JP5345647B2 - 溶湯流動性及び耐熱間亀裂性に優れたマグネシウム系合金及びその製造方法 - Google Patents

溶湯流動性及び耐熱間亀裂性に優れたマグネシウム系合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶湯流動性及び耐熱間亀裂性に優れたマグネシウム系合金及びその製造方法に関する。
一般に、マグネシウム合金またはマグネシウムは実用金属の中で最も軽い金属で、比強度、比剛性に優れて軽量構造材料として期待されている。
マグネシウムは比重が1.7で、商用金属材料の中で最も軽いだけでなく比強度及び比剛性が鉄、アルミニウムより優秀である。また、ダイキャスティング鋳造工法で製造する場合、優れた機械的特性を示すので、現在自動車部品分野を中心として携帯用電子部品、航空機及びスポーツ用品などの多様な分野に使われている。一般に、マグネシウム合金を自動車部品に適用して30%の軽量化を達成することができる。
現在商用化されたダイキャスティング用マグネシウム合金の中で代表的なものはAZ91D、AM50、AM60などのMg−Al系合金である。マグネシウム合金として適合するために要求される特性はダイキャスティングに適した鋳造性であり、耐腐食性及び耐酸化性も要求される。また、スチール及びアルミニウムとの競争力を考慮すると、費用の側面で高費用の添加元素を排除する合金の開発が要求される。
この要求条件に従って既存に開発されたマグネシウム合金は、希土類元素(RE)の添加比率が高い合金の場合、費用の面で欠点がある。アルカリ土類金属(Ca、Sr)を添加する場合、溶湯流動性の低下はもちろんのこと、熱間亀裂、金型粘着などの鋳造性がめっきり悪くなる問題点を示している。カルシウムの場合、価格がkg当たりおよそ200$に迫るため、マグネシウム合金の製造原価を上昇させる。
さらに、アルカリ土類金属(Ca、Srなど)をマグネシウムまたはマグネシウム合金に直接投入する場合、マグネシウム合金においてアルカリ土類金属の固溶化が一定量発生するため、マグネシウム合金の物性を向上させるためには一定比率以上のアルカリ土類金属を添加しなければならない。例えば、カルシウム(Ca)の場合、1.34wt%(非平衡状態では0.8wt%)以上添加すると、マグネシウム基地にそれ以上固溶しなく、マグネシウムまたはその他の合金元素と合金の物性に影響を及ぼす金属化合物相を形成することになる。
したがって、本発明の目的は、アルカリ土類金属酸化物をマグネシウム合金溶湯に添加して新方法で製造したマグネシウム系合金及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、保護ガスを減らすか除去するとともに、安価のアルカリ土類金属酸化物を使うことで製造コストを節減することができるマグネシウム系合金及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、アルカリ土類金属酸化物を投入してアルカリ土類金属の合金内の固溶を最小化することで添加合金元素の効果を極大化することにある。
本発明のさらに他の目的は、アルカリ土類金属(例えば、Ca)を間接添加することでアルカリ土類金属の添加による溶湯流動性の低下を防止し、アルカリ土類金属の添加による金型焼着及び熱間亀裂を防止することにある。
本発明のさらに他の目的は、結晶粒微細化(grain refinement)及び内部健全性(internal soundness)による機械的特性を向上させることができるマグネシウム系合金を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、酸化及び発火抵抗性を高めることで各種アプリケーションに安全なマグネシウム系合金を提供することにある。
本発明が達成しようとする技術的課題は前述した技術的課題に制限されなく、前述しなかった他の技術的課題は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者に明らかに理解可能であろう。
前記目的を達成するための本発明のマグネシウム系合金は、マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布して、前記アルカリ土類金属酸化物の一部または全部を還元反応によって解離して消尽させることにより、前記アルカリ土類金属酸化物の金属成分が前記溶湯に固溶するに先立ち、前記溶湯中のMg及び/またはMg以外の合金元素と結合して金属間化合物相を形性したものである。
具体的に、前記アルカリ土類金属酸化物は0.01〜30wt%塗布されることができ、前記アルカリ土類金属酸化物はカルシウム酸化物であることができる。
前記アルカリ土類金属酸化物は前記溶湯の表面から溶湯全深さの20%または10%前後の上層部に塗布されることができる。
前記金属間化合物は、前記Mg元素とアルカリ土類金属元素間の化合物、前記Mg合金の合金元素とアルカリ土類金属元素間の化合物、及び前記Mg元素とMg合金の合金元素とアルカリ土類金属の化合物の中で少なくとも1種の形態として存在することができる。
前記目的を達成するための本発明のマグネシウム系合金の製造方法は、マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解して溶湯を提供する段階;前記溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;前記溶湯と前記塗布されたアルカリ土類金属酸化物の還元反応によって、前記アルカリ土類金属酸化物を前記溶湯中で少なくとも一部を消尽させる段階;前記消尽の結果として酸素成分が除去されて生成されたアルカリ土類金属を前記マグネシウム及び/またはマグネシウム合金の合金元素と反応させる段階;及び前記反応後に残った前記アルカリ土類金属酸化物をドロスとともに除去する段階;を含む。
前記目的を達成するための本発明の他のマグネシウム系合金の製造方法は、マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解して溶湯を提供する段階;前記溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;前記溶湯と前記塗布されたアルカリ土類金属酸化物の十分な還元反応によって、前記アルカリ土類金属酸化物を前記溶湯中で実質的に残留しないように消尽させる段階;及び前記消尽の結果として前記酸素成分が除去されて生成されたアルカリ土類金属を前記マグネシウム合金中に実質的に残留しないように反応させる段階;を含む。
前記消尽させる段階において、前記溶湯の表面での前記アルカリ土類金属酸化物の還元反応時に発生する火花が発生しないまで反応させる段階をさらに含むことができる。
前記消尽の結果として生成されたアルカリ土類金属は、前記溶湯に固溶するに先立ち、前記溶湯中のマグネシウム、アルミニウム、及びその他の合金元素の中で少なくとも1種と金属間化合物を形成することができる。
前記アルカリ土類金属酸化物は、前記溶湯との反応を促進させるために、0.1〜200μmの粉末状態であることができる。
前記アルカリ土類金属酸化物は0.01〜30.0wt%であることができる。
前記アルカリ土類金属酸化物はカルシウム酸化物であることができる。
前記アルカリ土類金属酸化物の酸素成分は、前記溶湯の上部層の撹拌によって実質的に溶湯の表面上に除去されることができ、前記撹拌は、前記溶湯の表面から溶湯全深さの20%前後の上層部で行われることができる。
前記目的を達成するための本発明のさらに他のマグネシウム系合金の製造方法は、マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯を準備する段階;前記マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;及び前記溶湯に塗布された前記アルカリ土類金属酸化物を還元反応させることで前記マグネシウム系合金の溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させる段階;を含む。
具体的に、前記塗布されるアルカリ土類金属酸化物はCaOであり、重量を基準として最終Mg合金の目標Ca含量の1.4〜1.7倍のCaOを塗布することができる。
前記溶湯にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階は、前記溶湯の表面から溶湯全深さの10%前後の上層部で還元反応させることができる。
以上説明したように、本発明はアルカリ土類金属酸化物をマグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯に添加して新規のマグネシウム系合金を製造することにより、既存のアルカリ土類金属を直接添加することによって発生する問題点を解消することができる。
本発明は、マグネシウム系合金の製造工程中、添加されるアルカリ土類金属酸化物を安価で購入して使うことができるので、マグネシウム合金の生産コストも節減される。
また、本発明は、マグネシウム合金の製造工程中の発火温度を高め、酸化現象を抑制することで温室ガスに分類される保護ガスの使用量を減らすか除去することができる。保護ガスの使用量低減または除去によるコスト節減を達成することもできる。
また、本発明は、マグネシウム系合金の製造工程中に添加されるアルカリ土類金属酸化物がアルカリ土類金属の供給源として作用してマグネシウム合金中に固溶しなくて、金属間化合物相を直接形成させる。結果として、合金組成比を変えなく、合金の元の用途を維持することができる。他の結果としては、マグネシウム系合金の製造工程中に添加されるアルカリ土類金属酸化物によって金属間化合物が結晶粒界だけでなく、一部が結晶粒の内部にも存在することにより、合金の物性向上に役立つ。
また、本発明は、マグネシウム系合金の製造工程中に添加されるアルカリ土類金属酸化物の安全性によって、溶湯の移送または溶湯の注入の際に溶湯への不純物の混入が防止され、これによりマグネシウム合金の健全性が向上する。結果として製造されたマグネシウム合金の機械的特性も向上する。
また、本発明は、溶湯の流動性を改善し、熱間亀裂及び金型焼着などの問題点を引き起こさないので、キャスティング、フォーミング、ウェルディング及びPM処理能力も向上させることができる。
本発明によるマグネシウム系合金の製造方法を示すフローチャートである。 本発明においてマグネシウム溶湯に添加されたアルカリ土類金属酸化物の解離を示すフローチャートである。 本発明においてマグネシウム溶湯上部層の撹拌によるアルカリ土類金属酸化物解離の例示図である。 (a)〜(f)は、本発明によるマグネシウム系合金の製造方法によって製造されたマグネシウム合金のEPMA写真である。 本発明によって製造されたマグネシウム合金のTEM組職写真である。 図5Aの針状物を拡大した写真である。 それぞれMg、Al及びCaの元素に対してPoint EDS結果をマッピングした写真である。 それぞれMg、Al及びCaの元素に対してPoint EDS結果をマッピングした写真である。 それぞれMg、Al及びCaの元素に対してPoint EDS結果をマッピングした写真である。 本発明によって製造されたマグネシウム合金の他のTEM組職写真である。 図6Aの四角形領域のTEM回折パターン(diffraction pattern)である。 本発明の一実施例によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を示すグラフである。 本発明によるマグネシウム系合金の製造方法によって製造されたマグネシウム合金の機械的特性と一般的な方法によって製造されたマグネシウムの合金の機械的特性を示すグラフである。 本発明の他の実施例によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を示すグラフである。 本発明によるマグネシウム系合金の製造方法によって製造されたマグネシウム合金の機械的特性と一般的な方法によって製造されたマグネシウムの合金の機械的特性を示すグラフである。 本発明のさらに他の実施例によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を示すグラフである。 溶湯流動性を評価するために製造された螺旋形モールドの形状を示す図である。 AZ31マグネシウム合金にCaの量を変えて添加したMg合金の流動性を示す写真である。 AZ31マグネシウム合金にCaOの量を変えて添加したMg合金の流動性を示す写真である。 AZ31にCaの量を変えて添加したMg合金の流動性を示すグラフである。 AZ31にCaOを添加して還元反応によって図7と同量のCaを合金化したMg合金の流動性を示すグラフである。 AZ91Dマグネシウム合金に添加されるCaOの量を増やしながら螺旋形モールドで鋳造した鋳造品の長さを測定したグラフである。 熱間亀裂敏感性の評価要素を定義した図である。 熱間亀裂敏感性の評価要素を定義した図である。 AZ31合金とAZ31合金に0.1wt%、0.3wt%、0.5wt%、0.7wt%及び0.9wt%のCaを添加したMg合金の熱間亀裂の敏感性(HTS)を評価した結果を示す表である。 AZ31合金とAZ31合金に0.1wt%、0.3wt%、0.5wt%、0.7wt%及び0.9wt%のCaOを添加して製造したMg合金の熱間亀裂の敏感性(HTS)を評価した結果を示す表である。 AZ31にCaを直接添加したMg合金(AZ31−Ca)とAZ31にCaOを添加して同量のCaを合金化したMg合金(AZ31−CaO:Eco−AZ31)のHTSの数値を比較したグラフである。 AZ91DにCaOを0.3wt%、0.5wt%及び0.7wt%添加して製造した合金のHTSを示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。図面において、同一構成要素はどの図でも同一符号で示す。また、本発明の要旨を不必要にあいまいにすることができる公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
本発明は、アルカリ土類金属酸化物をアルカリ土類金属の代わりにマグネシウム溶湯に添加して新合金を製造する方法及びその合金によって、アルカリ土類金属をマグネシウムに添加するときの問題点を解決し、その物性的限界を克服しようとする。
図1は本発明によるマグネシウム系合金の製造方法を示すフローチャートである。図1に示すように、本発明によるマグネシウム系合金の製造方法は、マグネシウム系溶湯形成段階(S1)、アルカリ土類金属酸化物添加段階(S2)、撹拌段階(S3)、アルカリ土類金属酸化物消尽段階(S4)、アルカリ土類金属反応段階(S5)、鋳造段階(S6)、及び凝固段階(S7)を含む。前記アルカリ土類金属酸化物消尽段階(S4)と前記アルカリ土類金属反応段階(S5)は説明の便宜上別個の段階に分離したが、両工程(S4、S5)はほぼ同時に起こる。すなわち、S4段階でアルカリ土類金属が供給され始めればS5段階が起こり始める。
前記マグネシウム系溶湯形成段階(S1)では、マグネシウムまたはマグネシウム合金をるつぼに入れ、保護ガス雰囲気で400〜800℃の温度を提供する。すると、前記るつぼ内のマグネシウムまたはマグネシウム合金が溶解してマグネシウム系溶湯を形成する。
マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶解温度
本発明において、マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶解のための温度は純粋マグネシウム金属が溶ける温度とマグネシウム合金が溶ける温度を意味する。合金の種類によって溶ける温度には差があり得る。十分な反応のためには、マグネシウムまたはマグネシウム合金がまったく溶解した状態でアルカリ土類金属酸化物が投入される。マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶解温度は固相が充分に溶けて完全な液状として存在する温度であれば十分である。ただ、本発明において、アルカリ土類金属酸化物の添加によって溶湯の温度が下がる点を考慮して、充分な余裕を持つ温度範囲で溶湯を維持する作業が必要である。
ここで、温度が400℃未満であればマグネシウム合金溶湯が形成しにくく、温度が800℃を超えればマグネシウム系溶湯が発火する危険がある。そして、前記マグネシウムの場合、概して600℃以上で溶湯を形成するが、マグネシウム合金の場合には600℃以下400℃以上でも溶湯が形成されることができる。一般的に金属学的に合金化するにつれて溶融点は下がる場合が多い。
溶解温度をあまり高くあげる場合には液体金属の気化が発生し、さらにマグネシウムの特性上易しく発火して溶湯量の損失をもたらすことができ、最終物性にも悪影響を及ぼすことができる。
前記マグネシウム系溶湯形成段階で用いられたマグネシウムは、純粋マグネシウム、マグネシウム合金及びその等価物より選ばれたいずれか1種であることができる。また、前記マグネシウム合金は、AZ91D、AM20、AM30、AM50、AM60、AZ31、AS41、AS31、AS21X、AE42、AE44、AX51、AX52、AJ50X、AJ52X、AJ62X、MRI153、MRI230、AM−HP2、マグネシウム−Al、マグネシウム−Al−Re、マグネシウム−Al−Sn、マグネシウム−Zn−Sn、マグネシウム−Si、マグネシウム−Zn−Y及びその等価物より選ばれたいずれか1種であることができるが、このようなマグネシウム合金に本発明を限定するものではない。通常産業界で使われているどんなマグネシウム合金でも使用可能である。
前記アルカリ土類金属酸化物添加段階(S2)では、前記マグネシウム溶湯に粉末状のアルカリ土類金属酸化物を添加する。ここで、アルカリ土類金属酸化物はマグネシウム合金との反応を促進させるために粉末状態であることが好ましい。
アルカリ土類金属酸化物の粉末状態
反応のために投入されるアルカリ土類金属酸化物はどんな形態で投入されても構わない。好ましくは、効率的な反応のために反応表面積を増大させるために、粉末状態の投入が好ましい。しかし、0.1μm未満とあまり微細な場合は気化するマグネシウムまたは熱風によって飛散して炉に投入されにくくなる。そして互いに凝集して液状の溶融金属と易しくまじなくて固まることになる。あまり太い場合には、前述したように表面積を増大させるという観点で好ましくない。理想的なパウダーの粒度は500μm以下にすることが好ましい。より好ましくは200μm以下であるのが良い。
粉末相の飛散を防止するために、粉末形態を凝集させたペレット状のアルカリ土類金属酸化物を投入することも可能である。
投入されるアルカリ土類金属酸化物
溶湯に添加されるアルカリ土類金属酸化物としては、代表的にCaOが使われることができる。その他にもSrO、BeOまたはMgO及びその等価物より選ばれた少なくとも1種であることができる。または、これらの混合物を使うこともできる。
前記アルカリ土類金属酸化物添加段階で用いられたアルカリ土類金属酸化物は0.001〜30wt%が添加されることができる。より好ましくは0.01〜30wt%が添加できる。前記アルカリ土類金属酸化物が0.001wt%未満の場合には、アルカリ土類金属酸化物による効果が低い。
アルカリ土類金属酸化物(CaO)の投入量は目的とする最終ターゲット合金組成によって決定される。すなわち、マグネシウム合金中に合金化しようとするアルカリ土類金属(Ca)の量によって逆計算して投入すべきCaOの量を決定することができる。マグネシウム合金中にCaOから間接的に合金化するCaの量が21.4wt%(CaOの場合、30wt%)を超える場合には、マグネシウム合金の物性が元の物性から外れるため、前記の投入される量を30.0wt%以下に調節する。好ましくは、10.7wt%のCaを最終ターゲット合金組成とし、CaOを15.0wt%投入することが好ましい。
前記撹拌段階(S3)では、前記マグネシウム溶湯を添加されるアルカリ土類金属酸化物0.1wt%当たり1秒〜60分間撹拌する。
ここで、撹拌時間が0.1wt%当たり1秒未満であればマグネシウム溶湯にアルカリ土類金属酸化物が充分にまじなく、撹拌時間が0.1wt%当たり60分を超えればマグネシウム溶湯の撹拌時間が不必要に長くなることができる。一般に、撹拌時間は溶湯の量と投入されるアルカリ土類金属酸化物の量による。
酸化物粉末の投入は所要量を一遍に投入する方法も使うことができるが、反応を促進させて粉末の凝集可能性を低める側面では一次に投入後に時間差を置いて再びあるいは適正量に分けて順次投入することも好ましい。
撹拌方法及び条件
本発明のマグネシウムまたはマグネシウム合金とアルカリ土類金属酸化物との効率的な反応のために撹拌が好ましい。一般的な撹拌の形態は溶湯を収容している炉の周囲に電磁場を印加することができる装置を備えて電磁場を発生させることで、溶湯の対流を誘導することができる。また、外部から溶湯に人為的な撹拌(機械的な撹拌)を加えることができる。機械的な撹拌の場合、投入されるアルカリ土類金属酸化物粉末が固まらないように適切に撹拌することもできる。本発明において、撹拌の究極的な目的は、溶湯と投入される粉末との還元反応を適切に誘導することにある。
撹拌のための時間は溶湯の温度と投入される粉末の状態(予熱状態など)などによって違いがあり得る。好ましくは、溶湯の表面で粉末が見えないまで撹拌することを原則とする。その理由は、粉末は比重が溶湯より低いので、定常状態では溶湯上に流動することになり、溶湯上で粉末が見えないときは十分に反応されなかったと間接的に決定することができる。ここで、十分な反応とはアルカリ土類金属酸化物が溶湯と実質的に全部反応して消尽された状態を意味する。
たとえ、粉末が溶湯上で確認されないとしても溶湯中に存在する可能性も排除することができないため、撹拌時間の後に維持時間を持ちながら未だ浮び上がらなかった粉末の存在を確認し、未だ反応しなかった粉末の反応を終了する時間を付与した維持時間が必要であるかも知れない。
撹拌の時期
撹拌は酸化物粉末の投入と同時に行うことが有効である。また、酸化物が溶湯から熱を受けて一定温度以上に到逹した後、撹拌を始めて、反応を促進させることもできる。溶湯の表面で投入された酸化物の粉末が感知されないまで撹拌を続ける。アルカリ土類金属酸化物が反応によって全部消尽された後、撹拌を完了する。
表面反応
一般的に溶湯にアルカリ土類金属の中でCaとSrを直接添加する場合には、比重差によって比重が低いマグネシウムの溶湯中に沈みながら反応を引き起こす。したがって、Caの溶解に役立てるために、単に溶湯を掻きまぜることで合金化がなされる。
一方、溶湯にアルカリ土類金属酸化物を投入する場合には、比重差によって溶湯中に沈まなくて溶湯の表面に浮遊する。
通常の金属の合金化の場合には、溶湯と合金元素金属を対流(convection)または撹拌(stirring)させて積極的な反応を誘導することにより溶湯の内部で反応が起こるようにすることが一般的である。しかし、本発明において、積極的な反応を誘導した場合には、溶湯中に投入される酸化物が未だ反応しなくて最終材料に残留して物性値を低下させるかあるいは欠陷の原因として作用した。すなわち、溶湯の表面でない溶湯中の反応を誘導する場合、溶湯の表面で反応する場合よりアルカリ土類金属の酸化物が最終溶湯中に残留する場合が相対的に高かった。
したがって、本発明では、酸化物が溶湯中で反応するよりは溶湯の表面で反応するように反応環境を造成することが重要である。このためには、溶湯の表面で浮遊する酸化物を強制的に溶湯中に掻きまぜないようにすることが重要である。アルカリ土類金属酸化物を大気と露出される溶湯の表面で均一に広げることが重要である。より好ましくは、酸化物を供給するとき、溶湯の全表面を酸化物で塗布する方式で供給することが重要である。
撹拌しないよりはするほうが、反応が起こり易く、溶湯の内部よりは外表面(上層部表面)で撹拌を行うほうが、反応がもっと起こりやすい。すなわち、溶湯は外表面(上層部表面)で大気に露出された酸化物粉末と反応を易しく引き起こす。真空または雰囲気ガス下では結果が良くなかった。十分な反応のためには、上層部撹拌を行って表面反応を誘導することが必要である。ここで、十分な反応とは投入されるアルカリ土類金属酸化物が溶湯と全部反応して溶湯中に実質的に残留しない反応を意味する。本発明において、このような表面反応を誘導する撹拌を表面撹拌と言う。すなわち、Mg溶湯の表面に添加されたCaOの還元反応(表面還元反応)によって生成されたCaはMgまたはMg合金の合金化元素として作用する。
下記の表1はAM60Bマグネシウム合金の溶湯に70μmの粒度を持つ5wt%、10wt%、15wt%の酸化カルシウムをそれぞれ添加した後、撹拌する方法によるマグネシウム合金内の酸化カルシウムの残量を測定した。撹拌方法としては、溶湯の上層部撹拌、溶湯の内部撹拌を行い、そして残り一つは撹拌しなかった。この際、上層部撹拌は溶湯の表面から溶湯の全深さの10%前後の上層部で行った。撹拌条件を変えることにおいて、溶湯の上層部のみを撹拌する場合を撹拌しない場合及び内部撹拌した場合と比較すると、5wt%、10wt%、15wt%の酸化カルシウムを添加するとき、酸化カルシウムの最終残留量は0.001wt%、0.002wt%、0.005wt%と最も少なく残留することを確認することができた。すなわち、CaOをMg溶湯の表面で反応させるために溶湯上層部を撹拌した場合、添加されたCaOのほぼ大部分がCaに分離されることが分かる。すなわち、商用AM60Bの合金にさらにCaOを添加して還元反応を誘導することで合金中にCaを添加した。
アルカリ土類金属酸化物の酸素成分は前記溶湯上部層の撹拌によって実質的に溶湯の表面上に除去される。前記撹拌は前記溶湯の表面から溶湯全深さの20%前後の上層部までで行われることが良い。20%以上の深さでは本発明で好ましい例示として提示した表面反応が起こりにくい。より好ましくは、前記溶湯の表面から溶湯全深さの10%前後の上層部で撹拌が行われることが良い。よって、実質的に浮遊するアルカリ土類金属酸化物を実際に溶湯深さの10%の上位層に位置するように誘導することで溶湯の撹乱を最小化することができた。
前記アルカリ土類金属酸化物の消尽段階(S4)においては、前記溶湯と前記添加されたアルカリ土類金属酸化物の反応によって、アルカリ土類金属酸化物がマグネシウム合金中にごく一部残留するかあるいは実質的に残留しないように消尽させることになる。本発明において、投入されるアルカリ土類金属酸化物は十分な反応によって全部消尽されることが好ましい。しかし、一部反応しなくて合金内に残っている場合であっても物性に大きく影響を及ぼさなければ有効である。
ここで、アルカリ土類金属酸化物を消尽させるというのは、アルカリ土類金属酸化物から酸素成分を除去することである。前記酸素成分は酸素(O)ガスの形態で除去されるか、あるいは溶湯中のマグネシウムまたはその合金成分との結合によってドロス(dross)またはスラッジ形態で除去できる。そして、前記酸素成分は溶湯上部層の撹拌によって実質的に溶湯表面上に除去される。
図3は本発明においてマグネシウム溶湯の上部層の撹拌によるアルカリ土類金属酸化物の解離を例示する断面図である。
前記アルカリ土類金属反応段階(S5)においては、前記アルカリ土類金属酸化物の消尽結果として生成されたアルカリ土類金属をマグネシウム合金中にごく一部が残留するかあるいは実質的に残留しないように反応させることになる。ここで、消尽結果として生成されたアルカリ土類金属は前記マグネシウム合金中のマグネシウム、アルミニウム、そして前記溶湯中のその他の合金元素(成分)の中で少なくとも1種と化合物化して実質的に残留しないようにする。ここで、化合物とは金属と金属が結合してなった金属間化合物を指す。
結局、添加されたアルカリ土類金属酸化物は、溶湯であるマグネシウム合金との反応によって酸素成分が除去されることによりごく一部が残留するかあるいは実質的になくなり、酸素成分が除去されたアルカリ土類金属はマグネシウム合金中のマグネシウム、アルミニウム、そして前記溶湯中のその他の合金元素の中で少なくとも1種と化合物化してマグネシウム合金中にごく一部が残留するかあるいは実質的に残留しなくなる。
前記アルカリ土類金属酸化物の消尽段階(S5)においては、溶湯の表面でアルカリ土類金属酸化物が還元反応するときに火花が発生する。このような火花は還元反応が完了したかを確認する指標として用いることができる。火花が発生する間に出湯を行って反応を終決させれば、添加されたアルカリ土類金属酸化物が全部消尽されない場合が発生することになる。すなわち、出湯は還元反応の間接測定手段である火花が終了した後に実施する。
これまで説明した過程は図1及び図2に示されている。図2は本発明においてマグネシウム溶湯に添加されて使われるアルカリ土類金属酸化物の解離を示すフローチャートである。
一方、鋳造段階(S6)においては、前記マグネシウム溶湯を常温または予熱状態の鋳型に入れて鋳造する。ここで、前記鋳型は、金型、セラミック型、グラファイト型及びその等価物の中で選ばれたいずれか1種を用いることができる。また、鋳造方式は、重力鋳造、連続鋳造及びその等価の方式が可能である。
前記凝固段階(S7)においては、前記鋳型を常温で冷却させた後、鋳型からマグネシウム合金(例えば、マグネシウム合金インゴット)を取り出す。前記のような方法で製造されたマグネシウム合金は後述するが、マグネシウム系合金中にマグネシウム、アルミニウム、そして前記溶湯中のその他の合金元素の中で少なくとも1種を含む形態を持つことになる。
前記金属間化合物は前記マグネシウム合金の結晶粒の境界面に大部分存在することになるが、結晶粒の内部にも存在した。
前記のような製造方法で形成されたマグネシウム系合金は、硬度(HRF)が40〜80であることがある。しかし、このような硬度値は加工方法及び熱処理などによって多様に変わるので、このような硬度値に本発明によるマグネシウム系合金を限定するものではない。
純粋なマグネシウム溶湯の場合には、溶湯中のマグネシウム成分はアルカリ土類金属と反応してマグネシウム(アルカリ土類金属)化合物を形成する。一例として、アルカリ土類金属酸化物がCaOの場合は、MgCaが形成される。そして、CaOをなしていた酸素はOになって溶湯の外に排出されるか、あるいはMgと結合してMgOになり、ドロスの形態で排出される。(下記の反応式1参照)
反応式1
純粋Mg+CaO→Mg(基地)+MgCa
・・・[O発生+MgOドロス発生]
マグネシウム合金溶湯の場合には、溶湯中のマグネシウム成分はアルカリ土類金属と反応してマグネシウム(アルカリ土類金属)化合物またはアルミニウム(アルカリ土類金属)化合物を形成する。また、マグネシウムまたはアルミニウムとともにマグネシウム合金元素がアルカリ土類金属と化合物を形成する。一例として、アルカリ土類金属酸化物がCaOの場合は、MgCa、AlCa、または(Mg、Al、その他の合金元素)Caが形成される。そして、CaOをなしていた酸素は純粋マグネシウムの場合と同様にOになって溶湯の外に排出されるか、あるいはMgと結合してMgOになり、ドロスの形態で排出される。(下記の反応式2参照)
反応式2
Mg合金+CaO→Mg合金(基地)+
{MgCa+AlCa+(Mg、Al、その他の合金元素)Ca}
・・・[O発生+MgOドロス発生]
以上説明したように、本発明は従来のマグネシウム合金の生産方法に比べ、より経済的にマグネシウム合金を製造する工法である。アルカリ土類金属(例えば、Ca)は相対的にアルカリ土類金属酸化物(例えば、CaO)に比べ高価の合金元素で、マグネシウム合金の値段を上昇させる要因として作用する。また、アルカリ土類金属酸化物をアルカリ土類金属の代わりにマグネシウムまたはマグネシウム合金に添加するので相対的に合金化することが容易である。一方、アルカリ土類金属(例えば、Ca)を直接添加しないで、化学的に安定したアルカリ土類金属酸化物(例えば、CaO)を添加することで同一またはそれ以上の合金化効果を発生させることができる。すなわち、Mg溶湯に添加されたCaOの還元反応によって生成されたCaはMgまたはMg合金の合金化元素として作用する。
また、アルカリ土類金属をマグネシウムまたはマグネシウム合金に直接投入する場合、マグネシウム合金においてアルカリ土類金属の固溶化が一定量発生するが、本発明の技術を活用した場合には、アルカリ土類金属酸化物(CaO)を添加するときに固溶する程度がアルカリ土類金属を(Ca)を直接添加する場合に比べて固溶がないかごく少ない。Caを直接添加する場合に比べ、CaOによって間接添加する場合、AlCa相などの金属間化合物が一層容易に生成されることが確認された。したがって、マグネシウム合金の物性を向上させるためには一定比率以上のアルカリ土類金属の添加が必要であるが、アルカリ土類金属酸化物を添加してマグネシウム合金を製造する場合には、アルカリ土類金属の相当な量が直接マグネシウムまたはAlの金属間化合物(例えば、MgCaまたはAlCa)を形成することにより、Caを直接投入した場合より物性が向上することが分かる。
本発明で製造された前記マグネシウム系合金は、キャスティング合金(casting alloy)、鍛錬用合金(wrought alloy)、クリープ合金(creep
alloy)、ダンピング合金(damping alloy)、分解性バイオ合金(degradable bio alloy)及び粉末冶金(powder metallurgy)より選ばれた少なくとも1種として用いることができる。
一例として、前記キャスティング合金は、AZ91D、AM20、AM50、AM60にアルカリ土類金属酸化物(CaO)を混合して形成したものであることができる。前記鍛錬用合金は、AZ31、AM30にCaOを混合して形成したものであることができる。前記クリープ合金は、Mg−Al、Mg−Al−ReにCaOまたはSrOを混合して形成したものであることができる。また、前記クリープ合金は、Mg−Al−SnまたはMg−Zn−SnにCaOを混合して形成したものであることができる。前記ダンピング合金は、純粋Mg、Mg−Si、SiCp/MgにCaOを混合して形成したものであることができる。前記分解性バイオ合金は、純粋MgにCaOを混合して形成したものであることができる。前記粉末冶金はMg−Zn−(Y)にCaOを混合して形成したものであることができる。
図4は商用マグネシウム合金であるAM60B合金に0.45wt%のCaOを添加し、本発明の製造方法で製造したMg合金の構成成分を分析したEPMA(Electron
Probe Micro Analyzer)Mapping写真である。図4(a)はMg合金のBEイメージ写真で、合金が結晶粒と結晶粒界でなることを確認することができる。図4(b)はマグネシウム成分に対する写真で、赤色が強いほどMg−richであることを示す。青色が強いほどマグネシウムがない部分である。図4(c)はアルミニウムに対する写真で、アルミニウム元素が結晶粒界に主に存在することを確認することができる。図4(d)のCaの存在領域が図4(c)のAlの存在領域と重なることを確認することができる。これは、CaOから分離されたCaがMg基地に固溶しないでAlと相を形成したからである。図4(f)はMnに対する写真で、結晶粒界にアルミニウムよりずっと少なく存在することが分かる。図4(e)を見れば、合金内にOがほとんど存在しないことが分かる。これは、Mg合金に添加されたCaOからOが分離されて溶湯上にOガス形態で除去されるかあるいはMgO形態のドロスまたはスラッジ形態で合金内から除去されることを示す。ここで、CaOから提供されるCaはMg元素よりはその他の合金成分元素と化合物化する傾向を確認することができる。
すなわち、マグネシウム合金に酸化カルシウムを添加した場合、酸化カルシウムは解離してカルシウムと酸素に分離される。分離されたカルシウムは合金内でアルミニウムカルシウム(AlCa)及びその他の化合物形態で存在することになる。
他の実施例において、AZ91D合金に0.52wt%のCaOを添加して本発明の製造方法で製造した合金をEPMAでマッピングした(写真は開示しない)。その結果からも図4と同様な結果を得ることができた。生成される金属間化合物は大部分が結晶粒界に形成され、結晶粒内に少量が存在することが分かる。このような結晶粒内及び粒界に生成された金属間化合物は熱処理前の鋳造状態(as−cast)であることが確認された。
図5AはAM60合金に0.24wt%のCaOを添加して製造したマグネシウム合金のTEM(Transmission
Electron Microscope)組職写真である。結晶粒内に微細な針状(needle
shape)の相が形成されていることを確認することができる。図5Bは図5Aの微細な針状物を拡大したTEM写真である。図5A、図5B及び図5CはMg、Al及びCa元素に対するPoint EDS結果をマッピングした写真である。前記Mg、Al及びCa元素の分布から前記針状物がAlとCaの化合物であることを確認した。すなわち、カルシウムの成分の位置がアルミニウムの成分と重なって存在することが分かった。これは、アルミニウムとカルシウムが金属間化合物を形成して粒界に大部分存在するが、結晶粒内にも一部存在することを示す。
図6Aは結晶粒内に生成された針状物の外にも、結晶粒内に生成された粗大な2次相を示す写真である。前記粗大な2次相は結晶粒内にラメラ(lamella)形状で存在することを確認した。図6Bは図6Aの写真の四角形領域をTEM電子ビームで回折パターン(diffraction pattern)を取ったものである。これから、回折パターンがAlとCaの金属間化合物であるAlCaであることを確認した。
本発明で製造された多様な合金の場合、AlCaなどの金属間化合物は結晶粒界に90%以上が形成され、結晶粒内には10%未満で形成された。前記金属間化合物が結晶粒界に90%以上存在する場合、本発明で期待する物性を得ることができた。形成された金属間化合物の体積比はEPMA写真とTEM写真を用いて分析した。より好ましくは、AlCaなどの他の金属間化合物の形成は、結晶粒界に約95%以上、かつ結晶粒内に残り約5%未満を形成させることが好ましい。
Point EDSを用いて本発明のMg合金で形成された相(phase)の組成を分析した。表2はPoint
EDSの結果を示すもので、これからAlとCaが化合物を形成し、その相がAlCa相であることが分かった。
表3はPoint
EDSによって他の相を測定した結果を示す。形成された相を測定した結果は相1と相2である。基地(matrix)を測定した結果は基地1と基地2である。これから、MgまたはMg合金にCaOを添加することにより、AlCaまたはその他の一部他の相形性物(MgCa及び(Mg、Al、その他の合金元素)Ca)の相が形性されることを確認することができた。
以上で説明したように、本発明は、商用マグネシウム合金にCaOを添加すれば、結果としてCaを間接的に合金化することが可能であった。CaOの添加によって製造されたマグネシウム合金の組職は相対的に微細化し、AlCa、MgCaまたは(Mg、Al)Ca相が結晶粒界と一部の結晶粒内に形成された。これにより、マグネシウム合金の常温強度と常温軟性が同時に増加する結果を示した。伸び率の場合、既存のマグネシウム合金とは異なり、常温では伸び率が増加し、高温では伸び率が減少した。また、高温で変形が抑制されて高温クリープ変形率が減少して、高温クリープ抵抗性が増加した。
(実施例1)
図7は本発明の一実施例によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を示すグラフである。
図7に示すように、製造工程中、100μmの粒度を持つ酸化カルシウムが1.5〜12.5wt%添加されたAZ31マグネシウム合金は、酸化カルシウム(CaO)の添加量が増加するほど硬度(hardness)が増加することが分かる。すなわち、常温で酸化カルシウムが添加されなかったAZ31マグネシウム合金の硬度はおよそ40であり、酸化カルシウムが添加されたAZ31マグネシウム合金は硬度が持続的に40より増加することを示す。
このような酸化カルシウムのwt%による硬度は下記の表4のとおりである。
したがって、表4のように、マグネシウム合金に酸化カルシウム1.5〜12.5wt%を添加したとき、強度が持続的に増加することが分かり、12.5wt%では硬度がおよそ60程度で、既存のAZ31マグネシウム合金に比べて50%以上増加したことが分かる。
(実施例2)
図8は本発明によって製造されたマグネシウム系合金と既存の合金(AM60)の機械的特性比較を示すグラフである。
図8に示すように、常温で本発明によって製造されたマグネシウム系合金(AM60+CaO)が既存のAM60合金より降伏強度(YS)、引張強度(UTS)及び伸び率(EL)のいずれも優れたことを示す。
例えば、既存のAM60合金は、降伏強度が115[MPa]、引張強度が215[MPa]、伸び率が6%程度である。
しかし、AM60合金に1.0wt%のCaOを添加したマグネシウム合金は、降伏強度が152[MPa]、引張強度が250[MPa]、伸び率が8%程度であり、既存のAM60合金より機械的特性がかなり優れたことが分かる。
(実施例3)
図9は本発明の他の実施例によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を示すグラフである。
図9に示すように、製造工程中、150μmの粒度を持つストロンチウム酸化物が1.2〜5.6wt%が添加されたAM50マグネシウム合金は、ストロンチウム酸化物の添加量が増加するほど硬度が増加することが分かる。すなわち、常温でストロンチウム酸化物が添加されなかったAM50マグネシウム合金の硬度はおよそ45程度であり、酸化ストロンチウムが少量添加されたAM50マグネシウム合金の硬度はおよそ50以上であると示されている。
このような酸化ストロンチウムのwt%による硬度は下記の表5のとおりである。
したがって、表5のように、マグネシウム合金に酸化ストロンチウム1.2〜5.6wt%を添加したとき、強度が持続的に増加することが分かり、5.6wt%では硬度が57程度で、既存のAM50マグネシウム合金に比べておよそ33%以上増加したことが分かる。
(実施例4)
図10は本発明によって製造されたマグネシウム系合金と既存の合金(AM50)との機械的特性比較を示すグラフである。
図10に示すように、常温で本発明によって製造されたマグネシウム系合金(AM60+SrO)が既存のAM50合金より降伏強度(YS)、引張強度(UTS)及び伸び率(EL)のいずれも優れたことが分かった。
例えば、既存のAM50合金は、降伏強度が120[MPa]、引張強度が170[MPa]、伸び率が7%程度である。
しかし、AM50合金に1.2wt%のSrOを添加したマグネシウム合金は、降伏強度が152[MPa]、引張強度が220[MPa]、伸び率が11%程度で、既存のAM60合金より機械的特性がかなり優れたことが分かる。
(実施例5)
図11は本発明のさらに他の実施例によって製造されたマグネシウム合金の硬度実験結果を示すグラフである。
図11に示すように、AZ91マグネシウム合金に150μm粒度の酸化マグネシウム(MgO)を0.001〜0.42wt%を添加した。マグネシウム合金に酸化マグネシウムが添加された場合、添加されなかった場合と比較して、硬度が連続的に増加することが分かった。
すなわち、常温で酸化マグネシウムが添加されなかったAZ91マグネシウム合金の硬度はおよそ51程度であり、酸化マグネシウムが少量添加されたAM50マグネシウム合金の硬度はおよそ54以上であった。
このような酸化マグネシウムのwt%による硬度は下記の表5のとおりである。
したがって、表6のように、マグネシウム合金に酸化マグネシウム0.001〜0.42wt%を添加したとき、強度が持続的に増加することが分かり、0.42wt%では硬度が60程度で、既存のAZ91マグネシウム合金に比べておよそ18%以上増加したことが分かる。
(実施例6)
AM60Bマグネシウム合金の溶湯に70μmの粒度を持つ5wt%、10wt%、15wt%の酸化カルシウムをそれぞれ添加した後、撹拌する方法によるマグネシウム合金内の酸化カルシウムの残量を測定した。撹拌方法としては、溶湯の上層部撹拌、溶湯の内部撹拌を行い、残り一つは撹拌を行わなかった。表1のように撹拌条件を変えることにおいて、溶湯の上層部のみを撹拌する場合は、撹拌しない場合及び内部撹拌した場合と比較すると、5wt%、10wt%、15wt%の酸化カルシウムを添加することにより酸化カルシウムの最終残留量は0.001wt%、0.002wt%、0.005wt%と最も少なく残留することを確認することができた。
(実施例7)
三つのAZ91Dマグネシウム合金3kgを準備し、これらをそれぞれ680℃の温度で加熱して溶湯を形成した。ついで、それぞれの溶湯に粉末状の100μm未満、100〜200μm、500μmのカルシウム酸化物(CaO)30g(1wt%)を投入した。ついで、それぞれのマグネシウム合金溶湯を10分間表面で撹拌した。ついで、それぞれのマグネシウム合金溶湯を金型に注いで重力鋳造を行った。最後に、マグネシウム合金を冷却させた後、ICP(Inductively
Coupled Plasma)によって成分を分析した。
粉末の粒度、投入量、ICPによる成分分析及び収率は下記の表7のとおりである。
前記のように、カルシウム酸化物の粒度が100μm未満の場合には、実質的に45%の収率を得ることができる。すなわち、1wt%のカルシウム酸化物を添加した場合、0.45wt%のカルシウムがマグネシウム溶湯に溶解した。しかし、カルシウム酸化物の粒度が200μmまたは500μmとなる場合には、収率がそれぞれ0.78%及び0.42%に大幅低下した。
(実施例8)
本発明によるマグネシウム系合金の製造方法によって製造されたマグネシウム合金の常温硬度を測定した。製造工程中、100μmの粒度を持つ酸化カルシウムが1〜12wt%添加されたAZ91Dマグネシウム合金は酸化カルシウム(CaO)の添加量が増加するほど硬度が増加することが分かった。すなわち、常温で酸化カルシウムが添加されなかったAZ91Dマグネシウム合金の硬度はおよそ57であり、酸化カルシウムが添加されたAZ91Dマグネシウム合金は硬度が持続的に57より増加することを示す。
(実施例9)
本発明によるマグネシウム系合金の製造方法によって製造されたマグネシウム合金の硬度を測定した。AM50マグネシウム合金に150μm粒度の酸化マグネシウム(MgO)を3〜12wt%添加した。酸化マグネシウムが添加された場合、添加されなかった場合と比較して、硬度が連続的に増加することが分かった。
本発明において、マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯に投入されるCaOの量は、投入されるCaOが全部Caに還元されるという仮定下で最終Caの目標組成の重量対比1.4倍を投入すれば良い。ここで、CaOを用いて合金化するCaの目標量のために、溶湯に投入されるCaOの量は最終Caの目標組成の重量対比1.4倍〜1.7倍のCaOを添加する。溶湯と反応しなくて溶湯の表面のドロスと混合することができる量を考慮して、投入されるCaOの量は1.4倍〜1.7倍で投入可能である。
図12は溶湯流動性を評価するために製造された螺旋形モールドの形状を示す図である。マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯にアルカリ土類金属酸化物を添加した溶湯の流動性を確認するために螺旋形モールドを製造した。
CaOを添加して製造したAZ31合金(AZ31−CaO)とCaを添加して製造したAZ31合金(AZ31−Ca)の溶湯流動性を比較した。両合金(AZ31−CaOとAZ31−Ca)を同一条件で、螺旋形モールドで重力鋳造を行って、凝固するまで液体マグネシウム合金がモールド内に流入した長さを比較した。
図13はAZ31マグネシウム合金にCaの量を変えて添加したMg合金の流動性を示す写真である。マグネシウム合金にアルカリ土類金属であるCaを直接添加した。
図14はAZ31マグネシウム合金にCaOの量を変えて添加したMg合金の流動性を示す写真である。マグネシウム合金にアルカリ土類金属酸化物であるCaOを間接添加した後、表面還元反応を引き起こし、アルカリ土類金属であるCaを添加した。
図13及び図14の実験のために、合金を電気炉で溶解した後、690℃まで昇温した。昇温温度でドロスを除去した後、1次鋳造を行った。鋳造の後に下がった温度を再び690℃まで昇温した後、2次鋳造を行った。鋳造の際、金型の温度は280℃を維持した。
添加されるCaの量が増加するにつれて流動性が全般的に減少した。しかし、Caの場合と反対に、添加されるCaOの量が増加するにつれて流動性もともに向上した。結果として、Caを添加する場合よりは、同一重量のCaOを入れて製造したAZ31合金の流動性が数等優秀であった。すなわち、AZ31にCaOを0.9wt%添加した場合、鋳造長さは平均44.75cmであった。AZ31にCaを同量添加した場合、27cmであった。
図15はAZ31にCaを添加して合金化したMg合金の流動性を示すグラフである。全般的にCaの量が増大するにつれて流動性は減少した。
図16はAZ31にCaOを添加し還元反応によって図15と同量のCaを間接添加して合金化したMg合金の流動性を示すグラフである。CaO添加前に比べ、CaOを0.9wt%を添加した場合、流動性が約30%向上した。全般的にCaOの量が増大するにつれて流動性が向上することを確認することができる。図15と図16を比較して見れば、Caを直接添加した場合より、CaOを添加して同一のCa組成に合わせた場合が流動性において約1.5倍優れた。
図17はAZ91Dマグネシウム合金に添加されるCaOの量による螺旋形モールドで鋳造された鋳造品の鋳造長さを測定したグラフである。CaOの量が増加するにつれて鋳造性が向上することを確認した。AZ31合金と同様に、AZ91D合金においても添加されるCaOが増加するほど溶湯の流動性は向上した。ここでも、CaOの含量が0.3wt%以上添加されることにより、溶湯の流動性がめっきり増加することを確認することができた。
マグネシウム合金の耐熱間亀裂性の評価のために、鋳造品の亀裂の程度と亀裂の位置を測定した。このために、図18のように、長さが互いに異なる四つの棒状モールドに溶湯を注入して重力鋳造を行った。
図18及び図19は耐熱間亀裂性の評価要素を定義した図である。耐熱間亀裂性を評価するための要素としては、亀裂の大きさ(単位mm)要素、長さ要素及び位置要素を設定した。鋳造品で発生した亀裂(crack)の程度と亀裂の位置によって加重値を変えて数値化して合わせた値(HTS)で耐熱間亀裂性を評価した。ここで、亀裂の大きさ要素は鋳造品で発生した亀裂の長さ(mm)である。
図18に示すように、長さ要素は鋳造品本体から分岐した棒(rod)の長さによって‘棒長要素(Rod length factor)'を定義した。例えば、図18において、最短の棒は加重値32を付与した。加重値は長さが2倍になると半分に減少させた。最長の棒は結果として加重値4を付与した。すなわち、加重値32は棒の長さが最短の場合に付与し、亀裂の発生可能性が一番低いことを意味する。
位置要素はそれぞれの棒の亀裂の発生位置によって加重値を変えて定義した。図19に示すように、鋳造品本体と棒の連結部(首部位)で亀裂が発生するときに加重値は1、棒の中間部位で亀裂が発生するときに加重値は3、棒の終端部で亀裂が発生するときに加重値2を付与した。すなわち、加重値が高いほど亀裂が発生しにくいことを意味する。棒の中間部位で亀裂が発生することが最も難しく、首部位で亀裂が発生することが最も易しいことを意味する。
熱間亀裂の敏感性(HTS:Hot
Tearing Susceptibility)は下記の数式で定義した。
HTS(Hot
Tearing Susceptibility)=Σ(Wcrack×flength×flocation
crack:亀裂の大きさ要素
length:長さ要素
location:位置要素
一鋳造品で発生した各亀裂に対するHTS値の合計はその鋳造品の敏感性を意味する。HTS数値が大きいとは熱間亀裂に脆弱であることを意味し、耐熱間亀裂性が悪いことを意味する。
図20はAZ31合金とAZ31合金に0.1wt%、0.3wt%、0.5wt%、0.7wt%及び0.9wt%のCaを添加した合金の熱間亀裂の敏感性(HTS)を評価した結果を示す表である。HTSはCaが添加されなかったAZ31合金の熱間亀裂の敏感性が一番悪く、Caの量が増加することによって熱間亀裂の敏感性が改善することが分かった。
図21はAZ31合金とAZ31合金に0.1wt%、0.3wt%、0.5wt%、0.7wt%及び0.9wt%のCaOを添加して製造した合金の熱間亀裂の敏感性(HTS)を評価した結果である。CaOが添加されなかったAZ31合金の熱間亀裂の敏感性が最も悪いし、CaOの量が増加するにつれて熱間亀裂の敏感性が改善することが分かった。AZ31合金にCaを直接添加したMg合金とCaOを添加して製造したMg合金の熱間亀裂の敏感性は、相対的にCaOを添加して製造したMg合金が数等優れた。すなわち、CaOを添加して製造したMg合金のHTSが数等低かった。
図22はAZ31にCaを直接添加したMg合金(AZ31−Ca)とAZ31にCaOを添加し還元反応によってCaを間接添加して製造したMg合金(AZ31−CaO:Eco−AZ31)のHTSの数値を比較したグラフである。Caを0.1wt%、0.3wt%、0.5wt%、0.7wt%及び0.9wt%を添加してAZ31−Ca合金を製造し、CaOを添加してEco−AZ31の組成をAZ31−Caの組成と同じにして製造した。両者の場合、いずれもCaまたはCaOの添加量が増加するにつれてHTSは減少した。Caを添加した場合よりはCaOを添加した場合のHTSの減少傾向が著しかった。両者の場合を比較すると、CaOを添加した場合にHTSが約50%向上することを確認することができた。
図23はAZ91DにCaOを0.3wt%、0.5wt%及び0.7wt%添加して製造したMg合金のHTSを示すグラフである。CaOの添加量が増加するにつれてHTSが減少することを確認することができる。
以上説明した棒のように、本発明はカルシウム(Ca)の酸化物であるCaOをマグネシウム合金溶湯に添加して新しいマグネシウム系合金を製造することにより、既存のカルシウム(Ca)添加による問題点を解消することができる。アルカリ土類金属を直接添加することによって発生する溶湯流動性の低下を防止し、金型焼着及び熱間亀裂を防止することができる。
また、本発明はマグネシウム系合金の製造工程中に添加されるアルカリ土類金属酸化物の安全性により、製造工程中に不純物の混入またはマグネシウム合金材料内部の健全性が優秀になる。結果として製造されたマグネシウム合金の機械的な特性も向上する。
以上本発明を好適な実施例に基づいて説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者であれば本発明の本質的な技術範囲内で前記本発明の詳細な説明とは異なる形態の実施例を具現することができるであろう。ここで、本発明の本質的な技術範囲は特許請求範囲によって決められ、それと同等な範囲内のすべての相違点は本発明に含まれるものに解釈されなければならない。
本発明は、溶湯流動性及び耐熱間亀裂性に優れたマグネシウム系合金及びその製造方法に適用可能である。

Claims (23)

  1. マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布して、前記アルカリ土類金属酸化物の一部または全部を還元反応によって解離して消尽させることにより、前記アルカリ土類金属酸化物の金属成分が前記溶湯に固溶するに先立ち、前記溶湯中のMg及び/またはMg以外の合金元素と結合して金属間化合物相を形成したことを特徴とする、マグネシウム系合金。
  2. 前記アルカリ土類金属酸化物は、前記マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯の重量に対して、0.01〜30wt%塗布されたことを特徴とする、請求項1に記載のマグネシウム系合金。
  3. 前記アルカリ土類金属酸化物はカルシウム酸化物であることを特徴とする、請求項1に記載のマグネシウム合金。
  4. 前記アルカリ土類金属酸化物は前記溶湯の表面から溶湯全深さの20%前後の上層部に塗布されることを特徴とする、請求項3に記載のマグネシウム系合金。
  5. 前記アルカリ土類金属酸化物は前記溶湯の表面から溶湯全深さの10%前後の上層部に塗布されることを特徴とする、請求項4に記載のマグネシウム系合金。
  6. 前記金属間化合物は、前記Mg元素とアルカリ土類金属元素間の化合物、前記Mg合金の合金元素とアルカリ土類金属元素間の化合物、及び前記Mg元素とMg合金の合金元素とアルカリ土類金属の化合物の中で少なくとも1種の形態として存在することを特徴とする、請求項1に記載のマグネシウム系合金。
  7. 前記マグネシウム合金の結晶粒界に前記金属間化合物が90%以上形成され、結晶粒内には10%未満が形成されたことを特徴とする、請求項6に記載のマグネシウム系合金。
  8. マグネシウム系合金を製造する方法において、
    マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解して溶湯を提供する段階;
    前記溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;
    前記溶湯と前記塗布されたアルカリ土類金属酸化物の還元反応によって、前記アルカリ土類金属酸化物を前記溶湯中で少なくとも一部を消尽させる段階;
    前記消尽の結果として酸素成分が除去されて生成されたアルカリ土類金属を前記マグネシウム及び/またはマグネシウム合金の合金元素と反応させる段階;及び
    前記反応後に残った前記アルカリ土類金属酸化物をドロスとともに除去する段階;
    を含むことを特徴とする、マグネシウム系合金の製造方法。
  9. マグネシウム系合金を製造する方法において、
    マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解して溶湯を提供する段階;
    前記溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;
    前記溶湯と前記塗布されたアルカリ土類金属酸化物の還元反応によって、前記アルカリ土類金属酸化物を前記溶湯中で残留しないように消尽させる段階;及び
    前記消尽の結果として前記酸素成分が除去されて生成されたアルカリ土類金属を前記マグネシウム合金中に残留しないように反応させる段階;
    を含むことを特徴とする、マグネシウム系合金の製造方法。
  10. 前記消尽させる段階において、前記溶湯の表面での前記アルカリ土類金属酸化物の還元反応時に発生する火花が発生しないまで反応させる段階をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  11. 前記消尽の結果として生成されたアルカリ土類金属は、前記溶湯に固溶するに先立ち、前記溶湯中のマグネシウム、アルミニウム、及びその他の合金元素の中で少なくとも1種と金属間化合物を形成することを特徴とする、請求項9に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  12. 前記アルカリ土類金属酸化物は、前記溶湯との反応を促進させるために、0.1〜200μmの粉末状態であることを特徴とする、請求項9に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  13. 前記アルカリ土類金属酸化物の酸素成分は、前記溶湯の上部層の撹拌によって溶湯の表面上に除去されることを特徴とする、請求項9に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  14. 前記溶湯の表面上に除去される酸素成分は、酸素(O)ガスの形態で除去されるかあるいは溶湯中のマグネシウムとの結合によってドロスの形態で除去されることを特徴とする、請求項13に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  15. 前記撹拌は、前記溶湯の表面から溶湯全深さの20%前後の上層部で行われることを特徴とする、請求項13に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  16. 前記撹拌は、前記溶湯の表面から溶湯全深さの10%前後の上層部で行われることを特徴とする、請求項15に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  17. 前記撹拌は、前記溶湯の表面が大気中に露出された状態で行われることを特徴とする、請求項16に記載のマグネシウム系合金の製造方法。
  18. 請求項8〜17のいずれか1項の製造方法によって形成されたことを特徴とする、マグネシウム系合金。
  19. マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯を準備する段階;
    前記マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯の表面にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階;及び
    前記溶湯に塗布された前記アルカリ土類金属酸化物を還元反応させることで前記マグネシウム系合金の溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させる段階;を含むことを特徴とする、マグネシウム合金の溶湯遊動性及び耐熱間亀裂性を向上させる方法。
  20. 前記塗布されるアルカリ土類金属酸化物はCaOであり、重量を基準として最終Mg合金の目標Ca含量の1.4〜1.7倍のCaOを塗布することを特徴とする、請求項19に記載のマグネシウム系合金の溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させる方法。
  21. 前記溶湯にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階は、前記溶湯の表面から溶湯全深さの10%前後の上層部で還元反応させることを特徴とする、請求項20に記載のマグネシウム系合金の溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させる方法。
  22. 前記溶湯にアルカリ土類金属酸化物を塗布する段階は、前記溶湯の表面が大気中に露出された状態で行われることを特徴とする、請求項1921のいずれか1項に記載のマグネシウム系合金の溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させる方法。
  23. 請求項1922のいずれか1項の製造方法に製造され、アルカリ土類金属酸化物が塗布される前のマグネシウムまたはマグネシウム合金より、溶湯流動性及び耐熱間亀裂性を向上させたことを特徴とする、マグネシウム合金。
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