントローラ11は圧力調整機構5を閉じることで水素ガスの供給を停止する。そうすると、既に供給された水素ガスの消費によって燃料電池1及びバッファタンク7の圧力が減圧する。
一方、時刻T2、T4、T6のように圧力値が下限圧力P2に達すると、その後上限圧力P1に達するまで昇圧する。具体的には、圧力検出センサ6により検出される圧力値が下限圧力P2に達すると、コントローラ11は圧力調整機構5を開くことで水素ガスの供給を開始する。そうすると、既にアノード極1bに供給されていた低濃度の水素ガスが燃料電池1からバッファタンク7へと押し出され、新たに供給される高濃度の水素ガスがアノード極1bに攪拌される。これにより、燃料電池1の圧力は昇圧する。
以上、図2及び図3を用いてコントローラ11の通常時の制御ロジックについて説明してきた。このようにコントローラ11は、燃料電池1に対する要求発電量に応じて水素ガスの目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定するとともに、設定された上限圧力P1と下限圧力P2との間で圧力を振幅させるよう圧力調整機構5を制御している。このように圧力を脈動させて水素ガスを供給することで、アノード極1bにおける水素分圧を確保しつつ発電を制御している。
なお、上限圧力P1及び下限圧力P2について補足する。上限圧力P1とは、アノード極1bに発電に十分な水素濃度が確保されて水素濃度が高い状態を示す圧力値を示す。下限圧力P2とは、アノード極1bに発電に十分な水素濃度が確保されずに水素濃度が低く、水素ガスの供給に際する圧力を高くして圧力上昇速度を極力速めることが望ましい状態を示す圧力値を示す。
また、上限圧力P1から下限圧力P2に達するまでの時間(T1〜T2、T3〜T4、T5〜T6)は数秒(1から10秒)である。また、下限圧力P2から上限圧力P1に達するまでの時間(T2〜T3、T4〜T5)は例えば0.1〜0.5秒程度である。なお、これらの時間は、上限圧力P1や下限圧力P2の圧力値やアノード極1bにおける水素ガスの消費速度(引き出す負荷電流値)に応じて変化する。
(本実施形態に係る制御ロジックの第1の例について)
図4は、本実施形態に係るコントローラ11の制御ロジックの第1の例を示すフローチャートである。ここではコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S48)、アノード極1bの水溜り量が所定量よりも大きくなったときに制御態様を切り替える(S42からS47)。なお、図4に示す制御ロジックは、通常運転中に定期的(例えば10ms毎)に実行される。
まず、ステップS41において水溜り量を検出する(S41)。ここではコントローラ11は、生成水量がほぼ電流負荷に比例する特性を用いて、電流負荷の積算で推定することでアノード極1bの水溜り量を検出する。
ステップS42へ進んで、水溜り量が所定量よりも大きいか否かを判定する(S42)。ここではコントローラ11は、生成水量の積算値等から予め求められる、生成水を排出することが望ましい程度の所定の閾量よりも大きいか否かを判定する。水溜り量が所定量よりも大きいときには(S42YES)、ステップS43へ進む。水溜り量が所定量よりも小さいときには(S42NO)、ステップS48へ進む。
ステップS43へ進むと、水排出に必要な圧力差PΔを演算する(S43)。ここではコントローラ11は、生成水の排出に必要な圧力差PΔを演算する。この圧力差PΔは、生成水量の積算値又は負荷による水溜り量より予め実験的に求められる。
続いてステップS44へ進んで、上限圧力P1から圧力差PΔを除算することで水排出下限圧力P3を算出する(S44)。ここではコントローラ11は、水排出下限圧力P3(生成水の排出に必要な下限圧力)を算出する。
続いてステップS45へ進んで、図2のステップS1及びS2に係る制御を、目標圧力として上限圧力P1とステップS44で算出された水排出下限圧力P3とを設定して実行する(S45)。ここではコントローラ11は、水素ガスの目標圧力として上限圧力P1と水排出下限圧力P3とを設定するとともに、設定された上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間で圧力を振幅させるよう圧力調整機構5を制御する。これにより、圧力を脈動させつつ下限圧力P2よりも低い水排出下限圧力P3まで減圧する。
続いてステップS46へ進んで、現在の圧力が水排出下限圧力P3よりも小さいか否かを判定する(S46)。ここではコントローラ11は、圧力検出センサ6により検出される現在の圧力とステップS44で算出した水排出下限圧力P3とを比較する。現在の圧力が水排出下限圧力P3よりも小さいときには(S46YES)、ステップS47へ進んで上限圧力P1まで昇圧する。現在の圧力が水排出下限圧力P3よりも大きいときには(S46NO)、ステップS41へ戻って処理を繰り返す。
ステップS48へ進んだときには、図2のステップS1及びS2に係る制御を、目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定して実行する(S48)。
以上で示される処理により第1の例に係るコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S48)、アノード極1bの水溜り量が所定量よりも大きくなったときには、水素ガスの目標圧力として上限圧力P1と水排出下限圧力P3とを設定して、設定された上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間で圧力を振幅させる制御態様に切り替えている(S42からS47)。
図4の処理の具体例を説明する。図5は、図4の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。図5(a)では、横軸に時間を、縦軸に圧力検出センサ6により検出される圧力値を示している。図5(b)では、横軸に時間を、縦軸に水溜り量を示している。
なお、以下ではフローチャートとの対応が分かりやすくするために、フローチャートのステップ番号にSを付して記載する(以降、タイムチャートの説明では同様)。
時刻T0からT1及びT3以降では、図5(b)に示すように水溜り量が所定量より小さい(S42NO)。そのため、図5(a)に示すように上限圧力P1と下限圧力P2との間を振幅Xで脈動する(S48)。この振幅Xは、通常時に不活性ガスを排出するのに必要な圧力脈動幅を示す。一方、時刻T1では、水溜り量が所定量より大きい(S42YES)。そのため、図5(a)の時刻T1からT3では、上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間を振幅Yで脈動する(S45)。この振幅Yは、生成水を排出するのに必要な圧力脈動幅(上記のPΔに相当)を示す。なお、時刻T2において圧力値が水排出下限圧力P3に達すると(S46YES)、その後時刻T2からT3では圧力値を上限圧力P1まで昇圧させている(S47)。
続いて、図4の処理の変形例を説明する。図6は、図4の制御ロジックを実行した変形例に係るタイムチャートである。図6(a)では、横軸に時間を、縦軸に圧力検出センサ6により検出される圧力値を示している。図6(b)では、横軸に時間を、縦軸に水溜り量を示している。
時刻T0からT1及びT3以降では、図6(b)に示すように水溜り量が所定量より小さい(S42NO)。そのため、図6(a)に示すように上限圧力P1と下限圧力P2との間を振幅Xで脈動する(S48)。この振幅Xは、通常時に不活性ガスを排出するのに必要な圧力脈動幅を示す。一方、時刻T1では、水溜り量が所定量より大きい(S42YES)。そのため、図6(a)の時刻T1からT3に示すように上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間を脈動する(S45)。ただし前述の具体例(図5参照)と異なり、時刻T1からT2の区間における脈動の振幅は振幅Xである(前述の具体例では振幅Y)。すなわち、上限圧力P1と下限圧力P2との間で圧力を振幅させる制御態様から上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間で圧力を振幅させる制御態様へ移行する際に、振幅Xを保った状態で、圧力の振幅に係る下限圧力を下限圧力P2から徐々に下げるとともに、圧力の振幅に係る上限圧力を上限圧力P1から徐々に下げている。なお、時刻T2において圧力値が水排出下限圧力P3に達すると(S46YES)、その後時刻T2からT3では圧力値を上限圧力P1まで昇圧させている(S47)。
(第1の例に係る燃料電池装置10による作用効果)
以上、第1の例に係るコントローラ11の制御ロジックについて説明してきた。このようなコントローラ11を備えた燃料電池装置10によれば、以下のような作用効果がある。
第1の作用効果は、水溜り量が一定量を超えた場合に、供給する水素ガスの目標圧力の下限圧力P2を水排出下限圧力P3に切り替えて上限圧力P1との圧力差(又は圧力比率)を大きくすることで、圧力差が小さい場合に比べて燃料電池1における水素ガスの入れ替え量を多くすることができることである。また、アノード極1bやバッファタンク7に溜まった生成水をアノード極1bから排出させるとともに生成水の排出性能を向上させることができる。
第2の作用効果は、図6の変形例のように圧力の振幅に係る上限圧力を上限圧力P1から下げることで、脈動に係る昇圧量や減圧量を小さくして減圧に要する時間や下限圧力が排水下限圧力P3に達するまでの時間を短縮できることである。これにより、図5の具体例に比べて生成水の排出性能を向上させることができる。
(本実施形態に係る制御ロジックの第2の例について)
図7は、本実施形態に係るコントローラ11の制御ロジックの第2の例を示すフローチャートである。ここではコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S77)、フラッディングを検出したときに制御態様を切り替える(S72からS76)。なお、図7に示す制御ロジックは、通常運転中に定期的(例えば10ms毎)に実行される。
まず、ステップS71においてフラッディングが生じたか否かを検出する(S71)。ここではコントローラ11は、セル電圧(アノード極1bとカソード極1cとの電位差)を計測してセル電圧が所定の閾圧よりも低いときにフラッディングが生じたと推定する等によりフラッディングが生じたか否かを判断する。フラッディングが生じたときには(S71YES)、ステップS72へ進む。フラッディングが生じていないときには(S71NO)、ステップS77へ進む。
ステップS72へ進むと、現在の圧力が許容上限圧力Pmaxよりも小さいか否かを判定する(S72)。ここではコントローラ11は、圧力検出センサ6により検出される現在の圧力と許容上限圧力Pmaxとを比較する。許容上限圧力Pmaxとは、燃料電池1の電解質膜1aの耐久圧又はカソード極1cの側の圧力との差圧を考慮して決定される値である。現在の圧力が許容上限圧力Pmaxよりも小さいときには(S72YES)、ステップS74へ進む。現在の圧力が許容上限圧力Pmaxよりも大きいときには(S72NO)、ステップS73へ進んで、許容上限圧力Pmaxまで昇圧する(S73)。その後ステップS74へ進む。
ステップS74へ進むと、脈動制御を実行するとともに許容下限圧力Pminに達するまで減圧する(S74)。ここではコントローラ11は、図6の時刻T1からT2のような脈動制御を実行するとともに許容下限圧力Pminに達するまで減圧する。許容下限圧力Pminとは、燃料電池1の電解質膜1aの耐久圧又はカソード極1cの側の圧力との差圧を考慮して決定される値である。
続いてステップS75へ進んで、許容下限圧力Pminに達したか否かを判定する(S75)。ここではコントローラ11は、圧力検出センサ6により検出される現在の圧力と許容下限圧力Pminとを比較する。許容下限圧力Pminに達したときには(S75YES)、ステップS76へ進んで上限圧力P1まで昇圧する(S76)。許容下限圧力Pminに達していないときには(S75NO)、ステップS74へ戻って処理を繰り返す。
ステップS77へ進んだときには、図2のステップS1及びS2に係る制御を、目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定して実行する(S77)。
以上で示される動作により第2の例に係るコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S77)、フラッディングを検出したときには、許容上限圧力Pmaxまで昇圧させて、その後許容上限圧力Pmaxと許容下限圧力Pminとの間で圧力を振幅させる制御態様に切り替えている(S72からS76)。
図7の処理の具体例を説明する。図8は、図7の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。図8(a)では、横軸に時間を、縦軸に圧力検出センサ6により検出される圧力値を示している。図8(b)では、横軸に時間を、縦軸に水溜り量を示している。図8(c)では、横軸に時間を、縦軸にセル電圧を示している。
時刻T0からT1では、図8(c)に示すようにセル電圧が所定圧よりも大きいすなわちフラッディングは検出されない(S71NO)。そのため、図8(a)及び図8(b)に示すように上限圧力P1と下限圧力P2(又は水排出下限圧力P3)との間を脈動する。一方、時刻T1では、図8(c)に示すようにセル電圧が所定圧よりも小さいすなわちフラッディングが検出されている(S71YES)。そのため、時刻T1までは図8(a)に示すように圧力が減圧中であるが、時刻T1から時刻T2において圧力を許容上限圧力Pmaxまで昇圧させている(S73)。その後時刻T2から時刻T3では、図8(a)に示すように許容上限圧力Pmaxと許容下限圧力Pminとの間を振幅Xで脈動する(S74)。すなわち、上限圧力P1と水排出下限圧力P3との間で圧力を振幅させる制御態様から許容上限圧力Pmaxと許容下限圧力Pminとの間で圧力を振幅させる制御態様へ移行する際に、振幅Xを保った状態で、圧力の振幅に係る上限圧力を許容下限圧力Pmaxから徐々に下げるとともに、圧力の振幅に係る下限圧力を徐々に下げている。なお、時刻T3において圧力値が許容下限圧力Pminに達すると(S75YES)、その後時刻T3以降では上限圧力P1まで振幅Zで昇圧させている(S76)。
(第2の例に係る燃料電池装置10による作用効果)
以上、第2の例に係るコントローラ11の制御ロジックについて説明してきた。このようなコントローラ11を備えた燃料電池装置10によれば、以下のような作用効果がある。
第1の作用効果は、フラッディングを検出したときに許容上限圧力Pmaxまで短時間で即座に昇圧させているが、かかる昇圧は減圧に比べて短時間で実行可能であるため、一時的に生成水を排出できることである。
第2の作用効果は、脈動に係る圧力差が大きくなるので、一時的に生成水を排出できることである。通常時の圧力差は上限圧力P1と下限圧力P2の差で示される一方、この第2の例に係る圧力差は許容上限圧力Pmaxと許容下限圧力Pminの差で示されるため、脈動に係る圧力差が大きくなっている。
第3の作用効果は、上限圧力P1が許容上限圧力Pmaxと等しいときには、脈動制御の中で下限圧力を許容下限圧力Pminまで減圧することで圧力差を大きくすることが可能となるので、燃料電池1における水素ガスの入れ替え量を多くすることができるとともに十分な圧力差を確保することができることである。
第4の作用効果は、図8の時刻T3以降においてフラッディングを検出しなくなったすなわちフラッディングが解消したと判定したときには、水素ガスの目標圧力の下限圧力を下限圧力P2に設定することで、過度のガスの排出を防止できることである。
(本実施形態に係る制御ロジックの第3の例について)
図9は、本実施形態に係るコントローラ11の制御ロジックの第3の例を示すフローチャートである。ここではコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S95)、アノード極1bの水溜り量が所定量よりも大きくなったとき又はフラッディングを検出したときに制御態様を切り替える(S94)。なお、図9に示す制御ロジックは、通常運転中に定期的(例えば10ms毎)に実行される。
まず、ステップS91において水溜り量を検出する(S91)。ここではコントローラ11は、水の生成量がほぼ電流負荷に比例する特性を用いて、電流負荷の積算で推定することでアノード極1bの水溜り量を検出する。
ステップS92へ進んで、水溜り量が所定量よりも大きいか否かを判定する(S92)。ここではコントローラ11は、生成水量の積算値等から予め求められる、生成水を排出することが望ましい程度の所定の閾量よりも大きいか否かを判定する。水溜り量が所定量よりも大きいときには(S92YES)、ステップS94へ進む。水溜り量が所定量よりも小さいときには(S92NO)、ステップS93へ進む。
ステップS93に進むと、フラッディングが生じたか否かを検出する(S93)。ここではコントローラ11は、セル電圧を計測してセル電圧が所定の閾圧よりも低いときにフラッディングが生じたと推定する等によりフラッディングが生じたか否かを判断する。フラッディングが生じたときには(S93YES)、ステップS94へ進む。フラッディングが生じていないときには(S93NO)、ステップS95へ進む。
ステップS94に進むと、昇圧時間を速める(S94)。ここではコントローラ11は、ステップS95と同様の制御において下限圧力P2から上限圧力P1まで昇圧させる際の昇圧時間を速める。
ステップS95へ進んだときには、図2のステップS1及びS2に係る制御を、目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定して実行する(S95)。
以上で示される動作により第3の例に係るコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S95)、水溜り量が所定量よりも大きくなったとき又はフラッディングを検出したときに圧力を昇圧させる際の昇圧時間を短くする制御態様に切り替える(S94)。
図9の処理の具体例を説明する。図10は、図9の制御ロジックを実行した具体例に係るタイムチャートである。図10(a)では、横軸に時間を、縦軸に圧力検出センサ6により検出される圧力値を示している。図10(b)では、横軸に時間を、縦軸に圧力調整機構5の一例である調整弁の開度を示している。
時刻T0からT2及びT4以降では、水溜り量が所定量より小さい且つフラッディングが発生していないものとする(S92NO且つS93NO)。そのため、図10(a)に示すように上限圧力P1と下限圧力P2との間を脈動する(S95)。一方、時刻T2からT4では、水溜り量が所定量より大きい又はフラッディングが発生しているものとする(S92YES又はS93YES)。そのため、図10(a)の時刻T2からT3に示すように昇圧時間を短縮する(S94)。また、図10(b)に示すように圧力調整機構5の開度を一時的に上昇させている。
(第3の例に係る燃料電池装置10による作用効果)
以上、第3の例に係るコントローラ11の制御ロジックについて説明してきた。このようなコントローラ11を備えた燃料電池装置10によれば、以下のような作用効果がある。
その作用効果は、ステップS94の処理により通常時よりも圧力調整機構5の開度を大きくすることで昇圧時間を短縮しているので、生成水を排出しやすくできることである。また、原則的にはステップS95の処理により安全な速度で昇圧させることで目標圧力に対してオーバーシュートしてしまうのを防いでいるが、一時的に昇圧時間を短縮させることで生成水の排出を優先して実施することができる。
(本実施形態に係る制御ロジックの第4の例について)
図11は、本実施形態に係るコントローラ11の制御ロジックの第4の例を示すフローチャートである。ここではコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S95)、水溜り量が所定量よりも大きくなったとき又はフラッディングを検出したときに制御態様を切り替える(S114)。なお、図11に示す制御ロジックは、通常運転中に定期的(例えば10ms毎)に実行される。また、以下では前述の第3の例(図9)と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
ステップS114へ進むと、減圧時に、パージ弁8を開く又は排水機構9により排水する(S114)。ここではコントローラ11は、ステップS95と同様の制御において上限圧力P1から下限圧力P2まで減圧させる際のパージ弁8を開くことで排出されるガスの流量を増やしたり、又は、排水機構9を機能させる(排水機構9が弁機構であれば弁を開く)ことでバッファタンク7に溜まった生成水を排出したりする。
以上で示される動作により第4の例に係るコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S95)、水溜り量が所定量よりも大きくなったとき又はフラッディングを検出したときには、減圧時にパージ弁8を開く又は排水機構9により排水する制御態様に切り替える(S114)。
(第4の例に係る燃料電池装置10による作用効果)
以上、第4の例に係るコントローラ11の制御ロジックについて説明してきた。このようなコントローラ11を備えた燃料電池装置10によれば、以下のような作用効果がある。
その作用効果は、減圧時に、パージ弁8を開くことでアノードガスを排出するか、又は、排水機構9を機能させることでバッファタンク7に溜まった生成水を排出することで、アノード極1bの容積を大きくすることや圧力降下速度を速めるつまり減圧に要する時間を短縮できることである。脈動制御時にアノード極1bにおける水素ガスの消費速度が遅い且つ圧力の下がり方が小さい場合には、一回圧力を昇圧させたあとに脈動制御がしばらくできなくなるおそれがある。そこで、この第4の例に係る制御ロジックのように圧力を上げた後はアノード極1bにおける圧力を積極的にさげているので、不活性ガスを排出するための脈動制御や、次回に液水を排出する際の脈動制御への干渉を防止できる。
なお、アイドルストップからの復帰時などに生成水を排出するために脈動制御を実行する場合には、パージ弁8を閉じることで、アノード極1bに透過してくる窒素ガスを利用してガス密度を大きくして運動エネルギーを増加して水排出をしやすくすることもできる。
(本実施形態に係る制御ロジックの第5の例について)
図12は、本実施形態に係るコントローラ11の制御ロジックの第5の例を示すフローチャートである。ここではコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S123)、フラッディングを検出したときに制御態様を切り替える(S122)。なお、図12に示す制御ロジックは、通常運転中に定期的(例えば10ms毎)に実行される。また、図1には図示していないが、この第5の例に係る燃料電池装置10は、燃料電池1を冷却する冷却装置としての冷却水ポンプを備えている。
まず、ステップS121においてフラッディングが生じたか否かを検出する(S121)。ここではコントローラ11は、セル電圧を計測してセル電圧が所定の閾圧よりも低いときにフラッディングが生じたと推定する等によりフラッディングが生じたか否かを判断する。フラッディングが生じたときには(S121YES)、ステップS122へ進む。フラッディングが生じていないときには(S121NO)、ステップS123へ進む。
ステップS122へ進むと、冷却水ポンプを停止又は冷却水ポンプの作動に係る回転速度を低減する(S122)。ここではコントローラ11は、冷却水ポンプを停止又は冷却水ポンプの運転を低減させる。
ステップS123へ進んだときには、図2のステップS1及びS2に係る制御を、目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定して実行する(S123)。
以上で示される動作により第5の例に係るコントローラ11は、原則的に図2の通常時の制御ロジックを実行するとともに(S122)、フラッディングを検出したときに冷却水ポンプを停止又は冷却水ポンプの運転を低減させる制御態様に切り替える(S123)。
(第5の例に係る燃料電池装置10による作用効果)
以上、第5の例に係るコントローラ11の制御ロジックについて説明してきた。このようなコントローラ11を備えた燃料電池装置10によれば、以下のような作用効果がある。
その作用効果とは、フラッディングを検出したときに、燃料電池1を冷却する冷却装置を停止又は作動に係る回転速度を低減することで、燃料電池1の温度を高くして飽和水蒸気量を増加させて水を排出することができることである。これに伴い、フラッディングを緩和させることもできる。
以上、第1の例から第5の例を用いて本発明の一実施形態について説明してきた。以下、本発明の解決しようとする課題の補足と本実施形態に係る燃料電池装置10の補足について順に説明する。
(本発明の解決しようとする課題の補足)
図1を用いて本実施形態に係るアノードデッドエンド方式の燃料電池装置10について前述した。このアノードデッドエンド方式の燃料電池装置10は、アノード極1bに水素ガスを使用量だけ供給すればよい点で理想的である。しかしながら、実際にはカソード極1cから電解質膜1aを介してアノード極1bに流入してきた水、窒素ガス等によってアノード極1bにおける水素ガスの上記式(1)の反応が阻害される。
この反応阻害要因の一つである水は、カソード極1cにおいて上記式(2)の反応により生成したのちに電解質膜1aを浸透、逆拡散してアノード極1bに流入するものである。一方、窒素ガスは、カソード極1cに供給される空気中に含まれており、電解質膜1aを透過(クロスリーク)してアノード極1bに流入してくるものである(図13、図14参照)。
図13は、窒素分圧差と流入窒素量との関係を示す図である。図14は、湿度及び温度と流入窒素量との関係を示す図である。図13及び図14に示すように、窒素分圧差、湿度、温度が高いほどアノード極1bへの流入窒素量(リーク窒素量)は多くなる関係にある。この窒素ガスがアノード極1bに多く存在する程、アノード極1bにおける水素ガスの移動を阻害して発電効率の低下や発電不能を引き起こすおそれがある。
図15は、燃料電池1の詳細構成の一例を示す図である。図15(a)に示す燃料電池1は、電解質膜1a(固体高分子膜触媒拡散層接合体(MEA))をはさんでアノード極(複数のアノードチャンネル)1bとカソード極(複数のカソードチャンネル)1cが対設されている。図15(b)では、1本のアノードチャンネル1bの断面を示している。
図15(b)に示すアノードチャンネル1bでは、図中左側のアノード入口から水素が供給される。また、図中右側の出口は閉塞している。図中下側の面は電気化学反応が生じる触媒層としての電解質膜1aである。
電解質膜1aにおいて均一に水素ガスが消費されるとともに窒素ガスが発生すると仮定する。このとき、アノードチャンネル1bに初期設定として水素ガスの窒素ガスとを所定の割合で混合させた上で、ある過度変化における状態の流体計算を実行する。そうすると、アノードチャンネル1bにおける流体の流れ、水素濃度分布及び電解質膜1aにおける水素濃度分布は図16から図18のようになる。
図16は、アノードチャンネル1bにおける流体の流れを説明する図である。図17は、アノードチャンネル1bにおける水素濃度分布を説明する図である。図18は、電解質膜1aにおける水素濃度分布を説明する図である。
図16に示すように、アノードチャンネル1bの出口側に向かうほどチャンネル高さの低いほうに向かって水素ガスや窒素ガス等の流体が流れる。また、図17及び図18に示すように、アノードチャンネル1bの出口側に向かうほど、アノードチャンネル1b及び電解質膜1aにおける水素濃度が低くなる。すなわち、アノードチャンネル1bの出口側であるほど水素濃度の低下によって発電能力が低下する。なお、燃料電池1に8分割電極を設けた装置(図19参照)で検証した場合にも同様に、アノードチャンネル1bの出口側であるほど発電能力が低下する(図20参照)。図19は、燃料電池1に8分割電極を設けた図である。図20は、図19の各電極と発生電流値との関係を示す図である。
そこで、カソード極1cに空気ではなく純酸素を導入することで、アノード極1bへの窒素ガスの流入を防ぐことも考えられる。しかしながら、この場合にはカソード極1cにおいて生成した水や水蒸気ガスがアノード極1bに流入することで、アノード極1bから電解質膜1aへの水素ガスの供給が妨げられる。以上のことからも、これら水、窒素ガス等を適切に排出する必要がある。
(本実施形態に係る燃料電池装置10の補足)
図2及び図3を用いてコントローラ11の通常時の制御ロジックについて前述した。かかるコントローラ11は、燃料電池1に対する要求発電量に応じて水素ガスの目標圧力として上限圧力P1と下限圧力P2とを設定するとともに、設定された上限圧力P1と下限圧力P2との間で圧力を振幅させるよう圧力調整機構5を制御している。
特に下限圧力P2から上限圧力P1に昇圧させることで、既にアノード極1bに供給されていた低濃度の水素ガスを燃料電池1からバッファタンク7へと押し出し、新たに供給される高濃度の水素ガスをアノード極1bに攪拌している。
図21は、昇圧時の燃料電池1及びバッファタンク7における水素ガスの圧力を説明する図である。バッファタンク7の容積を燃料電池1のアノード系体積と同じにするとともに上限圧力P1を200kPa(abs)、下限圧力P2を150kPa(abs)としたとき、圧力比P1/P2は1.33である。この場合には図21の下図のようにアノード系(燃料電池1とバッファタンク7)のうち1/4程度新しい水素ガスが流入することができる。
燃料電池1における水素ガスの消費速度が速いような場合には、極力水素濃度を低く抑えたい。一方で、燃料電池1における発電を安定に行うためにはある一定以上の濃度、例えば75%以上が必要である。そのため、水素分圧を確保するためにも、圧力は上限圧力P1で運転する時間が長い方が効率的である。
パージ弁8が、このような水素濃度の調整を実現する。パージ弁8は、圧力脈動による燃料ガス供給を妨げない程度の微小流量を連続的、あるいは間欠的に排出させる。ここで排出されるガス流量は微小流量である。そのため、空気排気流路22を流れる排気により希釈され安全に系外へ排出される。
パージ弁8は、アノード系から反応阻害要因である窒素ガスや水蒸気ガスを排出したい。しかしながら、燃料ガスも混在しているため、極力この燃料ガスは排出せずに他の不活性ガスを排出したい。
これを実現するために、下限圧力P2から上限圧力P1へ昇圧する過程で、低濃度の水素ガスをバッファタンク7へ押し込むときのみにパージ弁8を開く。すなわち、圧力調整機構5が開くと同時にパージ弁8を開き、圧力が上限圧力P1に達したところでパージ弁8を閉じる。これにより、高濃度の水素ガスがパージ弁8に到達する前に、低濃度の水素ガスのみを排出できる。したがって、効率よく不活性ガスを多く排出することができる。
なお、パージ弁8を閉じるタイミングは以下の方法で最適化することが好ましい。すなわち、高濃度の水素ガスと低濃度の水素ガスの境目が燃料電池1とバッファタンク7との間に位置したときにパージ弁8を閉じるよう制御する方法である。そのためには、水素ガスの拡散速度等に基づいて上記の境目が燃料電池1とバッファタンク7との間の位置に達するまでの時間を予め計算などで予測する方法が考えられる。なお、脈動して水素ガスを供給する毎ではなく水素ガスの濃度が所定値より小さくなったときにのみパージ弁8を閉じるよう制御する方法を用いてもよい。
ところで、アノード極1bに溜まった生成水も排出する必要がある。この場合、生成水は窒素ガス等の不活性ガスに比べて上記式(1)の反応を阻害するまでの時間が長い。そのため、脈動して水素ガスを供給する毎ではなく数回の供給のうちの1回又は一定時間毎に排出することが好ましい。また、生成水は燃料電池1から排出されればよい。そのため、生成水の流速を上昇させるべく脈動制御に係る圧力の振幅を100kPa程度にすることで生成水を燃料電池1からバッファタンク7に排出することが好ましい。
また、上限圧力P1、下限圧力P2については電流負荷により可変とするのに加えて、以下のように設定してもよい。
第1には、アノード極1bとカソード極1cとの間の差圧の許容圧力に応じて上限圧力P1、下限圧力P2を設定(制限)することである。第2には、アノード極1bに蓄積された窒素ガスを排出するためにパージ弁8を開閉する燃料電池装置10においては、パージ弁8の開閉による不活性ガスの排出を確実に行うための最低圧力を確保しながら設定(制限)することである。第3には、アノード極1bにおける窒素濃度が高いときには上限圧力P1の圧力値を積極的に上昇させ、アノード極1bの水溜り量が多い(又は多いと推定される)ときには下限圧力P2の圧力値を積極的に下降させることである。アノード極1bに供給される水素ガスの圧力を下げることで、実際に生成水が溜まったと判定したときに生成水を確実に排出できる。第4には、上限圧力P1、下限圧力P2の圧力比P1/P2を一時的に大きくする手段を設け、燃料電池1の水溜り量が多い(又は多いと推定される)ときにはこの手段によって圧力比P1/P2を一時的に大きくすることである(図22参照)。図22は、不活性ガスの排出に必要な圧力脈動幅と生成水の排出に必要な圧力脈動幅の例を示す図である。振幅Xは、通常時に不活性ガスを排出するのに必要な圧力脈動幅を示す。振幅Yは、生成水が一定量以上であると推定したときに生成水を排出するのに必要な圧力脈動幅を示す。これは、不活性ガスを排出するのに必要な圧力脈動幅と生成水を排出するのに必要な圧力脈動幅とが、図23に示すような関係になることに注目したものである。図23は、不活性ガスの排出に必要な圧力脈動幅と生成水の排出に必要な圧力脈動幅との関係を示す図である。
(まとめ)
以上のように、本実施形態によれば、アノード極1bに溜まった水溜り量が一定量を超えたときに、供給するアノードガスの目標圧力の下限圧力を下げることで圧力の振幅(すなわち圧力差)を大きくしている。このように圧力差を大きくすることで、圧力差が小さい場合に比べてアノードに溜まった生成水を排出させるとともに生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、フラッディングを検出したときに、供給するアノードガスの目標圧力の下限圧力を下げることで圧力の振幅(すなわち圧力差)を大きくしている。このように圧力差を大きくすることで、圧力差が小さい場合に比べてアノードに溜まった生成水を排出させるとともに生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、脈動制御において圧力の振幅に係る上限圧力を上限圧力P1から下げることで、脈動に係る昇圧量や減圧量を小さくして減圧に要する時間や下限圧力が排水下限圧力P3に達するまでの時間を短縮できることである。これにより、生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、フラッディングを検出したときに、圧力を減圧中であっても昇圧させている。かかる昇圧は減圧に比べて短時間で実行可能であるため、一時的に生成水を排出することで生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、フラッディングを検出したときに、脈動に係る圧力差を大きくしているので、一時的に生成水を排出することで生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、脈動制御において圧力の振幅に係る上限圧力を許容上限圧力Pmaxまで一旦上げた後に徐々に下げるとともに、圧力の振幅に係る下限圧力を許容下限圧力Pminに達するまで徐々に下げることで、脈動に係る昇圧量や減圧量を小さくして減圧に要する時間や下限圧力が許容下限圧力Pminに達するまでの時間を短縮できることである。これにより、生成水の排出性能を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、アノード極1bに溜まった水溜り量が一定量を超えたとき又はフラッディングを検出したときに、通常時よりも圧力調整機構5の開度を大きくすることで昇圧時間を短縮しているので、生成水を排出しやすくできる。
また、本実施形態によれば、アノード極1bに溜まった水溜り量が一定量を超えたとき又はフラッディングを検出したときに、減圧時に、パージ弁8を開くことでアノードガスを排出するか、又は、排水機構9を機能させることでバッファタンク7に溜まった生成水を排出することで、アノード極1bの容積を大きくすることや圧力降下速度を速めるつまり減圧に要する時間を短縮できる。
また、本実施形態によれば、フラッディングを検出したときに、燃料電池1を冷却する冷却装置を停止又は作動に係る回転速度を低減することで、燃料電池1の温度を高くして飽和水蒸気量を増加させて水を排出することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記説明においては、図4のステップS41(図9のステップS91)の説明で例示した方法で水溜り量を検出したが、水溜り量の検出方法はこの場合には限らない。前回生成水を排出した後の運転時間に基づき水溜り量を推定してもよい。また、セル電圧を計測してセル電圧が異常に低下したことをもって水溜り量が多いことを推定してもよい。また、水溜まり量を検出する際には、燃料電池1の冷却水温度で補正してもよい。これは、冷却水温度が低いほど同じ負荷電流でも水溜り量が多くなるからである。同様に、圧力脈動回数やカソード極1cの空気量で補正してもよい。
また例えば、上記説明においては、図4のステップS43において水排出に必要な圧力差PΔを演算したが、この演算に際しては、上記の水溜り量の検出と同様に冷却水温度やカソード極1cの空気量で補正してもよい。
また例えば、上記説明においては、第1の例(図4参照)において水溜り量が所定量よりも大きくなったときに制御態様を切り替えたが、この場合には限らない。フラッディングを検出したときに制御態様を切り替えてもよい。
また例えば、上記説明においては、図7のステップS71(図9のステップS93、図12のステップS121)の説明で例示した方法でフラッディングを検出したが、この場合には限らない。燃料電池1のスタックの状態を推定することで検出してもよい。
また例えば、上記説明において用いられる上限圧力P1、下限圧力P2、水排出下限圧力P3、許容上限圧力Pmax、許容下限圧力Pminの圧力値は、大気圧や温度等を考慮してその値が補正されてもよい。
1 燃料電池
1a 電解質膜
1b アノード極(アノードチャンネル)
1c カソード極(カソードチャンネル)
2 圧縮機
3 加湿器
4 高圧水素タンク(アノードガス供給手段)
5 圧力調整機構(圧力調整手段)
6 圧力検出センサ
7 バッファタンク
8 パージ弁
9 排水機構
10 燃料電池装置(燃料電池システム)
11 コントローラ(圧力設定手段、制御手段)
P1 上限圧力(第1の上限圧力)
P2 下限圧力(第1の下限圧力)
P3 水排出下限圧力(第2の下限圧力)
Pmax 許容上限圧力(第2の上限圧力)
Pmin 許容下限圧力
ステップS1 圧力設定手段
ステップS2 制御手段
ステップS41(S91) 水溜り量検出手段
ステップS71(S93、S121) フラッディング検出手段
ステップS45 圧力設定手段、制御手段

Claims (9)

  1. 電解質膜をはさんでアノードとカソードが対設された燃料電池と、
    前記アノードにアノードガスを供給するアノードガス供給手段と、
    供給される前記アノードガスの圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記燃料電池に対する要求発電量に応じて、前記アノードガスの目標圧力として第1の上限圧力と第1の下限圧力とを設定する圧力設定手段と、
    前記圧力調整手段を制御して、前記圧力設定手段により設定された第1の上限圧力と第1の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御手段と、
    を有する燃料電池装置であって、
    前記アノードに溜まった水溜り量を検出する水溜り量検出手段を備え、
    前記水溜り量検出手段により所定量以上の水溜り量が検出されると、前記圧力設定手段は前記アノードガスの目標圧力として前記第1の上限圧力と前記第1の下限圧力より低い第2の下限圧力とを設定し、前記制御手段は前記第1の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 当該燃料電池装置におけるフラッディングを検出するフラッディング検出手段を備え、
    前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、前記圧力設定手段は前記アノードガスの目標圧力として前記第1の上限圧力と前記第2の下限圧力とを設定し、前記制御手段は前記第1の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の上限圧力と前記第1の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御態様から前記第1の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御態様へ移行する際には、圧力の振幅に係る下限圧力を前記第1の下限圧力から前記第2の下限圧力に達するまで徐々に下げるとともに、圧力の振幅に係る上限圧力を前記第1の上限圧力から徐々に下げることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記制御手段は、前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、圧力を減圧中であっても昇圧させるよう切り替えることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池装置。
  5. 前記圧力設定手段は、前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、前記圧力設定手段は前記アノードガスの目標圧力として前記第1の上限圧力よりも高い第2の上限圧力と前記第2の下限圧力とを設定し、前記圧力制御手段は前記第2の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させることを特徴とする請求項2又は4に記載の燃料電池装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1の上限圧力と前記第1の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御態様から前記第2の上限圧力と前記第2の下限圧力との間で圧力を振幅させる制御態様へ移行する際には、圧力の振幅に係る上限圧力を前記第2の上限圧力まで一旦上げた後に徐々に下げるとともに、圧力の振幅に係る下限圧力を前記第2の下限圧力に達するまで徐々に下げることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池装置。
  7. 前記水溜り量検出手段により所定量以上の水溜り量が検出されると又は前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、前記制御手段は圧力を昇圧させる際の昇圧時間を短くすることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  8. 前記アノードに溜まったアノードガスを排出するパージ弁及び/又は前記アノードに溜まった生成水を貯留するバッファタンクを備え、
    前記水溜り量検出手段により所定量以上の水溜り量が検出されると又は前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、前記制御手段は圧力を減圧させる際に前記パージ弁を開いてアノードガスを排出する又は前記バッファタンクに貯留された生成水を排出することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  9. 燃料電池を冷却する冷却装置を備え、
    前記フラッディング検出手段によりフラッディングが検出されると、前記制御手段は前記冷却装置を停止又は前記冷却装置の作動に係る回転速度を低減することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
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