JP5346715B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、弾球遊技機(パチンコ機)などの遊技機に関する。
遊技機設置営業店(ホール)などに設置されている弾球遊技機(いわゆるパチンコ機)は、遊技球(遊技媒体とも呼ぶ)を用いて遊技を行うものである。借り受けた遊技球を弾球遊技機の遊技盤に設けられている盤面へ打ち出し、当該遊技球が予め定められた入賞口に入るごとに所定数の遊技球を払出すようになっている。払い出される遊技球は賞球と呼ばれる。
近年、パチンコ機においては、遊技盤の中央に設けられる可変表示装置(センター役物)の表示画面によって遊技者に特別な利益を発生させるものが知られている。例えば、可変表示装置(センター役物)に表示される図柄が変動し停止した時の図柄の組合せによって「当たり」と称される動作が開始し、遊技盤面の下方に設けられる大入賞装置が連続して開放され、その間に多数の入賞が得られることから遊技者に大量の賞品球が払出されるものがある。このようなパチンコ機は、当たり判定用の乱数発生手段を具備し、始動入賞装置に遊技球が落入したときに、乱数発生手段の乱数を抽出するとともに可変表示装置(センター役物)の図柄変動を開始させ、当該抽出した乱数の値が予め定めた条件に合致するときに可変表示装置(センター役物)の表示変動を当たり図柄で停止させ、当たり動作を開始する。乱数発生手段として、カウンタやレジスタ等のハードウエアで構成されるもの又はソフトウエアで実行されるカウンタで実現されるものがある。
遊技機は、賞球の払い出し、抽選及びその入賞判定などを含む遊技処理を行うために、マイコンを搭載した制御部と、前記制御部からの命令に基づき照明や音響や液晶表示装置に画像を表示するなどの演出を行うための副制御部とを備える。遊技機では、抽選、入賞、払い出し、演出の制御をプログラムで実現している。制御部や副制御部のプログラムは遊技に関する重要な制御を行っている。
副制御部は、主に遊技に係る演出処理を担当する。演出には、上記液晶表示装置のほかに、いわゆる7セグLEDが用いられることがある。7セグLEDは、日の字(8の字)状に配列された7つの棒状の発光素子(LED、セグメント)からなり、一般的には、0〜9の一桁の数字をデジタル表示するものである。7つの要素(セグメント)を備えるため、7セグLEDあるいは7セグ表示器と呼ばれる。
特開2009−17957号公報 特開2001−87453号公報
弾球遊技機では、液晶表示装置とともに7セグLEDを用いた演出が行われる。当該演出は機種ごとにさまざまであるが、例えば、大当り当選時に、弾球遊技機の盤面前面に設けられた7セグLEDを確認する事によって当該大当たりがその後どのように変化するか(例えば、昇格、突然確変、突然時短、フェイクのいずれであるか)に係る演出が行われる。7セグLEDの変化に基づき遊技者は当該大当たりの行く末をあらかじめ予想することができる。したがって、遊技者にとって7セグLEDの表示は注意すべきものであり、その演出を様々に行うことにより興趣あふれる遊技を提供することができるようになる。
7セグLEDは電子機器に広く用いられているものであるが、遊技機においては、一般の電子機器とは違った表示方法が用いられている。すなわち、一般の電子機器においては、7セグLEDは0〜9の数字を表示するだけであるが、遊技機では次のような表示を行っている。
(1)7つのセグメントの任意のひとつ又は複数の組み合わせを点灯。表示されたものはパターンであって0〜9を意味しないことがある。
(2)最終的には0〜9のいずれかの特定の数字を表示するが、表示される数字が確定された後であっても、表示開始から当該数字の表示までの間において他の数字を順次表示することがある。つまり、数字の表示が変動する(変動表示が行われる)。
上記(1)は、7セグLEDの各セグメントを、遊技機に設けられている他の照明やLEDなどと同じように扱って発光させ、いわば照明の変化という演出に用いるものである。一般の電子機器においては、7セグLEDをこのように用いることはほとんどない。
上記(2)は、液晶表示装置の演出でも同様のことが行われているが、数字の表示を確定する前に変化させることで、結果の予測を困難にするとともに、数字の確定までの時間を稼いでその間に緊張感を与え興趣を高めるものである。
この発明は、上記(1)(2)とは異なる、新たな第三の表現手法を提供するものである。すなわち、表示上の見た目を良くするとともに、数字表示を段階的に変化させることができ、ゲーム性や表示上の演出効果を向上することのできる遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、遊技に係る制御処理を実行する制御部と、前記制御部からの信号に基づいて遊技の演出に係る処理を実行する副制御部と、複数の発光素子を含み、少なくとも数字などの図柄の表示が可能な表示器と、それぞれ複数のビットからなるメインデータ及びマスクデータを前記副制御部から受けて前記表示器の前記複数の発光素子の点灯又は消灯を個別に制御する表示制御部とを備える遊技機において、
前記表示器の前記複数の発光素子は、それぞれ、少なくとも第1色と第2色の発光を行う多色発光素子であり、
前記メインデータは、前記多色発光素子に前記第1色を発光させるための第1メインデータと前記第2色を発光させるための第2メインデータとを含み、前記表示器に前記図柄を表示させるためのものであり、
前記マスクデータは、前記多色発光素子に前記第1色を発光させるための第1マスクデータと前記第2色を発光させるための第2マスクデータとを含み、前記表示器において前記メインデータよりも優先して表示されるものであり、
前記表示制御部は、
前記第1マスクデータ及び前記第2マスクデータに基づき前記メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアするためのクリアデータを生成するクリアデータ生成部と、
前記クリアデータに基づき前記第1メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアする第1メインデータクリア部と、
前記クリアデータに基づき前記第2メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアする第2メインデータクリア部と、
前記第1メインデータクリア部でクリア処理された前記第1メインデータを前記第1マスクデータと合成し、合成されたデータを第1色駆動データとして出力する第1合成部と、
前記第2メインデータクリア部でクリア処理された前記第2メインデータを前記第2マスクデータと合成し、合成されたデータを第2色駆動データとして出力する第2合成部と、を備え、
前記第1色駆動データに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を前記第1色で発光させるとともに、前記第2色駆動データに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を前記第2色で発光させる、ものである。
前記クリアデータ生成部は、前記第1マスクデータと前記第2マスクデータの論理和を求め、その結果を反転したものを前記クリアデータとし、
前記第1メインデータクリア部は、前記クリアデータと前記第1メインデータの論理積を求め、
前記第2メインデータクリア部は、前記クリアデータと前記第2メインデータの論理積を求め、
前記第1合成部は、前記第1メインデータクリア部でクリア処理された前記第1メインデータと前記第1マスクデータの論理和を求め、その結果を前記第1色駆動データとし、
前記第2合成部は、前記第2メインデータクリア部でクリア処理された前記第2メインデータと前記第2マスクデータの論理和を求め、その結果を前記第2色駆動データとする、ようにしてもよい。
前記副制御部は、前記メインデータ及び前記マスクデータとともに前記表示器で所定の図柄を表示する時間を指定するタイマーデータをそれぞれ複数生成し、
前記表示制御部は、さらに、
前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータを複数記憶するメインデータマスクデータタイマーデータ記憶部と、
前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータをひとつづつ読み出すメインデータマスクデータタイマーデータ読出部と、
前記タイマーデータに基づき計時を行うタイマーとを備え、
前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部は、前記クリアデータ生成部、前記第1メインデータクリア部、前記第2メインデータクリア部、前記第1合成部、及び、前記第2合成部に、前記メインデータと前記マスクデータに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を駆動させるとともに、前記タイマーデータを前記タイマーにセットして計時を行わせ、
前記タイマーは、セットされた前記タイマーデータに基づく計時を終了したときに、前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部に対して次の前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータを読み出させる、ものでもよい。
前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部により読み出される前記メインデータは、これにより発光する前記表示器の前記発光素子の数が同じであるものであり、
前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部により読み出される前記マスクデータは、読み出しが行われるごとに、前記マスクデータにより発光する前記表示器の前記発光素子の数が単調に減少するか又は単調に増加するものである。
この発明によれば、数字変動用が主となるメインデータと、演出用のマスクデータを同時に更新し、これらデータの合成を行うことで、数字の段階的な表示又は消去を行うことができるので、従来にない新しい表現が可能である。すなわち、表示上の見た目を良くするとともに、数字の段階的な変化を表示でき、ゲーム性や表示上の演出効果を向上することができる。
遊技機の表面構造を示す斜視図である。 遊技機の裏面構造を示す斜視図である。 遊技者から見た盤面の様子を示す図(正面図)である。 発明の実施の形態に係る遊技機の機能ブロック図である。 副制御部のハードウエア構成の説明図である。 発明の実施の形態に係る7セグLED制御回路のブロック図である。 発明の実施の形態に係る7セグLED制御回路の回路例である。 発明の実施の形態に係る7セグLED制御処理のフローチャートである。 発明の実施の形態に係る7セグLED制御処理の説明図である。 発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御回路のブロック図である。 発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御処理のフローチャートである。 発明の実施の形態に係るタイマーデータの例である。 発明の実施の形態に係るメインデータとマスクデータの例である。 発明の実施の形態に係るメインデータとマスクデータの説明図である。 発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御処理の説明図である(数字を少しずつ露出していくパターン)。 発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御処理の説明図である(数字を少しずつ隠していくパターン)。
弾球遊技機の構造概略について図1及び図2を参照して説明を加える。
まず、図1を参照して本発明の実施の形態に係る遊技機の外部的構造につき説明する。
外枠50は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備など)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。
本体部材51は、外枠50の内部に備えられ、ヒンジ部51aを介して外枠に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。この本体部材51は、枠状に形成されその内側に空間部を有している。
開口枠扉52は、遊技機の前面側となる前記本体部材51の前面に、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。
なお、開口枠扉52の開口部にガラス製又は樹脂製からなる透明板部材が設けられ、開口部近傍に電飾52a、スピーカ52b、などが取り付けられている。
後述する遊技盤(図1では示していない)は、本体部材51の空間部に臨むように、本体部材51に所定の固定部材を用いて着脱自在に装着されている。遊技盤の本体部材51への装着後は、その遊技領域を前記開口部より観察することができる。
球受皿付き扉53は、遊技機前面において本体部材51の下部に、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着され、遊技球を貯留する球受皿を少なくとも備えた扉部材である。なお、本実施形態における球受皿付き扉には、以下の部材が取り付けられている。
(1)複数の遊技球が貯留可能で且つ発射駆動装置48へと遊技球を案内させる通路が設けられた球受皿。
(2)該貯留され発射駆動装置48へと案内された遊技球を前記遊技盤10の盤面11に設けられた遊技領域へと打出す操作を行う回動式操作ハンドル48b。
(3)ブリペイドカード読込み処理関係及び借り受ける遊技球の貸出し処理関係の指示をするボタンを備えた球貸し関係の操作部。
(4)球受皿に貯留させた遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出解除するための球受皿用の貯留球排出操作ボタン。
次に、図2を参照して本発明の実施の形態に係る遊技機の内部的構成を説明する。
40は、前述したように、本体部材51若しくは遊技盤11又はこれらに備え付けられる支持部材などを介して設けられ、電気的な遊技制御の処理を行い主要な処理情報を生成する制御部である。
40bは、前記本体部材51若しくは遊技盤11又はこれらに備え付けられる支持部材などを介して設けられ、前記制御部40にて生成した処理情報を得ることにより所定の出力態様処理をさせる制御を行う副制御部である。
42は、賞球の払い出し制御を行う払出制御部である。
43は、遊技球を払い出す遊技球払出装置である。
44は、図示しないランプや電飾52aを制御する電飾制御部である。
46は、スピーカ52bを制御駆動して音響を発生させる音響制御部である。
49は発射駆動装置48を制御する制御装置であって、回動式操作ハンドル48bを介して遊技球を盤面に設けられた遊技領域へと打出し制御を行うための発射制御装置である。
図3は遊技機の遊技盤の正面図である。
図3において、11は遊技盤10の盤面である。盤面11は、誘導レール12と、誘導レール12で区画された略円形の遊技領域を落下した遊技球を外部へ導く排出口(アウト口)13と、遊技領域を移動する遊技球の方向を変化せしめる釘14や風車14aなどの障害物を複数個備える矩形の盤面である。
前述した盤面11の遊技領域は、誘導レール12(遊技球を滑走させる滑走部と遊技球を規制する規制部を含む)により略円形状となるように区画形成され、打出された遊技球の移動範囲を規制する領域である。前記滑走部に規制部が続くように設けられている。前記滑走部は全体として螺旋をなして盤面11に配設されている。
前記排出口(アウト口)13は、遊技領域に投入された遊技球が集束する位置に設けられた回収開口部である。
障害物14としての遊技釘は、遊技球と接触させることにより移動方向を不規則にし、又は移動方向を規制するために、盤面11の適宜な位置に打込まれる複数の棒状部材である。
30aは、遊技領域の中央やや上側に設けられ、演出用表示ランプやLCD(液晶表示装置)などの可変表示部をひとつ又は複数有する可変表示装置(センター役物)である。
図3では、可変表示装置30aの下側に3つの7セグLED(7セグ表示器)55−1〜55−3が設けられている。
30bは、スルーチャッカー(入賞チャッカー)である。
30cは、普通入賞口を有する普通入賞装置である。
30dは、始動入賞口を有するスタートチャッカー(始動入賞装置)である。
30eは、大入賞口を有するアタッカーである。
以下の説明で、30b乃至30dをまとめて入賞口30などと記すことがある。
なお、図示されていないが、上記30b、30c、30dの内部には球通過検出器20b、20c、20dが設けられている(同図の括弧内の符号はそのことを意味する)。
スタートチャッカー30dの始動入賞装置は特定入賞装置と、アタッカー30eの大入賞装置は特別入賞装置とも呼ばれる。
スタートチャッカー(始動入賞装置)30dは、入賞口の開口範囲の拡縮を行わせる可動片をその両側に備え、遊技球を入賞させることにより可変表示を行わせると共に賞球を遊技者に獲得させる入賞装置である。
アタッカー(大入賞装置)30eは、入賞口を露出させる開口状態と入賞口を閉鎖する閉口状態となる可動扉が駆動制御されるものであり、遊技球を入賞させることにより他の入賞装置と比較してより多くの賞球を獲得させる入賞装置である。
図4は本発明の実施の形態に係る遊技機の機能ブロック図である。
40は、電気的な遊技制御の処理を行い主要な処理情報を生成する制御部(「メイン基板」とも呼ばれる)である。制御部40は遊技領域を移動(流下)して入賞口30b〜30dを通過した遊技球をそれぞれ検出する球通過検出器20b〜20dの信号を入力とし、入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた抽選・判定を行う入賞判定部40aを含む。
41は可変表示装置(センター役物)30aの演出用表示ランプを点灯させたり、LCD(液晶表示装置)に演出に係る画像を表示させる表示制御部である。表示制御部41は、制御部40に設けられた入賞判定部40aにおける所定条件の成立(例えば、始動入賞装置30dヘの遊技球の入賞等)に基づく電子的な当否抽選の結果に応じて、その識別表示情報(可変表示装置(センター役物)30aのLCDに演出表示される)を可変表示させた後に停止表示を行う表示制御装置でもある。さらに、表示制御部41は、入賞判定部40aにおける所定条件の成立(例えば、予め定められた通過口ヘの遊技球の通過)に基づく電子的な当否抽選の結果に応じて、識別点灯情報(可変表示装置(センター役物)30aの演出用表示ランプに点灯表示される)を可変表示させた後に停止表示を行う表示制御装置である。
可変表示装置(センター役物)30aのLCDは、大当り状態に係わる特定図柄を変動表示すると共に背景画像や各種のキャラクタなどをアニメーション的に表示する装置である。スタートチャッカー(始動入賞装置)30dを遊技球が通過したことが検出されると、表示される図柄が所定時間だけ変動し、遊技球のスタートチャッカー(始動入賞装置)30dの通過時点において抽選された抽選用乱数値により決定される停止図柄をLCDに表示して停止するようになっている。アタッカー30eは、前方に開放可能な開閉板を備える。LCDの変動停止後の図柄が「777」などの当り図柄のとき、「大当り」と称する特別遊技が開始され、アタッカー30eの開閉板が予め定めた回数だけ開放されるようになっている。アタッカー30eの開閉板が開放された後、所定時間が経過し、又は所定数の遊技球が入賞すると開閉板が閉じる。
42は、入賞判定部40aの信号を受けて入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた及び/又はこれによる抽選・判定の結果に応じた遊技球払出装置43を制御する払出制御部である。
43は、遊技利益として入賞口30b〜30dの遊技球通過に応じた及び/又はこれによる抽選・判定の結果に応じた所定数の遊技球を払出す駆動源を備えた遊技球払出装置である。
40bは、制御部40にて生成した処理情報を得ることにより、光の点滅・音響の発生などの演出を含む所定の出力態様処理をさせる制御を行う副制御部(「サブ基板」とも呼ばれる)である。副制御部40bは、3つの7セグLED55−1〜55−3の表示制御を行う7セグLED表示制御部47を含む。
44は、遊技盤10あるいは遊技機筐体に設けられたランプ・電飾52aなどを点灯制御するためのランプ制御部である。
46は、遊技盤10あるいは遊技機筐体に設けられたスピーカ52bを通じて効果音・音声を発生させる音響制御部である。
PSは、制御部40、副制御部40bその他のユニットに+5Vなどの直流電圧を供給する電源部である。電源部PSは、電源をオンオフする電源スイッチPWとともに、メモリクリアスイッチMCLRを備えている。電源スイッチPWをオンする際に、メモリクリアスイッチMCLRを操作することで、メモリをクリアして遊技機を初期状態から起動することができる。
遊技球が遊技領域に設けられた入賞装置30b〜30dには、それぞれ内部に球通過検出器(例えばスイッチ)20b〜20dが設けられ、遊技球の通過を検出できるようになっている。いずれかの入賞装置30b〜30dの位置を通過すると、これを球通過検出器20b〜20dが検出し、これを受けて入賞判定部40aが所定の抽選・判定処理を行う。例えば、球通過検出器20bがスルーチャッカー(入賞チャッカー)30bを通過した遊技球を検知したとき、所定の抽選を行い、当選したときはスタートチャッカー(始動入賞装置)30dを所定時間開放する。すなわち、スタートチャッカー(始動入賞装置)30dの左右両側に互いに対向して設けられた一対の可動片を、それぞれ外側へ開放させる。併せて当選の旨を可変表示装置(センター役物)30aに表示する。そして、遊技球がスタートチャッカー(始動入賞装置)30dを通過したことを検知したとき、所定の抽選を行い、当選したときはアタッカー30eの大入賞装置を開放する。
図5は、副制御部40bのハードウエア構成の説明図である。図4の副制御部40bは、実際には図5のハードウエア構成で実現される。すなわち、複数のビット(配線)からなるバスBUSに、CPU(処理装置)、ROM(不揮発性記憶部)、メモリM(読み出し及び書き込み可能なメモリ、RWM)及びI/O(入出力装置)が接続されている。なお、CPU、I/Oなどはひとつのチップに形成され、ひとつのユニット(IC)としてまとめられていることもある。
図5のI/Oには、3つの7セグLED55−1〜55−3が接続されている。I/Oは、7セグLEDの7つのセグメントと直結されていて、各セグメントを独立に点灯又は消灯させることができる。これにより、プログラムにより数字以外の表示も可能になっている。ここで、「直結」とは、CPUから7セグLEDの7つのセグメントをそれぞれ独立に点灯又は消灯させることができるように接続されているということを意味する。したがって、I/Oと7セグLEDの間に駆動回路(バッファ)が設けられていたとしても、上記のように点灯又は消灯させることができれば、「直結」されていることになる。これに対し、I/Oと7セグLEDの間にデコーダIC(汎用ICとして74LS47、4511などがある)が設けられている場合は、「直結」ではない。
7セグLED55−1〜55−3は、それぞれ、赤色と青色のいずれか一方又はそれらの両方の光を発することのできる多色7セグメントLEDである。すなわち、7セグLED55−1〜55−3の7つのセグメントは、それぞれ、赤色LEDと青色LEDを含んでおり、かつ、それぞれを独立に点灯するための端子が設けられている。7セグLEDの各セグメントのLEDのアノード又はカソードのいずれか一方が互いに接続されており、共通端子(コモン)となっている。アノードが共通接続されているときはアノードコモン、カソードが共通接続されているときはカソードコモンと呼ばれる。
図4の副制御部40bで実行される遊技に係る演出処理は、図5のROMに予め記憶されたプログラムに従ってCPUが動作することで実行される。CPUは、処理を行う際に各種データをメモリMに記憶させ、必要に応じて読み出し、処理を行い、必要に応じて再度記憶する、といった処理を行う。メモリMはバッテリバックアップを受けていることがあり、この場合は電源断の間でもその記憶内容は保持されている。本明細書において、特に断らない限り、メモリとは図5の書き換え可能なメモリM(RWM)のことを意味する。
図6は、発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御部47の機能ブロック図である。上述のように、7セグLED表示制御部47は図5の回路が所定のプログラムを実行することで実現されるが、図6は当該処理をハードウエアに対応付けてブロック図としたものである。なお、図6に即して7セグLED表示制御部47をハードウエアで構成することもできる。
図6において、d7R〜d1Rは第1メインデータ、d7B〜d1Bは第2メインデータである。メインデータとは、7セグLED55に1〜7のいずれかの数字を表示するためのデータである。第1メインデータd7R〜d1R及び第2メインデータd7B〜d1Bは、予め対応付けられたセグメントを個別に点灯又は消灯させる。「第1」は7セグLED55の赤色LEDを点灯させることを示し、「第2」は同じく青色LEDを点灯させることを示す。なお、d7R〜d1Rとd7B〜d1Bを区別する必要があるときはそれぞれ「第1メインデータ」と「第2メインデータ」にように表記し、両者を区別する必要がないときあるいは両者を一緒に示すときは、単に「メインデータ」と表記する。
m7R〜m1Rは第1マスクデータ、m7B〜m1Bは第2マスクデータである。マスクデータとは、メインデータによる数字表現の一部又は全部を隠すためのデータであり、予め対応付けられたセグメントを個別に点灯又は消灯させる。マスクデータによる表現はセグメントによる任意の表示パターンであり、数字とは限らない。「第1」は7セグLED55の赤色LEDを点灯させることを示し、「第2」は同じく青色LEDを点灯させることを示す。以下に説明する処理手順に従って、マスクデータに基づきセグメントを点灯させることで、メインデータによる数字の一部又は全部を隠すことができる。言い換えれば、マスクデータが優先され、マスクデータに基づき点灯されていないセグメントでは、メインデータに基づき点灯が行われる。なお、m7R〜m1Rとm7B〜m1Bを区別する必要のあるときはそれぞれ「第1マスクデータ」と「第2マスクデータ」のように表記し、両者を区別する必要がないときあるいは両者を一緒に示すときは、単に「マスクデータ」と表記する。
471は、第1マスクデータm7R〜m1Rと第2マスクデータm7B〜m1Bから、第1メインデータd7R〜d1Rの一部又は全部、及び、第2メインデータd7B〜d1Bの一部又は全部をクリアする(対応するビットを0にする)ためのクリアデータC7〜C1を生成するクリアデータ生成部である。
472Rは、クリアデータC7〜C1に基づき第1メインデータd7R〜d1Rの対応するビットをクリアする第1メインデータクリア部である。472Bは、クリアデータC7〜C1に基づき第2メインデータd7B〜d1Bの対応するビットをクリアする第2メインデータクリア部である。第1、第2データクリア部472R、472Bは、第1マスクデータ及び第2マスクデータの表示を優先するために、これらマスクデータで有効なビット(1のビット)に対応する第1、第2メインデータのビットをクリアする(0にする)ものである。
d7R’〜d1R’はクリアデータ生成部472Rでクリア処理が行われた第1メインデータ、d7B’〜d1B’はクリアデータ生成部472Bでクリア処理が行われた第2メインデータである。
473Rは、クリア処理が行われた第1メインデータd7R’〜d1R’と第1マスクデータm7R〜m1Rを合成する第1合成部である。473Bは、クリア処理が行われた第2メインデータd7B’〜d1B’と第2マスクデータm7B〜m1Bを合成する第2合成部である。
L7R〜L1Rは、第1合成部473Rで合成され、7セグLED55の赤色のセグメント551R〜557Rをそれぞれ点灯する駆動データである。L7B〜L1Bは、第2合成部473Bで合成され、7セグLED55の青色のセグメント551B〜557Bをそれぞれ点灯する駆動データである。
図6のd7R〜d1Rなどの信号名において、数字7〜1はセグメントに対応し、RとBは赤色セグメントと青色セグメントに対応している。数字が同じ信号同士で処理が行われる。各信号(例えばd7R)は1ビットのデータを表現する。
前述のように、7セグLED55は、赤色と青色のいずれか一方又はそれらの両方の光を発することのできる多色7セグメントLEDである。図6では、赤色の各セグメントを551R〜557Rとし、青色の各セグメントを551B〜557Bとしている。7セグLEDの外観上、赤色の各セグメントと青色の各セグメントは同じものであるが、図面を見やすくするために、図6においてはそれらを分けて表示している。言い換えれば、図6の赤色の各セグメント551R〜557Rと、青色の各セグメント551B〜557Bは、実際は重なっている。
第1、第2メインデータ及び第1、第2マスクデータはいずれも7ビットのデータであるが、実際の遊技機の装置(ハードウエア)のメモリは1ワード=8ビットの構成であることが一般的であり、また、CPUも1ワード=8ビット単位で処理を行うことから、第1、第2メインデータ及び第1、第2マスクデータを8ビット(1バイト)で構成することにする。仮に、7ビットのデータとすると、CPUで処理する際に7ビットをどのように1ワード=8ビットに割り当てるか(例えば、CPUにデータをロードしたとき、データを格納したレジスタの最上位ビット(MSB)をブランクとするのか、それとも上位方向に1ビットシフトして最下位ビット(LSB)をブランクとするのか)、ブランクとしたビットに0、1どちらのデータを入れるのか、それとも無視するのかなど、データをCPUで扱う際の処理が複雑になる(これに伴いプログラムの命令が増える)。また、プログラムをいたずらに複雑にしてしまう。これに対し、1ワード=8ビットとし、その最上位ビットを常に一定値(=0)と予め定義しておくようにすれば、上述のような複雑な処理は不要であり、その結果CPUでの扱いが簡単になる。
以下の説明において、最上位ビットを常に0とする8ビットで表現することがある。
図7は、図6の処理部の具体的な回路例を示す。簡単にするために、図7はセグメント557Rと557Bの駆動回路のみを示す。
図7に示すように、クリアデータ生成部471は、マスクデータm7Rとm7Bの論理和を求めるORゲートと、その出力を反転してクリアデータC7として出力するNOTゲート(インバータ)とを備える。第1メインデータクリア部472Rは、メインデータd7RとクリアデータC7の論理積を求めるANDゲートを備える。第2メインデータクリア部472Bも同様である。第1合成部473Rは、クリア処理されたメインデータd7R’とマスクデータm7Rの論理和を求めるORゲートを備える。第2合成部473Bも同様である。第1合成部473Rの出力L7Rでセグメント557Rが点灯され、第2合成部473Bの出力L7Bでセグメント557Bが点灯される。なお、ORゲート473R,473Bとセグメント557R、557Bの間に図示しないドライブ回路が設けられおり、ORゲート473R,473Bの出力が1であるとき各セグメントが点灯する(通常、ドライブ回路の入力端と出力端では論理が反転するので、ORゲート473R,473Bの出力が1のときに電源VCCからセグメント557R、557Bを通って図示しないドライブ回路に電流が流れ込むようになる)。
なお、図7(a)は、アノードコモンの7セグLEDの場合を示す。カソードコモンの場合は、例えば、図7(b)のように、電源VCCとセグメント557R、557Bの間にスイッチ(例えば、リレー、半導体リレー、トランジスタ)を設け、これをORゲート473R,473Bで駆動するようにすればよい。
図8は、発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御部47の処理フローチャートである。図5のCPUは、この図のフローチャートのような処理を実行する。図6及び図7の回路も同様である。
S1:クリアデータ生成処理(その1)
第1マスクデータ(赤データ:m7R〜m1R)と第2マスクデータ(青データ:m7B〜m1B)の論理和を求める。
S2:クリアデータ生成処理(その2)
論理和の結果を反転し(否定を求める)、その結果をクリアデータ(C7〜C1)とする。
クリアデータ生成部471がS1とS2の処理を行う。
S3:メインデータクリア処理
クリアデータ(C7〜C1)と、第1メインデータ(d7R〜d1R)、第2メインデータ(d7B〜d1B)それぞれの論理積を求める。得られたデータをそれぞれ(d7R'〜d1R')、(d7B'〜d1B')とする。
第1、第2メインデータクリア部472R、472BがS3の処理を行う。
S4:メインデータとマスクデータの合成処理
(d7R'〜d1R')と第1マスクデータ(赤データ:m7R〜m1R)の論理和を求め、その結果を(L7R〜L1R)とする。(d7B'〜d1B')と第2マスクデータ(青データ:m7B〜m1B)の論理和を求め、その結果を(L7B〜L1B)とする。
第1、第2合成部473R、473BがS4の処理を行う。
なお、ここで言う「合成」とは、メインデータとマスクデータを重ねることを意味し、その一例として論理和(OR、NOR)を用いている。他にも、論理積(AND、NAND)を用いることもできる(特に負論理の場合)。また、排他的論理和(XOR)を用いることで、論理和の場合とは異なる表示態様の図柄を提供することもできる。
S5:7セグLED制御処理
(L7R〜L1R)に基づき7セグLEDの第1発光素子(赤色)を点灯する。(L7B〜L1B)に基づき7セグLEDの第1発光素子(青色)を点灯する。
図9を参照して、発明の実施の形態に係る7セグLED表示制御部47の処理の具体例を説明する。同図(a)は7セグLED表示制御部47に入力されるメインデータとマスクデータの具体例を示し、同図(b)はクリア処理後のメインデータを示し、同図(c)は合成処理後の駆動データを示す。これらの図において、8ビットのデータの右側に示すものは当該データにより点灯された7セグLED55の様子を示す。黒の塗りつぶしは赤と青の両方が点灯していること、すなわち紫色の発光を示す。また、クロスハッチングは青が点灯していることを示す。何もないセグメントは赤と青両方が消灯している。
7セグLED表示制御部47に入力されるメインデータは、d7R〜d1R=d7B〜d7B=01111101Bであり、数字の6が表示される。マスクデータは、m7R〜m1R=00000000B、m7B〜m1B=00011000Bであり、左下の2つのセグメント554,555が青く発光する。
メインデータとマスクデータを単純に重ねると(論理和を求めると)、メインデータの数字の6が表示され、マスクデータで数字の6の一部を隠すことができない。そこで、マスクデータからクリアデータを生成し、メインデータの一部をクリアする。
すなわち、第1マスクデータ(赤データ:m7R〜m1R)と第2マスクデータ(青データ:m7B〜m1B)の論理和を求め、その論理和の結果を反転する。図9(a)の例では、クリアデータC7〜C1として、11100111Bが得られる。
次に、クリアデータC7〜C1と、第1メインデータd7R〜d1R、第2メインデータd7B〜d1Bそれぞれの論理積を求める。図9(b)の例では、クリア処理された第1メインデータd7R’〜d1R’として、01100101B、クリア処理された第2メインデータd7B’〜d1B’として、01100101Bが得られる。これらのデータは、数字の6の左下の2つのセグメントが消灯した状態に対応する(クリアデータで点灯する部分のセグメントが消灯する)。
そして、クリア処理された第1メインデータd7R’〜d1R’と第1マスクデータm7R〜m1Rの論理和を求め、その結果を(L7R〜L1R)とする。クリア処理された第2メインデータd7B’〜d1B’と第2マスクデータm7B〜m1Bの論理和を求め、その結果を(L7B〜L1B)とする。図9(c)の例では、駆動データL7R〜L1Rとして、01100101B、駆動データL7B〜L1Bとして、01111101Bが得られる。これら(L7R〜L1R)及び(L7B〜L1B)に基づき7セグLED55を駆動すると、数字の6の左下の2つのセグメントが青になり、数字の6を表示する残りのセグメントは紫になる。すなわち、メインデータによる数字の6の一部が、マスクデータの青で隠されたように見える。
以上のように、発明の実施の形態によれば、多色7セグLEDにおいて、メインデータによる表示の一部又は全部をマスクデータにより隠すことができる。これを用いて、遊技機の7セグ表示を変動させて、より興趣に富む演出を行うことができる。
なお、図9では、メインデータとして赤と青の両方を点灯させるデータ、マスクデータとして青のみを点灯させるデータ(赤のデータはすべてゼロ)としていたが、これはあくまで一例であって、メインデータ、マスクデータとしてそれぞれ赤と青の一方又は両方を点灯するようにしてもよい。
この点について説明を加えると、メインデータの赤と青、及び、マスクデータの赤と青それぞれについて使用する/使用しない(すべてゼロ)を選択することができ、これらの組み合わせは2×2×2×2=16通りであるが、メインデータの数字表示をマスクするという点からは、これらのうちで使用できないものがある。例えば、マスクデータの赤と青の両方を使用しないとすると数字を表示できなくなる。そのような組み合わせを除くと、本発明の実施の形態に適用できるものは以下の6通りとなる。
(1)メインデータの赤と青の両方を使用し、マスクデータの青のみを使用する(図9の例)。赤と青の両方を使用する場合は、赤のメインデータと青のメインデータは同じものである(例えば、赤で数字の6を表示する場合は、青でも数字の6を表示する)。マスクデータについても同じである。また、使用されていない色のデータは00000000Bである(以下同様)。
(2)メインデータの赤と青の両方を使用し、マスクデータの赤のみを使用する。
(3)メインデータの赤のみを使用し、マスクデータの赤と青の両方を使用する。
(4)メインデータの青のみを使用し、マスクデータの赤と青の両方を使用する。
(5)メインデータの赤のみを使用し、マスクデータの青のみを使用する。
(6)メインデータの青のみを使用し、マスクデータの赤のみを使用する(図13の例)。
以上説明した回路又は処理により、メインデータにより表示される数字(任意のパターンであってもよい)の一部を、任意のマスクデータによる表示で覆い隠すことができるようになった。
次に、マスクデータを変化させることにより、前記数字を徐々に覆い隠すように、あるいは前記数字の隠した部分を徐々に見えるようにしていくための回路又は処理について説明を加える。
図10は、数字の変動表示を行うための回路のブロック図である。上述のように、7セグLED表示制御部47は図5の回路が所定のプログラムを実行することで実現されるが、図6と同様に、図10は当該処理をハードウエアに対応付けてブロック図としたものである。なお、図10に即して7セグLED表示制御部47をハードウエアで構成することもできる。
図10のマスキング処理部は、図6のクリアデータ生成部471、第1、第2メインデータクリア部472R,472B及び第1、第2合成部473R,473Bを含むものである。
メインデータマスクデータタイマーデータバッファ475は、時系列で定義されたメインデータとマスクデータ(図13参照)及びタイマーデータ(図12参照)を記憶するものである。タイマーデータは、時系列で定義された複数のメインデータとマスクデータ(図13のD11〜D16のデータ)をそれぞれどれだけの期間点灯させるか(言い換えればどの程度の時間間隔で数字表示を変動させるか)を設定するためのデータである。
メインデータマスクデータタイマーデータ読出回路476は、メインデータマスクデータタイマーデータバッファ475に格納されたデータを順番に読み出し、マスキング処理部へ与えるものである。図12及び図13に即して説明すると、メインデータマスクデータタイマーデータ読出回路476は、図12のT1と図13のD11、同じくT2とD12、・・・、同じくT6とD16の順番でひとつづつメインデータとマスクデータ及びタイマーデータを読み出す。
タイマー477は、メインデータマスクデータタイマーデータ読出回路476で読み出したタイマーデータをセットし、セットされた時間が経過するまでメインデータマスクデータタイマーデータ読出回路476にそのときのメインデータとマスクデータを保持させる。保持されたデータがマスキング処理部に与えられる。セットされた時間が経過したら(タイムアウト)、タイマー477はデータ読出信号を出力して、メインデータマスクデータタイマーデータ読出回路476に次のデータを読み出させる。
図11は、数字のマスキングの変動表示を行うための処理フローチャートである。図5のCPUは、この図のフローチャートのような処理を実行する。
S10:複数組のメインデータとマスクデータ及びタイマーデータを作成する。
例えば、図12に示すT1〜T6、図13に示すD11〜D16を作成する。
S11:一組のメインデータとマスクデータ及びタイマーデータを読み出す。
例えば、図12のタイマーデータT1と図13のメインデータとマスクデータD11を読み出す。S12〜S16の処理を行ったら(S16でNO)、次のデータT2とD12を読み出す。以下、同様の処理を行う。
S12:タイマーデータに基づきタイマーをセットする。
例えば、タイマーに500msをセットする。
S13:メインデータとマスクデータをセットする。
例えば、図13のメインデータとマスクデータD11をセットする。
S14:マスキング処理、つまりメインデータとマスクデータの合成処理を行う。
図8の処理を実行する。
S15:タイムアウトかどうか判定する。
タイムアウト(例えば500ms経過)であれば、S16の処理に進む。そうでなければ、タイムアウトまで待つ。
S16:全データを読み出したかどうか判定する。
全データを読み出したとき(S16でYES)、処理を終了する。読み出していないデータがあるとき(S16でNO)、S11以降の処理を繰り返す。
図12及び図13のデータに基づき、7セグLEDの表示例を説明する。
図13において、D11〜D16の全てについて、メインデータは青色で数字の6を表示するものである(各セグメントの赤は全て消灯)。図13のメインデータによるセグメントの点灯状況を、図14(a)に示す。t1からt7にかけて時間が経過しても、メインデータによるセグメントの点灯数は一定で変化しない(点灯数=6)。なお、図14において、t1〜t7は時刻を示し、これらの間隔(時間)T1,・・・、T6は、いずれも、図12のタイマー値で規定される500msである。
これに対し、マスクデータは、D11からD15にかけて、各セグメントの赤を点灯(各セグメントの青は全て消灯)するものであって、点灯するセグメントの数が徐々に(単調に)減少していくものである。そして、D16のマスクデータでは全てのセグメントが消灯している。図13のマスクデータによるセグメントの点灯状況を、図14(b)に示す。t1からt7にかけての時間経過に伴い、マスクデータによるセグメントの点灯数は単調に減少していく(途中で増加に転じることはない)。すなわち、マスクデータによるセグメントの点灯数は、t1からt7にかけて7,6、4、3、1,0と変化する。
このことは、t1においてマスクデータに完全に隠されていたメインデータによる数字の6が、t2,t3、・・・、t5にかけて徐々に露わになっていき、t6において数字の6が完全に現れる、ということを意味する。この様子を図15(c)に示す。同図において横線のハッチングは青の点灯を示し、クロスハッチングは赤の点灯を示す。図15(a)(b)は、図13の表示例と同じものである。以上のように、図12及び図13のデータにより、メインデータによる数字を、時間をかけて遊技者に対して提示することができる。
なお、メインデータは数字の6以外でもよく、任意の数字について適用できる。また、マスクデータもセグメントについて他の組み合わせを採用することができる。マスクデータは、これによるセグメント点灯数が単調に減少するものであればよい。
なお、以上の説明では、マスクデータによるセグメント点灯数が単調に減少していたが、逆に単調に増加するものでもよい。その例を図14(c)及び図16に示す。図14(c)では、マスクデータの順番を逆にし、D16、D15、・・・、D11の順番で読み出している(データテーブルの順序を逆にしてもよい)。このことは、t1において数字の6が完全に現れていたが、メインデータによる数字の6が、マスクデータにt2,t3、・・・、t5にかけて徐々に隠されていき、t6において数字の6が完全に隠蔽される、ということを意味する。
7セグLEDの数字を徐々に露わにするか、徐々に隠すか、いずれを採用するかは演出の内容に応じて適宜選択することができる。
本発明の実施の形態によれば、数字変動用が主となるメインデータと、演出用のマスクデータを2本同時に更新処理を行い、I/Oポートへ出力する際に両データの合成を行うことで、数字の段階的な表示又は消去を行うことができる。すなわち、数字変動データの上から演出用のデータを合成し出力することにより、数字の段階的な変化を表現することが可能となり、ゲーム性や表示上の演出効果が向上する。
なお、以上の説明では、弾球遊技機を例にとったが、スロットマシン等の他の遊技機についても適用することができる。また、2色発光の7セグLED以外の発光素子、例えば、2色のLEDをアレー状に配列した発光素子にも適用できる。また、3色以上の発光素子についても適用してもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
47 7セグLED表示制御部
471 クリアデータ生成部(ORゲートとNOTゲート)
472R,472B 第1、第2メインデータクリア部(ANDゲート)
473R,473B 第1、第2合成部(ORゲート)
475 メインデータマスクデータタイマーデータバッファ
476 メインデータマスクデータタイマーデータ読出回路
477 タイマー
55−1〜55−3 多色7セグLED
551R〜557R セグメント(発光素子、個別発光部)の赤色発光部分
551B〜557B セグメント(発光素子、個別発光部)の青色発光部分
d7R〜d1R 第1メインデータ(メインデータ)
d7B〜d1B 第2メインデータ(メインデータ)
d7R’〜d1R’ クリア処理された第1メインデータ
d7B’〜d1B’ クリア処理された第2メインデータ
m7R〜m1R 第1マスクデータ(マスクデータ)
m7B〜m1B 第2マスクデータ(マスクデータ)
C7〜C1 クリアデータ
L7R〜L1R セグメントの赤色駆動信号
L7B〜L1B セグメントの青色駆動信号

Claims (4)

  1. 遊技に係る制御処理を実行する制御部と、前記制御部からの信号に基づいて遊技の演出に係る処理を実行する副制御部と、複数の発光素子を含み、少なくとも数字などの図柄の表示が可能な表示器と、それぞれ複数のビットからなるメインデータ及びマスクデータを前記副制御部から受けて前記表示器の前記複数の発光素子の点灯又は消灯を個別に制御する表示制御部とを備える遊技機において、
    前記表示器の前記複数の発光素子は、それぞれ、少なくとも第1色と第2色の発光を行う多色発光素子であり、
    前記メインデータは、前記多色発光素子に前記第1色を発光させるための第1メインデータと前記第2色を発光させるための第2メインデータとを含み、前記表示器に前記図柄を表示させるためのものであり、
    前記マスクデータは、前記多色発光素子に前記第1色を発光させるための第1マスクデータと前記第2色を発光させるための第2マスクデータとを含み、前記表示器において前記メインデータよりも優先して表示されるものであり、
    前記表示制御部は、
    前記第1マスクデータ及び前記第2マスクデータに基づき前記メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアするためのクリアデータを生成するクリアデータ生成部と、
    前記クリアデータに基づき前記第1メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアする第1メインデータクリア部と、
    前記クリアデータに基づき前記第2メインデータの少なくとも一部のビットのデータをクリアする第2メインデータクリア部と、
    前記第1メインデータクリア部でクリア処理された前記第1メインデータを前記第1マスクデータと合成し、合成されたデータを第1色駆動データとして出力する第1合成部と、
    前記第2メインデータクリア部でクリア処理された前記第2メインデータを前記第2マスクデータと合成し、合成されたデータを第2色駆動データとして出力する第2合成部と、を備え、
    前記第1色駆動データに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を前記第1色で発光させるとともに、前記第2色駆動データに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を前記第2色で発光させる、ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記クリアデータ生成部は、前記第1マスクデータと前記第2マスクデータの論理和を求め、その結果を反転したものを前記クリアデータとし、
    前記第1メインデータクリア部は、前記クリアデータと前記第1メインデータの論理積を求め、
    前記第2メインデータクリア部は、前記クリアデータと前記第2メインデータの論理積を求め、
    前記第1合成部は、前記第1メインデータクリア部でクリア処理された前記第1メインデータと前記第1マスクデータの論理和を求め、その結果を前記第1色駆動データとし、
    前記第2合成部は、前記第2メインデータクリア部でクリア処理された前記第2メインデータと前記第2マスクデータの論理和を求め、その結果を前記第2色駆動データとすることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記副制御部は、前記メインデータ及び前記マスクデータとともに前記表示器で所定の図柄を表示する時間を指定するタイマーデータをそれぞれ複数生成し、
    前記表示制御部は、さらに、
    前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータを複数記憶するメインデータマスクデータタイマーデータ記憶部と、
    前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータをひとつづつ読み出すメインデータマスクデータタイマーデータ読出部と、
    前記タイマーデータに基づき計時を行うタイマーとを備え、
    前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部は、前記クリアデータ生成部、前記第1メインデータクリア部、前記第2メインデータクリア部、前記第1合成部、及び、前記第2合成部に、前記メインデータと前記マスクデータに基づき前記表示器の前記複数の発光素子を駆動させるとともに、前記タイマーデータを前記タイマーにセットして計時を行わせ、
    前記タイマーは、セットされた前記タイマーデータに基づく計時を終了したときに、前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部に対して次の前記メインデータと前記マスクデータ及び前記タイマーデータを読み出させる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
  4. 前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部により読み出される前記メインデータは、これにより発光する前記表示器の前記発光素子の数が同じであるものであり、
    前記メインデータマスクデータタイマーデータ読出部により読み出される前記マスクデータは、読み出しが行われるごとに、前記マスクデータにより発光する前記表示器の前記発光素子の数が単調に減少するか又は単調に増加するものであることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
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