JP5347658B2 - 車両用シート駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用座席シートの姿勢を調整することができる車両用シート駆動装置に関する。
車両内に設けられた座席シートの姿勢を調整する車両用シート駆動装置に適用可能なスイッチ制御装置として、従来、特許文献1に開示されたものが提案されている。このスイッチ制御装置は、図13に示すように、運転席の座席シート11に設けられ、操作部81,82によって該座席シート11の姿勢を調整する付属機能を利用するための利用指示を受け付ける複数のハードウェアスイッチを備えている。又、前記スイッチ制御装置は、図14に示すように、前記付属機能を示す情報とその利用指示を行う指示部84とを所定の画面85に表示するとともに前記指示部84に対する指示操作によって前記付属機能の利用指示を受け付けるソフトウェアスイッチを備えている。そして、例えば、図13に示す操作部81が操作されたとき、図14に示すように前記画面85に二次元の座席シート画像11Gが表示されるとともに、各ハードウェアスイッチによって利用される付属機能を示す情報とその利用指示を行う指示部84〜84が画面85に表示される。従って、操作者は実際に操作したハードウェアスイッチの操作部81にて利用可能な付属機能を画面85上で把握することが可能となる。
特開2008−179211号公報
ところが、上記従来のスイッチ制御装置は、ハードウェアスイッチの操作部81,82が実際に操作されないと、画面85に対応する付属機能を示す情報及び当該付属機能の利用指示を行う指示部84が表示されない。このため、特に付属機能(スイッチ)が複雑な場合、操作者は利用したい付属機能を示す情報等が表示されるまで操作をやり直さなければならず、操作者が利用したい付属機能を探し出すのに手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消するためになされたものであってその目的は、座席シートに設けられたハードウェアスイッチの操作を容易に行うことができる車両用シート駆動装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車室内に設けられた座席シートの着座部の側部にシート前後方向に並べて設けられ、該座席シートの姿勢を調整する複数の駆動機構をそれぞれ駆動するべく操作するための複数のハードウェアスイッチを備えた座席シート操作部と、前記ハードウェアスイッチの操作に基づき、対応する駆動機構を駆動制御する制御手段と、前記複数のハードウェアスイッチの配置に合わせて前記座席シート操作部に設けられ、前記各ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近をそれぞれ検出する複数の近接センサと、前記複数のハードウェアスイッチと対応する複数の機能情報を報知する報知部と、前記近接センサにより前記ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近が検出されたとき、前記機能情報を報知するように前記報知部を制御する報知制御手段とを備え、各隣り合う前記近接センサの境界部を、シート後方向に向かうに従い上方に向かうように所定の傾斜角をもって傾斜させたことを要旨とする。
同構成によれば、前記近接センサにより前記ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近が検出されたとき、報知制御手段によって、当該ハードウェアスイッチと対応する機能情報が前記報知部により報知される。このため、前記ハードウェアスイッチを実際に操作する前に、前記報知部に報知された機能情報を確認することができ、操作対象のハードウェアスイッチをブラインドタッチで容易に操作することができる。
又、各隣り合う近接センサの境界部がシート後方向に向かうに従い上方に向かうように傾斜されているので、その延在方向は座席シートに着座している操作者が前記ハードウェアスイッチの操作のために差し出した手指の方向と概略一致する。このため、隣接する二つの近接センサが手指の接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)を狭くすることができる。この場合、各隣り合う近接センサの境界部の前述した傾斜角の設定のみで境界部の幅は変化しないことから、基本的に各近接センサの配置領域(即ち有効検出面積)に及ぼす影響は僅少又は皆無であり、各々の近接センサの検出感度が低下することはない。そして、任意の前記ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近に合わせて、対応する機能情報を前記報知部にてより確実に報知することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ハードウェアスイッチ及び近接センサは三箇所以上に設けられ、隣り合う前記近接センサの複数の境界部の傾斜角は、シート前方側から後方側に向かうほど大きくなるように設定されていることを要旨とする。
座席シートに着座している操作者が前記ハードウェアスイッチの操作のためにその肩関節を中心に手指を差し出した場合、該手指の方向は、シート前方側から後方側に向かうに従いその傾斜角(シート後方向に向かうに従い上方に向かう傾斜角)が大きくなる。同構成によれば、隣り合う前記近接センサの複数の境界部の傾斜角は、シート前方側から後方側に向かうほど大きくなるように設定されていることで、それらの延在方向は、座席シートに着座している操作者が操作しようとしている前記ハードウェアスイッチの配置に合わせて差し出した手指の方向とより近似する。このため、隣接する二つの近接センサが手指の接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)をより一層狭くすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記複数の境界部の延在方向にそれぞれ沿う複数の仮想傾斜線は、座席シートの上側の一点で交差されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記交差の一点の位置を、例えば座席シートに着座した一般的な成人の操作者がシートベルトを着用した通常の姿勢にあるときの肩関節の位置に一致させたとき、当該操作者が操作しようとしている前記ハードウェアスイッチの配置に合わせてその肩関節を中心に差し出した手指の方向は、各境界部において対応する前記仮想傾斜線の方向と常に一致する。このため、隣接する二つの近接センサが手指の接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)をより一層狭くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記各近接センサは、操作者の手指との距離に応じて静電容量が変化するセンサ電極であって、前記座席シート操作部には、前記各センサ電極と車両の周辺部品との静電結合を抑制するシールド電極が設けられていることを要旨とする。
同構成によれば、例えば座席シートが前後方向又は上下方向に移動されて、近接センサと車両の周辺部品(例えばフレーム又はレール)との距離が変化しても、シールド電極により近接センサ(センサ電極)とフレーム又はレールとの静電結合が抑制されていることで、これに伴う近接センサ(センサ電極)の静電容量の変化を低減することができ、ひいては該近接センサの誤検出を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記シールド電極には、近接センサに印加される電位と同電位の電圧が印加されるように構成されていることを要旨とする。
同構成によれば、近接センサとシールド電極に印加される電位が同電位のため、これら近接センサ(センサ電極)及びシールド電極間の電圧が零となってそれらの静電結合は皆無である。従って、近接センサ(センサ電極)の静電容量は、基本的に操作者の手指との距離のみで決定されるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5において、前記近接センサ及びシールド電極は、複数枚のフィルムの間に接着材を介して接着(粘着)されてユニット化されていることを要旨とする。
同構成によれば、近接センサ(センサ電極)及びシールド電極がユニット化されているので、その座席シートへの設置を容易に行うことができる。
この発明は座席シートに設けられたハードウェアスイッチの操作を容易に行うことができる。
この発明の車両用シート駆動装置の座席シートを示す側面図。 運転席側の座席シートを示す斜視図。 座席シートの着座部の側面に設けられた座席シート操作部の拡大斜視図。 ハードウェアスイッチの取付構造を示す縦断面図。 シート駆動装置の制御システムを示すブロック回路図。 座席シートの側面図。 座席シートの側面図。 座席シート操作部の部分拡大正面図。 比較対象の座席シート操作部の部分拡大正面図。 この発明の別の実施形態のハードウェアスイッチの取付構造を示す縦断面図。 この発明の別の実施形態の座席シート操作部を示す正面図。 図11の座席シート操作部の横断面図。 従来の座席シートの斜視図。 従来の座席シート画像及びソフトウェアスイッチの指示部を示す正面図。
以下、本発明を具体化した車両用シート駆動装置の一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
最初に、車両の運転席に配設された座席シート11について説明する。
図2に示すように、座席シート11は、図示しない車体フレームに対し、スライド機構及びリフタ機構によって前後(矢印F1)方向及び上下(矢印F2)方向に移動可能であり、かつチルト機構によって前端部が上下(矢印F3)方向に傾動可能な着座部12を備えている。前記着座部12の後端部には、リクライニング機構によって前後(矢印F4)方向に傾動可能な背もたれ部13が連結されている。スライド機構は、例えば座席シート11に固定されるボールねじと、該ボールねじに噛合するギヤと、該ギヤを回転駆動するモータ14とを備える第1駆動機構15を構成しており、モータ14の駆動によって前記座席シート11を前後(矢印F1)方向に往復移動させる。リフタ機構は、例えば座席シート11に固定されるボールねじと、該ボールねじに噛合するギヤと、該ギヤを回転駆動するモータ16とを備える第2駆動機構17を構成しており、モータ16の駆動によって、前記座席シート11を上下(矢印F2)方向に往復移動させる。チルト機構は、例えば着座部12のフレームに固定されたラックと、該ラックのギヤと噛み合うピニオンギヤと、該ピニオンギヤを回転駆動するモータ18とを備える第3駆動機構19を構成しており、モータ18の駆動によって、前記着座部12の前端部を上下方向(矢印F3)に往復傾動させる。リクライニング機構は、背もたれ部13のフレームに備えられたギヤと、該ギヤに噛み合うギヤと、該ギヤを回転駆動するモータ20とを備える第4駆動機構21を構成しており、モータ20の駆動によって、背もたれ部13を前後(矢印F4)方向に往復傾動させる。
図2に示すように、前記着座部12の右側面には、前述した第1〜第4駆動機構15,17,19,21のモータ14,16,18,20をそれぞれ駆動する旨の操作信号を出力するための座席シート操作部22が備えられている。図3に示すように、この座席シート操作部22の意匠面を形成する意匠カバーとしての取付板22Aには、前記第1〜第3駆動機構15,17,19の各モータ14,16,18をそれぞれ駆動する旨の操作信号を出力するハードウェアスイッチとしてのスライドスイッチ23、リフタスイッチ24及びチルトスイッチ25(図5参照)の操作部を複合した移動操作部26が配設されている。
図3において、前記移動操作部26が前後(矢印F1)方向に移動操作されると、スライドスイッチ23の操作信号に基づき座席シート11が前後方向に位置調整されるように第1駆動機構15が駆動され、後端部が上下(矢印F2)方向に移動操作されると、リフタスイッチ24の操作信号に基づき座席シート11が上下方向に位置調整されるように第2駆動機構17が駆動され、前端部が上下(矢印F3)方向に傾動操作されると、チルトスイッチ25の操作信号に基づき座席シート11の着座部12の後端部を中心とした前端部の上下方向の傾斜角が調整されるように第3駆動機構19が駆動される。
図3に示すように、前記座席シート操作部22には、前記第4駆動機構21のモータ20を駆動する旨の操作信号を出力するハードウェアスイッチとしてのリクライニングスイッチ27(図5参照)の傾斜操作部28が配設されている。前記傾斜操作部28の上端部が図3において前後(矢印F4)方向に傾動操作されると、リクライニングスイッチ27の操作信号に基づき座席シート11の背もたれ部13の下端部を中心とした前後方向の傾斜角が調整されるように第4駆動機構21が駆動される。
図3に示すように、前記座席シート操作部22には、前記移動操作部26の前方に位置するハードウェアスイッチとしてのシート選択スイッチ29(図5参照)のシート選択操作部30が設けられている。このスイッチ29として、例えばモーメンタリ動作型のスイッチを用いる。車両には、運転席の座席シート11以外に助手席の座席シート(以下、座席シート11Aと表記して区別する)が設けられており、このシート選択操作部30は、姿勢を調整する対象を運転席の座席シート11及び助手席の座席シート11Aのいずれか一方からいずれか他方に切替・選択する旨の操作信号を出力する。
図3に示すように、前記座席シート操作部22には、前記傾斜操作部28の後方に位置するように、ハードウェアスイッチとしての姿勢セットスイッチ31、第1姿勢指定スイッチ32、第2姿勢指定スイッチ33(図5参照)と対応するセット操作部34、第1姿勢指定操作部35及び第2姿勢指定操作部36が設けられている。そして、前記移動操作部26及び傾斜操作部28によって、運転席の座席シート11(又は助手席の座席シート11A)の姿勢が調整された後に、前記セット操作部34を操作し、第1姿勢指定操作部35を操作すると、姿勢調整後の座席シート11(又は11A)の第1の姿勢(ポジション)が記憶手段54(図5参照)に記憶されるようになっている。又、座席シート11(又は11A)を第1の姿勢と異なる第2の姿勢に調整した後に、セット操作部34を操作し、第2姿勢指定操作部36を操作すると、座席シート11(又は11A)の第2の姿勢(ポジション)が記憶手段54に記憶されるようになっている。
なお、前記記憶手段54として、例えは、運転席シートECU51に備えられた前述のEEPROM、あるいは車内に備えた記録媒体でもよい。この記録媒体として、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、半導体メモリ、MD、MO、光ディスク、1Cカード、光カード、メモリカード等がある。
次に、図4を中心に、前記座席シート操作部22の具体的構成について説明する。
座席シート11の着座部12の内部には、着座部12の骨格をなすフレーム37が設けられ、該フレーム37と車両フロアー38との間には、着座部12をシート前後方向に案内移動する案内機構39が設けられている。前記フレーム37の取付板22Aに対向する側面には、スイッチボックス40が取り付けられている。該ボックス40内には、前記スライドスイッチ23、リフタスイッチ24及びチルトスイッチ25等が収容されている。各スイッチ23,24,25は、取付板22A側に突出させた操作ロッド23a,24a,25aを取付板22Aに形成された貫通孔に貫通させてその先端部を前記移動操作部26に連結している。同様に、前記リクライニングスイッチ27も、取付板22A側に突出させた操作ロッド27aを取付板22Aに形成された貫通孔に貫通させてその先端部を前記傾斜操作部28に連結している。さらに、シート選択スイッチ29、姿勢セットスイッチ31、第1姿勢指定スイッチ32及び第2姿勢指定スイッチ33とそのシート選択操作部30、セット操作部34、第1姿勢指定操作部35及び第2姿勢指定操作部36との関係も同様である。各操作部26,28,30,34〜36は、座席シート操作部22の取付板22Aの表面から所定高さ隆起するように配設されており、操作者の指の接触感覚によってそれらをブラインドタッチで個別に認識できるように各々の形状及びレイアウト(配置)が設定されている。
図3及び図4に示すように、前記各操作部26,28,30,34〜36と対応するように、前記座席シート操作部22の取付板22Aの裏面には、静電容量方式の第1〜第4の近接センサ41〜44が配設されている。これら第1〜第4の近接センサ41〜44は、操作者の手指が前記各操作部26,28,30,34〜36に接近したことを検出するためのものである。前記各近接センサ41〜44として、操作者の手指との距離に応じて静電容量が変化するセンサ電極が用いられている。
なお、助手席の座席シート11Aには、図示しないが、図3に準じた座席シート操作部22がその着座部(12)の左側面(紙面裏側)に設けられており、前記シート選択操作部30及び第1〜第4の近接センサ41〜44が省略されている点を除けば、その他の構成は、前記座席シート11の構成と同様である。
次に、図5のブロック回路図に基づいて、前記のように構成された座席シート11,11Aの姿勢調整等を行うための制御システムについて説明する。
図5に示すように、運転席シートECU51、助手席シートECU52及び車内ECU53は、システムバスBUSに電気的に接続されていて、各ECU51〜53間の通信が可能となっている。各ECU51〜53は、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を備え、ECU51〜53毎の機能を実現するためのプログラムを実行するように構成されている。
前記運転席シートECU51は、運転席の座席シート11の各種の姿勢を制御する機能を備えている。このECU51には、前述したモータ14,16,18,20が接続されるとともに、スライドスイッチ23、リフタスイッチ24、チルトスイッチ25、リクライニングスイッチ27が接続されている。又、前記ECU51には、前述したシート選択スイッチ29、姿勢セットスイッチ31、第1及び第2姿勢指定スイッチ32,33が接続されるとともに、第1〜第4の近接センサ41〜44が接続されている。
そして、例えば、前記移動操作部26の操作により前記スライドスイッチ23から対応する操作方向の操作信号が出力されると、ECU51は、これに対応して第1駆動機構15を駆動制御する。これにより、運転席の座席シート11の着座部12が前後方向(図2に示す矢印F1方向)に移動する。前記移動操作部26の操作により前記リフタスイッチ24から対応する操作方向の操作信号が出力されると、ECU51は、これに対応して第2駆動機構17を駆動制御する。これにより、座席シート11の着座部12が上下方向(図2の矢印F2方向)に移動する。前記移動操作部26の操作によりチルトスイッチ25から対応する操作方向の操作信号が出力されると、ECU51は、これに対応して第3駆動機構19を駆動制御する。これにより、座席シート11の着座部12の前端部が上下方向(図2の矢印F3方向)傾動する。さらに、前記傾斜操作部28の操作によりリクライニングスイッチ27から対応する操作方向の操作信号が出力されると、ECU51は、これに対応して第4駆動機構21を駆動制御する。これにより、座席シート11の背もたれ部13が前後方向(図2の矢印F4方向)に傾動する。
図3に示すセット操作部34が操作されて、図5に示す姿勢セットスイッチ31から一旦オンとなる操作信号が出力された後、引き続き第1姿勢指定操作部35が操作されて、第1姿勢指定スイッチ32から一旦オンとなる操作信号が出力されると、ECU51は、座席シート11の現在の姿勢を第1の姿勢(ポジション)としてその記憶手段54に記憶する。又、前記セット操作部34が操作されて、図5に示す姿勢セットスイッチ31から一旦オンとなる操作信号が出力された後、引き続き前記第2姿勢指定操作部36が操作されて、第2姿勢指定スイッチ33から一旦オンとなる操作信号が出力されると、ECU51は、座席シート11の現在の姿勢を第2の姿勢(ポジション)としてその記憶手段54に記憶する。そして、例えば座席シート11の姿勢が任意に調整された後、第1姿勢指定スイッチ32又は第2姿勢指定スイッチ33が単独で操作されて、前述の操作信号が出力されると、ECU51は、前記記憶手段54に記憶されていた第1の姿勢又は第2の姿勢のデータに基づいて、座席シート11の姿勢を第1の姿勢又は第2の姿勢に復帰させるべく、第1〜第4駆動機構15,17,19,21を駆動制御する。
図5において、例えばシート選択スイッチ29により姿勢の調整対象が運転席の座席シート11に選択されている状態では、ECU51は、座席シート操作部22の各スイッチ23〜25,27からの操作信号に基づいて、対応する駆動機構(モータ14,16,18,20)を駆動制御する。これにより、運転席の座席シート11の姿勢が調整される。
一方、前記助手席シートECU52には、前記運転席シートECU51に接続されたモータ14,16,18,20と同様のスライドモータ14A、リフトモータ16A、チルトモータ18A及びチルトモータ20Aが接続されている。そして、シート選択スイッチ29により姿勢の調整対象が助手席の座席シート11Aに選択されている状態では、ECU51は、座席シート操作部22の各スイッチ23〜25,27からの操作信号に基づいて、対応する助手席側の駆動機構(モータ14A,16A,18A,20A)を駆動制御すべく、BUSを介して助手席シートECU52に指令信号を出力する。助手席シートECU52は、この指令信号を受けて、対応する助手席側の駆動機構(モータ14A,16A,18A,20A)を駆動制御するようになっている。これにより、助手席の座席シート11Aの姿勢が調整される。
なお、前記助手席シートECU52には、前記運転席シートECU51に接続されたスライドスイッチ23、リフタスイッチ24、チルトスイッチ25及びリクライニングスイッチ27と同様のスライドスイッチ23A、リフトスイッチ24A、チルトスイッチ25A及びリクライニングスイッチ27Aが接続されている。助手席シートECU52は、シート選択操作部30の操作状態に関わらず、各スイッチ23A〜25A,27Aからの操作信号に基づいて、対応する駆動機構(モータ14A,16A,18A,20A)を駆動制御するようになっている。これにより、助手席の座席シート11Aの姿勢が調整される。
前記車内ECU53には車内(例えばセンターコンソール)に設置されている報知部としての表示手段55及びスピーカ56が接続されている。前記表示手段55として、姿勢を調整する対象となる座席シート11,11Aやその他の情報を表示するために、例えば、LCD、LED、EL、プラズマ等のディスプレイが用いられる。
次に、図5の運転席シートECU51に備えられた本発明を実行するための各種の機能について説明する。
図5に示すように、前記運転席シートECU51には、報知制御手段61が設けられている。この報知制御手段は次のように機能する。即ち、図3において、前記各操作部26,28,30,34,35,36のいずれか1つに操作者の手指が接近すると、当該近接センサ41〜44によって操作者の手指が対応する操作部に接近したことが検出される。この近接センサ41〜44の検出信号に基づき、報知制御手段61は、記憶手段54に予め記憶された前記各ハードウェアスイッチと対応する各種のスイッチ画像データを読み出して、室内ECU53を通じて前記表示手段55の画面(図示略)にハードウェアスイッチの機能情報としてのスイッチ画像を表示する。又、報知制御手段61は、記憶手段54に予め記憶された前記各ハードウェアスイッチと対応する各種の音声データを読み出して、室内ECU53を通じてハードウェアスイッチの機能情報としての音声を発生する。
次に、本発明の要部構成について、図1〜図3及び図6〜図9に基づいて説明する。
図1及び図3に示すように、隣り合う前記近接センサ41〜44の間には、座席シート11の前方から後方に第1〜第3の境界部45〜47が設けられている。これらの境界部45〜47は、座席シート11の後方向に向かうに従い上方に向かうように所定の傾斜角α,β,γをもって傾斜させている。このように境界部45〜47を傾斜させることにより、各境界部45〜47のいずれかひとつに操作者の手指が近接した場合に、隣接する二つの近接センサ41〜44が共に手指の接近を検出してしまう誤検出領域(グレーゾーン)を狭くするようにしている。この誤検出領域(グレーゾーン)が狭くなる理由を以下に順次説明する。
座席シート11に着座した操作者による座席シート操作部22の前記各操作部26,28,30,34〜36の操作方法として例えば次の二つの方法がある。
図6は座席シート11に一般的な成人の操作者が正常に着座した状態を示す。この姿勢を例えばシートベルトを着用して保持したまま、操作者が各操作部26,28,30,34〜36を操作すると仮定する。この場合には、操作者は、肩関節Sを中心に腕Aを前後方向に傾動させ、手指Uを傾斜させたまま前後方向に移動させて、手指Uをいずれか一つの前記操作部26,28,30,34〜36に接触させる。この操作者が座席シート11に正常に着座した定姿勢での操作方法においては、操作者の手指Uのシート11の前後方向(水平線)に対する傾斜角εは、前記肩関節Sを中心に手指Uが前方に傾動されるほど小さくなる傾向となる。
又、図6に示すように、操作者が座席シート11に正常に着座した姿勢から図7に示すように前傾姿勢になったとして、腕Aを傾斜させた状態で前後方向に移動させ、手指Uをいずれか一つの前記操作部26,28,30,34〜36に接触させるという操作方法もある。この操作者の姿勢が前屈みに変化し、肩関節Sが前方に移動する場合においても、操作者の手指Uの前記傾斜角εは、腕Aが前方に移動されるほど小さくなる傾向となる。
上述した操作部26,28・・・の二つの操作方法の手指Uの傾斜角εの変化に応じて、第1〜第3の境界部45〜47の前記傾斜角α,β,γがα>β>γの関係に設定されている。
この実施形態では、図7に示す操作者の操作方法をもとにして、前記第1〜第3の境界部45〜47の傾斜角α,β,γが設定されている。これに代えて、図6に示す操作者の操作方法をもとにして、前記第1〜第3の境界部45〜47の延在方向にそれぞれ沿う複数の仮想傾斜線Lが座席シート11の上側の一点(例えば肩関節Sの中心)で交差されるようにしてもよい。
図8は第1の境界部45において、第1の近接センサ41と第3の近接センサ43が共に手指Uの接近を検出する誤検出領域W1(グレーゾーン)を示す。なお、この誤検出領域W1は、近接センサ41,43に設定される検出感度に応じて決定されるものである。図8から明らかなように、前記第1の境界部45の傾斜方向と手指Uの傾斜方向(手指Uの中心線O1,O2参照)とがほぼ同じ方向となっているので、隣接する二つの近接センサ41,43が手指Uの接近を共に検出する誤検出領域W1(グレーゾ―ン)を狭くすることができる。即ち、図8において第1近接センサ41のみに接近している手指Uが右方に移動して、第3近接センサ43に接近し、両近接センサ41,43が共に指Uの検出を行う指Uの位置を第1誤検出位置P1とする。反対に、第3近接センサ43のみに接近している手指Uが左方に移動して、第1近接センサ41に接近し、両近接センサ41,43が共に指Uの検出を行う指Uの位置を第2誤検出位置P2とする。前記第1誤検出位置P1及び第2誤検出位置P2の間隔、つまり誤検出領域W1(グレーゾーン)は、前記第1の境界部45の傾斜が指Uの傾斜方向に沿うようになっているのでシート前後方向に短くなって狭くなる。
一方、図9に示すように、第1の近接センサ41と第3の近接センサ43との境界部Eが上下方向に指向して傾斜のない(直立する)構成においては、境界部Eの指向(上下)方向に対し、傾斜状態の手指Uの中心線O1,O2が交差することになる。このため、前記した検出感度が同等であっても、隣接する二つの近接センサ41,43が手指Uの接近を共に検出する誤検出領域W2(グレーゾ―ン)が広くなる。即ち、図9において前述した手指Uの第1誤検出位置P1及び第2誤検出位置P2の間隔、つまり誤検出領域W2(グレーゾーン)は、前記境界部Eが傾斜していないのでシート前後方向に長くなって広くなる。
図8に示すように、隣り合う近接センサ41,43の境界部45は、その傾斜角αが設定されているが、境界部45の幅は図9に示す境界部Eの幅とほぼ同じであるため、基本的に各近接センサ41,43の配置領域(即ち有効検出面積)に及ぼす影響は僅少又は皆無であり、各々の近接センサ41,43の検出感度が低下することはない。前述した誤検出領域や検出感度の特性は、その他の境界部46,47についても同様である。従って、任意の前記ハードウェアスイッチに対する操作者の手指Uの接近に合わせて、対応する機能情報を前記報知制御手段61にてより確実に報知することができる。
次に、シート選択操作部30が操作される場合を一例として、運転席ECU51による制御態様を説明する。
ハードウェアスイッチ(23〜25,27,29,31〜33)の操作部26,28,30,34〜36に操作者の手指が接近したか否かが第1〜第4の近接センサ41〜44の検出信号によって判断される。座席シート11の操作者の手指がいずれかの操作部(ここではシート選択操作部30)に接近したことが対応する近接センサ(第3の近接センサ43)によって検出されると、図5に示す報知制御手段61の機能によって、記憶手段54からスイッチ画像データが読み出されて、表示手段55の画面に機能情報としてのスイッチ画像がレイアウト表示される。同時に、報知制御手段61の機能によって、記憶手段54から音声データが読み出されて、スピーカ56から機能情報としての音声が発生される。このため、操作者は各スイッチ画像の表示を目視するとともに、該当の機能情報を聴くことにより、どのハードウェアスイッチを操作しようとしているかを容易に把握することができる。
次に、操作者によって、図3に示すシート選択操作部30が実際に操作されると、対応するシート選択スイッチ29から操作信号が出力される。このとき、初期状態で操作対象が助手席の座席シート11A(モータ14A,16A,18A,20A)に選択されている場合には、運転席の座席シート11(モータ14,16,18,20)に切り換えられ、表示手段55の画面に「運転席」の文字が表示されるとともにスピーカ56から「運転席」である旨の音声が発生される。なお、このとき、運転席シートECU51は、各スイッチ23〜25,27からの操作信号を運転席側のものと認識して対応する駆動機構(モータ14,16,18,20)を駆動制御する。一方、初期状態で操作対象として運転席の座席シート11が選択されている場合には、助手席の座席シート11Aに切り換えられ、画面に「助手席」の文字が表示されるとともにスピーカ56から「助手席」である旨の音声が発生される。この状態で、運転席シートECU51は、各スイッチ23〜25,27からの操作信号を助手席側のものと認識して助手席シートECU52に指令信号を出力し、該助手席シートECU52を介して対応する駆動機構(モータ14A,16A,18A,20A)を駆動制御する。
上記実施形態の車両用シート駆動装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、近接センサ41〜43によりハードウェアスイッチ(23〜25,27,29,31〜33)の操作部26,28,30,34〜36に対する操作者の手指Uの接近が検出されたとき、報知制御手段61によって、当該ハードウェアスイッチの形状を表すスイッチ画像が対応する機能情報とともに表示手段55の画面にレイアウト表示される。同時に、報知制御手段61によって、スピーカ56から機能情報としての音声が発生される。このため、ハードウェアスイッチの操作部26,28,30,34〜36を実際に操作する前に、表示手段55にレイアウト表示されたスイッチ画像及び対応する機能情報を確認することができ、操作対象のハードウェアスイッチの操作部26,28,30,34〜36をブラインドタッチで容易に操作することができる。
(2)上記実施形態では、各隣り合う第1〜4の近接センサ41〜44の第1〜第3の境界部45〜47を、座席シート11の後方向に向かうに従い上方に向かうように所定の傾斜角α,β,γをもって傾斜させた。このため、各境界部45〜47の延在方向は座席シート11に着座している操作者が前記操作部26,28,30・・・の操作のために差し出した手指Uの方向と概略一致する。従って、隣接する二つの近接センサが手指Uの接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)を狭くすることができる。
(3)上記実施形態では、第1〜第3の境界部45〜47の第1〜第3の傾斜角α,β,γを、α>β>γに設定した。このため、各境界部45〜47の傾斜角α,β,γの延在方向は、座席シート11に着座している操作者が操作しようとしている前記各操作部26,28,30・・・の配置に合わせて差し出した手指Uの方向とより近似する。このため、隣接する二つの近接センサ41〜44が手指Uの接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)をより一層狭くすることができる。
(4)上記実施形態では、図6において説明したように、前記複数の境界部45〜47の延在方向にそれぞれ沿う複数の仮想傾斜線が、座席シート11の上側の一点で交差するようにした。このため、前記交差の一点の位置を、例えば座席シート11に着座した一般的な成人の操作者がシートベルトを着用した通常の姿勢にあるときの肩関節Sの位置に一致させたとき、当該操作者が操作しようとしている前記ハードウェアスイッチの配置に合わせてその肩関節Sを中心に差し出した手指Uの方向は、各境界部45〜47において対応する前記仮想傾斜線の方向と常に一致する。このため、隣接する二つの近接センサ41〜44が手指の接近を共に検出する誤検出領域(グレーゾ―ン)をより一層狭くすることができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図10に示す別の実施形態においては、前記スイッチボックス40と第1〜第4の近接センサ41〜44との間に前記各近接センサ41〜44と車両の周辺部品との静電結合を抑制するシールド電極66が配設されている。該シールド電極66に印加する電圧は、前記各近接センサ41〜44(センサ電極)に印加する電位と同電位となるようにしている。
上記の実施形態においては、例えば座席シート11が前後方向又は上下方向に移動されて、近接センサ41〜44と車両の周辺部品(例えばフレーム又はレール)との距離が変化しても、シールド電極66により近接センサ41〜44(センサ電極)とフレーム又はレールとの静電結合が抑制されていることで、これに伴う近接センサ41〜44(センサ電極)の静電容量の変化を低減することができ、ひいては該近接センサ41〜44の誤検出を抑制することができる。
又、近接センサ41〜44とシールド電極66に印加される電位が同電位のため、これら近接センサ41〜44及びシールド電極66間の電圧が零となってそれらの静電結合は皆無である。従って、近接センサ41〜44の静電容量は、基本的に操作者の手指Uとの距離のみで決定されるようにできる。
・図11及び図12に示す実施形態は、前記座席シート操作部22の近接センサ41〜44及びシールド電極66を一つの部品としてユニット化したものである。図12に示すように、合成樹脂製の第1〜第3のフィルム71〜73のうち、第1のフィルム71の裏面には、第1〜第4の近接センサ41〜44が接触されている。粘着剤よりなる第1粘着層74によって第1のフィルム71と第2のフィルム72が各センサ41〜44を被覆した状態で積層接合されている。前記第2のフィルム72の片面には前記シールド電極66が接触されている。粘着剤よりなる第2粘着層75によって第2のフィルム72と第3のフィルム73が電極66を被覆した状態で積層接合されている。前記座席シート操作部22の下部には、延出片76が一体に形成されている。この部延出片76には、前記近接センサ41〜44の電極端子部41a〜44a及びシールド電極66の電極端子部66aが配置され、図示しないケーブルを用いて運転席ECU51に接続可能になっている。
上記の実施形態においては、座席シート操作部22の近接センサ41〜44及びシールド電極66がユニット化されているので、座席シート11の着座部12の側面への座席シート操作部22の設置を容易に行うことができる。
・前記合成樹脂製のフィルムに例えば銀やカーボン塗料を印刷して近接センサを形成したものを用意しておき、これを着座部12の側面の取付板22Aに取り付けるようにしてもよい。また、前記合成樹脂製のフィルムに例えば銀やカーボン塗料を印刷して近接センサを形成し、該近接センサの表面にシールド電極を接着材により接着したものを用意しておき、これを着座部12の側面の意匠カバーに取り付けるようにしてもよい。
・前記ハードウェアスイッチとして、車両に設けられた複数の座席シート11のいずれか一つを選択するシート選択スイッチ29、座席シート11を前後方向及び上下方向に移動させるスライドスイッチ23、リフタスイッチ24、着座部12を上下方向に傾動させるチルトスイッチ25、背もたれ部13を前後方向に傾動させるリクライニングスイッチ27、操作者に応じて姿勢が調整された座席シート11の姿勢を記憶手段54に記憶させる姿勢セットスイッチ31、第1及び第2姿勢指定スイッチ32,33のスイッチ群のなかから少なくとも二種選択するようにしてもよい。
・運転席ECU51に設けた表示制御手段61を、室内ECU53に設けるとともに、その内蔵する記憶手段に対応する画像データを記憶させてもよい。この場合、室内ECU53は、運転席ECU51からの指令信号に基づいて同様に前記表示制御手段61を作動させればよい。
・車両の後部座席にも姿勢の調整可能な座席シートが設けられている場合には、助手席ECU52と同様のECUを設け、運転席シートECU51の指令によって後部座席の座席シートの姿勢を調整可能にしてもよい。
・近接センサ41〜44を形成するセンサ電極として、取付板22Aに直接導体を印刷したり、吹き付けたりしたもの、あるいは金属箔を貼り付けたものを用いてもよい。又、センサ電極として、フィルムに導体を印刷したり、蒸着したり、貼り付けたりしたものを用いてもよい。
・前記シールド電極66に電圧を印加しないで、図示しないがリード線によりシールド電極66を車体フレームに接地するようにしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜6のいずれか一項において、前記ハードウェアスイッチは、車両に設けられた複数の座席シートのいずれか一つを選択するシート選択スイッチ、座席シートを前後方向に移動させるスライドスイッチ、上下方向に移動させるリフトスイッチ、着座部を上下方向に傾動させるFRチルトスイッチ、背もたれ部を前後方向に傾動させるリクライニングスイッチ、操作者の体形に応じて姿勢が調整された座席シートの姿勢を記憶手段に記憶させる姿勢メモリースイッチの各スイッチ群のなかから少なくとも二種選択されたものであることを特徴とする車両用シート駆動装置。
α,β,γ…傾斜角、11,11A…座席シート、12…着座部、13…背もたれ部、22…座席シート操作部、23,23A…スライドスイッチ、24,24A…リフトスイッチ、26,28,30,34〜36…操作部、27,27A…リクライニングスイッチ、29…シート選択スイッチ、41〜44…第1〜第4近接センサ、45〜47…第1〜第3の境界部、55…表示手段、61…報知制御手段。

Claims (6)

  1. 車室内に設けられた座席シートの着座部の側部にシート前後方向に並べて設けられ、該座席シートの姿勢を調整する複数の駆動機構をそれぞれ駆動するべく操作するための複数のハードウェアスイッチを備えた座席シート操作部と、
    前記ハードウェアスイッチの操作に基づき、対応する駆動機構を駆動制御する制御手段と、
    前記複数のハードウェアスイッチの配置に合わせて前記座席シート操作部に設けられ、前記各ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近をそれぞれ検出する複数の近接センサと、
    前記複数のハードウェアスイッチと対応する複数の機能情報を報知する報知部と、
    前記近接センサにより前記ハードウェアスイッチに対する操作者の手指の接近が検出されたとき、前記機能情報を報知するように前記報知部を制御する報知制御手段とを備え、
    各隣り合う前記近接センサの境界部を、シート後方向に向かうに従い上方に向かうように所定の傾斜角をもって傾斜させた車両用シート駆動装置。
  2. 請求項1において、前記ハードウェアスイッチ及び近接センサは三箇所以上に設けられ、隣り合う前記近接センサの複数の境界部の傾斜角は、シート前方側から後方側に向かうほど大きくなるように設定されている車両用シート駆動装置。
  3. 請求項2において、前記複数の境界部の延在方向にそれぞれ沿う複数の仮想傾斜線は、座席シートの上側の一点で交差されている車両用シート駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、前記各近接センサは、操作者の手指との距離に応じて静電容量が変化するセンサ電極であって、前記座席シート操作部には、前記各センサ電極と車両の周辺部品との静電結合を抑制するシールド電極が設けられている車両用シート駆動装置。
  5. 請求項4において、前記シールド電極には、近接センサに印加される電位と同電位の電圧が印加されるように構成されている車両用シート駆動装置。
  6. 請求項4又は5において、前記近接センサ及びシールド電極は、複数枚のフィルムの間に接着材を介して粘着されてユニット化されている車両用シート駆動装置。
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