JP5347546B2 - 振動片、振動片の製造方法および振動子 - Google Patents
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Description
、振動腕の厚み方向に振動する振動片が知られている。この振動片は、一般に複数本の振
動腕を有し、隣り合う振動腕が反対方向の振動を交互に繰り返す、ウォークモード振動を
行う振動片である。
例えば、特許文献1にはウォークモード振動を利用した角速度センサーが開示されてい
る。この角速度センサーはシリコンなどで形成された3本のアーム(振動腕)を有し、そ
れぞれのアームの一面にアーム駆動用の下層電極(下部電極)、圧電薄膜(圧電膜)、上
層電極(上部電極)がこの順に形成されている。これらの下層電極、圧電薄膜、上層電極
にて圧電素子が形成され、圧電薄膜の逆圧電効果により振動片の厚み方向に振動が可能で
ある。そして、隣り合うアームとは逆方向に振動するように各電極の極性が設定されてい
る。
部分が有効な圧電素子となり、圧電素子の有効な面積およびアームの中心に対する位置精
度が振動片の特性を確保するために重要となる。下層電極、圧電薄膜、上層電極の形成に
は、それぞれに形成誤差が生じ、その誤差は累積するため、振動片の製造において各アー
ムの下層電極、圧電薄膜、上層電極の形状および位置精度を厳しく管理する必要がある。
また、通常、下層電極、圧電薄膜、上層電極の順に膜を形成するために、上層になるほ
ど面積が小さくなり、圧電素子としての大きさは下層電極よりも小さくなり、所望の特性
が得られないことがある。
特に、振動片の小型化を図る場合には、圧電素子の形成精度に限界があり、振動片の特
性においてばらつきが大きくなり振動片の小型化が困難である。
または適用例として実現することが可能である。
このように、下部電極と同等の大きさの圧電素子を振動腕に形成することができ、従来に比べて圧電素子を大きく形成できる。そして、圧電素子が大きく形成できることから、振動腕の駆動領域を大きくでき、振動効率の良い振動片を提供できる。
また、振動腕に面積の大きい圧電素子を形成できるため、振動片の小型化が容易となる。
また、上部電極が振動腕を囲んで形成されていることから、上部電極を形成することによる振動腕に与える応力を表裏でキャンセルでき、振動腕にそりが発生しない振動片を得ることができる。
また、上記適用例にかかる振動片において、前記振動腕は、3以上の奇数本を備え、
各前記振動腕が厚み方向に振動し、かつ隣り合う前記振動腕が互いに反対方向に振動することが望ましい。
の腕幅と同等に形成されていることが望ましい。
をさらに大きく設定することができ、振動効率の良い振動片を提供できる。
ることによる振動腕に与える応力を表裏でキャンセルでき、振動腕にそりが発生しない振
動片を得ることができる。
短絡することを防止でき、良好な振動片を得ることができる。
特性に優れた振動子を提供することができる。
そして、この製造方法によれば、下部電極と同等の大きさの圧電素子を形成することが可能であり、従来に比べて圧電素子を大きく形成できる。そして、圧電素子が大きいことから、振動腕の駆動領域を大きくでき、振動効率の良い振動片を提供できる。
また、この製造方法によれば、上部電極が振動腕を囲んで形成されていることから、上部電極を形成することによる振動腕に与える応力を表裏でキャンセルでき、振動腕にそりが発生しない振動片を得ることができる。
、新たに下部電極を形成することがなく、工程を削減することができる。
領域をさらに大きく設定することができ、振動効率の良い振動片を提供できる。
成することによる振動腕に与える応力を表裏でキャンセルでき、振動腕にそりが発生しな
い振動片を得ることができる。
間で短絡することを防止でき、良好な振動片を得ることができる。
に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の寸法の割合を適宜
変更している。
(第1の実施形態)
平面図である。図3は圧電素子の構成を示し図1のA−A断線に沿う概略断面図である。
振動片1は水晶またはシリコンなどの基材を用いて振動片1が形成されている。振動片
1は直交座標系でXY平面に展開したときに、Z方向を厚みとする形態である。振動片1
は3本の振動腕11,12,13を有し、振動腕11,12,13はX方向に並列される
と共に、Y方向に互いに平行に延在している。そして、振動腕11,12,13は基部1
5に連結され、各振動腕11,12,13が片持ち構造となる振動片1を構成している。
3が形成されている。
振動腕11に形成された圧電素子61は、図3に示すように、下部電極21、圧電膜3
1、絶縁膜41、上部電極51が積層されて形成されている。
下部電極21は、振動腕11の厚みを規定する対向する面(Z方向に垂直な面)の一方
の面に設けられている。また、この下部電極21は振動腕11の幅と同等の幅で形成され
ている。下部電極21の上には、下部電極21を覆い振動腕11の周囲を囲んで圧電膜3
1が形成されている。そして、圧電膜31の上には、圧電膜31を覆い振動腕11の周囲
を囲んで絶縁膜41が形成されている。さらに、絶縁膜41の上には、絶縁膜41を覆い
振動腕11の周囲を囲んで上部電極51が形成されている。
このようにして、圧電膜31を挟んで下部電極21と上部電極51とが対向することで
圧電素子61が形成され、各電極間に正負の電圧をかけることで圧電膜が圧縮または伸長
することが可能である。そして、圧電膜が圧縮または伸長することで、振動腕をZ方向に
変位させることができる。
同様に、圧電素子62,63は、下部電極22,23、圧電膜32,33、絶縁膜42
,43、上部電極52,53が積層されて形成されている。
なお、絶縁膜41,42,43は下部電極21,22,23と上部電極51,52,5
3との間の短絡のおそれがない場合には設けなくても良い。
き出され、パッケージなどの基台に固定されて電気的導通が図られる電極パッド部65,
66に接続されている。また、下部電極22と上部電極51,53とを繋ぎ、圧電素子6
1,63と圧電素子62との極性が逆になるように接続部57が設けられている。
、下部電極および上部電極は下地との密着強度を向上させるために下地との間にCr膜を
備えても良い。圧電膜としては、ZnO、AlN、PZT、LiNbO3、KNbO3など
の材料を使用することができるが、特にZnO、AlNがより良好な特性が得られ好まし
い。絶縁膜はSiO2、Si2N3などが用いられる。
また、振動片1の基材として水晶を用いる場合には、Xカット板、ATカット板、Zカ
ット板などを利用することができる。
上記のような構成の振動片1は、振動腕11と振動腕13は同じ極性の圧電素子が設け
られていることから、各圧電素子(図示せず)に電圧を加えることで中央の振動腕12と
その両脇の振動腕11,13は逆方向に振動し、交番電圧を加えることで隣り合う振動腕
が反対方向の振動を交互に繰り返す振動(ウォークモード振動)を行う。
次に、上記のような振動片1の動作を行うための、下部電極および上部電極に接続され
る配線について詳しく説明する。
図5は下部電極に接続される配線を示し、図5(a)は表面の概略平面図、図5(b)
は裏面の概略平面図である。図6は上部電極に接続される配線を示し、図6(a)は表面
の概略平面図、図6(b)は裏面の概略平面図である。
る面の一方の面のみに形成されている。
中央に位置する振動腕12に形成された下部電極22からは、同一面の基部15に配線
が引き出されて、接続部27に接続されている。振動腕12の両側に位置する振動腕11
,13に形成された下部電極21,23からは、同一面の基部15に配線が引き出されて
接続され、さらにこれらの配線は電極パッド部66に接続されている。また、図5(b)
に示すように、他方の面(裏面)には配線は形成されない。
2,13の周囲を囲んで形成されている。
振動片の表面では、図6(a)に示すように、振動腕12の両側に位置する振動腕11
,13に形成された上部電極51,53からは、基部15に配線が引き出されて、接続部
57に接続されている。
一方、振動片の裏面では、図6(b)に示すように、中央に位置する振動腕12に形成
された上部電極52からは、基部15に配線が引き出されて、電極パッド部66に接続さ
れている。この電極パッド部66は基部15の側面に形成された配線により振動片の表面
に引き回されて、表裏に電極パッド部66が設けられている。
また、振動腕11に形成された上部電極51からは、同一面の基部15に配線が引き出
されて電極パッド部65に接続されている。この電極パッド部65は基部15の側面に形
成された配線により振動片の表面に引き回されて、表裏に電極パッド部65が設けられて
いる。
配線が構成され、下部電極側の接続部27と上部電極側の接続部57が接続され、下部電
極22と上部電極51,53が接続される。さらに、上部電極51を通って上部電極側の
電極パッド部65に接続される。
このようにして、下部電極22と上部電極51,53が電極パッド部65に接続された
配線となる。
また、下部電極側の電極パッド部66と上部電極側の電極パッド部66とが接続され、
下部電極21,23と上部電極52が接続される。
このようにして、下部電極21,23と上部電極52が電極パッド部66に接続された
配線となる。
次に、本実施形態の振動片の製造工程について説明する。
図7〜図11は本実施形態の振動片の製造工程を説明する工程図である。各図中では振
動腕部分の断面(図1におけるA−A断面に相当)と、振動片全体の平面を模式図として
表している。
全面にスパッタ装置を用いて下部電極形成膜71を形成する(図7(a))。下部電極形
成膜71はCr膜を下地として、その上にAu膜で構成されている。そして、下部電極形
成膜71を覆うレジスト膜72を形成する(図7(b))。
続いて、レジスト膜72を露光、現像を行い振動片の外形にパターニングして(図7(
c))、レジスト膜72をマスクとして下部電極形成膜71をエッチングする(図7(d
))。なお、外形のパターニングでは、振動片を支持する支持部75と、支持部75に連
結される枠部76のパターニングも行われる。
て、振動片の外形エッチングを行う(図8(a)、外形エッチング工程)。この外形エッ
チングでは、ドライエッチングまたはウェットエッチングの手法を用いて行われる。そし
て、レジスト膜72を剥離する(図8(b))。このように、下部電極形成膜71を外形
エッチングの際の耐蝕膜として利用することで、振動腕11,12,13および基部を基
板70から分離している。
続いて、下部電極形成膜71の上からレジスト膜72を形成し(図8(c))、レジス
ト膜72を下部電極および配線の形状にパターニングする(図8(d))。
、下部電極形成工程)、その後、レジスト膜72を剥離する(図9(b))。このように
して、振動腕11,12,13に下部電極21,22,23およびこの下部電極21,2
2,23に接続する配線が形成される。
続いて、スパッタ装置などを用いて下部電極21,22,23および配線の上方から基
板の表裏にかかる圧電膜73を形成する(図9(c))。そして、圧電膜73の上にレジ
スト膜72を形成する(図9(d))。
ングし(図10(a))、レジスト膜72をマスクとして圧電膜73をエッチングする(
図10(b)、圧電膜形成工程)。そして、レジスト膜72を剥離する(図10(c))
。このようにして、下部電極21,22,23の上から振動腕11,12,13を囲む圧
電膜31,32,33がそれぞれ形成される。
かる絶縁膜を形成し、絶縁膜の上にレジスト膜の形成、レジスト膜のパターニング、絶縁
膜のエッチングを経て、各振動腕11,12,13に絶縁膜41,42,43を形成する
(図11(a)、絶縁膜形成工程)。
次に、スパッタ装置などを用いて絶縁膜41,42,43の上方から基板の表裏にかか
る上部電極形成膜を形成し、上部電極形成膜の上にレジスト膜の形成、レジスト膜のパタ
ーニング、上部電極形成膜のエッチングを経て、各振動腕11,12,13に上部電極5
1,52,53およびこれに接続される配線を形成する(図11(b)、上部電極形成工
程)。
そして、基板の接続部75から振動片を切断分離して、図1,2に示す振動片1が得ら
れる。
電膜を形成してから外形を加工することに比べて、各膜に与えるダメージを低減できる。
このため、電極材料、圧電膜材料の選定する範囲が広がり、振動片の設計自由度が向上す
る。
さらに、圧電膜31,32,33、上部電極は下に位置する膜を覆って形成すればよく
、精度の高いパターニングをする必要がなく形成が容易である。
造工程でも製造が可能である。
図12、図13は本実施形態における他の振動片の製造工程を説明する工程図である。
まず、水晶基板またはシリコン基板などの振動片の基板70を用意し、基板70の表裏
全面にスパッタ装置を用いて下部電極形成膜71を形成する(図12(a))。下部電極
形成膜71はCr膜を下地として、その上にAu膜で構成されている。そして、下部電極
形成膜71を覆うレジスト膜72を形成する(図12(b))。
続いて、レジスト膜72を露光、現像を行い振動片の外形にパターニングして(図12
(c))、レジスト膜72をマスクとして下部電極形成膜71をエッチングする(図12
(d))。なお、外形のパターニングでは、振動片を支持する支持部75と、支持部75
に連結される枠部76のパターニングも行われる。
からレジスト膜72を基板70の表裏に形成する(図13(b))。
続いて、レジスト膜72を下部電極および配線の形状にパターニングする(図13(c
))。その後、レジスト膜72と下部電極形成膜71をマスクにして、基板70をエッチ
ングして、振動片の外形エッチングを行う(図13(d)、外形エッチング工程)。この
ように、下部電極形成膜71を外形エッチングの際の耐蝕膜として利用することで、振動
腕11,12,13および基部を基板70から分離している。
以下、図9〜図11で説明した工程を経て、振動片1を製作することができる。
,23を覆って、それぞれ圧電膜31,32,33が形成され、そして圧電膜31,32
,33を覆って、それぞれ上部電極51,52,53が形成されている。このことから、
下部電極21,22,23の面積に応じた圧電素子61,62,63が得ることができる
。
このように、下部電極21,22,23と同等の大きさの圧電素子61,62,63を
形成することができ、従来に比べて圧電素子61,62,63を振動腕11,12,13
に大きく形成できる。
また、振動腕11,12,13の腕幅と同等な幅で圧電素子61,62,63が得られ
ることから、振動腕11,12,13の駆動領域をさらに大きく設定することができ、振
動効率の良い振動片1を提供できる。
そして、振動腕11,12,13に面積の大きい圧電素子61,62,63を形成でき
るため、振動片1の小型化が容易となる。
から、圧電膜31,32,33を形成することによる振動腕11,12,13に与える応
力を表裏でキャンセルでき、振動腕11,12,13にそりが発生しない振動片1を得る
ことができる。
同様に、上部電極51,52,53が振動腕11,12,13を囲んで形成されている
ことから、上部電極51,52,53を形成することによる振動腕11,12,13に与
える応力を表裏でキャンセルでき、振動腕11,12,13にそりが発生しない振動片1
を得ることができる。
また、圧電膜31,32,33と上部電極51,52,53の間に絶縁膜41,42,
43を含み、上部電極51,52,53と下部電極21,22,23の間で短絡すること
を防止でき、良好な振動片1を得ることができる。
極21,22,23を覆って圧電膜31,32,33を形成し、次に圧電膜31,32,
33を覆って上部電極51,52,53を形成している。このようにすれば、圧電膜31
,32,33および上部電極51,52,53は精度の高いパターニングする必要がなく
、下部電極21,22,23の位置精度および面積に応じた圧電素子61,62,63を
容易に振動腕11,12,13に形成することができる。
そして、下部電極21,22,23と同等の大きさの圧電素子61,62,63を形成
することができ、従来に比べて圧電素子61,62,63を大きく形成できる。そして、
圧電素子61,62,63が大きいことから、駆動領域を大きくでき、振動効率の良い振
動片1を提供できる。
また、振動片1の外形をエッチングする際に、下部電極形成膜71を耐蝕膜として利用
することができることから、外形のエッチング後に新たに下部電極21,22,23を形
成することがなく、工程を削減することができる。
(変形例)
図14は、圧電素子における変形例の構成を示す概略断面図である。以下の説明では一
つの振動腕11の断面について図示して説明する。
図14(a)は、振動腕11の腕幅より小さい幅の下部電極21が、振動腕11の一面
に設けられ、その上に振動腕11を囲む圧電膜31が形成され、さらに圧電膜31の上に
振動腕11を囲む上部電極51が設けられている。
図14(b)は、振動腕11の腕幅より小さい幅の下部電極21が、振動腕11の一面
に設けられ、その同一面に下部電極21を覆う圧電膜31が形成され、さらに圧電膜31
の上に振動腕11を囲む上部電極51が設けられている。
図14(c)は、振動腕11の腕幅より小さい幅の下部電極21が、振動腕11の一面
に設けられ、その上に振動腕11を囲む圧電膜31が形成され、さらに圧電膜31の上か
ら振動腕11の側面の一部まで覆う上部電極51が設けられている。
図14(d)は、振動腕11の腕幅より小さい幅の下部電極21が、振動腕11の一面
に設けられ、その同一面に下部電極21を覆う圧電膜31が形成され、さらに圧電膜31
の上から振動腕11の側面の一部まで覆う上部電極51が設けられている。
電極51が下部電極21よりも大きな面積で下部電極21を覆っていれば、どのような形
態であっても良い。圧電素子がこのような構造をとることで、下部電極21の面積に応じ
た圧電素子が得られる。上記な構造であっても第1の実施形態と同様の効果を享受できる
。
また、これらの形態を適宜選択することで、振動腕にかかる膜応力による振動腕のそり
を調整でき、そりの少ない振動腕を得ることができる。
(第2の実施形態)
図15は第2の実施形態における振動片を示し、図15(a)は概略平面図、図15(
b)、(c)は(a)のE−E断線に沿う断面図であり、振動腕の動作を説明する模式図
である。
振動片2は直交座標系でXY平面に展開したときに、Z方向を厚みとする形態である。振
動片2は3本の振動腕111,112,113を有し、振動腕111,112,113は
X方向に並列されると共に、Y方向に互いに平行に延在している。そして、振動腕111
,112,113は基部115a,115bに連結され、各振動腕111,112,11
3が両持ち構造となる振動片2を構成している。
けられている。同様に、振動腕112,113には、基部115a,115bに近い位置
にそれぞれ圧電素子162,163が設けられている。なお、振動腕111,112,1
13の全長にわたって圧電素子161,162,163を設けても良い。
圧電素子161,162,163は下部電極、圧電膜、上部電極を積層して形成されて
おり、前述の図3、図14で示した圧電素子と同様の構造を採用することができる。
このように、圧電膜を挟んで下部電極と上部電極とが対向することで圧電素子161,
162,163が形成され、各電極間に正負の電圧をかけることで圧電膜が圧縮または伸
長することが可能である。そして、圧電膜が圧縮または伸長することで、振動腕111,
112,113をZ方向に変位させることができる。
また、圧電素子161,163と圧電素子162との極性が逆になるように構成されて
おり、図15(b)、(c)に示すように、隣り合う振動腕が反対方向の振動を交互に繰
り返す、ウォークモード振動を行う。
工程で製造することができ、また同様な効果を享受することができる。
なお、第1の実施形態、第2の実施形態において、3本の振動腕を有する振動片につい
て説明したが、振動腕の数は3以上の奇数本であれば良く、本実施形態に限定されない。
(第3の実施形態)
。
図16は振動子の構成を示し、図16(a)は概略平面図、図16(b)は(a)のG
−G断線に沿う概略断面図である。
振動子5は、振動片1と、収容器としてのセラミックパッケージ81と、蓋体85を備
えている。
セラミックパッケージ81は、振動片1を収納できるように凹部が形成され、その凹部
には振動片1の電極パッド部と接続される接続パッド88が設けられている。接続パッド
88はセラミックパッケージ81内の配線に接続され、セラミックパッケージ81の外周
部に設けられた外部接続端子83と導通可能に構成されている。
また、セラミックパッケージ81の凹部の周囲にはシームリング82が設けられている
。さらに、セラミックパッケージ81の底部には貫通穴86が設けられている。
接着固定され、セラミックパッケージ81の凹部を覆う蓋体85とシームリング82とが
シーム溶接されている。セラミックパッケージ81の貫通穴86には金属材料の封止材8
7が充填されている。この封止材87は、減圧雰囲気内で溶融させられ、セラミックパッ
ケージ81内が減圧状態となるように気密に封止されている。
ッケージ81に収容され、小型化が容易で特性に優れた振動子5を提供することができる
。
なお、セラミックパッケージ81内に、発振回路を含むICなどの回路素子を収容して
発振器として構成することも可能である。
23…下部電極、27…接続部、31,32,33…圧電膜、41,42,43…絶縁膜
、51,52,53…上部電極、57…接続部、61,62,63…圧電素子、65,6
6…電極パッド部、70…基板、71…下部電極形成膜、72…レジスト膜、73…圧電
膜、75…支持部、76…枠部、81…セラミックパッケージ、82…シームリング、8
3…外部接続端子、84…導電性接着剤、85…蓋体、86…貫通穴、87…封止材、8
8…接続パッド、111,112,113…振動腕、115a,115b…基部、161
,162,163…圧電素子。
Claims (8)
- 互いに表裏関係にある第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面を連結する側面と、を備えた振動腕と、
前記振動腕の前記第1面に設けられた下部電極と、
前記下部電極を覆って設けられた圧電膜と、
前記圧電膜を覆って設けられた上部電極と、を含み、
前記上部電極は、前記第1面および前記側面に連続して前記振動腕を囲んで設けられていることを特徴とする振動片。 - 請求項1に記載の振動片において、
前記圧電膜は、前記第1面および前記側面に連続して前記振動腕を囲んで設けられていることを特徴とする振動片。 - 請求項1または2に記載の振動片において、
前記圧電膜と前記上部電極の間に絶縁膜を含むことを特徴とする振動片。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の振動片において、
前記振動腕は、3以上の奇数本を備え、
各前記振動腕が厚み方向に振動し、かつ隣り合う前記振動腕が互いに反対方向に振動することを特徴とする振動片。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動片と、前記振動片を収納する収容器を有し、
前記振動片が前記収容器内に気密に収容されていることを特徴とする振動子。 - 外形をエッチングして、互いに表裏関係にある第1面および第2面と前記第1面および前記第2面を連結する側面とを備えた振動腕を形成する外形エッチング工程と、
前記振動腕の前記第1面に下部電極を形成する下部電極形成工程と、
前記下部電極を覆う圧電膜を形成する圧電膜形成工程と、
前記圧電膜を覆う上部電極を形成する上部電極形成工程と、を含み、
前記圧電膜および前記上部電極の少なくとも一方は、前記第1面および前記側面に連続して設けられ、
前記上部電極形成工程において、
前記上部電極は、前記振動腕を囲んで形成されることを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項6に記載の振動片の製造方法であって、
前記圧電膜形成工程において、
前記圧電膜は、前記振動腕を囲んで形成されることを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項6または7に記載の振動片の製造方法において、
前記圧電膜と前記上部電極の間に、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程を含むことを特徴とする振動片の製造方法。
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